説明

標高データ補正装置及びその方法、並びに標高データを補正するためのコンピュータプログラム及びコンピュータプログラムを記録した記録媒体

【課題】プローブ標高データから演算されるエネルギー消費量への影響が小さく、かつ、プローブ標高データとメッシュ標高データを整合させるようにプローブ標高データを補正可能な装置及びその方法を提供する。
【解決手段】地表道路から特定道路に進入等する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有するプローブ標高データに基づいて、該出入部分と該出入部分に挟まれる中間部分から形成される対象区間を抽出し、該プローブ標高データを参照して該出入部分の端点のプローブ標高値を特定し、メッシュ標高データを参照して該プローブ標高値に対応するメッシュ標高値を特定し、該プローブ標高値と該メッシュ標高値との標高差を算出し、該出入部分の標高データを該標高差分スライドさせることにより該出入部分の標高データを補正し、また、該標高差に基づいて該中間部分の標高データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブ標高データから演算されるエネルギー消費量への影響が小さく、かつ、プローブ標高データとメッシュ標高データを整合させるようにプローブ標高データを補正する装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、経路探索を行うナビゲーション装置において、エネルギー消費量を考慮した経路探索技術への要求の高まりから、道路勾配データを用いて当該エネルギー消費量を計算する技術が提案されている。
このような技術として特許文献1では、リンクごとに記憶された道路勾配データに基づいて、各リンクにおける推定燃費を計算し、計算された推定燃費を利用して最適な経路探索を行う車両用経路探索装置等が提案されている。
上記道路勾配データは、一般にリンク上の所定ポイント(座標)の標高値に基づき定められる。そして、当該リンク上の所定ポイントの標高値は基準標高データ(例えば、10mメッシュ標高データ)に基づいて演算される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3551634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来では、リンク上の所定ポイントの標高値は、メッシュ標高データに基づいて演算することにより特定されていた。ここで、メッシュ標高データとは、国土地理院より提供される標高データであり、ナビソフトと同様にCD−ROM等の記録媒体の形態で入手可能であり、全国の地図が、1辺の長さが50m又は10m程度の小さな正方形の領域に細かく区分され、地図データにおいて所定領域に含まれる任意の点はこの点を取り囲む4つの格子点の標高(メッシュ標高データ)に基づき一般的に線形補間の手法により定めることができる。すなわち、上記所定ポイントの標高値は、当該ポイントを取り囲む4つの格子点のメッシュ標高データに基づき特定される。
しかしながら、上記メッシュ標高データは地表面の標高データを採用しているため、上記所定ポイントが地表面に存在する場合には、確からしい標高値を演算することができるものの、高架道路のように地表面上に備えられていないリンク上に存在する所定ポイントについてはその標高値を正しく演算することができない。当該所定ポイントに対応する地表面の標高値を演算してしまうからである。
【0005】
一方、高架道路等のように地表面上に備えられていないリンクにおいても、その標高値をより正確に求めたいという要望がある。
この要望に応えるべく、近年標高データベースとして、一部の領域においてプローブデータから得られるプローブ標高データ等が整備されてきている。このプローブデータに基づく標高データベースには、プローブデータから得られる勾配データから所定ピッチのポイント間の標高差を逆算出し、予めメッシュ標高データ等により標高値が特定された基準ポイントにおける標高値に標高差を加減算した標高値が格納されている。このようにプローブデータによる標高データベースを用いれば、上述した高架道路等の地表面上に備えられていないリンクにおいても、その標高値を取得することが可能となる。
【0006】
しかしながら、図1(A)に示すように、上記基準ポイントXから10km程度先のポイントYにおいて、プローブ標高データがメッシュ標高データから乖離することがある。そして、このようなデータの乖離はデータ整備上好ましくないことから、プローブ標高データをメッシュ標高データに整合させることが求められていた。
【0007】
このような課題を一般的な手法で解決しようとすると、図1(B)に示すように、当該乖離分DをポイントXからポイントYまでの区間の標高値に均等に吸収調整させることが考えられる。この方法によれば、プローブ標高データとメッシュ標高データとの乖離分Dを解消することができ、プローブ標高データをメッシュ標高データに整合させることが可能となる。
しかしながら、上記区間全体で均等に吸収調整すると、ランプ道路、すなわち、高架道路等へ出入りするための勾配変化の比較的大きい区間A、Cについても標高値が調整されるため、当該区間におけるエネルギー消費量の演算に与える影響が大きい、という課題が挙げられる。勾配変化が大きければ、エネルギー消費量の演算に与える影響が大きいためである。
【0008】
そこで、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねてきた結果、勾配変化の比較的大きい区間A、Cについては、各区間の端点a、dのプローブ標高データがメッシュ標高データに一致するようにスライドさせ、区間A、Cに比べて比較的勾配変化の小さい区間Bの標高値で上記乖離分Dを吸収調整させることによって、プローブ標高データをメッシュ標高データに整合させるとともに、高架道路を含む比較的長距離の区間におけるエネルギー消費量をより確からしく演算可能な標高データに補正できることに想到した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その発明の第1の局面は次のように規定される。即ち、
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部と、
メッシュ標高データを保存するメッシュ標高データ保存部と、
前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を、前記プローブ標高データ保存部から抽出する対象区間抽出部と、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定部と、
前記メッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定部と、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出部と、
前記第1の出入部分のプローブ標高データを前記第1の標高差分スライドさせ、前記第2の出入部分のプローブ標高データを前記第2の標高差分スライドさせることにより、前記第1の出入部分及び前記第2の出入部分のプローブ標高データを補正する標高データ補正部と、
前記第1の標高差及び前記第2の標高差に基づいて前記中間部分のプローブ標高データを生成する標高データ生成部と、
を備える標高データ補正装置。
【0010】
このように規定される第1の局面の標高データ補正装置によれば、出入部分と出入部分に挟まれる中間部分とからなる特定道路を含む対象区間において、地表道路から特定道路へ進入等する出入部分の端点に対応するプローブ標高値とメッシュ標高値との標高差を算出し、上記出入部分を当該標高差分スライドさせて出入部分の標高データを補正し、当該標高差に基づいて中間部分の標高データを生成する。このように対象区間において、上記プローブ標高データとメッシュ標高データとの標高差を吸収調整させるため、プローブ標高データをメッシュ標高データに整合させることができる。また、当該標高差を、ほぼ平坦な中間部分のみに吸収調整させて、中間部分の標高データを生成するため、プローブ標高データに基づき演算されるエネルギー消費量への影響を抑えることができる。勾配変化が小さければ、エネルギー消費量の算出精度に与える影響は小さいためである。
ここで、「特定道路」とは、地表道路に接続する道路であって、地表面上に備えられていない道路であり、例えば、高架道路等を挙げることができる。
また、「出入部分の端点」とは、出入部分と地表道路との接続点を示す。
【0011】
この発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部と、
メッシュ標高データを保存するメッシュ標高データ保存部と、
前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を、前記プローブ標高データ保存部から抽出する対象区間抽出部と、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定部と、
前記メッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定部と、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出部と、
前記第1の標高差に基づいて前記第1の出入部分と前記中間部分との第1の接続点に対応する第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差に基づいて前記第2の出入部分と前記中間部分との第2の接続点に対応する第4プローブ標高値を決定するプローブ標高値決定部と、
前記第1の接続点におけるプローブ標高値と前記第3プローブ標高値との第1の変化量及び前記第2の接続点におけるプローブ標高値と前記第4プローブ標高値との第2の変化量を演算する変化量演算部と、
前記第1の変化量及び前記第2の変化量に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成部と、
を備える標高データ生成装置。
【0012】
このように規定される第2の局面の標高データ生成装置によれば、出入部分と出入部分に挟まれる中間部分とからなる特定道路を含む対象区間において、地表道路から特定道路へ進入等する出入部分の端点に対応するプローブ標高値とメッシュ標高値との標高差を算出し、当該標高差に基づいて上記出入部分と中間部分との接続点に対応するプローブ標高値を決定し、上記接続点におけるプローブ標高値と当該決定されたプローブ標高値との変化量を演算し、当該変化量に基づいて上記中間部分の標高データを生成する。
このように中間部分の標高値のみに変化量を吸収調整した標高データを用いれば、当該プローブ標高データから演算される上記対象区間全体のエネルギー消費量に大きな影響を与えることなく、プローブ標高データとメッシュ標高データとの乖離分における不整合を解消することが可能となる。また、出入部分のプローブ標高データを補正することを要しないため、処理の負担が軽減される。
【0013】
ここで、上記プローブ標高値決定部は、前記第1の標高差を減算して前記第1の接続点に対応する前記第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差を減算して前記第2の接続点に対応する前記第4プローブ標高値を決定することができる(第3の局面)。このように決定すれば、演算処理の負担を低減することができる。
【0014】
また、この発明の第4の局面は次のように規定される。即ち、
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部から、前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を抽出する対象区間抽出ステップと、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定ステップと、
メッシュ標高データが保存されたメッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定ステップと、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出ステップと、
前記第1の出入部分の標高データを前記第1の標高差分スライドさせ、前記第2の出入部分の標高データを前記第2の標高差分スライドさせることにより前記出入部分の標高データを補正する標高データ補正ステップと、
前記第1の標高差及び前記第2の標高差に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成ステップと、
を備える標高データ補正方法。
このように規定される第4の局面の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0015】
この発明の第5の局面は次のように規定される。即ち、
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部から、前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を抽出する対象区間抽出ステップと、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定ステップと、
メッシュ標高データが保存されたメッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定ステップと、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出ステップと、
前記第1の標高差に基づいて前記第1の出入部分と前記中間部分との第1の接続点に対応する第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差に基づいて前記第2の出入部分と前記中間部分との第2の接続点に対応する第4プローブ標高値を決定するプローブ標高値決定ステップと、
前記第1の接続点におけるプローブ標高値と前記第3プローブ標高値との第1の変化量及び前記第2の接続点におけるプローブ標高値と前記第4プローブ標高値との第2の変化量を演算する変化量演算ステップと、
前記第1の変化量及び前記第2の変化量に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成ステップと、
を備える標高データ生成方法。
このように規定される第5の局面の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0016】
この発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、
第5の局面に規定の標高データ生成方法において、前記プローブ標高値決定ステップは、前記第1の標高差を減算して前記第1の接続点に対応する前記第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差を減算して前記第2の接続点に対応する前記第4プローブ標高値を決定する。
このように規定される第6の局面の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0017】
更に、この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
標高データを補正するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部から、前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を抽出する対象区間抽出手段と、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定手段と、
メッシュ標高データが保存されたメッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定手段と、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出手段と、
前記第1の出入部分の標高データを前記第1の標高差分スライドさせ、前記第2の出入部分の標高データを前記第2の標高差分スライドさせることにより前記出入部分の標高データを補正する標高データ補正手段と、
前記第1の標高差及び前記第2の標高差に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成手段、
として機能させる、コンピュータプログラム。
このように規定される第7の局面の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0018】
この発明の第8の局面は次のように規定される。即ち、
標高データを生成するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部から、前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を抽出する対象区間抽出手段と、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定手段と、
メッシュ標高データが保存されたメッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定手段と、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出手段と、
前記第1の標高差に基づいて前記第1の出入部分と前記中間部分との第1の接続点に対応する第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差に基づいて前記第2の出入部分と前記中間部分との第2の接続点に対応する第4プローブ標高値を決定するプローブ標高値決定手段と、
前記第1の接続点におけるプローブ標高値と前記第3プローブ標高値との第1の変化量及び前記第2の接続点におけるプローブ標高値と前記第4プローブ標高値との第2の変化量を演算する変化量演算手段と、
前記第1の変化量及び前記第2の変化量に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成手段、
として機能させる、コンピュータプログラム。
このように規定される第8の局面の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0019】
この発明の第9の局面は次のように規定される。即ち、
第8の局面に規定されるコンピュータプログラムにおいて、前記プローブ標高値決定手段は、前記第1の標高差を減算して前記第1の接続点に対応する前記第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差を減算して前記第2の接続点に対応する前記第4プローブ標高値を決定する。
このように規定される第9の局面の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0020】
第7〜第9のいずれかの局面に規定されるコンピュータプログラムを記録する記録媒体が第10の局面として規定される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(A)プローブ標高データとメッシュ標高データとの乖離を示す模式図、(B)当該乖離を解消するための一般的な解決方法を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態の標高データ補正装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の標高データ補正装置において、(A)出入部分の標高値の標高データ補正を示す模式図、(B)中間部分の標高値の標高データ生成を示す模式図である。
【図4】本発明の実施の形態の標高データ生成装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態の標高データ生成装置を構成するコンピュータプログラムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
この発明の実施の形態の標高データ補正装置1を説明する。
図2に、標高データ補正装置1の概略構成を示す。適宜、図3に示す模式図を用いて、以下に説明する。
図2に示すように、この標高データ補正装置1は、プローブ標高データ保存部3、メッシュ標高データ保存部4、対象区間抽出部5、第1保存部6、プローブ標高値特定部7、第2保存部8、メッシュ標高値特定部9、第3保存部10、標高差算出部11、第4保存部12、標高データ補正部13、標高データ生成部14及び第5保存部15を備えている。
【0023】
プローブ標高データ保存部3にはプローブ標高データが保存される。当該プローブ標高データとは、プローブカーとして各車輌が実際に道路を走行して検出された勾配データから、勾配データの検出されたポイント間の標高差を演算し、あるポイントの標高値を基準に、演算された標高差を加減算して求められた標高値である。また、当該プローブ標高データは、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分(図3(A)に示す部分A及び部分C)に関する属性、及び、隣接する該出入部分に挟まれる中間部分(同、部分B)に関する属性を予め保有している。
【0024】
メッシュ標高データ保存部4にはメッシュ標高データが保存される。当該メッシュ標高データとして、例えば10mメッシュ標高データ等を格納することとできる。
対象区間抽出部5は、プローブ標高データ保存部3を参照して、プローブ標高データの補正を行う対象となる区間を抽出する。当該対象区間は、プローブ標高データに付された属性に基づいて、中間部分(部分B)、当該中間部分を挟む第1の出入部分(部分A)及び第2の出入部分(部分C)から形成される。形成された当該対象区間は、第1保存部6に保存される。
【0025】
プローブ標高値特定部7は、プローブ標高データ保存部3及び第1保存部6を参照して、形成された対象区間における第1の出入部分(部分A)の第1の端点(点a)の標高値として第1プローブ標高値(z11)を特定する。同様にして、第2の出入部分(部分C)の第2の端点(点d)の標高値として第2のプローブ標高値(z21)を特定する。特定された当該第1プローブ標高値(z11)及び第2プローブ標高値(z21)は、第2保存部8に保存される。
【0026】
メッシュ標高値特定部9は、メッシュ標高データ保存部4及び第2保存部8を参照して、上記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値を特定する。例えば、第1の端点(点a)のx座標及びy座標に相当するポイントを取り囲む4つの格子点のメッシュ標高データに基づき、第1メッシュ標高値(z10)の特定を行うこととできる。同様にして、第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値(z20)を特定する。特定された当該第1メッシュ標高値(z10)及び第2メッシュ標高値(z20)は、第1の第3保存部10に保存される。
【0027】
標高差算出部11は、第2保存部8及び第3保存部10を参照し、上記特定された第1プローブ標高値と第1メッシュ標高値との差(z11−z10)を第1の標高差D1として算出する。同様にして、上記第2プローブ標高値と第2メッシュ標高値との差(z21−z20)を第2の標高差D2として算出する。算出された当該第1の標高差D1及び第2の標高差D2は、第4保存部12に保存される。
【0028】
標高データ補正部13は、プローブ標高データ保存部3、第1保存部6及び第4保存部12を参照して、第1の出入部分に相当するプローブ標高データ(A1)を第1の標高差D1分スライドさせることにより、当該第1の出入部分のプローブ標高データ(A1)を補正する。図3(A)において、当該補正後のプローブ標高データはA2に示される。同様にして、上記第2の出入部のプローブ標高データ(C1)を第2の標高差D2分スライドさせて、当該第2の出入部分のプローブ標高データ(C1)を補正する。また、図3(A)において、当該補正後のプローブ標高データはC2に示される。補正された当該第1の出入部分のプローブ標高データ(A2)及び第2の出入部分のプローブ標高データ(C2)は、第5保存部15に保存される。
【0029】
標高データ生成部14は、プローブ標高データ保存部3、第1保存部6及び第4保存部12を参照して、上記第1及び第2の標高差(D1及びD2)に基づいて上記中間部分のプローブ標高データを生成する。当該プローブ標高データの生成は、当該第1及び第2の標高差を中間部分で吸収できれば、特に限定されず、例えば、第1の標高差D1と第2の標高差D2との差D2−D1を、当該中間部分のプローブ標高データに均等に吸収させる等の方法により行うこととできる。
【0030】
具体的には、まず、中間部分のプローブ標高データ(B1)を第1の標高差D1分スライドさせて、第1の出入部分と中間部分との第1の接続点(点b)のプローブ標高値をz31からz32としてプローブ標高データA2と接続させる。次に、中間部分B2が第2の出入部分C2と接続するよう、第1の標高差と第2の標高差との差D2−D1を中間部分で吸収させる。例えば、図3(B)における中間部分のプローブ標高データzniは、以下のようにして求めることができる。生成された当該中間部分のプローブ標高データは、第5保存部15に保存される。
【数1】

【0031】
図4を用いて、図2に示す標高データ補正装置1の動作を説明する。
まず、ステップ1では、プローブ標高データ保存部3を参照し、標高データを補正する対象となる区間を対象区間として抽出し、保存する。
ステップ3では、プローブ標高データ保存部3及び第1保存部6を参照して、第1保存部6に保存された対象区間における第1の出入部分の第1の端点の標高値として第1プローブ標高値を特定し、保存する。同様にして、第2の出入部分の第2の端点の標高値として第2プローブ標高値を特定し、保存する。
【0032】
ステップ5では、メッシュ標高データ保存部4及び第2保存部8を参照し、上記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び上記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定し、保存する。
ステップ7では、第2保存部8及び第3保存部10を参照し、ステップ3で特定された第1プローブ標高値とステップ5で特定された第1メッシュ標高値との差を第1の標高差として算出し、保存する。同様にして、第2プローブ標高値と第2メッシュ標高値との差を第2の標高差として算出し、保存する。
【0033】
ステップ9では、プローブ標高データ保存部3、第1保存部6及び第4保存部12を参照して、第1の出入部分のプローブ標高データを全体的に第1の標高差分スライドさせることにより、当該第1の出入部分のプローブ標高データを補正し、保存する。同様にして、第2の出入部分のプローブ標高データを全体的に第2の標高差分スライドさせることにより、当該第2の出入部分のプローブ標高データを補正し、保存する。
ステップ11では、プローブ標高データ保存部3、第1保存部6及び第4保存部12を参照して、上記第1及び第2の標高差に基づいて上記中間部分のプローブ標高データを生成し、保存する。例えば、第1の標高差と第2の標高差との差を、当該中間部分のプローブ標高データに均等に吸収させることにより、中間部分の標高データを生成することとできる。
【0034】
図5は標高値特定装置1のハード構成を示すブロック図である。
この装置1のハード構成は、一般的なコンピュータシステムと同様に中央制御装置221に対してシステムバス222を介して各種の要素が結合されたものである。
中央制御装置221は汎用的なCPU、メモリ制御装置、バス制御装置、割り込み制御装置更にはDMA(直接メモリアクセス)装置を含み、システムバス222もデータライン、アドレスライン、制御ラインを含む。システムバス222にはRAM(ランダムアクセスメモリ)223、不揮発メモリ(ROM224,CMOS−RAM225等)からなるメモリ回路が接続されている。RAM223に格納されるデータは中央制御装置221や他のハードウエア要素によって読み取られたり、書き換えられたりする。不揮発メモリのデータは読み取り専用であり、装置をオフとしたときにもそこのデータは喪失されない。このハードウエアを制御するシステムプログラムはハードディスク装置227に保存されており、また、RAM223に保存されており、ディスクドライブ制御装置226を介して適宜中央制御装置221に読みこまれて使用される。このハードディスク装置227には、汎用的な構成のコンピュータシステムを標高データ補正装置1として動作させるためのコンピュータプログラムを保存する領域が確保される。
このハードディスク装置227の所定の領域が、標高データ補正部13及び標高データ生成部14の結果を保存する保存部用に割り付けられる。
ハードディスク装置227の他の領域がプローブ標高データ保存部3及びメッシュ標高データ保存部4用に割り付けられる。
【0035】
システムバス222には、フレキシブルディスク232に対してデータの読み込み及び書き込みを行うフレキシブルドライブ制御装置231、コンパクトディスク234に対してそれからデータの読み取りを行うCD/DVD制御装置233が接続されている。この例ではプリンタインターフェース237にプリンタ238を接続させている。
システムバス222にはキーボード・マウス制御装置241が接続され、キーボード242及びマウス243からのデータ入力を可能としている。モニタ245がモニタ制御装置244を介してシステムバス222に接続されている。モニタ245にはCRTタイプ、液晶タイプ、プラズマディスプレイタイプなどを利用することができる。
各種の要素(モデムなど)の増設を可能とするため空きのスロット251が準備されている。
【0036】
このコンピュータシステムからなる標高データ補正装置1を稼動させるために必要なプログラム(OSプログラム、アプリケーションプログラム(本発明のものも含む))は、各種の記録媒体を介してシステムの中にインストールされる。例えば非書き込み記録媒体(CD−ROM、ROMカード等)、書き込み可能記録媒体(FD、DVD等)、更にはネットワークNを利用して通信媒体の形式でインストールすることも可能である。勿論、不揮発メモリ224、225やハードディスク装置227に予めこれらのプログラムを書きこんでおくこともできる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、これらのうち、2つ以上の実施の形態を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらのうち、1つの実施の形態を部分的に実施しても構わない。さらには、これらのうち、2つ以上の実施の形態を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
【0038】
この発明は、上記発明の実施の形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
1 標高データ補正装置
3 プローブ標高データ保存部
4 メッシュ標高データ保存部
5 対象区間抽出部
7 プローブ標高特定部
9 メッシュ標高特定部
11 標高差算出部
13 標高データ補正部
14 標高データ生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部と、
メッシュ標高データを保存するメッシュ標高データ保存部と、
前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を、前記プローブ標高データ保存部から抽出する対象区間抽出部と、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定部と、
前記メッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定部と、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出部と、
前記第1の出入部分の標高データを前記第1の標高差分スライドさせ、前記第2の出入部分の標高データを前記第2の標高差分スライドさせることにより前記出入部分の標高データを補正する標高データ補正部と、
前記第1の標高差及び前記第2の標高差に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成部と、
を備える標高データ補正装置。
【請求項2】
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部と、
メッシュ標高データを保存するメッシュ標高データ保存部と、
前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を、前記プローブ標高データ保存部から抽出する対象区間抽出部と、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定部と、
前記メッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定部と、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出部と、
前記第1の標高差に基づいて前記第1の出入部分と前記中間部分との第1の接続点に対応する第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差に基づいて前記第2の出入部分と前記中間部分との第2の接続点に対応する第4プローブ標高値を決定するプローブ標高値決定部と、
前記第1の接続点におけるプローブ標高値と前記第3プローブ標高値との第1の変化量及び前記第2の接続点におけるプローブ標高値と前記第4プローブ標高値との第2の変化量を演算する変化量演算部と、
前記第1の変化量及び前記第2の変化量に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成部と、
を備える標高データ生成装置。
【請求項3】
前記プローブ標高値決定部は、前記第1の標高差を減算して前記第1の接続点に対応する前記第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差を減算して前記第2の接続点に対応する前記第4プローブ標高値を決定する、請求項2に記載の標高データ生成装置。
【請求項4】
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部から、前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を抽出する対象区間抽出ステップと、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定ステップと、
メッシュ標高データが保存されたメッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定ステップと、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出ステップと、
前記第1の出入部分の標高データを前記第1の標高差分スライドさせ、前記第2の出入部分の標高データを前記第2の標高差分スライドさせることにより前記出入部分の標高データを補正する標高データ補正ステップと、
前記第1の標高差及び前記第2の標高差に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成ステップと、
を備える標高データ補正方法。
【請求項5】
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部から、前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を抽出する対象区間抽出ステップと、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定ステップと、
メッシュ標高データが保存されたメッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定ステップと、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出ステップと、
前記第1の標高差に基づいて前記第1の出入部分と前記中間部分との第1の接続点に対応する第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差に基づいて前記第2の出入部分と前記中間部分との第2の接続点に対応する第4プローブ標高値を決定するプローブ標高値決定ステップと、
前記第1の接続点におけるプローブ標高値と前記第3プローブ標高値との第1の変化量及び前記第2の接続点におけるプローブ標高値と前記第4プローブ標高値との第2の変化量を演算する変化量演算ステップと、
前記第1の変化量及び前記第2の変化量に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成ステップと、
を備える標高データ生成方法。
【請求項6】
前記プローブ標高値決定ステップは、前記第1の標高差を減算して前記第1の接続点に対応する前記第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差を減算して前記第2の接続点に対応する前記第4プローブ標高値を決定する、請求項5に記載の標高データ生成方法。
【請求項7】
標高データを補正するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部から、前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を抽出する対象区間抽出手段と、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定手段と、
メッシュ標高データが保存されたメッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定手段と、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出手段と、
前記第1の出入部分の標高データを前記第1の標高差分スライドさせ、前記第2の出入部分の標高データを前記第2の標高差分スライドさせることにより前記出入部分の標高データを補正する標高データ補正手段と、
前記第1の標高差及び前記第2の標高差に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成手段、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項8】
標高データを生成するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
プローブデータから得られるプローブ標高データであって、地表道路から特定道路に進入又は退出する出入部分に関する属性及び隣接する該出入部分に挟まれる中間部分に関する属性を保有する該プローブ標高データを保存するプローブ標高データ保存部から、前記中間部分、該中間部分を挟む第1の出入部分及び第2の出入部分から形成される対象区間を抽出する対象区間抽出手段と、
前記プローブ標高データ保存部を参照し、前記第1の出入部分の第1の端点の第1プローブ標高値及び前記第2の出入部分の第2の端点の第2プローブ標高値を特定するプローブ標高値特定手段と、
メッシュ標高データが保存されたメッシュ標高データ保存部を参照し、前記第1プローブ標高値に対応する第1メッシュ標高値及び前記第2プローブ標高値に対応する第2メッシュ標高値を特定するメッシュ標高値特定手段と、
前記第1プローブ標高値と前記第1メッシュ標高値との第1の標高差、及び、前記第2プローブ標高値と前記第2メッシュ標高値との第2の標高差を算出する標高差算出手段と、
前記第1の標高差に基づいて前記第1の出入部分と前記中間部分との第1の接続点に対応する第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差に基づいて前記第2の出入部分と前記中間部分との第2の接続点に対応する第4プローブ標高値を決定するプローブ標高値決定手段と、
前記第1の接続点におけるプローブ標高値と前記第3プローブ標高値との第1の変化量及び前記第2の接続点におけるプローブ標高値と前記第4プローブ標高値との第2の変化量を演算する変化量演算手段と、
前記第1の変化量及び前記第2の変化量に基づいて前記中間部分の標高データを生成する標高データ生成手段、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項9】
前記プローブ標高値決定手段は、前記第1の標高差を減算して前記第1の接続点に対応する前記第3プローブ標高値を決定し、前記第2の標高差を減算して前記第2の接続点に対応する前記第4プローブ標高値を決定する、請求項8に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
請求項7〜請求項9のいずれかに記載のコンピュータプログラムを記録する記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−237726(P2012−237726A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108570(P2011−108570)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(501271479)株式会社トヨタマップマスター (56)
【Fターム(参考)】