説明

模型車両および機関車の車輪を洗浄する装置および方法

【課題】模型車両または機関車の車輪の洗浄装置を提供する。
【解決手段】ベースプレートおよび側壁を有するクレードル14を含み、洗浄片22a、bは側壁18aに搭載され、バネ装填コア24は側壁の間に配置される。コアは、中立位置と圧縮位置との間で移動可能である。導電片は、コアの上部に設置される。電気接点は、導電片に電気的に接続される。使用中、コアは圧縮位置にあり、車輪のレール接触面が洗浄片に接触する。モータ装着車輪を有する模型機関車を洗浄するときに、車輪の外輪が導電片に接触し、電流が電気接点に供給され、車輪を回転させて車輪が洗浄され、また自由回転車輪を有する模型車両を洗浄するときには、貨客車が手で前後に動かされ、車輪を回転させて車輪が洗浄される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照−該当なし。
[0002]連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載−該当なし。
【背景技術】
【0002】
[0003]列車模型製作(train modeling)は、子供に対しても大人に対しても、創造性の表現手段を提供するユニークな趣味である。種々の模型軌道部品(model track piece)および付属品(accessory)が組み立てられて模型配置(model layout)をなし、その上を模型列車が走行する。配置は、種々の縮尺(scale)または軌間(gauge)で模型製作されうる。HOは、列車模型愛好家の間で最も人気のある縮尺の1つである。HO縮尺では、各2.54cm(1インチ)が221cm(87インチ)に相当し、HO縮尺の列車軌道におけるレールは、約1.65cm(0.65インチ)離れているに過ぎない。言うまでもなく、HO縮尺配置における列車の車輪および他の構成要素は、比較的小さく、洗浄することは困難である可能性がある。N縮尺など、より小さな縮尺もまた、人気がある。
【0003】
[0004]模型列車は、多くの場合、電気で動力を供給される。通常、機関車は、少なくとも2対の金属車輪を有し、車輪を回転させる電動モータを収容する。機関車の中のモータは、電流が列車軌道のレールを介して流れることによって給電される。車輪は、それぞれ、外輪およびレール接触面を有する。レール接触面が軌道レールと電気的に接触している間、外輪が、軌道レールに沿って車輪を案内する。車輪は、金属であるので、さびやすく、多くの場合、模型配置において使用される接着剤、油、グリース、および他の材料で被覆されるようになる。軌道レールおよび車輪のレール接触面は清浄であることが重要である。というのは、汚れの蓄積が、電気的接触を妨げて性能に悪い影響を与えるからである。
【0004】
[0005]任意の数の車両が、機関車に繋がれ、軌道の周りを引っ張られてよい。各車両は、少なくとも2対のモータ非装着の(non-motorized)自由回転車輪を有する。模型車両の車輪は金属でできており、電流を軌道から貨客車の中に伝導して灯火などの付属品に給電するために使用されてよい。模型車両のいくつかの車輪は樹脂であり、それらが軌道の周りを進むときに静電気を生成し、静電気が、ほこりおよび他の汚染物質を車輪および軌道に引きつける。車輪が何で作られるかにかかわらず、レール接触面は、レールを汚染もしくは損傷すること、不均一摩滅を車輪もしくはレールに引き起こすこと、または貨客車付属品と軌道との間の伝導性に悪影響を与えることを防ぐために、清浄を保たれるべきである。また、過剰な汚れの蓄積が、脱線を引き起こす可能性がある。
【0005】
[0006]大半の模型列車は、2レール軌道系において動作する。2レール系では、軌道は、2本の金属レールを有し、レールを介して電源で発生される電流が流れる。機関車が軌道上に置かれると、電流が、第1のレールから列車の金属車輪を介して電動モータに流れる。電流は、機関車の反対側の車輪を介して第2のレールに戻され、電源に環流し、それによって回路を完結する。機関車内の電動モータは、電流によって動力供給されて、機関車の車輪を回転させる。
【0006】
[0007]いくつかの模型列車は、3レール軌道系において動作する。3レール系では、軌道は3本の金属レールを有し、レールを介して電源で発生された電流が流れる。3レール軌道上を走行するように設計された機関車は、車輪の間に金属のそりを有し、機関車が軌道上に置かれると、そりが中間レールと電気的に接触する。電流は、中間レールから機関車の金属のそりを介して電動モータに流れる。電流は、車輪を介して外側のレールに戻され、電源に環流し、それによって回路を完結する。機関車内の電動モータは、電流で動力を供給されて機関車の車輪を回転させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
[0008]本発明は、模型機関車および貨客車の車輪を洗浄する装置および方法に関する。装置は、ベースプレートと、ベースプレートの両側の第1および第2の側壁とを含むクレードルを有する。ベースプレートの底面は、第1および第2のレール溝を画定し、クレードルが軌道上に置かれるときに軌道レールを受けるために、溝のそれぞれは同じ大きさおよび形である。第1の洗浄片が、一方の側壁の上部に搭載され、第2の洗浄片が、他方の側壁の上部に搭載される。バネ装填コア(spring loaded core)が、側壁の間に配置され、中立位置と圧縮位置との間で洗浄片に対して移動可能である。コアの上部において、第1および第2の導電片が、細長い車輪案内(wheel guide)の長さに隣接しかつ沿って、少なくとも部分的に露出される。電気接点が、導電片に電気的に接続される。好ましい実施形態では、2種類の電気接点が存在し、第1の種類は、軌道接点(track contact)としてベースプレートの中のレール溝の中に延び、第2の種類は、突起物(prong)としてクレードルの端部から延びる。自由に回転しないモータ装着車輪(motorized wheel)を有する模型機関車と共に使用する間、電気接点が、機関車内部のモータに電流を供給するために使用され、そのことが車輪を回転させる。
【0008】
[0009]車輪洗浄装置上の第1の種類の電気接点を使用して機関車の車輪を洗浄するために、クレードルが、電源に接続される一片の列車軌道上に置かれる。レール溝が軌道レールを受け、それにより、レールが軌道接点に電気的に接続される。機関車がクレードル上に置かれ、それにより車輪が車輪案内の両側に設置されてコアが圧縮されると、車輪のレール接触面が洗浄片に接触する。この位置において、車輪の外輪が導電片に接触し、電流が、軌道レールから軌道接点、導電片および車輪を介して機関車内の電動モータに流れ、そのことが車輪を回転させ、レール接触面が洗浄片によって洗浄されることをもたらす。
【0009】
[0010]車輪洗浄装置上の第2の種類の電気接点を使用して機関車の車輪を洗浄するために、電源が、突起物に電気的に接続される。機関車がクレードル上に置かれ、それにより車輪が車輪案内の両側に設置され、コアが圧縮されると、車輪のレール接触面が洗浄片に接触する。車輪の外輪が導電片に接触し、電流が、電源から突起物、導電片、および車輪を介して機関車内の電動モータに流れ、そのことが、車輪を回転させ、レール接触面が洗浄片によって洗浄されることをもたらす。
【0010】
[0011]モータが装着されず、自由に回転する車両の車輪を洗浄するために、貨客車がクレードル上に置かれ、それにより車輪が車輪案内の両側に設置されてコアが圧縮される。車輪のレール接触面が、洗浄片に接触する。車両は、クレードルの長さに沿って前後に押されるときに、車両の車輪が回転し、洗浄片によって洗浄される。
【0011】
[0012]本発明の装置を使用して模型機関車および貨客車の車輪を洗浄することは、その洗浄が、列車が適正に走行するために、列車の車輪と軌道との間で必要とされる電気的接続を妨げる可能性のある汚れの蓄積を取り除く点で、模型列車の性能を向上させる。清浄な車輪は、とりわけ、ディジタル信号が軌道を介して模型機関車に伝達される、ディジタル命令制御配置において重要である。車両または機関車の各車輪は、当技術分野で知られている布およびパッドを使用して個別に洗浄されうるが、本発明は、すべての車輪を一度に洗浄し、かつ車輪が、車輪のレール接触面を損傷することなく完全に一様に洗浄されることを確実にする点で、時間を節約する。重要なことには、この装置は、洗浄中に、車輪の外輪だけが導電片またはコアに接触することを可能にし、それによりレール接触面を、損傷または過度の摩耗から保護する。また、車輪洗浄装置は、車両のモータ非装着車輪のように自由に回転することはないので、手で洗浄することがとりわけ困難な、模型機関車の車輪を安全に洗浄する。
【0012】
[0013]本発明に付随する利点および新しい特徴と共に、本発明の付加的な態様は、一部には、以下の記載の中で説明され、一部には、以下を吟味することによって当業者に明らかとなり、または、本発明の実施によって学習されうる。本発明の目的および利点は、添付の特許請求の範囲の中で特に指摘される手段および組合せによって実現されてよく、成就されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】[0014]本発明の模型列車の車輪洗浄装置上に置かれる模型機関車の斜視図である。
【図2】[0015]本発明の車輪洗浄装置の端面図である。
【図3】[0016]本発明の模型列車の車輪洗浄装置の底面図である。
【図4】[0017]本発明の模型列車の車輪洗浄装置の分解端面図である。
【図5】[0018]洗浄片の一方の一部が側壁から部分的に取り外されている、本発明の模型列車の車輪洗浄装置上に設置される模型車両の斜視図である。
【図6】[0019]車両が車輪洗浄装置の上に設置された、図5の線A−Aに沿った本発明の車輪洗浄装置の断面図である。
【図7】[0020]使用中の、図5の線A−Aに沿った本発明の車輪洗浄装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0021]図1を参照すると、本発明の車輪洗浄装置が、全体的に参照数字10として示される。模型機関車12が、車輪洗浄装置の上に搭載されて示される。車輪洗浄装置は、クレードル14を含む。クレードル14は細長い形であり、ベースプレート16を含む。また、クレードル14は、ベースプレート16の両側に第1の側壁18aおよび第2の側壁18b(図5に示す)を含み、ベースプレート16の対向する端部に第1の端壁20aおよび第2の端壁20bを含む。第1の洗浄片22aが側壁18aの上部に搭載され、第2の洗浄片22bが側壁18bの上部に搭載される。好ましくは、洗浄片22aおよび22bは、固い織物または芯地の布地など、金属または樹脂の構成要素を洗浄するのに適する材料でできている。最も好ましくは、洗浄片は、吸収材料でできている。洗浄片22aおよび22bは、それぞれ、側壁18aおよび18bの上に取り外し可能に搭載され、それゆえ交換されてよい。バネ装填コア24は、側壁18aと18bとの間に配置される。コア24は、細長い形を有し、中立位置と圧縮位置との間で洗浄片22aおよび22bに対して移動可能である。
【0015】
[0022]図2を参照すると、バネ装填コア24は、剛体層26および弾性部すなわち発泡体層28を有する。剛体層26は上部表面を有し、その面上に第1の導電片30aおよび第2の導電片30bが搭載される。導電片30aおよび30bは、金属などの導体材料でできており、コア24の長さにほぼ等しい長さを有する。また、細長い車輪案内32が、コア24の上部に搭載される。また、車輪案内32は、コア24の長さにほぼ等しい長さを有し、模型機関車または貨客車が装置10の上に置かれるときに、機関車または貨客車の両側の車輪の外輪の間に適合するように寸法決めされる。導電片30aおよび30bは、車輪案内32に隣接して露出され、それにより機関車または貨客車の車輪の外輪が、使用中に導電片の一方と接触する。発泡体層28が、剛体層26を支える。好ましい実施形態では、発泡体層28は、剛体層26の下の区間に設置される、開気孔(open-cell)発泡体ブロックを備える。コア24が中立位置(図6に示される)にあるとき、発泡体層28は、剛体層26を、洗浄片22aおよび22bとほぼ同じ高さで支える。下向きの圧力に応答して圧縮位置に移動される(図7に示される)と、発泡体層28が圧縮されて、剛体層26を、洗浄片22aおよび22bより低い高さで支える。圧力が取り除かれると、発泡体層28が拡張し、剛体層26を洗浄片22aおよび22bの高さまで持ち上げることによって、コア24は中立位置に戻る。
【0016】
[0023]図2をさらに参照すると、ベースプレート16が、第1のレール溝34aおよび第2のレール溝34bを画定する。レール溝34aおよび34bは、模型列車軌道37の上で第1の軌道レール36aおよび第2の軌道レール36bを受けるために、同じ大きさおよび形である。図3に示されるように、レール溝34aおよび34bは、ベースプレート16の全長に延びている。第1の軌道接点38aおよび第2の軌道接点38bが、第1の種類の電気接点として設けられる。好ましい実施形態では、軌道接点38aおよび38bそれぞれが2つずつ設けられる。軌道接点38aおよび38bは、図4に示されるように、導電片30aおよび30bのそれぞれに、電気的に接続される金属柱である。軌道接点38aと導電片30aとの間、および軌道接点38bと導電片30bとの間の電気的接続が、少なくとも2本の線39および電気技術分野で知られるようなハンダ技術を使用して達成される。軌道接点38aおよび38bは、それぞれ、レール溝34aおよび34bの中に延び、それにより、クレードル14が、図2に示されるように軌道37の上に置かれるとき、レール36aが導電片30aと電気的に接続され、レール36bが導電片30bと電気的に接続される。
【0017】
[0024]図1に示されるように、車輪洗浄装置10の好ましい実施形態は、第2の種類の電気接点、すなわち第1の突起物40aおよび第2の突起物40bを有する。突起物40aおよび40bは、クレードル14の一端から延び、それぞれ、導電片30aおよび30bに電気的に接続される。突起物40aと導電片30aとの間、および突起物40bと導電片30bとの間の電気的接続は、当技術分野で知られるハンダ技術を使用して達成される。
【0018】
[0025]図3および図4を参照すると、車輪洗浄装置10の好ましい実施形態はまた、一定の間隔で剛体層26の複数の搭載部(mounting portion)43と取り外し可能に連結される複数の釘(peg)42を含む。各釘は、頭44(head)および軸(stem)46を有する。好ましくは、釘42は、軸46の終端付近にねじ部47を有する肩ボルト(shoulder bolt)である。搭載部43のそれぞれは、ねじ部47を受けるために、同じ大きさおよび形の、対応するねじを切られた空洞(counter-threaded cavity)(図示されず)を画定する。ベースプレート16は、複数の開口48を画定し、開口48のそれぞれは、頭44を保持するが、軸46がベースプレート16を通って延び、ねじ部47が搭載部43のうちの1つの空洞の中にねじ込まれるのを可能にするように形作られる。組み立てられると、釘42は、コア24を側壁18aと側壁18bとの間で維持し、それにより、コア24は、クレードル14の長さに沿って横方向に滑ること、または持ち上げられて側壁18aと側壁18bとの間から外れることはできない。また、搭載部43は、コア24が圧縮位置を超えて押される場合に、剛体層26が軌道接点38a、38bおよび線39を押しつぶすのを防止する働きをする。
【0019】
[0026]図5を参照すると、車輪洗浄装置10が、自由回転車輪51を有する模型車両50が装置10の上に置かれた状態で示される。線A−Aに沿った装置10の断面が、図6および図7に示される。車輪51のそれぞれは、車輪の外輪52およびレール接触面54を有する。車両50が装置10の上に置かれると、車輪の外輪52のそれぞれは、車輪案内32の両側に設置される。図7に示されるように、コア24が圧縮位置まで移動するように、下向きの圧力が車両50に加えられ、それにより各レール接触面54が、洗浄片22aまたは22bのいずれかに接触することが可能になる。圧縮位置において、車両50が、クレードル14にわたって前後に押され、そのことが、車輪51を回転させ、車輪51が洗浄されることをもたらす。好ましい実施形態では、発泡体層28が構築される材料は、下向きの圧力が列車貨客車50に加えられると圧縮されて、車輪51の各レール接触面54が洗浄片22aまたは22bに接触することを可能にするのに十分に柔軟であり、下向きの圧力および車両50の重量を受けてコア24を圧縮位置に支えるのに十分に堅く、かつ車両50が取り除かれると膨脹して、コア24を中立位置に戻すのに十分に弾性である必要がある。
【0020】
[0027]模型機関車12のモータ装着車輪55を洗浄するために装置10を使用するために、模型機関車12は、上述の、および図1で示される模型車両50に類似するやり方で装置10の上に置かれる。好ましい実施形態では、発泡体層28が構築される材料は、その圧縮性および弾力性に対して、付加的な下向きの圧力がない状態で機関車の重量に応答して、各レール接触面54と洗浄片22aまたは22bのいずれかとの間で接触が可能となるのに十分な量を圧縮するが、以下に説明する機関車のモータで車輪55が駆動されるときに、摩擦が車輪55の回転を妨げる程度までは圧縮しないように選択される。付加的な下向きの圧力は、機関車が、装置10が構築されている平均的機関車より軽い場合に必要となる可能性がある。また、材料は、機関車12が取り除かれると、膨脹してコア24を中立位置に戻すように、十分に弾性であるべきである。
【0021】
[0028]模型機関車の車輪は、模型車両において回転するように自由に回転することはないので、機関車12内の電動モータ(図示されず)によって回転される必要がある。車輪55のそれぞれは、車輪の外輪52およびレール接触面54を有する。機関車12が装置10の上に置かれると、車輪の外輪52のそれぞれが、車輪案内32の両側に設置され、導電片30aおよび30bに接触する。好ましい実施形態では、軌道接点38aおよび38bまたは突起物40aおよび40bとして設けられる電気接点を使用して、電流が装置10に供給される。軌道接点38aおよび38bを使用するために、装置10は、すべてが図2に示されるように、軌道37の上に置かれ、それにより、レール36aおよび36bが、レール溝34aおよび34bの中に受けられ、そこにおいてレール36aおよび36bが軌道接点38aおよび38bと電気的に通じる。軌道37が、変圧器などの電源に接続されると、電流が、電源からレール36a、軌道接点38a、導電片30aおよび車輪55を介して模型機関車12内の電動モータに流れる。電動モータから電流は、車輪55、導電片30b、軌道接点38bおよびレール36bを介して電源に環流し、回路が完結する。電動モータは、電流が回路を介して流れることによって給電され、車輪55を回転させて、車輪55が洗浄片22aおよび22bの上で洗浄されることをもたらす。端壁20aおよび20bは、機関車12がクレードル14から逸脱するのを防ぐ。
【0022】
[0029]あるいは、突起物40aおよび40bは、クリップ(clip)56およびリード線58を使用して電源(図示されず)に電気的に接続される。電源は、変圧器であってよく、または変圧器に接続された軌道37の一部であってよい。接続されると、電流は、電源から突起物40a、導電片30aおよび車輪55を介して模型機関車12内の電動モータに流れる。電動モータから電流は、車輪55、導電片30bおよび突起物40bを介して電源に環流し、回路が完結する。電動モータは、電流が回路を介して流れることによって給電され、車輪55を回転させて、車輪55が洗浄片22aおよび22bの上で洗浄されることをもたらす。
【0023】
[0030]代替の一実施形態では、弾性部は、発泡体層28に代わって、または加えて2つのコイルバネを備える。バネがコア24を中立位置に支え、コア24が圧縮位置まで移動するのを可能にする。好ましい実施形態において発泡体層28を参照して説明されたように、バネは、それらの圧縮性および弾力性が、付加的な下向きの圧力を加えることのない状態で模型機関車の重量に応答して、コア24が圧縮位置に移動することを可能にし、かつ使用中に、摩擦が車輪の回転を妨げないように、模型機関車の重量を受けながらコア24を十分に支えるように、それらの圧縮性および弾力性に基づいて選択される。第2の代替実施形態では、第3の種類の電気接点が、電源がプラグで差し込まれうるコンセントの形で設けられてよく、それにより、突起物40aおよび40bが必要でなくなる。装置10は、(好ましい実施形態に関して上で説明した)軌道接点および突起物、軌道接点およびコンセント、突起物のみ、軌道接点のみ、またはコンセントのみを含んでよい。他の代替実施形態では、洗浄片22aおよび22bは、織物材料、フェルト材料、フランネル材料、堅いフック(マジックテープ(登録商標)のフック部に使用されるフックなど)で覆われる織物材料、バフ研磨用材料、剛毛で覆われた織物材料、またはサンドペーパなど、種々の等級の研磨材料でできている。
【0024】
[0031]特定の実施形態が図示され、論じられてきたが、当然ながら、種々の改変形態が作成可能であり、本発明は、そのような限定が以下の特許請求の範囲の中に含まれる場合を除いて、本明細書で説明された部分およびステップの特定の形態または配列に限定されるものではない。さらに、一定のフィーチャおよび副結合(subcombination)が有効であり、他のフィーチャおよび副結合を参照することなく使用されてよい。このことは、特許請求の範囲によって企図され、その範囲の中にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
模型車両が模型列車の線路から移動されたときに模型車両の車輪を洗浄する装置であって、前記車輪が外輪およびレール接触面を有し、
ベースプレートならびに前記ベースプレートの両側に第1および第2の側壁を有するクレードルと、
前記側壁の上部に搭載された第1および第2の洗浄片と、
前記側壁の間に配置され、中立位置と圧縮位置との間で前記洗浄片に対して移動可能なバネ装填コアとを備え、前記車輪の前記外輪が前記コア上に設置されて前記コアが前記圧縮位置にあるとき、前記車輪の前記レール接触面が前記洗浄片に接触して洗浄される、
装置。
【請求項2】
前記コアの上部に搭載された細長い車輪案内をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記コアおよび前記ベースプレートに連結された複数の釘をさらに備え、前記釘が前記第1の側壁と前記第2の側壁との間で前記コアを保持する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記バネ装填コアが、剛体層および弾性部をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記弾性部が発泡体層である、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記洗浄片が吸収材料を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記洗浄片が、前記側壁に取り外し可能に搭載される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
模型機関車がその上を走行するように設計された模型列車軌道から前記機関車を移動させたときに前記模型機関車の車輪を洗浄する装置であって、前記軌道は、電流が流れる2本のレールを有し、前記車輪が外輪およびレール接触面を有し、
ベースプレートならびに前記ベースプレートの両側に第1および第2の側壁を有するクレードルと、
前記側壁の上部に搭載された第1および第2の洗浄片と、
前記側壁の間に配置され、中立位置と圧縮位置との間で前記洗浄片に対して移動可能なバネ装填コアと
第1および第2の導電片と
前記導電片に電気的に接続された少なくとも2つの電気接点とを備え、前記車輪の前記外輪が前記導電片に接触して設置され、前記コアが前記圧縮位置にあるときに、前記車輪の前記レール接触面が前記洗浄片に接触し、電流が前記電気接点に供給されると、前記機関車の前記車輪が回転して洗浄される、
装置。
【請求項9】
前記コアの上部に搭載された細長い車輪案内をさらに備え、前記導電片の少なくとも一部が前記車輪案内に隣接して露出されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ベースプレートが、第1および第2のレール溝を画定し、その溝の中に前記電気接点が延び、前記クレードルが前記軌道の上に置かれて前記レール溝が前記レールを受けるとき、前記電気接点が前記軌道レールに電気的に接続される、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記電気接点が、前記クレードルから延びる第1および第2の突起物をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記電気接点が、前記クレードルから延びる第1および第2の突起物をさらに備える、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記コアおよび前記ベースプレートに連結される複数の釘をさらに備え、前記釘が、前記第1の側壁と前記第2の側壁との間に前記コアを保持する、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記バネ装填コアが、剛体層および弾性部をさらに備える、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
前記弾性部が発泡体層を備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記洗浄片が吸収材料を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項17】
前記洗浄片が前記側壁に取り外し可能に搭載される、請求項8に記載の装置。
【請求項18】
模型車両の車輪を洗浄する方法であって、前記車輪が車輪の外輪およびレール接触面を有し、
第1および第2の洗浄片を備え、前記洗浄片が中立位置と圧縮位置との間で前記洗浄片に対して移動可能なコアの両側から離隔される、洗浄装置を設けるステップと、
前記模型車両を前記車輪の外輪が前記コアに接触するように前記洗浄装置の上に設置するステップと、
下方向の圧力を前記模型車両に加えるステップであって、前記コアが前記圧縮位置まで移動し、それにより、前記車輪の前記レール接触面が前記洗浄片に接触するのを可能にする、ステップと、
前記模型車両を前記洗浄装置の長さに沿って移動させ、それにより、前記車輪が回転して洗浄されるステップと
を含む、方法。
【請求項19】
前記洗浄装置が、前記第1および前記第2の導電片に隣接する細長い車輪案内をさらに備え、前記車輪の外輪が前記車輪案内の両側に設置される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コアがバネを装填される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記バネ装填コアが前記下方向の圧力に応答して前記コアが前記圧縮位置に移動し、前記圧力が取り除かれると前記コアが前記中立位置に戻るのを可能にする弾性部をさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記弾性部が発泡体層をさらに備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
電流が流れる2本のレールを有する模型列車軌道の上を走行するように設計された模型機関車の車輪を洗浄する方法であって、前記車輪が車輪の外輪およびレール接触面を有し、
第1および第2の洗浄片を備え、前記洗浄片が中立位置と圧縮位置との間で前記洗浄片に対して移動可能なコアの両側から離隔され、第1および第2の導電片が前記コアに搭載される、洗浄装置を設けるステップと、
前記車輪の外輪が前記導電片に電気的に接触し、前記車輪の前記レール接触面が前記洗浄片に接触するように、前記模型機関車を前記洗浄装置の上に設置するステップと、
電流を前記導電片に供給するステップとを含み、前記電流が、前記導電片から前記模型機関車に流れ、それにより、前記車輪が回転して洗浄される、
方法。
【請求項24】
前記洗浄装置が、前記第1および前記第2の導電片に隣接する細長い車輪案内をさらに備え、前記車輪の外輪が、前記車輪案内の両側に設置される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記洗浄装置が、前記導電片に電気的に接続された少なくとも2つの電気接点をさらに備える、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記洗浄装置が、第1および第2のレール溝を画定し、その溝の中を前記電気接点が延び、前記洗浄装置が前記軌道の上に置かれて前記レール溝が前記レールを受けるとき、前記電気接点が、前記軌道レールに電気的に接続される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記電気接点が、前記洗浄装置から延びる第1および第2の突起物をさらに備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記電気接点が、前記洗浄装置から延びる第1および第2の突起物をさらに備える、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記コアがバネを装填される、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記バネ装填コアが弾性部をさらに含み、弾性部が、前記模型機関車の重量を受けて前記コアを前記圧縮位置に移動させること、および前記模型機関車が取り除かれると前記コアを前記中立位置に戻すことを可能にする、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記弾性部が発泡体層をさらに含む、請求項30に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate