説明

樹状細胞に特異的な抗原結合フラグメント、その組成物および使用方法、それによって認識される抗原およびそれによって得られる細胞

【課題】樹状細胞に特異的で、種々の障害の処置および/または診断に効果的な抗原結合フラグメントの提供。
【解決手段】BDCA−4(ニューロピリン−1)タンパク質に特異的に結合するポリペプチドドメインを含んで成る単離された抗原−結合フラグメント。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブセットの樹状細胞(DC)に特異的な単離された抗原結合フラグメントを含む組成物であって、ここで、該サブセットが、AC144、AD5−13A11、AD5−17F6、AD5−4B8、AD5−5E8、AD5−14H12またはAD5−8E7と名付けられた抗体によって特異的に認識される、組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、AC144であるかまたはAC144から誘導される、組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、AD5−1311であるかまたはAD5−1311から誘導される、組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、AD5−4B8であるかまたはAD5−4B8から誘導される、組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、AD5−17F6であるかまたはAD5−17F6から誘導される、組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、AD5−5E8であるかまたはAD5−5E8から誘導される、組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、AD5−14H12であるかまたはAD5−14H12から誘導される、組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、AD5−8E7であるかまたはAD5−8E7から誘導される、組成物。
【請求項9】
BDCA−2(配列番号2)と名付けられた抗原のエピトープに特異的な抗原結合フラグメントを含む、組成物。
【請求項10】
BDCA−3と名付けられた抗原のエピトープに特異的な抗原結合フラグメントを含む、組成物。
【請求項11】
請求項10に記載の組成物であって、ここで、BDCA−3が、100kDタンパク質である、組成物。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の組成物によって特異的に認識される、実質的に単離されたかまたは濃縮された細胞集団または亜集団。
【請求項13】
細胞の表面のニューロピリン−1の同定によって単離される、実質的に単離されたかまたは濃縮されたDC集団または亜集団。
【請求項14】
請求項13に記載のDC集団または亜集団であって、ここで、ニューロピリン−1が、BDCA−4に特異的な抗体と交差反応する抗原結合フラグメントによって認識される、DC集団または亜集団。
【請求項15】
請求項1〜11のいずれか1項に記載される組成物であって、ここで、抗原結合フラグメントが、抗体全体、二重特異性抗体分子、キメラ抗体、Fab、F(ab')2、単鎖V領域フラグメント(scFv)融合ポリペプチド、アプトマー、炭水化物およびレクチンからなる群より選択される、組成物。
【請求項16】
請求項15に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、ヒト起源である、組成物。
【請求項17】
請求項16に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、ファージディスプレイライブラリーによってコードされる、組成物。
【請求項18】
請求項15に記載の組成物であって、前記抗原結合フラグメントが、scFvから本質的になる、組成物。
【請求項19】
請求項15に記載の組成物であって、前記融合ペプチドが、化学的官能基部分に融合される抗原結合フラグメントを含む、組成物。
【請求項20】
請求項19に記載の組成物であって、前記部分が、シグナルペプチド、免疫応答を増強する薬剤、抗原、固体支持体への連結を促進する薬剤、生体応答改変剤、免疫毒性、毒素、検出標識、常磁性標識および薬物からなる群より選択される、組成物。
【請求項21】
請求項20に記載の組成物であって、前記固体支持体への連結を促進する薬剤が、ビオチンおよびアビジンからなる群より選択される、組成物。
【請求項22】
請求項20に記載の組成物であって、前記生体応答改変剤が、サイトカインまたはケモカインである、組成物。
【請求項23】
請求項20に記載の組成物であって、前記サイトカイン/ケモカインが、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−12、インターフェロン、TNF−α、IL−10およびTGF−βからなる群より選択される、組成物。
【請求項24】
請求項20に記載の組成物であって、前記毒素が、リシン、放射性核種、ヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、シュードモナス外毒素A、ジフテリア毒素、リシンA鎖、真菌リボソーム不活化タンパク質およびホスホリパーゼ酵素からなる群より選択される、組成物。
【請求項25】
請求項20に記載の組成物であって、前記検出標識が、放射性同位体、蛍光化合物、コロイド金属、化学発光化合物、生体発光化合物、酵素、基質、補因子および阻害因子からなる群より選択される、組成物。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれか1項に記載の物質の組成物であって、さらに、生理学的に受容可能な賦形剤を含む、組成物。
【請求項27】
細胞の集団または亜集団であって、実質的に全ての細胞が、BDCA−1、BDCA−2およびBDCA−3の少なくとも1つの発現に基づいて、発現するか、単離されるか、濃縮されるか、または数えられる、細胞の集団または亜集団。
【請求項28】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも80%が、BDCA−1+である、組成物。
【請求項29】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも90%が、BDCA−1+である、組成物。
【請求項30】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも95%が、BDCA−1+である、組成物。
【請求項31】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも80%が、BDCA−2+である、組成物。
【請求項32】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも90%が、BDCA−2+である、組成物。
【請求項33】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも95%が、BDCA−2+である、組成物。
【請求項34】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも80%が、BDCA−3+である、組成物。
【請求項35】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも90%が、BDCA−3+である、組成物。
【請求項36】
請求項27に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも95%が、BDCA−3+である、組成物。
【請求項37】
樹状細胞の集団または亜集団であって、実質的に全ての細胞が、BDCA−4の発現に基づいて、発現するか、単離されるか、濃縮されるか、または数えられる、細胞の集団または亜集団。
【請求項38】
請求項37に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも80%が、BDCA−4+である、組成物。
【請求項39】
請求項37に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも90%が、BDCA−4+である、組成物。
【請求項40】
請求項37に記載の組成物であって、前記細胞の少なくとも95%が、BDCA−4+である、組成物。
【請求項41】
請求項12〜14および29〜40のいずれかに記載の樹状細胞であって、該細胞が、実質的に活性化される、樹状細胞。
【請求項42】
請求項12〜14および28〜41のいずれか1項に記載の細胞、ならびに生理学的に受容可能な賦形剤を含む、組成物。
【請求項43】
請求項42に記載の組成物であって、さらに、少なくとも1つの抗原または抗原性ペプチド(T細胞エピトープ)を含む、組成物。
【請求項44】
請求項43に記載の組成物であって、前記抗原が、前記細胞に充填される、組成物。
【請求項45】
請求項43に記載の組成物であって、前記抗原が、前記細胞とともに溶液内にある、組成物。
【請求項46】
請求項43に記載の組成物であって、前記抗原が、前記細胞表面に提示される、組成物。
【請求項47】
請求項43に記載の組成物であって、前記細胞が、細胞質ゾルカルシウム濃度を(少なくとも一過性で)調節するために処理されている、組成物。
【請求項48】
請求項47に記載の組成物であって、前記抗原が、外因的に誘導された遺伝子またはmRNAによって発現される、組成物。
【請求項49】
請求項48に記載の組成物であって、前記細胞が、BDCA−2に特異的な抗原結合フラグメントで前処理される、細胞。
【請求項50】
請求項49に記載の組成物であって、前記抗原が、腫瘍細胞抗原、ウイルス抗原、細菌抗原、寄生生物誘導抗原、自己抗原および/または抗原性ペプチド(T細胞エピトープ)からなる群より選択される、組成物。
【請求項51】
請求項50に記載の組成物であって、前記細胞および抗原の濃度が、被験体への該組成物の投与時に、該被験体において免疫応答を惹起するのに有効である、組成物。
【請求項52】
請求項51に記載の組成物であって、前記免疫応答が、腫瘍、ウイルス、細菌、寄生生物および真菌に対して指向される、組成物。
【請求項53】
請求項52に記載の組成物であって、前記抗原がヒト腫瘍抗原であり、神経膠星状細胞腫、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、乏突起神経膠腫、脳室上衣細胞腫、髄芽細胞腫、未分化神経外胚葉性腫瘍(PNET)、軟骨肉腫、骨原性肉腫、膵管腺癌、小細胞肺腺癌および大細胞肺腺癌、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、扁平上皮癌、気管支肺胞癌腫、上皮腺癌、およびその肝臓転移、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫、肝細胞癌、胆管癌、骨膜腫、中皮腫、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌腫、基底細胞癌、汗腺癌、乳頭状癌、脂腺癌腫、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、胆管癌腫、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、精巣腫瘍、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、脳室上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、白血病、多発性骨髄腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、およびH鎖病、管の腺癌および小葉腺癌のような乳房の腫瘍、子宮頚の扁平上癌および腺癌、子宮上皮癌腫瘍、および卵巣上皮癌腫瘍、前立腺腺癌、膀胱の移行性扁平上皮癌、B細胞およびT細胞リンパ腫(結節性およびびまん性)プラスマ細胞腫、急性および慢性白血病、悪性黒色腫、軟部組織肉腫ならびに平滑筋肉腫からなる群より選択される、組成物。
【請求項54】
請求項49に記載の組成物であって、前記抗原が、寛容原である、組成物。
【請求項55】
請求項54に記載の組成物であって、前記寛容原が、自己免疫状態に特異的である、組成物。
【請求項56】
請求項49に記載の組成物であって、ここで、前記自己免疫状態が、慢性関節リウマチ、若年性慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、シェーグレン症候群、エリテマトーデス、グッドパスチャー症候群、ライター症候群、強皮症、脈管炎、多発性筋炎および皮膚筋炎からなる群より選択される群から選択される、組成物。
【請求項57】
請求項55に記載の組成物であって、前記寛容原が、器官移植に特異的である、組成物。
【請求項58】
請求項56に記載の組成物であって、前記器官移植が、心臓、肺、肝臓、骨髄、幹細胞、腎臓、皮膚からなる群より選択される、組成物。
【請求項59】
DCについて濃縮された細胞を含む組成物を得るための方法であって、ヒト細胞の混合物を画分に分離する工程を包含し、ここで、該画分中の該細胞の少なくとも80%が、BDCA−1+である、方法。
【請求項60】
請求項59に記載の方法であって、前記載細胞の少なくとも90%が、BDCA−1+である、方法。
【請求項61】
請求項59に記載の方法であって、前記載細胞の少なくとも95%が、BDCA−1+である、方法。
【請求項62】
DCについて濃縮された細胞を含む組成物を得るための方法であって、ヒト細胞の混合物を画分に分離する工程を包含し、ここで、該画分中の該細胞の少なくとも80%が、BDCA−2+である、方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法であって、前記載細胞の少なくとも90%が、BDCA−2+である、方法。
【請求項64】
請求項62に記載の方法であって、前記載細胞の少なくとも95%が、BDCA−2+である、方法。
【請求項65】
BDCについて濃縮された細胞を含む組成物を得るための方法であって、ヒト細胞の混合物を画分に分離する工程を包含し、ここで、該画分中の該細胞の少なくとも80%が、BDCA−3+である、方法。
【請求項66】
請求項65に記載の方法であって、前記載細胞の少なくとも90%が、BDCA−3+である、方法。
【請求項67】
請求項65に記載の方法であって、前記載細胞の少なくとも90%が、BDCA−3+である、方法。
【請求項68】
DCについて濃縮された細胞を含む組成物を得るための方法であって、ヒト細胞の混合物を画分に分離する工程を包含し、ここで、該画分中の該細胞の少なくとも80%が、BDCA−4+である、方法。
【請求項69】
請求項68に記載の方法であって、前記載細胞の少なくとも90%が、BDCA−4+である、方法。
【請求項70】
請求項68に記載の方法であって、前記載細胞の少なくとも95%が、BDCA−4+である、方法。
【請求項71】
実質的に純粋な細胞集団を単離するための方法であって、以下:
a)ヒト細胞の混合物を得る工程;
b)BDCA−2と名付けられた抗原に特異的な抗原結合フラグメントによって特異的に認識される混合物から細胞を実質的に単離する工程、
を包含する、方法。
【請求項72】
請求項71に記載の方法であって、前記抗原結合フラグメントが、AC144、AD5−13A11、またはAD5−4B8であるか、またはAC144、AD5−13A11、あるいはAD5−4B8から誘導される、方法。
【請求項73】
実質的に純粋な細胞集団を単離するための方法であって、以下の工程:a)ヒト細胞の混合物を得る工程;およびb)BDCA−3と名付けられた抗原に特異的な抗原結合フラグメントによって特異的に認識される混合物から細胞を実質的に単離する工程、を包含する、方法。
【請求項74】
請求項73に記載の方法であって、前記抗原結合フラグメントが、AD5−5E8またはAD5−4H12であるか、あるいはAD5−5E8またはAD5−4H12から誘導される、方法。
【請求項75】
DCの実質的に純粋な細胞集団を単離するための方法であって、以下:
a)ヒト細胞の混合物を得る工程;および
b)BDCA−4と名付けられた抗原に特異的な抗原結合フラグメントによって特異的に認識される混合物から細胞を実質的に単離する工程、
を包含する、方法。
【請求項76】
請求項75に記載の方法であって、前記抗原結合フラグメントが、AD5−17F6であるか、あるいはAD5−17F6から誘導される、方法。
【請求項77】
請求項63〜76のいずれか1項に記載の方法であって、前記細胞の供給源が、胎児骨髄、新生児骨髄、成人骨髄、胎児肝臓、末梢血および臍帯血、白血球搬出、活性化された新鮮な血液、培養された細胞、扁桃、脾臓、リンパ節、皮膚、気道上皮、肺、肝臓、腸、パイアー斑および鼻からなる群より選択される、方法。
【請求項78】
請求項77に記載の方法であって、前記末梢血が、動員される、方法。
【請求項79】
請求項77に記載の方法であって、前記動員が、fLt3−リガンドおよびG−CSFからなる群より選択される組成物を用いる前処理による、方法。
【請求項80】
請求項77に記載の方法であって、前記動員が、内因性I型インターフェロンIL−12およびIL−4を誘導する方法からなる群から選択される組成物を用いる前処理による、方法。
【請求項81】
細胞を数えるための方法であって、以下の工程:a)細胞の混合物を得る工程;およびb)BDCA−1、BDCA−2、BDCA−3、およびBDCA−4からなる群から選択される任意の1つ以上の抗原に対して特異的な抗原結合フラグメントを用いて該細胞を標識する工程、を包含する、方法。
【請求項82】
請求項81に記載の方法であって、前記抗原が、BDCA−1である、方法。
【請求項83】
請求項81に記載の方法であって、前記抗原が、BDCA−2である、方法。
【請求項84】
請求項81に記載の方法であって、前記抗原が、BDCA−3である、方法。
【請求項85】
請求項81に記載の方法であって、前記抗原が、BDCA−4である、方法。
【請求項86】
DCの免疫能力を調節する方法であって、以下:DCの実質的に純粋な集団または亜集団を単離する工程;およびDCの細胞質ゾルカルシウム濃度を(少なくとも一過性で)調節する工程、を包含する、方法。
【請求項87】
請求項86に記載の方法であって、DCの調節が、抗原に対するTh1応答を優先的に誘導する樹状細胞を生じる、方法。
【請求項88】
請求項87に記載の方法であって、前記抗原が、アレルゲン、ウイルス抗原、細菌抗原、腫瘍抗原、寄生生物抗原および真菌抗原である、方法。
【請求項89】
請求項86に記載の方法であって、DCの調節が、抗原に対するTh2応答を優先的に誘導する樹状細胞を生じる、方法。
【請求項90】
請求項89に記載の方法であって、前記抗原が、寄生生物、自己抗原、細菌、およびウイルスからなる群より選択される、方法。
【請求項91】
請求項86に記載の方法であって、DCの調節が、抗原に対するTh3/Th−R応答を優先的に誘導する樹状細胞を生じる、方法。
【請求項92】
請求項91に記載の方法であって、前記抗原が、寄生生物、自己抗原、細菌、アレルゲンおよびウイルスからなる群より選択される、方法。
【請求項93】
薬学的有効量の薬剤の存在について試験薬剤をスクリーニングする方法であって、BDCA−1、BDCA−2、BDCA−3、およびBDCA−4からなる群から選択される任意の1つ以上の抗原に対して特異的な抗原結合フラグメントを用いて細胞の実質的に純粋な集団または亜集団を単離するか、または検出するか、または数える工程;試験薬剤を用いて該細胞をスクリーニングする工程;該薬剤に対する該細胞の応答をモニタリングする工程;該薬剤に対する該細胞の応答をコントロール薬剤に曝された細胞と比較する工程;および該試験薬剤が、単離された細胞、検出された細胞、数えられた細胞の任意の1つの免疫学的性質を調節したか否かを決定する工程、を包含する、方法。
【請求項94】
請求項93に記載の方法であって、前記細胞の性質が、抗原提示、サイトカイン産生、サイトカインに対する応答、Th1応答の誘導または抑制、Th2応答の誘導または抑制、耐性を誘導するTh3/Th−R応答能力の誘導または抑制、抗原特異的応答の誘導、T細胞におけるアネルギーの誘導、アジュバント活性、および少なくとも一過性で細胞内カルシウムを動員する能力からなる群より選択される、方法。
【請求項95】
樹状細胞の免疫学的性質を調節するための方法であって、細胞質ゾルカルシウム濃度を(少なくとも一過性で)変更する工程、または細胞内カルシウムを動員する能力を変更する工程を包含する、方法。
【請求項96】
請求項95に記載の方法であって、前記調節が、インビボ、インビトロおよびエキソビボからなる群より選択される、方法。
【請求項97】
請求項96に記載の方法であって、前記調節が、I型インターフェロンによる、方法。
【請求項98】
請求項96に記載の方法であって、前記調節が、BDCA−1、BDCA−2、BDCA−3、およびBDCA−4からなる群から選択される抗原に対して特異的な抗原結合フラグメントの結合によってか、またはBDCAに結合するリガンドの阻害によってである、方法。
【請求項99】
請求項96に記載の方法であって、前記調節が、BDCAを誘発することによってか、またはその誘発を阻害することによってである、方法。
【請求項100】
生理学的状態を処置する方法であって、請求項1〜88のいずれか1項により得られる有効量のDCを、その生理学的状態の処置が必要な被験体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項101】
請求項100に記載の方法であって、前記生理学的状態が、ウイルス感染である、方法。
【請求項102】
請求項101に記載の方法であって、前記ウイルス感染が、肝炎、HIV、インフルエンザ、ライノウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、CMVおよび麻疹からなる群より選択される、方法。
【請求項103】
請求項100に記載の方法であって、前記生理学的状態が、自己免疫疾患である、方法。
【請求項104】
請求項103に記載の方法であって、前記自己免疫疾患が、SLE、多発性硬化症、関節炎、強皮症および乾癬からなる群より選択される、方法。
【請求項105】
請求項100に記載の方法であって、前記生理学的状態が、アレルギー応答である、方法。
【請求項106】
請求項105に記載の方法であって、前記アレルギー応答が、アレルギー、じんま疹およびアナフィラキシーショックからなる群より選択される、方法。
【請求項107】
請求項106に記載の方法であって、前記アレルギー応答が、喘息である、方法。
【請求項108】
請求項100に記載の方法であって、前記生理学的状態が、癌である、方法。
【請求項109】
請求項108に記載の方法であって、前記癌が、神経膠星状細胞腫、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、乏突起神経膠腫、脳室上衣細胞腫、髄芽細胞腫、未分化神経外胚葉性腫瘍(PNET)、軟骨肉腫、骨原性肉腫、膵管腺癌、小細胞肺腺癌および大細胞肺腺癌、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、扁平上皮癌、気管支肺胞癌腫、上皮腺癌、およびその肝臓転移、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫、肝細胞癌、胆管癌、骨膜腫、中皮腫、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌腫、基底細胞癌、汗腺癌、乳頭状癌、脂腺癌腫、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎細胞癌、胆管癌腫、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、精巣腫瘍、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、脳室上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、白血病、多発性骨髄腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、およびH鎖病、管の腺癌および小葉腺癌のような乳房の腫瘍、子宮頚の扁平上癌、子宮頚の腺癌、子宮上皮癌腫、卵巣上皮癌腫、前立腺腺癌、膀胱の移行性扁平上皮癌、B細胞およびT細胞リンパ腫(結節性およびびまん性)プラスマ細胞腫、急性および慢性白血病、悪性黒色腫、軟部組織肉腫ならびに平滑筋肉腫からなる群より選択される、方法。
【請求項110】
樹状細胞サイトカイン産生を調節する方法であって、BDCA−1、BDCA−2、BDCA−3、およびBDCA−4からなる群から選択される任意の1つ以上の抗原に対して特異的な抗原結合フラグメントを用いて、樹状細胞の実質的に純粋な集団または亜集団を単離する工程;および該細胞を樹状細胞サイトカイン産生を調節する薬剤を用いて処理する工程、を包含する、方法。
【請求項111】
インビボの樹状細胞サイトカイン産生を調節する方法であって、樹状細胞サイトカイン産生を調節する有効量の薬剤を、該調節が必要な被験体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項112】
抗原に特異的なT細胞および/または体液性免疫応答を生成する方法であって、該抗原をロードされ、そしてBDCA−1、BDCA−2、BDCA−3、およびBDCA−4からなる群から選択される任意の1つ以上の抗原に対して特異的な抗原結合フラグメントを用いて単離された樹状細胞の実質的に純粋な集団または亜集団の有効量を、該方法の必要な被験体に投与する工程を包含し、ここで、該細胞が、Th−1、Th−2およびTh−3/Th−Rからなる群より選択される応答を誘導するように調節される、方法。
【請求項113】
請求項112に記載の方法であって、前記抗原が、トランスフェクション、mRNAを用いたローディング、および細胞融合によってロードされる、方法。
【請求項114】
抗原に特異的なT細胞または体液性免疫応答を生成する方法であって、該抗原をロードされ、そしてBDCA−1、BDCA−2、BDCA−3、およびBDCA−4からなる群から選択される任意の1つ以上の抗原に対して特異的な抗原結合フラグメントを用いて単離された樹状細胞の実質的に純粋な集団または亜集団の有効量を、該方法の必要な被験体に投与する工程を包含し、ここで、該細胞が、Th−1、Th−2およびTh−3/Th−Rからなる群より選択される応答を誘導するように調節される、方法。
【請求項115】
ポリペプチドであって、該ポリペプチドが、組換え宿主細胞において発現される工程、および全ての組換え宿主細胞成分から離れて該発現されたポリペプチドを精製する工程によって調製され、ここで、該ポリペプチドが、配列番号2の約5個の連続したアミノ酸残基を含む、ポリペプチド。
【請求項116】
精製されたポリペプチドを含む組成物であって、該ポリペプチドが、配列番号2の約5個の連続したアミノ酸残基を含む、組成物。
【請求項117】
請求項116に記載の組成物であって、前記ポリペプチドが、BDCA−2細胞外ドメインを含む、組成物。
【請求項118】
配列番号2の5〜50個の連続したアミノ酸残基からなる、精製されたペプチド。
【請求項119】
融合タンパク質であって、該融合タンパク質が、配列番号2ではないポリペプチドアミノ酸配列に連結されたポリペプチドアミノ酸配列を含み、ここで、該アミノ酸配列が、配列番号2の約5個の連続したアミノ酸残基を含む、融合タンパク質。
【請求項120】
請求項119に記載の組換えポリペプチドであって、配列番号2の約15個の連続したアミノ酸残基を含む、組換えポリペプチド。
【請求項121】
請求項120に記載の組換えポリペプチドであって、配列番号2の約30個の連続したアミノ酸残基を含む、組換えポリペプチド。
【請求項122】
請求項120に記載の組換えポリペプチドであって、配列番号2の約50個の連続したアミノ酸残基を含む、組換えポリペプチド。
【請求項123】
請求項122に記載の組成物であって、前記ポリペプチドが、配列番号2の約15個の連続したアミノ酸残基を含む、組成物。
【請求項124】
請求項123に記載の組成物であって、前記ポリペプチドが、配列番号2の30個の連続したアミノ酸残基を含む、組成物。
【請求項125】
BDCA−2の少なくとも1つのスプライス改変体を含む、ポリペプチド。
【請求項126】
請求項125に記載のポリペプチドであって、前記スプライス改変体が、エキソン1〜6を含む、ポリペプチド。
【請求項127】
請求項126に記載のポリペプチドであって、前記スプライス改変体が、エキソン1、3、4、5および6を含む、ポリペプチド。
【請求項128】
請求項126に記載のポリペプチドであって、前記スプライス改変体が、エキソン1、2、4、5および6を含む、ポリペプチド。
【請求項129】
請求項126に記載のポリペプチドであって、前記スプライス改変体が、エキソン1、2、3、5および6を含む、ポリペプチド。
【請求項130】
BDCA−2またはそのフラグメントをコードする、ポリヌクレオチドまたはその相補体。
【請求項131】
請求項130に記載のポリヌクレオチであって、配列番号2の少なくとも5個のアミノ酸残基をコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項132】
請求項131に記載のポリヌクレオチであって、配列番号2の少なくとも15個のアミノ酸残基をコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項133】
請求項131に記載のポリヌクレオチであって、配列番号2の少なくとも30個のアミノ酸残基をコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項134】
配列番号1を有する、請求項130に記載のポリヌクレオチド。
【請求項135】
請求項130に記載のポリヌクレオチであって、配列番号1の少なくとも15個の連続したヌクレオチドを有する、ポリヌクレオチド。
【請求項136】
請求項130に記載のポリヌクレオチであって、配列番号1の少なくとも75個の連続したヌクレオチドを有する、ポリヌクレオチド。
【請求項137】
請求項130に記載のポリヌクレオチであって、配列番号1の少なくとも150個の連続したヌクレオチドを有する、ポリヌクレオチド。
【請求項138】
BDCA−2の少なくとも1つのスプライス改変体をコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項139】
請求項138に記載のポリヌクレオチドであって、前記スプライス改変体が、エキソン1〜6を含む、ポリヌクレオチド。
【請求項140】
請求項138に記載のポリヌクレオチドであって、前記スプライス改変体が、エキソン1、3、4、5および6を含む、ポリヌクレオチド。
【請求項141】
請求項138に記載のポリヌクレオチドであって、前記スプライス改変体が、エキソン1、2、4、5および6を含む、ポリヌクレオチド。
【請求項142】
請求項138に記載の組成物であって、前記スプライス改変体が、エキソン1、2、3、5および6を含む、組成物。
【請求項143】
プロモーターに機能的に接続されている、請求項130〜142のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド。
【請求項144】
請求項130〜142のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドであって、前記プロモーターが、組換えプロモーターである、ポリヌクレオチド。
【請求項145】
請求項130〜142のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドであって、前記ポリヌクレオチドが、組換えベクター中に含まれる、ポリヌクレオチド。
【請求項146】
請求項130〜142のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含む、組換え宿主細胞。
【請求項147】
請求項130〜142のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドまたはその相補体であって、配列番号2をコードする領域またはそのフラグメントが、配列番号1またはその相補体に、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする、ポリヌクレオチドまたはその相補体。
【請求項148】
BDCAと該BDCAに対して特異的なリガンドとの相互作用を阻害する方法であって、該BDCAと該BDCAに対するリガンドを含む組成物を、BDCA−2、BDCA−3、またはBDCA−4と該リガンドとの相互作用を阻害する有効量の薬剤と接触させる工程を包含する、方法。
【請求項149】
請求項148に記載の方法であって、DCとT細胞との相互作用が、DCおよびT細胞を含む組成物を、BDCA−2、BDCA−3、またはBDCA−4と該T細胞との相互作用を阻害する有効量の薬剤と接触させることによって阻害される、方法。
【請求項150】
請求項149に記載の方法であって、前記薬剤が、BDCA−2、BDCA−3、またはBDCA−4に特異的な抗原結合フラグメントである、方法。
【請求項151】
請求項150に記載の方法であって、前記薬剤が、インビボまたはインビトロで投与される、方法。
【請求項152】
炎症を処置する方法であって、該方法の必要な被験体に、該被験体における炎症を減少するのに有効な、BDCA−2、BDCA−3、またはBDCA−4とT細胞との相互作用を阻害する量の薬剤を投与する工程を包含する、方法。
【請求項153】
細胞におけるBDCA−2の発現を抑制する方法であって、該細胞中においてBDCA−2アンチセンスを発現する工程を包含する、方法。
【請求項154】
請求項130〜142のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含む、トランスジェニック動物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−152215(P2012−152215A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−45127(P2012−45127)
【出願日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【分割の表示】特願2001−538976(P2001−538976)の分割
【原出願日】平成12年11月15日(2000.11.15)
【出願人】(502329153)ミルテニイ バイオテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (3)
【Fターム(参考)】