説明

樹脂パッケージ型半導体装置の製造方法

【課題】半導体装置をプリント基板に実装する時の熱によって半導体チップと内部リードとを電気的に導通しているワイヤが切断されてしまうことを回避すること。
【解決手段】半導体チップ10と、この半導体チップ10に一端部が圧着されたワイヤ12と、このワイヤ12の他端部が圧着されて上記半導体チップ10と電気的に導通させられている複数本の内部リード13と、上記半導体チップ10ないし上記各内部リード13を包み込む樹脂パッケージ14と、を備えた樹脂パッケージ型半導体装置1において、上記ワイヤ12が上記内部リード13との圧着部12bの基端から延出する角度βを上記圧着部12bの基端から少なくとも上記ワイヤ12の直径の2倍に相当する長さまでは上記内部リード13に対して15度以下とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、半導体チップおよびワイヤなどが樹脂パッケージによって包み込まれた樹脂パッケージ型半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図7に、従来のこの種の樹脂パッケージ型半導体装置1の構造例を示す。この樹脂パッケージ型半導体装置1は、半導体チップ10と、この半導体チップ10が搭載されるダイパッド11と、金線などのワイヤ12を介して上記半導体チップ10と電気的に導通させられている複数本の内部リード13と、を備えて構成されている。
【0003】
上記ワイヤ12の一端部は上記半導体チップ10と、他端部は内部リード13と、それぞれ熱圧着などの手段によって接続されている。すなわち、上記半導体チップ10と上記内部リード13とがワイヤ12によって連結されて電気的な導通が図られている。また、上記半導体チップ10、ダイパッド11、ワイヤ12、および各内部リード13は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂によりパッケージングされているとともに、この樹脂パッケージ14からは上記各内部リード13と連続して外部リード15が形成されている。この外部リード15は、先端部が屈曲させられて水平部16が形成されており、プリント基板上に面実装可能とされている。
【0004】
上記のように構成された樹脂パッケージ型半導体装置1は、所定の配線パターンが形成されたプリント基板上に、たとえばハンダリフローの手法などによって実装される。具体的には、プリント基板上に予めハンダペーストを印刷しておき、このハンダペースト部に対応するように上記樹脂パッケージ型半導体装置の水平部16を載置し、リフロー炉内に移送して加熱した後に上記ハンダを冷却固化させることにより上記樹脂パッケージ型半導体装置1が上記プリント基板上に実装される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したハンダリフローの手法により上記樹脂パッケージ型半導体装置1をプリント基板上に実装すべく、上記樹脂パッケージ型半導体装置1をリフロー炉内に移送して加熱した場合には、上記樹脂パッケージ14は熱膨張し、上記ワイヤ12もまた熱膨張する。ところが、エポキシ樹脂などにより形成された上記樹脂パッケージ14は、上記ワイヤ12よりも熱膨張係数が大きいために、上記樹脂パッケージ14の方が上記ワイヤ12よりも伸びようとするので、上記ワイヤ12に応力がかかってしまう。
【0006】
また、上記ワイヤ12の内部リード13との圧着部12bは、加圧によって圧し潰されてその厚みが上記ワイヤ12の直径よりもさらに小さくなっており、この圧着部12bの基端からは、上記内部リード13に対して比較的大きな角度、具体的には図7にαで示した角度が30度程度、あるいはそれ以上の角度でワイヤ12が延出している。
【0007】
したがって、上記圧着部12bの基端、言い換えれば上記ワイヤ12が屈曲している部分12dに上述した上記樹脂パッケージ14と上記ワイヤ12の熱膨張係数の差に起因した応力が変形応力として集中してしまう。上述したように、上記屈曲部12dの厚みが小さいため、屈曲部12dにおける変形応力の集中によってワイヤのこの部分12dが切断されてしまう場合がある。このため、上記ワイヤ12の断線により上記半導体チップ10に電力が十分に供給されないといった事態が生じ、上記樹脂パッケージ型半導体装置1が本来有する機能を発揮することができなくなってしまう。
【0008】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、半導体装置をプリント基板に実装する時の熱によって半導体チップと内部リードとを電気的に導通しているワイヤが切断されてしまうことを回避することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】
すなわち、本願発明の第1の側面によれば、半導体チップと、この半導体チップに一端部が圧着されたワイヤと、このワイヤの他端部が圧着されて上記半導体チップと電気的に導通させられている複数本の内部リードと、上記半導体チップないし上記各内部リードを包み込む樹脂パッケージと、を備えた樹脂パッケージ型半導体装置であって、上記ワイヤが上記内部リードとの圧着部の基端から延出する角度は、上記圧着部の基端から少なくとも上記ワイヤの直径の2倍に相当する長さまでは上記内部リードに対して15度以下であることを特徴とする、樹脂パッケージ型半導体装置が提供される。
【0011】
好ましくは、上記ワイヤが上記圧着部の基端から延出する角度が10度以下であり、より好ましくは、上記ワイヤが上記圧着部の基端から延出する角度が5度以下である。
【0012】
上記内部リードとの圧着部の基端から延出するワイヤの角度が大きい場合には、半導体装置のプリント基板に対する実装時における上記樹脂パッケージと上記ワイヤの熱膨張係数の差に起因して、上記ワイヤの屈曲している部分が切断されてしまう場合があるのは上述の通りである。
【0013】
本願発明は、上記内部リードとの圧着部から延出する上記ワイヤの角度を小さく、具体的には圧着部の基端から延出する上記ワイヤの角度を上記内部リードに対して15度以下とすることにより、ワイヤが切断されてしまうことを回避するものである。
【0014】
上記ワイヤの角度を15度以下と限定したのは、この角度以下であれば上記ワイヤと上記内部リードとの圧着部の基端部が切断された不良品が製造される可能性が低いことが本願発明者の実験によって確認されたからである。本願発明者は、従来より採用されているワイヤの延出角度、すなわち約30度を含む様々な角度でワイヤを内部リードに圧着した樹脂パッケージ型半導体装置を製造し、各角度における不良品が製造される割合を調べた。その結果を図1に示すが、この図から明らかなように、15度以下の場合に角度低減による効果が顕著に表れ、不良品が製造される割合が格段に低くなっている。
【0015】
上述したように、半導体装置のプリント基板に対する実装時に上記ワイヤと上記内部リードとの圧着部が切断される原因は、圧着部の厚みが小さく、この圧着部の基端からワイヤが比較的大きな角度で延出していることにあると考えられる。したがって、上記圧着部からのワイヤの延出角度を小さくすることにより、上記ワイヤの屈曲している部分に集中する変形応力を低減し、引張り応力としてワイヤ全体にある程度分散できると考えられる。また、引張り応力に対しては、上記ワイヤが展性に優れる金線などであるために、上記樹脂パッケージの伸びに追従して良好に伸びることができると考えられる。このような理由から、上記内部リードに対するワイヤの延出角度が15度以下の場合には、不良品が製造される割合が格段に低くなると考えられる。
【0016】
本願発明の第2の側面によれば、半導体チップと、この半導体チップに一端部が圧着されたワイヤと、このワイヤの他端部が圧着されて上記半導体チップと電気的に導通させられている複数本の内部リードと、上記半導体チップないし上記各内部リードを包み込む樹脂パッケージと、を備えた樹脂パッケージ型半導体装置であって、上記ワイヤは、上記内部リードとの圧着部の基端から少なくとも上記ワイヤの直径の2倍に相当する長さ分は上記内部リードの表面に添わせられていることを特徴とする、樹脂パッケージ型半導体装置が提供される。
【0017】
本側面においては、上記ワイヤを上記内部リードとの圧着部の基端から少なくとも上記ワイヤの直径の2倍に相当する長さ分は上記内部リードの表面に添わせることにより、ワイヤの屈曲部分が厚みの小さい圧着部を避けてこの圧着部から一定距離だけ離れた部位に位置することとなる。すなわち、ワイヤの屈曲している部分の厚みがワイヤの厚みと略同一、言い換えればワイヤの屈曲している部分の厚みが従来の樹脂パッケージ型半導体装置と比べると大きくなっている。したがって、本側面に係る樹脂パッケージ型半導体装置は、従来の樹脂パッケージ型半導体装置と比べて、ワイヤの屈曲部分の変形応力に対する耐性が向上していることは明らかである。
【0018】
また、上記構成は、見方を変えれば上記した第1の側面における上記ワイヤの圧着部の基端からの延出角度が略0度である場合に相当するとも考えられる。すなわち、厚みの小さい圧着部に変形応力が集中することが回避されており、厚みの小さい圧着部が上記ワイヤが半導体装置の実装時の熱によって切断される可能性が低減されるのはいうまでもない。
【0019】
上記構成の樹脂パッケージ型半導体装置においても、不良品が製造される割合が格段に低くなることは、本願発明者の実験によって確認されている。
【0020】
好ましくは、上記ワイヤにおける上記内部リードに添わせられている部分から延出する角度は、上記内部リードに対して15度以下である。
【0021】
上記構成によれば、上記ワイヤを上記内部リードとの圧着部から一定長さ上記内部リードの表面に添わせることにより上記屈曲部分の変形応力に対する耐性が向上されていることに加えて、上述した第1の側面と同様の理由により上記屈曲部分に集中する変形応力が緩和されている。すなわち、上記屈曲部が実装時の熱によって切断される可能性が格段に低減されている。
【0022】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明の効果】
【0023】
本願発明により、ワイヤが切断される可能性が低減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0025】
図2は、本願発明に係る樹脂パッケージ型半導体装置1の断面図および一部拡大図であり、図3、図4および図5は、上記樹脂パッケージ型半導体装置1の製造工程の1つであるワイヤボンディング工程を説明するための図である。なお、図2ないし図5において、図7を参照して説明した従来例に係る樹脂パッケージ型半導体装置と同一の部材および要素については、同一の符号を付してある。
【0026】
図2に示すように、上記樹脂パッケージ型半導体装置1は、半導体チップ10と、この半導体チップ10が搭載されるダイパッド11と、金線などのワイヤ12を介して上記半導体チップ10と電気的に導通させられている複数本の内部リード13と、を備えて構成されている。
【0027】
上記半導体チップ10、ダイパッド11、ワイヤ12、および各内部リード13は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いた金型成形などによって樹脂パッケージ14に包み込まれているとともに、この樹脂パッケージ14からは上記各内部リード13と連続して外部リード15が形成されている。この外部リード15は、先端部が屈曲させられて水平部16が形成されており、プリント基板上に面実装可能とされている。
【0028】
上記ワイヤ12の一端部は上記半導体チップ10と、他端部は内部リード13と、それぞれ熱圧着などの手段によって接続されている。すなわち、上記半導体チップ10と上記内部リード13とがワイヤ12によって連結されて電気的な導通が図られている。
【0029】
上記ワイヤ12が上記内部リード13との圧着部12bの基端から延出する角度、すなわち図2にβで示す角度は、上記内部リード13に対して15度以下に設定されている。より具体的には、上記角度βは、上記圧着部12bの基端と、この圧着部12bの基端から、たとえば上記ワイヤの直径の2倍に相当する距離を隔てたワイヤ12上の地点とを結ぶ直線が上記内部リード13と交差する角度として表される。
【0030】
次に、図3、図4および図5を参照して上記樹脂パッケージ型半導体装置1の製造方法を簡単に説明する。
【0031】
まず、上記ダイパッド11や内部リード13などが形成されたリードフレームのダイパッド11の上面に半導体チップ10を実装する。なお、上記リードフレームは、金属薄板に打ち抜きプレス加工を施すことにより作成されている。
【0032】
次に、上記半導体チップ13の上面に形成されたボンディングパッド(図示略)と上記各内部リード16の先端部の上面とをワイヤ19を用いて連結して電気的に導通するようにする。具体的には、以下に示すような行程を経て上記半導体チップ10と上記内部リード13とがワイヤ12によって連結される。
【0033】
先ず、図3に示すように、上記リードフレームをヒートブロック25上に載置して上記リードフレーム22全体を400℃程度に加熱しておく。次に、ボンディング装置が備えるキャピラリ20と呼ばれる治具に金線21を通し、上記キャピラリ20の先端部から金線21の先端部を突出させておく。そして、金線21の先端部を水素炎などによって加熱して溶融させる。図3に示すように、キャピラリ20を下動させて金線21の溶融部22を上記半導体チップ10に形成されたボンディングパッドに圧し付けることにより、上記半導体チップ10上に金線21の先端部を熱圧着する。
【0034】
続いて、金線21を引き出しつつ上記内部リード13の所定位置、すなわち図5に示す状態となるようにキャピラリ20を移動させ、上記内部リード13の先端部の上面に圧し付ける。すなわち、ヒートブロック25によって供給される熱と、上記キャピラリ20による押圧力とによって金線21を上記内部リード13の上面に熱圧着する。さらに、上記キャピラリ20を上記内部リード13に圧し付けながらスライドさせるようにして移動させて金線21を圧し切り、ワイヤボンディング行程を終了する。
【0035】
なお、上記半導体チップ10と上記内部リード13とがワイヤ12によって連結された状態において、上記内部リード13との圧着部12bの基端から上記ワイヤ12が延出する角度βが15度以下となるように上記キャピラリ20を上記半導体チップ10の圧着部12aから上記内部リード13の所定位置まで移動させる経路を適宜選択しなければならない。
【0036】
ワイヤボンディング行程が終了した場合には、上記半導体チップ10、ワイヤ12、各内部リード13などを所定の金型を用いてエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂によりパッケージングを行う。
【0037】
最後に、リードフレームに対するハンダメッキ、樹脂パッケージ14に対する標印、上記リードフレームの所定部位のカット、およびリードフォーミングなどの行程を経て、図2に示したような単位半導体装置1が得られる。
【0038】
このようにして製造された半導体装置1は、所定の配線パターンが形成されたプリント基板上に、たとえばハンダリフローの手法などにより実装される。具体的には、プリント基板上に予めハンダペーストを印刷しておき、このハンダペースト部に対応するように上記樹脂パッケージ型半導体装置の水平部16を載置し、リフロー炉内に移送して加熱した後に上記ハンダを冷却固化させることにより上記樹脂パッケージ型半導体装置1が上記プリント基板上に実装される。
【0039】
上記ようにして製造された樹脂パッケージ型半導体装置1においては、上記圧着部12bからのワイヤ12の延出角度βが従来の樹脂パッケージ型半導体装置1におけるワイヤ12の延出角度αに比べて小さく設定されているので、半導体装置1のプリント基板に対する実装時に上記ワイヤ12の屈曲している部分12dに集中する変形応力を引張り応力としてワイヤ12全体にある程度分散できると考えられる。また、引張り応力に対しては、上記ワイヤ12が展性に優れる金線などであるために、上記樹脂パッケージ14の伸びに追従して良好に伸びることができると考えられる。
【0040】
これらのことから、上記構成の樹脂パッケージ型半導体装置1においては、プリント基板への実装時の熱によって上記ワイヤ12の屈曲部12dが切断されてしまうことを良好に回避することができると考えられる。このことは、上述した本願発明者の実験から明かである。
【0041】
図6は、本願発明の第2の実施形態に係る樹脂パッケージ型半導体装置1の要部拡大断面図である。
【0042】
本実施形態に係る樹脂パッケージ型半導体装置1の基本的な構成は、上述した第1の実施形態に係る樹脂パッケージ型半導体装置1と略同様である。本実施形態が第1の実施形態を異なる点は、上記ワイヤを上記内部リードとの圧着部の基端から少なくとも上記ワイヤの直径の2倍に相当する長さ分だけ上記内部リードの表面に添わせた点である。
【0043】
すなわち、ワイヤ12の屈曲部分12dが厚みの小さい圧着部12bを避けてこの圧着部12bから一定距離だけ離れた厚みの大きい部位に位置することとなる。このため、ワイヤ12の屈曲している部分の厚みがワイヤ12の厚みと略同一、言い換えればワイヤ12の屈曲している部分の厚みが従来の樹脂パッケージ型半導体装置1と比べると大きくなっている。したがって、本実施形態に係る樹脂パッケージ型半導体装置1は、従来の樹脂パッケージ型半導体装置1と比べて、ワイヤの屈曲部分12dの変形応力に対する耐性が向上していることは明らかである。
【0044】
また、上記構成は、見方を変えれば上記した第1の実施形態における上記ワイヤ12の圧着部12bの基端からの延出角度βが略0度である場合に相当するとも考えられる。すなわち、厚みの小さい圧着部12bの近傍に変形応力がかかることが回避されており、上記圧着部12bあるいはその近傍において上記ワイヤ12が半導体装置1のプリント基板に対する実装時の熱によって切断される可能性が低減されるのはいうまでもない。
【0045】
なお、上記屈曲部分12dから延出するワイヤ12の角度γは、上記した第1の実施形態と同様に15度以下に設定することが好ましい。この場合には、上記第1の実施形態と同様の理由によって上記屈曲部12dに集中する変形応力を緩和することができる。すなわち、半導体装置1のプリント基板に対する実装時の熱によって、上記屈曲部12dが切断される可能性がさらに低減されている。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】内部リードとの圧着部からのワイヤの延出角度と、不良品が製造される割合との関係を表すグラフである。
【図2】本願発明の第1の実施形態に係る樹脂パッケージ型半導体装置の断面図およびその要部拡大図である。
【図3】ワイヤボンディング工程を説明するための図である。
【図4】ワイヤボンディング工程を説明するための図である。
【図5】ワイヤボンディング工程を説明するための図である。
【図6】本願発明の第2の実施形態に係る樹脂パッケージ型半導体装置の要部拡大断面図である。
【図7】従来例の説明図である。
【符号の説明】
【0047】
1 樹脂パッケージ型半導体装置
10 半導体チップ
11 ダイパッド
12 ワイヤ
12a 圧着部(半導体チップとワイヤとの)
12b 圧着部(内部リードとワイヤとの)
12d 屈曲部(ワイヤの)
13 内部リード
14 樹脂パッケージ
15 外部リード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体チップと、この半導体チップに一端部が圧着されたワイヤと、このワイヤの他端部が圧着されて上記半導体チップと電気的に導通させられている複数本の内部リードと、上記半導体チップないし上記各内部リードを包み込む樹脂パッケージと、を備えた樹脂パッケージ型半導体装置であって、
上記ワイヤが上記内部リードとの圧着部の基端から延出する角度は、上記圧着部の基端から少なくとも上記ワイヤの直径の2倍に相当する長さまでは上記内部リードに対して15度以下であることを特徴とする、樹脂パッケージ型半導体装置。
【請求項2】
上記ワイヤが上記圧着部の基端から延出する角度が10度以下である、請求項1に記載の樹脂パッケージ型半導体装置。
【請求項3】
上記ワイヤが上記圧着部の基端から延出する角度が5度以下である、請求項1または2に記載の樹脂パッケージ型半導体装置。
【請求項4】
半導体チップと、この半導体チップに一端部が圧着されたワイヤと、このワイヤの他端部が圧着されて上記半導体チップと電気的に導通させられている複数本の内部リードと、上記半導体チップないし上記各内部リードを包み込む樹脂パッケージと、を備えた樹脂パッケージ型半導体装置であって、
上記ワイヤは、上記内部リードとの圧着部の基端から少なくとも上記ワイヤの直径の2倍に相当する長さ分は上記内部リードの表面に添わせられていることを特徴とする、樹脂パッケージ型半導体装置。
【請求項5】
上記ワイヤにおける上記内部リードに添わされている部分から延出する角度は、上記内部リードに対して15度以下である、請求項4に記載の樹脂パッケージ型半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−295012(P2007−295012A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−210288(P2007−210288)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【分割の表示】特願2004−352039(P2004−352039)の分割
【原出願日】平成9年6月6日(1997.6.6)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】