説明

樹脂フィルム袋入りおしぼり

【課題】湿潤させたおしぼりを樹脂フィルム袋づめとして提供するものにおいて、軽量の樹脂フィルム袋が空調の風で飛ばされる不都合を防ぎ、使用後に当初の袋入りおしぼりが袋とおしぼりとに分離されて後片付けが面倒になることを防ぎ、ゴミ処理がし易くなることを目指すものである。
【解決手段】湿潤させたおしぼりを樹脂フィルム袋づめとして提供するものにおいて、該おしぼりは該樹脂フィルム袋を収めるにたるポケット部を有しているので、おしぼり使用後も樹脂フィルムをポケットに詰め込んで使い続けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願の発明は、湿潤させた織物、紙或いは不織布等からなるおしぼりを樹脂フィルム袋に包んで提供するものであって、おしぼりの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
湿潤させた織物、紙或いは不織布等からなるおしぼりを樹脂フィルム袋に包んで提供するに際し、おしぼりは折畳まれたり或いは巻かれた状態で袋詰されている。
【0003】
そして、飲食店等においては、清潔感の担保が強く求められることから、来店客に袋入りおしぼりを提供することがよくある。客は袋を破っておしぼりを取出して手や顔を拭いたりテーブルの汚れを拭いたりするのであるが、破いた袋をテーブルの上に置いて手等を拭いている間に、破いた袋が空調の風で飛ばされてしまうことがよくある。また、破いた袋と使用後のおしぼりとはテーブルの上に置きっぱなしにされることが多い。そうすると、店に空調設備が完備しているような場合、その風の勢いで軽い樹脂フィルム袋が飛ばされて床面に落ちてしまうことが頻繁に発生して不都合であった。
【0004】
おしぼりが折畳まれた状態で袋詰されているものの例として、例えば、実開平4−95792号のマイクロフィルムを挙げることができる。おしぼりが巻かれた状態で袋詰されているものの例として、実公昭63−37914号公報を挙げることができる。しかし、破った袋が風で飛ばされることに配慮した発明や、従業員がおしぼりの後片付けに要する手間やゴミ処理問題に配慮した発明は見当たらない。
【特許文献1】実開平4−95792号のマイクロフィルム
【特許文献2】実公昭63−37914号公報
【特許文献3】実開昭54−116459号のマイクロフィルム
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記実状に鑑みて成し遂げられたものであり、その目的とするところは、湿潤させたおしばりを樹脂フィルム袋づめとして提供するものにおいて、軽量の樹脂フィルム袋が空調の風で飛ばされる不都合を防ぎ、使用後に当初の袋入りおしぼりが袋とおしぼりとに分離されて後片付けが面倒になることを防ぎ、ゴミ処理がし易くなることを目指すものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するために、湿潤させたおしぼりを樹脂フィルム袋づめとして提供するものにおいて、該おしぼりは該樹脂フィルム袋を収めるにたるポケット部を有していることを特徴とする。
【0007】
本発明は更に、該ポケット部には、該ポケット部が該樹脂フィルム袋を収めるためのものであることの表示がされていることを特徴とする。
【0008】
本発明は更に、該表示が、折畳んだり巻いたりしたおしぼりの表面部に現われていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
利用者は、樹脂フィルム袋入りおしぼりの袋を破いておしぼりを使用する際に、ちょっとした空気の流れでも飛びやすい軽量の樹脂フィルム袋をおしぼりのポケット部に押し込んでおくだけで、樹脂フィルム袋が風で飛ばされることに全く気を使う必要がなくなるので、飛ばされた袋を拾いに行ったり、袋をおしぼりの下に置いたりするような、無用の手間や気遣いから開放されて気軽に卓上でおしぼりを使い続けることができるのである。
【0010】
該ポケット部に、該ポケット部が該樹脂フィルム袋を収めるためのものであることの表示がされていれば、初めてこの出願の発明の樹脂フィルム袋入りおしぼりを使った人でも、ただちにこの発明の特徴を理解することができる。そして、該表示が、折畳んだり巻いたりしたおしぼりの表面部に現われていれば、初めてこの出願の発明の樹脂フィルム袋入りおしぼりを使った人の認知度は更に高まる。
【0011】
客の出店後に後片付けするに際しても、樹脂フィルムはおしぼりのポケットに詰め込まれて視界から消えてしまっているので、当初の袋入りおしぼりが樹脂フィルム袋とおしぼりとに分離されて視界に共存することがなくなるから、後片付けの対象点数が減って後片付けが楽になる。特に、焼却処理する場合は一括処理をすることができるし、分別処理が必要な場合は、回収後に樹脂フィルム袋とおしぼりとの仕分けはまとめて単純処理ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
湿潤させたおしぼりを樹脂フィルム袋づめとして提供するものにおいて、該おしぼりは該樹脂フィルム袋を収めるにたるポケット部を有していることを特徴とする樹脂フィルム袋入りおしぼり。
【0013】
該ポケット部には、該ポケット部が該樹脂フィルム袋を収めるためのものであることの表示がされていることを特徴とする請求項1に記載される樹脂フィルム袋入りおしぼり。
【0014】
該表示が、折畳んだり巻いたりしたおしぼりの表面部に現われていることを特徴とする請求項2に記載される樹脂フィルム袋入りおしぼり。
【実施例】
【0015】
図1はこの出願の発明の樹脂フィルム袋入りおしぼりの外観図である。湿潤させたおしぼり1は、紙や不織布や織物からなっている。折畳まれた或いは巻かれたおしぼり1は樹脂フィルム袋2に収納されて、袋の両端は封止部3により封止されて湿潤を保って密封状態となっている。
【0016】
図2は、広げた状態のおしぼり1を示し、おしぼり1の長端部には折り曲げ形成されたポケット部4が設けられている。ポケット部4の形成は、折り曲げ部が存在すればこと足りるから、その接合は適当個所のみの接合で十分であって、完璧な袋状態を形成する必要は必ずしもない。
【0017】
図2において、ポケット部4に、例えば、「ポケット」、「ビニール袋入れ」、「包装袋を入れてね」などの内容を印字等で表示しておけば、利用者にとって甚だ分かり易い。また、おしぼり1を折畳んだり巻いたりした時に、その表示をおしぼり1の表面部に現われるような位置に予め施しておけば、利用者は一層分かり易くなる。
【0018】
樹脂フィルム袋入りおしぼりの使用後に、当初の袋入りおしぼりが袋とおしぼりとに分離されて整理が面倒になることがないから、後片付けが楽になる。特に、焼却処理する場合は一括処理をすることができるし、分別処理が必要な場合であっても、回収後に樹脂フィルム袋とおしぼりとの仕分け作業はまとめて単純処理ができるので負担が小さい。
【産業上の利用可能性】
【0019】
この出願の発明は、簡単な構成の変更で、利用者も利便を感じ、提供者の後片付けの手間を削減するから、そして、製造上も大きな改変を必要としないので、目先の金銭的な負担増加に比較して、社会全体が受ける時間的或いは精神的負担の削減効果、更には実質的な金銭的削減効果は計り知れない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】この出願の発明の樹脂製フィルム袋入りおしぼりの一例の外観図である。
【図2】この出願の発明のおしぼりの展開図であって、折畳み形式の例を示す。
【符号の説明】
【0021】
1 おしぼり
2 合成樹脂フィルム袋
3 封止部
4 ポケット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湿潤させたおしぼりを樹脂フィルム袋づめとして提供するものにおいて、該おしぼりは該樹脂フィルム袋を収めるにたるポケット部を有していることを特徴とする樹脂フィルム袋入りおしぼり。
【請求項2】
該ポケット部には、該ポケット部が該樹脂フィルム袋を収めるためのものであることの表示がされていることを特徴とする請求項1に記載される樹脂フィルム袋入りおしぼり。
【請求項3】
該表示が、折畳んだり巻いたりしたおしぼりの表面部に現われていることを特徴とする請求項2に記載される樹脂フィルム袋入りおしぼり。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−35993(P2010−35993A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218774(P2008−218774)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(508142996)
【Fターム(参考)】