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樹脂組成物、樹脂付キャリア材料および多層プリント配線板
説明

樹脂組成物、樹脂付キャリア材料および多層プリント配線板

【課題】 本発明は、簡単で、確実にはんだバンプを溶融させて回路基板の層間の電気的接合を行うことが出来る樹脂組成物、樹脂付キャリア材料および多層プリント配線板を提供することである。
【解決手段】 シート状の樹脂付きキャリア材料の樹脂層を形成するために用いる樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と、硬化剤と、フラックス活性を有する化合物とを含み、該樹脂組成物の120℃におけるゲルタイムが40〜60分であることを特徴とする樹脂組成物

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、樹脂付キャリア材料および多層プリント配線板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電子機器の高密度化に伴い、これに用いられるプリント配線板の多層化が進んでおり、フレキシブルプリント配線板も多層構造のものが多用されている。このプリント配線板はフレキシブルプリント配線板とリジッドプリント配線板との複合基板であるリジッドフレックスプリント配線板や、フレキシブルプリント配線板で構成される多層フレキシブルプリント配線板であり、用途が拡大している。
【0003】
従来の多層フレキシブルプリント配線板やリジッドフレックスプリント配線板の製造方法は、片面回路基板と接着剤層を交互に複数積層した後、積層形成し、そこに層間接続用の貫通孔をあけ、該貫通孔に層間接続用スルーホールめっきを施した後、最外層の回路等の加工を行う方法や、片面回路基板の絶縁材側に銅はくを貫通しない穴を明け、金属または合金により導体ポストを形成し、全層表面被覆処理を行い、接着剤層と配線板を加圧し必要回数繰り返し行い多層化する工法が提案されている。(例えば特許文献1参照)
前者の製造方法では、一般的に用いられる層間の電気的接続方式として、全層を貫く貫通孔を明けそこへ、スルーホールめっきする形で各層間を電気的に接続する手法が用いられる。しかし、この電気的接続方法では、加工方法が簡単ではあるが回路の設計上非常に制約が多くなる。また劣る点としては、貫通スルーホールめっきで全層を電気的に接続するため、最外層はスルーホールめっき接続ランドが多くなりまた占める面積割合も増えるため、部品の実装、回路配線に致命的となる回路実装密度を上げることができない。また、今後の市場要求が高まる高密度実装、高密度配線の作製が困難な仕様となる。
【0004】
そこで、スルーホールを用いずにビアの上にビアを形成するスタックドビア構造のプリント配線板がいくつか提案されており、高密度化はもちろんのこと、配線設計も簡易化することができるとされている。
【0005】
例えば絶縁層に層間接続用の微細ビアをレーザーで形成し、ビアホールを銅ペースト等の導電性接着剤で穴埋めし、この導電性接着剤のより電気的に接続を得る方法(例えば特許文献2参照)。しかし、この方法では、層間の電気的接続を導電性接着剤で行っているため、信頼性が十分でない。また、微細なビアに導電性接着剤を埋め込む高度な技術も必要となり、更なる微細化に対応することが困難である。
【0006】
又、配線パターン上に金属からなる突起物を形成し、積層により絶縁層をこの突起物が貫通し、厚み方向に隣り合った層の配線パターンと接触させ、層間接続する方法もある(例えば特許文献3参照)。しかし、この方法では、層間接続が物理的接触のみであり、その接触を維持する手段がなく、熱による材料の膨張等に対する信頼性が低い。
【0007】
また、多層フレキシブル配線板は層間接着するために熱硬化型接着剤を使用しているが、これまでの技術では単純にポスト部分が接着剤を物理的に排除し接続パッド上まで達し接続する等の方法もある(例えば特許文献4参照)が、これでも完全に接続ポストとパッド間の接着剤を除去することは難しく、信頼性が低い。
【0008】
そこで、信頼性の改善策として、金属突起物上に絶縁樹脂の硬化温度より高い熔融温度を有する、はんだ層を形成し、積層により半田熔融温度より低い温度で未硬化の絶縁層を金属突起物が貫通し金属突起物を圧接し接着剤を硬化させ、更に半田層を熔融・冷却することで半田接合を形成する方法もある(例えば特許文献5 特開平8−195560号公報参照)。
【0009】
しかし、突起先端の半田層と導電体回路層の間にある接着剤を完全に排除できないことと、導体回路表面が十分に清浄化、即ち表面酸化物の除去や還元がされていないと半田が濡れ広がることができないことと既に半田を熔融させる前に接着剤を硬化させているため突起先端の半田層と導電体回路層の間にある接着剤が硬化により排除できず半田接合を阻害することが考えられ、この方法でも信頼性が十分とは言えなかった。
【特許文献1】特開平11−54934号公報
【特許文献2】特開平8−316598号公報
【特許文献3】特開平8−125344号公報
【特許文献4】特開平11−54934号公報
【特許文献5】特開平8−195560号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記の問題を解決させるため、層間接続に半田接合又は、金属接合させ、かつ半田フィレット又は金属フィレットを形成させることにより、確実に、かつ信頼性が高い層間接続ができ、また低圧で成形、積層することにより接着剤などのシミ出しも抑制でき良好な外観が得られるプリント配線板の層間接続用の樹脂組成物、樹脂付キャリア材料および多層プリント配線板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような目的は、下記(1)〜(9)に記載の本発明により達成される。
(1) シート状の樹脂付きキャリア材料の樹脂層を形成するために用いる樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と、硬化剤と、フラックス活性を有する化合物とを含み、該樹脂組成物の120℃におけるゲルタイムが40〜60分であることを特徴とする樹脂組成物。
(2) 前記フラックス活性を有する化合物は、カルボキシル基およびフェノール性ヒドロキシル基を有するものである(1)に記載の樹脂組成物。
(3) 前記エポキシ樹脂は、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂を含むものである(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4) 前記フラックス活性を有する化合物は、樹脂組成物100重量%に対して5〜25重量%を含むものである(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5) 前記フラックス活性を有する化合物は、フェノール性ヒドロキシル基を二個以上有する(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6) 前記フラックス活性を有する化合物の分解温度が270℃以上である(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7) (1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物をキャリア材料に積層してなる樹脂付きキャリア材料。
(8) 前記キャリア材料は、金属箔または樹脂フィルムである(7)に記載の樹脂付きキャリア材料。
(9) (7)または(8)に記載の樹脂付きキャリア材料を内層回路板の片面または両面に重ね合わせて加熱、加圧してなる多層プリント配線板。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、簡単で、確実にはんだバンプを溶融させて回路基板の層間の電気的接合を行うことが出来る、樹脂組成物、樹脂付キャリア材料および多層プリント配線板を提供することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の樹脂組成物、樹脂付キャリア材料および多層プリント配線板について、詳細に説明する。
【0014】
本発明の樹脂組成物は、はんだバンプを溶融させて層間の電気的接合時に半田表面の酸化膜および被接続面である銅箔表面の酸化膜を還元し強度の大きい良好な接合を可能にする。更に、本発明の樹脂組成物は、はんだ接合後に洗浄などにより除去する必要がなく、そのまま加熱することにより、三次元架橋した樹脂となり密着力に優れた、回路基板および多層フレキシブルプリント配線板の層間材料となる。
【0015】
シート状の樹脂付きキャリア材料の樹脂層を形成するために用いる樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と、硬化剤と、フラックス活性を有する化合物とを含み、該樹脂組成物の120℃におけるゲルタイムが40〜60分であることを特徴とする樹脂組成物である。
【0016】
前記フラックス活性を有する化合物は、カルボキシル基およびフェノール性ヒドロキシル基を有するものであり、前記エポキシ樹脂は、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂を含むものである樹脂組成物が好ましい。
【0017】
また、前記フラックス活性を有する化合物は、樹脂組成物100重量%に対して5〜25重量%を含む樹脂組成物が好ましい。
【0018】
本発明の樹脂組成物は、エポキシ系の樹脂と硬化剤およびフラックス活性を有する化合物を組み合わせた熱硬化性システムであるがその120℃におけるゲルタイムが40〜60分であることを特徴としている。
【0019】
これは層間を電気的に接続するバンプ接合以前の工程において基材が吸湿した水分を除去する加熱工程を組み込む事ができ、ボイド発生を防ぐことができる。120℃におけるゲルタイムが40分以下であるとバンプ接合工程までに硬化が進み過ぎ半田十分に濡れ拡がらなくなってしまうため接続信頼性が低下する。また、120℃におけるゲルタイムが60分以上であるとバンプ接合後の硬化が不十分となるため接続信頼性が低下する。
【0020】
本発明に用いるエポキシ系接着剤は120℃でのゲルタイムが40分以上であれば特に限定されることは無いが、一般的に硬化系は酸無水物系かノボラックフェノール系が耐熱性もあり好ましい。主剤のエポキシ樹脂の骨格は例えば、ビスフェノールA系、ビスフェノールF系、フェノールノボラック系、クレゾールノボラック系、ビフェニル骨格やナフタレン骨格、ジシクロペンタジエン骨格を持つアルキルフェノール系、などのエポキシ樹脂が1種または2種以上で用いられる。中でも低吸水が特徴であるジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂が好ましい。
【0021】
前記カルボキシル基およびフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物は分子中にカルボキシル基とフェノール性ヒドロキシル基が少なくともそれぞれが1つ以上存在するもので液状、固体は問わない。
【0022】
限定されるものでは無いが、本発明で用いることが出来る化合物として以下のものが挙げられる。例えば、サリチル酸、シキミ酸、バニリン酸、フェノールフタリン、センダ−クロムAL、1,2−ジカルボキシ−cis−4,5−ジヒドロキシシクロヘキサ−2,6−ジエン等の1種または2種以上の組合せで使用可能である。中でもシキミ酸、フェノールフタリン、1,2−ジカルボキシ−cis−4,5−ジヒドロキシシクロヘキサ−2,6−ジエン等、フェノール性ヒドロキシル基が2個以上あるものがベース樹脂であるエポキシ樹脂との反応に三次元的に取り込まれるため好ましい。さらには半田バンプ接合時には半田が溶融する温度が掛かるため、前記化合物の分解温度は、鉛フリー半田の溶融温度、例えば270℃以上であることが好ましい。
【0023】
また、その配合量はエポキシ系接着剤の樹脂組成物100重量部に対し5〜25重量部が好ましい。5重量部未満であると銅箔表面の酸化膜を還元し強度の大きい良好な接合が不充分となり、25重量部を超えるとフィルム性能としてのハンドリングが悪くなる。
【0024】
本発明の樹脂組成物には密着力を向上させるためのエラストマーやカップリング剤、塗工の際に発泡やハジキを抑える消泡剤やレベリング剤、ゲルタイムを調整する為の少量の硬化促進剤や無機フィラーなどを添加することも可能である。
【0025】
次に、樹脂付キャリア材料について説明する。
【0026】
本発明の樹脂付キャリア材料は、前記樹脂組成物で構成される層と、キャリア材料とで構成される樹脂付キャリア材料である。
【0027】
前記キャリア材料としては、特に限定されないが銅または銅系合金、アルミまたはアルミ系合金等で構成される金属箔、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂等で構成される樹脂フィルム等が挙げられる。
【0028】
前記樹脂付キャリア材料は、特に限定されないが、通常ワニスをキャリア材料に塗工する方法で行われる。 ワニスを調製するのに用いられる溶媒は、樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ばさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良溶媒としては、DMF、MEK、シクロヘキサノン等が挙げられる。
【0029】
また、ワニスを調製する場合、樹脂組成物の固形分は、特に限定されないが20〜80重量%が好ましく、特に30〜60重量%が好ましい。
【0030】
また、前述のワニスを、キャリア材料に塗工し80〜200℃で乾燥することにより樹脂付キャリア材料を得ることが出来る。
【0031】
塗工、乾燥後の樹脂厚さは、特に限定はされないが、はんだバンプの高さの±20%以内にあわせるのが好ましい。−20%未満であると成形性が難しくはんだバンプ周辺にボイドを発生しやすくなり、+20%を越えるとはんだバンプが被接合面に届かなくなることが有る。
【0032】
次に、多層プリント配線板について説明する。
【0033】
本発明の多層プリント配線板は、上記樹脂付キャリア材料の樹脂層をはんだバンプ付き内層回路基板の片面又は両面に重ね合わせ、はんだバンプを溶融させて層間の電気的接合時にはんだ表面の酸化膜および被接続面である銅箔表面の酸化膜を還元し強度の大きい良好な接合からなる多層プリント配線板である。更に、本発明の樹脂組成物は、はんだ接合後に洗浄などにより除去する必要がなく、そのまま加熱することにより、三次元架橋した樹脂となり密着力に優れた、多層プリント配線板である。
【0034】
加熱する温度は、特に限定されないが、接着剤が軟化する第1の温度として100〜160℃が好ましく、その後はんだを溶融させる第2の温度として220〜260℃が好ましい。前記接着剤の三次元架橋は、はんだを溶融させるとき同時に行う、また必要によりアフターベーキングによってより密着力を向上させることもできる。その際の温度は特に限定されないが、160〜200℃が好ましい。
【0035】
加圧する圧力は、特に限定されないが、前記第一の温度では、0.01〜1MPaが好ましく、0.1〜0.5MPaがより好ましい。前記第2の温度では、0.001〜0.01MPaが好ましい。
【実施例】
【0036】
以下、実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0037】
本発明の樹脂組成物、樹脂付キャリア材料および多層プリント配線板の有効性を確認する為に以下に示す多層配線板を作成し次の評価を行った。結果は表1に示す。
・はんだ接合部:はんだ接合部の断面を、顕微鏡を用いて目視で観察した。
・吸湿リフロー:30℃/60%/168時間処理後、最高温度260℃のはんだリフロ ーを3回通し剥離やデラミが無いものを合格とした。
・シート状還元機能付き層間接着剤で接合した各層間の厚みを断面観察により測定し、基 板中央部と端部4箇所で比較し、その差が20%以内であれば合格とした。
・温度サイクル試験:−65℃/30分⇔125℃/30分、1000サイクル処理前後 の導通抵抗を確認し、変化率が10%以下の場合を合格とした。
・絶縁抵抗:30℃/85%/DC50V/240時間処理後の絶縁抵抗が108Ω以上 の場合を合格とした。
【0038】
次に、多層フレキシブル配線板の製作方法について、説明する。図1は、本発明の接着剤層の有効性を確認する為の多層配線板作成用外層片面配線板とその製造方法を説明するための断面図である。図2は、本発明の接着剤層の有効性を確認する為の多層配線板作成用の内層用フレキシブル配線板とその製造方法を説明するための断面図である。図3は、本発明の接着剤層の有効性を確認する為の4層構成の多層フレキシブル配線板とその製造方法を説明するための断面図である。
(多層フレキシブル配線板の作製)
1.外層片面配線板の作製
厚み25μmのポリイミドフィルムからなる支持基材102上に厚み12μmの銅箔101が付いたフレキシブル銅張り積層板110(宇部興産製 ユピセルN)を、支持基材102側の面から、UVレーザーにより100μm径の支持基材開口部103を形成し、過マンガン酸カリウム水溶液によるデスミアを施す。この支持基材開口部103内に電解銅メッキを施し銅箔のある反対面側の絶縁基材表面より高さ15μmとした後、はんだメッキを厚み15μmになるように施し、導体ポスト1045を形成する。次に、片面積層板110の銅箔101をエッチングし、配線パターン106を形成し、液状レジスト(日立化成製 SR9000W)を印刷し、表面被膜107を施す。次いで、本発明の厚み25μmのシート状還元機能付き樹脂付キャリア材料(自社開発品 DBF)111を真空ラミネーターにてラミネートすることにより形成した。最後に、積層部のサイズに外形加工し、外層片面配線板120を得た。
【0039】
2.内層フレキシブル配線板の作製
銅箔201が12μm、支持基材202がポリイミドフィルム厚み25μmの2層両面板210(三井化学製 NEX23FE(25T))を、ドリルによる穴明け後、ダイレクトメッキし、電解銅メッキによりスルーホール203を形成し表裏の電気的導通を形成した後、エッチングにより、配線パターン及び導体2層ポスト105を受けることができるパッド204を形成する。その後、フレキシブル部330に相当する部分の配線パターン205に、厚み12.5μmのポリイミド(鐘淵化学工業製 アピカルNPI)に厚み25μmの熱硬化性接着剤(自社開発材料)により表面被覆206を形成した。最後に、外形サイズに裁断し、内層フレキシブル配線板220を得た。
3.多層フレキシブル配線板の作製
外層片面配線板120を内層フレキシブル配線板220に、位置合わせ用のピンガイド付き治具を用いてレイアップした。その後、250℃のスポットヒーターにて部分的に位置決めのため仮接着した。次いで、真空式プレスにて100℃、0.1MPa、60秒で積層し、導体ポストを導体パッドに接触するまで成形することと、導体パッドがある内層フレキシブル配線板220の回路を成形埋め込みした。次いで、油圧式プレスで260℃、0.005MPaで60秒間プレスし、本発明の厚み25μmのシート状還元機能付き樹脂付キャリア材料(自社開発品 DBF)111を介して、導体ポスト1045が、内層フレキシブル配線板220のパッド204と半田熔融接合しはんだ接合及びはんだフィレットを形成し、層間を接合した。引き続き、接着剤を硬化させるために温度を180℃、60分間加熱し、層間を積層した多層フレキシブル配線板310を得た。
【0040】
(実施例1)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製 エピクロン830)を30重量部、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製 HP−7200)40重量部、ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製 PR−53647)を30重量部、アセトン100重量部を測り取り混合攪拌して溶解し、それらの樹脂組成物100重量部に対し、フラックス活性を有する化合物としてフェノールフタリン(関東化学(株)製 試薬)を5重量部加えて攪拌、溶解しワニスを得た。
【0041】
前記離型可能な基材として静電防止処理をした厚み25μmのPETフィルムにコンマナイフ方式のコーターにて乾燥後の厚みが25μmとなるように、また、この塗工した樹脂を120℃の熱盤にてゲルタイムが40〜50分となるように塗工速度を調整してシート状還元機能付き樹脂付キャリア材料(DBF)を作成した。これを先述したの通りに接着剤層として使用し多層フレキシブル配線板を作成した。次いで上述した評価を行った。
【0042】
(実施例2)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製 エピコート828)を40重量部、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製
HP−7200)30重量部、ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製
PR−53647)を28重量部、アセトン100重量部を測り取り混合攪拌して溶解し、それらの樹脂組成物100重量部に対し、フェノールフタリン(関東化学(株)製 試薬)
を25重量部を加えて攪拌、溶解しワニスを得た。それを実施例1と同様に接着剤厚みが25μm、120℃でのゲルタイムが40〜50分となるようにコンマコーターにて塗工乾燥し、次いで多層フレキシブル配線板を作成、評価を行った。
【0043】
(実施例3)
ビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製 エピコートYX4000)を30重量部、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製
HP−7200)40重量部、ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製
PR−53647)を28重量部、アセトン100重量部を測り取り混合攪拌して溶解し、それらの樹脂組成物100重量部に対し、フェノールフタリン(関東化学(株)製 試薬)
を25重量部を加えて攪拌、溶解しワニスを得た。それを実施例1と同様に接着剤厚みが25μm、120℃でのゲルタイムが40〜50分となるようにコンマコーターにて塗工乾燥し、次いで多層フレキシブル配線板を作成、評価を行った。
【0044】
(実施例4)
実施例2のフェノールフタリンをサリチル酸とした以外は同様にして多層フレキシブル配線板を作成した。次いで先述した評価を行った。
【0045】
(比較例1)
実施例1のフラックス活性を有する化合物として配合したフェノールフタリンを全く配合しない他は実施例1と同様にして多層フレキシブル配線板を作成、先述した評価を行った。
【0046】
(比較例2)
実施例1のフェノールフタリンを30重量部配合した以外は同様にして多層フレキシブル配線板を作成、先述した評価を行った。
【0047】
(比較例3)
実施例2と同様にしてワニスを得た。そのワニスを乾燥時間を長くすることにより120℃でのゲルタイムが30分となるように接着剤厚みが25μm塗工した。次いで実施例2と同様に多層フレキシブル配線板を作成、先述した評価を行った。
【0048】
(比較例4)
エポキシ系接着剤配合物の代わりに120℃で50分のゲルタイムに調整したウレタン系接着剤を用いた以外は同様にして多層フレキシブル配線板を作成、先述した評価を行った。
【0049】
【表1】

【0050】
・はんだ接合部:はんだ接合部の断面を顕微鏡を用いて目視で観察した。
・シート状還元機能付き層間接着剤で接合した各層間の厚みを断面観察により測定し、基 板中央部と端部4箇所で比較し、その差が20%以内であれば合格とした。
・吸湿リフロー:30℃/60%/168時間処理後、最高温度260℃のはんだリフロ ーを3回通し剥離やデラミが無いものを合格とした。
・温度サイクル試験:−65℃/30分⇔125℃/30分、1000サイクル処理前後 の導通抵抗を確認し、変化率が10%以下の場合を合格とした。
・絶縁抵抗:30℃/85%/DC50V/240時間処理後の絶縁抵抗が108Ω以上 の場合を合格とした。
【産業上の利用可能性】
【0051】
パッドオンビア構造を取る事が出来る為、より高密度実装に対応し、小さく薄い多層配線板を得る事が出来る。これにより、高機能、小型化が求められるモバイル機器、例えば携帯電話、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、小型ノートパソコンなどに利用される。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の接着剤層の有効性を確認する為の多層配線板作成用外層片面配線板とその製造方法を説明するための断面図。
【図2】本発明の接着剤層の有効性を確認する為の多層配線板作成用の内層用フレキシブル配線板とその製造方法を説明するための断面図。
【図3】本発明の接着剤層の有効性を確認する為の4層構成の多層フレキシブル配線板とその製造方法を説明するための断面図。
【符号の説明】
【0053】
101、201:銅箔
102、202:支持基材
106、205:配線パターン
107、206:表面被覆
108:表面被覆開口部
103:支持基材開口部
105:金属被覆層
104:銅ポスト
1045:導体ポスト
110:片面積層板
111:接着剤層
120:外層片面配線板
203:スルーホール
204:パッド
210:両面板
220:内層フレキシブル配線板
310:多層フレキシブル配線板(4層)
320:多層部
330:フレキシブル部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の樹脂付きキャリア材料の樹脂層を形成するために用いる樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と、硬化剤と、フラックス活性を有する化合物とを含み、該樹脂組成物の120℃におけるゲルタイムが40〜60分であることを特徴とする樹脂組成物。
【請求項2】
前記フラックス活性を有する化合物は、カルボキシル基およびフェノール性ヒドロキシル基を有するものである請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記エポキシ樹脂は、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂を含むものである請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記フラックス活性を有する化合物は、樹脂組成物100重量%に対して5〜25重量%を含むものである請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記フラックス活性を有する化合物は、フェノール性ヒドロキシル基を二個以上有するものである請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記フラックス活性を有する化合物の分解温度が270℃以上である請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物をキャリア材料に積層してなる樹脂付きキャリア材料。
【請求項8】
前記キャリア材料は、金属箔または樹脂フィルムである請求項7に記載の樹脂付きキャリア材料。
【請求項9】
請求項7または8に記載の樹脂付きキャリア材料を内層回路板の片面または両面に重ね合わせて加熱、加圧してなる多層プリント配線板。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−2095(P2006−2095A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−181766(P2004−181766)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】