説明

樹脂組成物およびその製造方法

【課題】
本発明は、植物由来材料から得られる抗菌性に優れた樹脂組成物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
植物由来材料1を加水分解してリグニンとセルロースを1≦r≦10の割合で含むリグノセルロース含有物3を得る工程と、前記リグノセルロース含有物3を80℃以下で乾燥して乾燥リグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物を形成する工程と、を有することを特徴とする樹脂組成物およびその製造方法。ここでr=A/B、Aはリグニンの重量部、Bはセルロースの重量部を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物およびその製造方法に係り、特に抗菌性を有する樹脂組成物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
植物由来材料は、木材、草本をはじめとして、おがくず、木材チップ、樹皮、わらなどの木質系廃棄物や、食べ物かす、トウモロコシの芯、コーヒー豆の絞りかすなどの農産物廃棄物が挙げられ、これらは枯渇資源である石油に対して、非枯渇資源として注目されており、これらを有効利用することは、今後の環境問題対策において重要な課題である。
【0003】
近年、これらの有効利用のために多くの研究がなされているが、その利用可能量に対して、実際の利用量や、機能的に優れている材料は多くはなく、今後の発展が期待されている。
【0004】
従来から木材を微粉末にして樹脂中に混合する技術は数多く開発されている。例えば、特許文献1では、ポリオレフィンに木粉を充填して成型体を得る技術が開示されている。
【特許文献1】特開平10−273538号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
木材にはヒノキチオールなど、抗菌性のある成分が含有されていることが知られている。しかし、これら抗菌性を有する化学物質の抽出作業は煩雑であり、かつ少量しか採取できず、特に、樹脂と木材を複合する場合、製品の抗菌性を維持することは困難であった。
【0006】
そこで本発明は、係る問題点を解決するために、植物由来材料から得られる抗菌性に優れた樹脂組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の樹脂組成物の製造方法は植物由来材料を加水分解してリグニンとセルロースを1≦r≦10の割合で含むリグノセルロース含有物を得る工程と、前記リグノセルロース含有物を80℃以下で乾燥して乾燥リグノセルロース含有物を形成する工程と、を有することを特徴とする。ここで、r=A/B、Aはリグニンの重量部、Bはセルロースの重量部を表す。
【0008】
本発明の樹脂組成物は植物由来材料を加水分解してリグニンとセルロースを1≦r≦10の割合で含むリグノセルロース含有物を得る工程と、前記リグノセルロース含有物を80℃以下で乾燥して乾燥リグノセルロース含有物を形成する工程と、により製造されることを特徴とする。ここで、r=A/B、Aはリグニンの重量部、Bはセルロースの重量部を表す。
【発明の効果】
【0009】
上記の本発明により植物由来材料から得られる抗菌性に優れた樹脂組成物およびその製造方法が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態に係る樹脂組成物およびその製造方法について説明する。説明をするに当たり、一連のプロセスフローを図1に示したので、これに沿って行う。
【0011】
〔植物由来材料〕
植物由来材料としては、木材、草本をはじめとして木粉、おがくず、木材チップ、わら、籾殻、トウモロコシ芯、竹粉、バガス、樹皮、コーヒー豆かす、ビートパルプ、などを用いることができる。これらはその形状に関わらず加水分解に使用できる。また、リグニンとセルロースとを上記木材等と同程度(具体的には後述するようにリグニンとセルロースの重量比rが3/7≦r≦4/6の範囲。ここでr=A/B、Aはリグニンの重量部、Bはセルロースの重量部)含有していれば、紙粉、食べ物かす等も上記に限定されることなく用いることが出来る。
【0012】
〔加熱分解:S1〕
加水分解は、植物由来材料1中のエステル、ラクトン、アセタール、酸塩化物、酸アミドなどが、水2の作用によって酸、アルコール、アルデヒド、ケトン、アミンなどを生じる作用をいう。具体的にはアルカリによる加水分解、塩酸、硫酸、フッ化水素、亜硫酸、リン酸などによる酸加水分解、亜臨界水による加水分解、高圧・高温下における加水分解などを適用することができる。このうち、亜臨界水による加水分解、および高圧・高温下における加水分解が好ましい。
【0013】
この加水分解により植物由来材料が分解し、オリゴ糖やセルロース、低分子量リグニン等の物質が生成する。この時、リグニンとセルロースの分解速度が異なり、セルロースの方が分解速度が速い。このため分解に伴い、リグニンの比率が増大する。
【0014】
本発明においては、この加水分解により生じる生成物(以下、「リグノセルロース含有物3」という)を有効利用するため、特定の分解状態まで加水分解を進める必要がある。この分解状態を確認する指標として、得られた分解物中のリグニンとセルロースの重量の比率を測定すれば、簡便に判定できる。
【0015】
一般に植物由来材料1中に含まれるリグニンとセルロースの重量の比rは3/7≦r≦4/6であるが、この比率が1/1≦r≦10/1、好ましくは2/1≦r≦5/1の範囲にまで分解が進んでいると好ましい。これより分解が進んでいないと、最終製品に抗菌性を発現させることが困難になり、また分解が進みすぎても有用な成分が分解してしまい抗菌性を有しないからである。
【0016】
ここで、セルロースとリグニンの比率の測定方法は、赤外分光法で測定できる。具体的にはフーリエ変換赤外分光法、全反射型フーリエ変換赤外分光法、外部反射型フーリエ変換赤外分光法などが挙げられるが、化合物の赤外線に対する吸収が測定できるものであれば、上記に何ら限定されることなく用いることが出来る。
【0017】
〔乾燥工程:S2〕
乾燥工程は、植物由来材料1を加水分解して得られたリグノセルロース含有物3を80℃以下で乾燥することができる方法であれば、常圧・減圧に関わらず、使用できる。80℃以下で乾燥させた場合は、加水分解した木質分解物が有する抗菌性を適切に引き出すことができ、複合体(樹脂組成物6)にした時に適切な付加価値を引き出すことができるからである。これに対し、乾燥温度が80℃を超えると、乾燥時に有用成分が揮発または劣化してしまい、抗菌性が著しく低減する。
【0018】
乾燥工程の具体的手段としては、デシケーターを用いた減圧乾燥、加熱乾燥、遠心分離、乾燥剤を用いた乾燥などが挙げられる。これら手段は単独で用いても、併用しても構わない。好ましくは、減圧雰囲気の下で80℃以下に加熱できる乾燥機を用いるとよい。
【0019】
なお、当該温度は例えば上記減圧乾燥機中に温度計や熱電対を挿入して測定することができる。
【0020】
なお、ここでいう乾燥とは、抗菌性を維持しつつ、かつ最終製品の製造に不都合を生じない程度に実質的に水分等が、例えば含水率10wt%以下に除去されていればよいのであって、リグノセルロース含有物3が完全に水分を含まない状態まで乾燥することを意味するものではない。
【0021】
このようにして得られる樹脂組成物は、乾燥状態のリグノセルロース含有物(以下、「乾燥リグノセルロース含有物4」という)を主成分として含むほか、無機物等の不純物を含んでいる。この乾燥リグノセルロース含有物4は抗菌性を有するので、他の樹脂5等と複合することにより抗菌性を有する最終製品に用いることができる。
【0022】
〔樹脂〕
本発明における樹脂5としては、融点もしくは硬化温度が80℃以下である樹脂を用いることができる。
【0023】
具体的には、エポキシ樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、DFK樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレン共重合体(EPM)、エチレンプロピレンジエン共重合体(EPDM)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、ブチルゴム(IIR)、ウレタンゴム、シリコーンゴム、多硫化ゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴムなどのゴム、油性塗料、フェノール樹脂塗料、アルキド樹脂塗料、アミノアルキド樹脂塗料、グアナミン樹脂塗料、塩化ビニル樹脂塗料、ブチラール樹脂塗料、スチレンブタジエン樹脂塗料、塩化ゴム塗料、アクリル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、不飽和ポリエステル塗料、ポリウレタン樹脂塗料、ケイ素樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、酢酸ビニル系エマルション塗料、スチレンブタジエン系エマルション塗料、アクリル系エマルション塗料、水性アルキド樹脂塗料、水性アクリル樹脂塗料、水性エポキシ樹脂塗料、水性ポリブタジエン樹脂塗料、水性ポリウレタン樹脂塗料などの塗料が挙げられる。
【0024】
ここで融点とは樹脂が溶融する温度を、硬化温度とは樹脂が高分子量化し3次元構造を有する温度を意味する。すなわち、融点については熱可塑性樹脂に、硬化温度については熱硬化性樹脂に、それぞれ本発明に係る樹脂5のパラメータとして適用することができる。
【0025】
樹脂5はその融点または硬化温度が80℃以下であれば上記に限定されることなく使用することができる。これに対し、融点または硬化温度が80℃を超えると、前記乾燥工程で述べたと同様、最終製品製造時に乾燥リグノセルロース含有物4中の有用成分が揮発または劣化してしまい、抗菌性が著しく低減してしまう。このため、融点または硬化温度は80℃以下の樹脂5を用いる必要がある。なお、当該温度は溶融装置あるいは硬化装置に備え付けられた温度設定値により測定および制御することができる。
【0026】
〔複合工程:S3〕
前記乾燥リグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物と前記融点もしくは硬化温度が80℃以下である樹脂5とを複合することにより、新たな樹脂組成物6を得ることができる。この場合、乾燥リグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物と前記融点もしくは硬化温度が80℃以下である樹脂5との複合割合は目的等に応じて適宜選択することができるが、下記(式2)を満たす範囲であることが好ましい。
【0027】
1/100 ≦ s ≦ 20/100 (式2)
なお、(式2)においてs=C/D、Cは乾燥リグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物の重量部、Dは融点もしくは硬化温度が80℃以下である樹脂5の重量部を表す。なお、(式2)において1/100より小さくなると樹脂組成物表面の抗菌性の効果が低減するおそれがある。また、20/100より大きいと複合時の粘性が高くなり、加工容易性が失われるからである。
【0028】
ここで「複合」とは着目する化学的性質を逸失することなく2種類以上の化学物質を物理的に固定することをいう。本発明において着目する化学的性質は抗菌性であり、この性質を逸失することなく、乾燥リグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物と融点もしくは硬化温度が80℃以下である樹脂5とを物理的に固定することを「複合」としている。
【0029】
以上、ここまで述べた一連のプロセスフローを図1に示す。
【0030】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
【0031】
(実施例1)
植物由来材料1として木材を切り出す際に切りくずとして得られるおがくずに対し、重量で約4倍量の水2を添加し、オートクレーブ中で3MPa、190℃、10分の条件下で加水分解を行い、リグノセルロース含有物3を得た。
【0032】
得られた加水分解物中に含まれるリグニンとセルロースの比を赤外分光法(フーリエ変換赤外分光光度計FT−IR7000;日本分光株式会社製)を用いて分析したところ、リグニン重量/セルロース重量=3/1であった。
【0033】
次に、得られたリグノセルロース含有物3を乾燥機を用いて60℃で6時間乾燥した。
【0034】
こうして得られた乾燥リグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物のうちの10重量部と樹脂5としてエポキシ樹脂(エポフィックスキット:ストルアス社製)90重量部を混合し、25℃において12時間硬化させた。
【0035】
こうして得られた樹脂組成物6をJISZ2801:2000「抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果」5.2プラスチック製品などの試験方法に基づいて、抗菌性試験を行った。用いた菌種は大腸菌、黄色ブドウ球菌であり、比較標準サンプルとして乾燥リグノセルロース含有物を添加していないエポキシ樹脂(エポフィックスキット:ストルアス社製)を用いた。
【0036】
この結果、乾燥リグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物とエポキシ樹脂5の複合体である樹脂組成物6は大腸菌、黄色ブドウ球菌いずれに対しても抗菌性を示した。この結果を表1に示す。なお、表1においては抗菌活性値が2.0以上である場合に抗菌効果を有すると判断される(以下同じ)。
【表1】

(実施例2)
実施例1に記載の乾燥温度を80℃とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、80℃では抗菌性を示した。
【0037】
(比較例1)
実施例1に記載の乾燥温度を100℃とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、100℃では抗菌性を示さなかった。
【0038】
(実施例3)
実施例1に記載の硬化時間を4時間とし、硬化温度を60℃とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、60℃で抗菌性を示した。
【0039】
(実施例4)
実施例1に記載の硬化時間を4時間とし、硬化温度を80℃とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、80℃で抗菌性を示した。
【0040】
(比較例2)
実施例1に記載の硬化時間を4時間とし、硬化温度を100℃とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、100℃では抗菌性を示さなかった。
【0041】
(実施例5)
実施例1で作成した乾燥分解物(乾燥リグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物に相当)10重量部と、ポリオール(ポリエーテルトリオールMn3050:三井武田ケミカル社製、樹脂5に相当)10重量部と前記ポリオールの両末端にトリレンジイソシアネートを反応させることによって得られたイソシアネートプレポリマー(樹脂5に相当)35重量部を混合し、室温で24時間硬化させてウレタンエラストマー(樹脂組成物6に相当)を得た。この結果を表1に示す。表1に示す通り、当該ウレタンエラストマー6は抗菌性を示した。
【0042】
(実施例6)
実施例1に記載のオートクレーブ中の反応時間を5分とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、5分で抗菌性を示した。
【0043】
(実施例7)
実施例1に記載のオートクレーブ中の反応時間を8分とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、8分で抗菌性を示した。
【0044】
(実施例8)
実施例1に記載のオートクレーブ中の反応時間を13分とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、13分で抗菌性を示した。
【0045】
(実施例9)
実施例1に記載のオートクレーブ中の反応時間を20分とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、20分で抗菌性を示した。
【0046】
(比較例3)
実施例1に記載のオートクレーブ中の反応時間を3分とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、3分では抗菌性を示さなかった。
【0047】
(比較例4)
実施例1に記載のオートクレーブ中の反応時間を25分とした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を作成した。この結果を表1に示す。表1に示す通り、25分では抗菌性を示さなかった。
【0048】
(実施例10)
実施例1に記載のおがくずの替わりに、木材チップを用いた。60℃にて6時間乾燥した後、実施例1と同じエポキシ樹脂に添加して実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を製造した。当該樹脂組成物6について抗菌性試験を行った。この結果を表1に示す。表1に示すとおり、当該樹脂組成物は抗菌性を示した。
【0049】
(実施例11)
実施例1に記載のおがくずの替わりに、籾殻を用いた。60℃にて6時間乾燥した後、実施例1と同じエポキシ樹脂5に添加して実施例1と同様の方法で樹脂組成物6を製造した。
【0050】
当該樹脂組成物6について抗菌性試験を行った。この結果を表1に示す。表1に示すとおり、当該樹脂組成物6は抗菌性を示した。
【0051】
(比較例5)
実施例1に記載のリグノセルロース含有物4を含んだ樹脂組成物の替わりに、市販のリグニン(Lignin Hydrolytic、Aldrich Chemical社製)を用いた。60℃にて6時間乾燥した後、実施例1と同じエポキシ樹脂5に添加して樹脂組成物6を製造した。
【0052】
当該樹脂組成物6について抗菌性試験を行った。この結果を表1に示す。表1に示す通り、当該樹脂組成物6は抗菌効果を示さなかった。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係る樹脂組成物の製造プロセスのフロー図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物由来材料を加水分解してリグニンとセルロースを
1≦r≦10 (式1)
(ここで、r=A/B、Aはリグニンの重量部、Bはセルロースの重量部を表す。)
の割合で含むリグノセルロース含有物を得る工程と、
前記リグノセルロース含有物を80℃以下で乾燥して乾燥リグノセルロース含有物を形成する工程と、
を有することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
【請求項2】
融点または硬化温度が80℃以下である樹脂と前記乾燥リグノセルロース含有物とを複合する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物の製造方法。
【請求項3】
植物由来材料を加水分解してリグニンとセルロースを
1≦r≦10 (式1)
(ここで、r=A/B、Aはリグニンの重量部、Bはセルロースの重量部を表す。)
の割合で含むリグノセルロース含有物を得る工程と、
前記リグノセルロース含有物を80℃以下で乾燥して乾燥リグノセルロース含有物を形成する工程と、
により製造されることを特徴とする樹脂組成物。
【請求項4】
融点または硬化温度が80℃以下である樹脂と前記乾燥リグノセルロース含有物を複合する工程により製造されることを特徴とする請求項3記載の樹脂組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2009−35582(P2009−35582A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−198817(P2007−198817)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】