説明

樹脂組成物及び樹脂組成物の製造方法並びに化粧合板

【課題】 スチレン臭の発生がなく、紙間強度の優れた化粧合板を得る。
【解決手段】 自己乳化型のポリイソシアネート化合物及び自己乳化型でないポリイソシアネート化合物と、水酸基を含有する(メタ)アクリルモノマーと、水酸基を含有するアミン化合物とをウレタン化反応させ、反応性希釈剤に溶解してなる樹脂組成物を主な成分とし、有機過酸化物を混合した樹脂液を用い、フィルム成形法に基づいて化粧材を得る。触媒としては、コバルト触媒を必須とし、コバルト触媒以外の金属触媒及び/又は有機系硬化促進剤とを併用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフィルム成形法に基づいて得られる化粧合板用途の樹脂組成物及び樹脂組成物の製造方法並びに化粧合板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、合板の如き木質系基材に化粧板用の化粧紙を接着し、表面に不飽和ポリエステル樹脂よりなる樹脂液を塗布して硬化させたポリエステル化粧合板が知られている。製造方法についてはフローコーター法、プレス法、フィルム成形法などがあるがとりわけ近年においては熟練度をあまり必要とせず生産が容易なフィルム成形法が主流となっている。
【0003】
このフィルム成形法について述べると、まず合板などの板状の基材に無地或は図柄を印刷した化粧紙をポリ酢酸ビニルエマルジョンの如き接着剤を用いて接着した後、化粧紙の上に不飽和ポリエステルと、希釈剤、具体的にはスチレン、有機過酸化物、レドックス系触媒などからなる樹脂液を塗布し、しかる後、フィルムを塗布面に密着させてゴムローラーで樹脂液を均一に広げながら気泡を除去し、樹脂液が硬化した後にフィルムを剥がすことにより製造され、不飽和ポリエステル中の不飽和結合とスチレンとの共重合反応により分子間に架橋が行われ、三次元網状構造を形成するものとなっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かような方法によって得られるポリエステル化粧合板は、使用する樹脂液中に存在するスチレンの残存モノマーによる強い臭気、黄変、退色といった問題があり対策が求められている。
このため、不飽和ポリエステルをアクリル酸エステルまたはアクリルウレタンに置き換えスチレンを添加する必要のない樹脂が考えられている。
しかしながら、これらの樹脂を用いると、浸透性の良好な不飽和ポリエステル、スチレンを使用していないことから化粧紙での層間強度が低下するといった欠点があった。
また、層間強度を向上させる手段として、合板に化粧紙を接着させる際の接着剤に紙間強化剤として尿素−ホルムアルデヒド樹脂或いはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を多量に添加する方法があるが、化粧紙の表面に染み出すといった問題があり、更に、環境面からこれらの接着剤を多量に用いることは好ましいものいではなかった。
かかる問題を解決するため接着剤にイソシアネートを多量に添加する方法もあるが、接着剤を塗布した後のライフが短くなり化粧紙を接着する作業に支障をきたすものとなり生産上問題があった。
【0005】
【特許文献1】特開2003−201331
【特許文献2】特開平5−320299
【特許文献3】特開平11−269247
【特許文献4】特開平9−77809
【特許文献5】特開平9−11402
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みて、検討されたものであり、以下のことを特徴とする発明である。
すなわち請求項1〜5記載の発明である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の樹脂組成物は、アミン臭気が発生せず、スチレンを使用せずにアクリル酸エステル化合物をベースとしているため、硬化阻害を抑制でき、速硬化性で出来上がった化粧合板の臭気は少なく、紙間強度の優れたものとなる。
以下、本発明について詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明では、自己乳化型のイソシアネート化合物が用いられる。その理由は、自己乳化型でないイソシアネート化合物は親水基を有せず疎水性のために、化粧紙のセルロース基、OH基との親和性がなく、繊維間に樹脂液が充分に浸透しににくいが、親水性基を含ませることによりセルロース基、OH基と強固に結合し、フィルム成形により得られる化粧合板の化粧紙層の紙間強度が強化され、紙間剥離が生じることがない。
【0009】
(自己乳化型のイソシアネート化合物)
自己乳化型のポリイソシアネート化合物とは、水酸基のような親水性を有する基をポリイソシアネート中に含まれるイソシアネート基と反応させて構造中に組み入れたものをいい、乳化剤を用いることなく水に乳化分散可能な化合物である。
具体的には、脂肪族あるいは脂環族ジイソシアネート、またはそれから得られるポリイソシアネートとポリオキシアルキレン類を反応せしめたプレポリマーなどが挙げられる。ここで反応に供する親水性のポリオキシアルキレン類としては、イソシアネート反応性基を少なくとも1個有する、分子量100〜4000の範囲のものが好ましく使用される。特に好ましくは200〜1500の範囲のポリオキシアルキレンポリオールまたはポリオキシアルキレンモノオールなどのポリオキシアルキレングリコール類である。
【0010】
具体的には、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールセチルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールトリデシルエーテル、ポリエチレングリコールオレイルエーテル、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノアリルエーテル等が挙げられる。
【0011】
(ポリイソシアネート化合物)
自己乳化型ポリイソシアネートを構成するポリイソシアネート化合物としては、有機ジイソシアネート、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート及びその混合物(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3−ジメチル−4,4−ビフェニレンジイソシアネート、粗製TDI、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、粗製MDI等に代表される芳香族ジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート(XDI)、フェニレンジイソシアネート等に代表される芳香脂環族ジイソシアネート、さらには4,4′−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサンジイソシアネート(水添XDI)等に代表される脂肪族ジイソシアーネート等が挙げられる。
また、これら有機ジイソシアネートのビューレット誘導体あるいはイソシアヌレート誘導体さらには2官能及び3官能アルコールとこれら有機ジイソシアネートとの反応により得られる有機ポリイソシアネートが挙げられる。
これらのポリイソシアネートは、単独で用いても、2種以上を組み合わせてもさしつかえない。
【0012】
(水酸基含有アクリルモノマー)
本発明において、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基とウレタン結合を形成する水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとしては、多価アルコールのアクリル酸部分エステルであれば特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる、これらは単独で、または組み合わせて使用できる。
【0013】
(水酸基含有アミン)
N官能のポリイソシアネートに、N−n当量の水酸基含有(メタ)アクリルエステルをウレタン結合させ、残りのn当量に反応させる水酸基含有アミンとしては、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、ジエタノールアミン、ジ−n−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリ−n−プロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのモノ、ジ又はトリアルカノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N、N−ジブチルエタノールアミン、N、N−ジプロピルエタノールアミンなどのモノ又はジアルキルアルカノールアミンが挙げられる。
【0014】
本発明では、これら水酸基含有アミンを、単純に添加するだけでなく、イソシアネートに水酸基含有アクリルモノマーとともにウレタン結合させ、アミンを分子中に組み込むことにより、硬化後に染み出したり、揮発することがなく、重要な構成要件である。また、これらのアミンは従来の促進剤として使用されるアミン系化合物に比べ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物と混合しても比較的安定であることも特徴である。
【0015】
(ウレタン化触媒)
ポリイソシアネート成分のイソシアネート基との反応を促進するために、各種ウレタン化触媒、例えば、錫化合物、鉛化合物、ビスマス化合物が用いられるが、好ましくは錫系ウレタン化触媒であり、例えば、塩化第一錫、塩化第二錫、硝酸錫、硫酸錫等の無機錫塩化合物、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアルキルマレート、ステアリン酸錫、オクチル酸錫等の有機錫塩化合物が挙げられるが、一般的には有機錫化合物の方が触媒活性が高く、有機溶媒に対する溶解性に優れるのでとりわけ好ましい。
ウレタン化触媒(C)としては金属化合物系のウレタン化触媒が好ましい。
これら有機錫系ウレタン化触媒の使用量は特に制限されるものではないが、0.001〜3重量%の範囲内で用いるのが適当である。下限に満たないとウレタン反応が十分に進行せず、上限を超えるとウレタン反応時の発熱により反応制御が困難となる。
【0016】
(配合割合)
自己乳化型ポリイソシアネートと自己乳化型ポリイソシアネートの配合割合は10〜60重量部:90〜40重量部、NCO基とOH基のモル当量比は1:0.8〜1.2とするのが望ましく、自己乳化型ポリイソシアネートの配合量が下限に満たないと、化粧紙での充分な層間強度が得られない。上限を超えると、フィルム成形後の樹脂硬化が不完全になりやすい。また、当量比が下限に満たないと、樹脂液の保存性が悪くなり、上限を超えると成形の物性低下を引き起こすこととなる。
【0017】
尚、反応はすべての成分を一度に仕込んで行っても、自己乳化型イソシアネート化合物と、水酸基を含有する(メタ)アクリルモノマーをウレタン化反応させ、反応性希釈剤を混合し、組成物(A)を得、自己乳化型でないイソシアネート化合物と、水酸基を含有する(メタ)アクリルモノマーと、水酸基を含有するアミン化合物とをウレタン化反応させ、反応性希釈剤を混合し、組成物(B)を得、最後に組成物(A)と組成物(B)を混合する方法であってもよい。好ましくはニ段階で行う方が安定な組成物となる。
【0018】
(反応性希釈剤)
前記の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルはイソシアネート基と反応させる上で必須であるが、樹脂粘度を調整する目的で、他に1個以上の(メタ)アクリロイル基[アクリロイル基(CH2=CHCO−)]を含む有機化合物を反応性希釈剤として用いるのが望ましい。(メタ)アクリロイル基を含ませることにより、樹脂組成物の硬化時のベトツキを防止することができ、本発明の重要な構成要件の一つである。
【0019】
例えば、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0020】
また、2官能モノマーとして、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0021】
また、3官能以上のモノマーとして、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの反応性希釈剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】
(重合禁止剤)
反応終了時点においては貯蔵安定性を確保し、ベタツキを防止するため重合禁止剤、ワックスが少量添加される。重合禁止剤としては公知のものであればよく、例えば、p−ベンゾキノン、ナフチキノン、フェナンスキラノン、2、5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、パラキシロキノン、パラトルキノン、2、6−ジクロロキノン、2、5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2、5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノンなどのキノン類、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、2、5−ジ―t−ブチルハイドロキノン、モノ−t−ブチルハイドロキノンなどのハイドロキノン類、アセトアミジンアセテート、アセトアミジンサルフェートなどのアミジン類、ジ−t−ブチル・パラクレゾール、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどのフェノール類、フェニルヒドラジン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジン塩類、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルピリジニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩類、キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム類、フェノチアジンなどの硫黄化合物などが挙げられ、樹脂組成物の保存性、硬化時間などを考慮して適宜選択して用いることができる。これらは単独、あるいは2種以上の併用が可能である。
【0023】
(酸化防止剤)
また、必要に応じて酸化防止剤を添加してもよく、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えばトリエチレングリコール−ビス3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−チオ−ジエチレンビス3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N,N´−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフェート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。
【0024】
ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−フェニルフェニル)ホスファイト、トリス(2−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル)ホスファイト、トリス(2,4−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニル)ホスファイト、トリス(2−シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−フェニルフェニル)ホスファイト等が挙げられる。
また、チオエーテル系酸化防止剤としては、例えばテトラキスメチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネートメタンが挙げられる。
【0025】
(ワックス)
ワックスとしては、天然ワックスとして、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ロウ等の植物系ワックス、蜜ロウ、ラノリン(羊毛ロウ)等の動物系ワックス、パラフィン系ワックス等の石油系ワックス、モンタンワックス等の鉱物系ワックス等があげられる。
また、天然系ワックスの他、合成ワックスも用いることができ、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス誘導体、モンタンワックス誘導体、脂肪酸エステル等があげられる。脂肪酸エステルは、多価アルコールと脂肪酸とを反応させて得られ、例えば、メチルラウレート、メチルミリステート、メチルパルミテート、メチルステアレート、メチルオレート、エチルラウレート、エチルミリステート、エチルパルミテート、エチルステアレート、エチルオレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレート、ペンタエスリットモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレート等が挙げられる。
【0026】
(硬化剤)
化粧合板用として用いる際は、前述の化合物を反応させて得られた樹脂組成物に、硬化剤、硬化促進剤、重合禁止剤が配合される。硬化剤としては、公知の有機過酸化物、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤が用いられる。
有機過酸化物としては、メチルエチルケトンパ−オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジイソピルベンゼンパーオキサイドなどハイドロパーオキサイド類、アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ラウロイルパ−オキサイド、ベンゾイルパ−オキサイドなどのジアシルパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類、1、1、3、3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエートなどのアルキルパーエステル類、ジイソプロピルなパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレートなどのパーオキシエステル類などの有機過酸化物や、2、2−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)、2、2−アゾビスイソブチロニトリル、1、1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)などのアゾ化合物などが挙げられ、これらは単独、あるいは2種以上の併用が可能である。好ましくは有機過酸化物で分解温度が低いものが硬化性の面で都合が良く、具体的には、メチルエチルケトンパ−オキサイド、ラウロイルパ−オキサイドを用いるのが好ましい。
【0027】
(硬化促進剤)
本発明において、硬化剤と併用して硬化を促進させる目的で配合される必須の硬化促進剤としてコバルト触媒が採択されるが、ここでいうコバルト触媒はコバルトの脂肪酸塩を示し、脂肪酸としては、炭素数6ないし30の主鎖を有する天然あるいは合成の飽和もしくは不飽和脂肪酸あるいはこれらの混合物であり、コバルト触媒としては、ナフテン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、オクチル酸コバルトなどを挙げることができる。
コバルト触媒は樹脂組成物に対してコバルト量が0.005〜0.5重量%含ませることが望ましく、下限に満たないと製品の硬化不足を招き、上限を超えると樹脂保存性が悪くなり、製品が着色しやすくなる。
【0028】
(コバルト触媒以外の金属触媒)
コバルト触媒単独ではゲル化時間を充分に制御できないためコバルト触媒以外の金属触媒と併用するのが重要であり、いずれか一方が欠けると化粧合板が得られない。これも本発明の重要な構成要件である。
併用するコバルト触媒以外の金属触媒は、コバルト触媒と同様金属の脂肪酸塩であり、好ましいものとして、カリウム触媒、カルシウム触媒、銅触媒、亜鉛触媒などが挙げられる。これらの内から少なくとも1種を選択し、金属量が樹脂組成物に対して0.005〜0.5重量%含ませることが望ましく、下限に満たないと製品の硬化不足を招き、上限を超えると製品が着色しやすくなる。
カリウム触媒としてはオクチル酸カリウムなどが挙げられ、カルシウム触媒としては、ネオデカン酸カルシウム、ナフテン酸カルシウム、オクチル酸カルシウムなどが挙げられる。銅触媒としては、ナフテン酸銅が挙げられ、亜鉛触媒としては、ネオデカン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛などが挙げられる。
【0029】
(その他の硬化促進剤)
その他、金属触媒以外の硬化促進剤として、有機系硬化促進剤、例えば、N−ピロジノアセトアセトアミド、トリエチレンジアミン、N、N−ジメチルアセトアミドなどを用いることもできるが、樹脂安定性を著しく低下させる恐れがあり、添加量は0.5%以下が望ましい。
【0030】
(紫外線吸収剤)
樹脂液中には必要に応じて紫外線吸収剤を配合してもよく、紫外線吸収剤としては、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等の有機系紫外線吸収剤、或いは酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウムの微粒子からなる無機系紫外線吸収剤があげられるが、樹脂層の透明性、コストの点から、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
【0031】
(フィルム成形)
本発明の化粧合板は、フローコーター法、フイルム法などの成形法に基づいてなるものであるがとりわけ生産が容易なフィルム法が好ましい。このフィルム法について説明すると、板状の基材に接着剤をスプレダーで塗布した後、所定の寸法に切断された化粧板用の化粧紙を接着し、本発明の樹脂組成物を主な成分とし硬化剤、硬化促進剤、重合禁止剤樹脂液などを配合した樹脂液を化粧紙の表面に塗布した後、プラスチックフィルム、例えば、ビニロン、セロハン、ポリエチレンテレフタレートなどでシワがよらないようにピンと張った状態で被覆し、ゴムローラーで樹脂液を均一に広げながら気泡を除去し、樹脂液が硬化した後にフィルムを剥がすことにより製造される。
【0032】
用いる基材としては、合板、パ−ティクルボ−ド、中密度繊維板などの木質系基材、石膏ボ−ド、珪酸カルシウムなどの無機質系基材、或いはこれらを複合化した複合材、更にはハニカムコア、ロ−ルコア、ぺ−パ−コアのなどの中空芯材を組み合わせたものなどが適用できる。化粧紙は坪量が20〜200g/m2の化粧板用に供される通常公知のものであれば特に制約はなく、無地、木目柄、抽象柄など適宜選択される。
【0033】
板状の基材に化粧紙を接着するための接着剤は特に制約はなく、例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂などの熱硬化性樹脂や、スチレンーブタジエン樹脂ラテックス、ポリアクリルエマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、エチレンー酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ブタジエン−ニトリル樹脂エマルジョン、尿素−酢酸ビニル樹脂エマルジョンなどのエマルジョン系接着剤が挙げられ、フローコーター、ロールコーター、ハケなどで塗布すればよい。塗布方法については特に制約はない。
【0034】
基材と化粧紙とを接着剤を介して一体にする手段としては、熱圧プレス法やラミネート法などがあるが前者の方が作業を簡単に行え都合が良い。熱圧条件としては、基材と化粧紙が充分に接着でき、基材が破損しなければ良く、概ね、温度90〜120℃、圧力2〜8kg/cm、時間0.5〜5分が好ましい。
【実施例】
【0035】
以下、実施例、比較例を挙げて詳細に説明する。
実施例1
合成例1
樹脂組成物A1
メタクリル酸メチル299部、2−エチルヘキシルメタクリレート213部に対して、自己乳化型イソシアネート(アクアネート200 商品名、日本ポリウレタン工業(株)製品)152部を混合した後、ジブチル錫ラウレートを0.02部添加してイソシアネート基が無くなるまでウレタン反応を行った。イソシアネートの存在は赤外吸収スペクトルで2270cm−1付近に出現する吸収の有無と、アミン当量滴定の結果から判別した。
その後、自己乳化型でないポリイソシアネート302部(コロネートHX 商品名、日本ポリウレタン工業(株))と、トリエタノールアミンを30部添加して、イソシアネート基が無くなるまでウレタン反応を行った。
次いでヒドロキノンを1.2部添加し、反応を終了させ、モル比計算で1分子当たりメタクリロイル基を自己乳化型イソシアネートで3個、自己乳化型でないイソシアネートで6個有する樹脂組成物A1を合成した。
化粧合板の製造例1
化粧合板用樹脂組成物a1
主剤
樹脂組成物A1 100部
5%ナフテン酸銅 0.05部
6%ナフテン酸コバルト 0.05部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
厚み2.7mmの合板に80g/mの化粧紙を接着し、上記配合の化粧合板用樹脂組成物aを塗布し、PETフィルムで被覆した。化粧合板用樹脂組成物aを常温で硬化させた後、PETフィルムを剥がして、実施例1の化粧合板を得た。
【0036】
実施例2
合成例2
樹脂組成物A2
メタクリル酸メチル89部、2−エチルヘキシルメタクリレート57部に対して、自己乳化型イソシアネート(アクアネート200 商品名、日本ポリウレタン工業(株)製品)152部を混合した後、ジブチル錫ラウレートを0.01部添加してイソシアネート基が無くなるまでウレタン反応を行い組成物(A)を得た。イソシアネートの存在は赤外吸収スペクトルで2270cm−1付近に出現する吸収の有無と、アミン当量滴定の結果から判別した。
一方、メタクリル酸メチル210部、2−エチルヘキシルメタクリレート156部に対して、自己乳化型でないポリイソシアネート302部(コロネートHX 商品名、日本ポリウレタン工業(株))と、トリエタノールアミンを30部、ジブチル錫ラウレートを0.01部添加してイソシアネート基が無くなるまでウレタン反応を行い組成物(B)を得た。
次いで、組成物(A)と組成物(B)を混合し、ヒドロキノンを1.2部添加し、モル比計算で1分子当たりメタクリロイル基を自己乳化型イソシアネートで3個、自己乳化型でないイソシアネートで6個有する樹脂組成物A2を調整した。
化粧合板の製造例2
実施例1において、化粧合板用樹脂組成物a1中の樹脂組成物A1に代えて樹脂組成物A2を用いた以外は同様に実施して、実施例2の化粧合板を得た。
化粧合板用樹脂組成物a2
主剤
樹脂組成物A2 100部
5%ナフテン酸銅 0.05部
6%ナフテン酸コバルト 0.05部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
【0037】
実施例3
実施例1において、化粧合板用樹脂組成物a1に代えて、下記配合よりなる化粧合板用樹脂組成物bを用いた以外は同様に実施して、実施例3の化粧合板を得た。
化粧合板用樹脂組成物b
主剤
樹脂組成物A1 100部
アクリル酸2エチル 10部
5%ナフテン酸銅 0.05部
6%ナフテン酸コバルト 0.05部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
【比較例】
【0038】
比較例1(自己乳化型ポリイソシアネートの配合割合が下限未満の場)
実施例1において、2−エチルヘキシルメタクリレート221部、自己乳化型イソシアネート25部、自己乳化型でないポリイソシアネート410部、トリエタノールアミンを40部とした以外は同様に樹脂組成物Cを合成し、化粧合板用樹脂組成物a1中の樹脂組成物A1に代えて樹脂組成物Cを用いた以外は同様に実施して、比較例1の化粧合板を得た。
化粧合板用樹脂組成物c
主剤
樹脂組成物C 100部
5%ナフテン酸銅 0.05部
6%ナフテン酸コバルト 0.05部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
【0039】
比較例2(自己乳化型ポリイソシアネートの配合割合が上限を超える場)
実施例1において、2−エチルヘキシルメタクリレート200部、自己乳化型イソシアネート355部、自己乳化型でないポリイソシアネート130部、トリエタノールアミンを13部とした以外は同様に樹脂組成物Dを合成し、化粧合板用樹脂組成物a1中の樹脂組成物A1に代えて樹脂組成物Dを用いた以外は同様に実施して、比較例1の化粧合板を得た。
化粧合板用樹脂組成物d
主剤
樹脂組成物D 100部
5%ナフテン酸銅 0.05部
6%ナフテン酸コバルト 0.05部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
【0040】
比較例3(NCOとOHのモル当量比が下限未満の場)
実施例1において、2−エチルヘキシルメタクリレート150部、自己乳化型イソシアネート152部、自己乳化型でないポリイソシアネート360部、トリエタノールアミンを35部とした以外は同様に樹脂組成物Eを合成し、化粧合板用樹脂組成物a1中の樹脂組成物A1に代えて樹脂組成物Eを用いた以外は同様に実施しようとしたが、樹脂組成物E保存性が悪い為、化粧材用樹脂に適さなかった。
化粧合板用樹脂組成物e
主剤
樹脂組成物E 100部
5%ナフテン酸銅 0.05部
6%ナフテン酸コバルト 0.05部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
【0041】
比較例4(6%ナフテン酸コバルトが下限未満の場合)
実施例1において、化粧合板用樹脂組成物a1に代えて、下記配合よりなる化粧合板用樹脂組成物fを用いた以外は同様に実施して、比較例5の化粧合板を得た。
化粧合板用樹脂組成物f
主剤
樹脂組成物A1 100部
5%ナフテン酸銅 0.05部
6%ナフテン酸コバルト 0.003部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
【0042】
比較例5(6%ナフテン酸コバルトが上限を超える場合)
実施例1において、化粧合板用樹脂組成物a1に代えて、下記配合よりなる化粧合板用樹脂組成物gを用いた以外は同様に実施して、比較例6の化粧合板を得た。
化粧合板用樹脂組成物g
主剤
樹脂組成物A1 100部
5%ナフテン酸銅 0.05部
6%ナフテン酸コバルト 1.0部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
【0043】
比較例6(5%ナフテン酸銅を配合しなかった場合)
実施例1において、化粧合板用樹脂組成物a1に代えて、下記配合よりなる化粧合板用樹脂組成物hを用いた以外は同様に実施して、比較例7の化粧合板を得た。
化粧合板用樹脂組成物h
主剤
樹脂組成物A1 100部
6%ナフテン酸コバルト 0.05部
硬化剤
メチルエチルケトンパーオキサイド 1部
【0044】
評価結果を表1に示す。
【表1】

【0045】
試験方法、評価結果は以下の通りとした。
・ゲル化時間:JISK6901(常温硬化性)に従って測定を行った。
・ 硬化状態:ゲル化時間測定時の硬化物の表面状態を確認した。
・ 紙間強度:化粧合板表面に30〜40度の角度になるように切り込みを入れ、セロハンテープ(JISA1522に記されるもの)を化粧合板表面に完全に付着させた後、直ちにセロハンテープの一端を45度の角度に保ち、勢い良く引き離す。表面樹脂または紙の繊維がセロハンテープ面に付着している様子を観測し、以下の評価基準で評価を行った。
評価基準
○;セロハンテープを貼り付けた面積の0〜10%以下紙が付着した。
△;セロハンテープを貼り付けた面積の10以上〜50%未満紙が付着した。
×;セロハンテープを貼り付けた面積の50以上紙が付着した。
・ 製品外観:フィルム成形にて樹脂を成形し、成形物表面の外観を確認した。
・ 樹脂保存性:40℃乾燥機内にて保管し、性状に異常がないこと。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記、成分A、成分B、成分Cとをウレタン化反応させ、反応性希釈剤に溶解してなることを特徴とする樹脂組成物。
成分A
自己乳化型のポリイソシアネート化合物を10〜60重量部、及び自己乳化型でないポリイソシアネート化合物40〜90重量部からなる混合物。
成分B
水酸基を含有する(メタ)アクリルモノマー
成分C
水酸基を含有するアミン化合物。
【請求項2】
成分AのNCO基と、成分B及び成分CのOHのモル当量比が1:0.8〜1.2であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
【請求項3】
下記(A)、(B)、(C)の工程に基づく樹脂組成物の製造方法。
(A)自己乳化型イソシアネート化合物と、水酸基を含有する(メタ)アクリルモノマーをウレタン化反応させ、反応性希釈剤を混合し、組成物(A)を得る工程、
(B)自己乳化型でないイソシアネート化合物と、水酸基を含有する(メタ)アクリルモノマーと、水酸基を含有するアミン化合物とをウレタン化反応させ、反応性希釈剤を混合し、組成物(B)を得る工程、
(C)組成物(A)、組成物(B)を混合する工程。
【請求項4】
該反応性希釈剤が(メタ)アクリロイル基含有化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂組成物。
【請求項5】
該反応性希釈剤として(メタ)アクリロイル基含有化合物を用いることを特徴とする請求項3記載の樹脂組成物の製造方法。
【請求項6】
フローコーター法、フイルム法などの成形法に基づいてなる化粧合板において、該樹脂組成物を主な成分とし、コバルト触媒と、コバルト触媒以外の金属触媒及び/又は有機系硬化促進剤などからなる樹脂液を用いてなることを特徴とする化粧合板。

【公開番号】特開2006−89580(P2006−89580A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−276329(P2004−276329)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(000100698)アイカ工業株式会社 (566)
【Fターム(参考)】