説明

機器マップ表示装置

【課題】ディスプレイに表示する電子地図の縮尺の変化に応じて機器のアイコンの表示を変更することのできる機器マップ表示装置を提供する。
【解決手段】機器マップ表示装置は、電子地図を表示するディスプレイ、電子地図の表示縮尺を変更する縮尺変更部、各機器を示す機器アイコンを電子地図上に重ねて表示するアイコン表示部、各機器についてそれぞれ複数種類の機器アイコンを記憶する記憶部、及び表示部に表示する機器アイコンを変更するアイコン変更部、を備え、アイコン変更部は、表示される電子地図の縮尺に応じて、表示する機器アイコンを変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスメータ等の検針情報を収集する無線機の設置位置を電子地図上に表示する機器マップ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水道やガスなどの使用量を、無線通信回線を利用して測定する自動検針システムが利用されている。例えばガスの自動検針システムでは、使用量を収集して管理するセンタと、無線通信回線を介してセンタに接続される親機と、ガスボンベ等のガス供給源に取り付けられたガスメータ(検針対象装置)からガスの使用量を取得する子機と、必要に応じて前記親機及び子機の間を中継する中継機とが備えられている。そして、子機は、所定のタイミングで検針器からガスの使用量を示すデータを取得(受信)し、これを直接又は中継機を介して親機へ送信し、親機はこれをセンタへ送信している。
【0003】
ところで、このような自動検針システムでは、無線により接続されたこれらの親機、中継機、及び子機は、所定範囲の地域内に設置されている。そして、同一地域内の1つの親機に対して、複数の中継機が対応して設置され、更に1つの中継機に対しても複数の子機が設置される可能性がある。このように、所定の範囲内の各機器の設置状況を把握するため、パーソナルコンピュータ等のディスプレイに電子地図を表示し、該電子地図上に各機器を示すアイコンを重ねて表示させる技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−99651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ディスプレイに電子地図を表示する際の縮尺が小さいと(即ち、広域表示の場合)、多数のアイコンを表示する必要があるため、プロセッサの処理負荷が大きくなる。一方、電子地図の表示縮尺が大きいと(即ち、狭域表示の場合)、アイコン数が少なくなるのでプロセッサの処理負荷が小さくなる点では好ましいが、アイコンが地図中で目立ちにくくなるため、見落としてしまう可能性が相対的に高くなる。
【0006】
そこで本発明は、上述したような事情に鑑みて、ディスプレイに表示する電子地図の縮尺の変化に応じて機器のアイコンの表示を変更することのできる機器マップ表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る機器マップ装置は、検針対象装置に接続された子機と、該子機に対して無線回線により直接又は中継機を介して接続された親機と、前記中継機とについて、各機器の設置位置を電子地図上に表示する機器マップ表示装置であって、前記電子地図を表示する表示部、前記電子地図の表示縮尺を変更する地図縮尺変更部、前記各機器を示す機器アイコンを前記電子地図上に重ねて表示するアイコン表示部、前記各機器について、それぞれ複数種類の前記機器アイコンを記憶する記憶部、及び前記表示部に表示する前記機器アイコンを変更するアイコン変更部、を備え、該アイコン変更部は、表示される前記電子地図の縮尺に応じて、表示する前記機器アイコンを変更するよう構成されている。
【0008】
このような構成とすることにより、縮尺が相対的に小さい場合であってもプロセッサの表示処理負荷を低減し、且つ、縮尺が相対的に大きい場合であっても見落とされることが少なくなるようなアイコン表示に切り換えることができる。
【0009】
また、前記アイコン変更部は、縮尺が所定値よりも大きい場合は、前記機器の外観形状を模したイラストを、前記表示部に表示する前記機器アイコンとして選択する一方、縮尺が前記所定値以下である場合は、前記イラストよりも簡素化した図形を、前記表示部に表示する前記機器アイコンとして選択するよう構成されていてもよい。
【0010】
また、縮尺が前記所定値よりも大きい場合にイラストで表示される前記機器アイコンは、前記子機、中継機、及び親機が互いに形状により識別可能に形成されており、更に、各機器の状態に応じて異なる着色が施されていてもよい。
【0011】
また、縮尺が前記所定値よりも大きい場合にイラストで表示される前記機器アイコンは、各機器の外観形状が白抜きされたイラストになっていてもよい。
【0012】
また、縮尺が前記所定値よりも大きい場合にイラストで表示される前記機器アイコンは、白抜きされた外観形状の周囲に白色以外の色により着色された正方形状の背景を有していてもよい。
【0013】
また、前記正方形状の背景の角部は面取りされていてもよい。
【0014】
また、前記機器アイコンは、対応する機器の状態が、該状態を示すステータスイラストの重複表示により、又は、該状態を示す前記背景の色により、識別可能に形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ディスプレイに表示する電子地図の縮尺の変化に応じて機器のアイコンの表示を変更することのできる機器マップ表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施の形態に係る機器マップ表示装置を使用することが想定される自動検針システムを示す模式図である。
【図2】機器マップ表示装置の機能的構成を示す模式図である。
【図3】機器アイコンのバリエーションを例示する模式図である。
【図4】機器マップ表示装置のディスプレイに表示される電子地図及び機器アイコンを例示する模式的な画面画像であり、(a)は表示縮尺が所定値以下の広域表示されているときの画面画像であり、(b)はその一部を所定値より大きい縮尺で拡大して表示したときの画面画像を表している。
【図5】表示縮尺が所定値以下の広域表示されているときの画面画像の他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態に係る機器マップ表示装置について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態に係る機器マップ表示装置を使用することが想定される自動検針システムを示す模式図である。なお、本実施の形態では、ガスの使用量を収集及び管理する自動検針システムを例にして説明する。
【0018】
図1に示すように、自動検針システム1は、ガスボンベ等に取り付けられた検針対象装置であるガスメータ2、子機3、中継機4、親機5、及び管理センタ6から構成されており、更に、各機器3〜5の位置をオペレータに視認可能に表示するための機器マップ表示装置10も含まれている。
【0019】
子機3は、ガスメータ2との間で有線又は無線により接続され、定期的にガスの使用量を示すデータ(検針データ、又は、子機3にて検針データを算出するための元データであるパルス信号)を受信する。子機3は親機5との間で、直接又は中継機4を解して無線通信回線により接続されており、子機3が取得した検針データは、直接又は中継機4を介して親機5へ送信される。そして親機5は、子機3又は中継機4から受信した検針データを、無線通信回線を介して管理センタ6へ送信する。なお、親機5と管理センタ6との間の通信にはインターネットを経由した通信(例えば、GPRS(General Packet Radio Service)など)を利用することができ、あるいは、無線通信に限らず、例えばPLC(Power Line Communications)などの有線での通信を利用してもよい。一方、子機3、中継機4、及び親機5の間の通信には、例えば特定小電力無線を利用することができる。
【0020】
なお、中継機4には所定のチャンネル数が設定されており、1つの中継機4は、設定されたチャンネル数分の子機3からの検針データを親機5へ中継することができる。同様に親機5についても所定のチャンネル数が設定されており、1つの親機5は、設定されたチャンネル数分の子機3及び中継機4からの検針データを管理センタ6へ中継することができる。そして、機器マップ表示装置10は、管理センタ6との間で無線通信回線を介して接続されており、後述のように、各機器3〜5を示す機器アイコンを、電子地図上に表示可能になっている。
【0021】
図2は、機器マップ表示装置10の機能的構成を示す模式図である。この図2に示すように、機器マップ表示装置10は、ディスプレイ11、通信部12、操作部13、制御部14、及び記憶部15を備えている。このうちディスプレイ11は液晶表示装置等から成る表示部であり、電子地図を表示可能なものである。また、通信部12は管理センタ6との間で、例えばインターネットを介して通信するための無線通信機能を備えている。操作部13は、オペレータの操作入力を受け付けるためのデバイスであり、キーボードやタッチパネルなど各種の形態を採用することができる。
【0022】
図2に示すように、制御部14は、地図表示部14a、縮尺変更部14b、アイコン表示部14c、及びアイコン変更部14dとしての機能を有している。地図表示部14aは、記憶部15に予め記憶されている都市や郊外の住宅地などの電子地図を、オペレータの操作部13への操作に応じて、ディスプレイ11に表示(出力)するものである。また、縮尺変更部14bは、ディスプレイ11にて表示する電子地図の縮尺を、オペレータの操作部13への操作に応じて変更するものであり、縮尺を大きくして一部を拡大表示したり、縮尺を小さくしてより広域を表示したりすることができる。
【0023】
アイコン表示部14cは、記憶部15に記憶されている、各機器3〜5に対応するアイコン(機器アイコン)を、ディスプレイ11に表示された電子地図上に重ねて表示するものである。また、アイコン変更部14dは、ディスプレイ11に表示する電子地図の縮尺に応じて、該電子地図上に重ねて表示する機器アイコンを、記憶部15に記憶されているものの中から適宜選択し、電子地図上に表示するものである。なお、このような機器アイコンについては後述する。
【0024】
[機器アイコン]
図3は、上述した機器アイコンのバリエーションを例示する模式図である。図3に示すように、各機器3〜5には、その状態や表示縮尺に応じた様々の機器アイコンが設定されており、これらの機器アイコンを示すデータは、記憶部15に予め記憶されている。また、機器マップ表示装置10は、実際に設置された(又は設置される予定の)機器3〜5の設置場所及びその状態に関する情報を、管理センタ6との間の通信によって取得することができる。但し、設置済みの機器に関する情報については、各機器自身から通信により取得するようにしてもよい。
【0025】
各機器アイコンについて具体的に説明すると、まず、ディスプレイ11に表示する際の縮尺が所定値Rより大きい場合に表示する機器アイコンとして、「未設置(Not Installed)」、「設置済(Installed)」、「稼働中(Active)」、「警報中(Alarm)」の4種類の状態に応じた異なる表示形態が設定されている。なお、図3中に「gray」、「blue」、「red」という表記をしているが、これらの表記自体は機器アイコンを構成するものではなく、指示線により指示された部分の色を説明するものである。
【0026】
このうち子機3の「未設置」状態とは、子機3が設置予定の場所に未設置である状態を意味している。この「未設置」状態を示す機器アイコンは、四隅がR状に面取りされた略正方形状であって灰色に着色された背景100を有し、その内部に、子機3が取り付けられるガスメータ2の外観形状を模した白抜きのイラスト101を配置したものとなっている。なお、中継機4及び親機5についても「未設置」状態を示す機器アイコンが設定されており、子機3の機器アイコンとの違いは、灰色の背景内に表示されたイラストが、子機3ではガスメータ2を模したイラストであるのに対し、中継機4又は親機5では、自機の外観形状を模したイラストになっている点のみである。
【0027】
また、子機3の「設置済」状態とは、予定の場所に子機3が設置されているものの、対応する中継機4又は親機5が未設置なために、管理センタ6へ情報を提供することができない状態、簡単に言えば、管理センタ6との間で通信不可の状態を意味している。この「設置済」状態を示す機器アイコンは、上述した「未設置」の機器アイコンに対し、「通信不可」を示すイラスト102が重複表示されたものとなっている。図3に示す例では、略円形状を成す緑色の背景の内部にチェックマーク(いわゆる「レ点」)を表示したイラスト102としている。子機3の「設置済」状態を示す機器アイコンをこのようなイラストとすることにより、「未設置」状態と明確に区別できるようにしている。
【0028】
なお、図3に示すように、「設置済」の機器アイコンは子機3にのみ設定されており、中継機4及び親機5については設定されていない。これは、上述したように「設置済」状態とは、子機3が設置されているものの、管理センタ6との間が「通信不可」の状態を示しているが、中継機4及び親機5についてはこのような状態になる可能性が、現実問題としてほとんどないからである。即ち、中継機4及び親機5については、設置が完了するのとほぼ同時に、管理センタ6との間で通信可能な状態になるため、図3に示した「設置済」の状態になる可能性がほとんどない。従って、中継機4及び親機5については、「設置済」状態を示す機器アイコンは設定されていない。
【0029】
次に、子機3の「稼働中」状態とは、子機3が所定の場所に設置されており、且つ、ガスメータ2から取得した流量に関する情報を、直接又は中継機4を介して親機5へと送信可能になっている状態を意味している。即ち、通常の使用状態を意味している。この「稼働中」状態を示す機器アイコンは、上述した「未設置」状態を示す機器アイコンにおいて、背景100を灰色ではなく青色で着色したものとなっている。なお、中継機4及び親機5についても「稼働中」状態を示す機器アイコンが設定されており、子機の機器アイコンとの違いは、青色の背景内に表示されたイラストが、子機3ではガスメータ2を模したイラストであるのに対し、中継機4又は親機5では、自機の外観形状を模したイラストになっている点のみである。
【0030】
また、子機3の「警報中」状態とは、機器自身又はその他の検知可能な範囲内に不具合が発生した状態を意味している。この「警報中」状態を示す機器アイコンは、上述した「未設置」状態を示す機器アイコンにおいて、背景100を灰色ではなく赤色で着色すると共に、「不具合発生」を示すイラスト103が重複表示されたものとなっている。図3に示す例では、略円形状を成す灰色の背景の内部に音が発せられている様子を表示したイラスト106としている。なお、中継機4及び親機5についても「警報中」状態を示す機器アイコンが設定されており、子機3の機器アイコンとの違いは、赤色の背景内に表示されたイラストが、子機3ではガスメータ2を模したイラストであるのに対し、中継機4又は親機5では、自機の外観形状を模したイラストになっている点のみである。
【0031】
更に、「稼働中」状態の機器3〜5と、「警報中」状態の機器3〜5とについては、複数の機器(種類不問)が地図上に重複して配置されている場合には、上述したのと若干異なる機器アイコンで表示することとしている。即ち、図3に示すように、「稼働中」状態の機器が複数重複している場合には、青色の背景内に、各機器3〜5に対応するイラストに換えて、白抜きの「M」の文字(Multipleの頭文字)を略正方形状の枠付きで表示することとしている。「警報中」状態の機器が複数重複している場合にも、赤色の背景内に、「不具合発生」を示すイラスト103と共に、白抜きの「M」の文字を略正方形状の枠付きで表示することとしている。この機器アイコンが使用される機器の重複状態としては、例えばマンション等の集合住宅において、複数の機器がほぼ同一箇所に存在する状態が想定される。なお、同一箇所に存在する機器としては、単一種類の機器(例えば、子機3のみ)に限られず、異なる種類の機器(例えば、子機3及び中継機4)であってもよい。
【0032】
以上に説明したような機器アイコンとすることにより、各機器3〜5の種別とその状態とを識別することができるようになっている。
【0033】
一方、ディスプレイ11に表示する際の縮尺が所定値R以下の場合に表示する機器アイコンとしては、機器3〜5の種別及び状態の相違に関わらず、共通する一種類の基本的な図形により表示することとしている。図3に示す例では、このような機器アイコンとしてシンプルな正方形状を示している。但し、機器3〜5の種別に応じて図形を異ならせ、更に、状態に応じて着色を異ならせるようにしてもよい。例えば、子機3を正方形、中継機を三角形、親機を円形としてもよい。加えて、「未設置」状態を灰色、「設置済」状態を緑色、「稼働中」状態を青色、「警報中」状態を赤色で着色するようにしてもよい。
【0034】
[地図上のアイコン表示]
図4は、機器マップ表示装置10のディスプレイ11に表示される電子地図及び機器アイコンを例示する模式的な画面画像であり、(a)は表示縮尺が所定値R以下の広域表示されているときの画面画像であり、(b)はその一部を所定値Rより大きい縮尺で拡大して表示したときの画面画像を表している。なお、図4中の「gray」、「blue」、「red」という表記も図3の場合と同様に、これらの表記自体は機器アイコンを構成するものではなく、指示線により指示された部分の色を説明するものである。また、このようなディスプレイ11への電子地図の表示は、オペレータの操作部13への操作により、制御部14が地図表示部14aとして機能することによって実行される。
【0035】
図4(a)に示す画面画像では、電子地図上に多数の機器アイコンIが表示されている。これらの機器アイコンIは、地図の表示縮尺が所定値R以下であるため、簡易的な正方形状の機器アイコン(図3参照)になっており、機器3〜5及び状態の識別はできないが、表示がシンプルなため、機器マップ表示装置10の制御部14での処理負荷を小さくすることができる。なお、本実施の形態に係る機器マップ表示装置10では、機器アイコンIが図4(a)に示すようにシンプル表示される場合(縮尺≦R)、画面右上下に、表示されている機器アイコンIの総数を表示するようにしている。
【0036】
一方、図4(b)に示す画面画像は、図4(a)の画面画像のうち、破線で示した部分のみを所定値Rより大きい縮尺率に拡大して表示したものである。このような図4(a)の広域表示画面画像から、図4(b)の拡大画面画像への切り換えは、オペレータの操作部13への操作に応じて、制御部14が縮尺変更部14bとして機能することによって実行される。また、図4(b)に示すように、縮尺率が所定値Rより大きい場合、各機器は図3に示したような互いに識別可能な機器アイコンにより表示される。このような、縮尺率に応じた機器アイコンの変更は、制御部14がアイコン変更部14dとして機能することによって実行される。
【0037】
具体的に図4(b)の画面画像を説明すると、この画面画像には8機の機器を示す機器アイコンIa〜Ihが表示されており、そのうち画面左下の機器アイコンIaは、その表示態様から「稼働中」の親機5であることが分かる。また、その近傍には、同じく「稼働中」である中継機4が2機配置されていることが、機器アイコンIb,Icの表示態様から分かる。画面の上下方向に延びる道路を挟んで、さきほどの中継機4の反対側には、2機の子機3が配置されており、これらは何れも「設置済」状態であることが、機器アイコンId,Ieの表示態様から分かる。更に、画面右上には子機3が3機配置されており、このうち2機は「稼働中」であるが1機は「警報中」であることが、機器アイコンIf〜Ihの表示態様から分かる。
【0038】
このように、地図が所定値Rより大きい縮尺率で拡大表示されている場合には、各機器アイコンIを、背景内にイラストを含むような具体的な表示態様とすることにより、1つ1つを視認しやすくなっている。また、図3に示したような表示態様とすることにより、機器3〜5及び状態の種別を、地図上の表示から識別することができる。
【0039】
なお、縮尺率が所定値R以下の場合、図5に示すような表示態様を採用することも可能である。即ち、図5(a),(b)の例ではオーストラリアの全域を表示した場合を示しており、(a)では、複数の機器が設置されている地域毎に、1つの機器アイコンIを代表して表示し、該機器アイコンIの近傍にその地域での機器の総数を表示することとしている。また、(b)では、機器アイコンIは表示せず、地域毎に機器の総数を丸で囲んで表示しており、且つ、この丸の径を、機器の総数に応じた寸法となるようにしている。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、ディスプレイに表示する電子地図の縮尺の変化に応じて機器のアイコンの表示を変更することのできる機器マップ表示装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 自動検針システム
2 ガスメータ(検針対象装置)
3 子機
4 中継機
5 親機
6 管理センタ
10 機器マップ表示装置
11 ディスプレイ
12 通信部
13 操作部
14 制御部
14a 地図表示部
14b 縮尺変更部
14c アイコン表示部
14d アイコン変更部
15 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検針対象装置に接続された子機と、該子機に対して無線回線により直接又は中継機を介して接続された親機と、前記中継機とについて、各機器の設置位置を電子地図上に表示する機器マップ表示装置であって、
前記電子地図を表示する表示部、
前記電子地図の表示縮尺を変更する地図縮尺変更部、
前記各機器を示す機器アイコンを前記電子地図上に重ねて表示するアイコン表示部、
前記各機器について、それぞれ複数種類の前記機器アイコンを記憶する記憶部、及び
前記表示部に表示する前記機器アイコンを変更するアイコン変更部、を備え、
該アイコン変更部は、表示される前記電子地図の縮尺に応じて、表示する前記機器アイコンを変更するよう構成されていることを特徴とする機器マップ表示装置。
【請求項2】
前記アイコン変更部は、
縮尺が所定値よりも大きい場合は、前記機器の外観形状を模したイラストを、前記表示部に表示する前記機器アイコンとして選択する一方、
縮尺が前記所定値以下である場合は、前記イラストよりも簡素化した図形を、前記表示部に表示する前記機器アイコンとして選択するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の機器マップ表示装置。
【請求項3】
縮尺が前記所定値よりも大きい場合にイラストで表示される前記機器アイコンは、前記子機、中継機、及び親機が互いに形状により識別可能に形成されており、更に、各機器の状態に応じて異なる着色が施されていることを特徴とする請求項2に記載の機器マップ表示装置。
【請求項4】
縮尺が前記所定値よりも大きい場合にイラストで表示される前記機器アイコンは、各機器の外観形状が白抜きされたイラストになっていることを特徴とする請求項3に記載の機器マップ表示装置。
【請求項5】
縮尺が前記所定値よりも大きい場合にイラストで表示される前記機器アイコンは、白抜きされた外観形状の周囲に白色以外の色により着色された正方形状の背景を有することを特徴とする請求項4に記載の機器マップ表示装置。
【請求項6】
前記正方形状の背景の角部は面取りされていることを特徴とする請求項5に記載の機器マップ表示装置。
【請求項7】
前記機器アイコンは、対応する機器の状態が、該状態を示すステータスイラストの重複表示により、又は、該状態を示す前記背景の色により、識別可能に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の機器マップ表示装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−128002(P2012−128002A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276855(P2010−276855)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】