機器点検支援システム、機器点検支援方法及びプログラム
【課題】作業効率を向上させ、作業時間を短縮化することが可能な機器点検支援システム、機器点検支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】機器点検支援システム1は、機器に関する点検作業項目を保持するSV点検支援システム用データベース5,8と、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得し、機器情報に基づいて記憶手段から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成する作業項目管理手段11とを備える。
【解決手段】機器点検支援システム1は、機器に関する点検作業項目を保持するSV点検支援システム用データベース5,8と、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得し、機器情報に基づいて記憶手段から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成する作業項目管理手段11とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の点検作業を支援する機器点検支援システム、機器点検支援方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
火力、水力、原子力等の発電所に設置されたタービン等の機器類の保守において、現地での監督者(スーパーバイザー)が、作業員に対して点検作業を指示したり、機器類の状態の適否を確認したりする。
【0003】
特許文献1では、保守作業支援システム及びその方法の発明であって、保守環境下にある実務担当者の作業を支援するため、保守作業対象機器の画像データや保守作業現場からの問い合わせ情報に対して、部品図面データベース、点検記録データベース、又は分解組立要領データベースの中から保守作業支援に必要となるデータを保守作業現場に送信する技術が開示されている。
【0004】
特許文献2では、点検作業用携帯端末装置及びこの装置を用いた点検データ管理システムの発明であって、点検作業及びその報告書作成等の省力化、効率化を図るため、点検対象物の測定情報に基づく計算結果に基づいて、点検対象物がどのような状態であるかを予め記憶された状態パターンから選択して表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3736331号公報
【特許文献2】特開2002−132838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現地での監督者は、点検工事ごとに工程表の作成等の点検準備、測定作業、点検結果の報告書作成などを行う。しかし、これらの点検工事に伴う作業は、監督者の手作業によるところが多く、作業時間が多くかかっていた。また、監督者の経験によって異なり、経験が浅い監督者の場合、作業の手戻りが発生したり、機器類の不適合時における対処がスムーズにできなかったりする場合があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、作業効率を向上させ、作業時間を短縮化することが可能な機器点検支援システム、機器点検支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の機器点検支援システム、機器点検支援方法及びプログラムは以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る機器点検支援システムは、機器に関する点検作業項目を保持する記憶手段と、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得手段と、機器情報に基づいて記憶手段から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成手段とを備える。
【0009】
この発明によれば、機器に関する点検作業項目が記憶手段に予め保持されており、点検対象とする機器が決定されると、その機器に応じた点検作業項目が抽出されて、点検作業リストが作成される。そのため、点検対象とする機器に適した点検作業リストを作成することができ、点検作業リストの作成にかかる手間を低減したり、作成される点検作業リストの質を向上させたりすることができる。
【0010】
上記発明において、記憶手段は、点検作業項目に関する点検作業詳細情報を更に保持し、点検作業リスト中の点検作業項目が選択されたとき、選択された点検作業項目に対応した点検作業詳細情報を表示装置に表示させる表示制御手段を更に備えてもよい。
【0011】
この発明によれば、点検作業リストから点検作業項目が選択されたとき、点検作業項目に関する点検作業詳細情報が、表示装置に表示されるため、点検作業詳細情報の取得にかかる時間を短縮でき、点検作業詳細情報に基づいた作業が行われることによって、作業の効率化や正確性、点検結果による機器状態の適否判断を向上させることができる。
【0012】
上記発明において、点検作業項目に関する測定結果を入力する入力手段と、入力された測定結果に基づいて、機器の状態の適否を判定する判定手段とを更に備えてもよい。
【0013】
この発明によれば、点検作業によって測定された測定結果から、機器状態の適否が判定されるため、判定結果の正確性を向上かつ安定化させる。
【0014】
上記発明において、表示制御手段は、判定結果及び判定結果に基づく点検作業詳細情報を表示させてもよい。
【0015】
この発明によれば、判定結果が表示されるため、機器状態の適否が簡単に識別され得るようになる。また、判定結果に基づく点検作業詳細情報が表示されるため、判定結果に応じた点検作業詳細情報の取得にかかる時間を短縮でき、点検作業詳細情報に基づいた作業が行われることによって、作業の効率化や正確性を向上させることができる。
【0016】
上記発明において、点検作業詳細情報は、点検作業項目に関する説明文、注意事項集、不適合事例及び動画のうち、少なくとも一つを含んでもよい。
【0017】
この発明によれば、点検作業項目に関する点検作業詳細情報として、点検作業項目に関する説明文、注意事項集、不適合事例及び動画のうち、少なくとも一つが、表示装置に表示される。
【0018】
上記発明において、記憶手段は、点検作業項目ごとの報告書テンプレートを更に保持し、判定結果を報告書テンプレートへ挿入して報告書を作成する報告書作成手段を更に備えてもよい。
【0019】
この発明によれば、報告書テンプレートに基づく報告書が作成されるため、報告書の作成にかかる時間を短縮化でき、書式の統一化を図ることもできる。
【0020】
上記発明において、点検作業項目に関する測定結果を入力する入力手段と、入力された測定結果に基づいて、測定結果の時間経過を表示装置に表示させる表示制御手段を更に備えてもよい。
【0021】
この発明によれば、測定結果の時間経過が表示されるため、機器状態の変化が簡単に識別され得るようになる。また、機器状態の変化に基づいた判断がなされることによって、機器の点検内容や機器の交換などの判断の正確性を向上させることができる。
【0022】
上記発明において、点検作業リストに基づいて点検作業項目からなる工程表を作成する工程表作成手段を更に備えてもよい。
【0023】
この発明によれば、点検対象とする機器に対応して抽出された点検作業項目による工程表が作成されるため、工程表の作成にかかる時間を短縮でき、工程表の正確性を向上させることができる。
【0024】
また、本発明に係る機器点検支援方法は、記憶手段が機器に関する点検作業項目を保持する記憶ステップと、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得ステップと、機器情報に基づいて記憶手段から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成ステップとを備える。
【0025】
また、本発明に係るプログラムは、機器に関する点検作業項目を保持する記憶手段、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得手段、機器情報に基づいて記憶手段から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成手段としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、作業効率を向上させ、作業時間を短縮化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係る機器点検支援システムを用いた点検作業を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係る機器点検支援システムを用いた点検作業を示すフローチャートである。
【図3】同実施形態に係る機器点検支援システムを示すブロック図である。
【図4】点検作業リスト画面の初期状態を示す図である。
【図5】点検作業リスト画面を示す図である。
【図6】点検データ読込み画面を示す図である。
【図7】点検データ出力画面を示す図である。
【図8】点検作業リストを示す図である。
【図9】点検種別選択画面を示す図である。
【図10】不適合対応表示画面を示す図である。
【図11】点検作業工程表を示す図である。
【図12】点検結果確認リストを示す図である。
【図13】点検作業詳細画面を示す図である。
【図14】説明部表示画面を示す図である。
【図15】注意事項集表示画面を示す図である。
【図16】不適合事例表示画面を示す図である。
【図17】動画表示画面を示す図である。
【図18】点検チェックシートの一例を示す図である。
【図19】写真登録画面を示す図である。
【図20】間隙予想線図入力画面を示す図である。
【図21】間隙予想線図を示すグラフである。
【図22】工事情報ダウンロード画面を示す図である。
【図23】報告書作成画面を示す図である。
【図24】点検履歴画面を示す図である。
【図25】点検データアップロード画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明に係る一実施形態に係る機器点検支援システム1について、図面を参照して説明する。
機器点検支援システム1は、火力、水力、原子力等の発電所に設置されたタービン等の機器類の点検工事にて、監督者(SV:スーパーバイザー)の作業を支援するシステムである。
【0029】
機器点検支援システム1は、図3に示すように、サーバ装置2と、インターネット等のネットワークを介してサーバ装置2に接続されたクライアントPC(パーソナルコンピュータ)3からなる。サーバ装置2には、記憶手段にSV点検支援システム用データベース5が構築される。クライアントPC3は、データベース5から必要なデータを取得して、各種支援処理を実行する。サーバ装置2は、他のデータベース6、例えば客先情報データベースを備え、常に新しい客先情報を取得できる。
【0030】
なお、クライアントPC3は、記憶手段にクライアントPC3用のSV点検支援システム用データベース8を構築して、サーバ装置2と接続されていないスタンドアローン状態においても、サーバ装置2との通信機能を除く機能の使用が可能となっている。
【0031】
クライアントPC3は、通信手段4,7を介して、指定(表示手段10上で入力手段9によって入力)された客先情報、プラント(発電所、工場等)情報、機器情報、点検に必要なデータファイルをダウンロードする。クライアントPC3は、通信手段4,7を介して、点検結果データをサーバ装置2のデータベース5へ書き込む。また、クライアントPC3は、通信手段4,7を介して、過去の点検結果データをサーバ装置2からダウンロードすることもできる。
【0032】
作業項目管理手段11は、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得し、取得した機器情報に基づいて、SV点検支援システム用データベース5,8から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リスト(図5参照)を作成する。作業項目管理手段11は、表示手段10に、点検対象とされる機器(例えば、タービン)の開放手順、組立手順等の点検作業リスト29を表示させたり、点検実施の要否を表示させたりする。表示手段10は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。表示手段10に表示された点検作業リスト29中の各点検作業項目は、選択可能に表示される。なお、各点検作業項目は、機器仕様や点検要否に対応して選択不能に表示されるようにしてもよい。
【0033】
作業項目管理手段11は、点検作業リスト29に基づいて点検作業項目からなる工程表36(図11参照)を作成する。点検対象とする機器に対応して抽出された点検作業項目による工程表36が作成されるため、工程表の作成にかかる時間を短縮でき、工程表の正確性を向上させることができる。また、作業項目管理手段11は、点検結果に基づく判定結果を点検作業リスト29に表示する。判定結果が表示されるため、機器状態の適否が簡単に識別され得るようになる。
【0034】
また、作業項目管理手段11は、点検作業方法などの点検項目に関する説明文、注意事項集、不適合事例、動画等の点検作業詳細情報を表示手段10に表示させる。点検作業詳細情報が、表示手段10に表示されるため、点検作業詳細情報の取得にかかる時間を短縮でき、点検作業詳細情報に基づいた作業が行われることによって、作業の効率化や正確性、点検結果による機器状態の適否判断を向上させることができる。
【0035】
報告書自動作成手段12は、操作手段9によって入力された点検結果と予め用意された報告書テンプレートに基づいて報告書を作成する。また、報告書自動作成手段12は、客先情報、プラント(発電所、工場等)情報、機器情報に基づいて、報告書の表紙や仕様一覧(機器主要目)等を作成する。報告書テンプレートに基づく報告書が作成されるため、報告書の作成にかかる時間を短縮化でき、書式の統一化を図ることもできる。
【0036】
また、点検結果自動判定手段13は、点検チェックシート43(図18参照)を表示手段10に表示させ、点検結果の入力を受け付ける。点検結果自動判定手段13は、操作手段9によって点検チェックシート43に入力された点検結果に基づいて、予め設定した判定式により点検結果を判定する。点検作業によって測定された測定結果から、機器状態の適否が判定されるため、判定結果の正確性を向上かつ安定化させる。
【0037】
対処方法,メーカ連絡先表示,リンク手段14は、点検不適合な箇所に対する具体的な対処方法と、連絡先をデータベース5,8から抽出し、表示手段10に表示させる。対処方法や連絡先は、図10に示すような画面35上に表示される。対処方法やメーカ連絡先が表示手段10に表示されるため、点検結果が不適合な場合における対処がスムーズになる。
【0038】
次に、図1及び図2のフローチャートを参照して、本実施形態に係る機器点検支援システム1を用いた点検作業について説明する。また、図4から図25の画面表示例を適宜参照して、機器点検支援システム1のクライアントPC3を用いた操作を説明する。
【0039】
まず、監督者(SV)によって点検対象とされる客先、プラント、機器が決定され、巡回計画が立案される(ステップS1)。
【0040】
機器点検支援システム1がクライアントPC3でSVによって操作されると、まず、図4に示す点検作業リスト画面15の初期画面が開かれる。そして、点検作業リスト画面15上のダウンロードボタン20が指定(表示手段10上でクリック)されると、図22の工事情報ダウンロード画面48が開かれる。立案された計画に基づいて、オーダ番号が入力されると、サーバ装置2からSVが携行するクライアントPC3へ機器情報、点検データ等がダウンロードされる(ステップS2)。
【0041】
その結果、点検作業リスト画面15は、図5に示す点検作業リスト画面15へ遷移する。点検作業リスト画面15には、取得された工事情報、例えば客先、プラント、機器に対応した複数の点検作業項目が、点検作業リスト29に表示される。点検作業項目は、SV点検支援システム用データベース5,8に予め保持されており、複数の点検作業項目から機器等に応じた点検作業項目が抽出されて、点検作業リスト29が作成される。または、点検作業が必要な項目のチェックボックスがONとなる。したがって、SVが点検作業リストを作成する際にかかる手間を低減したり、作成される点検作業リストの質を向上させたりすることができる。
【0042】
機器によっては、詳細な種別や仕様に応じて点検作業項目が異なる。したがって、点検作業リスト画面15の点検タイプボタン30が指定されると、図9の機器タイプ選択画面34が開かれる(ステップS3)。図9では、機器がタービンである場合の例を示している。機器タイプ選択画面34を介して、機器の種別や仕様が選択されると、点検作業リスト29に表示される点検作業項目が機器の種別や仕様に応じた一覧に変更される。又は、点検作業の要否に応じてチェックボックスのON・OFFが切り替わる。
【0043】
また、機器点検支援システム1によれば、作成された点検作業リスト29に挙げられている点検作業項目に基づいて、工程表36を作成することができる(ステップS4)。点検作業リスト画面15の工程表作成ボタン31が指定されると、図11に示すような点検作業に関する工程表36が作成される。工程表36は、例えば、点検作業項目毎に予め設定されている所要予定時間に基づいて作成される。工程表36は、SVらによる検討結果に応じて編集可能である。なお、所要予定時間は手動で修正することもできる。
【0044】
上記作業がクライアントPC3で実行されると、実際の点検作業の準備が整い、点検工事の現場である、例えば工場へSVが出向する(ステップS5)。点検工事の現場では、作成された点検作業リスト29に基づいて、機器の開放・点検・組立作業が実施される(ステップS6)。
【0045】
該当する点検作業項目について、点検作業リスト29上の手順番号が指定されると、図13に示す点検作業詳細画面38が開かれ、SVは、各点検作業の詳細情報を取得しながら、点検作業を実施する(ステップS7)。画面38上のボタンが指定されることによって、点検内容説明文、注意事項集、不適合事例、動画といった内容を確認できる(ステップS8)。点検内容説明文、注意事項集、不適合事例、動画は、それぞれ図14、図15、図16、図17に示す画面39,40,41,42のように表示される。
【0046】
そして、点検作業ごとに、点検結果が記録される(ステップS9)。例えば図18に示すような点検チェックリスト43に基づいて、点検が実施され、点検結果が点検チェックリスト43上に入力される。また、図19に示す写真登録画面44を介して、点検作業において撮影された写真が登録されたり、テキスト入力が可能な特記事項入力画面(図示せず。)を介して、点検作業で発生した特記事項が入力されたりする。
【0047】
機器状態の経過を確認する必要がある場合は、点検結果が時間を追って入力される。本実施形態では、機器のある部位の間隙の推移を表す間隙予想線図が得られるように、点検結果が入力される(ステップS10)。例えば、図20に示す入力画面46に点検結果が入力され、入力結果に基づいて、図21に示すようなグラフが得られる。その結果、将来の機器状態が予想可能になり、部品の交換時期や点検時期の目安が得られる。
【0048】
各点検作業において、必要な作業が終了したとき、点検作業詳細画面38の完了ボタンが指定される(ステップS11)。完了ボタンが指定されると、入力された点検結果に基づいて、点検内容の正否、機器状態の適否などが判定される(ステップS12)。
【0049】
全ての点検作業項目について点検が完了したか否かが判断され(ステップS16)、判定結果が全て適合となり、又は不適合結果がある場合は不適合対応がなされ、かつ全ての点検作業項目についての点検が完了したとき、ステップS17へ移行する。それ以外のときは、ステップS6からステップS12、又はステップS6からステップS15までが繰り返される。
【0050】
判定結果が不適合であるときは、図8に示すように、点検作業リスト29中の判定結果欄に例えば「×」が表示される(ステップS13)。点検作業リスト29の「×」が指定されると、対処方法、メーカ連絡先が表示される(ステップS14)。SVは、表示された対処方法、メーカ連絡先を参照しながら、不適合な点検結果に対して対応する(ステップS15)。
【0051】
全ての点検作業項目について点検が完了したとき、点検作業リスト画面15(図5参照)の点検結果確認ボタン19が指定されると、全ての点検作業項目が挙げられた図12に示すような点検結果確認リスト37が表示される(ステップS17)。なお、全ての点検作業項目について点検が完了する前に、点検作業リスト画面15(図5参照)の点検結果確認ボタン19が指定されると、完了している点検作業項目が一覧表示される。
【0052】
また、点検作業リスト画面15の報告書作成ボタン21が指定されると、点検結果を含む報告書が作成される(ステップS18)。作成される報告書は、例えば表紙、目次、仕様一覧(機器主要目)、点検チェックシート43などである。報告書作成の際は、例えば図23に示す報告書作成画面49を介して、挿入する点検チェックシート43や追加資料などが選択可能である。
【0053】
SVは、点検作業完了後、機器点検支援システム1によって出力された報告書によって客先報告できる(ステップS19)。また、拠点へ帰任後(ステップS20)、点検作業リスト画面15のアップロードボタン22を指定することで、図25に示すアップロード画面51が開き、画面51を介して、クライアントPC3からサーバ装置2へ点検データをアップロードできる(ステップS21)。これにより、点検作業に関するデータがサーバ装置2に蓄積され、過去の作業の点検結果として閲覧可能になる。例えば、図24に示す点検履歴画面50を介して、読み出す点検結果や報告書が選択可能である。なお、点検作業リスト画面15のログアウトボタン28が指定されると、点検作業リスト画面15が閉じられる。
【0054】
次に、表示手段10に表示される画面のうち主要な画面について説明する。
図5を参照して、点検作業リスト画面15について説明する。点検作業リスト画面15は、工事情報表示部16と、メインメニュー表示部17と、点検作業リスト29からなる。点検作業リスト画面15は、機器点検支援システム1にログイン後、表示手段10に表示される。
【0055】
工事情報表示部16には、点検工事の工事情報が表示される。メインメニュー表示部17には、各種処理の実行を開始するためのボタンが配置される。メインメニュー表示部17には、例えば、点検作業ボタン18、点検結果確認ボタン19、ダウンロードボタン20、報告書作成ボタン21、アップロードボタン22、点検履歴ボタン22、メンテナンスボタン24、保存ボタン25、読込みボタン26、出力ボタン27、ログアウトボタン28が表示される。
【0056】
点検作業リスト29には、図8に示すように、点検作業項目が一覧表示される。各点検作業項目は、選択可能に表示され、選択されたとき、選択された点検作業に関する点検方法を参照したり、点検記録データを登録したりすることができる画面へ案内する点検作業詳細画面38(図13参照)が表示される。メインメニュー部17の点検作業ボタン18が指定されると、実施中の工事情報に関する点検作業リスト29(図5参照)が表示され、点検結果確認ボタン19が指定されると、図5の点検作業リスト29が表示されている部分に、点検作業が完了した点検作業項目が集約された点検結果確認リスト37(図12参照)が表示される。
【0057】
図6を参照して、読込み画面32について説明する。読込み画面32は、メインメニュー表示部17の読込みボタン26が指定されると表示される。読込み画面32には、出力ボタン27の操作により出力され、データベース8に保存されている点検データの一覧が表示される。一の保存名称が選択されると、保存名称に対応する点検データが点検作業リスト29に読み込まれる。
【0058】
図7を参照して、出力画面33について説明する。出力画面33は、メインメニュー表示部17の出力ボタン27が指定されると表示される。出力画面33には、出力対象が一覧表示される。出力画面33を介して、点検データが新たな保存名称又は既存の保存名称でクライアントPC3に保存される。なお、メインメニュー表示部17の保存ボタン25が指定されると、実行中の点検データがクライアントPC3に保存される。
【0059】
図8を参照して、点検作業リスト29について説明する。点検作業リスト29には、点検作業項目毎に、対象項目のチェックボックス、判定結果、項目(大工程)、手順番号、工程(点検作業工程)、確認項目、予想時間、実績時間、写真の有無、特記事項などが表示される。
【0060】
本実施形態の点検作業リスト29では、点検対象となる点検作業項目のチェックボックスがONとされて表示される。点検対象外の点検作業項目は、チェックボックスがOFFとされる。
【0061】
手順番号が選択されることで、選択した点検作業に関する点検作業詳細画面38が表示される。なお、点検作業リスト29には、点検作業対象外項目を区別できるように色替えして表示してもよい。また、点検作業完了項目についても、色替えして表示してもよい。点検項目が順番に実施されるように、例えば手順番号の文字色を変えて、順番が識別できるように表示してもよい。
【0062】
判定結果は、例えば点検結果の記録値が推奨範囲内であれば「○」、記録値が管理値内で推奨範囲外であれば「△」、記録値が管理値外であれば「×」、判定不要又は点検結果未入力であれば「−」というように、表示される。判定結果が「×」又は「△」の場合、判定結果が指定されると、不適合対応のテキストファイルが表示される。
【0063】
図12を参照して、点検結果確認リスト37について説明する。点検結果確認リスト37には、点検作業項目毎に、判定結果、項目(大工程)、手順番号、工程(点検作業工程)、確認項目、計測結果、写真の有無、特記事項が表示される。計測結果の欄には、点検チェックシート43の名称が表示される。表示された名称が指定されると、点検チェックシート43が表示される。
【0064】
図13を参照して、点検作業詳細画面38について説明する。点検作業詳細画面38は、点検作業リスト29上の手順番号ボタンが指定されることで表示される。点検作業詳細画面38上のボタンが選択されることで、選択された点検番号に対応する点検作業方法などの説明文、注意事項集、不適合事例、動画に係る画面39,40,41,42(図14、図15、図16、図17参照)が表示され、点検作業内容を確認することができる。また、点検作業詳細画面38のボタンが選択されることで、点検チェックシート43(図18参照)、写真登録画面44(図19参照)、特記事項入力画面が表示され、点検結果が入力される。
【0065】
図18を参照して、点検チェックシート43について説明する。点検チェックシート43は、点検結果が入力可能であり、入力された点検結果に基づいて、予め設定した判定式により結果の適合又は不適合を判定する。判定結果は、点検作業リスト29の判定欄に反映される。
【0066】
以上、本実施形態によれば、点検作業項目のリストアップ、工程表の作成、報告書作成準備、報告書作成にかかる時間が短縮化される。また、予め記憶手段に保持されている内容に基づくリストになるため、点検作業リストや工程表の質を向上させることができる。
【0067】
例えば、経験の浅いSVが、機器点検支援システム1を用いて点検作業を進めれば、手戻りや、機器の不適合時における対処をスムーズにすることができる。また、報告書テンプレートを予め保持しているため、SV各人によらず、報告書の書式や内容が統一化される。更に、点検記録の履歴が視覚化されて表示されるため、部品交換時期の提案を適切に行うことができる。
【符号の説明】
【0068】
1 機器点検支援システム
2 サーバ装置
3 クライアントPC
4,7 通信手段
5,8 SV点検支援システム用データベース
9 操作手段(入力手段)
10 表示手段
11 作業項目管理手段(取得手段、リスト作成手段、表示制御手段、工程表作成手段)
12 報告書自動作成手段(報告書作成手段)
13 点検結果自動判定手段(判定手段)
14 対処方法、メーカ連絡先表示、リンク手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の点検作業を支援する機器点検支援システム、機器点検支援方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
火力、水力、原子力等の発電所に設置されたタービン等の機器類の保守において、現地での監督者(スーパーバイザー)が、作業員に対して点検作業を指示したり、機器類の状態の適否を確認したりする。
【0003】
特許文献1では、保守作業支援システム及びその方法の発明であって、保守環境下にある実務担当者の作業を支援するため、保守作業対象機器の画像データや保守作業現場からの問い合わせ情報に対して、部品図面データベース、点検記録データベース、又は分解組立要領データベースの中から保守作業支援に必要となるデータを保守作業現場に送信する技術が開示されている。
【0004】
特許文献2では、点検作業用携帯端末装置及びこの装置を用いた点検データ管理システムの発明であって、点検作業及びその報告書作成等の省力化、効率化を図るため、点検対象物の測定情報に基づく計算結果に基づいて、点検対象物がどのような状態であるかを予め記憶された状態パターンから選択して表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3736331号公報
【特許文献2】特開2002−132838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現地での監督者は、点検工事ごとに工程表の作成等の点検準備、測定作業、点検結果の報告書作成などを行う。しかし、これらの点検工事に伴う作業は、監督者の手作業によるところが多く、作業時間が多くかかっていた。また、監督者の経験によって異なり、経験が浅い監督者の場合、作業の手戻りが発生したり、機器類の不適合時における対処がスムーズにできなかったりする場合があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、作業効率を向上させ、作業時間を短縮化することが可能な機器点検支援システム、機器点検支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の機器点検支援システム、機器点検支援方法及びプログラムは以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る機器点検支援システムは、機器に関する点検作業項目を保持する記憶手段と、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得手段と、機器情報に基づいて記憶手段から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成手段とを備える。
【0009】
この発明によれば、機器に関する点検作業項目が記憶手段に予め保持されており、点検対象とする機器が決定されると、その機器に応じた点検作業項目が抽出されて、点検作業リストが作成される。そのため、点検対象とする機器に適した点検作業リストを作成することができ、点検作業リストの作成にかかる手間を低減したり、作成される点検作業リストの質を向上させたりすることができる。
【0010】
上記発明において、記憶手段は、点検作業項目に関する点検作業詳細情報を更に保持し、点検作業リスト中の点検作業項目が選択されたとき、選択された点検作業項目に対応した点検作業詳細情報を表示装置に表示させる表示制御手段を更に備えてもよい。
【0011】
この発明によれば、点検作業リストから点検作業項目が選択されたとき、点検作業項目に関する点検作業詳細情報が、表示装置に表示されるため、点検作業詳細情報の取得にかかる時間を短縮でき、点検作業詳細情報に基づいた作業が行われることによって、作業の効率化や正確性、点検結果による機器状態の適否判断を向上させることができる。
【0012】
上記発明において、点検作業項目に関する測定結果を入力する入力手段と、入力された測定結果に基づいて、機器の状態の適否を判定する判定手段とを更に備えてもよい。
【0013】
この発明によれば、点検作業によって測定された測定結果から、機器状態の適否が判定されるため、判定結果の正確性を向上かつ安定化させる。
【0014】
上記発明において、表示制御手段は、判定結果及び判定結果に基づく点検作業詳細情報を表示させてもよい。
【0015】
この発明によれば、判定結果が表示されるため、機器状態の適否が簡単に識別され得るようになる。また、判定結果に基づく点検作業詳細情報が表示されるため、判定結果に応じた点検作業詳細情報の取得にかかる時間を短縮でき、点検作業詳細情報に基づいた作業が行われることによって、作業の効率化や正確性を向上させることができる。
【0016】
上記発明において、点検作業詳細情報は、点検作業項目に関する説明文、注意事項集、不適合事例及び動画のうち、少なくとも一つを含んでもよい。
【0017】
この発明によれば、点検作業項目に関する点検作業詳細情報として、点検作業項目に関する説明文、注意事項集、不適合事例及び動画のうち、少なくとも一つが、表示装置に表示される。
【0018】
上記発明において、記憶手段は、点検作業項目ごとの報告書テンプレートを更に保持し、判定結果を報告書テンプレートへ挿入して報告書を作成する報告書作成手段を更に備えてもよい。
【0019】
この発明によれば、報告書テンプレートに基づく報告書が作成されるため、報告書の作成にかかる時間を短縮化でき、書式の統一化を図ることもできる。
【0020】
上記発明において、点検作業項目に関する測定結果を入力する入力手段と、入力された測定結果に基づいて、測定結果の時間経過を表示装置に表示させる表示制御手段を更に備えてもよい。
【0021】
この発明によれば、測定結果の時間経過が表示されるため、機器状態の変化が簡単に識別され得るようになる。また、機器状態の変化に基づいた判断がなされることによって、機器の点検内容や機器の交換などの判断の正確性を向上させることができる。
【0022】
上記発明において、点検作業リストに基づいて点検作業項目からなる工程表を作成する工程表作成手段を更に備えてもよい。
【0023】
この発明によれば、点検対象とする機器に対応して抽出された点検作業項目による工程表が作成されるため、工程表の作成にかかる時間を短縮でき、工程表の正確性を向上させることができる。
【0024】
また、本発明に係る機器点検支援方法は、記憶手段が機器に関する点検作業項目を保持する記憶ステップと、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得ステップと、機器情報に基づいて記憶手段から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成ステップとを備える。
【0025】
また、本発明に係るプログラムは、機器に関する点検作業項目を保持する記憶手段、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得手段、機器情報に基づいて記憶手段から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成手段としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、作業効率を向上させ、作業時間を短縮化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係る機器点検支援システムを用いた点検作業を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係る機器点検支援システムを用いた点検作業を示すフローチャートである。
【図3】同実施形態に係る機器点検支援システムを示すブロック図である。
【図4】点検作業リスト画面の初期状態を示す図である。
【図5】点検作業リスト画面を示す図である。
【図6】点検データ読込み画面を示す図である。
【図7】点検データ出力画面を示す図である。
【図8】点検作業リストを示す図である。
【図9】点検種別選択画面を示す図である。
【図10】不適合対応表示画面を示す図である。
【図11】点検作業工程表を示す図である。
【図12】点検結果確認リストを示す図である。
【図13】点検作業詳細画面を示す図である。
【図14】説明部表示画面を示す図である。
【図15】注意事項集表示画面を示す図である。
【図16】不適合事例表示画面を示す図である。
【図17】動画表示画面を示す図である。
【図18】点検チェックシートの一例を示す図である。
【図19】写真登録画面を示す図である。
【図20】間隙予想線図入力画面を示す図である。
【図21】間隙予想線図を示すグラフである。
【図22】工事情報ダウンロード画面を示す図である。
【図23】報告書作成画面を示す図である。
【図24】点検履歴画面を示す図である。
【図25】点検データアップロード画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明に係る一実施形態に係る機器点検支援システム1について、図面を参照して説明する。
機器点検支援システム1は、火力、水力、原子力等の発電所に設置されたタービン等の機器類の点検工事にて、監督者(SV:スーパーバイザー)の作業を支援するシステムである。
【0029】
機器点検支援システム1は、図3に示すように、サーバ装置2と、インターネット等のネットワークを介してサーバ装置2に接続されたクライアントPC(パーソナルコンピュータ)3からなる。サーバ装置2には、記憶手段にSV点検支援システム用データベース5が構築される。クライアントPC3は、データベース5から必要なデータを取得して、各種支援処理を実行する。サーバ装置2は、他のデータベース6、例えば客先情報データベースを備え、常に新しい客先情報を取得できる。
【0030】
なお、クライアントPC3は、記憶手段にクライアントPC3用のSV点検支援システム用データベース8を構築して、サーバ装置2と接続されていないスタンドアローン状態においても、サーバ装置2との通信機能を除く機能の使用が可能となっている。
【0031】
クライアントPC3は、通信手段4,7を介して、指定(表示手段10上で入力手段9によって入力)された客先情報、プラント(発電所、工場等)情報、機器情報、点検に必要なデータファイルをダウンロードする。クライアントPC3は、通信手段4,7を介して、点検結果データをサーバ装置2のデータベース5へ書き込む。また、クライアントPC3は、通信手段4,7を介して、過去の点検結果データをサーバ装置2からダウンロードすることもできる。
【0032】
作業項目管理手段11は、点検対象とされる機器に関する機器情報を取得し、取得した機器情報に基づいて、SV点検支援システム用データベース5,8から点検作業項目を抽出し、点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リスト(図5参照)を作成する。作業項目管理手段11は、表示手段10に、点検対象とされる機器(例えば、タービン)の開放手順、組立手順等の点検作業リスト29を表示させたり、点検実施の要否を表示させたりする。表示手段10は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。表示手段10に表示された点検作業リスト29中の各点検作業項目は、選択可能に表示される。なお、各点検作業項目は、機器仕様や点検要否に対応して選択不能に表示されるようにしてもよい。
【0033】
作業項目管理手段11は、点検作業リスト29に基づいて点検作業項目からなる工程表36(図11参照)を作成する。点検対象とする機器に対応して抽出された点検作業項目による工程表36が作成されるため、工程表の作成にかかる時間を短縮でき、工程表の正確性を向上させることができる。また、作業項目管理手段11は、点検結果に基づく判定結果を点検作業リスト29に表示する。判定結果が表示されるため、機器状態の適否が簡単に識別され得るようになる。
【0034】
また、作業項目管理手段11は、点検作業方法などの点検項目に関する説明文、注意事項集、不適合事例、動画等の点検作業詳細情報を表示手段10に表示させる。点検作業詳細情報が、表示手段10に表示されるため、点検作業詳細情報の取得にかかる時間を短縮でき、点検作業詳細情報に基づいた作業が行われることによって、作業の効率化や正確性、点検結果による機器状態の適否判断を向上させることができる。
【0035】
報告書自動作成手段12は、操作手段9によって入力された点検結果と予め用意された報告書テンプレートに基づいて報告書を作成する。また、報告書自動作成手段12は、客先情報、プラント(発電所、工場等)情報、機器情報に基づいて、報告書の表紙や仕様一覧(機器主要目)等を作成する。報告書テンプレートに基づく報告書が作成されるため、報告書の作成にかかる時間を短縮化でき、書式の統一化を図ることもできる。
【0036】
また、点検結果自動判定手段13は、点検チェックシート43(図18参照)を表示手段10に表示させ、点検結果の入力を受け付ける。点検結果自動判定手段13は、操作手段9によって点検チェックシート43に入力された点検結果に基づいて、予め設定した判定式により点検結果を判定する。点検作業によって測定された測定結果から、機器状態の適否が判定されるため、判定結果の正確性を向上かつ安定化させる。
【0037】
対処方法,メーカ連絡先表示,リンク手段14は、点検不適合な箇所に対する具体的な対処方法と、連絡先をデータベース5,8から抽出し、表示手段10に表示させる。対処方法や連絡先は、図10に示すような画面35上に表示される。対処方法やメーカ連絡先が表示手段10に表示されるため、点検結果が不適合な場合における対処がスムーズになる。
【0038】
次に、図1及び図2のフローチャートを参照して、本実施形態に係る機器点検支援システム1を用いた点検作業について説明する。また、図4から図25の画面表示例を適宜参照して、機器点検支援システム1のクライアントPC3を用いた操作を説明する。
【0039】
まず、監督者(SV)によって点検対象とされる客先、プラント、機器が決定され、巡回計画が立案される(ステップS1)。
【0040】
機器点検支援システム1がクライアントPC3でSVによって操作されると、まず、図4に示す点検作業リスト画面15の初期画面が開かれる。そして、点検作業リスト画面15上のダウンロードボタン20が指定(表示手段10上でクリック)されると、図22の工事情報ダウンロード画面48が開かれる。立案された計画に基づいて、オーダ番号が入力されると、サーバ装置2からSVが携行するクライアントPC3へ機器情報、点検データ等がダウンロードされる(ステップS2)。
【0041】
その結果、点検作業リスト画面15は、図5に示す点検作業リスト画面15へ遷移する。点検作業リスト画面15には、取得された工事情報、例えば客先、プラント、機器に対応した複数の点検作業項目が、点検作業リスト29に表示される。点検作業項目は、SV点検支援システム用データベース5,8に予め保持されており、複数の点検作業項目から機器等に応じた点検作業項目が抽出されて、点検作業リスト29が作成される。または、点検作業が必要な項目のチェックボックスがONとなる。したがって、SVが点検作業リストを作成する際にかかる手間を低減したり、作成される点検作業リストの質を向上させたりすることができる。
【0042】
機器によっては、詳細な種別や仕様に応じて点検作業項目が異なる。したがって、点検作業リスト画面15の点検タイプボタン30が指定されると、図9の機器タイプ選択画面34が開かれる(ステップS3)。図9では、機器がタービンである場合の例を示している。機器タイプ選択画面34を介して、機器の種別や仕様が選択されると、点検作業リスト29に表示される点検作業項目が機器の種別や仕様に応じた一覧に変更される。又は、点検作業の要否に応じてチェックボックスのON・OFFが切り替わる。
【0043】
また、機器点検支援システム1によれば、作成された点検作業リスト29に挙げられている点検作業項目に基づいて、工程表36を作成することができる(ステップS4)。点検作業リスト画面15の工程表作成ボタン31が指定されると、図11に示すような点検作業に関する工程表36が作成される。工程表36は、例えば、点検作業項目毎に予め設定されている所要予定時間に基づいて作成される。工程表36は、SVらによる検討結果に応じて編集可能である。なお、所要予定時間は手動で修正することもできる。
【0044】
上記作業がクライアントPC3で実行されると、実際の点検作業の準備が整い、点検工事の現場である、例えば工場へSVが出向する(ステップS5)。点検工事の現場では、作成された点検作業リスト29に基づいて、機器の開放・点検・組立作業が実施される(ステップS6)。
【0045】
該当する点検作業項目について、点検作業リスト29上の手順番号が指定されると、図13に示す点検作業詳細画面38が開かれ、SVは、各点検作業の詳細情報を取得しながら、点検作業を実施する(ステップS7)。画面38上のボタンが指定されることによって、点検内容説明文、注意事項集、不適合事例、動画といった内容を確認できる(ステップS8)。点検内容説明文、注意事項集、不適合事例、動画は、それぞれ図14、図15、図16、図17に示す画面39,40,41,42のように表示される。
【0046】
そして、点検作業ごとに、点検結果が記録される(ステップS9)。例えば図18に示すような点検チェックリスト43に基づいて、点検が実施され、点検結果が点検チェックリスト43上に入力される。また、図19に示す写真登録画面44を介して、点検作業において撮影された写真が登録されたり、テキスト入力が可能な特記事項入力画面(図示せず。)を介して、点検作業で発生した特記事項が入力されたりする。
【0047】
機器状態の経過を確認する必要がある場合は、点検結果が時間を追って入力される。本実施形態では、機器のある部位の間隙の推移を表す間隙予想線図が得られるように、点検結果が入力される(ステップS10)。例えば、図20に示す入力画面46に点検結果が入力され、入力結果に基づいて、図21に示すようなグラフが得られる。その結果、将来の機器状態が予想可能になり、部品の交換時期や点検時期の目安が得られる。
【0048】
各点検作業において、必要な作業が終了したとき、点検作業詳細画面38の完了ボタンが指定される(ステップS11)。完了ボタンが指定されると、入力された点検結果に基づいて、点検内容の正否、機器状態の適否などが判定される(ステップS12)。
【0049】
全ての点検作業項目について点検が完了したか否かが判断され(ステップS16)、判定結果が全て適合となり、又は不適合結果がある場合は不適合対応がなされ、かつ全ての点検作業項目についての点検が完了したとき、ステップS17へ移行する。それ以外のときは、ステップS6からステップS12、又はステップS6からステップS15までが繰り返される。
【0050】
判定結果が不適合であるときは、図8に示すように、点検作業リスト29中の判定結果欄に例えば「×」が表示される(ステップS13)。点検作業リスト29の「×」が指定されると、対処方法、メーカ連絡先が表示される(ステップS14)。SVは、表示された対処方法、メーカ連絡先を参照しながら、不適合な点検結果に対して対応する(ステップS15)。
【0051】
全ての点検作業項目について点検が完了したとき、点検作業リスト画面15(図5参照)の点検結果確認ボタン19が指定されると、全ての点検作業項目が挙げられた図12に示すような点検結果確認リスト37が表示される(ステップS17)。なお、全ての点検作業項目について点検が完了する前に、点検作業リスト画面15(図5参照)の点検結果確認ボタン19が指定されると、完了している点検作業項目が一覧表示される。
【0052】
また、点検作業リスト画面15の報告書作成ボタン21が指定されると、点検結果を含む報告書が作成される(ステップS18)。作成される報告書は、例えば表紙、目次、仕様一覧(機器主要目)、点検チェックシート43などである。報告書作成の際は、例えば図23に示す報告書作成画面49を介して、挿入する点検チェックシート43や追加資料などが選択可能である。
【0053】
SVは、点検作業完了後、機器点検支援システム1によって出力された報告書によって客先報告できる(ステップS19)。また、拠点へ帰任後(ステップS20)、点検作業リスト画面15のアップロードボタン22を指定することで、図25に示すアップロード画面51が開き、画面51を介して、クライアントPC3からサーバ装置2へ点検データをアップロードできる(ステップS21)。これにより、点検作業に関するデータがサーバ装置2に蓄積され、過去の作業の点検結果として閲覧可能になる。例えば、図24に示す点検履歴画面50を介して、読み出す点検結果や報告書が選択可能である。なお、点検作業リスト画面15のログアウトボタン28が指定されると、点検作業リスト画面15が閉じられる。
【0054】
次に、表示手段10に表示される画面のうち主要な画面について説明する。
図5を参照して、点検作業リスト画面15について説明する。点検作業リスト画面15は、工事情報表示部16と、メインメニュー表示部17と、点検作業リスト29からなる。点検作業リスト画面15は、機器点検支援システム1にログイン後、表示手段10に表示される。
【0055】
工事情報表示部16には、点検工事の工事情報が表示される。メインメニュー表示部17には、各種処理の実行を開始するためのボタンが配置される。メインメニュー表示部17には、例えば、点検作業ボタン18、点検結果確認ボタン19、ダウンロードボタン20、報告書作成ボタン21、アップロードボタン22、点検履歴ボタン22、メンテナンスボタン24、保存ボタン25、読込みボタン26、出力ボタン27、ログアウトボタン28が表示される。
【0056】
点検作業リスト29には、図8に示すように、点検作業項目が一覧表示される。各点検作業項目は、選択可能に表示され、選択されたとき、選択された点検作業に関する点検方法を参照したり、点検記録データを登録したりすることができる画面へ案内する点検作業詳細画面38(図13参照)が表示される。メインメニュー部17の点検作業ボタン18が指定されると、実施中の工事情報に関する点検作業リスト29(図5参照)が表示され、点検結果確認ボタン19が指定されると、図5の点検作業リスト29が表示されている部分に、点検作業が完了した点検作業項目が集約された点検結果確認リスト37(図12参照)が表示される。
【0057】
図6を参照して、読込み画面32について説明する。読込み画面32は、メインメニュー表示部17の読込みボタン26が指定されると表示される。読込み画面32には、出力ボタン27の操作により出力され、データベース8に保存されている点検データの一覧が表示される。一の保存名称が選択されると、保存名称に対応する点検データが点検作業リスト29に読み込まれる。
【0058】
図7を参照して、出力画面33について説明する。出力画面33は、メインメニュー表示部17の出力ボタン27が指定されると表示される。出力画面33には、出力対象が一覧表示される。出力画面33を介して、点検データが新たな保存名称又は既存の保存名称でクライアントPC3に保存される。なお、メインメニュー表示部17の保存ボタン25が指定されると、実行中の点検データがクライアントPC3に保存される。
【0059】
図8を参照して、点検作業リスト29について説明する。点検作業リスト29には、点検作業項目毎に、対象項目のチェックボックス、判定結果、項目(大工程)、手順番号、工程(点検作業工程)、確認項目、予想時間、実績時間、写真の有無、特記事項などが表示される。
【0060】
本実施形態の点検作業リスト29では、点検対象となる点検作業項目のチェックボックスがONとされて表示される。点検対象外の点検作業項目は、チェックボックスがOFFとされる。
【0061】
手順番号が選択されることで、選択した点検作業に関する点検作業詳細画面38が表示される。なお、点検作業リスト29には、点検作業対象外項目を区別できるように色替えして表示してもよい。また、点検作業完了項目についても、色替えして表示してもよい。点検項目が順番に実施されるように、例えば手順番号の文字色を変えて、順番が識別できるように表示してもよい。
【0062】
判定結果は、例えば点検結果の記録値が推奨範囲内であれば「○」、記録値が管理値内で推奨範囲外であれば「△」、記録値が管理値外であれば「×」、判定不要又は点検結果未入力であれば「−」というように、表示される。判定結果が「×」又は「△」の場合、判定結果が指定されると、不適合対応のテキストファイルが表示される。
【0063】
図12を参照して、点検結果確認リスト37について説明する。点検結果確認リスト37には、点検作業項目毎に、判定結果、項目(大工程)、手順番号、工程(点検作業工程)、確認項目、計測結果、写真の有無、特記事項が表示される。計測結果の欄には、点検チェックシート43の名称が表示される。表示された名称が指定されると、点検チェックシート43が表示される。
【0064】
図13を参照して、点検作業詳細画面38について説明する。点検作業詳細画面38は、点検作業リスト29上の手順番号ボタンが指定されることで表示される。点検作業詳細画面38上のボタンが選択されることで、選択された点検番号に対応する点検作業方法などの説明文、注意事項集、不適合事例、動画に係る画面39,40,41,42(図14、図15、図16、図17参照)が表示され、点検作業内容を確認することができる。また、点検作業詳細画面38のボタンが選択されることで、点検チェックシート43(図18参照)、写真登録画面44(図19参照)、特記事項入力画面が表示され、点検結果が入力される。
【0065】
図18を参照して、点検チェックシート43について説明する。点検チェックシート43は、点検結果が入力可能であり、入力された点検結果に基づいて、予め設定した判定式により結果の適合又は不適合を判定する。判定結果は、点検作業リスト29の判定欄に反映される。
【0066】
以上、本実施形態によれば、点検作業項目のリストアップ、工程表の作成、報告書作成準備、報告書作成にかかる時間が短縮化される。また、予め記憶手段に保持されている内容に基づくリストになるため、点検作業リストや工程表の質を向上させることができる。
【0067】
例えば、経験の浅いSVが、機器点検支援システム1を用いて点検作業を進めれば、手戻りや、機器の不適合時における対処をスムーズにすることができる。また、報告書テンプレートを予め保持しているため、SV各人によらず、報告書の書式や内容が統一化される。更に、点検記録の履歴が視覚化されて表示されるため、部品交換時期の提案を適切に行うことができる。
【符号の説明】
【0068】
1 機器点検支援システム
2 サーバ装置
3 クライアントPC
4,7 通信手段
5,8 SV点検支援システム用データベース
9 操作手段(入力手段)
10 表示手段
11 作業項目管理手段(取得手段、リスト作成手段、表示制御手段、工程表作成手段)
12 報告書自動作成手段(報告書作成手段)
13 点検結果自動判定手段(判定手段)
14 対処方法、メーカ連絡先表示、リンク手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器に関する点検作業項目を保持する記憶手段と、
点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得手段と、
前記機器情報に基づいて前記記憶手段から前記点検作業項目を抽出し、前記点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成手段と、
を備える機器点検支援システム。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記点検作業項目に関する点検作業詳細情報を更に保持し、
前記点検作業リスト中の前記点検作業項目が選択されたとき、選択された前記点検作業項目に対応した前記点検作業詳細情報を表示装置に表示させる表示制御手段を更に備える請求項1に記載の機器点検支援システム。
【請求項3】
前記点検作業項目に関する測定結果を入力する入力手段と、
入力された前記測定結果に基づいて、前記機器の状態の適否を判定する判定手段と、
を更に備える請求項1又は2に記載の機器点検支援システム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記判定結果及び前記判定結果に基づく前記点検作業詳細情報を表示させる請求項3に記載の機器点検支援システム。
【請求項5】
前記点検作業詳細情報は、前記点検作業項目に関する説明文、注意事項集、不適合事例及び動画のうち、少なくとも一つを含む請求項2から4のいずれか1項に記載の機器点検支援システム。
【請求項6】
前記記憶手段は、前記点検作業項目ごとの報告書テンプレートを更に保持し、
前記判定結果を前記報告書テンプレートへ挿入して報告書を作成する報告書作成手段を更に備える請求項3からの5のいずれか1項に記載の機器点検支援システム。
【請求項7】
前記点検作業項目に関する測定結果を入力する入力手段と、
入力された前記測定結果に基づいて、前記測定結果の時間経過を表示装置に表示させる表示制御手段を更に備える請求項1又は2に記載の機器点検支援システム。
【請求項8】
前記点検作業リストに基づいて前記点検作業項目からなる工程表を作成する工程表作成手段を更に備える請求項1に記載の機器点検支援システム。
【請求項9】
記憶手段が機器に関する点検作業項目を保持する記憶ステップと、
点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得ステップと、
前記機器情報に基づいて前記記憶手段から前記点検作業項目を抽出し、前記点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成ステップと、
を備える機器点検支援方法。
【請求項10】
機器に関する点検作業項目を保持する記憶手段、
点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得手段、
前記機器情報に基づいて前記記憶手段から前記点検作業項目を抽出し、前記点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
機器に関する点検作業項目を保持する記憶手段と、
点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得手段と、
前記機器情報に基づいて前記記憶手段から前記点検作業項目を抽出し、前記点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成手段と、
を備える機器点検支援システム。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記点検作業項目に関する点検作業詳細情報を更に保持し、
前記点検作業リスト中の前記点検作業項目が選択されたとき、選択された前記点検作業項目に対応した前記点検作業詳細情報を表示装置に表示させる表示制御手段を更に備える請求項1に記載の機器点検支援システム。
【請求項3】
前記点検作業項目に関する測定結果を入力する入力手段と、
入力された前記測定結果に基づいて、前記機器の状態の適否を判定する判定手段と、
を更に備える請求項1又は2に記載の機器点検支援システム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記判定結果及び前記判定結果に基づく前記点検作業詳細情報を表示させる請求項3に記載の機器点検支援システム。
【請求項5】
前記点検作業詳細情報は、前記点検作業項目に関する説明文、注意事項集、不適合事例及び動画のうち、少なくとも一つを含む請求項2から4のいずれか1項に記載の機器点検支援システム。
【請求項6】
前記記憶手段は、前記点検作業項目ごとの報告書テンプレートを更に保持し、
前記判定結果を前記報告書テンプレートへ挿入して報告書を作成する報告書作成手段を更に備える請求項3からの5のいずれか1項に記載の機器点検支援システム。
【請求項7】
前記点検作業項目に関する測定結果を入力する入力手段と、
入力された前記測定結果に基づいて、前記測定結果の時間経過を表示装置に表示させる表示制御手段を更に備える請求項1又は2に記載の機器点検支援システム。
【請求項8】
前記点検作業リストに基づいて前記点検作業項目からなる工程表を作成する工程表作成手段を更に備える請求項1に記載の機器点検支援システム。
【請求項9】
記憶手段が機器に関する点検作業項目を保持する記憶ステップと、
点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得ステップと、
前記機器情報に基づいて前記記憶手段から前記点検作業項目を抽出し、前記点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成ステップと、
を備える機器点検支援方法。
【請求項10】
機器に関する点検作業項目を保持する記憶手段、
点検対象とされる機器に関する機器情報を取得する取得手段、
前記機器情報に基づいて前記記憶手段から前記点検作業項目を抽出し、前記点検対象とされる機器に関する複数の点検作業項目からなる点検作業リストを作成するリスト作成手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2013−15899(P2013−15899A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146432(P2011−146432)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]