説明

機器監視装置

【課題】ラックに収容された機器の作動状況を適切に監視する。
【解決手段】機器監視装置50において、撮像装置は、撮像により得られた画像データを出力する。装着ユニット54は、ラック10に収容された機器を撮像できるようラック10と機器との間にカメラ52を装着する。装着ユニット54は、機器の被撮像個所が移動するようカメラ52を移動させる移動機構70を有する。移動機構70は。カメラ52を水平方向に案内する水平ガイド部材72と、鉛直方向に案内する第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75とを有する。装着ユニット54は、ラック10のドア14に係止するためのフック82をさらに有し、ドア14にフック82が係止されることによりラック10に取り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器監視装置に関し、特に、ラックに収容された機器の作動状況を監視する機器監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の通信機器などを収容可能に構成されたラックが広く用いられている。このようなラックの多くはフロントドアが開放可能に設けられており、ユーザはこのフロントドアを開放することにより、ラック内部に収容された機器のフロントパネルに設けられたLEDの点灯などを目視で確認し、機器の作動状況を把握することができる。ここで、遠隔地から機器の作動状況を監視すべく、通信機器などを収納するラックの温度、湿度、ドアの開閉状態などを監視するネットワーク環境監視装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このネットワーク環境監視装置では、複数設置されたラックに各々設けられたセンサの信号を受け、ネットワークを介して接続した複数のネットワークカメラによってラックを選択的に画像監視する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−64145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ラックのフロントドアには、パンチングメタルなどが用いられて通気用の孔が多数空いている場合がある。しかしながら、ラックの外部にカメラを設けても、このような通気用の孔を通じてラックの外部からラックの内部にあるすべての通信機器の作動状況を監視することは困難である。一方、ラックのフロントドアの裏面からラックに収容された機器のフロントパネルまでの距離は一般的に短いことから、フロントドアの裏面と機器のフロントパネルとの間にカメラを配置しても、カメラによって撮像できる領域は狭く、ラックに収容された機器すべての作動状況を監視することは困難である。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ラックに収容された機器の作動状況を適切に監視することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の機器監視装置は、撮像により得られた画像データを出力する撮像装置と、ラックに収容された機器を撮像できるよう、前記ラック前面と前記機器の前面との間、または前記ラック背面と前記機器の背面との間に、撮像装置を装着する装着ユニットと、を備える。装着ユニットは、機器の被撮像個所が移動するよう撮像装置を移動させる移動機構を有する。
【0007】
この態様によれば、まずラックと機器との間に撮像装置を配置することで、ラックと撮像個所とが干渉して撮像範囲が狭められることを回避することができる。また、撮像装置を移動可能に設けることで広い範囲で撮像することができるため、ラックに収容された機器を適切に監視することが可能となる。
【0008】
移動機構は、撮像装置を第1の方向に案内する第1ガイド部材と、撮像装置を第1の方向と非平行な第2の方向に案内する第2ガイド部材と、を有してもよい。この態様によれば、撮像方向を2方向に移動させることができるため、ラックに収容された機器をより広い範囲で撮像することができる。
【0009】
第1ガイド部材または第2ガイド部材は、撮像装置を案内しながら撮像装置との接触個所を通じて撮像装置へ電力を供給可能に設けられてもよい。この態様によれば、撮像装置を移動させるときの伝送ケーブルの引き回しどうするか、という問題の発生を回避できる。このため、伝送ケーブルの引き回しにかかる費用やスペースを抑制できる。
【0010】
装着ユニットは、撮像装置によって撮像され生成された画像データを伝送すべく撮像装置へ接続された伝送ケーブルを、撮像装置の移動に伴い巻き取る巻き取り機構をさらに有してもよい。この態様によれば、撮像装置の移動に伴って伝送ケーブルが機器に当たる、または撮像装置の撮像個所を遮るなどの事態を回避することができる。
【0011】
装着ユニットは、ラックに係止するためのフックをさらに有し、ラックにフックが係止されることによりラックに取り付けられてもよい。この態様によれば、装着ユニットを簡易にラックに取り付けることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ラックに収容された機器の作動状況を適切に監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施形態に係るラックおよび機器監視装置の構成を示す図である。
【図2】図1の視点Pから装着ユニットを見た図である。
【図3】第2の実施形態に係る装着ユニットの構成を示す図である。
【図4】第3の実施形態に係る装着ユニットの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るラック10および機器監視装置50の構成を示す図である。ラック10は、本体12およびドア14を有する。本体12は上下方向に長い箱状に形成され、複数の通信機器16が上下方向に並んで収容可能に設けられている。本体12は、通信機器16を着脱するため略全面に開放する開口部が前方に設けられている。ドア14は、閉鎖したときにラック10の前面を構成する。ドア14は、裏面に向かって折り返し部が端縁に設けられたプレート状に形成されている。ドア14は、一端縁がヒンジによって回動可能に本体12に取り付けられている。ドア14は、閉鎖しているときに本体12の開口部を塞ぐよう設けられる。図1は、ドア14が開放しているときの状態を示している。
【0016】
機器監視装置50は、カメラ52、装着ユニット54、および監視制御装置56を有する。カメラ52は、撮像により得られた画像データを出力するよう設けられる。カメラ52はネットワークを用いて動画の画像データを伝送可能に設けられた撮像装置であり、ネットワークカメラとも呼ばれる。なお、カメラ52は、静止画の画像データを伝送可能に設けられてもよい。
【0017】
監視制御装置56は、通信機器16と同様に本体12の内部に収容される。なお、監視制御装置56は、ラック10の外部に配置されてもよい。監視制御装置56は、各種の演算を実行するCPU、各種の制御プログラムを格納するROM、およびデータ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有する。監視制御装置56は、カメラ52によって撮像され生成された画像データを伝送すべくカメラ52へ接続された伝送ケーブル58に接続されている。監視制御装置56は、さらにネットワークケーブル88を介してネットワーク90にも接続されている。ネットワーク90はインターネットでもよく、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのある所定のエリア内でのネットワークであってもよい。
【0018】
監視制御装置56は、ネットワーク90に接続されたPC(Personal Computer )92から画像データの転送要求を受信すると、カメラ52から画像データを受信し、ネットワークケーブル88を介してネットワーク90に出力する。PC92は、監視制御装置56から受信した画像データをディスプレイに表示させる。こうしてユーザは、ラック10に装着された通信機器16のポート接続状況、ランプの点灯、点滅状況などの作動状況を遠隔地から監視することができる。
【0019】
装着ユニット54は、ラック10のドア14と本体12に収容された機器との間にカメラ52が位置するよう、カメラ52をラック10に装着する。このとき装着ユニット54は、ドア14が閉鎖したときにラック10に収容された機器を撮像できるようカメラ52をラック10に装着する。しかしながら、ドア14の裏面と、本体12に装着された通信機器16の前面であるフロントパネル16aとの間の距離は短いため、ドア14の裏面と通信機器16のフロントパネル16aとの間にカメラ52を配置すると、本体12に収容されたすべての通信機器16をカメラ52で一度に撮像することは困難である。
【0020】
このため第1の実施形態では、装着ユニット54は、移動機構70を有する。移動機構70は、通信機器16の被撮像個所が移動するようカメラ52を移動させる。これにより、カメラ52が固定されているときよりも広い撮像領域を実現することができ、本体12に収容された通信機器16の作動状態を適切に監視することができる。
【0021】
移動機構70は、水平ガイド部材72、第1鉛直ガイド部材74、および第2鉛直ガイド部材75を有する。水平ガイド部材72は水平方向に延在し、カメラ52を水平方向に直接案内する。第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75は、互いに平行に鉛直方向に延在するよう設けられる。第1の実施形態では、第2鉛直ガイド部材75は、第1鉛直ガイド部材74よりもドア14の回動中心に近い方に配置されている。
【0022】
第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75は、水平ガイド部材72を鉛直方向に案内することにより、水平ガイド部材72を介してカメラ52を鉛直方向に案内する。なお、水平ガイド部材72、および第1鉛直ガイド部材74、第2鉛直ガイド部材75の案内方向はそれぞれ水平方向、鉛直方向でなくてもよく、カメラ52を第1の方向に案内する第1ガイド部材と、カメラ52を1の方向と非平行な第2の方向に案内する第2ガイド部材とが設けられていてもよい。
【0023】
水平ガイド部材72の内部には、ボールネジ(図示せず)が水平方向に延在するよう配置されている。カメラ52にはギヤが設けられており、このギヤがボールネジに噛合している。ボールネジの一端には、ギヤ機構(図示せず)を介して第1モータ76が接続されている。この第1モータ76が作動することにより、水平ガイド部材72内のボールネジが回転してカメラ52が水平方向に移動する。
【0024】
第1鉛直ガイド部材74の内部には、ボールネジ(図示せず)が鉛直方向に延在するよう配置されている。水平ガイド部材72の一端にはギヤが設けられており、このギヤがボールネジに噛合している。ボールネジの一端には、ギヤ機構(図示せず)を介して第2モータ78が接続されている。この第2モータ78が作動することにより、第1鉛直ガイド部材74内のボールネジが回転して水平ガイド部材72が鉛直方向に移動し、カメラ52が鉛直方向に移動する。
【0025】
第1モータ76、および第2モータ78は、給電ケーブル(図示せず)を介して監視制御装置56に接続されている。第1モータ76および第2モータ78の各々にはステッピングモータが採用されている。監視制御装置56は、第1モータ76および第2モータ78の各々に駆動信号を与えることにより第1モータ76および第2モータ78の各々を回転させる。監視制御装置56は、PC92からのカメラ52の移動要求を受信した場合、移動させるべきカメラ52の水平方向の距離に応じた回転数だけ第1モータ76を回転させるよう、第1モータ76に制御信号を与える。また監視制御装置56は、移動させるべきカメラ52の鉛直方向の距離に応じた回転数だけ第2モータ78を回転させるよう、第2モータ78に制御信号を与える。このような駆動制御方法は公知であるため詳細な説明は省略する。
【0026】
また、装着ユニット54には、巻き取り機構60が設けられている。巻き取り機構60は、カメラ52の移動に伴い伝送ケーブル58を巻き取る。具体的には巻き取り機構60にはゼンマイバネが内蔵されており、このゼンマイバネの復元力によって伝送ケーブル58を巻き取る。逆に巻き取り機構60は、伝送ケーブル58が引っ張られることにより、ゼンマイバネの復元力に抗して、巻き取られた伝送ケーブル58を放出する。なお、巻き取り機構60は、例えばモータなどのアクチュエータの駆動力によって伝送ケーブル58を巻き取るよう設けられていてもよい。
【0027】
水平ガイド部材72のうちドア14の回動中心に近い端部近傍には、ローラ84が設けられている。また、第2鉛直ガイド部材75の上端近傍には、引っ掛け部材86が設けられている。伝送ケーブル58は、巻き取り機構60からローラ84、引っ掛け部材86の順に引き回され、監視制御装置56に接続される。
【0028】
なお、水平ガイド部材72に給電レールを用いてもよい。これにより、水平ガイド部材72は、カメラ52を案内しながらカメラ52との接触個所を通じてカメラ52へ電力を供給することが可能となる。なお、水平ガイド部材72だけでなく、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75のいずれかにも給電レールを用いてもよい。これにより、水平ガイド部材72を上下方向に移動させる場合においても、水平ガイド部材72と第1鉛直ガイド部材74または第2鉛直ガイド部材75との接触個所を通じて水平ガイド部材72に電力を供給することができ、カメラ52に給電するためのケーブルをさらに削減することができる。
【0029】
カメラ52には、通信機器16に光を照射するためのライト(図示せず)が取り付けられてる。このライトは監視制御装置56に接続され、監視制御装置56は、このライトのオンオフを制御する。監視制御装置56は、PC92からの点灯要求を受信したときにライトをオンにし、消灯要求を受信したときにライトをオフにする。このようにライトを設けることにより、明るく照らし出された通信機器16のフロントパネル16aを撮像することができ、本体12に収容された通信機器16をより適切に監視することができる。
【0030】
装着ユニット54は、ラック10に係止するためのフック82をさらに有する。装着ユニット54は、ラック10にフック82が係止されることによりラック10に取り付けられる。具体的には、フック82は2つ設けられ、2つのフック82が、それぞれ第1鉛直ガイド部材74の上端および第2鉛直ガイド部材75の上端に取り付けられている。
【0031】
図2は、図1の視点Pから装着ユニット54を見た図である。フック82はL字状に曲げられた板金によって形成されている。フック82は、垂直に延在する部分が水平に延在する部分よりも下方に位置する状態で、水平に延在する部分が第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75にそれぞれ固定される。フック82は、第1鉛直ガイド部材74、および第2鉛直ガイド部材75とともにドア14を挟持することにより、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75をドア14に固定する。これにより、装着ユニット54がドア14に固定される。
【0032】
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係る装着ユニット100の構成を示す図である。以下、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図3においてドア14は、鉛直面による断面図を示している。第2の実施形態に係る装着ユニット100は、フック82に代えてフック102が設けられた以外は第1の実施形態に係る装着ユニット54と同様に構成される。
【0033】
フック102は、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75の各々の、ドア14に対向する面に取り付けられる。ラック10のドア14はパンチングメタルが前面に用いられている。このため、通気孔14aが前面に多数設けられている。フック102は、このような通気孔14aに挿入し、引っ掛けることができる大きさに設けられている。装着ユニット100は、フック102が通気孔14aに挿入され引っ掛けられることにより、ドア14に取り付けられる。このように通気孔14aに挿入可能なフック102を設けることにより、ドア14のパンチングメタルに装着ユニット100を直接取り付けることができ、ドア14と通信機器16との間の間隔が狭い場合においてもカメラ52をその間隔内に適切に配置することができる。
【0034】
なお、様々なラックの通気孔の位置に対し汎用性を持たせるため、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75に多数のフック102が設けられていてもよい。また、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75の各々に、フック102を着脱可能に取り付けるための複数の被取付個所が設けられ、このうちラックの通気孔の位置に合った被取付個所にフック102を取り付けることができるよう設けられていてもよい。これにより、様々なラックにも装着ユニット100を取り付けることが可能となる。
【0035】
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に係る装着ユニット120の構成を示す図である。以下、上述の実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図4においてドア14は、鉛直面による断面を示している。第3の実施形態に係る装着ユニット120は、フック82に代えて吸盤122が設けられ、さらに脱落防止プレート124が取り付け可能に設けられている以外は、第1の実施形態に係る装着ユニット54と同様に構成される。
【0036】
吸盤122は、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75の各々の、ドア14に対向する面に取り付けられている。ドア14の前面における通気孔の位置はラックによって異なるため、第2の実施形態のようにフック102を設けてもドア14に装着ユニットを取り付けることが困難になる場合が考えられる。このため第3の実施形態では、フックに代えて吸盤122が設けられている。このように第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75の各々に吸盤122を設けることにより、ドア14の前面に通気孔が設けられていない場合においても、吸盤122をドア14に吸着させることにより装着ユニット120をドア14に取り付けることが可能となる。第3の実施形態では、装着ユニット120をドア14に適切に固定するため、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75の各々に複数の吸盤122が設けられている。
【0037】
なお、吸盤122は長時間吸着させておくと吸着力が低下する可能性がある。このため、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75には、脱落防止プレート124が取り付け可能に設けられている。具体的には、脱落防止プレート124がねじにより固定できるよう、第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75の各々の下端近傍および上端近傍にねじ穴が設けられている。脱落防止プレート124は、このねじ孔を利用して第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75の各々に取り付けることが可能となっている。
【0038】
第1鉛直ガイド部材74および第2鉛直ガイド部材75の鉛直方向の長さは、ドア14の上端および下端の各々における折り返し部の互いの間隔よりも短くなっている。しかし、第1鉛直ガイド部材74および第1鉛直ガイド部材74の上端および下端の各々に脱落防止プレート124を取り付けたときは、その全長がドア14の上端および下端の各々における折り返し部の互いの間隔よりも長くなる。これにより、仮に吸盤122の吸着力が低下して吸盤122がドア14から外れた場合においても、装着ユニット120の脱落を回避することができる。
【0039】
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そのような例をあげる。
【0040】
ある変形例では、ラック10は、閉鎖したときにラック10の背面を構成する背面ドアが設けられる。装着ユニットは、ラック10の背面ドアと本体12に収容された機器の背面との間にカメラ52が位置するよう、カメラ52をラック10に装着する。このとき装着ユニットは、背面ドアが閉鎖したときにラック10に収容された機器の背面を撮像できるようカメラ52をラック10に装着する。装着ユニットには、通信機器16の被撮像個所が移動するようカメラ52を移動させる移動機構が設けられる。装着ユニットや移動機構の構成は上述の実施形態と同様である。これにより、ラック10に収容された機器の背面も監視することが可能となる。
【符号の説明】
【0041】
10 ラック、 12 本体、 14 ドア、 14a 通気孔、 16 通信機器、 16a フロントパネル、 50 機器監視装置、 52 カメラ、 54 装着ユニット、 56 監視制御装置、 58 伝送ケーブル、 60 巻き取り機構、 70 移動機構、 72 水平ガイド部材、 74 第1鉛直ガイド部材、 75 第2鉛直ガイド部材、 76 第1モータ、 78 第2モータ、 82 フック、 88 ネットワークケーブル、 90 ネットワーク、 92 PC、 100 装着ユニット、 102 フック、 120 装着ユニット、 122 吸盤、 124 脱落防止プレート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像により得られた画像データを出力する撮像装置と、
ラックに収容された機器を撮像できるよう、前記ラック前面と前記機器の前面との間、または前記ラック背面と前記機器の背面との間に、前記撮像装置を装着する装着ユニットと、
を備え、
前記装着ユニットは、前記機器の被撮像個所が移動するよう前記撮像装置を移動させる移動機構を有することを特徴とする機器監視装置。
【請求項2】
前記移動機構は、
前記撮像装置を第1の方向に案内する第1ガイド部材と、
前記撮像装置を第1の方向と非平行な第2の方向に案内する第2ガイド部材と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の機器監視装置。
【請求項3】
前記第1ガイド部材または前記第2ガイド部材は、前記撮像装置を案内しながら前記撮像装置との接触個所を通じて前記撮像装置へ電力を供給可能に設けられることを特徴とする請求項2に記載の機器監視装置。
【請求項4】
前記装着ユニットは、前記撮像装置によって撮像され生成された画像データを伝送すべく前記撮像装置へ接続された伝送ケーブルを、前記撮像装置の移動に伴い巻き取る巻き取り機構をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の機器監視装置。
【請求項5】
前記装着ユニットは、前記ラックに係止するためのフックをさらに有し、前記ラックに前記フックが係止されることにより前記ラックに取り付けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の機器監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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