機密情報開示規制装置および機密情報開示規制方法
【課題】平常時は機密事項となっている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に機
密を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊急活動の支援に供することを
可能にした、カーナビゲーション装置の態様の機密情報開示規制装置および機密情報開示
規制方法を提供する。
【解決手段】平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時に
おける所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報
群を該機密水準の区分毎に保有しておき、検出された解除事由の発生態様に対応して保有
している機密情報群のうち当該検出に対応した機密水準の区分に係る情報開示を許容する
ように規制を行う。
密を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊急活動の支援に供することを
可能にした、カーナビゲーション装置の態様の機密情報開示規制装置および機密情報開示
規制方法を提供する。
【解決手段】平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時に
おける所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報
群を該機密水準の区分毎に保有しておき、検出された解除事由の発生態様に対応して保有
している機密情報群のうち当該検出に対応した機密水準の区分に係る情報開示を許容する
ように規制を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消防隊員や救急隊員等が消火活動や救急活動等の緊急活動を行うに際して、
例えば車載のテレビジョン受像機とカーナビゲーション装置とが表示器を共有する形で構
成されるシステムを利用して、通常は機密事項となっているガス管の埋設情報などを緊急
の度合いに応じて限定的に機密を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊
急活動の支援に供することを可能にした機密情報開示規制装置および機密情報開示規制方
法に関する。
【背景技術】
【0002】
緊急車両においては、一刻も早く現場に急行する事が重要である。このような場合に、
緊急車両に搭載されたカーナビゲーション装置を利用して現場へのルートを選択すること
も行われる。しかしながら、従来は、緊急車両に搭載されたカーナビゲーション装置も一
般向けの仕様のものと変わりがなく、これらのカーナビゲーション装置が保有している地
図データも民生用の一般的な情報でしかない。
一般的なカーナビゲーション装置によって得られる情報は、単に目的地の地図上の位置や
目的地への経路を表示するものに過ぎず、緊急車両を介した消火活動や救急活動という特
殊な活動を具体的にサポートするためのシステムとしては極めて不十分である。
例えば、火災発生位置の建屋についての情報は、火災現場に到着するまで殆ど皆無であり
、消防隊員等は火災現場に到着してから情報収集することになるため、迅速かつ適切な消
火活動を行うための有力な支援となる情報入手の方途が求められていた。
既に、上述のような要請に応えようとする提案もなされている。この提案は、緊急車両に
対して各種の詳細な情報を最適な方法で提示すること等により、緊急活動を支援しようと
するものであり、緊急車両を介して行われる緊急事態への対処の際に用いる詳細情報を、
各詳細情報が用いられる地理上の位置に関連付けて詳細情報格納手段に格納しておき、緊
急事態の発生位置に関する緊急事態発生位置情報を緊急事態発生位置取得手段が取得する
と、該取得された緊急事態発生位置情報に基づいて、詳細情報格納手段に格納された詳細
情報の中から、緊急事態への対処に用いる詳細情報を選択して緊急車両に出力するといっ
たものである(特許文献1参照)。
一方、一般的なカーナビゲーション装置では、災害等の緊急時に必要となる消防設備など
民生用途では必要とされていない情報までが予め保有されることはなく、また、ガス管な
どの埋設情報はテロ防止、防犯の意味から管理事業体における機密事項として扱われ、通
常、この種の機密情報が公に開示されることはない。
【0003】
また一方、一般的なナビゲーション装置では、車両が走行しているときに、テレビ放送
局から災害情報等の緊急情報を含むテレビ放送信号を送信されたとしても、車両の走行中
には画像を表示せず音声だけを出力する走行強制機能を有するため、この走行強制機能の
解除等の操作等を経なければ、ドライバは、その緊急情報を表示装置で見ることができな
い。
【0004】
このような点に鑑み、テレビ放送用の表示装置が車両に搭載され、テレビ放送局から緊
急情報が送信されている場合には、その車両が走行しているときでも、自動的にその緊急
情報をドライバが見ることができるようにするといった技術も提案されている(特許文献
2参照)。
【特許文献1】特開2002−373391号公報(段落0003〜段落0007、図1)
【特許文献2】特開2006−242889号公報(段落0004〜段落0007、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のカーナビゲーション装置では、そのディスプレイに表示された地図上に情報を重
ねて表示している。交差点など特定の情報のみを別画面としてクローズアップすることは
できるが、平常時か緊急時かといった状況の別に応じて表示内容を切替えたり、或いはま
た、平常時には機密事項とされている情報を開示するといったことは配慮されていない。
仮に、機密を解除するにせよ、この種の情報に関しては特段のセキュリティー管理が考慮
されなくてはならない。
特許文献1に開示のシステムにおいては、消防署内など屋内に設備されることを前提とし
ているために機密情報など重要管理情報に関するセキュリティーについては別段の配慮が
ない。平常時には本来機密状態を維持しておくべき情報を表示可能にした特殊なカーナビ
ゲーション装置を緊急車両に搭載する場合であっても、これらの機密情報は平常時におい
てはセキュリティーによって管理され容易に閲覧できないことが望ましい。
また、特許文献2に開示のカーナビゲーション装置においても、テレビ放送網を通して提
供される緊急情報については、車両が走行しているときでも、自動的にその緊急情報をド
ライバが見ることができるが、平常時には機密事項とされている情報を開示する場合の取
り扱いに関しては特に課題として認識されていない。
【0006】
本発明は、上述したような従来技術において残置された課題に着目してなされたもので
あり、平常時は機密事項となっている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に機密
を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊急活動の支援に供することを可
能にした機密情報開示規制装置および機密情報開示規制方法を提供することを目的とする
。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するべく、本願では次に列記するような技術を提案する。
(1)平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時におけ
る所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報群を
該機密水準の区分毎に保有する機密情報保持手段と、
前記機密状態の解除に関する各事由の発生を検出する解除事由発生検出手段と、
前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わせに対応して
前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち開示を許容する前記機密水準の区分
に係る規制を行う開示規制手段と、
を備えたことを特徴とする機密情報開示規制装置。
【0008】
上記(1)の機密情報開示規制装置では、平常時においては機密状態の解除が規制され
る各機密情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された
複数段階の機密水準の機密情報群を機密情報保持手段において該機密水準の区分毎に保有
し、解除事由発生検出手段によって検出された機密状態の解除に関する各解除事由の組み
合わせに対応して、開示規制手段が、機密水準の区分に係る規制を遵守しつつ機密情報保
持手段に保有された機密情報群に関して選択的に開示を許容する。
従って、平常時は機密事項となっている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に
機密を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊急活動の支援に供すること
が可能になる。
【0009】
(2)前記機密情報保持手段は、カーナビゲーション装置のデータベースの保有情報と
して前記機密情報群を保有することを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(2)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、この機密情報開示規制装置がカーナビゲーション装置として実現される。
【0010】
(3)前記機密情報保持手段は、消防設備の配置に係る情報およびガス管の埋設状況に
係る情報ならびに送電線の設置状況に係る情報のいずれかを前記機密情報群のうちの一の
ものとして含むことを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(3)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、機密情報保持手段は、消防設備の配置に係る情報およびガス管の埋設状況に係る情報な
らびに送電線の設置状況に係る情報のいずれかを機密情報群のうちの一のものとして含む
ものであるため、消防隊員や救急隊員等が消火活動や救急活動等の緊急活動の支援に供す
るに適した機密情報開示規制装置が実現される。
【0011】
(4)前記解除事由発生検出手段は、デジタルテレビジョン放送の信号中に含まれる緊
急放送フラグの発現に応答して検出出力を発する緊急放送フラグ検出部を含んで構成され
ていることを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(4)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、解除事由発生検出手段の緊急放送フラグ検出部が、デジタルテレビジョン放送の信号中
に含まれる緊急放送フラグの発現に応答して検出出力を発することに応答して、当該検出
に対応する機密情報に係る開示を許容することが可能になる。
【0012】
(5)前記解除事由発生検出手段は、所定の指令センターから供与される機密解除キー
が受信されたことに応答して検出出力を発する機密解除キー受信検出部を含んで構成され
ていることを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(5)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、機密解除キー受信検出部が、所定の指令センターから供与される機密解除キーが受信さ
れたことに応答して検出出力を発することに応答して、当該検出に対応する機密情報に係
る開示を許容することが可能になる。
【0013】
(6)前記解除事由発生検出手段は、操作者による機密解除キーの入力操作に応答して
検出出力を発する機密解除キー入力検出部を含んで構成されていることを特徴とする(1
)の機密情報開示規制装置。
上記(6)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、機密解除キー入力検出部が、操作者による機密解除キーの入力操作に応答して検出出力
を発することに応答して、当該検出に対応する機密情報に係る開示を許容することが可能
になる。
【0014】
(7)前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の
所定の組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当す
る段階の機密水準の機密情報の表示装置への供給を許容するように構成されていることを
特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(7)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、開示規制手段が、解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わ
せに対応して機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階の機密水準の
機密情報の表示装置への供給を許容することによって、そのときの解除事由の発生状況に
対応した機密水準の階層にある情報が適切に開示に供され得る。
【0015】
(8)前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の
所定の組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当す
る段階の機密水準の機密情報のカーナビゲーション装置のディスプレイへの供給を許容す
るように構成されていることを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(8)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、開示規制手段が、解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わ
せに対応して機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階の機密水準の
機密情報をカーナビゲーション装置のディスプレイへの供給を許容するため、そのときの
解除事由の発生状況に対応した機密水準の階層にある情報が適切に開示されるようなカー
ナビゲーション装置が実現される。
【0016】
(9)前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の
所定の組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当す
る段階の機密水準の機密情報をカーナビゲーション装置のデータベースの保有情報である
地図情報に基づく地図の表示に重畳表示する態様で前記カーナビゲーション装置のディス
プレイに表示するように構成されていることを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置
。
【0017】
上記(9)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、開示規制手段が、解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わ
せに対応して機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階の機密水準の
機密情報をカーナビゲーション装置のデータベースの保有情報である地図情報に基づく地
図の表示に重畳表示する態様でカーナビゲーション装置のディスプレイに表示するため、
そのときの解除事由の発生状況に対応した機密水準の階層にある、例えばガス管の埋設ル
ート等の情報が、カーナビゲーション装置の地図表示に重畳されて判読容易に適切に開示
されるようなカーナビゲーション装置が実現される。
【0018】
(10)平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時にお
ける所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報群
を該機密水準の区分毎に保有し、
前記機密状態の解除に関する解除事由の発生を検出し、
前記解除事由の発生態様に対応して前記保有している機密情報群のうち開示を許容する
前記機密水準の区分に係る規制を行うことを特徴とする機密情報開示規制方法。
【0019】
上記(10)の機密情報開示規制方法では、平常時においては機密状態の解除が規制さ
れる各機密情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分され
た複数段階の機密水準の機密情報群を該機密水準の区分毎に保有しておき、検出された解
除事由の発生態様に対応して保有している機密情報群のうち当該検出に対応した機密水準
の区分に係る情報開示を許容するように規制を行うことにより、平常時は機密事項となっ
ている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に機密を解除し画像の表示や音声の発
音などによって開示して緊急活動の支援に供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、以下に参照する図において
は、便宜上、説明の主題となる要部は適宜誇張し、要部以外については適宜簡略化し乃至
省略されている。
図1は、本発明の一実施の形態としての機密情報開示規制装置の構成を表すブロック図
である。図1において、111はデジタルテレビジョン放送受信用のアンテナであり、こ
のアンテナ111で受信した放送電波がデジタルテレビチューナ部112に供給されて選
局が行われ、次段の画像・音声処理回路113に供給される。
【0021】
画像・音声処理回路113では、デジタルテレビチューナ部112で選局されたテレビ
ジョン放送を液晶表示器等のディスプレイ114に表示し、また、スピーカ115から発
声させるに適合した映像および音声信号を生成する。
本実施の形態では、デジタルテレビチューナ部112には緊急放送フラグ検出部116
が設けられる。この緊急放送フラグ検出部116はテレビジョン放送の受信信号に含まれ
る緊急放送であることを表す緊急指標情報(フラグ)を検出する。
【0022】
また、画像・音声処理回路113は、緊急放送を表すデジタルデータも表示に適合する
信号に変換する。この変換処理を受けた緊急放送を表すデジタルデータがディスプレイ1
14に映像として映出される。
上述の、アンテナ111、緊急放送フラグ検出部116を含むチューナ部112、及び
、画像・音声処理回路113を含むデジタルテレビジョン受像機100としての機能部を
含むカーナビゲーション装置10として構成された機密情報開示規制装置を統括的に制御
するシステムコントローラ150が設けられ、このシステムコントローラ150には、既
述の緊急放送フラグ検出部116で検出されたフラグの検出出力が供給されることによっ
て、システムコントローラ150は緊急放送の受信を認識する。
【0023】
別途に設けられたアンテナ121でインターネットの情報を受けるインターネット情報
受信部122が設けられている。このインターネット情報受信部123の出力は後述する
開示規制回路151を介してディスプレイ114で表示され得るようになされ、また、一
方、解除コード分離部123で、消防の指令センター等からの機密情報(データ)の機密
状態を解除するためのコードである解除キーが分離され、システムコントローラ150に
供給されるように構成されている。
【0024】
尚、デジタルテレビジョン受像機としての機能部はこれを搭載した車両が走行している
ときには、車両運行の安全上、放送番組の映像の表示は禁止するように作動するが、見か
け上は不作動状態にあっても、常時、受信動作は継続しており、従って、緊急放送の受信
(緊急放送フラグ検出部116における緊急放送フラグの監視動作)は当該車両が走行し
ているか停止しているかによらずに常時継続的に行われている。
【0025】
一方、例えばハードディスク装置等の記憶装置130が設けられ、この記憶装置130
には、後述するように、平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であっ
て緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準
の機密情報群である第1水準機密データ131、第2水準機密データ132、および、第
3水準機密データ133がこれらの機密水準の区分毎に保有される。
【0026】
本実施の形態では、記憶装置130は、例えばハードディスクドライブ装置で構成され
たカーナビゲーション装置10におけるデータベースの保有手段であり、地図表示を行う
ための地図データ134(地図データベース)も保持されている。
他方、システムコントローラ150にはデジタルテレビジョン受像機としての機能部や
カーナビゲーション装置としての機能部を操作者がスイッチ(キー)操作するための操作
部140が接続されている。この操作部140には、例えば、緊急活動の指揮者や消防隊
員等の操作者が機密解除のための機密解除キーとして機能するコードの入力を受付けるた
めの暗証キー入力部141が備えられている。
【0027】
GPS受信部161とナビゲーション情報処理部162が接続されたカーナビゲーショ
ン機能部160が設けられ、このナビゲーション情報処理部162はシステムコントロー
ラ150と結ばれて、デジタルテレビジョン受像機としての機能部とカーナビゲーション
装置としての機能部とが連係動作を行うように構成されている。
また、システムコントローラ150の管理下で、記憶装置130に保持されている第1
水準機密データ131、第2水準機密データ132、および、第3水準機密データ133
、ならびに、地図データ134を、選択的にディスプレイ114やスピーカ115に供給
可能にする一種の切換え回路として構成される開示規制回路151が設けられている。
【0028】
上述の構成において、記憶装置130に保持されている第1水準機密データ131、第
2水準機密データ132、および、第3水準機密データ133に関する機密が解除され、
これらの機密データ(機密情報)が開示規制回路151を経て、ディスプレイ114やス
ピーカ115に供給されて開示されることが許容されるに関しては、機密解除の条件の各
一に応じて付与される(発行される)解除キーの種別とそれらの組み合わせによって規定
される機密の水準(機密解除の条件)とに応じて、システムコントローラ150が開示規
制回路151を制御して、それら機密情報(第1〜第3水準の機密データ)の開示の可否
を管理することによって行われる。
【0029】
図2は、上述の、解除キー付与の各条件(事由)と機密の水準(機密解除の条件)との
対応関係を表す図である。
本発明の実施の形態では、図2のとおり、解除キー付与の事由としての、第1の事由は
緊急放送フラグ検出部116における緊急放送フラグの検出であり、第2の事由は解除コ
ード分離部123による解除キーの検出(分離)であり、第3の事由は暗証キー入力部1
41からの緊急活動の指揮者によるその指揮者の管理下にある解除キー入力の検出(受付
)、第4の事由は緊急活動を行う隊員の管理下にある解除キー入力の検出(受付)である
。
【0030】
そして、機密の水準(機密解除の条件)は、第1水準が第1の事由〜第3の事由のうち
2以上の事由に該当することを以っての機密の解除であり、第2水準が第1の事由〜第3
の事由のうち1以上の事由に該当することを以っての機密の解除であり、第3水準が第1
の事由〜第4の事由のうち1以上の事由に該当することを以っての機密の解除である。
図2の表記において、指揮者とは、緊急車両に搭乗し、緊急活動を行う部隊全体の指揮
を執る隊長に相当する管理レベルに該当する者であり、隊員とは、緊急車両の搭乗員であ
って指揮者以外の者である。また、指令センターとは、消防署、警察署などの組織にあっ
て、緊急車両の運行管理、即ち、緊急車両への指令、情報提供を行う部署である。
【0031】
図2を参照して容易に理解されるとおり、本実施の形態では、緊急放送フラグ検出部1
16における緊急放送フラグの検出といった極めて緊急度の高い第1の事由が発生したと
きには、その他の事由の発生を俟つことなく第2水準までの機密情報は開示に付すことが
許容される。この意味で、本実施の形態では、緊急放送フラグの検出という第1の事由は
強制解除事由(強制解除キーの発行事由)であるともいえる。
しかしながら、機密の度合いが最も高く位置付けられている第1水準の機密情報につい
ては、第1の事由の発生があって、且つ、第2の事由または第3の事由の少なくとも何れ
かが発生したことを条件として開示に付すことが許容される。
【0032】
一方、第3水準の機密情報については、第1の事由〜第4の事由のうち1以上の事由に
該当することを以って開示に付すことが許容されるため、例えば、第4の事由、即ち緊急
活動を行う隊員の管理下にある解除キー入力の検出(受付)のみで開示され得る。
以上のとおり、本実施の形態の機密情報開示規制装置では、平常時においては機密状態の
解除が規制される各機密情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階
的に区分された複数段階の機密水準(第1水準〜第3水準)の機密情報群を機密情報保持
手段(記憶装置130)において該機密水準の区分毎に保有し、解除事由発生検出手段(
緊急放送フラグ検出部116、解除コード分離部123、暗証キー入力部141)によっ
て検出された機密状態の解除に関する各解除事由の組み合わせに対応して、開示規制手段
(システムコントローラ150+開示規制回路151)が、機密水準の区分(図2)に係
る規制を遵守しつつ機密情報保持手段(記憶装置130)に保有された機密情報群に関し
て選択的に開示を許容する。
従って、平常時は機密事項となっている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に
機密を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊急活動の支援に供すること
が可能になる。
【0033】
図3は、本発明の機密情報開示規制装置のカーナビゲーション装置10としての実施の
形態におけるディスプレイ114での表示例を表す図である。カーナビゲーション装置1
0のデータベース格納部でもある記憶装置130に格納されている地図データ134がナ
ビゲーション情報処理部162および開示規制回路151を通してディスプレイ114に
供給されることによって、通常の如く地図表示が行われる。
【0034】
この実施の形態では特に、図2を参照して説明した機密解除の条件に合致する状況下で
、ディスプレイ114での地図表示に重畳させるようにして、破線図示のようにガス管G
Mの埋設ルートが表示され、更に、消火栓H1、H2、…、H11の配置が判読容易な形
で表示される。また、図示は省略されているが、これらの他に、地下の送電線の埋設状況
も表示される。
従って、消防隊員や救急隊員等が消火活動や救急活動等の緊急活動の支援に供するに適
した機密情報開示規制装置が実現される。
【0035】
以上、本発明の機密情報開示規制装置(カーナビゲーション装置)について詳述したと
ころから明らかなように、本発明の技術思想は、平常時においては機密状態の解除が規制
される各機密情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分さ
れた複数段階の機密水準の機密情報群を該機密水準の区分毎に保有し、前記機密状態の解
除に関する解除事由の発生を検出し、前記解除事由の発生態様に対応して前記保有してい
る機密情報群のうち開示を許容する前記機密水準の区分に係る規制を行うことを特徴とす
る機密情報開示規制方法であると要約することもできる。
【0036】
この機密情報開示規制方法では、平常時においては機密状態の解除が規制される各機密
情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階
の機密水準の機密情報群を該機密水準の区分毎に保有しておき、検出された解除事由の発
生態様に対応して保有している機密情報群のうち当該検出に対応した機密水準の区分に係
る情報開示を許容するように規制を行うことにより、平常時は機密事項となっている機密
情報などを緊急の度合いに応じて限定的に機密を解除し画像の表示や音声の発音などによ
って開示して緊急活動の支援に供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施の形態としての機密情報開示規制装置の構成を表すブロック図である。
【図2】図1の装置において設定されている解除キー付与の各条件(事由)と機密の水準(機密解除の条件)との対応関係を表す図である。
【図3】図1の実施の形態におけるディスプレイでの表示例を表す図である。
【符号の説明】
【0038】
10…カーナビゲーション装置 100…デジタルテレビジョン受像機 111…アンテ
ナ 112…デジタルテレビチューナ 113…画像・音声処理回路 114…ディス
プレイ 115…スピーカ 116…緊急放送フラグ検出部 121…アンテナ 12
2…インターネット情報受信部 123…解除コード分離部 130…記憶装置 131
…第1水準機密データ 132…第2水準機密データ 133…第3水準機密データ 1
34…地図データ 140…操作部 141…暗証キー入力部 150…システムコント
ローラ 151…開示規制回路 160…カーナビゲーション機能部 161…GPS受
信部 162…ナビゲーション情報処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、消防隊員や救急隊員等が消火活動や救急活動等の緊急活動を行うに際して、
例えば車載のテレビジョン受像機とカーナビゲーション装置とが表示器を共有する形で構
成されるシステムを利用して、通常は機密事項となっているガス管の埋設情報などを緊急
の度合いに応じて限定的に機密を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊
急活動の支援に供することを可能にした機密情報開示規制装置および機密情報開示規制方
法に関する。
【背景技術】
【0002】
緊急車両においては、一刻も早く現場に急行する事が重要である。このような場合に、
緊急車両に搭載されたカーナビゲーション装置を利用して現場へのルートを選択すること
も行われる。しかしながら、従来は、緊急車両に搭載されたカーナビゲーション装置も一
般向けの仕様のものと変わりがなく、これらのカーナビゲーション装置が保有している地
図データも民生用の一般的な情報でしかない。
一般的なカーナビゲーション装置によって得られる情報は、単に目的地の地図上の位置や
目的地への経路を表示するものに過ぎず、緊急車両を介した消火活動や救急活動という特
殊な活動を具体的にサポートするためのシステムとしては極めて不十分である。
例えば、火災発生位置の建屋についての情報は、火災現場に到着するまで殆ど皆無であり
、消防隊員等は火災現場に到着してから情報収集することになるため、迅速かつ適切な消
火活動を行うための有力な支援となる情報入手の方途が求められていた。
既に、上述のような要請に応えようとする提案もなされている。この提案は、緊急車両に
対して各種の詳細な情報を最適な方法で提示すること等により、緊急活動を支援しようと
するものであり、緊急車両を介して行われる緊急事態への対処の際に用いる詳細情報を、
各詳細情報が用いられる地理上の位置に関連付けて詳細情報格納手段に格納しておき、緊
急事態の発生位置に関する緊急事態発生位置情報を緊急事態発生位置取得手段が取得する
と、該取得された緊急事態発生位置情報に基づいて、詳細情報格納手段に格納された詳細
情報の中から、緊急事態への対処に用いる詳細情報を選択して緊急車両に出力するといっ
たものである(特許文献1参照)。
一方、一般的なカーナビゲーション装置では、災害等の緊急時に必要となる消防設備など
民生用途では必要とされていない情報までが予め保有されることはなく、また、ガス管な
どの埋設情報はテロ防止、防犯の意味から管理事業体における機密事項として扱われ、通
常、この種の機密情報が公に開示されることはない。
【0003】
また一方、一般的なナビゲーション装置では、車両が走行しているときに、テレビ放送
局から災害情報等の緊急情報を含むテレビ放送信号を送信されたとしても、車両の走行中
には画像を表示せず音声だけを出力する走行強制機能を有するため、この走行強制機能の
解除等の操作等を経なければ、ドライバは、その緊急情報を表示装置で見ることができな
い。
【0004】
このような点に鑑み、テレビ放送用の表示装置が車両に搭載され、テレビ放送局から緊
急情報が送信されている場合には、その車両が走行しているときでも、自動的にその緊急
情報をドライバが見ることができるようにするといった技術も提案されている(特許文献
2参照)。
【特許文献1】特開2002−373391号公報(段落0003〜段落0007、図1)
【特許文献2】特開2006−242889号公報(段落0004〜段落0007、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のカーナビゲーション装置では、そのディスプレイに表示された地図上に情報を重
ねて表示している。交差点など特定の情報のみを別画面としてクローズアップすることは
できるが、平常時か緊急時かといった状況の別に応じて表示内容を切替えたり、或いはま
た、平常時には機密事項とされている情報を開示するといったことは配慮されていない。
仮に、機密を解除するにせよ、この種の情報に関しては特段のセキュリティー管理が考慮
されなくてはならない。
特許文献1に開示のシステムにおいては、消防署内など屋内に設備されることを前提とし
ているために機密情報など重要管理情報に関するセキュリティーについては別段の配慮が
ない。平常時には本来機密状態を維持しておくべき情報を表示可能にした特殊なカーナビ
ゲーション装置を緊急車両に搭載する場合であっても、これらの機密情報は平常時におい
てはセキュリティーによって管理され容易に閲覧できないことが望ましい。
また、特許文献2に開示のカーナビゲーション装置においても、テレビ放送網を通して提
供される緊急情報については、車両が走行しているときでも、自動的にその緊急情報をド
ライバが見ることができるが、平常時には機密事項とされている情報を開示する場合の取
り扱いに関しては特に課題として認識されていない。
【0006】
本発明は、上述したような従来技術において残置された課題に着目してなされたもので
あり、平常時は機密事項となっている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に機密
を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊急活動の支援に供することを可
能にした機密情報開示規制装置および機密情報開示規制方法を提供することを目的とする
。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するべく、本願では次に列記するような技術を提案する。
(1)平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時におけ
る所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報群を
該機密水準の区分毎に保有する機密情報保持手段と、
前記機密状態の解除に関する各事由の発生を検出する解除事由発生検出手段と、
前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わせに対応して
前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち開示を許容する前記機密水準の区分
に係る規制を行う開示規制手段と、
を備えたことを特徴とする機密情報開示規制装置。
【0008】
上記(1)の機密情報開示規制装置では、平常時においては機密状態の解除が規制され
る各機密情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された
複数段階の機密水準の機密情報群を機密情報保持手段において該機密水準の区分毎に保有
し、解除事由発生検出手段によって検出された機密状態の解除に関する各解除事由の組み
合わせに対応して、開示規制手段が、機密水準の区分に係る規制を遵守しつつ機密情報保
持手段に保有された機密情報群に関して選択的に開示を許容する。
従って、平常時は機密事項となっている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に
機密を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊急活動の支援に供すること
が可能になる。
【0009】
(2)前記機密情報保持手段は、カーナビゲーション装置のデータベースの保有情報と
して前記機密情報群を保有することを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(2)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、この機密情報開示規制装置がカーナビゲーション装置として実現される。
【0010】
(3)前記機密情報保持手段は、消防設備の配置に係る情報およびガス管の埋設状況に
係る情報ならびに送電線の設置状況に係る情報のいずれかを前記機密情報群のうちの一の
ものとして含むことを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(3)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、機密情報保持手段は、消防設備の配置に係る情報およびガス管の埋設状況に係る情報な
らびに送電線の設置状況に係る情報のいずれかを機密情報群のうちの一のものとして含む
ものであるため、消防隊員や救急隊員等が消火活動や救急活動等の緊急活動の支援に供す
るに適した機密情報開示規制装置が実現される。
【0011】
(4)前記解除事由発生検出手段は、デジタルテレビジョン放送の信号中に含まれる緊
急放送フラグの発現に応答して検出出力を発する緊急放送フラグ検出部を含んで構成され
ていることを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(4)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、解除事由発生検出手段の緊急放送フラグ検出部が、デジタルテレビジョン放送の信号中
に含まれる緊急放送フラグの発現に応答して検出出力を発することに応答して、当該検出
に対応する機密情報に係る開示を許容することが可能になる。
【0012】
(5)前記解除事由発生検出手段は、所定の指令センターから供与される機密解除キー
が受信されたことに応答して検出出力を発する機密解除キー受信検出部を含んで構成され
ていることを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(5)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、機密解除キー受信検出部が、所定の指令センターから供与される機密解除キーが受信さ
れたことに応答して検出出力を発することに応答して、当該検出に対応する機密情報に係
る開示を許容することが可能になる。
【0013】
(6)前記解除事由発生検出手段は、操作者による機密解除キーの入力操作に応答して
検出出力を発する機密解除キー入力検出部を含んで構成されていることを特徴とする(1
)の機密情報開示規制装置。
上記(6)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、機密解除キー入力検出部が、操作者による機密解除キーの入力操作に応答して検出出力
を発することに応答して、当該検出に対応する機密情報に係る開示を許容することが可能
になる。
【0014】
(7)前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の
所定の組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当す
る段階の機密水準の機密情報の表示装置への供給を許容するように構成されていることを
特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(7)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、開示規制手段が、解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わ
せに対応して機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階の機密水準の
機密情報の表示装置への供給を許容することによって、そのときの解除事由の発生状況に
対応した機密水準の階層にある情報が適切に開示に供され得る。
【0015】
(8)前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の
所定の組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当す
る段階の機密水準の機密情報のカーナビゲーション装置のディスプレイへの供給を許容す
るように構成されていることを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置。
上記(8)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、開示規制手段が、解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わ
せに対応して機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階の機密水準の
機密情報をカーナビゲーション装置のディスプレイへの供給を許容するため、そのときの
解除事由の発生状況に対応した機密水準の階層にある情報が適切に開示されるようなカー
ナビゲーション装置が実現される。
【0016】
(9)前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の
所定の組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当す
る段階の機密水準の機密情報をカーナビゲーション装置のデータベースの保有情報である
地図情報に基づく地図の表示に重畳表示する態様で前記カーナビゲーション装置のディス
プレイに表示するように構成されていることを特徴とする(1)の機密情報開示規制装置
。
【0017】
上記(9)の機密情報開示規制装置では、(1)の機密情報開示規制装置において特に
、開示規制手段が、解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わ
せに対応して機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階の機密水準の
機密情報をカーナビゲーション装置のデータベースの保有情報である地図情報に基づく地
図の表示に重畳表示する態様でカーナビゲーション装置のディスプレイに表示するため、
そのときの解除事由の発生状況に対応した機密水準の階層にある、例えばガス管の埋設ル
ート等の情報が、カーナビゲーション装置の地図表示に重畳されて判読容易に適切に開示
されるようなカーナビゲーション装置が実現される。
【0018】
(10)平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時にお
ける所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報群
を該機密水準の区分毎に保有し、
前記機密状態の解除に関する解除事由の発生を検出し、
前記解除事由の発生態様に対応して前記保有している機密情報群のうち開示を許容する
前記機密水準の区分に係る規制を行うことを特徴とする機密情報開示規制方法。
【0019】
上記(10)の機密情報開示規制方法では、平常時においては機密状態の解除が規制さ
れる各機密情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分され
た複数段階の機密水準の機密情報群を該機密水準の区分毎に保有しておき、検出された解
除事由の発生態様に対応して保有している機密情報群のうち当該検出に対応した機密水準
の区分に係る情報開示を許容するように規制を行うことにより、平常時は機密事項となっ
ている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に機密を解除し画像の表示や音声の発
音などによって開示して緊急活動の支援に供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、以下に参照する図において
は、便宜上、説明の主題となる要部は適宜誇張し、要部以外については適宜簡略化し乃至
省略されている。
図1は、本発明の一実施の形態としての機密情報開示規制装置の構成を表すブロック図
である。図1において、111はデジタルテレビジョン放送受信用のアンテナであり、こ
のアンテナ111で受信した放送電波がデジタルテレビチューナ部112に供給されて選
局が行われ、次段の画像・音声処理回路113に供給される。
【0021】
画像・音声処理回路113では、デジタルテレビチューナ部112で選局されたテレビ
ジョン放送を液晶表示器等のディスプレイ114に表示し、また、スピーカ115から発
声させるに適合した映像および音声信号を生成する。
本実施の形態では、デジタルテレビチューナ部112には緊急放送フラグ検出部116
が設けられる。この緊急放送フラグ検出部116はテレビジョン放送の受信信号に含まれ
る緊急放送であることを表す緊急指標情報(フラグ)を検出する。
【0022】
また、画像・音声処理回路113は、緊急放送を表すデジタルデータも表示に適合する
信号に変換する。この変換処理を受けた緊急放送を表すデジタルデータがディスプレイ1
14に映像として映出される。
上述の、アンテナ111、緊急放送フラグ検出部116を含むチューナ部112、及び
、画像・音声処理回路113を含むデジタルテレビジョン受像機100としての機能部を
含むカーナビゲーション装置10として構成された機密情報開示規制装置を統括的に制御
するシステムコントローラ150が設けられ、このシステムコントローラ150には、既
述の緊急放送フラグ検出部116で検出されたフラグの検出出力が供給されることによっ
て、システムコントローラ150は緊急放送の受信を認識する。
【0023】
別途に設けられたアンテナ121でインターネットの情報を受けるインターネット情報
受信部122が設けられている。このインターネット情報受信部123の出力は後述する
開示規制回路151を介してディスプレイ114で表示され得るようになされ、また、一
方、解除コード分離部123で、消防の指令センター等からの機密情報(データ)の機密
状態を解除するためのコードである解除キーが分離され、システムコントローラ150に
供給されるように構成されている。
【0024】
尚、デジタルテレビジョン受像機としての機能部はこれを搭載した車両が走行している
ときには、車両運行の安全上、放送番組の映像の表示は禁止するように作動するが、見か
け上は不作動状態にあっても、常時、受信動作は継続しており、従って、緊急放送の受信
(緊急放送フラグ検出部116における緊急放送フラグの監視動作)は当該車両が走行し
ているか停止しているかによらずに常時継続的に行われている。
【0025】
一方、例えばハードディスク装置等の記憶装置130が設けられ、この記憶装置130
には、後述するように、平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であっ
て緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準
の機密情報群である第1水準機密データ131、第2水準機密データ132、および、第
3水準機密データ133がこれらの機密水準の区分毎に保有される。
【0026】
本実施の形態では、記憶装置130は、例えばハードディスクドライブ装置で構成され
たカーナビゲーション装置10におけるデータベースの保有手段であり、地図表示を行う
ための地図データ134(地図データベース)も保持されている。
他方、システムコントローラ150にはデジタルテレビジョン受像機としての機能部や
カーナビゲーション装置としての機能部を操作者がスイッチ(キー)操作するための操作
部140が接続されている。この操作部140には、例えば、緊急活動の指揮者や消防隊
員等の操作者が機密解除のための機密解除キーとして機能するコードの入力を受付けるた
めの暗証キー入力部141が備えられている。
【0027】
GPS受信部161とナビゲーション情報処理部162が接続されたカーナビゲーショ
ン機能部160が設けられ、このナビゲーション情報処理部162はシステムコントロー
ラ150と結ばれて、デジタルテレビジョン受像機としての機能部とカーナビゲーション
装置としての機能部とが連係動作を行うように構成されている。
また、システムコントローラ150の管理下で、記憶装置130に保持されている第1
水準機密データ131、第2水準機密データ132、および、第3水準機密データ133
、ならびに、地図データ134を、選択的にディスプレイ114やスピーカ115に供給
可能にする一種の切換え回路として構成される開示規制回路151が設けられている。
【0028】
上述の構成において、記憶装置130に保持されている第1水準機密データ131、第
2水準機密データ132、および、第3水準機密データ133に関する機密が解除され、
これらの機密データ(機密情報)が開示規制回路151を経て、ディスプレイ114やス
ピーカ115に供給されて開示されることが許容されるに関しては、機密解除の条件の各
一に応じて付与される(発行される)解除キーの種別とそれらの組み合わせによって規定
される機密の水準(機密解除の条件)とに応じて、システムコントローラ150が開示規
制回路151を制御して、それら機密情報(第1〜第3水準の機密データ)の開示の可否
を管理することによって行われる。
【0029】
図2は、上述の、解除キー付与の各条件(事由)と機密の水準(機密解除の条件)との
対応関係を表す図である。
本発明の実施の形態では、図2のとおり、解除キー付与の事由としての、第1の事由は
緊急放送フラグ検出部116における緊急放送フラグの検出であり、第2の事由は解除コ
ード分離部123による解除キーの検出(分離)であり、第3の事由は暗証キー入力部1
41からの緊急活動の指揮者によるその指揮者の管理下にある解除キー入力の検出(受付
)、第4の事由は緊急活動を行う隊員の管理下にある解除キー入力の検出(受付)である
。
【0030】
そして、機密の水準(機密解除の条件)は、第1水準が第1の事由〜第3の事由のうち
2以上の事由に該当することを以っての機密の解除であり、第2水準が第1の事由〜第3
の事由のうち1以上の事由に該当することを以っての機密の解除であり、第3水準が第1
の事由〜第4の事由のうち1以上の事由に該当することを以っての機密の解除である。
図2の表記において、指揮者とは、緊急車両に搭乗し、緊急活動を行う部隊全体の指揮
を執る隊長に相当する管理レベルに該当する者であり、隊員とは、緊急車両の搭乗員であ
って指揮者以外の者である。また、指令センターとは、消防署、警察署などの組織にあっ
て、緊急車両の運行管理、即ち、緊急車両への指令、情報提供を行う部署である。
【0031】
図2を参照して容易に理解されるとおり、本実施の形態では、緊急放送フラグ検出部1
16における緊急放送フラグの検出といった極めて緊急度の高い第1の事由が発生したと
きには、その他の事由の発生を俟つことなく第2水準までの機密情報は開示に付すことが
許容される。この意味で、本実施の形態では、緊急放送フラグの検出という第1の事由は
強制解除事由(強制解除キーの発行事由)であるともいえる。
しかしながら、機密の度合いが最も高く位置付けられている第1水準の機密情報につい
ては、第1の事由の発生があって、且つ、第2の事由または第3の事由の少なくとも何れ
かが発生したことを条件として開示に付すことが許容される。
【0032】
一方、第3水準の機密情報については、第1の事由〜第4の事由のうち1以上の事由に
該当することを以って開示に付すことが許容されるため、例えば、第4の事由、即ち緊急
活動を行う隊員の管理下にある解除キー入力の検出(受付)のみで開示され得る。
以上のとおり、本実施の形態の機密情報開示規制装置では、平常時においては機密状態の
解除が規制される各機密情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階
的に区分された複数段階の機密水準(第1水準〜第3水準)の機密情報群を機密情報保持
手段(記憶装置130)において該機密水準の区分毎に保有し、解除事由発生検出手段(
緊急放送フラグ検出部116、解除コード分離部123、暗証キー入力部141)によっ
て検出された機密状態の解除に関する各解除事由の組み合わせに対応して、開示規制手段
(システムコントローラ150+開示規制回路151)が、機密水準の区分(図2)に係
る規制を遵守しつつ機密情報保持手段(記憶装置130)に保有された機密情報群に関し
て選択的に開示を許容する。
従って、平常時は機密事項となっている機密情報などを緊急の度合いに応じて限定的に
機密を解除し画像の表示や音声の発音などによって開示して緊急活動の支援に供すること
が可能になる。
【0033】
図3は、本発明の機密情報開示規制装置のカーナビゲーション装置10としての実施の
形態におけるディスプレイ114での表示例を表す図である。カーナビゲーション装置1
0のデータベース格納部でもある記憶装置130に格納されている地図データ134がナ
ビゲーション情報処理部162および開示規制回路151を通してディスプレイ114に
供給されることによって、通常の如く地図表示が行われる。
【0034】
この実施の形態では特に、図2を参照して説明した機密解除の条件に合致する状況下で
、ディスプレイ114での地図表示に重畳させるようにして、破線図示のようにガス管G
Mの埋設ルートが表示され、更に、消火栓H1、H2、…、H11の配置が判読容易な形
で表示される。また、図示は省略されているが、これらの他に、地下の送電線の埋設状況
も表示される。
従って、消防隊員や救急隊員等が消火活動や救急活動等の緊急活動の支援に供するに適
した機密情報開示規制装置が実現される。
【0035】
以上、本発明の機密情報開示規制装置(カーナビゲーション装置)について詳述したと
ころから明らかなように、本発明の技術思想は、平常時においては機密状態の解除が規制
される各機密情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分さ
れた複数段階の機密水準の機密情報群を該機密水準の区分毎に保有し、前記機密状態の解
除に関する解除事由の発生を検出し、前記解除事由の発生態様に対応して前記保有してい
る機密情報群のうち開示を許容する前記機密水準の区分に係る規制を行うことを特徴とす
る機密情報開示規制方法であると要約することもできる。
【0036】
この機密情報開示規制方法では、平常時においては機密状態の解除が規制される各機密
情報であって緊急時における所要の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階
の機密水準の機密情報群を該機密水準の区分毎に保有しておき、検出された解除事由の発
生態様に対応して保有している機密情報群のうち当該検出に対応した機密水準の区分に係
る情報開示を許容するように規制を行うことにより、平常時は機密事項となっている機密
情報などを緊急の度合いに応じて限定的に機密を解除し画像の表示や音声の発音などによ
って開示して緊急活動の支援に供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施の形態としての機密情報開示規制装置の構成を表すブロック図である。
【図2】図1の装置において設定されている解除キー付与の各条件(事由)と機密の水準(機密解除の条件)との対応関係を表す図である。
【図3】図1の実施の形態におけるディスプレイでの表示例を表す図である。
【符号の説明】
【0038】
10…カーナビゲーション装置 100…デジタルテレビジョン受像機 111…アンテ
ナ 112…デジタルテレビチューナ 113…画像・音声処理回路 114…ディス
プレイ 115…スピーカ 116…緊急放送フラグ検出部 121…アンテナ 12
2…インターネット情報受信部 123…解除コード分離部 130…記憶装置 131
…第1水準機密データ 132…第2水準機密データ 133…第3水準機密データ 1
34…地図データ 140…操作部 141…暗証キー入力部 150…システムコント
ローラ 151…開示規制回路 160…カーナビゲーション機能部 161…GPS受
信部 162…ナビゲーション情報処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時における所要
の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報群を該機密
水準の区分毎に保有する機密情報保持手段と、
前記機密状態の解除に関する各事由の発生を検出する解除事由発生検出手段と、
前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わせに対応して
前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち開示を許容する前記機密水準の区分
に係る規制を行う開示規制手段と、
を備えたことを特徴とする機密情報開示規制装置。
【請求項2】
前記機密情報保持手段は、カーナビゲーション装置のデータベースの保有情報として前
記機密情報群を保有することを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項3】
前記機密情報保持手段は、消防設備の配置に係る情報およびガス管の埋設状況に係る情
報ならびに送電線の設置状況に係る情報のいずれかを前記機密情報群のうちの一のものと
して含むことを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項4】
前記解除事由発生検出手段は、デジタルテレビジョン放送の信号中に含まれる緊急放送
フラグの発現に応答して検出出力を発する緊急放送フラグ検出部を含んで構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項5】
前記解除事由発生検出手段は、所定の指令センターから供与される機密解除キーが受信
されたことに応答して検出出力を発する機密解除キー受信検出部を含んで構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項6】
前記解除事由発生検出手段は、操作者による機密解除キーの入力操作に応答して検出出
力を発する機密解除キー入力検出部を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に
記載の機密情報開示規制装置。
【請求項7】
前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の
組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階
の機密水準の機密情報の表示装置への供給を許容するように構成されていることを特徴と
する請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項8】
前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の
組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階
の機密水準の機密情報のカーナビゲーション装置のディスプレイへの供給を許容するよう
に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項9】
前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の
組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階
の機密水準の機密情報をカーナビゲーション装置のデータベースの保有情報である地図情
報に基づく地図の表示に重畳表示する態様で前記カーナビゲーション装置のディスプレイ
に表示するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装
置。
【請求項10】
平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時における所要
の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報群を該機密
水準の区分毎に保有し、
前記機密状態の解除に関する解除事由の発生を検出し、
前記解除事由の発生態様に対応して前記保有している機密情報群のうち開示を許容する
前記機密水準の区分に係る規制を行うことを特徴とする機密情報開示規制方法。
【請求項1】
平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時における所要
の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報群を該機密
水準の区分毎に保有する機密情報保持手段と、
前記機密状態の解除に関する各事由の発生を検出する解除事由発生検出手段と、
前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の組み合わせに対応して
前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち開示を許容する前記機密水準の区分
に係る規制を行う開示規制手段と、
を備えたことを特徴とする機密情報開示規制装置。
【請求項2】
前記機密情報保持手段は、カーナビゲーション装置のデータベースの保有情報として前
記機密情報群を保有することを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項3】
前記機密情報保持手段は、消防設備の配置に係る情報およびガス管の埋設状況に係る情
報ならびに送電線の設置状況に係る情報のいずれかを前記機密情報群のうちの一のものと
して含むことを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項4】
前記解除事由発生検出手段は、デジタルテレビジョン放送の信号中に含まれる緊急放送
フラグの発現に応答して検出出力を発する緊急放送フラグ検出部を含んで構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項5】
前記解除事由発生検出手段は、所定の指令センターから供与される機密解除キーが受信
されたことに応答して検出出力を発する機密解除キー受信検出部を含んで構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項6】
前記解除事由発生検出手段は、操作者による機密解除キーの入力操作に応答して検出出
力を発する機密解除キー入力検出部を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に
記載の機密情報開示規制装置。
【請求項7】
前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の
組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階
の機密水準の機密情報の表示装置への供給を許容するように構成されていることを特徴と
する請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項8】
前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の
組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階
の機密水準の機密情報のカーナビゲーション装置のディスプレイへの供給を許容するよう
に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装置。
【請求項9】
前記開示規制手段は、前記解除事由発生検出手段によって検出される解除事由の所定の
組み合わせに対応して前記機密情報保持手段に保有された機密情報群のうち該当する段階
の機密水準の機密情報をカーナビゲーション装置のデータベースの保有情報である地図情
報に基づく地図の表示に重畳表示する態様で前記カーナビゲーション装置のディスプレイ
に表示するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の機密情報開示規制装
置。
【請求項10】
平常時においては機密状態の解除が規制される各機密情報であって緊急時における所要
の機密保持の水準に応じて段階的に区分された複数段階の機密水準の機密情報群を該機密
水準の区分毎に保有し、
前記機密状態の解除に関する解除事由の発生を検出し、
前記解除事由の発生態様に対応して前記保有している機密情報群のうち開示を許容する
前記機密水準の区分に係る規制を行うことを特徴とする機密情報開示規制方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図2】
【図3】
【公開番号】特開2008−186221(P2008−186221A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−18861(P2007−18861)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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