機械的な相互接続と支持とを利用するCPVC火災スプリンラシステムアセンブリのシステムおよび方法
CPVC管長ネットワークを備える火災用スプリンクラシステムであって、少なくとも管長の一部がCPVC組成と化学的に適合する弾力のある密封部材を有する機械的な装置によって相互接続される。修理およびシステム変更は、溶剤セメントを使用せずに行うことができる。直列接合部は、第一の端、第二の端、および第一の端と第二の端との間に延在する内部の陥凹面を有する一組の弓形の結合セグメントを含む結合装置により形成される。縦溝は陥凹面に沿って延在する。少なくとも一つの機械式留め具は、一組の結合セグメントを着脱自在に接続するように作用する。弾力のある環状シールは、各セグメントの縦溝内に設置される。分岐装置は、鞍状の密封部材を利用して、主要管の開口部を介して分岐管を主要管に接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、CPVC管を備える火災用スプリンクラシステムに関する。例示的な実施形態では、溶剤セメントを使用しない、管長(pipe length)の機械的相互接続、およびCPVC組成と化学的に適合する弾力のある密封部材の利用を提供する。
【背景技術】
【0002】
建物の多くは、条例によって火災用スプリンクラシステムを有することが必要とされる。さらに、住宅構造には火災消火用システムがますます提供され続けている。耐腐食性、材質の軽さ、据え付けの容易さ、および他の望ましい特性のため、CPVC管システムは、スプリンクラシステムの応用には理想的なほど適している。
【0003】
現行基準の下では、隣接するCPVC管区画の直列結合は、それらの間に永久接着を形成する溶剤セメント技術を使用することによって達成される。かかる技術では、溶剤セメントが硬化するのに十分な時間が必要である。さらに、時として、既存のCPVC火災用スプリンクラシステムを変更または修理することが必要となる。溶剤セメンを使用するには、管ネットワークの変形を一般的な乾燥環境で完成することが要求される。
【0004】
使用に当たっては、火災用スプリンクラシステムは、しばしば持続的に水圧下に置かれる。先行システムでは、システムの変更または修理のため、対象となるスプリンクラ区画のサービスを停止し、水を抜かなくてはならない。新しいCPVC管区画は、適切な硬化時間を必要とする溶剤セメントによって固着されるシステムに、接続されなくてはならない。その後、システムは再びネットワークに接続され、試験される。この工程は24時間以上がかかることもあり、その間、火災用スプリンクラシステムの少なくとも一部は使用できず、代わりとなる火災監視装置が必要となる。したがって、先行技術である接合プロセスに関連する中断時間を除くCPVC導管の接合方法を提供する必要がある。
【0005】
溶剤セメントを使用することによって不可逆の管接続が作り出される。したがって、ズレまたは他の不都合な状態を、容易には訂正できない。さらに、食品調理システムで使用される導管のような導管システムには、洗浄のため頻繁に分解が必要なものもある。したがって、当該技術分野には、解除可能な方法で管セグメントを接合するCPVC導管システムが必要である。
【0006】
金属管またはPVCのようなプラスチック材質を使用するような、他の導管システムでは、溝付きまたは筒状の機械式継手を利用してもよい。機械式継手には、環状の弾力のある密封部材を用いて、緊密に接する管端を係合するものもある。通例、密封部材は、可塑剤または他の薬剤を用いて、エラストマ配合物から成る。また、潤滑剤も、通常、据え付けを容易にするために適用される。しかしながら、かかる先行技術を、CPVC導管の使用に、容易に切り替えることはできない。CPVC導管は、管の材料内で応力亀裂を引き起こしうる可塑剤または潤滑剤との適合性の問題を有しうる。
【0007】
PVC導管では、切断端近くの管に溝を彫る方法は、「筒状溝彫り」と呼ばれる。筒状溝彫りでは、材料は内側へ圧力をかけられ、外側表面に円周の陥没を形成する。この工程で置き換えられた材料によって、効果的に管の内側直径を縮小する。縮小される内側直径は、流体の流れに影響を及ぼす。また、CPVCの特徴および特性は、それ自体では筒状溝彫り工程に簡単には適さない。
【0008】
他の溝彫り工程では、管壁の材料を、刃または他の切断器具で除去することもある。例えば、金属溝の切削は、切断道具によってなし得てもよい。しかしながら、CPVC導管に関する一般的教示では、CPVCに溝を彫るべきではないとされる。CPVC火災用スプリンクラシステムは、厳しいULおよび他の基準に合致しなくてはならない。切断または溝彫り工程の間に、壁の厚さは薄くされるため、CPVC管に溝を彫ることは、管壁の弱体化を防ぐために奨励されていない。したがって、先行技術である管システムの加工および密封方法は、容易にはCPVC導管システムに適応しない。密封適応プロトコルを含む溝付きCPVC導管を用いるシステム方法および試験方法が必要である。
【0009】
さらに、機械式継手は、しばしば圧縮力を利用し、管と密封部材との間を気密的に係合する。CPVC管に適用する圧縮力は、所定の制限を超えてはならない。したがって、CPVCシステムで機械式圧縮型取り付け具を用いるために、圧縮制限機構が必要である。
【0010】
他の望ましいCPVC管ネットワークの構造または変形には、第一の管線から垂直管線までの分岐接続を含んでもよい。当該技術分野では、既存のCPVC火災用スプリンクラシステムへのカットインは、システムを停止し水を抜いて行われる。適切なソケット型T字型取り付け具は、ソケットの合体、溝付き結合アダプタ、およびフランジと組み合わせて使用される。取り付け具は、溶剤セメントを使用して、切断管端に固着させる。注意して、溶剤セメントのカットイン硬化予定を追尾する必要がある。直列結合同様、この工程にはスプリンクラの相当な中断時間の代わりとなる火災監視方法が必要となる。したがって、当該技術分野では、厳しい火災防止基準に合致するシステムを提供しながら、スプリンクラシステムの中断時間を著しく縮小する、カットイン取り付け具および方法が必要である。
【0011】
機械式継手および取り付け具がCPVC管システムにより使用される場合、かかる部品はCPVC導管の特性に合わせた方法で利用されなくてはならない。CPVC材料の圧縮および支持条件に合致しなくてはならない。したがって、CPVC導管の特性に適合する機械式固定具が必要である。
【0012】
また、上記で論じたように、機械式取り付け具は、エラストマ密封部材が、CPVC導管の性能を低下もしくは害することがあり得る、可塑剤および他の薬剤を備える組成からしばしば作られるという点において、重大な欠点を有する。したがって、適合性プロトコルにCPVC導管との機械式取り付け具の使用を提供する必要がある。
【0013】
さらに、プラスチックの導管システムに特有である一定の火災試験基準が開発されている。機械式取り付け具およびアダプタをかかるシステムに係合するには、混成システムが一定の性能基準に合致する必要がある。したがって、承認されている火災基準に従い実行される、プラスチック/機械システムが必要である。また、弾力のある部材をプラスチックシステムに導入するには、CPVC管が環境応力亀裂抵抗に関連する性能の新しい基準に供される必要がある。
【0014】
溝付きCPVC導管を提供する方法および装置が必要である。さらに、当該技術分野では、直接カットインのためCPVC管の正確な穿孔を提供するように作用する機器が必要である。
【0015】
火災用スプリンクラシステムでは、しばしば垂直なライザを使用し、分配システムの分岐を供給する。火災用スプリンクラシステムに供給するライザのために、しばしば金属管を使用する。問題は、材料を過剰圧縮せずに、CPVC導管を適正に支持するためにライザを活用するときには、CPVCは使用できないことである。現在まで、火災用スプリンクラシステムで使用されるCPVC管の最大直径は、約2インチである。したがって、垂直なライザとしてより大きな直径の管の使用を許容する締め付け機構を有する、より大きな管直径(4インチまで)が必要である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0016】
例示的な実施形態において、システムは流体連通する複数の流体管長(fluid pipe length)を備える。管長は、塩素化ポリ塩化ビニル(「CPVC」)組成から成る。ここで使用される用語「CPVC組成」および「CPVC管」は、CPVC組成およびCPVC管がCPVCポリマの連続相を有することを意味し、ポリマ成分の体積で50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上がCPVCである。衝撃抵抗、流れの促進、または他の特性を向上するために、他のポリマをCPVCポリマと組み合わせることができるが、これら他のポリマは、通常、重量で約5〜15%から、より少ない量で使用される。
【0017】
例示的なシステムでは、第一型の機械式固定具は、溶剤セメントを使用せずに、一組の管長を、端と端とが近接した関係で気密的に係合する結合装置を備える。各管長は、その端から所定距離ごとに、管壁に形成される環状溝を有する。各管セグメント上では、端と溝との間の管壁は密封面として機能する。結合装置は、密封面と係合する、CPVC組成と化学的に適合する材料を備える弾力のある環状シールを含む。
【0018】
例示的な第二型の機械式固定具は、溶剤セメントを使用せずに、近接した垂直の関係で、主要管長および分岐管長を気密的に係合する分岐装置を備える。分岐管は、主要管の開口部を通って主要管と連通する。分岐装置は、CPVC組成と化学的に適合する材質を備える。弾力のある密封部材の密封面は、開口部の周囲に直ぐ接した密封領域で、主要管長と係合されている。
【0019】
例示的な実施形態では、組み立てるときに、結合装置および少なくとも一組の管長は、第一の管嵌合組立部分を備え、第一の管嵌合組立部分は、第一の所定試験プロトコルに適合するように作用する。組み立てるときに、分岐装置、主要管長、および分岐管長が、第二の管嵌合組立部分を備え、第二の管嵌合組立部分は、第二の所定試験プロトコルに適合するように作用する。
【0020】
例示的な実施形態では、システムは、CPVC組成から成る少なくとも一つの垂直なライザを含む。このシステムは、少なくとも一つの垂直なライザを支持して係合するように作用する支持装置を備える、第三型の機械式固定具をさらに含む。支持装置は、ライザの壁全体を約180°で抱持するようにそれぞれ作用する、一組の実質的に同一のバンド要素を備える。各バンド要素は、弓形部と、フランジと、腕拡張部とを含む。組み立てるときに、対向するバンド要素のフランジ面および腕拡張部面は、CPVCライザの過剰圧縮を防ぐ圧縮制限機構として作用する。
【0021】
例示的な実施形態では、流体連通するCPVC管長のシステムを形成するための方法が提供される。この方法は、第一型の機械式固定具を使用し、溶剤セメントを使用せずに、端と端とが近接した関係で少なくとも一組の管長を可逆的かつ気密的に係合すること、および第二型の機械式固定具を使用し、溶剤セメントを使用せずに、近接した垂直の関係で、少なくとも一組の主要管長を、少なくとも一つの分岐管長と、分岐位置で気密的に係合することを含む。
【0022】
例示的な実施形態では、流体連通する複数のCPVC管長を備えるシステムであって、少なくとも一組のCPVC管長は、第一型の機械式固定具を介して、端と端とが近接した関係で可逆的に接続され、少なくとも一つのCPVC主要管長は、第二型の機械式固定具を介して、CPVC分岐管長と近接した垂直の関係で可逆的に接続されるシステムが提供される。例示的なシステムは、複数の管長と流体連通する複数の火災用スプリンクラヘッドを含む。
【0023】
例示的な実施形態では、火災用スプリンクラシステムで使用するため最初のCPVC組成から管路を形成することと、最初のCPVC組成と化学的に適合する、第一の材料を備える第一の弾力のある密封部材を形成することと、第一の弾力のある密封部材が、管路との使用に適切であることを識別することとを備える方法が提供される。
【0024】
例示的な方法は、火災用スプリンクラシステムで使用するため、変形CPVC組成を備え変形管路を形成することと、変形管路を接続するための機械式固定具と使用するため、変形CPVC組成と化学的に適合する第二の材料を含む第二の弾力のある密封部材を形成することと、第二の弾力のある密封部材が変形管路との使用に適切であることを識別することとをさらに備える。
【0025】
例示的な実施形態では、火災用スプリンクラシステムの領域をオフライン状態にすることであって、火災用スプリンクラシステムは、CPVCを備える既存の管長ネットワークを備えることと、少なくとも一つの機械式固定具を使用して、少なくとも一部分の既存の管長に流体連通するCPVCを備える少なくとも一つの追加の管長を接続することにより、火災用スプリンクラシステムを変形することと、火災用スプリンクラシステムの領域を、オンライン状態に戻すこととを備える方法が提供される。
【0026】
例示的な方法では、交換する区画を除去し、少なくとも第一の管端を提供するため、既存の管長を直角切断することと、管端から所定距離ごとに、既存の管長の管壁に環状溝を切断することと、その端から所定距離ごとに管壁に環状溝を有する第二の管長を提供することと、既存の管長および第二の管長を、端と端とが近接した関係で、少なくとも一つの機械式固定具と気密的に係合することであって、少なくとも一つの機械式固定具は結合装置であることとによって、火災用スプリンクラシステムを変形する。
【0027】
別の例示的な方法では、分岐位置で主要管長に開口部を切断することと、分岐位置で、主要管長を、少なくとも一つの機械式固定具で包み込むことであって、機械式固定具は、開口部の周囲の主要管長を気密的に係合するように作用する分岐装置であることと、分岐管長を機械式分岐固定具内の流出孔へと受け入れることであって、分岐管長が主要管長に実質的に垂直に配置されることとによって、火災用スプリンクラシステムを変形する。
【0028】
したがって、CPVC導管を利用し、溶剤セメントを使用せずに、関連する硬化時間なしで、システムを変更および/または修理することができる火災用スプリンクラシステムを提供するのが、例示的な実施形態の目的である。
【0029】
また、CPVC管長と機械式固定具内に用いられる弾力のある密封部材との間で、適合性を保証する方法を提供するのも、例示的な実施形態の目的である。
【0030】
また、CPVC管、およびUnderwriters Laboratories Inc.(UL)のような、厳しい試験プロトコルに適合することができる嵌合組立部分を提供するのも、例示的な実施形態の目的である。
【0031】
また、溝付き管および機械式結合装置を使用して、CPVC管長を直列接合するための方法を提供するのも、例示的な実施形態の目的である。
【0032】
また、機械式分岐装置を利用して、既存火災用スプリンクラシステムの分岐線を形成するための方法を提供するのも、例示的な実施形態の目的である。
【0033】
例示的な実施形態の他の目的だけでなく、これらもまた、後述する詳細な説明および図面を考慮の上で、明らかになる。
【0034】
後述する例示的な実施形態の詳細な説明だけでなく、前述の概要は、添付の図面を参照して読むことによりさらによく理解される。本発明を図解する目的のため、図面では一定の例示的な実施形態が示される。しかしながら、本発明が示される正確な処置および手段に限定されないことは理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1に関して、例示的な実施形態では、概して10で表示される火災用スプリンクラシステムの一部は、塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)から成るプラスチック管長12a、12b、12c、12d、12eのネットワークを含む。管のネットワークは複数の火災用スプリンクラヘッド14と流体連通する。好ましい種類のCPVC樹脂は、BLAZEMASTER7のブランド名で販売されている。例示的なCPVC組成は、以下のような物理的および熱的特徴を有する。
【0036】
【表1】
例示的な実施形態では、管長12a、12bを、端と端とが近接した関係で接合し、直列接合部を形成してもよい。先行技術であるシステムでは、CPVC管長間の直列接合部を、二つの管長の間に延在するカプラまたはソケットを使用して形成し、溶剤セメントを介して各管区間に固着する。図解するように、この例示的な実施形態では、第一型の機械式固定具または結合装置16は、管長12a、12bを、端と端とが近接した関係で気密的に係合する。結合装置16を使用することによって、この接合での溶剤セメントの必要は排除される。機械式継手固定具は、金属を溝付き金属端管に接合するときに使用することで知られている。しかしながら、薄くなる壁の厚さ、ガスケット適合性、および管の過剰圧縮への懸念から、従来からの機械式継手の使用が、CPVC導管システムにおいては阻まれている。
【0037】
また、機械式固定具も、CPVC溝付きアダプタを使用し、金属管とCPVC管との間の移行に使用されることで知られる。アダプタは溶剤セメントを介し、CPVC導管に固着される。これまで、かかる機械式固定具は、一組のCPVC管セグメントを接合するためには使用されてこなかった。周知の溝付きアダプタは、以下でより詳細に論じられるような予形成済みの管に溝を彫ることとは非常に異なった工程で、その最終形状に形作られる。
【0038】
例示的な実施形態では、主要管長12cを分岐管長12dと分岐位置18で接合し、T字型分岐(T分岐)を形成してもよい。さらなる分岐管(図1に透視的に示されている)は、十字型分岐(X分岐)を形成するために使用してもよい。第二型の機械式固定具または分岐装置24をT分岐に使用し、カットイン開口部は、直接、主要管長12cの管壁に生成される。変形させた第二の機械式固定具(本図には図示せず)を、X分岐を形成するために利用してもよく、以下でさらに詳しく説明するように、第一の開口部と直径方向に対向する主要管長12cの管壁にカットインさせる。
【0039】
また、例示的な実施形態では、CPVC導管を垂直なライザ12eに利用する。CPVC導管を垂直なライザに使用することによって、金属ライザでは遭遇しない課題が引き起こされる。例示的な実施形態では、第三型の機械式固定具または支持装置30を、ライザを支持するために使用する。
【0040】
図2に示すように、管長12a、12bは、各管長12a、12bのそれぞれの端36、38から軸方向に離間した環状外部溝32、34を含む。管長12aは、溝32と端36との間に配置される環状密封面部40を含む。同じく、管長12bは、溝34と管端38との間の環状密封面部42を含む。
【0041】
図3および4で最も明確に示されるように、結合装置16は、操作位置内で環状の密封面部40、42を気密的に係合する環状の弾力のある密封部材46を含む。密封部材46を形成する材料は、劣化または管内の応力亀裂の形成を避けるため、CPVC組成に適合していなくてはならない。例示的な実施形態では、密封部材46は二股内部密封面47を含んでもよい。
【0042】
図4および5に関して、この例示的な実施形態では、結合装置16は、実質的には同一の構成であってもよい一組の結合セグメント48、50を含む。したがって、便宜上、セグメント48の構成のみを詳細に説明する。結合セグメント48は、第一の端56、第二の端58、および第一の端と第二の端との間に延在する内部の陥凹面60を有する弓形体54を備える。縦溝62は、陥凹面60に沿って、第一の端56から第二の端58に延在する。縦溝62は、密封部材46を受け入れるよう設計されている。この例示的な実施形態では、フランジ64は、各端56、58から延出し、各フランジはそれを貫通する留め具穴66を有する。
【0043】
結合装置16が組み立てられる状態にある場合、結合セグメントのうちの一つの第一および第二の端は、他の結合セグメントの第一および第二の端それぞれに呈される。縦溝62を含み、内部の陥凹面60(図2に示される)によって境界を示される、内部円周領域70内に、密封部材46を係合する。この例示的な実施形態では、一組の機械式留め具72を前記一組の結合セグメントに接続するために利用する。各フランジ64は、もう一方の結合セグメント上の一致する面に隣り合うことに適するほぼ平面である表面65を含む。これらの面を係合することによって、管長12a、12bにかかる圧縮力を制限する手段が提供される。他の実施形態では、他の材料を使用してもよいが、例示的な実施形態では、弓形体54は、概してダクタイル鋳鉄から製造される。
【0044】
組み立てるときには、以下で詳細に説明するように、結合装置および一組の管長は、試験プロトコルに適合するように作用する第一の管嵌合組立部分を備える。
【0045】
再び図1に関して、例示的な実施形態では、第二型の機械式固定具または分岐装置24をカットインT字型(T)接続に用いる。代替的な実施形態では、変形分岐装置をカットイン十字型(X)接続に利用する。
【0046】
図6に図解するように、分岐装置24は、主要管長12cと分岐管12dとの間の流体連通を可能とするカットイン開口部76を有する主要管長12cによって使用されるよう適応される。開口部76は、丸く、すなわち管壁上の円の突起部である。主要管長12cおよび分岐管長12dを、その縦軸が垂直関係になるよう配置する。
【0047】
分岐装置24は、管長12を形成するCPVC組成に化学的に適合する材料を備える、弾力のある密封部材78を含む。それぞれがCPVCに適合する限り、弾力のある密封部材78は、環状シール46と同じ材料から成っていてもよく、または異なる材料から成っていてもよい。
【0048】
図6および7に関して、分岐装置24は、第一および第二の弓形部80、82をそれぞれ含む。第一の弓形部80は、主要管長12cの外周にほぼ一致する陥凹の鞍状面84を含む。分岐管孔86は差込壁88で囲まれている。例示的な差込壁88は、口76の屈曲にほぼ一致する輪郭沿いのへり90を含む。鞍状面84内に延在する密封凹部94は、差込壁88を取り囲む。密封凹部94は、主要管長12cの外側直径の屈曲に概して従うよう適応される。第一の弓形部80は、実質的に180Eで主要管長12cの外側壁全体を抱持し、開口部76の位置で管長を補強する。
【0049】
図6に関して、第二の弓形部82は、内部主要管長12cの境界線に従って、概して適応される陥凹面98を含む。分岐装置24を組み立てるときに、密封部材78は密封凹部94内に据え付けられる。この実施形態では、第一および第二の弓形部80、82に接合するために、一組の機械式留め具100を利用する。各弓形部80、82は、もう一つの対向する弓形部の上の一致する平面領域に隣り合うよう適応される、実質的な平面領域104を含む。これらの領域は、主要管長12cが分岐装置24を包み込むとき、圧縮制限装置として働く。
【0050】
図8に関して、変形されていない状態の弾力のある密封部材78は、それを貫通する中央孔を有する鞍形状体106を備える。第一の面108は、密封凹部94の閉端の形に概して従う輪郭を描く。対向する密封面110は、主要管長12cの外側管壁の輪郭に従う輪郭を描く。この例示的な実施形態では、弾力のある密封部材78は、二つの対向する鍵状突起部112を含む。鍵状突起部112は、密封凹部94の鍵凹部114と恊働するよう適合し、密封凹部94内での弾力のある密封部材の適切な配向を容易にする。組み立て状態では、弾力のある密封部材は、外側管壁を係合し、開口部76を取り囲む関係にある流体密封環状シールを形成するため圧縮されている。組み立てるときに、分岐装置、主要管長、および分岐管長は、以下で説明するように、試験プロトコルに適合するように作用する、第二の管嵌合組立部分を備える。
【0051】
代替の例示的な実施形態では、図1で透視的に図解したが、変形の分岐装置十字型分岐を形成するために利用されてもよい。二つの弓形部80および2つの弾力のある密封部材78を、そこに形成され垂直方向に対向する開口部を有する主要管長を包み込むために利用する。
【0052】
再び図1に関して、例示的なシステム10は、CPVC材料から成る少なくとも一つの垂直なライザ12eを含む。特に、例示的なシステムでは、CPVC垂直なライザ12eが提供され、管直径は
【0053】
【数1−1】
より大きく、好ましくは4インチ以上である。図9に関して、支持装置30は、実質的に同一の一組のバンド要素120を含む。各バンド要素120は、約180E中でライザ12eの壁全体を抱持するように適合された弓形部122を含む。さらに、各バンド要素120は、弓形部122の第一の端から垂直に延出するほぼ平面のフランジ面126を有する、フランジ部124を含む。フランジ面126は、機械式留め具128を受け入れるための、それを貫通する孔を有する。腕拡張部132は、第二の端の弓形部122から垂直に延出するほぼ平らな面134を備える。また、腕拡張部も、機械式留め具128を受け入れるための、それを貫通する孔を含む。腕拡張部132は、垂直なライザ12eを安定させる構造部材と接続するように適合される。例示的な支持装置30は、例示的な実施形態では金属から成るが、他の実施形態では他の材料を使用してもよい。
【0054】
ライザ12eのような、より大きな直径のCPVC管長を使用する場合、管および支持組立部分に対し、独特な課題が引き起こされる。例えば、管長は管壁が過剰圧縮されないで支持されなくてはならない。したがって、圧縮許容範囲は機械式固定具の構成において考慮されなくてはならない。また、材料の膨張および収縮も考慮に入れなくてはならない。さらに、例示的なシステム10は、連続的に加圧される濡れた火災用スプリンクラシステムでの使用が意図されている。
【0055】
支持装置30が組み立てられ、ライザを支持する作用状況にあるとき、一つの要素のフランジ面126は、もう一方の対向する要素のフランジ面126に隣り合うよう適合される。同じく、一つの要素の腕拡張部平面134は、もう一方の対向する要素の腕拡張部平面134に隣り合うよう適合される。この処置は、CPVCライザが所定の圧縮制限を超えることを防ぐ圧縮制限機構として機能する。
【0056】
例示的な方法には、流体連通する管長12のシステム形成が含まれ、管長はCPVC組成から成る。システムを形成する際、少なくとも一組の管長12a、12bを、溶剤セメントを使用せずに、端と端とが近接した関係で気密的に係合する。代わりに、少なくとも一組の管長を、第一型の機械式固定具または結合装置16に、可逆的に係合する。
【0057】
例示的な方法では、少なくとも一つの主要管長12c、および少なくとも一つの分岐管12dを、溶剤セメントを使用せずに、分岐位置で近接した垂直関係で気密的に係合する。主要管長および分岐管を、第二型の機械式固定具または分岐装置24と、可逆的および解放可能なように係合する。
【0058】
例示的な方法には、一組の管長および結合装置を備える、第一の管嵌合組立部分を試験プロトコルに供することを含む。また、主要管長、分岐管、および分岐装置を備える第二の管嵌合組立部分も、試験プロトコルに供される。
【0059】
例示的な方法では、一組の管長を気密的に係合することには、その端から所定距離ごとに、各管長12a、12bの管壁に連続の環状溝32,34を形成することを含む。CPVC管と化学的に適合する材料から成る弾力のある環状シール46を、溝と管端との間の密封面40、42の上に配設する。それゆえ、環状シールが内部円周領域70を形成する、各結合セグメントの内部縦溝62内に据え付けられるように、一組の結合セグメントをシール周辺に配置する。
【0060】
図10〜13に関して、例示的な実施形態では、管溝32を溝彫り具120を使用して形成する。管の端の密封面は、制御仕様に準じて形成してもよいため、好ましくは、実施様態の管の端を直角に切断する。
【0061】
管の直径に基づき、切断刃124を選択する。例えば、例示的な方法では、直径2から3インチの管に対しては、刃は約0.312インチ幅を使用する。4インチ径の管に対しては、約0.375インチ幅の刃を使用してもよい。管壁の厚さに実質的に一致する幅の溝を、刃で切断する。当然ながら、この方法は例示である。
【0062】
刃124を上支持部126で支持し、刃が前後に動くことを防ぐ。刃が左右に動くことを防ぐため、ブッシング128を据え付ける。例示的な方法では、0.312インチ刃に対し、ブッシングを刃の両側に使用する。0.375インチ刃に対しては、刃の片側(「A」側)にだけブッシングを使用する。そのようにして、以下の詳細のように、寸法「A」に対する切断ガイドへの調節を行わずに、刃を容易に変更し得る。
【0063】
例示的な方法では、管壁内で形成される溝32の張力および深度を制限するため、張力/深度ガイド132を利用する。必要に応じて、例示的な張力/深度ガイドを調節してもよい。設定を一定に維持するため、ロッキングナット134を据え付ける。例示的な方法では、互換性のある張力/深度ガイド132a、132b、132c、132dを提供し、管の大きさに準じて選択する。
【0064】
例示的な方法では、管の縁140に配列される切断ガイド138を利用して、管の端に隣接する縦の密封面40を適切な大きさに保持する。溝32から縁140までの距離を、密封面40の幅である寸法「A」と呼ぶ。例示的な実施形態では、必要に応じて切断ガイド138を調節してもよい。切断ガイドの設定を保持するため、ロッキングナット142を据え付ける。管の環状の外側面にほぼ垂直に延在する溝壁を、一直線に切断しても、丸みを付けてもよい実施形態もある。
【0065】
管長12aを適切に配置し、張力ハンドル146を回し、外側管壁を刃124と係合する。その後、溝彫り具120を、管材料を除去する切断刃124付きの管に対して回転させる。張力ハンドルを回転させると、菅材料は後に続く各通路上に除去される。張力深度ガイドの動きのため、さらに除去する管材料がなくなるまで、工程は継続する。溝彫り具を回転させながら、管縁140が切断ガイドに沿って動き、密封面40に対し適切な幅を保持することを確実にするため、切断ガイド138を監視しなくてはならない。
【0066】
最初の溝が形成された後、溝直径を測定し、溝直径が規格内であることを検証する。必要に応じて、張力/深度ガイド132を調節し、溝彫り工程を繰り返す。寸法「A」を測定し、密封面40が規格内であることを検証する。必要に応じて、切断ガイド138を調節し、溝彫り工程を繰り返す。
【0067】
例示的な方法では、主要管長12cを分岐管12dに気密的に係合することは、分岐位置で主要管長に開口部76を形成することを含む。第一の弓形部内の密封凹部94内に担持される密封部材78が、主要管長が開口部周辺で圧縮して係合するように、主要管長の管壁を、第一および第二の弓形部80、82を備える分岐装置24で抱持する。
【0068】
例示的な方法では、分岐切断道具(図示せず)を、分岐位置で主要管長に開口部を切断するために利用する。カットアウトクーポンが主要管長に入らないよう、例示的な分岐切断道具は、カットアウトクーポンを保有することができる。
【0069】
(機械コネクタ用のUL試験)
ここで開示する例示的な実施形態は、管および機械式固定具組立部分が、火災用スプリンクラシステムに使用されるUL試験条件に合致できるか、またはそれを超えることができるかを目的の一つとする。嵌合組立部分に供されるであろういくつかの試験を、以下で簡単に説明する。
【0070】
(火災加熱試験(UL1821、Sec13))
天井用ペンダント、支柱、および側壁用ペンダントに対する典型的な管および嵌合組立部分を試験する必要がある。
【0071】
露出管および嵌合組立部分は、
a)燃焼、分離、または漏出してはならず、
b)意図される作動位置で、スプリンクラを保持しなくてはならない。
【0072】
火災加熱に続き、管および嵌合組立部分は5分間、破裂または漏出もなく、最大定格圧力に等しい内部静水圧に耐えなくてはならない。
【0073】
(曲げモーメント試験(UL213、Sec.12))
1/2および3/4インチの流出口以外のネジ付き流出口接続を含む全てのT字型および十字型で試験を行う。
【0074】
特定の曲げモーメントに供されるとき、取り付け具および管接合組立部分は、漏出または破裂してはならない。試験の間、組立部分は定格圧力に加圧されなくてはならない。
【0075】
スプリンクラシステム導入基準ANSI/NFPA13で定義される、管支持部間の最大距離の2倍で、管に充満する水の重さの2倍に基づいて必要曲げモーメントを計算する。
【0076】
【表2】
組立支持部は、継手中央の片側の少なくとも12インチ(305mm)に設置され、必要曲げモーメントが達成されるまで、継手の中央に力を徐々に増加して加えなくてはならない。
【0077】
(振動試験(UL1821、Sec.19))
試験は、2x1のネジ付き流出口および
【0078】
【数1−2】
インチの溝付き流出口T字型、ならびに
【0079】
【数2】
のネジ付き流出口、
【0080】
【数3】
の溝付き流出口、
【0081】
【数4】
インチのネジ付き、および溝付き十字型で行われる。
【0082】
【数5】
インチの十字型は、片側に1インチのネジ付き流出口、およびもう一方の側に
【0083】
【数6】
インチの溝付き流出口を有する。3インチの十字型は、片側に
【0084】
【数7】
インチのネジ付き流出口、およびもう一方の側に
【0085】
【数8】
インチのネジ付き流出口を有する。
【0086】
管および嵌合組立部分は、30時間、性能特性を劣化することなく、振動の効果に耐えなくてはならない。振動試験に引き続き、各試験組立部分は静水圧試験に規定される条件に準拠しなくてはならない。
【0087】
(組み立て試験(UL1821、Sec.22))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0088】
サンプルは、2時間の間、破裂、分離、または漏損することなく、据え付けおよび設計指針に規定された定格圧力に等しい、あるいはそれ以上の内部静水圧、ならびに据え付けおよび設計指針に規定された硬化時間に対応する、その他の内部静水圧に耐えなくてはならない。
【0089】
(静水圧試験(UL1821、Sec.23))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0090】
典型的な管および嵌合組立部分は、1分、破裂、分離、または漏損することなく、定格圧力の5倍の内部静水圧に耐えなくてはならない。
【0091】
(圧力サイクル試験(UL1821、Sec.24))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0092】
典型的な管および嵌合組立部分は、漏損、分離、または、破裂することなく、ゼロから管および取り付け具の2倍の定格圧力の3000圧力サイクルに耐えなくてはならない。サイクルの後、管および嵌合組立部分は、静水圧試験に準拠しなくてはならない。
【0093】
(温度循環試験(UL1821、Sec.25))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0094】
35°F(1.7℃)から最大定格温度までの温度サイクルに供された後、典型的な管および嵌合組立部分は、静水圧試験に準拠しなくてはならない。管および嵌合組立部分は、水で満たし、空気を出し、静水力学的に50psig(345kPa)まで加圧し、35EFの最大定格温度までの温度サイクルの35EF(1.7EC)に供されなくてはならない。各組立部分は、24時間の期間に対し規定される各気温で保たれなくてはならない。5つの完全なサイクル全てを完結しなくてはならない。
【0095】
(長期静水圧試験(UL1821、Sec.27))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0096】
管および嵌合組立部分は、破裂、漏損、または接合部分離することなく、1000時間の間、最大定格温度で組立部分に適応される、以下に規定するフープ応力に耐えなくてはならない。:
【0097】
【表3】
したがって、CPVC管長のネットワーク形成のための例示的な機器および工程によって、一つ以上の上記に述べた目的を達成する。
【0098】
前述の説明では、簡潔さ、明快さ、理解のために、一定の用語を使用しているが、かかる用語は説明の目的で使用され、広義に解釈されることを意図しているため、不必要な制限をそこから暗示するものではない。さらに、ここでの説明および図解は、例示のためであり、本発明は示し説明した正確な詳細に限定されない。
【0099】
後述の請求項では、機能を実行するための手段として説明するいずれの特徴も、言及した機能を実行できる当業者に知られている、いかなる手段をも網羅すると解釈され、ここに示される機能および構造、またはそれと同等のものに制限されないものとする。それと共に含まれ、要約に含まれる例示的な実施形態の説明は、本発明をその中で説明した特徴に制限するとはみなさないものとする。
【0100】
本発明の特徴、発見、および原則を説明し、本発明が解釈され、操作される様式、ならびに獲得した利点および有益な結果、すなわち新しく有益な構造、装置、要素、処置、部品、組み合わせ、システム、設備、操作、方法、および関係は、添付の請求項で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は、CPVC管長および機械式固定具を備える、例示的な火災用スプリンクラシステムの略図である。
【図2】図2は、第一型の機械式固定具を介し、端と端とが接して接合される一組の管長の部分断面正面図である。
【図3】図3は、第一型の機械式固定具で使用するためのシール部材の斜視図である。
【図4】図4は、管長および機械式固定具組立部分の側面図である。
【図5】図5は、結合装置の結合セグメントの底面図である。
【図6】図6は、第二型の機械式固定具を介して接合される、主要管長および分岐管長の部分断面側面図である。
【図7】図7は、分岐装置の第一の弓形部の底面図である。
【図8】図8は、第二型の機械式固定具内で使用される密封部材である。
【図9】図9は、第三型の機械式固定具によって支持されるライザの部分断面上面図である。
【図10】図10は、溝彫り具の斜視図である。
【図11】図11は、張力/深度ガイドを示す図10の溝彫り具の部分図である。
【図12】図12は、張力/深度ガイドの一群の正面図である。
【図13】図13は、図10の溝彫り具および溝付き管長の部分斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、CPVC管を備える火災用スプリンクラシステムに関する。例示的な実施形態では、溶剤セメントを使用しない、管長(pipe length)の機械的相互接続、およびCPVC組成と化学的に適合する弾力のある密封部材の利用を提供する。
【背景技術】
【0002】
建物の多くは、条例によって火災用スプリンクラシステムを有することが必要とされる。さらに、住宅構造には火災消火用システムがますます提供され続けている。耐腐食性、材質の軽さ、据え付けの容易さ、および他の望ましい特性のため、CPVC管システムは、スプリンクラシステムの応用には理想的なほど適している。
【0003】
現行基準の下では、隣接するCPVC管区画の直列結合は、それらの間に永久接着を形成する溶剤セメント技術を使用することによって達成される。かかる技術では、溶剤セメントが硬化するのに十分な時間が必要である。さらに、時として、既存のCPVC火災用スプリンクラシステムを変更または修理することが必要となる。溶剤セメンを使用するには、管ネットワークの変形を一般的な乾燥環境で完成することが要求される。
【0004】
使用に当たっては、火災用スプリンクラシステムは、しばしば持続的に水圧下に置かれる。先行システムでは、システムの変更または修理のため、対象となるスプリンクラ区画のサービスを停止し、水を抜かなくてはならない。新しいCPVC管区画は、適切な硬化時間を必要とする溶剤セメントによって固着されるシステムに、接続されなくてはならない。その後、システムは再びネットワークに接続され、試験される。この工程は24時間以上がかかることもあり、その間、火災用スプリンクラシステムの少なくとも一部は使用できず、代わりとなる火災監視装置が必要となる。したがって、先行技術である接合プロセスに関連する中断時間を除くCPVC導管の接合方法を提供する必要がある。
【0005】
溶剤セメントを使用することによって不可逆の管接続が作り出される。したがって、ズレまたは他の不都合な状態を、容易には訂正できない。さらに、食品調理システムで使用される導管のような導管システムには、洗浄のため頻繁に分解が必要なものもある。したがって、当該技術分野には、解除可能な方法で管セグメントを接合するCPVC導管システムが必要である。
【0006】
金属管またはPVCのようなプラスチック材質を使用するような、他の導管システムでは、溝付きまたは筒状の機械式継手を利用してもよい。機械式継手には、環状の弾力のある密封部材を用いて、緊密に接する管端を係合するものもある。通例、密封部材は、可塑剤または他の薬剤を用いて、エラストマ配合物から成る。また、潤滑剤も、通常、据え付けを容易にするために適用される。しかしながら、かかる先行技術を、CPVC導管の使用に、容易に切り替えることはできない。CPVC導管は、管の材料内で応力亀裂を引き起こしうる可塑剤または潤滑剤との適合性の問題を有しうる。
【0007】
PVC導管では、切断端近くの管に溝を彫る方法は、「筒状溝彫り」と呼ばれる。筒状溝彫りでは、材料は内側へ圧力をかけられ、外側表面に円周の陥没を形成する。この工程で置き換えられた材料によって、効果的に管の内側直径を縮小する。縮小される内側直径は、流体の流れに影響を及ぼす。また、CPVCの特徴および特性は、それ自体では筒状溝彫り工程に簡単には適さない。
【0008】
他の溝彫り工程では、管壁の材料を、刃または他の切断器具で除去することもある。例えば、金属溝の切削は、切断道具によってなし得てもよい。しかしながら、CPVC導管に関する一般的教示では、CPVCに溝を彫るべきではないとされる。CPVC火災用スプリンクラシステムは、厳しいULおよび他の基準に合致しなくてはならない。切断または溝彫り工程の間に、壁の厚さは薄くされるため、CPVC管に溝を彫ることは、管壁の弱体化を防ぐために奨励されていない。したがって、先行技術である管システムの加工および密封方法は、容易にはCPVC導管システムに適応しない。密封適応プロトコルを含む溝付きCPVC導管を用いるシステム方法および試験方法が必要である。
【0009】
さらに、機械式継手は、しばしば圧縮力を利用し、管と密封部材との間を気密的に係合する。CPVC管に適用する圧縮力は、所定の制限を超えてはならない。したがって、CPVCシステムで機械式圧縮型取り付け具を用いるために、圧縮制限機構が必要である。
【0010】
他の望ましいCPVC管ネットワークの構造または変形には、第一の管線から垂直管線までの分岐接続を含んでもよい。当該技術分野では、既存のCPVC火災用スプリンクラシステムへのカットインは、システムを停止し水を抜いて行われる。適切なソケット型T字型取り付け具は、ソケットの合体、溝付き結合アダプタ、およびフランジと組み合わせて使用される。取り付け具は、溶剤セメントを使用して、切断管端に固着させる。注意して、溶剤セメントのカットイン硬化予定を追尾する必要がある。直列結合同様、この工程にはスプリンクラの相当な中断時間の代わりとなる火災監視方法が必要となる。したがって、当該技術分野では、厳しい火災防止基準に合致するシステムを提供しながら、スプリンクラシステムの中断時間を著しく縮小する、カットイン取り付け具および方法が必要である。
【0011】
機械式継手および取り付け具がCPVC管システムにより使用される場合、かかる部品はCPVC導管の特性に合わせた方法で利用されなくてはならない。CPVC材料の圧縮および支持条件に合致しなくてはならない。したがって、CPVC導管の特性に適合する機械式固定具が必要である。
【0012】
また、上記で論じたように、機械式取り付け具は、エラストマ密封部材が、CPVC導管の性能を低下もしくは害することがあり得る、可塑剤および他の薬剤を備える組成からしばしば作られるという点において、重大な欠点を有する。したがって、適合性プロトコルにCPVC導管との機械式取り付け具の使用を提供する必要がある。
【0013】
さらに、プラスチックの導管システムに特有である一定の火災試験基準が開発されている。機械式取り付け具およびアダプタをかかるシステムに係合するには、混成システムが一定の性能基準に合致する必要がある。したがって、承認されている火災基準に従い実行される、プラスチック/機械システムが必要である。また、弾力のある部材をプラスチックシステムに導入するには、CPVC管が環境応力亀裂抵抗に関連する性能の新しい基準に供される必要がある。
【0014】
溝付きCPVC導管を提供する方法および装置が必要である。さらに、当該技術分野では、直接カットインのためCPVC管の正確な穿孔を提供するように作用する機器が必要である。
【0015】
火災用スプリンクラシステムでは、しばしば垂直なライザを使用し、分配システムの分岐を供給する。火災用スプリンクラシステムに供給するライザのために、しばしば金属管を使用する。問題は、材料を過剰圧縮せずに、CPVC導管を適正に支持するためにライザを活用するときには、CPVCは使用できないことである。現在まで、火災用スプリンクラシステムで使用されるCPVC管の最大直径は、約2インチである。したがって、垂直なライザとしてより大きな直径の管の使用を許容する締め付け機構を有する、より大きな管直径(4インチまで)が必要である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0016】
例示的な実施形態において、システムは流体連通する複数の流体管長(fluid pipe length)を備える。管長は、塩素化ポリ塩化ビニル(「CPVC」)組成から成る。ここで使用される用語「CPVC組成」および「CPVC管」は、CPVC組成およびCPVC管がCPVCポリマの連続相を有することを意味し、ポリマ成分の体積で50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上がCPVCである。衝撃抵抗、流れの促進、または他の特性を向上するために、他のポリマをCPVCポリマと組み合わせることができるが、これら他のポリマは、通常、重量で約5〜15%から、より少ない量で使用される。
【0017】
例示的なシステムでは、第一型の機械式固定具は、溶剤セメントを使用せずに、一組の管長を、端と端とが近接した関係で気密的に係合する結合装置を備える。各管長は、その端から所定距離ごとに、管壁に形成される環状溝を有する。各管セグメント上では、端と溝との間の管壁は密封面として機能する。結合装置は、密封面と係合する、CPVC組成と化学的に適合する材料を備える弾力のある環状シールを含む。
【0018】
例示的な第二型の機械式固定具は、溶剤セメントを使用せずに、近接した垂直の関係で、主要管長および分岐管長を気密的に係合する分岐装置を備える。分岐管は、主要管の開口部を通って主要管と連通する。分岐装置は、CPVC組成と化学的に適合する材質を備える。弾力のある密封部材の密封面は、開口部の周囲に直ぐ接した密封領域で、主要管長と係合されている。
【0019】
例示的な実施形態では、組み立てるときに、結合装置および少なくとも一組の管長は、第一の管嵌合組立部分を備え、第一の管嵌合組立部分は、第一の所定試験プロトコルに適合するように作用する。組み立てるときに、分岐装置、主要管長、および分岐管長が、第二の管嵌合組立部分を備え、第二の管嵌合組立部分は、第二の所定試験プロトコルに適合するように作用する。
【0020】
例示的な実施形態では、システムは、CPVC組成から成る少なくとも一つの垂直なライザを含む。このシステムは、少なくとも一つの垂直なライザを支持して係合するように作用する支持装置を備える、第三型の機械式固定具をさらに含む。支持装置は、ライザの壁全体を約180°で抱持するようにそれぞれ作用する、一組の実質的に同一のバンド要素を備える。各バンド要素は、弓形部と、フランジと、腕拡張部とを含む。組み立てるときに、対向するバンド要素のフランジ面および腕拡張部面は、CPVCライザの過剰圧縮を防ぐ圧縮制限機構として作用する。
【0021】
例示的な実施形態では、流体連通するCPVC管長のシステムを形成するための方法が提供される。この方法は、第一型の機械式固定具を使用し、溶剤セメントを使用せずに、端と端とが近接した関係で少なくとも一組の管長を可逆的かつ気密的に係合すること、および第二型の機械式固定具を使用し、溶剤セメントを使用せずに、近接した垂直の関係で、少なくとも一組の主要管長を、少なくとも一つの分岐管長と、分岐位置で気密的に係合することを含む。
【0022】
例示的な実施形態では、流体連通する複数のCPVC管長を備えるシステムであって、少なくとも一組のCPVC管長は、第一型の機械式固定具を介して、端と端とが近接した関係で可逆的に接続され、少なくとも一つのCPVC主要管長は、第二型の機械式固定具を介して、CPVC分岐管長と近接した垂直の関係で可逆的に接続されるシステムが提供される。例示的なシステムは、複数の管長と流体連通する複数の火災用スプリンクラヘッドを含む。
【0023】
例示的な実施形態では、火災用スプリンクラシステムで使用するため最初のCPVC組成から管路を形成することと、最初のCPVC組成と化学的に適合する、第一の材料を備える第一の弾力のある密封部材を形成することと、第一の弾力のある密封部材が、管路との使用に適切であることを識別することとを備える方法が提供される。
【0024】
例示的な方法は、火災用スプリンクラシステムで使用するため、変形CPVC組成を備え変形管路を形成することと、変形管路を接続するための機械式固定具と使用するため、変形CPVC組成と化学的に適合する第二の材料を含む第二の弾力のある密封部材を形成することと、第二の弾力のある密封部材が変形管路との使用に適切であることを識別することとをさらに備える。
【0025】
例示的な実施形態では、火災用スプリンクラシステムの領域をオフライン状態にすることであって、火災用スプリンクラシステムは、CPVCを備える既存の管長ネットワークを備えることと、少なくとも一つの機械式固定具を使用して、少なくとも一部分の既存の管長に流体連通するCPVCを備える少なくとも一つの追加の管長を接続することにより、火災用スプリンクラシステムを変形することと、火災用スプリンクラシステムの領域を、オンライン状態に戻すこととを備える方法が提供される。
【0026】
例示的な方法では、交換する区画を除去し、少なくとも第一の管端を提供するため、既存の管長を直角切断することと、管端から所定距離ごとに、既存の管長の管壁に環状溝を切断することと、その端から所定距離ごとに管壁に環状溝を有する第二の管長を提供することと、既存の管長および第二の管長を、端と端とが近接した関係で、少なくとも一つの機械式固定具と気密的に係合することであって、少なくとも一つの機械式固定具は結合装置であることとによって、火災用スプリンクラシステムを変形する。
【0027】
別の例示的な方法では、分岐位置で主要管長に開口部を切断することと、分岐位置で、主要管長を、少なくとも一つの機械式固定具で包み込むことであって、機械式固定具は、開口部の周囲の主要管長を気密的に係合するように作用する分岐装置であることと、分岐管長を機械式分岐固定具内の流出孔へと受け入れることであって、分岐管長が主要管長に実質的に垂直に配置されることとによって、火災用スプリンクラシステムを変形する。
【0028】
したがって、CPVC導管を利用し、溶剤セメントを使用せずに、関連する硬化時間なしで、システムを変更および/または修理することができる火災用スプリンクラシステムを提供するのが、例示的な実施形態の目的である。
【0029】
また、CPVC管長と機械式固定具内に用いられる弾力のある密封部材との間で、適合性を保証する方法を提供するのも、例示的な実施形態の目的である。
【0030】
また、CPVC管、およびUnderwriters Laboratories Inc.(UL)のような、厳しい試験プロトコルに適合することができる嵌合組立部分を提供するのも、例示的な実施形態の目的である。
【0031】
また、溝付き管および機械式結合装置を使用して、CPVC管長を直列接合するための方法を提供するのも、例示的な実施形態の目的である。
【0032】
また、機械式分岐装置を利用して、既存火災用スプリンクラシステムの分岐線を形成するための方法を提供するのも、例示的な実施形態の目的である。
【0033】
例示的な実施形態の他の目的だけでなく、これらもまた、後述する詳細な説明および図面を考慮の上で、明らかになる。
【0034】
後述する例示的な実施形態の詳細な説明だけでなく、前述の概要は、添付の図面を参照して読むことによりさらによく理解される。本発明を図解する目的のため、図面では一定の例示的な実施形態が示される。しかしながら、本発明が示される正確な処置および手段に限定されないことは理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1に関して、例示的な実施形態では、概して10で表示される火災用スプリンクラシステムの一部は、塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)から成るプラスチック管長12a、12b、12c、12d、12eのネットワークを含む。管のネットワークは複数の火災用スプリンクラヘッド14と流体連通する。好ましい種類のCPVC樹脂は、BLAZEMASTER7のブランド名で販売されている。例示的なCPVC組成は、以下のような物理的および熱的特徴を有する。
【0036】
【表1】
例示的な実施形態では、管長12a、12bを、端と端とが近接した関係で接合し、直列接合部を形成してもよい。先行技術であるシステムでは、CPVC管長間の直列接合部を、二つの管長の間に延在するカプラまたはソケットを使用して形成し、溶剤セメントを介して各管区間に固着する。図解するように、この例示的な実施形態では、第一型の機械式固定具または結合装置16は、管長12a、12bを、端と端とが近接した関係で気密的に係合する。結合装置16を使用することによって、この接合での溶剤セメントの必要は排除される。機械式継手固定具は、金属を溝付き金属端管に接合するときに使用することで知られている。しかしながら、薄くなる壁の厚さ、ガスケット適合性、および管の過剰圧縮への懸念から、従来からの機械式継手の使用が、CPVC導管システムにおいては阻まれている。
【0037】
また、機械式固定具も、CPVC溝付きアダプタを使用し、金属管とCPVC管との間の移行に使用されることで知られる。アダプタは溶剤セメントを介し、CPVC導管に固着される。これまで、かかる機械式固定具は、一組のCPVC管セグメントを接合するためには使用されてこなかった。周知の溝付きアダプタは、以下でより詳細に論じられるような予形成済みの管に溝を彫ることとは非常に異なった工程で、その最終形状に形作られる。
【0038】
例示的な実施形態では、主要管長12cを分岐管長12dと分岐位置18で接合し、T字型分岐(T分岐)を形成してもよい。さらなる分岐管(図1に透視的に示されている)は、十字型分岐(X分岐)を形成するために使用してもよい。第二型の機械式固定具または分岐装置24をT分岐に使用し、カットイン開口部は、直接、主要管長12cの管壁に生成される。変形させた第二の機械式固定具(本図には図示せず)を、X分岐を形成するために利用してもよく、以下でさらに詳しく説明するように、第一の開口部と直径方向に対向する主要管長12cの管壁にカットインさせる。
【0039】
また、例示的な実施形態では、CPVC導管を垂直なライザ12eに利用する。CPVC導管を垂直なライザに使用することによって、金属ライザでは遭遇しない課題が引き起こされる。例示的な実施形態では、第三型の機械式固定具または支持装置30を、ライザを支持するために使用する。
【0040】
図2に示すように、管長12a、12bは、各管長12a、12bのそれぞれの端36、38から軸方向に離間した環状外部溝32、34を含む。管長12aは、溝32と端36との間に配置される環状密封面部40を含む。同じく、管長12bは、溝34と管端38との間の環状密封面部42を含む。
【0041】
図3および4で最も明確に示されるように、結合装置16は、操作位置内で環状の密封面部40、42を気密的に係合する環状の弾力のある密封部材46を含む。密封部材46を形成する材料は、劣化または管内の応力亀裂の形成を避けるため、CPVC組成に適合していなくてはならない。例示的な実施形態では、密封部材46は二股内部密封面47を含んでもよい。
【0042】
図4および5に関して、この例示的な実施形態では、結合装置16は、実質的には同一の構成であってもよい一組の結合セグメント48、50を含む。したがって、便宜上、セグメント48の構成のみを詳細に説明する。結合セグメント48は、第一の端56、第二の端58、および第一の端と第二の端との間に延在する内部の陥凹面60を有する弓形体54を備える。縦溝62は、陥凹面60に沿って、第一の端56から第二の端58に延在する。縦溝62は、密封部材46を受け入れるよう設計されている。この例示的な実施形態では、フランジ64は、各端56、58から延出し、各フランジはそれを貫通する留め具穴66を有する。
【0043】
結合装置16が組み立てられる状態にある場合、結合セグメントのうちの一つの第一および第二の端は、他の結合セグメントの第一および第二の端それぞれに呈される。縦溝62を含み、内部の陥凹面60(図2に示される)によって境界を示される、内部円周領域70内に、密封部材46を係合する。この例示的な実施形態では、一組の機械式留め具72を前記一組の結合セグメントに接続するために利用する。各フランジ64は、もう一方の結合セグメント上の一致する面に隣り合うことに適するほぼ平面である表面65を含む。これらの面を係合することによって、管長12a、12bにかかる圧縮力を制限する手段が提供される。他の実施形態では、他の材料を使用してもよいが、例示的な実施形態では、弓形体54は、概してダクタイル鋳鉄から製造される。
【0044】
組み立てるときには、以下で詳細に説明するように、結合装置および一組の管長は、試験プロトコルに適合するように作用する第一の管嵌合組立部分を備える。
【0045】
再び図1に関して、例示的な実施形態では、第二型の機械式固定具または分岐装置24をカットインT字型(T)接続に用いる。代替的な実施形態では、変形分岐装置をカットイン十字型(X)接続に利用する。
【0046】
図6に図解するように、分岐装置24は、主要管長12cと分岐管12dとの間の流体連通を可能とするカットイン開口部76を有する主要管長12cによって使用されるよう適応される。開口部76は、丸く、すなわち管壁上の円の突起部である。主要管長12cおよび分岐管長12dを、その縦軸が垂直関係になるよう配置する。
【0047】
分岐装置24は、管長12を形成するCPVC組成に化学的に適合する材料を備える、弾力のある密封部材78を含む。それぞれがCPVCに適合する限り、弾力のある密封部材78は、環状シール46と同じ材料から成っていてもよく、または異なる材料から成っていてもよい。
【0048】
図6および7に関して、分岐装置24は、第一および第二の弓形部80、82をそれぞれ含む。第一の弓形部80は、主要管長12cの外周にほぼ一致する陥凹の鞍状面84を含む。分岐管孔86は差込壁88で囲まれている。例示的な差込壁88は、口76の屈曲にほぼ一致する輪郭沿いのへり90を含む。鞍状面84内に延在する密封凹部94は、差込壁88を取り囲む。密封凹部94は、主要管長12cの外側直径の屈曲に概して従うよう適応される。第一の弓形部80は、実質的に180Eで主要管長12cの外側壁全体を抱持し、開口部76の位置で管長を補強する。
【0049】
図6に関して、第二の弓形部82は、内部主要管長12cの境界線に従って、概して適応される陥凹面98を含む。分岐装置24を組み立てるときに、密封部材78は密封凹部94内に据え付けられる。この実施形態では、第一および第二の弓形部80、82に接合するために、一組の機械式留め具100を利用する。各弓形部80、82は、もう一つの対向する弓形部の上の一致する平面領域に隣り合うよう適応される、実質的な平面領域104を含む。これらの領域は、主要管長12cが分岐装置24を包み込むとき、圧縮制限装置として働く。
【0050】
図8に関して、変形されていない状態の弾力のある密封部材78は、それを貫通する中央孔を有する鞍形状体106を備える。第一の面108は、密封凹部94の閉端の形に概して従う輪郭を描く。対向する密封面110は、主要管長12cの外側管壁の輪郭に従う輪郭を描く。この例示的な実施形態では、弾力のある密封部材78は、二つの対向する鍵状突起部112を含む。鍵状突起部112は、密封凹部94の鍵凹部114と恊働するよう適合し、密封凹部94内での弾力のある密封部材の適切な配向を容易にする。組み立て状態では、弾力のある密封部材は、外側管壁を係合し、開口部76を取り囲む関係にある流体密封環状シールを形成するため圧縮されている。組み立てるときに、分岐装置、主要管長、および分岐管長は、以下で説明するように、試験プロトコルに適合するように作用する、第二の管嵌合組立部分を備える。
【0051】
代替の例示的な実施形態では、図1で透視的に図解したが、変形の分岐装置十字型分岐を形成するために利用されてもよい。二つの弓形部80および2つの弾力のある密封部材78を、そこに形成され垂直方向に対向する開口部を有する主要管長を包み込むために利用する。
【0052】
再び図1に関して、例示的なシステム10は、CPVC材料から成る少なくとも一つの垂直なライザ12eを含む。特に、例示的なシステムでは、CPVC垂直なライザ12eが提供され、管直径は
【0053】
【数1−1】
より大きく、好ましくは4インチ以上である。図9に関して、支持装置30は、実質的に同一の一組のバンド要素120を含む。各バンド要素120は、約180E中でライザ12eの壁全体を抱持するように適合された弓形部122を含む。さらに、各バンド要素120は、弓形部122の第一の端から垂直に延出するほぼ平面のフランジ面126を有する、フランジ部124を含む。フランジ面126は、機械式留め具128を受け入れるための、それを貫通する孔を有する。腕拡張部132は、第二の端の弓形部122から垂直に延出するほぼ平らな面134を備える。また、腕拡張部も、機械式留め具128を受け入れるための、それを貫通する孔を含む。腕拡張部132は、垂直なライザ12eを安定させる構造部材と接続するように適合される。例示的な支持装置30は、例示的な実施形態では金属から成るが、他の実施形態では他の材料を使用してもよい。
【0054】
ライザ12eのような、より大きな直径のCPVC管長を使用する場合、管および支持組立部分に対し、独特な課題が引き起こされる。例えば、管長は管壁が過剰圧縮されないで支持されなくてはならない。したがって、圧縮許容範囲は機械式固定具の構成において考慮されなくてはならない。また、材料の膨張および収縮も考慮に入れなくてはならない。さらに、例示的なシステム10は、連続的に加圧される濡れた火災用スプリンクラシステムでの使用が意図されている。
【0055】
支持装置30が組み立てられ、ライザを支持する作用状況にあるとき、一つの要素のフランジ面126は、もう一方の対向する要素のフランジ面126に隣り合うよう適合される。同じく、一つの要素の腕拡張部平面134は、もう一方の対向する要素の腕拡張部平面134に隣り合うよう適合される。この処置は、CPVCライザが所定の圧縮制限を超えることを防ぐ圧縮制限機構として機能する。
【0056】
例示的な方法には、流体連通する管長12のシステム形成が含まれ、管長はCPVC組成から成る。システムを形成する際、少なくとも一組の管長12a、12bを、溶剤セメントを使用せずに、端と端とが近接した関係で気密的に係合する。代わりに、少なくとも一組の管長を、第一型の機械式固定具または結合装置16に、可逆的に係合する。
【0057】
例示的な方法では、少なくとも一つの主要管長12c、および少なくとも一つの分岐管12dを、溶剤セメントを使用せずに、分岐位置で近接した垂直関係で気密的に係合する。主要管長および分岐管を、第二型の機械式固定具または分岐装置24と、可逆的および解放可能なように係合する。
【0058】
例示的な方法には、一組の管長および結合装置を備える、第一の管嵌合組立部分を試験プロトコルに供することを含む。また、主要管長、分岐管、および分岐装置を備える第二の管嵌合組立部分も、試験プロトコルに供される。
【0059】
例示的な方法では、一組の管長を気密的に係合することには、その端から所定距離ごとに、各管長12a、12bの管壁に連続の環状溝32,34を形成することを含む。CPVC管と化学的に適合する材料から成る弾力のある環状シール46を、溝と管端との間の密封面40、42の上に配設する。それゆえ、環状シールが内部円周領域70を形成する、各結合セグメントの内部縦溝62内に据え付けられるように、一組の結合セグメントをシール周辺に配置する。
【0060】
図10〜13に関して、例示的な実施形態では、管溝32を溝彫り具120を使用して形成する。管の端の密封面は、制御仕様に準じて形成してもよいため、好ましくは、実施様態の管の端を直角に切断する。
【0061】
管の直径に基づき、切断刃124を選択する。例えば、例示的な方法では、直径2から3インチの管に対しては、刃は約0.312インチ幅を使用する。4インチ径の管に対しては、約0.375インチ幅の刃を使用してもよい。管壁の厚さに実質的に一致する幅の溝を、刃で切断する。当然ながら、この方法は例示である。
【0062】
刃124を上支持部126で支持し、刃が前後に動くことを防ぐ。刃が左右に動くことを防ぐため、ブッシング128を据え付ける。例示的な方法では、0.312インチ刃に対し、ブッシングを刃の両側に使用する。0.375インチ刃に対しては、刃の片側(「A」側)にだけブッシングを使用する。そのようにして、以下の詳細のように、寸法「A」に対する切断ガイドへの調節を行わずに、刃を容易に変更し得る。
【0063】
例示的な方法では、管壁内で形成される溝32の張力および深度を制限するため、張力/深度ガイド132を利用する。必要に応じて、例示的な張力/深度ガイドを調節してもよい。設定を一定に維持するため、ロッキングナット134を据え付ける。例示的な方法では、互換性のある張力/深度ガイド132a、132b、132c、132dを提供し、管の大きさに準じて選択する。
【0064】
例示的な方法では、管の縁140に配列される切断ガイド138を利用して、管の端に隣接する縦の密封面40を適切な大きさに保持する。溝32から縁140までの距離を、密封面40の幅である寸法「A」と呼ぶ。例示的な実施形態では、必要に応じて切断ガイド138を調節してもよい。切断ガイドの設定を保持するため、ロッキングナット142を据え付ける。管の環状の外側面にほぼ垂直に延在する溝壁を、一直線に切断しても、丸みを付けてもよい実施形態もある。
【0065】
管長12aを適切に配置し、張力ハンドル146を回し、外側管壁を刃124と係合する。その後、溝彫り具120を、管材料を除去する切断刃124付きの管に対して回転させる。張力ハンドルを回転させると、菅材料は後に続く各通路上に除去される。張力深度ガイドの動きのため、さらに除去する管材料がなくなるまで、工程は継続する。溝彫り具を回転させながら、管縁140が切断ガイドに沿って動き、密封面40に対し適切な幅を保持することを確実にするため、切断ガイド138を監視しなくてはならない。
【0066】
最初の溝が形成された後、溝直径を測定し、溝直径が規格内であることを検証する。必要に応じて、張力/深度ガイド132を調節し、溝彫り工程を繰り返す。寸法「A」を測定し、密封面40が規格内であることを検証する。必要に応じて、切断ガイド138を調節し、溝彫り工程を繰り返す。
【0067】
例示的な方法では、主要管長12cを分岐管12dに気密的に係合することは、分岐位置で主要管長に開口部76を形成することを含む。第一の弓形部内の密封凹部94内に担持される密封部材78が、主要管長が開口部周辺で圧縮して係合するように、主要管長の管壁を、第一および第二の弓形部80、82を備える分岐装置24で抱持する。
【0068】
例示的な方法では、分岐切断道具(図示せず)を、分岐位置で主要管長に開口部を切断するために利用する。カットアウトクーポンが主要管長に入らないよう、例示的な分岐切断道具は、カットアウトクーポンを保有することができる。
【0069】
(機械コネクタ用のUL試験)
ここで開示する例示的な実施形態は、管および機械式固定具組立部分が、火災用スプリンクラシステムに使用されるUL試験条件に合致できるか、またはそれを超えることができるかを目的の一つとする。嵌合組立部分に供されるであろういくつかの試験を、以下で簡単に説明する。
【0070】
(火災加熱試験(UL1821、Sec13))
天井用ペンダント、支柱、および側壁用ペンダントに対する典型的な管および嵌合組立部分を試験する必要がある。
【0071】
露出管および嵌合組立部分は、
a)燃焼、分離、または漏出してはならず、
b)意図される作動位置で、スプリンクラを保持しなくてはならない。
【0072】
火災加熱に続き、管および嵌合組立部分は5分間、破裂または漏出もなく、最大定格圧力に等しい内部静水圧に耐えなくてはならない。
【0073】
(曲げモーメント試験(UL213、Sec.12))
1/2および3/4インチの流出口以外のネジ付き流出口接続を含む全てのT字型および十字型で試験を行う。
【0074】
特定の曲げモーメントに供されるとき、取り付け具および管接合組立部分は、漏出または破裂してはならない。試験の間、組立部分は定格圧力に加圧されなくてはならない。
【0075】
スプリンクラシステム導入基準ANSI/NFPA13で定義される、管支持部間の最大距離の2倍で、管に充満する水の重さの2倍に基づいて必要曲げモーメントを計算する。
【0076】
【表2】
組立支持部は、継手中央の片側の少なくとも12インチ(305mm)に設置され、必要曲げモーメントが達成されるまで、継手の中央に力を徐々に増加して加えなくてはならない。
【0077】
(振動試験(UL1821、Sec.19))
試験は、2x1のネジ付き流出口および
【0078】
【数1−2】
インチの溝付き流出口T字型、ならびに
【0079】
【数2】
のネジ付き流出口、
【0080】
【数3】
の溝付き流出口、
【0081】
【数4】
インチのネジ付き、および溝付き十字型で行われる。
【0082】
【数5】
インチの十字型は、片側に1インチのネジ付き流出口、およびもう一方の側に
【0083】
【数6】
インチの溝付き流出口を有する。3インチの十字型は、片側に
【0084】
【数7】
インチのネジ付き流出口、およびもう一方の側に
【0085】
【数8】
インチのネジ付き流出口を有する。
【0086】
管および嵌合組立部分は、30時間、性能特性を劣化することなく、振動の効果に耐えなくてはならない。振動試験に引き続き、各試験組立部分は静水圧試験に規定される条件に準拠しなくてはならない。
【0087】
(組み立て試験(UL1821、Sec.22))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0088】
サンプルは、2時間の間、破裂、分離、または漏損することなく、据え付けおよび設計指針に規定された定格圧力に等しい、あるいはそれ以上の内部静水圧、ならびに据え付けおよび設計指針に規定された硬化時間に対応する、その他の内部静水圧に耐えなくてはならない。
【0089】
(静水圧試験(UL1821、Sec.23))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0090】
典型的な管および嵌合組立部分は、1分、破裂、分離、または漏損することなく、定格圧力の5倍の内部静水圧に耐えなくてはならない。
【0091】
(圧力サイクル試験(UL1821、Sec.24))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0092】
典型的な管および嵌合組立部分は、漏損、分離、または、破裂することなく、ゼロから管および取り付け具の2倍の定格圧力の3000圧力サイクルに耐えなくてはならない。サイクルの後、管および嵌合組立部分は、静水圧試験に準拠しなくてはならない。
【0093】
(温度循環試験(UL1821、Sec.25))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0094】
35°F(1.7℃)から最大定格温度までの温度サイクルに供された後、典型的な管および嵌合組立部分は、静水圧試験に準拠しなくてはならない。管および嵌合組立部分は、水で満たし、空気を出し、静水力学的に50psig(345kPa)まで加圧し、35EFの最大定格温度までの温度サイクルの35EF(1.7EC)に供されなくてはならない。各組立部分は、24時間の期間に対し規定される各気温で保たれなくてはならない。5つの完全なサイクル全てを完結しなくてはならない。
【0095】
(長期静水圧試験(UL1821、Sec.27))
試験は、T字型および十字型の両方に対し、管の大きさおよび穴の大きさの全組み合わせで行われる。
【0096】
管および嵌合組立部分は、破裂、漏損、または接合部分離することなく、1000時間の間、最大定格温度で組立部分に適応される、以下に規定するフープ応力に耐えなくてはならない。:
【0097】
【表3】
したがって、CPVC管長のネットワーク形成のための例示的な機器および工程によって、一つ以上の上記に述べた目的を達成する。
【0098】
前述の説明では、簡潔さ、明快さ、理解のために、一定の用語を使用しているが、かかる用語は説明の目的で使用され、広義に解釈されることを意図しているため、不必要な制限をそこから暗示するものではない。さらに、ここでの説明および図解は、例示のためであり、本発明は示し説明した正確な詳細に限定されない。
【0099】
後述の請求項では、機能を実行するための手段として説明するいずれの特徴も、言及した機能を実行できる当業者に知られている、いかなる手段をも網羅すると解釈され、ここに示される機能および構造、またはそれと同等のものに制限されないものとする。それと共に含まれ、要約に含まれる例示的な実施形態の説明は、本発明をその中で説明した特徴に制限するとはみなさないものとする。
【0100】
本発明の特徴、発見、および原則を説明し、本発明が解釈され、操作される様式、ならびに獲得した利点および有益な結果、すなわち新しく有益な構造、装置、要素、処置、部品、組み合わせ、システム、設備、操作、方法、および関係は、添付の請求項で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は、CPVC管長および機械式固定具を備える、例示的な火災用スプリンクラシステムの略図である。
【図2】図2は、第一型の機械式固定具を介し、端と端とが接して接合される一組の管長の部分断面正面図である。
【図3】図3は、第一型の機械式固定具で使用するためのシール部材の斜視図である。
【図4】図4は、管長および機械式固定具組立部分の側面図である。
【図5】図5は、結合装置の結合セグメントの底面図である。
【図6】図6は、第二型の機械式固定具を介して接合される、主要管長および分岐管長の部分断面側面図である。
【図7】図7は、分岐装置の第一の弓形部の底面図である。
【図8】図8は、第二型の機械式固定具内で使用される密封部材である。
【図9】図9は、第三型の機械式固定具によって支持されるライザの部分断面上面図である。
【図10】図10は、溝彫り具の斜視図である。
【図11】図11は、張力/深度ガイドを示す図10の溝彫り具の部分図である。
【図12】図12は、張力/深度ガイドの一群の正面図である。
【図13】図13は、図10の溝彫り具および溝付き管長の部分斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CPVC組成から形成される、流体連通する複数の流体管長と、
第一型の機械式固定具であって、該複数の管長のうちの少なくとも一組を、溶剤セメントを使用せずに、端と端とが近接した関係で気密的に係合するように作用する結合装置を備える、第一型の機械式固定具と、
第二型の機械式固定具であって、主要管長と分岐管長とを、溶剤セメントを使用せずに、近接した垂直関係で気密的に係合するように作用する分岐装置を備え、該主要管長の管壁は、該分岐位置に内部を貫通する開口部を含む、第二型の機械式固定具と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記結合装置は、前記CPVC組成と化学的に適合する材質から成る弾力のある環状シールを含み、前記少なくとも一組の管長のそれぞれは、その端から所定距離の管壁に形成された連続の環状溝を含み、該管の端と該溝との間の各管長上の該管壁の一部分は、密封面を備え、該弾力のある環状シールは、該一組の溝付き管長の該密封面と係合する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分岐装置は、前記CPVC組成と化学的に適合する材質かなら成る弾力のある密封部材を含み、該弾力のある密封部材の密封面は、前記開口部の周囲に直ぐ接した密封領域において、前記主要管長と係合する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記結合装置は、
一組の結合セグメントであって、各結合セグメントは、第一の端、第二の端、該第一の端と該第二の端との間に延在する内部の陥凹面、および該陥凹面に沿って延在する縦溝を有する弓状体を備える、一組の結合セグメントと、
該一組の結合セグメントを着脱自在に接続するように作用する、少なくとも一つの機械式留め具と
を備え、
該結合装置が組み立てられるときに、前記弾力のある環状シールは、各セグメントの該縦溝内に延在する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記分岐装置は、
前記主要管長の前記管壁を抱持する円筒空間を互いの間に画定する、対向する第一と第二の弓形部であって、該第一の弓形部は該主要管長の外周にほぼ一致する陥凹の鞍状面を含み、分岐管孔は前記開口部と重なり合う寸法にされ、差込壁は該分岐管孔の周りを囲み、かつ輪郭沿いのへりを含み、密封凹部は該差込壁を取り囲み、かつ該陥凹の鞍状面で開口している、対向する第一と第二の弓形部と、
該対向する弓形部に着脱自在に接続するように作用する、少なくとも一つの機械式留め具と
を含み、
前記弾力のある密封部材は、該密封凹部内に着座している、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記弾力のある密封部材は、少なくとも一つの鍵状突起部を含み、前記密封凹部は、該弾力のある密封部材を該密封凹部内に配向するように作用する、少なくとも一つの恊働する鍵凹部を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記結合装置の各弓形セグメントは、前記一組のCPVC管長のそれぞれの過剰圧縮を防ぐ圧縮制限機構として作用する制限面を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記分岐装置の前記第一および第二の弓形部は、前記CPVC主要管長の過剰圧縮を防ぐ圧縮制限機構として作用する制限面を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
組み立てるときに、前記結合装置および前記少なくとも一組の管長は、第一の管嵌合組立部分を備え、該第一の管嵌合組立部分は、第一の所定試験プロトコルに適合するように作用する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
組み立てるときに、前記分岐装置、前記主要管長、および前記分岐管長は、第二の管嵌合組立部分を備え、該第二の管嵌合組立部分は、第二の所定試験プロトコルに適合するように作用する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数の流体管長は、CPVC組成から成る少なくとも一つの垂直なライザを含む請求項10に記載のシステムであって、該システムは、
第三型の機械式固定具をさらに備え、該第三型の機械式固定具は、少なくとも一つの垂直なライザを支持して係合するように作用する支持装置を備え、該支持装置は、実質的に同一の一組のバンド要素を備え、各バンド要素は、該ライザの壁全体を約180Eで抱持するように作用する弓形部と、該弓形部の第一の端から延出する機械式留め具を受け入れるため内部を貫通する孔を有する、ほぼ平面のフランジ面を含むフランジと、前記弓形部の他方の端に配置する腕拡張部とを含み、該腕拡張部は、別の機械式留め具を受け入れるため内部を貫通する孔を含み、組み立てるときに、該フランジ面および対向するバンド要素の該腕拡張部は、所定の圧縮制限を越えるCPVCライザの圧縮を防止する圧縮制限機構として作用する、システム。
【請求項12】
前記垂直なライザ管長は、約2インチ〜約4インチの直径を有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記分岐装置の前記第二の弓形部は、前記第一の弓形部に構造上実質的に類似しており、該分岐装置は、前記主要管長および第二の分岐管長を、第二の分岐位置において近接した垂直関係で気密的に係合するように作用し、該主要管長の前記管壁は、前記第一の分岐位置と直径方向に対向する前記第二の分岐位置において自身を貫通している第二の開口部を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
流体が漏出することなく、1000時間、150°Fで少なくとも約375psigの持続的圧力下で作用する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数の流体管長と流体連通する火災用スプリンクラヘッドをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
a)流体連通する管長のシステムを形成することであって、該管長はCPVC組成から成り、
i)少なくとも一組の管長を、溶剤セメントを使用せずに、端と端とが近接した関係で気密的に係合することと、
ii)CPVC組成を含む少なくとも一つの主要管長を、溶剤セメントを使用せずに、分岐位置で少なくとも一つの分岐管長と近接した垂直関係で気密的に係合することと
を含む、方法。
【請求項17】
(a)において、前記少なくとも一組の管長は、第一型の機械式固定具および前記少なくとも一つの主要管長と可逆的かつ気密的に係合され、前記少なくとも一つの分岐管長は、第二型の機械式固定具と可逆的かつ気密的に係合されている、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
b)前記少なくとも一組の管長および前記第一型の機械式固定具を備える、少なくとも一つの第一の管嵌合組立部分を、第一の所定試験プロトコルに供することと、
c)前記少なくとも一つの主要管長、前記少なくとも一つの分岐管、および前記第二型の機械式固定具を備える、少なくとも第二の管嵌合組立部分を、所定試験プロトコルに供することと
をさらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(a)(i)において、前記少なくとも一組の管長を気密的に係合することは、
該管長のそれぞれの端から所定距離ごとに、該管長のそれぞれの管壁に連続の環状溝を形成することであって、該管端と該溝との間の各管長上の該管壁の一部分は、密封面を備えることと、
弾力のある環状シールを、隣接する一組の溝付き管長の該密封面上に配置することであって、該弾力のある環状シールは、前記CPVC組成と化学的に適合する材質を含むことと、
該弾力のある環状シールの周囲に、該シールが各結合セグメントの縦溝内に座着するように、一組の結合セグメントを配置することと、
を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
(a)(ii)において、前記少なくとも一つの主要管長を、前記分岐管長と気密的に係合することは、
前記分岐位置で該主要管長内の開口部を形成することと、
該分岐位置で、該主要管長の前記管壁を分岐装置と抱持することであって、該分岐装置は、
第一の弓形部であって、該主要管長の外周にほぼ一致する陥凹の鞍状面、前記開口部内に延在する寸法の分岐管孔、該鞍状面の輪郭にほぼ一致する輪郭沿いのへりで内側に終端する、該分岐管孔を取り囲む差込壁、および前記鞍状壁で開口し、前記分岐管の前記方向に終端する、前記差込壁を取り囲む密封凹部を含む、第一の弓形部と、
前記主要管長を抱持するように作用する面を有する第二の弓形部と、
前記密封凹部内に配設される弾力のある密封部材であって、前記開口部の周囲で前記管長と環状に係合され、前記CPVC導管と化学的に適合する弾力のある密封部材と、
前記第一の弓形部を前記第二の弓形部と係合するように作用する、少なくとも一つの機械式留め具とを含むことと、
前記分岐管孔内の分岐管長を受け入れることと、
を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
(a)において、管長の前記システムを形成することは、
iii)CPVC組成から成る垂直なライザを、第三型の機械式固定具によって支持することであって、該垂直なライザは、前記少なくとも一つの主要管長と流体連通すること
をさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
流体連通する複数のCPVC管長であって、少なくとも一組のCPVC管長は、端と端とが近接した関係で、第一型の機械式取り付け具を介して可逆的に接続され、少なくとも一つのCPVC主要管長は、垂直関係で、第二型の機械式取り付け具を介して、CPVC分岐管長と可逆的に接続される、複数のCPVC管長と、
該複数の管長と流体連通する複数の火災用スプリンクラヘッドと
を備える、システム。
【請求項23】
a)火災用スプリンクラシステムで使用するために、最初のCPVC組成を含む管路を形成することと、
b)該管路に接続するための機械式固定具を使用するために、該最初のCPVC組成と化学的に適合する第一の材質を備える、第一の弾力のある密封部材を形成することと、
c)該第一の弾力のある密封部材が該管路との使用に適切であると識別することと
を備える、方法。
【請求項24】
e)前記火災用スプリンクラシステムで使用するために、変形CPVC組成を含む変形管路を形成することと、
f)該変形管路を接続するための機械式固定具と使用するために、該変形CPVC組成と化学的に適合する第二の材質を含む第二の弾力のある密封部材を形成することと、
g)該第二の弾力のある密封部材が該変形管路との使用に適切であると識別することと
をさらに備える、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
a)火災用スプリンクラシステムの領域をオフライン状態にすることであって、該火災用スプリンクラシステムは、CPVCを含む既存の管長ネットワークを備えることと、
b)少なくとも一つの機械式固定具を使用して、既存の管長の少なくとも一部分と流体連通するCPVCを含む少なくとも一つの追加の管長を接続することによって、該火災用スプリンクラシステムを変形することと、
c)該火災用スプリンクラシステムの該領域を、オンライン状態に戻すことと
を備える、方法。
【請求項26】
b)において、前記火災用スプリンクラシステムを変形することは、
(b)(i)交換されるべき一区画を除去し、少なくとも第一の管端を提供するために、前記既存の管長を直角切断することと、
(b)(ii)該管端から所定距離ごとに、該既存の管長の前記管壁に環状溝を切断することと、
(b)(iii)自身の端から所定距離ごとに、該管壁に環状溝を有する第二の管長を提供することと、
(b)(iv)該既存の管長および該第二の管長を、端と端とが近接した関係で、少なくとも一つの機械式固定具と気密的に係合することであって、該少なくとも一つの機械式固定具は、結合装置であることと
により、該既存の管長の一区画を交換することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
b)において、前記火災用スプリンクラシステムを変形することは、
(b)(i)分岐位置において主要管長に開口部を切断することと、
(b)(ii)該分岐位置において該主要管長を前記少なくとも一つの機械式固定具で包み込むことであって、該機械式固定具は、該開口部の周囲の該主要管長を気密的に係合するように作用する分岐装置であることと、
(b)(iii)分岐管長を機械式分岐固定具内の流出孔へと受け入れることであって、該分岐管長は、該主要管長に実質的に垂直に配置されることと
により、分岐管を提供することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
組立部分であって、
CPVC組成を備える第一および第二の管長と、
該第一および第二の管長を気密的に係合するように作用する機械式固定具であって、組み立てるときに、該組立部分は第一の所定試験プロトコルに適合するように作用する、機械式固定具と
を備える、組立部分。
【請求項29】
前記第一の所定試験プロトコルは、火災加熱試験、UL1821、Sec.13;曲げモーメント試験、UL213、Sec.12;振動試験、UL1821、Sec.19;組み立て試験、UL1821、Sec.22;静水圧試験,UL1821、Sec.23;圧力サイクル試験、UL1821、Sec.24;温度サイクル試験、UL1821、Sec.25;長期静水圧試験、UL1821、Sec.27;およびそれらの組み合わせから成る群のうちの少なくとも一つの要素を備える、請求項28に記載の組立部分。
【請求項30】
前記第一および第二の管長のそれぞれは、自身の端からの所定距離において前記管壁に形成される連続の環状溝を含み、該管端と該溝との間の各管長上の該管壁の前記部分は、密封面を備え、該第一および第二の管長は、互いに端と端とが近接した関係にあり、
前記機械式固定具は、弾性シールを含む結合装置を備え、該弾性シールは、該密封面と環状に係合し、該管長の該両端に跨るように作用し、該シールは、前記CPVC組成と化学的に適合する材質を備える、請求項28に記載の組立部分。
【請求項31】
前記第一の管長は主要管長であり、前記第二の管長は分岐管長であり、該主要管長および該分岐管長は、互いに近接した垂直関係にあり、該主要管長は、その分岐位置に少なくとも一つの開口部を含んでおり、
前記機械式固定具は、第一の弓形部を含む分岐装置を備え、該第一の弓形部は、該主要管長の外周にほぼ一致する陥凹の鞍状面と、該開口部内に延在する寸法の分岐管孔と、該分岐管を取り囲む差込壁であって、該鞍状面の輪郭にほぼ一致する輪郭沿いのへりで内側に終端する、差込壁と、該差込壁を取り囲む密封凹部であって、該鞍状壁で開口し、前記分岐管の方向に終端する密封凹部とを含み、そして、該分岐装置は、該主要管長を抱持するように作用する面を有する第二の弓形部と、該密封凹部に配置される弾力のある密封部材であって、該開口部の周囲の該管長と環状に係合され、前記CPVC組成と化学的に適合する、弾力のある密封部材と、該第一の弓形部を該第二の弓形部と係合するように作用する、少なくとも一つの機械式留め具とを含む、請求項28に記載の組立部分。
【請求項1】
CPVC組成から形成される、流体連通する複数の流体管長と、
第一型の機械式固定具であって、該複数の管長のうちの少なくとも一組を、溶剤セメントを使用せずに、端と端とが近接した関係で気密的に係合するように作用する結合装置を備える、第一型の機械式固定具と、
第二型の機械式固定具であって、主要管長と分岐管長とを、溶剤セメントを使用せずに、近接した垂直関係で気密的に係合するように作用する分岐装置を備え、該主要管長の管壁は、該分岐位置に内部を貫通する開口部を含む、第二型の機械式固定具と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記結合装置は、前記CPVC組成と化学的に適合する材質から成る弾力のある環状シールを含み、前記少なくとも一組の管長のそれぞれは、その端から所定距離の管壁に形成された連続の環状溝を含み、該管の端と該溝との間の各管長上の該管壁の一部分は、密封面を備え、該弾力のある環状シールは、該一組の溝付き管長の該密封面と係合する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分岐装置は、前記CPVC組成と化学的に適合する材質かなら成る弾力のある密封部材を含み、該弾力のある密封部材の密封面は、前記開口部の周囲に直ぐ接した密封領域において、前記主要管長と係合する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記結合装置は、
一組の結合セグメントであって、各結合セグメントは、第一の端、第二の端、該第一の端と該第二の端との間に延在する内部の陥凹面、および該陥凹面に沿って延在する縦溝を有する弓状体を備える、一組の結合セグメントと、
該一組の結合セグメントを着脱自在に接続するように作用する、少なくとも一つの機械式留め具と
を備え、
該結合装置が組み立てられるときに、前記弾力のある環状シールは、各セグメントの該縦溝内に延在する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記分岐装置は、
前記主要管長の前記管壁を抱持する円筒空間を互いの間に画定する、対向する第一と第二の弓形部であって、該第一の弓形部は該主要管長の外周にほぼ一致する陥凹の鞍状面を含み、分岐管孔は前記開口部と重なり合う寸法にされ、差込壁は該分岐管孔の周りを囲み、かつ輪郭沿いのへりを含み、密封凹部は該差込壁を取り囲み、かつ該陥凹の鞍状面で開口している、対向する第一と第二の弓形部と、
該対向する弓形部に着脱自在に接続するように作用する、少なくとも一つの機械式留め具と
を含み、
前記弾力のある密封部材は、該密封凹部内に着座している、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記弾力のある密封部材は、少なくとも一つの鍵状突起部を含み、前記密封凹部は、該弾力のある密封部材を該密封凹部内に配向するように作用する、少なくとも一つの恊働する鍵凹部を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記結合装置の各弓形セグメントは、前記一組のCPVC管長のそれぞれの過剰圧縮を防ぐ圧縮制限機構として作用する制限面を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記分岐装置の前記第一および第二の弓形部は、前記CPVC主要管長の過剰圧縮を防ぐ圧縮制限機構として作用する制限面を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
組み立てるときに、前記結合装置および前記少なくとも一組の管長は、第一の管嵌合組立部分を備え、該第一の管嵌合組立部分は、第一の所定試験プロトコルに適合するように作用する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
組み立てるときに、前記分岐装置、前記主要管長、および前記分岐管長は、第二の管嵌合組立部分を備え、該第二の管嵌合組立部分は、第二の所定試験プロトコルに適合するように作用する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数の流体管長は、CPVC組成から成る少なくとも一つの垂直なライザを含む請求項10に記載のシステムであって、該システムは、
第三型の機械式固定具をさらに備え、該第三型の機械式固定具は、少なくとも一つの垂直なライザを支持して係合するように作用する支持装置を備え、該支持装置は、実質的に同一の一組のバンド要素を備え、各バンド要素は、該ライザの壁全体を約180Eで抱持するように作用する弓形部と、該弓形部の第一の端から延出する機械式留め具を受け入れるため内部を貫通する孔を有する、ほぼ平面のフランジ面を含むフランジと、前記弓形部の他方の端に配置する腕拡張部とを含み、該腕拡張部は、別の機械式留め具を受け入れるため内部を貫通する孔を含み、組み立てるときに、該フランジ面および対向するバンド要素の該腕拡張部は、所定の圧縮制限を越えるCPVCライザの圧縮を防止する圧縮制限機構として作用する、システム。
【請求項12】
前記垂直なライザ管長は、約2インチ〜約4インチの直径を有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記分岐装置の前記第二の弓形部は、前記第一の弓形部に構造上実質的に類似しており、該分岐装置は、前記主要管長および第二の分岐管長を、第二の分岐位置において近接した垂直関係で気密的に係合するように作用し、該主要管長の前記管壁は、前記第一の分岐位置と直径方向に対向する前記第二の分岐位置において自身を貫通している第二の開口部を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
流体が漏出することなく、1000時間、150°Fで少なくとも約375psigの持続的圧力下で作用する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数の流体管長と流体連通する火災用スプリンクラヘッドをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
a)流体連通する管長のシステムを形成することであって、該管長はCPVC組成から成り、
i)少なくとも一組の管長を、溶剤セメントを使用せずに、端と端とが近接した関係で気密的に係合することと、
ii)CPVC組成を含む少なくとも一つの主要管長を、溶剤セメントを使用せずに、分岐位置で少なくとも一つの分岐管長と近接した垂直関係で気密的に係合することと
を含む、方法。
【請求項17】
(a)において、前記少なくとも一組の管長は、第一型の機械式固定具および前記少なくとも一つの主要管長と可逆的かつ気密的に係合され、前記少なくとも一つの分岐管長は、第二型の機械式固定具と可逆的かつ気密的に係合されている、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
b)前記少なくとも一組の管長および前記第一型の機械式固定具を備える、少なくとも一つの第一の管嵌合組立部分を、第一の所定試験プロトコルに供することと、
c)前記少なくとも一つの主要管長、前記少なくとも一つの分岐管、および前記第二型の機械式固定具を備える、少なくとも第二の管嵌合組立部分を、所定試験プロトコルに供することと
をさらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(a)(i)において、前記少なくとも一組の管長を気密的に係合することは、
該管長のそれぞれの端から所定距離ごとに、該管長のそれぞれの管壁に連続の環状溝を形成することであって、該管端と該溝との間の各管長上の該管壁の一部分は、密封面を備えることと、
弾力のある環状シールを、隣接する一組の溝付き管長の該密封面上に配置することであって、該弾力のある環状シールは、前記CPVC組成と化学的に適合する材質を含むことと、
該弾力のある環状シールの周囲に、該シールが各結合セグメントの縦溝内に座着するように、一組の結合セグメントを配置することと、
を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
(a)(ii)において、前記少なくとも一つの主要管長を、前記分岐管長と気密的に係合することは、
前記分岐位置で該主要管長内の開口部を形成することと、
該分岐位置で、該主要管長の前記管壁を分岐装置と抱持することであって、該分岐装置は、
第一の弓形部であって、該主要管長の外周にほぼ一致する陥凹の鞍状面、前記開口部内に延在する寸法の分岐管孔、該鞍状面の輪郭にほぼ一致する輪郭沿いのへりで内側に終端する、該分岐管孔を取り囲む差込壁、および前記鞍状壁で開口し、前記分岐管の前記方向に終端する、前記差込壁を取り囲む密封凹部を含む、第一の弓形部と、
前記主要管長を抱持するように作用する面を有する第二の弓形部と、
前記密封凹部内に配設される弾力のある密封部材であって、前記開口部の周囲で前記管長と環状に係合され、前記CPVC導管と化学的に適合する弾力のある密封部材と、
前記第一の弓形部を前記第二の弓形部と係合するように作用する、少なくとも一つの機械式留め具とを含むことと、
前記分岐管孔内の分岐管長を受け入れることと、
を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
(a)において、管長の前記システムを形成することは、
iii)CPVC組成から成る垂直なライザを、第三型の機械式固定具によって支持することであって、該垂直なライザは、前記少なくとも一つの主要管長と流体連通すること
をさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
流体連通する複数のCPVC管長であって、少なくとも一組のCPVC管長は、端と端とが近接した関係で、第一型の機械式取り付け具を介して可逆的に接続され、少なくとも一つのCPVC主要管長は、垂直関係で、第二型の機械式取り付け具を介して、CPVC分岐管長と可逆的に接続される、複数のCPVC管長と、
該複数の管長と流体連通する複数の火災用スプリンクラヘッドと
を備える、システム。
【請求項23】
a)火災用スプリンクラシステムで使用するために、最初のCPVC組成を含む管路を形成することと、
b)該管路に接続するための機械式固定具を使用するために、該最初のCPVC組成と化学的に適合する第一の材質を備える、第一の弾力のある密封部材を形成することと、
c)該第一の弾力のある密封部材が該管路との使用に適切であると識別することと
を備える、方法。
【請求項24】
e)前記火災用スプリンクラシステムで使用するために、変形CPVC組成を含む変形管路を形成することと、
f)該変形管路を接続するための機械式固定具と使用するために、該変形CPVC組成と化学的に適合する第二の材質を含む第二の弾力のある密封部材を形成することと、
g)該第二の弾力のある密封部材が該変形管路との使用に適切であると識別することと
をさらに備える、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
a)火災用スプリンクラシステムの領域をオフライン状態にすることであって、該火災用スプリンクラシステムは、CPVCを含む既存の管長ネットワークを備えることと、
b)少なくとも一つの機械式固定具を使用して、既存の管長の少なくとも一部分と流体連通するCPVCを含む少なくとも一つの追加の管長を接続することによって、該火災用スプリンクラシステムを変形することと、
c)該火災用スプリンクラシステムの該領域を、オンライン状態に戻すことと
を備える、方法。
【請求項26】
b)において、前記火災用スプリンクラシステムを変形することは、
(b)(i)交換されるべき一区画を除去し、少なくとも第一の管端を提供するために、前記既存の管長を直角切断することと、
(b)(ii)該管端から所定距離ごとに、該既存の管長の前記管壁に環状溝を切断することと、
(b)(iii)自身の端から所定距離ごとに、該管壁に環状溝を有する第二の管長を提供することと、
(b)(iv)該既存の管長および該第二の管長を、端と端とが近接した関係で、少なくとも一つの機械式固定具と気密的に係合することであって、該少なくとも一つの機械式固定具は、結合装置であることと
により、該既存の管長の一区画を交換することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
b)において、前記火災用スプリンクラシステムを変形することは、
(b)(i)分岐位置において主要管長に開口部を切断することと、
(b)(ii)該分岐位置において該主要管長を前記少なくとも一つの機械式固定具で包み込むことであって、該機械式固定具は、該開口部の周囲の該主要管長を気密的に係合するように作用する分岐装置であることと、
(b)(iii)分岐管長を機械式分岐固定具内の流出孔へと受け入れることであって、該分岐管長は、該主要管長に実質的に垂直に配置されることと
により、分岐管を提供することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
組立部分であって、
CPVC組成を備える第一および第二の管長と、
該第一および第二の管長を気密的に係合するように作用する機械式固定具であって、組み立てるときに、該組立部分は第一の所定試験プロトコルに適合するように作用する、機械式固定具と
を備える、組立部分。
【請求項29】
前記第一の所定試験プロトコルは、火災加熱試験、UL1821、Sec.13;曲げモーメント試験、UL213、Sec.12;振動試験、UL1821、Sec.19;組み立て試験、UL1821、Sec.22;静水圧試験,UL1821、Sec.23;圧力サイクル試験、UL1821、Sec.24;温度サイクル試験、UL1821、Sec.25;長期静水圧試験、UL1821、Sec.27;およびそれらの組み合わせから成る群のうちの少なくとも一つの要素を備える、請求項28に記載の組立部分。
【請求項30】
前記第一および第二の管長のそれぞれは、自身の端からの所定距離において前記管壁に形成される連続の環状溝を含み、該管端と該溝との間の各管長上の該管壁の前記部分は、密封面を備え、該第一および第二の管長は、互いに端と端とが近接した関係にあり、
前記機械式固定具は、弾性シールを含む結合装置を備え、該弾性シールは、該密封面と環状に係合し、該管長の該両端に跨るように作用し、該シールは、前記CPVC組成と化学的に適合する材質を備える、請求項28に記載の組立部分。
【請求項31】
前記第一の管長は主要管長であり、前記第二の管長は分岐管長であり、該主要管長および該分岐管長は、互いに近接した垂直関係にあり、該主要管長は、その分岐位置に少なくとも一つの開口部を含んでおり、
前記機械式固定具は、第一の弓形部を含む分岐装置を備え、該第一の弓形部は、該主要管長の外周にほぼ一致する陥凹の鞍状面と、該開口部内に延在する寸法の分岐管孔と、該分岐管を取り囲む差込壁であって、該鞍状面の輪郭にほぼ一致する輪郭沿いのへりで内側に終端する、差込壁と、該差込壁を取り囲む密封凹部であって、該鞍状壁で開口し、前記分岐管の方向に終端する密封凹部とを含み、そして、該分岐装置は、該主要管長を抱持するように作用する面を有する第二の弓形部と、該密封凹部に配置される弾力のある密封部材であって、該開口部の周囲の該管長と環状に係合され、前記CPVC組成と化学的に適合する、弾力のある密封部材と、該第一の弓形部を該第二の弓形部と係合するように作用する、少なくとも一つの機械式留め具とを含む、請求項28に記載の組立部分。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2009−507200(P2009−507200A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530066(P2008−530066)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際出願番号】PCT/US2006/032119
【国際公開番号】WO2007/030289
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(506347528)ルブリゾル アドバンスド マテリアルズ, インコーポレイテッド (74)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際出願番号】PCT/US2006/032119
【国際公開番号】WO2007/030289
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(506347528)ルブリゾル アドバンスド マテリアルズ, インコーポレイテッド (74)
【Fターム(参考)】
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