説明

機能水の充填システム及び充填方法ならびに、機能水の製造システム及び製造方法

【課題】特定気体が水に含有または溶解されることで所定の機能を有する機能水を、前記特定気体の含有量または溶解量を減少させることなく容器に充填可能とする技術を提供する。
【解決手段】機能水を容器110に注水する際に、特定気体または不活性ガスを容器110内に供給する。また、機能水を容器110に注水した後に、押え板1bで容器110を押圧して容器110内に残存している空気などの気体を容器110外へ排出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水若しくは水溶液中に特定の気体を含有または溶解することで所定の機能を有する機能水を、容器に充填するためのシステム及び方法と、機能水を製造するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、特定の気体を多量に含有または溶解することで水が様々な機能を有するようになるという報告がなされている。例えば、水素を多量に含む水が種々の病気の原因とされる活性酸素の消去に有効であるという学説が近年医学界において発表されている。また、二酸化炭素を豊富に含む温泉水が慢性消火器症や慢性便秘などの病気に良い効果をもたらすことも周知である。
【0003】
しかしながら、特定の気体を水に含有または溶解させた際に、様々な理由により気体の含有率(または溶解率)が低下する場合がある。例えば水素を水に含有または溶解させることで水素水を精製した場合には、水素水中の水素が、水素水中に生じた気泡の中の酸素や水面外の酸素と反応して消費されてしまう場合がある。これに対し、水素水を、酸素を透過しない容器内に密封して保存するなどの方策がとられているが、水素水の容器への充填工程またはその前の工程で、既に水素水の水素含有率(または溶解率)の低下が見られる場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−195889号公報
【特許文献2】特開2007−197053号公報
【特許文献3】特開2008−207869号公報
【特許文献4】特開2009−195882号公報
【特許文献5】特開2009−029466号公報
【特許文献6】特開2009−208067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の現状に鑑みて案出されたものであり、その目的は、特定の気体が水に含有または溶解されることで所定の機能を有する機能水を、前記気体の含有量または溶解量を減少させることなく容器に充填可能とする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明は、機能水を容器に注水する際に、含有または溶解の対象となる気体または不活性ガスを容器内に供給するとともに、機能水を容器に注水した後に、容器を押圧して容器内に残存している空気などの気体を容器外へ排出させることを最大の特徴とする。
【0007】
より詳しくは、特定気体を含有または溶解することで所定の機能を有する機能水を容器に充填する機能水の充填システムであって、
機能水を容器に注水する注水装置と、
機能水を前記容器に注水する際に、前記特定気体または不活性ガスを前記容器内に供給するガス供給装置と、
機能水を前記容器に注水した後に、前記容器を押圧して該容器内に残存する気体を容器外へ排出させる脱気装置と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、特定の気体を含有または溶解した機能水を容器に充填する場合には、容器の上側から機能水を容器に注水する場合が多いが、この場合には、注水時に機能水中に気泡が発生し易い状態となる。そうすると、特定気体がこの気泡内の空気と反応してしまい、その含有量または溶解量が減少してしまう場合がある。これに対し、本発明では、注水時に特定気体あるいは不活性ガスを容器内に供給するので、機能水中に気泡が発生したとしても気泡の主成分を特定気体または不活性ガスとすることができる。その結果、機能水中の特定気体が気泡中の空気と反応して含有量または溶解量が減少してしまうことを抑制できる。
【0009】
さらに、本発明においては、機能水の注水後に容器を押圧することで容器を変形させ、容器中に残存する気体を容器外に排出することとした。これにより、機能水の水面付近において特定気体が空気と反応し、あるいは空気中に放散することで含有量または溶解量が減少することを抑制できる。
【0010】
これにより、機能水中の特定気体の含有量または溶解量を維持したまま機能水を容器に充填することが可能となる。
【0011】
また、本発明においては、前記脱気装置は、前記容器における機能水の水面の高さを測定するセンサを有し、
前記容器を押圧して該容器内に残存する気体を容器外へ排出させる際に、前記センサにより測定された機能水の水面の高さが所定高さとなった時点で前記気体の容器外への排出を停止するようにしてもよい。
【0012】
これによれば、容器を押圧して容器内における機能水の水面外の空気などを排出させる際に、機能水が容器の口から溢れることを防止できる。また、所定高さを最適化することにより、容器に充填後の機能水の水面に触れる気体の量を最小にすることができ、より確実に、機能水における特定気体の含有量または溶解量の減少を抑制することが可能となる。なお、本発明においては、機能水の容器への充填時には、特定気体または不活性ガスを容器内に供給しているので、充填完了後に機能水の水面に触れる気体を特定気体または不活性ガスとすることができる。この点からも更に確実に、機能水における特定気体の含有量または溶解量の減少を抑制することが可能となる。
【0013】
また、本発明においては、前記容器は、単層または多層構造のフィルムにより変形可能に形成されたバッグインボックス用容器としてもよい。
【0014】
こうすれば、押え板で容器を押圧することでより簡単または確実に、容器内に残存する空気などを容器外に排出することができる。また、バッグインボックス用容器の場合は、通常のパウチ容器などの場合と比較して、機能水の溢れを防止する要求が高いことが多い。すなわち、容器が通常のパウチ容器の場合には、機能水が溢れたとしても後に容器全体を洗浄することで問題を解決することが可能であるのに対し、容器がバッグインボックス用容器である場合には、容器全体を洗浄すること自体が困難であり、また、容器に機能水が付着している場合には、ボックス内における雑菌やカビの発生の原因となる。従って、容器がバッグインボックス用容器である場合に本発明を適用することで、より顕著な効果を得ることが可能となる。
【0015】
また、本発明においては、前記脱気装置は、該容器を押圧する押え板を有し、該押え板
は、水平方向の回転軸を有するとともに該回転軸の回りに回動することで該容器の上部を押圧するようにしてもよい。
【0016】
すなわち本発明では、押え板を水平な回転軸の回りに回動させることで、容器の上部を押圧することとした。これによれば、容器内において気体が残存し易い部分を押え板で直接押圧することができ、気体を残さずに排出させ易くなる。また、容器がバッグインボックス用容器の場合には、通常容器の容量が大きく、容器全体を押圧することが寸法的にも負荷的にも困難となる場合が多い。これに対し、本発明においては押え板で容器の上部を押圧することとなるので、少ない負荷でより確実に、容器内に残存する気体を排出させることが可能となる。
【0017】
また、本発明においては、前記特定気体は水素または二酸化炭素としてもよい。これによれば、気泡内または水面外の酸素と反応して特に含有量または溶解量が減少し易い両気体に対して本発明を適用することで、より著しい効果を得ることができる。
【0018】
また、本発明は、上記した機能水の充填システムと、
原水に前記特定気体を混合することで所定の機能を有する機能水を精製する製水手段と、
前記製水手段によって精製された機能水を一旦貯留する貯留手段と、
を備えることを特徴とする機能水の製造システムであってもよい。
【0019】
これによれば、特定気体を原水に混合して機能水を製造する際に、機能水における特定気体の含有量または溶解量をより多くすることが可能となる。
【0020】
また、この場合には、前記貯留手段は、
機能水を貯留する貯留槽と、
前記貯留槽に機能水を供給する供給装置と、
前記貯留槽の下側に配置され、前記貯留槽に貯留された機能水を前記充填システムに送水する送水管と、を有し、
前記供給装置は、前記送水管を介して前記貯留槽に機能水を供給するようにしてもよい。
【0021】
一般的な機能水の製造システムにおいては、安定的に容器に機能水を充填するための貯留手段は貯留槽を有しており、この貯留槽に一旦機能水を貯留することが多い。この場合、貯留槽への機能水の注水の際に機能水中に気泡が発生し、特定気体が気泡中の空気などと反応して特定気体の含有量または溶解量が減少してしまうことがあった。これに対し本発明では、貯留槽内の機能水を充填装置に送水するために貯留槽の下側に配置された送水管を介して、機能水を下側から貯留槽に供給することとした。
【0022】
これによれば、貯留手段が貯留槽に機能水を貯留する際に機能水内に気泡が発生することを抑制でき、より確実に、機能水の製造過程で機能水内における特定気体の含有量または溶解量が減少することを抑制できる。
【0023】
また、本発明は、特定気体を含有または溶解することで所定の機能を有する機能水を容器に充填する機能水の充填方法であって、
機能水を前記容器に充填する際に前記特定気体または不活性ガスを前記容器内に供給するとともに、機能水を前記容器に充填した後に前記容器を押圧して該容器内に残存する気体を容器外へ排出させることを特徴とする機能水の充填方法であってもよい。
【0024】
これによれば、機能水を容器に充填する際に特定気体あるいは不活性ガスを容器内に供
給するので、機能水中に気泡が発生したとしても気泡中の主成分を特定気体自体または不活性ガスとすることができる。そうすると、機能水中の特定気体が気泡中の空気と反応して含有量または溶解量が減少してしまうことを抑制できる。また、機能水の充填後に容器を押圧することで、容器中に残存する気体を容器外に排出することにより、機能水の水面付近において特定気体が空気と反応しまたは空気中に放散することで、特定気体の含有量または溶解量が減少してしまうことを抑制できる。
【0025】
また、上記した機能水の充填方法においては、前記容器を押圧して該容器内に残存する気体を容器外へ排出させる際に該容器における機能水の水面の高さを測定するとともに、測定された機能水の水面の高さが所定高さとなった時点で前記気体の容器外への排出を停止するようにしてもよい。また、前記容器は、単層または多層構造のフィルムにより変形可能に形成されたバッグインボックス用容器としてもよい。また、前記特定気体は水素または二酸化炭素としてもよい。
【0026】
また、本発明は、原水に特定気体を混合して所定の機能を有する機能水を精製する製水工程と、
前記製水手段によって精製された機能水を一旦貯留する貯留工程と、
前記貯留手段に貯留された機能水を容器に充填する充填工程と、
を有する機能水の製造方法であって、
前記充填工程においては、
上記した機能水の充填方法によって機能水を容器に充填することを特徴とする機能水の製造方法であってもよい。
【0027】
さらに、上記の貯留工程においては、貯留槽に下側から機能水を供給することで、貯留槽に機能水を貯留するようにしてもよい。あるいは、貯留槽の底面付近において機能水を供給するようにしてもよい。
【0028】
なお、上記の手段は、可能な限り互いに組み合わせて使用することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、特定の気体が水に含有または溶解されることで所定の機能を有する機能水を、前記気体の含有量または溶解量を減少させることなく容器に充填することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施例に係る水素水の製造システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係る水素水の製造工程を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例に係る水素水の製造工程において酸化還元電位が悪化する原因を説明するための図である。
【図4】本発明の実施例に係る貯留槽付近を示す概略図である。
【図5】本発明の実施例に係る貯留槽に充填用パイプ側から水素水を供給した場合の効果について示したグラフである。
【図6】本発明の実施例に係る容器への水素水の充填方法を説明するための図である。
【図7】本発明の実施例に係る水素水の充填装置を示す概略図である。
【図8】本発明の実施例に係る充填装置を用いた場合の効果について示したグラフである。
【図9】本発明の実施例に係る水素水の充填方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、特定気体として水素、機能水として水素水を例にとって説明するが、本発明は水素を含有する水素水への適用に限定されるものではない。
【0032】
〔実施例1〕
図1には、本実施例における水素水の製造システム100のブロック図を示す。図1に示すように、製造システム100においては、原水が原水供給装置101から供給される。この原水供給装置101は、水道水を供給することとしてもよいし、海水や湧水などの自然水源から直接取得された水を供給することとしてもよい。また、貯留タンクに一旦貯留された原水を供給することとしてもよい。
【0033】
原水供給装置101から供給された原水はポンプ102によって配水パイプ107内を圧送され、次以降の工程に移行する。ポンプ102によって圧送された原水は、水素混合装置104に供給される。水素混合装置104には水素供給装置103が接続されており、この水素供給装置103から供給された水素が水素混合装置104内で原水と混合され水素水となる。
【0034】
この水素混合装置104は、例えば、原水にミリバブル、直径が十〜数十μm程度のマイクロバブル、直径が1μm未満のナノバブルなどの微細気泡としての水素を原水中に含有させる装置であってもよい。これらの装置の例は公知であるのでここでは詳細な説明は省略する。また、2−10気圧程度に加圧した環境下で水素ガスと原水とを接触させて原水中に水素ガスを溶解させるなど、その他の原理を用いて原水に水素を混合させる装置であってもよい。また、水素供給装置103は、水素を充填した水素タンクから水素を供給することとしてもよい。また、水を電気分解することで発生した水素を供給するなど他の原理を用いたものでもよい。
【0035】
水素混合装置104により水素が混合(含有、溶解を含む)された水素水は貯留用パイプ108内を送水されて一旦、貯留槽105に貯留される。そして、貯留槽105に貯留された水素水が順次、充填用パイプ109を通過して充填装置106に供給される。充填装置106においては、容器110に対して所定量の水素水が充填され密封される。そして、水素水が充填され密封された状態の容器110がさらに次の工程に移行する。ここにおいて、原水供給装置101、水素供給装置103及び水素混合装置104は、本実施例における製水手段を構成する。水素混合装置104で水素が混合された水素水を貯留槽105に導く供給装置としての貯留用パイプ108、貯留槽105及び、貯留槽105に貯留された水素水を充填装置106に送水する送水管としての充填用パイプ109は、本実施例における貯留手段を構成する。
【0036】
水素水の製造システム100における水素水の製造工程は図2に示すように、原水に水素を混合することで水素水を精製する製水工程120、精製された水素水を貯留する貯留工程130、そして、貯留されている水素水を容器に充填する充填工程140から構成される。
【0037】
ここで、水素水は、体内の活性酸素を還元して除去する働きが期待されているが、この水素水の還元能の評価基準としては酸化還元電位(Oxidation Reduction Potential:以下、ORPという)が用いられる。このORPのマイナス電位がマイナス側に大きいほど、水素水にマイナスイオンが多く含まれることを示しており、(これは必ずしも水素水中の水素含有量と一対一の関係にはないが)水素水中の水素含有量または溶解量の目安として利用されている。
【0038】
水素水におけるORPの値は、−600mVより低く(よりマイナス側に)なることを
目標としている。しかしながら、一般的な水素水の製造工程では、製水工程の後の工程が進むにつれてORPの値が悪化する(よりプラス側になる)傾向が見られていた。図2の下段には、一般的な水素水の各製造工程において測定された、水素水のORP値の例について示す。図2に示すように、製水工程120において原水に水素を混合することで水素水を精製した直後には、−620mVと、目標値である−600mVをクリアしているが、貯留工程130において貯留槽105に貯留された水素水では−550mV、充填工程140において容器110に充填された後の水素水では−500mVと目標値を下回っていた。
【0039】
発明者らの鋭意研究により、この現象は以下の理由によることが分かってきた。すなわち図3に示すとおり、貯留工程130において使用する貯留槽105は、概略ロート状の形状をしており、上側から水素水が注水される構成となっていた。また、充填工程140においても、容器110に上側から水素水を注水し、容器110内に残存空気110aが残った状態で密封される場合があった。
【0040】
そうすると、まず貯留工程130においては、貯留槽105に上側から水素水が注水される際に貯留槽105内に気泡が発生し、この気泡内に存在する酸素と水素水中の水素が反応することで、水素水中の水素が消費されてしまう場合があった。また、充填工程140においても、同様に注水の際に気泡が発生することに加え、水素水の水面近くで、容器110に残った残存空気110aの中の酸素と水素水中の水素が反応することよっても水素水中の水素の含有量または溶解量が減少する場合があった。
【0041】
これに対し、本実施例においては、まず、貯留工程130においては、図4に示すように、製水工程120で精製された水素水を貯留槽105に貯留する際に、上側から注水するのではなく、下側から水素水を供給することとした。すなわち、貯留槽105から下側に伸び、充填装置106に水素水を送水する充填用パイプ109に、水素混合装置104に接続され水素水を貯留槽105に送水する貯留用パイプ108を接続し、充填用パイプ109側から貯留槽105の底面に水素水を供給することとした。これにより、貯留槽105に水素水を貯留させる際に水素水中に気泡が生じることを抑制でき、貯留工程130においてORPが悪化することを抑制できる。
【0042】
図5には、貯留工程130において、製水工程120で精製された水素水を貯留槽105に貯留する際に、上側から注水した場合と、充填用パイプ109側(下側)から貯留槽105の底面に供給した場合の各々についての、貯留槽105における水素水のORPの時間的変化を示す。図5(a)は、上側から注水した場合のORPの時間的変化であり、縦軸はORP(mV)、横軸は経過時間(min)である。図5(b)は、同様に、充填用パイプ109側から貯留槽105の底面に水素水を供給した場合のORPの時間的変化である。
【0043】
図5(a)では、貯留槽105における水素水のORPは、水素を原水に混合した直後のORPに対し、大幅に悪化していることが分かる。一方、図5(b)では、貯留水における水素水のORPは、水素を混合した直後のORPと遜色のない値を示している。このように、貯留工程130において、水素水を貯留槽105に貯留する際に、充填用パイプ109側から貯留槽105の底面に水素水を供給することで、ORPを大幅に改善することができる。なお、上記では、貯留槽105の底面に充填用パイプ109を介して下側から水素水を供給することとしているが、例えば、貯留槽105の底面付近において側方から貯留用パイプ108を貯留槽105に接続し、これによって直接水素水を供給したり、貯留槽105の底面付近まで上側から貯留用パイプ108を延設した上で上側から水素水供給することにしてもよい。これよっても、貯留槽105に水素水を貯留させる際に水素水中に気泡が生じることを抑制でき、貯留工程130においてORPが悪化することを抑
制できる。
【0044】
さらに、本実施例においては、図6に示すように、充填工程140において容器110に水素水を充填する際に、水素水を注水するとともに容器内に水素を供給することとした。また、容器内に残った残存空気を、容器110を押圧して変形させることで容器外へ排出することとした。これによれば、まず、例え注水時に気泡が発生したとしても気泡内の主たる気体を水素とすることができ、水素水中の水素と気泡中の酸素の反応により水素の含有量または溶解量が減少することを抑制できる。
【0045】
また、容器内に残存している空気を排出するので、水面付近において水素水中の水素と酸素とが反応して水素水中の水素が消費されることを抑制できる。
【0046】
次に、本実施例における充填装置106の具体的な構成について図7を用いて説明する。充填装置106においては、容器110をセットするホルダ1が設けられている。このホルダ1は上側が開放された直方体形状を有している。また、ホルダ1には図示しない注出口ホールド部が設けられており、容器110の注出口110cがホルダ1に対して固定されるようになっている。
【0047】
また、ホルダ1の図中左端に位置する左端面1aの内側には、容器110内に残存する空気を排出させるための押え板1bが備えられている。この押え板1bは、容器110の左端面1aと略同等の外形を有し、下端に、紙面に垂直方向の回転軸1cを有している。そして押え板1bは回転軸1cを中心に回動が可能となっている。
【0048】
充填装置106には上下方向に移動することで開閉可能なシャッタ2が設けられており、シャッタ2を閉鎖した状態では、装置内への塵埃や異物の侵入が防止されるようになっている。そして、シャッタ2の外側で容器110がホルダ1にセットされ、シャッタ2の内側、すなわち装置内において自動的に水素水の充填が行われるようになっている。
【0049】
また、充填装置106は、移動機構5を有している。移動機構5は、ホルダ1の底面に固定されたスライダ5aを備えている。このスライダ5aは、レール5bに沿って移動可能な移動子であって、駆動部5cの駆動力によって駆動される。この駆動部5cは推進力をスライダ5cに伝達する機構であって、例えばリニアモータであってもよいし、ボールねじ等を用いた駆動機構であってもよい。
【0050】
また、充填装置106のシャッタ2の内側には、キャップ脱着装置3が備えられている。このキャップ脱着装置3は、容器110の抽出口110cに取り付けられるキャップ110bを脱着する機能を有する。そのため、キャップ110bをチャックするチャック部3aを備えている。また、キャップ脱着装置3は第2移動機構3bを備えており、図7の紙面に垂直方向に移動可能となっている。さらに、キャップ脱着装置3におけるチャック部3aとは紙面に垂直方向に異なる位置には容器110内の水面の位置を測定する超音波センサ6が設けられている。すなわち、キャップ脱着装置3は、紙面に垂直方向に移動することで、チャック部3aが容器110のキャップ110bの上に位置してキャップ110bを脱着可能とする状態と、超音波センサ6がキャップの上に位置して容器110内の水面の位置を測定可能とする状態とを切り替えることができる。
【0051】
また、充填装置106は、押え板駆動機構4を備えている。押え板駆動機構4は、アーム4aの先端にローラ4bが回転可能に取り付けられた構成を有している。そしてアーム4aは、アーム4aにおけるローラ4bと反対側の端部に設けられた回転軸4cの回りに図示しないモータの駆動力によって回動可能となっている。また、充填装置106には、貯留槽105に接続された充填用パイプ109の先端が配置されている。また、充填用パ
イプ109に併設される形で水素を供給するための水素供給パイプ7が配置されている。この水素供給パイプ7は、水素供給装置103に接続され、水素供給装置103からの水素を容器110に供給するよう構成されている。
【0052】
ここにおいて、充填用パイプ109は本実施例における注水装置を構成する。また、水素供給パイプ7及び水素供給装置103は本実施例におけるガス供給装置を構成する。さらに、押え板1b及び押え板駆動機構4は本実施例における脱気装置を構成する。
【0053】
次に、充填装置106の作動について説明する。まず、充填工程の開始時においては、ホルダ1はシャッタ2の外側の(a)位置において待機状態となっている。この位置において容器110がホルダ1にセットされると、まずシャッタ2が開き、ホルダ1及び容器110が移動機構5によって図中(b)の位置まで移動する。ホルダ1及び容器110が(b)の位置まで移動した時点でシャッタ2は閉じられる。
【0054】
容器110とホルダ1とが(a)から(b)の位置に移動した際には、キャップ脱着装置3は、第2移動機構3bによって、チャック部3aがキャップ110bの上にくるように移動している。そして、チャック部3aが一旦下降して容器110のキャップ110bをチャックする。そして開蓋方向に回転してキャップ110bを外し、その後に元の位置まで上昇する。これで容器110のキャップ110bが外された状態となり、注出口110cが露出する。
【0055】
次に、移動機構5によって容器110及びホルダ1が(c)の位置に移動する。この位置において、貯留槽105に貯留された水素水が充填用パイプ109内を通過して容器110に注水される。その際、注水動作と同時に、水素供給パイプ7から水素が容器110内に供給される。これにより、容器110内に気泡が発生したとしても、気泡の主成分を水素とすることができ、水素水内の水素が気泡内の酸素と反応して消費され、水素の含有量または溶解量が減少してしまうことを抑制できる。この(c)位置で、10Lの水素水を容器110に注水し終わると、水素水の注水及び水素の供給を終了し、容器110及びホルダ1は移動機構5によって再び(b)の位置に戻る。
【0056】
この際、キャップ脱着装置3が第2移動機構3bによって紙面に垂直方向に移動し、超音波センサ6が容器110の注出口の上に位置している。そして、押え板駆動機構4のアーム4aが待機位置より反時計方向に回動し、ローラ4bで押え板1bを押圧する。その結果、押え板1bは回転軸1cを中心に時計回りに回動する。なお、ホルダ1の左端面1aには、アーム4a及びローラ4bが通過可能なスリット(不図示)が設けられており、アーム4a及びローラ4bはホルダ1の左端面1aをすり抜けることが可能となっている。
【0057】
押え板1bが下端の回転軸1cを中心に時計方向に回動することで、容器110の側面の主に上部を押圧して容器を変形・収縮させて中の気体を注出口から排出する。その際、超音波センサ6は水素水の液面の高さを測定しており、液面の高さが注出口の上端より10mm以下になった時点で、アーム4aの回動を停止する。
【0058】
その次に、キャップ脱着装置3が紙面に垂直方向に移動し、チャック部3aが注出口110cの上面に位置する。そして、チャック部3aが下降して閉蓋方向に回転し、キャップ110bを注出口110cに装着する。キャップ110bの装着が終了するとチャック部3aは元の位置まで上昇する。その後、シャッタ2が開き水素水の充填が終了した容器110がシャッタ2の外側に移動する。
【0059】
以上、説明したように、本実施例における充填装置106においては、容器110内に
水素水が注水される際には同時に水素を容器110内に注入するため、水素水の注水の際に気泡が発生したとしても気泡内の気体を水素主体とすることができる。これにより、水素水中の水素が気泡内の酸素と反応して消費されることを抑制でき、水素の含有量または溶解量が減少することを抑制できる。また、押え板1aによって容器110を押圧して容器110中に残存した気体を排出するので、水面付近において水素水中の水素が酸素と反応して消費されてしまうことを抑制できる。
【0060】
図8には、本実施例における充填装置106を用いた場合の効果についてのグラフを示す。図8において横軸は容器110に水素水を充填してからの経過日数、縦軸はORPの値である。なお、図8においては、従来技術を用いた場合、押え板駆動装置4による脱気のみを行った場合、水素水の注水時の水素供給のみを行った場合、脱気と水素供給の両方を行った場合について、ORPの変化を示している。図8から分かるように、押え板駆動装置4による脱気と、水素水の注水時の水素供給とを両方行うことで、ORPの値をより低く(マイナス側に)抑えることができる。
【0061】
なお、本実施例においては、水素水の容器110への注水に際して、水素を容器110内に供給したが、供給する気体は必ずしも水素に限定されない。例えば、窒素、アルゴンなどの不活性ガスであってもよい。不活性ガスを容器110内に供給した場合でも、水素水中の水素が気泡中の酸素と反応して消費され、水素水における水素の含有量または溶解量が減少することを抑制する効果はあるからである。また、本実施例においては、容器110における水素水の水面の高さを測定するのに超音波センサ6を用いたが、必ずしも超音波センサを用いる必要はない、水面の高さを測定可能なセンサであれば他の原理を利用したものでもよい。例えば光変位計を用いてもよいし、浮きなどを利用した機械式センサを用いてもよい。
【0062】
次に、図9には、本実施例における水素水の充填方法を示すフローチャートを示す。本フローにおいては、S11において容器110がホルダ1にセットされる。このステップはロボット等により自動的に行われてもよいし、人的な作業により行ってもよい。S11の処理が終了するとS12に進む。
【0063】
S12においては、キャップ脱着装置3によってキャップ110bが取り外される。これにより容器110の注出口110cが露出する。S12の処理が終了するとS13に進む。S13においては、容器110に水素水が規定量(本実施例では10L)注水される。その際、同時に水素が容器110内に供給される。水素水の注水が終了すると水素の供給も停止される。S13の処理が終了するとS14に進む。
【0064】
S14においては、押え板1bによる容器110の押圧を開始し、容器110内に残存する空気などの気体の排出を開始する。S14の処理が終了するとS15に進む。S15においては超音波センサ6によって容器110内の水素水の水面の高さを測定する。S15の処理が終了するとS16に進む。
【0065】
S16においては、測定された容器110内における水素水の水面の高さが目標値(本実施例では注出口110cの上端から10mm)以上か否かを判定する。ここで否定判定された場合には、残存する空気などの排出がまだ充分に行われていないと判断し、S15の前に戻り、残存する空気などの排出と、水面の高さの測定を継続する。一方、肯定判定された場合には、残存する空気などが充分に排出されたと判断してS17に進む。
【0066】
S17においては、押え板1bによる容器110の押圧を停止して、残存する空気などの排出を停止する。S17の処理が終了するとS18に進む。S18においては、キャップ脱着装置3によってキャップ110bの取り付けを行い、容器110の密閉を行う。S
18の処理が終了すると本ルーチンを終了する。
【0067】
ここで、上記の充填装置106は本実施例において充填システムに相当する。また、S11からS18からなる上記のフローチャートは、本実施例において充填工程に相当する。
【0068】
なお、本実施例においては、水素や不活性ガスを容器110内に供給する期間は、水素水の容器110への注水期間と同期させてもよいが、両期間に差があっても構わない。その際、水素水が注入されている期間と、水素や不活性ガスが供給されている期間の間に重複部分があることが望ましい。さらに、水素水の注水が開始する前の段階で、容器110への水素や不活性ガスを開始してもよい。そうすれば、水素水の注水が開始された際に、容器110内に水素や不活性ガスが既に存在するので、水素水中の水素が気泡内や容器110内の酸素と反応して消費されることをより確実に抑制できる。加えて、水素水の注水の開始前に水素または不活性ガスを供給し、充分な量の水素または不活性ガスを容器中に滞在させた後に、水素水を注水するようにしてもよい。これによっても一定の効果が期待できる。
【0069】
また、上記の実施例においては、原水に水素を混合して水素水を精製し、容器110に充填する場合の例を説明したが、本発明が適用されるのはこの場合に限られないことは前述のとおりである。すなわち本発明における特定気体に限定はない。例えば、原水に二酸化炭素を混合する場合や、温泉水に二酸化炭素を補充的に混合する場合に本発明を適用しても構わない。また、本実施例における充填装置106及び充填工程140は、天然の温泉水を容器に充填する場合などに適用することが可能である。この場合には、容器への注水が行われる際に、容器110内に二酸化炭素や不活性ガスが供給されることになる。
【0070】
また、上記の実施例において、容器110は、ポリエチレンなどの樹脂を成型して形成したものであってもよい。また、ポリエチレンやナイロンなどの樹脂フィルムを用いて形成したものでもよい。また、ポリエチレン、ナイロン、アルミ箔などを多層に積層したフィルムで形成されたものでもよい。さらに、高バリヤー性を確保する目的でナイロン若しくはPET素材にアルミ蒸着やシリカ蒸着を施したフィルムを用いてもよい。
【0071】
また、上記の実施例では、10L程度の容量を有する容器110を想定した。この場合には、水素水の充填後に押え板1bで押圧する際に、例えば垂直に立てた押え板を平行移動させて側面から容器110を押圧しようとすると押圧に要する負荷が大きくなるという問題がある。これに対し、上記の実施例では、押え板1bは容器110の底面付近に回転軸1cを有し、この回転軸1cの回りに回動することで容器110の側面における上部を押圧することにした。これにより、容器110を押圧して変形させる際に必要な負荷を小さくすることができるという効果がある。また、容器110内に残存した空気などは、容器110の上方に存在するので、この残存空気などの存在する部分を直接押圧することができ、より確実に残存空気などを排出させることができる。
【0072】
しかしながら、本発明において容器110中に残存する空気などを排出する機構は上記のものに限られない。必要負荷は増えるが、押え板を平行移動させて容器110の側面全体を押圧するようにしてもよいし、棒のようなもので容器110の側面を押し、容器110を変形させることで残存する空気などを排出してもよい。押え板や棒などと駆動する機構及び動力源も特に限定されるものではない。
【0073】
また、上記の実施例において容器110はバックインボックス用容器としてもよい。すなわち、本実施例において水素水を容器110に充填した後、容器110を段ボールなどの箱に収納して流通させることを前提としてもよい。このようなバックインボックス用容
器においては、水素水の充填後に容器110を洗浄することが困難であり、また、水素水が容器110の表面に残っていたような場合には、雑菌やカビの繁殖の原因になる。
【0074】
従って、容器110がバッグインボックス用の容器である場合には、水素水の溢れ防止に対する要求程度がより高くなる。それに対し、上記の実施例では、水素水の水面が注出口110cの上端から10mm程度のところにくるように容器110の押圧量を制御することで、水素水の溢れをより確実に防止することができ、雑菌やカビの繁殖をより確実に抑制できる。さらに、上記の実施例においては、注出口110cの上端から10mm程度の領域には必ず、水素が主体の気体が残存することになる。従って、水素水の充填及び容器110の密封後に、水素水における水素が残存する酸素と反応して消費されることを抑制でき、水素水中の水素の含有量または溶解量が減少することをより効果的に抑制できる。
【符号の説明】
【0075】
1・・・ホルダ
1a・・・ホルダの左端面
1b・・・押え板
1c・・・回転軸
2・・・シャッタ
3・・・キャップ脱着装置
4・・・押え板駆動機構
5・・・移動機構
6・・・超音波センサ
7・・・水素供給パイプ
100・・・水素水の製造システム
101・・・原水供給装置
102・・・ポンプ
103・・・水素供給装置
104・・・水素混合装置
105・・・貯留槽
106・・・充填装置
110・・・容器
120・・・製水工程
130・・・貯留工程
140・・・充填工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定気体を含有または溶解することで所定の機能を有する機能水を容器に充填する機能水の充填システムであって、
機能水を容器に注水する注水装置と、
機能水を前記容器に注水する際に、前記特定気体または不活性ガスを前記容器内に供給するガス供給装置と、
機能水を前記容器に注水した後に、前記容器を押圧して該容器内に残存する気体を容器外へ排出させる脱気装置と、
を備えることを特徴とする機能水の充填システム。
【請求項2】
前記脱気装置は、前記容器における機能水の水面の高さを測定するセンサを有し、
前記容器を押圧して該容器内に残存する気体を容器外へ排出させる際に、前記センサにより測定された機能水の水面の高さが所定高さとなった時点で前記気体の容器外への排出を停止することを特徴とする請求項1に記載の機能水の充填システム。
【請求項3】
前記容器は、単層または多層構造のフィルムにより変形可能に形成されたバッグインボックス用容器であることを特徴とする請求項1または2に記載の機能水の充填システム。
【請求項4】
前記脱気装置は、該容器を押圧する押え板を有し、
該押え板は、水平方向の回転軸を有するとともに該回転軸の回りに回動することで該容器の上部を押圧することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の機能水の充填システム。
【請求項5】
前記特定気体は水素または二酸化炭素であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の機能水の充填システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の機能水の充填システムと、
原水に前記特定気体を混合することで所定の機能を有する機能水を精製する製水手段と、
前記製水手段によって精製された機能水を一旦貯留する貯留手段と、
を備えることを特徴とする機能水の製造システム。
【請求項7】
前記貯留手段は、
機能水を貯留する貯留槽と、
前記貯留槽に機能水を供給する供給装置と、
前記貯留槽の下側に配置され、前記貯留槽に貯留された機能水を前記充填システムに送水する送水管と、を有し、
前記供給装置は、前記送水管を介して前記貯留槽に機能水を供給することを特徴とする請求項6に記載の機能水の製造システム。
【請求項8】
特定気体を含有または溶解することで所定の機能を有する機能水を容器に充填する機能水の充填方法であって、
機能水を前記容器に充填する際に前記特定気体または不活性ガスを前記容器内に供給するとともに、機能水を前記容器に充填した後に前記容器を押圧して該容器内に残存する気体を容器外へ排出させることを特徴とする機能水の充填方法。
【請求項9】
前記容器を押圧して該容器内に残存する気体を容器外へ排出させる際に該容器における機能水の水面の高さを測定するとともに、測定された機能水の水面の高さが所定高さとなった時点で前記気体の容器外への排出を停止することを特徴とする請求項8に記載の機能
水の充填方法。
【請求項10】
前記容器は、単層または多層構造のフィルムにより変形可能に形成されたバッグインボックス用容器であることを特徴とする請求項8または9に記載の機能水の充填方法。
【請求項11】
前記特定気体は水素または二酸化炭素であることを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の機能水の充填方法。
【請求項12】
原水に特定気体を混合して所定の機能を有する機能水を精製する製水工程と、
前記製水手段によって精製された機能水を一旦貯留する貯留工程と、
前記貯留手段に貯留された機能水を容器に充填する充填工程と、
を有する機能水の製造方法であって、
前記充填工程においては、
請求項8から11のいずれか一項に記載の機能水の充填方法によって機能水を容器に充填することを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項13】
前記貯留工程においては、
貯留槽に下側から機能水を供給することで、該貯留槽に機能水を貯留することを特徴とする請求項12に記載の機能水の製造方法。
【請求項14】
前記貯留工程においては、
貯留槽の底面付近において機能水を供給することを特徴とする請求項12に記載の機能水の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−213381(P2011−213381A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−83103(P2010−83103)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(505447696)日本ピュアウォーター株式会社 (9)
【Fターム(参考)】