説明

欠陥検出のための方法及びシステム

【課題】空間像エミュレーティング光学によってレチクルを評価する。
【解決手段】レチクル評価のためのシステム、方法及びコンピュータ可読媒体であり、該方法は、(i)イメージングプロセス中に、異なる偏光条件及び必要に応じて干渉条件下で、レチクルの複数のイメージを得るステップと、(ii)(i)該複数のイメージ及び(ii)イメージングプロセスと露光プロセスの違いに応じて、出力空間像を生成するステップとを含み、該露光プロセス中に、該レチクルのイメージがウェーハ上に投影される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
[0001]本出願は、2006年8月1日に出願された米国仮特許第60/821,056号の優先権を主張する。
【発明の分野】
【0002】
[0002]本発明は、一般的に、レチクル検査、特に、空間像エミュレーティング光学によるレチクル評価の分野に関する。
【発明の背景】
【0003】
[0003]現代のマイクロ電子デバイスは、通常、フォトリソグラフィプロセスを使用して作成される。このプロセスにおいて、半導体ウェーハはまず、フォトレジストの層で被覆される。次に、このフォトレジスト層は、(フォトマスク又はマスクとも呼ばれる)レチクルを使用した照射光に(いわゆる露光プロセス中)さらされた後、現像される。現像時に、露光されたポジ型フォトレジストが除去され(代替として、露光されていないネガ型フォトレジストが除去され)、残りのフォトレジストは、該レチクルのイメージをウェーハ上に作成する。その後、該ウェーハの最上層がエッチングされる。その後、該残りのフォトレジストは剥ぎ取られる。複数の層のウェーハの場合、上記処理手順は、それから、後のパターン化した層を作成するために、繰り返される。
【0004】
[0004]当業者は、いつでも使える半導体製品を作成するために、レチクルは、できる限り欠陥のないもの、好ましくは、完全に欠陥のないものとしなければならないことを認識すべきである。そのため、マイクロ電子回路の製造歩留まりを低下させる可能性がある、該レチクルにおける様々な欠陥を検出するため、レチクル評価ツールが必要である。
【0005】
[0005]マスク(レチクル)のすぐ後ろの電界と、マスク機能による衝突する光の電界とを関連付けるのは習慣的である。マスク作用の概念は、コヒーレント光を部分的に当てるイメージング及び投影にも有用であり、この場合、結像は、典型的には、Hopkinsの式の幾つかの変形によって説明される。照射波長と比較して大きいパターン部材を持つマスクの場合、結果として生じる空間像、又は代替として、該ウェーハ上の強度パターンを計算するために、「薄膜マスク近似」としても知られているKirchoffの境界条件を支障なく使用することができる。しかし、最新のマスクの場合と同じように、一旦、該マスク上の該部材が該照射波長と同程度の大きさになると、この近似はもはや有効ではなく、該マスクの透過性は、入射光の偏光状態及び角度に依存することになる。
【0006】
[0006]現代のレチクルに共通する幾つかの部材の場合、典型的には、高度の空間対称性を持つ部材の場合、回折光の振幅、位相及び偏光状態は、例えば、解析結果や有効な数値モデルに基づいて予測することができる。このような計算が非常に非効率的であるか、又は複雑すぎる他のレチクルパターンの場合には、イメージ出力のほとんどを伝える回折次数の特性の十分な近似を得るために、特定の干渉法又は波面センシング法と共に、レチクルデザインの知識を使用することができる。
【0007】
[0007]半導体製品の特徴寸法の急速なダウンサイジングは、ステッパ等の露光システムにおける開口数値の増加をもたらした。現在、露光システムの開口数は、1を超えて、1.4に向かって増加しており、近い将来に、1.8に達すると予想される。
【0008】
[0008]大きな入射角を表す高い開口数値においては、露光プロセスは、偏光に関連した影響、特に、高角度の、該レジストに対する入射光において生じる影響を受けやすい。
【0009】
[0009]空間検査ツール、空間点検ツール等の空間イメージングツールは、該露光プロセスを模倣しようとすると共に、該露光プロセスとは異なるイメージングプロセスを適用する。該露光プロセス中、該レチクルのイメージは縮小され、該イメージングプロセス中、該レチクルのイメージは拡大される。この拡大は、数百程度とすることができる同じ拡大係数による入射角の減少をもたらす。この拡大プロセスの結果は、ウェーハ面上で起きる偏光効果が、空間イメージングシステムによってエミュレートされないということである。特に、露光プロセスは、(TEとも称される)s偏光のコントラスト比に対する(TMとも称される)p偏光のコントラスト比を実質的に低減し、一方、イメージングプロセスは、このような低減を行わない。
【0010】
[00010]図1及び図2は、p偏光成分とs偏光成分との違いを図示したものである。
【0011】
[00011]図1は、s偏光を提供する光源12を含む露光システム10を図示したものである。回折により、(図1の光線15a及び15b等の)2つ以上のコヒーレント光線が作られ、これらの光線は、瞳孔面上の異なる場所に現れ、それらの各々は、異なる方向からの像平面に到達する。
【0012】
[00012]これらのコヒーレント光線が、異なる方向からウェーハにぶつかると、全ての場のベクトルは、ベクトル重ね合わせ式で結合して、点電界を作る。
【0013】
[00013]空間像は、この電界の強度である。2つの入射ビームの角度差は、高角度の偏光効果を生み出す。
【0014】
[00014]光源12は、レチクル14及び対物レンズ16の後ろにある。s偏光は、レチクル14の透明部分を通って、レチクル14のイメージをウェーハ20上に投影する対物レンズ16の方へ進む。s偏光の電界ベクトルは、図1の平面と直角である。引出し30は、瞳孔面又は対物レンズ16の上部におけるにおけるs偏光の放射の電界ベクトルの平面図であり、一方、引出し32は、ウェーハ(又はイメージ)面におけるコヒーレント光線42及び44の側面図である。2つの点46及び48は、これらの光線の電界ベクトルの方向を表す。
【0015】
[00015]図2は、同じ露光システム10を図示したものであるが、光源12は、p偏光を提供する。該p偏光の強度ベクトルは、図1の面内に現れる。引出し34は、対物レンズ16の上部におけるp偏光の放射の電界ベクトルの平面図であり、一方、引出し36は、ウェーハ面におけるコヒーレント光線52及び54の側面図である。2つの点56及び58は、これらの光線に関連する電界ベクトルを表す。全ての照明源は、S及びPの両方の偏光成分を含む放射線を生成するものとして説明することができることに注意する。
【0016】
[00016]空間像は、ウェーハ又はセンサに衝突する光の電界ベクトルの二乗自己ドット積である。該電界は、2つの独立した偏光成分、すなわち、p偏光(TM)成分と、s偏光(TE)成分とに分けることができる。高い開口数値におけるイメージングの理論は、高開口数投射において経験する大きな入射角により、s偏光のベクトルの和が、p偏光のベクトルの和と著しく異なることを指し示す。実際には、異なる方向から該イメージ面に集束する2つのs偏光ビームの電界ベクトル間の角度は、偏光角(該ビームと該システムの光軸との間の角度)とは無関係であるが、このことは、このような2つのp偏光の場合には、事実ではない。これは、p偏光により該イメージ面に入射角で形成されたイメージのコントラストの強い依存性を暗示する。フォトマスク上の典型的な特徴寸法が小さくなる場合、高入射角で集束する光は、極端な入射角における該ビームに対する決定的な依存のため、良好なイメージ形成に必要な空間周波数で、出力のうちのかなりの割合を伝達する。
【0017】
[00017]また、0.7を超えるNA値では、高入射角の集束ビームによって伝えられる相対出力の増大のおかげで、どちらの様式も、その性質が、低開口数イメージングで得られた性質から著しく離れる可能性があるイメージを発生させる。
【0018】
[00018]投影システムは、典型的には、非常に高い入射角を利用するが、該イメージングプロセスにより適用される大きな倍率は、かなり小さい入射角でイメージ面に集束する光をもたらす。この基本的な違いは、同じマスクパターンによって作成される異なるイメージをそれぞれ、該ウェーハ上と、該イメージングシステムのイメージ面とにもたらす。
【0019】
[00019]露光プロセスと、イメージングプロセスとのこれらの違いは、イメージングシステムが該露光プロセスを信頼できるやり方で模倣できるようにするために、補正すべきである。
【0020】
[00020]従って、レチクル評価のための有効なシステム及び方法を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0021】
[00021]レチクル評価のための方法は、(i)イメージングプロセス中に、異なる偏光条件下で、レチクルの複数のイメージを得るステップと、(ii)(i)該複数のイメージ及び(ii)該イメージングプロセスと露光プロセスの違いに応じて、出力空間像を生成するステップとを含み、該露光プロセス中、該レチクルのイメージは、ウェーハ上に投影される。
【0022】
[00022]レチクル評価のためのコンピュータ可読符号がその中に具現化されたコンピュータ可読媒体であって、該コンピュータ可読符号が、イメージングプロセス中に、異なる偏光条件下で、レチクルの複数のイメージを得るための命令と、(i)該複数のイメージと、(ii)該イメージングプロセスと露光プロセスの違いとに応じて、出力空間像を生成するための命令とを含み、該露光プロセス中に、該レチクルのイメージがウェーハ上に投影される、コンピュータ可読媒体。
【0023】
[00023]レチクル評価のためのシステムは、レチクルの複数のイメージを表す情報を格納するように適合された記憶装置と、該記憶装置に接続されたプロセッサとを含み、該プロセッサは、イメージングプロセス中に、異なる偏光条件下で取得される該複数のイメージを表す情報を受取り、(ii)該複数のイメージ及び(ii)該イメージングプロセスと露光プロセスの違いに応じて出力空間像を生成するように適合されており、該露光プロセス中、該レチクルのイメージは、ウェーハ上に投影される。
【0024】
[00024]空間イメージングのための方法は、イメージングプロセス中に、複数の光線の強度及び偏光を制御して、露光プロセス中の該レチクルの照明条件と実質的に等しいレチクル照明条件を定めることであって、該レチクルのイメージが、該露光プロセス中、ウェーハ上に投影されることと、該レチクルのイメージを取得することとを含む。
【0025】
[00025]システムは、イメージングプロセスを適用すると共に、該イメージングプロセス中に、複数の光線の強度及び偏光を制御して、露光プロセス中の該レチクルの照明条件と実質的に等しいレチクル照明条件を定めるように適合された結像光学系であって、該露光プロセス中に、該レチクルのイメージがウェーハ上に投影される該結像光学系と、該レチクルのイメージを取得するように適合されたセンサとを含む。
【例示的な実施形態の詳細な説明】
【0026】
[00026]次に、本発明を理解し、また、本発明を実際にどのようにして実施できるかを分かるようにするために、単に非限定的実施例として添付図面を参照して実施形態を説明する。
【0027】
[00031]「レチクル」という用語は、その従来の意味と共に、レチクル又はマスクという意味に従って解釈することができる。レチクルは一般的に透明基板を含み、(クロム等の)不透明な材料からなる層がその上に形成される。また、レチクルは、レチクル、接着層等の、該不透明な材料の下に形成された1つ以上の追加的な材料、反射防止層、位相シフト層、減衰層等も含んでもよい。典型的なレチクルは、バイナリレチクル、光近接効果補正部材を含むレチクル、位相シフトマスク(phase−shift mask;PSM)、ターナリ減衰PSM、オルタネートPSM、減衰型PSM、ハーフトーンPSM、クリアフィールドレチクル及びダークフィールドレチクルを含む。
【0028】
[00032]「露光システム」という用語は、本明細書で使用する場合、一般的に、電磁放射を使用して、レチクルのイメージを試料上に印刷する何らかのリソグラフィシステムを指す。該露光システムは、ステッパ、走査式投影システム又はステップアンドリピートシステムを含んでもよい。露光プロセスは、該露光システムによって適用されるリソグラフィプロセスである。
【0029】
[00033]「イメージングシステム」という用語は、本明細書で使用する場合、一般的に、レチクルのイメージを生成するシステムを指す。イメージングシステムは、レチクル検査システム、レチクル点検システム又はレチクル計測システム等のレチクル評価システムとすることができる。該イメージングシステムは、イメージングプロセスを適用する。
【0030】
[00034]全ての図は、縮尺が一定ではないことに注意する。
【0031】
[00035]レチクル評価のためのシステム、方法及びコンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0032】
[00036]該システム、方法及びコンピュータプログラムプロダクトは、露光プロセスとイメージングの違いを、少なくとも1つのイメージを受取り又は取得することによって補正するものであり、複数のイメージを取得した場合、その後、各々のイメージが、異なる偏光条件下で、及び必要に応じて、異なる位相(干渉)条件下で取得される。偏光(及び必要に応じて、位相)条件間の違いは、空間像のTM成分とTE成分とを分離して、TM及びTEイメージに対して補正変換を適用し、出力空間像を作り出すための適切な重みを有する補正されたTE及びTMを付加することを可能にする。
【0033】
[00037]一方の空間像は、TM成分を取り除く間に得ることができ、他方の空間像は、TE成分を取り除く間に得ることができるが、これは、必ずしもそうとは限らないことに注意する。例えば、少なくとも1つの空間像は、両方の成分を含むことができる。異なる偏光(及び必要に応じて、位相)状態が分かっていると仮定すると、TE及びTM成分を抽出することができる。
【0034】
[00038]これらのイメージは、照明チャネル内の及び/又は集光チャネル内の1つ以上の偏光成分を使用することによって得ることができる。
【0035】
[00039]都合の良いことに、該集光チャネルは、開口面に、(1つの又は複数の)偏光(及び必要に応じて、位相)フィルタを含む。これらの(1つ又は複数の)偏光(及び必要に応じて、位相)フィルタの詳細は、幾つかの照明条件及びマスク上のパターンに依存する。
【0036】
[00040]説明を単純化するために、以下の説明は、主に偏光に言及することに注意する。本発明の様々な実施形態によれば、上記システム及び方法は、位相差にも対応可能であることに注意する。従って、位相リターダ、位相シフタ及び位相作用素子は、イメージングプロセスと露光プロセスの位相関連の違いを補正することができる位相応答空間イメージング処理も使用して使用することができる。
【0037】
[00041]都合の良いことには、上記集光チャネル及び照明チャネルは共に、偏光フィルタを含む。
【0038】
[00042]一旦、空間像のTM及びTE成分が測定されると、それらは補正プロセスを受ける。該補正プロセスは、該空間像のTE及びTM成分を、それらの空間スペクトル成分に分解することを含む。該分解は、フーリエ変換を適用することを包含することができる。1つ以上のスペクトル成分は、補正関数を使用して補正された後、該空間像の補正された偏光成分を提供するために、加重逆関数が適用される。その後、補正されたTE及びTM成分は、いわゆる出力空間像を提供するために合計される。
【0039】
[00043]図3は、本発明の実施形態によるイメージングシステム80を図示したものである。
【0040】
[00044]本発明の実施形態によれば、イメージングシステム80が提供される。イメージングシステム80は、照明チャネル81と集光チャネル91とを含む。照明チャネル81は、光源82と集光レンズ87とを含む。集光チャネル91は、対物レンズ92とカメラ93とを含む。
【0041】
[00045]本発明の実施形態によれば、照明チャネル82は、偏光子83も含む。位相回復法はまた、該照明チャネルを(幾つかのビームに対応する)幾つかのサブチャネルに分けることを要することに注意する。
【0042】
[00046]説明を簡単にするために、図3は、照明路に属する単一の偏光子83と単一のカメラ93を図示している。
【0043】
[00047]都合の良いことに、マスク14は、対物面89に配置されており、偏光子83は、照明瞳孔面95に配置されている。レチクル14及び偏光子83は、集光レンズ87から焦点距離だけ離れて配置されている。
【0044】
[00048]追加的に、又は代替として、集光チャネル91が、1つ以上の偏光子を含むことができることに注意する。異なる方向からイメージ面に入射するコヒーレントビームの間の相対的位相に関する知識は、何らかの干渉法を要する可能性があり、そのため、該システムは、位相フィルタ、位相プレート等を含むことができることに注意する。
【0045】
[00049]本発明の実施形態によれば、偏光子83は、照明瞳孔面95における光の強度及び偏光を制御することができる。従って、該偏光子は、異なる入射角の光線の偏光及び強度を実際に制御する。特に、偏光及び減衰は、該瞳孔面全域で測定することができる。
【0046】
[00050]都合の良いことに、照明瞳孔面全域での複数の箇所の偏光及び強度を制御することができる。
【0047】
[00051]さらに、集光チャネル91は、取得したイメージが、(ベルトランイメージとしても知られている)該瞳孔面のイメージになるように、上記カメラの前にベルトランレンズを含むことができることに注意する。
【0048】
[00052]さらに、集光チャネル91は、複数の空間像を同時に取得することができる複数のカメラを含むことができることに注意する。
【0049】
[00053]本発明の実施形態によれば、該カメラは、それらの焦点条件によって異なるイメージを取得する。例えば、一方カメラは、焦点画像を取得することができ、他方のカメラは、焦点外画像を取得することができる。
【0050】
[00054]本発明の別の実施形態によれば、該カメラは、それらの偏光条件によって異なるイメージを取得することができる。一方のカメラは、特定の偏光で投影されるイメージを取得することができ、他方のカメラは、別の偏光で投影されるイメージを取得することができる。
【0051】
[00055]当業者は、異なる焦点及び偏光条件の組合せを上記イメージングシステムに与えることができることを正しく理解できるであろう。
【0052】
[00056]カメラ93は、取得したイメージを表す情報を記憶装置95へ送る。記憶装置95は、プロセッサ96に接続されている。プロセッサ96は、記憶装置95に接続されており、また、(i)異なる偏光条件下で取得される複数のイメージを表す情報を受取り、(ii)空間像(又は、イメージセット)と、露光プロセスの結果との違いを補正し、その間、上記レチクルのイメージがウェーハ上に投影される、該複数のイメージに対応する出力空間像を生成するように適合されている。
【0053】
[00057]プロセッサ95は、図4にさらに図示されているように、空間像を解析することもできる。この解析は、ダイとダイの比較、ダイとデータベースの比較を行うことと、プロセスウィンドウを判断することと、レチクル部材の限界寸法を評価することと、露光プロセスによって印刷される部材の限界寸法を評価することと、レチクルの欠陥の印刷適正を判断することと、欠陥マップを生成することと、痕跡マップを生成することと、欠陥又は部材の統計的分析を行うこと等を含むことができる。
【0054】
[00058]イメージングシステム80は、出力空間像、及び該出力空間像の解析を表す情報を表示するディスプレイ99も含む。例えば、ディスプレイ99は、表示することができる可能性のある欠陥のマップを表示するのに使用することができる。
【0055】
[00059]本発明の別の実施形態によれば、該イメージの処理は、(異なる偏光条件下で取得された)上記複数のイメージを表す情報を受取って、上述した機能を行うリモートプロセッサによって実行される。
【0056】
[00060]図4は、本発明の実施形態による、レチクル評価のための方法100を図示したものである。
【0057】
[00061]方法100は、イメージングプロセス中に、異なる偏光(及び必要に応じて、位相)条件下で、上記レチクルの複数のイメージを得るというステージ110でスタートする。これは、1つ以上の偏光成分と、必要に応じて、1つ以上の位相要素及びリターダ等を使用することによって達成することができる。さらに、得られたイメージは、ベルトランイメージであってもよいことに注意する。さらに、得られたイメージは、異なる位置で取得されたイメージであってもよいことに注意する。
【0058】
[00062]ステージ110は、次のうち、すなわち、(i)各々が異なる偏光(及び必要に応じて、位相)特定によって特徴付けられている複数の検出チャネルを利用すること、(ii)照明チャネルの偏光特性(及び必要に応じて、光路差)を変更しながら、複数のイメージを得ること、(iii)偏光特性、及び必要に応じて、検出チャネル及び照明チャネルの光路を変更することのうちの少なくとも1つ、又は、これらの組合せを含むことができる。
【0059】
[00063]ステージ110の後には、該複数のイメージに対応する、及び該イメージングプロセスと露光プロセスとの違いに対応する出力空間像を生成するステージ120が続く。該露光プロセス中、該レチクルのイメージが、ウェーハ上に投影される。
【0060】
[00064]都合の良いことに、ステージ120は、これらの違いを補正することを含んでもよい。
【0061】
[00065]該露光プロセスとイメージングプロセスとの間の変換は、後に、1つ以上の他のイメージを処理するのに使用されるように、計算して格納することができることに注意する。
【0062】
[00066]本発明の実施形態によれば、ステージ120は、該露光プロセス及びイメージングプロセスの偏光及び必要に応じて位相依存特性に対応する出力空間像を生成することを含む。都合の良いことに、該露光プロセス及びイメージングプロセスは、p偏光及びs偏光に対して異なるやり方で反応する。具体的には、該露光プロセスは、該ウェーハ上に強度パターンをもたらし、該パターンは、一般に、該イメージングシステムによって作成されたイメージとは異なるコントラストを有し、またさらに、光の偏光状態に強く依存する。該出力空間像の生成は、この違いを考慮すべきである。
【0063】
[00067]都合の良いことに、ステージ120は、サブステージ121〜129を含む。
【0064】
[00068]ステージ121は、上記複数のイメージを処理して、中間像の異なる偏光成分を提供することを含む。補正プロセスを受けた後、該中間像は、出力空間像になる。該中間像は、非補正イメージングプロセスの結果を表すが、該出力空間像は、該露光プロセスの結果を模倣することになる。
【0065】
[00069]ステージ121の後には、該中間像の特定の偏光成分を、その空間スペクトル成分に分解するステージ123が続く。
【0066】
[00070]ステージ123は、フーリエ変換を適用することを包含するが、他の分解関数を適用することもできる。
【0067】
[00071]ステージ123の後には、これらのスペクトル成分のうちの少なくとも1つに補正関数を適用するステージ125が続く。
【0068】
[00072]ステージ125は、少なくとも1つの偏光依存特性に対応する補正関数を適用することを含む。また、該ステージは、次のうち、すなわち、(i)単一のスペクトル成分に該補正関数を適用すること、(ii)上記レチクルの繰り返しパターンのピッチに相当する単一のスペクトル成分に該補正関数を適用すること、(iii)該スペクトル成分のスペクトル周波数の二乗に反比例する補正関数をスペクトル成分に適用すること、(iv)入射線間の角度に対応する補正関数を適用することのうちの少なくとも1つ、又はこれらの組合せを含むこともできる。
【0069】
[00073]図5は、本発明の実施形態による、中間像のs偏光成分のスペクトル成分201〜204と、これらのスペクトル成分の減衰との関係を図示したものである。
【0070】
[00074]スペクトル成分201の周波数は、上記レチクルの繰り返しパターンのピッチに相当する。他のスペクトル成分は、このピッチの積に相当する。
【0071】
[00075]水平曲線220は、s偏光に対するイメージングシステムの応答を図示したものであり、曲線222は、s偏光に対する露光システムの応答を図示したものである。これらの曲線の違いは、これらのスペクトル成分の減衰を示す。この減衰は、典型的には、これらの周波数の二乗に反比例する。第1のスペクトル成分201は、他のスペクトル成分と相対的に離れているため、他のスペクトル成分に対して劇的に減衰する。
【0072】
[00076]該補正プロセスを単純化し、リアルタイム又はほぼリアルタイムの補正を可能にするために、該補正プロセスは、第1のスペクトル成分に集中することができる。
【0073】
[00077]都合の良いことに、分解されたイメージの各スペクトル成分は、特定の入射角によって分離される異なる方向から近づく2つ(又はそれ以上)の異なるコヒーレントな場の干渉の結果を表す。この干渉の結果は、該干渉する電界のベクトル和の二乗に比例する。この関係は、上記イメージングシステムのデザインスキームから導き出すことができる。新世代の露光システムに存在する特定の条件下では、各スペクトル成分が、入射線間の角度及びそれらの偏光状態に依存する、コントラスト変更の線形処理を通ることが分かっている。これは、異なるスペクトル成分によって伝えられるわずかなスペクトルパワーの変更、すなわち、高周波数スペクトル成分が特にされがちなプロセスに付随する。単純なウェーハレジストモデル及び光学モデリングは、この線形関係を導出し、較正するのに用いることができる。この線形補正変換をフーリエ空間に適用した後、TE及びTM偏光成分の予測したイメージを受取るために、全ての周波数成分の加重ベクトル和が反転される。
【0074】
[00078]図4に戻って説明すると、ステージ125の後には、中間像の特定の偏光成分を再構成して、該中間像の補正された偏光成分を提供するステージ127が続く。
【0075】
[00079]ステージ127の後には、該中間像の補正された偏光成分に対応する、及び都合の良いことに、該補正プロセスを受けない該中間像の別の偏光成分に対応する出力空間像を生成するステージ129が続く。ほとんどの場合、該中間像の両方の偏光成分は、補正プロセスを受けることができることに注意する。都合の良いことに、ステージ129は、該中間像の偏光成分を合計することを含む。
【0076】
[00080]ステージ120の後には、出力空間像を解析するステージ130が続くことができる。この解析は、次のうちの、すなわち、(i)露光プロセスによって製造されたウェーハの部材の限界寸法を推定すること、(ii)レチクル部材の限界寸法を推定すること、(iii)該露光プロセスのプロセスウィンドウを評価すること、及び(iv)焦点測定に対応して、イメージングプロセスの焦点外偏光特性を測定することのうちの少なくとも1つ、又はこれらの組合せを含むことができる。
【0077】
[00081]上述した様々な方法の各々は、コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータプログラムを実行するコンピュータによって実行することができる。従って、コンピュータ可読媒体が提供される。該コンピュータ可読媒体は、中に具体化された、レチクル評価のためのコンピュータ可読符号を有し、該コンピュータ可読符号は、異なる偏光条件下で、該レチクルの複数のイメージを得るための命令と、該複数のイメージに対応する、及びその間に、該レチクルのイメージがウェーハ上に投影される露光プロセスと、その間に、該複数のイメージが得られるイメージングプロセスとの違いに対応する出力空間像を生成するための命令とを含む。
【0078】
[00082]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、1つのイメージの特定の偏光成分を、そのスペクトル成分に分解するための命令と、少なくとも1つのスペクトル成分に補正関数を適用するための命令とを含み、該補正関数は、少なくとも1つの偏光依存特性に対応可能である。
【0079】
[00083]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、単一のスペクトル成分に該補正関数を適用するための命令を含む。
【0080】
[00084]都合の良いことに、該レチクルは、繰り返しパターンを含み、該コンピュータ可読符号は、該繰り返しパターンのピッチに相当する単一のスペクトル成分に該補正関数を適用する命令を含む。
【0081】
[00085]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、該繰り返しパターンのピッチに相当する単一のスペクトル成分に該補正関数を適用するための命令を含む。
【0082】
[00086]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、該スペクトル成分のスペクトル周波数の二乗に反比例する補正関数をスペクトル成分に適用するための命令を含む。
【0083】
[00087]都合の良いことに、該補正関数は、入射線間の角度に対応可能である。
【0084】
[00088]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、各々が、集光瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって判断される異なる偏光特性によって特徴付けられている複数の検出チャネルを用いるための命令を含む。
【0085】
[00089]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、該複数のイメージを得ると共に、照明瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって、照明チャネルの偏光特性を変更するための命令を含む。
【0086】
[00090]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって、検出チャネル及び照明チャネルの偏光特性を変更するための命令を含む。
【0087】
[00091]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、上記露光プロセスによって製造されたウェーハの部材の限界寸法を推定する命令を含む。
【0088】
[00092]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、レチクル部材の限界寸法を推定する命令を含む。
【0089】
[00093]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、該露光プロセスのプロセスウィンドウを評価する命令を含む。
【0090】
[00094]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、焦点測定に応じて、上記イメージングプロセスの焦点外の偏光特性を判断する命令を含む。
【0091】
[00095]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、該レチクルの欠陥マップを生成する命令を含む。
【0092】
[00096]都合の良いことに、該コンピュータ可読符号は、該露光プロセス及びイメージングプロセスの位相遅延特性に応じて該出力空間像を生成する命令を含む。
【0093】
[00097]当業者は、本明細書において上述したように、様々な変更及び変化を、添付クレームにおいて定義され、かつ該添付クレームによって定義されたその範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態に対して適用することができることを容易に正しく理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】露光システムを通過するp偏光成分とs偏光成分の違いを図示する。
【図2】露光システムを通過するp偏光成分とs偏光成分の違いを図示する。
【図3】本発明の実施形態によるシステムを図示する。
【図4】本発明の実施形態による方法を図示する。
【図5】本発明の実施形態による、中間イメージのs偏光成分のスペクトル成分と、それらのスペクトル成分の減衰との関係を図示する。
【符号の説明】
【0095】
14…マスク、80…イメージングシステム、81…照明チャネル、82…光源、83…偏光子、87…集光レンズ、91…集光チャネル、92…対物レンズ、93…カメラ、95…記憶装置、96…プロセッサ、99…ディスプレイ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レチクル評価のための方法であって、
イメージングプロセス中に、異なる偏光条件下で、前記レチクルの複数のイメージを得るステップと、
(i)前記複数のイメージ及び(ii)前記イメージングプロセスと露光プロセスの違いに応じて、出力空間像を生成するステップと、
を備え、
前記露光プロセス中に、前記レチクルのイメージがウェーハ上に投影される方法。
【請求項2】
前記生成するステップが、前記露光プロセス及び前記イメージングプロセスの偏光依存特性に対応可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記露光プロセスの偏光依存特性が、前記露光プロセスの偏光依存伝達関数を表す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記生成するステップが、
イメージの特定の偏光成分をそのスペクトル成分に分解する工程と、
少なくとも1つのスペクトル成分に補正関数を適用するステップであって、前記補正関数が、少なくとも1つの偏光依存特性に対応可能である工程と、
を備える、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記補正関数を単一のスペクトル成分に適用するステップを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記レチクルが繰り返しパターンを備え、前記方法が、前記繰り返しパターンのピッチに相当する単一のスペクトル成分に前記補正関数を適用するステップを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記スペクトル成分のスペクトル周波数の二乗に反比例する補正関数をスペクトル成分に適用するステップを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記補正関数が、入射線間の角度に対応可能である、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記得るステップが、各々が、集光瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって判断される異なる偏光特性によって特徴付けられている複数の検出チャネルを用いる工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記得るステップが、前記複数のイメージを得ると共に、照明瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって、照明チャネルの偏光特性を変更する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記得るステップが、前記複数のイメージを得ると共に、コヒーレント照明、非コヒーレント照明、部分的コヒーレント、又は、複数のコヒーレントモードの組合せから選択された照明の偏光特性を変更する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記得るステップが、瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって、検出チャネル及び照明チャネルの偏光特性を変更する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記露光プロセスによって製造されたウェーハの部材の限界寸法を推定するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
レチクル部材の限界寸法を推定するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記露光プロセスのプロセスウィンドウを評価するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
焦点測定に応じて、前記イメージングプロセスの焦点外偏光特性を判断するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記レチクルの欠陥マップを生成するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記生成するステップが、前記露光プロセス及び前記イメージングプロセスの位相遅延特性に対応可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記得るステップが、各々が、集光瞳孔面における光の偏光、光路及び強度を制御することによって判断される異なる偏光及び位相遅延特性によって特徴付けられている複数の検出チャネルを用いる工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
レチクル評価のためのシステムであって、
レチクルの複数のイメージを表す情報を格納するように適合された記憶装置と、
前記記憶装置に接続されたプロセッサであって、イメージングプロセス中に、異なる偏光条件下で取得される前記複数のイメージを表す情報を受取り、(ii)前記複数のイメージ及び(ii)前記イメージングプロセスと露光プロセスの違いに応じて出力空間像を生成するように適合されており、前記露光プロセス中、前記レチクルのイメージがウェーハ上に投影される、プロセッサと、
を備えるシステム。
【請求項21】
前記プロセッサが、前記露光プロセス及び前記イメージングプロセスの偏光依存特性に応じて、前記出力空間像を生成するように適合されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記露光プロセスの前記偏光依存特性が、前記露光プロセスの偏光依存コントラスト比を表す、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記プロセッサが、イメージの特定の偏光成分を、そのスペクトル成分に分解し、少なくとも1つのスペクトル成分に補正関数を適用するように適合されており、前記補正関数が、少なくとも1つの偏光依存特性に対応可能である、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記プロセッサが、単一のスペクトル成分に前記補正関数を適用するように適合されている、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記レチクルが繰り返しパターンを備え、前記プロセッサが、前記繰り返しパターンのピッチに相当する単一のスペクトル成分に前記補正関数を適用するように適合されている、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記プロセッサが、前記スペクトル成分のスペクトル周波数の二乗に反比例する補正関数をスペクトル成分に適用するように適合されている、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記補正関数が、入射線間の角度に対応可能である、請求項23に記載のシステム。
【請求項28】
前記プロセッサが、前記複数のイメージのうちの少なくとも1つのp偏光に応じて、出力空間像を生成するように適合されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項29】
各々が、集光瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって判断される異なる偏光特性によって特徴付けられている複数の検出チャネルを備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項30】
前記複数のイメージを得ると共に、照明瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって、照明チャネルの偏光特性を変更するように適合されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項31】
瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって、検出チャネル及び照明チャネルの偏光特性を変更するように適合された、請求項20に記載のシステム。
【請求項32】
前記プロセッサが、前記露光プロセスによって製造されたウェーハの部材の限界寸法を推定するように適合されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項33】
前記プロセッサが、レチクル部材の限界寸法を推定するように適合されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項34】
前記プロセッサが、前記露光プロセスのプロセスウィンドウを評価するように適合されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項35】
前記プロセッサが、焦点測定に応じて、前記イメージングプロセスの焦点外偏光特性を判断するように適合されている、請求項20に記載のシステム。
【請求項36】
前記プロセッサが、前記露光プロセス及び前記イメージングプロセスの位相遅延特性に応じて、前記出力空間像を生成する、請求項20に記載のシステム。
【請求項37】
各々が、集光瞳孔面における光の偏光、光路及び強度を制御することによって判断される異なる偏光及び位相遅延特性によって特徴付けられている複数の検出チャネルを備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項38】
レチクル評価のためのコンピュータ可読符号がその中に具現化されたコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ可読符号が、イメージングプロセス中に、異なる偏光条件下で、レチクルの複数のイメージを得るための命令と、(i)前記複数のイメージと、(ii)前記イメージングプロセスと露光プロセスの違いとに応じて、出力空間像を生成するための命令とを備え、前記露光プロセス中に、前記レチクルのイメージがウェーハ上に投影される、コンピュータ可読媒体。
【請求項39】
前記コンピュータ可読符号が、イメージの特定の偏光成分を、そのスペクトル成分に分解するための命令と、少なくとも1つのスペクトル成分に補正関数を適用するための命令とを備え、前記補正関数が、少なくとも1つの偏光依存特性に対応可能である、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項40】
前記コンピュータ可読符号が、単一のスペクトル成分に前記補正関数を適用するための命令を備える、請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項41】
前記レチクルが繰り返しパターンを備え、前記コンピュータ可読符号が、前記繰り返しパターンのピッチに相当する単一のスペクトル成分に前記補正関数を適用するための命令を備える、請求項39に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項42】
前記コンピュータ可読符号が、前記繰り返しパターンのピッチに相当する単一のスペクトル成分に前記補正関数を適用するための命令を備える、請求項41に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項43】
前記コンピュータ可読符号が、前記スペクトル成分のスペクトル周波数の二乗に反比例する補正関数をスペクトル成分に適用する命令を備える、請求項41に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項44】
前記補正関数が、入射線間の角度に対応可能である、請求項41に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項45】
前記コンピュータ可読符号が、各々が、集光瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって判断される異なる偏光特性によって特徴付けられている複数の検出チャネルを用いる命令を備える、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項46】
前記コンピュータ可読符号が、前記複数のイメージを得ると共に、照明瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって、照明チャネルの偏光特性を変更する命令を備える、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項47】
前記コンピュータ可読符号が、瞳孔面における光の偏光及び強度を制御することによって、検出チャネル及び照明チャネルの偏光特性を変更する命令を備える、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項48】
前記コンピュータ可読符号が、前記露光プロセスによって製造されたウェーハの部材の限界寸法を推定する命令を備える、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項49】
前記コンピュータ可読符号が、レチクル部材の限界寸法を推定する命令を備える、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項50】
前記コンピュータ可読符号が、前記露光プロセスのプロセスウィンドウを評価する命令を備える、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項51】
前記コンピュータ可読符号が、焦点測定に応じて、前記イメージングプロセスの焦点外偏光特性を判断する命令を備える、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項52】
前記コンピュータ可読符号が、前記レチクルの欠陥マップを生成する命令を備える、請求項51に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項53】
前記コンピュータ可読符号が、前記露光プロセス及び前記イメージングプロセスの位相遅延特性に応じて、前記出力空間像を生成する命令を備える、請求項38に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項54】
空間イメージングのための方法であって、
イメージングプロセス中に、複数の光線の強度及び偏光を制御して、露光プロセス中の前記レチクルの照明条件と実質的に等しいレチクル照明条件を定めるステップであって、前記レチクルのイメージが、前記露光プロセス中、ウェーハ上に投影されるステップと、前記レチクルのイメージを取得するステップとを備える方法。
【請求項55】
前記取得したイメージを処理して、前記イメージングプロセスと前記露光プロセスの違いを補正するステップをさらに備える、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
イメージングプロセスを適用すると共に、前記イメージングプロセス中に、複数の光線の強度及び偏光を制御して、露光プロセス中の前記レチクルの照明条件と実質的に等しいレチクル照明条件を定めるように適合された結像光学系であって、前記露光プロセス中に、前記レチクルのイメージがウェーハ上に投影される結像光学系と、
前記レチクルのイメージを取得するように適合されたセンサと、
を備えるシステム。
【請求項57】
前記取得したイメージを処理して、前記イメージングプロセスと前記露光プロセスの違いを補正するプロセッサをさらに備える、請求項56に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−116909(P2008−116909A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−201013(P2007−201013)
【出願日】平成19年8月1日(2007.8.1)
【出願人】(504273782)アプライド マテリアルズ イスラエル リミテッド (18)
【Fターム(参考)】