欠陥表示方法およびその装置
【課題】
欠陥の特徴を的確に提示することが可能な欠陥画像表示画面を提供する。
【解決手段】
欠陥のサムネイル表示画面において、検査情報や欠陥種類等から、欠陥毎にその欠陥の特徴を最も顕著に表すような画像を決定し、表示する。また、欠陥の詳細表示画面において、検査情報や欠陥種類等を基に、その欠陥の特徴を顕著に表すように表示する画像やその画像の表示順序を定め、表示する。さらに、欠陥画像撮像中または欠陥画像撮像後に、予め指定した規則に基づいて別の欠陥画像取得装置や別の撮像条件により表示用の画像を撮像するためのステップを撮像シーケンスに追加する。
欠陥の特徴を的確に提示することが可能な欠陥画像表示画面を提供する。
【解決手段】
欠陥のサムネイル表示画面において、検査情報や欠陥種類等から、欠陥毎にその欠陥の特徴を最も顕著に表すような画像を決定し、表示する。また、欠陥の詳細表示画面において、検査情報や欠陥種類等を基に、その欠陥の特徴を顕著に表すように表示する画像やその画像の表示順序を定め、表示する。さらに、欠陥画像撮像中または欠陥画像撮像後に、予め指定した規則に基づいて別の欠陥画像取得装置や別の撮像条件により表示用の画像を撮像するためのステップを撮像シーケンスに追加する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体前工程における製造途中の半導体ウェハ上に形成されたパターンに対して電子ビームを照射し、照射位置から発生する電子を検出してパターンの画像を撮像する走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:以下SEMと記す)を用いた試料の観察方法に関し、特に半導体ウェーハで検出された欠陥をより詳細に観察するためのレビューSEMにおける欠陥表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスにおいて、製造途中に半導体ウェーハ上に発生した欠陥の原因調査のために、欠陥レビューが行われている。従来では、欠陥の検出や観察のために光学式の顕微鏡が用いられてきたが、近年、半導体パターンの微細化に伴いサイズが数十ナノメートルの欠陥に対する対策が必要になってきたため、SEMによる欠陥の検出、観察が行われるようになってきている。
【0003】
半導体の欠陥を観察するレビューSEMでは、欠陥を検出する欠陥検出装置の出力する欠陥座標に被対象基板(試料)を移動した後、欠陥を高倍率にて撮像する。しかし、欠陥検出装置の出力する欠陥座標の精度が高倍画像の視野に対して悪いため、まず低倍率にて欠陥画像を撮像して欠陥位置を特定し、次にこの欠陥位置にて高倍率で撮像している。
【0004】
また、ベアウェーハに対する欠陥レビューなどでは、欠陥検出装置の出力する欠陥座標の精度が低倍率画像の視野に対して悪い場合がある。この場合には例えば、まずレビューSEMに付属する光学顕微鏡にて撮像して欠陥位置精度を上げ、次にSEMの低倍率にて撮像して欠陥位置を特定し、最後にこの欠陥位置にて高倍率で撮像している。
【0005】
レビューSEMの低倍率および高倍率の撮像では、複数の検出器を用いることで、1回の撮像につき試料の異なる特徴を表す画像を複数枚生成する。また、試料に電子線を照射し、欠陥部付近から放出されるX線を検出してX線のエネルギー分布を算出し、欠陥の組成を調べるEDX(Energy Dispersion X-ray spectrum)機能を備えている場合もある。
【0006】
高倍率での欠陥撮像の後、欠陥発生の原因を分析し、対策を行うことが必要である。通常レビューSEMは、この原因分析の支援機能として、高倍率の欠陥画像から欠陥の大きさ、形状、テクスチャなどのSEM画像上の特徴量を詳細情報として求め、この詳細情報を基に欠陥種類を自動分類する欠陥自動分類機能を備えている。
【0007】
また、欠陥発生の原因を分析する他の支援機能として、撮像した欠陥画像をディスプレイ、あるいは紙に出力する欠陥画像表示機能を備えている場合が多い。欠陥画像表示機能では、例えば、1画面に多数の欠陥を表示するサムネイル画面や、各欠陥につき多数の画像や信号を表示する詳細表示画面を備える。欠陥画像表示機能では、上記欠陥自動分類機能などにより分類された欠陥種類別に欠陥を表示することも可能である。
【0008】
SEMにおいて試料を斜め方向から見た画像を取得する方法として、試料に照射する電子線の試料への入射方向を試料の表面に対して斜め方向にして画像を取得することが、特許文献1に開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開2001−15055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、上記従来の欠陥画像表示機能では、表示する画像や信号の種類や表示順序は全欠陥で一定であり、これは以下の問題点がある。
【0011】
例えば、SEM低倍率や光学顕微鏡での撮像後に行う欠陥位置特定において、欠陥検出装置での誤検出であった場合やSEMで観察することができない欠陥であった場合など、欠陥を検出できないことがある。この場合、欠陥位置が特定できないため、欠陥の高倍率画像は撮像されない。従来の欠陥画像表示機能において、サムネイル画面ではこのような欠陥位置特定に失敗した欠陥の画像は何も表示されず、また詳細表示画面でも高倍率画像を表示するための領域には何も表示されないため、その欠陥の特徴を容易に得ることはできなかった。
【0012】
また、例えば欠陥が表面薄膜下にある場合、SEMを用いて複数の検出器により取得した複数枚の画像のうち、主に二次電子を収集する検出器から生成した画像では欠陥の有無を確認しにくく、凹凸情報を多く含む反射電子を収集する検出器から生成した画像のほうが欠陥部のコントラストが高くなるため欠陥の有無を確認しやすい。このように、欠陥種類によって欠陥の特徴を顕著に表す画像の種類が異なり、それ以外の画像の種類では欠陥を視認しにくい場合がある。このため、従来のレビューSEMの欠陥画像表示機能では、欠陥毎にその欠陥の特徴を顕著に表す画像をユーザが探す必要があった。
【0013】
また、例えばSEMで撮像した低倍率の画像では欠陥を検出できないため光学顕微鏡の画像を表示用画像として撮像したほうが良い場合や、SEMで一度撮像した画像を撮像条件を変えて再度SEMで撮像したほうが良い場合がある。このような、欠陥検出ができなかった場合や、高倍率にて撮像したが撮像条件を変えればその欠陥の特徴を良く表す画像を取得できることが明らかになった場合でも、従来のレビューSEMでは、欠陥画像表示機能で用いるための画像を後から撮像する機能を備えていなかった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、レビューSEMにおいて、表示する画像の種類や表示順序を欠陥に応じて変更する方法、および必要に応じて表示用画像を撮像するための撮像シーケンスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明では、試料上に発生した欠陥を撮像して欠陥の画像を表示する方法において、予め検査装置で検査して検出した試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて複数の欠陥をそれぞれ複数の条件で撮像して複数の欠陥についてそれぞれ複数の画像を得、複数の欠陥について得たそれぞれの欠陥ごとの複数の画像の中からそれぞれの欠陥ごとに表示する画像を抽出し、この抽出した欠陥ごとの画像を画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示するようにした。
【0016】
また、本発明では、他の検査装置で検出された欠陥をレビューする欠陥レビュー装置を、
予め他の検査装置で検査して検出された試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて前記試料を光学的に撮像して光学画像を得る光学画像取得手段と、予め他の検査装置で検査して検出した試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報または光学画像取得手段で撮像して得た試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて試料のSEM像を撮像するSEM像取得手段と、光学画像取得手段で取得した光学画像とSEM像取得手段で取得したSEM像とを処理する画像処理手段と、画像処理手段で処理した画像を表示する画面を有する表示手段とを備えて構成し、画像処理手段は、光学画像取得手段で取得した試料上の複数の欠陥の光学像とSEM像取得手段で取得した試料上の複数の欠陥のSEM像の中から複数の欠陥のそれぞれごとに表示手段の表示画面上に表示する画像を抽出し、表示手段は、抽出されたそれぞれの欠陥ごとの画像を画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示するようにした。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、半導体ウェーハ製造工程で発生した欠陥において、ユーザがその欠陥の特徴を容易に、かつ迅速に把握することのできる表示方法を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。
半導体プロセスの微細化に伴い、欠陥を検査するために使用される顕微鏡には、光学顕微鏡よりも高倍率での画像撮像が可能なSEMが用いられるようになってきている。この中で、レビューSEMは、欠陥検出装置で検出した欠陥の欠陥位置においてSEMによりこの欠陥を撮像し、表示することが主要な機能である。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態であるレビューSEMの基本構成である。レビューSEMは、例えば、走査型電子顕微鏡101、制御部121、処理部122、記憶部123、および入出力部124等から構成される。レビューSEMは、明視野、暗視野、またはそれらを併用した光学顕微鏡131を備えている場合もある。また、レビューSEMは、試料に垂直な方向からずれた斜め方向から電子線110を照射するための電子光学系(図示せず)や、欠陥部付近から放出されるX線を検出してX線のエネルギー分布を算出して欠陥の組成を調べるEDX(図示せず)を行うための機器を備えていても良い。
【0020】
SEM画像の撮像においては、電子銃102から1次電子線103を発生し、この1次電子線103を集束レンズ104に通し、偏向ユニット111で偏向させて対物レンズ105に通すことにより試料106上に集束して照射し走査する。このとき試料106から発生する2次電子や反射電子等の2次荷電粒子を検出器108により検出し、ディジタル変換器109によりディジタル信号に変換し、処理部122により該ディジタル信号を用いて画像を生成、処理した後、記憶部123にて画像を保存する。ステージ107を移動することにより、ウェーハの任意の位置での画像撮像が可能である。
【0021】
通常レビューSEMでは、検出器108を複数個備えている。検出器108には、例えば、検出器の検出部分あるいはその近辺に正の電圧をかけて二次電子を多く検出するようにした二次電子検出器や、検出器の検出部分あるいはその近辺に電圧をかけない、あるいは負の電圧をかけて反射電子を多く検出するようにした反射電子検出器がある。二次電子検出器からは試料のエッジ部についてコントラストが高くS/N比が高い画像を取得でき、一方、反射電子検出器からは試料の緩やかな凹凸についてコントラストが高い画像を取得できる。
【0022】
1次電子線110のように試料に斜め方向から電子線を照射して画像撮像を行うことにより、試料の側面の情報を得ることができる。斜め方向から電子線を照射する方法としては、例えば特許文献1に、光軸から離れて電子線を偏向させるための偏向ユニット111と、電子線を分散することにより試料表面における色収差を実質的に補正する補正ユニット112を用いることにより、電子線を傾斜させる手法が述べられている。このような手法以外にも、複数の電子線カラムを用いる方法、あるいは電子線カラムを傾ける方法、あるいはステージ107を傾ける方法等により、試料に斜め方向から電子線を照射して画像撮像を行うことが可能である。
【0023】
また、撮像時の条件を変えることにより、前述したような異なる検出器を用いたり斜め方向から電子線を照射する場合とは特徴の異なった画像を取得することができる。例えば、試料106の電位と電子銃103の電位との差を大きくして試料に照射する電子のエネルギーを小さくすることにより、試料の帯電により発生するコントラスト変化であるシェーディングの影響を小さくすることができ、逆に試料に照射する電子のエネルギーを大きくすることにより、分解能を向上でき、EDXデータを取得することができる。他の例としては、穴状の欠陥を観察する場合において、電極113に例えば数kVの正の電圧をかけることにより、穴底から放出される電子を多く検出できるようにして穴底の詳細な観察を可能にし、逆に電極113にあまり電圧をかけないことにより、電位コントラストが強調された画像を取得することができる。
【0024】
光学顕微鏡131を用いた試料106の撮像は、例えば光源132から発射した光をビームスプリッタ133、対物レンズ134を介して試料に照射し、この照射した光による試料から反射、散乱した光をビームスプリッタ133を介して結像レンズ135で光学像を結像させ、それをイメージセンサ136で撮像することにより画像を生成する。
【0025】
処理部122により画像等から欠陥検出や欠陥種類の算出が行われ、記憶部123にて検査情報や欠陥種類等の欠陥情報が保存される。撮像における電子光学系条件の入力および撮像画像の出力は、入出力部124を通して行われる。制御部121は、電子銃102周辺に印加する電圧、集束レンズ104および対物レンズ105の焦点位置調整、ステージ107の移動、ディジタル変換器109の動作タイミング等を制御する。画像を表示するときは、記憶部123から読み出された欠陥情報を用いて、処理部122により表示する画像を決定し、入出力部124に出力する。
【0026】
図1の構成による装置において、欠陥画像を自動撮像する場合の撮像シーケンスを図2(a)および図2(b)に示す。
【0027】
図2(a)の201のステップで、図示しない欠陥検出装置で検出した欠陥の位置の座標情報を用いてSEMで低倍率にて撮像を行い、202のステップで該撮像されたSEMの低倍率画像を処理して欠陥検出を行う。このとき欠陥が検出されなければ以下で説明する203から205のステップは行わない。一方、該低倍率画像を処理して欠陥が検出されれば、203のステップでSEMの低倍率画像上での欠陥位置を特定し、この欠陥位置の情報を用いてSEMで高倍率にて撮像を行う。その後、204のステップで該撮像された高倍率画像を処理して欠陥検出を行う。
【0028】
欠陥が検出されれば205のステップで撮像して得た低倍率画像または高倍率画像を用いて、欠陥特徴量や欠陥種類の算出を行う。欠陥特徴量は、撮像画像から計算され、例えば、欠陥の大きさ、凹凸度、真円度等の幾何学的特徴量や、欠陥がパターン上にあるか膜下にあるか等の位相的特徴量からなる。また、欠陥種類は、例えば、異物、パターン欠陥、膜下、微小サイズ、等がある。以上の201から205のステップを、対象とする各々の欠陥に対して繰り返し行う。処理を短時間で行うために、欠陥特徴量や欠陥種類の算出を行う205のステップは、通常は次以降の欠陥撮像における201から204までのステップと並列して行われる。
【0029】
一方、図示しない欠陥検出装置が出力する欠陥の座標位置の精度が悪い場合には、レビューSEM101に付属する光学顕微鏡131を用いてSEMよりも比較的広い視野で撮像して欠陥を検出し、前記図示していない欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標をレビューSEMの座標系に変換する操作を行わなければいけない場合がある。この場合には、図2(b)に示すように、先ず2001のステップで、レビューSEM101に付属する光学顕微鏡131で前記図示していない欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標に基づいて撮像して欠陥を検出し、2002のステップで、この検出した欠陥の位置情報に基づいて前記図示していない欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標をレビューSEMの座標系に変換する操作を行う。
【0030】
次に、この位置座標がレビューSEMの座標系に変換された欠陥について、図2(a)に示したステップ201と同様に、欠陥をSEMで低倍率の撮像を行う。図2(b)のステップ201以降206までは、図2(a)で説明したステップと同様の処理を行う。一方、2001のステップで欠陥が検出できないときには、前記図示していない欠陥検査装置から出力された別の欠陥を検出するようなシーケンスを追加しても良い。
【0031】
ユーザが欠陥の特徴を把握して欠陥の解析を行うためには、レビューSEM101で撮像して得られた欠陥の画像を画面や紙などに表示する機能が必要である。また、ユーザは、欠陥を手動で欠陥種類に分類する、あるいは自動で分類された欠陥種類を修正する、あるいは撮像条件の設定を行う、あるいは画像を処理する際のパラメータを調整する、あるいは欠陥表示方法を設定する、などの処理を行うために、レビューSEM101で撮像して得られた欠陥の画像を表示する画面を利用することができる。これらの処理をスムーズに行うためには、有効な情報を効率良く表示することのできる表示方法を提供することが重要である。以下にて、有効な情報を効率良く表示するための表示方法に関する実施例について説明する。
【0032】
図3は、図2(a)または図2(b)のシーケンスによりレビューSEM101で撮像された画像を各欠陥につき1枚ずつ表示するサムネイル表示の表示形態の一実施例を示す表示画面の図である。ユーザがサムネイル表示から迅速かつ容易に各欠陥から有効な特徴を得ることができるように、各欠陥につき1枚の画像を表示し、欠陥情報を基に欠陥の特徴を顕著に表す画像を表示できるように欠陥毎に表示画像を決定する。欠陥の特徴を顕著に表す画像を決定する基準としては、例えば、画像中の欠陥を自動で検出することができる、欠陥のコントラストが高い、欠陥が大きく撮像されている等が考えられる。
【0033】
欠陥情報から表示する画像を決定する方法は、予め組み込まれた決定アルゴリズムに基づき全てを自動的に行っても良いし、その一部もしくは全部をユーザが指示できるようにしても良い。欠陥情報としては、例えば、レビューSEM以外の検査装置が出力する検査情報、撮像時において欠陥検出ができたか否か、欠陥特徴量、欠陥種類のうち1つまたはこれらのうちのいくつかの項目を組み合わせたものを用いればよい。
【0034】
図3の例では、欠陥301はSEM低倍率画像では欠陥を検出できたがSEM高倍率画像で欠陥を検出できなかったためSEM低倍画像が表示され、欠陥302はSEM低倍率画像で欠陥を検出できなかったため光学顕微鏡画像が表示され、欠陥303および304はSEM低倍率画像とSEM高倍率画像で欠陥を検出できたが、欠陥303と304では欠陥種類が異なるため表示される画像の種類が異なっている。例えば、欠陥303はエッジが急峻な穴状の欠陥であるため、二次電子を多く検出する二次電子検出器(例えば図1の108)で検出されて撮像されたエッジ部分が強調されS/N比が高い高倍率画像Aが表示される。一方、欠陥304は凹凸の緩やかな欠陥であるため、反射電子を多く検出する反射電子検出器(例えば図1の108´)で検出されて撮像された、試料の緩やかな凹凸情報を多く含む高倍率画像Bが表示される。
【0035】
表示する画像には、例えば、撮像した画像、該撮像した画像を加工した画像、該撮像した2枚以上の画像を合成した画像などを用いることができる。また、表示する画像には、例えば、X線検出器により得られたX線スペクトル等のグラフを用いても良い。サムネイル表示の画面上には、画像以外の情報として、例えば、欠陥ID、画像の種類、検査情報、欠陥特徴量、欠陥種類等を表示できる。図3では欠陥は欠陥IDによりソートされているが、表示されている画像の種類、検査情報、欠陥特徴量、欠陥種類等によりソートされていても良い。
【0036】
図4は、図2(a)または図2(b)のシーケンスによりレビューSEM101で撮像された画像を各欠陥につき少数枚ずつ表示するサムネイル表示の表示形態の一実施例を示す図である。図3のような各欠陥毎に1枚ずつ表示する表示形態よりも、各欠陥毎に数枚ずつ表示したほうが、ユーザが迅速かつ容易に各欠陥から有効な特徴を得ることができる場合では、図4のような表示形態が望ましい。
【0037】
図4のような表示形態が望ましい場合としては、例えばSEM低倍率撮像において欠陥が電位コントラスト現象を発生したことにより欠陥検出できた場合が考えられる。この場合、電位コントラストが見えるよう電極113にあまり電圧をかけずに撮像することにより低倍率でも容易に欠陥検出を行えるようにしたSEM低倍率画像と、穴状の欠陥において穴底の細部情報が得られるよう電極113に高い電圧をかけて撮像することにより容易に欠陥の観察を行えるようにしたSEM高倍率画像の、2枚の画像を並べて表示することにより、画像を1枚のみ表示する場合に比べユーザに有用な情報を高効率で提供することができる。
【0038】
図4のような表示形態が望ましい他の例としては、EDXデータを取得して、SEMの高倍率画像とETSデータを表す画像を共に出力する例が考えられる。一方、2枚目の画像にはあまり有効な情報が含まれていない場合には、ユーザの負担を低減するために、有効な情報を含んだ画像とそうでない画像との区別が付くような表示方法にしても良い。このような表示方法は、例えば画像に印を付ける、あるいは画像に有効な情報が含まれている度合いを自動算出してグラフ表示することにより実現することが可能である。また、画像を1枚のみ表示すれば十分欠陥の特徴がわかるような欠陥の場合には、画像を1枚だけ表示するようにしても良い。
【0039】
図3、図4の表示形態により表示された画面において、例えば、ユーザは各欠陥を表す画像を選択し、適切な欠陥種類にドラッグ&ドロップ等の操作により対応付けることにより、手動での欠陥種類分類を行ったり、自動で分類された欠陥種類を修正したりできる。また、画像処理における各種パラメータによる結果を表示画像に反映させることにより、ユーザは画像を見ながらパラメータの調整を行うことができる。 (図3,4と分類との関係不明)
図5は、図2(a)または図2(b)のシーケンスにより撮像された画像を詳細表示する表示形態の一実施例である。各欠陥につき撮像された画像の一部または全てを表示することにより詳細な情報を提供する。表示する画像の種類および表示順序は、欠陥情報を基に決定する。表示できる画像の候補は、サムネイル表示の場合と同じである。詳細表示の画面上には、画像以外の情報として、例えば、欠陥ID、画像の種類、検査情報、欠陥特徴量、欠陥種類等を表示できる。欠陥画像の表示領域は、欠陥の表示順序が欠陥毎に固定の領域501(固定表示領域と呼ぶ)と、欠陥の表示順序が欠陥毎に変更可能な領域502(可変表示領域と呼ぶ)からなる。
【0040】
詳細表示画面のどの領域を固定表示領域あるいは可変表示領域とするかは、ユーザにより設定可能であっても良い。また、例えば、図2の202のステップにおいて欠陥を検出できなかったため、固定表示領域に表示するための画像を撮像できなかった場合などでは、図6(a)に示す実施例のように固定表示領域501をなくして可変表示領域502のみに画像を表示したほうがその欠陥の特徴を容易に得られることがある。このように、固定表示領域501の有無を欠陥情報毎に変更できたほうが望ましい。欠陥画像のうち、サムネイル表示で表示される画像には、該画像の枠503のようにハイライトする等によりサムネイル表示で表示されることが容易にわかるようにする。
【0041】
また、図6(b)に示すように、高倍率のSEM像601で欠陥を捉えることはできるが輪郭形状がぼやけていて欠陥画像の特徴量を高倍率のSEM像から抽出するのが難しいような欠陥の場合には、この欠陥の光学顕微鏡像602を高倍率のSEM像601と並べて画面上に表示するようにしても良い。このように表示することにより、オペレータがこの表示画面を見て、欠陥の種類や存在する位置(膜中、膜下または膜表面)を判断することができる。
【0042】
図3、図4ではサムネイル表示、図5、図6では詳細表示のそれぞれの実施形態について説明したが、これらを組み合わせた表示形態として、例えば、1画面にサムネイル表示と詳細表示を同時に行っても良い。あるいは、2画面以上を用いてサムネイル表示、詳細表示のいずれか、または両方を行っても良い。また、画像を紙やフィルム等の媒体に印刷するときなど、ディスプレイ以外の機器や媒体に出力するときにも、本発明を適用することができる。この場合、図3から図6のような表示形態の他に、図7の実施例のように、画面上の領域501に、IDの異なる各欠陥につき種類の異なる複数枚の画像を表示し、かつ画面上の領域502の例のように1つの画像に複数の欠陥を表示したり、EDXデータのような欠陥の特徴を示す情報を表示するような表示形態にすることも可能である。
【0043】
図8は、図3のサムネイル表示および図5、図6の詳細表示において、表示する画像に関する設定をユーザが行うための設定画面の一実施例である。本実施例では、設定画面は、表示画像のデフォルトの設定領域801と、表示画像のデフォルト以外の設定領域802に分けられる。デフォルト以外の設定領域801では欠陥情報と表示する画像の対応付けができるようになっている。デフォルト以外の設定領域802には欠陥情報を指定する欄803があるが、この欠陥情報を指定する欄803においては、任意の欠陥についてその設定項目が該当するか否かが一意にわかるような設定が行えなければならない。
【0044】
欠陥情報を指定するための記述が長くなるときのために、欄804のように別の欄を用意しても良い。実際にどの設定を適用するかは、例えばデフォルト以外の設定において欠陥情報が該当する設定があれば、該当する設定のうち最上部にある設定、該当する設定がなければデフォルトの設定を適用する、のように定めることができる。しかし、この例以外でも、欠陥毎にどの設定を適用するかが一意に決まる設定方法であれば良い。表示する画像の設定では、表示する画像の種類および表示順序を設定できる。指定方法には、画像の種類、もしくは画像の種類を特定できるルールを用いることができる。各条件時において撮像される画像の種類は予め特定できるので、撮像されない画像は指定できないようにしても良い。
【0045】
また、図5、図6の説明において述べたような詳細表示画面の固定表示領域を設けるか否かの設定も行える。本実施例で示した設定画面以外にも、サムネイル表示と詳細表示について別々の設定画面があっても良いし、ディスプレイに出力する場合と紙に印刷する場合で別々の設定画面があっても良い。また、ユーザが煩雑な設定を行うことをできるだけ避けるために、自動的に標準的な設定を行う機能や、幾つかの設定を瞬時に切り替えることが可能なように設定の保存、読み出しを行う機能を備えることもできる。
【0046】
次に、欠陥画像表示画面にて表示するための画像を必要に応じて撮像する機能を備えたレビューSEMについて説明する。例えば、図2の撮像シーケンスにおいて、206のステップに到達したときに表示したい欠陥画像を撮像していない場合や、特徴をより顕著に表すよう撮像条件を変えて再撮像したい場合には、表示用画像を撮像できると望ましい。この場合、全体のスループットを大幅に低下することなく撮像を行うことが必要である。
【0047】
図9は、図2(a)の撮像シーケンスに、表示用画像を後から撮像するステップが追加された撮像シーケンスである。901〜906は、図2(a)における201〜206と同じステップである。図2(a)と異なるシーケンスの一つは、902のステップで低倍率画像から欠陥が検出されず、かつその場合に条件を変えて低倍率画像を再撮像するように予め設定されている場合に、907のステップで低倍率画像を再撮像するシーケンスである。ただし、907のステップで再撮像を行うためには、902のステップで低倍率画像から欠陥が検出できなかった場合に、再撮像に必要な撮像条件の変更等に時間がかからずに短時間で907のステップに移行できることが必要である。逆に、再撮像するときに撮像条件の変更等で時間がかかるため、後で再撮像の必要がある欠陥のみをまとめて撮像したほうが効率が良い場合には、907のステップでは再撮像を行わず、906のステップより後の910のステップで再撮像を行う。
【0048】
図2(a)ともう一つの異なるシーケンスは、906のステップの対象とする欠陥の撮像が終了した後で、SEMの高倍率で再撮像する必要のある欠陥や、光学顕微鏡で撮像する必要のある欠陥に対して撮像を行うシーケンスである。これらの撮像を906のステップの後に行う理由は、スループットの大幅な低下を防ぐためである。
【0049】
SEMの高倍率画像を再撮像するために予め指定された条件に該当しているか否かは、905のステップの後で明らかになるが、図2(a)の説明で述べたように通常は905のステップは901〜904のステップと並行して行われる。この場合、905のステップの後には既に試料は他の欠陥を撮像するために移動しているため、SEMの高倍率画像は906のステップの後で再撮像するほうが効率が良い。
【0050】
このような理由により、図9に示した実施例では、906のステップの後で、必要ならば908および909のステップで再撮像が必要な欠陥に対して繰返しSEM高倍率画像の再撮像を行う。また、この際、必要ならば同じく908のステップでSEM低倍率画像の再撮像も行う。
【0051】
光学顕微鏡で撮像する必要がある場合には、撮像までに試料を光学顕微鏡の中に移動する等の準備に時間がかかるため、SEMでの撮像が終わった後で光学顕微鏡での撮像を行ったほうが効率が良い。この場合、910のステップでSEMからウェーハをアンロードし、911のステップで光学顕微鏡にウェーハをロードし、912および913のステップで光学顕微鏡での撮像が必要な欠陥に対して繰返し撮像する。また、図9には示されていないが、必要に応じて、EDXデータを取得するシーケンスや、傾斜カラムなどの別の電子光学系を用いて撮像するシーケンスがあっても良い。なお、本実施形態は表示用画像を撮像するためのシーケンスの一例であり、装置や動作環境に応じて、スループットが高い他のシーケンスを用いても良い。また、表示用画像を撮像した後で、欠陥種類への分類、画像処理などの処理を行い、欠陥情報を更新することもできる。
【0052】
図10は、図9のような撮像シーケンスにおいて、後から撮像する表示用画像に関する設定画面の一実施例である。本実施例では、表示用画像を後から撮像するために必要な条件である欠陥情報と、撮像する画像との組を指定できる。図10の例では、SEM低倍率画像にて欠陥が検出できなかった場合には表示用画像としてSEM低倍率画像を撮像し、また、欠陥種類がClassBであった場合には表示用画像としてSEM高倍率画像を撮像する。これらの撮像時における撮像条件を指定することもできる。また、例えば、低倍率画像の再撮像を行う際、図9の実施例における907のステップで再撮像を行うか、908のステップで再撮像を行うか等の、撮像のタイミングを設定するためのインターフェイスがあっても良い。
【0053】
表示用画像を後から撮像するか否かをユーザが決定する際には、通常は全体のスループットがその撮像によりどの程度低下するかを考慮する場合が多い。そこで、本設定画面において、1001のように全体のスループットの概算値を表示する。図10の実施例から撮像シーケンスを決定する方法としては、例えば、各欠陥について、設定項目のうちどの項目に該当するかを調べ、該当する項目があればその全ての項目について設定された通りに撮像を行い、該当する項目がなければ表示用画像を後から撮像しないようなシーケンスとすることができる。
【0054】
本発明による撮像シーケンスにより、条件を変えて撮像した同一種類の画像が2枚取得できる場合がある。この場合、図8のような表示画像を設定する設定画面において、これらの画像を区別できるようにする必要がある。また、後から画像を撮像するシーケンスの追加により、図8のような表示画像を設定する設定画面において表示画像の選択肢を取得できる画像のみに限定する場合には、後から撮像することで取得できる画像も考慮して表示画像の選択肢を限定する必要がある。図10の本実施例において設定した内容から該取得できる画像の種類は決定できるため、このような表示画像の選択肢を取得できる画像のみに限定することは可能である。
【0055】
本実施例で示した設定画面は一実施例であり、全ての欠陥情報について表示用画像として後から撮像する画像の種類を一意に決定することができれば、他の設定画面であっても良い。また、図8、図10に示した本実施例では、画像表示に関する設定画面と、後から撮像する表示画像に関する設定画面とに分離されているが、これらの設定を一緒に行える設定画面であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態におけるレビューSEMの基本構成である。
【図2(a)】レビューSEMにおいて欠陥画像を自動撮像する場合のシーケンスで、光学顕微鏡で欠陥を撮像するステップを含まない場合の例を説明する図である。
【図2(b)】レビューSEMにおいて欠陥画像を自動撮像する場合のシーケンスで、光学顕微鏡で欠陥を撮像するステップを含む場合の例を説明する図である。
【図3】欠陥画像のサムネイル表示画面の一実施例である。
【図4】欠陥画像のサムネイル表示画面の一実施例である。
【図5】欠陥画像の詳細表示画面の一実施例である。
【図6】欠陥画像の詳細表示画面の一実施例である。
【図7】欠陥画像の表示画面の一実施例である。
【図8】欠陥毎に表示画像の設定を行うための設定画面の一実施例である。
【図9】表示用画像を必要に応じて後から撮像する場合の本発明のシーケンスである。
【図10】表示用画像を後から撮像するか否かを決定するための設定画面の一実施例である。
【符号の説明】
【0057】
101…電子顕微鏡、102…電子銃、103…電子線、104…集束レンズ、105…対物レンズ、106…試料、107…ステージ、108…検出器、109…ディジタル変換器、110…電子線、111…偏向ユニット、112…補正ユニット、113…電極、121…制御部、122…処理部、123…記憶部、124…入出力部、131…光学顕微鏡、132…光源、133…ビームスプリッタ、134…対物レンズ、135…結像レンズ、136…イメージセンサ、301,302,303,304…欠陥画像、501…固定表示領域、502…可変表示領域、801…表示画像のデフォルトの設定、802…表示画像のデフォルト以外の設定、803…欠陥情報を指定する欄、1001…スループットの概算値
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体前工程における製造途中の半導体ウェハ上に形成されたパターンに対して電子ビームを照射し、照射位置から発生する電子を検出してパターンの画像を撮像する走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:以下SEMと記す)を用いた試料の観察方法に関し、特に半導体ウェーハで検出された欠陥をより詳細に観察するためのレビューSEMにおける欠陥表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスにおいて、製造途中に半導体ウェーハ上に発生した欠陥の原因調査のために、欠陥レビューが行われている。従来では、欠陥の検出や観察のために光学式の顕微鏡が用いられてきたが、近年、半導体パターンの微細化に伴いサイズが数十ナノメートルの欠陥に対する対策が必要になってきたため、SEMによる欠陥の検出、観察が行われるようになってきている。
【0003】
半導体の欠陥を観察するレビューSEMでは、欠陥を検出する欠陥検出装置の出力する欠陥座標に被対象基板(試料)を移動した後、欠陥を高倍率にて撮像する。しかし、欠陥検出装置の出力する欠陥座標の精度が高倍画像の視野に対して悪いため、まず低倍率にて欠陥画像を撮像して欠陥位置を特定し、次にこの欠陥位置にて高倍率で撮像している。
【0004】
また、ベアウェーハに対する欠陥レビューなどでは、欠陥検出装置の出力する欠陥座標の精度が低倍率画像の視野に対して悪い場合がある。この場合には例えば、まずレビューSEMに付属する光学顕微鏡にて撮像して欠陥位置精度を上げ、次にSEMの低倍率にて撮像して欠陥位置を特定し、最後にこの欠陥位置にて高倍率で撮像している。
【0005】
レビューSEMの低倍率および高倍率の撮像では、複数の検出器を用いることで、1回の撮像につき試料の異なる特徴を表す画像を複数枚生成する。また、試料に電子線を照射し、欠陥部付近から放出されるX線を検出してX線のエネルギー分布を算出し、欠陥の組成を調べるEDX(Energy Dispersion X-ray spectrum)機能を備えている場合もある。
【0006】
高倍率での欠陥撮像の後、欠陥発生の原因を分析し、対策を行うことが必要である。通常レビューSEMは、この原因分析の支援機能として、高倍率の欠陥画像から欠陥の大きさ、形状、テクスチャなどのSEM画像上の特徴量を詳細情報として求め、この詳細情報を基に欠陥種類を自動分類する欠陥自動分類機能を備えている。
【0007】
また、欠陥発生の原因を分析する他の支援機能として、撮像した欠陥画像をディスプレイ、あるいは紙に出力する欠陥画像表示機能を備えている場合が多い。欠陥画像表示機能では、例えば、1画面に多数の欠陥を表示するサムネイル画面や、各欠陥につき多数の画像や信号を表示する詳細表示画面を備える。欠陥画像表示機能では、上記欠陥自動分類機能などにより分類された欠陥種類別に欠陥を表示することも可能である。
【0008】
SEMにおいて試料を斜め方向から見た画像を取得する方法として、試料に照射する電子線の試料への入射方向を試料の表面に対して斜め方向にして画像を取得することが、特許文献1に開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開2001−15055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、上記従来の欠陥画像表示機能では、表示する画像や信号の種類や表示順序は全欠陥で一定であり、これは以下の問題点がある。
【0011】
例えば、SEM低倍率や光学顕微鏡での撮像後に行う欠陥位置特定において、欠陥検出装置での誤検出であった場合やSEMで観察することができない欠陥であった場合など、欠陥を検出できないことがある。この場合、欠陥位置が特定できないため、欠陥の高倍率画像は撮像されない。従来の欠陥画像表示機能において、サムネイル画面ではこのような欠陥位置特定に失敗した欠陥の画像は何も表示されず、また詳細表示画面でも高倍率画像を表示するための領域には何も表示されないため、その欠陥の特徴を容易に得ることはできなかった。
【0012】
また、例えば欠陥が表面薄膜下にある場合、SEMを用いて複数の検出器により取得した複数枚の画像のうち、主に二次電子を収集する検出器から生成した画像では欠陥の有無を確認しにくく、凹凸情報を多く含む反射電子を収集する検出器から生成した画像のほうが欠陥部のコントラストが高くなるため欠陥の有無を確認しやすい。このように、欠陥種類によって欠陥の特徴を顕著に表す画像の種類が異なり、それ以外の画像の種類では欠陥を視認しにくい場合がある。このため、従来のレビューSEMの欠陥画像表示機能では、欠陥毎にその欠陥の特徴を顕著に表す画像をユーザが探す必要があった。
【0013】
また、例えばSEMで撮像した低倍率の画像では欠陥を検出できないため光学顕微鏡の画像を表示用画像として撮像したほうが良い場合や、SEMで一度撮像した画像を撮像条件を変えて再度SEMで撮像したほうが良い場合がある。このような、欠陥検出ができなかった場合や、高倍率にて撮像したが撮像条件を変えればその欠陥の特徴を良く表す画像を取得できることが明らかになった場合でも、従来のレビューSEMでは、欠陥画像表示機能で用いるための画像を後から撮像する機能を備えていなかった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、レビューSEMにおいて、表示する画像の種類や表示順序を欠陥に応じて変更する方法、および必要に応じて表示用画像を撮像するための撮像シーケンスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明では、試料上に発生した欠陥を撮像して欠陥の画像を表示する方法において、予め検査装置で検査して検出した試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて複数の欠陥をそれぞれ複数の条件で撮像して複数の欠陥についてそれぞれ複数の画像を得、複数の欠陥について得たそれぞれの欠陥ごとの複数の画像の中からそれぞれの欠陥ごとに表示する画像を抽出し、この抽出した欠陥ごとの画像を画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示するようにした。
【0016】
また、本発明では、他の検査装置で検出された欠陥をレビューする欠陥レビュー装置を、
予め他の検査装置で検査して検出された試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて前記試料を光学的に撮像して光学画像を得る光学画像取得手段と、予め他の検査装置で検査して検出した試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報または光学画像取得手段で撮像して得た試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて試料のSEM像を撮像するSEM像取得手段と、光学画像取得手段で取得した光学画像とSEM像取得手段で取得したSEM像とを処理する画像処理手段と、画像処理手段で処理した画像を表示する画面を有する表示手段とを備えて構成し、画像処理手段は、光学画像取得手段で取得した試料上の複数の欠陥の光学像とSEM像取得手段で取得した試料上の複数の欠陥のSEM像の中から複数の欠陥のそれぞれごとに表示手段の表示画面上に表示する画像を抽出し、表示手段は、抽出されたそれぞれの欠陥ごとの画像を画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示するようにした。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、半導体ウェーハ製造工程で発生した欠陥において、ユーザがその欠陥の特徴を容易に、かつ迅速に把握することのできる表示方法を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。
半導体プロセスの微細化に伴い、欠陥を検査するために使用される顕微鏡には、光学顕微鏡よりも高倍率での画像撮像が可能なSEMが用いられるようになってきている。この中で、レビューSEMは、欠陥検出装置で検出した欠陥の欠陥位置においてSEMによりこの欠陥を撮像し、表示することが主要な機能である。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態であるレビューSEMの基本構成である。レビューSEMは、例えば、走査型電子顕微鏡101、制御部121、処理部122、記憶部123、および入出力部124等から構成される。レビューSEMは、明視野、暗視野、またはそれらを併用した光学顕微鏡131を備えている場合もある。また、レビューSEMは、試料に垂直な方向からずれた斜め方向から電子線110を照射するための電子光学系(図示せず)や、欠陥部付近から放出されるX線を検出してX線のエネルギー分布を算出して欠陥の組成を調べるEDX(図示せず)を行うための機器を備えていても良い。
【0020】
SEM画像の撮像においては、電子銃102から1次電子線103を発生し、この1次電子線103を集束レンズ104に通し、偏向ユニット111で偏向させて対物レンズ105に通すことにより試料106上に集束して照射し走査する。このとき試料106から発生する2次電子や反射電子等の2次荷電粒子を検出器108により検出し、ディジタル変換器109によりディジタル信号に変換し、処理部122により該ディジタル信号を用いて画像を生成、処理した後、記憶部123にて画像を保存する。ステージ107を移動することにより、ウェーハの任意の位置での画像撮像が可能である。
【0021】
通常レビューSEMでは、検出器108を複数個備えている。検出器108には、例えば、検出器の検出部分あるいはその近辺に正の電圧をかけて二次電子を多く検出するようにした二次電子検出器や、検出器の検出部分あるいはその近辺に電圧をかけない、あるいは負の電圧をかけて反射電子を多く検出するようにした反射電子検出器がある。二次電子検出器からは試料のエッジ部についてコントラストが高くS/N比が高い画像を取得でき、一方、反射電子検出器からは試料の緩やかな凹凸についてコントラストが高い画像を取得できる。
【0022】
1次電子線110のように試料に斜め方向から電子線を照射して画像撮像を行うことにより、試料の側面の情報を得ることができる。斜め方向から電子線を照射する方法としては、例えば特許文献1に、光軸から離れて電子線を偏向させるための偏向ユニット111と、電子線を分散することにより試料表面における色収差を実質的に補正する補正ユニット112を用いることにより、電子線を傾斜させる手法が述べられている。このような手法以外にも、複数の電子線カラムを用いる方法、あるいは電子線カラムを傾ける方法、あるいはステージ107を傾ける方法等により、試料に斜め方向から電子線を照射して画像撮像を行うことが可能である。
【0023】
また、撮像時の条件を変えることにより、前述したような異なる検出器を用いたり斜め方向から電子線を照射する場合とは特徴の異なった画像を取得することができる。例えば、試料106の電位と電子銃103の電位との差を大きくして試料に照射する電子のエネルギーを小さくすることにより、試料の帯電により発生するコントラスト変化であるシェーディングの影響を小さくすることができ、逆に試料に照射する電子のエネルギーを大きくすることにより、分解能を向上でき、EDXデータを取得することができる。他の例としては、穴状の欠陥を観察する場合において、電極113に例えば数kVの正の電圧をかけることにより、穴底から放出される電子を多く検出できるようにして穴底の詳細な観察を可能にし、逆に電極113にあまり電圧をかけないことにより、電位コントラストが強調された画像を取得することができる。
【0024】
光学顕微鏡131を用いた試料106の撮像は、例えば光源132から発射した光をビームスプリッタ133、対物レンズ134を介して試料に照射し、この照射した光による試料から反射、散乱した光をビームスプリッタ133を介して結像レンズ135で光学像を結像させ、それをイメージセンサ136で撮像することにより画像を生成する。
【0025】
処理部122により画像等から欠陥検出や欠陥種類の算出が行われ、記憶部123にて検査情報や欠陥種類等の欠陥情報が保存される。撮像における電子光学系条件の入力および撮像画像の出力は、入出力部124を通して行われる。制御部121は、電子銃102周辺に印加する電圧、集束レンズ104および対物レンズ105の焦点位置調整、ステージ107の移動、ディジタル変換器109の動作タイミング等を制御する。画像を表示するときは、記憶部123から読み出された欠陥情報を用いて、処理部122により表示する画像を決定し、入出力部124に出力する。
【0026】
図1の構成による装置において、欠陥画像を自動撮像する場合の撮像シーケンスを図2(a)および図2(b)に示す。
【0027】
図2(a)の201のステップで、図示しない欠陥検出装置で検出した欠陥の位置の座標情報を用いてSEMで低倍率にて撮像を行い、202のステップで該撮像されたSEMの低倍率画像を処理して欠陥検出を行う。このとき欠陥が検出されなければ以下で説明する203から205のステップは行わない。一方、該低倍率画像を処理して欠陥が検出されれば、203のステップでSEMの低倍率画像上での欠陥位置を特定し、この欠陥位置の情報を用いてSEMで高倍率にて撮像を行う。その後、204のステップで該撮像された高倍率画像を処理して欠陥検出を行う。
【0028】
欠陥が検出されれば205のステップで撮像して得た低倍率画像または高倍率画像を用いて、欠陥特徴量や欠陥種類の算出を行う。欠陥特徴量は、撮像画像から計算され、例えば、欠陥の大きさ、凹凸度、真円度等の幾何学的特徴量や、欠陥がパターン上にあるか膜下にあるか等の位相的特徴量からなる。また、欠陥種類は、例えば、異物、パターン欠陥、膜下、微小サイズ、等がある。以上の201から205のステップを、対象とする各々の欠陥に対して繰り返し行う。処理を短時間で行うために、欠陥特徴量や欠陥種類の算出を行う205のステップは、通常は次以降の欠陥撮像における201から204までのステップと並列して行われる。
【0029】
一方、図示しない欠陥検出装置が出力する欠陥の座標位置の精度が悪い場合には、レビューSEM101に付属する光学顕微鏡131を用いてSEMよりも比較的広い視野で撮像して欠陥を検出し、前記図示していない欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標をレビューSEMの座標系に変換する操作を行わなければいけない場合がある。この場合には、図2(b)に示すように、先ず2001のステップで、レビューSEM101に付属する光学顕微鏡131で前記図示していない欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標に基づいて撮像して欠陥を検出し、2002のステップで、この検出した欠陥の位置情報に基づいて前記図示していない欠陥検査装置から出力された欠陥位置座標をレビューSEMの座標系に変換する操作を行う。
【0030】
次に、この位置座標がレビューSEMの座標系に変換された欠陥について、図2(a)に示したステップ201と同様に、欠陥をSEMで低倍率の撮像を行う。図2(b)のステップ201以降206までは、図2(a)で説明したステップと同様の処理を行う。一方、2001のステップで欠陥が検出できないときには、前記図示していない欠陥検査装置から出力された別の欠陥を検出するようなシーケンスを追加しても良い。
【0031】
ユーザが欠陥の特徴を把握して欠陥の解析を行うためには、レビューSEM101で撮像して得られた欠陥の画像を画面や紙などに表示する機能が必要である。また、ユーザは、欠陥を手動で欠陥種類に分類する、あるいは自動で分類された欠陥種類を修正する、あるいは撮像条件の設定を行う、あるいは画像を処理する際のパラメータを調整する、あるいは欠陥表示方法を設定する、などの処理を行うために、レビューSEM101で撮像して得られた欠陥の画像を表示する画面を利用することができる。これらの処理をスムーズに行うためには、有効な情報を効率良く表示することのできる表示方法を提供することが重要である。以下にて、有効な情報を効率良く表示するための表示方法に関する実施例について説明する。
【0032】
図3は、図2(a)または図2(b)のシーケンスによりレビューSEM101で撮像された画像を各欠陥につき1枚ずつ表示するサムネイル表示の表示形態の一実施例を示す表示画面の図である。ユーザがサムネイル表示から迅速かつ容易に各欠陥から有効な特徴を得ることができるように、各欠陥につき1枚の画像を表示し、欠陥情報を基に欠陥の特徴を顕著に表す画像を表示できるように欠陥毎に表示画像を決定する。欠陥の特徴を顕著に表す画像を決定する基準としては、例えば、画像中の欠陥を自動で検出することができる、欠陥のコントラストが高い、欠陥が大きく撮像されている等が考えられる。
【0033】
欠陥情報から表示する画像を決定する方法は、予め組み込まれた決定アルゴリズムに基づき全てを自動的に行っても良いし、その一部もしくは全部をユーザが指示できるようにしても良い。欠陥情報としては、例えば、レビューSEM以外の検査装置が出力する検査情報、撮像時において欠陥検出ができたか否か、欠陥特徴量、欠陥種類のうち1つまたはこれらのうちのいくつかの項目を組み合わせたものを用いればよい。
【0034】
図3の例では、欠陥301はSEM低倍率画像では欠陥を検出できたがSEM高倍率画像で欠陥を検出できなかったためSEM低倍画像が表示され、欠陥302はSEM低倍率画像で欠陥を検出できなかったため光学顕微鏡画像が表示され、欠陥303および304はSEM低倍率画像とSEM高倍率画像で欠陥を検出できたが、欠陥303と304では欠陥種類が異なるため表示される画像の種類が異なっている。例えば、欠陥303はエッジが急峻な穴状の欠陥であるため、二次電子を多く検出する二次電子検出器(例えば図1の108)で検出されて撮像されたエッジ部分が強調されS/N比が高い高倍率画像Aが表示される。一方、欠陥304は凹凸の緩やかな欠陥であるため、反射電子を多く検出する反射電子検出器(例えば図1の108´)で検出されて撮像された、試料の緩やかな凹凸情報を多く含む高倍率画像Bが表示される。
【0035】
表示する画像には、例えば、撮像した画像、該撮像した画像を加工した画像、該撮像した2枚以上の画像を合成した画像などを用いることができる。また、表示する画像には、例えば、X線検出器により得られたX線スペクトル等のグラフを用いても良い。サムネイル表示の画面上には、画像以外の情報として、例えば、欠陥ID、画像の種類、検査情報、欠陥特徴量、欠陥種類等を表示できる。図3では欠陥は欠陥IDによりソートされているが、表示されている画像の種類、検査情報、欠陥特徴量、欠陥種類等によりソートされていても良い。
【0036】
図4は、図2(a)または図2(b)のシーケンスによりレビューSEM101で撮像された画像を各欠陥につき少数枚ずつ表示するサムネイル表示の表示形態の一実施例を示す図である。図3のような各欠陥毎に1枚ずつ表示する表示形態よりも、各欠陥毎に数枚ずつ表示したほうが、ユーザが迅速かつ容易に各欠陥から有効な特徴を得ることができる場合では、図4のような表示形態が望ましい。
【0037】
図4のような表示形態が望ましい場合としては、例えばSEM低倍率撮像において欠陥が電位コントラスト現象を発生したことにより欠陥検出できた場合が考えられる。この場合、電位コントラストが見えるよう電極113にあまり電圧をかけずに撮像することにより低倍率でも容易に欠陥検出を行えるようにしたSEM低倍率画像と、穴状の欠陥において穴底の細部情報が得られるよう電極113に高い電圧をかけて撮像することにより容易に欠陥の観察を行えるようにしたSEM高倍率画像の、2枚の画像を並べて表示することにより、画像を1枚のみ表示する場合に比べユーザに有用な情報を高効率で提供することができる。
【0038】
図4のような表示形態が望ましい他の例としては、EDXデータを取得して、SEMの高倍率画像とETSデータを表す画像を共に出力する例が考えられる。一方、2枚目の画像にはあまり有効な情報が含まれていない場合には、ユーザの負担を低減するために、有効な情報を含んだ画像とそうでない画像との区別が付くような表示方法にしても良い。このような表示方法は、例えば画像に印を付ける、あるいは画像に有効な情報が含まれている度合いを自動算出してグラフ表示することにより実現することが可能である。また、画像を1枚のみ表示すれば十分欠陥の特徴がわかるような欠陥の場合には、画像を1枚だけ表示するようにしても良い。
【0039】
図3、図4の表示形態により表示された画面において、例えば、ユーザは各欠陥を表す画像を選択し、適切な欠陥種類にドラッグ&ドロップ等の操作により対応付けることにより、手動での欠陥種類分類を行ったり、自動で分類された欠陥種類を修正したりできる。また、画像処理における各種パラメータによる結果を表示画像に反映させることにより、ユーザは画像を見ながらパラメータの調整を行うことができる。 (図3,4と分類との関係不明)
図5は、図2(a)または図2(b)のシーケンスにより撮像された画像を詳細表示する表示形態の一実施例である。各欠陥につき撮像された画像の一部または全てを表示することにより詳細な情報を提供する。表示する画像の種類および表示順序は、欠陥情報を基に決定する。表示できる画像の候補は、サムネイル表示の場合と同じである。詳細表示の画面上には、画像以外の情報として、例えば、欠陥ID、画像の種類、検査情報、欠陥特徴量、欠陥種類等を表示できる。欠陥画像の表示領域は、欠陥の表示順序が欠陥毎に固定の領域501(固定表示領域と呼ぶ)と、欠陥の表示順序が欠陥毎に変更可能な領域502(可変表示領域と呼ぶ)からなる。
【0040】
詳細表示画面のどの領域を固定表示領域あるいは可変表示領域とするかは、ユーザにより設定可能であっても良い。また、例えば、図2の202のステップにおいて欠陥を検出できなかったため、固定表示領域に表示するための画像を撮像できなかった場合などでは、図6(a)に示す実施例のように固定表示領域501をなくして可変表示領域502のみに画像を表示したほうがその欠陥の特徴を容易に得られることがある。このように、固定表示領域501の有無を欠陥情報毎に変更できたほうが望ましい。欠陥画像のうち、サムネイル表示で表示される画像には、該画像の枠503のようにハイライトする等によりサムネイル表示で表示されることが容易にわかるようにする。
【0041】
また、図6(b)に示すように、高倍率のSEM像601で欠陥を捉えることはできるが輪郭形状がぼやけていて欠陥画像の特徴量を高倍率のSEM像から抽出するのが難しいような欠陥の場合には、この欠陥の光学顕微鏡像602を高倍率のSEM像601と並べて画面上に表示するようにしても良い。このように表示することにより、オペレータがこの表示画面を見て、欠陥の種類や存在する位置(膜中、膜下または膜表面)を判断することができる。
【0042】
図3、図4ではサムネイル表示、図5、図6では詳細表示のそれぞれの実施形態について説明したが、これらを組み合わせた表示形態として、例えば、1画面にサムネイル表示と詳細表示を同時に行っても良い。あるいは、2画面以上を用いてサムネイル表示、詳細表示のいずれか、または両方を行っても良い。また、画像を紙やフィルム等の媒体に印刷するときなど、ディスプレイ以外の機器や媒体に出力するときにも、本発明を適用することができる。この場合、図3から図6のような表示形態の他に、図7の実施例のように、画面上の領域501に、IDの異なる各欠陥につき種類の異なる複数枚の画像を表示し、かつ画面上の領域502の例のように1つの画像に複数の欠陥を表示したり、EDXデータのような欠陥の特徴を示す情報を表示するような表示形態にすることも可能である。
【0043】
図8は、図3のサムネイル表示および図5、図6の詳細表示において、表示する画像に関する設定をユーザが行うための設定画面の一実施例である。本実施例では、設定画面は、表示画像のデフォルトの設定領域801と、表示画像のデフォルト以外の設定領域802に分けられる。デフォルト以外の設定領域801では欠陥情報と表示する画像の対応付けができるようになっている。デフォルト以外の設定領域802には欠陥情報を指定する欄803があるが、この欠陥情報を指定する欄803においては、任意の欠陥についてその設定項目が該当するか否かが一意にわかるような設定が行えなければならない。
【0044】
欠陥情報を指定するための記述が長くなるときのために、欄804のように別の欄を用意しても良い。実際にどの設定を適用するかは、例えばデフォルト以外の設定において欠陥情報が該当する設定があれば、該当する設定のうち最上部にある設定、該当する設定がなければデフォルトの設定を適用する、のように定めることができる。しかし、この例以外でも、欠陥毎にどの設定を適用するかが一意に決まる設定方法であれば良い。表示する画像の設定では、表示する画像の種類および表示順序を設定できる。指定方法には、画像の種類、もしくは画像の種類を特定できるルールを用いることができる。各条件時において撮像される画像の種類は予め特定できるので、撮像されない画像は指定できないようにしても良い。
【0045】
また、図5、図6の説明において述べたような詳細表示画面の固定表示領域を設けるか否かの設定も行える。本実施例で示した設定画面以外にも、サムネイル表示と詳細表示について別々の設定画面があっても良いし、ディスプレイに出力する場合と紙に印刷する場合で別々の設定画面があっても良い。また、ユーザが煩雑な設定を行うことをできるだけ避けるために、自動的に標準的な設定を行う機能や、幾つかの設定を瞬時に切り替えることが可能なように設定の保存、読み出しを行う機能を備えることもできる。
【0046】
次に、欠陥画像表示画面にて表示するための画像を必要に応じて撮像する機能を備えたレビューSEMについて説明する。例えば、図2の撮像シーケンスにおいて、206のステップに到達したときに表示したい欠陥画像を撮像していない場合や、特徴をより顕著に表すよう撮像条件を変えて再撮像したい場合には、表示用画像を撮像できると望ましい。この場合、全体のスループットを大幅に低下することなく撮像を行うことが必要である。
【0047】
図9は、図2(a)の撮像シーケンスに、表示用画像を後から撮像するステップが追加された撮像シーケンスである。901〜906は、図2(a)における201〜206と同じステップである。図2(a)と異なるシーケンスの一つは、902のステップで低倍率画像から欠陥が検出されず、かつその場合に条件を変えて低倍率画像を再撮像するように予め設定されている場合に、907のステップで低倍率画像を再撮像するシーケンスである。ただし、907のステップで再撮像を行うためには、902のステップで低倍率画像から欠陥が検出できなかった場合に、再撮像に必要な撮像条件の変更等に時間がかからずに短時間で907のステップに移行できることが必要である。逆に、再撮像するときに撮像条件の変更等で時間がかかるため、後で再撮像の必要がある欠陥のみをまとめて撮像したほうが効率が良い場合には、907のステップでは再撮像を行わず、906のステップより後の910のステップで再撮像を行う。
【0048】
図2(a)ともう一つの異なるシーケンスは、906のステップの対象とする欠陥の撮像が終了した後で、SEMの高倍率で再撮像する必要のある欠陥や、光学顕微鏡で撮像する必要のある欠陥に対して撮像を行うシーケンスである。これらの撮像を906のステップの後に行う理由は、スループットの大幅な低下を防ぐためである。
【0049】
SEMの高倍率画像を再撮像するために予め指定された条件に該当しているか否かは、905のステップの後で明らかになるが、図2(a)の説明で述べたように通常は905のステップは901〜904のステップと並行して行われる。この場合、905のステップの後には既に試料は他の欠陥を撮像するために移動しているため、SEMの高倍率画像は906のステップの後で再撮像するほうが効率が良い。
【0050】
このような理由により、図9に示した実施例では、906のステップの後で、必要ならば908および909のステップで再撮像が必要な欠陥に対して繰返しSEM高倍率画像の再撮像を行う。また、この際、必要ならば同じく908のステップでSEM低倍率画像の再撮像も行う。
【0051】
光学顕微鏡で撮像する必要がある場合には、撮像までに試料を光学顕微鏡の中に移動する等の準備に時間がかかるため、SEMでの撮像が終わった後で光学顕微鏡での撮像を行ったほうが効率が良い。この場合、910のステップでSEMからウェーハをアンロードし、911のステップで光学顕微鏡にウェーハをロードし、912および913のステップで光学顕微鏡での撮像が必要な欠陥に対して繰返し撮像する。また、図9には示されていないが、必要に応じて、EDXデータを取得するシーケンスや、傾斜カラムなどの別の電子光学系を用いて撮像するシーケンスがあっても良い。なお、本実施形態は表示用画像を撮像するためのシーケンスの一例であり、装置や動作環境に応じて、スループットが高い他のシーケンスを用いても良い。また、表示用画像を撮像した後で、欠陥種類への分類、画像処理などの処理を行い、欠陥情報を更新することもできる。
【0052】
図10は、図9のような撮像シーケンスにおいて、後から撮像する表示用画像に関する設定画面の一実施例である。本実施例では、表示用画像を後から撮像するために必要な条件である欠陥情報と、撮像する画像との組を指定できる。図10の例では、SEM低倍率画像にて欠陥が検出できなかった場合には表示用画像としてSEM低倍率画像を撮像し、また、欠陥種類がClassBであった場合には表示用画像としてSEM高倍率画像を撮像する。これらの撮像時における撮像条件を指定することもできる。また、例えば、低倍率画像の再撮像を行う際、図9の実施例における907のステップで再撮像を行うか、908のステップで再撮像を行うか等の、撮像のタイミングを設定するためのインターフェイスがあっても良い。
【0053】
表示用画像を後から撮像するか否かをユーザが決定する際には、通常は全体のスループットがその撮像によりどの程度低下するかを考慮する場合が多い。そこで、本設定画面において、1001のように全体のスループットの概算値を表示する。図10の実施例から撮像シーケンスを決定する方法としては、例えば、各欠陥について、設定項目のうちどの項目に該当するかを調べ、該当する項目があればその全ての項目について設定された通りに撮像を行い、該当する項目がなければ表示用画像を後から撮像しないようなシーケンスとすることができる。
【0054】
本発明による撮像シーケンスにより、条件を変えて撮像した同一種類の画像が2枚取得できる場合がある。この場合、図8のような表示画像を設定する設定画面において、これらの画像を区別できるようにする必要がある。また、後から画像を撮像するシーケンスの追加により、図8のような表示画像を設定する設定画面において表示画像の選択肢を取得できる画像のみに限定する場合には、後から撮像することで取得できる画像も考慮して表示画像の選択肢を限定する必要がある。図10の本実施例において設定した内容から該取得できる画像の種類は決定できるため、このような表示画像の選択肢を取得できる画像のみに限定することは可能である。
【0055】
本実施例で示した設定画面は一実施例であり、全ての欠陥情報について表示用画像として後から撮像する画像の種類を一意に決定することができれば、他の設定画面であっても良い。また、図8、図10に示した本実施例では、画像表示に関する設定画面と、後から撮像する表示画像に関する設定画面とに分離されているが、これらの設定を一緒に行える設定画面であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態におけるレビューSEMの基本構成である。
【図2(a)】レビューSEMにおいて欠陥画像を自動撮像する場合のシーケンスで、光学顕微鏡で欠陥を撮像するステップを含まない場合の例を説明する図である。
【図2(b)】レビューSEMにおいて欠陥画像を自動撮像する場合のシーケンスで、光学顕微鏡で欠陥を撮像するステップを含む場合の例を説明する図である。
【図3】欠陥画像のサムネイル表示画面の一実施例である。
【図4】欠陥画像のサムネイル表示画面の一実施例である。
【図5】欠陥画像の詳細表示画面の一実施例である。
【図6】欠陥画像の詳細表示画面の一実施例である。
【図7】欠陥画像の表示画面の一実施例である。
【図8】欠陥毎に表示画像の設定を行うための設定画面の一実施例である。
【図9】表示用画像を必要に応じて後から撮像する場合の本発明のシーケンスである。
【図10】表示用画像を後から撮像するか否かを決定するための設定画面の一実施例である。
【符号の説明】
【0057】
101…電子顕微鏡、102…電子銃、103…電子線、104…集束レンズ、105…対物レンズ、106…試料、107…ステージ、108…検出器、109…ディジタル変換器、110…電子線、111…偏向ユニット、112…補正ユニット、113…電極、121…制御部、122…処理部、123…記憶部、124…入出力部、131…光学顕微鏡、132…光源、133…ビームスプリッタ、134…対物レンズ、135…結像レンズ、136…イメージセンサ、301,302,303,304…欠陥画像、501…固定表示領域、502…可変表示領域、801…表示画像のデフォルトの設定、802…表示画像のデフォルト以外の設定、803…欠陥情報を指定する欄、1001…スループットの概算値
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め検査装置で検査して検出した試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて該複数の欠陥をそれぞれ複数の条件で撮像して該複数の欠陥についてそれぞれ複数の画像を得、
前記複数の欠陥について得たそれぞれの欠陥ごとの複数の画像の中から該それぞれの欠陥ごとに表示する画像を抽出し、
該抽出した欠陥ごとの画像を該画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示する
ことを特徴とする欠陥画像の表示方法。
【請求項2】
前記それぞれの欠陥ごとに表示する画像を、前記それぞれの欠陥ごとの複数の画像の特徴量または欠陥の種類を求め、該求めた画像の特徴量または欠陥の種類に基づいて前記それぞれの欠陥の特徴を表わす画像をそれぞれの欠陥ごとに抽出することを特徴とする請求項1記載の欠陥画像の表示方法。
【請求項3】
前記抽出した欠陥ごとの画像と共に画面上に並べて表示する画像の種類の情報は、光学顕微鏡像、低倍率のSEM(走査型電子顕微鏡)像、高倍率のSEM像のうちの何れかを含むことを特徴とする請求項1記載の欠陥画像の表示方法。
【請求項4】
前記表示するために抽出する画像はそれぞれの欠陥ごとに複数の画像であり、該抽出したそれぞれの欠陥ごとの複数の画像を該画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示する
ことを特徴とする請求項1記載の欠陥画像の表示方法。
【請求項5】
予め検査装置で検査して検出した試料上の欠陥の位置情報に基づいて該欠陥を光学顕微鏡で撮像して該欠陥の光学像を得、
前記欠陥の位置情報に基づいて該欠陥をSEMで撮像して該欠陥のSEM像を取得し、
前記欠陥の光学像とSEM像とを前記欠陥を識別する情報と共に画面上に並べて表示する
ことを特徴とする欠陥画像の表示方法。
【請求項6】
予め他の検査装置で検査して検出された試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて前記試料を光学的に撮像して光学画像を得る光学画像取得手段と、
前記予め他の検査装置で検査して検出した試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報または前記光学画像取得手段で撮像して得た前記試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて前記試料のSEM像を撮像するSEM像取得手段と、
前記光学画像取得手段で取得した光学画像と前記SEM像取得手段で取得したSEM像とを処理する画像処理手段と、
該画像処理手段で処理した画像を表示する画面を有する表示手段とを備え、
前記画像処理手段は、前記光学画像取得手段で取得した前記試料上の複数の欠陥の光学像と前記SEM像取得手段で取得した前記試料上の複数の欠陥のSEM像の中から前記複数の欠陥のそれぞれの欠陥ごとに表示手段の表示画面上に表示する画像を抽出し、前記表示手段は、該抽出された前記それぞれの欠陥ごとの画像を該画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示する
ことを特徴とする欠陥レビュー装置。
【請求項7】
前記画像処理手段は、前記光学画像取得手段で取得した前記試料上の複数の欠陥の光学像と前記SEM像取得手段で取得した前記試料上の複数の欠陥のSEM像とを処理して 前記それぞれの欠陥ごとの前記光学像及び前記SEM像の特徴量または欠陥の種類を求め、該求めた画像の特徴量または欠陥の種類に基づいて前記複数の欠陥についてそれぞれの欠陥の特徴を表わす画像を前記表示手段の画面上に表示する画像を抽出することを特徴とする請求項6記載の欠陥レビュー装置。
【請求項8】
前記表示手段の画面上に表示する前記欠陥ごとの画像と並べて表示する画像の種類の情報は、光学顕微鏡像、低倍率のSEM像、高倍率のSEM像のうちの何れかを含むことを特徴とする請求項6記載の欠陥レビュー装置。
【請求項9】
前記表示手段の画面上に表示するために前記画像処理手段で抽出する画像はそれぞれの欠陥ごとに複数の画像であり、該抽出したそれぞれの欠陥ごとの複数の画像を該画像の種類の情報と共に前記表示手段の画面上に並べて表示することを特徴とする請求項6記載の欠陥レビュー装置。
【請求項10】
前記表示手段は、前記画面上に表示する画像の種類または特徴を指定する指定部を前記画面上に表示することを特徴とする請求項6記載の欠陥レビュー装置。
【請求項11】
予め他の検査装置で検査して検出された試料上の欠陥の位置情報に基づいて前記試料を光学的に撮像して光学画像を得る光学画像取得手段と、
前記予め他の検査装置で検査して検出した試料上の欠陥の位置情報または前記光学画像取得手段で撮像して得た前記試料上の欠陥の位置情報に基づいて前記試料のSEM像を撮像するSEM像取得手段と、
前記光学画像取得手段で取得した光学画像と前記SEM像取得手段で取得したSEM像とを処理する画像処理手段と、
該画像処理手段で処理した画像を含む欠陥の情報を表示する画面を有する表示手段とを備え、
前記表示手段は、前記光学画像取得手段で取得した前記試料上の欠陥の光学像と前記SEM像取得手段で取得した前記欠陥のSEM像とを前記欠陥を識別する情報と共に画面上に並べて表示することを特徴とする欠陥レビュー装置。
【請求項1】
予め検査装置で検査して検出した試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて該複数の欠陥をそれぞれ複数の条件で撮像して該複数の欠陥についてそれぞれ複数の画像を得、
前記複数の欠陥について得たそれぞれの欠陥ごとの複数の画像の中から該それぞれの欠陥ごとに表示する画像を抽出し、
該抽出した欠陥ごとの画像を該画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示する
ことを特徴とする欠陥画像の表示方法。
【請求項2】
前記それぞれの欠陥ごとに表示する画像を、前記それぞれの欠陥ごとの複数の画像の特徴量または欠陥の種類を求め、該求めた画像の特徴量または欠陥の種類に基づいて前記それぞれの欠陥の特徴を表わす画像をそれぞれの欠陥ごとに抽出することを特徴とする請求項1記載の欠陥画像の表示方法。
【請求項3】
前記抽出した欠陥ごとの画像と共に画面上に並べて表示する画像の種類の情報は、光学顕微鏡像、低倍率のSEM(走査型電子顕微鏡)像、高倍率のSEM像のうちの何れかを含むことを特徴とする請求項1記載の欠陥画像の表示方法。
【請求項4】
前記表示するために抽出する画像はそれぞれの欠陥ごとに複数の画像であり、該抽出したそれぞれの欠陥ごとの複数の画像を該画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示する
ことを特徴とする請求項1記載の欠陥画像の表示方法。
【請求項5】
予め検査装置で検査して検出した試料上の欠陥の位置情報に基づいて該欠陥を光学顕微鏡で撮像して該欠陥の光学像を得、
前記欠陥の位置情報に基づいて該欠陥をSEMで撮像して該欠陥のSEM像を取得し、
前記欠陥の光学像とSEM像とを前記欠陥を識別する情報と共に画面上に並べて表示する
ことを特徴とする欠陥画像の表示方法。
【請求項6】
予め他の検査装置で検査して検出された試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて前記試料を光学的に撮像して光学画像を得る光学画像取得手段と、
前記予め他の検査装置で検査して検出した試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報または前記光学画像取得手段で撮像して得た前記試料上の複数の欠陥のそれぞれの位置情報に基づいて前記試料のSEM像を撮像するSEM像取得手段と、
前記光学画像取得手段で取得した光学画像と前記SEM像取得手段で取得したSEM像とを処理する画像処理手段と、
該画像処理手段で処理した画像を表示する画面を有する表示手段とを備え、
前記画像処理手段は、前記光学画像取得手段で取得した前記試料上の複数の欠陥の光学像と前記SEM像取得手段で取得した前記試料上の複数の欠陥のSEM像の中から前記複数の欠陥のそれぞれの欠陥ごとに表示手段の表示画面上に表示する画像を抽出し、前記表示手段は、該抽出された前記それぞれの欠陥ごとの画像を該画像の種類の情報と共に画面上に並べて表示する
ことを特徴とする欠陥レビュー装置。
【請求項7】
前記画像処理手段は、前記光学画像取得手段で取得した前記試料上の複数の欠陥の光学像と前記SEM像取得手段で取得した前記試料上の複数の欠陥のSEM像とを処理して 前記それぞれの欠陥ごとの前記光学像及び前記SEM像の特徴量または欠陥の種類を求め、該求めた画像の特徴量または欠陥の種類に基づいて前記複数の欠陥についてそれぞれの欠陥の特徴を表わす画像を前記表示手段の画面上に表示する画像を抽出することを特徴とする請求項6記載の欠陥レビュー装置。
【請求項8】
前記表示手段の画面上に表示する前記欠陥ごとの画像と並べて表示する画像の種類の情報は、光学顕微鏡像、低倍率のSEM像、高倍率のSEM像のうちの何れかを含むことを特徴とする請求項6記載の欠陥レビュー装置。
【請求項9】
前記表示手段の画面上に表示するために前記画像処理手段で抽出する画像はそれぞれの欠陥ごとに複数の画像であり、該抽出したそれぞれの欠陥ごとの複数の画像を該画像の種類の情報と共に前記表示手段の画面上に並べて表示することを特徴とする請求項6記載の欠陥レビュー装置。
【請求項10】
前記表示手段は、前記画面上に表示する画像の種類または特徴を指定する指定部を前記画面上に表示することを特徴とする請求項6記載の欠陥レビュー装置。
【請求項11】
予め他の検査装置で検査して検出された試料上の欠陥の位置情報に基づいて前記試料を光学的に撮像して光学画像を得る光学画像取得手段と、
前記予め他の検査装置で検査して検出した試料上の欠陥の位置情報または前記光学画像取得手段で撮像して得た前記試料上の欠陥の位置情報に基づいて前記試料のSEM像を撮像するSEM像取得手段と、
前記光学画像取得手段で取得した光学画像と前記SEM像取得手段で取得したSEM像とを処理する画像処理手段と、
該画像処理手段で処理した画像を含む欠陥の情報を表示する画面を有する表示手段とを備え、
前記表示手段は、前記光学画像取得手段で取得した前記試料上の欠陥の光学像と前記SEM像取得手段で取得した前記欠陥のSEM像とを前記欠陥を識別する情報と共に画面上に並べて表示することを特徴とする欠陥レビュー装置。
【図1】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2(a)】
【図2(b)】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2007−225351(P2007−225351A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−44645(P2006−44645)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
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