説明

正のアロステリックな修飾物質としてのアミド誘導体およびこれらの使用方法

本発明は、ニューロンのニコチン性受容体のPAMである新規なアミド誘導体、それを含む組成物、このような化合物の調製方法、ならびにこのような化合物および組成物の使用方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、ニューロンのニコチン性受容体の正のアロステリックな修飾物質である新規なアミド誘導体、これを含む組成物、ならびにこのような化合物および組成物の使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の記述)
ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)は、リガンド開口型イオンチャネル(LGIC)のスーパーファミリーに属し、カチオンの流れをゲート開閉し、これはアセチルコリン(ACh)により制御される。nAChRは、筋接合部(NMJ)のニコチン性受容体、およびニューロンのnAChRすなわちニューロンのニコチン性受容体(NNR)に分けることができる。NNRは、中枢神経系(CNS)および末梢神経系(PNS)に広く分布している。NNRは、CNSの機能ならびに多くの神経伝達物質、例えば、ACh、ノルエピネフリン、ドーパミン、セロトニンおよびGABAの放出を調節し、特に、広範囲にわたる生理作用を生じることにおいて重要な役割を果たしていると理解される。
【0003】
α2−α10、β1−β4、γ、δおよびεと識別される、nAChRの16種のサブユニットが、現在までに報告されている。これらのサブユニットのうち、α2からα7およびβ2からβ4の9種のサブユニットは、哺乳動物の脳に顕著に存在する。多様な機能的に異なるnAChR複合体も存在し、例えば、5つのα7サブユニットはホモマーの機能のペンタマーとして受容体を形成することができ、または異なるサブユニットの組合せはα4β2およびα3β4の受容体の場合(Vincler,M.他、Exp.Opin.Ther.Targets、2007年、11(7)、891−897頁;Paterson,D.他、Prog.Neurobiol.2000年、61、75−111頁;Hogg,R.C.他、Rev.Physiol.、Biochem.Pharmacol.、2003年、147、1−46頁;Gotti,C.他、Prog.Neurobiol.、2004年、74、363−396頁)のように一緒に複合化することができる。
【0004】
ホモマーのα7受容体は、α4β2受容体とともに、ヒトの脳内において最も豊富なニコチン性受容体の1つであり、海馬、皮質、視床核、腹側被蓋野および黒質に大量に発現する(Broad,L.M.他、Drugs of the Future、2007年、32(2)、161−170頁)。
【0005】
CNS中のニューロン信号伝達におけるα7NNRの役割も、活発に調査されている(Couturier,S.他、Neuron、1990年、5、847−56頁)。α7NNRは、介在ニューロンの興奮性を調節し、興奮性および抑制性の神経伝達物質の放出を調節し、細胞の損傷の実験的なインビトロモデルにおいて神経保護効果をもたらすことが示されている(Alkondon,M.他、Prog.Brain Res.、2004年、145、109−20頁)。
【0006】
生物物理学的な研究は、α7サブユニットが、異種発現系において発現した場合に迅速に活性化および脱感作し、そのうえ、他のNNRの組合せに比べて比較的より高いカルシウム透過性を示すことを表している(Dajas−Bailador,F.他、Trends Pharmacol.Sci.、2004年、25、317−24頁)。
【0007】
NMRsは、一般に、学習、記憶、注意等の様々な認知機能に、したがって、CNS障害、すなわち、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、注意欠陥多動障害(ADHD)、トゥレット症候群、統合失調症、双極性障害、疼痛およびタバコ依存性に関与する(Keller,J.J.他、Behav.Brain Res.、2005年、162、143−52頁;Gundish,D.、Expert Opin.Ther.Patents、2005年、15(9)、1221−1239頁;De Luca,V.他、Acta Psychiatr.Scand.、2006年、114、211−5頁)。
【0008】
より詳細には、α7NMRsは、注意欠陥障害、ADHD、AD、軽度認知障害(MCI)、老年認知症、レビー小体に関連する認知症、ダウン症候群に伴う認知症、エイズ認知症、ピック病および統合失調症に伴う認知障害に関連する状態および障害に関連している(Martin,L.F.他、Psychopharmacology(Berl)、2004年、174、54−64頁;Romanelli,M.N.他、Exp.Opin.Ther.Patents、2007年、17(11)、1365−1377頁)。α7NNRは、ADの疾患進行を遅らせることも報告されている(D’Andrea,M.R.他、Curr.Pharm.Des.、2006、12、677−84頁)。
【0009】
したがって、α7NNRの活性の調節は、例えば、学習、記憶および注意の態様を包含する認知機能を含む、根底にある病理をもつ、AD、他の認知症、統合失調症および神経変性等の、上述の様々な疾患を予防および治療する有望な可能性を示している(Gotti,C.他、Curr.Pharm.Des.、2006年、12、407−428頁)。
【0010】
NNRリガンドは、禁煙、体重管理においておよび潜在的な鎮痛剤として関係することも示唆されている(Balbani,A.P.S.他、Exp.Opin.Ther.Patents、2003年、13(7)、287−297頁;Gurwitz,D.、Exp.Opin.Invest.Drugs、1999年、8(6)、747−760頁;Vincler,M.、Exp.Opin.Invest.Drugs、2005年、14(10)、1191−1198頁;Bunnelle,W.H.他、Exp.Opin.Ther.Patents、2003年、13(7)、1003−1021頁;Decker,M.W.他、Exp.Opin.Invest.Drugs、2001年、10(10)、1819−1830頁;Vincler,M.他、Exp.Opin.Ther.Targets、2007年、11(7)、891−897頁)。疼痛緩和に関する注目の大部分は、α4β2の亜型に向かっている(Decker,M.W.他、Curr.Top.Med.Chem.、4、369−384頁、2004年)。α7NNRは、腫瘍壊死因子(TNF)および他のサイトカインの放出を抑制することにより炎症反応にそれらが関与すると、長く認められてきている(Wang,H.他、Nature、421、384−388頁、2003年)が、より最近のエビデンスは、むしろα7NNRについての疼痛における役割を示している。例えば、脊髄中におけるα7NNRの集合は、ニコチン化合物の疼痛緩和効果に伴う神経伝達を調節することが確認されている(Cordero−Erausquin,M.他、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、98、2803−2807頁、2001年)。選択性のα7NNR部分アゴニストは、神経因性疼痛および持続炎症性疼痛のモデルにおいて効力を示すことが報告されている(Feuerbach,D.他、Neuropharmacology、56、254−263頁、2009年)。
【0011】
ニコチンは、注意および認知の能力を向上させ、不安を低減させ、知覚のゲート開閉を向上させ、投与時に鎮痛および神経保護の効果をもたらすことが知られている。このような効果は、様々なニコチン性受容体のサブタイプにおけるニコチンの非選択的効果により媒介される。しかし、ニコチンは、心血管および胃腸管の問題等の不利な結果ももたらす。したがって、不利な効果を除去または低減しつつ、ニコチン、すなわちNNRリガンドの有益な効果を包含するサブタイプ選択的な化合物を確認する必要がある。
【0012】
PNU−282987およびSSR180711A等の、報告されたNNRリガンドの例は、α7NNRアゴニストである(Hajos,M.他、J.Pharmacol.Exp.Ther、2005年、312、1213−22頁;Pichat,P.他、Society for Neuroscience Abstract、2004年、number 583.3)。
【0013】
別の化合物AR−R17779は、社会的認識、水迷路または認知領域の抑制回避モデルにおけるラットの能力を改善することが報告されている(Van Kampen,M.、他、Psychopharmacology(Berl)、2004年、172、375−83頁)。AR−R17779は、報告によれば、ラットにおける学習および記憶についての提案された細胞モデルにおいて、海馬の長期増強(LTP)の誘導も促進する(Hunter,B.E.他、Neurosci.Lett.、1994年、168、130−4頁)。化合物A−582941、α7NNRアゴニストは、ADおよび統合失調症等の神経変性疾患を伴う認知能力を向上させることが示されている(Bitner,R.S.他、J.Neuroscience、2007年、27(39)、10578−10587頁)。
【0014】
NNRリガンドの有益な効果にもかかわらず、NNRに影響を及ぼすアゴニストによる長期的治療が、NNRの持続的な活性化および脱感作により最適以下の利益をもたらし得るかどうかは不確かなままである。アゴニストと対照的に、正のアロステリックな修飾物質(PAM)を投与することにより、目標受容体を直接的に刺激することなく内因性のコリン作動性伝達を強化することができる(例えば、Albuquerque,E.X.他、Alzheimer Dis.Assoc.Disord.2001年、15 Suppl 1、S19−25を参照されたい。)。ニコチン性PAMは、α7NNRにおけるAChの活性を選択的に調節することができる。それゆえに、つい最近、α7NNR選択性PAMが登場した(Faghih,R.他、Recent Patents on CNS Drug Discovery、2007年、2(2)、99−106頁)。
【0015】
したがって、アゴニストのようにα7NNRを直接的に活性化することなく内因性のコリン作動性神経伝達を強化することができるPAMにより内在性の神経伝達物質アセチルコリンの効果を向上させることによって、α7NNRの機能を対象に定めたことは有益になる。実際に、チャネル活性を向上させるためのPAMは、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩および神経ステロイドが明確な部位で作用するPAMとして振舞うGABA受容体に対して、臨床的に好結果であることが証明されている(Hevers,W.他、Mol.Neurobiol.、1998年、18、35−86頁)。
【0016】
現在のところ、5−ヒドロキシインドール(5−HI)、イベルメクチン、ガランタミン、ウシ血清アルブミンおよびSLURP−1、アセチルコリンステラーゼ(AChE)由来のペプチド等のいくつかのNNRのPAMのみが知られている。最近、ゲニステイン、キナーゼ抑制剤が、α7の応答を増大させることが報告され、PNU−120596、尿素誘導体が、AChの効能および最大効力を増大させ、ラット中のアンフェタミンにより誘導される聴覚のゲート開閉の欠陥を改善することが報告されている。他のNNRのPAMは、キヌクリジン、インドール、ベンゾピラゾール、チアゾールおよびベンゾイソチアゾールの誘導体を包含する(Hurst,R.S.他、J.Neurosci.、2005年、25、4396−4405頁;Broad,L.M.他、Drugs of the Future、2007年、32(2)、161−170頁;US7160876)。
【0017】
しかし、現在一般に知られているNNRのPAMは、弱い活性を示し、一連の非特異的な効果を有する、すなわち、α7NNRが豊富に発現する中枢神経系に対して限られた接続しか達成することができない。
【0018】
したがって、α7NNRを伴う状態を治療または予防するためのNNRの新規なPAM化合物および組成物を確認および製造することは有益である。このような化合物が、α7NNRを選択的に修飾することによりニューロンのニコチン性受容体を対象とする化合物に伴う不利な効果を低減させつつ、改善された治療の効力をもたらすことができるならば、そのことは、さらに、特に有益である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】米国特許第7160876号明細書
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】Vincler,M.他、Exp.Opin.Ther.Targets、2007年、11(7)、891−897頁
【非特許文献2】Paterson,D.他、Prog.Neurobiol.2000年、61、75−111頁
【非特許文献3】Hogg,R.C.他、Rev.Physiol.、Biochem.Pharmacol.、2003年、147、1−46頁
【非特許文献4】Gotti,C.他、Prog.Neurobiol.、2004年、 74、363−396頁
【非特許文献5】Broad,L.M.他、Drugs of the Future、2007年、32(2)、161−170頁
【非特許文献6】Couturier,S.他、Neuron、1990年、5、847−56頁
【非特許文献7】Alkondon,M.他、Prog.Brain Res.、2004年、145、109−20頁
【非特許文献8】Dajas−Bailador,F.他、Trends Pharmacol.Sci.、2004年、25、317−24
【非特許文献9】Keller,J.J.他、Behav.Brain Res.、2005年、162、143−52頁
【非特許文献10】Gundish,D.、Expert Opin.Ther.Patents、2005年、15(9)、1221−1239頁
【非特許文献11】De Luca,V.他、Acta Psychiatr.Scand.、2006年、114、211−5頁
【非特許文献12】Martin,L.F.他、Psychopharmacology(Berl)、2004年、174、54−64頁
【非特許文献13】Romanelli,M.N.他、Exp.Opin.Ther.Patents、2007年、17(11)、1365−1377頁
【非特許文献14】D’Andrea,M.R.他、Curr.Pharm.Des.、2006年、12、677−84頁
【非特許文献15】Gotti,C.他、Curr.Pharm.Des.、2006年、12、407−428頁
【非特許文献16】Balbani,A.P.S.他、Exp.Opin.Ther.Patents、2003年、13(7)、287−297頁
【非特許文献17】Gurwitz,D.、Exp.Opin.Invest.Drugs、1999年、8(6)、747−760頁
【非特許文献18】Vincler,M.、Exp.Opin.Invest.Drugs、2005年、14(10)、1191−1198頁
【非特許文献19】Bunnelle,W.H.他、Exp.Opin.Ther.Patents、2003年、13(7)、1003−1021頁
【非特許文献20】Decker,M.W.他、Exp.Opin.Invest.Drugs、2001年、10(10)、1819−1830頁
【非特許文献21】Decker,M.W.他、Curr.Top.Med.Chem.、4、369−384頁、2004年
【非特許文献22】Wang,H.他、Nature、421、384−388頁、2003年
【非特許文献23】Cordero−Erausquin,M.他、Proc.Nat.Acad.Sci.USA、98、2803−2807頁、2001年
【非特許文献24】Feuerbach,D.他、Neuropharmacology、56、254−263頁、2009年
【非特許文献25】Hajos,M.他、J.Pharmacol.Exp.Ther、2005年、312、1213−22頁
【非特許文献26】Pichat,P.他、Society for Neuroscience Abstract、2004年、number 583.3
【非特許文献27】Van Kampen,M.、他、Psychopharmacology(Berl)、2004年、172、375−83頁
【非特許文献28】Hunter,B.E.他、Neurosci.Lett.、1994年、168、130−4頁
【非特許文献29】Bitner,R.S.他、J.Neuroscience、2007年、27(39)、10578−10587頁
【非特許文献30】Albuquerque,E.X.他、Alzheimer Dis.Assoc.Disord.、2001年、15 Suppl 1、S19−25
【非特許文献31】Faghih,R.他、Recent Patents on CNS Drug Discovery、2007年、2(2)、99−106頁
【非特許文献32】Hevers,W.他、Mol.Neurobiol.、1998年、18、35−86頁
【非特許文献33】Hurst,R.S.他、J.Neurosci.、2005年、25、4396−4405頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
したがって、本発明は、α7NNRのPAMの活性を示す新規なアミド誘導体を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0022】
(発明の要旨)
ある実施形態は、式(I)
【0023】
【化1】

の化合物(式中、
は、アルキルカルボニル、水素またはメチルであり、
は、水素またはメチルであり、
aは、単結合または二重結合であり、
は、NまたはCHであり、
aが二重結合である場合にXはCHであり、aが単結合である場合にXはCHまたは−CHCH−であり、
およびXは、独立して、NまたはCHであり、
およびTは、独立して、水素、アルキル、アリール、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはR−L−であり、ここで、TおよびTの少なくとも1つは水素以外であり、
は、−C(O)N(H)CH−または−N(H)C(O)CH−であり、
は、OまたはSであり、
は、アルキル、アリール、シクロアルキルまたはハロアルキルである。)
またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグに関する。
【0024】
別の実施形態は、式(I)、式(II)または式(III)の化合物の使用方法に関する。
【0025】
別の実施形態は、式(I)、式(II)もしくは式(III)の化合物、または式(I)、式(II)もしくは式(III)の化合物の治療上有効な組成物を用いる、NNRにより調節される状態および障害を治療する方法を対象とする。
【0026】
別の実施形態は、治療有効量の式(I)、式(II)または式(III)の化合物を投与することを含む、このような治療を必要とする患者においてα7ニコチン性アセチルコリン受容体により調節される障害または状態を治療する方法を対象とする。
【0027】
別の実施形態は、同位体標識した形の式(I)、式(II)または式(III)の化合物を、内在性のα7NNRを発現する細胞または組換え型のα7NNRを発現する細胞と相互作用させ、このような細胞に対するこのような同位体標識した形の化合物の効果を測定することを含む、α7NNRの活性に関連する状態または障害を評価および診断する方法に関する。
【0028】
様々な態様により、細胞ベースの検定において、例えば、新規なα7NNRアゴニストまたはα7NNRのPAMを確認する目的のための未変性なα7NNR受容体を発現する細胞または組織を用いる高処理方式において、NNRの機能に関連する疾患または状態を、治療もしくは予防または両方をするための他の有用な目標化合物を確認するための、NNRリガンド、より詳細にはPAM化合物の使用も説明される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】最大下のAChに誘発されたα7電流の増強の応答が、濃度が増加するPAM(実施例12)の存在下で測定され、10μMの参照PAM(N’−[(2Z)−3−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−5−メチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン]−N,N−ジメチル尿素)の効果に規格化された濃度応答曲線のグラフ表示である。
【図2】PAM(実施例10)について同じ方法で得られた濃度応答曲線である。10μMの参照PAM(N’−[(2Z)−3−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−5−メチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン]−N,N−ジメチル尿素)の存在下で、最大下のAChにより得られた応答は、100%とみなされ、いかなるPAMもなく最大下のAChの応答は、0%とみなされる。規格化されたPAMの増強は、(X軸に沿って表された)試験修飾物質の濃度の関数として、Y軸上にプロットされている。
【図3】媒体またはPAM(実施例6)で治療してから、マウス体内でホルマリンに暴露させた後の侵害防御応答(リッキング時間)のグラフ表示である。I期(ホルマリン注射後0−5分)において、応答に著しい違いはない。II期(ホルマリン注射後20−45分)において、この時間間隔における疼痛緩和を表すリッキング行動の著しい低下(55%)が観測された。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(発明の詳細な記述)
用語の定義
本明細書において用いられる特定の用語は、以下に詳細を示すように、以下の定義を指すことが意図される。
【0031】
「アセチル」の用語は、−C(O)CH基を意味する。
【0032】
「アルコキシ」の用語は、親の分子の部分に酸素原子を介して付け加えられた、本明細書において定義されるようなアルキル基を指す。アルコキシの代表例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
「アルキル」の用語は、1から6個の炭素原子を含有する直鎖または分鎖の炭化水素を意味する。アルキルの代表例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびn−ヘキシルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
「アルキルカルボニル」の用語は、親の分子の部分に、本明細書において定義されるようなカルボニル基を介して付け加えられた、本明細書において定義されるようなアルキル基を指す。アルキルカルボニルの代表例には、アセチル、1−オキソプロピル、2,2−ジメチル−1−オキソプロピル、1−オキソブチルおよび1−オキソペンチル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0035】
「アミノ」の用語は、−NR9091を指し、式中、R90およびR91は、水素および本明細書において定義されるようなアルキルから独立して選択される。アミノの代表例には、アミノ、メチルアミノ、エチルメチルアミノ、メチルイソプロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジイソプロピルアミノおよびジエチルアミノ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
「アリール」の用語は、フェニル、二環式アリールまたは三環式アリールを意味する。二環式アリールは、ナフチル、シクロアルキルに融合したフェニルまたはシクロアルケニルに融合したフェニルである。二環式アリールの代表例には、ジヒドロインデニル、インデニル、ナフチル、ジヒドロナフタレニルおよびテトラヒドロナフタレニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。三環式アリールは、アントラセンもしくはフェナントレン、またはシクロアルキルに融合した二環式アリール、またはシクロアルケニルに融合した二環式アリール、またはフェニルに融合した二環式アリールである。三環式アリール環の代表例には、アズレニル、ジヒドロアントラセニル、フルオレニルおよびテトラヒドロフェナントレニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
本発明のアリール基は、アルコキシ、アルキル、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロゲン、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロチオアルコキシ、ヒドロキシル、メルカプト、チオアルコキシ、チオシクロアルコキシおよびチオアリールオキシから独立して選択される、0、1、2または3個の置換基で置換され得る。
【0038】
「アリールオキシ」の用語は、親の分子の部分に酸素原子を介して付け加えられた、本明細書において定義されるようなアリール基を意味する。アリールオキシの代表例には、フェノキシおよびトリルオキシが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0039】
「カルボニル」の用語は、−C(O)−基を意味する。
【0040】
「カルボキシ」の用語は、−COH基を意味する。
【0041】
「カルボキシアルキル」の用語は、親の分子の部分に、本明細書において定義されるようなアルキル基を介して付け加えられた、本明細書において定義されるようなカルボキシ基を意味する。カルボキシアルキルの代表例には、カルボキシメチル、2−カルボキシエチルおよび3−カルボキシプロピルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0042】
「シクロアルコキシ」の用語は、親の分子の部分に酸素原子を介して付け加えられた、本明細書において定義されるようなシクロアルキル基を意味する。シクロアルコキシの代表例には、シクロヘキシルオキシおよびシクロプロポキシが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
「シクロアルキル」の用語は、単環式の環構造を指す。単環式の環構造は、3から6個の炭素原子を含有する飽和の環式炭化水素基により例示される。単環式の環構造の代表例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
「ハロ」または「ハロゲン」の用語は、−Cl、−Br、−Iまたは−Fを意味する。
【0045】
「ハロアルコキシ」の用語は、親の分子の部分に、本明細書において定義されるようなアルコキシ基を介して付け加えられた、本明細書において定義されるような少なくとも1種のハロゲンを意味する。ハロアルコキシの代表例には、2−フルオロエトキシ、トリフルオロメトキシおよびペンタフルオロエトキシが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
「ハロアルキル」の用語は、親の分子の部分に、本明細書において定義されるようなアルキル基を介して付け加えられた、本明細書において定義されるような少なくとも1種のハロゲンを意味する。ハロアルキルの代表例には、ジフルオロメチル、クロロメチル、2−フルオロエチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチルおよび2−クロロ−3−フルオロペンチルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
「ハロチオアルコキシ」の用語は、親の分子の部分に、本明細書において定義されるようなチオアルコキシ基を介して付け加えられた、本明細書において定義されるような少なくとも1種のハロゲンを意味する。ハロチオアルコキシの代表例には、2−クロロエチルスルファンおよびトリフルオロメチルスルファンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
「ヘテロアリール」の用語は、単環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールを意味する。単環式ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄からなる基から選択される少なくとも1種のヘテロ原子を含有する5または6員環である。5員環は2つの二重結合を含有し、6員環は3つの二重結合を含有する。5または6員環のヘテロアリールは、適切なバランスが維持されるという条件で、ヘテロアリール中に含有される任意の炭素原子または任意の置換可能な窒素原子を介して、親の分子の部分に接続される。単環式ヘテロアリールの代表例には、フリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピロリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリルおよびトリアジニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。二環式ヘテロアリールは、フェニルに融合した単環式ヘテロアリール、またはシクロアルキルに融合した単環式ヘテロアリール、またはシクロアルケニルに融合した単環式ヘテロアリール、または単環式ヘテロアリールに融合した単環式ヘテロアリールからなる。二環式へテロアリールは、適切なバランスが維持されるという条件で、二環式ヘテロアリール中に含有される任意の炭素原子または任意の置換可能な窒素原子を介して、親の分子の部分に接続される。二環式ヘテロアリールの代表例には、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾキサジアゾリル、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾオキサゾール、1,3−ベンゾチアゾリル、ベンゾチオフェニル、シンノリニル、フロピリジン、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラン、イソインドリル、イソキノリニル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジン、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、キノリニル、キノキサリニルおよびチエノピリジニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0049】
本発明のへテロアリール基は、アルコキシ、アルキル、アリール、アリールオキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ハロゲン、ハロチオアルコキシ、チオアルコキシ、チオシクロアルコキシ、チオアリールオキシからなる群から独立して選択される、0、1、2、3または4個の置換基で場合によって置換され得る。
【0050】
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」の用語は、−OH基を意味する。
【0051】
「メルカプト」の用語は、−SH基を意味する。
【0052】
「チオアルコキシ」の用語は、親の分子の部分に硫黄原子を介して付け加えられた、本明細書において定義されるようなアルキル基を指す。チオアルコキシの代表例には、メチルチオ、エチルチオ、tert−ブチルチオおよびヘキシルチオが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
「チオシクロアルコキシ」の用語は、親の分子の部分に硫黄原子を介して付け加えられた、本明細書において定義されるようなシクロアルキル基を指す。チオシクロアルコキシの代表例には、シクロペンチルスルファンおよびシクロヘキシルスルファンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
「チオアリールオキシ」の用語は、親の分子の部分に硫黄原子を介して付け加えられる、本明細書において定義されるようなアリール基を意味する。チオアリールオキシの代表例には、チオフェノキシおよびトリルスルファンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
「非経口的」の用語は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下、関節内の注射および点滴を含む投与のモデルを指す。
【0056】
「正のアロステリックな修飾物質(PAM)」は、限定するものではないがACh等の内在性のリガンド、または外因的に投与されたアゴニストの活性を向上させる化合物を意味する。
【0057】
「薬学的に許容できる塩」または「塩」の用語は、妥当な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激およびアレルギー応答等がなく、ヒトおよび下等動物の組織に接触しての使用に適しており、合理的な利益/危険比に相応のそれらの塩を指す。薬学的に許容できる塩は、当技術分野において周知である。この塩は、遊離した塩基の官能基を適切な有機酸と反応させることにより、本発明の化合物の最終的な単離および精製の間にインサイチュで、または別々に調製され得る。代表的な酸付加塩には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセロリン酸、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩(イセチオン酸塩)、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ぺクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、p―トルエンスルホン酸塩およびウンデカン酸塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、塩基性窒素含有基は、メチル、エチル、プロピルおよびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物等のより低級なハロゲン化アルキル、ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミルの硫酸塩等のジアルキル硫酸塩、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの、塩化物、臭化物およびヨウ化物等の長鎖のハロゲン化物、ベンジルおよびフェネチルの臭化物および他のもの等のハロゲン化アリールアルキル等の薬剤で四級化され得る。これにより、水または油に可溶性または分散性の生成物が得られる。
【0058】
薬学的に許容できる酸付加塩を形成するために用いられ得る酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸等の無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸およびクエン酸等の有機酸が挙げられる。塩基付加塩は、薬学的に許容できる金属カチオンの水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩等の適切な塩基と、またはアンモニアまたは有機の第一級、第二級もしくは第三級のアミンと、カルボン酸含有部分を反応させることにより、本発明の化合物の最終的な単離および精製の間にインサイチュで調製され得る。薬学的に許容できる塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの塩等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属をベースとしたカチオン、ならびにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウムおよびエチルアンモニウム等を含む無毒性の第四級のアンモニアおよびアミンのカチオンを含むが、これらに限定されるものではない。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンには、エチレンジアンモニウム、エタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、ピリジニウムおよびピペラジニウムが挙げられる。
【0059】
「薬学的に許容できるエステル」または「エステル」の用語は、インビボで加水分解する、本発明の化合物のエステルを指し、ヒトの体内で容易に分解して親の化合物またはこの塩を残すものが挙げられる。薬学的に許容できる無毒性の本発明のエステルの例には、CからCのアルキルエステルおよびCからCのシクロアルキルエステルが挙げられるが、CからCのアルキルエステルが好ましい。式(I)、式(II)または式(III)の化合物のエステルは、従来の方法に従って調製され得る。薬学的に許容できるエステルは、酸および酢酸等のアルキルカルボン酸と、または酸および安息香酸等のアリールカルボン酸と、ヒドロキシ基を含有する化合物を反応させることにより、ヒドロキシ基に付け加えられ得る。カルボン酸基を含有する化合物の場合において、薬学的に許容できるエステルは、カルボン酸基を含有する化合物から、この化合物を、トリエチルアミンおよびハロゲン化アルキル等の塩基、例えばヨウ化メチル、ヨウ化ベンジル、ヨウ化シクロペンチルまたはアルキルトリフレートと反応させることにより調製される。これらは、この化合物を、塩酸等の酸およびエタノールまたはメタノール等のアルコールと反応させることによっても調製され得る。
【0060】
「薬学的に許容できるアミド」または「アミド」の用語は、アンモニア、第一級のCからCのアルキルアミンおよび第二級のCからCのジアルキルアミンから得られる本発明の無毒性なアミドを指す。第二級アミンの場合において、アミンは、1個の窒素原子を含有する5または6員環のヘテロ環の形でもあり得る。アンモニア由来のアミド、CからCのアルキル第一級アミドおよびCからCのジアルキル第二級アミドが好ましい。式(I)、式(II)または式(III)の化合物のアミドは、従来の方法に従って調製され得る。薬学的に許容できるアミドは、第一級または第二級のアミン基を含有する化合物から、アミノ基を含有する化合物を、アルキル酸無水物、アリール酸無水物、ハロゲン化アシルまたはハロゲン化アロイルと反応させることにより調製され得る。カルボン酸基を含有する化合物の場合において、薬学的に許容できるアミドは、カルボン酸基を含有する化合物から、この化合物を、トリエチルアミン等の塩基、ジシクロヘキシルカルボジイミドまたはカルボニルジイミダゾール等の脱水剤、およびアルキルアミン、ジアルキルアミンと、例えば、メチルアミン、ジエチルアミンおよびピペリジンと反応させることにより調製される。これらは、この化合物を、硫酸等の酸および酢酸等のアルキルカルボン酸と、または酸および安息香酸等のアリールカルボン酸と、モレキュラーシーブを添加する等の脱水条件下で反応させることによっても調製され得る。組成物は、薬学的に許容できるプロドラッグの形の本発明の化合物を含有することができる。
【0061】
「薬学的に許容できるプロドラッグ」または「プロドラッグ」の用語は、妥当な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激およびアレルギー応答等がなく、ヒトおよび下等動物の組織に接触しての使用に適しており、合理的な利益/危険比に相応で、これらの意図した使用に有効である、本発明の化合物のそれらのプロドラッグを表す。本発明のプロドラッグは、式(I)、式(II)または式(III)の親の化合物に、例えば血液中の加水分解により、インビボで速やかに変形され得る。徹底的な議論が、T.HiguchiおよびV.Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems、the A.C.S.Symposium SeriesのV.14に、ならびにEdward B.Roche編、Bioreversible Carriers in Drug Design、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press(1987年)に示されている。
【0062】
「薬学的に許容できる担体」または「担体」の用語は、無毒性、不活性固体、半固体または液体の充填剤、希釈剤、カプセル封入材料または任意の種類の製剤の助剤を意味する。薬学的に許容できる担体として作用することができる材料のいくつかの例は、ラクトース、グルコースおよびスクロース等の糖、コーンスターチおよびジャガイモ澱粉等の澱粉、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース等のセルロースおよびこの誘導体、粉末トラガント、モルト、ゼラチン、タルク、カカオバターおよび坐薬ワックス、落花生油、綿実油、サフラワー油、胡麻油、オリーブ油、とうもろこし油および大豆油等の油、プロピレングリコール等のグリコール、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル等のエステル、寒天、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム等の緩衝剤、アルギン酸、パイロジェン不含の水、等張食塩水、リンガー液、エチルアルコールならびにリン酸緩衝溶液であり、同様に、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム等の他の無毒性の相溶性潤滑剤の他に、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味料、調味料および香料、保存料、保存料および抗酸化剤は、製剤の当業者の判断に従って、組成物中に存在することもできる。
【0063】
アスタリスクは、受容体の正確なサブユニットの組成が不確かであることを示すために用いられ、例えば、α3β4*は、他のサブユニットとの組合せのα3およびβ4のタンパク質を含有する受容体を示すものと一般に認識され得るが、本明細書において用いられるα7の用語は、正確なサブユニットの組成が確かでも不確かでもある受容体を含むことを意図される。例えば、本明細書で用いられるα7は、ホモマーの(α7)受容体、および少なくとも1つのα7サブユニットを含有するNNRを示すα7*受容体を包含する。
【0064】
本発明の化合物
ある実施形態は、式(I)
【0065】
【化2】

の化合物(式中、
は、アルキルカルボニル、水素またはメチルであり、
は、水素またはメチルであり、
aは、単結合または二重結合であり、
は、NまたはCHであり、
aが二重結合である場合にXはCHであり、aが単結合である場合にXはCHまたは−CHCH−であり、
およびXは、独立して、NまたはCHであり、
およびTは、独立して、水素、アルキル、アリール、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはR−L−であり、ここで、TおよびTの少なくとも1つは水素以外であり、
は、−C(O)N(H)CH−または−N(H)C(O)CH−であり、
は、OまたはSであり、
は、アルキル、アリール、シクロアルキルまたはハロアルキルである。)
またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグに関する。
【0066】
別の実施形態は、式(II)
【0067】
【化3】

の化合物(式中、
およびRは、両方ともメチルではないという条件で、独立して、水素またはメチルであり、
aは、単結合または二重結合であり、
は、NまたはCHであり、
aが二重結合である場合にXはCHであり、aが単結合である場合にXはCHまたは−CHCH−であり、
およびXは、独立して、NまたはCHであり、
およびTは、独立して、水素、アリール、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはR−L−であり、ここで、TおよびTの少なくとも1つは水素以外であり、
は、OまたはSであり、
は、アルキル、アリール、シクロアルキルまたはハロアルキルであり、
式(II)の化合物は、
3,4−ジフルオロ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−ブロモ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−クロロ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
3,4−ジエトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
3,4−ジメトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−ブトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−イソプロポキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−エトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−フルオロ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;または
4−メトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド
以外である。)
またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグに関する。
【0068】
別の実施形態は、aが二重結合であり、XがCHである、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0069】
別の実施形態は、aが単結合であり、XがCHまたは−CHCH−である、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0070】
別の実施形態は、XがCHである、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0071】
別の実施形態は、XがNである、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0072】
別の実施形態は、XおよびXが両方ともCHである、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0073】
別の実施形態は、XおよびXが両方ともNである、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0074】
別の実施形態は、XおよびXの1つがNであり、もう1つがCHである、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0075】
別の実施形態は、TおよびTの少なくとも1つが、アリール、シクロアルキル、ハロまたはハロアルキルである、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0076】
別の実施形態は、TおよびTの少なくとも1つが、R−L−であり、ここで、Lは、OまたはSであり、Rは、アルキル、ハロアルキルまたはアリールである、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0077】
別の実施形態は、RおよびRが、両方とも水素であり、aが二重結合である、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0078】
別の実施形態は、RまたはRの1つが水素であり、もう1つがメチルであり、aが二重結合である、上述のような式(II)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0079】
具体的な実施形態には、
6−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド;
5−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
5−ブロモ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−[(1−メチル−1H−インドール−6−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1H−インドール−4−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)ベンズアミド;
N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−[(1−アセチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−[(1−アセチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−イソプロポキシニコチンアミド;
6−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−メトキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−プロポキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェノキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−メトキシピリダジン−3−カルボキサミド;
6−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−イソプロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−プロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(4−メチルフェノキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−イソプロポキシベンズアミド;
4−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−メトキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−プロポキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−フェノキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(4−メチルフェノキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−メトキシピリジン−2−カルボキサミド;
5−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−イソプロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−プロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−フェノキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−イソプロポキシニコチンアミド;
6−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−メトキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(トリフルオロメトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−プロポキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェノキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−メトキシピリダジン−3−カルボキサミド;
6−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−イソプロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−プロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(4−メチルフェノキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−イソプロポキシベンズアミド;
4−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−メトキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イルメチル)−4−プロポキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−フェノキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(4−メチルフェノキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−メトキシピリジン−2−カルボキサミド;
5−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−イソプロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−プロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−フェノキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェニルニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−1,1’−ビフェニル−4−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェニルピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェニルニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェニルピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−1,1’−ビフェニル−4−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
5−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
4−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
4−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
6−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド;
5−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
6−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;またはN−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0080】
別の実施形態は、式(III)
【0081】
【化4】

の化合物(式中、
は、アルキルカルボニル、水素またはメチルであり、
は、水素またはメチルであり、
aは、単結合または二重結合であり、
は、NまたはCHであり、
aが二重結合である場合にXはCHであり、aが単結合である場合にXはCHまたは−CHCH−であり、
およびXは、独立して、NまたはCHであり、
およびTは、独立して、水素、アルキル、アリール、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはR−L−であり、ここで、TおよびTの少なくとも1つは水素以外であり、
は、OまたはSであり、
は、アルキル、アリール、シクロアルキルまたはハロアルキルである。)
またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグに関する。
【0082】
別の実施形態は、aが二重結合であり、XがCHである、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0083】
別の実施形態は、aが単結合であり、XがCHまたは−CHCH−である、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0084】
別の実施形態は、XがCHである、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0085】
別の実施形態は、XがNである、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0086】
別の実施形態は、XおよびXが両方ともCHである、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0087】
別の実施形態は、XおよびXが両方ともNである、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0088】
別の実施形態は、XおよびXの1つがNであり、もう1つがCHである、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0089】
別の実施形態は、TおよびTの少なくとも1つが、アリール、シクロアルキル、ハロまたはハロアルキルである、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0090】
別の実施形態は、TおよびTの少なくとも1つが、R−L−であり、ここで、Lは、OまたはSであり、Rは、アルキル、ハロアルキルまたはアリールである、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0091】
別の実施形態は、RおよびRが両方とも水素であり、aが二重結合である、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0092】
別の実施形態は、RまたはRの1つが水素であり、もう1つがメチルであり、aが二重結合である、上述のような式(III)の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグである。
【0093】
具体的な実施形態には、
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
N−{4−[(ジフルオロメチル)チオ]フェニル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド;
N−(4−エトキシフェニル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−メトキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−プロポキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−イソプロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−プロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェノキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−イソプロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−プロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
N−(5−エトキシピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−プロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−フェノキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド;
N−(4−エトキシフェニル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−メトキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−プロポキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−イソプロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−プロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェノキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−イソプロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−プロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
N−(5−エトキシピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−プロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−フェノキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−カルボキサミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリダジン−3−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェニルピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−フェニルピリジン−2−イル)アセトアミド;
N−1,1’−ビフェニル−4−イル−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリダジン−3−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェニルピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−フェニルピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)アセトアミド;
N−1,1’−ビフェニル−4−イル−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−イル]アセトアミド;
N−(4−シクロプロピルフェニル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−(6−シクロプロピルピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[4−(3−クロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[4−(2,5−ジクロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{4−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]フェニル}アセトアミド;
N−[4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[6−(3−クロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[6−(2,5−ジクロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
N−[6−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[5−(3−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[5−(2,5−ジクロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
N−[5−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(フェニルチオ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
N−{6−[(2,5−ジクロロフェニル)チオ]ピリジン−3−イル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]チオ}ピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(2−メチル−1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}アセトアミド;
N−{4−[(ジフルオロメチル)チオ]フェニル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−フェノキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{3−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}アセトアミド;または
N−(6−クロロピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0094】
化合物は、非対称またはキラルの中心が存在する立体異性体として存在することができる。これらの立体異性体は、キラル元素の周りの置換基の配座に応じて「R」または「S」である。本明細書において用いられる「R」および「S」の用語は、IUPAC 1974 Recommendations for Section E、Fundamental Stereochemistry、Pure Appl.Chem.、1976年、45、13−30頁に定義されるような配座である。本発明は、様々なその立体異性体および混合物を考慮し、本発明の範囲内に明確に含まれる。立体異性体には、鏡像異性体およびジアステレオマーならびに鏡像異性体またはジアステレオマーの混合物が挙げられる。本発明の化合物の個々の立体異性体は、非対称またはキラルの中心を含有する市販の出発材料から、またはラセミ混合物を調製した後の普通の当業者に周知の解決法により、合成的に調製され得る。これらの解決方法は、(1)Furniss、Hannaford、SmithおよびTatchell、「Vogel’s Textbook of Practical Organic Chemistry」、第5編(1989年)、Longman Scientific&Technical、エセックス CM20 2JE、イングランドに記載のような、鏡像異性体混合物のキラル助剤への結合、再結晶またはクロマトグラフィーによる生成ジアステレオマー混合物の分離、および場合によって、助剤からの光学的に純粋な生成物の遊離、または(2)キラルクロマトグラフィーカラムによる光学対掌体混合物の直接分離、または(3)分別再結晶法により例示される。
【0095】
炭素−炭素二重結合および炭素−窒素二重結合の幾何異性体を含む化合物は、本発明に含まれる。炭素−炭素または炭素−窒素の二重結合の周りの置換基は、ZまたはEの配座であると呼ばれ、シクロアルキルまたはヘテロ環の周りの置換基は、cisまたはtransの配座であると呼ばれる。本明細書に記載の化合物のすべての幾何異性体の形およびこれらの混合物は、本発明の範囲内に含まれる。
【0096】
アミド、エステルおよびプロドラッグ
プロドラッグは、いくつかの確認されている望ましくない物理的または生物学的な特性を改善するために設計された、活性な薬剤の薬理学的に不活性な誘導体である。物理的特性は、通常、溶解度(高すぎるまたは不十分な、脂質または水の溶解度)または関連する安定性であるが、問題の生物学的特性には、これ自体が物理化学的特性に関連することがある、速すぎる代謝または低すぎる生物学的利用能が挙げられる。
【0097】
プロドラッグは、通常、a)活性な薬剤のエステル、ヘミエステル、炭酸エステル、硝酸エステル、アミド、ヒドロキサム酸、カルバミン酸塩、イミン、マンニッヒ塩基およびエナミンの形成、b)アゾ、グリコシド、ペプチドおよびエーテルの官能基による薬剤の官能化、c)薬剤のポリマー、塩、錯体、ホスホラミド、アセタール、ヘミアセタールおよびケタールの形の使用により調製される。例えば、Andrejus Korolkovasの「Essentials of Medicinal Chemistry」、97−118頁を参照されたく、この全体は、本明細書に参照により組み込まれる。
【0098】
エステルは、当業者に知られている一般的方法により、ヒドロキシル基またはカルボキシ基のいずれかを含有する、式(I)、式(II)または式(III)の基体から調製され得る。これらの化合物の一般的な反応は、ヘテロ原子の1つを別の原子により置き換える置換、例えば、
【0099】
【化5】

である。
【0100】
アミドは、同様に、アミノ基またはカルボキシ基のいずれかを含有する、式(I)、式(II)または式(III)の基体から調製され得る。エステルは、アミンまたはアンモニアと反応して、アミドを形成することもできる。
【0101】
【化6】

式(I)、式(II)または式(III)の化合物からアミドを作製する別の方法は、カルボン酸およびアミンを一緒に加熱することである。
【0102】
【化7】

スキーム2および3において、RおよびR’は、独立して、式(I)、式(II)、式(III)の基体、アルキルまたは水素である。プロドラッグ、アミドおよびエステルのための基体である、式(I)、式(II)または式(III)の様々な実施形態には、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、14、15、16、17、19、22、23および実施例26−197が挙げられるが、これらに限定されるものではない。実施例24および25は、本発明の代表的なプロドラッグである。
【0103】
本発明の組成物
本発明は、治療有効量の式(I)、式(II)または式(III)の化合物を、薬学的に許容できる担体と組み合わせて含む医薬組成物も提供する。この組成物は、1種または複数の無毒性の薬学的に許容できる担体と一緒に配合された、本発明の化合物を含む。この医薬組成物は、固体または液体の形の経口投与のため、非経口注射のため、または直腸内投与のために配合され得る。
【0104】
本発明の医薬組成物は、ヒトまたは他の哺乳動物に、経口で、直腸内で、非経口で、槽内で、膣内で、腹腔内で、局所的に(粉末、軟膏または点滴により)、頬側に、または経口もしくは経鼻のスプレーとして投与され得る。
【0105】
非経口注射のための医薬組成物は、薬学的に許容できる無菌の水性または非水性の溶液、分散液、懸濁液または乳液、および無菌の注射可能な溶液または分散液に再構成するための無菌の粉末を含む。適切な水性または非水性の担体、希釈剤、溶媒または媒体の例には、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびグリセロール等ならびにこれらの適切な混合物)、植物油(オリーブ油等)および(オレイン酸エチル等の)注射可能な有機エステルまたはこれらの適切な混合物が挙げられる。組成物の適切な流動度は、例えば、レシチン等のコーティングの使用により、分散液の場合における必要な粒径の維持により、および界面活性剤の使用により維持され得る。
【0106】
これらの組成物は、保存料、加湿剤、乳化剤および分散剤等のアジュバントも含有することができる。微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノールおよびソルビン酸等により確実になり得る。等張剤、例えば糖および塩化ナトリウム等を含むことが望ましいこともある。注射可能な医薬の形の吸収の延長は、吸収を遅らせる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によりもたらされ得る。
【0107】
いくつかの場合において、薬剤の効果を延長するために、しばしば、皮下注射または筋肉内注射からの薬剤の吸収を遅らせることが望ましい。これは、低い水溶性をもつ結晶質または非晶質の材料の液体懸濁液の使用により達成され得る。薬剤の吸収速度は、同様に結晶サイズおよび結晶の形に依存し得るその溶解速度に依存し得る。あるいは、非経口投与された薬剤の形は、油媒体中に薬剤を溶解または懸濁することにより投与され得る。
【0108】
活性化合物の他に、懸濁液は、懸濁剤、例えばエトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、トラガカントおよびこれらの混合物を含有することができる。
【0109】
必要に応じて、より有効な分布のために、本発明の化合物は、ポリマーマトリックス、リポソームおよびマイクロスフェア等の徐放性または標的輸送のシステムに組み込まれ得る。これらは、例えば、細菌保持フィルターを通して濾過することにより、または無菌の水または他のいくつかの無菌の注射可能媒体に使用直前に溶解され得る、無菌の固体組成物の形の無菌化剤を組み込むことにより無菌化され得る。
【0110】
注射可能なデポーの形は、ポリ乳酸−ポリグリコリド等の生分解性ポリマー中の薬剤のマイクロカプセル封入されたマトリックスを形成することにより作製される。薬剤のポリマーに対する比率および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、薬剤の放出速度は制御され得る。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が挙げられる。デポーの注射可能な製剤は、体組織に相溶性のリポソームまたはマイクロエマルジョンに薬剤を捕捉することによっても調製される。
【0111】
この注射可能な製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通して濾過することにより、または無菌の水または他の無菌の注射可能媒体に使用直前に溶解または分散され得る、無菌の固体組成物の形の無菌化剤を組み込むことにより無菌化され得る。
【0112】
注射可能な製剤、例えば無菌の注射可能な水性または油性の懸濁液は、適切な分散剤、加湿剤および懸濁剤を用いる公知技術に従って配合され得る。無菌の注射可能な製剤は、1,3−ブタンジオール中溶液等の、無毒性の非経口で許容できる希釈剤または溶媒中の無菌の注射可能な溶液、懸濁液または乳液でもあり得る。使用され得る許容できる媒体および溶媒には、水、リンガー液、U.S.P.および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来から用いられている。この目的のために、人工のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無菌の固定油が用いられ得る。さらに、オレイン酸等の脂肪酸は、注射可能物質の製剤中に用いられる。
【0113】
経口投与のための固体製剤の形には、カプセル、錠剤、丸薬、粉末および顆粒が挙げられる。このような固体製剤の形において、本発明の1種または複数の化合物は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム等の少なくとも1種の不活性な薬学的に許容できる担体ならびに/またはa)澱粉、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびサリチル酸等の充填剤もしくは増量剤、b)カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロースおよびアカシア等のバインダー、c)グリセロール等の湿潤剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカの澱粉、アルギン酸、特定のケイ酸および炭酸ナトリウム等の崩壊剤、e)パラフィン等の溶液緩染剤、f)第四級アンモニウム化合物等の吸収促進剤、g)セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール等の加湿剤、h)カオリンおよびベントナイトの粘土等の吸収剤ならびにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびこれらの混合物等の潤滑剤と混合される。カプセル、錠剤および丸薬の場合において、製剤の形は、緩衝剤を含むこともできる。
【0114】
同種の固体組成物は、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールを用いた軟ゼラチンカプセルおよび硬ゼラチンカプセル中の充填剤としても用いられ得る。
【0115】
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬および顆粒の固体製剤の形は、腸溶コーティング等のコーティングおよびシェルならびに医薬製剤の分野において周知の他のコーティングにより調製され得る。これらは、場合によって乳白剤を含有することができ、これらが(1種もしくは複数の)活性成分のみを、または優先的に、遅延性の方法で腸管の特定の部分において放出する組成物でもあることができる。活性剤の遅延性の放出に有用な材料の例には、ポリマー基体およびワックスが挙げられ得る。
【0116】
直腸内または膣内の投与のための組成物は、好ましくは、カカオバター、ポリエチレングリコールまたは坐薬ワックス等の、周囲温度で固体であるが体温で液体であるため、直腸または膣の空洞中で融解し活性化合物を放出する適切な非刺激性の担体と、本発明の化合物を混合することにより調製され得る坐薬である。
【0117】
経口投与のための液体製剤の形には、薬学的に許容できる乳液、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤が挙げられる。活性化合物の他に、液体製剤の形は、例えば、水、またはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、とうもろこし油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油および胡麻油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルならびにこれらの混合物等の他の溶媒、可溶化剤および乳化剤等の、当技術分野において一般的に用いられる不活性な希釈剤を含有することができる。
【0118】
不活性な希釈剤の他に、経口組成物は、加湿剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、調味料および香料等のアジュバントを含有することもできる。
【0119】
本発明の化合物の局所投与または経皮投与のための製剤の形には、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤またはパッチが挙げられる。本発明の所望の化合物は、無菌条件下で、薬学的に許容できる担体、および必要とされ得るときには任意の必要な保存料または緩衝剤と混合される。眼の製剤、点耳薬、眼軟膏、粉末および溶液も、本発明の範囲内であるとみなされる。
【0120】
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、本発明の活性化合物の他に、動物および植物の脂肪、油、ワックス、パラフィン、澱粉、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛ならびにこれらの混合物を含有することができる。
【0121】
粉末およびスプレーは、本発明の化合物の他に、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末またはこれらの基体の混合物を含有することができる。スプレーは、さらに、塩化フッ化炭化水素等の通例の噴霧剤を含有することができる。
【0122】
本発明の化合物および組成物は、リポソームの形でも投与され得る。当技術分野において知られているように、リポソームは、一般に、リン脂質または他の脂質物質から得られる。リポソームは、水性媒体中に分散された単層状または多層状の水和液晶により形成される。リポソームを形成可能な任意の無毒性な生理学的に許容できる代謝可能な脂質が用いられ得る。リポソームの形の本組成物は、本発明の化合物の他に、安定剤および保存料等を含有することができる。好ましい脂質は、別々にまたは一緒に用いられる、天然および人工のリン脂質およびホスファチジルコリン(レシチン)である。リポソームの形成方法は、当技術分野において公知である。例えば、Prescott編、Methods in Cell Biology、Volume XIV、Academic Press、ニューヨーク、ニューヨーク州、(1976年)、33頁以降を参照されたい。本発明の化合物の局所投与のための製剤の形には、粉末、スプレー、軟膏および吸入剤が挙げられる。活性化合物は、無菌条件下で、薬学的に許容できる担体および任意の必要な保存料、緩衝剤または噴霧剤と混合される。眼の製剤、眼軟膏、粉末および溶液も、本発明の範囲内であるとみなされる。本発明の水性液体組成物も、特に有用である。
【0123】
本発明の化合物および組成物は、無機または有機の酸から得られる、薬学的に許容できる塩、エステルまたはアミドの形で用いられ得る。薬学的に許容できる塩、エステルおよびアミドには、妥当な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激およびアレルギー応答等がなく、ヒトおよび下等動物の組織に接触しての使用に適しており、合理的な利益/危険比に相応で、それらの意図した使用に有効である、式(I)、式(II)または式(III)の化合物の塩、双性イオン、エステルおよびアミドが挙げられる。
【0124】
本発明のなお別の態様は、放射能標識すなわち同位体標識された医薬組成物に関する。式(I)、式(II)または式(III)の化合物の放射能標識すなわち同位体標識された形は、本発明の組成物として提供され、本発明の方法に従って投与される。式(I)、式(II)または式(III)の化合物の放射能標識すなわち同位体標識された形は、医薬剤として用いられ得る、またはα7NNRの修飾物質である他の化合物の発見に有用であり得る。これらの使用において、本発明の化合物は、少なくとも1原子の重水素または三重水素をもつ。
【0125】
本発明の方法
本発明の化合物および組成物は、NNRの効果を、特にアロステリックな修飾により調節するために有用である。このような化合物は、いくつかのNNR媒介の疾患および状態の治療および予防に有用であり得る。
【0126】
脊髄中におけるα7NNRの集合は、ニコチン化合物の疼痛緩和効果に伴うセロトニン作動性伝達を調節する(Cordero−Erausquin,M.他、Proc.Nat.Acad.Sci.、2001年、98、2803−2807頁)。α7NNRリガンドは、急性疼痛、術後疼痛ならびに炎症性疼痛および神経因性疼痛を含む慢性疼痛状態を含む、疼痛状態の治療のための治療上の可能性を示す。そのうえ、α7NNRは、炎症性応答に関係し、α7NNRの活性化が腫瘍壊死因子(TNF)および炎症性応答を誘発する他のサイトカインの放出を抑制する初代マクロファージの表面に発現される(Wang,H.Nature、2003年、421、384−388頁)。TNF−αは、関節炎および乾癬および子宮内膜症を含む多様な炎症性疾患において、病理学的役割を果たす。したがって、選択性のα7NNRのリガンドおよび修飾物質は、炎症および疼痛を含む状態の治療のための可能性を示す。
【0127】
α7NNRは、学習、記憶および注意の態様を含む認知機能の向上に重要な役割を果たすことが示されている(Levin,E.D.、J.Neurobiol.、2002年、53、633−640頁)。このように、α7リガンドは、例えば、注意欠陥障害、ADHD、AD、MCl、老年認知症、エイズ認知症、ピック病、レビー小体に関連する認知症およびダウン症候群に伴う認知症ならびに統合失調症に伴う認知障害を含む認知障害の治療に適している。
【0128】
さらに、α7NNRは、インビトロ(Jonnala,R.B.他、J.Neurosci.Res.、2001年、66、565−572頁)およびインビボ(Shimohama,S.、Brain Res.、1998年、779、359−363頁)の両方におけるニコチンの神経保護効果に関係することが示されている。より詳細には、神経変性は、AD、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、レビー小体に関連する認知症および外傷性脳障害に起因するCNS機能減退が挙げられるが、これらに限定されるものではないいくつかの進行性CNS疾患の根底にある。例えば、ADに関連するβ−アミロイドペプチドによるα7NNRの機能障害は、疾患に伴う認知障害の発生における重要な要因に関係があるとされている(Liu,Q.−S.他、PNAS、2001年、98、4734−4739頁)。α7NNRの活性化は、この神経毒性を妨げることが示されている(Kihara,T.、J.Biol.Chem.、2001年、276、13541−13546頁)。このように、α7の活性を向上させる選択性リガンドは、アルツハイマー病および他の神経変性疾患における欠乏に対抗することができる。
【0129】
統合失調症は、知覚、認知および感情における異常を特徴とする複雑な疾患である。死後の患者においてこれらの受容体の欠乏が測定されることを含む重要なエビデンスは、この疾患におけるα7NNRの関与を示す(Leonard,S.、Eur.J.Pharmacol.、2000年、393、237−242頁)。知覚の処理(ゲート開閉)における欠乏は、統合失調症の特徴の1つである。これらの欠乏は、α7NNRにおいて作動するニコチン性リガンドにより規格化され得る(Adler,L.E.、Schizophrenia Bull.、1998年、24、189−202頁;Stevens,K.E.、Psychopharmacology、1998年、136、320−327頁)。このように、α7NNRリガンドは、統合失調症の治療において可能性を示す。
【0130】
本発明の化合物は、認知、神経変性および統合失調症に影響を及ぼす状態または障害を治療および予防するために特に有用である。統合失調症に伴う認知障害、すなわち、一般に利用可能な治療、例えば非定型の抗精神病薬による治療により適切に治療されない症状は、患者の能力が通常に機能するのをしばしば制限する(Rowley,M.、J.Med.Chem.、2001年、44、477−501頁)。このような認知障害は、特にα7NNR受容体の活性の減退を伴う、ニコチン性のコリン作動系の機能障害に関係している(Friedman,J.I.、Biol.Psychiatry、2002年、51、349−357頁)。このように、α7NNR受容体の活性化因子は、非定型の抗精神病薬により治療されている統合失調症患者の認知機能を向上させるための有用な治療を提供することができる。したがって、α7NNR修飾物質および非定型の抗精神病薬の組合せは、改善された治療上の有用性を提供する。適切な非定型の抗精神病薬の具体例には、クロザピン、リスペリドン、オランザピン、クエチアピン、ジプラシドン、ゾテピンおよびイロペリドン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。したがって、本発明の式(I)、式(II)または式(III)の化合物が、非定型の抗精神病薬と組み合わせて投与され得ることも考えられる。
【0131】
統合失調症患者における測定可能な異常の1つは、P50の聴覚のゲート開閉欠乏、情報処理障害の徴候、および重要ではないまたは反復性の知覚情報を「濾過」する能力の減退である。これらの欠乏がニコチンにより規格化された臨床所見に基づくと、統合失調症をもつ患者の間における喫煙の高い普及率(>80%)が自己治療の形であり得ることを示唆している。薬理学的な研究は、ニコチンの作用のメカニズムが、α7NNRによるものであることを示している。α7選択性のリガンド、アゴニストおよびPAMによる、ヒトにおけるP50のゲート開閉欠乏の修復は、継続的な喫煙の中断につながり得る。したがって、α7のサブタイプに選択性があるNNRリガンドは、ニコチンに比べて改善された副作用特性を伴う、禁煙のための治療において用いられ得る。
【0132】
したがって、治療有効量の式(I)、式(II)または式(III)の化合物の哺乳動物への投与は、注意欠陥障害、ADHD、AD、MCI、老年認知症、エイズ認知症、ピック病、レビー小体に関連する認知症、ダウン症候群に伴う認知症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、外傷性脳障害に伴うCNS機能減退、抑うつ、疼痛、急性疼痛、術後疼痛、慢性疼痛、炎症、炎症性疼痛、神経因性疼痛、骨関節炎疼痛、慢性腰痛、偏頭痛および禁煙から選択される状態または障害を治療または予防する方法を提供する。
【0133】
したがって、実施形態は、式(I)、式(II)もしくは式(III)の化合物または治療有効量の式(I)、式(II)もしくは式(III)の化合物の組成物を用いた、NNRにより調節される状態および障害を治療する方法を対象とする。
【0134】
別の実施形態は、式(I)、式(II)もしくは式(III)の化合物または薬学的に許容できるこれらの塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグの使用方法に関する。式(I)、式(II)または式(III)の化合物を含有する組成物は、一般に、NNR活性、より詳細には、NNR活性のアロステリックな調節に関連する状態および障害の治療および予防のための治療法の一部として、記載した方法に従って投与され得る。
【0135】
別の実施形態は、哺乳動物のNNR修飾に関連する状態および障害を治療または予防するための、式(I)、式(II)または式(III)の化合物の使用方法である。より詳細には、この方法は、注意欠陥障害、ADHD、AD、MCI、統合失調症、老年認知症、エイズ認知症、ピック病、レビー小体に関連する認知症、ダウン症候群に伴う認知症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、外傷性脳障害に伴うCNS機能減退、抑うつ、疼痛、急性疼痛、術後疼痛、慢性疼痛、炎症、炎症性疼痛、神経因性疼痛、骨関節炎疼痛、慢性腰痛、偏頭痛、禁煙に関連する状態および障害ならびにα7NNR修飾物質により調節される様々な他の状態に有用である。
【0136】
別の実施形態は、状態および障害が、注意欠陥障害、ADHD、AD、MCI、統合失調症、老年認知症、エイズ認知症、ピック病、レビー小体に関連する認知症、ダウン症候群に伴う認知症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、外傷性脳障害に伴うCNS機能減退および抑うつである、哺乳動物のNNR修飾に関連する状態および障害を治療または予防するための、式(I)、式(II)または式(III)の化合物の使用方法である。
【0137】
別の実施形態は、状態および障害が、疼痛、急性疼痛、術後疼痛、慢性疼痛、炎症、炎症性疼痛、神経因性疼痛、骨関節炎疼痛、慢性腰痛、偏頭痛および禁煙である、哺乳動物のNNR修飾に関連する状態および障害を治療または予防するための、式(I)、式(II)または式(III)の化合物の使用方法である。
【0138】
別の実施形態は、哺乳動物のNNR修飾に関連する状態および障害を治療または予防するための、式(I)、式(II)または式(III)の化合物の使用方法に関する。より詳細には、この方法は、非定型の抗精神病薬と、式(I)、式(II)または式(III)の化合物を組み合わせるために有用である。さらに、別の実施形態において、本発明は、ニコチン性アゴニストまたは非定型の抗精神病薬と組み合わせた、式(I)、式(II)または式(III)の化合物を含有する組成物の投与方法である。
【0139】
別の実施形態は、α7のニコチン性受容体のサブタイプにおける効果の強化につながる、ヒスタミンH3アンタゴニスト、5HT−6アンタゴニスト、ドーパミンD3アゴニスト、ムスカリン性受容体アンタゴニストおよびカリウムチャネル遮断剤等の、内在性アセチルコリンの放出を増大させるコリンエステラーゼ抑制剤または別の薬剤と組み合わせた、式(I)、式(II)または式(III)の組成物もしくは化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグの使用方法に関する。
【0140】
本発明の医薬組成物中における活性成分の実際の投与量は、特定の患者のために所望の治療上の応答を達成するのに有効である(1種または複数の)活性化合物の量、組成および投与の様式が得られるように変化され得る。選択された投与量は、特定の化合物の活性、投与経路、治療される状態の重症度ならびに治療される患者の状態および前の病歴に依存する。しかし、所望の治療上の効果を達成するために必要な量より少ない量で、この化合物の投与を開始すること、および所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させることは、当技術分野における技術の範囲内である。
【0141】
上記または他の治療において用いられる場合において、治療有効量の本発明の化合物の1つは、純粋な形で、またはこのような形が薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグの形に存在して用いられ得る。あるいは、この化合物は、1種または複数の薬学的に許容できる担体と組み合わせて目的の化合物を含有する医薬組成物として投与され得る。本発明の化合物の「治療有効量」の語句は、任意の医学的治療に適用可能である合理的な利益/危険比で、疾患を治療するのに十分な化合物の量を意味する。しかし、本発明の化合物および組成物の1日の全使用量は、妥当な医学的判断の範囲内において、治療する医師により決定されるものと理解される。任意の特定の患者についての具体的な治療上有効な用量は、治療される疾患および疾患の重症度、用いられる具体的な化合物の活性、用いられる具体的な組成、患者の年齢、体重、健康状態全体、性および食物、用いられる具体的な化合物の投与時間、投与経路および排泄速度、治療の期間、用いられる具体的な化合物と組み合わせてまたは同時に用いられる薬剤ならびに医療分野において周知の同様な要因を含む様々な要因に依存する。例えば、所望の治療上の効果を達成するために必要な量より少ない量で、この化合物の投与を開始すること、および所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加させることは、十分に当技術分野における技術の範囲内である。
【0142】
ヒトまたは下等動物に投与される、本発明の化合物の1日の全用量は、約0.001mg/kg体重から約1g/kg体重の範囲である。より好ましい用量は、約0.001mg/kg体重から約100mg/kg体重の範囲内であり得る。必要に応じて、有効な1日の用量は、投与の目的のために、多数の用量に分割され得る。その結果、単一の用量の組成物は、1日の用量を成すために、こうした用量またはこの約数を含有することができる。
【0143】
別の実施形態は、同位体標識した形の式(I)、式(II)または式(III)の化合物を、内在性のα7NNRを発現する細胞または組換え型のα7NNRを発現する細胞と相互作用させること、および生物活性の測定の節において説明される細胞に対する、同位体標識した形のこうした化合物の効果を測定することを含む、α7NNRの活性に関連する状態または障害を評価または診断する方法に関する。
【0144】
別の実施形態は、新規なα7NNRアゴニストまたはα7NNRのPAMを確認する目的のために、未変性のα7NNRを発現する細胞または組織を用いる細胞ベースの検定、例えば高処理方式において、NNRの機能に伴う疾患または状態を、治療もしくは予防または両方をするための他の有用な目標化合物を確認するための、NNRのPAM化合物の使用方法に関する。
【0145】
別の実施形態は、式(I)、式(II)または式(III)の化合物を、α7NNRを内在的に発現する細胞もしくは細胞系または組換え型のα7NNRを発現する細胞と、蛍光性媒体中で相互作用させること、および公知または生物活性の測定の節に記載の手順によりこうした蛍光の変化を測定することを含む、α7NNRアゴニストを確認する方法である。
【0146】
式(I)、式(II)または式(III)の化合物の調製
以下に記載の方法は、様々な鏡像異性体の使用を伴い得る。本発明の化合物は、この節、本発明の方法および実施例の節に記載の合成法に従って調製され得る。スキームに記載の特定の基は、本発明の範囲内に含有される特定の置換基を例示することを意図するものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。代表的な手順をスキーム4−11に示すが、これらに限定されるものではない。
【0147】
【化8】

スキーム4において概説されるように、式3の化合物は、R、R、T、T、X、X、X、Xおよびaが、式(I)、式(II)または式(III)において定義される通りである、式(I)、式(II)または式(III)の化合物を代表し、適宜調製され得る。式1の化合物は、ジメチルホルムアミド等の溶媒中で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の塩基およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート等のカップリング試薬の存在下で、室温でまたは室温付近で、6から24時間の間、式2の化合物で処理されると、式3の化合物を与える。
【0148】
式3の化合物を形成するための代替的な条件および試薬には、式1の化合物および式2の化合物の等モル混合物を、N−メチルモルホリン、ジイソプロピルエチルアミンおよびトリエチルアミン等であるがこれらに限定されない塩基の存在下または不存在下において、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンおよびクロロホルム等であるがこれらに限定されない溶媒中で、場合によって1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)等であるがこれらに限定されないカップリング助剤と一緒に、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BOPCl)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ポリマー担持1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(PS−DCC)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)等であるがこれらに限定されないカップリング試薬と合わせることが挙げられる。一般的な反応は、0−65℃の間で行われることがあり、マイクロ波反応器中で行われてカップリングを促進することができる。
【0149】
【化9】

スキーム5において概説されるように、式6の化合物は、R、R、T、T、X、X、X、Xおよびaが、式(I)、式(II)または式(III)において定義される通りである、式(I)、式(II)または式(III)の化合物を代表し、適宜調製され得る。式6の化合物は、式4の化合物および式5の化合物の等モル混合物を、N−メチルモルホリン、ジイソプロピルエチルアミンおよびトリエチルアミン等であるがこれらに限定されない塩基の存在下または不存在下において、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンおよびクロロホルム等であるがこれらに限定されない溶媒中で、場合によって1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)または1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)等であるがこれらに限定されないカップリング助剤と一緒に、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BOPCl)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ポリマー担持1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(PS−DCC)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)であるがこれらに限定されないカップリング試薬と合わせることにより調製され得る。一般的な反応は、0−65℃の間で行われることがあり、マイクロ波反応器中で行われてカップリングを促進することができる。
【0150】
【化10】

スキーム6において概説されるように、T、T、XおよびXが、式(I)、式(II)または式(III)において定義される通りである式4の化合物は、クルチウス転位を含む順序により、式1の化合物から調製され得る。この変換を果たすための方法には、水、メタノール、ベンジルアルコールまたはアリルアルコールによる中間体イソシアネートのトラッピングを伴う、トルエンまたはアルコール等の溶媒中におけるジフェニルホスホリルアジドによる処理が挙げられる。R’’が、水素、メチル、ベンジルまたはアリルであるカルバミン酸塩7は、それぞれのR’’に適切な条件(例えば、メチル(CH)のためのヨードトリメチルシラン、ベンジル(CHPh)のためのH/触媒、アリル(CHCH=CH)のためのPd/求核剤)下でアニリン4に転換され得る。式4の化合物は、スキーム5に記載のように用いられ得る。
【0151】
【化11】

スキーム6において概説されるように、T、T、XおよびXが、式(I)、式(II)または式(III)において定義される通りであり、Mが、リチウムまたはマグネシウムである式1のカルボン酸は、リチウム、n−ブチルリチウム、マグネシウムまたは他の金属によるハロゲン−金属の交換の後に、二酸化炭素でクエンチすることにより、Xが、Cl、Br、Iまたはトリフルオロメチルスルホネートである式8の化合物から調製され得る。あるいは、8は、パラジウムおよびクロロギ酸メチルにより処理され得る。式1の化合物は、スキーム4に記載のように使用され得る。
【0152】
【化12】

スキーム8において概説されるように、Xが、式(I)、式(II)または式(III)において定義される通りである式11の化合物は、Rが、2−プロパノール等の溶媒中で、メチル、エチルまたはベンジルである式10の化合物およびナトリウムイソプロポキシドから調製された後に、水または水およびテトラヒドロフラン等の共溶媒の混合物中で、塩酸等の水性の酸または水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウム等の塩基のいずれかを用いてエステル加水分解され得る(Konno,S他、Heterocycles 1992年、34、225−8頁)。式11の化合物は、スキーム4において、式1の化合物の代わりに用いられ得る。
【0153】
【化13】

スキーム9において概説されるように、XおよびXが、式(I)、式(II)または式(III)において定義される通りである式13の化合物は、Xが、臭素、ヨウ素または塩素であり、Rが、メチル、エチルまたはベンジルである式12の化合物から、以下の文献の記載、Wallace,D.J他、Tetrahedron Lett.2002年、43、6987−6990頁;Fang,G.−H.、Yan,Z.−J.他、Org.Lett.2004年、6、357−360頁;またはCharette,A.B.他、Synlett 2005年、1779−1782頁に従ったクロスカップリング反応条件下で、シクロプロピルボロン酸またはシクロプロピルトリフルオロホウ酸カリウムのいずれかと反応させることにより調製され得る。式13のエステルを、当業者に知られている方法論を用いて、対応するカルボン酸に加水分解することができ、次いで、スキーム4の式1の化合物の代わりに用いることができる。
【0154】
【化14】

スキーム10において概説されるように、XおよびXが、式(I)、式(II)または式(III)において定義される通りであり、Rが、メチル、エチルまたはベンジルであり、PGが、以下に記載のような窒素保護基を表す、式16または式19の化合物は、それぞれ、RがHまたはSRである(SRは、対称性の二硫化物を示す。)、式15および式18の化合物から、トリメチルシリルトリフルオロメタンおよび触媒量のテトラブチルアンモニウムフルオリド等の活性化剤での処理により調製され得る(Prakash,G.K.S.他、Chem.Rev.1997年、97、757−786頁)。
【0155】
あるいは、トリフルオロメチルスルフィドへの転換は、0℃から室温で、N,N−ジメチルホルムアミド中において、少なくとも4.2当量のヨードトリフルオロメタンおよび2.2当量のテトラキス(ジメチルアミノ)エチレン(TDAE)で処理することにより果たされ得る(Carreno,M.C.他、Org.Lett.2004年、6、297−299頁)。
【0156】
式15および式18の化合物は、式14および式17(X=F、Cl、Br、I、トリフルオロメチルスルホネート)の化合物から、それぞれ、チオ尿素、ナトリウムチオレートまたはチオ酢酸ナトリウムでの置換により調製され得る。
【0157】
式16の化合物のエステルおよび式19の化合物の保護基は、当業者に知られている方法論により除去され得る。式16の化合物の対応するカルボン酸は、スキーム4における化合物1の代わりに用いられ得る。式19の化合物の対応するアニリンは、スキーム5における式4の化合物の代わりに用いられ得る。
【0158】
【化15】

スキーム11において概説されるように、XおよびXが、式(I)、式(II)または式(III)において定義される通りであり、Xが、酸素または硫黄であり、R、R、R、RおよびRが、用語の定義において記載の水素またはアリール(フェニル)置換基である、式22の化合物は、式20および式21、または式23および式24の化合物から調製され得る。Rは、スキーム10に記載のようなエステル(−CO)または保護されたアニリン(−NHPG)のいずれかを表し、Xは、Cl、Br、Iまたはトリフルオロメチルスルホネートである。式21および式23のフェノールまたはチオフェノールは、それぞれ、式20および式24の対応するハロゲン化アリールおよびアリールトリフレートによるウルマン反応条件下でカップリングされ得る。ジアリールエーテルまたはジアリールチオエーテルを調製するための銅媒介ウルマン反応条件は、以下の引用文献、Ley,S.V.他、Angew.Chem.Int.Ed.2003年、42、5400−5449頁に記載されている。対応するカルボン酸またはアニリンへの転換のための式22の化合物は、それぞれ、スキーム4および5において用いられ得る。
【0159】
さらに、窒素保護基は、式(I)、式(II)または式(III)の化合物の合成中において、アミン基を保護するために用いられ得る。このような方法およびいくつかの適切な窒素保護基は、Greene and Wuts(Protective Groups In Organic Synthesis、Wiley and Sons、1999年)に記載されている。例えば、適切な窒素保護基には、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、ベンジル(Bn)、アセチルおよびトリフルオロアセチルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。より詳細には、Boc保護基は、トリフルオロ酢酸または塩酸等の酸での処理により除去され得る。CbzおよびBnの保護基を、接触水素化により除去することができ、アセチルおよびトリフルオロアセチルの保護基は、水性の有機またはアルコールの溶媒中で、ナトリウム、カリウムまたはリチウムの水酸化物の使用を含む様々な条件により除去され得る。
【0160】
本発明の化合物および中間体は、有機合成の当業者に周知の方法により単離および精製され得る。化合物を単離および精製するための従来の方法の例には、例えば、Longman Scientific&Technical、エセックス CM20 2JE、イングランド出版の、Furniss、Hannaford、SmithおよびTatchellによる「Vogel’s Textbook of Practical Organic Chemistry」、 第5版(1989年)に記載のように、場合による活性炭での前処理を伴う高温または低温における再結晶によりアルキルシラン基で誘導体化されたシリカゲル、アルミナまたはシリカ等の固体担体によるクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、様々な圧力における蒸留、真空下での昇華および粉砕が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0161】
本発明のいくつかの化合物は、少なくとも1つの塩基性部位を有し、これにより、この化合物は、酸で処理されて所望の塩を形成することができる。例えば、化合物は、室温でまたは室温超で酸と反応して、堆積し、冷却後の濾過により回収される所望の塩を提供することができる。この反応に適切な酸の例には、酒石酸、乳酸、コハク酸の他に、マンデル酸、アトロラクチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、炭酸、フマル酸、グルコン酸、酢酸、プロピオン酸、サリチル酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、クエン酸またはヒドロキシ酪酸、カンファースルホン酸、リンゴ酸、フェニル酢酸、アスパラギン酸およびグルタミン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0162】
本発明は、化学的に合成される、または式(I)、式(II)もしくは式(III)の化合物へのインビボでの生体内変換により形成される、薬学的に活性な化合物を予期する。
【0163】
本発明の化合物、組成物および方法は、本発明の範囲の例示であり限定ではないものとして意図された、以下の実施例および参照例を参照することによりよく理解される。
【0164】
(実施例)
【0165】
略語
DMSOはジメチルスルホキシド、HPLCは高圧液体クロマトグラフィー、PAはポリマー担持、FBSはウシ胎児血清、HBSSはハンクのバランス電解液、HEPESは4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸、PBSはリン酸緩衝生理食塩水、SDSはドデシル硫酸ナトリウム、Tweenはポリオキソエチレンソルビタンモノラウレートであり、HBCは(2−ヒドロキシプロピル)−β−シクロデキストリンである。
【0166】
アミド形成のための一般的手順(方法A)
アミン成分(0.5mmol)およびカルボン酸成分(0.5mmol)の無水ジメチルホルムアミド(2mL)中懸濁液を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(iPrNEt、245μL、1.5mmol、3.0当量、Acros)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、285mg、0.75mmol、1.5当量、Aldrich)で処理した。この混合物を、室温で終夜攪拌し、次いでジクロロメタン(20mL)で希釈した。この溶液を、希塩化アンモニウム水溶液(2×7mL)、希重炭酸ナトリウム水溶液(2×7mL)および鹹水(2×7mL)で洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウム下で乾燥、濾過および真空濃縮した。生成した材料を、フラッシュクロマトグラフィー[Analogixのあらかじめ充填されたシリカゲルカートリッジ、5−50%勾配の酢酸エチル/ヘキサン]または分取HPLC[Waters Xterra(登録商標)RP18 30×100mmカラム、流量40mL/分、5−95%勾配の緩衝剤(水酸化ナトリウムでpH10に調節した0.1M重炭酸アンモニウム水溶液)中アセトニトリル]のいずれかにより精製して、所望のアミド生成物をこの遊離塩基として得た。あるいは、この化合物を、Waters Symmetry(登録商標)C 30×100mmカラム(流量40mL/分、5−95%勾配の0.1%トリフルオロ酢酸水溶液中アセトニトリル)により精製して、溶媒の蒸発後にアミド生成物を得た。
【実施例1】
【0167】
6−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、6−クロロニコチン酸(Aldrich)および(1H−インドール−5−イル)メチルアミン(Aldrich)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.73(d,J=5.42Hz,2H)6.31(br s,1H)6.55(s,1H)7.14−7.26(m,2H)7.40(d,J=8.14Hz,2H)7.64(s,1H)8.09(dd,J=8.31,2.54Hz,1H)8.22(br s,1H)8.74(d,J=2.71Hz,1H);MS(DCI/NH)m/z 286.1(M+H)
【実施例2】
【0168】
5−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
表題の化合物を、方法Aに従って、5−クロロピリジン−2−カルボン酸(Matrix)および(1H−インドール−5−イル)メチルアミン(Aldrich)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.74(d,J=5.76Hz,2H)6.53(d,1H)7.16−7.24(m,2H)7.38(d,J=8.48Hz,1H)7.64(s,1H)7.82(dd,J=8.48,2.37Hz,1H)8.20(d,J=9.15Hz,1H)8.44(d,J=2.37Hz,1H);MS(DCI/NH)m/z 286.1(M+H)、303(M+NH
【実施例3】
【0169】
5−ブロモ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
表題の化合物を、方法Aに従って、5−ブロモ−2−ピリジンカルボン酸(Matrix)および(1H−インドール−5−イル)メチルアミン(Aldrich)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.74(d,J=5.76Hz,2H)6.54(s,1H)7.15−7.24(m,2H)7.38(d,J=8.48Hz,1H)7.64(s,1H)7.91−8.04(m,1H)8.08−8.26(br s,1H)8.14(d,J=8.48Hz,1H)8.55(d,J=3.05Hz,1H);MS(DCI/NH)m/z 330.0(M+H)、347.1(M+NH
【実施例4】
【0170】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
表題の化合物を、方法Aに従って、5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボン酸(Matrix)および(1H−インドール−5−イル)メチルアミン(Aldrich)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.77(d,J=6.10Hz,2H)6.54(s,1H)7.18−7.25(m,2H)7.39(d,J=9.16Hz,1H)7.65(s,1H)8.09(d,J=2.71Hz,1H)8.18(br s,1H)8.29(br s,1H)8.39(d,J=8.82Hz,1H)8.77(s,1H);MS(DCI/NH)m/z 320.1(M+H)
【実施例5】
【0171】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、6−(トリフルオロメチル)ニコチン酸(Apollo)および(1H−インドール−5−イル)メチルアミン(Aldrich)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.77(d,J=5.42Hz,2H)6.39(br s,1H)6.49−6.64(m,1H)7.16−7.24(m,2H)7.41(d,J=8.48Hz,1H)7.65(s,1H)7.76(d,J=7.46Hz,1H)8.22(br s,1H)8.31(dd,J=8.14,2.37Hz,1H)9.06(s,1H);MS(DCI/NH)m/z 320.0(M+H)、337.1(M+NH
【実施例6】
【0172】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチン酸(Matrix)および(1H−インドール−5−イル)メチルアミン(Aldrich)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.73(d,J=5.09Hz,2H)4.79(q,J=8.48Hz,2H)6.24(br s,1H)6.49−6.60(m,1H)6.90(d,J=8.48Hz,1H)7.14−7.25(m,2H)7.40(d,J8.14Hz,1H)7.63(s,1H)8.07(d,J=11.19Hz,1H)8.21(br s,1H)8.56(d,J=2.71Hz,1H);MS(DCI/NH)m/z 340.1(M+H)、357.1(M+NH;元素分析 計算値:C 58.45、H 4.04、N 12.03;実測値 C 58.16、H 3.87,N 11.91。
【実施例7】
【0173】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(トリフルオロメチル−チオ)安息香酸(Aldrich)および(1H−インドール−5−イル)メチルアミン(Aldrich)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.74(d,J=5.43Hz,2H)6.32(br s,1H)6.51−6.58(m,1H)7.16−7.24(m,2H)7.40(d,J=8.48Hz,1H)7.63(s,1H)7.67−7.74(m,2H)7.78−7.87(m,2H)8.19(br s,1H);MS(DCI/NH)m/z 351.1(M+H)、368.1(M+NH;元素分析 計算値:C 58.28、H 3.74、N 8.00;実測値 C 58.14、H 3.72、N 7.94。
【実施例8】
【0174】
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド
密封管に、ジミチルホルムアミド(14mL)中の2−クロロ−2,2−ジフルオロ酢酸ナトリウム(0.525g、3.44mmol)および重炭酸ナトリウム(0.284g、3.38mmol)を充填した。この容器を窒素でパージし、4−メルカプト安息香酸(0.35g、2.270mmol)を添加した。この混合物を80℃に3時間温めた。次いで、反応混合物を冷却および濾過して、沈殿を除去した。ジメチルホルムアミドを、ジエチルエーテル(200mL)およびジクロロメタン(75mL)で希釈し、酢酸(0.5mL)でpH4.8に酸性化した。生成した濁った溶液を、希塩化ナトリウム水溶液(3×150mL)、次いで鹹水(2×150mL)で抽出した。
【0175】
有機層を、カラムにかけるために、シリカ上に集めた。生成物を、シリカ(40gカラム、1:1酢酸エチル/ヘキサン溶離液)による濾過後に回収した。粗生成物、4−(ジフルオロメチルチオ)安息香酸(0.273g)自体を、次のステップにおいて用いた。H NMR(300MHz,メタノール−d)δ ppm 7.21(t,J=56.3Hz,1H)7.62−7.70(AA’BB’,2H)8.00−8.08(AA’BB’,2H);MS(ESI−)m/z 202.8(M−H)
【0176】
表題の生成物を、方法Aに従って、4−(ジフルオロメチルチオ)安息香酸および(1H−インドール−5−イル)メチルアミン(Aldrich)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.73(d,J=5.43Hz,2H)6.24−6.39(br s,1H)6.55(s,1H)6.85(t,J=56.29Hz,1H)7.17−7.25(m,3H)7.40(d,J=8.14Hz,1H)7.57−7.67(m,2H)7.79(d,J=8.14Hz,2H)8.13−8.27(br s,1H);MS(DCI/NH)m/z 333.1(M+H)、350.1(M+NH;元素分析 計算値:C 61.43、H 4.25、N 8.43;実測値 C 61.22、H 3.91、N 8.31。
【実施例9】
【0177】
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(ジフルオロメチルチオ)安息香酸(実施例8に記載のように調製)および(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メタンアミン(Maybridge)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 3.81(s,3H)4.65−4.80(m,2H)6.31(br s,Hz,1H)6.47(d,J4.07Hz,1H)6.85(t,J=56.62Hz,1H)7.08(d,J=3.05Hz,1H)7.18−7.25(m,1H)7.29−7.35(m,1H)7.57−7.65(m,3H)7.79(d,J=8.81Hz,2H);MS(DCI/NH)m/z 347.1(M+H)、364.2(M+NH;元素分析 計算値:C 62.41、H 4.66、N 8.09;実測値 C 62.00、H 4.46、N 8.01。
【実施例10】
【0178】
N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(トリフルオロメチルチオ)安息香酸(Aldrich)および(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メタンアミン(Maybridge)から調製した。H NMR(300MHz,メタノール−d)δ ppm 3.78(s,3H)4.66(s,2H)6.38(s,1H)7.13(d,J=3.05Hz,1H)7.19(dd,J=8.48,1.70Hz,1H)7.34(d,J=8.48Hz,1H)7.54(s,1H)7.77(d,J=8.48Hz,2H)7.93(d,J=8.48Hz,2H);MS(DCI/NH)m/z 365.1(M+H)、392.1(M+NH;元素分析 計算値:C 59.33、H 4.15、N 7.69;実測値 C 59.15、H 4.07、N 7.61。
【実施例11】
【0179】
N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチン酸(Maybridge)および(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メタンアミン(Maybridge)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 3.81(s,3H)4.67−4.76(m,2H)4.75−4.88(m,2H)6.23(br s,1H)6.47(d,J=3.05Hz,1H)6.89(d,J=8.48Hz,1H)7.08(d,J=3.05Hz,1H)7.17−7.24(m,1H)7.28−7.36(m,1H)7.61(s,1H)8.07(d,J=11.19Hz,1H)8.55(s,1H);MS(DCI/NH)m/z 364.1(M+H)、391.4(M+NH;元素分析 計算値:C 59.50、H 4.44、N 11.57;実測値 C 59.76、H 4.16、N 11.37。
【実施例12】
【0180】
N−[(1−メチル−1H−インドール−6−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
96個の深いウエルのプレートに、ジメチルアセトアミド(0.4mL)中に溶解した4−(トリフルオロメチルチオ)安息香酸(23mg、0.10mmol)、次いで、ジメチルアセトアミド(0.3mL)中に溶解したO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、48mg、0.12mmol、1.2当量)、ジメチルアセトアミド(0.3mL)中に溶解したトリエチルアミン(26mg、0.25mmol、2.4当量)、最後にN−(1−メチル−1H−インドール−6−イル)メタンアミン(ジメチルアセトアミド中0.2M溶液0.7mL、1.4当量)を添加した。これを、室温で終夜振盪した。反応溶液を、真空下で乾燥するまで濃縮し、1:1ジメチルスルホキシド/メタノール中に溶解し、逆相HPLC(Phenomenex(登録商標)Luna(登録商標)C8(2)5μm 100Å AXIA(商標)カラム(30mm×75mm)、アセトニトリル(A)および0.1%トリフルオロ酢酸水溶液(B)の勾配を、40mL/分の流量で用いた(0−0.5分 10%A、0.5−60分 線形勾配10−100%、6.0−7.0分 100%A、7.0−8.0分 線形勾配 100−10%A)。)により精製して、表題の生成物を得た。H NMR(500MHz,DMSO−d/DO)δ ppm 3.76(s,3H)4.61(s,2H)6.40(dd,J=3.1,0.6Hz,1H)7.05(dd,J=8.1,1.4Hz,1H)7.28(d,J=3.1Hz,1H)7.39(s,1H)7.51(d,J=7.9Hz,1H)7.81−7.85(m,2H)7.97−8.01(m,2H)、9.22(s,1H);MS(ESI+)m/z 365.0(M+H)
【実施例13】
【0181】
N−[(1−メチル−1H−インドール−4−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
表題の化合物を、実施例12について記載のように、4−(トリフルオロメチルチオ)安息香酸およびN−(1−メチル−1H−インドール−4−イル)メタンアミンから調製した。HPLC精製により表題の生成物を得た。H NMR(500MHz,DMSO−d/DO)δ ppm 3.78(s,3H)4.75(d,J=5.5Hz,2H)6.57(dd,J=3.1,0.6Hz,1H)6.99(d,J=7.0Hz,1H)7.12(dd,J=8.0,7.0Hz,1H)7.31(d,J=3.1Hz,1H)7.36(d,J=8.2Hz,1H)7.82(d,J=8.2Hz,2H)7.96−8.00(m,2H)9.22(t,J=5.8Hz,1H);MS(ESI+)m/z 365.0(M+H)
【実施例14】
【0182】
N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
表題の化合物を、実施例12について記載のように、4−(トリフルオロメチルチオ)安息香酸およびN−(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メタンアミンから調製した。HPLC精製により表題の生成物を得た。H NMR(500MHz,DMSO−d/DO)δ ppm 2.36(s,3H)4.53(s,2H)6.08(s,1H)7.00(dd,J=8.2,1.5Hz,1H)7.23(d,J=8.2Hz,1H)7.35(s,1H)7.80−7.84(m,2H)7.96−8.01(m,2H)、9.20(s,1H);MS(ESI−)m/z 363.1(M−H)
【実施例15】
【0183】
N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチン酸(Maybridge)およびN−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)メタンアミン(Maybridge)から調製した。H NMR(300MHz,メタノール−d)δ ppm 4.74(s,2H)4.88−5.00(m,2H)6.75(d,J=3.57Hz,1H)6.93−7.03(m,1H)7.61(d,J=3.57Hz,1H)8.19(dd,J=8.72,2.38Hz,1H)8.39(s,1H)8.49(s,1H)8.69(d,J=2.38Hz,1H);MS(DCI/NH)m/z 364.1(M+H)、351.1;元素分析 計算値:C 46.56、H 3.04、N 12.07;実測値 C 46.88、H 2.89、N 12.63。
【実施例16】
【0184】
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)ベンズアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、実施例8に記載のように調製した4−(ジフルオロメチルチオ)安息香酸およびN−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)メタンアミン(ADESIS)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.79(d,J=5.55Hz,2H)6.54(d,J=3.57Hz,1H)6.63−7.07(m,2H)7.43−7.51(m,2H)7.62(d,J=8.33Hz,2H)7.85(d,J=4.76Hz,2H)8.02(s,1H);MS(DCI/NH)m/z 334.0(M+H)
【実施例17】
【0185】
N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(トリフルオロメチルチオ)安息香酸(Aldrich)およびN−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)メタンアミン(ADESIS)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.77(d,J=5.55Hz,2H)6.39(br s,1H)6.46−6.55(m,1H)7.31−7.38(m,1H)7.66−7.77(m,2H)7.77−7.87(m,2H)7.98(s,1H)8.32(s,1H)8.73(br s,1H);MS(DCI/NH)m/z 352.1(M+H)
【実施例18】
【0186】
N−[(1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド(実施例7、98.7mg、0.280mmol)およびホルムアルデヒド(4.0mL、53.7mmol)を、メタノール(4.0mL)中に溶解した。生成した溶液を、氷浴中で0℃に冷却した。ナトリウムトリアセトキシボロハイドライドをこの冷却溶液に数回に分けて添加した。30分後に、氷浴を除き、反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を、4N水酸化ナトリウムを添加することにより塩基性にした。揮発分を減圧下で除去した。残留物を、水およびジクロロメタンの間で分配した。有機層を、硫酸マグネシウム下で乾燥、濾過および濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(12gSiOカラム、5−60%勾配のヘキサン中酢酸エチル)により精製して、表題の化合物を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 2.76(s,3H)2.94(t,J=8.31Hz,2H)3.32(t,J=8.14Hz,2H)4.52(d,J=5.42Hz,2H)6.22(br s,1H)6.44(d,J=7.80Hz,1H)7.01−7.12(m,2H)7.65−7.74(m,2H)7.76−7.85(m,2H);MS(DCI/NH)m/z 367.1(M+H)、384.1(M+NH;元素分析 計算値:C 56.54、H 4.48、N 7.33;実測値 C 56.54、H 4.65、N 7.63。
【実施例19】
【0187】
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド(実施例7、117mg、0.335mmol)を、酢酸(1mL)およびメタノール(1mL)に溶解した。ナトリウムシアノボロハイドライド(63mg、1.00mmol)を一度に添加した。反応混合物を、乾燥窒素下で終夜攪拌した。反応混合物を、4N水酸化ナトリウムを添加することにより塩基性にした。揮発分を減圧下で除去した。残留物を、水およびジクロロメタンの間で分配した。有機層を、硫酸マグネシウム下で乾燥、濾過および濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(12gSiOカラム、5−60%勾配のヘキサン中酢酸エチル)により精製して、表題の化合物を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 3.04(t,J=8.31Hz,2H)3.59(t,J=8.48Hz,2H)4.53(d,J=5.42Hz,2H)6.65(d,J=7.80Hz,1H)7.01(d,J=6.78Hz,1H)7.13(s,1H)7.66−7.77(m,2H)7.77−7.87(m,2H);MS(DCI/NH)m/z 353.1(M+H)、370.1(M+NH
【実施例20】
【0188】
N−[(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(トリフルオロメチルチオ)安息香酸(Aldrich)および(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)メタンアミン(Chembridge)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 1.84−2.09(m,2H)2.76(t,J=6.54Hz,2H)2.89(s,3H)3.12−3.33(m,2H)4.49(d,J=5.55Hz,2H)6.20(br s,1H)6.56(d,J=8.33Hz,1H)6.95(d,J=1.98Hz,1H)7.05(d,J=8.33Hz,1H)7.65−7.74(m,2H)7.75−7.86(m,2H);MS(DCI/NH)m/z 334.0(M+H)、351.1(M+NH;元素分析 計算値:C 59.99、H 5.03、N 7.36;実測値 C 60.34、H 4.87、N 7.17。
【実施例21】
【0189】
N−[(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチン酸(Maybridge)および(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)メタンアミン(Chembridge)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 1.88−2.10(m,2H)2.76(t,J=6.35Hz,2H)2.89(s,3H)3.15−3.29(m,2H)4.39−4.56(m,2H)4.69−4.88(m,2H)6.11(br s,1H)6.57(d,J=8.33Hz,1H)6.89(d,J=8.72Hz,1H)6.95(s,1H)7.05(d,J=8.33Hz,1H)8.06(d,J=11.10Hz,1H)8.54(s,1H);MS(DCI/NH)m/z 380.1(M+H)、397.2(M+NH;元素分析 計算値:C 60.15、H 5.31、N 11.08;実測値 C 59.38、H 5.00、N 10.81。
【実施例22】
【0190】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)アニリン(Maybridge)および1H−インドール−5−イル酢酸(Naruto,S.、Yonemitsu,O.Chem.Pharm.Bull.(1972年)、20(10)、2163−2171頁)から調製する。
【実施例23】
【0191】
N−{4−[(ジフルオロメチル)チオ]フェニル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(ジフルオロメチルチオ)アニリンおよび1H−インドール−5−イル酢酸から調製する。
【実施例24】
【0192】
N−[(1−アセチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド
表題の化合物を、Illi,V.O.Synthesis 1979年、387−388頁に記載の手順を用いて、実施例6および塩化アセチルから調製する。
【実施例25】
【0193】
N−[(1−アセチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
表題の化合物を、Bolton,R.E.他、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1985年、1775−1776頁に記載の手順を用いて、実施例19および無水酢酸から調製する。
【0194】
以下に示す実施例26−190は、実施例、スキームに記載のように、または当業者に周知の手順により調製される。出発材料は、商業的な供給元から入手可能である、または実施例、スキームに記載のように、もしくは当業者に周知の手順により調製される。
【実施例26】
【0195】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−イソプロポキシニコチンアミド;
【実施例27】
【0196】
6−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド;
【実施例28】
【0197】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−メトキシニコチンアミド;
【実施例29】
【0198】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメトキシ)ニコチンアミド;
【実施例30】
【0199】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−プロポキシニコチンアミド;
【実施例31】
【0200】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェノキシニコチンアミド;
【実施例32】
【0201】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−メトキシピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例33】
【0202】
6−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例34】
【0203】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−イソプロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例35】
【0204】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−プロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例36】
【0205】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(4−メチルフェノキシ)ニコチンアミド;
【実施例37】
【0206】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例38】
【0207】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−イソプロポキシベンズアミド;
【実施例39】
【0208】
4−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
【実施例40】
【0209】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−メトキシベンズアミド;
【実施例41】
【0210】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;
【実施例42】
【0211】
N−(1N−インドール−5−イルメチル)−4−プロポキシベンズアミド;
【実施例43】
【0212】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンズアミド;
【実施例44】
【0213】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−フェノキシベンズアミド;
【実施例45】
【0214】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド;
【実施例46】
【0215】
N−(4−エトキシフェニル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例47】
【0216】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−メトキシフェニル)アセトアミド;
【実施例48】
【0217】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−プロポキシフェニル)アセトアミド;
【実施例49】
【0218】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アセトアミド;
【実施例50】
【0219】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]アセトアミド;
【実施例51】
【0220】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(4−メチルフェノキシ)ベンズアミド;
【実施例52】
【0221】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−イソプロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例53】
【0222】
N−(6−エトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例54】
【0223】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例55】
【0224】
2−(1H−インドール−5−イル)−N(6−プロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例56】
【0225】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
【実施例57】
【0226】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
【実施例58】
【0227】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェノキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例59】
【0228】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−イソプロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例60】
【0229】
N−(6−エトキシピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例61】
【0230】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例62】
【0231】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−プロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド
【実施例63】
【0232】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
【実施例64】
【0233】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
【実施例65】
【0234】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−メトキシピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例66】
【0235】
5−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例67】
【0236】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−イソプロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例68】
【0237】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−プロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例69】
【0238】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド
【実施例70】
【0239】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例71】
【0240】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−フェノキシピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例72】
【0241】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例73】
【0242】
N−(5−エトキシピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例74】
【0243】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例75】
【0244】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−プロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例76】
【0245】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
【実施例77】
【0246】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
【実施例78】
【0247】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−フェノキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例79】
【0248】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−イソプロポキシニコチンアミド;
【実施例80】
【0249】
6−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ニコチンアミド;
【実施例81】
【0250】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−メトキシニコチンアミド;
【実施例82】
【0251】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(トリフルオロメトキシ)ニコチンアミド;
【実施例83】
【0252】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−プロポキシニコチンアミド;
【実施例84】
【0253】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェノキシニコチンアミド;
【実施例85】
【0254】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−メトキシピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例86】
【0255】
6−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例87】
【0256】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−イソプロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例88】
【0257】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−プロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例89】
【0258】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(4−メチルフェノキシ)ニコチンアミド;
【実施例90】
【0259】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例91】
【0260】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−イソプロポキシベンズアミド;
【実施例92】
【0261】
4−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ベンズアミド;
【実施例93】
【0262】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−メトキシベンズアミド;
【実施例94】
【0263】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;
【実施例95】
【0264】
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イルメチル)−4−プロポキシベンズアミド;
【実施例96】
【0265】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンズアミド;
【実施例97】
【0266】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−フェノキシベンズアミド;
【実施例98】
【0267】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド;
【実施例99】
【0268】
N−(4−エトキシフェニル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
【実施例100】
【0269】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−メトキシフェニル)アセトアミド;
【実施例101】
【0270】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−プロポキシフェニル)アセトアミド;
【実施例102】
【0271】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アセトアミド;
【実施例103】
【0272】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]アセトアミド;
【実施例104】
【0273】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(4−メチルフェノキシ)ベンズアミド;
【実施例105】
【0274】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−イソプロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例106】
【0275】
N−(6−エトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
【実施例107】
【0276】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例108】
【0277】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−プロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例109】
【0278】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
【実施例110】
【0279】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
【実施例111】
【0280】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェノキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例112】
【0281】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−イソプロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例113】
【0282】
N−(6−エトキシピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
【実施例114】
【0283】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例115】
【0284】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−プロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例116】
【0285】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
【実施例117】
【0286】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
【実施例118】
【0287】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−メトキシピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例119】
【0288】
5−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例120】
【0289】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−イソプロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例121】
【0290】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−プロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例122】
【0291】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例123】
【0292】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例124】
【0293】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−フェノキシピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例125】
【0294】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例126】
【0295】
N−(5−エトキシピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
【実施例127】
【0296】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例128】
【0297】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−プロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例129】
【0298】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
【実施例130】
【0299】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
【実施例131】
【0300】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−フェノキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例132】
【0301】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]ニコチンアミド;
【実施例133】
【0302】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例134】
【0303】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
【実施例135】
【0304】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
【実施例136】
【0305】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリダジン−3−イル}アセトアミド;
【実施例137】
【0306】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェニルニコチンアミド;
【実施例138】
【0307】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−1,1’−ビフェニル−4−カルボキサミド;
【実施例139】
【0308】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェニルピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例140】
【0309】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例141】
【0310】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェニルピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例142】
【0311】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−フェニルピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例143】
【0312】
N−1,1’−ビフェニル−4−イル−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例144】
【0313】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例145】
【0314】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]ニコチンアミド;
【実施例146】
【0315】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例147】
【0316】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
【実施例148】
【0317】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
【実施例149】
【0318】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリダジン−3−イル}アセトアミド;
【実施例150】
【0319】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェニルニコチンアミド;
【実施例151】
【0320】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例152】
【0321】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェニルピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例153】
【0322】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−1,1’−ビフェニル−4−カルボキサミド;
【実施例154】
【0323】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェニルピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例155】
【0324】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−フェニルピリジン−2−イル)アセトアミド;
【実施例156】
【0325】
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例157】
【0326】
N−1,1’−ビフェニル−4−イル−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
【実施例158】
【0327】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
【実施例159】
【0328】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例160】
【0329】
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例161】
【0330】
5−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例162】
【0331】
4−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
【実施例163】
【0332】
4−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
【実施例164】
【0333】
6−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド;
【実施例165】
【0334】
5−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
【実施例166】
【0335】
6−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
【実施例167】
【0336】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド;
【実施例168】
【0337】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
【実施例169】
【0338】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−イル]アセトアミド;
【実施例170】
【0339】
N−(4−シクロプロピルフェニル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例171】
【0340】
N−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例172】
【0341】
N−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例173】
【0342】
N−(6−シクロプロピルピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例174】
【0343】
N−[4−(3−クロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例175】
【0344】
N−[4−(2,5−ジクロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例176】
【0345】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{4−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]フェニル}アセトアミド;
【実施例177】
【0346】
N−[4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例178】
【0347】
N−[6−(3−クロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例179】
【0348】
N−[6−(2,5−ジクロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例180】
【0349】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
【実施例181】
【0350】
N−[6−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例182】
【0351】
N−[5−(3−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例183】
【0352】
N−[5−(2,5−ジクロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例184】
【0353】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
【実施例185】
【0354】
N−[5−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例186】
【0355】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(フェニルチオ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
【実施例187】
【0356】
N−{6−[(2,5−ジクロロフェニル)チオ]ピリジン−3−イル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
【実施例188】
【0357】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]チオ}ピリジン−3−イル)アセトアミド;
【実施例189】
【0358】
N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;および
【実施例190】
【0359】
2−(2−メチル−1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド。
【実施例191】
【0360】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(トリフルオロメチルチオ)アニリンおよびインドール−5−酢酸(Naruto,S.他、O.Chem.Pharm.Bull.1972年、20(10)、2163−2171頁に記載のように調製)から調製した。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 3.69(s,2H),6.38(ddd,J=3.0,1.9,0.8Hz,1H)、7.06(dd,J=8.3,1.5Hz,1H)、7.30(t,J=2.8Hz,1H)、7.33(d,J=8.3Hz,1H)、7.48(d,J=0.8Hz,1H)、7.60−7.66(m,2H)、7.73−7.80(m,2H)、10.42(s,1H)、11.01(br s,1H);MS(DCI/NH)m/z 368.1(M+NH4)、351.1(M+H)
【実施例192】
【0361】
N−{4−[(ジフルオロメチル)チオ]フェニル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(ジフルオロメチルチオ)アニリンおよびインドール−5−酢酸から調製した。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 3.68(s,2H)、6.38(ddd,J=3.0,1.7,0.7Hz,1H)、7.06(dd,J=8.1,1.7Hz,1H)、7.30(t,J=2.9Hz,,1H)、7.37(t,J=56.1Hz,1H)、7.33(d,J=8.1,1H)、7.48(br s,1H)、7.48−7.54(m,2H)、7.66−7.73(m,2H)、10.33(s,1H)、11.01(s,1H);MS(DCI/NH)m/z 350.1(M+NH4)、333.1(M+H)
【実施例193】
【0362】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−アミンおよびインドール−5−酢酸から調製した。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ ppm 3.66(s,2H)、4.92(q,J=9.3Hz,1H)、6.38(ddd,J=3.0,1.8,0.7Hz,1H)、6.95(d,J=9.0Hz,1H)、7.06(dd,J=8.3,1.6Hz,1H)、7.30(t,J=2.9Hz,1H)、7.33(d,J=8.3Hz,1H)、7.48(br s,1H)、7.99(dd,J=8.8,2.8Hz,1H)、8.41(d,J=2.8Hz,1H)、10.22(s,1H)、11.01(br s,1H);MS(DCI/NH)m/z 350.1(M+H)
【実施例194】
【0363】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−アミンおよびインドール−5−酢酸から調製した。H NMR(300MHz,CDOD)δ ppm 3.79(s,2H)、6.41(dd,J=3.1,1.0Hz,1H)、7.10(dd,J=8.5,1.7Hz,1H)、7.21(d,J=3.1Hz,1H)、7.35(d,J=8.5Hz,1H)、7.53(dd,J=1.7,0.7Hz,1H)、7.74(d,J=8.8Hz,1H)、8.34(ddd,J=8.6,2.5,0.7Hz,1H)、8.84(d,J=2.4Hz,1H));MS(DCI/NH)m/z 320.1(M+H)
【実施例195】
【0364】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−フェノキシフェニル)アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、4−(フェノキシ)アニリンおよびインドール−5−酢酸から調製した。H NMR(300MHz,CDOD)δ ppm 3.72(s,2H)、6.41(d,J=3.2Hz,1H)、6.91−6.94(m,2H)、6.92−6.97(m,2H)、7.06(t,J=7.1Hz,1H)、7.11(dd,J=8.5,1.8Hz,1H)、7.21(d,J=3.2Hz,1H)、7.30(d,J=8.3Hz,1H)、7.33−7.38(m,2H)、7.48−7.55(m,2H)、7.52(s,1H));MS(DCI/NH)m/z 343.2(M+H)
【実施例196】
【0365】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{3−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、3−(トリフルオロメチルチオ)アニリンおよびインドール−5−酢酸から調製した。H NMR(300MHz,CDOD)δ ppm 3.75(s,2H)、6.41(dd,J=3.1,1.0Hz,1H)、7.10(dd,J=8.5,1.7Hz,1H)、7.21(d,J=3.1Hz,1H)、7.35(d,J=8.1Hz,1H)、7.38(dd,J=7.0,2.1Hz,1H)、7.41(t,J=7.0Hz,1H)、7.53(dd,J=1.7,0.7Hz,1H)、7.73(dt,J=7.0,2.1Hz,1H)、8.00(t,J=2.0Hz,1H);MS(DCI/NH)m/z 368.1(M+NH4) 351.1(M+H)
【実施例197】
【0366】
N−(6−クロロピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド
表題の化合物を、方法Aに従って、5−アミノ−2−クロロピリジンおよびインドール−5−酢酸から調製した。H NMR(300MHz,CDOD)δ ppm 3.75(s,2H)、6.40(dd,J=3.1,1.0Hz,1H)、7.09(dd,J=8.5,1.7Hz,1H)、7.21(d,J=3.1Hz,1H)、7.33(s,1H)、7.39(s,1H)、7.52(d,J=1.0Hz,1H)、8.09(dd,J=8.8,2.7Hz,1H)、8.55(dd,J=2.7,0.7Hz,1H);MS(DCI/NH)m/z 286.1(M+H)
【実施例198】
【0367】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド
4−(トリフルオロメチルチオ)安息香酸(0.333g、1.499mmol、Aldrich)および1H−インドール−6−メタンアミン(0.146g、0.999mmol、Chemgenix)の10:1ジクロロメタン−N,N−ジメチルホルムアミド(16.5mL)中懸濁液を、PS−カルボジイミド(1.5g、1.875mmol、Biotage)で処理し、室温で60時間攪拌した。この懸濁液を、珪藻土を通して濾過し、ジクロロメタンですすいだ。生成した材料を、フラッシュクロマトグラフィー(40gシリカゲルカラム、5−95%勾配のヘキサン中酢酸エチル)により精製し、次いで、分取HPLC[Waters 30×100mm XBridge C18 OBD 5μカラム、流量40mL/分、5−95%勾配の緩衝剤(0.1M重炭酸アンモニウム、水酸化アンモニウムでpH10に調節)中アセトニトリル]によりさらに精製して、表題の化合物を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.74(d,J=5.4Hz,2H)、6.40(s,1H)、6.55(ddd,J=3.1,2.0,1.0Hz,1H)、7.10(dd,J=8.1,1.7Hz,1H)、7.20−7.25(m,1H)、7.41(s,1H)、7.63(d,J=8.1Hz,1H)、7.66−7.73(m,2H)、7.81(dt,J=8.5,2.0Hz,2H)、8.13−8.29(m,1H);MS(+DCI)m/z 351(M+H)、368(M+NH
【実施例199】
【0368】
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド
表題の化合物を、実施例198における手順を用いて、6−(トリフルオロメチル)ニコチン酸(0.286g、1.498mmol、Matrix)および1H−インドール−6−メタンアミン(0.146g、0.999mmol、Chemgenix)から調製した。H NMR(300MHz,CDCl)δ ppm 4.77(d,J=5.2Hz,2H)、6.39−6.51(br s,1H)、6.56(d,J=3.2Hz,1H)、7.11(dd,J=8.1,1.4Hz,1H)、7.22−7.26(m,1H)、7.43(s,1H)、7.65(d,J=8.3Hz,1H)、7.76(d,J=8.3Hz,1H)、8.13−8.26(br s,1H)、8.30(dd,J=8.1,2.2Hz,1H)、9.06(d,J=2.0Hz,1H);MS(+DCI)m/z 320(M+H)、337(M+NH
【0369】
生物活性の測定
アロステリックな修飾物質としての式(I)、式(II)または式(III)の化合物の有効性を測定するために、本発明の化合物を、以下の検定に従って評価した。これらは、(i)α7NNRのRNAまたはDNAを注入したゼノパス・オーサイト(Xenopus oocyte)およびアセチルコリンまたは別のアゴニストにより誘発される電流応答に対する複合的効果の評価と、(ii)α7NNRを内在的に発現するIMR−32細胞、および蛍光イメージングプレートリーダ(FLIPR)に基づく検定を利用した、Ca2+流束または膜電位の変化の測定と、(iii)ウエスタンブロット検定を用いたリン酸ERK活性の測定とを含む。これらの検定は、内在性または組換え型のα7NNRを発現するゼノパス・オーサイト、細胞または細胞系を用いたアロステリックな修飾物質の評価を可能にする。
【0370】
式(I)、式(II)または式(III)の化合物の、疼痛の低減における有効性を測定するために、本発明の化合物を、ホルマリンに誘導される持続的な侵害受容挙動の検定で評価した。
【0371】
(i)ゼノパス・ラエビス・オーサイト(Xenopus laevis oocyte)における二電極電位固定
ゼノパス・ラエビス・オーサイトを、文献(例えば、Briggs,C.A.他、 Neuropharmacology、1995年、34、583−590頁;Briggs,C.A.他、Neuropharmacology、1998年、37、1095−1102頁を参照されたい。)に記載のように、電気生理学実験のために調製した。手短に言えば、メスの成体のゼノパス・ラエビスのカエルの卵巣から3から4個の葉を除去し、低Ca2+のバルト溶液(90mM NaCl、1.0mM KCl、0.66mM NaNO、2.4mM NaHCO、10mM HEPES、2.5mMピルビン酸ナトリウム、0.82mM MgClおよび0.5%(体積/体積) ペニシリン−ストレプトマイシン溶液、pH=7.55、Sigma)中で調製したコラゲナーゼ型1A(2mg/mL、Sigma)で、約1.5時間から約2時間の間、約18℃において、一定した攪拌の下で処理した後に濾胞除去して、単離された卵母細胞を得た。この卵母細胞に、約4ngから約6ngのヒトのα7NNRのcRNAを注入し、変形バルト溶液(90mM NaCl、1.0mM KCl、0.66mM NaNO、2.4mM NaHCO、10mM HEPES、2.5mMピルビン酸ナトリウム、0.74mM CaCl、0.82mM MgClおよび0.5%(体積/体積) ペニシリン−ストレプトマイシン溶液、pH7.55)中で、加湿された恒温槽内で約18℃に保持し、注入後、約2から7日で使用した。応答を、並列の卵母細胞電気生理学試験ステーション(Abbott、Abbott Park、イリノイ州)を用いた、二電極電位固定により測定した(例えば、Trumbull,J.D.、Maslana,E.S.、McKenna,D.G.、Nemcek,T.A.、Niforatos,W.、Pan,J.Y.、Parihar,A.S.、Shieh,C.C.、Wilkins,J.A.、Briggs,C.A.およびBertrand,D.High throughput electrophysiology using a fully automated,multiplexed recording system、Receptors Channels、2003年、9、19−28頁を参照されたい。)。記録中は、卵母細胞を、Ba2+−OR2溶液(90mM NaCl、2.5mM KCl、2.5mM BaCl、1.0mM MgCl、5.0mM HEPESおよび0.0005mM アトロピン、pH7.4)中に浴して、Ca2+依存電流の活性化を防止し、室温(約20℃)において−60mVに保持した。試験化合物を、アゴニスト適用前の約60秒の間に得て、次いで0.1mMのAChの存在下とした。データを、パーセンテージとして表し、参照PAM(10μMのN’−[(2Z)−3−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−5−メチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン]−N,N−ジメチル尿素)に規格化された強化を100%として、いかなるPAMも含まない最大下のAChに対する応答を0%としてとらえた。図1は、卵母細胞中において0.1mMのAChに誘発されたα7の電流が強化された際の、実施例12についての濃度−応答の関係を示している。このグラフにおいて、EC50値は、1.1μMであり、強化の程度は99%である。図2は、卵母細胞中において0.1mMのAChに誘発されたα7の電流が強化された際の、実施例10についての濃度−応答の関係を示している。このグラフにおいて、EC50値は、0.21μMであり、強化の程度は91%である。
【0372】
(ii)内在性α7NNR発現細胞を用いた高処理カルシウム流束の検定
アロステリックな修飾物質は、チャネル機能の速度論に影響を及ぼし、したがって、カルシウムの動態に影響を及ぼすので、検定が選択性アゴニストの存在下で行われた際に、新規な修飾物質を確認でき、逆に、アロステリックな修飾物質の存在下でスクリーニングまたは試験が行われた際に、新規なアゴニストを確認できることが示されている。このように、PAMおよびニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストは、α7NNRを含む様々なニコチン性受容体を内在的に発現するIMR−32細胞を用いることにより確認され得る。このような検定は、α7ニコチン性化合物のスクリーニングを従来的に行うことができないいくつかの細胞系とともに利用され得ることが考えられる。したがって、本明細書に記載のアロステリックな修飾物質化合物は、IMR−32神経芽細胞腫または一次の分離ニューロン等の細胞系を用いた蛍光系の処理量の機能性検定を用いて確認され得る。IMR−32神経芽細胞腫およびニューロン等の細胞系は、いくつかのニコチン性受容体サブユニットを含有することが知られているが、現在の検定におけるα7の選択性アゴニストは、PAM存在下でのみ、カルシウムの応答を選択的に刺激する。任意の適切な選択性のα7アゴニストが用いられ得る。PNU−282987、SSR180711AおよびAR−R17779を含む文献に記載のもの、ならびに2−メチル−5−(6−フェニル−ピリダジン−3−イル)−オクタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール(例えばUS20050065178を参照されたい。)、5−[6−(5−メチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2イル)−ピリダジン−3−イル]−1H−インドール(例えばUS20050065178を参照されたい。)、3−[6−(1H−インドール−5−イル)−ピリダジン−3−イルオキシ]−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタン(例えばUS2005/0137204およびUS2005/0245531を参照されたい。)および4−(5−フェニル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノナン(例えばWO2004/029053を参照されたい。)等の、先の特許出願に記載の他のもの等の、一連の構造種からの選択性のα7アゴニストが用いられ得る。
【0373】
IMR−32神経芽細胞腫細胞(ATCC)を、162cmの組織培養フラスコ中において、10%FBSならびに1mMピルビン酸ナトリウム、0.1mMの非本質的なアミノ酸および1%抗菌抗真菌剤を追加した最低限の本質的な媒体中で集蜜するまで成長させた。次いで、この細胞を、細胞解離緩衝剤を用いて解離させ、100μLの3.5×10細胞/mL細胞懸濁液を、透明な底をもち、ポリ−D−リジンであらかじめコーティングした黒色の96個のウエルのプレート中に入れ(約75000−100000細胞/ウエル)、5%CO、95%空気の雰囲気下の37℃の組織培養恒温槽内で、24−48時間維持した。内在性のα7ニコチン性受容体を発現する、他のクローン細胞系または解離した一次皮質ニューロンも、この検定において用いられ得る。カルシウムの流束を、calcium−3検定キット(Molecular Devices、サニーベール、カリフォルニア州)またはfluo−4を用いて測定した。色素の保存溶液を、10または20mMのHEPESを含有するハンクのバランス電解液の緩衝剤(HBSS)に、供給元により供給されたそれぞれのバイアルを溶解することにより調製した。この保存溶液を、使用前に同じ緩衝剤を用いて1:20に希釈した。成長媒体を細胞から除去し、100μLの色素を入れ、室温で1から3時間温置した。蛍光測定を、励起波長480nmおよび発光波長520nmでの蛍光イメージングプレートリーダ(FLIPR)により、すべてのウエルから同時に読み取った。ベースラインの蛍光を、3倍濃縮の修飾物質/試験化合物50μLを細胞プレートに添加し3から5分間温置した最初の10秒間に測定した。蛍光強度を、最初の1分間において毎分、次いでさらに2から4分間において2−5秒ごとに捕捉した。この手順に、4倍濃縮のアゴニスト50μLが続き、上述のように3から5分の時間の間、読み取りを行った。この検定は、384または1536個のウエルの方式等の他の方式にも適合し得る。データを、濃度の関数としてプロットし、参照PAM(10μMのN’−[(2Z)−3−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−5−メチル−1,3−チアゾール−2(3H)−イリデン]−N,N−ジメチル尿素)の応答に規格化した。蛍光の応答の変化の濃度依存性を、非線形回帰分析(GraphPad Prism、サンディエゴ、カリフォルニア州)またはAssay Explorer(Elsevier MDL、サンラモン、カリフォルニア州)により合わせて、EC50値を得た。アゴニスト単独では、いかなる応答をも誘発しなかった。しかし、アロステリックな修飾物質の存在下において、アゴニストは、濃度に依存したカルシウムの応答の増大を誘発した。α7の選択性アンタゴニスト、メチルリカコニチン(MLA)は、この効果がα7受容体により媒介されることを示す応答を消失させた。
【0374】
PAMを、α7NNRを未変性に発現する細胞を用い、選択性のα7NNRアゴニストの存在下において、蛍光プレートリーダで、細胞内カルシウムに対する蛍光の変化を測定することにより確認した。PAM活性をもつ化合物は、検定がα7NNRのアゴニストの存在下で行われた場合にIMR−32神経芽細胞腫細胞系、内在性のα7NNRを発現する細胞系中でのカルシウムの蛍光の応答を誘発した。アゴニスト単独では、カルシウムの応答を誘発しなかった。しかし、アゴニストおよび修飾物質を一緒に同時適用した場合にカルシウムの応答が誘発された。上記の実施例において、4−(5−フェニル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノナン(例えばWO2004/029053を参照されたい。)を、濃度変化させた本発明の化合物の存在下における、1μMのアゴニストとして用いた。この検定において測定されるPAM化合物のEC50値は、一般に、1nMから>30μMの範囲であり得る。2−メチル−5−(6−フェニル−ピリダジン−3−イル)−オクタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール(US20050065178において公開)、5−[6−(5−メチルヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2イル)−ピリダジン−3−イル]−1H−インドール(US20050065178において公開)、様々なキヌクリジン誘導体(例えば、US2005/0137204およびUS2005/0245531を参照されたい。)およびPNU−282987(例えば、Hajos,M.他、J Pharmacol.Exp Ther.、2005年、312、1213−22頁を参照されたい。)を含む他のα7アゴニストも、この検定に適している。同様に、α7NNRを未変性に発現する一次ニューロンおよび他のクローン細胞系も利用され得る。膜電位の変化をモニターするもの等の他の蛍光測定も、この検定に適している。
【0375】
(iii)内在性α7NNR発現細胞を用いた高処理ERKリン酸化検定
ラット褐色細胞腫(PC−12)細胞(ATCC、マナッサス、バージニア州)を培養し、37℃のポリ−Dリジンでコーティングされたディッシュに、15%ウマ血清、2.5%ウシ胎児血清および2mMのL−グルタミン、ならびに5%COを追加したF−12K媒体中に維持した。細胞を、ポリ−D−リジンでコーティングされた黒色の壁で透明な底の96個のウエルのBiocoat(商標)プレート(BD Biosciences、ベッドフォード、マサチューセッツ州)に入れ、2−3日間成長させた。その後、培養媒体を、血清不含の媒体に置き換えて、終夜細胞を欠乏状態にした。検定の日に、細胞媒体を除去し、細胞(60−80%の集密度)を、ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水(D−PBS)(Ca2+、Mg2+および1mg/mLのD−グルコースを含む。)中で、アゴニストおよび/または修飾物質で処理した。
【0376】
別に示されなければ、PC−12細胞を、37℃で10分間、試験PAM化合物で処理し、次いで、100μL/ウエルの最終的な体積中で、37℃で5分間、選択性のα7アゴニストに暴露する。処理後、媒体を処分し、付着細胞を、150μL/ウエルの3.7%ホルムアルデヒド/リン酸緩衝生理食塩水の存在下で、すぐに室温において30−60分間固定した。次いで、細胞を洗浄(4回/5分)し、200μL/ウエルの0.1%Triton X−100/PBSで透過化した。透過化された細胞を、Odyssey(登録商標)ブロッキング緩衝剤(100μL/ウエル)を用いてブロッキングし、プレートを4℃で終夜振盪した。抗トータルERK(ウサギ)および抗リン酸ERK(マウス)の抗体を両方とも、Odyssey(登録商標)ブロッキング緩衝剤中で、それぞれ1/1000および1/500に希釈し、室温で2−3時間の間に50μL/ウエルで一緒に添加した。多クローン性ウサギ抗ERK1/2および単クローン性マウス抗リン酸ERK1/2を、Sigma−Aldrich(セントルイス、ミズーリ州)から購入した。このプレートを、0.1%Tween 20/PBS(200μL/ウエル)で4回洗浄し、0.2%Tweenを追加したブロッキング緩衝剤中で1時間、二次抗体(1/1000希釈)とともに温置した。Alexa Fluor(登録商標)680で標識したヤギ抗ウサギ抗体を添加して、トータルERK標識(赤色)を認識し、IRDye(商標)800で標識したロバ抗マウス抗体を添加して、リン酸ERK標識(緑色)を認識した。Alexa Fluor(登録商標)680で標識したヤギ抗ウサギ抗体を、Molecular Plobes(ユージーン、オレゴン州)から得た。IRDye(商標)800CWで標識したロバ抗マウス抗体を、Rockland(ギルバーツビル、ペンシルベニア州)から購入した。プレートを、0.2%Tweenおよび0.01%SDS/PBSで4回洗浄し、Odyssey(登録商標)の赤外線走査装置を用いて走査した。ウエルの強度を定量化し、リン酸ERK信号を、Odyssey(登録商標)のソフトウエアによりトータルERK信号に規格化した。データ解析を、GraphPad Prism(GraphPad Software、サンディエゴ、カリフォルニア州)を用いて行った。
【0377】
PAMは、in−cellウエスタン解析により、ERK(細胞外受容体キナーゼ)のリン酸化の変化を測定することにより確認され得る。アロステリックな修飾物質の活性をもつ化合物は、ERKリン酸化の濃度依存的な増大を誘発する。データを得るために、PNU−282987(例えば、Hajos他 J Pharmacol.Exp Ther.2005年、312、1213−22頁を参照されたい)等のα7NNRアゴニストを、α7の選択性アゴニストとして用いた。この検定における一般的なEC50値は、約10nMから約30μMの範囲である。2−メチル−5−(6−フェニル−ピリダジン−3−イル)−オクタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール、5−[6−(5−メチル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2イル)−ピリダジン−3−イル]−1H−インドール(US20050065178に公開)、様々なキヌクリジン誘導体(例えばUS2005/0137204およびUS2005/0245531を参照されたい。)ならびに4−(5−フェニル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノナンおよび関連する類似物(例えばWO2004/029053を参照されたい。)を包含する他のα7ニコチン性受容体アゴニストも、この検定に適している。
【0378】
本発明の化合物は、自然発生的な神経伝達物質アセチルコリンまたは外因的に投与されたアゴニストの効果を向上させることができる、α7NNRのPAMである。理論により限定されるものではないが、PAMは、一般に、(i)受容体がより長い期間でオープンなままであるように受容体の脱感作を弱めることにより、および/または(ii)最大の受容体活性化を向上させることによりAChの効力を直接増幅させることにより、アゴニスト(アセチルコリン)の応答を増幅させる。いずれの場合においても、このような化合物は、一般に、アセチルコリンの内因性の伝達を後押しし、α7受容体が発現する領域にこれらの効果が局在化しているので、一時的および部分的に制限された方法でそのようにすることができる。アロステリックな修飾物質化合物は、本明細書に記載のカルシウムの応答または電流もしくは膜電位の調査等の他の方法により測定されるイオンチャネル機能を向上させることにより、α7NNRの機能を調節することができる。好ましい化合物は、約0.1nMから約10μMの濃度範囲の間で、これらの検定においてPAMとして振舞うものである。α7受容体のアロステリックな調節は、記憶、細胞保護作用、遺伝子転写および疾患の緩和に効果をもたらすのに重要である、重要な信号伝達過程を誘発することができる。したがって、治療有効量の式(I)、式(II)または式(III)の化合物の哺乳動物への投与は、α7NNRの効果を選択的に調節する方法を提供する。
【0379】
(iv)ホルマリン誘導の持続性侵害受容挙動の検定
侵害受容を、ホルマリン試験を用いて評価した。マウスを、開放したプレキシガラスの観察容器内に30分間置いて、マウスをこれらの周囲に慣らし、次いで、マウスをホルマリン投与のために取り出した。マウスを穏やかに保持しつつ、後足の背側に、2.5%ホルマリン20μLを、30番径の針で右後足の足底表面に注射した。この動物を、容器に戻し、ホルマリン注射後すぐに侵害受容挙動を観察した。鏡を、それぞれの容器内に置いて、邪魔のない観察を可能にした。侵害受容挙動を、ホルマリン注射後、連続した5分間(I期)および20−45分間(II期)の間、注射した足をリッキングする時間として定量化した。ホルマリンに誘導されるフリンチング/リッキングの挙動は二相性であった。最初の急性期(I期、0−5分)の後に、比較的短い静止した期間があり、次いで、持続的な強直性の応答(II期、20−45分)が続いた。
【0380】
ホルマリン注射前10分において、皮下に投与した参照PAM化合物(10%DMSO/HBC中で10mg/kgのN−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド)は、I期において観察された抗侵害受容活性を有さなかったが、注射した足のフリッキング時間の侵害受容挙動を55%低減し、PAM化合物がホルマリン誘導中枢神経感作への抑制的な効果を有することを示すスキーム3において示されるように、この時間内における疼痛緩和を示している。
【0381】
前述の詳細な説明および実施例は、単なる例示であり、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等によってのみ定義される本発明の範囲に対する限定としてとらえられるべきではないと理解される。開示された実施形態に対する様々な変化および変更は、当業者に明白である。本発明の化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、製剤および/または使用方法に関するものを限定なく含むこのような変化および変更は、本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II)の化合物、またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグ
【化1】

(式中、
およびRは、両方ともメチルではないという条件で、独立して、水素またはメチルであり、
aは、単結合または二重結合であり、
は、NまたはCHであり、
はaが二重結合である場合にCHであり、ならびにXはaが単結合である場合にCHまたは−CHCH−であり、
およびXは、独立して、NまたはCHであり、
およびTは、独立して、水素、アリール、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはR−L−であり、ここで、TおよびTの少なくとも1つは水素以外であり、
は、OまたはSであり、ならびに
は、アルキル、アリール、シクロアルキルまたはハロアルキルであり、
式(II)の化合物は、
3,4−ジフルオロ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−ブロモ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−クロロ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
3,4−ジエトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
3,4−ジメトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−ブトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−イソプロポキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−エトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
4−フルオロ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;または
4−メトキシ−N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド
以外である。)。
【請求項2】
およびXの少なくとも1つがNであり、Rがハロアルキルである、請求項1の化合物。
【請求項3】
6−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド;
5−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
5−ブロモ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−[(1−メチル−1H−インドール−6−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1H−インドール−4−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
4−[(ジフルオロメチル)チオ]−N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)ベンズアミド;
N−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;
N−[(1−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−イソプロポキシニコチンアミド;
6−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−メトキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−プロポキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェノキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−メトキシピリダジン−3−カルボキサミド;
6−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−イソプロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−プロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(4−メチルフェノキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−イソプロポキシベンズアミド;
4−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−メトキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−プロポキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−フェノキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(4−メチルフェノキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−メトキシピリジン−2−カルボキサミド;
5−エトキシ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−イソプロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−プロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−フェノキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−イソプロポキシニコチンアミド;
6−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−メトキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(トリフルオロメトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−プロポキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェノキシニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−メトキシピリダジン−3−カルボキサミド;
6−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−イソプロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−プロポキシピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(4−メチルフェノキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−イソプロポキシベンズアミド;
4−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−メトキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド;
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−6−イルメチル)−4−プロポキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−フェノキシベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−(4−メチルフェノキシ)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−メトキシピリジン−2−カルボキサミド;
5−エトキシ−N−(1H−インドール−6−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−イソプロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−プロポキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−フェノキシピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェニルニコチンアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−1,1’−ビフェニル−4−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−フェニルピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェニルニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−5−フェニルピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−フェニルピリダジン−3−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−1,1’−ビフェニル−4−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
5−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
4−クロロ−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
4−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ベンズアミド;
6−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ニコチンアミド;
5−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリジン−2−カルボキサミド;
6−シクロプロピル−N−(1H−インドール−5−イルメチル)ピリダジン−3−カルボキサミド;
N−[(2−メチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミド;
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミド;および
N−(1H−インドール−6−イルメチル)−6−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド;
からなる群から選択される、請求項1の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグ。
【請求項4】
治療有効量の請求項1の式(II)の化合物を投与することを含む、治療を必要とする患者のα7ニコチン性アセチルコリン受容体により調節される障害または状態を治療する方法。
【請求項5】
障害または状態が、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、アルツハイマー病、軽度認知障害、老年認知症、エイズ認知症、ピック病、レビー小体に関連する認知症、ダウン症候群に伴う認知症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、外傷性脳障害に伴うCNS機能減退、統合失調症、統合失調症に伴う認知障害、抑うつ、疼痛、急性疼痛、術後疼痛、慢性疼痛、炎症、炎症性疼痛、神経因性疼痛、骨関節炎疼痛、慢性腰痛、偏頭痛および禁煙からなる群から選択され、式(II)の化合物を投与することを含む、請求項4の方法。
【請求項6】
障害または状態が、疼痛、急性疼痛、術後疼痛、慢性疼痛、炎症、炎症性疼痛、神経因性疼痛、骨関節炎疼痛、慢性腰痛および偏頭痛からなる群から選択される、請求項4の方法。
【請求項7】
さらに、α7ニコチン性受容体のサブタイプにおける効果の強化につながる、非定型の抗精神病薬、ニコチン性アゴニスト、コリンエステラーゼ抑制剤、ヒスタミンH3アンタゴニスト、5HT−6アンタゴニスト、ドーパミンD3アゴニスト、ムスカリン性受容体アンタゴニストまたはカリウムチャネル遮断剤と組み合わせて、式(II)の化合物を投与することを含む、請求項4の方法。
【請求項8】
薬学的に許容できる担体と組み合わせた治療有効量の請求項1に記載の式(II)の化合物を含む医薬組成物。
【請求項9】
同位体標識した形の請求項1に記載の式(II)の化合物を、内在性のα7NNRを発現する細胞または組換え型のα7NNRを発現する細胞と相互作用させ、前記細胞に対するこのような同位体標識した形の化合物の効果を測定することを含む、α7NNRの活性に関連する状態または障害を評価または診断する方法。
【請求項10】
請求項1に記載の式(II)の化合物を、蛍光媒体中で、内因的にα7NNRを発現する細胞もしくは細胞系または組換え型のα7NNRを発現する細胞と相互作用させ、このような蛍光の変化を測定することを含む、α7NNRアゴニストを確認する方法。
【請求項11】
式(III)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグ
【化2】

(式中、
は、アルキルカルボニル、水素またはメチルであり、
は、水素またはメチルであり、
aは、単結合または二重結合であり、
は、NまたはCHであり、
aが二重結合である場合にXはCHであり、ならびにaが単結合である場合にXはCHまたは−CHCH−であり、
およびXは、独立して、NまたはCHであり、
およびTは、独立して、水素、アルキル、アリール、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはR−L−であり、ここで、TおよびTの少なくとも1つは水素以外であり、
は、OまたはSであり、ならびに
は、アルキル、アリール、シクロアルキルまたはハロアルキルである。)。
【請求項12】
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
N−{4−[(ジフルオロメチル)チオ]フェニル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド;
N−(4−エトキシフェニル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−メトキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−プロポキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−イソプロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−プロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェノキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−イソプロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−プロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
N−(5−エトキシピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−プロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−フェノキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−イソプロポキシフェニル)アセトアミド;
N−(4−エトキシフェニル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−メトキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(4−プロポキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−イソプロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−プロポキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェノキシピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−イソプロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
N−(6−エトキシピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−メトキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−プロポキシピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[6−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(4−メチルフェノキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
N−(5−エトキシピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−メトキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−プロポキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−フェノキシピリジン−2−イル)アセトアミド;
N−(1H−インドール−5−イルメチル)−5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−カルボキサミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリダジン−3−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェニルピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(5−フェニルピリジン−2−イル)アセトアミド;
N−1,1’−ビフェニル−4−イル−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{5−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−{6−[(トリフルオロメチル)チオ]ピリダジン−3−イル}アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェニルピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(5−フェニルピリジン−2−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−N−(6−フェニルピリダジン−3−イル)アセトアミド;
N−1,1’−ビフェニル−4−イル−2−(1H−インドール−6−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−イル]アセトアミド;
N−(4−シクロプロピルフェニル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−(5−シクロプロピルピリジン−2−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−(6−シクロプロピルピリダジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[4−(3−クロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[4−(2,5−ジクロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{4−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]フェニル}アセトアミド;
N−[4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[6−(3−クロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[6−(2,5−ジクロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]ピリジン−3−イル}アセトアミド;
N−[6−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−3−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[5−(3−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
N−[5−(2,5−ジクロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ]ピリジン−2−イル}アセトアミド;
N−[5−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル]−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(フェニルチオ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
N−{6−[(2,5−ジクロロフェニル)チオ]ピリジン−3−イル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(6−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]チオ}ピリジン−3−イル)アセトアミド;
2−(2−メチル−1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}アセトアミド;
N−{4−[(ジフルオロメチル)チオ]フェニル}−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−(4−フェノキシフェニル)アセトアミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−N−{3−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}アセトアミド;および
N−(6−クロロピリジン−3−イル)−2−(1H−インドール−5−イル)アセトアミド;
からなる群から選択される、請求項11の化合物またはこの薬学的に許容できる塩、エステル、アミドもしくはプロドラッグ。
【請求項13】
薬学的に許容できる担体と組み合わせた治療有効量の請求項11の式(III)の化合物を含む医薬組成物。
【請求項14】
治療有効量の請求項11の式(III)の化合物を投与することを含む、治療を必要とする患者のα7ニコチン性アセチルコリン受容体により調節される障害または状態を治療する方法。
【請求項15】
障害または状態が、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、アルツハイマー病、軽度認知障害、老年認知症、エイズ認知症、ピック病、レビー小体に関連する認知症、ダウン症候群に伴う認知症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、外傷性脳障害に伴うCNS機能減退、統合失調症、統合失調症に伴う認知障害、抑うつ、疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、術後疼痛、炎症、炎症性疼痛、神経因性疼痛、骨関節炎疼痛、慢性腰痛、偏頭痛および禁煙からなる群から選択される、請求項13の方法。
【請求項16】
障害または状態が、疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、術後疼痛、炎症、炎症性疼痛、神経因性疼痛、骨関節炎疼痛、慢性腰痛および偏頭痛からなる群から選択される、請求項13の方法。
【請求項17】
さらに、α7ニコチン性受容体のサブタイプにおける効果の強化につながる、非定型の抗精神病薬、ニコチン性アゴニスト、コリンエステラーゼ抑制剤、ヒスタミンH3アンタゴニスト、5HT−6アンタゴニスト、ドーパミンD3アゴニスト、ムスカリン性受容体アンタゴニストまたはカリウムチャネル遮断剤と組み合わせて、式(III)の化合物を投与することを含む、請求項13の方法。
【請求項18】
同位体標識した形の請求項11に記載の式(III)の化合物を、内在性のα7NNRを発現する細胞または組換え型のα7NNRを発現する細胞と相互作用させ、前記細胞に対するこのような同位体標識した形の化合物の効果を測定することを含む、α7NNRの活性に関連する状態または障害を評価または診断する方法。
【請求項19】
請求項11に記載の式(III)の化合物を、蛍光媒体中で、内因的にα7NNRを発現する細胞もしくは細胞系または組換え型のα7NNRを発現する細胞と相互作用させ、このような蛍光の変化を測定することを含む、α7NNRアゴニストを確認する方法。
【請求項20】
N−[(1−アセチル−1H−インドール−5−イル)メチル]−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアミドまたはN−[(1−アセチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−イル)メチル]−4−[(トリフルオロメチル)チオ]ベンズアミドから選択される化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−511800(P2011−511800A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−546032(P2010−546032)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/033329
【国際公開番号】WO2009/100294
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】