説明

歩数演算装置およびこれを備える活動量計

【課題】歩行間隔とは別のパラメータを用いて不感帯期間を設定することのできる歩数演算装置およびこれを備える活動量計を提供する。
【解決手段】活動量計は、加速度センサの検出値に基づいて歩数のカウント値を更新する歩数カウント処理、および加速度センサの検出値を歩数のカウント値の更新に反映しない不感帯期間Sを算出する不感帯期間算出処理を行う。不感帯期間算出処理では、歩数のカウント値が更新される時期を更新時期として、更新時期においての加速度センサの検出値に応じて不感帯期間Sの大きさを変更する。具体的には、今回更新時期の加速度Gのピーク値と前回更新時期の加速度Gのピーク値との差である加速度変化量Aが所定範囲AX外のとき、かつ加速度Gのピーク値が減少しているとき、不感帯期間Sを増大補正する。一方、加速度変化量Aが所定範囲AX外のとき、かつ加速度Gのピーク値が増大しているとき、不感帯期間Sを減少補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加速度センサの検出値に基づいて歩数のカウント値を更新する処理、および加速度センサの検出値を歩数のカウント値の更新に反映しない期間である不感帯期間を算出する処理を行う歩数演算装置、およびこれを備える活動量計に関する。
【背景技術】
【0002】
上記歩数演算装置として特許文献1に記載のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−31992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記歩数演算装置によれば、歩行間隔に基づいて不感帯期間を算出することはできるが、歩行間隔とは別のパラメータを用いて不感帯期間を設定することはできない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、歩行間隔とは別のパラメータを用いて不感帯期間を設定することのできる歩数演算装置およびこれを備える活動量計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための手段を以下に示す。
・本発明の歩数演算装置は、加速度センサの検出値に基づいて歩数のカウント値を更新する処理、および前記加速度センサの検出値を前記歩数のカウント値の更新に反映しない期間である不感帯期間を算出する処理を行う歩数演算装置において、前記歩数のカウント値が更新される時期を更新時期として、この更新時期においての前記加速度センサの検出値に応じて前記不感帯期間の大きさを変更することを特徴としている。
【0006】
・この歩数演算装置においては、連続する一の前記更新時期とこれよりも前の他の前記更新時期との間隔を歩行間隔として、前記一の更新時期または前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値と前記歩行間隔とに基づいて前記不感帯期間の大きさを変更することが好ましい。
【0007】
・この歩数演算装置においては、前記一の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第1検出値とし、前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第2検出値として、前記第1検出値が前記第2検出値よりも大きいとき、前記不感帯期間を小さくすることが好ましい。
【0008】
・この歩数演算装置においては、前記一の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第1検出値とし、前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第2検出値として、前記第1検出値が前記第2検出値よりも小さいとき、前記不感帯期間を大きくすることが好ましい。
【0009】
・この歩数演算装置においては、前記歩行間隔のうちの1つを第1歩行間隔とし、この第1歩行間隔よりも過去の前記歩行間隔を第2歩行間隔とし、前記第1歩行間隔と前記第2歩行間隔との差を変化期間として、この変化期間が所定範囲外のとき、前記加速度センサの検出値に応じて前記第1歩行間隔または前記第2歩行間隔を選択し、選択した歩行間隔を前記不感帯期間の算出に用いるが好ましい。
【0010】
・この歩数演算装置においては、前記第1歩行間隔に対応する前記一の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第1検出値とし、前記第1歩行間隔に対応する前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第2検出値として、前記変化期間が前記所定範囲外のとき、かつ前記第1歩行間隔が前記第2歩行間隔よりも小さいとき、かつ前記第1検出値が前記第2検出値よりも小さいとき、前記第2歩行間隔に応じて前記不感帯期間の大きさを変更することが好ましい。
【0011】
・この歩数演算装置においては、前記第1歩行間隔に対応する前記一の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第1検出値とし、前記第1歩行間隔に対応する前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第2検出値として、前記変化期間が前記所定範囲外のとき、かつ前記第1歩行間隔が前記第2歩行間隔よりも大きいとき、かつ前記第1検出値が前記第2検出値よりも大きいとき、前記第2歩行間隔に応じて前記不感帯期間の大きさを変更することが好ましい。
【0012】
・本発明の活動量計は、上記歩数演算装置を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、歩行間隔とは別のパラメータを用いて不感帯期間を設定することのできる歩数演算装置およびこれを備える活動量計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態の活動量計について、その構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の活動量計について、その制御部により実行される「歩数カウント処理」の手順を示すフローチャート。
【図3】同実施形態の活動量計について、その制御部により実行される「不感帯期間算出処理」の手順を示すフローチャート。
【図4】同実施形態の活動量計について、その制御部により実行される「不感帯期間算出処理」の実行態様の一例を示すタイミングチャート。
【図5】同実施形態の活動量計について、その制御部により実行される「不感帯期間算出処理」の実行態様の一例を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照して、活動量計1の構成について説明する。
活動量計1には、各種演算を行う制御部10と、加速度を検出する加速度センサ20と、電源の投入等を操作するための入力部30と、歩数および活動量を表示する表示部40とが設けられている。なお、制御部10は「歩数演算装置」に相当する。
【0016】
加速度センサ20は、互いに直交する3つの軸方向における加速度に応じた検出信号を制御部10に出力する。検出信号は、3つの軸方向における各加速度をベクトルの要素とする同ベクトルのノルムに対応している。なお、加速度センサ20としては、例えば、ピエゾ抵抗型、または静電容量型等の半導体式の加速度センサが設けられている。
【0017】
制御部10は、加速度センサ20の検出信号を所定の周波数でサンプリングし、検出信号を加速度の離散値(以下、「加速度G」)に変換する。また、加速度Gのピーク値に基づいて歩数のカウント値を更新する「歩数カウント処理」、および加速度Gのピーク値を歩数のカウント値の更新に反映しない期間(以下、「不感帯期間S」)を算出する「不感帯期間算出処理」を行う。以下では、歩数のカウント値が更新される時期を「更新時期」とする。
【0018】
「歩数カウント処理」では、加速度Gのピーク値が所定の判定値(以下、「閾値GX」)以上のとき、かつ同ピーク値が閾値GX以上であることが検出された時期が不感帯期間S外のとき、歩数のカウント値を更新する。
【0019】
「不感帯期間算出処理」では、最新の更新時期(以下、「今回更新時期」)と前回の更新時期(以下、「前回更新時期」)との間隔(以下、「歩行間隔T」)と、今回更新時期の加速度Gのピーク値および前回更新時期の加速度Gのピークとに基づいて、今回更新時期以降に用いる不感帯期間Sを算出する。
【0020】
なお、今回更新時期の加速度Gのピーク値は「第1検出値」に相当する。また、前回更新時期の加速度Gのピーク値は「第2検出値」に相当する。また、今回更新時期は「一の更新時期」に相当する。また、前回更新時期は「他の更新時期」に相当する。
【0021】
図2を参照して、「歩数カウント処理」について説明する。
ステップS11では、前回更新時期からの経過期間が不感帯期間Sを超えたか否かを判定する。ステップS11において、前回更新時期からの経過期間が不感帯期間Sを超えた旨判定したとき、ステップS12に移行する。なお、前回更新時期からの経過期間が不感帯期間Sを超えた旨判定するまでは、ステップS11の判定処理を所定周期毎に繰り返し行う。
【0022】
ステップS12では、図1の加速度センサ20により閾値GX以上の加速度Gのピーク値が検出された否かを判定する。ステップS12において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値が検出された旨判定したとき、ステップS13に移行する。なお、閾値GX以上の加速度Gのピーク値が検出された旨判定するまでは、ステップS12の判定処理を所定周期毎に繰り返し行う。
【0023】
ステップS13では、歩数のカウント値を更新する。すなわち、加速度Gのピーク値が検出される直前のカウント値に「1」を加える。
ステップS14では、前回更新時期からステップS13において歩数のカウント値を更新するまでの経過期間を歩行間隔Tとして算出し、歩行間隔Tに基づいて不感帯期間Sを算出する。
【0024】
図3を参照して、「不感帯期間算出処理」について説明する。
この処理は、制御部10により歩数のカウント値を更新する毎に繰り返し行われる。すなわち、最後のステップの処理が終了した後、再び歩数のカウント値を更新するまでは同処理の実行が保留され、再び歩数のカウント値を更新したときに再び最初のステップから「不感帯期間算出処理」が実行される。
【0025】
ステップS21では、前回更新時期から今回更新時期までの歩行間隔Tに基づいて不感帯期間Sを算出する。具体的には、歩行間隔Tに所定の定数(以下、「不感帯係数」)を乗じた値として不感帯期間Sを算出する。なお、不感帯係数としては、例えば「0.5〜0.7」のうちのいずれかの値が設定される。
【0026】
ステップS22では、今回更新時期の加速度Gのピーク値と前回更新時期の加速度Gのピーク値との差(以下、「加速度変化量A」)が所定範囲AX外か否かを判定する。ステップS22において、加速度変化量Aが所定範囲AX内の旨判定したとき、本処理を一旦終了する。一方、加速度変化量Aが所定範囲AX外の旨判定したとき、ステップS23に移行する。
【0027】
ステップS23では、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも小さいか否かを判定する。
ステップS23において、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも小さい旨判定したとき、ステップS21で算出した不感帯期間Sを増大補正する。具体的には、ステップS21で算出した不感帯期間Sに「1」よりも大きい増大補正定数を乗じ、その結果を最終的な不感帯期間Sとして算出する。
【0028】
ステップS23において、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値以上の旨判定したとき、ステップS21で算出した不感帯期間Sを減少補正する。具体的には、ステップS21で算出した不感帯期間Sに「1」未満かつ「0」よりも大きい減少補正定数を乗じ、その結果を最終的な不感帯期間Sとして算出する。
【0029】
図4および図5を参照して、不感帯期間算出処理の実行態様の一例について説明する。なお、同図においては、不感帯係数を「0.7」としている。また、図中の実線は本実施形態の活動量計1を示し、図中の一点鎖線は加速度変化量Aに関わらず不感帯期間Sを補正しない仮想の活動量計を示している。
【0030】
図4を参照して、活動量計1による「不感帯期間算出処理」の実行態様の一例について説明する。ここでは、歩行中において歩行間隔Tが短くなることにともない加速度Gのピーク値が増大した状況を想定している。
【0031】
時刻t10すなわち、前回更新時期からの経過期間が不感帯期間S(n−2)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P1を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(n−2)に基づいて不感帯期間S(n−1)を算出する。また、加速度変化量Aが所定範囲AX内のため、不感帯期間S(n−1)の補正は行わない。また、経過期間のカウントを開始する。
【0032】
時刻t11すなわち、前回更新時期(時刻t10)からの経過期間が不感帯期間S(n−1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P2を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0033】
時刻t12すなわち、前回更新時期(時刻t10)からの経過期間が不感帯期間S(n−1)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0034】
時刻t13すなわち、前回更新時期(時刻t10)からの経過期間が不感帯期間S(n−1)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P3を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(n−1)に基づいて不感帯期間S(n)を算出する。また、加速度変化量Aが所定範囲AX内のため、不感帯期間S(n)の補正は行わない。また、経過期間のカウントを開始する。
【0035】
時刻t14すなわち、前回更新時期(時刻t13)からの経過期間が不感帯期間S(n)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P4を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0036】
時刻t15すなわち、前回更新時期(時刻t13)からの経過期間が不感帯期間S(n)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0037】
時刻t16すなわち、前回更新時期(時刻t13)からの経過期間が不感帯期間S(n)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P5を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(n)に基づいて不感帯期間S(n+1)を算出する。また、加速度変化量Aが所定範囲AX外かつ前回更新時期(時刻t13)の加速度Gのピーク値よりも今回更新時期の加速度Gのピーク値が大きいため、不感帯期間S(n+1)を減少補正する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0038】
時刻t17すなわち、前回更新時期(時刻t16)からの経過期間が不感帯期間S(n+1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P6を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0039】
時刻t18すなわち、前回更新時期(時刻t16)からの経過期間が不感帯期間S(n+1)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0040】
時刻t19すなわち、前回更新時期(時刻t16)からの経過期間が不感帯期間S(n+1)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P7を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(n+1)に基づいて不感帯期間S(n+2)を算出する。また、加速度変化量Aが所定範囲AX内のため、不感帯期間S(n+2)の補正は行わない。また、経過期間のカウントを開始する。
【0041】
次に、仮想の活動量計の歩数のカウント値の更新の実行態様の一例について説明する。
時刻t10すなわち、前回更新時期からの経過期間が不感帯期間S(m−2)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P1を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(m−2)に基づいて不感帯期間S(m−1)を算出する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0042】
時刻t11すなわち、前回更新時期(時刻t10)からの経過期間が不感帯期間S(m−1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P2を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0043】
時刻t12すなわち、前回更新時期(時刻t10)からの経過期間が不感帯期間S(m−1)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0044】
時刻t13すなわち、前回更新時期(時刻t10)からの経過期間が不感帯期間S(m−1)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P3を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(m−1)に基づいて不感帯期間S(m)を算出する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0045】
時刻t14すなわち、前回更新時期(時刻t13)からの経過期間が不感帯期間S(m)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P4を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0046】
時刻t15すなわち、前回更新時期(時刻t13)からの経過期間が不感帯期間S(m)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0047】
時刻t16すなわち、前回更新時期(時刻t13)からの経過期間が不感帯期間S(m)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P5を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(m)に基づいて、不感帯期間S(m+1)を算出する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0048】
時刻t17すなわち、前回更新時期(時刻t16)からの経過期間が不感帯期間S(m+1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P6を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0049】
時刻t19すなわち、前回更新時期(時刻t16)からの経過期間が不感帯期間S(m+1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P7を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。すなわち、前回更新時期(時刻t16)からの経過期間が不感帯期間S(m+1)を超えていないため、実際の歩行にともない生じた加速度Gのピーク値P7が図1の加速度センサ20により検出されているにも関わらず、ピーク値P7の検出が歩数のカウント値の更新に反映されない。
【0050】
時刻t20すなわち、前回更新時期(時刻t16)からの経過期間が不感帯期間S(m+1)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0051】
時刻t21すなわち、前回更新時期(時刻t16)からの経過期間が不感帯期間S(m+1)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値P8を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(m+1)に基づいて不感帯期間S(m+2)を算出する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0052】
上記のように、活動量計1において加速度Gのピーク値の増大に応じて減少補正された時刻t16の不感帯期間S(n+1)と、仮想の活動量計においての時刻t16の不感帯期間S(m+1)とを比較したとき、前者の不感帯期間Sの方が短い。このため、活動量計1においては、不感帯期間Sが過度に長くなることに起因して、実際の歩数が変化しているときに歩数のカウント値が更新されない状況が生じることが抑制される。
【0053】
図5を参照して、活動量計1による「不感帯期間算出処理」の実行態様の一例について説明する。ここでは、歩行中において歩行間隔Tが長くなることにともない加速度Gのピーク値が減少した状況を想定している。
【0054】
時刻t30すなわち、前回更新時期からの経過期間が不感帯期間S(k−2)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q1を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(k−2)に基づいて不感帯期間S(k−1)を算出する。また、加速度変化量Aが所定範囲AX内のため、不感帯期間S(k−1)の補正は行わない。また、経過期間のカウントを開始する。
【0055】
時刻t31すなわち、前回更新時期(時刻t30)からの経過期間が不感帯期間S(k−1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q2を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0056】
時刻t32すなわち、前回更新時期(時刻t30)からの経過期間が不感帯期間S(k−1)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0057】
時刻t33すなわち、前回更新時期(時刻t30)からの経過期間が不感帯期間S(k−1)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q3を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(k−1)に基づいて不感帯期間S(k)を算出する。また、加速度変化量Aが所定範囲AX内のため、不感帯期間S(k)の補正は行わない。また、経過期間のカウントを開始する。
【0058】
時刻t34すなわち、前回更新時期(時刻t33)からの経過期間が不感帯期間S(k)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q4を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0059】
時刻t35すなわち、前回更新時期(時刻t33)からの経過期間が不感帯期間S(k)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0060】
時刻t36すなわち、前回更新時期(時刻t33)からの経過期間が不感帯期間S(k)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q5を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(k)に基づいて不感帯期間S(k+1)を算出する。また、加速度変化量Aが所定範囲AX外かつ前回更新時期(時刻t33)の加速度Gのピーク値よりも今回更新時期の加速度Gのピーク値が小さいため、不感帯期間S(k+1)を増大補正する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0061】
時刻t37すなわち、前回更新時期(時刻t36)からの経過期間が不感帯期間S(k+1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q6を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0062】
時刻t39すなわち、前回更新時期(時刻t36)からの経過期間が不感帯期間S(k+1)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0063】
時刻t40すなわち、前回更新時期(時刻t36)からの経過期間が不感帯期間S(k+1)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q7を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(k+1)に基づいて不感帯期間S(k+2)を算出する。また、加速度変化量Aが所定範囲AX内のため、不感帯期間S(k+2)の補正は行わない。また、経過期間のカウントを開始する。
【0064】
次に、仮想の活動量計の歩数のカウント値の更新の実行態様の一例について説明する。
時刻t30すなわち、前回更新時期からの経過期間が不感帯期間S(h−2)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q1を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(h−2)に基づいて不感帯期間S(h−1)を算出する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0065】
時刻t31すなわち、前回更新時期(時刻t30)からの経過期間が不感帯期間S(h−1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q2を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0066】
時刻t32すなわち、前回更新時期(時刻t30)からの経過期間が不感帯期間S(h−1)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0067】
時刻t33すなわち、(前回更新時期(時刻t30)からの経過期間が不感帯期間S(h−1)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q3を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(h−1)に基づいて不感帯期間S(h)を算出する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0068】
時刻t34すなわち、前回更新時期(時刻t33)からの経過期間が不感帯期間S(h)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q4を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0069】
時刻t35すなわち、前回更新時期(時刻t33)からの経過期間が不感帯期間S(h)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0070】
時刻t36すなわち、前回更新時期(時刻t33)からの経過期間が不感帯期間S(h)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q5を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(h)に基づいて不感帯期間S(h+1)を算出する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0071】
時刻t37すなわち、前回更新時期(時刻t36)からの経過期間が不感帯期間S(h+1)を超えていない時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q6を検出したとき、歩数のカウント値を更新しない。
【0072】
時刻t38すなわち、前回更新時期(時刻t36)からの経過期間が不感帯期間S(h+1)を超えたとき、閾値GX以上の加速度Gピーク値に基づく歩数のカウント値の更新が許容される。
【0073】
時刻t40すなわち、前回更新時期(時刻t36)からの経過期間が不感帯期間S(h+1)を超えている時期において、閾値GX以上の加速度Gのピーク値Q7を検出したとき、歩数のカウント値を更新する。このとき、今回の歩行間隔T(h+1)に基づいて不感帯期間S(h+2)を算出する。また、経過期間のカウントを開始する。
【0074】
上記のように、活動量計1において加速度Gのピーク値の増大に応じて増大補正された時刻t36の不感帯期間S(k+1)と、仮想の活動量計においての時刻t36の不感帯期間S(h+1)とを比較したとき、前者の不感帯期間Sの方が長い。このため、活動量計1においては、不感帯期間Sが過度に短くなることに起因して、実際の歩数が変化していない場合において、ノイズにより歩数のカウント値が更新される状況が生じることが抑制される。
【0075】
(実施形態の効果)
本実施形態の活動量計1によれば以下の効果が得られる。
(1)使用者の歩行の状態が早歩きまたは走行に変化したとき、更新時期の加速度Gのピーク値も増大する。すなわち、加速度Gのピーク値は実際の歩行間隔と相関を有する。活動量計1は、この関係に着目して、今回更新時期の加速度Gに応じて不感帯期間Sの大きさを変更している。この構成によれば、歩行間隔Tとは別のパラメータとしての加速度Gのピーク値を用いて不感帯期間Sを設定することができる。
【0076】
(2)歩行間隔Tは歩数の変化に応じて頻繁に変化するため、複数回の歩行間隔Tの平均値を用いて不感帯期間Sを算出する場合、直前の歩行間隔Tの変化が不感帯期間Sに反映されるまでに時間がかかる。活動量計1は、前回更新時期から今回更新時期までの歩行間隔Tに基づいて今回更新時期以降に用いられる不感帯期間Sを算出している。この構成によれば、直前の歩行間隔Tの変化を不感帯期間Sに早期に反映することができる。
【0077】
(3)活動量計1は、今回更新時期の加速度Gのピーク値よりも前回更新時期の加速度Gのピーク値が大きいとき、不感帯期間Sを小さくする。この構成によれば、加速度Gのピーク値の増大から予測される歩行間隔Tの減少に対応した不感帯期間Sを算出することができる。
【0078】
(4)活動量計1は、今回更新時期の加速度Gのピーク値よりも前回更新時期の加速度Gのピーク値が小さいとき、不感帯期間Sを大きくする。この構成によれば、加速度Gのピーク値の減少から予測される歩行間隔Tの増大に対応した不感帯期間Sを算出することができる。
【0079】
(その他の実施形態)
本発明の実施態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示すように変更することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0080】
・上記実施形態(図3)では、加速度変化量Aが所定範囲AX外のときに不感帯期間Sを補正しているが、今回更新時期の加速度Gのピーク値が所定値よりも大きいときに不感帯期間Sを減少補正し、今回更新時期の加速度Gのピーク値が所定値よりも小さいときに不感帯期間Sを増大補正することもできる。
【0081】
・上記実施形態(図3)では、歩行間隔Tに基づいて不感帯期間Sを算出しているが、今回更新時期の加速度Gのピーク値に基づいて不感帯期間Sを算出することもできる。この場合、今回更新時期の加速度Gのピーク値が大きくなるほど不感帯期間Sを短くする。
【0082】
・上記実施形態(図3)では、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも大きいとき、不感帯期間Sに減少補正定数を乗じることにより最終的な不感帯期間Sを算出しているが、不感帯期間Sから所定の補正定数を減じることにより最終的な不感帯期間Sを算出することもできる。
【0083】
・上記実施形態(図3)では、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも小さいとき、不感帯期間Sに増大補正定数を乗じることにより最終的な不感帯期間Sを算出したが、不感帯期間Sに所定の補正定数を加算することにより最終的な不感帯期間Sを算出することもできる。
【0084】
・上記実施形態(図3)では、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも大きいとき、一定値の減少補正定数を用いて不感帯期間Sを補正しているが、減少補正定数の大きさを加速度変化量Aに基づいて可変とすることもできる。この場合、加速度変化量Aが大きくなるほど減少補正定数を大きくすることができる。
【0085】
・上記実施形態(図3)では、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも小さいとき、一定値の増大補正定数を用いて不感帯期間Sを補正しているが、増大補正定数の大きさを加速度変化量Aに基づいて可変とすることもできる。この場合、加速度変化量Aが大きくなるほど増大補正定数を大きくすることができる。
【0086】
・上記実施形態(図3)では、図3の「不感帯期間算出処理」に基づいて不感帯期間Sを算出しているが、同処理に代えて、以下の(算出処理A)〜(算出処理E)により不感帯期間Sを算出することもできる。なお、以下では今回更新時期から前回更新時期までの歩行間隔Tを「第1歩行間隔」とし、前回更新時期よりも1回前の更新時期を「前々回更新時期」とし、前回更新時期から前々回更新時期までの歩行間隔Tを「第2歩行間隔」とする。また、第1歩行間隔と第2歩行間隔との差を「変化期間」とする。
【0087】
(算出処理A)変化期間が所定範囲DX内のとき、不感帯期間Sの算出に用いる歩行間隔Tとして第1歩行間隔を選択する。そして、第1歩行間隔に不感帯係数を乗じることにより不感帯期間Sを算出する。
【0088】
(算出処理B)変化期間が所定範囲DX外のとき、かつ第1歩行間隔が第2歩行間隔よりも小さいとき、かつ今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも大きいとき(条件Bの成立時)、不感帯期間Sの算出に用いる歩行間隔Tとして第1歩行間隔を選択する。そして、第1歩行間隔に不感帯係数を乗じることにより不感帯期間Sを算出する。
【0089】
第1歩行間隔が第2歩行間隔よりも小さいとき、実際の歩行状態としては、歩行間隔が長い状態から短い状態に変化している可能性がある。また、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも大きいとき、実際の歩行状態としては、歩行強度が小さい状態から大きい状態に変化している可能性がある。一方、実際の歩行状態が歩行から早足または走行に変化したときには、上記歩行間隔に関する条件および上記加速度Gのピーク値に関する条件のそれぞれが成立する。
【0090】
このため、条件Bの成立時においては、歩行間隔およびピーク値が示唆する歩行状態が実際の歩行状態と一致している可能性が高い。そこで、(算出処理B)においては、不感帯期間Sの算出するための歩行間隔として、第2歩行間隔よりも実際の歩行状態を適切に反映していると予測される第1歩行間隔を選択している。これにより、実際の歩行状態から大きく乖離した不感帯期間Sが設定されることが抑制される。
【0091】
(算出処理C)変化期間が所定範囲DX外のとき、かつ第1歩行間隔が第2歩行間隔よりも大きいとき、かつ今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも小さいとき(条件Cの成立時)、不感帯期間Sの算出に用いる歩行間隔Tとして第1歩行間隔を選択する。そして、第1歩行間隔に不感帯係数を乗じることにより不感帯期間Sを算出する。
【0092】
第1歩行間隔が第2歩行間隔よりも大きいとき、実際の歩行状態としては、歩行間隔が短い状態から長い状態に変化している可能性がある。また、今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも小さいとき、実際の歩行状態としては、歩行強度が大きい状態から小さい状態に変化している可能性がある。一方、実際の歩行状態が早足または走行から歩行に変化したときには、上記歩行間隔に関する条件および上記加速度Gのピーク値に関する条件のそれぞれが成立する。
【0093】
このため、条件Cの成立時においては、歩行間隔およびピーク値が示唆する歩行状態が実際の歩行状態と一致している可能性が高い。そこで、(算出処理C)においては、不感帯期間Sの算出するための歩行間隔として、第2歩行間隔よりも実際の歩行状態を適切に反映していると予測される第1歩行間隔を選択している。これにより、実際の歩行状態から大きく乖離した不感帯期間Sが設定されることが抑制される。
【0094】
(算出処理D)変化期間が所定範囲DX外のとき、かつ第1歩行間隔が第2歩行間隔よりも大きいとき、かつ今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも大きいとき(条件Dの成立時)、不感帯期間Sの算出に用いる歩行間隔Tとして第2歩行間隔を選択する。そして、第2歩行間隔に不感帯係数を乗じることにより不感帯期間Sを算出する。
【0095】
条件Dの成立時においては、歩行間隔およびピーク値が示唆する歩行状態が実際の歩行状態と相違している可能性が高い。すなわち、歩行間隔は実際の歩行状態が歩行強度の小さい状態に変化していることを示唆し、加速度のピーク値は実際の歩行状態が歩行強度の大きい状態に変化していることを示唆している。そこで、(算出処理D)においては、不感帯期間Sの算出するための歩行間隔として、第1歩行間隔よりも実際の歩行状態を適切に反映していると予測される第2歩行間隔を選択している。これにより、実際の歩行状態から大きく乖離した不感帯期間Sが設定されることが抑制される。
【0096】
(算出処理E)変化期間が所定範囲DX外のとき、かつ第1歩行間隔が第2歩行間隔よりも小さいとき、かつ今回更新時期の加速度Gのピーク値が前回更新時期の加速度Gのピーク値よりも以下のとき(条件Eの成立時)、不感帯期間Sの算出に用いる歩行間隔Tとして第2歩行間隔を選択する。そして、第2歩行間隔に不感帯係数を乗じることにより不感帯期間Sを算出する。
【0097】
条件Eの成立時においては、歩行間隔およびピーク値が示唆する歩行状態が実際の歩行状態と相違している可能性が高い。すなわち、歩行間隔は実際の歩行状態が歩行強度の大きい状態に変化していることを示唆し、加速度のピーク値は実際の歩行状態が歩行強度の小さい状態に変化していることを示唆している。そこで、(算出処理E)においては、不感帯期間Sの算出するための歩行間隔として、第1歩行間隔よりも実際の歩行状態を適切に反映していると予測される第2歩行間隔を選択している。これにより、実際の歩行状態から大きく乖離した不感帯期間Sが設定されることが抑制される。
【0098】
なお、変化期間が所定範囲DX外となる理由としては、主に次のものが挙げられる。すなわち、ノイズが検出されたことに起因して第1歩行間隔が第2歩行間隔から大幅に減少することがある。また、実際の歩行により生じた加速度Gのピーク値が検出されないことに起因して、すなわち不感帯期間Sにおいて実際の歩行にともない閾値GX以上の加速度Gのピーク値が生じたことに起因して、第1歩行間隔が第2歩行間隔から大幅に増大することがある。
【0099】
・上記実施形態(図3)では、1回の歩行間隔Tに基づいて不感帯期間Sを算出しているが、複数回の歩行間隔Tの平均値に基づいて不感帯期間Sを算出することもできる。
・上記実施形態(図1)では、活動量計1に本発明を適用しているが、歩数計に本発明を適用することもできる。要するに、加速度センサの検出値により歩数のカウント値を更新する装置であれば、いずれの装置に対しても本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0100】
1…活動量計、10…制御部(歩数演算装置)、20…加速度センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度センサの検出値に基づいて歩数のカウント値を更新する処理、および前記加速度センサの検出値を前記歩数のカウント値の更新に反映しない期間である不感帯期間を算出する処理を行う歩数演算装置において、
前記歩数のカウント値が更新される時期を更新時期として、この更新時期においての前記加速度センサの検出値に応じて前記不感帯期間の大きさを変更すること
を特徴とする歩数演算装置。
【請求項2】
請求項1に記載の歩数演算装置において、
連続する一の前記更新時期とこれよりも前の他の前記更新時期との間隔を歩行間隔として、前記一の更新時期または前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値と前記歩行間隔とに基づいて前記不感帯期間の大きさを変更すること
を特徴とする歩数演算装置。
【請求項3】
請求項2に記載の歩数演算装置において、
前記一の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第1検出値とし、前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第2検出値として、前記第1検出値が前記第2検出値よりも大きいとき、前記不感帯期間を小さくすること
を特徴とする歩数演算装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の歩数演算装置において、
前記一の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第1検出値とし、前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第2検出値として、前記第1検出値が前記第2検出値よりも小さいとき、前記不感帯期間を大きくすること
を特徴とする歩数演算装置。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか一項に記載の歩数演算装置において、
前記歩行間隔のうちの1つを第1歩行間隔とし、この第1歩行間隔よりも過去の前記歩行間隔を第2歩行間隔とし、前記第1歩行間隔と前記第2歩行間隔との差を変化期間として、この変化期間が所定範囲外のとき、前記加速度センサの検出値に応じて前記第1歩行間隔または前記第2歩行間隔を選択し、選択した歩行間隔を前記不感帯期間の算出に用いる
を特徴とする歩数演算装置。
【請求項6】
請求項5に記載の歩数演算装置において、
前記第1歩行間隔に対応する前記一の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第1検出値とし、前記第1歩行間隔に対応する前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第2検出値として、前記変化期間が前記所定範囲外のとき、かつ前記第1歩行間隔が前記第2歩行間隔よりも小さいとき、かつ前記第1検出値が前記第2検出値よりも小さいとき、前記第2歩行間隔に応じて前記不感帯期間の大きさを変更すること
を特徴とする歩数演算装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載の歩数演算装置において、
前記第1歩行間隔に対応する前記一の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第1検出値とし、前記第1歩行間隔に対応する前記他の更新時期においての前記加速度センサの検出値を第2検出値として、前記変化期間が前記所定範囲外のとき、かつ前記第1歩行間隔が前記第2歩行間隔よりも大きいとき、かつ前記第1検出値が前記第2検出値よりも大きいとき、前記第2歩行間隔に応じて前記不感帯期間の大きさを変更すること
を特徴とする歩数演算装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の歩数演算装置を備えること
を特徴とする活動量計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−47917(P2013−47917A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186558(P2011−186558)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】