説明

歩行者端末装置、コンピュータプログラム、及び、情報報知方法

【課題】周囲の無線通信装置についての情報を報知することが可能でありながら、その情報の報知が煩雑となるのを防ぐ。
【解決手段】歩行者端末装置1は、自身が存在している領域を特定する特定部25と、周囲の車載装置から当該車載装置の位置を示す位置情報を取得する取得部26と、位置情報に基づいて車載装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知する処理を行う処理部24とを備えている。処理部24は、特定部25によって特定された自身の存在領域に応じて、存在情報の報知を中止する制限処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)に用いられる歩行者端末装置、この歩行者端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、この歩行者端末装置によって実行される情報報知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、道路に設置されたインフラ装置からの情報を受信し、この情報を活用することで車両の安全性を向上させる高度道路交通システムが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる高度道路交通システムは、主として、インフラ側の無線通信装置である複数の路側装置と、車両に搭載される無線通信装置である複数の車載装置とによって構成される。
【0003】
この場合、各通信主体間で行う通信の組み合わせには、路側装置と車載装置とが行う路車(又は車路)間通信と、車載装置同士が行う車車間通信とが含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2806801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、歩行者と車両との間における交通事故の防止を目的として、歩行者が所持する端末装置(以下、歩行者端末装置という)と車載装置とが無線通信を行い(歩車間通信)、互いが自身の位置を伝え、相手が近くに存在していることを示す情報を報知する技術が提案されている。
【0006】
しかし、歩行者端末装置において、その周囲の多数の車載装置から歩車間通信により情報を受信し、受信した全ての車載装置の情報を歩行者に対して報知すると、重要性の高い(必要とする)情報が、重要性の低い(必要ではない)情報に埋もれてしまい、本来、報知すべき重要性の高い情報が歩行者に対して的確に伝わらない可能性がある。
【0007】
例えば、図8に示しているように、歩行者90が前方の交差点に設けられている横断歩道92を横断しようとする場合、この横断歩道92に交差する方向から走行してくる車両(車載装置)93の情報については、歩行者90の安全歩行のために必要であるが、他の方向に向かって直進している車両(車載装置)94の情報については、重要度が低い。
この場合において、車両93,94双方の情報を歩行者端末装置91が受信し、双方の情報が当該歩行者端末装置91によって歩行者90に報知されると、歩行者90は、双方の車両93,94に対して注意をはらうこととなり、歩行者90にとってより危険性の高い車両93に対する注意が低下する可能性がある。
また、特に、近くに存在している車両(車載装置)の数が多くなると、車載装置から歩行者端末装置91が受ける情報がさらに増えることから、その情報の報知が煩雑となり、安全面に欠けるものとなるおそれがある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、周囲の無線通信装置についての情報を報知することが可能でありながら、その情報の報知が煩雑となるのを防ぐことが可能となる歩行者端末装置、コンピュータプログラム、及び、情報報知方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明は、道路地図を表示可能な歩行者端末装置であって、自身が存在している領域を特定する特定部と、周囲の無線通信装置から当該無線通信装置の位置を示す位置情報を取得する取得部と、前記位置情報に基づいて前記無線通信装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知する処理を行う処理部とを備え、前記処理部は、前記特定部によって特定された自身の存在領域に応じて、前記存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理を行うことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、自身が存在している領域が特定され、また、周囲の無線通信装置から当該無線通信装置の位置情報が取得されると、当該位置情報に基づいて前記無線通信装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知することが可能であるが、特定された自身の存在領域に応じて、前記存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理が実行される。このため、周囲に無線通信装置が増えても、自身の存在領域に因っては前記制限処理が実行され、歩行者端末装置が歩行者に対して行う情報の報知が、煩雑となるのを防ぐことができる。
【0011】
(2)また、車載装置と無線通信する歩行者端末装置であって、前記取得部は、周囲の車載装置から当該車載装置の位置を示す位置情報を取得し、前記処理部は、前記車載装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知する処理、又は、前記制限処理を実行することができる。
この場合、車載装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知することが可能となるが、特定された自身の存在領域に因っては、前記制限処理が実行される。
【0012】
(3)また、交通信号機が設置されている交差点では、歩行者及び車載装置を搭載する車両のドライバは、その交通信号機に従って歩行及び走行することから、比較的安全であると考えられる。
そこで、前記特定部によって、自身の存在領域が、交通信号機の設置されている交差点内又は当該交差点の近傍であると特定されると、前記処理部は前記制限処理を実行するのが好ましい。
【0013】
(4)これに対して、交通信号機の設置されていない交差点では、歩行者の安全を確保するために、歩行者端末装置は、周囲を走行する車両(車両に搭載されている車載装置)の存在情報を、歩行者に対して報知する必要性が高い。
そこで、前記特定部によって、自身の存在領域が、交通信号機の設置されていない交差点内又は当該交差点の近傍であると特定されると、前記処理部は、前記存在情報を報知する処理を実行するのが好ましい。
【0014】
(5)また、前記特定部によって、自身の存在領域が建物内であると特定されると、前記処理部は前記制限処理を実行するのが好ましい。
この場合、建物内では、外を走行する車両との関係で歩行者は安全であるため、周囲の車載装置の存在情報の報知を中止してもよい又はその報知の頻度を低減してもよい。
【0015】
(6)また、自身の存在領域が乗物内であると、歩行者としての安全性は確保されると考えられる。
そこで、前記特定部によって、自身の存在領域が乗物内であると特定されると、前記処理部は、前記制限処理を実行するのが好ましい。
【0016】
(7)また、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータを、前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の歩行者端末装置として機能させるためのものである。
本発明のコンピュータプログラムがコンピュータを歩行者端末装置として機能させることで、自身が存在している領域が特定され、また、周囲の無線通信装置から当該無線通信装置の位置情報が取得されると、当該位置情報に基づいて前記無線通信装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知することが可能であるが、特定された自身の存在領域に応じて、前記存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理が実行される。このため、周囲に無線通信装置が増えても、自身の存在領域に因っては前記制限処理が実行され、歩行者端末装置が歩行者に対して行う情報の報知が、煩雑となるのを防ぐことができる。
【0017】
(8)また、本発明は、道路地図を表示可能な歩行者端末装置によって行われる情報報知方法であって、自身が存在している領域を特定すると共に、周囲の無線通信装置から当該無線通信装置の位置を示す位置情報を取得し、前記位置情報に基づいて前記無線通信装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知する処理と、前記存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理とを、特定された自身の存在領域に応じて、切り替えることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、自身が存在している領域が特定され、また、周囲の無線通信装置から当該無線通信装置の位置情報が取得されると、当該位置情報に基づいて前記無線通信装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知することが可能であるが、特定された自身の存在領域に応じて、前記存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理に切り替えることができる。このため、周囲に無線通信装置が増えても、自身の存在領域に因っては前記制限処理が実行され、歩行者端末装置が歩行者に対して行う情報の報知が、煩雑となるのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、自身の存在領域に応じて、周囲の無線通信装置の存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理が実行されるため、周囲に無線通信装置が増えても、自身の存在領域に因っては前記制限処理が実行され、歩行者端末装置が歩行者に対して行う情報の報知が、煩雑となるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略図である。
【図2】図1の一部を示す図であり、歩行者端末装置を所持している歩行者が歩行している道路の説明図である。
【図3】路側装置及び車載装置の実施の一形態を示すブロック図である。
【図4】歩行者端末装置の実施の一形態を示すブロック図である。
【図5】歩行者端末装置の説明図である。
【図6】情報報知方法を説明するフロー図である。
【図7】図1の一部を示す図であり、歩行者端末装置を所持している歩行者が歩行している道路の説明図である。
【図8】従来技術を説明するための道路の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔システムの全体構成〕
図1は、高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略図である。この高度道路交通システムは、交通信号機13、無線通信装置である路側装置10、無線通信装置である車載装置8、車載装置8を搭載した車両41、無線通信装置であり歩行者Hが所持する歩行者端末装置1、及び、中央装置9を含む。
【0022】
交通信号機13及び路側装置10は、複数の交差点Ji(図例では、i=1〜12)それぞれに設置されている。交差点J13については、例えば交通量が他と比べて少ないことから交通信号機は設置されておらず、さらに、路側装置も設置されていない。
【0023】
中央装置9は、自身が管轄するエリアに含まれる交差点Jiの交通信号機13(信号制御機12)及び路側装置10とLAN(Local Area Network)を構成している。
中央装置9は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなる制御部を有しており、この制御部は、路側装置10からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。
【0024】
各路側装置10は、その周囲に広がる通信エリアを有し、自身の通信エリア内を走行する車両41の車載装置8との間、及び、当該通信エリア内を歩行している歩行者が保持する歩行者端末装置1との間において無線通信を行う。
各車載装置8は、車両41に搭載されることから移動するが、その周囲に広がる通信エリアを形成し、自身の通信エリア内を歩行している歩行者の歩行者端末装置1との間において無線通信が可能である。また、車載装置8は、通信エリアが重複する状態で、他の車載装置8とも無線通信が可能である。
つまり、本実施形態の高度道路交通システムには、路側装置10と車載装置8とが行う路車(又は車路)間通信と、車載装置8同士が行う車車間通信と、歩行者端末装置1と路側装置10とが行う歩路(又は路歩)間通信と、歩行者端末装置1と車載装置8とが行う歩車(又は車歩)間通信と、が含まれる。
【0025】
図2は、図1の一部(交差点J4と交差点J13)を示す図であり、歩行者端末装置1を所持している歩行者Hが歩行している道路Rの説明図である。歩行者Hは、現在、交差点J13に向かって歩行しており、後に、この交差点J13の車道39を横断する横断歩道53を通過し、次の交差点J4へと向かう。そして、この歩行者Hの周囲において、車載装置8を搭載している車両41−1,41−2が、交差点J13に向かって走行している。
【0026】
交差点J4に設置されている路側装置10は、道路に設置された交通信号機13を制御する信号制御機12と通信可能である。信号制御機12は、交通信号機13の灯色の変更についての制御を行う。
この交差点J4には、車道38を横断するための横断歩道50、及び、この横断歩道50を歩行する歩行者が従うべき歩行者用信号機51が設置されている。さらに、交差点J4の手前の停止線で停止する必要がある車両が従うべき車両用信号機52も設置されている。これら歩行者用信号機51と車両用信号機52とを合わせて交通信号機13と呼ぶ。
【0027】
〔車載装置について〕
図3は、路側装置10及び車載装置8を示すブロック図である。なお、歩行者端末装置1のブロック図を図4に示す。
図3において、車載装置8は、無線通信するためのアンテナ71に接続された通信部72と、この通信部72に対する通信制御を行うプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)等よりなる制御部73と、この制御部73に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部74とを備えている。
さらに、車載装置8は、自身の現在位置を示す位置情報を取得する位置取得部75を備えている。位置取得部75は、例えばGPS測位部を有しており、GPS測位部はGPS衛星からの電波を受信し自身の現在位置を測位する。また、位置取得部75は、方位センサ及び加速度センサを有しており、これらセンサの出力に基づいて移動方向、移動速度、及び、移動距離を検出することもできる。
【0028】
各車載装置8は、測位した自身の現在位置、検出した移動速度及び移動方向などを含む車両情報を、通信部72を介して外部にブロードキャストで無線送信している。この車両情報は、路側装置10及び歩行者端末装置1によって受信され、歩行者端末装置1は、この車両情報に基づいて、後に説明する各種処理を実行する。
【0029】
〔路側装置について〕
路側装置10は、無線通信するためのアンテナ61が接続された無線通信部62と、中央装置9及び信号制御機12と双方向通信する有線通信部63と、これらの通信制御を行うプロセッサ等よりなる制御部64と、制御部64に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部65とを備えている。
【0030】
路側装置10の記憶部65は、無線通信部62が受信した車載装置8の前記車両情報を、一時的に記憶することができ、この情報を、無線通信部62を介して周囲にブロードキャスト送信する機能を有している。つまり、車両情報は、車載装置8から直接的に歩行者端末装置1に与えられてもよいが、路側装置10を介して、歩行者端末装置1に与えられてもよい。
【0031】
〔歩行者端末装置について〕
歩行者端末装置1は、歩行者によって所持される装置であり、自身(歩行者端末装置1を所持している歩行者)の位置を測位し、測位して得られた位置情報に基づいて地図上における自身の位置(現在位置)を推定することができる。また、この歩行者端末装置1は、自身の位置(つまり、歩行者の歩行位置)及びその周囲の道路地図を表示可能であり、この表示を、当該歩行者端末装置1を携帯している歩行者が見ることにより、歩行者を案内することができる。
さらに、この歩行者端末装置1は、自身の位置から目的地までの歩行経路を検索する機能も有している。そして、歩行者端末装置1は、検索した歩行経路を、当該歩行者端末装置1を携帯している歩行者に対して歩行時に報知することで、歩行者を案内することができる。
【0032】
図4において、歩行者端末装置1は、各種の処理を実行する中央処理部2、歩行者が操作して情報を入力する入力部3、自身の位置(現在位置)を測位して当該位置についての位置情報を取得する位置取得部4、地図情報(地図データ)及びコンピュータプログラムなどが記憶されている記憶装置5、車載装置8の通信部72及び路側装置10の通信部62との間で無線通信を行う通信部6、及び、各種情報を歩行者に対して出力する出力部7を備えている。中央処理部2の処理には通信制御が含まれる。
【0033】
本実施形態の歩行者端末装置1は、コンピュータとしての機能を有する携帯電話(スマートフォン)からなり、各種情報を報知する装置としてこの携帯電話を機能させるためのコンピュータプログラムが、携帯電話にインストールされることにより構成される。なお、歩行者端末装置1は、コンピュータとしての機能を有するポータブルナビゲーション装置であってもよい。
【0034】
前記中央処理部2が有する後述の各機能部は、このコンピュータプログラムが中央処理部2によって実行されることで発揮される。つまり、このコンピュータプログラムは、コンピュータとしての機能を有する携帯電話(スマートフォン)を、歩行者端末装置1として機能させるためのものである。
なお、このコンピュータプログラムの販売・譲渡は、当該コンピュータプログラムがネットワーク経由でダウンロード可能に格納されたサーバから、歩行者端末装置1にダウンロードされることで行うことができる。また、このコンピュータプログラムは、CD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体に格納されて販売、譲渡されるものであってもよい。中央処理部2の各機能部については、後に説明する。
【0035】
前記出力部7は、ディスプレイ7a及びスピーカ7bからなり、ディスプレイ7aは、経路案内に関する情報、及び、車載装置8(車両)が近くに存在していることを示す存在情報など各種情報を画像として出力する。また、スピーカ7bは、経路案内に関する情報、及び、前記存在情報などを音声として出力する。
ディスプレイ7aに表示する前記存在情報としては、例えば、図2の交差点J13を示している図5の歩行者端末装置1の説明図に示しているように、歩行者Hの近くに存在している2台の車両(41−1,41−2)の画像と「車両接近」の文字との情報である。なお、前記存在情報としては、2台の車両(41−1,41−2)の画像と「車両接近」の文字とのうちの一方であってもよい。そして、この情報の出力は、所定時間毎に実行される。例えば、5秒毎に前記表示がされる。
この存在情報は、歩行者端末装置1を保持する歩行者に安全歩行を行わせるための情報であり、車両が接近していることを示す他の種類の情報であってもよい。
【0036】
図4において、前記入力部3は、歩行者のユーザインターフェースとして機能する操作装置からなり、本実施形態では、前記ディスプレイ7aを用いたタッチパネル装置である。歩行者がこの入力部3を操作することにより、入力部3を通じて中央処理部2へと歩行経路の検索のための目的地などの各種情報が入力される。なお、入力部3は、ディスプレイ7a(タッチパネル装置)とは別に設けられたボタンなどであってもよい。
【0037】
前記位置取得部4は、例えばGPS測位部を有しており、GPS測位部はGPS衛星からの電波を受信し自身の現在位置を測位する。また、位置取得部4は、方位センサ及び加速度センサを有しており、これらセンサの出力に基づいて歩行方向、歩行速度及び歩行距離を検出することもできる。そして、これらセンサの出力により自立航法に基づく自己の位置の測位が可能である。また、位置取得部4は、取得した自身の位置を示す位置情報を中央処理部2(後述の特定部)に与える。
【0038】
前記記憶装置5は、ROM、RAM、ハードディスクなどのメモリからなり、前記コンピュータプログラムの他に、地図情報などを記憶する。この地図情報には、図2に示しているような道路Rの線形についての情報以外に、交通信号機13が設置されているか否かについての情報、及び、交通信号機13の配置に関する情報も含まれている。
そして、位置取得部4によって取得された現在位置(前記位置情報)に基づいて、現在位置及びその周囲の地図(地図情報)が、ディスプレイ7aに表示され、歩行者に対して経路案内がされる。なお、本実施形態における経路案内には、目的地までの経路が検索された経路を地図上に表示する場合の他に、目的地が設定されないで(つまり、経路検索されないで)現在位置及びその周囲の地図を表示する場合を含む。
【0039】
前記通信部6は、周囲の無線通信装置である車載装置8(前記通信部72)との間で通信を行う狭域通信機能を有している。さらに、この狭域通信機能は、周囲の無線通信装置である路側装置10(前記通信部62)との間で通信を行う機能も有している。この狭域通信機能は、道路交通情報通信システムとして車載装置8と通信する歩車間通信、及び、路側装置10と通信する歩路間通信などで用いられる周波数帯を利用した通信機能である。これにより、車載装置8及び路側装置10から送信される情報を、歩行者端末装置1は通信部6を通じて受信することができる。なお、歩行者端末装置1が携帯電話(スマートフォン)である場合、通信部6は、携帯電話として機能させるための広域通信機能も有しており、この広域通信機能を用いて、前記路側装置10からの情報を受信してもよい。
【0040】
〔中央処理部2の各機能部について〕
図4において、中央処理部2は、その機能部として、経路検索部21、処理部24、特定部25、及び、取得部26を有している。
【0041】
経路検索部21は、前記入力部3によって目的地が設定されると、この設定された目的地の情報と、前記位置取得部4が取得した自身の位置(現在位置)についての位置情報とに基づいて、目的地までの歩行経路の検索を行うことができる。なお、本実施形態では、目的地が設定されていても、設定されていなくてもよい。
【0042】
特定部25は、自身(歩行者端末装置1)が存在している領域を特定する機能を有している。例えば、前記位置取得部4が取得した自身の現在位置を示す位置情報と、記憶装置5に記憶されている地図情報とに基づいて、自己の存在領域を特定することができる。具体的に説明すると、記憶装置5に記憶されている地図情報には、交通信号機13の有無についての情報が含まれていることから、自身の現在位置を示す位置情報に基づいて、特定部25は、自身の存在領域が、交通信号機(特に歩行者用信号機)の設置されている交差点内であるか否かを判断することができる。さらには、特定部25は、交通信号機が設置されている交差点の近傍(例えば当該交差点の手前15mの領域)であるか否かを判断することもできる。
【0043】
また、図7に示しているように、歩行者Hが交差点J13を通過し、交差点J4に接近した場合、交通信号機13が設置されている交差点J4には、路側装置10が設置されていることから、この路側装置10からの送信信号を歩行者端末装置1(通信部6)が受信できる(所定レベル以上の受信信号が得られる)。この場合、特定部25は、自身の存在領域が、交通信号機13の設置されている交差点J4内である(又は交差点J4の近傍である)と特定することができる。
【0044】
取得部26について説明する。上記のとおり、車載装置8は、自身の位置を示す位置情報などを含む車両情報を送信していることから、取得部26は、歩行者端末装置1の周囲に存在している車両に搭載の車載装置8から、通信部6を通じて、当該車載装置8の車両情報(位置情報)を取得することができる。
例えば、図2に示しているように、歩行者Hが所持している歩行者端末装置1が、その周囲を走行する車両41−1に搭載の車載装置8の通信エリア内、及び、その周囲を走行する車両41−2に搭載の車載装置8の通信エリア内に存在している場合、これら車両41−1,41−2それぞれに搭載の車載装置8から送信された車両情報を、歩行者端末装置1(通信部6)は受信することができる。
【0045】
取得部26は、車載装置8の車両情報(位置情報)を、当該車載装置8を搭載している車両41−1(41−2)の車両情報(位置情報)とみなし、車両41−1(41−2)の現在位置を示す位置情報を取得することができる。
さらに、車両情報には、移動方向についての情報も含まれている。したがって、取得部26は、車両41−1(車載装置8)の進行方向に関する情報と、車両41−2(車載装置8)の進行方向に関する情報とについても取得することができる。
なお、車両情報には、車両(車載装置8)を識別する識別情報も含まれており、受信した車両情報がどの車両(車載装置8)についての情報であるか、受信側は判別することができる。
【0046】
そして、処理部24は、取得部26が取得した車載装置8の位置情報に基づいて、当該車載装置8が近くに存在していることを示す存在情報を、前記出力部7を通じて報知する処理を実行する。
このために、処理部24は、周囲の車両(41−1,41−2)それぞれの前記位置情報と、自身の現在位置を示す位置情報とに基づいて、当該車両(41−1,41−2)それぞれと自身との間の距離を求めることができる。そして、求めた距離が、予め設定されている閾値よりも小さいと、処理部24が判断した場合、車両(41−1,41−2)それぞれが自身の現在位置に「所定の範囲」内で接近しているとみなし、前記存在情報を、ディスプレイ7aとスピーカ7bとの一方又は双方を通じて、歩行者に対して報知させる(図5参照)。
【0047】
さらに、上記のとおり、取得部26は、車両(車載装置8)の進行方向に関する情報についても取得することができる。そこで、前記距離の他に、車両(車載装置8)の進行方向と、自身の進行方向とに基づいて、処理部24は、前記存在情報を報知する処理を実行してもよい。すなわち、車両(車載装置8)と自身の位置との距離が「所定の範囲」内で接近しており、かつ、自身の進行方向と車両(車載装置8)の進行方向とが交差する条件に該当すると、処理部24によって判断された場合、処理部24は、当該車両(車載装置8)についての存在情報を報知する処理を実行する(図5参照)。この場合の存在情報は、接近情報であると言える。
【0048】
また、処理部24は、前記「所定の範囲(前記閾値)」を変更する機能を有している。例えば、車両41−1の走行速度により、自身との間で危険となる歩車間距離が変わるため、「所定の範囲」を、車両41−1(車載装置8)の移動速度に応じて設定することができる。例えば、移動速度が速い車両の場合、前記「所定の範囲(閾値)」は広くなる(大きくなる)。
【0049】
さらに、処理部24は、前記特定部25によって特定された自身の存在に応じて、前記存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理を実行する機能も有している。この制限処理が実行される場合の具体例については、以下に説明する情報報知方法により説明する。
【0050】
〔存在情報の情報報知方法について〕
以上の構成を備えた歩行者端末装置1によって実行される存在情報の情報報知方法について説明する。図2に示しているように、歩行者端末装置1を所持している歩行者Hが、交通信号機が設置されていない交差点J13の近傍を歩行している。また、この交差点J13に向かって、車載装置8を搭載している車両41−1,41−2が走行しており、車載装置8それぞれの通信エリア内に、歩行者端末装置1が存在しているとする。
【0051】
図6は、情報報知方法を説明するフロー図である。歩行者端末装置1において、位置取得部4は、自身の現在位置を示す位置情報を取得する(ステップS1)。特定部25は、この自身の位置情報と、記憶装置5に記憶されている地図情報とに基づいて、自身の存在領域を特定する(ステップS2)。図2の場合、特定部25は、自身の存在領域が、交通信号機の設置されていない交差点J13の近傍(例えば交差点J13の手前15mの領域)であると特定する。この場合、ステップS3の<条件1>によれば「No」であるため、ステップS4の処理へと進む。このステップS4については後に説明する。なお、<条件1>は、自身の存在領域が、交通信号機の設置されている交差点(又はその近傍)であるか否かについてである。
【0052】
また、位置取得部4によれば、方位センサにより歩行者Hの進行方向も取得するので、特定部25は、進行方向も特定する(ステップS11)。図2の場合、特定部25は、自身の存在領域が、交通信号機の設置されていない交差点J13の近傍に存在していて、交差点J13に向かって進行していると特定する。
【0053】
また、通信部6を通じて、車両41−1,41−2それぞれの車載装置8から送信された車両情報を受信することにより、取得部26は、これら車載装置8それぞれの現在位置を示す位置情報を取得する(ステップS21)。なお、取得部26では、上記のとおり車載装置8の車両情報を、当該車載装置8を搭載している車両の車両情報とみなすことから、以下では、取得部26は、車両41−1,41−2それぞれの車両情報を取得している(ステップS21)として説明する。
さらに、車両情報には、車両41−1,41−2それぞれの進行方向についての情報も含まれていることから、このステップS21では、取得部26は、その進行方向の情報も取得する。
【0054】
ステップS4について説明する。処理部24は、自身の現在位置及び進行方向と、車両41−1(41−2)の車載装置8の現在位置及び進行方向と、に基づいて、以下の<条件2>に該当するか否か判定する。<条件2>は、車両が接近しているか否かの条件であり、自身と車載装置8との距離が「所定の範囲」内で接近しており、かつ、自身の進行方向と当該車載装置8の進行方向とが交差するか否かについてである。
この<条件2>に該当する場合(ステップS4のYesの場合)、処理部24は、<条件2>に該当する車両に搭載の車載装置8についての存在情報を、歩行者Hに対して報知する処理を実行する(ステップS5)。図2の場合、車両41−1の存在情報を報知する処理が実行される。なお、車両41−2は、進行方向が平行となるため、当該車両41−2の存在情報は報知されない。
【0055】
このように、交通信号機の設置されていない交差点J13であって(つまり、ステップS3のNoの場合であって)、前記<条件2>に該当する車両41−1(図2参照)は、歩行者Hと交通事故を起こす可能性が高いと考えられる。そこで、このような車両41−1が接近している旨の情報(存在情報)を、ディスプレイ7aとスピーカ7bとの一方又は双方により、歩行者に報知する。この存在情報の報知、つまり、ディスプレイ7aなどによる情報の表示は、所定時間毎に繰り返し行われる。例えば、5秒毎に存在情報の表示がされる。
これにより、歩行者Hにとって有益である情報が報知され、安全歩行に寄与することができる。
【0056】
そして、図7に示しているように、前記歩行者Hが、交差点J13を通過し、交通信号機13が設置されている交差点J4の近傍を歩行する。歩行者Hの周囲において、車載装置8を搭載している車両41−3,41−4が交差点J4に向かって走行しており、車載装置8それぞれの通信エリア内に、歩行者端末装置1が存在しているとする。
【0057】
歩行者端末装置1の位置取得部4は、同じように、自身の位置情報を取得し(ステップS1)、特定部25は、自身の存在領域を特定する(ステップS2)。さらに特定部25は、進行方向も特定する(ステップS11)。図7の場合、特定部25は、自身の存在領域が、交通信号機13の設置されている交差点J4の近傍に存在していて、交差点J4内に向かって進行していると特定する。この場合、ステップS3の<条件1>によれば「Yes」であるため、ステップS6の制限処理が実行される。
【0058】
このステップS6では、処理部24は、周囲の車両41−3,41−4についての存在をディスプレイ7aなどにより歩行者に対して報知しない。
これは、図2の場合のように、交通信号機の設置されていない交差点J13では、歩行者Hの安全を確保するために、歩行者端末装置1は、周囲を走行する車両の存在情報を、歩行者Hに対して報知する必要性が高いが、図7の場合のように、交通信号機13が設置されている交差点J4では、歩行者H及び車載装置8を搭載する車両41−3,41−4のドライバは、その交通信号機13に従って歩行及び走行することから、比較的安全であると考えられる。そこで、この場合には、周囲の車両41−3,41−4の存在情報の報知を中止する。
【0059】
このように、本実施形態に係る情報報知方法のステップS3によれば、特定された自身の存在領域に応じて、存在情報を報知する処理と、存在情報の報知を中止する制限処理とを切り替えており、交通信号機13が付いている交差点J4と、交通信号機が付いていない交差点J13とで、存在情報の報知方法が異なっている。
【0060】
〔制限処理の他の方法〕
また、処理部24は、ステップS6の制限処理として、存在情報の報知を全て中止するのではなく、存在情報の報知の頻度を低減する処理を実行してもよい。
その具体例として、上記のように交通信号機が設置されていない交差点J13では、接近する車両の存在情報を5秒毎に報知するが、交通信号機13が設置されている交差点J4では、報知の頻度を低減するために、その報知間隔を広げて、例えば10秒毎としてもよい。
【0061】
または、他の具体例として、図7に示している交差点J4では、車両41−3と車両41−4とのうちの一方についての存在情報をディスプレイ7aに表示させないように処理する。この場合において存在情報を表示させない車両の選択は、ステップS21において取得された車両情報に基づく。つまり、処理部24は、車両の移動方向の情報、及び、自身の進行方向に基づいて選択する。具体的には、車両の移動方向と、自身の進行方向とが同方向(平行)である場合、その車両についての存在情報を表示させない。これは、図7において、横断歩道50を歩行者Hが横断する場合、交差点J4を歩行者Hと同方向に向かって直進する車両41−4と交通事故を起こす可能性が低いためである。そこで、車両41−3に関する存在情報のみを表示し、車両41−4に関する存在情報は表示しない。このようにして報知の頻度を低減してもよい。
【0062】
〔特定部による自身の存在領域の特定について〕
また、歩行者端末装置1において、上記制限処理を処理部24が実行する場合に、特定部25によって特定される自身の存在領域として、以下の領域がある。
【0063】
建物内では、外を走行する車両との関係で歩行者Hは安全であるため、自身の存在領域が建物内である場合には、たとえ交通信号機が設置されていない交差点の近傍であっても、周囲の車両の存在情報の報知を中止してもよい(又はその報知の頻度を低減してもよい)。
例えば、位置取得部4のGPS測位部におけるGPS衛星の捕捉数が所定数以下(例えば2機以下)であり、位置取得部4から取得した位置情報が、自立航法に基づく位置情報であることを、特定部25が判断すると、自身の存在領域が、建物内であると特定することができる。
また、通信部6は、特に建物内に設けられている無線LAN又は無線タグ(RFID)を用いた通信機能を有していても良く、この無線LAN又は無線タグからの情報を、通信部6を通じて受信していることを、特定部25が判断すると、自身の存在領域が、建物内であると特定することができる。
そこで、特定部25によって、自身の存在領域が(交通信号機が設置されていない交差点近傍であっても)建物内であると特定されると、処理部24は制限処理を実行する。
【0064】
また、別の場合として、歩行者Hが乗物内であると、歩行者としての安全性は確保されると考えられる。そこで、特定部25によって、自身の存在領域が(交通信号機が設置されていない交差点近傍であっても)乗物内であると特定されると、処理部24は、制限処理を実行する。
例えば、歩行者端末装置1を所持している歩行者が車両(自動車)に載っている場合は、位置取得部4によって取得される現在位置は、地図データにおける車道上である。しかも、位置取得部4の加速度センサによれば、移動速度が徒歩の場合よりも明らかに大きい。この状態を、特定部25が判断すると、自身の存在領域が車両内であると特定することができる。
また、歩行者端末装置1を所持している歩行者が列車に載っている場合、位置取得部4によって取得される現在位置は、地図データにおける鉄道路線上である。しかも、位置取得部4の加速度センサによれば、移動速度が徒歩の場合よりも明らかに大きい。この場合、特定部25は、自身の存在領域が鉄道内であると特定することができる。
【0065】
以上の歩行者端末装置1によって実行される情報報知方法によれば、自身が存在している領域が特定され、また、周囲の車載装置8から当該車載装置8が搭載されている車両の位置情報が取得されると、当該位置情報に基づいて車両が近くに存在していることを示す存在情報を報知することが可能となる。また、特定された自身の存在領域に因っては、前記存在情報の報知を中止する(報知の頻度を低減する)こともできる。
このため、自身が、例えば交通信号機が設置されている交差点など所定の領域に存在している状態では、周囲に車両(車載装置8)の数が増えても制限処理が実行され、歩行者端末装置1が歩行者Hに対して行う情報の報知が、煩雑となるのを防ぐことができる。
【0066】
特に交差点付近では、車両(車載装置8)が多く集まることから、通常では報知される情報量が多くなることが予想される。そこで、歩行者Hが交通信号機の設置されている交差点付近に接近すると、前記制限処理が実行され、車両の存在情報の提供を中止する。これにより、歩行者にとって煩わしさを低減することができる。また、情報を報知する回数が減ることで、歩行者端末装置1のバッテリの浪費も防ぐことができる。
【0067】
また、上記の実施形態はすべて例示であり本発明の範囲を制限するものではない。本発明の範囲は、上記の実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の構成と均等の範囲内での変更が含まれる。
【符号の説明】
【0068】
1 歩行者端末装置
2 中央処理部
8 車載装置
13 交通信号機
24 処理部
25 特定部
26 取得部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路地図を表示可能な歩行者端末装置であって、
自身が存在している領域を特定する特定部と、
周囲の無線通信装置から当該無線通信装置の位置を示す位置情報を取得する取得部と、
前記位置情報に基づいて前記無線通信装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知する処理を行う処理部と、
を備え、
前記処理部は、前記特定部によって特定された自身の存在領域に応じて、前記存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理を行う
ことを特徴とする歩行者端末装置。
【請求項2】
車載装置と無線通信する歩行者端末装置であって、
前記取得部は、周囲の車載装置から当該車載装置の位置を示す位置情報を取得し、
前記処理部は、前記車載装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知する処理、又は、前記制限処理を実行する請求項1に記載の歩行者端末装置。
【請求項3】
前記特定部によって、自身の存在領域が、交通信号機の設置されている交差点内又は当該交差点の近傍であると特定されると、前記処理部は前記制限処理を実行する請求項2に記載の歩行者端末装置。
【請求項4】
前記特定部によって、自身の存在領域が、交通信号機の設置されていない交差点内又は当該交差点の近傍であると特定されると、前記処理部は、前記存在情報を報知する処理を実行する請求項3に記載の歩行者端末装置。
【請求項5】
前記特定部によって、自身の存在領域が建物内であると特定されると、前記処理部は前記制限処理を実行する請求項1〜4のいずれか一項に記載の歩行者端末装置。
【請求項6】
前記特定部によって、自身の存在領域が乗物内であると特定されると、前記処理部は、前記制限処理を実行する請求項1〜5のいずれか一項に記載の歩行者端末装置。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1〜6のいずれか一項に記載の歩行者端末装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項8】
道路地図を表示可能な歩行者端末装置によって行われる情報報知方法であって、
自身が存在している領域を特定すると共に、周囲の無線通信装置から当該無線通信装置の位置を示す位置情報を取得し、
前記位置情報に基づいて前記無線通信装置が近くに存在していることを示す存在情報を報知する処理と、前記存在情報の報知を中止又は報知の頻度を低減する制限処理とを、特定された自身の存在領域に応じて、切り替えることを特徴とする情報報知方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−252645(P2012−252645A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126527(P2011−126527)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】