説明

歯ブラシ

【課題】 歯の側面、特に奥歯の奥側面の根元部まで十分磨ける歯ブラシを提供すること。
【解決手段】 歯の側面を研磨する歯ブラシであって、2本の把手と、それらを連結する紐状体とを備え、把手は、略直線状のハンドル部と、そのハンドル部の端部から屈曲する略直線状のヘッド部とを有し、紐状体は、各把手のヘッド部の略端部の間で連結され、曲折自在な柔軟性を有する素材で形成される。ハンドル部に対するヘッド部の屈曲角度を約100〜140°、ヘッド部の長さを約20〜35mm、紐状体の長さを約35〜45mmとしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯の側面、特に奥歯の側面を研磨する歯ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
奥歯の奥側面や歯間など、歯の側面に食べカスが付着したままであると、歯垢や歯石の原因となり、ひいては口臭や虫歯など歯周病など口腔内の病気につながる。
従来の歯ブラシとしては、特許文献1〜4などに開示がある。
【特許文献1】特開平11-318565
【特許文献2】特開平05-168526
【特許文献3】特開平11-046862
【特許文献4】特開平07-204031
【0003】
しかし、このような従来の歯ブラシでは、歯の側面、特に奥歯の奥側面の根元部には十分届かず、そこに食べカスが残りやすかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、歯の側面、特に奥歯の奥側面の根元部まで十分磨ける歯ブラシを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は次の構成を備える。すなわち、歯の側面を研磨する歯ブラシであって、2本の把手と、それらを連結する紐状体とを備え、把手は、略直線状のハンドル部と、そのハンドル部の端部から屈曲する略直線状のヘッド部とを有し、紐状体は、各把手のヘッド部の略端部の間で連結され、曲折自在な柔軟性を有する素材で形成されることを特徴とする。
【0006】
ここで、ハンドル部に対するヘッド部の屈曲角度を約100〜140°として、歯ブラシの操作性に寄与させてもよい。
【0007】
また、ヘッド部の長さは約20〜35mmが好適である。
【0008】
紐状体の長さは約35〜45mmが好適である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、2本の把手の操作によって、それらに連結された紐状体を歯の側面に当てて容易に摺動させられるので、歯の側面、特に奥歯の奥側面の根元部まで十分磨くことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を基に本発明の実施形態について説述する。
図1及び2は、歯ブラシの斜視図及び平面図であり、図3は、把手の平面図及び側面図である。
2本の把手(10)(10)は、それぞれ、略直線状のハンドル部(11)と、そのハンドル部(11)の端部から屈曲する略直線状のヘッド部(12)とを有する。
ハンドル部(11)は、従来市販されて歯ブラシの把手と同様の形状のものが利用でき、握り易い形状であれば任意である。
ヘッド部(12)は、全体として大略直線状であればよく、部分的に曲線状であってもよい。
【0011】
図示の例では、把手(10)の全長は180〜190mmと示されているが、こども用やおとな用など、使用者の手の大きさにもよるので、かなり可変自在である。
また、ハンドル部(11)の先端側(11a)は、ヘッド部(12)に向かって若干屈曲させてもよい。図示の例では、約70mmのハンドル部先端側(11a)が、ハンドル部基幹側(11b)に対して5〜10°曲がっている。
また、ハンドル部先端側(11a)は、口腔内に入れて使うので、細く平らな形状が好ましい。
【0012】
ヘッド部(12)は、ハンドル部(11)に対して約100〜140°、好ましくは約120°屈曲させると、奥歯に届きやすくなる。
ヘッド部(12)の長さは、約20〜35mm、好ましくは約25mm〜30mmのものが利用できる。
【0013】
紐状体(20)は、各把手(10)(10)のヘッド部(12)(12)の略端部の間に連結される。紐状体(20)の長さは約35〜45mmが好ましい。
例えば、長さ約40mm、太さ約2mmのナイロン繊維など、堅剛であり曲折自在な柔軟性を有する素材で形成される。
【0014】
使用時は、両手または片手によって把手(10)(10)を把持し、ヘッド部(12)の先端を歯に向けて、歯の側面に紐状体(20)を引っ掛けるか或いは歯間に挿入させ、把手(10)(10)を平行移動させて磨く。
【0015】
なお、紐状体(20)は消耗するので、ヘッド部(12)に対して着脱自在に構成して取りかえられるようにしてもよい。その場合には、紐状体(20)を係止できる凹溝をヘッド部(12)に設ける。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明によると、歯の側面、特に奥歯の奥側面の根元部まで十分磨けるので、歯周病等の予防に供せるので、産業上利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】歯ブラシの斜視図
【図2】同、平面図
【図3】把手の平面図及び側面図
【符号の説明】
【0018】
10 把手
11 ハンドル部
11a ハンドル部先端側
11b ハンドル部基幹側
12 ヘッド部
20 紐状体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯の側面を研磨する歯ブラシであって、
2本の把手と、それらを連結する紐状体とを備え、
把手は、略直線状のハンドル部と、そのハンドル部の端部から屈曲する略直線状のヘッド部とを有し、
紐状体は、各把手のヘッド部の略端部の間で連結され、曲折自在な柔軟性を有する素材で形成される
ことを特徴とする歯ブラシ。
【請求項2】
ハンドル部に対するヘッド部の屈曲角度が約100〜140°である
請求項1に記載の歯ブラシ。
【請求項3】
ヘッド部の長さが約20〜35mmである
請求項1または2に記載の歯ブラシ。
【請求項4】
紐状体の長さが約35〜45mmである
請求項1ないし3に記載の歯ブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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