説明

歯ブラシ

【課題】 歯磨きを容易に行うことができ、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部に力を加えすぎて歯磨きをしても、歯牙や歯茎を傷つけることを防止又は減少させることができる歯ブラシを提供する。
【解決手段】ブラシ毛と、ブラシ毛が植毛され、第1の線分に長手方向が沿ったヘッド部と、第2の直線に長手方向が沿った棒状の柄部本体を有し、第1の線分に関するヘッド部の中心位置よりもヘッド部の一端に近い位置であるヘッド部連結位置に先端が連結される柄部と、を備えてなり、第1の線分及び第2の直線に平行な平面である基準面に第1の線分及び第2の直線を投影したときの投影像が所定の角度にて交わり、ヘッド部連結位置から基準面に下ろされた垂線の足が、基準面に第2の直線を投影したときの投影像によって基準面が2の部分に分割される一方に存すると共に、ヘッド部の他端から基準面に下ろされた垂線の足が該2の部分に分割される他方に存するものである、歯ブラシである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯ブラシに関し、より詳細には、歯磨きを容易に行うことができると共に、歯牙や歯茎を傷つけることを防止又は減少させることができる歯ブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
歯ブラシは、歯牙に付着した歯垢や食べかす等の汚れを除去したり、歯茎をマッサージするために歯磨きに用いられてきた。しかしながら、歯牙や歯茎は、口腔内という狭い空間に存すると共に、歯茎は湾曲した形状を有し、その湾曲した歯茎に沿って歯牙は互いに隣接しているので、歯牙や歯茎を傷つけることなく歯牙の汚れを除去したり歯茎を適切にマッサージすることを、歯ブラシによりうまく行うことは容易でなかった。
このため歯牙や歯茎を傷つけることなく歯牙の汚れを除去したり歯茎のマッサージをうまく行うための歯ブラシが種々提案されてきた(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に開示の発明は、「誰でも簡単に実行できる中で、従来品の欠点と苦痛から解放されて楽しく平易な歯磨きによって、高度な技術に優る効果と便利性を享受せられるようにしたもの」(特許文献1、要約の目的)を提供するためになされたもので、具体的には「従来の直列型の棒状歯ブラシと異なって、Tの字型の歯ブラシ部分と、柄の部分との組み合わせからなる構成」(特許文献1、要約の構成)を有する歯ブラシである。
【0004】
【特許文献1】特開平7−265125号公報(例えば、要約、発明の詳細な説明中の段落番号0003〜0004、第1図等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
確かに、特許文献1に開示の歯ブラシは、歯ブラシ部分(ヘッド部と呼ばれることもある)と柄の部分(柄部と呼ばれることもある)とをTの字型に組み合わせることで、「簡単な動作で誰にでも楽しく、しかも格段の歯科疾病の予防効果をもつ歯磨きが可能となった。・・・・使用者側の主たる運動は、上下のかき上げ・かき下げ運動(ローリングを一部含む)の疲労性と苦痛と不便性がほとんど伴わない、誰にでも簡単に楽しんでできる操作の技術は、平易な万人向きの二大運動によることで、歯の上下・裏と表側への四面の完全フィット対応が可能となった。しかも、従来最大の難点であった裏側の歯に対しては上の歯に対してはかき下げ運動で、内側から対応できるので表面フィットとなってしまうので実に楽で自然な運動状況が生まれる。下の裏側の歯も楽な内側からのかき上げ運動で楽にできるので、理に叶った表の対応と同じ自然さが実現されるのである。以上から、無理な角度の進入や腕のねじれ運動や利き腕の左右どちらか一方向性から生ずる、構造上無理な進入角度及び高度操作技術要求等のそれから複合された不都合の悩みと、歯科衛生上歯磨き効果の低下による歯科疾病の悩みからも、人々はこれによって簡単に解放される」(特許文献1、段落番号0003後半部分)という効果を奏するが、歯ブラシ部分(ヘッド部)に植毛されたブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄の部分(柄部)に力を加えすぎた状態で歯磨きすれば歯牙や歯茎を傷つけてしまうという問題があった。特に、歯磨きをする者が歯牙に付着した汚れを十分に除去しようと思うと、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付ける力がつい大きくなりがちであり、該力の増加による歯牙や歯茎の傷つきは生じやすい問題であった。
【0006】
そこで、本発明においては、歯磨きを容易に行うことができると共に、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄の部分(柄部)に力を加えすぎて歯磨きをしても、歯牙や歯茎を傷つけることを防止又は減少させることができる歯ブラシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の歯ブラシ(以下、「本歯ブラシ」という。)は、ブラシ毛と、ブラシ毛が植毛され、第1の線分に長手方向が沿ったヘッド部と、第2の直線に長手方向が沿った棒状の柄部本体を有し、第1の線分に関するヘッド部の中心位置よりもヘッド部の一端に近い位置であるヘッド部連結位置に先端が連結される柄部と、を備えてなり、第1の線分及び第2の直線に平行な平面である基準面に第1の線分及び第2の直線を投影したときの投影像が所定の角度にて交わり、ヘッド部連結位置から基準面に下ろされた垂線の足が、基準面に第2の直線を投影したときの投影像によって基準面が2の部分に分割される一方に存すると共に、ヘッド部の他端から基準面に下ろされた垂線の足が該2の部分に分割される他方に存するものである、歯ブラシである。
【0008】
本歯ブラシは、ブラシ毛と、ブラシ毛が植毛されたヘッド部と、ヘッド部に先端が連結される柄部と、を備えてなる。
ブラシ毛は、従来の歯ブラシと同様のものであり、歯牙や歯茎に直接接触し歯牙の汚れを除去したり歯茎のマッサージを行うための多数本の毛である。
ヘッド部は、ブラシ毛の一端が植毛されることでブラシ毛を支持するものであり、第1の線分に長手方向が沿った部材(棒状、板状等)により構成される。
柄部は、第2の直線に長手方向が沿った棒状の柄部本体を有する。柄部本体は、本歯ブラシの使用者の手によって把持される。そして、柄部の先端は、ヘッド部の表面のヘッド部連結位置に連結される。そして、ヘッド部連結位置は、第1の線分(ヘッド部の長手方向が沿う線分)に関するヘッド部の中心位置よりもヘッド部の一端(即ち、第1の線分の端側)に近い位置に定められる。
そして、第1の線分及び第2の直線に平行な平面(第1の線分及び第2の直線が一平面に属する場合の該一平面を含む。)である基準面に、第1の線分を投影(正投影)したときの投影像(第1投影線)と、該基準面に第2の直線を投影(正投影)したときの投影像(第2投影線)と、が所定の角度にて交わる。なお、第1投影線と第2投影線とが交わるとは、第1投影線と第2投影線とによって4の角が形成されるように交差することをいう(第1投影線と第2投影線との交点によって第1投影線が2の部分に分割されると共に、該交点によって第2投影線も2の部分に分割されるような状態をいう)。第1投影線と第2投影線の交わる角度とは、第1投影線と第2投影線とが交わることにより形成される該4の角のうち、最も小さい角度(該4の角は、2対の対頂角からなるが、小さい方の1対の対頂角である)をいう。第1投影線と第2投影線との交わる角度(前記所定の角度)は、あまり小さいと特許文献1に開示の歯ブラシのようにTの字にする利点(容易に歯磨きできる)が得られないので、通常、30度以上である(上限は90度である)。
さらに、基準面に第2の直線を投影したときの投影像(第2投影線)によって基準面が2の部分(一方と他方との2の部分)に分割されるが、一方にヘッド部連結位置から基準面に下ろされた垂線の足が存すると共に、他方にヘッド部の他端(第1の線分に関するヘッド部の一端と他端とのうち、ヘッド部連結位置が近いヘッド部の前記一端とは反対側の端)から基準面に下ろされた垂線の足が存する。
以上のように本歯ブラシは、基準面に第1の線分及び第2の直線を投影したときの投影像が所定の角度にて交わることで特許文献1の歯ブラシのようにTの字形をなすので容易に歯磨きできると共に、第2投影線によって基準面が2の部分に分割される一方にヘッド部連結位置から基準面に下ろされた垂線の足が存し他方にヘッド部の他端から基準面に下ろされた垂線の足が存することで、柄部の先端(ヘッド部連結位置に連結される端)側には、第1の線分に関するヘッド部の中心位置よりもヘッド部の一端側に存するヘッド部連結位置に向いた部分が存するため、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部に力を加えすぎた場合には、柄部の先端側に存するヘッド部連結位置に向いた部分が変形することでブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付ける力が弱められ、歯牙や歯茎を傷つけることを防止又は減少させることができる。
【0009】
前記所定の角度が60度乃至85度であってもよい。
上記したように、前記基準面に第1の線分及び第2の直線を投影したときの第1投影線と第2投影線とが交わる角度である前記所定の角度は、あまり小さいと特許文献1に開示の歯ブラシのようにTの字にする利点(容易に歯磨きできる)が得られず、上限は90度であるので、通常、30度〜90度であるが、好ましくは60度以上であり、より好ましくは65度以上であり、最も好ましくは70度以上である。また、第1投影線と第2投影線とが直交(前記所定の角度が90度)するよりも、前記所定の角度が90度より小さい方が第2の直線に長手方向が沿った棒状の柄部本体を第2の直線の周りに回動させて使用することで、ヘッド部に植毛されたブラシ毛が歯牙や歯茎に当接する位置や方向を変化させることができるので、狭い口腔内に存する歯牙や歯茎の位置や方向に応じてうまくブラシ毛を歯牙や歯茎に当接させることができる。このため前記所定の角度は好ましくは85度以下であり、より好ましくは80度以下であり、最も好ましくは78度以下である(以上のことから、前記所定の角度は、通常、30度〜90度であり、好ましくは60度〜85度であり、より好ましくは65度〜80度であり、最も好ましくは70度〜78度である。)。なお、前記所定の角度が90度より小さいときのヘッド部と柄部との位置関係は、柄部の基端(柄部の先端(ヘッド部連結位置に連結される端)とは反対の端)から基準面に下ろした垂線の足と、ヘッド部連結位置から基準面に下ろされた垂線の足と、の間の距離が、前記所定の角度が90度の場合の該両足の間の距離に比して、大きくなる場合と小さくなる場合とがあるが、狭い口腔内にヘッド部を容易に挿入できることからは小さくなる場合が好ましい。
【0010】
柄部が、前記柄部本体と、ヘッド部連結位置に先端が連結されると共に第3の線分に沿った略真っ直ぐな部分を有する先部分と、を含んでなるもの(以下、「真っ直ぐ部分保有本歯ブラシ」という。)であってもよい。
柄部は、第2の直線に長手方向が沿った棒状の柄部本体と、柄部の先端(ヘッド部連結位置に連結される端)側に形成されヘッド部連結位置に先端が連結されるヘッド部連結位置に向いた部分が存することで、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部に力を加えすぎた場合でもヘッド部連結位置に向いた該部分が変形することでブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付ける力が弱められ、歯牙や歯茎を傷つけることを防止又は減少させることができる。このヘッド部連結位置に向いた該部分が、ヘッド部連結位置に先端が連結されると共に第3の線分に沿った略真っ直ぐな部分を有する先部分(第2の直線に長手方向が沿った棒状の柄部本体に対し、第2の直線にそっていない部分である。)を含むことで、ヘッド部連結位置に先端が連結される先部分が、第3の線分に沿った略真っ直ぐな部分によって小型化(狭い口腔内へ挿入されるので、小型化は極めて重要である)することができる。
【0011】
真っ直ぐ部分保有本歯ブラシの場合、前記第3の線分の前記基準面への投影像が、第1の線分の前記基準面への投影像と略平行又は重なるもの(以下、「第3の線分略平行等本歯ブラシ」という。)であってもよい。
先部分が有する略真っ直ぐな部分の長手方向が沿った第3の線分を、基準面へ投影(正投影)した投影像(第3投影線)が、第1の線分の前記基準面への投影像(第1投影線)と略平行又は重なることにより、先部分が有する略真っ直ぐな部分が、基準面に対して垂直方向から見たときにヘッド部と略平行にのびるように形成されるので、ヘッド部と先部分が有する略真っ直ぐな部分とをうまく小型化することができると共に、すっきりとしたデザインとすることができる。
【0012】
第3の線分略平行等本歯ブラシの場合、第3の線分と第1の線分とがなす角が20度以下であってもよい。
ここに第3の線分と第1の線分とがなす角とは、前記基準面に対して垂直な平面であって第1の線分に平行な平面である垂直基準面に第3の線分を投影した投影線を含む直線である第3垂直投影線と、垂直基準面に第1の線分を投影した投影線を含む直線である第1垂直投影線と、が垂直基準面内で交わる角度(0〜90度。なお、第3垂直投影線と第1垂直投影線とは、必要に応じて一方又は両方を平行移動させてもよい。このため第3垂直投影線と第1垂直投影線とが平行である場合は一方を平行移動させれば他方に重なるので0度である。)をいう。
かかる第3の線分と第1の線分とがなす角は、あまり大きいと前記基準面に対して垂直方向にかさばると共に、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部に力を加えすぎた場合に、先部分が有する略真っ直ぐな部分が変形しにくくなるので(ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付ける力をうまく弱めることができない)、通常、45度以下とされ、好ましくは30度以下とされ、より好ましくは20度以下とされる(下限は0度である)。また、第3の線分と第1の線分とがなす角を略0度とすれば、先部分が有する略真っ直ぐな部分がヘッド部と略平行にのびるように形成されるので、ヘッド部と先部分が有する略真っ直ぐな部分とをうまく小型化することができると共に、すっきりとしたデザインとすることができる。
【0013】
真っ直ぐ部分保有本歯ブラシの場合、前記柄部本体と前記先部分とが連結される連結点から基準面に下ろされた垂線の足が、第1の線分の前記基準面への投影像の垂直二等分線上に略存するものであってもよい。
第2の直線に沿った柄部本体と、第2の直線にそっていない先部分と、が連結される連結点から基準面に下ろされた垂線の足が、ヘッド部の長手方向の第1の線分の前記基準面への投影像(第1投影線)の垂直二等分線上に略存することにより、本歯ブラシの使用者の手によって柄部本体が把持され本歯ブラシが使用される際のバランスをうまくとることができる。なお、第2の直線に沿った柄部本体と、第2の直線にそっていない先部分と、が連結される連結点から基準面に下ろされた垂線の足が、ヘッド部の長手方向の第1の線分の前記基準面への投影像(第1投影線)と第1投影線の垂直二等分線との交点(換言すれば、第1投影線の中点)に位置すれば、本歯ブラシの使用者の手によって柄部本体が把持され本歯ブラシが一層バランスよく使用されることができる。
【0014】
本歯ブラシにおいては、ヘッド部連結位置から第1の線分に下ろされた垂線の足が、第1の線分の端の近傍に略位置するものであってもよい。
本歯ブラシでは、前述の如く、柄部の先端(ヘッド部連結位置に連結される端)側に、第1の線分に関するヘッド部の中心位置よりもヘッド部の一端側に存するヘッド部連結位置に向いた部分が存するため、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部に力を加えすぎた場合には、柄部の先端側に存するヘッド部連結位置に向いた部分が変形することでブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付ける力が弱められ、歯牙や歯茎を傷つけることを防止又は減少させることができるが、ヘッド部連結位置から第1の線分に下ろされた垂線の足が、第1の線分の端の近傍に略位置することで、柄部の先端側に存するヘッド部連結位置に向いた部分が第1の線分に沿った部分を多く有する(柄部の先端はヘッド部連結位置に連結される)ので、柄部の先端側に存するヘッド部連結位置に向いた部分が一層容易に変形することでブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付ける力をうまく弱め、歯牙や歯茎を傷つけることを一層防止又は減少させることができる。
なお、第1の線分の端の近傍とは、該端からの距離が、第1の線分の長さの20%以内を通常いうが、より好ましくは15%以内であり、最も好ましくは10%以内である。換言すれば、「ヘッド部連結位置から第1の線分に下ろされた垂線の足が、第1の線分の端の近傍に略位置する」とは、ヘッド部連結位置から第1の線分に下ろされた垂線の足と、第1の線分の端と、の間の距離が第1の線分の長さの20%以内を通常いうが、より好ましくは15%以内であり、最も好ましくは10%以内であることをいう。
【0015】
本歯ブラシにおいては、ヘッド部に植毛されたブラシ毛がヘッド部に対して突出する方向である突出方向に平行な平面による断面形状において該突出方向に平行な寸法が該突出方向に垂直な寸法よりも小さい扁平部分を、使用者の手によって把持されると想定される柄部本体の把持位置からヘッド部連結位置までの柄部が有するもの(以下、「扁平部分保有本歯ブラシ」という。)であってもよい。
ここに突出方向は、ヘッド部に植毛されたブラシ毛がヘッド部に対して突出する方向(ヘッド部に埋設されたブラシ毛の基端から先端に向かう方向)をいい、扁平部分は、該突出方向に平行な平面による断面形状において該突出方向に平行な寸法が該突出方向に垂直な寸法よりも小さい。使用者の手によって把持されると想定される柄部本体の把持位置からヘッド部連結位置までの柄部がこのような扁平部分を有することで、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部に力を加えすぎた場合には、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付ける力が弱まる方向(該突出方向とは逆方向)に扁平部分が変形しやすいことから、歯牙や歯茎を傷つけることをうまく防止又は減少させることができる。
【0016】
扁平部分保有本歯ブラシの場合、柄部が、前記柄部本体と、ヘッド部連結位置に先端が連結されると共に第3の線分に沿った略真っ直ぐな部分を有する先部分と、を含んでなり、該略真っ直ぐな部分のいずれもが前記扁平部分であってもよい。
ヘッド部連結位置に先端が連結されると共に第3の線分に沿った略真っ直ぐな部分を有する先部分は、使用者の手によって把持される柄部本体とヘッド部とを連結する部分であるので、該略真っ直ぐな部分のいずれの部分も前記扁平部分とすることでブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部本体に力を加えすぎた場合には、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付ける力が弱まる方向(該突出方向とは逆方向)に先部分がうまく変形することができ、歯牙や歯茎を傷つけることをうまく防止又は減少させることができる。
【0017】
本歯ブラシにおいては、ヘッド部が、ブラシ毛が植毛された植毛面と、ヘッド部連結位置が存し該植毛面と反対側に存する連結面と、を有するものであってもよい。
こうすることでブラシ毛が植毛された植毛面を有するヘッド部に、植毛面と反対側に存する連結面にヘッド部連結位置を形成することで、ヘッド部連結位置に柄部の先端をうまく連結することができると共に、ブラシ毛を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部に力を加えすぎたときに柄部の変形が生じても本歯ブラシの使い心地をあまり悪化させないようにすることができる(柄部の該変形により柄部の一部が、ブラシ毛がヘッド部に対して突出する突出方向に向かった位置に位置すると、本歯ブラシがうまく使用できない場合が生じる。)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
【0019】
図1は、一例の本発明の歯ブラシ(本歯ブラシ)11を示す平面図であり、図2は図1の矢印A方向から本歯ブラシ11を見たところを示す左側面図であり、図3は図1の矢印B方向から本歯ブラシ11を見たところを示す正面図であり、図4は図1のC−C断面図であり、図5は図1のD−D断面図であり、図6は図1のE−E断面図であり、そして図7は、後述する第1の線分L1及び第2の直線L2に平行な平面である基準面における投影図である。図1乃至図7を参照して、本歯ブラシ11について説明する。
本歯ブラシ11は、大まかには、ブラシ毛21と、ブラシ毛21が植毛されたヘッド部31と、ヘッド部31に先端が連結される柄部51と、を備えてなる。なお、ヘッド部31と柄部51とは、ここでは樹脂材料によって一体に形成されている。
【0020】
ブラシ毛21は、合成樹脂製の細い多数本の線材を束にしたものによって構成されており、該束の基端側がヘッド部31に埋設(植設)されている。このようなブラシ毛21は従来の歯ブラシに備えられるブラシ毛と同様のものである。
【0021】
ヘッド部31は、第1の線分L1(実際の本歯ブラシ11にこのような線分が存するものではなく、想像上の線分である。)に長手方向が沿った板状の部材(合成樹脂製)によって形成されており、詳細には、第1の線分L1に対して垂直な断面形状のいずれもが同じ略長方形(特に、図5参照)をした第1の線分L1方向に長い直方体(短冊状)の両端(一端33a及び他端33b)が丸められた形状をしている。なお、該直方体の6の辺のうち長い4の辺は第1の線分L1に略平行であり、第1の線分L1に対して垂直ないずれの断面においても該断面が形成する略長方形の対角線の交点を第1の線分L1は通過する。また、第1の線分L1は、一端33aと他端33bとを両端とする。
ヘッド部31が有する互いに略平行な両主表面35a、35bのうち、主表面35bには、ブラシ毛21の基端側が埋設(植設)されている。また、ヘッド部31に植毛されたブラシ毛21がヘッド部31に対して突出する方向である突出方向Fは、主表面35bに対して略垂直かつ主表面35bから離れる方向である。
ヘッド部31が有する互いに略平行な両主表面35a、35bのうち、主表面35aのヘッド部連結位置37には柄部51の先端が連結されている。ヘッド部連結位置37は、第1の線分L1に関するヘッド部31の中心位置39よりもヘッド部31の一端33aに近い(ヘッド部連結位置37は、第1の線分L1に沿った主表面35aの中心線上に位置している。)。
【0022】
柄部51は、第2の直線L2(実際の本歯ブラシ11にこのような直線が存するものではなく、想像上の直線である。)に長手方向が沿った棒状の柄部本体53と、柄部本体53から屈曲するように柄部本体53と一体に形成された先部分55と、を有してなる。
柄部本体53は、第2の直線L2に沿って細長い略六角柱形状をした把持部53bと、把持部53bと一体に形成され第2の直線L2に対して垂直な断面形状が楕円形状をした本体楕円部53a(楕円柱形状)と、を含んでなる。本体楕円部53aは、突出方向Fに平行な寸法が突出方向Fに垂直な寸法よりも小さくなるように形成されている(該楕円の短軸が突出方向Fに略平行になっている)。
先部分55は、柄部本体53から屈曲するように形成され、第3の線分L3(実際の本歯ブラシ11にこのような線分が存するものではなく、想像上の線分である。)に沿った略真っ直ぐな部分55aと、略真っ直ぐな部分55aの先端側をヘッド部連結位置37に連結する連結部55bと、を有する。第2の直線L2と第3の線分L3とは同一平面に略属し、第2の直線L2と第3の線分L3とは該同一平面内にて約75度の角度で交わる。略真っ直ぐな部分55aは、連結部55bと一体に形成され第3の線分L3に対して垂直な断面形状が楕円形状(楕円柱形状)をしており、略真っ直ぐな部分55aは、突出方向Fに平行な寸法K2が突出方向Fに垂直な寸法K1よりも小さくなるように形成されている(特に、図5参照。該楕円の短軸が突出方向Fに略平行になっている。)。
【0023】
このような本歯ブラシ11における位置関係を、特に図7を参照しつつ説明する。図7は、第1の線分L1及び第2の直線L2に平行な平面である基準面(図1が示す面と平行な面。図2〜図6において面Pとして例示した。)へのヘッド部31近傍の投影図(正投影)である。図7においては、ヘッド部31の投影像31s、柄部本体53の本体楕円部53aの投影像53as、及び先部分55の投影像55sを点線によって描いている。また、第1の線分L1の投影像である第1投影線L1sと第2の直線L2の投影像である第2投影線L2s(ヘッド部31近傍の一部のみを示した。)とは実線にて示し、そして第3の線分L3の投影像である第3投影線L3sは点線にて示した。なお、実際は、第3投影線L3sは第1投影線L1sの一部に重なっているが、説明及び図示を容易にするため図7においては第3投影線L3sを第1投影線L1sと分離して図示している。
ここに図7に示す基準面に第1の線分L1及び第2の直線L2を投影したときの投影像である第1投影線L1sと第2投影線L2sとは角度Q(ここでは具体的には、Q=約75度)にて交わっている。
さらに、ヘッド部連結位置37から基準面に下ろされた垂線の足37sが、基準面に第2の直線L2を投影したときの投影像たる第2投影線L2sによって基準面が2の部分R1、R2に分割される一方R1に存すると共に、ヘッド部31の他端33bから基準面に下ろされた垂線の足33bsが該2の部分R1、R2に分割される他方R2に存する。
そして、第3の線分L3の基準面への投影像たる第3投影線L3sが、第1の線分L1の基準面への投影像たる第1投影線L1sと重なっている。なお、図4に示すように、ここでは第3の線分L3と第1の線分L1とは平行であるので、なす角は約0度である。
また、柄部本体53と先部分55とが連結される連結点58(特に、図1参照)から基準面に下ろされた垂線の足58sが、第1の線分L1の基準面への投影像たる第1投影線L1sの垂直二等分線上(ここでは足58sが第1投影線L1sの中点に略位置する。)に略存する。
加えて、ヘッド部連結位置37から第1の線分L1に下ろされた垂線の足が、第1の線分L1の端(ここでは一端33a側の端)の近傍に略位置するものである。ヘッド部連結位置37から第1の線分L1に下ろされた垂線の足と、第1の線分L1の端(ここでは一端33a側の端)と、の間の距離が第1の線分L1の長さの約5%(20%以下)である。
【0024】
以上説明したように、本歯ブラシ11は、ブラシ毛21と、ブラシ毛21が植毛され、第1の線分L1に長手方向が沿ったヘッド部31と、第2の直線L2に長手方向が沿った棒状の柄部本体53を有し、第1の線分L1に関するヘッド部31の中心位置39よりもヘッド部31の一端33aに近い位置であるヘッド部連結位置37に先端が連結される柄部51と、を備えてなり、第1の線分L1及び第2の直線L2に平行な平面である基準面P(図7に示す)に第1の線分L1及び第2の直線L2を投影したときの投影像(第1投影線L1s、第2投影線L2s)が所定の角度(図7中、角度Q)にて交わり、ヘッド部連結位置37から基準面に下ろされた垂線の足37sが、基準面に第2の直線L2を投影したときの投影像(第2投影線L2s)によって基準面が2の部分R1、R2に分割される一方R1に存すると共に、ヘッド部31の他端33bから基準面に下ろされた垂線の足33bsが該2の部分R1、R2に分割される他方R2に存するものである、歯ブラシである。
そして、前記所定の角度(図7中、角度Q)が60度乃至85度(具体的には略75度)である。
【0025】
本歯ブラシ11においては、柄部51が、前記柄部本体53と、ヘッド部連結位置37に先端が連結されると共に第3の線分L3に沿った略真っ直ぐな部分55aを有する先部分55と、を含んでなるものである。
そして、前記第3の線分L3の前記基準面P(図7)への投影像(第3投影線L3s)が、第1の線分L1の前記基準面P(図7)への投影像(第1投影線L1s)と略平行又は重なるもの(ここではほぼ重なる)である。
また、第3の線分L3と第1の線分L1とがなす角が20度以下(ここでは第3の線分L3と第1の線分L1とは平行であり、なす角は約0度)である。
さらに、前記柄部本体53と前記先部分55とが連結される連結点58から基準面P(図7)に下ろされた垂線の足58sが、第1の線分L1の前記基準面P(図7)への投影像(第1投影線L1s)の垂直二等分線上(ここでは足58sが第1投影線L1sの中点に略位置する。)に略存するものである。
加えて、ヘッド部連結位置37から第1の線分L1に下ろされた垂線の足が、第1の線分L1の端の近傍に略位置するものであり、具体的には、垂線の該足と第1の線分L1の端との間の距離が第1の線分の長さの20%以内(ここでは約5%)である。
【0026】
本歯ブラシ11においては、ヘッド部31に植毛されたブラシ毛21がヘッド部31に対して突出する方向である突出方向Fに平行な平面(図5、図6)による断面形状において該突出方向Fに平行な寸法(例えば、図5ではK2)が該突出方向Fに垂直な寸法(例えば、図5ではK1)よりも小さい扁平部分(ここでは本体楕円部53aと略真っ直ぐな部分55aとにより構成されている。)を、使用者の手によって把持されると想定される柄部本体53の把持位置(把持部53b)からヘッド部連結位置37までの(一部に)柄部51が有する。
そして、柄部51が、前記柄部本体53と、ヘッド部連結位置37に先端が連結されると共に第3の線分L3に沿った略真っ直ぐな部分55aを有する先部分55と、を含んでなり、該略真っ直ぐな部分55aのいずれもが前記扁平部分である。
また、前記扁平部分を構成する本体楕円部53aと略真っ直ぐな部分55aとは、本体楕円部53aは第2の直線L2に対して垂直な断面形状が楕円(以下、「楕円A」という。)形状をしており、略真っ直ぐな部分55aは第3の線分L3に対して垂直な断面形状が楕円(以下、「楕円B」という。)形状をしている。これら楕円A及び楕円Bのいずれも、前述の如く、短軸が突出方向Fに略平行になると共に、長軸が突出方向Fに略垂直になっている。このように断面が楕円(楕円A、楕円B)をしていることで、ブラシ毛21を歯牙や歯茎に押し付けるように柄部51に力を加えすぎた場合には、ブラシ毛21を歯牙や歯茎に押し付ける力が弱まる方向(突出方向Fとは逆方向)に変形して、歯牙や歯茎を傷つけることをうまく防止又は減少させる。この変形(突出方向Fとは逆方向への弾力性)を適切に生じさせる点からは、楕円A及び楕円Bのいずれにおいても、長軸の長さを短軸の長さで除した比率(長軸長さ/短軸長さ)は、1よりも大きいが、好ましくは1.2以上であり、より好ましくは1.5以上であり、逆に、好ましくは3.0以下であり、より好ましくは2.5以下である(通常、好ましくは1.2〜3.0、より好ましくは1.5〜2.5)。
また、ヘッド部31が、ブラシ毛21が植毛された植毛面(主表面35b)と、ヘッド部連結位置37が存し該植毛面(主表面35b)と反対側に存する連結面(主表面35a)と、を有するものである。なお、ここでは植毛面(主表面35b)と連結面(主表面35a)とは互いに略平行である。
【0027】
かかる本歯ブラシ11を用い実際に歯磨きを行ったところ、特許文献1に開示の歯ブラシと同様にTの字(図1に示されるように、アルファベットの「T」の字に似た形状である。)にすることで、極めて容易に歯磨き(特に、歯牙同士の間の隙間に沿ってブラシ毛21を動かす磨き方である所謂「縦磨き」を適切に行うことが容易である。)ができることが明らかになった。また同時に、Tの字型の歯ブラシは、歯磨きを容易にする反面、ブラシ毛21を歯牙や歯茎に押し付ける力が増加しやすいことも明らかになり、Tの字型の本歯ブラシ11は、該力が増加した場合には、柄部51の主として扁平部分(本体楕円部53aと略真っ直ぐな部分55a)が変形(突出方向Fとは反対側に湾曲)することでブラシ毛21を歯牙や歯茎に押し付ける力が弱められ、これによって歯牙や歯茎が傷つけられることを効果的に防止することが明らかになった。
このように本歯ブラシ11を用いて歯磨きすることで、従来の歯ブラシに比して、歯牙や歯茎を傷つけることを効果的に防止又は減少させつつ、歯牙に付着した歯垢や食べかす等の汚れを除去したり、歯茎をマッサージすることを適切に行うことができることが明らかになった。とりわけ従来の歯ブラシでは歯磨きが難しかった奥歯や歯牙の裏側といった位置も歯垢や食べかす等の汚れをうまく除去でき、歯茎をむらなくマッサージすることができ、幼児から高齢者まで年齢を問わず、楽しく歯磨きができる。
なお、本歯ブラシ11は、従来の歯ブラシと同様に製造することができ、例えば、ブラシ毛21を植毛するようヘッド部31と柄部51とを樹脂材料によって一体に形成(例えば、樹脂材料を用いた射出成形等によってもよい)してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】一例の本発明の歯ブラシ(本歯ブラシ)を示す平面図である。
【図2】図1の矢印A方向から本歯ブラシ1見たところを示す左側面図である。
【図3】図1の矢印B方向から本歯ブラシを見たところを示す正面図である。
【図4】図1のC−C断面図である。
【図5】図1のD−D断面図である。
【図6】図1のE−E断面図である。
【図7】第1の線分及び第2の直線に平行な平面である基準面への投影図である。
【符号の説明】
【0029】
11 本発明の歯ブラシ(本歯ブラシ)
21 ブラシ毛
31 ヘッド部
31s 投影像
33a 一端
33b 他端
33bs 垂線の足
35a、35b 主表面
37 ヘッド部連結位置
37s 垂線の足
39 中心位置
51 柄部
53 柄部本体
53a 本体楕円部
53as 投影像
53b 把持部
55 先部分
55s 投影像
55a 略真っ直ぐな部分
55b 連結部
58 連結点
58s 垂線の足
F 突出方向
L1 第1の線分
L1s 第1投影線
L2 第2の直線
L2s 第2投影線
L3 第3の線分
L3s 第3投影線
Q 角度
R1、R2 部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシ毛と、
ブラシ毛が植毛され、第1の線分に長手方向が沿ったヘッド部と、
第2の直線に長手方向が沿った棒状の柄部本体を有し、第1の線分に関するヘッド部の中心位置よりもヘッド部の一端に近い位置であるヘッド部連結位置に先端が連結される柄部と、
を備えてなり、
第1の線分及び第2の直線に平行な平面である基準面に第1の線分及び第2の直線を投影したときの投影像が所定の角度にて交わり、
ヘッド部連結位置から基準面に下ろされた垂線の足が、基準面に第2の直線を投影したときの投影像によって基準面が2の部分に分割される一方に存すると共に、ヘッド部の他端から基準面に下ろされた垂線の足が該2の部分に分割される他方に存するものである、歯ブラシ。
【請求項2】
前記所定の角度が60度乃至85度である、請求項1に記載の歯ブラシ。
【請求項3】
柄部が、前記柄部本体と、ヘッド部連結位置に先端が連結されると共に第3の線分に沿った略真っ直ぐな部分を有する先部分と、を含んでなるものである、請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
【請求項4】
前記第3の線分の前記基準面への投影像が、第1の線分の前記基準面への投影像と略平行又は重なるものである、請求項3に記載の歯ブラシ。
【請求項5】
第3の線分と第1の線分とがなす角が20度以下である、請求項4に記載の歯ブラシ。
【請求項6】
前記柄部本体と前記先部分とが連結される連結点から基準面に下ろされた垂線の足が、第1の線分の前記基準面への投影像の垂直二等分線上に略存するものである、請求項3乃至5のいずれか1に記載の歯ブラシ。
【請求項7】
ヘッド部連結位置から第1の線分に下ろされた垂線の足が、第1の線分の端の近傍に略位置するものである、請求項1乃至6のいずれか1に記載の歯ブラシ。
【請求項8】
ヘッド部に植毛されたブラシ毛がヘッド部に対して突出する方向である突出方向に平行な平面による断面形状において該突出方向に平行な寸法が該突出方向に垂直な寸法よりも小さい扁平部分を、使用者の手によって把持されると想定される柄部本体の把持位置からヘッド部連結位置までの柄部が有するものである、請求項1乃至7のいずれか1に記載の歯ブラシ。
【請求項9】
柄部が、前記柄部本体と、ヘッド部連結位置に先端が連結されると共に第3の線分に沿った略真っ直ぐな部分を有する先部分と、を含んでなり、
該略真っ直ぐな部分のいずれもが前記扁平部分である、請求項8に記載の歯ブラシ。
【請求項10】
ヘッド部が、ブラシ毛が植毛された植毛面と、ヘッド部連結位置が存し該植毛面と反対側に存する連結面と、を有するものである、請求項1乃至9のいずれか1に記載の歯ブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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