説明

歯科用情報管理システム

【課題】ネットワークを用いたコンピュータシステム上で並列状のコンピュータシステムを利用し、電子カルテから勤怠管理まで管理可能とすることで歯科従業者の負担を軽くする。
【解決手段】歯科関連ソフトウエアを内蔵し、前記歯科関連ソフトウエアに係るデータを記憶するデータ記憶部を具えた歯科従業者端末、前記歯科従業者端末とネットワークを介在して接続し、前記歯科関連ソフトウエアと同じ機能を有するものであって、ブラウザ様ソフト上で駆動する第2の歯科関連ソフトウェアを記録し、前記第2の歯科関連ソフトウエアを前記歯科従業者端末へ使用提供可能とするデータセンター端末からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット等のネットワークを利用した歯科用に関する情報管理を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
高度な歯科医療と予防に対する意識が高まってきている昨今において、歯科診療所の数も、年々増え続けている。
歯科診療所での治療は、補綴の外れ、虫歯の悪化による痛みが生じた場合にその部分だけを治して終了するといった一過性であることが多く、歯科医業における収益が思うように延びない場合が多いことから、経営的視点からの合理化が必要となっている。
【0003】
特開2004-240553号公報には、ASP (Apprication Service Provider ) が有する医療情報配信装置を各医療機関が具えたカスタマイズ医療情報提供システム 、及び医療情報配信装置とカスタマイズ医療情報提供システム とがインターネット網などのコンピュータネットワークを形成し、医療コンテンツ配信装置 が一元的に管理している医療情報をカスタマイズ医療情報提供システムに配信し、カスタマイズ医療情報提供システムが、該医療情報に医療機関独自の医療情報及び患者個人の診療情報を加えて、個々の患者説明用のカスタマイズ医療情報を作成して、利用者である患者に提供するコンピュータシステムが開示されている。
その他、特開2003-76782号公報には、インターネット等のネットワーク回線を通じて携帯電話による診療予約システムが記載され、特開2005-215993には、勤怠管理をインターネットを用いて一元管理する手法が記載されており、歯科関連について、様々な管理ソフトが提案されている。
【0004】
このように、歯科関連の情報管理ソフトウェアは存在するが、インターネットを利用して、常に歯科従業者に手間を取らせることなく、且つデータセンター側の作業の効率化を図れるような状態で、最新の状態で利用できるシステムの提案にまでは至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−240553号公報
【特許文献2】特開2003−76782号公報
【特許文献3】特開2005−215993号公報
【特許文献4】実用新案登録第3131408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
歯科診療は、個人情報のなかでもより高度な管理が必要とされる患者情報を取り扱う為、その取り扱いは慎重になる。他方で、コンピュータの頭脳とも言えるハードデイスクのクラッシュの頻度は、決して少ないわけでなく、頻繁なバックアップを必要としている。又、今般の震災等によるインフラ自体の流出によるデータの消滅への対応は、現実的な課題となっている。
本発明は、インターネット等のネットワークを歯科情報処理分野で有効に活用し、歯科医業における経営の合理化を実現するシステムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑み本発明は、ブラウザ様ソフトウェアを含む歯科関連ソフトウエアを内蔵し、前記歯科関連ソフトウエアに係るデータを記憶するデータ記憶部を具えた歯科従業者端末と前記歯科従業者端末をネットワークを介在して接続し、前記歯科関連ソフトウエアと同じ機能を有するソフトウエアであって、ブラウザ様ソフト上で駆動する第2の歯科関連ソフトウェアを記録し、前記第2の歯科関連ソフトウエアを前記歯科従業者端末へ使用提供可能とするデータセンター端末からなる組み合わせ構成により、歯科従業者は、メンテナンスが施されたソフトウエアを、常に、使用することを可能とする。
データセンター側も、多数の歯科従業者に対し、歯科関連の規定の改正情報、規定の改正に基づくソフトウェアの変更等を、サーバ上にアップロードするだけで足りることから、当該システムの管理の合理性も高まるのである。

更に本発明は、歯科従業者が作業中にデータの入出力が可能で、電子カルテ、勤怠管理、その他患者情報の操作を行う携帯端末を使用して作業をした場合であって、携帯端末を一つに集めることが出来ない場合でも、最終的に一つの記録データを形することで、管理がしやすくなるシステムを実現した。歯科医師は、口腔内の診察をする際、目視による場合が多いことから、手元操作により診察情報の入力機能を備えた携帯端末の利用性が高く、注目されている。
本発明における第2の歯科関連ソフトウェアは、歯科従業者端末が内蔵する歯科関連ソフトウェアの一部乃至全部と同一でありながら、ブラウザ様ソフトウェア上で動作するもんであって、HTMLのタグで記載されたホームページ、動画表示ソフトウェア、事業所内テレビ電話用ソフトウェア等も含まれる。
本発明におけるブラウザ様ソフトとは、汎用ソフトウエアであるインターネットエクスプローラー、safari、firefox(いずれも商標)等の他、アプリケーション起動用WEBページ等 JAVA(登録商標)、HTMLを用いて作成した専用ソフトウェア等で作成されたものを示す。
専用ソフトウェアとして例えば、(http://java.sun.com/j2se/1.5.0/ja/docs/ja/guide/javaws/developersguide/launch.html)
に記載されたアプリケーション起動用WEBページプログラム、自動インストーラープログラム等が好適に利用される。
又、本発明で示されるソフトウェアは、JAVA(登録商標)、C言語等で形成されたプログラム、OSレベルのプログラム、データベース用プログラム、アプリケーションプログラム、HTML、XML、CSS、XHTML等におけるタグで記載されたもの、マクロプログラム等を示すものである。
本発明は、クラウドコンピューテイング、SaaS(Software as a Service )等のような、ソフトウェアをインストールせず、他のコンピュータにソフトウェアを実行処理させ、外部からは、ソフトウェアを操作する手法を好適に用いる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、歯科従事者端末における更新情報の追加等のソフトウエアのメンテナンスを歯科従事者に負担を与えることなく行うことができることから、合理的な作業空間が形成できる。
又、歯科従事者側に複数の携帯端末を具えた場合でも、管理者は、それぞれの携帯端末の操作記録をみることなく、ホスト端末側に集められる個々の携帯端末の入出力データを時系列的に記録した一つの操作記録をみることで、常に全体を把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例を示す図。
【図2】本発明の実施例の動作を示す図。
【図3】本発明の他の実施例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、歯科関連ソフトウエアを内蔵し、前記歯科関連ソフトウエアに係るデータを記憶するデータ記憶部を具えた歯科従業者端末、前記歯科従業者端末とネットワークを介在して接続し、前記歯科関連ソフトウエアと同じ機能を有するものであって、ブラウザ様ソフト上で駆動する第2の歯科関連ソフトウェアを記録し、前記第2の歯科関連ソフトウエアを前記歯科従業者端末へ使用提供可能とするデータセンター端末からなる構成をとる。
本発明におけるデータセンターは、いわゆるサーバ仕様のコンピュータシステムであって、一つ又は分散したコンピュータをネットワークで接続した状態等でしめす。データの大きさによって、データセンターの規模は異なる場合もあるが、一般的なコンピュータであっても、記憶容量が十分あれば、データセンターとしての利用は可能である。
【0011】
又、歯科関連情報は、生活習慣病等の多様性があることから、それぞれ、異なるデータセンターが分担した状態で、ネットワーク上で接続されても良い場合もある。
【実施例1】
【0012】
本発明の一実施例を図1を参照して詳細に説明する。
10aは、データセンター端末であって、好ましくは、歯科関連情報の全体的管理が行われる端末が示される。1乃至複数のサーバ型コンピュータで構成され、たとえば、ソフトウエア毎にセンター端末が相違しても良い。
データセンター端末10aにおいて、101は、第2歯科関連ソフトウェア駆動部であって、歯科従事者用端末10bで使用されるソフトウエアがインストールされ、起動可能な状態で設定されている。又、インターネットエクスプローラー、safari、firefox(いずれも商品名)等のブラウザソフト又は、同機能を有する専用ソフトにより、外部からのアクセスにおいて、起動可能な構成を具えたソフトウエアがインストールされている。
【0013】
102は、歯科従事者データ記憶部であり、ユーザに関するデータが記憶されていると共に、歯科関連ソフトウエアによって、作り出されたデータなどもある一定期間、又は継続的に記憶されている。継続的な記憶は、外部への漏洩が無いように暗号化等、特定の変換が施されていることが好ましく、歯科従事者が知り得る解読方法によって、解読可能な状態で記憶されていることが好ましいが、データの内容によっては、歯科従事者の希望等で、暗号的変換が行われなくても良い場合もある。暗号の複合化は、少なくとも、歯科従業者用端末10b内に移転された状態で、行われることが好ましく、再度、歯科従事者データ記憶部102へ、データが移動する場合は、暗号化された後の状態が好ましいが、
例えば、インターネットに接続した歯科医師が保有する他のコンピュータを用いて、第2歯科関連ソフトウェアをブラウザ上で利用して、本人認証、パスワード等の付与により、
歯科従事者データ記憶部のデータを複合して使用する場合も緊急時や、歯科従事者用端末等のインフラの消滅による場合等はあり得る。
103は、メンテナンス情報入力記憶部であり、全体を管理する又は、データセンターのソフトウエアを管理する者が、メンテナンス情報を入力し、記憶するためのインターフェースを具えた入力部である。メンテナンス情報は、例えば、HTML、XML等で記載され、ブラウザ様ソフトウエアで表示、実行可能な状態で記憶されても良い。
メンテナンス情報入力記憶部103は、ネットワークを介して別の所にあっても良く、データサーバーをリモートコントロールできる位置にあってもよい。
【0014】
104は、第2歯科関連ソフトウエア記憶部であり、歯科従事者用端末10bで使用するソフトウエアの一部又は全部が記録されている。このセンターソフトウエア記憶部に記憶されたソフトウエアが第2歯科関連ソフトウェア駆動部101に記憶され実行されている。
センターソフトウエア記憶部は、書き込み可能な状態で記憶されていることが好ましい。 105は、ネットワークであり、インターネット、エクストラネット、イントラネット、携帯電話網等の公衆回線、社内回線等が例示される。
10bは、歯科従業者用端末であり、デスクトップコンピュータ、タブレット型、PDA、携帯電話、スマートフォン等が例示される。
106は、第2歯科関連ソフトウェア操作部であり、データセンター端末上で起動するソフトウエアを操作するソフトウエア実行環境及ぶ入出力インタフェースを示している。
例えば上述した汎用又は専用のブラウザ様ソフト実行環境を具えたコンピュータシステムであれば足りる。
【0015】
107は、歯科関連ソフトウエア駆動部であり、端末側に記録された歯科関連ソフトウエアを実行する部分である。いずれもコンピュータ上で起動しているソフトウエア上の一部が例示される。
108は、歯科関連データ記憶部であり、端末側で操作して得られるデータ記憶部であり、ハードデイスク、USBメモリ等の高容量メデイアで形成される。
109は、歯科関連ソフトウエア記憶部であり、歯科従事者用端末で駆動するソフトウエアが記憶されている。歯科関連ソフトウエア記憶部109は、ソフトウエアの書き込みが可能な状態で記憶されていることが好ましい。
歯科関連ソフトウェア109には、ブラウザ様ソフトウェアも含まれ、場合によっては、ブラウザ様ソフトウェアだけの場合もある。
又歯科関連ソフトウェアは、ブラウザ様ソフトウエア上で実行可能な第2の歯科関連ソフトウェア仕様である方が、両方を交互に使用する場合、利用者に負担を与えない点出好ましい場合もあるが、ネットワーク上での脆弱性に対する防御をする必要が生じる場合は、その一部のみ第2歯科関連ソフトウェアの仕様であっても良い。
データセンター端末10aとネットワーク105の接続10aS及びネットワーク105と歯科従事者用端末10bの接続10bSは、それぞれ、モデム、ゲートウェイ、等を利用した一般的接続構成をとるものであれば良い。 又、無線LAN、有線LAN、又は赤外線等の光線による接続が好適に利用される。
【0016】
図1で示す実施例は、歯科用のソフトウエアの全部又は一部を、ブラウザ様ソフトウエアで作成され、センタソフトウエア記憶部に記憶される。
歯科用ソフトウエアは、例えば、電子カルテ、勤怠管理ソフトウェア、診療報酬管理ソフトウェア、インフォームドコンセント用ソフトウェア、患者情報処理ソフトウエア、歯科経営管理ソフトウェア、患者口腔内データ処理ソフトウエア、患者健康データ処理ソフトウエア
、歯科従事者関連データ、歯科診療データ、患者予約データ等を蓄積したデータベース処理ソフトウエア等のソフトウェア、メンテナンス情報処理ソフトウエア、その他歯科医業に関連するソフトウェアの一部又は全部を示し、好ましくはこれらのソフトウェアを一元的に管理する一元管理ソフトウェアを含む。
又、本発明におけるメンテナンスとは、歯科関連ソフトウェアの機能更新、歯科医療における法改正、制度改正に基づく改正情報、新しい歯科用ソフトウエア等、歯科従業者端末に記憶し、実行させるための情報、ソフトウエアを示す。
【0017】
本発明は、データセンタ端末と、歯科従業者端末の両者に機能的には同一で、データセンター側にブラウザ様ソフトウエア化された第2の歯科関連ソフトウエアを記録するか、
両方ともブラウザ様ソフトウェア化された同一のソフトウエアを記録することが好ましい。
尚、データセンター側と、歯科従業者側のソフトウエアは、必ずしも一致する必要はなく、歯科従業者側が、起動したブラウザソフトウェアで、表示され、操作できるソフトウェアであれば、データセンター側だけに記録されていても良い。
特にメンテナンス情報は、歯科従業者がその情報を見るだけ、又はダウンロードして、歯科従業者側端末で、実行処理されるものに関しては、データセンター側だけに記録され、歯科従業者端末の希望により、表示するソフトウェアであっても良い場合もある。
データセンター端末10aは、メンテナンス情報を表示し、場合によっては、データ又はソフトウエアとしてダウンロード可能とするようなソフトウェアをアップロードする状態で、ブラウザ様ソフトウェアから閲覧でき、ダウンロードできる仕様で、あっても良い場合もあり、ホームページのURL接続と同時に歯科従事者用端末10bが自動的にダウンロードするものであっても良い場合もある。
【0018】
次に本発明の他の実施例を図2を参照して詳細に説明する。
本実施例は、メンテナンス等により歯科従業者端末で、ソフトウェアが実行できない状態となる場合の動作説明である。
図2は、UML(Unified Modeling Language)におけるアクティビィティ図による動作説明図である。
歯科従事者用端末10bを起動させる(201)と、データセンター端末10aと好ましくは自動的に接続する(204)。歯科従事者用端末10bは、ソフトウエアの更新、メンテナンスの有無を、データセンター端末10aにネットワーク105を介して自動的に問い合わせる(202)。データセンター端末10aは、メンテナンス情報入力部103から、メンテナンス情報が無い場合(203)、歯科従事者用端末10bの歯科関連ソフトウエア記憶部109が通常通り実行され、(208)更新は終了する。
【0019】
メンテナンスの有無の判断は、予め、データセンター端末10aが歯科従業者用端末10bにメール様式で更新メンテナンスの有無を通知していても良い。
更新メンテナンスが有る場合(203)、データセンター端末10aの第2歯科関連ソフトウエア記憶部104からメンテナンス後のソフトウエアが歯科従業者用端末10bへ送信ダウンロードされ(206)、インストール実行して更新メンテナンスがされる(207)。このインストールにより、歯科関連ソフトウェア記憶部109の該当するソフトウエアが更新され、最新のソフトウエアとなる。
同時に、歯科従事者用端末10b側では、第2歯科関連ソフトウエア操作部106が、ブラウザ様ソフトウエアを起動し、データセンター端末10b内のURLに基づいて、第2歯科関連ソフトウェア駆動部101に接続し、目的とするソフトウエアを第2歯科関連ソフトウエア駆動部101上で実行させるながら、歯科従事者用端末10b側で操作実行する(205)。
【0020】
ソフトウエアが歯科従事者端末上で実行し、作成されたデータは、歯科関連データ記憶部108へ一時的に記憶される(208)。この操作は、同時か、順番に行われ、メンテナンス更新作業中でも、最新のソフトウエアが利用される状態を形成する。
メンテナンス更新が終了かどうか問われ(209)、終了しない場合は、終了するまで、ダウンロードと、インストールが行われながら、歯科従事者用端末10bは、データセンター端末10aの、第2歯科関連ソフトウェア駆動部101で実行されているソフトウエアを操作使用する。
【0021】
第2歯科関連ソフトウェア駆動部101を利用してソフトウエアを利用する場合、歯科関連データ記憶部108に記憶されず、一時的にデータセンター端末10aの歯科従事者データ記憶部102に記憶されたデータがあるかどうか検査され(211)、データがある場合は(212)、歯科関連データ記憶部108に記憶される(213)。
記憶が完了した後、一時的記憶がされた歯科従事者データ記憶部102の記憶は消去される(214)。
一時的に記憶された歯科従事者データ記憶部102の記憶が無くなるまで繰り返し行われ、データがなくなった時点で終了する。
【0022】
本実施例は、常に最新のソフトウエア状態を形成するため、歯科医師等歯科従事者が作業を必要とすることなく、通常通りの仕事をしながら、更新、情報提供、法改正等のメンテナンスを行うことを可能とする。
【0023】
次に他の実施例について、図3を参照して説明する。
図3は、歯科従業者側端末10bに於いて、端末が複数設定され、一つをホスト端末10bHとして利用した場合の実施例である。例えば、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、事務スタッフ等の歯科従業者にそれぞれ携帯端末を1乃至複数供与して、それぞれ連携をとりながら。作業を行う。又、携帯端末が、音声、動画像を出力が出来、動画を撮影できる校正を具える場合は、その一台を受付に据え置いて、外来の患者と、例えば、テレビ電話機能を備えたソフトウェアにより簡易的なコミュニケーションがとれる構成を取り得る。
このテレビ電話機能を備えたソフトウェアは、記憶容量の大きいホスト端末に記録させておけば足りる場合もある。
301aから301cは、携帯端末であり、PDA、スマートフォン、タブレット型パソコン、モバイルパソコンといった、据え置きも可能な携帯型や携帯型のコンピュータ端末を示す。又、携帯端末は、少なくともブラウザ様ソフトウエアを記憶実行することが好ましい。又、動画表示機能、動画、静止画撮影用カメラ、音声入出力機能を備えていることが好ましい。
携帯端末301aの具体的構成を図3(b)に示した。
311は、中央処理部であり、マイクロコンピュータ、ゲートアレイ、ASICで構成される。312は、記憶部であり、USBメモリ、ハードデイスク、SDカードなどで構成され、少なくともブラウザ様ソフトウェアを記憶すると共に、作成されるデータ、ソフトウェア上で参照されるデータ等を記憶する。
記憶部313は、携帯端末上での操作結果を記録する場合や、ブラウザ様ソフトウェアが起動した場合のログを記憶しても良い。
313は、接続部であり、赤外線、無線LAN等の入出力機器で構成され、ネットワークと有線又は無線で接続するためのものである。
314は、表示部であり、主に液晶表示画面で形成されている。315は、第1入出力部であり、テンキー、タッチパネル、ペン入力等で構成され、文字、記号、符号など、利用者が入力するための部分である。
316は、音声、画像を入出力する第2の入出力部であり、マイクロフォン、スピーカ、イヤホン、及び動画カメラ、静止画カメラで構成され、音声通信、画像通信を行うための部分である。
302は、ネットワークであり、上記と同様インターネット、イントラネット等の公衆用、ローカル用の回線を示す。ここでは、一例としてイントラネットによるプライベートクラウド構成を示す。
303a〜303cは、一時記憶部であり、携帯端末毎に設定された記憶手段であり、それぞれ、ハードデイスク、メモリ、SDカード等の読み書き可能なメモリが例示される。
【0024】
304は、調整手段であり、一時記録部の記録をそれぞれ、ソフトウエア毎に時系列にまとめて、重複する操作は、記録を削るか、重複する旨の信号を出力する。
調整手段304は、各端末の記録データから時系列的にデータを読み取り、時間と、使用していたソフトウエア及び、ソフトウエア上のどの位置の入力データかを読み取り、
それぞれのデータと比較して、同じ端末、同じソフトウエアで同じ処理の場合は、
重複している可能性を示す信号を併せて付加して記録手段に時系列で記録していく。
305は、記録手段であり、前記調整された記録内容を記録するものである。
各端末からのデータを時系列的に記録していき、重複しているデータは、その旨の表示を可能とするフラグを付して記録することが好ましい。
【0025】
306は、ソフトウェア実行手段であり、ソフトウェア記憶部307で記憶された歯科関連ソフトウェアを実行する手段である。
この歯科関連ソフトウェアは、例えば、携帯端末側のインターネットエクスプローラ(商標)等の汎用ブラウザソフトウェア又は、専用ブラウザソフトウェア上で実行することが可能な第2の歯科関連ソフトウェアである。
専用ブラウザソフトウェアは、通常のブラウザ機能が省略され、インターネットを介して、第2の歯科関連ソフトウェアが動作するものであれば足りる。
307は、ソフトウェア記憶部であり、歯科従業者関連の勤怠管理ソフトウェア、電子カルテ用ソフトウェア、歯科情報を一元的に管理するソフトウェア等であって、ブラウザ様ソフトウェアで実行可能な状態のものが記憶されている。
308は、パブリックネットワークであって、インターネット、携帯電話網等が例示される。309は、データセンターであって、歯科用管理ソフトウェアの更新、修正等、改正情報の提供等を行うと共に、場合によっては、図1でしめすようにブラウザ様ソフトウェア上で起動する様な第2の歯科情報処理ソフトウェアが記録されている。
【0026】
携帯端末a301aは、起動すると、ブラウザ様ソフトウェアが起動し、ネットワーク302を介して、ソフトウェア実行手段306と接続する。ソフトウェア実行手段306は、携帯端末a301aの選択実行に基づいて、ソフトウェア記憶部307から、目的とするソフトウェアを読み込み実行する。
ソフトウェアが実行すると、携帯端末a301aから入力されるデータと、そのデータに基づいて処理されたデータは、一時記憶a303aに一時的に記憶される。
この一時記憶a303aは、ソフトウェアが動作を行っている間、又は、それ以降の所定の時期まで記録し、携帯端末a303aは、この一時記憶された情報に基づいて、処理を行う。過去の記録は、記憶手段305から読み込んで処理される。
携帯端末301b、301cも、それぞれ一時記憶部303b、303cを駆使して動作する。
【0027】
この様に一時記憶a303aに記憶された入力データ及び出力データであって、記憶する必要があるデータは、調整手段304で、時間とどのソフトウェアで、どの処理モードかが判定される。これは、例えば、携帯端末からの入力に際し、その前後に日時、ソフトウェア、及びソフトウェア内のモード等の識別記号付与されて、一時記憶aに記憶され、調整手段304は、この識別記号に基づいて、携帯端末a〜cが、出力するデータを整理し、一つの時系列記憶データとして、記憶手段305へ記憶される。
【0028】
記憶手段305へ記憶される時系列データにおいて、重複するデータが例えば同日内であった場合は、同じ入出力であるとして、フラグを立て、記憶手段305からデータが読み出され、表示する場合は、フラグを基に、重複データであることを色などを変えて表示する。
この時系列的に記憶手段で記憶された記憶データは、管理者により閲覧可能として、複数の端末があっても、一つのソフトウェアによる一つの処理動作が実現できる。
尚、記憶手段は、個々の歯科関連ソフトウェア毎に記録していっても良く、管理者の管理がしやすい形式で時系列的記憶がされてもよい。

又、ソフトウェアによっては、それぞれの携帯端末を用いている歯科従業者の診療、又は患者への対応をみることができ、重複したデータに基づく歯科診療の誤りの解消や、スタッフの仕事の合理化を図ることを可能とする。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、通信ネットワークを用いた歯科用情報処理システムにおいて、メンテナンス情報提供ソフトウェア、電子カルテ作成ソフトウエア等の歯科関連ソフトウエアを、ブラウザ様ソフトウエアで起動可能なソフトウェア化して、データセンタ側に記録することで、、歯科従業者端末におけるソフトウェアの実行を、データセンター側に於いても可能とした状態とすることができることから、歯科医業側の負担を最小限にし、歯科医業における経営的合理化を可能とする。
【符号の説明】
【0030】
101 第2歯科関連ソフトウェア駆動部
102 歯科従事者データ記憶部
103 メンテナンス情報入力記憶部
104 第2歯科関連ソフトウエア記憶部
105 通信ネットワーク
106 第2歯科関連ソフトウェア操作部
107 歯科関連ソフトウエア駆動部
108 歯科関連データ記憶部
109 歯科関連ソフトウェア記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、ブラウザ様ソフトウェアを含む歯科関連ソフトウエアを内蔵し、前記歯科関連ソフトウエアに係るデータを記憶するデータ記憶部を具えた歯科従業者端末、前記歯科従業者端末とネットワークを介在して接続し、ブラウザ様ソフト上で駆動する第2の歯科関連ソフトウェアを記録し、前記第2の歯科関連ソフトウエアを前記歯科従業者端末へ使用提供可能とするデータセンター端末からなる歯科情報管理システム。
【請求項2】
前記データセンター端末が前記歯科関連ソフトウエアのメンテナンス情報を前記歯科従業者端末へ供給する際、前記歯科従業者端末は、前記データセンター端末が使用提供する前記第2の歯科関連ソフトウエアを使用する状態を形成する形成手段を具えてなる請求項1に記載の歯科情報管理システム。
【請求項3】
前記歯科従業者端末は、更に複数の携帯端末と、ネットワークを介して接続し、前記歯科従業者端末が内蔵する歯科関連ソフトウエアを前記携帯端末に使用提供する請求項1及び2に記載の歯科情報管理システム。
【請求項4】
前記歯科従業者端末は、前記携帯端末が入力するデータを記憶する携帯端末用記憶手段、前記記憶手段で記憶されたデータに係るソフトウエアにおいて、前記データを時系列的に整理して一つの記憶データとして歯科従業者端末内の記憶手段に記憶する整理手段を具えた請求項3に記載の歯科情報管理システム。
【請求項5】
前記歯科従業者端末及び携帯端末は、前記歯科関連ソフトウエアを一元的に管理するソフトウエアに基づいて動作する請求項1〜4に記載の歯科情報管理システム。
【請求項6】
前記メンテナンス情報は、ソフトウエア新規又は更新情報、歯科に関連する情報の新規又は更新情報である請求項1から5に記載の歯科情報管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−12062(P2013−12062A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144612(P2011−144612)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000126757)株式会社アドバンス (60)