歯茎マッサージ用ブラシおよび歯茎マッサージ装置
【課題】歯茎に対して、効率的に電気刺激を与え歯茎のマッサージ効果の高い歯茎マッサージ用ブラシおよび歯茎マッサージ装置を提供する。
【解決手段】低弾性率導電性材料からなるブラシ基台10とブラシ基台10から一体に立設され低弾性率導電性材料からなるブラシ毛11とブラシ基台10においてブラシ毛11を立設した側と反対側に設けられ、非導電性材料により構成される背面基台12とからなるブラシ本体13と、ブラシ本体13から延設されるブラシ柄14と、を有し、ブラシ柄14に電通路を設けることによりブラシ柄14とブラシ毛11とを電気的に接続するようにした。
【解決手段】低弾性率導電性材料からなるブラシ基台10とブラシ基台10から一体に立設され低弾性率導電性材料からなるブラシ毛11とブラシ基台10においてブラシ毛11を立設した側と反対側に設けられ、非導電性材料により構成される背面基台12とからなるブラシ本体13と、ブラシ本体13から延設されるブラシ柄14と、を有し、ブラシ柄14に電通路を設けることによりブラシ柄14とブラシ毛11とを電気的に接続するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、歯茎マッサージ用ブラシ及びこれを装着して使用する歯茎マッサージ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、口腔内の唾液を介して歯茎に通電する通電ブラシは知られている。この通電ブラシによれば、歯茎に電流を通電させて通電刺激を与えることにより歯茎のマッサージ効果を得ることができる。
【0003】
また、特開2008−212350号公報(特許文献1)には、先端に導電性のブラシ毛を植設した電子歯ブラシが記載されている。
【0004】
また、特開2003−153741号公報(特許文献2)には、ブラシ毛およびブラシ毛が植設された基台を弾性材料であるシリコンにより形成した歯茎マッサージ用シリコンブラシが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−212350号公報
【特許文献2】特開2003−153741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例である通電ブラシにあっては唾液中に電流が拡散して電流密度が低くなり歯茎のマッサージ効果を十分に得られないといった問題点を有していた。
【0007】
また、特許文献1に記載の電子歯ブラシにあっては歯茎のマッサージ目的ではブラシ毛が硬く歯茎を傷めるといった問題点を有していた。またこの場合ブラシ毛をシリコンなどの低弾性材料で形成することが考えられるが、弾性材料があるが故に植毛の際にちぎれなどが生じ植毛が困難でとなる恐れがある。
【0008】
また、特許文献2に記載のシリコンブラシにあっては、シリコンは導電性シリコンでないために歯茎に通電させることができず、通電刺激によるマッサージ効果を得ることができなかった。仮にシリコンを導電性シリコンに置き換えたとしても、使用時にシリコンブラシが口腔内の歯茎以外の部位に当接し電流が拡散するために十分な効果を得ることができないといった問題点を有していた。
【0009】
本願発明は、上記従来例に鑑みて発明されたものであり、その課題は、歯茎に対して、効率的に電気刺激を与え歯茎のマッサージ効果の高い歯茎マッサージ用ブラシおよび歯茎マッサージ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明では、低弾性率導電性材料からなるブラシ基台とブラシ基台から一体に立設され低弾性率導電性材料からなるブラシ毛とブラシ基台においてブラシ毛を立設した側と反対側に設けられ、非導電性材料により構成される背面基台とからなるブラシ本体と、ブラシ本体から延設されるブラシ柄と、を有し、ブラシ柄に電通路を設けることによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したことを特徴としている。
【0011】
又、本願請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、前記ブラシ本体には嵌合穴が設けられ、前記ブラシ柄は、一端側に前記嵌合穴に嵌合する嵌合突起と電通路に接続され嵌合突起上に配設された電極とを有し、前記ブラシ本体と前記ブラシ柄とはブラシ本体の嵌合穴にブラシ柄の嵌合突起が嵌合することにより固定され、前記電極が嵌合穴においてブラシ基台に当接することによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したことを特徴としている。
【0012】
又、本願請求項3記載の発明では、上記請求項1または2記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、ブラシ柄が低弾性率材料で覆われていることを特徴としている。
【0013】
又、本願請求項4記載の発明では、上記請求項1乃至3のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、前記ブラシ本体はブラシ毛を立設したブラシ基台と背面基台とが一部品として一体に形成されていることを特徴としている。
【0014】
又、本願請求項5記載の発明では、上記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、ブラシ毛の先端部のみが露出するように、ブラシ毛およびブラシ基台の表面にコーティングを施したことを特徴としている。
【0015】
又、本願請求項6記載の発明では、上記請求項1乃至5のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、低弾性率導電性材料は導電性シリコンであり、非導電性材料は非導電性シリコンであることを特徴としている。
【0016】
又、本願請求項7記載の発明では、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシと、歯茎マッサージ用ブラシと接続一体化され、前記ブラシ柄の電通路に接続されブラシ毛に電流を通電させる電源部を有する把持体と、を備えることを特徴としている。
【0017】
又、本願請求項8記載の発明では、上記請求項7に記載の歯茎マッサージ装置において、一定値以上の電流をカットする電流値制御部を把持体に備えたことを特徴としている。
【0018】
又、本願請求項9記載の発明では、上記請求項7または8に記載の歯茎マッサージ装置において、所定の変位量で前記ブラシ毛を高速駆動させる振動機構を把持体に備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0019】
本願請求項1記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、低弾性率導電性材料からなるブラシ基台とブラシ基台から一体に立設されたブラシ毛と非導電性材料により構成される背面基台とからなるブラシ本体と、ブラシ本体から延設されるブラシ柄と、を有し、ブラシ柄に電通路を設けることによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したので、背面基台から電流が拡散することを防止することができ、高電流密度で歯茎に通電刺激を与え、歯茎のマッサージ効果を高めることができる。
【0020】
又、本願請求項2記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、特に、ブラシ本体には嵌合穴が設けられ、ブラシ柄は、一端側に嵌合穴に嵌合する嵌合突起と電通路に接続され嵌合突起上に配設された電極とを有し、ブラシ本体とブラシ柄とはブラシ本体の嵌合穴にブラシ柄の嵌合突起が嵌合することにより固定され、電極が嵌合穴においてブラシ基台に当接することによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したので、組立作業が容易になり製造時の工数を削減できる。
【0021】
又、本願請求項3記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、ブラシ柄が低弾性率材料で覆われているので、歯茎マッサージ用ブラシ使用中にブラシ柄が意図せずに歯茎にあたり歯茎を傷つけることを防ぐことができる。
【0022】
又、本願請求項4記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、ブラシ本体はブラシ毛を立設したブラシ基台と背面基台とが一部品として一体に形成されているので、構成部品が少なくなり、また組立作業が容易になるので製造時の工数を削減することができる。
【0023】
又、本願請求項5記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、ブラシ毛の先端部のみが露出するように、ブラシ毛およびブラシ基台の表面にコーティングを施したので、唾液や歯茎以外の部位への電流の拡散を防ぎ、歯茎へ高電流密度通電を与えやすくすることができる。
【0024】
又、本願請求項6記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、低弾性率導電性材料は導電性シリコンであり、非導電性材料は非導電性シリコンであるので、歯茎など口腔内を傷つけることなく適度なマッサージ刺激を与えることができる。
【0025】
又、本願請求項7記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシと、歯茎マッサージ用ブラシと接続一体化され、前記ブラシ柄の電通路に接続されブラシ毛に電流を通電される電源部を有する把持体と、を備えるので、高電流密度で歯茎に通電刺激を与え、歯茎のマッサージ効果を高めることができる。
【0026】
又、本願請求項8記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、一定値以上の電流値をカットする電流値制御部を把持体に備えるので、過剰通電による傷害を防止すると共に、過剰通電による不快な刺激を抑制することができる。
【0027】
又、本願請求項9記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、所定の変位量で前記ブラシ毛を高速駆動させる振動機構を把持体に備えるので、通電刺激と振動刺激を同時に与えることで、相乗効果により歯茎のマッサージ効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【図2】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシの分解斜視図である。
【図3】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ装置の断面図である。
【図4】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシのマッサージ効果を検証した評価実験における比較結果である。
【図5】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシのマッサージ効果を検証した評価実験における比較例1の歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【図6】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシのマッサージ効果を検証した評価実験における比較例2の歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【図7】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシのマッサージ効果を検証した評価実験における比較例3の歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【図8】本願発明の別の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本願発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の歯茎マッサージ用ブラシ1を示しており、この歯茎マッサージ用ブラシ1は、低弾性率導電性材料からなるブラシ基台10とブラシ基台から一体に立設され低弾性率導電性材料からなるブラシ毛11とブラシ基台10においてブラシ毛11を立設した側と反対側に設けられ、非導電性材料により構成される背面基台12とからなるブラシ本体13と、ブラシ本体13から延設されるブラシ柄14と、を有し、ブラシ柄14に電通路15を設けることによりブラシ柄14とブラシ毛11とを電気的に接続している。
【0030】
また、本実施形態の歯茎マッサージ用ブラシ1は、図2に示すようにブラシ本体13には嵌合穴16が設けられ、前記ブラシ柄14は、一端側に前記嵌合穴16に嵌合する嵌合突起17と電通路15に接続され嵌合突起17上に配設された電極18とを有し、前記ブラシ本体13と前記ブラシ柄14とは弾性力を有するブラシ本体13の嵌合穴16にブラシ柄14の嵌合突起17が嵌合することにより固定され、前記電極18が嵌合穴16においてブラシ基台10に当接することによりブラシ柄14とブラシ毛11とを電気的に接続している。
【0031】
上述の歯茎マッサージ用ブラシ1は、図3に示されるように、把持体2に着脱可能に取付けられて使用されるものであり、歯茎マッサージ用ブラシ1と把持体2とで歯茎マッサージ装置50が構成されている。
【0032】
把持体2は、電源部としての電池20、シャフト21、振動機構としてのアクチュエーター22、把持電極23、電源部を制御する制御部としての回路基板24、を備えている。電池20はリチウムイオン電池、ニッケルカドミウム電池などの二次電池または、乾電池などから構成されている。シャフト21は導電性の部材から構成され、把持体2から突出して、上端に歯茎マッサージ用ブラシ1が取付けられる。歯茎マッサージ用ブラシ1のブラシ柄14の嵌合突起17を備えた一端側と反対側の他端側には、シャフト21と嵌合するシャフト嵌合穴19が設けられており、シャフト21がシャフト嵌合穴19に嵌合することにより把持体2に歯茎マッサージ用ブラシ1が取り付けられる。ここにおいて、ブラシ柄14に設けられた電通路15は一端側が電極18と接続されており、他端側がシャフト嵌合穴19内に突出した突起電極100と接続されている。すなわち、シャフト21をシャフト嵌合穴19に挿入すると、シャフト21により、突起電極100がシャフト嵌合穴19の外周方向に押し戻されるとともに、シャフト21に当接し、シャフト21と電通路15とが突起電極100を介して接続される。
【0033】
また、回路基板24と把持電極23とは、それぞれ電池20と電気的に接続されており、電池20、回路基板24、シャフト21、突起電極100、電通路15、電極18、ブラシ基台10、ブラシ毛11、使用者の歯茎、使用者の身体、使用者の手、および把持電極23によって閉回路が形成されて、この閉回路に電流を流すことにより歯茎に電気的な刺激を与えることができる。
【0034】
また、シャフト21は、アクチュエーター22からの駆動力によって、上下方向(軸方向)への往復運動を行い、歯茎マッサージ用ブラシ1にアクチュエーター22の駆動力を伝達する。アクチュエーター22は、電池20からの電力によってシャフト21を上下方向(長手方向)への往復運動などの動作をさせる。
【0035】
次に本願発明の歯茎マッサージ装置によるマッサージ効果を確認するために行った評価実験の検証結果について説明する。
【0036】
歯茎マッサージ後に少なくとも歯肉乳頭部付近の酸素飽和度の上昇が見られれば歯肉の炎症改善効果が見込めるとことが、一般に知られており、この歯肉乳頭部付近の酸素飽和度上昇を歯茎マッサージ効果の指標とした。
【0037】
図4は異なる4つの歯茎マッサージ用ブラシ1を用いて効果検証のため歯肉乳頭部付近酸素飽和度の測定を行った結果である。なお、把持体2については、条件を一定にするために、同一の把持体2を用いて評価実験を行った。
【0038】
装置使用前の安静状態時の歯肉乳頭部付近酸素飽和度を基準として、それぞれのブラシにて1分間歯肉マッサージを行い3分間安静にした後の歯肉乳頭部付近酸素飽和度の計測を行い、基準値からの酸素飽和度上昇を評価した。
【0039】
平常時の酸素飽和度に対して、マッサージ後の歯肉改善効果が顕著であったと判定されたもの(酸素飽和度が2ポイント以上上昇)は◎、効果がありと判定されたもの(0.5ポイント以上上昇)は○、軽微な効果または効果なしと判定されたもの(0.5ポイント以下)は△と標記した。
【0040】
実施例の歯茎マッサージ用ブラシ1は図3に示される、本実施形態で説明した歯茎マッサージ用ブラシ1であり、ブラシ基台10の背面側に非導電性材料からなる背面基台12を設け、通電刺激と振動刺激を同時に付与するものである。
【0041】
比較例1の歯茎マッサージ用ブラシの構成を図5に示す。このブラシは、ブラシ本体13とブラシ柄14とからなり、ブラシ柄14には歯肉への通電路を備えず振動刺激のみを付与するものである。
【0042】
比較例2の歯茎マッサージ用ブラシの構成を図6に示す。このブラシは、ブラシ本体13には電極18を備えず、ブラシ柄14においてブラシ本体13の下部に位置する箇所に電極18を備え、使用時に唾液などを介して歯茎に通電する構成であり、通電刺激と振動刺激を同時に付与するものである。
【0043】
比較例3の歯茎マッサージ用ブラシの構成を図7に示す。このブラシは、実施例のブラシと背面基台12の構成が異なるが、その他の構成は同様の構成となっている。すなわち、実施例のブラシはブラシ基台10の背面に非導電性材料からなる背面基台12を設けているのに対して、このブラシは背面基台12を非導電性材料により構成せずに、ブラシ本体13全体を導電性材料により構成している。
【0044】
いずれのブラシも、条件を同一にするために同じ把持体2に装着し、同一の通電条件(比較例1については通電は行わない)、同一の振動条件で評価実験を行った。また通電は100μAとしそれ以上の電流は流れないように制御した。
【0045】
図4に示されるように、実施例の歯茎マッサージ用ブラシ1を用いれば顕著なマッサージ効果を得ることができることが明らかになった。これは背面基台12を設けることにより、背面基台12から電流が拡散することを防止することができ、高電流密度で歯茎に通電刺激を与え、歯茎のマッサージ効果を高めることができるためと考えられる。
【0046】
また、上述した本実施形態の歯茎マッサージ用ブラシ1においては、ブラシ本体13とブラシ柄14は弾性力を有するブラシ本体13の嵌合穴16にブラシ柄14の嵌合突起17が嵌合することにより固定され、電極18が嵌合穴16においてブラシ基台12に当接することによりブラシ柄14とブラシ毛11とを電気的に接続したので、簡単にブラシ本体13とブラシ柄14を接続することができ、組立作業が容易になり製造時の工数を削減できる。
【0047】
また、ブラシ柄14を低弾性率材料で覆う構成としてもよい。このようにすることによって、歯茎マッサージ用ブラシ1使用中にブラシ柄14が意図せずに歯茎にあたり歯茎を傷つけることを防ぐことができる。
【0048】
また、ブラシ本体13はブラシ毛11を立設したブラシ基台10と背面基台12とが一部品として一体に形成される構成としてもよい。このような構成とすることで、歯茎マッサージ用ブラシ1の構成部品が少なくなり、また組立作業が容易になるので製造時の工数を削減することができる。
【0049】
また、本実施形態の別の構成として、図8に示されるように、ブラシ毛11の先端部のみが露出するように、低弾性率導電性材料からなるブラシ毛11およびブラシ基台10の表面にコーティング101を施してもよい。このような構成にすることで、電流が通電する部位はブラシ毛11の先端のみとなるので、唾液や歯茎以外の部位への電流の拡散を防ぎ、歯茎へ高電流密度通電を与えやすくすることができる。
【0050】
また、低弾性率導電性材料は導電性シリコンで構成し、非導電性材料は非導電性シリコンで構成することが望ましい。このようにすることで、歯茎など口腔内を傷つけることなく適度なマッサージ刺激を与えることができる。
【0051】
さらに把持体2の回路基板24に一定以上の電流をカットする電流値制御手段を備えるように構成してもよい。このようにすることで、過剰通電により使用者に傷害を与えることを防止することができ、過剰通電による不快な刺激を抑制することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 歯茎マッサージ用ブラシ
2 把持体
10 ブラシ基台
11 ブラシ毛
12 背面基台
13 ブラシ本体
14 ブラシ柄
15 電通路
16 嵌合穴
17 嵌合突起
18 電極
20 電池(電源部)
22 アクチュエーター(振動機構)
24 回路基盤(制御部)
101 コーティング
【技術分野】
【0001】
本願発明は、歯茎マッサージ用ブラシ及びこれを装着して使用する歯茎マッサージ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、口腔内の唾液を介して歯茎に通電する通電ブラシは知られている。この通電ブラシによれば、歯茎に電流を通電させて通電刺激を与えることにより歯茎のマッサージ効果を得ることができる。
【0003】
また、特開2008−212350号公報(特許文献1)には、先端に導電性のブラシ毛を植設した電子歯ブラシが記載されている。
【0004】
また、特開2003−153741号公報(特許文献2)には、ブラシ毛およびブラシ毛が植設された基台を弾性材料であるシリコンにより形成した歯茎マッサージ用シリコンブラシが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−212350号公報
【特許文献2】特開2003−153741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来例である通電ブラシにあっては唾液中に電流が拡散して電流密度が低くなり歯茎のマッサージ効果を十分に得られないといった問題点を有していた。
【0007】
また、特許文献1に記載の電子歯ブラシにあっては歯茎のマッサージ目的ではブラシ毛が硬く歯茎を傷めるといった問題点を有していた。またこの場合ブラシ毛をシリコンなどの低弾性材料で形成することが考えられるが、弾性材料があるが故に植毛の際にちぎれなどが生じ植毛が困難でとなる恐れがある。
【0008】
また、特許文献2に記載のシリコンブラシにあっては、シリコンは導電性シリコンでないために歯茎に通電させることができず、通電刺激によるマッサージ効果を得ることができなかった。仮にシリコンを導電性シリコンに置き換えたとしても、使用時にシリコンブラシが口腔内の歯茎以外の部位に当接し電流が拡散するために十分な効果を得ることができないといった問題点を有していた。
【0009】
本願発明は、上記従来例に鑑みて発明されたものであり、その課題は、歯茎に対して、効率的に電気刺激を与え歯茎のマッサージ効果の高い歯茎マッサージ用ブラシおよび歯茎マッサージ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本願請求項1記載の発明では、低弾性率導電性材料からなるブラシ基台とブラシ基台から一体に立設され低弾性率導電性材料からなるブラシ毛とブラシ基台においてブラシ毛を立設した側と反対側に設けられ、非導電性材料により構成される背面基台とからなるブラシ本体と、ブラシ本体から延設されるブラシ柄と、を有し、ブラシ柄に電通路を設けることによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したことを特徴としている。
【0011】
又、本願請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、前記ブラシ本体には嵌合穴が設けられ、前記ブラシ柄は、一端側に前記嵌合穴に嵌合する嵌合突起と電通路に接続され嵌合突起上に配設された電極とを有し、前記ブラシ本体と前記ブラシ柄とはブラシ本体の嵌合穴にブラシ柄の嵌合突起が嵌合することにより固定され、前記電極が嵌合穴においてブラシ基台に当接することによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したことを特徴としている。
【0012】
又、本願請求項3記載の発明では、上記請求項1または2記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、ブラシ柄が低弾性率材料で覆われていることを特徴としている。
【0013】
又、本願請求項4記載の発明では、上記請求項1乃至3のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、前記ブラシ本体はブラシ毛を立設したブラシ基台と背面基台とが一部品として一体に形成されていることを特徴としている。
【0014】
又、本願請求項5記載の発明では、上記請求項1乃至4のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、ブラシ毛の先端部のみが露出するように、ブラシ毛およびブラシ基台の表面にコーティングを施したことを特徴としている。
【0015】
又、本願請求項6記載の発明では、上記請求項1乃至5のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシにおいて、低弾性率導電性材料は導電性シリコンであり、非導電性材料は非導電性シリコンであることを特徴としている。
【0016】
又、本願請求項7記載の発明では、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシと、歯茎マッサージ用ブラシと接続一体化され、前記ブラシ柄の電通路に接続されブラシ毛に電流を通電させる電源部を有する把持体と、を備えることを特徴としている。
【0017】
又、本願請求項8記載の発明では、上記請求項7に記載の歯茎マッサージ装置において、一定値以上の電流をカットする電流値制御部を把持体に備えたことを特徴としている。
【0018】
又、本願請求項9記載の発明では、上記請求項7または8に記載の歯茎マッサージ装置において、所定の変位量で前記ブラシ毛を高速駆動させる振動機構を把持体に備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0019】
本願請求項1記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、低弾性率導電性材料からなるブラシ基台とブラシ基台から一体に立設されたブラシ毛と非導電性材料により構成される背面基台とからなるブラシ本体と、ブラシ本体から延設されるブラシ柄と、を有し、ブラシ柄に電通路を設けることによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したので、背面基台から電流が拡散することを防止することができ、高電流密度で歯茎に通電刺激を与え、歯茎のマッサージ効果を高めることができる。
【0020】
又、本願請求項2記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、特に、ブラシ本体には嵌合穴が設けられ、ブラシ柄は、一端側に嵌合穴に嵌合する嵌合突起と電通路に接続され嵌合突起上に配設された電極とを有し、ブラシ本体とブラシ柄とはブラシ本体の嵌合穴にブラシ柄の嵌合突起が嵌合することにより固定され、電極が嵌合穴においてブラシ基台に当接することによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したので、組立作業が容易になり製造時の工数を削減できる。
【0021】
又、本願請求項3記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、ブラシ柄が低弾性率材料で覆われているので、歯茎マッサージ用ブラシ使用中にブラシ柄が意図せずに歯茎にあたり歯茎を傷つけることを防ぐことができる。
【0022】
又、本願請求項4記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、ブラシ本体はブラシ毛を立設したブラシ基台と背面基台とが一部品として一体に形成されているので、構成部品が少なくなり、また組立作業が容易になるので製造時の工数を削減することができる。
【0023】
又、本願請求項5記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、ブラシ毛の先端部のみが露出するように、ブラシ毛およびブラシ基台の表面にコーティングを施したので、唾液や歯茎以外の部位への電流の拡散を防ぎ、歯茎へ高電流密度通電を与えやすくすることができる。
【0024】
又、本願請求項6記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、低弾性率導電性材料は導電性シリコンであり、非導電性材料は非導電性シリコンであるので、歯茎など口腔内を傷つけることなく適度なマッサージ刺激を与えることができる。
【0025】
又、本願請求項7記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシと、歯茎マッサージ用ブラシと接続一体化され、前記ブラシ柄の電通路に接続されブラシ毛に電流を通電される電源部を有する把持体と、を備えるので、高電流密度で歯茎に通電刺激を与え、歯茎のマッサージ効果を高めることができる。
【0026】
又、本願請求項8記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、一定値以上の電流値をカットする電流値制御部を把持体に備えるので、過剰通電による傷害を防止すると共に、過剰通電による不快な刺激を抑制することができる。
【0027】
又、本願請求項9記載の発明の歯茎マッサージ用ブラシにおいては、所定の変位量で前記ブラシ毛を高速駆動させる振動機構を把持体に備えるので、通電刺激と振動刺激を同時に与えることで、相乗効果により歯茎のマッサージ効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【図2】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシの分解斜視図である。
【図3】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ装置の断面図である。
【図4】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシのマッサージ効果を検証した評価実験における比較結果である。
【図5】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシのマッサージ効果を検証した評価実験における比較例1の歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【図6】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシのマッサージ効果を検証した評価実験における比較例2の歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【図7】本願発明の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシのマッサージ効果を検証した評価実験における比較例3の歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【図8】本願発明の別の実施形態における歯茎マッサージ用ブラシの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本願発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の歯茎マッサージ用ブラシ1を示しており、この歯茎マッサージ用ブラシ1は、低弾性率導電性材料からなるブラシ基台10とブラシ基台から一体に立設され低弾性率導電性材料からなるブラシ毛11とブラシ基台10においてブラシ毛11を立設した側と反対側に設けられ、非導電性材料により構成される背面基台12とからなるブラシ本体13と、ブラシ本体13から延設されるブラシ柄14と、を有し、ブラシ柄14に電通路15を設けることによりブラシ柄14とブラシ毛11とを電気的に接続している。
【0030】
また、本実施形態の歯茎マッサージ用ブラシ1は、図2に示すようにブラシ本体13には嵌合穴16が設けられ、前記ブラシ柄14は、一端側に前記嵌合穴16に嵌合する嵌合突起17と電通路15に接続され嵌合突起17上に配設された電極18とを有し、前記ブラシ本体13と前記ブラシ柄14とは弾性力を有するブラシ本体13の嵌合穴16にブラシ柄14の嵌合突起17が嵌合することにより固定され、前記電極18が嵌合穴16においてブラシ基台10に当接することによりブラシ柄14とブラシ毛11とを電気的に接続している。
【0031】
上述の歯茎マッサージ用ブラシ1は、図3に示されるように、把持体2に着脱可能に取付けられて使用されるものであり、歯茎マッサージ用ブラシ1と把持体2とで歯茎マッサージ装置50が構成されている。
【0032】
把持体2は、電源部としての電池20、シャフト21、振動機構としてのアクチュエーター22、把持電極23、電源部を制御する制御部としての回路基板24、を備えている。電池20はリチウムイオン電池、ニッケルカドミウム電池などの二次電池または、乾電池などから構成されている。シャフト21は導電性の部材から構成され、把持体2から突出して、上端に歯茎マッサージ用ブラシ1が取付けられる。歯茎マッサージ用ブラシ1のブラシ柄14の嵌合突起17を備えた一端側と反対側の他端側には、シャフト21と嵌合するシャフト嵌合穴19が設けられており、シャフト21がシャフト嵌合穴19に嵌合することにより把持体2に歯茎マッサージ用ブラシ1が取り付けられる。ここにおいて、ブラシ柄14に設けられた電通路15は一端側が電極18と接続されており、他端側がシャフト嵌合穴19内に突出した突起電極100と接続されている。すなわち、シャフト21をシャフト嵌合穴19に挿入すると、シャフト21により、突起電極100がシャフト嵌合穴19の外周方向に押し戻されるとともに、シャフト21に当接し、シャフト21と電通路15とが突起電極100を介して接続される。
【0033】
また、回路基板24と把持電極23とは、それぞれ電池20と電気的に接続されており、電池20、回路基板24、シャフト21、突起電極100、電通路15、電極18、ブラシ基台10、ブラシ毛11、使用者の歯茎、使用者の身体、使用者の手、および把持電極23によって閉回路が形成されて、この閉回路に電流を流すことにより歯茎に電気的な刺激を与えることができる。
【0034】
また、シャフト21は、アクチュエーター22からの駆動力によって、上下方向(軸方向)への往復運動を行い、歯茎マッサージ用ブラシ1にアクチュエーター22の駆動力を伝達する。アクチュエーター22は、電池20からの電力によってシャフト21を上下方向(長手方向)への往復運動などの動作をさせる。
【0035】
次に本願発明の歯茎マッサージ装置によるマッサージ効果を確認するために行った評価実験の検証結果について説明する。
【0036】
歯茎マッサージ後に少なくとも歯肉乳頭部付近の酸素飽和度の上昇が見られれば歯肉の炎症改善効果が見込めるとことが、一般に知られており、この歯肉乳頭部付近の酸素飽和度上昇を歯茎マッサージ効果の指標とした。
【0037】
図4は異なる4つの歯茎マッサージ用ブラシ1を用いて効果検証のため歯肉乳頭部付近酸素飽和度の測定を行った結果である。なお、把持体2については、条件を一定にするために、同一の把持体2を用いて評価実験を行った。
【0038】
装置使用前の安静状態時の歯肉乳頭部付近酸素飽和度を基準として、それぞれのブラシにて1分間歯肉マッサージを行い3分間安静にした後の歯肉乳頭部付近酸素飽和度の計測を行い、基準値からの酸素飽和度上昇を評価した。
【0039】
平常時の酸素飽和度に対して、マッサージ後の歯肉改善効果が顕著であったと判定されたもの(酸素飽和度が2ポイント以上上昇)は◎、効果がありと判定されたもの(0.5ポイント以上上昇)は○、軽微な効果または効果なしと判定されたもの(0.5ポイント以下)は△と標記した。
【0040】
実施例の歯茎マッサージ用ブラシ1は図3に示される、本実施形態で説明した歯茎マッサージ用ブラシ1であり、ブラシ基台10の背面側に非導電性材料からなる背面基台12を設け、通電刺激と振動刺激を同時に付与するものである。
【0041】
比較例1の歯茎マッサージ用ブラシの構成を図5に示す。このブラシは、ブラシ本体13とブラシ柄14とからなり、ブラシ柄14には歯肉への通電路を備えず振動刺激のみを付与するものである。
【0042】
比較例2の歯茎マッサージ用ブラシの構成を図6に示す。このブラシは、ブラシ本体13には電極18を備えず、ブラシ柄14においてブラシ本体13の下部に位置する箇所に電極18を備え、使用時に唾液などを介して歯茎に通電する構成であり、通電刺激と振動刺激を同時に付与するものである。
【0043】
比較例3の歯茎マッサージ用ブラシの構成を図7に示す。このブラシは、実施例のブラシと背面基台12の構成が異なるが、その他の構成は同様の構成となっている。すなわち、実施例のブラシはブラシ基台10の背面に非導電性材料からなる背面基台12を設けているのに対して、このブラシは背面基台12を非導電性材料により構成せずに、ブラシ本体13全体を導電性材料により構成している。
【0044】
いずれのブラシも、条件を同一にするために同じ把持体2に装着し、同一の通電条件(比較例1については通電は行わない)、同一の振動条件で評価実験を行った。また通電は100μAとしそれ以上の電流は流れないように制御した。
【0045】
図4に示されるように、実施例の歯茎マッサージ用ブラシ1を用いれば顕著なマッサージ効果を得ることができることが明らかになった。これは背面基台12を設けることにより、背面基台12から電流が拡散することを防止することができ、高電流密度で歯茎に通電刺激を与え、歯茎のマッサージ効果を高めることができるためと考えられる。
【0046】
また、上述した本実施形態の歯茎マッサージ用ブラシ1においては、ブラシ本体13とブラシ柄14は弾性力を有するブラシ本体13の嵌合穴16にブラシ柄14の嵌合突起17が嵌合することにより固定され、電極18が嵌合穴16においてブラシ基台12に当接することによりブラシ柄14とブラシ毛11とを電気的に接続したので、簡単にブラシ本体13とブラシ柄14を接続することができ、組立作業が容易になり製造時の工数を削減できる。
【0047】
また、ブラシ柄14を低弾性率材料で覆う構成としてもよい。このようにすることによって、歯茎マッサージ用ブラシ1使用中にブラシ柄14が意図せずに歯茎にあたり歯茎を傷つけることを防ぐことができる。
【0048】
また、ブラシ本体13はブラシ毛11を立設したブラシ基台10と背面基台12とが一部品として一体に形成される構成としてもよい。このような構成とすることで、歯茎マッサージ用ブラシ1の構成部品が少なくなり、また組立作業が容易になるので製造時の工数を削減することができる。
【0049】
また、本実施形態の別の構成として、図8に示されるように、ブラシ毛11の先端部のみが露出するように、低弾性率導電性材料からなるブラシ毛11およびブラシ基台10の表面にコーティング101を施してもよい。このような構成にすることで、電流が通電する部位はブラシ毛11の先端のみとなるので、唾液や歯茎以外の部位への電流の拡散を防ぎ、歯茎へ高電流密度通電を与えやすくすることができる。
【0050】
また、低弾性率導電性材料は導電性シリコンで構成し、非導電性材料は非導電性シリコンで構成することが望ましい。このようにすることで、歯茎など口腔内を傷つけることなく適度なマッサージ刺激を与えることができる。
【0051】
さらに把持体2の回路基板24に一定以上の電流をカットする電流値制御手段を備えるように構成してもよい。このようにすることで、過剰通電により使用者に傷害を与えることを防止することができ、過剰通電による不快な刺激を抑制することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 歯茎マッサージ用ブラシ
2 把持体
10 ブラシ基台
11 ブラシ毛
12 背面基台
13 ブラシ本体
14 ブラシ柄
15 電通路
16 嵌合穴
17 嵌合突起
18 電極
20 電池(電源部)
22 アクチュエーター(振動機構)
24 回路基盤(制御部)
101 コーティング
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低弾性率導電性材料からなるブラシ基台とブラシ基台から一体に立設され低弾性率導電性材料からなるブラシ毛とブラシ基台においてブラシ毛を立設した側と反対側に設けられ、非導電性材料により構成される背面基台とからなるブラシ本体と、
ブラシ本体から延設されるブラシ柄と、
を有し、ブラシ柄に電通路を設けることによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したことを特徴とする歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項2】
前記ブラシ本体には嵌合穴が設けられ、前記ブラシ柄は、一端側に前記嵌合穴に嵌合する嵌合突起と電通路に接続され嵌合突起上に配設された電極とを有し、前記ブラシ本体と前記ブラシ柄とはブラシ本体の嵌合穴にブラシ柄の嵌合突起が嵌合することにより固定され、前記電極が嵌合穴においてブラシ基台に当接することによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したことを特徴とする請求項1に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項3】
ブラシ柄が低弾性率材料で覆われていることを特徴とする請求項1または2に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項4】
前記ブラシ本体はブラシ毛を立設したブラシ基台と背面基台とが一部品として一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項5】
ブラシ毛の先端部のみが露出するように、ブラシ毛およびブラシ基台の表面にコーティングを施したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項6】
低弾性率導電性材料は導電性シリコンであり、非導電性材料は非導電性シリコンであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシと、
歯茎マッサージ用ブラシと接続一体化され、前記ブラシ柄の電通路に接続されブラシ毛に電流を通電させる電源部を有する把持体と、を備えることを特徴とする歯茎マッサージ装置。
【請求項8】
一定値以上の電流をカットする電流値制御部を把持体に備えたことを特徴とする請求項7記載の歯茎マッサージ装置。
【請求項9】
所定の変位量で前記ブラシ毛を高速駆動させる振動機構を把持体に備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の歯茎マッサージ装置。
【請求項1】
低弾性率導電性材料からなるブラシ基台とブラシ基台から一体に立設され低弾性率導電性材料からなるブラシ毛とブラシ基台においてブラシ毛を立設した側と反対側に設けられ、非導電性材料により構成される背面基台とからなるブラシ本体と、
ブラシ本体から延設されるブラシ柄と、
を有し、ブラシ柄に電通路を設けることによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したことを特徴とする歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項2】
前記ブラシ本体には嵌合穴が設けられ、前記ブラシ柄は、一端側に前記嵌合穴に嵌合する嵌合突起と電通路に接続され嵌合突起上に配設された電極とを有し、前記ブラシ本体と前記ブラシ柄とはブラシ本体の嵌合穴にブラシ柄の嵌合突起が嵌合することにより固定され、前記電極が嵌合穴においてブラシ基台に当接することによりブラシ柄とブラシ毛とを電気的に接続したことを特徴とする請求項1に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項3】
ブラシ柄が低弾性率材料で覆われていることを特徴とする請求項1または2に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項4】
前記ブラシ本体はブラシ毛を立設したブラシ基台と背面基台とが一部品として一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項5】
ブラシ毛の先端部のみが露出するように、ブラシ毛およびブラシ基台の表面にコーティングを施したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項6】
低弾性率導電性材料は導電性シリコンであり、非導電性材料は非導電性シリコンであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の歯茎マッサージ用ブラシと、
歯茎マッサージ用ブラシと接続一体化され、前記ブラシ柄の電通路に接続されブラシ毛に電流を通電させる電源部を有する把持体と、を備えることを特徴とする歯茎マッサージ装置。
【請求項8】
一定値以上の電流をカットする電流値制御部を把持体に備えたことを特徴とする請求項7記載の歯茎マッサージ装置。
【請求項9】
所定の変位量で前記ブラシ毛を高速駆動させる振動機構を把持体に備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の歯茎マッサージ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2011−24863(P2011−24863A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−175040(P2009−175040)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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