説明

段差用歩廊・階段兼用リフト

【課題】従来段差のあるところで、車椅子で上がる昇降装置(リフト)は、位置が昇降点で、上床に密着しなければならないので、健常者が利用しにくいため、別にスペースを設けなければならず、設計・費用の面で、問題が多い。
【解決手段】上部床板部に固定金員を設け、これを軸支して、踏板部分の両端をに各2本の支持フレームを取り付け、2本の支持フレームをずらす事によって、階段状にしたり、水平状の歩廊に形状を変える事ができる。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】
本発明は、高齢者、障害者を考慮した介護用機器特にバリアフリー技術の分野に属するもので、神社、寺院、福祉施設などで階段、坂道などを作る際、この技術を使用すると便利である。
特に、神社、寺院等の場合は、寂蓼間の強いこれらの人々の心のかけ橋として祭式段に上がることのできなかった人にとっては有用な技術と言える。
【0002】
【従来技術】
従来はエレベーターの設置か、低いものであれば介護用段差解消機ということになっていたが、これらのものでは雨受け側溝とか樹木、灯籠、碑文などの設備があって場所の選定が困難であったが、本設備は、自由に角度、曲がりなどで設置対応ができる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
神社、寺院では、祭式段まで数段の階段が殆どの場合設けられているため、その手前での参拝しかできず不便であったし、講堂、舞台なども車椅子の登壇には多くの人手を要し、しかも危険であったが、この装置を設置すればその問題も解消できる。また健常者、障害者双方がひとつの設備で利用できる有利さがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
A 上段床板部11に接続する形で固定踏み台を設け、その取り付け金具1及 び2の前後の両端で軸支する2本の、踏み板支持フレーム9及び10の反 対側先端をテーブルリフター7にスライドできる形で接続する(8)こと によって、上昇点で複数の踏み板が水平に並び、車椅子を手軽に上げ、水 平移動が可能になる。
B 複数の踏み板5は、その手前側を上(外側)フレームに下向きに取り付け られた金具4に軸支し、他方の端を下(内側)フレームに軸支されたロー ラの上に載せて踏み板を水平化した。
C 上昇、下降の際生じる、フレームの長さ調整は、テーブルリフターの両サ イドに設けたスライドガイド8で吸収した。
またこれに伴う段差の大きい装置については、基底架台に必要数の踏み板 6を固定設置することによって解決した。
D 現有設備との調和は、踏み板、フレーム、手すり部分など外から見える部 分について木製板などを張り合せすることによって対応する。
E テーブルリフター7の上面高さは、ピットを設けることにによってフラッ ト化するが、場合によっては傾斜板を用いて乗り込みできるようにする。
F 安全面は、両サイドは20の壁によって閉鎖し、テーブルリフター手前部 分は21のジャバラを取り付けリフター内部への侵入を防ぐ。
G 安全面でまた本装置上面に自由に出入りすることを防ぐために両端に安全 シャツター図3を取りつけると共に、操作過程で車椅子が落下することな どないように乗り込み位置を定め、自由に前後しないようにストッパー2 2が乗り込み後働く機構とする。
H 危険を回避するために作動中は、操作ボタンは効かない制御をとする
【0005】
【考案の実施の形態】
以下図1〜図5を参照して本考案に係る具体的な説明を行う。
図1は本考案に係る段差用歩廊・階段兼用リフトの形態を示す。階段使用例 図2は上昇し歩廊となった形の使用例 図3は、各安全装置の遮断機(シャッター) 実施例 図4は安全カバー設置の実施例 図5はストッパー設置の実施例
【0006】
図1に示す本考案は床板接続部、階段・歩廊部、テーブルリフター接続部、テーブルリフター部、安全カバー部、安全装置部に区分される。
【0007】
階段状の踏み板5をテーブルリフター上昇位置で完全に水平を保ち、しかも相並ぶ踏み板間に透き間を作らずしかも凹凸のない状態を作るため、両側軸支3及び4の部分が水平化し、軸支間の距離に誤差ができない構造とした。
【0008】
左右の上下支持フレーム9及び10は上部床部に繋がる1の固定金具の離れた2つの支持点24と25に軸支され、ここには負荷がかかるため強度補強を要した。
【0009】
各踏み台の高さは一定であることを要し、高低差の大きい場合、6の固定踏み板部を取りつけるがこの高さも加えて1段の高さを決定する。
【0010】
図3の部品15のシャッターバーは急な下降は危険なため17のワイヤーをねじ回転で下げるため動きはゆるい。
【0011】
図3の16はシャッター支柱、14はシャッターバー受け、19はネジ式の上下機構
【0012】
【考案の効果】
本考案は1つの装置で健常者は階段で使用でき、車椅子利用者並びに、健康障害者はリフターの昇降で歩廊移動できるため、有用で経済的で、新たな建築などでは今後は必要設備となることと言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る段差用歩廊・階段兼用リフトの形態を示す。階段使用例
【図2】上昇し歩廊となった形の使用例
【図3】各安全装置の遮断機(シャッター) 実施例
【図4】安全カバー設置の実施例
【図5】ストッパー設置の実施例
【符号の説明】
1 床板部支柱固定金具
2 床板部接続固定金具
3 踏み板部支持ローラ
4 踏み板軸支部
5 踏み板
6 固定踏み板
7 ガイドフレーム
8 ガイドバー接続部
9 下部支持フレーム
10 上部支持フレーム
11 上部床板部
12 テーブルリフト
13 固定踏み板
14 シャッターバー受け金具
15 シャッターバー
16 シャッター支柱
17 端位置検出センサー
18 シャッター用モータ
19 回転軸
20 安全サイド壁
21 安全ジャバラ
22 ストッパー
23 安全対策用光電管
24 支持フレーム軸支部

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】上部床板部に固定金員を設けこれを軸支して、両側に各2本の支持フレームを取り付け、その先端を穴加工して、それぞれをテーブルリフターのガイドバー先端にボルト止めし、リフトが上昇すると、フラットな歩廊に、下降すると階段形状となる段差用歩廊・階段兼用リフト。
【請求項2】複数の踏み板部の両端は左右とも上下2本の支持フレームに軸支され、車椅子が載乗されるテーブルリフターが上昇すると、その軸支位置の工夫設定によって水平になり、車椅子を軽く移動渡り切ることができる段差用歩廊・階段兼用リフト。
【請求項3】上昇点で踏み板が水平に並置されるようにするために、並列に並ぶ上側に位置する支持フレームには踏み板を軸支する金具を下側に突き出す形で取り付け、同時に、下部支持フレームには上部床板部の上部支持フレームの支持軸を避けるため、U字形形状に屈曲した支持フレーム依る段差用歩廊・階段兼用リフト。
【請求項4】2本の支持フレームの前面を上側(外側につく)で支持し、奥側を下側(内側)フレームに取りつけたローラ上に乗せて踏み板の水平を保つ段差用歩廊・階段兼用リフト。
【請求項5】最上段は床面に合わせて固定し、それを固定するフレームの前面位置に、上側(前面)踏み台を軸支するフレームを軸支し、その固定フレームの上段床側に下側(奥側)を軸支する下側フレームを軸支する構を持つ段差用歩廊・階段兼用リフト
【請求項6】テーブルリフターとの接続部の踏み板は、下降時のテーブルリフターのテーブル高さに合わせて固定し、踏み板を軸支する両サイドのフレームはガイドバーを伴い、この部分がテーブルリフター両サイドにつく角パイプ状のガイドフレーム内に上昇時には入り、高低差の大きい装置の時は、テーブルリフター最初の1段または2段目は基底架台に固定する段差用歩廊、階段兼用リフト
【請求項7】車椅子などの歩廊使用と階段使用を区分した上段、下段両側に操作ボタンを設け、いずれかの使用中は、例えボタン操作しても駆動しない、またこの装置内に人がいることを確認するセンサーを設け、搭乗中の場合も操作ボタンは始動しない段差用歩廊・階段兼用リフト
【請求項8】車椅子使用の場合、歩廊使用の操作ボタンを押すと下段ではテーブルリフター手前の遮断機式のシャッターが開くと共に、7のテーブルリフター奥側の位置の床面に着いた22のストッパーが上り、車椅子がその位置まで達するとそのストッパー両側から通す23の光電センサーが感知して、この情報によって車椅子後ろ側に設けたストッパーが上り同時に遮断機バー15が下りる。
【請求項9】上昇点に達すると前側ストッパーが上り、上部反対側乗り口のシャッターが開き、渡り終わることができる段差用歩廊・階段兼用リフター
【請求項10】車椅子で上側から降りる場合も、これと同様の安全装置が働き、操作ボタンを押すと、乗り口のシャッターが開き、同時にテーブルリフター行き先側のストッパーが上り、到着を示すセンサーが感知すると後ろ側のストッパーが上り、下降を開始する、最低点に達すると前後のストッパー及びシャッターが開き通行できる段差用歩廊・階段兼用リフト。
【請求項11】寺院などでは、表面構造材を自由に選定できる段差用歩廊・階段兼用リフト

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【登録番号】実用新案登録第3089336号(U3089336)
【登録日】平成14年7月31日(2002.7.31)
【発行日】平成14年10月25日(2002.10.25)
【考案の名称】段差用歩廊・階段兼用リフト
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願2002−3083(U2002−3083)
【出願日】平成14年4月16日(2002.4.16)
【出願人】(599160251)株式会社ハイワース (1)