説明

殺内部寄生虫剤

【課題】経皮的などの局所的に適用することができる動物の殺内部寄生虫剤の提供。
【解決手段】下記18個の環原子を有する環状デプシペプチドに代表される、アミノ酸及びヒドロキシカルボン酸から成り且つ6〜30個の環原子を含有する環状デプシペプチドを含有する組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は環状デプシペプチドを含む経皮的に投与可能な組成物、それらの調製及び内部寄生虫の抑制のためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
環状デプシペプチドPF1022及び内部寄生虫に対するその作用は特許文献1から既知である。
【0003】
さら別の環状デプシペプチド及びそれらの殺内部寄生虫作用は特許文献2、3、及び4の主題である。
【0004】
特許文献5は、注入による使用のための抗菌作用を有する化合物を含む組成物を記載している。従ってこれらの組成物は本発明に従う組成物と基本的に異なる。
【0005】
経皮的浸透のための強化物質が特許文献6に記載されている。しかしながらこれらの物質はデプシペプチドのための溶媒として用いるのに適しておらず、従って経皮用組成物のための界面活性剤添加物として用いるためにのみ考慮され得る。
【0006】
しかしながら、先行技術の組成物の有効性及び/又は作用の持続は、特にある種の生物に対して及び/又は低い適用濃度において、すべての使用分野で完全に満足できるわけではない。
【0007】
例えば有効性、作用の持続、活性範囲、使用範囲、毒性、活性化合物の組合わせ、調製助剤との組合わせ及び耐性の可能性に関し、現在の薬剤が満たさなければならない多種の(multivarious)必要条件のために、新規な薬剤の開発はいつまでも終わることのない仕事であり、少なくともいくつかの側面において、先行技術の組成物と比較して利点を有している新規な組成物に対する大きな要求が常にある。
【0008】
殺内部寄生虫的に活性な化合物を動物保有者(animal keeper)に可能な限り容易に投与するために、経皮的に投与することができる組成物を提供するのがさらに望ましい。
【0009】
文献から既知の通り、局所的投与の場合に>1000uの分子量を有する分子が皮膚に浸透するのは非常に困難である。比較的高い分子量を有するペプチド又はタンパク質にとって、浸透は特に困難である(非特許文献1、2及び3)。しかしながら、殺内部寄生虫的に活性な化合物にとって浸透は前提条件であり、それは化合物が胃腸管中の内部寄生虫に対して作用するべきだからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】EP−A 382 173
【特許文献2】ドイツ特許出願DE−A 4 317 432.9
【特許文献3】ドイツ特許出願DE−A 4 317 457.4
【特許文献4】ドイツ特許出願DE−A 4 317 458.2
【特許文献5】米国特許第3 004 894
【特許文献6】特許出願EP−A 0 268 460
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Cevc et al,Exp.Opin.Invest Drugs 1997 6,12
【非特許文献2】Pharmazeutische Technologie,Bauer,Froemming,Fuehrer,1993,p.364
【非特許文献3】Thieme Verlag;Gurny,Teubner,Dermal and Transdermal Drug Delivery,1993,p.131,Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft
【発明の概要】
【0012】
本発明は、局所的及び経皮的に投与することができ、アミノ酸及びヒドロキシカルボン酸構成単位から成り且つ6〜30個の環もしくは鎖原子を含有するシクロデプシペプチドを含む殺内部寄生虫性組成物を提供する。
【0013】
驚くべきことに今回、上記のデプシペプチド(>1000uの分子量を有する)を本発明に従う組成物の形態で、例えば犬又は猫のような動物に局所的に適用すると、それらが完全な製薬学的活性を示すことが見いだされた。
【0014】
さらに、デプシペプチドは既知の局所用調剤中で非常に急速に分解するのに(例えばEP A 0 682 869に記載されているように)、本発明に従う組成物中のデプシペプチドが長期間安定性を示すことは驚くべきことであった。
【0015】
さらに、既知の組成物と対照的に、本発明に従う組成物は完全な生物学的活性を示す。
【0016】
本発明は以下のものを提供する:
1.環状デプシペプチドをそれのみで又は他の活性化合物との混合物として含み、溶媒もしくは溶媒混合物を含むこと及び組成物が動物における局所的投与に適していることを特徴とする組成物
2.1,2−イソプロピリデングリセロールを含むことを特徴とする1項に従う組成物
3.1,2−イソプロピリデングリセロール及びベンジルアルコール及び/又はプロピレングリコールジアセテートを含むことを特徴とする1項に従う組成物
4.ベンジルアルコール及びプロピレングリコールジアセテートを含むことを特徴とする1項に従う組成物
を提供する。
【0017】
本発明はさらに、アミノ酸及びヒドロキシカルボン酸環成分から成り且つ6〜30個の環もしくは鎖原子を含有する環状デプシペプチドを含む、局所的に投与可能な殺内部寄生虫性組成物の調製物を提供する。
【0018】
好ましい環状デプシペプチドは、18〜24個の環原子を有するもの、特に24個の環原子を有するものである。
【0019】
18個の環原子を有するデプシペプチドには一般式(I):
【0020】
【化1】

【0021】
[式中、
1、R3及びR5は互いに独立して水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、ヒドロキシアルキル、アルカノイルオキシアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、メルカプトアルキル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アリールアルコキシカルボニルアルキル、カルバモイルアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、場合により1もしくは2個のベンジルオキシカルボニル基又は1、2、3もしくは4個のアルキル基で置換されていることができるグアニジノアルキル、アルコキシカルボニルアミノアルキル、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)アミノアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル及び場合により置換されていることができるアリールアルキルを示し、可能な置換基はハロゲン、ヒドロキシル、アルキル及びアルコキシであり、
2、R4及びR6は互いに独立して水素、最高で8個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状アルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルキル、アルカノイルオキシアルキル、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アリールアルコキシカルボニルアルキル、カルバモイルアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシカルボニルアミノアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、場合により置換されていることができるアリール又はアリールアルキルを示し、可能な置換基はハロゲン、ヒドロキシル、アルキル及びアルコキシである]
の化合物ならびにそれらの光学異性体及びラセミ体が含まれる。
【0022】
式(I)
【0023】
【化2】

【0024】
[式中、
1、R3及びR5は互いに独立して直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C8−アルキル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、sec−ヘプチル、tert−ヘプチル、オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、ヒドロキシ−C1−C6−アルキル、特にヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、C1−C4−アルカノイルオキシ−C1−C6−アルキル、特にアセトキシメチル、1−アセトキシエチル、C1−C4−アルコキシ−C1−C6−アルキル、特にメトキシメチル、1−メトキシエチル、アリール−C1−C4−アルキルオキシ−C1−C6−アルキル、特にベンジルオキシメチル、1−ベンジルオキシエチル、メルカプト−C1−C6−アルキル、特にメルカプトメチル、C1−C4−アルキルチオ−C1−C6−アルキル、特にメチルチオエチル、C1−C4−アルキルスルフィニル−C1−C6−アルキル、特にメチルスルフィニルエチル、C1−C4−アルキルスルホニル−C1−C6−アルキル、特にメチルスルホニルエチル、カルボキシ−C1−C6−アルキル、特にカルボキシメチル、カルボキシエチル、C1−C4−アルコキシカルボニル−C1−C6−アルキル、特にメトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、C1−C4−アリールアルコキシカルボニル−C1−C6−アルキル、特にベンジルオキシカルボニルメチル、カルバモイル−C1−C6−アルキル、特にカルバモイルメチル、カルバモイルエチル、アミノ−C1−C6−アルキル、特にアミノプロピル、アミノブチル、C1−C4−アルキルアミノ−C1−C6−アルキル、特にメチルアミノプロピル、メチルアミノブチル、C1−C4−ジアルキルアミノ−C1−C6−アルキル、特にジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノブチル、グアニジノ−C1−C6−アルキル、特にグアニジノプロピル、C1−C4−アルコキシカルボニルアミノ−C1−C6−アルキル、特にtert−ブトキシカルボニルアミノプロピル、tert−ブトキシカルボニルアミノブチル、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)アミノ−C1−C6−アルキル、特に9−フルオレニル−メトキシカルボニル(Fmoc)アミノプロピル、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)アミノブチル、C2−C8−アルケニル、特にビニル、アリル、ブテニル、C3−C7−シクロアルキル、特にシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、C3−C7−シクロアルキル−C1−C4−アルキル、特にシクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、場合によりハロゲン、特にフッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素、ヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、特にメトキシもしくはエトキシ、C1−C4−アルキル、特にメチルより成る群からの基で置換されていることができるフェニル−C1−C4−アルキル、特にフェニルメチルを示し、
2、R4及びR6は互いに独立して直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C8−アルキル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、s
ec−ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、sec−ヘプチル、tert−ヘプチル、オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、ヒドロキシ−C1−C6−アルキル、特にヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、C1−C4−アルカノイルオキシ−C1−C6−アルキル、特にアセトキシメチル、1−アセトキシエチル、C1−C4−アルコキシ−C1−C6−アルキル、特にメトキシメチル、1−メトキシエチル、アリール−C1−C4−アルキルオキシ−C1−C6−アルキル、特にベンジルオキシメチル、1−ベンジルオキシエチル、メルカプト−C1−C6−アルキル、特にメルカプトメチル、C1−C4−アルキルチオ−C1−C6−アルキル、特にメチルチオエチル、C1−C4−アルキルスルフィニル−C1−C6−アルキル、特にメチルスルフィニルエチル、C1−C4−アルキルスルホニル−C1−C6−アルキル、特にメチルスルホニルエチル、カルボキシ−C1−C6−アルキル、特にカルボキシメチル、カルボキシエチル、C1−C4−アルコキシカルボニル−C1−C6−アルキル、特にメトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、C1−C4−アリールアルコキシカルボニル−C1−C6−アルキル、特にベンジルオキシカルボニルメチル、カルバモイル−C1−C6−アルキル、特にカルバモイルメチル、カルバモイルエチル、アミノ−C1−C6−アルキル、特にアミノプロピル、アミノブチル、C1−C4−アルキルアミノ−C1−C6−アルキル、特にメチルアミノプロピル、メチルアミノブチル、C1−C4−ジアルキルアミノ−C1−C6−アルキル、特にジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノブチル、C2−C8−アルケニル、特にビニル、アリル、ブテニル、C3−C7−シクロアルキル、特にシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、C3−C7−シクロアルキル−C1−C4−アルキル、特にシクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、場合によりハロゲン、特にフッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素、ヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、特にメトキシもしくはエトキシ、C1−C4−アルキル、特にメチルより成る群からの基で置換されていることができるフェニル、フェニル−C1−C4−アルキル、特にフェニルメチルを示す]
の化合物ならびにそれらの光学異性体及びラセミ体が好ましい。
【0025】
1、R3及びR5が互いに独立して直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C8−アルキル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、sec−ヘプチル、オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、ヒドロキシ−C1−C6−アルキル、特にヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、C1−C4−アルカノイルオキシ−C1−C6−アルキル、特にアセトキシメチル、1−アセトキシエチル、C1−C4−アルコキシ−C1−C6−アルキル、特にメトキシメチル、1−メトキシエチル、アリール−C1−C4−アルキルオキシ−C1−C6−アルキル、特にベンジルオキシメチル、1−ベンジルオキシエチル、C1−C4−アルコキシカルボニルアミノ−C1−C6−アルキル、特にtert−ブトキシカルボニルアミノプロピル、tert−ブトキシカルボニルアミノブチル、C2−C8−アルケニル、特にビニル、アリル、C3−C7−シクロアルキル、特にシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、C3−C7−シクロアルキル−C1−C4−アルキル、特にシクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、場合により1個もしくはそれより多い同一もしくは異なる上記で挙げた基で置換されていることができるフェニル−C1−C4−アルキル、特にフェニルメチルを示し、
2、R4及びR6が互いに独立して直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C8−アルキル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、sec−ヘプチル、tert−ヘプチル、オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、ヒドロキシ−C1−C6−アルキル、特にヒドロキシメチル、アリール−C1−C4−アルキルオキシ−C1−C6−アルキル、特にベンジルオキシメチル、1−ベンジルオキシエチル、カルボキシ−C1−C6−アルキル、特にカルボキシメチル、カルボキシエチル、C1−C4−アルコキシカルボニル−C1−C6−アル
キル、特にメトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、C1−C4−アリール−アルコキシカルボニル−C1−C6−アルキル、特にベンジルオキシカルボニルメチル、C1−C4−アルキルアミノ−C1−C6−アルキル、特にメチルアミノプロピル、メチルアミノブチル、C1−C4−ジアルキルアミノ−C1−C6−アルキル、特にジメチルアミノプロピル、ジメチルアミノブチル、C2−C8−アルケニル、特にビニル、アリル、ブテニル、C3−C7−シクロアルキル、特にシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、C3−C7−シクロアルキル−C1−C4−アルキル、特にシクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチル−メチル、場合により1個もしくはそれより多い同一もしくは異なる多い上記で挙げた基で置換されていることができるフェニル、フェニル−C1−C4−アルキル、特にフェニルメチルを示す
式(I)の化合物ならびにそれらの光学異性体及びラセミ体が特に好ましい。
【0026】
1、R3及びR5が互いに独立して直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C8−アルキル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、sec−ヘプチル、オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、C2−C8−アルケニル、特にアリル、C3−C7−シクロアルキル−C1−C4−アルキル、特にシクロヘキシルメチル、フェニル−C1−C4−アルキル、特にフェニルメチルを示し、
2、R4及びR6が互いに独立して直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C8−アルキル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、sec−ヘプチル、オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、C2−C8−アルケニル、特にビニル、アリル、C3−C7−シクロアルキル−C1−C4−アルキル、特にシクロヘキシルメチル、場合により1個もしくはそれより多い同一もしくは異なる多い上記で挙げた基で置換されていることができるフェニル−C1−C4−アルキル、特にフェニルメチルを示す
式(I)の化合物ならびにそれらの光学異性体及びラセミ体が特別に好ましい。
【0027】
本発明の目的のために、光学的に活性な立体異性体で又はラセミ混合物として存在し得るすべての一般式(I)の化合物を用いることができる。しかしながら本発明に従い、一般式(I)の化合物の光学的に活性な立体異性体を用いるのが好ましい。
【0028】
特定的に、基R1〜R6が下記に定義する通りである以下の一般式(I)の化合物を挙げることができる:
【0029】
【表1−1】

【0030】
【表1−2】

【0031】
挙げることができる別のデプシペプチドは、EP−A 382 173から既知の下記の式のPF 1022である:
【0032】
【化3】

【0033】
挙げることができる他のデプシペプチドは、PCT出願WO 93/19053から既知の化合物である。
【0034】
WO 93/19053から、次式:
【0035】
【化4】

【0036】
[式中、
ZはN−モルホリニル、アミノ、モノ−もしくはジメチルアミノを示す]
の化合物を特に挙げることができる。
【0037】
これらの中で今度は、ビス−モルホリノ誘導体(Z=N−モルホリニル)が特に好ましい。
【0038】
下記の式:
【0039】
【化5】

【0040】
[式中、
1、R2、R3、R4は互いに独立して水素、C1−C10−アルキル又はアリール、特にフェニルを示し、それは場合によりヒドロキシル、C1−C10−アルコキシもしくはハロゲンで置換されていることができる]
の化合物も挙げることができる。
【0041】
一般式(I)の化合物は既知であり、EP−A−382 173、DE−A 4 317 432、DE−A 4 317 457、DE−A 4 317 458、EP−A−634 408、EP−A−718 293、EP−A−872 481、EP−A−685 469、EP−A−626 375、EP−A−664 297、EP−A−669 343、EP−A−787 141、EP−A−865 498、EP−A−903 347に記載されている方法により得られ得る。
【0042】
24個の環原子を有する環状デプシペプチドは一般式(Ia)
【0043】
【化6】

【0044】
[式中、
1a2a、R11a及びR12aは互いに独立してC1−C8−アルキル、C1−C8−ハロゲノアルキル、C3−C6−シクロアルキル、アラルキル又はアリールを示し、
3a5a、R7a、R9aは互いに独立して水素又は直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C8−アルキルを示し、それは場合によりヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、カルボキシル、
【0045】
【化7】

【0046】
カルボキシアミド、
【0047】
【化8】

【0048】
イミダゾリル、インドリル、グアニジノ、−SH又はC1−C4−アルキルチオで置換されていることができ、さらにアリール又はアラルキルを示し、それらはハロゲン、ヒドロキ
シル、C1−C4−アルキル、C1−C4−アルコキシで置換されていることができ、
4a6a、R8a、R10aは互いに独立して水素、直鎖状C1−C5−アルキル、C2−C6−アルケニル、C3−C7−シクロアルキルを示し、それらは場合によりヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、カルボキシル、カルボキシアミド、イミダゾリル、インドリル、グアニジノ、SH又はC1−C4−アルキルチオで置換されていることができ、及び又、アリールもしくはアラルキルを示し、それらはハロゲン、ヒドロキシル、C1−C4−アルキルもしくはC1−C4−アルコキシで置換されていることができる]
の化合物ならびにそれらの光学異性体及びラセミ体も含む。
【0049】
1a、R2a、R11a及びR12aが互いに独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−、s−、t−ブチル又は場合によりハロゲン、C1−C4−アルキル、OH、C1−C4−アルコキシで置換されていることができるフェニルを示し、及び又、ベンジルもしくはフェニルエチルを示し、それらは場合によりフェニルに関して挙げた基で置換されていることができ;
3a〜R10aが上記で定義した通りである
式(Ia)の化合物を用いるのが好ましい。
【0050】
1a、R2a、R11a及びR12aが互いに独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はn−、s−、t−ブチルを示し、
3a5a、R7a、R9aが水素、直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C8−アルキル、特にメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、n−、s−、t−ブチルを示し、それらは場合によりC1−C4−アルコキシ、特にメトキシ、エトキシ、イミダゾリル、インドリルもしくはC1−C4−アルキルチオ、特にメチルチオ、エチルチオで置換されていることができ、さらにフェニル、ベンジル又はフェネチルを示し、それらは場合によりハロゲン、特に塩素で置換されていることができ、
4a6a、R8a、R10aが互いに独立して水素、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、ビニル、シクロヘキシルを示し、それらは場合によりメトキシ、エトキシ、イミダゾリル、インドリル、メチルチオ、エチルチオで置換されていることができ、及び又、イソプロピル、s−ブチルを示し、さらに場合によりハロゲン−置換されていることができるフェニル、ベンジル又はフェニルエチルを示す
式(Ia)の化合物が特に好ましい。
【0051】
式(Ia)の化合物は同様に、EP−A−382 173、DE−A 4 317 432、DE−A 4 317 457、DE−A 4 317 458、EP−A−634 408、EP−A−718 293、EP−A−872 481、EP−A−685
469、EP−A−626 375、EP−A−664 297、EP−A−669 343、EP−A−787 141、EP−A−865 498、EP−A−903 347に記載されている方法により得られ得る。
【0052】
本発明に従う組成物は、人間においてならびに酪農及び家畜の飼育において、生産家畜、養殖家畜、動物園動物、実験室動物、実験で用いられる動物及びペットにおいて遭遇する病原性内部寄生虫の抑制に適しており、温血動物に対して有している毒性は低い。それらは耐性の及び正常に感受性の種に対してならびに有害生物の発育のすべての又はいくつかの段階に対して活性である。病原性内部寄生虫の抑制により、活性化合物の使用によって病気、死亡率及び性能の低下(例えば肉、ミルク、ウール、皮革、卵、蜂蜜などの生産における)を減少させ、より簡単且つより経済的な動物の飼育を可能にすることを目的としている。病原性内部寄生虫には条虫類(Cestodes)、吸虫類(Trematodes)、線虫類(Nematodes)、鉤頭虫類(Acanthocepahlides)、特に:
擬葉類(Pseudophyllidea)の目から、例えば裂頭条虫種(Diphyl
lobothrium spp.)、スピロメトラ種(Spirometra spp.)、シストセファルス種(Schistocephalus spp.)、リグラ種(Ligula spp.)、ボツリジウム種(Bothridium spp.)、ジフロゴノポルス種(Diphlogonoporus spp.)、
環葉類(Cyclophyllidea)の目から、例えばメソセストイデス種(Mesocestoides spp.)、アノプロセファラ種(Anoplocephala
spp.)、パラノプロセファラ種(Paranoplocephala spp.)、モニエジア種(Moniezia spp.)、チサノソムサ種(Thysanosomsa spp.)、チサニエジア種(Thysaniezia spp.)、アビテリナ種(Avitellina spp.)、スチレシア種(Stilesia spp.)、シトタエニア種(Cittotaenia spp.)、アンジラ種(Andyra
spp.)、ベルチエラ種(Bertiella spp.)、タエニア種(Taenia spp.)、エキノコックス種(Echinococcus spp.)、ヒドラチゲラ種(Hydratigera spp.)、ダバイネア種(Davainea spp.)、ライリエチナ種(Raillietina spp.)、ヒメノレプシス種(Hymenolepsis spp.)、エキノレプシス種(Echinolepsis
spp.)、エキノコチレ種(Echinocotyle spp.)、ジオルキス種(Diorchis spp.)、ジピリジウム種(Dipylidium spp.)、ジョエウキシエラ種(Joyeuxiella spp.)、ジプロピリジウム種(Diplopylidium spp.)、
単生類(Monogenea)の亜目(subclass)から、例えばシロダクチルス種(Cyrodactylus spp.)、ダクチロギルス種(Dactylogyrus spp.)、ポリストマ種(Polystoma spp.)、
二生類(Digenea)の亜目から、例えばジプロストムム種(Diplostomum spp.)、ポストジプロストムム種(Posthodiplostomum spp.)、シストソマ種(Schistosoma spp.)、トリコビルハルジア種(Trichobilharzia spp.)、オルニトビルハルジア種(Ornithobilharzia spp.)、アウストロビルハルジア種(Austrobilharzia spp.)、ギガントビルハルジア種(Gigantobilharzia
spp.)、ロイコクロリジウム種(Leucochloridium spp.)、ブラキライマ種(Brachylaima spp.)、エキノストマ種(Echinostoma spp.)、エキノパリフィウム種(Echinoparyphium spp.)、エキノカスムス種(Echinochasmus spp.)、ヒポデラエウム種(Hypoderaeum spp.)、ファシオラ種(Fasciola spp.)、ファシオリデス種(Fasciolides spp.)、ファシオロプシス種(Fasciolopsis spp.)、シクロコエルム種(Cyclocoelum spp.)、チフロコエルム種(Typhlocoelum spp.)、パラムフィストムム種(Paramphistomum spp.)、カリコフォロン種(Calicophoron spp.)、コチロフォロン種(Cotylophoron spp.)、ギガントコチレ種(Gigantocotyle spp.)、フィスコエデリウス種(Fischoederius spp.)、ガストロチラクス種(Gastrothylacus spp.)、ノトコチルス種(Notocotylus spp.)、カタトロピス種(Catatropis spp.)、プラギオルキス種(Plagiorchis spp.)、プロストゴニスムス種(Prosthogonismus spp.)、ジクロコエリウム種(Dicrocoelium spp.)、エウリトレマ種(Eurytrema spp.)、トログロトレマ種(Troglotrema spp.)、パラゴニムス種(Paragonimus spp.)、コリリクルム種(Collyriclum spp.)、ナノフィエツス種(Nanophyetus spp.)、オピストルキス種(Opisthorchis spp.)、クロノルキス種(Clonorchis spp.)、メトルキス種(Metorchis spp.)、ヘ
テロフィエス種(Heterophyes spp.)、メタゴニムス種(Metagonimus spp.)、
エノプルス類(Enoplida)の目から、例えばトリクリス種(Trichuris
spp.)、カピラリア種(Capollaria spp.)、トリコモソイデス種(Trichomosoides spp.)、トリキネラ種(Trichinella
spp.)、
捍線虫類(Rhabditia)の目から、例えばミクロネマ種(Micronema spp.)、ストロンギロイデス種(Strongyloides spp.)、
円虫類(Strongylida)の目から、例えばストロニルス種(Stronylus spp.)、トリオドントフォルス種(Trodontophorus spp.)、オエソファゴドンツス種(Oesophagodontus spp.)、トリコネマ種(Trochonema spp.)、ギアロセファルス種(Gyalocephalus spp.)、シリンドロファリンクス種(Cylindropharynx spp.)、ポテリオストムム種(Poteriostomum spp.)、シクロコセルクス種(Cyclococercus spp.)、シリコステファヌス種(Cylicostephanus spp.)、オエソファゴストムム種(Oesophagostomum spp.)、カベルチア種(Chabertia spp.)、ステファヌルス種(Stephanurus spp.)、アンシロストマ種(Ancylostoma spp.)、ウンシナリア種(Uncinaria spp.)、ブノストムム種(Bunostomum spp.)、グロボセファルス種(Globocephalus
spp.)、シンガムス種(Syngamus spp.)、シアトストマ種(Cyathostoma spp.)、メタストロンギルス種(Metastrongylus
spp.)、ジクチオカウルス種(Dictyocaulus spp.)、ムエレリウス種(Muellerius spp.)、プロトストロンギルス種(Protostrongylus spp.)、ネオストロンギルス種(Neostrongylus spp.)、シストカウルス種(Cystocaulus spp.)、ニューモストロンギルス種(Pneumostrongylus spp.)、スピコカウルス種(Spicocaulus spp.)、エレフォストロンギルス種(Elaphostrongylus spp.)、パレラフォストロンギルス種(Parelaphostrongylus spp.)、クレノソマ種(Crenosoma spp.)、パラクレノソマ種(Paracrenosoma spp.)、アンギオストロンギルス種(Angiostrongylus spp.)、アエルロストロンギルス種(Aelurostrongylus spp.)、フィラロイデス種(Filaroides spp.)、パラフィラロイデス種(Parafilaroides spp.)、トリコストロンギルス種(Trichostrongylus spp.)、ハエモンクス種(Haemonchus spp.)、オステルタギア種(Ostertagia spp.)、マルシャラギア種(Marshallagia spp.)、コオペリア種(Cooperia spp.)、ネマトジルス種(Nematodirus spp.)、ヒオストロンギルス種(Hyostrongylus spp.)、オベリスコイデス種(Obeliscoides spp.)、アミドストムム種(Amidostomum spp.)、オルラヌス種(Ollulanus spp.)、
蟯虫類(Oxyurida)の目から、例えばオキシウリス種(Oxyuris spp.)、エンテロビウス種(Enterobius spp.)、パッサルルス種(Passalurus spp.)、シファシア種(Syphacia spp.)、アスピクルリス種(Aspiculuris spp.)、ヘテラキス種(Heterakis spp.)、
回虫類(Ascaridia)の目から、例えばアスカリス種(Ascaris spp.)、トキサスカリス種(Toxascaris spp.)、トキソカラ種(Toxocara spp.)、パラスカリス種(Parascaris spp.)、アニサキス種(Anisakis spp.)、アスカリジア種(Ascaridia spp.
)、
旋尾線虫類(Spirurida)の目から、例えばグナトストマ種(Gnathostoma spp.)、フィサロプテラ種(Physaloptera spp.)、テラジア種(Thelazia spp.)、ゴンギロネマ種(Gongylonema spp.)、ハブロネマ種(Habronema spp.)、パラブロネマ種(Parabronema spp.)、ドラシア種(Draschia spp.)、ドラクンクルス種(Dracunculus spp.)、
糸条虫類(Filariida)の目から、例えばステファノフィラリア種(Stephanofilaria spp.)、パラフィラリア種(Parafilaria spp.)、セタリア種(Setaria spp.)、ロア種(Loa spp.)、ジロフィラリア種(Dirofilaria spp.)、リトモソイデス種(Litomosoides spp.)、ブルギア種(Brugia spp.)、ウセレリア種(Wuchereria spp.)、オンコセルカ種(Onchocerca spp.)、
ギガントヒンキダ類(Gigantohynchida)の目から、例えばフィリコリス種(Filicollis spp.)、モニリフォルミス種(Moniliformis spp.)、マクラカントリンクス種(Macracanthorhynchus spp.)、プロステノルキス種(Prosthenorchis spp.)
が含まれる。
【0053】
家畜及び養殖家畜には哺乳類、例えば牛、馬、羊、豚、山羊、らくだ、水牛、ろば、うさぎ、黄じか、となかい、毛皮動物、例えばミンク、チンチラ又はラクーン、鳥類、例えば鶏、がちょう、七面鳥又はあひる、爬虫類及び昆虫、例えば蜜蜂及びかいこが含まれる。
【0054】
実験室及び試験動物にはマウス、ラット、モルモット、ゴールデンハムスター、犬及び猫が含まれる。
【0055】
ペットには犬及び猫が含まれる。
【0056】
投与は予防的及び治療的に行うことができる。
【0057】
適した溶媒はすべての有機溶媒、例えば独立の又は混合物としてのエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、安息香酸ベンジル、乳酸ブチル、1,2−イソプロピリデングリセロール、ベンジルアルコール及びプロピレングリコールジアセテート、好ましくは安息香酸ベンジル、乳酸ブチル、1,2−イソプロピリデングリセロール、ベンジルアコルール及びプロピレングリコールジアセテート、特に好ましくは1,2−イソプロピリデングリセロール、ベンジルアルコール及びプロピレングリコールジアセテートである。
【0058】
本発明に従う組成物は溶媒もしくは溶媒混合物を95重量%〜50重量%、好ましくは95重量%〜70重量%そして特に好ましくは95重量%〜80重量%の量で含む。
【0059】
本発明に従う組成物が少なくとも60重量%(完成組成物の合計重量に基づいて)、好ましくは少なくとも65重量%の1,2−イソプロピリデングリセロールを含むのが好ましい。これらの組成物は、特に好ましくは最高で40重量%、好ましくは10〜30重量%の量でベンジルアルコールをさらに別の溶媒として含む。もちろん溶媒の量は、それらが活性化合物及び用いられ得る助剤と一緒になって100重量%を与えるように選ばれる。
【0060】
獣医学において通例のさらに別の助剤、例えば増粘剤を本発明に従う組成物に加えるのが有利であり得る。増粘剤の例は:無機増粘剤、例えばベントナイト、コロイドシリカ、モノステアリン酸アルミニウム、有機増粘剤、例えばセルロース誘導体(特にヒドロキシプロピルセルロース)、ポリビニルアルコール及びそのコポリマー、アクリレート及びメタクリレートである。
【0061】
他の適した溶媒は防腐剤、特に酸化安定剤である。例にはブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)及びアスコルビン酸が含まれる。
【0062】
本発明に従う組成物中で、活性化合物は相乗剤又は病原性内部寄生虫に対して活性な他の化合物との混合物において存在することもできる。そのような活性化合物は例えばL−2,3,5,6−テトラヒドロ−6−フェニルイミダゾチアゾール、ベンズイミダゾールカルバメート、例えばフェバンテル、さらにピランテル、プラジクアンテル及びイベルメクチンである。
【0063】
調製済み調剤は活性化合物を0.0001〜25重量%、好ましくは0.1〜20重量%の濃度で含む。
【0064】
組成物は、適した量の成分を適した装置において混合することにより調製される。
【0065】
一般に有効な結果を得るために、1日当たりに体重のkgにつき約1〜約100mgの活性化合物の量で本発明に従う組成物を投与するのが有利であることが見いだされた。体重のkgにつき1〜10mgの活性化合物が好ましい。
【0066】
以下の実施例は、本発明を制限することなくそれを例示するものである。
【実施例】
【0067】
実施例1
5重量部のデプシペプチドを66.5重量部のイソプロピリデングリセロール及び28.5重量部のベンジルアルコール中に撹拌しながら溶解する。これは無色透明の溶液を与える。
【0068】
実施例2
5重量部のデプシペプチドを66.5重量部のプロピレングリコールジアセテート及び28.5重量部のベンジルアルコール中に撹拌しながら溶解する。これは無色透明の溶液を与える。
【0069】
実施例3
実施例1の溶液をさらに2重量部のヒドロキシプロピルセルロースと混合する。
【0070】
実施例4
実施例1又は2からの溶液を寄生虫に感染した動物の鞍部の皮(coat of the saddle)に、体重のkg当たり5mgのデプシペプチドの投薬量で適用する。2〜4日後、動物に寄生虫はいない。
【0071】
【表2】

【0072】
実施例5
実施例3からの溶液をコオペリア・オンコファラ(Cooperia oncophara)に感染した牛の鞍部に、体重のkg当たり5mgの活性化合物の投薬量で適用する。虫感染は99%減少する。
【0073】
<本発明の態様>
限定されるものでないが、本願発明の主たる、特徴又は態様は次のとおりである。
態様1: 環状デプシペプチドをそれのみで又は他の活性化合物との混合物として含み、溶媒もしくは溶媒混合物を含むこと及び組成物が動物における局所的投与に適していることを特徴とする組成物。
態様2: 1,2−イソプロピリデングリセロールを含むことを特徴とする態様1に記載の組成物。
態様3:1,2−イソプロピリデングリセロール及びベンジルアルコール及び/又はプロピレングリコールジアセテートを含むことを特徴とする態様1に記載の組成物。
態様4:ベンジルアルコール及びプロピレングリコールジアセテートを含むことを特徴とする態様1に記載の組成物。
態様5:活性化合物を溶媒及び適宜さらに別の助剤と混合することを特徴とする態様項1〜4のいずれかに記載の組成物の調製法。
態様6:内部寄生虫の抑制のための態様1〜4のいずれかに記載の組成物の使用。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状デプシペプチドをそれのみで又は他の活性化合物との混合物として含み、溶媒もしくは溶媒混合物を含むこと及び組成物が動物における局所的投与に適していることを特徴とする組成物。

【公開番号】特開2012−107024(P2012−107024A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−6256(P2012−6256)
【出願日】平成24年1月16日(2012.1.16)
【分割の表示】特願2001−561333(P2001−561333)の分割
【原出願日】平成13年2月9日(2001.2.9)
【出願人】(509063029)バイエル・アニマル・ヘルス・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (6)
【Fターム(参考)】