説明

殺寄生虫剤としての置換アリールピラゾール類

【課題】 節足動物(特に、ノミ)を防除する殺寄生虫剤または殺寄生虫用組成物を提供 する。
【解決手段】 式(I):
【化1】


(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびR7は、明細書で定義したとおりである)
で表される1−アリール−4−シクロプロピルピラゾール類または薬学的に許容されるそれらの塩を含む殺寄生虫剤、または殺寄生虫用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺寄生虫特性を有するピラゾール誘導体に関する。興味ある化合物はフッ素化されたシクロプロピルアリールピラゾール類であり、とりわけ、本発明は、シクロプロパン環に少なくとも1個のフッ素が結合している1−アリール−4−シクロプロピルピラゾール類に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開特許出願第9824767号、欧州特許出願第933363号及び欧州特許第957094号では、節足動物の防除に対して殺寄生虫活性を有する、4−シクロプロピルアリールピラゾール類が記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
先行技術の化合物は、寄生虫に対して必ずしも良好な活性又は作用の持続性を示さない。同様に、或る殺寄生虫剤は、狭い範囲の寄生虫に対してのみ有用である。本発明の目的は、先行技術の化合物の種々の欠点を克服又は改善することである。従って、本発明の狙いは、寄生虫に対して、先行技術の化合物よりも改善された活性を有するアリールピラゾールを提供することである。本発明の化合物は、その有効性及び効能を示す試験結果で示されるように、特に広い範囲の節足動物を防除する、優れた性能を有するものである。特に、本発明の化合物は、ノミ(蚤)に対して、同様の先行技術の化合物よりも著しく高い活性を有する。
【0004】
本発明は、更に、作用の持続時間が長い化合物を提供することを目的とする。最も好ましくは、化合物が、節足動物の寄生を少なくとも28日間防除することである。作用の延長した持続性は、宿主哺乳類の生体内における化合物の半減期の延長による。
【0005】
本発明の化合物は、又、改善された薬物動態的特徴、改善された安全性、改善された持続性及び改善された溶解性を有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明に従えば、式(I):
【化1】

式中、
1は、CF3、OCF2H、OCF3、−SCF3、−SOCF3、−SO2CF3又はSF5であり;
2は、H、フルオロ、又はクロロ及びフルオロから独立に選択される1〜5個のハロゲン原子で場合により置換されるC1-4アルキルであり;
3、R4、R5及びR6は、H、クロロ及びフルオロから独立に選択される1〜5個のハロゲン基で場合により置換されるC1-4アルキル、又はクロロ若しくはフルオロを独立に表し;
7は、Cl又はフルオロであり;
Xは、R8がCl又はフルオロであるCR8又はNであり;そして、
【0007】
9は、NRabであり;
aは、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-8シクロアルキル、C(O)OC1-6アルキル及びC1-6アルカノイルから選択され、ここで、上記の基のそれぞれは、化学的に可能な場合は、ハロ、het、フェニル、ヒドロキシ、−C(O)OH、−C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノから独立に選択される1つ又はそれ以上の任意の置換基を含んでもよく;
bは、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C1-6アルカノイル及びC(O)OC1-6アルキルから選択され、ここで、上記の基のそれぞれは、化学的に可能な場合は、ハロ、フェニル、ヒドロキシ、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノから独立に選択される1つ又はそれ以上の任意の置換基を含んでもよく;
又は、Ra及びRbは、それらが結合しているN原子と一体化して、1つ又はそれ以上の、N、O又はS原子を含む3〜7員環のヘテロ環を形成してもよく、ここで、該へテロ環は、オキソ、ハロ、het、フェニル、ヒドロキシ、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノから選択される1つ又はそれ以上の任意の置換基を有してもよく;そして、
【0008】
hetは、4〜7員環のヘテロ環基を表し、これは芳香族性又は非芳香族性であり、窒素、酸素、硫黄及びそれらの混合物から選択される1つ又はそれ以上のヘテロ原子を含み、そして、該へテロ環は、原子価が許せば、ハロ、シアノ、ニトロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、OC(O)C1-6アルキル、C(O)C1-6アルキル、C(O)OC1-6アルキル及びNRcdから選択される1つ又はそれ以上の置換基で場合により置換され、ここで、Rc及びRdは、水素、C1-6アルキル及びC2-6アルケニルから独立に選択され、ここで、上記の基のそれぞれは、化学的に可能な場合は、ハロ、フェニル、ヒドロキシ、−COOH、C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノから独立に選択される1つ又はそれ以上の任意の置換基を含んでもよく;
但し、R2、R3、R4、R5又はR6の内、少なくとも1つはフルオロである;
の化合物、又は薬学的に許容されるそれらの塩若しくはプロドラッグが提供される。
【0009】
式(I)に記載の化合物において、C1-6ハロアルキル又はC1-6ハロアルコキシは、独立に選択される1〜5個のクロロ又はフルオロ基で置換されるC1-6アルキル又はC1-6アルコキシを意味する。又、「ハロ」は、フルオロ、ブロモ、クロロ、又はヨードから選択される基を意味する。
【0010】
1は、好適にはCF3又はSF5であり、好ましくはCF3である。
2は、好適にはCF3又はCHF2であり、好ましくはCF3である。別の好適な実施態様においては、R2はフルオロである。
好適には、R3、R4、R5及びR6は、独立にH又はフルオロを表す。
【0011】
好ましくは、R2はCF3であり、そして、R3、R4、R5及びR6は独立に、2,3又は4個のフルオロ基を表し、より好ましくは2個のフルオロ基、最も好ましくは、R3及びR4及びR5及びR6は、Hを表す。
【0012】
同様に好ましくは、R2はCHF2であり、そして、R3、R4、R5及びR6は、独立に、2、3又は4個のフルオロ基を表し、より好ましくは2個のフルオロ基であり、最も好ましくは、R3及びR4及びR5及びR6は、Hを表す。
【0013】
同様に好ましくは、R2はフルオロであり、そして、R3、R4、R5及びR6は、独立に、2、3又は4個のフルオロ基を表し、より好ましくはR3及びR4の両者がフルオロであり、そして、R5及びR6はHを表し、又は、R3、R4、R5及びR6の全ては、フルオロである。
【0014】
好ましくは、XがCR8であり、より好ましくは、R8がクロロである。
他の好ましい化合物は、R7及びR8が同一である場合である。より好ましくは、R7とR8の両者がクロロである。
【0015】
好適には、Raは、C(O)OC1-6アルキルで、このアルキルは例えば、エチル、プロピル又はイソプロピルであるが、このアルキルは場合によって1〜5個のフルオロ基(例えば、2,2,2−トリフルオロエチルが形成される)、ジ−C1-6アルキルアミノ(例えば、ジメチルアミノ)、およびhet(例えば、ピロリジニル、ピリジルおよびイミダゾリル)から選ばれる置換基を有する。より好適には、Raが、エトキシカルボニル、ジメチルアミノエトキシカルボニル、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、4−ピリジルメトキシカルボニル、3−ピリジルメトキシカルボニル、2−ピリジルメトキシカルボニル、1H−イミダゾール−5−イルメトキシカルボニル又は2−ピロリジン−1−イルエトキシカルボニルである。
【0016】
同等に好適には、Raは、C1-6アルキルで、このアルキルは例えばメチルであるが、このアルキルは場合によって1〜5個のフルオロ基(例えば、トリフルオロメチルが形成される)、C3-8シクロアルキル(例えば、シクロヘキシル)、フェニルおよびhet(例えば、ピリジル(例えば、4−ピリジル)、ピペリジニル、モルホリニル、ピロリジニルまたはピペラジニル)から選ばれる置換基を有する。
【0017】
同等に好適には、Ra及びRbは、それらが結合しているN原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、又は、例えば、2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル基の様な、2−オキソ−オキサゾリジニルを、より好適には、2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル基を形成する。
【0018】
好適には、Rbは水素である。
【0019】
好ましくはまた、R9はNH2、C1-6アルコキシカルボニルアミノ(このアルコキシ基は場合によって1〜5個のフルオロ基の置換基を有する)、ジC1-6アルキルアミノ、hetおよびC1-6アルキルアミノ(このアルキル基は場合によって1〜5個のフルオロ基、C3-8シクロアルキル、フェニルおよびhetである置換基を有する)から選択される。最も好ましくは、R9がNH2である。
【0020】
本発明の好ましい個々の化合物は、
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,2,2−トリフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(ペンタフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−4−(2,2−ジクロロ−1−フルオロシクロプロピル)−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−(ペンタフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−(1,2,2−トリフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
【0021】
5−アミノ−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1−[2,6−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−4−{1−[クロロ(フルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2,3,3−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−(メチルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
【0022】
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(フルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(2,2−ジフルオロ−1−メチルシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸エチル;
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2−(ジメチルアミノ)エチル;
【0023】
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2,2,2−トリフルオロエチル;
5−アミノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸イソプロピル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸ピリジン−4−イルメチル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル]−カルバミン酸ピリジン−3−イルメチル;
【0024】
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸ピリジン−2−イルメチル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸1H−イミダゾール−5−イルメチル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2−ピロリジン−1−イルエチル;及び
5−アミノ−4−{1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
又は、薬学的に許容されるそれらの塩若しくはプロドラッグから選択される。
【0025】
本発明のより好ましい個々の化合物は、
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
(−)−5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−4−{1−[クロロ(フルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;及び
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2,3,3−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
又は、薬学的に許容されるそれらの塩若しくはプロドラッグから選択される。
【0026】
本発明の範囲には、式(I)の化合物の所謂「プロドラッグ」がある。このように、それ自体薬理学的活性が殆んど無いか又は全く無い、式(I)の化合物の或る誘導体は、生体内又は生体上に投与された場合、例えば加水分解的切断によって、目的とする活性を有する式(I)の化合物に変換させることができる。その様な誘導体を、「プロドラッグ」という。或る種の式(I)の化合物は、それ自体で、別の式(I)の化合物のプロドラッグとなり得ると理解される。プロドラッグの使用に関する更なる情報は、“Pro-drugs as Novel Delivery Systems", Vol. 14, ACS Symposium Series (T. Higuchi and W. Stella) 及び“Bioreversible Carriers in Drug Design", Pergamon Press, 1987 (ed. E.B. Roche, American Pharmaceutical Association) に見ることができる。
【0027】
本発明によるプロドラッグは、例えば、式(I)の化合物中のピラゾール環の5−アミノ置換基を、例えば、“Design of Prodrugs" by H. Bundgaard (Elsevier, 1985),“Design and application of prodrugs", Textbook of Drug Design and Discovery, (3rd Edition), 2002, 410-458 (Taylor and Francis Ltd., London) 及びその中の文献に記載されているように、「プロドラッグ部分」として当業者が周知の、或る部分で置換することによって製造することができる。
【0028】
好適なプロドラッグは、式(I)のピラゾール環の5−位にN−含有基を有してよく、Nを介して環に結合する。5−N基は、1回又は2回、置換を受けられる。置換基の例として、アルキルアミン、アリールアミン、アミド、尿素、カルバメート、環状カルバメート、イミン、エナミン、イミド、環状イミド、スルフェンアミド及びスルフォンアミドが挙げられる。これらの基の炭化水素部分には、C1-6アルキル、フェニル、ピリジル等のヘテロアリール、C2-6アルケニル及びC3-8シクロアルキルが含まれ、上記の各基は、化学的に可能な場合は、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシから独立に選択される1つ又はそれ以上の、任意の置換基を含んでもよい。
【0029】
上記の例及び他のタイプのプロドラッグの例に従った置換基の更なる例は、前記の文献中に見ることができる。
【0030】
本発明によるプロドラッグは、それを試験動物に投与し、式(I)の化合物を調べるために体液を採取することにより、容易に同定することができる。
【0031】
更なる態様において、本発明は、式(I)の化合物、又は薬学的、獣医学的若しくは農業的に許容されるそれらの塩、或いは以下に示す如く、薬学的、獣医学的若しくは農業的に許容されるそのいずれかの溶媒和物(水和物を含む)の製造方法を提供する。
【0032】
本発明の化合物を合成する間で、感受性の高い官能基を保護及び脱保護する必要があることは、当業者には明白である。これは、例えば、 "Protective Groups in Organic Synthesis" by T.W. Greene and P.G.M. Wuts, John Wiley & Sons Inc. (1999) 及びその中の文献に記載されている如く、従来の方法により行うことができる。
【0033】
従って、以下の方法は、本発明の化合物を得るために採用され得る一般的な合成手順の実例である。
【0034】
1.式(I)の化合物は、式(II):
【化2】

[式中、R1、R2、R3、R4、R7及びXは、既に式(I)で定義した通りであり、そして、R9’は、R9又は必要な場合続いて脱保護するN−保護化R9である]
のアルケンのシクロプロパン化により製造することができる。
【0035】
好適な保護としては、例えば、N,N−ジメチルイミドホルムアミドを用いたイミドホルムアミド保護が挙げられる。これは標準的な条件で脱保護が可能である。式(II)の化合物は、R5及びR6が式(I)で既に定義した通りであり、その場生成することができる、カルベン種:CR56と反応させることができる。例えば、R5=R6=Fである場合、ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸トリメチルシリル(TFDA)の様な反応種は、式(II)の化合物(ここで、R9’はN−保護化R9を表す)と、フッ化ナトリウムの存在下、任意の非極性溶媒を用いて昇温下で反応させることができ、脱保護により式(I)の生成物が得られる。他の具体的な方法としては、好ましくは、相転移触媒条件下での塩基を用いたクロロホルムの処理、アリールトリフルオロメチル、トリクロロメチル又はフェニル(トリフルオロメチル)水銀誘導体の様な、好適な有機金属前駆体の熱分解、若しくは、遷移金属触媒存在下でのジアゾアルカンによる処理、及び遷移金属触媒非存在下でのジアゾアルカンによる処理と、それに続く中間体ピラゾリンの熱分解、又は硫黄イリドからの生成が挙げられる。
【0036】
9’がN−保護基を表す式(II)の化合物は、式(IV):
【化3】

[式中、X’はブロモ又はヨードであり、そして、R1、R7及びXは、既に式(IIa)で定義された通りである]
の化合物から、例えば、好適な、任意に脱気した溶媒中で、適切なビニル化剤と式(IV)の遷移金属触媒によるクロスカップリング反応により得ることができる。好適には、遷移金属はパラジウムであり、ビニル化剤は有機錫、有機ボロン酸又は有機亜鉛誘導体である。或いは又、式(IV)は、好適な溶媒中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)及び炭酸水素ナトリウムの存在下で、好適に置換されたアルケニルボロン酸と還流下で加熱してもよい。或いは又、(IV)は、有機亜鉛化合物、例えば、活性化亜鉛(Rieke亜鉛の様な)を用いて、不活性雰囲気下で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)の様なパラジウム(0)種の存在下、非プロトン性溶媒中で昇温下、ブロモトリフルオロエチレン又はブロモジフルオロエチレンの様な好適なブロモアルケンで処理してもよい。或いは又、(IV)は、非プロトン性溶媒中で、活性化亜鉛(Rieke亜鉛)で処理し、有機亜鉛酸塩を生成することができ、これは、非プロトン性溶媒中で還流下、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)の様なパラジウム(II)種、及び水素化ジイソブチルアルミニウムの様な還元剤の存在下で、ハロアルケンにクロスカップリングすることができる。
【0037】
式(IV)の化合物は、式(V)の中間体入手に有用である。
【化4】

【0038】
従って、式(IV)は、クロロアルカン酸クロリド又は無水物との処理の前に、低温にて、非プロトン性溶媒を用いて不活性条件下で、イソプロピルマグネシウムクロリドの様なGrignard試薬を用いて処理することができ、室温への加温により、式(V)で表される所望のケトン種が生成する。
【0039】
式(V)の化合物は、R3及びR4がHであり、R9がN−保護基である式(II)の化合物の入手に活用できる。それ故、式(V)は、テトラヒドロフランの様な溶媒中、低温にて、不活性条件下でWittig試薬と処理することによって、メチレン化することができる。
【0040】
あるいは、R9がN−保護基である式(II)の化合物は、又、非プロトン性溶媒中、トリフェニルホスフィン及びRieke(登録商標)亜鉛の存在下で、ジブロモジフルオロメタンの様なハロアルケンを用いた処理で、式(V)の化合物から得ることができる。
【0041】
或いは又、R9がN−保護基である式(II)の化合物は、式(IV)の化合物から、適切な第三級アルコールを経由し、それに続く標準的な塩素化−脱塩化水素手法を経由して製造することができる。
【0042】
式(IV)の化合物は、R1、R7及びXが既に式(I)で定義した通りである式(VI)の化合物:
【化5】

から、2つの標準的なブロム化/ヨード化及び保護の段階によって得られ、そのどちらを最初に行ってもよい。式(VI)の化合物は、例えば、イミドホルムアミドの様に容易に保護され、そして、非プロトン性溶媒中で反応性のある酸無水物との反応で直接式(V)の化合物に変換することができる。
【0043】
2.式(I)の化合物は、又、ピラゾールを含む前駆体からの必要なカルベノイド種を生成し、それを適切なアルケンで処理することにより製造することができる。例えば、式(VII):
【化6】

(式中、Arはフェニル又はナフチルであり、そのどちらもC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ又はハロで場合により置換され、そして、R1、R2、R7、R9及びXは既に定義した通りである)
の化合物のアルキル金属塩、好ましくは、リチウム塩は、酢酸ロジウム(II)の様な遷移金属触媒及び式(VIII):
【化7】

[式中、R3、R4、R5及びR6は、式(I)で既に定義した通りである]
のアルケンの存在下、場合によりジクロロメタンの様な好適な溶媒中で、そして場合により加圧下で熱分解し、式(I)の化合物を得ることができる。
【0044】
3.式(I)の化合物は、Japp-Klingemann反応により製造することができる。
この反応は、Org. React., 1959, 10, 143-178に記載されている。4位の置換基がより多様性を有する、3,4,5−三置換ピラゾール類を生成するためには、更なる合成工程が通常必要である。更に、本方法により導入することのできる基は、先に導入された4−位置換基から誘導可能な基に限定される。しかしながら、3,4,5−三置換−1−アリールピラゾール類は、アリールジアゾニウム種と所望の置換基を有する適切に置換された前駆体とのカップリングを含む反応で直接製造できる方法を本発明者等は見出している。所望の置換基は、如何なる転移反応も伴わない方法で、C−4位に同時に導入される。更に、この反応は、三置換ピラゾール類を直接生成する。これにより、長時間を要する合成手順及び中間体生成物の処理等の必要性が無くなり、高収率をもたらす。この方法は、出発物質の1つであり、アリールジアゾニウム種と反応してピラゾールを生成する元の四置換エタン誘導体に、C−4置換基を組み込めるという、大きな利点を有する。生成したピラゾール環の置換基位置の制御は、従ってこの反応において完璧である。更に、非常に多様性のある4位の置換基を、都合よく、そして直接導入することができる。
【0045】
従って、R9がNH2である式(I)の化合物は、式(IX):
【化8】

の化合物と式(X):
【化9】

[式中:
1〜R8は、式(I)の化合物に関連して、上記のように定義した通りであり;
Lは活性基であり;そして、
Zは互換性のある対イオンである]
の化合物を、場合により酸の存在下で反応させ、その後L基を離脱させることにより製造可能である。
【0046】
対イオンZ-は、ジアゾニウム反応において通常見受けられるいずれの好適な対イオンであってもよい。好ましくは、Z-はハロゲン、HSO4-又はテトラフルオロボレートであり、最も好ましくはテトラフルオロボレートである。
【0047】
L基は、この製造方法におけるアニオン中間体を安定化させる電子吸引基であり、それ故、好ましくは、Lは、隣接した炭素原子上の負電荷を安定化させることのできる基である。L基は、又、除去可能でなければならない。Lは、例えば、塩基性加水分解のような塩基性条件下で、又は、還元及び/又は脱離により除去可能である。L基は、ジアゾニウム種と式(IX)の化合物との直接反応をもたらすので重要であるが、しかし反応の次の段階で除去される。好ましくは、Lは、エステル基又はCOR10基である。より好ましくは、Lは、pが1又は2である−S(O)p11、(R11O)2PO、COOR11及び−COR10から選択される基であり;ここで、R10は、C1-8アルキル、ジ−C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキルチオ、C3-8シクロアルキル、(CH2nPh及び(CH2nヘテロアリールから選択され;ここで、n=0、1又は2であり;各々の基は 全ての炭素原子上で、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4ハロアルカノイル、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4ハロアルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4ハロアルキルスルホニル、C3-8シクロアルキル及びC3-8ハロシクロアルキルから独立に選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換されてもよく;そして、R10は、水素であってもよく;そしてここで、R11は、C1-8アルキル、C3-8シクロアルキル、(CH2nPh及び(CH2nヘテロアリールから選択され;ここで、n=0、1又は2であり;各々の基は、全ての炭素原子上で、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシ、C1-4アルカノイル、C1-4ハロアルカノイル、C1-4アルキルスルフィニル、C1-4ハロアルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルホニル、C1-4ハロアルキルスルホニル、C3-8シクロアルキル及びC3-8ハロシクロアルキルから独立に選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換されてもよく;そして、R11は、水素であってもよい。好ましくは、Lは、COR10及びCOOR11から選択される基である。最も好ましくは、Lは−COOMe又は−COOEtである。
【0048】
或る場合には、脱離基Lの性質は、生成した中間体が不適切な酸化状態にあることを意味する。従って、環化してアリールピラゾールを形成する前に、的確な酸化状態に到達していることを確実にするため、1つ又はそれ上の反応工程を加えてもよい。
【0049】
前述のカップリング方法は、式(I)の如何なる化合物を製造するためにも使用することができる。例えば、以下に示すスキーム1及びスキーム2は、5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルを製造するために適用される一般的方法を図示する。
【0050】
【化10】

【0051】
【化11】

【0052】
理想的には、式(I)の化合物を生成するためのカップリング反応用としての溶媒は、ジアゾニウム塩若しくはカチオンと、又は式(IX)の化合物と反応しない極性溶媒であるべきである。反応は、場合により穏やかな酸性条件下で行うことができる。
【0053】
式(X)のジアゾニウム塩は、通常の手段で製造可能であり、更なる反応のためにその場製造してもよく、又は、単離した後、次の反応工程で使用してもよい。
【0054】
式(IX)及び式(XI)の化合物の具体例は、スキーム1及びスキーム2に図示されている。式(IX)の別の化合物としては、R2、R3、R4、R5、R6及びLが上記で定義した通りである式(XI)の化合物から同様に得られる。例えば、式(XI)の化合物をシアニドイオン源を用いて処理することにより得られる。
【化12】

【0055】
式(XI)の化合物は、式(XII)の化合物を還元し、次いで、脱水することにより得ることができる。
【化13】

【0056】
式(XII)の化合物は、ジクロロメタンの様な非プロトン性溶媒中で、低温で、塩化マグネシウムの様なルイス酸及びトリエチルアミンの様な穏やかな塩基の存在下で、シアノアルカン酸アルキル、例えば、シアノ酢酸メチルと、酸クロリドとの縮合で得ることができる。
【0057】
或いは又、スキーム1で示す通り、式(XI)の化合物は、好適なアルデヒドと、シアノ酢酸メチルの様なアルカン酸アルキルとのKnoevenagel縮合により入手できる。
【0058】
ジフルオロカルベン源である、2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸トリメチルシリル(TFDA)を用いた、シクロプロピル置換化合物を製造するための効果的な条件は、Dolbier et al., in J. Fluor Chem., 2004, 125, 45に記載されている。
【0059】
式(XIII)の化合物は、又、上述の条件から類推して、式(VI)の化合物を合成するために、式(X)の化合物とのJapp Klingemann反応において活用できる。
【化14】

【0060】
L=CO21−C6アルキルである式(XIII)の化合物は、グリコロニトリルを、場合により低温で、ジメチルホルムアミドの様な非プロトン性溶媒中で、シアノ酢酸C1−C6アルキルに徐々に加え、次いで、炭酸カリウムの様な塩基を加えて合成する。
【0061】
式(VIII)、(XI)及び(XII)の中間体は、スキーム1及び2から類推して、又は、従来の合成手順を用いることにより、有機化学に関する標準的な教科書若しくは先例の文献に従って、容易に入手可能な出発物質から、適切な試薬及び反応条件を用いて得ることができる。
【0062】
4.別の態様において、本発明は、式(I)の化合物を式(I)の別の化合物から製造するための方法を提供する。例えば、R9=NRabで、Ra及びRbが式(I)に定義した通りである化合物は、R9がNH2で表される式(I)の化合物から標準的な反応で製造できる。
【0063】
式(VI)の化合物は、CO211が好適なエステル基を表す式(XIV)の化合物:
【化15】

から、エステルのアミド(XV)への転換と、昇温下でのオキシ塩化燐による還元で製造することができる。
【0064】
式(XIV)の化合物は、昇温下、アルコール性溶媒中で、好適な3−シアノ−2−オキソ−プロピオン酸エステル、例えば、エチルエステルと式(XVII)の好適に置換されたヒドラジンとの反応と、次いで、炭酸ナトリウムの様な塩基を加え、更に加熱して得ることができる。
【化16】

【0065】
式(XVII)の化合物は、標準的な条件を用いて、例えば、還流下、エタノールの様なアルコール性溶媒中での、対応するフルオロ誘導体のヒドラジン一水和物の様なヒドラジン試薬による置換反応で容易に入手できる。
【0066】
更に、当業者は、式(I)で定義された化合物を得るための方法の変形及び代替については、知っているであろう。
【0067】
本明細書で説明した方法の範囲内で、使用する合成段階の順番は変更してもよく、とりわけ、特別の基質に存する別の官能基の性質、重要な中間体の入手可能性、(もしあれば)採用すべき保護基の戦略等の因子に依存するということを、当業者は理解しているであろう。その様な因子は、又、該合成段階において使用される試薬の選択に明白に影響を与えるであろう。
【0068】
本発明の化合物は、本明細書で説明したものとは別の方法で、本明細書で説明した方法及び/又は当業者に公知の方法、例えば、本明細書で説明した技術の適用で、又は“Comprehensive Organic Transformations - A Guide to Functional Group Transformations", RC Larock, Wiley-VCH (1999又はそれ以降の編集)の様な標準的な教科書を用いて、得ることができることを当業者は理解している。
【0069】
本明細書で述べた合成転換法は典型的なものだけであり、所望の化合物を効率的に組み合わせるために、それらが種々の異なった順序で行われてもよいことが理解される。技量のある化学者は、所定の目的化合物を合成するために、最も効率的な反応の順序に関して、自分の判断力と技量を発揮するであろう。
【0070】
本発明は、又、以下の式(IA):
【化17】

[式中、R1〜R7、X並びにRa及びRbは、式(I)の化合物に関して定義した通りであり、そして、その際R1〜R7及びXに適用された優先性は、式(IA)にも同等に適用される]
の中間体に関する。式(IA)を参照して、好適にはRa=Rb=メチルである。
【0071】
式(I)の化合物は、1つ又はそれ以上の不斉炭素原子を含んでよく、それ故、本発明の化合物が、2つ又はそれ以上の立体異性体として存在し得ることは理解されるべきである。
【0072】
式(I)の化合物の、エナンチオマー及びジアステレオマーの様な全ての立体異性体、全ての幾何異性体並びに互変異性体は、1タイプより多い異性を示す化合物、及び1つ又はそれ以上のそれらの混合物を含めて、本発明の範囲内に含まれる。又、対イオンが、例えば、D−乳酸塩又はL−リシンの様な、光学的に活性な酸付加塩又は塩基塩、又は、例えば、DL−酒石酸塩若しくはDL−アルギニンの様なラセミ体も含まれる。
【0073】
幾何異性体は、当業者によく知られた通常の技術、例えば、クロマトグラフィー及び分別結晶化により分離可能である。
【0074】
個々のエナンチオマーの製造/単離に関する通常の技術としては、好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、又は、例えば、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた、ラセミ体(又は塩若しくは誘導体のラセミ体)の分割が挙げられる。
【0075】
或いは又、ラセミ体(又は前駆体のラセミ体)は、好適な光学活性の化合物、例えば、アルコールと反応することができ、又は、式(I)の化合物が酸又は塩基部分を含む場合は、酒石酸又は1−フェニルエチルアミンの様な酸又は塩基と反応することができる。生成したジアステレオマー混合物はクロマトグラフィー及び/又は分別結晶化により分離でき、そして、ジアステレオマーの一方又は両者は、当業者によく知られた手段で対応する純粋なエナンチオマーに転換される。
【0076】
本発明のキラル化合物(及びそれらのキラル前駆体)は、クロマトグラフィー、一般的にはHPLCを用いて、0〜50%の、一般的には2〜20%のイソプロパノール;及び0〜5%のアルキルアミン、一般的には0.1%のジエチルアミンを含む炭化水素、一般
的にはヘプタン又はヘキサンから成る移動相を用いて、不斉樹脂上でエナンチオマー的に濃縮した形態で得ることができる。溶出液の濃縮により、濃縮された混合物が得られる。
【0077】
立体異性体の集合体は、当業者によく知られた方法(例えば“Stereochemistry of Organic Compounds”by E L Eliel (Wiley, New York, 1994)を参照)により分離することができる。
【0078】
いくつかの式(I)の化合物の、薬学的、獣医学的又は農業的に許容される酸付加塩も、又、従来の方法で製造することができる。例えば、遊離の塩基の溶液を、無溶媒で又は好適な溶媒中、適切な酸で処理し、生じた塩を濾過又は減圧下で反応溶媒を蒸発させて分離する。好適な塩についての概説は、“Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use”, by Stahl and Wermuth (Wiley-VCH, Weinheim, Germany, 2002) を見られたい。
【0079】
本発明の化合物は、非溶媒和物及び溶媒和物の両者の形態で存在することができる。用語「溶媒和物」は、本明細書では、本発明化合物及び1つ又はそれ以上の薬学的に許容される溶媒分子、例えばエタノール、を含む分子複合体を表現するために使われる。用語の「水和物」は、当該溶媒が水の場合に用いられる。
【0080】
本発明の化合物、即ち式(I)の化合物は、人間、動物及び植物において殺寄生虫活性を有する。それらは特に外部寄生虫の処理に有用である。
【0081】
本発明の化合物の哺乳類への使用に関して、提供されるものは:
経口、非経口又は局所投与に適合できる、式(I)の化合物若しくは薬学的に許容されるその塩、又は薬学的に許容されるそのいずれかの溶媒和物、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬殺寄生虫組成物;
医薬品として使用するための、式(I)の化合物若しくは薬学的に許容されるその塩、又は薬学的に許容されるそのいずれかの溶媒和物、或いは前述の何れかを含む医薬組成物;
寄生虫の繁殖を治療する医薬品製造のための、式(I)の化合物若しくは薬学的に許容されるその塩、又は薬学的に許容されるそのいずれかの溶媒和物、或いは前述の何れかを含む医薬組成物の使用;及び
式(I)の化合物若しくは薬学的に許容されるその塩、又は薬学的に許容されるそのいずれかの溶媒和物、又は前述の何れかを含む医薬組成物の有効量で哺乳類を治療することを含む、哺乳類における寄生虫の繁殖を治療する方法である。
【0082】
本発明の別の態様に従えば、一般式Iの化合物又は殺虫剤的に許容されるその塩の有効量で、(例えば、塗布又は投与によって)部位を治療することを含む、ある部位において節足動物、植物線虫又は蠕虫を防除する方法が提供される。
【0083】
本発明には、全ての薬学的に許容されるアイソトープ標識した式(I)の化合物が含まれ、この場合、1つ又はそれ以上の原子が、原子番号は同じであるが、原子量又は質量数が通常天然に見られる原子量又は質量数と異なる原子によって置換されている。
【0084】
本発明の化合物中に包含される好適なアイソトープの例として、2H及び3H等の水素、11C、13C及び14C等の炭素、36Cl等の塩素、18F等のフッ素、123I及び125I等のヨウ素、13N及び15N等の窒素、15O、17O及び18O等の酸素、32P等のリン及び35S等の硫黄等のアイソトープが挙げられる。
【0085】
本発明の化合物は、又、殺虫剤、ダニ駆除剤、駆虫剤、防カビ剤、抗線虫剤、抗原虫薬、殺菌剤、成長調節剤、昆虫病原バクテリア、ウイルス又は真菌を含む1つ又はそれ以上の生物学的に活性な物質又は薬剤と混合し、薬学的、獣医学的又は農業的な用途の範囲を更に広げる、多成分殺虫剤を形成させることができる。従って、本発明は、又、生物学的に有効な量の本発明化合物及び少なくとももう1つの生物学的に活性な化合物又は薬剤を含む組成物に関し、そして更に1つ又はそれ以上の界面活性剤、固体希釈剤又は液体希釈剤を含むことができる。更に具体的な活性化合物として、英国特許出願第0406137.0号、37〜41ページに記載の化合物が挙げられる。
【0086】
製薬学的使用を目的とした本発明化合物は、結晶又は非晶質製品として投与することができる。それらは、沈殿、結晶化、凍結乾燥、噴霧乾燥又は蒸発乾燥等の方法により、例えば、固形詰め物、粉末又はフィルムとして得ることができる。この目的のために、マイクロ波及び高周波乾燥を使うことができる。
【0087】
それらは、単独で、又は1つ若しくはそれ以上の他の本発明化合物と併用して、又は1つ若しくはそれ以上の他の薬剤と併用して(又は、それらの任意の併用として)投与することができる。一般に、それらは1つ又はそれ以上の薬学的に許容される賦形剤と併せた製剤として投与される。用語「賦形剤」は、本明細書において、本発明化合物以外の成分のいずれかを表現するために使われる。賦形剤の選択は、特定の投与方法、溶解性及び安定性に及ぼす賦形剤の効果並びに剤形の性状等の因子に、大きく依存する。
【0088】
本発明の化合物の送達に好適な医薬組成物及びその製造方法は、当業者には容易に明らかになる。その様な組成物及びその製造方法は、例えば、“Remington's Pharmaceutical Sciences”, 19th Edition (Mack Publishing Company, 1995) に見ることができる。
【0089】
哺乳類におけるそれらの使用に関して、本化合物は単独で投与されるか、又は想定される個別の用途、治療する宿主哺乳類の特定の種及び関与する寄生虫に対して適切な製剤で投与することができる。
【0090】
本化合物を投与できる方法として、カプセル、ボーラス、錠剤、粉剤、トローチ、チューズ、多及びナノ微粒子、ジェル、固溶体、フィルム、噴霧剤又は液状製剤による経口投与が挙げられる。液体の形態としては、懸濁液、溶液、シロップ、水薬及びエリキシルが挙げられる。その様な製剤は、軟又は硬カプセル内の充填剤として使われ、一般に、例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、又は好適なオイル及び1つ又はそれ以上の乳化剤及び/又は懸濁剤等の担体を含む。液状製剤は、又、例えば、小袋からの固形物の再構成によって製造することができる。経口用の水薬は、通常、活性成分を好適な溶剤に溶解又は懸濁して製造される。
【0091】
従って、経口投与に有用な組成物は、活性成分を好適な細かく分散した希釈剤及び/又は崩壊剤及び/又は結合剤及び/又は潤滑剤等と混合することによって製造することができる。他の可能性のある成分として、抗酸化剤、着色剤、香味剤、防腐剤及び味覚遮へい剤が挙げられる。
【0092】
経口用の剤形としては、投与量に依存するが、薬剤は、剤形の1質量%〜80質量%、より一般的には剤形の5質量%〜60質量%に調合される。崩壊剤の例としては、澱粉グリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース・ナトリウム、カルボキシメチルセルロース・カルシウム、クロスカルメロース・ナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微結晶性セルロース、低級アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、澱粉、アルファ化澱粉及びアルギン酸ナトリウムが挙げられる。一般に、崩壊剤は、剤形の1質量%〜25質量%、好ましくは5質量%〜20質量%が含まれる。
【0093】
結合剤は、一般に、錠剤の製剤に粘着特性を与えるために使われる。好適な結合剤としては、微結晶性セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然及び合成ゴム、ポリビニルピロリドン、アルファ化澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピル・メチルセルロースが挙げられる。希釈剤の例としては、乳糖(一水和物、噴霧乾燥した一水和物、無水物等)、マンニトール、キシリトール、ブドウ糖、蔗糖、ソルビトール、微結晶性セルロース、澱粉及び第二リン酸カルシウム・二水和物が挙げられる。
【0094】
経口用製剤は、又、場合によりラウリル硫酸ナトリウム及びポリソルベート80等の界面活性剤並びに二酸化シリコン及びタルク等の流動促進剤を含むことができる。添加する場合は、界面活性剤は錠剤の0.2質量%〜5質量%を含むことができ、流動促進剤は錠剤の0.2質量%〜1質量%を含むことができる。
【0095】
潤滑剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フマル酸ステアリル・ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムの混合物が挙げられる。潤滑剤は、一般に、錠剤の0.25質量%〜10質量%、好ましくは0.5質量%〜3質量%が含まれる。
【0096】
典型的な錠剤には、約80%までの薬剤、約10質量%〜約90質量%の結合剤、約0質量%〜約85質量%の希釈剤、約2質量%〜約10質量%の崩壊剤及び約0.25質量%〜約10質量%の潤滑剤が含まれる。
【0097】
錠剤の製剤は、“Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets, Vol.1”, by N. Lieberman and L. Lachman, Marcel Dekker, N.Y., N.Y., 1980 (ISBN 0-8247-6918-X) で論じられている。
【0098】
本化合物は、皮膚又は粘膜に局所的に、即ち皮膚的又は経皮的に投与することができる。この目的のための代表的な製剤には、ポアオン、スポットオン、消毒液、噴霧剤、ムース、シャンプー、粉末製剤、ジェル、ハイドロゲル、化粧水、溶液、クリーム、軟膏、散布剤、包帯剤、泡沫剤、フィルム、皮膚パッチ、ウェハー、埋め込み剤、スポンジ、繊維、包帯及びマイクロエマルジョンが挙げられる。リポソームもまた使用することができる。代表的な担体としては、アルコール、水、鉱物油、流動ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコール及びプロピレングリコールが挙げられる。浸透促進剤を加えてもよく、例えば、J. Pharm. Sci., 88 (10), 955-958 by Finnin and Morgan (October 1999) を参照されたい。ポアオン又はスポットオン製剤は、活性成分をブチルジゴール、流動パラフィン又は不揮発性エステル等の許容される液体搬送媒体に、場合によってプロパン−2−オール等の揮発性成分を添加して、溶解することによって製造することができる。或いは、ポアオン、スポットオン又は噴霧製剤は、活性薬剤の残渣を動物の表面に留めるために、カプセル封入によって製造することができる。注射用製剤は、他の物質、例えば、溶液の浸透圧を血液と同じにするのに十分な塩又はグルコースを含んでよい、無菌溶液の形態で製造することができる。許容される液体の担体として、ごま油等の植物油、トリアセチン等のグリセリド、安息香酸ベンジル、ミリスチン酸イソプロピル及びプロピレングリコールの脂肪酸誘導体等のエステル、そしてもちろんピロリヂン−2−オン及びグリセリン・ホルマール等の有機溶媒が挙げられる。製剤は、最終製剤が0.01〜10質量%の活性成分を含むように、活性成分を液体の担体に溶解又は懸濁して製造される。
【0099】
或いは、又、本化合物は、非経口的に、即ち直接血流、筋肉又は内部器官への注射によって、投与することができる。非経口投与のための好適な方法としては、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内及び皮下投与が挙げられる。非経口投与のための好適な器具としては、針(極微針を含む)注射器、無針注射器及び注入技術が挙げられる。非経口用製剤は、一般には塩、炭水化物及び緩衝剤(好ましくはpHが3〜9)等の賦形剤を含む水溶液であるが、或る適用のためには、無菌の非水溶液として又は無菌のパイロジェンフリー水等の好適な媒体と共に用いる粉末の乾燥形態として、それらはより好適に製剤化することができる。非経口用製剤の無菌条件下で、例えば凍結乾燥による製造は、当業者に周知の標準の製薬技術を使って容易に成し遂げることができる。非経口溶液の製造に使われる式(I)の化合物の溶解性は、溶解性増進剤の組み込み等の適切な製剤技術を使うことによって高めることができる。
【0100】
その様な製剤は、標準の医薬又は獣医学実務に従って、従来の方法で製造される。
【0101】
それらの製剤は、治療する宿主動物の種、重症度及び感染の種類並びに宿主の体重に依存して、それに含まれる活性成分の質量は変化する。非経口、局所及び経口投与について、一般的な活性成分の投与量の範囲は、動物体重1kg当たり0.01〜100mgである。好ましくは、その範囲が1kg当たり0.1〜10mgである。
【0102】
製剤は、迅速な及び/又は修飾された制御放出であってもよい。制御放出の製剤としては、遅延した、持続した、脈動化した、制御した、標的化した又はプログラム化した放出を含む修飾放出製剤が挙げられる。本発明の目的のための好適な修飾放出製剤は、米国特許第6,106,864号に記載されている。高エネルギー分散及び浸透性の被覆粒子等の、他の好適な放出技術の詳細は、Verma et al., Pharmaceutical Technology On-line, 25 (2), 1-14 (2001) に記載されている。制御放出を行うためのチューインガムの使用は、国際公開特許第00/35298号に記載されている。或いは、又、本発明の化合物は、活性化合物を修飾放出させる埋め込み貯蔵庫として投与するための、固体、半固体又はチキソトロープ液として製剤化することができる。その様な製剤の例として、薬剤被覆ステント及びPGLAミクロスフェアが挙げられる。
【0103】
或いは、又、本化合物は、人間でない動物に飼料で投与することができ、その目的のために、通常の動物飼料と混合するための濃縮飼料添加物又はプレミックスを製造することができる。
【0104】
本発明の化合物は、節足動物害虫の抑制に有用性を有する。それらは特に獣医学用医薬、家畜飼育及び公衆衛生の維持の領域で、脊椎動物、特に人間、並びに犬、猫、牛、羊、山羊、馬、豚、家禽及び魚等の家畜を含む温血脊椎動物の、内部又は外部に寄生する節足動物に対して使用することができる。又、植物害虫、土壌生息害虫及び他の環境害虫を抑制する領域でも使用される。
【0105】
本発明の液状組成物は、通常の農業用途に加え、例えば、建物、屋外若しくは屋内貯蔵庫又は加工区域、容器若しくは器具又は貯留水若しくは流水を含む、節足動物(又は、本発明の化合物で防除される他の害虫)が繁殖した又は繁殖しやすい基材又は場所を処理するために使うことができる。
【0106】
これら全ての水性分散剤若しくは乳剤又は噴霧混合物は、例えば農作物に対して、好適ないずれかの方法、主に噴霧により、一般に1ヘクタール当たり噴霧混合物約100から約1,200リットル程度の割合で噴霧できるが、必要性又は適用技術によってより多く又はより少なく(例えば、低又は超低容量に)なってもよい。本発明に従う化合物又は組成物は、除去する害虫を有する植物、特に根又は葉に都合よく施用される。本発明に従う化合物又は組成物の他の適用方法は、化学溶液潅水、即ち、活性成分を含む製剤を灌漑用水に添加することである。この灌漑は、葉の殺虫剤用のスプリンクラー灌漑であってもよく、又は土壌殺虫剤若しくは体系的殺虫剤のための土壌灌漑又は地下灌漑であってもよい。
【0107】
噴霧によって適用できる濃縮懸濁液は、通常約10〜約75質量%の活性成分、約0.5〜約30%の界面活性剤、約0.1〜約10%のチキソトロープ剤、約0〜約30%の好適な添加剤、例えば消泡剤、腐食防止剤、安定化剤、浸透剤、粘着剤、及び担体として、水又は活性成分が殆ど溶けないか又は不溶性である有機液体を含み、沈殿しない(微粉砕の)安定な流体製品になる様に製造される。沈殿防止又は水の凍結防止のために、或る有機固体又は無機塩を担体に溶解させてもよい。
【0108】
水和剤(又は噴霧用粉末)は、通常、約10〜約80質量%の活性成分、約20〜約90%の固形担体、約0〜約5%の湿潤剤、約3〜約10%の分散剤及び、必要に応じて、約0〜約80%の1つ又はそれ以上の安定化剤、及び/又は、浸透剤、粘着剤、固化防止剤、着色剤等の他の添加剤を含むように製造される。それらの水和剤を得るためには、活性成分を、多孔質の充填剤に浸透させてもよい添加物と好適なブレンダーで十分に混合し、そして製粉機又は他の好適な粉砕機を用いて粉砕する。これが、湿潤性及び浮遊性の優れた水和剤を生み出す。それらは、水に懸濁させて任意の所望の濃度にすることもでき、この懸濁液は、特に植物の葉への適用に、非常に有利に使用することができる。
【0109】
「水分散性顆粒(WG)」(水に容易に分散する顆粒)は、実質的には、水和剤に近い組成を有する。それらは、水和剤で述べた製剤の造粒により、湿式ルート(細かく分散した活性成分を、不活性な充填剤及び少量、例えば、1〜20質量%の水と、又は分散剤若しくは結合剤の水溶液と接触させ、次に乾燥して篩にかける)、又は乾式ルート(圧縮し、次に粉砕して篩にかける)のいずれかの経路で、製造することができる。
【0110】
製剤化した組成物の割合及び濃度は、適用の方法又は組成物の性状又はその使用に従って変化し得る。一般的にいえば、節足動物、植物線虫、蠕虫又は原生動物害虫の防除に適用するための組成物は、通常、約0.00001%〜約95%、より詳しくは、約0.0005%〜約50質量%の、1つ又はそれ以上の式(I)の化合物若しくは殺虫剤的に許容されるその塩、又は全活性成分(換言すれば、節足動物又は植物線虫に毒性を持つ他の物質、駆虫剤、抗コクシジウム剤、共力剤、微量成分又は安定化剤と併用した式(I)の化合物、又は殺虫剤的に許容されるその塩)を含む。実際に使用される組成物及び施用するその割合は、期待する効果が得られるように、農業経営者、家畜生産者、医学又は獣医学の開業医、害虫抑制技師又は他の当業者によって選択される。
【0111】
本発明の化合物は、又、植物の節足動物害虫の防除に有用性がある。活性化合物は、一般に、処置する場所1ヘクタール(ha)当たり約0.005kg〜約25kg、好ましくは0.02〜2kg/haの割合で、節足動物の繁殖を防除すべき場所に適用される。
理想的な条件下では、防除すべき害虫によるが、低い割合で適正な防護が得られる。他方、悪い気象条件及び他の要因により、活性成分の高い比率の使用が要求されることがある。葉への適用には、0.01〜1kg/haの割合を使用することができる。
【0112】
好ましくは、場所は植物の表面、又は処理する植物周辺の土壌である。
【0113】
本発明の化合物は、人間及び家畜、例えば前記したような家畜、に有害な、又は蔓延するか若しくは病気の媒介生物として作用する節足動物の防除に特に有益であり、マダニ、ダニ、シラミ、ノミ、ゆすりか、並びにサシバエ、有害なハエ及びハエ蛆症になるハエの防除に更に特に有益である。それらは、家畜の宿主動物の内部に存在するか、又は皮膚中に若しくは皮膚上に寄生するか、又は動物の血液を吸う節足動物の防除に特に有用であり、この目的のために、それらを経口的、非経口的、経皮的又は局所的に投与することができる。
【0114】
それらは、又、木材(立ち木、倒木、用材、貯蔵木材及び構造木材)を、ハバチ又は甲虫若しくはシロアリの襲撃から保護するために有益である。それらは、穀物、果物、木の実、香辛料及びタバコ等の貯蔵生産物を、未加工の、製粉した又は混合した製品のいずれであるかに関わらず、蛾、甲虫及びダニから保護する用途を有する。又、天然又は加工された形態の(例えば、絨毯又は織物としての)皮、髪の毛、羊毛及び羽毛等の貯蔵動物製品を蛾及び甲虫による襲撃から;同様に貯蔵肉及び魚を甲虫、ダニ及びハエによる襲撃から保護する。木材、貯蔵生産物又は家財道具に局所的に適用するための固体又は液体組成物は、通常、約0.00005質量%〜約90質量%、より詳しくは、約0.001質量%〜約10質量%の、1つ又はそれ以上の式(I)の化合物又は殺虫剤的に許容されるその塩を含む。
【0115】
本発明は、又、式(I)の化合物又は獣医学的に許容されるその塩を動物に適用することを含む、動物を清浄化し健康にする方法に関する。そのような清浄化の目的は、動物が持ち運ぶ寄生虫の人間への寄生を減少又は排除すること、及び人間の居住環境を改善することである。
【0116】
本発明の化合物は、節足動物害虫の防除に有用性を有する。それらは特に獣医用医薬、家畜飼育及び公衆衛生の維持の領域で、脊椎動物、特に人間及び犬、猫、牛、羊、山羊、馬、豚、家禽及び魚等の家畜を含む温血脊椎動物の、内部又は外部に寄生する節足動物、例えば、無翼吸血昆虫(マダニ)(例えばマダニ属種、例えばBoophilus microplus等のウシマダニ属種、キララマダニ属種、イボマダニ属種、例えばRhipicephalus appendiculatus等のクリイロコイタマダニ属種、チマダニ属種、カクマダニ属種、オミトドールス属種(例えばOmithodorus moubata)、ダニ類(例えばダマリニア属種、デルマニッスス属種、例えばSarcoptes scabiei等のサルコプテス属種、キュウセンヒゼンダニ属種、ショクヒヒゼンダニ属種、ニキビダニ属種、ナンヨウツツガムシ属種);双翅目(例えばヤブカ属種、ハマダラカ属種、例えばStomoxys calcitrans及びHaematobia irritans等のイエバエ属種、ヒフバエ属種、ウマバエ属種、ブユ属種);半翅目(例えばサシガメ属種);シラミ上目(例えばダマリニア属種、ケモノホソジラミ属種);ノミ目(例えばイヌノミ属種);網翅目(例えばワモンゴキブリ属種、チャバネゴキブリ族種)及び膜翅目(例えばMonomorium pharaonis)に対して使用することができる。
【0117】
疑念を除くために、本明細書において「処置」といった場合は、治療的、緩和的及び予防的処置を含み、「防除」(寄生虫及び/又は害虫等の)といった場合は、殺す、撃退する、駆逐する、活動不能にする、抑止する、除去する、軽減する、極小化する、撲滅することを含む。
【0118】
特許請求した化合物の生物活性を測定するために、ノミの膜摂餌スクリーンが用いられる。アッセイは、以下の基本手順に従ったCtenocephalides felisに対する生体外試験による。
【0119】
ノミは、イヌ血液を用いて生体外で培養した。25〜30匹のCtenocephalides felis
(ネコノミ)成虫を集め、試験容器(端を細かいナイロンメッシュで密閉した50mLポリスチレン管)に入れた。クエン酸イヌ血液は、クエン酸ナトリウムの水溶液(10mL、20質量対容積%、水100mL中20gのクエン酸ナトリウム)をイヌ血液(250mL)に加えて調製した。試験化合物は、ジメチルスルホキシドに溶解して、4mg/mLの保存作業溶液にした。保存溶液(12.5μL)をクエン酸イヌ血液(5mL)に添加し、10μg/mLの最初の試験濃度にした。30μg/mLでの試験のために、12mg/mLの保存溶液を調製した。
【0120】
試験化合物を含むクエン酸イヌ血液(5mL、10μg/mL)をプラスチック製ペトリ皿の蓋に入れ、加温パッド上で37℃に保った。開口面上にパラフィルムを引き伸ばして被せ、ノミがこれを通して餌を取るピンと張った膜を形成させた。ノミが入った試験容器をパラフィルム膜上に注意深く載せ、ノミの摂餌を開始した。
【0121】
ノミに2時間摂食させ、次に試験容器を外して室温に1晩保管した。
【0122】
ノミを観察し、死んだノミの割合を記録した。10μg/mLで活性を有する化合物は、更に低い用量で試験した。活性化合物については、4点用量反応(10、3、1、0.3及び0.1μg/mL)をn=5で繰り返した。データをプロットし、ED80値を求めた。
【0123】
例示の試験した全ての本発明の化合物は、先行技術の関連する比較化合物、例えば、国際公開特許第98/24767号に記載の4−シクロプロピル環上にハロゲンを有する、3−シアノ−5−アミノアリールピラゾール化合物とは対照的に、ノミED80値が3以下である。例えば、5−アミノ−3−シアノ−4−(2,2−ジブロモシクロプロピル)−1−(2,6−ジクロロフェニル−4−トリフルオロメチル−)ピラゾールは、30μg/mLの上記ED80ノミスクリーンで不活性であった。
【0124】
以下の実験の詳細において、核磁気共鳴スペクトルデータは、Varian Inova 300, Varian Inova 400, Vaian Mercury 400, Varian Unityplus 400, Bruker AC 300MHz, Bruker AM 250MHz又はVarian T60 MHzスペクトロメータを用いて得たものであり、観測された化学シフトは、提示された構造に一致した。マススペクトルデータは、Finnigan Masslab Navigator, Fisons Instrument Trio 1000又はHewlett Packard GCMS System Model 5971スペクトロメータで得た。引用したイオンの計算値及び観測値は、最小質量の同位体組成を示す。HPLCは、高速液体クロマトグラフィーを意味する。室温は、20〜25℃を意味する。
【0125】
〔実施例1〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
メタノール(10ml)中製造例1(62mg、0.12mmol)の溶液に、p−トルエンスルホン酸(0.5g、2.63mmol)を加えた。そして、反応混合物を終夜還流下で加熱した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(50ml)に注いだ。次いで、得られた混合物を、酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。集めた抽出物を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物をアセトニトリル(1.5ml)及び水(0.9)に溶解した。溶液を、水/アセトニトリル=45/55〜5/95の勾配液を用いて、自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 150mm x 30mm Phenomenex LUNA C18(2)カラム)で精製した。適切な画分を集め、減圧下で濃縮し、標題化合物のラセミ体(22mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:523.2;C14H6Cl2F10N4S+Hの計算質量523.0。
1H−NMR(CDCl3):2.05−2.20(1H),2.42−2.53(1H),3.83−3.99(2H),7.87−7.93(2H)。
【0126】
実施例1のラセミ体を、エタノール/ヘキサン=2/3に溶解し、そして、エナンチオマーを、水/アセトニトリル=5/95液を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 150mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集めて、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮された実施例1a及び実施例1bの生成物を得た。
実施例1a:MS(ES):MH+:523.0、C14H6Cl2F10N4S+Hの計算質量:523.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=5/95、保持時間:10.73分、エナンチオマー純度:100%。
実施例1b:MS(ES):MH+:523.0、C14H6Cl2F10N4S+Hの計算質量:523.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=5/95、保持時間:12.23分、エナンチオマー純度:100%。
【0127】
〔実施例2〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
メタノール(10ml)中製造例2(234mg、0.45mmol)の溶液に、p−トルエンスルホン酸(500mg、2.63mmol)を加え、そして、反応混合物を還流下で終夜加熱した。反応混合物に酢酸エチル(100ml)を加え、そして、有機相を分離し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(2×100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン/ペンタン=2/1で溶出する、カラムクロマトグラフィー(シリカ、20g)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、標題化合物のラセミ体(160mg)を淡黄色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:465.1;C15H6Cl2F8N4+Hの計算質量:465.0。
1H−NMR(CDCl3):2.05−2.20(1H),2.42−2.53(1H),3.86−3.95(2H),7.74−7.79(2H)。
【0128】
実施例2のラセミ体をエタノール/ヘキサン=1/1に溶解し、エナンチオマーを、エタノール/アセトニトリル=1/9液を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 250mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮された実施例2a及び実施例2bの生成物を得た。
実施例2a:MS(ES):MH+464.8;C15H6Cl2F8N4+ Hの計算質量:465.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=1/9、保持時間:12.09分、エナンチオマー純度:99%、(−)異性体。
実施例2b:MS(ES):MH+:464.8;C15H6Cl2F8N4+ Hの計算質量:465.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=1/9、保持時間:14.63分、エナンチオマー純度:100%、(+)異性体。
【0129】
以下の化合物を、同様にして製造した。
〔実施例3〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,2,2−トリフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例3(22mg、0.047mmol)の化合物から、標題の化合物(9.4mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:415.1;C14H6Cl2F6N4+Hの計算質量:415.0。
1H−NMR(CDCl3):2.16−2.27(2H),4.02−4.12(2H),7.76−7.80(2H)。
【0130】
〔実施例4〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(ペンタフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例4(32mg、0.063mmol)の化合物から、標題の化合物(10mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:451.1;C14H4Cl2F8N4+Hの計算質量:451.0。
1H−NMR(CDCl3):4.16−4.24(2H),7.77−7.81(2H)。
【0131】
〔実施例5〕
5−アミノ−4−(2,2−ジクロロ−1−フルオロシクロプロピル)−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例5(29mg、0.06mmol)の化合物から、標題の化合物(5mg)を白色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:446.8;C14H6Cl4F4N4+Hの計算質量:447.0。
1H−NMR(CDCl3):2.25−2.34(1H),2.41−2.47(1H),4.09−4.18(2H),7.75−7.80(2H)。
【0132】
〔実施例6〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−(ペンタフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例6(40mg、0.07mmol)の化合物から、標題の化合物(20mg)を白色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:509.2;C13H4Cl2F10N4S+Hの計算質量509.0。
1H−NMR(CDCl3):4.16−4.22(2H),7.91−7.93(2H)。
【0133】
〔実施例7〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−(1,2,2−トリフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例7(92mg、0.17mmol)の化合物から、標題の化合物(46mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:472.9;C13H6Cl2F8N4S+Hの計算質量:473.0。
1H−NMR(CDCl3):2.14−2.27(2H),4.05−4.14(2H),7.89−7.92(2H)。
【0134】
〔実施例8〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
1,4−ジオキサン(50ml)中製造例23(4.0g、8.0mmol)の溶液に、メタノール(5ml)及び塩酸(10%水溶液、5ml)を加えた。反応混合物を還流下で4時間加熱した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加えた。水相が分離し、次いで、酢酸エチル(3×20ml)で抽出した。集めた有機相を乾燥(MgSO4)し、そして、減圧下で濃縮した。残留物を石油エーテル/ジエチルエーテル=1/0〜0/1で勾配溶出する、カラムクロマトグラフィー(シリカ、70g)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、実施例8のラセミ体(3.2mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:448.9;C15H7Cl2F7N4+Hの計算質量:447.0。
1H−NMR(CDCl3):2.04−2.11(1H),2.13−2.20(1H),3.82−3.90(2H),5.63−5.89(1H),7.73−7.79(2H)。
【0135】
実施例8のラセミ体(88mg)をエタノール/ヘキサン=1/1に溶解し、そして、エナンチオマーをエタノール/ヘキサン=2/8を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 250mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、濃縮し、実施例8a(40mg)及び実施例8b(40mg)を得た。
実施例8a:MS(ES):MH+:446.8,C15H7Cl2F7N4+ Hの計算質量:447.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=2/8、保持時間:7.3分、エナンチオマー純度:100%。
実施例8b:MS(ES):MH+:446.8,C15H7Cl2F7N4+ Hの計算質量:447.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=2/8、保持時間:17.4分、エナンチオマー純度:100%。
【0136】
〔実施例9〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
トルエン(0.8ml)中製造例31(560mg,1.40mmol)及びフッ化ナトリウム(4.0mg、0.12mmol)の溶液に、2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸トリメチルシリル(700mg、2.8mmol)を、100℃で、注射器を用いて1時間に亘って加えた。反応混合物を1時間還流下で加熱した。冷却した反応混合物にシリカを加え、そして、溶液を減圧下で濃縮した。生成物/シリカ混合物を、ジエチルエーテル/ヘキサン=1/1で溶出するカラムクロマトグラフィーで部分的に精製し、そして、生成物を含む画分を減圧下で濃縮した。残留物にメタノール(5ml)及び塩酸(2N、5ml)を加え、そして、反応混合物を6時間還流下で加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をジエチルエーテル及び水(20ml)間で分配した。2層に分離し、そして、有機層を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物を、ジエチルエーテル/ヘキサン=1/2〜1/1の勾配溶出を用いたカラムクロマトグラフィーで精製した。適切な画分を集め、濃縮し、実施例9(96mg)を白色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:397.1;C14H7Cl2F5N4+Hの計算質量397.0。
1H−NMR(CDCl3):1.74−1.83(1H),1.95−2.05(1H),2.44−2.56(1H),3.72−3.84(2H),7.76−7.81(2H)。
【0137】
以下の化合物を、実施例2と同様に製造した:
〔実施例10〕
5−アミノ−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1−[2,6−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例10の化合物(250mg、0.51mmol)から標題の化合物(11mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:433.0;C15H6F10N4+Hの計算質量:433.1。
1H−NMR(CDCl3):2.02−2.09(2H),2.29−2.42(1H),4.63−4.76(1H),7.30−7.37(2H)。
【0138】
以下の化合物を、実施例8と同様に製造した:
〔実施例11〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例11の化合物(655mg、1.17mmol)から、標題化合物のラセミ体(284mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:504.9;C14H7Cl2F9N4S+Hの計算質量505.0。
1H−NMR(CDCl3):2.00−2.09(1H),2.12−2.20(1H),3.87−3.96(2H),5.61−5.90(1H),7.88−7.91(2H)。
【0139】
実施例11のラセミ体をエタノール/ヘキサン=1/1に溶解し、エナンチオマーを、エタノール/ヘキサン=2/8を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 250mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮した実施例11a及び実施例11bの生成物を得た。
実施例11a:MS(ES):MH+:504.9;C14H7Cl2F9N4S +Hの計算質量:505.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサノール=2/8、保持時間:6.40分、エナンチオマー純度:100%。
実施例11b:MS(ES):MH+:504.9,C14H7Cl2F9N4S +Hの計算質量:505.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=2:8、保持時間:13.89分、エナンチオマー純度:100%。
【0140】
〔実施例12〕
5−アミノ−4−{1−[クロロ(フルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例12の化合物(100mg、0.19mmol)から、標題化合物のラセミ体(20mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:462.8;C15H7Cl3F6N4+Hの計算質量:463.0。
1H−NMR(CDCl3):2.03−2.11(1H),2.16−2.25(1H),3.84−3.95(2H),6.02−6.16(1H),7.73−7.80(2H)。
【0141】
実施例12のラセミ体をエタノール/ヘキサン=1/1に溶解し、そして、エナンチオマーを、エタノール/ヘキサン=2/8を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 250mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮した実施例12a及び実施例12bの生成物を得た。
実施例12a:MS(ES):MH+:462.9,C15H7Cl3F6N4+H計算質量463.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=2:8、保持時間:7.07分、エナンチオマー純度99%。
実施例12b:MS(ES):MH+:462.9、C15H7Cl3F6N4+Hの計算質量463.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム),エタノール/ヘキサン=2:8、保持時間:21.44分、エナンチオマー純度100%。
【0142】
〔実施例13〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例13の化合物(48mg、0.09mmol)から、標題の化合物(17mg)
を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:482.7;C15H5Cl2F9N4+Hの計算質量483.0。
1H−NMR(CDCl3):3.84−3.91(2H),5.95−6.24(1H),7.76−7.79(2H)。
【0143】
〔実施例14〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2,3,3−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例14の化合物(7mg、0.01mmol)から標題の化合物(4mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:500.9;C15H4Cl2F10N4+Hの計算質量501.0。
【0144】
〔実施例15〕
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−(メチルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
オルトギ酸トリエチル(13.4ml)中実施例2(500mg、1.08mmol)の溶液に濃塩酸(数滴)を加えた。反応混合物を2.5時間還流下で加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をトルエンに再溶解し、そして、再濃縮した(×2)。エタノール(10ml)中の残留物の溶液に0℃で、水素化ホウ素ナトリウム(90mg、2.37mmol)を加えた。反応混合物を終夜室温で撹拌した。反応混合物に酢酸(0.5ml)と水(10ml)を加え、そして、混合物を酢酸エチル(3×10ml)で抽出した。集めた有機相を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物を、トルエン溶液で充填し、トルエンで溶出する、カラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、実施例15のラセミ体(323mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:478.8;C16H8Cl2F8N4+Hの計算質量479.0。
1H−NMR(CDCl3):2.07−2.23(1H),2.42−2.58(1H),2.71−2.76(3H),3.51−3.66(1H),7.73−7.77(2H)。
【0145】
実施例15のラセミ体をエタノール/ヘキサン=1/1に溶解し、エナンチオマーを、エタノール/ヘキサン=1/9を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 250mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮した実施例15a及び実施例15bの生成物を得た。
実施例15a:MS(ES):MH+:478.9,C16H8Cl2F8N4+Hの計算質量479.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=1/9、保持時間:8.67分、エナンチオマー純度100%。
実施例15b:MS(ES):MH+:478.9、C16H8Cl2F8N4+ Hの計算質量479.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=1/9、保持時間:11.26分、エナンチオマー純度:100%。
【0146】
以下の化合物を、実施例8と同様に合成した:
〔実施例16〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例15の化合物(1.0g、1.86mmol)から、標題化合物のラセミ体(630mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]480.9;C15H6Cl2F8N4O+Hの計算質量481.0。
1H−NMR(CDCl3):2.05−2.18(1H),2.41−2.52(1H),3.87−3.95(2H),7.37−7.40(2H)。
【0147】
実施例16のラセミ体をエタノール/ヘキサン=1/1に溶解し、そして、エナンチオマーを、エタノール/ヘキサン=5/95を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 250mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮した実施例16a及び実施例16bの生成物を得た。
実施例16a:MS(ES):MH+:480.9、C15H6Cl2F8N4O+Hの計算質量481.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=5/95、保持時間:8.86分、エナンチオマー純度99%。
実施例16b:MS(ES):MH+:480.9、C15H6Cl2F8N4O+Hの計算質量481.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=5/95、保持時間:9.91分、エナンチオマー純度100%。
【0148】
〔実施例17〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例16の化合物(50mg、0.09mmol)から標題の化合物(10mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]498.9;C15H5Cl2F9N4O+Hの計算質量499.0。
1H−NMR(CDCl3):3.86−3.91(2H),5.95−6.23(1H),7.38−7.40(2H)。
【0149】
〔実施例18〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例17の化合物(3.6g、7.0mmol)から、標題の化合物のラセミ体(3.0g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:463.0;C15H7Cl2F7N4O+Hの計算質量463.0。
1H−NMR(CDCl3):2.00−2.08(1H),2.10−2.19(1H),3.82−4.00(2H),5.60−5.90(1H),7.35−7.40(2H)。
【0150】
実施例18のラセミ体を、エタノール/ヘキサン=1/2に溶解し、そして、エナンチオマーを、エタノール/ヘキサン=1/9を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 250mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮した実施例16a及び実施例16bの生成物を得た。適切な画分を集め、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮した生成物実施例18a及び実施例18bを得た。
実施例18a:MS(ES):MH+:463.0、C15H7Cl2F7N4O+Hの計算質量463.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=1:9、保持時間:13.35分、エナンチオマー純度99%。
実施例18b:MS(ES):MH+:463.0、C15H7Cl2F7N4O+H計算質量463.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=1:9、保持時間:31.58分、エナンチオマー純度100%。
【0151】
〔実施例19〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(フルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例18の化合物(100mg、0.21mmol)から、標題化合物のラセミ体(17mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:428.9;C15H8Cl2F6N4+Hの計算質量429.0。
1H−NMR(CDCl3):1.84−1.93(1H),1.93−2.02(1H),3.68−4.06(2H),4.42−4.82(2H),7.73−7.78(2H)。
【0152】
実施例19のラセミ体をエタノール/ヘキサン=1/1に溶解し、そして、エナンチオマーを、エタノール/ヘキサン=1/9を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 250mm x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、そして、濃縮し、2つのエナンチオマー的に濃縮された生成物実施例19a及び実施例19bを得た。
実施例19a:MS(ES):MH+:429.0、C15H8Cl2F6N4+Hの計算質量429.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=1/9、保持時間:14.99分、エナンチオマー純度:100%。
実施例19b:MS(ES):MH+:429.0、C15H8Cl2F6N4+Hの計算質量429.01。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=1/9、保持時間:20.89分、エナンチオマー純度:100%。
【0153】
〔実施例20〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(2,2−ジフルオロ−1−メチルシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例19の化合物(80mg、0.17mmol)から標題の化合物(56mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:411.0;C15H9Cl2F5N4+Hの計算質量411.0。
1H−NMR(CDCl3):1.46−1.50(3H),1.56−1.63(1H),1.69−1.78(1H),3.62−3.76(2H),7.72−7.77(2H)。
【0154】
〔実施例21〕
5−アミノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)thio]フェニル}−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例20の化合物(1.8g、3.3mmol)から標題の化合物(1.1g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:496.9;C15H6Cl2F8N4S+Hの計算質量496.9。
1H−NMR(CDCl3):2.05−2.18(1H),2.42−2.52(1H),3.86−3.97(2H),7.75−7.80(2H)。
【0155】
〔実施例22〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸エチル
N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)中実施例2a(100mg、0.20mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(10mg、0.20mmol)を加え、次いで、炭酸(1−クロロエチル)エチル(37mg、0.24mmol)を加えた。次いで、反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、そして、残留物をアセトニトリル(2ml)に溶解した。溶液をアセトニトリル/水=60/40〜95/5を用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 150mm x 30mm LUNA II C18, 10μmカラム)で精製した。適切な画分を集めて、濃縮し、実施例22(50mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]536.9;C18H10Cl2F8N4O2+Hの計算質量537.0。
1H−NMR(CDCl3):1.07−1.14(3H),2.09−2.19(1H),2.48−2.57(1H),3.99−4.06(2H),6.16−6.24(1H),7.71−7.76(2H)。
【0156】
以下の化合物を、同様に製造した:
〔実施例23〕
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
実施例2aの化合物(135mg、0.30mmol)及びクロロギ酸2−ブロモエチル(60mg、0.33mmol)から標題の化合物(47mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:534.9;C18H8Cl2F8N4O2+Hの計算質量535.0。
1H−NMR(CDCl3):2.31−2.39(1H),2.54−2.64(1H),4.00−4.10(2H),4.43−4.50(2H),7.75−7.78(2H)。
【0157】
以下の化合物を、実施例8と同様に製造した:
〔実施例24〕
5−アミノ−1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例22の化合物(164mg、0.34mmol)から標題の化合物(60mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:432.0;C14H6ClF8N5+Hの計算質量432.0。
1H−NMR(CDCl3):2.02−2.19(1H),2.40−2.54(1H),5.13−5.22(2H),8.19−8.23(1H),8.63−8.67(1H)。
【0158】
〔実施例25〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2−(ジメチルアミノ)エチル・塩酸塩
無水のジクロロメタン/トルエン=3/2(2ml)中実施例2a(100mg、0.22mmol)の溶液に、ピリジン(40μl、0.50mmol)及びモレキュラーシーブ(4オングストローム)を加えた。この溶液に、ホスゲン(20%溶液/トルエン、1.7N、300μl、0.50mmol)を0℃、窒素雰囲気下で加え、反応混合物を1時間放置した。2−(ジメチルアミノ)エタノール(1ml)を加え、そして、反応混合物を終夜放置し、その後減圧下で濃縮した。残留物をアセトニトリル(1.8ml)に溶解し、そして、溶液を、アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸=35/65〜95/5を勾配溶媒として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 150mm x 30mm LUNA II C18, 10μmカラム)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、そして残留物に塩酸を加えて、実施例25(100mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:580.0;C20H15Cl2F8N5O2+Hの計算質量580.1。
1H−NMR(CDCl3):2.21−2.30(1H),2.47−2.56(2H),2.84−2.88(6H),3.19−3.24(2H),4.27−4.39(2H),7.71−7.74(2H)。
【0159】
以下の化合物を、同様に製造した:
〔実施例26〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2,2,2−トリフルオロエチル;
実施例2aの化合物(100mg、0.22mmol)及び2,2,2−トリフルオロエタノールから標題の化合物(100mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:590.9;C18H7Cl2F11N4O2+Hの計算質量591.0。
1H−NMR(DMSO):2.61−2.71(1H),2.89−2.99(1H),4.62−4.73(2H),8.26−8.29(2H),10.89−10.97(1H)。
【0160】
〔実施例27〕
5−アミノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
ジクロロメタン(20ml)中実施例21(600mg,1.2mmol)及び3−クロロ過安息香酸(929mg、5.4mmol)の混合物を、室温で48時間撹拌した。反応混合物を水酸化ナトリム水溶液で洗浄し、次いで、水、ブラインで洗浄した。有機相を乾燥し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物を、トルエン/ジクロロメタン=1/0〜0/1での勾配溶出によるフラッシュクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、減圧下で濃縮した。
残留物をアセトニトリル/水(1ml)に溶解し、そして溶液を、アセトニトリル/水=60/40〜95/5を勾配溶媒として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 150mm x 30mm LUNA II C18, 10μmカラム)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、実施例27(27mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:529.0;C15H6Cl2F8N4O2S+Hの計算質量529.0。
1H−NMR(DMSO):2.11−2.22(1H),2.59−2.70(1H),6.68−6.73(2H),8.55−8.59(2H)。
【0161】
〔実施例28〕
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
無水メタノール(10ml)中製造例25(200mg、0.36mmol)溶液に、窒素雰囲気下、0℃で、水素化ホウ素ナトリウム(34mg、0.90mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、そして、混合物に塩酸(4N)を添加して、pHを2に調節した。混合物に炭酸ナトリム飽和水溶液を加えて中和し、酢酸エチル(3×10ml)で抽出し、集めた抽出物を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物をアセトニトリル/水(3.6ml)に溶解し、次いで、溶液をアセトニトリル/水=55/45〜95/5を勾配溶媒として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 150mm x 30mm LUNA II C18, 10μmカラム)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、実施例28(34mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:556.0;C21H11Cl2F8N5+Hの計算質量556.0。
1H−NMR(CDCl3):2.20−2.34(1H),2.53−2.67(1H),4.10−4.17(1H),4.18−4.28(2H),7.01−7.05(2H),7.60−7.63(2H),8.44−8.48(2H)
【0162】
以下の化合物を、実施例2と同様に製造した:
〔実施例29〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例26の化合物(110mg、0.21mmol)から標題の化合物(48mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]463.0;C15H7Cl2F7N4O+Hの計算質量463.0。
1H−NMR(CDCl3):2.01−2.19(1H),2.38−2.51(1H),3.83−3.98(2H),6.38−6.77(1H),7.27−7.32(2H)。
【実施例1】
【0163】
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例27の化合物(138mg、0.23mmol)から標題の化合物(100mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:541.0;C14H5Cl2F11N4S+Hの計算質量541.0。
1H−NMR(DMSO):6.51−6.71(1H),6.73−6.76(2H),8.43−8.46(2H)。
【0164】
以下の化合物を、実施例25と同様に製造した:
〔実施例31〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸イソプロピル;
実施例2aの化合物(50mg、0.11mmol)及び2−プロパノールから、標題の化合物(44mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]551.0;C19H12Cl2F8N4O2+Hの計算質量551.0。
1H−NMR(DMSO):0.96−1.04(6H),2.61−2.71(1H),2.87−2.99(1H),4.59−4.67(1H),8.28−8.32(2H),10.15−10.22(1H)。
【0165】
〔実施例32〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸ピリジン−4−イルメチル・塩酸塩;
実施例2aの化合物(50mg、0.11mmol)及びピリジン−4−メタノールから標題の化合物(5mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:600.0;C22H11Cl2F8N5O2+Hの計算質量600.0。
1H−NMR(CD3OD):2.24−2.35(1H),2.55−2.65(1H),5.21−5.23(2H),7.65−7.68(2H),7.92−7.94(2H),8.64−8.68(2H)。
【0166】
〔実施例33〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル]−カルバミン酸ピリジン−3−イルメチル・塩酸塩;
実施例2aの化合物(50mg、0.11mmol)及びピリジン−3−メタノールから標題の化合物(24mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:600.0;C22H11Cl2F8N5O2+Hの計算質量600.0。
1H−NMR(DMSO):2.63−2.73(1H),2.84−2.95(1H),5.11−5.16(2H),7.68−7.74(1H),7.95−8.01(1H),8.20−8.26(2H),8.61−8.64(1H),8.68−8.73(1H),10.55−10.68(1H)。
【0167】
〔実施例34〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸ピリジン−2−イルメチル・塩酸塩;
実施例2aの化合物(50mg、0.11mmol)及びピリジン−2−メタノールから標題の化合物(31mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:600.0;C22H11Cl2F8N5O2+Hの計算質量600.0。
1H−NMR(DMSO):2.65−2.75(1H),2.86−2.97(1H),5.05−5.11(2H),7.11−7.16(1H),7.31−7.37(1H),7.77−7.82(1H),8.21−8.28(2H),8.46−8.51(1H),10.56−10.70(1H)。
【0168】
〔実施例35〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸1H−イミダゾール−5−イルメチル・塩酸塩;
実施例2aの化合物(50mg、0.11mmol)及び5−(ヒドロキシメチル)イミダゾールから標題の化合物(2mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:589.0;C20H10Cl2F8N6O2+Hの計算質量589.0。
【0169】
〔実施例36〕
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2−ピロリジン−1−イルエチル・塩酸塩;
実施例2aの化合物(50mg、0.11mmol)及び1−(2−ヒドロキシエチル)ピリジンから標題の化合物(10mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:606.1;C22H17Cl2F8N5O2+Hの計算質量606.1。
1H−NMR(CD3OD):1.93−2.01(4H),2.31−2.38(1H),2.56−2.64(1H),3.18−3.23(4H),3.30−3.35(2H),4.21−4.26(2H),7.95−7.99(2H)。
【0170】
以下の化合物を、実施例8と同様に製造した:
〔実施例37〕
5−アミノ−4−{1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例55の化合物(124mg、0.23mmol)から標題の化合物(17mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:480.9;C15H6Cl3F7N4+Hの計算質量480.96。
1H−NMR(CDCl3):2.08−2.24(1H),2.46−2.61(1H),3.87−4.00(2H),7.75−7.79(2H)。
【0171】
実施例37のラセミ体をエタノール/ヘキサン=1/4に溶解し、エタノール/ヘキサン=5/95を移動相として用いた自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system,
250mm x 20mm ID Chralcel IA, 5μmカラム)で分離した。適切な画分を集め、濃縮し、1つのエナンチオマー的に純粋な生成物、実施例37a、及び数種の混合画分を得た。
実施例37a:MS(ES):MH+:481.0、C15H6Cl3F7N4+Hの計算質量481.0。
HPLC:(Gilson system, 250 x 20mm ID Chiralcel OD, 10μmカラム)、エタノール/ヘキサン=5/95、保持時間:10.55分、エナンチオマー純度:98%。
【0172】
以下の製造例は、前述の実施例の製造に使われる、ある種の中間体合成を説明するものである。
【0173】
〔製造例1〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
製造例32(264mg、0.5mmol)、安息香酸メチル(100μl)及びフッ化ナトリウム(6mg)の混合物を、105℃、窒素雰囲気下で加熱した。2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸トリメチルシリル(197μl、1.0mmol)を1時間に亘って滴下しながら添加し、反応混合物を105℃で撹拌した。更に、2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸トリメチルシリル(700μl、3.6mmol)を、反応混合物の温度を105℃に維持したまま、7時間に亘って加えた。反応混合物にジクロロメタン(15ml)を加え、溶液を飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、そして、減圧下で濃縮した。残留物をIsolute(登録商標)カートリッジ(シリカ、20g)を用い、トルエンで溶出して精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例1(62mg)を灰色を帯びた白色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:578.3;C17H11Cl2F10N5S+Hの計算質量578.0。
1H−NMR(CDCl3):2.15−2.20(1H),2.45−2.55(1H),2.79−2.81(3H),3.01−3.03(3H),7.79−7.81(2H),7.88−7.90(1H)。
【0174】
以下の化合物を、同様にして製造した:
〔製造例2〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例33の化合物(160mg、0.34mmol)から標題の化合物(94mg)を淡黄色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:520.2;C18H11Cl2F8N5+Hの計算質量520.0。
1H−NMR(CDCl3):1.99−2.31(2H),2.74−2.80(3H),2.99−3.00(3H),7.64−7.69(2H),7.82−8.02(1H)。
【0175】
〔製造例3〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[(1R)−1,2,2−トリフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
トルエン(0.2ml)中製造例34(11mg、0.026mmol)溶液に、窒素雰囲気下で、フェニル−(トリフルオロメチル)−水銀(45mg、0.13mmol)及びヨウ化ナトリウム(59mg、0.39mmol)を加えた。反応混合物を85℃で18時間加熱した。反応混合物にトルエン(5ml)を加え、溶液をArbocel(登録商標)に通して濾過し、全てのHg残留物を除去した。濾液を減圧下で濃縮し、製造例3(22mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:470.2;C17H11Cl2F6N5+Hの計算質量470.0。
1H−NMR(CDCl3):2.08−2.31(2H),2.81−2.84(3H),3.04−3.08(3H),7.65−7.69(2H),7.85−7.88(1H)。
【0176】
以下の化合物を、同様に製造した:
〔製造例4〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(ペンタフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例35の化合物(46mg、0.1mmol)から標題の化合物(35mg)を白色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:506.2;C17H9Cl2F8N5+Hの計算質量506.0。
1H−NMR(CDCl3):2.85−2.87(3H),3.07−3.09(3H),7.67−7.69(2H),7.69−7.71(1H)。
【0177】
〔製造例5〕
N’−{3−シアノ−4−(2,2−ジクロロ−1−フルオロシクロプロピル)−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例34の化合物(42mg、0.1mmol)及びフェニル(トリクロロメチル)水銀(40mg、0.1mmol)から標題の化合物(29mg)を白色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3):2.31−2.34(1H),2.35−2.38(1H),2.82−2.86(3H),3.09−3.13(3H),7.66−7.69(2H),7.99−8.03(1H)。
【0178】
〔製造例6〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオ)フェニル]−4−(ペンタフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
安息香酸メチル(4ml)中製造例37(102mg、0.20mmol)の溶液にフッ化ナトリウム(3mg)を加えた。混合物を130℃に加熱し、2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸トリメチルシリル(1ml、0.33mmol)を10時間に亘って加えた。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をトルエンで溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ、10g)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例6(75mg)を淡黄色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:564.2;C16H9Cl2F10N5S+Hの計算質量564.0。
1H−NMR2.86−2.90(3H),3.07−3.10(3H),7.69−7.72(1H),7.80−7.85(2H)。
【0179】
以下の化合物を、製造例3と同様に製造した:
〔製造例7〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオ)フェニル]−4−(1,2,2−トリフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例38の化合物(100mg、0.21mmol)から標題の化合物(90mg)を白色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:527.9;C16H11Cl2F8N5S+Hの計算質量528.0。
1H−NMR(CDCl3):2.09−2.29(2H),2.82−2.86(3H),3.04−3.09(3H),7.79−7.83(2H),7.85−7.88(1H)。
【0180】
〔製造例8〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
テトラヒドロフラン(80ml)中メチルトリフェニルホスホニウム・ブロミド(8.9g、25.0mmol)の懸濁液に、−10℃で、ブチルリチウム(1.6M/ヘキサン、16ml、25.0mmol)を滴下しながら添加した。混合物を室温で20分間撹拌し、その後、テトラヒドロフラン(16.5ml)中製造例39(7.6g、16.7mmol)を加えた。反応混合物を終夜室温で撹拌した。反応混合物に水を加え、混合物を酢酸エチル(2×50ml)で抽出した。集めた有機相を分離し、シリカ上で濃縮した。シリカ/生成物の混合物をジクロロメタンで溶出するカラムクロマトグラフィ−で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例8(5.2g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:454.0;C17H12Cl2F5N5+Hの計算質量452.1。
1H−NMR(CDCl3):2.74−2.76(3H),2.91−2.94(3H),5.77−5.79(1H),5.91−5.94(1H),6.16−6.45(1H),7.62−7.64(1H),7.65−7.68(2H)。
【0181】
〔製造例9〕
3−シアノ−2−オキソ−プロピオン酸エチルエステル;
Achmatowicz, O., Jr; Szymoniak, J. Tetrahedron (1982), 38(9), 1299-1302に基づいて製造することができる。
【0182】
以下の化合物を、製造例1と同様に製造した:
〔製造例10〕
N’−{3−シアノ−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1−[2,6−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例40の化合物(250mg、0.57mmol)から標題の化合物(250mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]488.1;C18H11F10N5+Hの計算質量488.1。
【0183】
以下の化合物を、製造例3と同様に製造した:
〔製造例11〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例41の化合物(820mg、1.61mmol)から標題の化合物(655mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]559.9;C17H12Cl2F9N5S+Hの計算質量560.0。
1H−NMR(CDCl3):1.81−1.90(1H),2.03−2.12(1H),2.76−2.79(3H),2.99−3.01(3H),5.64−5.93(1H),7.78−7.81(2H),7.87−7.89(1H)。
【0184】
〔製造例12〕
N’−{4−{1−[クロロ(フルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例42の化合物(150mg、0.32mmol)から標題の化合物(100mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:517.9;C18H12Cl3F6N5+Hの計算質量518.0。
1H−NMR(CDCl3):1.86−1.97(1H),2.05−2.15(1H),2.73−2.80(3H),2.95−3.01(3H),6.06−6.22(1H),7.
63−7.71(2H),7.88−7.94(1H)。
【0185】
〔製造例13〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例43の化合物(200mg、0.41mmol)から標題の化合物(48mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:537.8;C18H10Cl2F9N5+Hの計算質量538.0。
【0186】
〔製造例14〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2,3,3−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例44の化合物(28mg、0.06mmol)から標題の化合物(7mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:555.8;C18H9Cl2F10N5+Hの計算質量556.0。
1H−NMR(CDCl3):2.79−2.81(3H),2.99−3.00(3H),7.65−7.67(1H),7.67−7.69(2H)。
【0187】
〔製造例15〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
Diazald(登録商標)キットを用いて、ジエチルエーテル(45ml)中Diazald(登録商標)の溶液を、水酸化カリウム(1M、89ml)の水及びエタノール溶液(10ml)に、約50℃で滴下しながら加えた。トラップを−30℃に冷却し、Diazald(登録商標)を完全に添加した後、ジエチルエーテル(10ml)を混合物に加えた。蒸留物が無色になるまで蒸留を続け、ジアゾメタン溶液を、ジエチルエーテル(30ml)中の製造例45(1.0g、1.92mmol)に加えた。その後、反応混合物を室温で終夜放置した。過剰のジアゾメタンを酢酸を加えて分解し、反応混合物を蒸発させ、製造例15(1.0g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:536.0;C18H11Cl2F8N5O+Hの計算質量536.0。
【0188】
以下の化合物を、製造例3と同様に製造した:
〔製造例16〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
トルエン中の製造例47の化合物(650mg、1.3mmol)から標題の化合物(50mg)を混合生成物として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:553.9;C18H10Cl2F9N5O+Hの計算質量554.0。
【0189】
〔製造例17〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例48の化合物(3.60g、7.7mmol)から標題の化合物(3.6g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:518.1;C18H12Cl2F7N5O+Hの計算質量518.0。
1H−NMR(CDCl3):1.82−1.91(1H),2.02−2.11(1H),2.74−2.79(3H),2.97−3.00(3H),5.64−5.93(1H),7.26−7.31(2H),7.83−7.87(1H)。
【0190】
〔製造例18〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(フルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例49の化合物(100mg、0.23mmol)から標題の化合物(100mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:484.0;C18H13Cl2F6N5+Hの計算質量484.1。
【0191】
〔製造例19〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(2,2−ジフルオロ−1−メチルシクロプロピル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例50の化合物(137mg、0.33mmol)から標題の化合物(80mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:466.0;C18H14Cl2F5N5+Hの計算質量466.1。
【0192】
以下の化合物を、製造例15と同様に製造した:
〔製造例20〕
N’−{3−シアノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例51の化合物(2.50g、4.6mmol)から標題の化合物(1.8g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:552.9;C18H11Cl2F8N5S+Hの計算質量552.0。
【0193】
〔製造例21〕
(2,6−ジフルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−ヒドラジン
エタノール(1200ml)中1,2,3−トリフルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゼン(300g、1.5mmol)及びヒドラジン・一水和物(300g、6.0mmol)の混合物を終夜還流下で加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を2−プロパノールから再結晶化し、製造例21(194g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:213.2;C7H5F5N2+Hの計算質量213.1。
1H−NMR(CDCl3):3.81−4.08(2H),5.23−5.41(1H),7.03−7.14(2H)。
【0194】
以下の化合物を、製造例3同様に製造した:
〔製造例22〕
N’−{1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−3−シアノ−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例52の化合物(800mg、1.83mmol)から標題の化合物(260mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:487.2;C17H11ClF8N6+Hの計算質量487.1。
【0195】
〔製造例23〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例8の化合物(4.52g、10.0mmol)から標題の化合物(4.0g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:501.92;C18H12Cl2F7N5+Hの計算質量502.04。
1H−NMR(CDCl3):1.82−1.91(1H),2.03−2.11(1H),2.73−2.78(3H),2.97−3.01(3H),5.66−5.93(1H),7.63−7.69(2H),7.85−7.89(1H)。
【0196】
〔製造例24〕
2,3−ジシアノプロパン酸エチルは、Hainzl, D.; Cole, L. M.; Casida, J.E. Chemical Research in Toxicology (1998), 11 (12), 1529-1535に基づき製造することができる。
【0197】
〔製造例25〕
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−{[(1E)−ピリジン−4−イルメチレン]アミノ}−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
トルエン(10ml)中実施例2a(120mg、0.26mmol)及び4オングストロームのモレキュラーシーブに、イソニコチンアルデヒド(550μl、6.71mmol)及びp−トルエンスルホン酸(触媒量、5mg)を加えた。反応混合物をDean Stark装置を用いて9日間還流下で加熱した。反応混合物に水を加え、そして、塩酸(4N)を加えて、pHを2に調節した。混合物に炭酸ナトリウム飽和水溶液を加えて中和し、酢酸エチル(3×20ml)で抽出し、集めた抽出物を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮し、製造例25(200mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:554.0;C21H9Cl2F8N5+Hの計算質量554.0。
【0198】
以下の化合物を、製造例15と同様に製造した:
〔製造例26〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例53の化合物(104mg、0.21mmol)から標題の化合物(110mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:518.0;C18H12Cl2F7N5O+Hの計算質量518.0。
1H−NMR(CDCl3):2.05−2.21(1H),2.41−2.55(1H),2.77−2.81(3H),2.98− 3.00(3H),6.36−6.72(1H),7.18−7.21(2H),7.22−7.24(1H)。
【0199】
以下の化合物を、製造例3と同様に製造した:
〔製造例27〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例54の化合物(618mg、1.13mmol)から標題の化合物(138mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:596.1;C17H10Cl2F11N5S+Hの計算質量596.0。
1H−NMR(CDCl3):2.78−2.81(3H),2.99−3.02(3H),5.95−6.24(1H),7.76−7.79(1H),7.79−7.82(2H)。
【0200】
〔製造例28〕
2,6−ジクロロ−4−ジフルオロメトキシ−アニリン
アセトニトリル(150ml)中4−[(ジフルオロメトキシ)メチル]アニリン(15.0g、94.3mmol)の溶液に、N−クロロスクシンイミド(25.2g、18.9mmol)を加えて、反応混合物を窒素雰囲気下で2時間撹拌した。反応混合物に減圧下で濃縮し、残留物をジエチルエーテル(500ml)及び水(125ml)の間で分配した。有機層を分離し、チオ硫酸ナトリウム水溶液、水及びブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、次いで、炭で処理した。溶液を濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をヘキサン(2×300ml)で抽出し、集めた抽出物を減圧下で濃縮し、製造例28(13.8g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]228;C7H5Cl2F2NO+Hの計算質量227.98。
【0201】
〔製造例29〕
5−アミノ−1−[2,6−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボン酸エチル
エタノール(2L)中製造例9(92.6g、0.66mmol)の溶液に、製造例21(95.0g、0.45mmol)を加え、そして、反応混合物を還流下で終夜加熱した。反応混合物を冷却し、炭酸水素ナトリウム(36.0g,0.43mmol)を加えた。混合物を還流下で終夜加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物にジエチルエーテル(1L)を加えた。溶液を濾過し、水、塩酸、そして又水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、トルエンで溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ、70g)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例29(40g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]336.1;C13H10F5N3O2+Hの計算質量336。1
【0202】
〔製造例30〕
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−ジフルオロメトキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
濃硫酸(21ml)に、15℃で、亜硝酸ナトリウム(4.8g、69.6mmol)を加えた。1時間撹拌した後、氷酢酸(17.3ml)を加え、次いで、混合物の温度を25℃以下に保ちながら、酢酸(33.8ml)中製造例28(13.8g、60.3mmol)の溶液を滴下しながら加えた。溶液を50℃で1時間加熱し、冷却し、製造例24(10.6g、69.6mmol)、酢酸(42.8ml)及び氷/水(55ml)の混合物に、0℃で滴下しながら加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物にジクロロメタン(300ml)を加え、撹拌した。2層に分離し、有機層を水で洗浄した。有機層に濃水酸化アンモニウム(125ml)及び氷を加えて、混合物を5℃で4時間撹拌した。有機層を再び分離し、終夜活性炭と一緒に撹拌した。混合物を、Celite(登録商標)に通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタンで溶出するカラムクロマトグラフィー(Biotage社製、シリカ、90g)で精製した。適切な画分を集めて、濃縮し、製造例30(3.1g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]319.0;C11H6Cl2F2N4O+Hの計算質量319.0。
1H−NMR(CDCl3):3.60−3.88(2H),6.38−6.75(1H),7.22−7.23(1H),7.27−7.29(2H)。
【0203】
〔製造例31〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ビニル−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(6ml)中製造例57(500mg、1.44mmol)の溶液を、1時間還流下で加熱した。反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮した。残留物に沈澱が起こるまで、ジエチルエーテル(10ml)を、次いでヘキサンを加えた。溶液を窒素気流下で濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をヘキサンで洗浄し、次いで、減圧下で乾燥し、製造例31(560mg)を淡黄色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:402.2;C16H12Cl2F3N5+Hの計算質量402.1。
1H−NMR(CDCl3):2.81−2.87(3H),3.00−3.05(3H),5.29−5.36(1H),5.91−6.00(1H),6.35−6.46(1H),7.64−7.67(1H),7.68−7.72(2H)。
【0204】
〔製造例32〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオ)フェニル]−4−[1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
製造例58(4.0g、7.1mmol)、製造例59(3.0g、14.0mmol)、炭酸水素ナトリウム水溶液(1M、40ml)、トルエン(100ml)及びメタノール(40ml)の混合物を 脱気し、窒素雰囲気下で放置した。その混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(360mg)を加えて、反応混合物を脱気し、還流下で8時間加熱した。反応混合物を水(50ml)及びジエチルエーテル(75ml)間で分配した。2層に分離し、水層をジエチルエーテル(3×50ml)で再抽出した。集めた有機相を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物を、Isolute(登録商標)カートリッジ(シリカ、25g)を用いて、酢酸エチル/シクロヘキサン=1/3〜1/1の勾配溶出で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、残留物をIsolute(登録商標)カートリッジ(シリカ、70g)を用い、トルエンで溶出するクロマトグラフィーで再精製した。生成物を含む画分を濃縮し、製造例32(1.34g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:528.0;C16H11Cl2F8N5S+Hの計算質量528.0。
1H−NMR(CDCl3):2.74−2.78(3H),2.92−2.97(3H),5.85−5.89(1H),6.20−6.24(1H),7.63−7.66(1H),7.79−7.82(2H)。
【0205】
以下の化合物を、製造例31と同様に製造した:
〔製造例33〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例60の化合物(170mg、0.41mmol)から標題の化合物(140mg)を白色固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:470.2;C17H11Cl2F6N5+Hの計算質量470.0。
1H−NMR(CDCl3):2.76−2.80(3H),2.96−3.00(3H),5.90−5.92(1H),6.23−6.26(1H),7.66−7.68(1H),7.69−7.72(2H)。
【0206】
〔製造例34〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1−フルオロビニル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中製造例62(2.9g、5.7mmol)及び製造例61(2.5g、7.5mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムム(0)(330mg、0.3mmol)を加えた。
反応混合物を80℃で4時間加熱した。反応混合物に水(150ml)を加え、混合物を酢酸エチル(150ml)で抽出した。集めた抽出物を水(2×100ml)及び飽和のブライン溶液(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物をヘキサンで粉末化し、沈澱物を濾過で集めて、乾燥し、製造例34(2.35g)を褐色の固体として得た。
1H−NMR(CDCl3):2.76−2.78(3H),2.99−3.01(3H),4.92−5.10(2H),7.66−7.68(2H),7.70−7.73(1H)。
【0207】
〔製造例35〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(トリフルオロビニル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
テトラヒドロフラン(2ml)中ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムII(70mg)の懸濁液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.5M/トルエン、133μl)を加えた。この溶液にブロモフルオロエチレン(200mmol)を加え、次いで、製造例64(1.0mmol)を加え、反応混合物を終夜、窒素雰囲気下で、還流して加熱した。反応混合物を酢酸エチル(50ml)及び水の間で分配し、有機相を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタンで溶出するIsolute(登録商標)カラム(シリカ、20g)を用いて精製した。適切な画分を集め、濃縮し、残留物をヘキサンに溶解した。生成した沈殿物を分離し、乾燥し、製造例35(200mg)を結晶性固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]456.2;C16H9Cl2F6N5+Hの計算質量456.0。
1H−NMR(CDCl3):2.77−2.80(3H),3.02−3.05(3H),7.67−7.69(2H),7.74−7.77(1H)。
【0208】
〔製造例36〕
2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルチオ−アニリン
アセトニトリル(50ml)中製造例97(4.8g、25.0mmol)の溶液に、50℃でN−クロロスクシンイミド(6.7g、50.0mmol)を加えた。次いで、反応混合物を50℃で1時間撹拌し、水(150ml)を加えて、混合物をジクロロメタン(100ml)で抽出した。集めた抽出物を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮し、製造例36(1.0g)を得た。
【0209】
〔製造例37〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオ)フェニル]−4−(トリフルオロビニル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
テトラヒドロフラン(5%、26ml、20mmol)中Rieke(登録商標)亜鉛の懸濁液を、窒素雰囲気下で撹拌した。窒素雰囲気をブロモトリフルオロエチレン(約40mmol)に交換し、溶液を更に3時間撹拌した。溶液中に窒素を通し、所望の亜鉛試薬を上清に残し、過剰の亜鉛を沈澱させた。テトラヒドロフラン(5ml)中製造例58(2.24g、4.0mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(231mg)の溶液に、亜鉛試薬溶液(12ml、約5.0mmol)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で、5時間還流して加熱した。反応混合物に過剰の(希)酢酸水溶液を加え、そして、混合物をジクロロメタン(150ml)で抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物を、トルエンで溶出するIsolute(登録商標)カラム(シリカ、50g)を用いて精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例37(913mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]514.2;C15H9Cl2F8N5S+Hの計算質量514.0。
1H−NMR(CDCl3):2.79−2.82(3H),3.03−3.06(3H),7.75−7.77(1H),7.80−7.83(2H)。
【0210】
以下の化合物を、製造例34と同様に製造した:
〔製造例38〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−(1−フルオロビニル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例58(380mg、0.68mmol)及び製造例61(295mg、0.88mmol)の化合物から標題の化合物(85mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]477.9;C15H11Cl2F6N5S+Hの計算質量478.0。
1H−NMR(CDCl3):2.77−2.81(3H),2.99−3.03(3H),4.92−5.09(2H),7.70−7.73(1H),7.79−7.82(2H)。
【0211】
〔製造例39〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(ジフルオロアセチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
テトラヒドロフラン(50ml)中製造例62(12.5g、25.0mmol)の溶液に、−30℃でイソプロピルマグネシウムクロリド(2M/テトラヒドロフラン、13.75ml、27.5mmol)を滴下しながら加えた。反応混合物を−30℃で30分間撹拌し、その後ジフルオロ酢酸クロリド(2M/テトラヒドロフラン、18.75ml、37.5mmol)を加えた。反応混合物を室温まで暖めた。反応混合物に飽和の炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、そして、混合物を酢酸エチル(×3)で抽出した。集めた有機相を飽和の塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物を、石油エーテルを加えたジエチルエーテルから再結晶化し、製造例39(7.6g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):2.78−2.82(3H),3.08−3.12(3H),6.41−6.69(1H),7.67−7.71(2H),8.49−8.52(1H)。
【0212】
〔製造例40〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
N,N−ジメチルホルムアミド(70ml)中の製造例66(2.0g、4.26mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(246mg、0.21mmol)に、テトラヒドロフラン中製造例65(15.75ml、6.3mmol)の溶液を加えた。反応混合物を、Dean-Stark trapが装備された装置内で、110℃で終夜加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をトルエンで溶出するフラッシュクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例40(1.5g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:438.0;C17H11F8N5+Hの計算質量438.1。
1H−NMR(CDCl3):2.78−2.81(3H),2.95−2.99(3H),5.84−5.87(1H),6.20−6.23(1H),7.28−7.33(2H),7.64−7.68(1H)。
【0213】
〔製造例41〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
テトラヒドロフラン(20ml)中メチルトリフェニルホスホニウム・ブロミド(1.80g、5.05mmol)の溶液に、0℃でn−ブチルリチウム(1.6N/ヘキサン、3.2ml、5.05mmol)を注射器で加えた。15分間撹拌した後、テトラヒドロフラン(10ml)中の製造例67(1.72g、3.37mmol)を加え、反応混合物を室温で2.5時間撹拌した。反応混合物に水(50ml)を加え、そして混合物を酢酸エチル(3×30ml)で抽出した。集めた有機相を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル/ヘキサン=1/4〜1/2で勾配溶出する、カラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例41(1.40g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]509.9;C16H12Cl2F7N5S+Hの計算質量510.0。
1H−NMR(CDCl3):2.75−2.78(3H),2.91−2.95(3H),5.76−5.78(1H),5.91−5.94(1H),6.14−6.43(1H),7.63−7.65(1H),7.79−7.82(2H)。
以下の化合物を、製造例41と同様に製造した:
【0214】
〔製造例42〕
N’−{4−{1−[クロロ(フルオロ)メチル]ビニル}−3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例68(800mg、1.70mmol)の化合物から標題の化合物(800mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:468.1;C17H12Cl3F4N5+Hの計算質量468.0。
1H−NMR(CDCl3):2.75−2.78(3H),2.91−2.94(3H),5.67−5.70(1H),5.91−5.95(1H),6.72−6.86(1H),7.65−7.68(2H),7.70−7.73(1H)。
【0215】
〔製造例43〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中トリフェニルホスフィン(524mg、2.0mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で、ジブロモジフルオロメタン(420mg、2.0mmol)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、その後、N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)中の製造例39(454mg、1.0mmol)を加えた。混合物にRieke(登録商標)亜鉛(130mg、2.0mmol)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタンで溶出する、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例43(410mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]487.8;C17H10Cl2F7N5+Hの計算質量488.0。
1H−NMR(CDCl3):2.74−2.77(3H),2.95−2.98(3H),6.43−6.72(1H),7.66−7.68(2H),7.69−7.70(1H)。
【0216】
〔製造例44〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
テトラヒドロフラン(15.6ml、12.0mmol)中Rieke(登録商標)亜鉛の懸濁液を沈殿させ、出来るだけ多量のテトラヒドロフランを除去した。次いで、Rieke(登録商標)亜鉛に、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(25ml)を加え、溶液を窒素雰囲気下で撹拌した。2−ブロモペンタフルオロプロペン(1.05g、5.0mmol)を冷却した容器内で、窒素雰囲気下で濃縮し、そして、注射器を使ってゆっくりと亜鉛溶液に加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。窒素雰囲気下で、製造例62(1.04g、2.0mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(120mg)に、N,N−ジメチルホルムアミド中の亜鉛試薬(12ml、約4.0mmol)溶液を加えた。反応混合物を90℃で3時間撹拌し、次いで、100℃で6時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル及び希塩酸間で分配した。有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、そして、減圧下で濃縮した。残留物をトルエンで溶出するIsolute(登録商標)カラム(シリカ、50g)を用いて、精製した。生成物を含む画分を濃縮し、残留物をアセトニトリル/水/ジメチルスルホキシド(12/1/3、1.6ml)に溶解した。溶液を更に、アセトニトリル/水=65/35〜95/5の勾配溶媒を用いた、自動分取型液体クロマトグラフィー(Gilson system, 150mm x 30mm LUNA C18, 5μmカラム)で精製した。適切な画分を減圧下で濃縮し、製造例44(28mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]506.0;C17H9Cl2F8N5+Hの計算質量506.0。
1H−NMR(CDCl3):2.74−2.81(3H),2.96−3.02(3H),7.62−7.66(1H),7.66−7.71(2H)。
【0217】
〔製造例45〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
N,N−ジメチルホルムアミド(60ml)中製造例71(6.7g、13.7mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(21.6g、82.3mmol)及びジブロモジフルオロメタン(8.6g、41.2mmol)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下、室温で5日間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、そして、残留物をトルエン/ジクロロメタン=1/0〜1/2の勾配溶出を用いる、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例45(2.8g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:522.0;C17H9Cl2F8N5O+Hの計算質量522.0。
【0218】
〔製造例46〕
2,3−ジシアノプロパン酸エチル
N,N−ジメチルホルムアミド(2.5L)中シアノ酢酸エチル(916.0g、8.10mol)の溶液に、グリコロニトリル(700.0g、6.75mol)の水溶液(55%溶液)を徐々に加えた。反応温度が30℃を超えない様に確認しながら、混合物に炭酸カリウム(932.7g、6.75mol)を1.5時間に亘って加えた。反応混合物を終夜室温で撹拌した。反応混合物を濾過し、そして、濾液を、酸を添加してpH3に調節した。有機相を分離し、減圧下で部分濃縮した。濃縮液にジエチルエーテル(1L)を加え、溶液を水(5×1L)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして、減圧下で濃縮し、製造例46(803g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):1.28−1.34(3H),2.95−3.01(2H),3.84−3.89(1H),4.27−4.33(2H)。
【0219】
以下の化合物を、製造例43と同様に製造した:
〔製造例47〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例72の化合物(1.1g、2.3mmol)から標題の化合物(650mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):2.74−2.78(3H),2.93−2.98(3H),6.42−6.71(1H),7.28−7.31(2H),7.65−7.69(1H)。
【0220】
〔製造例48〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
シクロヘキサン(50ml)中カリウムtert−ブトキシド(1M溶液、11.7ml、11.7mmol)及びメチルトリフェニルホスホニウム・ブロミド(3.91g、14.0mmol)の混合物を、50℃で、45分間撹拌し、次いで、10℃に冷却した。ジクロロメタン(20ml)中製造例72(4.40g、9.36mmol)の溶液を加え、反応混合物を室温まで暖めた。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をトルエン/ジクロロメタン=1/0〜0/1の勾配溶出を用いるフラッシュクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例48(3.6g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:468.0;C17H12Cl2F5N5O+Hの計算質量468.0。
1H−NMR(CDCl3):2.74−2.78(3H),2.90−2.95(3H),5.76−5.80(1H),5.89−5.93(1H),6.16−6.46(1H),7.27−7.31(2H),7.58−7.62(1H)。
【0221】
以下の化合物を、同様に製造した:
〔製造例49〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(フルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例73の化合物(370mg、0.85mmol)から標題の化合物(242mg)を得た。
MS(ES): M/Z[MH+]:434.0;C17H13Cl2F4N5+Hの計算質量434.1。
1H−NMR(CDCl3):2.78−2.81(3H),2.92−2.95(3H),4.95−4.98(1H),5.07−5.10(1H),5.61−5.64(2H),7.61−7.64(1H),7.65−7.68(2H)。
【0222】
〔製造例50〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−イソプロペニル−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
アセトニトリル(7ml)中のテトラブチルアンモニウム・クロリド(204mg、0.69mmol)の溶液にモレキュラーシーブ(4オングストローム、3.0g)を加えた。30分後、溶液をデカンテーションし、製造例74(100mg、0.23mmol)を加えた。混合物を−10℃に冷却し、塩化チオニル(33.5μl、0.46mmol)を滴下しながら加えた。15分間撹拌した後、ナトリウムメチルメルカプチド(32mg、0.46mmol)を加えて、反応混合物を終夜、室温まで暖めた。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物にジクロロメタン(50ml)を加えた。溶液を水(3×35ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカプラグに通して、ジクロロメタンで溶出した。濾液を減圧下で濃縮し、製造例50(137mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:416.0;C17H14Cl2F3N5+Hの計算質量416.1。
1H−NMR(CDCl3):2.01−2.03(3H),2.76−2.78(3H),2.93−2.97(3H),5.20−5.22(1H),5.30−5.33(1H),7.59−7.60(1H),7.64−7.67(2H)。
【0223】
以下の化合物を、製造例43と同様に製造した:
〔製造例51〕
N’−{3−シアノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例75の化合物(6.50g、12.9mmol)から標題の化合物(2.5g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:537.9;C17H9Cl2F8N5S+Hの計算質量538.0
1H−NMR(CDCl3):2.74−2.77(3H),2.96−2.99(3H),7.60−7.63(1H),7.68−7.72(2H)。
【0224】
以下の化合物を、製造例48と同様に製造した:
〔製造例52〕
N’−{1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−3−シアノ−4−[1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例76の化合物(1.00g、2.3mmol)から標題の化合物(820mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:437.0;C16H11ClF6N6+Hの計算質量437.1。
1H−NMR(CDCl3):2.89−2.91(3H),2.98−3.01(3H),5.96−5.98(1H),6.26−6.28(1H),7.65−7.68(1H),8.14−8.16(1H),8.69−8.71(1H)。
【0225】
以下の化合物を、製造例43と同様に製造した:
〔製造例53〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例77の化合物(425mg、0.9mmol)から標題の化合物(107mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:504.0;C17H10Cl2F7N5O+Hの計算質量504.0。
1H−NMR(CDCl3):2.77−2.80(3H),2.96−2.99(3H),6.36−6.72(1H),7.20−7.22(2H),7.58−7.60(1H)。
【0226】
〔製造例54〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロビニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例67の化合物(1.02g、2.0mmol)から標題の化合物(612mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:546.1;C16H10Cl2F9N5S+Hの計算質量546.0。
【0227】
以下の化合物を、製造例3と同様に製造した:
〔製造例55〕
N’−{4−{1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例78の化合物(100mg、0.2mmol)から標題の化合物(124mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:535.9;C18H11Cl3F7N5+Hの計算質量536.0。
【0228】
〔製造例56〕
5−アミノ−1−[2,6−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシアミド
製造例29(600mg、1.79mmol)、メタノール(5ml)及び水酸化アンモニウム(5ml)の混合物を、50℃で5時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタン/酢酸エチル=1/1で溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、標題の化合物(210mg)を得た。MS(ES):M/Z[MH+]:307.1;C11H7F5N4O+Hの計算質量307.06。
1H−NMR(CD3OD):5.93−5.95(1H),7.58−7.64(2H)。
【0229】
〔製造例57〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ビニル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
欧州特許第933363号A1、国際公開特許第9824767号又は国際公開特許第9804530号に基づいて製造することができる。
【0230】
以下の化合物を、製造例31と同様に製造した:
〔製造例58〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例79の化合物(52g、103mmol)から標題の化合物(45g)を薄褐色固体として得た。
1H−NMR(CDCl3):2.77−2.81(3H),3.02−3.05(3H),7.78−7.81(2H),8.21−8.24(1H)。
【0231】
〔製造例59〕
1−(トリフルオロメチル)ビニルボロン酸
テトラヒドロフラン(400ml)中の削り屑状マグネシウム(5.83g、0.24mol)にホウ酸トリメチル(68.13ml、0.6mol)を滴下しながら加えた。反応混合物を0℃に冷却し、2−ブロモ−3,3,3−トリフルオロプロペン(20.75ml、0.2mol)を滴下しながら加えた。反応混合物を室温まで暖め、窒素雰囲気下で終夜撹拌した。再び反応混合物を0℃に冷却し、溶液温度を10℃以下に維持しながら、塩酸(5M、200ml)を滴下しながら加えた。反応混合物を窒素雰囲気下で48時間撹拌した。ジエチルエーテル(100ml)及び水(200ml)を反応混合物に加えて2相と成った。水層を分離し、ジエチルエーテル(100ml)で抽出した。集めた有機相を水(100ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物にシクロヘキサン(50ml)を加えて、沈澱物が生成した。溶液をデカンテーションして、沈殿物を分離し、シクロヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥し、製造例59(2.62g、0.02mol)を白色固体として得た。
1H−NMR(DMSO):5.50−5.57(1H),5.80−5.88(1H),6.22−6.36(2H)。
【0232】
〔製造例60〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(トリフルオロメチル)ビニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
製造例82(223mg、0.5mmol)及び製造例59(212mg、1.0mmol)の混合物に、窒素雰囲気下で、脱気したトルエン(10ml)及びメタノール(2ml)中テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の溶液を加えた。この混合物に炭酸ナトリウム水溶液(1M,2ml)を加え、そして、2相の反応混合物を、窒素雰囲気下、85℃で、22時間加熱した。反応混合物を冷却し、ジエチルエーテルで希釈し、有機層を分離した。これを水(2×5ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、窒素気流下で濃縮した。残留物を、Isolute(登録商標)カートリッジ(シリカ、10g)を用いて、シクロヘキサン/ジクロロメタン=3/2〜1/1の勾配溶出で精製した。適切な画分を集めて、濃縮し、製造例60(138mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:415.1;C14H6Cl2F6N4+Hの計算質量415.0。
1H−NMR(CDCl3):3.90−3.98(2H),5.96−5.99(1H),6.25−6.28(1H),7.80−7.82(2H)。
【0233】
〔製造例61〕
トリブチル(1−フルオロビニル)スタンナン
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中製造例83(4.7g、19.4mmol)の溶液に窒素雰囲気下で、ビス(トリブチルスズ)オキシド(6ml、11.7mmol)及びフッ化セシウム(500mg、1.94mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を水(100ml)で希釈し、ヘキサン/ジエチルエーテル=3/1の混合物(150ml)で抽出した。抽出物を水(2×50ml)、飽和のブライン溶液(50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮し、製造例61(5.1g)を無色の油状物質として得た。
1H−NMR(CDCl3):0.85−0.89(9H),0.91−1.06(6H),1.27−1.35(7H),1.40−1.63(6H),4.41−4.64(1H),5.14−5.43(1H)。
【0234】
以下の化合物を、製造例31と同様に製造した:
〔製造例62〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例82の化合物(0.5g、1.12mmol)から標題の化合物を黄色の結晶性固体として得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:502.1;C14H9Cl2F3IN5+Hの計算質量501.9。
1H−NMR(CDCl3):2.78−2.82(3H),3.03−3.08(3H),7.67−7.71(2H),8.23−8.27(1H)。
【0235】
〔製造例63〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例30の化合物(3.1g、9.7mmol)から、標題の化合物(3.5g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:374.0;C14H11Cl2F2N5O+Hの計算質量374.0。
1H−NMR(CDCl3):2.76−2.80(3H),2.99−3.03(3H),6.14−6.17(1H),6.35−6.72(1H),7.11−7.15(1H),7.
21−7.24(1H),7.70−7.73(1H)。
【0236】
〔製造例64〕
(3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−5−{[(1E)−(ジメチルアミノ)メチレン]アミノ}−1H−ピラゾール−4−イル)(ヨード)亜鉛
テトラヒドロフラン(24ml)中製造例62(5.02g、10.0mmol)の溶液に、窒素雰囲気下で、テトラヒドロフラン(26ml)中スラリー状のRieke(登録商標)亜鉛(1.31g、20.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。過剰の亜鉛金属を沈澱させ、製造例64(0.2mol/L)の溶液を直接次の段階で使用した。
【0237】
〔製造例65〕
【化18】

テトラヒドロフラン(43ml)中Rieke(登録商標)(5%/テトラヒドロフラン、
7.8g、157ml、120.0mmol)の溶液に窒素雰囲気下で、2−ブロモ−3,3,3−トリフルオロプロパ−1−エン(14.0g、80.0mmol)を加えた。反応混合物を終夜撹拌し、製造例65の溶液を更に精製することなしに用いた。
【0238】
以下の化合物を、製造例31と同様に製造した:
〔製造例66〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例84の化合物(2.2g、5.3mmol)から標題の化合物(2.3g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):2.79−2.82(3H),3.03−3.06(3H),7.27−7.33(2H),8.22−8.25(1H)。
【0239】
以下の化合物を、製造例39と同様に製造した;
〔製造例67〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−(ジフルオロアセチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例58の化合物(2.50g、4.47mmol)、イソプロピルマグネシウム(1.72g)から標題の化合物を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:511.8;C15H10Cl2F7N5OS+Hの計算質量512.0。
1H−NMR(CDCl3):2.81−2.83(3H),3.09−3.13(3H),6.41−6.69(1H),7.82−7.85(2H),8.51−8.54(1H)。
【0240】
〔製造例68〕
N’−{4−[クロロ(フルオロ)アセチル]−3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例62の化合物(1.0g,1.99mmol)、イソプロピルマグネシウム(800mg)から標題の化合物を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:470.0;C16H10Cl3F4N5O+Hの計算質量470.0。
1H−NMR(CDCl3):2.79−2.84(3H),3.07−3.12(3H),7.20−7.24(1H),7.67−7.71(2H),8.45−8.48(1H)。
【0241】
〔製造例69〕
5−アミノ−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
欧州特許第500209号に基づいて製造することができる。
【0242】
〔製造例70〕
5−アミノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
亜硝酸ナトリウム(224mg、3.25mmol)を、温度が30℃以上に上がらない様に注意しながら、濃硫酸(1ml)に加えた。15℃で、1時間撹拌した後、酢酸(2ml)を加え、次いで、酢酸(3ml)中の製造例36(850mg、3.24mmol)を加えた。反応混合物を50℃で、1時間加熱し、そして、室温に冷却した。酢酸(5ml)中、製造例24(500mg、3.2mmol)の溶液に氷水(5ml)を加え、次いで、ジアゾニウム塩の溶液を、0℃で、滴下しながら加えた。添加が完了した後、水酸化アンモニウム(6ml)を加え、反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を、Arbocel(登録商標)に通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をジクロロメタン及び水の間で分配し、有機相を分離し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮し、製造例70(1.0g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]353.0;C11H5Cl2F3N4S+Hの計算質量353.0。
1H−NMR(CDCl3):6.01−6.03(1H),7.75−7.78(2H)。
【0243】
〔製造例71〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−(トリフルオロアセチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
ピリジン(75ml)中製造例87(6.0g、15.3mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸無水物(4.32ml、6.4g、30.6mmol)を滴下しながら加えた。反応混合物を室温で、窒素雰囲気下で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をトルエンでの溶出による、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、保護及び脱保護された生成物の混合物を得た。残留物にジクロロメタンを加え、次いで、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(5ml)を加えた。混合物を終夜、室温で撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、製造例71(6.7g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:488.0;C16H9Cl2F6N5O2+Hの計算質量488.0。
1H−NMR(CDCl3):2.80−2.84(3H),3.09−3.13(3H),7.30−7.33(2H),8.30−8.34(1H)。
【0244】
以下の化合物を、製造例39と同様に製造した:
〔製造例72〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−(ジフルオロアセチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例89の化合物(6.20g、12.0mmol)、イソプロピルマグネシウム(4.4g)から標題の化合物を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]470.0;C16H10Cl2F5N5O2+Hの計算質量470.0。
1H−NMR(CDCl3):2.79−2.83(3H),3.08−3.12(3H),6.41−6.69(1H),7.30−7.33(2H),8.46−8.49(1H)。
【0245】
〔製造例73〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(フルオロアセチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
ジクロロメタン(10ml)中の製造例91(550mg、1.44mmol)に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(190mg、1.59mmol)を加えた。そして、反応混合物を35℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をシリカプラグに通し、ジクロロメタンで溶出した。濾液を減圧下で濃縮し、製造例73(370mg)を得た。
1H−NMR(CDCl3):2.77−2.79(3H),3.08−3.11(3H),5.43−5.46(1H),5.55−5.57(1H),7.67−7.70(2H),8.63−8.66(1H)。
【0246】
〔製造例74〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
テトラヒドロフラン(15ml)中製造例62(1.0g、2.0mmol)の溶液に、−30℃、窒素雰囲気下でイソプロピルマグネシウムクロリド(2M/テトラヒドロフラン、1.2ml、2.4mmol)を滴下しながら加えた。1時間撹拌後、アセトン(5ml)を注射器を通して加え、反応混合物を室温まで暖めた。反応混合物に水(7ml)、固体の炭酸ナトリウム(約20g)を加えた。混合物を15分間撹拌し、濾過し、残留物をジクロロメタンで洗浄した。有機相を分離し、乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカプラグに通し、ジクロロメタン、次いで、ジエチルエーテルで溶出した。濾液を減圧下で濃縮し、標題の化合物(280mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]434.0;C17H16Cl2F3N5O+Hの計算質量434.1。
1H−NMR(CDCl3):1.65−1.69(6H),2.79−2.82(3H),2.85−2.88(3H),3.36−3.41(1H),7.40−7.42(1H),7.65−7.69(2H)。
【0247】
〔製造例75〕
N’−[3−シアノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}−4−(トリフルオロアセチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド
無水ピリジン(100ml)中製造例92(8.50g、20.8mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸無水物(8.75g、41.6mmol)を滴下しながら加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、トルエン/ジクロロメタン=1/0〜1/1で勾配溶出するフラッシュクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例75(7.1g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]504.0;C16H9Cl2F6N5OS+Hの計算質量504.0。
1H−NMR(CDCl3):2.78−2.81(3H),3.09−3.12(3H),7.70−7.73(2H),8.34−8.37(1H)。
【0248】
以下の化合物を、製造例31と同様に製造した:
〔製造例76〕
N’−[1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−3−シアノ−4−(トリフルオロアセチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例93の化合物(5.98g、15.6mmol)から標題の化合物(6.3g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]439.0;C15H9ClF6N6O+Hの計算質量439.1。
1H−NMR(CDCl3):2.83−2.86(3H),3.11−3.14(3H),8.13−8.15(1H),8.33−8.35(1H),8.76−8.79(1H)。
【0249】
以下の化合物を、製造例39と同様に製造した:
〔製造例77〕
N’−[3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−4−(トリフルオロアセチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例94の化合物(0.50g、1.0mmol)から標題の化合物(425mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:470.0;C16H10Cl2F5N5O2+Hの計算質量470.0。
【0250】
以下の化合物を、製造例48と同様に製造した:
〔製造例78〕
N’−{4−{1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]ビニル}−3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例96の化合物(1.20g、2.5mmol)から標題の化合物(1.1g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]485.9;C17H11Cl3F5N5+Hの計算質量486.0。
1H−NMR(CDCl3):2.72−2.75(3H),2.93−2.95(3H),5.76−5.78(1H),6.18−6.20(1H),7.66−7.68(2H),7.74−7.77(1H)。
【0251】
〔製造例79〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
アセトニトリル(400ml)中製造例95(40.0g、106mmol)の溶液にN−ヨードスクシンイミド(26.4g、117mmol)を加え、反応混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(1L)で希釈し、チオ硫酸ナトリウム水溶液(10%、3×500ml)及びブライン(500ml)で洗浄した。有機相を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮し、製造例79(53g)を褐色の固体として得た。
1H−NMR(CDCl3):3.87−3.94(2H),7.88−7.90(2H)。
【0252】
〔製造例80〕
5−アミノ−4−(2−ブロモ−アセチル)−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
米国特許第6069157号又は欧州特許第846686号に基づいて、製造することができる。
【0253】
以下の化合物を、製造例79と同様に製造した:
〔製造例81〕
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−4−ヨード−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例88の化合物(5.0g、14.8mmol)から、標題の化合物(6.8g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:462.8;C11H4Cl2F3IN4O+Hの計算質量462.9。
【0254】
〔製造例82〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
米国特許6069157号、欧州特許933363号、国際公開特許第9828278号に基づいて製造することができる。
【0255】
〔製造例83〕
(1−フルオロビニル)(メチル)ジフェニルシラン
乾燥テトラヒドロフラン(150ml)中リチウムワイヤ(2.08g、300mmol)の溶液に、メチルジフェニルシリルクロリド(15.8ml、75mmol)及び触媒量のヨウ素を加えた。反応混合物を40分間超音波で分解し、終夜室温で撹拌した。反応混合物を−78℃に冷却し、そして、1,1−ジフルオロエチレン(約225mmol)を30分間かけて、混合物に通した。混合物を−78℃で2時間撹拌し、室温まで暖めた。反応混合物を塩化アンモニウム飽和溶液でクエンチし、そしてシクロヘキサン(×2)で抽出した。集めた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物をヘキサンで、次いでシクロヘキサンで溶出する、カラムクロマトグラフィー(シリカ、1kg)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例83(7g)を無色の油状物質として得た。
1H−NMR(CDCl3):0.76−0.81(3H),4.82−5.01(1H),5.48−5.60(1H),7.39−7.51(6H),7.61−7.71(4H)。
【0256】
以下の化合物を、製造例79と同様に製造した:
〔製造例84〕
5−アミノ−1−(2,6−ジフルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−4−ヨード−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
製造例90の化合物(2.00g、6.9mmol)から標題の化合物(2.2g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):3.89−4.04(2H),7.39−7.45(2H)。
【0257】
〔製造例85〕
ジフルオロ−アセチルクロリド
ジフルオロ酢酸(6.0g、3.93ml、62.5mmol)に、−10℃で五塩化燐(14.3g、68.8mmol)を加えた。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、80℃に加熱した。反応混合物を蒸留し、生成物の留分を−78℃で集め、製造例85(30g)[沸点:25〜30℃]を得た。
1H−NMR(CDCl3):5.76−6.07(1H)。
【0258】
〔製造例86〕
クロロフルオロアセチルクロリド
五塩化燐(10.2g、49.1mmol)にクロロフルオロ酢酸(5.0g、44.6mmol)を0℃で滴下しながら加えた。反応混合物を室温まで暖め、常圧(×2)で蒸留し、製造例86(5.0g、bp=65℃)を得た。
1H−NMR(CDCl3):6.29−6.44(1H)。
【0259】
以下の化合物を、製造例31と同様に製造した:
〔製造例87〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例88の化合物(7.0g、20.8mmol)から標題の化合物(6.2g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:392.0;C14H10Cl2F3N5O+Hの計算質量392.0。
1H−NMR(CDCl3):2.77−2.82(3H),3.00−3.04(3H),6.15−6.17(1H),7.27−7.31(2H),7.70−7.75(1H)。
【0260】
〔製造例88〕
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
硫酸(18M、54ml)に亜硝酸ナトリウム(13.9g、201.2mmol)を加え、溶液を15℃で1時間撹拌した。溶液に酢酸(200ml)を加え、次いで、温度が20℃以上に上昇しないように確認しながら、酢酸(90ml)中の2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)アニリン(45.0g、182.9mmol)を加えた。添加が完了した後、混合物を50℃で1時間加熱し、その後、室温に冷却し、酢酸(115ml)及び氷水(145ml)中製造例46(27.8g、182.9mmol)の溶液に滴下しながら加えた。反応混合物を終夜室温で撹拌した。反応混合物にジクロロメタン(500ml)を加え、10分間撹拌した。2相に分離し、有機相を水(200ml)で洗浄し、そして、混合物の温度を10℃以下に維持しながら、アンモニア(0.88、400ml)を加えた。この混合物を終夜室温で撹拌し、有機相を分離し、減圧下で濃縮した。残留物をトルエン/ペンタン=2/1から再結晶化し、製造例88(22.4g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:337.0;C11H5Cl2F3N4O+Hの計算質量337.0。
1H−NMR(CDCl3):3.66−3.82(2H),5.99−6.01(1H),7.35−7.38(2H)。
【0261】
以下の化合物を、製造例31と同様に製造した:
〔製造例89〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例81の化合物(6.8g、14.7mmol)から標題の化合物(6.2g)を得た。
1H−NMR(CDCl3):2.76−2.79(3H),3.01−3.04(3H),7.27−7.30(2H),8.17−8.20(1H)。
【0262】
〔製造例90〕
5−アミノ−1−(2,6−ジフルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
オキシ塩化燐(20ml)中製造例56(400mg、1.19mmol)の溶液を還流下で1時間加熱した。反応混合物を水を加えてクエンチし、次に混合物をジクロロメタンで抽出した。集めた抽出物を乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。残留物を、ジクロロメタンで溶出するカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製した。適切な画分を集め、濃縮し、製造例90(250mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]289.0;C11H5F5N4+Hの計算質量289.1。
1H−NMR(CDCl3):3.7−3.87(2H),6.02−6.04(1H),7.37−7.43(2H)。
【0263】
〔製造例91〕
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−4−(2−フルオロ−アセチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
トルエン(20ml)中製造例80(800mg、1.80mmol)の溶液に、トルエン(20ml)中18−クラウン−6(85.6mg、3.24μmol)及び無水のフッ化カリウム(210mg、3.60mmol)を加えた。次いで、反応混合物を90℃で2日間加熱し、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、シリカプラグに通過させて、ジエチルエーテルで溶出した。濾液を減圧下で濃縮し、製造例91(500mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]380.9;C13H6Cl2F4N4O+Hの計算質量381.0。
1H−NMR(CDCl3):5.38−5.40(1H),5.50−5.52(1H),5.84−5.90(2H),7.79−7.81(2H)。
【0264】
以下の化合物を、製造例31と同様に製造した:
〔製造例92〕
N’−(3−シアノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}−1H−ピラゾール−5−イル)−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例70の化合物(1.0g、2.93mmol)から標題の化合物(720mg)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:408.0;C14H10Cl2F3N5S+Hの計算質量408.0。
1H−NMR(CDCl3):2.80−2.84(3H),3.01−3.06(3H),6.18−6.22(1H),7.68−7.70(2H),7.71−7.73(1H)。
【0265】
〔製造例93〕
5−アミノ−1−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−4−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
ピリジン(45ml)中製造例69(4.50g、15.6mmol)の溶液に、0℃でトリフルオロ酢酸無水物(8.8ml、62.6mmol)を滴下しながら加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物にテトラヒドロフラン(20ml)及び塩酸(20%、20ml)を加えた。反応混合物を還流下で1.5時間加熱した。反応混合物に酢酸エチルを加えて、2層に分離した。水層を酢酸エチル(3×30ml)で抽出し、集めた有機相を塩酸(10%、2×30ml)及び炭酸水素ナトリウム水溶液(3×30ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮し、製造例93(6.1g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:383.9;C12H4ClF6N5O+Hの計算質量384.0。
1H−NMR(CDCl3):7.54−7.64(2H),8.24−8.27(1H),8.67−8.69(1H)。
【0266】
以下の化合物を、製造例79と同様に製造した:
〔製造例94〕
N’−{3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−4−ヨード−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例63の化合物(2.44g、6.5mmol)から標題の化合物(3.1g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:500.0;C14H10Cl2F2IN5O+Hの計算質量499.9。
【0267】
〔製造例95〕
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ペンタフルオロチオ)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
国際公開特許第9306089号、欧州特許第605469号に基づいて、製造することができる。
【0268】
以下の化合物は、製造例39と同様に製造した:
〔製造例96〕
N’−{4−[クロロ(ジフルオロ)アセチル]−3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}−N,N−ジメチルイミドホルムアミド;
製造例62の化合物(5.0g、10.0mmol)から標題の化合物(2.9g)を得た。
MS(ES):M/Z[MH+]:487.9;C16H9Cl3F5N5O+Hの計算質量488.0。
1H−NMR(CDCl3):2.80−2.83(3H),3.09−3.13(3H),7.68−7.71(2H),8.28−8.31(1H)。
【0269】
〔製造例97〕
4−トリフルオロメチルチオ−アニリン;
欧州特許第546391号A2に基づいて製造することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】


[式中、
1は、CF3、OCF2H、OCF3、−SCF3、−SOCF3、−SO2CF3又はSF5であり;
2は、H、フルオロ、又はクロロ及びフルオロから独立に選択される1〜5個のハロゲン原子で場合により置換されるC1-4アルキルであり;
3、R4、R5及びR6は、H、クロロ及びフルオロから独立に選択される1〜5個のハロゲン基で場合により置換されるC1-4アルキル、又はクロロ若しくはフルオロを独立に表し;
7は、Cl又はフルオロであり;
Xは、CR8又はNであり、ここで、R8はCl又はフルオロであり;そして、
9は、NRabであり;
aは、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-8シクロアルキル、C(O)OC1-6アルキル及びC1-6アルカノイルから選択され、ここで、上記の基のそれぞれは、化学的に可能な場合は、ハロ、het、フェニル、ヒドロキシ、−C(O)OH、−C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノから独立に選択される1つ又はそれ以上の任意の置換基を含んでもよく;
bは、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C1-6アルカノイル及びC(O)OC1-6アルキルから選択され、ここで、上記の基のそれぞれは、化学的に可能な場合は、ハロ、フェニル、ヒドロキシ、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノから独立に選択される1つ又はそれ以上の任意の置換基を含んでもよく;
又は、Ra及びRbは、それらが結合しているN原子と一緒になって、3〜7員環の、1つ又はそれ以上の別のN、O又はS原子を含むヘテロ環を形成してもよく、ここで、該へテロ環は、オキソ、ハロ、het、フェニル、ヒドロキシ、−COOH、−C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノから選択される1つ又はそれ以上の任意の置換基を有してもよく;そして、
hetは、4〜7員環のヘテロ環基を表し、それらは、芳香族性又は非芳香族性であり、そして、窒素、酸素、硫黄及びそれらの混合物から選択される1つ又はそれ以上のヘテロ原子を含み、そしてここで、該へテロ環基は、原子価が許す場合、ハロ、シアノ、ニトロ、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、OC(O)C1-6アルキル、C(O)C1-6アルキル、C(O)OC1-6アルキル及びNRcdから選択される1つ又はそれ以上の置換基で場合により置換され、Rc及びRdは、水素、C1-6アルキル及びC2-6アルケニルから独立に選択され、ここで、上記の基はそれぞれは、化学的に可能な場合は、ハロ、フェニル、ヒドロキシ、−COOH、C(O)OC1-6アルキル、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、アミノ、C1-6アルキルアミノ及びジC1-6アルキルアミノから独立に選択される1つ又はそれ以上の任意の置換基を含んでもよく;
但し、R2、R3、R4、R5又はR6の少なくとも1つはフルオロである]
の化合物、又は薬学的に許容されるそれらの塩若しくはプロドラッグ。
【請求項2】
1がCF3又はSF5である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
2がF、CF3又はCHF2である、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
3及びR4の両者がフルオロを表し、そしてR5及びR6が水素を表す、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
2がCF3であり、R3及びR4の両者はフルオロを表し、そして、R5及びR6が水素を表す請求項1から4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
XがCR8であり、R7及びR8の両者がクロロである、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
9が、NH2、C1-6アルコキシカルボニルアミノ(このアルキル基上に場合によって1個またはそれ以上のフルオロ基の置換基を有する)、ジ−C1-6アルキルアミノ、het、C1-6アルキルアミノ(このアルキル基上に場合によって1個またはそれ以上のフルオロ基、C3-8シクロアルキル、フェニルおよびhetの置換基を有する)から選択される、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
9がNH2である、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
以下の化合物:
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1,2,2−トリフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(ペンタフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−4−(2,2−ジクロロ−1−フルオロシクロプロピル)−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−(ペンタフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−(1,2,2−トリフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(2,2−ジフルオロシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1−[2,6−ジフルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−4−{1−[クロロ(フルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2,3,3−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−(メチルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(フルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(2,2−ジフルオロ−1−メチルシクロプロピル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)チオ]フェニル}−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸エチル;
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−(2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2−(ジメチルアミノ)エチル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2,2,2−トリフルオロエチル;
5−アミノ−1−{2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル}−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−5−[(ピリジン−4−イルメチル)アミノ]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
5−アミノ−1−[2,6−ジクロロ−4−ペンタフルオロチオフェニル]−4−[1−(ジフルオロメチル)−2,2,3,3−テトラフルオロシクロプロピル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸イソプロピル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミンン酸ピリジン−4−イルメチル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イル]−カルバミン酸ピリジン−3−イルメチル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸ピリジン−2−イルメチル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸1H−イミダゾール−5−イルメチル;
3−シアノ−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−[2,2−ジフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロプロピル]−1H−ピラゾール−5−イルカルバミン酸2−ピロリジン−1−イルエチル;及び
5−アミノ−4−{1−[クロロ(ジフルオロ)メチル]−2,2−ジフルオロシクロプロピル}−1−[2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル;
から選択される化合物、又は薬学的に許容されるそれらの塩。
【請求項10】
式(I)の化合物、又は薬学的に許容されるそれらの塩、及び好適な賦形剤又は担体を含む、薬学的又は獣医学的組成物。
【請求項11】
ヒト又は動物用殺寄生虫医薬の製造における、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩の使用。
【請求項12】
式(IX):
【化2】

の化合物を、式(X):
【化3】

[式中、
1〜R7及びXは、式(I)の化合物に関して上記で定義した通りであり;
Lは、活性基であり;そして、
Zは、適合する対イオンである]
の化合物と、場合により酸の存在下で反応させ、続いてL基を脱離することによる、R9がNH2を表す式(I)の化合物の製造方法。

【公開番号】特開2008−174563(P2008−174563A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−32898(P2008−32898)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【分割の表示】特願2006−544595(P2006−544595)の分割
【原出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】