説明

殺微生物複素環

本発明は、殺微生物活性、特に殺真菌活性を有する式(I)


の複素環式化合物、ならびに式(I)の化合物を使用して細菌を制御する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺微生物活性、特に殺真菌活性を有する、例えば、活性成分としての、複素環に関する。また、本発明は、これらの複素環の調製、これらの複素環の調製において中間体として使用される複素環式誘導体、これらの中間体の調製、これらの複素環のうちの少なくも1つを含む農薬組成物、これらの組成物の調製、ならびに植物、収穫食用作物、種子、または非生物材料の、植物病原性微生物、好ましくは真菌による寄生を制御または予防するための、農業または園芸におけるそれらの複素環または組成物の使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
殺真菌剤として使用するためのある種の複素環は、国際公開第2007/014290号、国際公開第2008/013622号、国際公開第2008/013925号、国際公開第2008/091580号、国際公開第2008/091594号、および国際公開第2009/055514号に記載される。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、式I:
【0004】
【化1】

【0005】
の化合物、またはその塩もしくはN−オキシドを提供し、
式中、
Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、x−C(R1617)−SO−、またはx−N=C(R26)−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
Gは、OまたはSであり、
およびYは、独立して、CR19またはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)−O−z、−C(=S)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、−C(=S)−N(R21)−z、または−SO−z−であり、各々の場合において、zは、Rに結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
R1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであり、ここでフェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、R19、およびR26は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C−Cアルキル、またはC−Cハロアルキルであり、
、R14、R15、R20、およびR1は、各々独立して、水素、C−Cアルキル、またはC−Cアルコキシであり、
は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0006】
【化2】

【0007】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、N(R27、SH、C−Cアルキルチオ、ニトロ、フェニルスルホニル、およびフェニルスルフィニルから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換され、フェニルスルホニルおよびフェニルスルフィニルは、独立してC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、ハロゲン、およびシアノから選択される1から3個の置換基によって任意に置換され、
各R27は、独立して、水素、C−Cアルキル、フェニルスルホニル、またはフェニルスルフィニルであり、ここでフェニルスルホニルおよびフェニルスルフィニルは、独立してC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、ハロゲン、およびシアノから選択される1から3個の置換基によって任意に置換される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
置換基が任意に置換されているものとして示される場合、これは、それらが1個以上の同一のまたは異なる置換基を担持しても、しなくてもよいことを意味する。通常は、3個以下のかかる任意の置換基が同時に存在する。
【0009】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、好ましくはフッ素、塩素、または臭素を指す。
「アミノ」という用語は、−NHを指す。
アルキル置換基は、直鎖または分岐鎖であってもよい。単独のまたは別の置換基の一部としてのアルキルは、言及された炭素原子の数に応じて、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、およびそれらの異性体、例えば、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−アミル、またはピバロイルである。
【0010】
ハロアルキル基は、1個以上の同一のまたは異なるハロゲン原子を含有してもよく、例えば、CHCl、CHCl、CCl、CHF、CHF、CF、CFCH、CHCF、CFCF、またはCClCClを表してもよい。
【0011】
式Iの化合物における1個以上の潜在的な不斉炭素原子の存在は、化合物が光学的な異性型、すなわち鏡像異性型またはジアステレオマー型で生じ得ることを意味する。潜在的な脂肪族C=C二重結合の存在の結果として、幾何異性、すなわちシス−トランスまたは(E)−(Z)異性が生じ得る。また、単結合周囲の束縛回転の結果として、アトロプ異性も生じ得る。式Iは、全てのそれらの潜在的な異性型およびその混合物を含むことを意図される。本発明は、式Iの化合物についての、全てのそれらの潜在的な異性型およびそれら混合物を含む。同様に、式Iは、全ての潜在的な互変異性体を含むことが意図される。本発明は、式Iの化合物についての全ての潜在的な互変異性型を含む。
【0012】
各々の場合において、本発明に従った式Iの化合物は、遊離型、N−オキシドとしての酸化型、または塩型、例えば、農学的に使用可能な塩型である。
【0013】
N−オキシドは、ヘテロ芳香族化合物を含有する第三級アミンの酸化型または窒素の酸化型である。それらは、例えば、A.Albini and S.Pietra,CRC Press,Boca Raton 1991による書籍「複素環式N−オキシド」に記載される。
【0014】
式Iの化合物の好適な塩には、無機鉱物酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、もしくはリン酸、または有機カルボン酸、例えば、シュウ酸、酒石酸、乳酸、酪酸、トルイル酸、ヘキサン酸、もしくはフタル酸、またはスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、もしくはトルエンスルホン酸との塩等の、塩の付加後にもたらされる塩が含まれる。
【0015】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
Gは、OまたはSであり、
1およびY2は、独立して、CR19またはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)−O−z、−C(=S)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、−C(=S)−N(R21)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであり、ここでフェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルであり、
8、R14、R15、R20、およびR21は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0016】
【化3】

【0017】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物である。
【0018】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
Gは、OまたはSであり、
1は、Nであり、
2は、CR19またはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)−O−z、−C(=S)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、−C(=S)−N(R21)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたはピラゾリルであり、ここでフェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキルであり、
8、R20、およびR21は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0019】
【化4】

【0020】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物である。
【0021】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−C(=O)−、−x−CR1011−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
Gは、Sであり、
1は、Nであり、
2は、CR19またはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に対する結合であり、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたはピラゾリルであり、ここでフェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、フルオロ、またはメチルであり、
8、およびR20は、各々独立して、水素またはメチルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0022】
【化5】

【0023】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物である。
【0024】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−C(=O)−、x−CH2−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−CH2−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHまたはNであり、
Gは、Sであり、
1は、Nであり、
2は、CHまたはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、−C(=O)−NH−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたは基(b):
【0025】
【化6】

【0026】
であり、ここでフェニルおよび基(b)は、独立してハロゲン、C1−C4アルキル、およびC1−C4ハロアルキルから選択される1から3個の置換基で任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素であり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0027】
【化7】

【0028】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物である。
【0029】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−CH2−C(=O)−であり、ここでxは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHであり、
Gは、Sであり、
1は、Nであり、
2は、CHであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、またはC(=O)−N(R20)−zであり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、2であり、
pは、1であり、
1は、基(c)または(d):
【0030】
【化8】

【0031】
から選択され、式中、R22、R23、R24、およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、およびハロメチルから選択され、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素であり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0032】
【化9】

【0033】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してハロゲン、ヒドロキシ、メチル、およびハロメチルから選択される1から3個の置換基で任意に置換される、化合物である。
【0034】
また、本発明は、式Iの化合物を提供し、式中、
Aは、x−CH2C(=O)−、x−CH2C(=S)−、x−OC(=O)−、x−C(=O)−、またはx−CH2−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHまたはNであり、
Gは、OまたはSであり、
1は、Nであり、
2は、CHまたはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)O−z、−C(=O)NH−z、または−SO2−zであり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
1は、基(e)、(f)、(g)、または(h):
【0035】
【化10】

【0036】
であり、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、Hであり、
8は、Hまたはメチルであり、
9は、基(i)、(j)、(k)、(l)、または(m):
【0037】
【化11】

【0038】
である。
【0039】
次の一覧は、式Iの化合物を参照して、好ましい定義を含む、置換基A、T、G、Y1、Y2、Q、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26およびR27についての定義を提供する。これらの置換基のうちの任意の1つについて、下記に提供される定義のいずれかは、下記または本文書の他の箇所に提供される、他のあらゆる置換基のうちの任意の定義と組み合わされてもよい。本発明は、下記に提供される置換基の定義の、全ての潜在的な組み合わせを有する式の化合物を含む。概して、本文書において、任意の置換基の定義は、他のあらゆる置換基の定義と組み合わされてもよい。
【0040】
Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、x−C(R1617)−SO2−、またはx−N=C(R26)−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。好ましくは、Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。より好ましくは、Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。さらにより好ましくは、Aは、x−C(=O)−、−x−CR1011−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。尚もより好ましくは、Aは、x−CH2C(=O)−、x−CH2C(=S)−、x−OC(=O)−、x−C(=O)−、またはx−CH2−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。最も好ましくは、Aは、x−CH2−C(=O)−であり、ここでxは、R1に結合される結合を示す。
【0041】
Tは、CR18またはNである。好ましくは、Tは、CHまたはNである。より好ましくは、Tは、CHである。
Gは、OまたはSである。好ましくは、Gは、Sである。
1は、CR19またはNである。好ましくは、Y1は、Nである。
2は、CR19またはNである。好ましくは、Y2は、CHまたはNである。より好ましくは、Y2は、CHである。
【0042】
Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)−O−z、−C(=S)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、−C(=S)−N(R21)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示す。好ましくは、Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)O−z、−C(=O)NH−z、または−SO2−zであり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示す。好ましくは、Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示す。最も好ましくは、Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、−C(=O)−NH−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示す。さらにより好ましくは、Qは、Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、またはC(=O)−N(R20)−zであり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示す。最も好ましくは、Qは、−C(=O)−zであり、ここでzは、R9に結合される結合を示す。
【0043】
nは、1または2である。好ましくは、nは、2である。
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とする。好ましくは、pは、1である。
1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであり、ここでフェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換される。好ましくは、R1は、フェニルまたはピラゾリルであり、ここでフェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換される。好ましくは、R1は、フェニルまたはピラゾリルであり、ここでフェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で任意に置換される。最も好ましくは、R1は、フェニル、または基(b):
【0044】
【化12】

【0045】
であり、ここでフェニルおよび基(b)は、独立してハロゲン、C1−C4アルキル、およびC1−C4ハロアルキルから選択される1から3個の置換基で任意に置換される。
【0046】
化合物の1つの群において、R1は、基(c)または(d):
【0047】
【化13】

【0048】
から選択され、ここでR22、R23、R24、およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、およびハロメチルから選択される。
【0049】
化合物の1つの群において、R1は、基(e)、(f)、(g)、または(h):
【0050】
【化14】

【0051】
である。
【0052】
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、R19は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルである。好ましくは、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルである。最も好ましくは、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、フルオロ、またはメチルである。さらにより好ましくは、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素である。
【0053】
8、R14、R15、R20、およびR21は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルである。好ましくは、R8、R14、R15、R20、およびR21は、各々独立して、水素またはメチルである。
【0054】
最も好ましくは、R8、R14、R15、R20、およびR21は、各々独立して、水素である。
【0055】
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0056】
【化15】

【0057】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、N(R272、SH、C1−C4アルキルチオ、ニトロ、フェニルスルホニル、およびフェニルスルフィニルから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換され、フェニルスルホニルおよびフェニルスルフィニルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ハロアルコキシ、ハロゲン、およびシアノから選択される1から3個の置換基によって任意に置換される。好ましくは、R9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0058】
【化16】

【0059】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。好ましくは、R9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0060】
【化17】

【0061】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。最も好ましくは、R9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0062】
【化18】

【0063】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してハロゲン、ヒドロキシ、メチル、およびハロメチルから選択される1から3個の置換基で任意に置換される。
【0064】
26は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルである。好ましくは、R26は、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルである。好ましくは、R26は、水素、フルオロ、またはメチルである。最も好ましくは、R26は、水素である。
【0065】
各R27は、独立して、水素、C1−C4アルキル、フェニルスルホニル、またはフェニルスルフィニルであり、フェニルスルホニルおよびフェニルスルフィニルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ハロアルコキシ、ハロゲン、およびシアノから選択される1から3個の置換基によって任意に置換される。好ましくは、R27は、独立して水素、C1−C4アルキル、フェニルスルホニル、またはフェニルスルフィニルであり、ここでフェニルスルホニルおよびフェニルスルフィニルは、独立してハロゲン、メチル、およびハロメチルから選択される1から3個の置換基によって任意に置換される。
【0066】
化合物の1つの群において、R9は、基(i)、(j)、(k)、(l)、または(m):
【0067】
【化19】

【0068】
である。
【0069】
好ましくは、R22は、水素またはCF3である。
好ましくはR23、R24、およびR25は、独立して水素またはメチルである。
化合物の1つの群において、Gは、Sであり、Y1は、Nであり、Y2は、CHである。
化合物の1つの群において、pは、1であり、nは、2である。
化合物の1つの群において、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、Hである。
化合物の1つの群において、Qは、−C(=O)−zであり、ここでzは、R9に結合される結合を示す。
化合物の1つの群において、Aは、x−CH2−C(=O)−であり、ここでxは、R1に結合される結合を示す。
【0070】
化合物の1つの群において、R1は、基(f)
【0071】
【化20】

【0072】
である。
【0073】
化合物の1つの群において、R9は、フェニルによって置換されたヒドロキシルであり、上記に定義される1個または2個のさらなる置換基によって任意に置換される。好ましくは、ヒドロキシは、オルト位にある。好ましくは、さらなる置換基のうちの1個は、ハロゲンであり、好ましくは、ヒドロキシに隣接したメタ位にある。
【0074】
錯誤回避のために、nが1であり、pが1である場合、式Iの化合物は、式IA:
【0075】
【化21】

【0076】
に従った式を有し、式中、A、T、G、Y1、Y2、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。
【0077】
nが2でありpが1である場合、式Iの化合物は、式IB:
【0078】
【化22】

【0079】
に従った式を有し、式中、A、T、G、Y1、Y2、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。
【0080】
nが1であり、pが2である場合、式Iの化合物は、式IC:
【0081】
【化23】

【0082】
に従った式を有し、式中、A、T、G、Y1、Y2、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。
【0083】
また、本発明は、上記に示される、式IA、式IB、および式ICの化合物に関する。
【0084】
また、本発明は、式ID:
【0085】
【化24】

【0086】
の化合物に関し、式中、A、G、Y1、Y2、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。A、G、Y1、Y2、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9の好ましい定義は、式Iについて定義される通りである。
【0087】
また、本発明は、式IE:
【0088】
【化25】

【0089】
の化合物に関し、式中、A、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。A、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9の好ましい定義は、式Iについて定義される通りである。
【0090】
また、本発明は、式IF:
【0091】
【化26】

【0092】
の化合物に関し、式中、Tは、CHまたはNであり、R8は、CH3またはHであり、R1およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。R1およびR9の好ましい定義は、式Iについて定義される通りである。
【0093】
また、本発明は、式IG:
【0094】
【化27】

【0095】
の化合物に関し、式中、Tは、CHまたはNであり、R8は、CH3またはHであり、R9は、式Iについて記載される定義を有する。R9の好ましい定義は、式Iについて定義される通りである。
【0096】
また、本発明は、R1がアルキル基等の保護基である、式Iの化合物を含む。したがって、本発明は、式I.a:
【0097】
【化28】

【0098】
の化合物を含み、式中、R1’は、C1−C8アルキル、例えば、C1−C4アルキル、例えば、tert−ブチルであり、A、T、G、Y1、Y2、Q、n、p、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。好ましくは、Aは、x−O−C(=O)−であり、xは、R1への結合を示す。A、T、G、Y1、Y2、Q、n、p、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9の好ましい定義は、式Iについて定義される通りである。
【0099】
これらの化合物は、式Iの化合物の合成において有用である。
【0100】
また、本発明は、式II:
【0101】
【化29】

【0102】
の化合物を含み、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A、T、G、Y1、Y2、p、およびnは、式Iについて定義される通りである。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A、T、G、Y1、Y2、p、およびnの好ましい定義は、式Iについて定義される通りである。式IIの化合物は、式Iの化合物の合成における中間体として有用である。
【0103】
また、本発明は、VIII:
【0104】
【化30】

【0105】
の化合物を含み、式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、A、T、G、Y1、Y2、p、およびnは、式Iについて定義される通りである。R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、A、T、G、Y1、Y2、p、およびnの好ましい定義は、式Iについて定義される通りである。式VIIIの化合物は、式Iの化合物の合成における中間体として有用である。
【0106】
好ましい個々の化合物は、次の通りである:
(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−アミド(化合物番号1.g.001)、
3−クロロ−2−ヒドロキシ−N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.006)、
1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−アミド(化合物番号1.g.011)、
(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イルエステル(化合物番号I.g.013)、
N−2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−2−フェニル−プロピオンアミド(化合物番号I.g.016)、
N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸1−フェニル−エチルエステル(化合物番号I.g.018)
N−2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.021)、
2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸フェニルエステル(化合物番号I.g.023)、
1−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−3−フェニル−尿素(化合物番号I.g.024)、
1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸(2−{1−[2−(2,5−ジメチルフェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−アミド(化合物番号1.g.136)、
N−(2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−2−フェニル−プロピオンアミド(化合物番号I.g.141)、
N−{2−[1−(2,5−ジメチル−フェニルメタンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−チアゾール−4−イル}−ベンズアミド(化合物番号I.g.246)
1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸{2−[1−(2−o−トリル−アセチル)−ピペリジン−4−イル]チアゾール−4−イル}−アミド(化合物番号I.g.386)
3−フルオロ−2−ヒドロキシ−N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.501)、
3−ブロモ−2−ヒドロキシ−N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.502)、
2−ヒドロキシ−N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.503)、
2−メトキシ−N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.506)、
N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール
−4−イル)−2−(トルエン−4−スルホニルアミノ)−ベンズアミド(化合物番号I.g.508)、
2−メトキシ−6−ヒドロキシ−N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.509)、
2−フルオロ−6−ヒドロキシ−N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.510)、
3−メトキシ−2−ヒドロキシ−N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.g.510)、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸メチル−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−アミド(化合物番号1.h.011)、および
N−メチル−N−2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−2−フェニル−プロピオンアミド(化合物番号I.h.016)。
1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸(2−{4−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)アセチル]−ピペラジン−1−イル}−チアゾール−4−イル)−アミド(化合物番号I.n.011)、および
N−(2−{4−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−1−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.n.011)。
【0107】
式(I)の化合物は、次の図式に示される通りに作製することができる。
【0108】
式I(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、A、T、G、Y1、Y2、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式II(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A、T、G、Y1、Y2、n、p、およびYは、式Iについて定義される通りである)の化合物の、式III(式中、R9およびQは、式Iについて定義される通りであり、Xは、ヒドロキシ、ハロゲン、好ましくはフルオロ、クロロ、もしくはブロモ、またはメトキシ、エトキシ等のアルコキシである)の化合物での転換によって得ることができる。これは、図式1に示される。
【0109】
図式1
【0110】
【化31】

【0111】
式II.1(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式IV(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、ジフェニルホスホリルアジド等のアジドでの転換、ならびにその後の、得られたアシルアジドの、アルコールR28−OH(ここでR28は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)でのクルチウス転位、ならびに次の塩酸等の鉱物酸、硫酸、またはトリフルオロ酢酸等の有機酸によるカルバメート切断によって得ることができる。これは、図式2に示される。
【0112】
図式2
【0113】
【化32】

【0114】
式IV(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式V(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R28は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物の、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化リチウム等の塩基でのけん化によって得ることができる。これは、図式3に示される。
【0115】
図式3
【0116】
【化33】

【0117】
式V(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R28は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物は、式VI(式中、R2、R3、R4、R5、R6、R7、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R28は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物の、式VII(式中、R1およびAは、式Iについて定義される通りであり、Xは、ヒドロキシ、ハロゲン、好ましくはフルオロ、クロロ、もしくはブロモ、またはメトキシ、エトキシ等のアルコキシである)の化合物での転換によって得ることができる。これは、図式4に示される。
【0118】
図式4
【0119】
【化34】

【0120】
代替的に、式I.1(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R29は、C1−C6アルキルである)の化合物は、式I.2(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、アルキルハロゲン化物R29−Hal(ここでR29は、C1−C6アルキルであり、Halは、ハロゲン、好ましくはクロロまたはブロモである)での転換によって得ることができる。これは、図式5に示される。
【0121】
図式5
【0122】
【化35】

【0123】
式I.2(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式IV(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、ジフェニルホスホリルアジド等のアジドでの転換、ならびにその後の、得られたアシルアジドの、グリニャール試薬R9−Mg−Hal(ここでR9は、式Iについて定義される通りであり、Halは、ハロゲン、好ましくはクロロ、ブロモ、またはヨードである)またはボロン酸R9−B(OH)2(ここでR9は、式Iについて定義される通りである)、およびビス(1,5−シクロオクタジエン)水酸化ロジウム(I)等の触媒でのクルチウス転位によって得ることができる。これは、図式6に示される。
【0124】
図式6
【0125】
【化36】

【0126】
代替的に、式I.3(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R29は、C1−C6アルキルである)の化合物は、式I.4(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、アルキルハロゲン化物R29−Hal(ここでR29は、C1−C6アルキルであり、Halは、ハロゲン、好ましくはクロロまたはブロモである)での転換によって得ることができる。これは、図式7に示される。
【0127】
図式7
【0128】
【化37】

【0129】
式I.4(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式IV(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、ジフェニルホスホリルアジド等のアジドでの転換、ならびにその後の、得られたアシルアジドの、アルコールR9−OH(ここでR9は、式Iについて定義される式Iについて定義される通りである)でのクルチウス転位によって得ることができる。これは、図式8に示される。
【0130】
図式8
【0131】
【化38】

【0132】
代替的に、式I.5(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R29は、C1−C6アルキルである)の化合物は、式I.6(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、アルキルハロゲン化物R29−Hal(式中、R29は、C1−C6アルキルであり、Halは、ハロゲン、好ましくはクロロまたはブロモである)での転換によって得ることができる。これは、図式9に示される。
【0133】
図式9
【0134】
【化39】

【0135】
式I.6(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式IV(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、ジフェニルホスホリルアジド等のアジドでの転換、ならびにその後の、得られたアシルアジドの、アミンR9−NH2(式中、R9は、式Iについて定義される通りである)でのクルチウス転位によって得ることができる。これは、図式10に示される。
【0136】
図式10
【0137】
【化40】

【0138】
代替的に、式I.7(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、A、G、n、p、Y1、Y2、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式VIII(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、A、G、n、p、Y1、Y2、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物の、水素およびパラジウム炭、白金、またはラネーニッケル等の触媒での還元によって得ることができる。これは、図式11に示される。
【0139】
図式11
【0140】
【化41】

【0141】
式VIII(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、A、G、n、p、Y1、Y2、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式IX(式中、R8、R9、G、Y1、Y2、およびQは、式Iについて定義される通りであり、Halは、ハロゲン、好ましくはクロロ、ブロモ、またはヨードである)の化合物の、式X(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびAは、式Iについて定義される通りであり、R30は、B(OH)2である)の化合物ならびにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等の遷移金属およびリガンドとのクロスカップリングによって得ることができる。これは、図式12に示される。
【0142】
図式12
【0143】
【化42】

【0144】
代替的に、式V.1(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R28は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物は、式XI(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R28は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物の、水素およびパラジウム炭、白金、またはラネーニッケル等の触媒での還元によって得ることができる。これは、図式13に示される。
【0145】
図式13
【0146】
【化43】

【0147】
式XI(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R28は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物は、式XII(式中、G、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りであり、R28は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールであり、Halは、ハロゲン、好ましくはクロロ、ブロモ、またはヨードである)の化合物の、式XIII(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびAは、式Iについて定義される通りであり、R30は、B(OH)2である)の化合物およびビス−(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)等の遷移金属とのクロスカップリングによって得ることができる。これは、図式14に示される。
【0148】
図式14
【0149】
【化44】

【0150】
代替的に、式VIII(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、A、G、n、p、Y1、Y2、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式XIV(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、A、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、式XV(式中、R8、R9、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物ならびにキサントホスまたはジメチルエチレンジアミン等のリガンドおよびPd(OAc)2またはヨウ化銅等の触媒とのクロスカップリングによって得ることができる。これは、図式15に示される。
【0151】
図式15
【0152】
【化45】

【0153】
式XIV(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、G、n、p、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式XVI(式中、G、Y1、およびY2は、式Iについて定義される通りである)の化合物の、式XIII(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびAは、式Iについて定義される通りであり、R30は、B(OH)2である)の化合物およびビス−(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)等の遷移金属とのクロスカップリングによって得ることができる。これは、図式16に示される。
【0154】
図式16
【0155】
【化46】

【0156】
驚くべきことに、式Iの新規化合物は、実用的な目的のために、真菌によって引き起こされる病害から植物を保護するための、非常に有利なレベルの生物学的活性を有することが今日見出されている。
【0157】
式Iの化合物は、農業セクターおよび有用な関連分野において、例えば、植物害虫を制御するための活性成分として、または腐敗性微生物もしくは人間に潜在的に有害な生物の制御のために非生物材料に対して、使用することができる。新規化合物は、低い適用率で優れた活性を示し、植物の耐容性が良好であり、かつ環境保護上安全であるということによって識別される。それらは、非常に有用な治癒的、予防的、および浸透特性を有し、多数の栽培植物を保護するために使用することができる。式Iの化合物を使用して、有用植物の異なる作物の植物上または植物部分(果実、花、葉、茎、塊茎、根)に生じる害虫を阻害または破壊し、同時に、後に成長する植物のそれらの部分も、例えば、植物病原性微生物から保護することができる。
【0158】
また、式Iの化合物を、真菌感染ならびに土壌中で生じる植物病原性真菌からの保護のために、植物繁殖材料、例えば、果実等の種子、塊茎もしくは穀物、または植物挿し穂(例えば、イネ)の処置のための被覆剤として使用することも可能である。繁殖材料は、植栽前に、式Iの化合物を含む組成物で処置されてもよい:例えば、種子は、播種される前に被覆されてもよい。また、本発明に従った活性成分は、種子を液体製剤中に含浸することによって、またはそれらを固体製剤でコーティングすることによって、穀物に適用することもできる(コーティング)。また、組成物は、繁殖材料が植栽されている時に、植栽部位、例えば、播種中に、蒔き溝に適用することもできる。また、本発明は、植物繁殖材料を処置するかかる方法、およびそのように処置される植物繁殖材料にも関する。
【0159】
さらに、本発明に従った化合物は、関連領域において、例えば、木材および木材関連技術製品を含む技術材料の保護において、食品貯蔵において、衛生管理において、真菌を制御するためにも使用することができる。
【0160】
加えて、本発明を使用して、非生物材料、例えば、材木、壁板、および塗装を真菌の攻撃から保護することも可能である。
【0161】
式Iの化合物は、例えば、次の分類の植物病原性真菌に対して有効である:不完全真菌(例えば、アルテルナリア種)、担子菌類(例えば、コルチキウム種、カラトバシジウム種、ワイテア種、タナテホルス種、リゾクトニア種、ヘミレイア種、プッキニア種、ファコプソラ種、ウスチラゴ種、チレチア種)、子嚢菌類(例えば、ウェンツリア種、ブルメリア種、エリシフェ種、ポドスファエラ種、ウンキヌラ種、モニリニア種、スクレロチニア種、コレトトリクム種、グロメレラ種、フサリウム種、ギベレラ種、モノグラフェレ種、ファエオスファエリア種、マイコスファエレラ種、ケルコスポラ種、ピレノホラ種、リンコスポリウム種、マグナポルテ種、ガエウマンノマイケス種、オクリマクラ種、ラムラリア種、ボトリオチニア種)、および卵菌類(例えば、フィトフトラ種、フィチウム種、プラスモパラ種、ペロノスポラ種、シュードペロノスポラ種 ブレミア種)。べと病(例えば、ブドウべと病菌)および疫病(例えば、ジャガイモ疫病菌)に対して、卓越した活性が観察される。さらに、式Iの新規化合物は、植物病原性グラム陰性菌およびグラム陽性菌(例えば、キサントモナス種、シュードモナス種、エルウィニアアミロウォラ、ラルストニア種)ならびにウイルス(例えば、タバコモザイクウイルス)に対して有効である。
【0162】
本発明の範囲内で、保護対象の標的作物および/または有用植物は、典型的に次の植物の種を含む:穀類(コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、ソルガム、および関連する種)、ビート(テンサイおよび飼料用ビート)、ナシ状果、核果、および軟果実(リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、桜桃、イチゴ、ラズベリー、およびブラックベリー)、マメ科植物(マメ、レンズ豆、エンドウマメ、ダイズ)、油脂植物(セイヨウアブラナ、カラシナ、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、トウゴマ、カカオ豆、塊根植物)、ウリ植物(カボチャ、キュウリ、メロン)、線維植物(綿花、亜麻、麻、ジュート)、柑橘類(オレンジ、レモン、グレープフルーツ、マンダリン)、野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ)、クスノキ科(アボカドシナモン、樟脳)、またはタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、つる植物、ホップ、バナナ、および天然ゴム等の植物、ならびに芝生および観葉植物。
【0163】
本発明に従った有用植物および/または標的作物には、従来の種、ならびに例えば、虫害耐性(例えば、Bt.およびVIP変種)ならびに病害耐性、除草剤耐性(例えば、RoundupReady(登録商標)およびLibertyLink(登録商標)商標名の下に市販されるグリホサート耐性およびグルホシナート耐性トウモロコシ変種)、および線虫耐性変種等の、遺伝子強化または組換え変種が含まれる。例として、好適な遺伝子強化または組換え変種には、Stoneville 5599BR綿花およびStoneville 4892BR綿花変種が含まれる。
【0164】
「有用植物」および/または「標的作物」という用語は、従来の育種または遺伝子組換えの方法の結果として、ブロモキシニル等の除草剤もしくは除草剤のクラス(例えば、HPPD阻害剤、ALS阻害剤、例えば、プリミスルフロン、プロスルフロン、およびトリフロキシスルフロン、EPSPS(5−エノール−プロビル−シキメート−3−リン酸−シンターゼ)阻害剤、GS(グルタミンシンターゼ)阻害剤、またはPPO(プロトポルフィリノーゲン−オキシダーゼ)阻害剤)に対して耐性を獲得した有用植物をも含むものとして理解されたい。従来の育種方法(突然変異)によってイミダゾリノン、例えば、イマザモックスに対して耐性を獲得した作物の例としては、Clearfield(登録商標)夏アブラナ(キャノーラ)がある。遺伝子組換え法によって除草剤または除草剤のクラスに対して耐性を獲得した作物の例としては、RoundupReady(登録商標)、Herculex I(登録商標)、およびLibertyLink(登録商標)の商標名の下に市販される、グリホセートおよびグルホシネート耐性トウモロコシ変種が挙げられる。
【0165】
また、「有用植物」および/または「標的作物」という用語は、組換えDNA技術の使用によって、例えば、毒素生産細菌に由来するものとして知られる毒素、特にバチルス属の毒素等の、1つ以上の選択的に作用する毒素を合成できるように転換された有用植物をも含むものとして理解されたい。
【0166】
また、「有用植物」および/または「標的作物」という用語は、組換えDNA技術の使用によって、例えば、いわゆる「病原性関連タンパク質」(PRP、例えば欧州特許第A−0 392 225号を参照されたい)等の、選択的活性を有する抗病原性物質を合成できるように転換された有用植物をも含むものとして理解されたい。かかる抗病原性物質およびかかる抗病原性物質を合成できる遺伝子導入植物の例は、例えば、欧州特許第A−0 392 225号、国際公開第95/33818号、および欧州特許第A−0 353 191号から既知である。かかる遺伝子導入植物を生産する方法は、概して当業者に周知であり、例えば、上述の刊行物に記載される。
【0167】
本明細書に使用される、植物の「所在」という用語は、植物が生育している場所、植物の植物繁殖材料が播種される場所、または植物の植物繁殖材料が土壌中に配置される予定の場所を包含することが意図される。かかる所在の一例は、作物植物が生育している土地である。
【0168】
「植物繁殖材料」という用語は、子孫を繁殖させるために使用され得る種子、および挿し穂または塊茎、例えば、ジャガイモ等の植物材料等の、植物の生成的部分を意味するものとして理解されたい。例えば、種子(狭義では)、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎、および植物の部分を指してもよい。また、発芽後または土壌から出芽後に移植されるべき発芽した植物および幼若植物を指してもよい。これらの幼若植物は、浸漬による全体または部分処理によって、移植前に保護されてもよい。好ましくは「植物繁殖材料」は、種子を意味するものとして理解されたい。
【0169】
式Iの化合物は、非修飾形態で、または好ましくは、製剤の技術分野で従来通り用いられるアジュバントと共に使用されてもよい。この目的のために、それらは、既知の様態で従来通り、乳剤、コーティング可能なペースト、直接噴霧可能なもしくは希釈可能な溶液もしくは懸濁液、希釈エマルション、湿潤化可能な粉末、溶解性粉末、粉剤、顆粒、また例えば、ポリマー物質中へのカプセル化剤に製剤化されてもよい。組成物のタイプについてもそうであるが、噴霧、散布、散粉、散乱、コーティング、または注入等の適法方法は、意図される目的および優勢な環境に従って選択される。また、組成物は、安定剤、消泡剤、粘度調節剤、結合剤、もしくは粘着剤、ならびに肥料、微量栄養素ドナー、または特別な効果を得るための他の製剤等のアジュバントをもさらに含有する。
【0170】
例えば、農業用使用に好適な担体およびアジュバントは、固体または液体であり得、製剤技術に有用な物質、例えば、天然もしくは再生鉱物物質、溶媒、分散剤、湿潤剤、粘着剤、増粘剤、結合剤、または肥料である。かかる担体は、例えば、国際公開第97/33890号に記載される。
【0171】
式Iの化合物は、通常、組成物の形態で使用され、同時にまたはさらなる組成物と共に連続して、作物領域または処理対象の植物に適用することができる。これらのさらなる化合物は、例えば、肥料もしくは微量栄養素ドナーまたは植物の生育に影響を及ぼす他の調製物であり得る。また、それらは、選択的除草剤もしくは非選択的除草剤、ならびに殺虫剤、殺真菌剤、殺細菌剤、殺線虫剤、殺貝剤、またはこれらの調製物の複数の混合物でもあり得、所望の場合、製剤の技術分野で習慣的に用いられる、さらなる担体、界面活性剤、または適用促進アジュバントと共にされる。
【0172】
式Iの化合物は、植物病原性微生物を制御または植物病原性微生物から保護するために、活性成分として、遊離型または農薬用に使用可能な塩型の、式Iの少なくとも1つの化合物または上記で定義される少なくとも1つの好ましい個々の化合物、ならびに上述のアジュバントのうちの少なくも1つを含む、殺真菌組成物の形態で使用されてもよい。
【0173】
本発明は、少なくとも1つの化合物式I、農業用に許容される担体、および任意にアジュバントを含む殺真菌組成物を提供する。農業用に許容される担体は、例えば、農業用使用に好適な担体である。農業用担体は、当該技術分野で周知である。好ましくは、該殺真菌組成物は、式Iの化合物に加えて、追加的な殺真菌活性成分を含み得る。
【0174】
式(I)の化合物は、組成物の単一の活性成分であってもよく、またはそれは、適切な場合、殺虫剤、殺真菌剤、共力剤、除草剤、もしくは植物成長調節剤等の1個以上の追加的活性成分と混和されてもよい。場合によっては、追加的活性成分は、予想外の共力活性をもたらし得る。好適な追加的活性成分の例としては、次のものが含まれる:アゾキシストロビン(131860−33−8)、ジモキシストロビン(149961−52−4)、エネストロビン(238410−11−2)、フルオキサストロビン(193740−76−0)、クレソキシム−メチル(143390−89−0)、メトミノストロビン(133408−50−1)、オリサストロビン(248593−16−0)、ピコキシストロビン(117428−22−5)、ピラクロストロビン(175013−18−0)、アザコナゾール(60207−31−0)、ブロムコナゾール(116255−48−2)、シプロコナゾール(94361−06−5)、ジフェノコナゾール(119446−68−3)、ジニコナゾール(83657−24−3)、ジニコナゾール−M(83657−18−5)、エポキシコナゾール(13385−98−8)、フェンブコナゾール(114369−43−6)、フルキンコナゾール(136426−54−5)、フルシラゾール(85509−19−9)、フルトリアホール(76674−21−0)、ヘキサコナゾール(79983−71−4)、イマザリル(58594−72−2)、イミベンコナゾール(86598−92−7)、イプコナゾール(125225−28−7)、メトコナゾール(125116−23−6)、ミクロブタニル(88671−89−0)、オキシポコナゾール(174212−12−5)、ペフラゾエート(58011−68−0)、ペンコナゾール(66246−88−6)、プロクロラズ(67747−09−5)、プロピコナゾール(60207−90−1)、プロチオコナゾール(178928−70−6)、シメコナゾール(149508−90−7)、テブコナゾール(107534−96−3)、テトラコナゾール(112281−77−3)、トリアジメホン(43121−43−3)、トリアジメノール(55219−65−3)、トリフルミゾール(99387−89−0)、トリチコナゾール(131983−72−7)、ジクロブトラゾール(76738−62−0)、エタコナゾール(60207−93−4)、フルコナゾール(86386−73−4)、フルコナゾール−シス(112839−32−4)、チアベンダゾール(148−79−8)、キンコナゾール(103970−75−8)、フェンピクロニル(74738−17−3)、フルジオキソニル(131341−86−1)、シプロジニル(121552−61−2)、メパニピリム(110235−47−7)、ピリメタニル(53112−28−0)、アルジモルフ(91315−15−0)、ドデモルフ(1593−77−7)、フェンプロピモルフ(67564−91−4)、トリデモルフ(81412−43−3)、フェンプロピジン(67306−00−7)、スピロキサミン(118134−30−8)、イソピラザム(881685−58−1)、セダキサン(874967−67−6)、ビキサフェン(581809−46−3)、ペンチオピラド(183675−82−3)、フルキサピロキサド(907204−31−3)、ボスカリド(188425−85−6)、ペンフルフェン(494793−67−8)、フルオピラム(658066−35−4)、マンジプロパミド(374726−62−2)、ベンチアバリカルブ(413615−35−7)、ジメトモルフ(110488−70−5)、クロロタロニル(1897−45−6)、フルアジナム(79622−59−6)、ジチアノン(3347−22−6)、メトラフェノン(220899−03−6)、トリシクラゾール(41814−78−2)、メフェノキサム(70630−17−0)、メタラキシル(57837−19−1)、アシベンゾラル(126448−41−7)(アシベンゾラル−S−メチル(126448−41−7))、マンコゼブ(8018−01−7)、アメトクトラジン(865318−97−4)イプコナゾール(125225−28−7)、アミスルブロム(348635−87−0)、シフルフェナミド(180409−60−3)、エタボキサム(16650−77−3)、フルオピコリド(239110−15−7)、フルチアニル(304900−25−2)、イソチアニル(224049−04−1)、プロキナジド(189278−12−4)、バリフェナル(283159−90−0)、1−メチル−シクロプロペン(3100−04−7)、トリフロキシストロビン(141517−21−7)、硫黄(7704−34−9)、炭酸銅アンモニウム(CAS33113−08−5)、オレイン酸銅(CAS1120−44−1)、フォルペット(133−07−3)、キノキシフェン(124495−18−7)、キャプタン(133−06−2)、フェンヘキサミド(126833−17−8)、グルホシネートおよびその塩(51276−47−2、35597−44−5(S−異性体))、グリホセート(1071−83−6)およびその塩(69254−40−6(二アンモニウム)、34494−04−7(ジメチルアンモニウム)、38641−94−0(イソプロピルアンモニウム)、40465−66−5(一アンモニウム)、70901−20−1(カリウム)、70393−85−0(セスキナトリウム)、81591−81−3(リメシウム))、1,3−ジメチル−1H−ピラゾールe−4−カルボン酸(2−ジクロロメチレン−3−エチル−1−メチル−インダン−4−イル)−アミド、1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(4'−メチルスルファニル−ビフェニル−2−イル)−アミド、1,3−ジメチル−4H−ピラゾール−4−カルボン酸[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−2−メトキシ−1−メチル−エチル]−アミド、(5−クロロ−2,4−ジメチル−ピリジン−3−イル)−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチル−フェニル)−メタノン、(5−ブロモ−4−クロロ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチル−フェニル)−メタノン、2−{2−[(E)−3−(2,6−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−プロペ−2−エン−(E)−イリデンアミノオキシメチル]−フェニル}−2−[(Z)−メトキシイミノ]−N−メチル−アセトアミド、3−[5−(4−クロロ−フェニル)−2,3−ジメチル−イソオキサゾリジン−3−イル]−ピリジン。
【0175】
本発明の別の態様は、植物、例えば、作物植物等の有用植物、その繁殖材料、例えば、種子、収穫作物、例えば、収穫食用作物、または非生物材料の、植物病原性微生物、好ましくは真菌生物による寄生を制御または防止するために、式Iの化合物のもしくは上記に定義される好ましい個々の化合物、式Iの少なくとも1つの化合物もしくは上記に定義される少なくとも1つの好ましい個々の化合物を含む組成物、または式Iの少なくとも1つの化合物もしくは上記に定義される少なくとも1つの好ましい個々の化合物を含む殺真菌混合物を、上述の他の殺真菌剤と混和して使用することに関する。
【0176】
本発明のさらなる態様は、植物、例えば、作物植物等の有用植物、その繁殖材料、例えば、種子、収穫作物、例えば、収穫食用作物の、または非生物材料の、植物病原性もしくは腐敗性微生物または人間に潜在的に有害な生物、特に真菌生物による寄生を制御または予防する方法に関連し、その方法は、式Iの化合物のまたは上記に定義される好ましい個々の化合物を、活性成分として、植物へ、植物部分もしくはその所在へ、その繁殖材料へ、または非生物材料の任意の部分へ適用することを含む。
【0177】
制御または予防するとは、植物病原性もしくは腐敗性微生物または人間に潜在的に有害な生物、特に真菌生物による寄生を、改善が実証されるようなレベルにまで低減することを意味する。
【0178】
式Iの化合物、または該化合物の少なくとも1つを含有する農薬組成物の適用を含む、作物植物の、植物病原性微生物、特に真菌生物による寄生を制御または予防する好ましい方法は、葉面処理である。適用の頻度および適用率は、対応する病原体による寄生のリスクに依存するであろう。しかしながら、式Iの化合物はまた、植物の所在を液体製剤で浸すことによって、または化合物を固体形態、例えば、顆粒型で土壌に適用することによって(土壌適用)、土壌を介して根から植物に浸透することもできる(浸透性作用)。水稲の作物において、かかる顆粒は、浸水した水田に適用することができる。また、式Iの化合物は、殺真菌剤の液体製剤を用いて、または固体製剤でそれらをコーティングすることのいずれかにより、種子または塊茎を含浸することによって、種子(コーティング)に適用されてもよい。
【0179】
製剤、例えば、式Iの化合物、および、所望の場合、式Iの化合物をカプセル化するための固体または液体アジュバントまたはモノマーを含有する組成物は、典型的に、化合物を、拡張剤、例えば、溶媒、固体担体、および任意に、表面活性化合物(界面活性剤)で緊密に混合するおよび/または粉砕することによって、既知の様態で調製されてもよい。
【0180】
農薬製剤物および/または組成物は、通常、0.1から99重量%、好ましくは0.1から95重量%の式Iの化合物、99.9から1重量%、好ましくは99.8から5重量%の固体または液体アジュバント、および0から25重量%、好ましくは0.1から25重量%の界面活性剤を含有するであろう。
【0181】
有利な適用率は、通常、1ヘクタール(ha)当たり、5gから2kgの活性成分(a.i.)、好ましくは10gから1kg a.i./ha、最も好ましくは20gから600g a.i./haである。種子浸漬剤として使用される場合、簡便な投与量は、種子1kg当たり10mgから1gの活性物質である。
【0182】
商品を濃縮物として製剤化することが好ましい一方で、エンドユーザーは、通常、希釈製剤を使用するであろう。
【0183】
次の非限定的実施例は、上述の本発明をより詳細に例証する。
【実施例】
【0184】
実施例1:この実施例は、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−アミド(化合物番号1.g.011)の調製を例証する。
【0185】
a)2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステルの調製
DMF(100mL)中の(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−酢酸(9.1g、36.1mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(45mL、216mmol)、続いてO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(15.5g、39.7mmol)を添加する。室温で15分間撹拌した後、2−ピペリジン−4−イル−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル塩酸塩(10g、36.1mmol)を反応混合物に添加する。室温で一晩撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた黄色の油を酢酸エチル(300mL)中に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)、1M HCl溶液(300mL)、およびブライン(100mL)で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させる。粗混合物を、シリカゲル(ジクロロメタン/メタノール10:1)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル(13.6g、88%)を得る。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.40(t、3H)、1.70−1.85(m、2H)、2.16−2.30(m、2H)、2.32(s、3H)、2.79−2.89(m、1H)、3.22−3.43(m、1H)、4.03−4.12(m、1H)、4.42(q、3H)、4.54−4.69(m、1H)、4.93−5.08(2d、2H(ジアステレオマー性))、6.35(s、1H)、8.10(br、1H)。MS:m/z=209(M+1)。
【0186】
b)2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸の調製
THF(20mL)中の2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル(2.67g、6.2mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(2M、4.65mL、9.3mmol)の水溶液を室温で添加する。室温で3時間撹拌した後、pH2〜3になるまで反応混合物をHClの2M水溶液で酸性化し、溶液を酢酸エチル(20mL)で抽出する。水層を酢酸エチル(20mL)で再抽出し、組み合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸(2.33g、94%)を得、それを次のステップでさらに精製せずに使用することができる。
1H−NMR(400MHz、d6−アセトン):δ=1.69−1.82(m、1H)、1.87−2.02(m、1H)、2.16−2.37(m、2H)、2.38(s、3H)、2.89−2.99(m、1H)、3.38−3.48(m、2H)、4.14−4.22(m、1H)、4.50−4.69(m、1H)、5.20−5.36(2d、2H(ジアステレオマー性))、6.41、(s、1H)、8.34(s、1H)。MS:m/z=403(M+1)。
【0187】
c)2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
tert−ブタノール(90mL)中の2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸(9.95g、24.74mmol)の溶液に、トリエチルアミン(8.2mL、56.9mmol)を添加する。室温で30分間撹拌した後、ジフェニルホスホリルアジド(10.9mL、49.5mmol)を添加し、反応混合物を6分割し、各部分をマイクロ波(100℃、15分間)下で照射した。室温まで冷却した後、全ての部分を組み合わせ、水(3mL)を反応混合物に添加し、30分間撹拌する。次いでアセトニトリル(40mL)を添加し、続いて塩基性アンバーリストA21を添加する。室温で一晩撹拌した後、樹脂を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。残渣を、シリカゲル(酢酸エチル/シクロヘキサン7:3)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9.6g、82%)を得る。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.53(s、9H)、1.68−1.78(m、2H)、2.08−2.19(m、2H)、2.32(s、3H)、2.85−2.95(m、1H)、3.10−3.20(m、1H)、3.23−3.34(m、1H)、3.97−4.04(m、1H)、4.50−4.58(m、1H)、4.93−5.05(2d、2H、ジアステレオマー性プロトン)、6.33(s、1H)、7.10(br、1H)、7.30(s、1H)。MS:m/z=474(M+1)。
【0188】
d)1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−エタノンの調製
2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9.6g、20.3mmol)の溶液に、室温のジオキサン(50mL、203mmol))中の4M HClの溶液を添加する。室温で2日間撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させる。得られた黄色がかった発泡体をジエチルエーテルで粉砕し、濾過して、1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−エタノン塩酸塩を得、それを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)中に懸濁させる。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を酢酸エチル(500mL)で抽出する。組み合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、濾過し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−エタノン(5.63g、74%)を得る。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.65−1.80(m、2H)、2.08−2.20(m、2H)、2.31(s、3H)、2.81−2.91(m、1H)、3.08−3.18(m、1H)、3.21−3.32(m、1H)、3.95−4.08(m、3H)、4.50−4.59(m、1H)、4.93−5.04(2d、2H、ジアステレオマー性プロトン)、5.84(s、1H)、6.32(s、1H)。MS:m/z=374(M+1)。
【0189】
e)1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−アミド(化合物番号I.g.011)の調製
ジクロロメタン(5mL)中の、1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−エタノン(120mg、0.32mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(0.2mL、0.96mmol)の溶液に、ジクロロメタン(3mL)中の1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボニルクロリド(74mg、0.38mmol)の溶液を0℃で滴加する。室温で一晩撹拌した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲル(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1)上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−カルボン酸(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−アミド(化合物番号1.g.011、82mg、48%)を得る。融点=179.2−181.3℃。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.60−1.75(m、3H)、1.81−1.89(m、2H)、2.05−2.15(m、2H)、2.31(s、3H)、2.32−2.40(m、1H)、2.77−2.94(m、3H)、3.05−3.18(m、1H)、3.19−3.29(m、1H)、3.87(t、1H)、3.95−4.04(m、1H)、4.50−4.59(m、1H)、4.90−5.06(2d、2H、ジアステレオマー性プロトン)、6.32(s、1H)、7.25−7.30(m、4H)、7.49(s、1H)、7.79(br、1H)。MS:m/z=532(M+1)。
【0190】
実施例2:この実施例は、2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸フェニルエステル(化合物番号I.g.023)の調製を例証する。
【0191】
a)2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸フェニルエステル(化合物番号I.g.023)の調製
ジクロロメタン(5mL)中の1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−エタノン(80mg、0.21mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.053mL、0.25mmol)、およびその後クロロギ酸フェニル(0.033mL、0.21mmol)を0℃で添加する。室温で一晩撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲル(酢酸エチル/ヘプタン7:3)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸フェニルエステル(化合物番号I.g.023、71mg、67%)を得る。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.57−1.78(m、2H)、2.08−2.19(m、2H)、2.22(s、3H)、2.75−2.81(m、1H)、3.05−3.20(m、2H)、3.95−3.99(m、1H)、4.44−4.52(m、1H)、4.83−4.98(2d、2H、ジアステレオマー性プロトン)、6.25(s、1H)、7.05−7.20(m、3H)、7.29−7.38(m、2H)、7.95(br、1H)。MS:m/z=494(M+1)。
【0192】
実施例3:この実施例は、1−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−3−フェニル−尿素(化合物番号I.g.024)の調製を例証する。
【0193】
a)1−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−3−フェニル−尿素(化合物番号I.g.024)の調製
THF(5mL)中の1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−エタノン(100mg、0.27mmol)の溶液に、THF(1mL)中のイソシアン酸フェニル(30μL、0.28mmol)の溶液を0℃で滴加する。室温で一晩撹拌した後、メタノール(1mL)を反応混合物に添加する。室温で15分間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、残渣をジエチルエーテル(5mL)で粉砕して、沈殿を誘導した。得られた固体を濾過し、真空下で乾燥させて、ベージュ色の固体として、1−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−3−フェニル−尿素(化合物番号I.g.024、105mg、79%)を得る。融点=192.6℃。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1H−NMR(MeOD):d=1.65(m、1H)、1.80(m、1H)、2.40(m、2H)、2.30(s、3H)、2.98(m、1H)、3.30(m、1H)、3.39(m、1H)、4.10(m、1H)、4.52(m、1H)、5.22(2d、2H、ジアステレオマー性)、6.42(s、1H)、7.05(t、1H)、7.09(s、1H)、7.26−7.45(m、6H)。MS:m/z=494(M+1)。
【0194】
実施例4:この実施例は、N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−C−フェニル−メタンスルホンアミド(化合物番号I.g.025)の調製を例証する。
【0195】
a)N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンゼンスルホンアミド(化合物番号I.g.025)の調製
ジメチルアセトアミド(0.8mL)中の1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−エタノン(100mg、0.04mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(8.6μL、0.28mmol)、続いてベンゼンスルホニルクロリド(8.8mg、0.05mmol)を室温で添加する。60℃で15分間撹拌した後、反応混合物を分取HPLCによって直接精製して、N−(2−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−ベンゼンスルホンアミド(化合物番号I.g.025)を得る。MS:m/z=514(M+1)。
【0196】
実施例5:この実施例は、N−(2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−2−フェニル−プロピオンアミド(化合物番号I.g.141)の調製を例証する。
【0197】
a)2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステルの調製
DMF(80mL)中の2,5−ジメチルフェニル酢酸(5.45g、27.4mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(85.4mL、411.32mmol)、続いてO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(12.8g、32.9mmol)を0℃で添加する。室温で15分間撹拌した後、2−ピペリジン−4−イル−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル(6.59g、27.4mmol)を反応混合物に添加する。室温で一晩撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた黄色の油を酢酸エチル(500mL)中に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(100mL)で再抽出する。組み合わせた有機層を0.5M HCl溶液(400mL)およびブライン(400mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル(10.46g、98%)を得、それを次のステップでさらに精製せずに使用することができる。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.41(t、3H)、1.52−1.82(m、2H)、2.10−2.22(m、2H)、2.25(s、3H)、2.30(s、3H)、2.73−2.86(m、1H)、3.08−3.22(m、1H)、3.29−3.40(m、1H)、3.68(s、2H)、3.8−3.95(m、1H)、4.38−4.42(q、2H)、4.73−4.88(m、1H)、6.96(s、1H)、6.98−7.01(d、1H)、7.08(d、1H)、8.10(s、1H)。MS:m/z=387(M+1)。
【0198】
b)2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸の調製
THF(30mL)中の2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル(10.46g、27.06mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(2M、20.3mL)の水溶液を室温で添加する。室温で3時間撹拌した後、pH2〜3になるまで反応混合物をHCl(2M)の水溶液で酸性化し、酢酸エチル(30mL)を反応混合物に添加し、層を分離する。水層を酢酸エチル(20mL)で抽出し、組み合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸(5.9g、60.8%)を得、それを次のステップでさらに精製せずに使用することができる。
1H−NMR(400MHz、d6−DMSO):δ=1.55−1.65(m、2H)、2.01−2.12(m、2H)、2.15(s、3H)、2.22(s、3H)、2.77−2.86(m、1H)、3.18−3.29(m、1H)、3.65(d、2H)、3.98−4.07(m、1H)、4.45−4.53(m、1H)、6.90(s、1H)、6.92(s、1H)、6.93(s、1H)、7.04(d、1H)、8.49(br、1H)、12.95(s、1H)。MS:m/z=359(M+1)。
【0199】
c)(2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルの調製
tert−ブタノール(60mL)中の2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−カルボン酸(5.65g、15.76mmol)の溶液に、トリエチルアミン(5.2mL、36.2mmol)を添加する。室温で30分間撹拌した後、ジフェニルホスホリルアジド(6.9mL、31.5mmol)を添加し、反応混合物を4分割し、各部分をマイクロ波(100℃、15分間)下で照射する。室温まで冷却した後、全ての部分を組み合わせ、水(1mL)を反応混合物に添加し、30分間撹拌する。次いでアセトニトリル(50mL)を添加し、続いて塩基性アンバーリストA21を添加する。室温で一晩撹拌した後、樹脂を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させる。残留物をシリカゲル(酢酸エチル/シクロヘキサン7:3)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、(2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.93g、73%)を得る。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.53(s、9H)、1.53−1.61(m、1H)、1.67−1.79(m、1H)、1.95−2.04(m、1H)、2.08−2.14(m、1H)、2.25(s、3H)、2.30(s、3H)、2.80−2.90(m、1H)、3.06−3.20(m、2H)、3.68(s、2H)、3.80−3.89(m、1H)、4.68−4.74(m、1H)、6.95(s、1H)、6.98(d、1H)、7.07(d、1H)、7.23(s、1H)。MS:m/z=430(M+1)。
【0200】
d)1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(2,5−ジメチル−フェニル)−エタノンの調製
(2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(5.65g、13.15mmol)の溶液に、ジオキサン(35mL)中の4M HClの溶液を室温で添加する。室温で3日間撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させる。得られた固体をジエチルエーテルで粉砕し、濾過して、1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(2,5−ジメチル−フェニル)−エタノン塩酸塩を得、それを飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)中に懸濁させる。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を酢酸エチル(500mL)で抽出する。組み合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、濾過し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(2,5−ジメチル−フェニル)−エタノン(3.27g、75%)を得る。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.53−1.61(m、1H)、1.67−1.79(m、1H)、1.95−2.04(m、1H)、2.08−2.13(m、1H)、2.25(s、3H)、2.30(s、3H)、2.78−2.88(m、1H)、3.06−3.20(m、2H)、3.68(s、2H)、3.80−3.89(m、1H)、4.05(s、1H)、4.68−4.74(m、1H)、6.95(s、1H)、6.98(d、1H)、7.07(d、1H)、7.23(s、1H)。MS:m/z=330(M+1)。MS:m/z=330(M+1)。
【0201】
e)N−(2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−2−フェニル−プロピオンアミド(化合物番号I.g.141)の調製
アセトニトリル(2mL)中の、(rac.)−2−フェニルプロピオン酸(46mg、0.30mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.15mL、0.9mmol)の溶液に、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(322mg、0.73mmol)を室温で添加する。室温で30分間撹拌した後、1−[4−(4−アミノ−チアゾール−2−イル)−ピペリジン−1−イル]−2−(2,5−ジメチル−フェニル)−エタノン(100mg、0.30mmol)を反応混合物に添加する。室温で一晩撹拌した後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲル(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1)上でのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、N−(2−{1−[2−(2,5−ジメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−チアゾール−4−イル)−2−フェニル−プロピオンアミド(化合物番号I.g.141、19mg、13.4%)を得る。
1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.46−1.39(m、1H)、1.52(d、3H)、1.68−1.56(m、1H)、1.89−1.83(m、1H)、2.01−1.97(m、1H)、2.15(s、3H)、2.19(s、3H)、2.73−2.67(m、1H)、3.18−2.92(m、2H)、3.59(s、2H)、3.68−3.63(q、1H)、3.78−3.71(m、1H)、4.65−4.62(m、1H)、6.91−6.82(m、2H)、7.02−6.98(m、1H)、7.31−7.15(m、5H)、7.42(s、1H)、8.05(br、1H)。MS:m/z=462(M+1)。
【0202】
下記の表1は、本発明に従った式Iの個々の化合物の例を例証する。
表1:本発明に従った式Iの個々の化合物
【0203】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【表30】

【表31】

【表32】

【表33】

【表34】

【表35】

【表36】

【表37】

【表38】

【表39】

【表40】

【表41】

【表42】

【表43】

【表44】

【表45】

【表46】

【表47】

【表48】

【表49】

【表50】

【表51】

【表52】

【表53】

【0204】
a)式(I.a):
【0205】
【化47】

【0206】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0207】
b)式(I.b):
【0208】
【化48】

【0209】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0210】
c)式(I.c):の514の化合物
【0211】
【化49】

【0212】
(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0213】
d)式(I.d):
【0214】
【化50】

【0215】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0216】
e)式(I.e):の514の化合物
【0217】
【化51】

【0218】
(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0219】
f)式(I.f):
【0220】
【化52】

【0221】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0222】
g)式(I.g):
【0223】
【化53】

【0224】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0225】
h)式(I.h):
【0226】
【化54】

【0227】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0228】
i)式(I.i):
【0229】
【化55】

【0230】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0231】
j)式(I.j):
【0232】
【化56】

【0233】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0234】
k)式(I.k):
【0235】
【化57】

【0236】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0237】
m)式(I.m):
【0238】
【化58】

【0239】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0240】
n)式(I.n):
【0241】
【化59】

【0242】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0243】
o)式(I.o):
【0244】
【化60】

の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0245】
p)式(I.p):
【0246】
【化61】

【0247】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0248】
q)式(I.q):
【0249】
【化62】

【0250】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0251】
r)式(I.r):
【0252】
【化63】

【0253】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0254】
s)式(I.s):
【0255】
【化64】

【0256】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0257】
t)式(I.t):
【0258】
【化65】

【0259】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0260】
u)式(I.u):
【0261】
【化66】

【0262】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0263】
v)式(I.v):
【0264】
【化67】

【0265】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0266】
w)式(I.w):
【0267】
【化68】

【0268】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0269】
x)式(I.x):
【0270】
【化69】

【0271】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0272】
y)式(I.y):
【0273】
【化70】

【0274】
の514の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0275】
この記載全体を通じて、温度は、摂氏度で提供され、「m.p.」は、融点を意味する。LC/MSは、液体クロマトグラフィー質量分析を意味し、器具および方法の説明は次の通りである:(Agilent製のHP1100 HPLC、Phenomenex Gemini C18、粒径3μm、110Angstrom、30×3mmカラム、1.7mL/分、60℃、H2O+0.05%HCOOH(95%)/CH3CN/MeOH4:1+0.04%HCOOH(5%)−2分間−CH3CN/MeOH4:1+0.04%HCOOH(5%)−0.8分間、Waters製のZQ質量分析計、イオン化法:エレクトロスプレー(ESI)、極性:正イオン、キャピラリー(kV)3.00、コーン(V)30.00、エクストラクター(V)2.00、ソース温度(℃)100、脱溶媒温度(℃)250、コーンガス流量(L/Hr)50、脱溶媒ガス流量(L/Hr)400))。
【0276】
表2は、表1の化合物についての選択された融点データおよび選択されたLC/MSデータを示す。
【0277】
表2:表1の化合物についての融点およびLC/MSデータ
【0278】
【表54】

【0279】
本発明に従った化合物は、上述の反応図式に従って調製することができ、式中、特に指示しない限り、各可変要素の定義は、式(I)について上記に定義される通りである。
【0280】
生物学的実施例
ジャガイモ疫病菌/トマト/葉ディスク予防的(トマト疫病)
トマト葉ディスクを、マルチウェルプレート(24ウェルフォーマット)中の水寒天上に配置し、水中に希釈した製剤化試験化合物で噴霧する。適用の1日後、葉ディスクに真菌の胞子懸濁液を植菌する。植菌した葉ディスクを、気候キャビネット内で、16℃および75%相対湿度で、24時間の暗所、続いて12時間の光/12時間の暗所という光環境下でインキュベートし、適切なレベルの病害損傷が無処置の検査葉ディスク中に現れるとき(適用の5〜7日後)、化合物の活性を、無処置と比較した病害制御百分率として査定する。
【0281】
この試験において、200ppmでの化合物I.g.001、I.g.006、I.g.011、I.g.013、I.g.016、I.g.018、I.g.021、I.g.023、I.g.024、I.g.136、I.g.386、I.g.501、I.g.503、I.g.506、I.g.508、I.g.509、I.g.510、I.g.511、I.h.011、I.n.011、およびI.n.021は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0282】
ジャガイモ疫病菌/ジャガイモ/予防的(ジャガイモ疫病)
発芽後2週間のジャガイモ植物栽培品種ビンチェに、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。適用の2日後、試験植物に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した試験植物を、生育チャンバ内で、18℃で、14時間の光/日および100%相対湿度によりインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の5〜7日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
この試験において、200ppmでの化合物I.g.001、I.g.006、I.g.011、I.g.016、I.g.023、I.g.024、I.g.136、I.g.501、I.g.502、およびI.g.511は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0283】
ジャガイモ疫病菌/ジャガイモ/長期持続的(ジャガイモ疫病)
発芽後2週間のジャガイモ植物栽培品種ビンチェに、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。適用の6日後、試験植物に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した試験植物を、生育チャンバ内で、18℃で、14時間の光/日および100%相対湿度によりインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の9〜11日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0284】
この試験において、200ppmでの化合物I.g.001、I.g.006、I.g.011、I.g.016、I.g.023、I.g.024、I.g.501、およびI.g.502は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0285】
ジャガイモ疫病菌/ジャガイモ/治癒的(ジャガイモ疫病)
発芽後2週間のジャガイモ植物栽培品種ビンチェに、適用の1日前、胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した植物に、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。植菌した試験植物を、生育チャンバ内で、18℃で、14時間の光/日および100%相対湿度によりインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の3〜4日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0286】
この試験において、200ppmでの化合物I.g.001、I.g.011、およびI.g.023は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0287】
ジャガイモ疫病菌/ブドウ/葉ディスク予防的(ブドウべと病菌)
ブドウつるの葉ディスクを、マルチウェルプレート(24ウェルフォーマット)中の水寒天上に配置し、水中に希釈した製剤化試験化合物で噴霧する。適用の1日後、葉ディスクに真菌の胞子懸濁液を植菌する。植菌葉ディスクを、気候キャビネット内で、19℃および80%相対湿度で、12時間の光/12時間の暗所という光環境下でインキュベートし、適切なレベルの病害損傷が無処置の検査葉ディスク中に現れるとき(適用の6〜8日後)、化合物の活性を、無処置と比較した病害制御百分率として査定する。
【0288】
この試験において、200ppmでの化合物I.g.001、I.g.011、I.g.013、I.g.016、I.g.018、I.g.021、I.g.023、I.g.024、I.g.246、I.g.386、I.g.501、I.g.503、I.g.506、I.g.508、I.g.509、I.g.510、I.n.011、およびI.n.021は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0289】
ジャガイモ疫病菌/ブドウ/予防的(ブドウべと病菌)
発芽後5週間のブドウ苗栽培品種グートエーデルに、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。適用の1日後、試験植物植物の下部の葉表面に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した試験植物を、グリーンハウス内で、22℃および100%相対湿度でインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の6〜8日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
この試験において、200ppmでの化合物I.g.001、I.g.006、I.g.011、I.g.016、I.g.023、およびI.g.024、I.g.501、I.g.502、およびI.g.503は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0290】
ジャガイモ疫病菌/ブドウ/長期持続的(ブドウべと病菌)
発芽後5週間のブドウ苗栽培品種グートエーデルに、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。適用の6日後、試験植物の下部の葉表面に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した試験植物を、グリーンハウス内で、22℃および100%相対湿度でインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の11〜13日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
この試験において、200ppmでの化合物I.g.001、I.g.006、I.g.011、I.g.023、およびI.g.024、I.g.501、およびI.g.502は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0291】
ジャガイモ疫病菌/ブドウ/治癒的(ブドウべと病菌)
発芽後5週間のブドウ苗栽培品種グートエーデルの下部の葉表面に、適用の1日前、胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌したブドウ植物に、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。植菌した試験植物を、グリーンハウス内で、22℃および100%相対湿度でインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の4〜6日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0292】
この試験において、200ppmでの化合物I.g.001、I.g.006、I.g.011、およびI.g.023は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0293】
ハクサイピシウム腐敗病/液体培養(苗立枯れ)
新たに増殖させた真菌の液体培養の菌糸断片および卵胞子を栄養ブイヨン中に直接混合する(PDBジャガイモブドウ糖ブイヨン培地)。試験化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェルフォーマット)中に配置した後、真菌菌糸/胞子混合物を含有する栄養ブイヨンを添加する。試験プレートを24℃でインキュベートし、適用の2〜3日後、増殖の阻害を測光法で決定する。
【0294】
この試験において、200ppmでの化合物I.g.006、I.g.501、I.g.502、I.g.503、およびI.g.511は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0295】
ハクサイピシウム腐敗病/綿花/土壌潅注(苗立枯れ)
プラスチック容器(容量650mL)中で、50%バーミキュライト+滅菌50%Cugy土)+10%v/v水の混合物を用いて、試験を行う。10個の種子(綿花、栽培品種 シュアグロー747)を、1容器当たり5つの種子の2列で播種する(活性の評価について3つの複製、植物毒素の評価について3つの複製)。播種後すぐに、水中に希釈した10mLの化合物を種子上に注ぐことによって適用を行う。その後すぐに、種子を同一の土壌の薄い層で覆い、植菌を開始する。ハクサイピシウム腐敗病を、ルー瓶中のニンジンのスライス上で14日間栽培する。植菌について、ルー瓶の含有物を混合し、さらなる濾過を行わずにプラスチック容器上に均一に分注する(1容器当たり70mL懸濁液)。インキュベーション条件:グリーンハウス内で20℃、12時間/12時間の日/夜期間。適切なレベルの病害損傷が無処置の検査植物中に現れるとき(適用の13〜16日後)、化合物の活性を、無処置の検査植物と比較した病害制御百分率として査定する。
【0296】
この試験において、200ppmでの化合物I.g.006、I.g.501、I.g.502、およびI.g.511は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、x−C(R1617)−SO2−、またはx−N=C(R26)−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
Gは、OまたはSであり、
1およびY2は、独立して、CR19またはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)−O−z、−C(=S)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、−C(=S)−N(R21)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであって、前記フェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、R19、およびR26は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルであり、
8、R14、R15、R20、およびR21は、各々独立して、水素、C1−C4アルキル、またはC1−C4アルコキシであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化2】

であり、ここで、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、N(R272、SH、C1−C4アルキルチオ、ニトロ、フェニルスルホニル、およびフェニルスルフィニルから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換され、前記フェニルスルホニルおよびフェニルスルフィニルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ハロアルコキシ、ハロゲン、およびシアノから選択される1から3個の置換基によって任意に置換され、
各R27は、独立して、水素、C1−C4アルキル、フェニルスルホニル、またはフェニルスルフィニルであって、前記フェニルスルホニルおよびフェニルスルフィニルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4ハロアルコキシ、ハロゲン、およびシアノから選択される1から3個の置換基によって任意に置換される。]
で表される化合物、またはその塩もしくはN−オキシド。
【請求項2】
Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
Gは、OまたはSであり、
1およびY2は、独立して、CR19またはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)−O−z、−C(=S)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、−C(=S)−N(R21)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであって、前記フェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルであり、
8、R14、R15、R20、およびR21は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化3】

であり、ここで、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Aは、x−C(=O)−、x−C(=S)−、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
Gは、OまたはSであり、
1は、Nであり、
2は、CR19またはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=S)−z、−C(=O)−O−z、−C(=S)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、−C(=S)−N(R21)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたはピラゾリルであって、前記フェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルであり、
8、R20、およびR21は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化4】

であり、ここで、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Aは、x−C(=O)−、−x−CR1011−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
Gは、Sであり、
1は、Nであり、
2は、CR19またはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、−C(=O)−N(R20)−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に対する結合であり、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたはピラゾリルであって、前記フェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、フルオロ、またはメチルであり、
8、およびR20は、各々独立して、水素またはメチルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化5】

であり、ここで、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Aは、x−C(=O)−、x−CH2−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−CH2−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHまたはNであり、
Gは、Sであり、
1は、Nであり、
2は、CHまたはNであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、−C(=O)−NH−z、または−SO2−z−であり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたは基(b):
【化6】

であり、ここで、前記フェニルおよび基(b)は、独立してハロゲン、C1−C4アルキル、およびC1−C4ハロアルキルから選択される1から3個の置換基で任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素であり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化7】

であり、ここで、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Aは、x−CH2−C(=O)−であり、式中、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHであり、
Gは、Sであり、
1は、Nであり、
2は、CHであり、
Qは、−C(=O)−z、−C(=O)−O−z、またはC(=O)−N(R20)−zであり、各々の場合において、zは、R9に結合される結合を示し、
nは、2であり、
pは、1であり、
1は、基(c)または(d):
【化8】

から選択され、式中、R22、R23、R24、およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、およびハロメチルから選択され、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素であり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化9】

であり、ここで、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してハロゲン、ヒドロキシ、メチル、およびハロメチルから選択される1から3個の置換基で任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
GはSであり、YはNであり、YはCHである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
pは1であり、nは2である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
、R、R、R、R、およびRはHである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
Qは、−C(=O)−zであり、式中、zはRに結合される結合を示す、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
は、ヒドロキシによって置換され、1個または2個のさらなる置換基によって任意に置換されたフェニルである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
前記ヒドロキシは、オルト位にある、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
式I.a:
【化10】

[式中、R1’は、C1−C8アルキルであり、A、T、G、Y1、Y2、Q、n、p、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて請求項1〜12のいずれか1項に定義される定義を有する。]
の化合物、または
式II:
【化11】

[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A、T、G、Y1、Y2、n、およびpは、式Iについて請求項1〜12のいずれか1項に定義される通りである。]
の化合物、または
式VIII:
【化12】

[式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、R8、A、T、G、Y1、Y2、p、およびnは、式Iについて請求項1〜12のいずれか1項に定義される通りである。]
の化合物。
【請求項14】
請求項1〜12のいずれか1項に定義される少なくとも1つの化合物と、農業用に許容される担体、任意にアジュバントを含み、かつ任意に少なくとも1つの追加的な殺真菌活性化合物を含む、殺真菌組成物。
【請求項15】
植物、その繁殖材料、収穫作物、または非生物材料の、植物病原性もしくは腐敗性微生物または人間に潜在的に有害な生物による寄生を制御または予防する方法であって、
請求項1〜12のいずれか1項に定義される化合物の、前記植物へ、前記植物部分もしくはその所在へ、その繁殖材料へ、または前記非生物材料の任意の部分への適用を含み、前記植物病原性微生物は、好ましくは真菌生物である、方法。

【公表番号】特表2013−501744(P2013−501744A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524203(P2012−524203)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061381
【国際公開番号】WO2011/018401
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】