説明

殺微生物複素環

本発明は、殺微生物活性、特に殺真菌活性を有する式I:


の複素環式化合物、ならびに式Iの化合物またはその塩もしくはN−オキシドを使用して細菌を制御する方法に関し、式中、Aは、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、x−C(R1617)−SO2−、またはx−N=C(R30)−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、Tは、CR18またはNであり、Y1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであり、Qは、OまたはSであり、nは、1または2であり、pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とする。R1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであり、ここでフェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、R19、およびR30は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルであり、R8、R14、およびR15は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、R9は、フェニル、ベンジル、または基(a):


であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺微生物活性、特に殺真菌活性を有する、例えば、活性成分としての、複素環に関する。また、本発明は、これらの複素環の調製、これらの複素環の調製において中間体として使用される複素環式誘導体、これらの中間体の調製、これらの複素環のうちの少なくも1つを含む農薬組成物、これらの組成物の調製、ならびに植物、収穫食用作物、種子、または非生物材料の、植物病原性微生物、好ましくは真菌による寄生を制御または予防するための、農業または園芸におけるそれらの複素環または組成物の使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
殺真菌剤として使用するためのある種の複素環は、国際公開第2007/014290号、国際公開第2008/013622号、国際公開第2008/013925号、国際公開第2008/091580号、国際公開第2008/091594号、および国際公開第2009/055514号に記載される。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、式I:
【0004】
【化1】

【0005】
の化合物またはその塩もしくはN−オキシドを提供し、式中、
Aは、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、x−C(R1617)−SO2−、またはx−N=C(R30)−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであり、
Qは、OまたはSであり、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであり、ここでフェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、R19、およびR30は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルであり、
8、R14、およびR15は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0006】
【化2】

【0007】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
置換基が任意に置換されているものとして示される場合、これは、それらが1個以上の同一のまたは異なる置換基を担持しても、しなくてもよいことを意味する。通常は、3個以下のかかる任意の置換基が同時に存在する。
【0009】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表す。
【0010】
「アミノ」という用語は、−NH2を表す。
【0011】
アルキル、アルケニル、またはアルキニル置換基は、直鎖または分岐鎖であってもよい。単独のまたは別の置換基の一部としてのアルキルは、言及された炭素原子の数に応じて、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、およびそれらの異性体、例えば、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソ−アミル、またはピバロイルである。
【0012】
ハロアルキル基は、1個以上の同一のまたは異なるハロゲン原子を含有してもよく、例えば、CH2Cl、CHCl2、CCl3、CH2F、CHF2、CF3、CF3CH2、CH3CF2、CF3CF2、またはCCl3CCl2を表してもよい。
【0013】
式Iの化合物における1個以上の潜在的な不斉炭素原子の存在は、化合物が光学的な異性型、すなわち鏡像異性型またはジアステレオマー型で生じ得ることを意味する。潜在的な脂肪族C=C二重結合の存在の結果として、幾何異性、すなわちシス−トランスまたは(E)−(Z)異性が生じ得る。また、単結合周囲の束縛回転の結果として、アトロプ異性も生じ得る。式Iは、全てのそれらの潜在的な異性型およびその混合物を含むことを意図される。本発明は、式Iの化合物についての、全てのそれらの潜在的な異性型およびそれら混合物を含む。同様に、式Iは、全ての潜在的な互変異性体を含むことが意図される。本発明は、式Iの化合物についての全ての潜在的な互変異性型を含む。
【0014】
各々の場合において、本発明に従った式Iの化合物は、遊離型、N−オキシドとしての酸化型、または塩型、例えば、農学的に使用可能な塩型である。
【0015】
N−オキシドは、ヘテロ芳香族化合物を含有する第三級アミンの酸化型または窒素の酸化型である。それらは、例えば、A.Albini and S.Pietra,CRC Press,Boca Raton 1991による書籍「複素環式N−オキシド」に記載される。
【0016】
式Iの化合物の好適な塩には、無機鉱物酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、もしくはリン酸、または有機カルボン酸、例えば、シュウ酸、酒石酸、乳酸、酪酸、トルイル酸、ヘキサン酸、もしくはフタル酸、またはスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、もしくはトルエンスルホン酸との塩等の、塩の付加後にもたらされる塩が含まれる。
【0017】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであり、
Qは、OまたはSであり、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであり、ここでフェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルであり、
8、R14、およびR15は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0018】
【化3】

【0019】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物
またはその塩もしくはN−オキシドである。
【0020】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCR19であることを条件とし、
Qは、OまたはSであり、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたはピラゾリルであり、ここでフェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキルであり、
8は、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0021】
【化4】

【0022】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物である。
【0023】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−CR1011−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−CR1617−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18であり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCR19であることを条件とし、かつY1、Y2、Y3、およびY4を含有する環においてN−N結合が存在しないことを条件とし、
Qは、OまたはSであり、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたはピラゾリルであり、ここでフェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、フルオロ、またはメチルであり、
8は、水素またはメチルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0024】
【化5】

【0025】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物である。
【0026】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−CH2−C(=O)−、x−O−C(=O)−またはx−CH2−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CHまたはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCHであることを条件とし、かつY1、Y2、Y3、およびY4を含有する前記環においてN−N結合が存在しないことを条件とし、
Qは、Oであり、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたは基(b):
【0027】
【化6】

【0028】
であり、ここでフェニルおよび基(b)は、独立してハロゲン、C1−C4アルキル、およびC1−C4ハロアルキルから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素またはメチルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0029】
【化7】

【0030】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物である。
【0031】
好ましくは、式Iの化合物は、式中、
Aは、x−CH2−C(=O)−であり、ここでxは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CHであり、
Qは、Oであり、
nは、2であり、
pは、1であり、
1は、基(c)または(d):
【0032】
【化8】

【0033】
から選択され、式中、R22、R23、R24、およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、およびハロメチルから選択され、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素またはメチルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0034】
【化9】

【0035】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してメチル、ハロメチル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物である。
【0036】
また、本発明は、式I:
の化合物にも関し、式中、Aは、x−CH2−C(=O)−、x−CH2C(=S)−、x−OC(=O)−、x−CH2SO2−、各々の場合において、xは、R1への結合であり、
Tは、CHまたはNであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CHまたはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCHであることを条件とし、かつY1、Y2、Y3を含有する環においてN−N結合が存在しないことを条件とし、
Qは、OまたはSであり、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
1は、基(e)、(f)、(g)、または(h):
【0037】
【化10】

【0038】
であり、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素またはメチルであり、
9は、基(i)、(j)、または(k):
【0039】
【化11】

【0040】
である、化合物である。
【0041】
次の一覧は、式Iの化合物を参照して、好ましい定義を含む、置換基A、T、Y1、Y2、Y3、Y4、Q、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R22、R23、R24、R25、およびR30についての定義を提供する。これらの置換基のうちの任意の1つについて、下記に提供される定義のいずれかは、下記に提供される他のあらゆる置換基のうちの任意の定義と組み合わされてもよい。本発明は、下記または本文書の他の箇所に提供される置換基の定義の、全ての潜在的な組み合わせを有する式の化合物を含む。概して、本文書において、任意の置換基の定義は、他のあらゆる置換基の定義と組み合わされてもよい。
【0042】
Aは、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。好ましくは、Aは、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。より好ましくは、Aは、x−CR1011−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−CR1617−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。さらにより好ましくは、Aは、x−CH2−C(=O)−、x−CH2C(=S)−、x−OC(=O)−、x−CH2SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。なおもより好ましくは、Aは、x−CH2−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−CH2−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示す。最も好ましくは、Aは、x−CH2−C(=O)−であり、ここでxは、R1に結合される結合を示す。
【0043】
Tは、CR18またはNである。好ましくは、Tは、CHまたはNである。最も好ましくは、Tは、CHである。
【0044】
nは、1または2である。好ましくは、nは、2である。
【0045】
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とする。好ましくは、pは、1である。
【0046】
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはN、例えば、Y1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CHまたはNであってもよい。より好ましくは、Y1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCR19であることを条件とする。さらにより好ましくは、Y1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCR19であることを条件とし、かつY1、Y2、Y3、およびY4を含有する環においてN−N結合が存在しないことを条件とする。なおもより好ましくは、Y1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CHまたはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCHであることを条件とし、かつY1、Y2、Y3、およびY4を含有する環においてN−N結合が存在しないことを条件とする。
【0047】
Qは、OまたはSである。好ましくは、Qは、Oである。
【0048】
1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであり、ここでフェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換される。好ましくは、R1は、フェニルまたはピラゾリルであり、ここでフェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換される。より好ましくは、R1は、フェニルまたはピラゾリルであり、ここでフェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。なおもより好ましくは、R1は、フェニルまたは基(b):
【0049】
【化12】

【0050】
であり、ここでフェニルおよび基(b)は、独立してハロゲン、C1−C4アルキル、およびC1−C4ハロアルキルから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。さらにより好ましくは、R1は、フェニルまたは基(b):
【0051】
【化13】

【0052】
であり、ここでフェニルおよび基(a)は、独立してハロゲン、メチル、およびハロメチルから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。
【0053】
化合物の1つの群において、R1は、基(c)または(d):
【0054】
【化14】

【0055】
から選択され、ここでR22、R23、R24、およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、およびハロメチルから選択される。
化合物の1つの群において、R1は、基(e)、(f)、(g)、または(h):
【0056】
【化15】

【0057】
である。
【0058】
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルである。より好ましくは、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキルである。さらにより好ましくは、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、フルオロ、またはメチルである。なおもより好ましくは、各々R2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、水素である。
【0059】
8、R14、およびR15は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルである。好ましくは、R8、R14、およびR15は、各々独立して、水素またはメチルである。好ましくは、各々R8、R14、およびR15は、水素である。
【0060】
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0061】
【化16】

【0062】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。好ましくは、R9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0063】
【化17】

【0064】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。
【0065】
より好ましくは、R9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【0066】
【化18】

【0067】
であり、ここでフェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してメチル、ハロメチル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される。
【0068】
化合物の1つの群において、R9は、(i)、(j)、または(k):
【0069】
【化19】

【0070】
である。
【0071】
好ましくは、R22は、水素またはCF3である。好ましくは、R23、R24、およびR25は、独立して水素またはメチルである。
【0072】
30は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルである。好ましくは、R30は、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルである。好ましくは、R30は、水素、フルオロ、またはメチルである。より好ましくは、R30は、水素である。
【0073】
化合物の1つの群において、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つは、CHであり、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの他は、CHまたはNである。
【0074】
化合物の1つの群において、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも3つは、CHであり、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちのもう1つは、CHまたはNである。
【0075】
化合物の1つの群において、Y1およびY4は、CHであり、Y2およびY3のうちの1つは、CHであり、Y2およびY3のうちのもう1つは、CHまたはNである。
【0076】
化合物の1つの群において、Y1、Y2、およびY4は、CHであり、Y3は、Nである。
【0077】
化合物の1つの群において、Y1、Y3、およびY4は、CHであり、Y2は、Nである。
【0078】
化合物の1つの群において、Y1、Y2、Y3、およびY4は、CHである。
【0079】
化合物の1つの群において、Y2は、Nである。
【0080】
化合物の1つの群において、Y3は、Nである。
【0081】
化合物の1つの群において、pは、1であり、nは、2である。
【0082】
化合物の1つの群において、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、Hである。
【0083】
化合物の1つの群において、Qは、Oである。
【0084】
化合物の1つの群において、Aは、x−CH2−C(=O)−であり、ここでxは、R1に結合される結合を表す。
【0085】
化合物の1つの群において、R1は、基(f)
【0086】
【化20】

【0087】
である。
【0088】
化合物の1つの群において、R8は、水素である。
【0089】
錯誤回避のために、nが1であり、pが1である場合、式Iの化合物は、式IA:
【0090】
【化21】

【0091】
に従った式を有し、式中、A、T、Y1、Y2、Y3、Y4、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。
【0092】
nが2でありpが1である場合、式Iの化合物は、式IB:
【0093】
【化22】

【0094】
に従った式を有し、式中、A、T、G、Y1、Y2、Y3、Y4、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。
【0095】
nが1であり、pが2である場合、式Iの化合物は、式IC:
【0096】
【化23】

【0097】
に従った式を有し、式中、A、T、G、Y1、Y2、Y3、Y4、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、式Iについて記載される定義を有する。
【0098】
また、本発明は、上記に示される、式IA、式IB、および式ICの化合物に関する。
【0099】
また、本発明は、式ID:
【0100】
【化24】

【0101】
に従った式を有し、式中、A、T、Y1、Y2、Y3、Y4、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、上記に定義される式Iについて記載される定義を有する。Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9の好ましい定義は、上記に定義される通りである。
【0102】
また、本発明は、式IE:
【0103】
【化25】

【0104】
の化合物にも関し、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、上記に定義される式Iについて記載される定義を有する。Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9の好ましい定義は、上記に定義される通りである。
【0105】
また、本発明は、式IF:
【0106】
【化26】

【0107】
の化合物にも関し、式中、Tは、NまたはCHであり、
2およびY3は、共にCHであるか、またはY3およびY2のうちの1つは、Nであり、もう1つは、CHであり、
1およびR9は、上記に定義される式Iの化合物について記載される通りである。R1およびR9の好ましい定義は、上記に定義される通りである。
【0108】
また、本発明は、式IG:
【0109】
【化27】

【0110】
の化合物にも関し、式中、Tは、NまたはCHであり、
2およびY3は、共にCHであるか、またはY3およびY2のうちの1つは、Nであり、もう1つは、CHであり、
9は、上記に定義される式Iの化合物について記載される通りである。R9の好ましい定義は、上記に定義される通りである。
【0111】
また、本発明は、R1がアルキル基等の保護基である、式Iの化合物を含む。したがって、本発明は、式I.a:
【0112】
【化28】

【0113】
の化合物を含み、式中、R1’は、C1−C8アルキル、例えば、C1−C4アルキル、好ましくはtert−ブチルであり、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、上記に定義される式Iについて記載される定義を有する。Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9の好ましい定義は、上記に定義される通りである。
【0114】
また、本発明は、式Iの化合物の調製において有用な他の中間体にも関する。したがって、本発明は、式II:
【0115】
【化29】

【0116】
の化合物に関し、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、上記に定義される式Iについて記載される定義を有する。Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7の好ましい定義は、上記に定義される通りである。
【0117】
本発明は、式IV:
【0118】
【化30】

【0119】
の化合物に関し、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、上記に定義される式Iについて記載される定義を有し、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7の好ましい定義は、上記に定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである。好ましくは、R26は、C1−C6アルキル、または独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0120】
本発明は、式V:
【0121】
【化31】

【0122】
の化合物に関し、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、n、p、R1、R2、R3、R4、R6、およびR7は、上記に定義される式Iについて記載される定義を有し、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、n、p、R1、R2、R3、R4、R6、およびR7の好ましい定義は、上記に定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである。好ましくは、R26は、C1−C6アルキル、または独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0123】
本発明は、式X:
【0124】
【化32】

【0125】
の化合物に関し、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、Q、n、p、R2、R3、R4、R6、およびR7は、上記に定義される式Iについて記載される定義を有し、Y1、Y2、Y3、Y4、Q、n、p、R2、R3、R4、R6、およびR7の好ましい定義は、上記に定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである。好ましくは、R26は、C1−C6アルキル、または独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で任意に置換されたフェニルである。
【0126】
本発明は、式XI:
【0127】
【化33】

【0128】
の化合物に関し、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7、は、上記に定義される式Iについて記載される定義を有し、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7の好ましい定義は、上記に定義される通りであり、Halは、ハロゲンを表す。
【0129】
好ましい個々の化合物は、次の通りである:
3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−ベンズアミド(化合物番号I.n.001)、
3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−((R)−1−フェニル−エチル)−ベンズアミド(化合物番号I.n.003)、
3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.n.005)、
3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1−フェニル−エチル)−ベンズアミド(化合物番号I.n.007)、
N−ベンジル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−ベンズアミド(化合物番号I.n.009)、
3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−フェニル−ベンズアミド(化合物番号I.n.011)、
3−{1−[2−(2,5−Diメチル−フェニル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(R)−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.n.049)、
3−{1−[2−(3,5−Diメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.n.097)、
N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−ベンズアミド(化合物番号I.o.001)、
N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−((R)−1−フェニル−エチル)−ベンズアミド(化合物番号I.o.003)、
N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−ベンズアミド(化合物番号I.o.005)、
N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(1−フェニル−エチル)−ベンズアミド(化合物番号I.o.007)、
1’−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸((R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド(化合物番号1.p.001)、
1’−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド(化合物番号1.p.005)、
1’−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸(1−フェニル−エチル)−アミド(化合物番号1.p.007)、1’−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[3,4’]ビピリジニル−5−カルボン酸−(R)−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド(化合物番号1.t.001)、
1’−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[4,4’]ビピリジニル−2−カルボン酸−(R)−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド(化合物番号1.v.001)、
3−{4−[2−(3,5−ジメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−1−イル}−N−(R)−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−ベンズアミド(化合物番号1.z.001)、および
3−{4−[2−(3,5−ジメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペラジン−1−イル}−N−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−ベンズアミド(化合物番号1.z.005)。
【0130】
式(I)の化合物は、次の図式に示される通りに作製することができる。
【0131】
式I(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、A、T、Y1、Y2、Y3、およびY4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式II(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、Y1、Y2、Y3、およびY4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物の、式III(式中、R8およびR9は、式Iについて定義される通りである)の化合物、およびBOP、PyBOP、HAT等のペプチドカップリング試薬での転換によって得ることができる。これは、スキーム1に示される。
【0132】
【化34】

【0133】
式II(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、Y1、Y2、Y3、およびY4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式IV(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、Y1、Y2、Y3、およびY4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物の、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の塩基でのけん化によって得ることができる。これは、スキーム2に示される。
【0134】
【化35】

【0135】
式IV.1(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、Y1、Y2、Y3、およびY4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、R2は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物は、式V(式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、A、Y1、Y2、Y3、およびY4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物および水素の、パラジウム炭、ラネーニッケル等の触媒での、または水素化リチウムアルミニウムでの還元によって得ることができる。これは、スキーム3に示される。
【0136】
【化36】

【0137】
式V(式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、A、Y1、Y2、Y3、およびY4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物は、式VI(式中、R2、R3、R5、R6、R7、n、p、およびAは、式Iについて定義される通りであり、R27およびR28は、各々独立して、ヒドロキシもしくはC1−C6アルキルであるか、または介在するホウ素原子と一緒になって、5もしくは6員の飽和複素環を形成する)の化合物の、式VII(式中、Y1、Y2、Y3、およびY4であり、Qは、式Iについて定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールであり、Halは、ハロゲン、好ましくはヨード、ブロモ、またはクロロである)の化合物、および触媒での転換によって得ることができる。これは、スキーム4に示される。
【0138】
【化37】

【0139】
式VI(式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、n、p、およびAは、式Iについて定義される通りであり、R27およびR28は、各々独立して、ヒドロキシもしくはC1−C6アルキルであるか、または介在するホウ素原子と一緒になって、5もしくは6員の飽和複素環を形成する)の化合物は、式VIII(式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、n、およびpは、式Iについて定義される通りであり、R27およびR28は、各々独立して、ヒドロキシもしくはC1−C6アルキルであるか、または介在するホウ素原子と一緒になって、5もしくは6員の飽和複素環を形成する)の化合物の、式IX(式中、R1およびAは、式Iについて定義される通りであり、R29は、ヒドロキシまたはハロゲン、好ましくは、フルオロ、クロロ、またはブロモである)の化合物、およびペプチドカップリング試薬またはピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン等の塩基での転換によって得ることができる。これは、スキーム5に示される。
【0140】
【化38】

【0141】
代替的に、式V(式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、A、Y1、Y2、Y3、Y4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物は、式X(式中、R2、R3、R4、R6、R7、A、Y1、Y2、Y3、Y4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物の、式IX(式中、R1およびAは、式Iについて定義される通りであり、R29は、ヒドロキシまたはハロゲン、好ましくは、フルオロ、クロロ、またはブロモである)の化合物、およびペプチドカップリング試薬またはピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン等の塩基での転換によって得ることができる。これは、スキーム6に示される。
【0142】
【化39】

【0143】
代替的に、式I(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、A、T、Y1、Y2、Y3、Y4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物は、式XI(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、Y1、Y2、Y3、Y4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、Halは、ハロゲン、好ましくはフルオロ、クロロ、またはブロモである)の化合物の、式III(式中、R8およびR9は、式Iについて定義される通りである)の化合物との、ピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン等の塩基での転換によって得ることができる。これは、スキーム7に示される。
【0144】
【化40】

【0145】
式XI(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、Y1、Y2、Y3、Y4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、Halは、ハロゲン、好ましくはフルオロ、クロロ、またはブロモである)の化合物は、式II(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、T、Y1、Y2、Y3、Y4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りである)の化合物の、塩化ホスホリルもしくは臭化ホスホリル等のホスホリルハロゲン化物、または塩化チオニルもしくは臭化チオニル等のチオニルハロゲン化物での転換によって得ることができる。これは、スキーム8に示される。
【0146】
【化41】

【0147】
式IV.2(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、A、Y1、Y2、Y3、Y4、n、p、およびQは、式Iについて定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである)の化合物は、式XII(式中、R1、R2、R3、R4、R6、R7、n、p、およびAは、式Iについて定義される通りである)の化合物の、式VII(式中、Y1、Y2、Y3、Y4、およびQは、式Iについて定義される通りであり、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールであり、Halは、ハロゲン、好ましくはヨード、ブロモ、またはクロロである)の化合物での転換によって得ることができる。これは、スキーム9に示される。
【0148】
【化42】

【0149】
驚くべきことに、式Iの新規化合物は、実用的な目的のために、真菌によって引き起こされる病害から植物を保護するための、非常に有利なレベルの生物学的活性を有することが今日見出されている。
【0150】
式Iの化合物は、農業セクターおよび有用な関連分野において、例えば、植物害虫を制御するための活性成分として、または腐敗性微生物もしくは人間に潜在的に有害な生物の制御のために非生物材料に対して、使用することができる。新規化合物は、低い適用率で優れた活性を示し、植物の耐容性が良好であり、かつ環境保護上安全であるということによって識別される。それらは、非常に有用な治癒的、予防的、および浸透特性を有し、多数の栽培植物を保護するために使用することができる。式Iの化合物を使用して、有用植物の異なる作物の植物上または植物部分(果実、花、葉、茎、塊茎、根)に生じる害虫を阻害または破壊し、同時に、後に成長する植物のそれらの部分も、例えば、植物病原性微生物から保護することができる。
【0151】
また、式Iの化合物を、真菌感染ならびに土壌中で生じる植物病原性真菌からの保護のために、植物繁殖材料、例えば、果実等の種子、塊茎もしくは穀物、または植物挿し穂(例えば、イネ)の処置のための被覆剤として使用することも可能である。繁殖材料は、植栽前に、式Iの化合物を含む組成物で処置されてもよい:例えば、種子は、播種される前に被覆されてもよい。また、本発明に従った活性成分は、種子を液体製剤中に含浸することによって、またはそれらを固体製剤でコーティングすることによって、穀物に適用することもできる(コーティング)。また、組成物は、繁殖材料が植栽されている時に、植栽部位、例えば、播種中に、蒔き溝に適用することもできる。また、本発明は、植物繁殖材料を処置するかかる方法、およびそのように処置される植物繁殖材料にも関する。
【0152】
さらに、本発明に従った化合物は、関連領域において、例えば、木材および木材関連技術製品を含む技術材料の保護において、食品貯蔵において、衛生管理において、真菌を制御するためにも使用することができる。
【0153】
加えて、本発明を使用して、非生物材料、例えば、材木、壁板、および塗装を真菌の攻撃から保護することも可能である。
【0154】
式Iの化合物は、例えば、次の分類の植物病原性真菌に対して有効である:不完全真菌(例えば、アルテルナリア種)、担子菌類(例えば、コルチキウム種、カラトバシジウム種、ワイテア種、タナテホルス種、リゾクトニア種、ヘミレイア種、プッキニア種、ファコプソラ種、ウスチラゴ種、チレチア種)、子嚢菌類(例えば、ウェンツリア種、ブルメリア種、エリシフェ種、ポドスファエラ種、ウンキヌラ種、モニリニア種、スクレロチニア種、コレトトリクム種、グロメレラ種、フサリウム種、ギベレラ種、モノグラフェレ種、ファエオスファエリア種、マイコスファエレラ種、ケルコスポラ種、ピレノホラ種、リンコスポリウム種、マグナポルテ種、ガエウマンノマイケス種、オクリマクラ種、ラムラリア種、ボトリオチニア種)、および卵菌類(例えば、フィトフトラ種、フィチウム種、プラスモパラ種、ペロノスポラ種、シュードペロノスポラ種ブレミア種)。べと病(例えば、ブドウべと病菌)および疫病(例えば、ジャガイモ疫病菌)に対して、卓越した活性が観察される。
【0155】
さらに、式Iの新規化合物は、植物病原性グラム陰性菌およびグラム陽性菌(例えば、キサントモナス種、シュードモナス種、エルウィニアアミロウォラ、ラルストニア種)ならびにウイルス(例えば、タバコモザイクウイルス)に対して有効である。
【0156】
本発明の範囲内で、保護対象の標的作物および/または有用植物は、典型的に次の植物の種を含む:穀類(コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、ソルガム、および関連する種)、ビート(テンサイおよび飼料用ビート)、ナシ状果、核果、および軟果実(リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、桜桃、イチゴ、ラズベリー、およびブラックベリー)、マメ科植物(マメ、レンズ豆、エンドウマメ、ダイズ)、油脂植物(セイヨウアブラナ、カラシナ、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、トウゴマ、カカオ豆、塊根植物)、ウリ植物(カボチャ、キュウリ、メロン)、線維植物(綿花、亜麻、麻、ジュート)、柑橘類(オレンジ、レモン、グレープフルーツ、マンダリン)、野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ)、クスノキ科(アボカドシナモン、樟脳)、またはタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、つる植物、ホップ、バナナ、および天然ゴム等の植物、ならびに芝生および観葉植物。
【0157】
本発明に従った有用な植物および/または標的作物には、従来の種、ならびに例えば、虫害耐性(例えば、Bt.およびVIP変種)ならびに病害耐性、除草剤耐性(例えば、RoundupReady(登録商標)およびLibertyLink(登録商標)商標名の下に市販されているグリホサート耐性およびグルホシナート耐性トウモロコシ変種)、および線虫耐性変種等の、遺伝子強化または組み換え変種が含まれる。例として、好適な遺伝子強化または組換え変種には、Stoneville 5599BR綿花およびStoneville 4892BR綿花変種が含まれる。
【0158】
「有用植物」および/または「標的作物」という用語は、従来の育種または遺伝子組換えの方法の結果として、ブロモキシニル等の除草剤もしくは除草剤のクラス(例えば、HPPD阻害剤、ALS阻害剤、例えば、プリミスルフロン、プロスルフロン、およびトリフロキシスルフロン、EPSPS(5−エノール−プロビル−シキメート−3−リン酸−シンターゼ)阻害剤、GS(グルタミンシンターゼ)阻害剤、またはPPO(プロトポルフィリノーゲン−オキシダーゼ)阻害剤)に対して耐性を獲得した有用植物をも含むものとして理解されたい。従来の育種方法(突然変異)によってイミダゾリノン、例えば、イマザモックスに対して耐性を獲得した作物の例としては、Clearfield(登録商標)夏アブラナ(キャノーラ)がある。遺伝子組換え法によって除草剤または除草剤のクラスに対して耐性を獲得した作物の例としては、RoundupReady(登録商標)、Herculex I(登録商標)、およびLibertyLink(登録商標)の商標名の下に市販される、グリホセートおよびグルホシネート耐性トウモロコシ変種が挙げられる。
【0159】
また、「有用植物」および/または「標的作物」という用語は、組換えDNA技術の使用によって、例えば、毒素生産細菌に由来するものとして知られる毒素、特にバチルス属の毒素等の、1つ以上の選択的に作用する毒素を合成できるように転換された有用植物をも含むものとして理解されたい。
【0160】
また、「有用植物」および/または「標的作物」という用語は、組換えDNA技術の使用によって、例えば、いわゆる「病原性関連タンパク質」(PRP、例えば欧州特許第A−0 392 225号を参照されたい)等の、選択的活性を有する抗病原性物質を合成できるように転換された有用植物をも含むものとして理解されたい。かかる抗病原性物質およびかかる抗病原性物質を合成できる遺伝子導入植物の例は、例えば、欧州特許第A−0 392 225号、国際公開第95/33818号、および欧州特許第A−0 353 191号から既知である。かかる遺伝子導入植物を生産する方法は、概して当業者に周知であり、例えば、上述の刊行物に記載される。
【0161】
本明細書に使用される、植物の「所在」という用語は、植物が生育している場所、植物の植物繁殖材料が播種される場所、または植物の植物繁殖材料が土壌中に配置される予定の場所を包含することが意図される。かかる所在の一例は、作物植物が生育している土地である。
【0162】
「植物繁殖材料」という用語は、子孫を繁殖させるために使用され得る種子、および挿し穂または塊茎、例えば、ジャガイモ等の植物材料等の、植物の生成的部分を意味するものとして理解されたい。例えば、種子(狭義では)、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎、および植物の部分を指してもよい。また、発芽後または土壌から出芽後に移植されるべき発芽した植物および幼若植物を指してもよい。これらの幼若植物は、浸漬による全体または部分処理によって、移植前に保護されてもよい。好ましくは「植物繁殖材料」は、種子を意味するものとして理解されたい。
【0163】
式Iの化合物は、非修飾形態で、または好ましくは、製剤の技術分野で従来通り用いられるアジュバントと共に使用されてもよい。この目的のために、それらは、既知の様態で従来通り、乳剤、コーティング可能なペースト、直接噴霧可能なもしくは希釈可能な溶液もしくは懸濁液、希釈エマルション、湿潤化可能な粉末、溶解性粉末、粉剤、顆粒、また例えば、ポリマー物質中へのカプセル化剤に製剤化されてもよい。組成物のタイプについてもそうであるが、噴霧、散布、散粉、散乱、コーティング、または注入等の適法方法は、意図される目的および優勢な環境に従って選択される。また、組成物は、安定剤、消泡剤、粘度調節剤、結合剤、もしくは粘着剤、ならびに肥料、微量栄養素ドナー、または特別な効果を得るための他の製剤等のアジュバントをもさらに含有する。
【0164】
例えば、農業用使用に、好適な担体およびアジュバントは、固体または液体であり得、製剤技術に有用な物質、例えば、天然もしくは再生鉱物物質、溶媒、分散剤、湿潤剤、粘着剤、増粘剤、結合剤、または肥料である。かかる担体は、例えば、国際公開第97/33890号に記載される。
【0165】
式Iの化合物は、組成物の形態で使用されてもよく、同時にまたはさらなる組成物と共に連続して、作物領域または処理対象の植物に適用することができる。これらのさらなる化合物は、例えば、肥料もしくは微量栄養素ドナーまたは植物の生育に影響を及ぼす他の調製物であり得る。また、それらは、選択的除草剤もしくは非選択的除草剤、ならびに殺虫剤、殺真菌剤、殺細菌剤、殺線虫剤、殺貝剤、またはこれらの調製物の複数の混合物でもあり得、所望の場合、製剤の技術分野で習慣的に用いられる、さらなる担体、界面活性剤、または適用促進アジュバントと共にされる。
【0166】
式Iの化合物は、通常、植物病原性微生物を制御または植物病原性微生物から保護するために、活性成分として、遊離型または農薬用に使用可能な塩型の、式Iの少なくとも1つの化合物または上記で定義される少なくとも1つの好ましい個々の化合物、ならびに上述のアジュバントのうちの少なくも1つを含む、殺真菌組成物の形態で使用される。
【0167】
本発明は、少なくとも1つの化合物式I、農業用に許容される担体、および任意にアジュバントを含む殺真菌組成物を提供する。農業用に許容される担体は、例えば、農業用使用に好適な担体である。農業用担体は、当該技術分野で周知である。好ましくは、該殺真菌組成物は、式Iの化合物に加えて、追加的な殺真菌活性成分を含み得る。
【0168】
式(I)の化合物は、組成物の単一の活性成分であってもよく、またはそれは、適切な場合、殺虫剤、殺真菌剤、共力剤、除草剤、もしくは植物成長調節剤等の1個以上の追加的活性成分と混和されてもよい。場合によっては、追加的活性成分は、予想外の共力活性をもたらし得る。好適な追加的活性成分の例としては、次のものが含まれる:アゾキシストロビン(131860−33−8)、ジモキシストロビン(149961−52−4)、エネストロビン(238410−11−2)、フルオキサストロビン(193740−76−0)、クレソキシム−メチル(143390−89−0)、メトミノストロビン(133408−50−1)、オリサストロビン(248593−16−0)、ピコキシストロビン(117428−22−5)、ピラクロストロビン(175013−18−0)、アザコナゾール(60207−31−0)、ブロムコナゾール(116255−48−2)、シプロコナゾール(94361−06−5)、ジフェノコナゾール(119446−68−3)、ジニコナゾール(83657−24−3)、ジニコナゾール−M(83657−18−5)、エポキシコナゾール(13385−98−8)、フェンブコナゾール(114369−43−6)、フルキンコナゾール(136426−54−5)、フルシラゾール(85509−19−9)、フルトリアホール(76674−21−0)、ヘキサコナゾール(79983−71−4)、イマザリル(58594−72−2)、イミベンコナゾール(86598−92−7)、イプコナゾール(125225−28−7)、メトコナゾール(125116−23−6)、ミクロブタニル(88671−89−0)、オキシポコナゾール(174212−12−5)、ペフラゾエート(58011−68−0)、ペンコナゾール(66246−88−6)、プロクロラズ(67747−09−5)、プロピコナゾール(60207−90−1)、プロチオコナゾール(178928−70−6)、シメコナゾール(149508−90−7)、テブコナゾール(107534−96−3)、テトラコナゾール(112281−77−3)、トリアジメホン(43121−43−3)、トリアジメノール(55219−65−3)、トリフルミゾール(99387−89−0)、トリチコナゾール(131983−72−7)、ジクロブトラゾール(76738−62−0)、エタコナゾール(60207−93−4)、フルコナゾール(86386−73−4)、フルコナゾール−シス(112839−32−4)、チアベンダゾール(148−79−8)、キンコナゾール(103970−75−8)、フェンピクロニル(74738−17−3)、フルジオキソニル(131341−86−1)、シプロジニル(121552−61−2)、メパニピリム(110235−47−7)、ピリメタニル(53112−28−0)、アルジモルフ(91315−15−0)、ドデモルフ(1593−77−7)、フェンプロピモルフ(67564−91−4)、トリデモルフ(81412−43−3)、フェンプロピジン(67306−00−7)、スピロキサミン(118134−30−8)、イソピラザム(881685−58−1)、セダキサン(874967−67−6)、ビキサフェン(581809−46−3)、ペンチオピラド(183675−82−3)、フルキサピロキサド(907204−31−3)、ボスカリド(188425−85−6)、ペンフルフェン(494793−67−8)、フルオピラム(658066−35−4)、マンジプロパミド(374726−62−2)、ベンチアバリカルブ(413615−35−7)、ジメトモルフ(110488−70−5)、クロロタロニル(1897−45−6)、フルアジナム(79622−59−6)、ジチアノン(3347−22−6)、メトラフェノン(220899−03−6)、トリシクラゾール(41814−78−2)、メフェノキサム(70630−17−0)、メタラキシル(57837−19−1)、アシベンゾラル(126448−41−7)(アシベンゾラル−S−メチル(126448−41−7))、マンコゼブ(8018−01−7)、アメトクトラジン(865318−97−4)シフルフェナミド(180409−60−3)、イプコナゾール(125225−28−7)、アミスルブロム(348635−87−0)、エタボキサム(16650−77−3)、フルオピコリド(239110−15−7)、フルチアニル(304900−25−2)、イソチアニル(224049−04−1)、プロキナジド(189278−12−4)、バリフェナル(283159−90−0)、1−メチル−シクロプロペン(3100−04−7)、トリフロキシストロビン(141517−21−7)、硫黄(7704−34−9)、炭酸銅アンモニウム(CAS33113−08−5)、オレイン酸銅(CAS1120−44−1)、フォルペット(133−07−3)、キノキシフェン(124495−18−7)、キャプタン(133−06−2)、フェンヘキサミド(126833−17−8)、グルホシネートおよびその塩(51276−47−2、35597−44−5(S−異性体))、グリホセート(1071−83−6)およびその塩(69254−40−6(二アンモニウム)、34494−04−7(ジメチルアンモニウム)、38641−94−0(イソプロピルアンモニウム)、40465−66−5(一アンモニウム)、70901−20−1(カリウム)、70393−85−0(セスキナトリウム)、81591−81−3(リメシウム))、1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(2−ジクロロメチレン−3−エチル−1−メチル−インダン−4−イル)−アミド、1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(4’−メチルスルファニル−ビフェニル−2−イル)−アミド、1,3−ジメチル−4H−ピラゾール−4−カルボン酸[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−2−メトキシ−1−メチル−エチル]−アミド、(5−クロロ−2,4−ジメチル−ピリジン−3−イル)−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチル−フェニル)−メタノン、(5−ブロモ−4−クロロ−2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチル−フェニル)−メタノン、2−{2−[(E)−3−(2,6−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−プロペ−2−エン−(E)−イリデンアミノオキシメチル]−フェニル}−2−[(Z)−メトキシイミノ]−N−メチル−アセトアミド、3−[5−(4−クロロ−フェニル)−2,3−ジメチル−イソオキサゾリジン−3−イル]−ピリジン。
【0169】
本発明の別の態様は、植物、例えば、作物植物等の有用植物、その繁殖材料、例えば、種子、収穫作物、例えば、収穫食用作物、または非生物材料の、植物病原性微生物、好ましくは真菌生物による寄生を制御または防止するために、式Iの化合物のもしくは上記に定義される好ましい個々の化合物、式Iの少なくとも1つの化合物もしくは上記に定義される少なくとも1つの好ましい個々の化合物を含む組成物、または式Iの少なくとも1つの化合物もしくは上記に定義される少なくとも1つの好ましい個々の化合物を含む殺真菌混合物を、上述の他の殺真菌剤と混和して使用することに関する。
【0170】
本発明のさらなる態様は、植物、例えば、作物植物等の有用植物、その繁殖材料、例えば、種子、収穫作物、例えば、収穫食用作物の、または非生物材料の、植物病原性もしくは腐敗性微生物または人間に潜在的に有害な生物、特に真菌生物による寄生を制御または予防する方法に関連し、その方法は、式Iの化合物のまたは上記に定義される好ましい個々の化合物を、活性成分として、植物へ、植物部分もしくはその所在へ、その繁殖材料へ、または非生物材料の任意の部分へ適用することを含む。
【0171】
制御または予防するとは、植物病原性もしくは腐敗性微生物または人間に潜在的に有害な生物、特に真菌生物による寄生を、改善が実証されるようなレベルにまで低減することを意味する。
【0172】
式Iの化合物、または該化合物の少なくとも1つを含有する農薬組成物の適用を含む、作物植物の、植物病原性微生物、特に真菌生物による寄生を制御または予防する好ましい方法は、葉面処理である。適用の頻度および適用率は、対応する病原体による寄生のリスクに依存するであろう。しかしながら、式Iの化合物はまた、植物の所在を液体製剤で浸すことによって、または化合物を固体形態、例えば、顆粒型で土壌に適用することによって(土壌適用)、土壌を介して根から植物に浸透することもできる(浸透性作用)。水稲の作物において、かかる顆粒は、浸水した水田に適用することができる。また、式Iの化合物は、殺真菌剤の液体製剤を用いて、または固体製剤でそれらをコーティングすることのいずれかにより、種子または塊茎を含浸することによって、種子(コーティング)に適用されてもよい。
【0173】
製剤、例えば、式Iの化合物、および、所望の場合、式Iの化合物をカプセル化するための固体または液体アジュバントまたはモノマーを含有する組成物は、典型的に、化合物を、拡張剤、例えば、溶媒、固体担体、および任意に、表面活性化合物(界面活性剤)で緊密に混合するおよび/または粉砕することによって、既知の様態で調製されてもよい。
【0174】
農薬製剤物および/または組成物は、通常、0.1から99重量%、好ましくは0.1から95重量%の式Iの化合物、99.9から1重量%、好ましくは99.8から5重量%の固体または液体アジュバント、および0から25重量%、好ましくは0.1から25重量%の界面活性剤を含有するであろう。
【0175】
有利な適用率は、通常、1ヘクタール(ha)当たり、5gから2kgの活性成分(a.i.)、好ましくは10gから1kg a.i./ha、最も好ましくは20gから600g a.i./haである。種子浸漬剤として使用される場合、簡便な投与量は、種子1kg当たり10mgから1gの活性物質である。
【0176】
商品を濃縮物として製剤化することが好ましい一方で、エンドユーザーは、通常、希釈製剤を使用するであろう。
【0177】
次の非限定的実施例は、上述の本発明をより詳細に例証する。
【実施例】
【0178】
実施例1:この実施例は、3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−ベンズアミド(化合物番号I.n.001)の調製を例証する。
【0179】
a)4−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製(3−ピペリジン−4−イル−安息香酸エチルエステルもまた、次の参考文献、国際公開第2004092124 A2 20041028号(Merck & Co.,Inc.,USA)に従って調製することができる。)
【0180】
ジオキサン(400mL)中の3−ヨード安息香酸エチル(10g、36.2mmol)の溶液に、ビストリフェニルホスフィン)パラジウムIIクロリド(1.26g、1.8mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(13.44g、43.46mmol)(テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルは、次の参考文献:Eastwood,P.R.Tetrahedoron Letters 2000,41,3705に従って調製するか、または好適な供給業者から購入することができる(CAS 286961−14−6))、および炭酸ナトリウム水溶液(100mLの水中11.5g、108.6mmol)を室温で順次添加した。110℃で3時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた黄色の油を酢酸エチル(300mL)中に溶解し、ブライン(300mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をシリカゲル(酢酸エチル/ヘプタン0:1から3:7)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、4−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(11.28g、94%)を得た。1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.39−1.43(t、3H)、1.53(s、9H)、2.55−2.59(m、2H)、3.64(t、2H)、4.17−4.22(m、2H)、4.35−4.42(q、2H)、6.12(m、1H)、7.39−7.43(t、1H)、7.55−7.58(m、1H)、7.91−7.94(m、1H)、8.05(s、1H)。MS:m/z=332(M+1)。
【0181】
b)4−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製(3−ピペリジン−4−イル−安息香酸エチルエステルもまた、次の参考文献、国際公開第2004092124 A2 20041028号(Merck & Co.,Inc.,USA)に従って調製することができる。)
【0182】
エタノール(680mL)中の4−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(11.28g、34.035mmol)の溶液を、H−Cube器具を用いて、Pd/Cカートリッジを通してポンプで送液した(20℃、10バール、2mL/分)。次いで溶媒を減圧下で蒸発させて、4−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(10.55g、93%)を得、それを次のステップでさらに精製せずに使用することができる。1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.39−1.43(t、3H)、1.51(s、9H)、1.61−1.72(dq、1H)、1.78−1.90(m、1H)、2.66−2.74(dt、1H)、2.74−2.89(m、1H)、4.20−4.31(m、1H)、4.32−4.42(q、2H)、7.39−7.41(m、2H)、7.88−7.92(m、2H)。MS:m/z=334(M+1)。
【0183】
c)3−ピペリジン−4−イル−安息香酸エチルエステル塩酸塩1の調製(3−ピペリジン−4−イル−安息香酸エチルエステルもまた、次の参考文献、国際公開第2004092124 A2 20041028号(Merck & Co.,Inc.,USA)に従って調製することができる。)
【0184】
4−(3−エトキシカルボニル−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(10.55g、31.64mmol)の溶液に、ジオキサン(79mL、316.41mmol))中の4M HClの溶液を室温で添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。得られた黄色がかった粘性の油をジエチルエーテルで粉砕し、濾過して、3−ピペリジン−4−イル−安息香酸エチルエステル塩酸塩(8.53g、定量)を得た。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.81−1.86(t、3H)、1.91−1.98(m、3H)、2.50−2.52(m、1H(DMSOと重複)、2.95−3.05(m、2H)、3.32−3.39(m、2H)、4.31−4.39(q、2H)、7.49−7.52(m、2H)、7.81−7.83(m、2H)、9.5(br、2H)。MS:m/z=234((M−HCl)+1)。
【0185】
d)3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸エチルエステルの調製
【0186】
DMF(50mL)中の(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−酢酸(5.23g、20.75mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(43mL、207.58mmol)、続いて2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム(10.52g、22.83mmol)を室温で添加した。室温で15分間撹拌した後、3−ピペリジン−4−イル−安息香酸エチルエステル塩酸塩(5.6g、20.75mmol)を反応混合物に添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた茶色の油を酢酸エチル(200mL)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(200mL)で再抽出した。組み合わせた有機層を1M HCl溶液(400mL)およびブライン(400mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をシリカゲル(酢酸エチル/シクロヘキサン0:1から1:1)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸エチルエステル(4.35g、49.5%)を得た。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.28−1.39(t、3H)、1.45−1.55(m、1H)、1.65−1.1.79(m、1H)、1.80−1.91(m、2H)、2.22(s、3H)、2.68−2.73(m、1H)、2.89−2.95(m、1H)、3.99−4.04(m、1H)、4.29−4.33(q、2H)、4.46−4.52(m、1H)、5.21−5.38(dd、2H、ジアステレオマー性)、6.50(s、1H)、7.47(t、1H)、7.55(d、1H)、7.80(s、1H)、7.81(d、1H)。MS:m/z=424(M+1)。
【0187】
e)3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸の調製
【0188】
メタノール(50mL)中の3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸エチルエステル(4.35g、10.27mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(2M、7.7mL、15.41mmol)の水溶液を室温で添加した。室温で4時間撹拌した後、溶媒を除去し、残渣をTHF(30mL)中に溶解し、水酸化リチウム(5mLの水中121mg)の水溶液を室温で添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を除去し、残渣を酢酸エチル(50mL)中に溶解し、pH1〜2になるまで反応混合物をHClの2M水溶液で酸性化した。相の分離後、水層を酢酸エチル(20mL)で再抽出し、組み合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸(2.40g、59%)を得、それを次のステップでさらに精製せずに使用することができる。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.45−1.55(m、1H)、1.65−1.1.79(m、1H)、1.80−1.91(m、2H)、2.22(s、3H)、2.67−2.78(m、1H)、2.89−2.95(m、1H)、3.17−3.24(m、1H)、3.95−4.04(m、1H)、4.46−4.52(m、1H)、5.21−5.38(dd、2H、ジアステレオマー性)、6.50(s、1H)、7.47(t、1H)、7.55(d、1H)、7.80(s、1H)、7.81(d、1H)。MS:m/z=396(M+1)。
【0189】
f)3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−ベンズアミド(化合物番号I.n.001)の調製
【0190】
DMF(2mL)中の3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸(100mg、0.25mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.16mL、0.76mmol)、続いて2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム(0.128g、0.27mmol)を室温で添加した。室温で15分間撹拌した後、(R)−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)アミン(0.045g、0.25mmol)を反応混合物に添加した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた茶色の油を酢酸エチル(10mL)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(20mL)で再抽出した。組み合わせた有機層を1M HCl溶液(20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をシリカゲル(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1から8:2)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−ベンズアミド(125mg、94%)を得た。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.52−1.61(m、1H)、1.68−1.89(m、5H)、1.91−2.02(m、1H)、2.22(s、3H)、2.64−2.92(m、4H)、3.15−3.24(m、1H)、3.99−4.04(m、1H)、4.46−4.52(m、1H)、5.19−5.38(m、3H)、6.50(s、1H)、7.12−7.19(m、4H)、7.38(d、1H)、7.75(d、1H)、7.82(s、1H)、8.71(d、1H)。MS:m/z=525(M+1)。
【0191】
実施例2:この実施例は、N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−ベンズアミド(化合物番号I.o.001)の調製を例証する。
【0192】
a)N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]ピペリジン−4−イル}−N−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−ベンズアミド(化合物番号I.o.001)の調製
【0193】
DMF(8mL)中の3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸(320mg、0.80mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.01mL、4.85mmol)、続いて2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム(0.41g、0.89mmol)を室温で添加した。室温で15分間撹拌した後、メチル−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−アミン(0.158g、0.80mmol)を反応混合物に添加した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた茶色の油を酢酸エチル(20mL)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(20mL)で再抽出した。組み合わせた有機層を1M HCl溶液(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をシリカゲル(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1から8:2)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−ベンズアミド(200mg、46%)を得た。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.45−1.59(m、1H)、1.63−1.91(m、5H)、1.91−2.02(m、1H)、2.22(s、3H)、2.61(s、3H)、2.64−2.92(m、4H)、3.15−3.24(m、1H)、3.99−4.04(m、1H)、4.46−4.52(m、1H)、5.19−5.38(m、2H)、5.74−5.81(m、1H)、6.50(s、1H)、7.12−7.23(m、4H)、7.28−7.47(m、4H)。MS:m/z=539(M+1)。
【0194】
実施例3:この実施例は、N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−((R)−1−フェニル−エチル)−ベンズアミド(化合物番号I.o.003)の調製を例証する。
【0195】
a)N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−((R)−1−フェニル−エチル)−ベンズアミド(化合物番号I.o.003)の調製
【0196】
DMF(8mL)中の3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−安息香酸(320mg、0.80mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.01mL、4.85mmol)、続いて2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウム(0.41g、0.89mmol)を室温で添加した。室温で15分間撹拌した後、メチル−((R)−1−フェニル−エチル)−アミン(0.132g、0.80mmol)を反応混合物に添加した。室温で2時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた茶色の油を酢酸エチル(20mL)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄し、水相を酢酸エチル(20mL)で再抽出した。組み合わせた有機層を1M HCl溶液(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をシリカゲル(酢酸エチル/シクロヘキサン1:1から8:2)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、N−メチル−3−{1−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−ピペリジン−4−イル}−N−((R)−1−フェニル−エチル)−ベンズアミド(170mg、41%)を得た。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.55(d、3H)、1.62−1.71(m、1H)、1.82−1.89(m、2H)、1.99(s、3H)、2.22(s、3H)、2.54−2.73(m、3H)、2.81−2.90(m、1H)、3.12−3.21(m、1H)、3.99−4.04(m、1H)、4.46−4.52(m、1H)、5.19−5.38(m、2H)、6.50(s、1H)、7.12−7.41(m、9H)。MS:m/z=513(M+1)
【0197】
実施例4:この実施例は、1’−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド(化合物番号I.q.005)の調製を例証する。
【0198】
a)3’,6’−ジヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステル6−エチルエステルの調製
【0199】
ジオキサン(40mL)中の6−ブロモ−ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(1g、4.35mmol)の溶液に、ビストリフェニルホスフィン)パラジウムIIクロリド(0.152g、0.217mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル2(1.61g、5.21mmol)、および炭酸ナトリウム水溶液(10mLの水中1.38g、13.04mmol)を室温で順次添加した。110℃で3時間撹拌した後、溶媒を蒸発させ、得られた黄色の油を酢酸エチル(30mL)中に溶解し、ブライン(30mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をシリカゲル(酢酸エチル/ヘプタン0:1から3:7)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、3’,6’−ジヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステル6−エチルエステル(1.13g、78%)を得た。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.31−1.38(t、3H)、1.47(s、9H)、2.55−2.59(m、2H)、3.51−3.59(m、2H)、4.08−4.12(m、2H)、4.31−4.37(q、2H)、6.74(m、1H)、7.75−7.79(d、1H)、7.88−7.91(m、1H)、7.92−7.99(t、1H)。MS:m/z=333(M+1)。
【0200】
b)3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステル6−エチルエステルの調製
【0201】
エタノール(67mL)中の3’,6’−ジヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステル6−エチルエステル(1.12g、3.37mmol)の溶液を、H−Cube器具を用いて、Pd/Cカートリッジを通してポンプで送った(20℃、10バール、2mL/分)。次いで溶媒を減圧下で蒸発させて、3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステル6−エチルエステル(1.001g、89%)を得、それを次のステップでさらに精製せずに使用することができる。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.31−1.38(t、3H)、1.47(s、9H)、1.55−1.65(m、2H)、1.79−1.88(m、2H)、2.91−2.99(m、2H)、3.42−3.48(m、1H)、4.05−4.12(m、2H)、4.31−4.37(q、2H)、7.55(d、1H)、7.84−7.92(m、2H)。MS:m/z=333(M+1.MS:m/z=335(M+1)。
【0202】
c)3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステルの調製
【0203】
メタノール(5mL)中の3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステル6−エチルエステル(100mg、0.3mmol)の溶液に、水酸化ナトリウム(2M、0.23mL、0.5mmol)の水溶液を室温で添加した。室温で4時間撹拌した後、溶媒を除去し、残渣をTHF(50mL)中に溶解し、水酸化リチウム(1mLの水中7mg)の水溶液を室温で添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を除去し、残渣を酢酸エチル(10mL)中に溶解し、pH2〜3になるまで反応混合物をHClの2M水溶液で酸性化した。相の分離後、水層を酢酸エチル(10mL)で再抽出し、組み合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステル(45mg、49%)を得、それを次のステップでさらに精製せずに使用することができる。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.43(s、9H)、1.58−1.68(m、2H)、1.81−1.84(m、2H)、2.84−2.96(m、2H)、3.27−3.39(m、1H)、4.07−4.10(m、2H)、7.52−7.54(d、1H)、7.86−7.92(m、2H)。MS:m/z=329(M+23)。
【0204】
d)6−[メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−カルバモイル]−3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−1’−カルボン酸tert−ブチルエステルの調製
【0205】
DMF(10mL)中の、3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−6,1’−ジカルボン酸1’−tert−ブチルエステル(150mg、0.49mmol)、メチル−(R)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル−アミン(0.079g、0.49mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(0.50mL、0.49mmol)の溶液に、BOP(238mg、0.49mmol)を室温で滴加した。室温で一晩撹拌した後、反応混合物を水(10mL)上に注ぎ、酢酸エチル(20mL)で抽出した。水相を酢酸エチル(20mL)で再抽出した。組み合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)、1M HCl溶液(30mL)、およびブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をシリカゲル(酢酸エチル/ヘキサン4:1)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、6−[メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−カルバモイル]−3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−1’−カルボン酸tert−ブチルエステル(215mg、97%)を得た。1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.47(s、9H)、1.64−2.05(m、8H)、2.18−2.22(m、1H)、2.72−2.81(m、4H)、2.82(s、3H)、4.15−4.25(m、2H)、5.15−5.20(m、1H)、7.18−7.25(m、5H)、7.53−7.71(m、1H)、7.73−7.74(m、1H)。
【0206】
e)1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド塩酸塩の調製
【0207】
6−[メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−カルバモイル]−3’,4’,5’,6’−テトラヒドロ−2’H−[2,4’]ビピリジニル−1’−カルボン酸tert−ブチルエステル(202mg、0.45mmol)の溶液に、ジオキサン(1.13mL、4.5mmol))中の4M HClの溶液を室温で添加した。室温で一晩撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させて、1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド塩酸塩(162mg、93%)を得た。1H−NMR(400 MHz、d6−DMSO):δ=1.83−2.02(m、6H)、2.51(s、3H)、2.52−2.59(m、2H)、2.71−3.03(m、2H)、3.29−3.38(m、2H)、3.97−4.05(m、2H)、4.78−4.83(m、1H)、7.08−7.23(m、4H)、7.36−7.41(m、1H)、7.52−7.55(m、1H)、7.90−7.95(m、1H)、8.81(br、1H)、9.04(br、1H)。
【0208】
f)1’−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド(化合物番号I.q.005)の調製
【0209】
DMF(10mL)中の、(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−酢酸(81mg、0.39mmol)、1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド塩酸塩(150mg、0.39mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(0.41mL、0.39mmol)の溶液に、BOP(191mg、0.39mmol)を室温で滴加した。室温で一晩撹拌した後、反応混合物を水(10mL)上に注ぎ、酢酸エチル(20mL)で抽出した。水相を酢酸エチル(20mL)で再抽出した。組み合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)、1M HCl溶液(30mL)、およびブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗混合物をシリカゲル(酢酸エチル)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、1’−[2−(5−メチル−3−トリフルオロメチル−ピラゾール−1−イル)−アセチル]−1’,2’,3’,4’,5’,6’−ヘキサヒドロ−[2,4’]ビピリジニル−6−カルボン酸メチル−(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド(150mg、71%)を得た。融点62−65℃。1H−NMR(400MHz、CDCl3):δ=1.67−2.02(m、6H)、2.18−2.22(m、1H)、2.30(s、3H)、2.71(s、3H)、2.72−2.75(m、2H)、3.17−3.27(m、2H)、3.97−4.05(m、2H)、4.58−4.78(m、2H)、4.96(s、2H)、5.05−5.15(m、1H)、6.33(s、1H)、7.10−7.24(m、4H)、7.28−7.32(m、1H)、7.57−7.58(m、1H)、7.76−7.78(m、1H)。
【0210】
下記の表1は、本発明に従った式Iの個々の化合物の例を例証する。
【0211】
【表1】

【0212】
【表2】

【0213】
【表3】

【0214】
【表4】

【0215】
【表5】

【0216】
【表6】

【0217】
【表7】

【0218】
【表8】

【0219】
【表9】

【0220】
【表10】

【0221】
【表11】

【0222】
【表12】

【0223】
【表13】

【0224】
【表14】

【0225】
【表15】

【0226】
【表16】

【0227】
【表17】

【0228】
【表18】

【0229】
【表19】

【0230】
【表20】

【0231】
【表21】

【0232】
【表22】

【0233】
a)式(I.a):
【0234】
【化43】

【0235】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0236】
b)式(I.b):
【0237】
【化44】

【0238】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0239】
c)式(I.c):
【0240】
【化45】

【0241】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0242】
d)式(I.d):
【0243】
【化46】

【0244】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0245】
e)式(I.e):
【0246】
【化47】

【0247】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0248】
f)式(I.f):
【0249】
【化48】

【0250】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0251】
g)式(I.g):
【0252】
【化49】

【0253】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0254】
h)式(I.h):
【0255】
【化50】

【0256】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0257】
i)式(I.i):
【0258】
【化51】

【0259】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0260】
j)式(I.j):
【0261】
【化52】

【0262】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0263】
k)式(I.k):
【0264】
【化53】

【0265】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0266】
m)式(I.m):
【0267】
【化54】

【0268】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0269】
n)式(I.n):
【0270】
【化55】

【0271】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0272】
o)式(I.o):
【0273】
【化56】

【0274】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0275】
p)式(I.p):
【0276】
【化57】

【0277】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0278】
q)式(I.q):
【0279】
【化58】

【0280】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0281】
r)式(I.r):
【0282】
【化59】

【0283】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0284】
s)式(I.s):
【0285】
【化60】

【0286】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0287】
t)式(I.t):
【0288】
【化61】

【0289】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0290】
u)式(I.u):
【0291】
【化62】

【0292】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0293】
v)式(I.v):
【0294】
【化63】

【0295】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0296】
w)式(I.w):
【0297】
【化64】

【0298】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0299】
x)式(I.x):
【0300】
【化65】

【0301】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0302】
y)式(I.y):
【0303】
【化66】

【0304】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0305】
z)式(I.z):
【0306】
【化67】

【0307】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0308】
aa)式(Iaa):
【0309】
【化68】

【0310】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0311】
ab)式(I.ab):
【0312】
【化69】

【0313】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0314】
ac)式(I.ac):
【0315】
【化70】

【0316】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0317】
ad)式(I.ad):
【0318】
【化71】

【0319】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0320】
ae)式(I.ae):
【0321】
【化72】

【0322】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0323】
af)式(I.af):
【0324】
【化73】

【0325】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0326】
ag)式(I.ag):
【0327】
【化74】

【0328】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0329】
ah)式(I.ah):
【0330】
【化75】

【0331】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0332】
ai)式(I.ai):
【0333】
【化76】

【0334】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0335】
aj)式(I.aj):
【0336】
【化77】

【0337】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0338】
ak)式(Iak):
【0339】
【化78】

【0340】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0341】
am)式(I.am):
【0342】
【化79】

【0343】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0344】
an)式(I.an):
【0345】
【化80】

【0346】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0347】
ao)式(I.ao):
【0348】
【化81】

【0349】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0350】
ap)式(I.ap):
【0351】
【化82】

【0352】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0353】
aq)式(I.aq):
【0354】
【化83】

【0355】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0356】
ar)式(I.ar):
【0357】
【化84】

【0358】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0359】
as)式(I.as):
【0360】
【化85】

【0361】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0362】
at)式(I.at):
【0363】
【化86】

【0364】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0365】
au)式(I.au):
【0366】
【化87】

【0367】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0368】
av)式(I.av):
【0369】
【化88】

【0370】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0371】
aw)式(I.aw):
【0372】
【化89】

【0373】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0374】
ax)式(I.ax):
【0375】
【化90】

【0376】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0377】
ay)式(I.ay):
【0378】
【化91】

【0379】
の192の化合物(式中、A、Q、R1、およびR9は、表1に定義される通りである)。
【0380】
この記載全体を通じて、温度は、摂氏度で提供され、「m.p.」は、融点を意味する。LC/MSは、液体クロマトグラフィー質量分析を意味し、器具および方法の説明は次の通りである:(Agilent製のHP1100 HPLC、Phenomenex Gemini C18、粒径3μm、110オングストローム、30×3mmカラム、1.7mL/分、60℃、H2O+0.05%HCOOH(95%)/CH3CN/MeOH4:1+0.04%HCOOH(5%)−2分間−CH3CN/MeOH4:1+0.04%HCOOH(5%)−0.8分間、Waters製のZQ質量分析計、イオン化法:エレクトロスプレー(ESI)、極性:正イオン、キャピラリー(kV)3.00、コーン(V)30.00、エクストラクター(V)2.00、ソース温度(℃)100、脱溶媒温度(℃)250、コーンガス流量(L/Hr)50、脱溶媒ガス流量(L/Hr)400))。
【0381】
【表23】

【0382】
【表24】

【0383】
本発明に従った化合物は、上述の反応スキームに従って調製することができ、式中、特に指示しない限り、各可変要素の定義は、式(I)について上記に定義される通りである。
【0384】
生物学的実施例
ジャガイモ疫病菌/トマト/葉ディスク予防的(トマト疫病)
トマト葉ディスクを、マルチウェルプレート(24ウェルフォーマット)中の水寒天上に配置し、水中に希釈した製剤化試験化合物で噴霧する。適用の1日後、葉ディスクに真菌の胞子懸濁液を植菌する。植菌した葉ディスクを、気候キャビネット内で、16℃および75%相対湿度で、24時間の暗所、続いて12時間の光/12時間の暗所という光環境下でインキュベートし、適切なレベルの病害損傷が無処置の検査葉ディスク中に現れるとき(適用の5〜7日後)、化合物の活性を、無処置と比較した病害制御百分率として査定する。
【0385】
この試験において、200ppmでの化合物I.n.001、I.n.003、I.n.005、I.n.009、I.n.011、I.n.049、I.n.097、I.t.001、I.v.001、I.z.001、およびI.z.005は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0386】
ジャガイモ疫病菌/ジャガイモ/予防(ジャガイモ疫病)
発芽後2週間のジャガイモ植物栽培品種ビンチェに、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。適用の2日後、試験植物に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した試験植物を、生育チャンバ内で、18℃で、14時間の光/日および100%相対湿度によりインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の5〜7日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0387】
この試験において、200ppmでの化合物I.n.001、I.n.003、I.n.005、I.n.009、I.n.049、I.v.001、I.z.001、およびI.z.005は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0388】
ジャガイモ疫病菌/ジャガイモ/長期持続的(ジャガイモ疫病)
発芽後2週間のジャガイモ植物栽培品種ビンチェに、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。適用の6日後、試験植物に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した試験植物を、生育チャンバ内で、18℃で、14時間の光/日および100%相対湿度によりインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の9〜11日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0389】
この試験において、200ppmでの化合物I.n.001、I.n.003、I.n.005、I.n.097、I.t.001、I.v.001、I.z.001は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0390】
ジャガイモ疫病菌/ジャガイモ/治癒的(ジャガイモ疫病)
発芽後2週間のジャガイモ植物栽培品種ビンチェに、適用の1日前、胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した植物に、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。植菌した試験植物を、生育チャンバ内で、18℃で、14時間の光/日および100%相対湿度によりインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の3〜4日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0391】
この試験において、200ppmでの化合物I.n.001、I.n.003、I.n.005、I.n.009、I.v.001、I.z.001、およびI.z.005は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0392】
ジャガイモ疫病菌/ブドウ/葉ディスク予防的(ブドウべと病菌)
ブドウつるの葉ディスクを、マルチウェルプレート(24ウェルフォーマット)中の水寒天上に配置し、水中に希釈した製剤化試験化合物で噴霧する。適用の1日後、葉ディスクに真菌の胞子懸濁液を植菌する。植菌葉ディスクを、気候キャビネット内で、19℃および80%相対湿度で、12時間の光/12時間の暗所という光環境下でインキュベートし、適切なレベルの病害損傷が無処置の検査葉ディスク中に現れるとき(適用の6〜8日後)、化合物の活性を、無処置と比較した病害制御百分率として査定する。
【0393】
この試験において、200ppmでの化合物I.n.001、I.n.003、I.n.005、I.n.009、I.n.011、I.n.049、I.n.097、I.t.001、I.v.001、I.z.001、およびI.z.005は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0394】
ジャガイモ疫病菌/ブドウ/予防的(ブドウべと病菌)
発芽後5週間のブドウ苗栽培品種グートエーデルに、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。適用の1日後、試験植物植物の下部の葉表面に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した試験植物を、グリーンハウス内で、22℃および100%相対湿度でインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の6〜8日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0395】
この試験において、200ppmでの化合物I.n.001、I.n.003、I.n.005、I.n.009、I.n.011、I.v.001、I.z.001、およびI.z.005は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0396】
ジャガイモ疫病菌/ブドウ/長期持続的(ブドウべと病菌)
発芽後5週間のブドウ苗栽培品種グートエーデルに、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。適用の6日後、試験植物の下部の葉表面に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌した試験植物を、グリーンハウス内で、22℃および100%相対湿度でインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の11〜13日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0397】
この試験において、200ppmでの化合物I.n.001、I.n.003、I.n.005、I.n.009、I.t.001、I.v.001、I.z.001、およびI.z.005は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。
【0398】
ジャガイモ疫病菌/ブドウ/治癒的(ブドウべと病菌)
発芽後5週間のブドウ苗栽培品種グートエーデルの下部の葉表面に、適用の1日前、胞子嚢懸濁液を噴霧することによって植菌する。植菌したブドウ植物に、噴霧チャンバ内で、水中に希釈した製剤化試験化合物を噴霧する。植菌した試験植物を、グリーンハウス内で、22℃および100%相対湿度でインキュベートし、適切なレベルの病害が無処置の検査植物上に現れるとき(適用の4〜6日後)、病害で覆われた葉領域の百分率を査定する。
【0399】
この試験において、200ppmでの化合物I.n.001、I.n.003、I.n.005、I.n.009、I.n.049、I.v.001、およびI.z.001は、広範な病害発生を示す、同一の条件下での無処置の対照葉ディスクと比較したとき、少なくとも80%の病害制御を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

の化合物であって、式中、
Aは、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、x−N(R14)−C(=O)−、x−N(R15)−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−、x−N=C(R30)−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであり、
Qは、OまたはSであり、
nは、1または2であり、
pは、1または2であるが、nが2であるとき、pは1であることを条件とし、
1は、フェニル、ピリジル、イミダゾリル、またはピラゾリルであって、前記フェニル、ピリジル、イミダゾリル、およびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、R19、およびR30は、各々独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C4アルキル、またはC1−C4ハロアルキルであり、
8、R14、およびR15は、各々独立して、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化2】

であって、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、化合物
またはその塩もしくはN−オキシド。
【請求項2】
Aは、x−C(R1011)−C(=O)−、x−C(R1213)−C(=S)−、x−O−C(=O)−、x−O−C(=S)−、またはx−C(R1617)−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18またはNであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCR19であることを条件とし、
Qは、OまたはSであり、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたはピラゾリルであって、前記フェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基によって各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R12、R13、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、ハロゲン、C1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキルであり、
8は、水素またはC1−C4アルキルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化3】

であって、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、およびアミノから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Aは、x−CR1011−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−CR1617−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CR18であり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CR19またはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCR19であることを条件とし、かつY1、Y2、Y3、およびY4を含有する環においてN−N結合が存在しないことを条件とし、
Qは、OまたはSであり、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたはピラゾリルであって、前記フェニルおよびピラゾリルは、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、R7、R10、R11、R16、R17、R18、およびR19は、各々独立して、水素、フルオロ、またはメチルであり、
8は、水素またはメチルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化4】

であって、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Aは、x−CH2−C(=O)−、x−O−C(=O)−、またはx−CH2−SO2−であり、各々の場合において、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CHまたはNであるが、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも2つがCHであることを条件とし、かつY1、Y2、Y3、およびY4を含有する環においてN−N結合が存在しないことを条件とし、
Qは、Oであり、
nは、1または2であり、
pは、1であり、
1は、フェニルまたは基(b):
【化5】

であって、前記フェニルおよび基(b)は、独立してハロゲン、C1−C4アルキル、およびC1−C4ハロアルキルから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換され、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素またはメチルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化6】

であって、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Aは、x−CH2−C(=O)−であり、式中、xは、R1に結合される結合を示し、
Tは、CHであり、
1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、CHであり、
Qは、Oであり、
nは、2であり、
pは、1であり、
1は、基(c)または(d):
【化7】

から選択され、式中、R22、R23、R24、およびR25は、独立して、水素、ハロゲン、メチル、およびハロメチルから選択され、
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、各々水素であり、
8は、水素またはメチルであり、
9は、フェニル、ベンジル、または基(a):
【化8】

であって、前記フェニル、ベンジル、および基(a)は、独立してメチル、ハロメチル、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で各々任意に置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
1、Y2、Y3、およびY4のうちの少なくとも3つは、CHであり、Y1、Y2、Y3、およびY4のうちのもう1つは、CHまたはNである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
2は、Nである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
pは、1であり、nは、2である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、Hである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
Qは、Oである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
式I.a:
【化9】

の化合物であって、式中、R1’は、C1−C8アルキルであり、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9は、請求項1〜10のいずれか1項において定義される式Iについて記載される定義を有する、化合物、
または式II:
【化10】

の化合物であって、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、請求項1〜10のいずれか1項において定義される式Iについて記載される定義を有する、化合物、
または式IV:
【化11】

の化合物であって、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、T、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、請求項1〜10のいずれか1項において定義される式Iについて記載される定義を有し、
26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである、化合物、
または式V:
【化12】

の化合物であって、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、n、p、R1、R2、R3、R4、R6、およびR7は、請求項1〜10のいずれか1項において定義される式Iについて記載される定義を有し、
26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである、化合物、
または式X:
【化13】

の化合物であって、Y1、Y2、Y3、Y4、Q、n、p、R2、R3、R4、R6、およびR7は、請求項1〜10のいずれか1項において定義される式Iについて記載される定義を有し、R26は、C1−C6アルキルまたは任意に置換されたアリールである、化合物、
または式XI:
【化14】

の化合物であって、式中、Y1、Y2、Y3、Y4、A、Q、n、p、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびR7は、請求項1〜10のいずれか1項において定義される式Iについて記載される定義を有し、Halは、ハロゲンを表す、化合物。
【請求項12】
26は、C1−C6アルキル、または独立してC1−C4アルキル、C1−C4ハロアルキル、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、およびハロゲンから選択される1から3個の置換基で任意に置換されたフェニルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか1項に定義される少なくとも1つの化合物と、農業用に許容される担体と、を含み、任意にアジュバントを含み、かつ任意に少なくとも1つの追加的な殺真菌活性化合物を含む、殺真菌組成物。
【請求項14】
植物、その繁殖材料、収穫作物、または非生物材料の、植物病原性もしくは腐敗性微生物または人間に潜在的に有害な生物による寄生を制御または予防する方法であって、請求項1〜10のいずれか1項に定義される化合物の、前記植物へ、前記植物部分もしくはその所在へ、その前記繁殖材料へ、または前記非生物材料の任意の部分への適用を含む、方法。
【請求項15】
前記植物病原性微生物は、真菌生物である、請求項14に記載の方法。

【公表番号】特表2013−501745(P2013−501745A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524206(P2012−524206)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061464
【国際公開番号】WO2011/018415
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】