説明

殺有害生物性二有機硫黄化合物

本発明は、寄生生物を含めた動物有害生物に対して有効である、式(I)及び(II)の二有機硫黄化合物、並びにその化合物を含む組成物を提供する。この化合物及び組成物は、鳥類及び哺乳動物の内外の寄生生物を退治し、また作物、植物、及び植物繁殖材料に被害を及ぼす害虫を退治するのに使用することができる。本発明は、鳥類及び哺乳動物における寄生生物外寄生を根絶、防除、及び予防する改良された方法も提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の二有機硫黄化合物
【化1】


(I)
又は獣医学的若しくは農学的に許容されるその塩[式中、
m=0、1、2であり、
n=0、1、2であり、
p=1、2又は3であり、
q=0、1、2、3又は4であり、
は、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル;又は1又は2以上のハロゲン原子でそれぞれが置換されているアリール、アラルキル、ヘテロアリール、若しくはヘテロシクリルであり;これらはすべて、1又は2以上のR10でさらに置換されていてもよく、
は、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、又は−C=(G)−Rであり、
は、水素、ハロゲン、アルキル、又はハロアルキルであり、
は、1又は2以上のハロゲン原子で置換されているハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、又はアラルキルであり、これらはすべて、1又は2以上のR10でさらに置換されていてもよく、或いは
は、アリール、又は酸素、硫黄、及び窒素から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有してもよい飽和若しくは部分的不飽和の3〜7員ヘテロ環、又は酸素、窒素、及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有してもよい5〜6員ヘテロ芳香環であり、
前記アリール、前記ヘテロ環、又は前記ヘテロ芳香環は、別のアリール環、又は酸素、窒素、及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有してもよい、飽和、部分的不飽和、若しくは芳香族5〜6員ヘテロ環に縮合していてもよく、
前記アリール、ヘテロアリール、若しくはヘテロ環、又はそれぞれの縮合環系は、非置換でも、又は1〜6個のR10基の任意の組合せによって置換されていてもよく、
、R、R及びRは、互いに独立に、水素、ハロゲン、アルキル、又はハロアルキルであり、
は、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノであり、後の4者は、ハロゲンで置換されていてもよく、
Gは、酸素又は硫黄であり、
10=ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロシクロアルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルコキシ、ハロアルケニルオキシ、ハロアルキニルオキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケニルオキシ、ハロシクロアルコキシ、ハロシクロアルケニルオキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、シクロアルキルチオ、ハロシクロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニル−スルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、ハロアルケニルスルフィニル、ハロアルキニルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、ハロアルキル−スルホニル、ハロアルケニルスルホニル、ハロアルキニルスルホニル、アルキルアミノ、アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、ジ(アルキル)アミノ、ジ(アルケニル)−アミノ、ジ(アルキニル)アミノ、又はトリアルキルシリルであり、
但し、R、R、R、R及びRからの少なくとも1つの基は、水素、アルキル、又はハロアルキルでない]。
【請求項2】
nが0であり、mが2であり、qが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
がハロアルキル、ハロアルケニル、又はハロアルキニルであり、
がハロアルキル、ハロアルケニル、又はハロアルキニルであり、
p及びqが、独立に1又は2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
がハロアルキル、ハロアルケニル、又はハロアルキニルであり、
が、
【化2】


から選択され、
式中、rは、0、1、2又は3であり、
11は、水素、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルケニル、C−Cハロアルケニル、又はC−Cハロシクロアルケニルであり、
12は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cハロシクロアルケニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cアルキニルオキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cハロアルケニルオキシ、C−Cハロアルキニルオキシ、C−Cシクロアルコキシ、C−Cシクロアルケニルオキシ、C−Cハロシクロアルコキシ、C−Cハロシクロアルケニルオキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、C−Cシクロアルキルチオ、C−Cハロシクロアルキルチオ又はトリアルキルシリルであり、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロアルキル、又はC−Cハロシクロアルキルから選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよく、
p及びqが独立に1又は2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
がC−C−ハロアルキルであり、
がハロアルキルであり、
がシアノ又は−C=(G)−Rであり、
mが1又は2であり、
nが0であり、
Gは、酸素又は硫黄であり、
9’が、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、又はC−Cジアルキルアミノであり、
p及びqが独立に1又は2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
式(II)
【化3】


(II)
を有する、請求項1に記載の化合物
[式中、
m=0、1又は2であり、
n=0、1又は2であり、
p=1又は2であり、
1’は、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルケニル、C−Cハロアルキニル;又は1又は2以上のハロゲン原子でそれぞれが置換されているアリール、アラルキル、ヘテロアリールであり;これらはすべて、1又は2以上の置換基でさらに置換されていてもよく、
2’は、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、又は−C=(G)−R7’であり、
3’は、水素、ハロゲン、C−C−アルキル、又はC−C−ハロアルキルであり、
4’は、それぞれが部分的若しくは完全にハロゲン化されており、1若しくは2以上の他の置換基でさらに置換されていてもよい、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルケニル、又はC−C−ハロアルキニルであるか、或いは
4’は、アリール、又は酸素、硫黄、及び窒素から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有してもよい飽和若しくは部分的不飽和の3〜7員ヘテロ環、又は酸素、窒素、及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有してもよい5〜6員ヘテロ芳香環であり、
前記アリール、前記ヘテロ環、又は前記ヘテロ芳香環は、別のアリール環、又は酸素、窒素、及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有してもよい、飽和、部分的不飽和、若しくは芳香族5〜6員ヘテロ環に縮合していてもよく、
アリール、ヘテロアリール、又はそれぞれの縮合環系は、非置換でも、又は1〜6個のR8’基の任意の組合せによって置換されていてもよく、
5’及びR6’は、互いに独立に、水素、ハロゲン、C−C−アルキル、又はC−C−ハロアルキルであり、
7’は、C−Cアルキル、ヒドロキシ、アミノ、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、又はC−C−ジアルキルアミノであり、後の3者は、ハロゲンで置換されていてもよく、
Gは、酸素又は硫黄であり、
8’=ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルケニル、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルケニル、C−C−ハロアルキニル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C−ハロシクロアルケニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−ハロアルケニルオキシ、C−C−ハロアルキニルオキシ、C−C−シクロアルコキシ、C−C−シクロアルケニルオキシ、C−C−ハロシクロアルコキシ、C−C−ハロシクロアルケニルオキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−シクロアルキルチオ、C−C−ハロシクロアルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルケニルスルフィニル、C−C−アルキニル−スルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−ハロアルケニルスルフィニル、C−C−ハロアルキニルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルケニルスルホニル、C−C−アルキニルスルホニル、C−C−ハロアルキル−スルホニル、C−C−ハロアルケニルスルホニル、C−C−ハロアルキニルスルホニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルケニルアミノ、C−C−アルキニルアミノ、C−C−ジ(アルキル)アミノ、ジ(C−C−アルケニル)−アミノ、ジ(C−C−アルキニル)アミノ、又はトリ(C−C10)アルキルシリルである]。
【請求項7】
1’がC−Cハロアルキルであり、
2’がシアノ又は−C=(G)−R7’であり、
3’が水素、ハロゲン、C−C−アルキルであり、
4’が、C−C−ハロアルキルであり、
Gが酸素又は硫黄であり、
7’がC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、又はC−Cジアルキルアミノである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
1’がC−Cハロアルキルであり、
2’がシアノ又は−C=(G)−R7’であり、
3’が水素、ハロゲン、C−C−アルキルであり、
4’が、1又は2以上のハロゲン原子、アルキル基、又はハロアルキル基で置換されていてもよいフェニルであり、
Gが酸素又は硫黄であり、
7’がC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、又はC−Cジアルキルアミノである、請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
1’がC−Cハロアルキルであり、
2’がシアノ又は−C=(G)−R7’であり、
3’が水素、ハロゲン、C−C−アルキルであり、

【化4】


から選択され、
式中、rは、0、1、2又は3であり、
9’は、水素、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルケニル、C−Cハロアルケニル、又はC−Cハロシクロアルケニルであり、
10’は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cハロシクロアルケニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cアルキニルオキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cハロアルケニルオキシ、C−Cハロアルキニルオキシ、C−Cシクロアルコキシ、C−Cシクロアルケニルオキシ、C−Cハロシクロアルコキシ、C−Cハロシクロアルケニルオキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、C−Cシクロアルキルチオ、C−Cハロシクロアルキルチオ又はトリアルキルシリルであり、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロアルキル、又はC−Cハロシクロアルキルから選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよく、
Gが酸素又は硫黄であり、
7’がC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、又はC−Cジアルキルアミノである、請求項6に記載の化合物。
【請求項10】
1’がC−Cハロアルキルであり、
2’がシアノであり、
3’が水素、又はC−C−アルキルであり、
4’が、C−C−ハロアルキルであり、
5’及びR6’が水素である、請求項6に記載の化合物。
【請求項11】
1’がC−Cハロアルキルであり、
2’がシアノであり、
3’が水素、又はC−C−アルキルであり、
4’が、1又は2以上のハロゲン原子、アルキル基、又はハロアルキル基で置換されていてもよいフェニルであり、
5’及びR6’が水素である、請求項6に記載の化合物。
【請求項12】
1’がC−Cハロアルキルであり、
2’がシアノであり、
3’が水素、又はC−C−アルキルであり、
4’が、
【化5】


から選択され、
式中、rは、1又は2であり、
9’は、水素、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルケニル、C−Cハロアルケニル、又はC−Cハロシクロアルケニルであり、
10’は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロシクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cシクロアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cハロシクロアルケニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−Cアルキニルオキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cハロアルケニルオキシ、C−Cハロアルキニルオキシ、C−Cシクロアルコキシ、C−Cシクロアルケニルオキシ、C−Cハロシクロアルコキシ、C−Cハロシクロアルケニルオキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cハロアルキルチオ、C−Cシクロアルキルチオ、C−Cハロシクロアルキルチオ又はトリアルキルシリルであり、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、C−Cハロアルキル、又はC−Cハロシクロアルキルから選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよく、
5’及びR6’が水素である、請求項6に記載の化合物。
【請求項13】
1’がC−Cフルオロアルキルであり、
2’がシアノであり、
3’が水素、メチル、又はトリフルオロメチルであり、
4’が、C−C−ハロアルキルであり、
5’及びR6’が水素である、請求項6に記載の化合物。
【請求項14】
1’がC−Cフルオロアルキルであり、
2’が−C=(G)−R7’であり、
3’が水素、メチル、又はトリフルオロメチルであり、
4’が、C−C−ハロアルキルであり、
Gが酸素又は硫黄であり、
7’がC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、又はC−Cジアルキルアミノである、請求項6に記載の化合物。
【請求項15】
殺有害生物有効量又は殺寄生生物有効量の請求項1に記載の化合物又は獣医学的若しくは農学的に許容されるその塩を、獣医学的又は農学的に許容される担体又は希釈剤と合わせて含む農業用又は動物用組成物。
【請求項16】
経口、注射、又は局所投与に適する、請求項15に記載の動物用組成物。
【請求項17】
スポットオン又はポアオン組成物である、請求項16に記載の動物用組成物。
【請求項18】
殺寄生生物有効量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、動物中又は動物上の寄生生物外寄生を予防又は防除する方法。
【請求項19】
寄生生物が内部寄生生物である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
寄生生物が外部寄生生物である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
殺有害生物有効量又は殺寄生生物有効量の請求項1に記載の化合物をある場所に適用することを含む、前記場所で動物有害生物の寄生を予防又は防除する方法。
【請求項22】
動物有害生物を殺有害生物有効量の請求項1に記載の化合物と接触させることを含む、前記動物有害生物を退治又は防除する方法。
【請求項23】
植物、又は植物が生育している土壌若しくは水を請求項1に記載の化合物と接触させることを含む、作物及び生育植物を動物有害生物による攻撃又は外寄生から防護する方法。
【請求項24】
植物、又は植物が生育している土壌若しくは水を請求項1に記載の化合物と接触させることを含む、植物繁殖材料を動物有害生物による攻撃又は外寄生から防護する方法。
【請求項25】
請求項1及び/若しくは6に記載の化合物又は農学的に有用なその塩を含む種子。
【請求項26】
請求項1及び/若しくは6に記載の化合物又は農学的に有用なその塩が、種子100kgあたり0.1g〜10kgの量で存在する、請求項25に記載の種子。

【公表番号】特表2013−512929(P2013−512929A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542235(P2012−542235)
【出願日】平成22年12月5日(2010.12.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/059011
【国際公開番号】WO2011/069143
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(304040692)メリアル リミテッド (73)
【出願人】(512139009)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【Fターム(参考)】