説明

殺生物剤組成物

殺生物剤組成物
本発明は、以下:
a)少なくとも1種の殺生物活性物質
b)式I
R - (O - CH2-CH2)x - O - H (I)
で表され、式中、Rが直鎖状または分岐状ブチル基であり、xが3〜10の数である、少なくとも1種の溶剤、
を含有する組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1種の殺生物活性物質およびポリグリコールモノブチルエーテルの群から選択される少なくとも1種の溶剤を含有する殺生物剤組成物、ならびにその保存剤および消毒剤としての使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
殺生物剤は、微生物の増殖を制御または抑制するために種々の応用分野において使用されており、これによって製品および材料の保存が保証される。重要な応用分野としては、アクリル塗料もしくは水性ベースの接着剤の保存、または表面処理が挙げられる。
【0003】
殺生物剤組成物は、極度の温度条件下での長期の保管期間において、高い化学的および物理的安定性を要求される。0℃以下の温度でも、相分離、個々の成分の結晶化およびゲルの形成が生じてはならない。
【0004】
多くの刊行物において、殺生物剤の溶解にブチルエーテルを使用することが開示されている。
【0005】
特許文献1では、殺生物剤組成物にエチレングリコールのモノブチルエーテルが使用されている。
【0006】
特許文献2には、ジエチレングリコールブチルエーテルに溶解させた殺菌剤および防カビ剤を含む組成物が開示されている。殺生物剤組成物におけるジエチレングリコールブチルエーテルの溶剤としての使用は、さらに特許文献3、特許文献4および特許文献5にも開示されている。
【0007】
特許文献6には、プロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテルの殺生物活性物質用溶剤としての使用が開示されている。
【0008】
特許文献7には、1ヶ所がおよび2ヶ所が末端基キャップされたグリコールが反応において溶剤として使用される、シロキサンクワット(Siloxanquats)の製造方法が開示されている。
【0009】
モノエチレングリコールブチルエーテルもジエチレングリコールブチルエーテルも0℃以下の温度では結晶を形成する傾向がある。
【特許文献1】独国特許出願公開第36 04 521号明細書
【特許文献2】国際公開第2001/041 570号パンフレット
【特許文献3】欧州特許出願公開第1 290 943号明細書
【特許文献4】国際公開第02/067 685号パンフレット
【特許文献5】英国特許第2 250 737号明細書
【特許文献6】国際公開第02/50225号パンフレット
【特許文献7】独国特許出願公開第199 28 127号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、殺生物活性物質を容易に溶解することができ、毒物学的または生態毒物学的に許容され、そして0℃以下の温度でも結晶の形成またはゲルの形成を示さない溶剤を見出すことにある。
【0011】
今回驚くべきことに、ポリグリコールモノブチルエーテルの群から選択される特定の毒物学的および生態毒物学的に許容されるグリコールが、多数の殺生物活性物質を溶解でき、殺生物剤組成物の大きく異なる物理化学的特性を有する成分(殺生物活性物質、佐剤、分散剤、電解質等)の適合性を改善し、大きな温度負荷下でも安定であり、そして、低い温度でも殺生物活性物質の結晶化を抑制できることが見出された。ポリグリコールモノブチルエーテルを含有する殺生物剤組成物の0℃以下の温度での粘度挙動は非常に有利である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
従って、本発明は、以下:
a)少なくとも1種の殺生物活性物質
b)式I
R - (O - CH2-CH2)x - O - H (I)
で表され、式中、Rが直鎖状または分岐状ブチル基であり、xが3〜10の数である、少なくとも1種の溶剤、
を含有する組成物を提供する。
【0013】
本発明はさらに、式Iのブチルポリグリコールエーテルを少なくとも1種の殺生物活性物質用の溶剤として使用する方法を提供する。
【0014】
本発明はさらに、殺生物活性物質を式Iで表される1種またはそれ以上のブチルポリグリコールエーテルに溶解することによって、少なくとも1種の殺生物活性物質の溶液を製造する方法を提供する。
【0015】
Rは好ましくはn-ブチルである。
【0016】
xは好ましくは3〜6の数である。
【0017】
さらに、好ましい実施態様において、Rはn-ブチルであり、それと同時にxは3〜6の数である。
【0018】
別の好ましい実施態様において、式Iの化合物は、50重量%以上、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量以上のトリエチレングリコールブチルエーテル、および10重量%以上、好ましくは15重量%以上のテトラエチレングリコールブチルエーテルを含む混合物である。さらに、これらのうちでn-ブチル基を有する実施態様が特に好ましい。
【0019】
さらに、式Iの化合物は、20未満、好ましくは10未満、より好ましくは5未満、特に好ましくは3重量%未満のジエチレングリコールブチルエーテルを含むのが好ましい。
【0020】
別の好ましい実施態様において、式Iの化合物は240℃以上の沸点を有し、または式Iの化合物の混合物が使用される場合には、240℃を超える沸点範囲を有する。
【0021】
本発明の目的においては、殺生物活性物質は、微生物、例えば細菌、藻または真菌を殺すことができる任意の物質である。殺生物活性とは、殺生物活性物質が微生物、例えば細菌、藻または真菌を殺す能力である。
【0022】
イソチアゾリンまたはその誘導体が殺生物活性物質として好ましい。イソチアゾリン(以下においては、その誘導体を含む)は以下の構造単位:
【0023】
【化1】

【0024】
を有する化合物、ならびに2、3、4および/または5位が置換されていてもよいその誘導体であると理解される。このような置換基は、例えば直鎖状、分岐状もしくは環状の炭化水素基、ハロゲン原子またはカルボニル基である。炭化水素基としては、C1-〜C12-アルキル基、フェニル基および縮合芳香族系が好ましい。
【0025】
イソチアゾリンの別の好ましい誘導体は、以下の式
【0026】
【化2】

【0027】
で表されるイソチアゾリノンであって、これは、上述のイソチアゾリンのような置換基を有していてもよい。
【0028】
殺生物活性を有するイソチアゾリンは、例えば、ハロゲン化されていないイソチアゾリンである。好適なハロゲン化されていないイソチアゾリンとしては、例えば、2-メチル-3-イソチアゾリン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、2-エチル-3-イソチアゾリン、2-プロピル-3-イソチアゾリン、2-イソプロピル-3-イソチアゾリン、2-ブチル-3-イソチアゾリン(ブチルはn-ブチル、イソ-ブチルまたはtert-ブチルであることができる)、2-n-オクチル-3-イソチアゾリン, 2-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オンまたは1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、またはこれらのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩が挙げられる。
【0029】
殺生物活性を有するイソチアゾリンは、例えば、ハロゲン化されたイソチアゾリンである。好適なハロゲン化されたイソチアゾリンとしては、例えば、5-クロロ-2-メチル-3-イソチアゾリン、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オンまたは4,5-ジクロロ-2-(n-オクチル)-4-イソチアゾリン-3-オンが挙げられる。
【0030】
好ましいイソチアゾリンは1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オンおよび/またはそのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩、特にそのナトリウム塩である。
【0031】
1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンは、以下の式
【0032】
【化3】

【0033】
に相当する。
【0034】
本発明の好ましい実施態様においては、1種を超えるイソチアゾリンを式(I)のブチルポリグリコールエーテルに溶解させる。これは、好ましくは2種のハロゲン化されていないイソチアゾリンの混合物であってもよく、またはハロゲン化されていないイソチアゾリンとハロゲン化されたイソチアゾリンとの混合物でもよい。
【0035】
本発明の特に好ましい実施態様においては、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンおよび/または1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩、特にナトリウム塩を式(I)のブチルポリグリコールエーテルに溶解させ、この場合に、溶液の製造は、式(I)のブチルポリグリコールエーテルおよび水酸化アルカリ金属または水酸化アンモニウムからなる約60〜70℃に加熱した溶液を1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンと一緒に、透明な溶液まで均質化することによって行われ、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンの水酸化物に対するモル比は1:0.5〜1.5、好ましくは1:0.6〜1.2、特に好ましくは1:0.75〜1.05の範囲内である。
【0036】
本発明組成物は、好ましい実施態様において、少なくとも1種のイソチアゾリンの他に、イソチアゾリンではない別の殺生物活性物質を少なくとも1種含むことができる。別の殺生物活性物質は、好ましくはトリアジン、例えば1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)-ヘキサヒドロ-S-トリアジン、1,5-トリメチル-[2H,4H,6H]-ヘキサヒドロ-1,3,5-S-トリアジン、メチレン-ビス-モルホリン、オキサゾリデン、3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバメート、2-ブロモ-2-ニトロプロパンジオール、グルタルアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ナトリウム2-ピリジンチオール-1-オキシド、p-ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン、ジメチロール-ジメチルヒダントイン、1,6-ジヒドロキシ-2,5-ジオキサヘキサン; 1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタン;3-(3,4-ジクロロフェニル)-1,1-ジメチルウレア(ジウロン);N-シクロプロピル-N'-(1,1-ジメチルエチル)-6-(メチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン;
メチルベンズイミダゾール-2-イルカルバメート(カルベンダジム);N-(1,1-ジメチルエチル)-N'-エチル-6-(メチルチオ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(テルブトリン);4-クロロ-3,5-ジメチルフェノール;2,4-ジクロロ-3,5-ジメチルフェノール;2-ベンジル-4-クロロフェノール;2,2'-ジヒドロキシ-5,5'-ジクロロ-ジフェニル-メタン;p- tertiary-アミルフェノール;o-フェニルフェノール;ナトリウム-o-フェニルフェノール;p-クロロ-m-クレゾール;2-(チオシアノメチルチオ)-ベンズチアゾール;3,4,4'-トリクロロカルバニリド;1-ヒドロキシ-2-ピリジンチオン-亜鉛;1-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチル-3-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)-ペンタン-3-オール(テブコナゾール)、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)-4-プロピル-1,3-ジオキソラン-2-イルメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール(プロピコナゾール)、3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバメート、2-ブロモ-2-ニトロプロパンジオール、ホルムアルデヒド;尿素;グリオキサール;2,2'-ジチオ-ビス-(ピリジン-N-オキシド)、3,4,4-トリメチルオキサゾリジン、4,4-ジメチルオキサゾリジン、N-ヒドロキシ-メチル-N-メチルジチオカルバメート、カリウム塩アダマンタン、N-トリクロロメチル-チオフタルイミド、2,4,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル、2,4,5-トリクロロフェノール、デヒドロ酢酸、銅ナフテネート、銅オクトエート、トリブチル錫オキシド、亜鉛ナフテネート、銅-8-キノレートである。
【0037】
さらに、第四級アンモニウム化合物の群から選択される殺生物剤、好ましくは、例えばココヤシジメチルアンモニウムクロリドのようなアルキルジメチルアンモニウムクロリド、例えばジココヤシジメチルアンモニウムクロリドのようなジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、例えばC12/14-ジメチルベンジルアンモニウムクロリドまたはココヤシジメチルジクロロベンジルアンモニウムクロリドのようなアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドもまた好適である。
【0038】
本発明は、好ましくは、以下:
a)殺生物剤組成物を基準として、10%〜60%、好ましくは30%〜55%、特に好ましくは40%〜52%の重量の、殺生物活性を有する少なくとも1種のイソチアゾリン、および
b)式Iの溶剤、
を含有する組成物を提供する。
【0039】
本発明は、さらに好ましくは、以下:
a)殺生物剤組成物を基準として、10%〜60%、好ましくは30%〜55%、特に好ましくは40%〜52%の重量の、殺生物活性を有する少なくとも1種のハロゲン化されていないイソチアゾリン、および
b)殺生物剤組成物を基準として、0.1〜15重量%、好ましくは0.2〜10重量%、特に好ましくは0.3〜5重量%の重量の、殺生物活性を有する少なくとも1種のハロゲン化されたイソチアゾリン、および
c)式Iの溶剤、
を含有する組成物を提供する。
【0040】
本発明は、さらに好ましくは、以下:
a)殺生物剤組成物を基準として、10%〜60%、好ましくは30%〜55%、特に好ましくは40%〜52%の重量の、殺生物活性を有する少なくとも1種のハロゲン化されていないイソチアゾリン、および
b)殺生物剤組成物を基準として、0.1〜15重量%、好ましくは0.2〜10重量%、特に好ましくは0.3〜5重量%の重量の、殺生物活性を有する少なくとも1種のハロゲン化されたイソチアゾリン、
c)殺生物剤組成物を基準として、3〜15重量%、好ましくは7〜13重量%、特に好ましくは9〜12重量%の重量の少なくとも1種の別の殺生物活性物質、および
c)式Iの溶剤、
を含有する組成物を提供する。
【0041】
本発明は、さらに好ましくは、以下:
a)1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン
b)クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン
c)2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン
d)1,6-ジヒドロキシ-2,5-ジオキサヘキサン
e)式Iの溶剤、
を含有する組成物を提供する。
【0042】
好ましい実施態様において、本発明の組成物は、本発明で使用される式(I)のブチルポリグリコールエーテルの他に、40重量%まで、好ましくは30重量%まで別の溶剤を含むことができる。このような別の溶剤は、以下の群から選択される:
- グリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、
末端基キャップされたグリコール、例えば、モノエチレングリコールジメチルエーテル(モノグライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライム)、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルエーテルおよびテトラエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジブチルエーテル;ポリエチレングリコールジアリルエーテル;ポリエチレングリコールアリルメチルエーテル;ポリアルキレングリコール;ポリアルキレングリコールアリルメチルエーテル、
- アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノール、t-ブタノール、n-ペンタノール、n-ヘキサノール、2-メトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、2-(2-ブトキシエトキシル)エタノール、フェノキシエタノール、2-(2-ブトキシエトキシ)エタノール、3-メトキシブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、2-エチルヘキサノール、2-プロポキシエタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、1,2,6-ヘキサントリオール、
- アルカン、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
- 塩素化アルカン、例えば塩化メチレン、二塩化エチレン;
- 芳香族化合物、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン;
- ニトリル、例えばアセトニトリル;
- アミド、例えば、ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホールアミド;
- ケトン、例えば、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケトン、2-ブタノン、
- エーテル、例えばイソプロピルエーテル、
- アセテート、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、i-プロピルアセテート、ブチルアセテート、i-ブチルアセテート、2-メトキシエチルアセテート、1-メトキシ-2-プロピルアセテート、エチレングリコールジアセテート、
- 乳酸塩、例えば乳酸メチル、乳酸エチル、
- ホスフェート、例えば、
トリヘキシル(テトラデシル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、
トリヘキシル(テトラデシル)ホスホニウムテトラフルオロホスフェート、
- アミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
- ポリオール、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
および、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ジエチルカルボネート、プロピレンカルボネート、ピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジン、シクロヘキサノンおよび/または水。
【0043】
本発明において、殺生物剤組成物は、完成した殺生物剤組成物を基準として、80重量%まで、好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは30重量%までの1種またはそれ以上の殺生物活性物質、および10〜99重量%、好ましくは15重量%〜80重量%、特に好ましくは20〜70重量%の1種またはそれ以上の上記式Iのブチルポリグリコールエーテルを含むことができる。これは通常、処理される基体または処理される最終製品を基準として、0.0001重量%〜5重量%、好ましくは0.0002重量%〜3重量%、特に好ましくは0.0005重量%〜1重量%の殺生物活性物質が使用されるような重量で使用される。
【0044】
本発明の殺生物剤組成物は、場合により、乳化剤または分散剤を含む。
【0045】
好適な分散剤および乳化剤は、8〜22個の炭素原子を有する直鎖脂肪アルコール、12〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、およびアルキル基に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールへの2〜30モルのエチレンオキシドおよび/または5モルまでのプロピレンオキシドの付加生成物;グリセロールへの1〜30モルエチレンオキシドの付加生成物のC12〜C18-脂肪酸モノエステルおよびジエステル;6〜22個の炭素原子を有する飽和および不飽和脂肪酸のグリセロールモノエステルおよびジエステルならびにソルビタンモノエステルおよびジエステル、およびこれらのエチレンオキシド付加生成物;ヒマシ油および/または硬化ヒマシ油への15〜60モルエチレンオキシドの付加生成物;ポリオールエステルおよび特にポリグリセロールエステル、例えば、ポリグリセロールポリリシノレエートおよびポリグリセロールポリ-12-ヒドロキシステアレートである。好ましい液体の脂肪酸は、PEG-10ポリグリセリル-2ラウレートおよびポリグリセリル-2-セスキイソステアレートである。
【0046】
さらに、エトキシル化されたおよびエトキシル化されていないモノ-、ジ-もしくはトリ-アルキルリン酸エステルおよびアルキルアリールリン酸エステル、例えば、イソトリデシルリン酸エステルおよびその塩、トリ-sec-ブチルフェノールリン酸エステルおよびその塩、およびトリスチリルフェニルリン酸エステルおよびその塩が好適である。
【0047】
陽イオン性乳化剤、例えば、モノ-、ジ-およびトリ-アルキルクワット、およびこれらのポリマー誘導体もまた使用することができる。
【0048】
同様に、これらの物質群のうちの2種またはそれ以上の化合物の混合物もまた好適である。脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール、脂肪酸のグリセリンモノエステルおよびジエステルならびにソルビタンモノエステルおよびジエステルへの、もしくはヒマシ油への、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加生成物は、公知の市販された製品である。これらは、その平均アルコキシル化度が、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと、付加反応が行われる物質との質量の比率に相当する同族体混合物である。
【0049】
本発明の殺生物剤組成物は、完成した殺生物剤組成物を基準として、0.1〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは3〜20重量%の1種またはそれ以上の乳化剤または分散剤を含むことができる。
【0050】
本発明の殺生物剤組成物は、追加的に、界面活性剤、増粘剤、ゲル化防止剤、溶解促進剤、防寒剤、消泡剤、バッファー、湿潤剤、錯化剤、金属イオン封鎖剤、電解質、増量剤、香料および染料を含むことができる。
【0051】
別の実施態様において、本発明の組成物は陰イオン性界面活性剤を含むことができる。
【0052】
好適な陰イオン性界面活性剤としては、直鎖状および分岐状のアルキルスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルカルボキシレート、アルキルホスフェート、アルキルスルホスクシネートおよびアルキルタウレート、アルキルエステルスルホネート、アリールアルキルスルホネートおよびアルキルエーテルスルフェートが挙げられる。
【0053】
アルキルスルフェートは、式ROSO3M(式中、Rは好ましくはC10〜C24-炭化水素基、特に好ましくは10〜20個の炭素原子を有するアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、特に好ましくはC12〜C18-アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である)の水溶性塩または酸である。Mは水素または陽イオン、好ましくはアルカリ金属陽イオン(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム)またはアンモニウムまたは置換されたアンモニウム、例えば、メチル-、ジメチル-およびトリメチルアンモニウム陽イオン、または第四級アンモニウム陽イオン、例えばテトラメチルアンモニウム陽イオンおよびジメチルピペリジニウム陽イオン、およびアルキルアミン、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンから誘導されたアンモニウム陽イオンおよびこれらの混合物である。
【0054】
アルキルエーテルスルフェートは、式RO(A)mSO3M(式中、Rは好ましくは置換されていないC10〜C24-アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、特に好ましくはC12〜C20-アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、そして特に好ましくはC12〜C18-アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である)の水溶性塩または酸である。Aはエトキシもしくプロポキシ単位であり、mは0より大きい数、通常は0.5〜6、特に好ましくは0.5〜3の数であり、そしてMは水素原子または陽イオン、好ましくは金属陽イオン(例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム)、アンモニウムまたは置換されたアンモニウム陽イオンである。置換されたアンモニウム陽イオンの例としては、メチル-、ジメチル-、トリメチルアンモニウム-および第四級アンモニウム陽イオン、例えば、テトラメチルアンモニウムおよびジメチルピペリジニウム陽イオン、およびアルキルアミン、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンから誘導されたアンモニウム陽イオンまたはこれらの混合物が挙げられる。例としては、陽イオンがナトリウムまたはカリウムであるC12〜C18-アルキル-ポリエトキシレート-(1,0)スルフェート、C12〜C18-アルキル-ポリエトキシレート-(2,25)スルフェート、C12〜C18-アルキル-ポリエトキシレート-(3,0)スルフェート、C12〜C18-アルキル-ポリエトキシレート-(4,0) スルフェートが挙げられる。
【0055】
同様に、直鎖状または分岐状のC6〜C22-アルキル鎖を有するアルキルスルホネート、例えば、第一級パラフィンスルホネート、第二級パラフィンスルホネート、アルキルアリールスルホネート、例えば、C5〜C20-アルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホネート、アルキルナフタレンスルホネート、ナフタレンスルホネートおよびホルムアルデヒドの縮合生成物、リグノスルホネート、アルキルエステルスルホネート、すなわち、スルホン化されたC8〜C20-カルボン酸(すなわち脂肪酸)の直鎖エステル、C8〜C24-オレフィンスルホネート、アルカリ土類金属シトレートの熱分解生成物のスルホン化によって製造されたスルホン化ポリカルボン酸が好適である。
【0056】
別の好適な陰イオン性界面活性剤は、アルキルグリセロールスルフェート、脂肪アシルグリセロールスルフェート、オレイルグリセロールスルフェート、アルキルフェノールエーテルスルフェート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート、イセチオネート、例えばアシルイセチオネート、N-アシルタウリド、アルキルスクシナメート、スルホスクシネート、特にジ-ノニル-もしくはジ-オクチル-スルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル(特に、飽和および不飽和C12〜C18-モノエステル)およびスルホスクシネートのジエステル(特に飽和および不飽和C12〜C18-ジエステル)、アシルサルコシネート、アルキルポリサッカライドのスルフェート、例えば、アルキルポリグリコシドのスルフェート、分岐状の第一級アルキルスルフェートおよびアルキルポリエトキシカルボキシレート、例えば、式RO(CH2CH2O)kCH2COO-M+(式中、RはC8〜C22-アルキル基であり、kは0〜10の数であり、Mは可溶性の塩形成陽イオンである)のアルキルポリエトキシカルボキシレートから選択される。
【0057】
陰イオン性界面活性剤としては、脂肪アルコールエトキシレート(アルキルポリエチレングリコール)、アルキルフェノールポリエチレングリコール、アルキルメルカプタンポリエチレン-グリコール、脂肪アミンエトキシレート(アルキルアミノポリエチレングリコール)、脂肪酸エトキシレート(アシルポリエチレングリコール)、ポリプロピレングリコールエトキシレート(例えばPluronics(R))、脂肪酸アルキルオールアミド(脂肪酸アミドポリエチレングリコール)、N-アルキル-およびN-アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルポリサッカライド、スクロースエステル、ソルビトールエステルおよびポリグリコールエーテルが好ましい。
【0058】
両性界面活性剤としては、好ましくはアンホアセテート(Amphoacetate)、特に好ましくはモノカルボキシレートおよびジカルボキシレート、例えばココアンホカルボキシプロピオネート(Cocoamphocarboxypropionat)、ココアミドカルボキシプロピオン酸、ココアンホカルボキシグリシネート(またはココアンホジアセテートとも呼ばれる)およびココアンホアセテートが挙げられる。
【0059】
陽イオン性界面活性剤としては、例えば、ジ-(C10〜C24)-アルキル-ジメチルアンモニウムクロリドもしくは-ブロミド、好ましくはジ-(C12〜C18)-アルキル-ジメチルアンモニウムクロリドもしくは-ブロミド;(C10〜C24)-アルキル-ジメチル-エチルアンモニウムクロリドもしくは-ブロミド;(C10〜C24)-アルキル-トリメチルアンモニウムクロリドもしくは-ブロミド、好ましくはセチルトリメチルアンモニウムクロリドもしくは-ブロミドおよび(C20〜C22)-アルキル-トリメチルアンモニウムクロリドもしくは-ブロミド;(C10〜C24)-アルキル-ジメチルベンジル-アンモニウムクロリドもしくは-ブロミド、好ましくは(C12〜C18)-アルキル-ジメチルベンジル-アンモニウムクロリド;N-(C10〜C18)-アルキル-ピリジニウムクロリドもしくは-ブロミド、好ましくはN-(C12〜C16)-アルキル-ピリジニウムクロリドもしくは-ブロミド;N-(C10-C18)-アルキル-イソキノリニウム-クロリド、-ブロミドもしくは-モノアルキルスルフェート;N-(C12〜C18)-アルキル-ポリオイルアミノホルミルメチル-ピリジニウムクロリド;N-(C12〜C18)-アルキル-N-メチル-モルホリニウム-クロリド、-ブロミドもしくは-モノアルキルスルフェート;N-(C12〜C18)-アルキル-N-エチル-モルホリニウム-クロリド、-ブロミドもしくは-モノアルキルスルフェート;(C16-C18)- アルキル-ペンタオキシエチル-アンモニウム-クロリド;ジイソブチル-フェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウム-クロリド;N,N-ジエチルアミン-エチルステアリルアミドおよび-オレイルアミドの塩酸、酢酸、乳酸、クエン酸、リン酸との塩;N-アシル-アミノエチル-N,N-ジエチル-N-メチル-アンモニウムクロリド、-ブロミドもしくは-モノアルキルスルフェート、およびN-アシルアミノエチル-N,N-ジエチル-N-ベンジル-アンモニウム-クロリド、-ブロミドもしくは-モノアルキルスルフェート(アシルは好ましくはステアリルまたはオレイルである)が挙げられる。
【0060】
本発明の殺生物剤組成物は、完成した殺生物剤組成物を基準として、0.1〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは3〜20重量%の1種またはそれ以上の界面活性剤を含むことができる。
【0061】
増粘剤としては、好ましくはカルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、 Guar−Guar, アガー-アガー、アルギネートおよびタイロース(Tylosen)、脂肪酸の高分子量ポリエチレングリコールモノ-およびジエステル、硬化ヒマシ油、長鎖脂肪酸の塩、例えば、ステアリン酸ナトリウム、-カリウム、-アルミニウム、-マグネシウムおよび-チタン、またはベヘン酸のナトリウムおよび/またはカリウム塩、ポリアクリレート、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、およびポリサッカライドが使用される。同様に、欧州特許出願公開第1060142号明細書、欧州特許出願公開第1028129号明細書、欧州特許出願公開第1116733号明細書に記載されるようなアクリロイルジメチルタウリン酸を基礎とするコポリマーも好適である。
【0062】
増粘剤は、本発明の殺生物剤組成物において、完成した殺生物剤組成物を基準として好ましくは0.01〜5重量%の量で、特に0.5〜2重量%の量で使用することができる。
【0063】
好適な溶解促進剤は、ナトリウムトルエンスルホネート、ナトリウムクメンスルホネート、ナトリウムキシレンスルホネート、アルカンホスホン酸およびアルケニルジカルボン酸ならびにこれらの無水物である。
【0064】
低温安定化剤としては、この目的に関して通常使用可能な物質は全て使用することができる。その例としては、尿素、グリセロールおよびプロピレングリコールが挙げられる。過酸化水素は、水溶液中で過酸化水素を遊離するいずれの無機過酸化物でもよく、例えば、過ホウ酸ナトリウム(一水和物および四水和物)および過炭酸ナトリウムでもよい。
【0065】
消泡剤としては、脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート;オルガノポリシロキサン、例えばポリジメチルシロキサンおよびそれと微粒状の、場合によりシラン化されたシリカとの混合物;パラフィン;ワックスおよび微結晶性ワックスならびにこれらとシラン化シリカとの混合物が挙げられる。異なる消泡剤の混合物、例えば、シリコーン油、パラフィン油および/またはワックスの混合物もまた有利である。
【0066】
バッファーとしては、通常の全ての酸およびその塩が好適である。好ましくは、リン酸塩バッファー、炭酸塩バッファー、クエン酸塩バッファーである。
【0067】
湿潤剤としては、アルコールエトキシレート/-プロポキシレートを使用することができる。さらに、本発明の混合物は、好ましくは、組成物の粘性を100〜2000 mPasに、好ましくは約600 mPasに調節するために、中和剤および増量剤を含む。好ましい増量剤は、無機塩、特にハロゲン化物、酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、硫酸塩および硝酸塩の特に好ましくはアンモニウム塩または金属塩、特に塩化ナトリウムである。中和剤としては、NaOHおよびKOHが好ましい。
【0068】
電解質として、本発明の組成物は無機および有機塩を含むことができる。アルカリ金属-、アルカリ土類金属-、金属-もしくはアンモニウムハロゲン化物、-硝酸塩、-リン酸塩、-炭酸塩、-炭酸水素塩、-硫酸塩、-ケイ酸塩、-酢酸塩もしくは-ポリリン酸塩が好適である。例えば、好ましくはCaCl2、MgCl2、LiCl、KCl、NaCl、K2SO4、K2CO3、MgSO4、Mg(NO3)2、ZnCl2、ZnO、MgO、ZnSO4、CuSO4、Cu(NO3)2が使用される。
【0069】
有機塩としては、好ましくはグリコール酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、マンデル酸、サリチル酸、アスコルビン酸、ピルビン酸、フマル酸、レチノイン酸、スルホン酸、安息香酸、コジック酸、フルーツ酸、リンゴ酸、グルコン酸、ガラクツロン酸のアンモニウム塩または金属塩が好適である。電解質として、上記組成物は種々の塩の混合物を含むこともできる。
【0070】
本発明の組成物は、殺生物剤組成物を基準として、0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜20重量%、特に好ましくは0.5〜10重量%の量で電解質を含むことができる。
【0071】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、ナトリウムトリポリホスフェート(STPP)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、これらの塩、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ポリアクリレート、ホスホネート、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸(HEDP)、ポリリン酸の塩、例えば、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸(EDTMP)およびジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、シュウ酸、シュウ酸塩、クエン酸、ゼオライト、カルボネートおよびポリカルボネートが好適である。
【0072】
錯化剤としては、ホスホネート、アミノホスホネートおよびアミノカルボキシレートが好ましい。
【0073】
本発明の殺生物剤組成物は、好ましくは、塗料、コーティング、ポリマーエマルジョン、冷却潤滑剤、金属加工助剤、植物保護組成物、建築用化学品、洗浄剤、プラスチックおよび接着剤の保存のために使用される。
【0074】
本発明の殺生物剤組成物はさらに、直接または希釈して消毒剤として使用することができる。
【0075】
本発明の殺生物剤組成物はさらに、表面用のコーティング材料に組み込むことができる。このようなコーティング材料でコーティングされた表面は、それによって殺生物性に仕上げられる。
【0076】
上記の殺生物活性物質に関する使用量は、上述の用途全てに適用される。
【0077】
殺生物剤組成物は、好ましくは1〜13、より好ましくは7〜12、特に8〜10のpH値を有する。
【実施例】
【0078】
以下の実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。特に言及しない限り、全てのパーセント表示は重量パーセントである。
【0079】
表1:14日間の保管期間における種々のブチルグリコールエーテル中の1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、Na塩の保管安定性
【0080】
【表1】

【0081】
実施例5
殺生物活性物質の溶剤に関して特に好適な粘性挙動は、殺生物活性物質を水酸化物と一緒にブチルポリグリコールに溶解した場合に見出された。1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン-Na塩を用いた場合の特に有利な組成物は、以下の組成からなる:
26.67 g Nipacide BIT (75%)
10.80 g NaOH (49%)
62.53 g ブチルポリグリコール。
【0082】
ブチルポリグリコールおよびNaOHを撹拌しながら約60〜70℃に加熱した。Nipacide BIT(1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン)の添加後に、透明な溶液が得られるまで混合物を均質化した。
【0083】
前記溶液は、40℃で26.6 mPa・s、20℃で69.3 mPa・s、5℃で192 mPa・s、0℃で280 mPa・s、そして5℃で408 mPa・sの粘度を有していた。
【0084】
表2:
【0085】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
a)少なくとも1種の殺生物活性物質
b)式I
R - (O - CH2-CH2)x - O - H (I)
で表され、式中、Rが直鎖状または分岐状ブチル基であり、xが3〜10の数である、少なくとも1種の溶剤、
を含有する組成物。
【請求項2】
Rがn-ブチルである、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
xが3〜6の数である、請求項1または2のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項4】
式Iの化合物が50重量%以上のトリエチレングリコールブチルエーテルおよび10重量%以上のテトラエチレングリコールブチルエーテルを含む混合物である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項5】
20重量%未満のジエチレングリコールブチルエーテルを含む、請求項1〜4のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項6】
殺生物活性物質がイソチアゾリンである、請求項1〜5のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項7】
殺生物活性物質がハロゲン化されていないイソチアゾリンである、請求項1〜6のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項8】
殺生物活性物質が1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンおよび/またはそのアルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩、特にそのNa塩である、請求項1〜7のいずれか1つに記載の組成物。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1つに定義される式(I)の化合物を、殺生物活性物質用の溶剤として使用する方法。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1つに記載の組成物を、塗料、コーティング、ポリマーエマルジョン、冷却潤滑剤、金属加工助剤、植物保護組成物、建築用化学品、洗浄剤、プラスチックおよび接着剤の保存のために、消毒剤として、または殺生物性仕上げのための表面用コーティング材料の成分として、処理される基体または処理される最終製品を基準として0.0001重量%〜5重量%の量で使用する方法。

【公表番号】特表2009−508888(P2009−508888A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531564(P2008−531564)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【国際出願番号】PCT/EP2006/008667
【国際公開番号】WO2007/033764
【国際公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(597109656)クラリアント・プロドゥクテ・(ドイチュラント)・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (115)
【Fターム(参考)】