説明

殺真菌組成物

(A)R1がジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、そしてXがクロロ、フルオロ、又はブロモである、式(I)で表される化合物;及び(B)殺真菌活性を有するものとして知られる化合物から選択される少なくとも1つの化合物;を含む、植物病原体により引き起こされる病害の抑制に適する組成物;並びに有用植物の病害、特にダイズ植物のさび病を抑制する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物病原体、特に植物病原性真菌により引き起こされる病害を抑制するために適切な新規殺真菌組成物に、及び有用植物の病害、特にダイズ植物のさび病(rust disease)を抑制する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
WO04/35589及びWO06/37632から、特定の三環式アミン誘導体及びそのアミン誘導体を含む混合物が、植物病原性真菌に対して生物活性を有することが知られている。一方、異なる化学分類に由来する様々な殺真菌組成物が、栽培植物の様々な作物において塗布される植物殺真菌剤として広く知られている。しかしながら、作物耐性及び植物病原性植物真菌に対する活性は、多くの状況及び側面における農業的実施の需要を必ずしも満足させるものではない。例えば、過去においては、最も重要なダイズ耕作地帯において、経済的に重要な植物病原体は知られていなかった。しかしながら、現在、有害真菌であるPhakopsora pachyrhiziによる、南米におけるダイズ作物の深刻なさび病が増大しており、これが相当な収穫量の減少をもたらしている。ダイズのさび病の抑制作用、又はPhakopsora pachyrhiziに対する活性が不十分であるため、殆どの市販の殺真菌剤は不適当である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
故に、上記のような、作物耐性の増大及び/又は例えばPhakopsora pachyrhizi等の植物病原性真菌に対する活性の増大についての農業的実施の需要から、
(A)式I
【0004】
【化1】

【0005】
[式中、
R1は、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、そしてXは、クロロ、フルオロ、又はブロモである]
で表される化合物;並びに
【0006】
(B)以下
【0007】
(B1)ストロビルリン(strobilurin)殺真菌剤、
【0008】
(B2)アゾール(azole)殺真菌剤、
【0009】
(B3)モルホリン(morpholine)殺真菌剤、
【0010】
(B4)アニリノピリミジン(anilinopyrimidine)殺真菌剤、
【0011】
(B5)アニラジン(anilazine)、アルセナート(arsenates)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル-M(benalaxyl-M)、べノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンチアバリカルブ(benthiavalicarb)、ベンチアバリカルブ-イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ブラスチシジン-S(blasticidin-S)、ボルドー混合物(bordeaux mixture)、ボスカリド(boscalid)、ブピリメート(bupirimate)、塩化カドミウム(cadmium chloride)、カプタホル(captafol)、カプタン(captan)、カルベンダジム(carbendazim)、二硫化炭素(carbon disulfide)、カルボキシン(carboxin)、カルプロパミド(carpropamid)、ニオイヒバ油(cedar leaf oil)、キノメチオネート(chinomethionat)、塩素(chlorine)、クロロネブ(chloroneb)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロゾリネート(chlozolinate)、シンナムアルデヒド(cinnamaldehyde)、銅(copper)、炭酸銅アンモニウム(copper ammoniumcarbonate)、水酸化銅(copper hydroxide)、オクタン酸銅(copper octanoate)、オレイン酸銅(copper oleate)、硫酸銅(copper sulphate)、シアゾファミド(cyazofamid)、シクロヘキシミド(cycloheximide)、シモキサニル(cymoxanil)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、ジクロン(dichlone)、ジクロロプロペン(dichloropropene)、ジクロシメト(diclocymet)、ジクロメジン(diclomezine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジフルメトリム(diflumetorim)、ジメチリモル(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジノカップ(dinocap)、ジチアノン(dithianon)、ドジン(dodine)、エジフェンホス(edifenphos)、エタボキサム(ethaboxam)、エチリモル(ethirimol)、エトリジアゾール(etridiazole)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、フェナミノスルフ(fenaminosulf)、フェナミホス(fenamiphos)、フェナリモル(fenarimol)、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェノキサニル(fenoxanil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、酢酸フェンチン(fentin acetate)、塩化フェンチン(fentin chloride)、水酸化フェンチン(fentin hydroxide)、フェルバム(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、ホルペット(folpet)、ホルムアルデヒド(formaldehyde)、ホセチル-アルミニウム(fosetyl-aluminium)、フサリド(fthalide)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フラメトピル(furametpyr)、フリオジン(flyodin)、フアザチン(fuazatine)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヒメキサゾール(hymexazole)、イミノクタジン(iminoctadine)、ヨードカルブ(iodocarb)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、カスガマイシン(kasugamycin)、マンコゼブ(mancozeb)、マネブ(maneb)、ジメチルジチオカルバミン酸第一マンガン(manganous dimethyldithiocarbamate)、メフェノキサム(mefenoxam)、メプロニル(mepronil)、塩化第二水銀(mercuric chloride)、水銀(mercury)、メタラキシル(metalaxyl)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メチラム(metiram)、メトラフェノン(metrafenone)、ナバム(nabam)、ニーム油(neem oil(疎水性抽出物))、ヌアリモル(nuarimol)、オクチリノン(octhilinone)、オフラセ(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシン銅(oxine copper)、オキソリン酸(oxolinic acid)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、パクロブトラゾール(paclobutrazole)、パラフィン油(paraffin oil)、パラホルムアルデヒド(paraformaldehyde)、ペンシクロン(pencycuron)、ペンタクロロニトロベンゼン(pentachloronitrobenzene)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、ペルフラゾエート(perfurazoate)、リン酸(phosphoric acid)、ポリオキシン(polyoxin)、ポリオキシンD亜鉛塩(polyoxin D zinc salt)、重炭酸カリウム(potassium bicarbonate)、プロベナゾール(probenazole)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ(propamocarb)、プロピネブ(propineb)、プロキナジド(proquinazid)、プロチオカルブ(prothiocarb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene)、シルチオファム(silthiofam)、重炭酸ナトリウム(sodium bicarbonate)、二酢酸ナトリウム(sodium diacetate)、プロピオン酸ナトリウム(sodium propionate)、ストレプトマイシン(streptomycin)、硫黄(sulphur)、TCMTB、テクロフタラム(tecloftalam)、テクナゼン(tecnazene)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネート(thiophanate)、チオファネート-メチル(thiophanate-methyl)、チラム(thiram)、トルクロホス-メチル(tolclofos- methyl)、トリフルアニド(tolyfluanid)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリコデルマ・ハルジアヌム(trichoderma harzianum)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリホリン(triforine)、水酸化トリフェニル錫(triphenyltin hydroxide)、バリダマイシン(validamycin)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、ゾキサミド(zoxamide)、1,1-bis(4-クロロフェニル)-2-エトキシエタノール、2,4-ジクロロフェニルベンゼンスルホン酸塩、2-フルオロ-N-メチル-N-1-ナフチルアセタミド、4-クロロフェニルフェニルスルホン、
【0012】
式B-5.1
【0013】
【化2】

【0014】
で表される化合物、
【0015】
式B-5.2
【0016】
【化3】

【0017】
で表される化合物、
【0018】
式B-5.3
【0019】
【化4】

【0020】
で表される化合物、
【0021】
式B-5.4
【0022】
【化5】

【0023】
で表される化合物、
【0024】
式B-5.5
【0025】
【化6】

【0026】
で表される化合物、
【0027】
式B-5.6
【0028】
【化7】

【0029】
で表される化合物、
【0030】
式B-5.7
【0031】
【化8】

【0032】
で表される化合物、
【0033】
3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-アミド(化合物B-5.8)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1Hピラゾール-4-カルボン酸(9-イソプロピプ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イル)-アミド(化合物B-5.9)、1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸[2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル]-アミド(化合物B-5.10)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(3',4'-ジクロロ-5-フルオロ-1,1'-ビフェニル-2-イル)-アミド(化合物B-5.11)、N-{2-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]エチル}-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物5.12)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]-アミド(化合物B-5.13)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]-アミド(化合物5.14)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-アミド(化合物B-5.15)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(4'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド(化合物B-5.16)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(2'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド(化合物B-5.17)、及び3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(2'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド(化合物B-5.18)からなる群から選択される殺真菌剤;
【0034】
(B6)アシベンゾラル-S-メチル(acibenzolar-S-methyl)、塩化クロルメコート(chlormequat chloride)、エテホン(ethephon)、塩化メピコート(mepiquat chloride)、及びトリネキサパック-エチル(trinexapc-ethyl)からなる群から選択される植物成長調整物質;
【0035】
(B7)アバメクチン(abamectin)、クロチアニジン(clothianidin)、安息香酸エマメクチン(emamectin benzoate)、イミダクロプリド(imidacloprid)、テフルトリン(tefluthrin)、チアメトキサム(thiamethoxam)、及び式IV
【0036】
【化9】

【0037】
[式中、
Xは、
【0038】
【化10】

から選択される二価の基であり、
【0039】
a)R1は1-位でシクロプロピルにより置換されるシクロプロピル、R2は臭素、R3はメチル、R4はCN、そしてXはX1であり;
【0040】
b)R1はシクロプロピルで置換されるメチル、R2はCF3、R3はメチル、R4はCl、そしてXはX1であり;
【0041】
c)R1は1-位でシクロプロピルにより置換されるシクロプロピル、R2はCF3、R3はメチル、R4はCl、そしてXはX1であり;
【0042】
d)R1は1-位でシクロプロピルにより置換されるシクロプロピル、R2はCF3、R3はメチル、R4はCN、そしてXはX1であり;
【0043】
e)R1は1-位でシクロプロピルにより置換されるシクロプロピル、R2はOCH2CF3、R3はメチル、R4はCN、そしてXはX1であり;
【0044】
f)R1はイソプロピル、R2はメトキシ;R3はメチル、R4は水素、そしてXはX8であり;
【0045】
g)R1はイソプロピル、R2はトリフルオロメチル、R3は塩素、R4は水素、そしてXはX8であり;
【0046】
h)R1はイソプロピル、R2はトリフルオロメチル、R3はメチル、R4は水素、そしてXはX8であり;
【0047】
i)R1はメチル、R2は臭素、R3はメチル、R4はCN、そしてXはX1であり;
【0048】
j)R1はメチル、R2は臭素、R3はメチル、R4はCl、そしてXはX1である]
で表される化合物からなる群から選択される殺虫剤;及び
【0049】
(B8)グリホセート、式V
【0050】
【化11】

【0051】
で表される化合物、ホメサフェン(fomesafen)、及び
【0052】
(B9)式VIa(syn)
【化12】

【0053】
[式中、Ra7はトリフルオロメチル若しくはジフルオロメチルである]
で表されるラセミ化合物;式VIb(anti)
【0054】
【化13】

【0055】
[式中、Ra7はトリフルオロメチル若しくはジフルオロメチルである]
で表されるラセミ混合物;式VIc
【0056】
【化14】

【0057】
で表される、式F-10(syn)及びF-11(anti)で表されるラセミ化合物のエピマー混合物であり、式F-10(syn)で表されるラセミ化合物と式F-11(anti)で表されるラセミ化合物との比率が1000:1〜1:1000であり、Ra7がトリフルオロメチル若しくはジフルオロメチルである化合物;
【0058】
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物;
【0059】
を含む、植物病原体により引き起こされる病害の抑制に適した組成物を含む、植物病原体により引き起こされる病害の抑制に適した新規組成物が、本発明に従い提示される。
【0060】
好ましい組成物は、(A)式I
【0061】
【化15】

【0062】
[式中、はジフルオロメチル若しくはトリフルオロメチルであり、そしてXはクロロ、フルオロ、若しくはブロモである]で表される化合物;並びに
【0063】
(B)以下
(B1)ストロビルリン殺真菌剤、(B2)アゾール殺真菌剤、(B3)モルホリン殺真菌剤、(B4)アニリノピリミジン殺真菌剤、(B4)アニラジン(878)、アルセナート、ベナラキシル(56)、ベナラキシル-M、べノダニル(896)、ベノミル(62)、ベンチアバリカルブ、ベンチアバリカルブ-イソプロピル(68)、ビフェニル(81)、ビテルタノール(84)、ブラスチジジン-S(85)、ボルドー混合物(87)、ボスカリド(88)、ブピリメート(98)、塩化カドミウム、カプタホル(113)、カプタン(114)、カルベンダジム(116)、二硫化炭素(945)、カルボキシン(120)、カルプロパミド(122)、ニオイヒバ油、キノメチオネート(126)、塩素、クロロネブ(139)、クロロタロニル(142)、クロゾリネート(149)、シンナムアルデヒド、銅、炭酸銅アンモニウム、水酸化銅(169)、オクタン酸銅(170)、オレイン酸銅、硫酸銅(87)、シアゾファミド(185)、シクロヘキシミド(1022)、シモキサニル(200)、ジクロフルアニド(230)、ジクロン(1052)、ジクロロプロペン(233)、ジクロシメト(237)、ジクロメジン(239)、ジクロラン(240)、ジエトフェンカルブ(245)、ジフルメトリム(253)、ジメチリモル(1082)、ジメトモルフ(263)、ジノカップ(270)、ジチアノン(279)、ドジン(289)、エジフェンホス(290)、エタボキサム(304)、エチリモル(1133)、エトリジアゾール(321)、ファモキサドン(322)、フェナミドン(325)、フェナミノスルフ(1144)、フェナミホス(326)、フェナリモル(327)、フェンフラム(333)、フェンヘキサミド(334)、フェノキサニル(338)、フェンピクロニル(341)、酢酸フェンチン(347)、塩化フェンチン、水酸化フェンチン(347)、フェルバム(350)、フェリムゾン(351)、フルアジナム(363)、フルジオキソニル(368)、フルスルファミド(394)、フルトラニル(396)、ホルペット(400)、ホルムアルデヒド(404)、ホセチル-アルミニウム(407)、フサリド(643)、フベリダゾール(419)、フララキシル(410)、フラメトピル(411)、フリオジン(1205)、フアザチン(422)、ヘキサクロロベンゼン(434)、ヒメキサゾール、イミノクタジン(459)、ヨードカルブ(3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバメート)、イプロベンホス(IBP)(469)、イプロジオン(470)、イプロバリカルブ(471)、イソプロチオラン(474)、カスガマイシン(483)、マンコゼブ(496)、マネブ(497)、ジメチルジチオカルバミン酸第一マンガン(メタラキシル-M)(517)、メプロニル(510)、塩化第二水銀(511)、水銀、メタラキシル(516)、メタスルホカルブ(528)、メチラム(546)、メトラフェノン、ナバム(566)、ニーム油(疎水性抽出物)、ヌアリモル(587)、オクチリノン(590)、オフラセ(592)、オキサジキシル(601)、オキシン銅(605)、オキソリン酸(606)、オキシカルボキシン(608)、オキシテトラサイクリン(611)、パクロブトラゾール(612)、パラフィン油(628)、パラホルムアルデヒド、ペンシクロン(620)、ペンタクロロニトロベンゼン(716)、ペンタクロロフェノール(623)、ペンチオピラド、ペルフラゾエート、リン酸、ポリオキシン(654)、ポリオキシンD亜鉛塩(654)、重炭酸カリウム、プロベナゾール(658)、プロシミドン(660)、プロパモカルブ(668)、プロピネブ(676)、プロキナジド(682)、プロチオカルブ(1361)、ピラゾホス(693)、ピリフェノックス(703)、ピロキロン(710)、キノキシフェン(715)、キントゼン(PCNB)(716)、シルチオファム(729)、重炭酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ストレプトマイシン(744)、硫黄(754)、TCMTB、テクロフタラム、テクナゼン(TCNB)(767)、チアベンダゾール(790)、チフルザミド(796)、チオファネート(1435)、チオファネート-メチル(802)、チラム(804)、トルクロホス-メチル(808)、トリフルアニド(810)、トリアゾキシド(821)、トリコデルマ・ハルジアヌム(825)、トリシクラゾール(828)、トリホリン(838)、水酸化トリフェニル錫(347)、バリダマイシン(846)、ビンクロゾリン(849)、ジネブ(855)、ジラム(856)、ゾキサミド(857)、1,1-bis(4-クロロフェニル)-2-エトキシエタノール(IUPAC-名)(910)、2,4-ジクロロフェニルベンゼンスルホン酸塩(IUPAC-/Chemical Abstracts-名)(1059)、2-フルオロ-N-メチル-N-1-ナフチルアセタミド(IUPAC-名)(1295)、4-クロロフェニルフェニルスルホン(IUPAC-名)(981)、式B-5.1
【0064】
【化16】

【0065】
で表される化合物、式B-5.2
【0066】
【化17】

【0067】
で表される化合物、式B-5.3
【0068】
【化18】

【0069】
で表される化合物、式B-5.4
【0070】
【化19】

【0071】
で表される化合物、式B-5.5
【0072】
【化20】

【0073】
で表される化合物、式B-5.6
【0074】
【化21】

【0075】
で表される化合物、式B-5.7
【0076】
【化22】

【0077】
で表される化合物、
【0078】
3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-アミド(化合物B-5.8)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1Hピラゾール-4-カルボン酸(9-イソプロピプ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イル)-アミド(化合物B-5.9)、1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸[2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル]-アミド(化合物B-5.10)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(3',4'-ジクロロ-5-フルオロ-1,1'-ビフェニル-2-イル)-アミド(化合物B-5.11)、N-{2-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]エチル}-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物5.12)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]-アミド(化合物B-5.13)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]-アミド(化合物5.14)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-アミド(化合物B-5.15)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(4'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド(化合物B-5.16)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(2'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド(化合物B-5.17)、及び3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(2'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド(化合物B-5.18)からなる群から選択される殺真菌剤;
【0079】
(B6)アシベンゾラル-S-メチル(6)、塩化クロルメコート(137)、エテホン(307)、塩化メピコート(509)、及びトリネキサパック-エチル(841)からなる群から選択される植物成長調整物質;
【0080】
(B7)アバメクチン(1)、クロチアニジン(165)、安息香酸エマメクチン(291)、イミダクロプリド(458)、テフルトリン(769)、チアメトキサム(792)、式B-7.1;
【0081】
【化23】

【0082】
で表される化合物;及び式B-7.2;
【0083】
【化24】

【0084】
で表される化合物;及び
【0085】
(B8)グリホセート(419)
【0086】
からなる群から選択される化合物
【0087】
を含む。
【0088】
成分(A)と組み合わせた成分(B)の使用は、真菌に対する有効性を驚異的に、及び大幅に亢進することがわかった。そしてその逆(作物耐性)同様であった。加えて、本発明に係る方法は、本方法に係る活性物質が単独で使用されるときはそれらに対抗し得るような、より広範な種類の真菌に対して有効である。
【0089】
本発明の更なる側面は、本発明に係る組成物を、有用植物に、それらの生育場所(locus)に、又はそれらの育苗材料に塗布することを含む、植物病原体により引き起こされる有用植物又はそれらの育苗材料の病害を抑制する方法である。好ましいものは、本発明に係る組成物を、有用植物に又はそれらの育成場所に、より好ましくは有用植物に塗布することを含む方法である。更に好ましいものは、本発明に係る組成物を有用植物の育苗材料に塗布することを含む方法である。
【0090】
式Iで表される化合物は、2つの異なる立体異性体が生じ、それらは式II及びIII
【0091】
【化25】

【0092】
で表される2つの単一の鏡像体として記載される。
【0093】
本発明は、全てのそのような立体異性体及びそれらの任意の割合における混合物に及ぶ。本発明において、「式(I)のラセミ化合物」とは、式II及びIIIで表される化合物の混合物を意味する。
【0094】
本発明の好ましい態様は、成分A)としてR1がジフルオロメチルである式(I)で表される化合物を含む組成物により表される。更に好ましい式(I)で表される化合物は;
3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジクロロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.1);3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジフルオロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.2);及び3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジブロモメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.3);
である。
【0095】
置換基Xがクロロ、フルオロ、又はブロモであると表記する場合、それは複数の置換基Xのいずれにおいても同一の置換がなされることを意味する。
【0096】
本発明の好ましい態様は、成分A)としてR1がトリフルオロメチルである式(I)で表される化合物を含む組成物により表される。更に好ましい式(I)で表される化合物は;
1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジクロロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.4);
1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジフルオロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.5);及び
1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジブロモメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.6);
である。
【0097】
本発明の更に好ましい態様は、成分B)としてアゾキシストロビン(azoxystrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、フルジオキソニル、フェンプロピジン(fenpropidin)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、シプロジニル(cyprodinil)、マンジプロパミド(mandipropamid)、クロロタロニル、シプロコナゾール(cyproconazole)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、及びエポキシコナゾールから選択される化合物を含む組成物により表される。
【0098】
本発明に係る特に好ましい組成物は、成分(A)として3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジクロロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.1)及び3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジフルオロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.2)から選択される化合物を含み、そして成分(B)としてアゾキシストロビン、ピコキシストロビン、ビキサフェン(bixafen)、フルジオキソニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フルオピラム(fluopyram)、ジフェノコナゾール、テブコナゾール(tebuconazole)、イプコナゾール(ipconazole)、シプロジニル、マンジプロパミド、クロロタロニル、シプロコナゾール、プロチオコナゾール、プロピコナゾール、及びエポキシコナゾールから選択される化合物を含む。
【0099】
本発明に係る更に一段と好ましい組成物は、成分(A)として3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジクロロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.1)を含み、そして成分(B)としてアゾキシストロビン、ピコキシストロビン、ビキサフェン、フルジオキソニル、フェンプロピジン、ジフェノコナゾール、シプロジニル、マンジプロパミド、クロロタロニル、プロピコナゾール、シプロコナゾール、及びエポキシコナゾールから選択される化合物を含む。
【0100】
本発明に係る更に一段と好ましい組成物は、成分(A)として3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジフルオロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.2)を含み、そして成分(B)としてアゾキシストロビン、ピコキシストロビン、フルジオキソニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルオピラム、ジフェノコナゾール、イプコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、シプロジニル、クロロタロニル、エポキシコナゾール、プロピコナゾール、シプロコナゾール、及びエポキシコナゾールから選択される化合物を含む。
【0101】
式(I)で表される化合物は、以下に記載される反応スキーム1〜3に準拠して調製され得る。
【0102】
【化26】

【0103】
スキーム1に示されるように、R1及びXが上記のものである式(I)で表される化合物は、J.Wang et al. Synlett, 2001 , 1485により記載されるように、-10℃〜室温で、NaN(TMS)2の存在下で、好ましくは無水THF中で、R1が上記のものであり、そしてR'がC1-5アルキルである式(II)で表される化合物と、Xが上記のものである式(III)で表される化合物とを反応させることにより合成され得る。
【0104】
【化27】

【0105】
あるいは、スキーム2に示されるように、Hetがスキーム1に定義されるものであり、R1及びXが上記のものである式(I)に示される化合物は、好ましくは-10〜30℃で、BOP-CI(bis-(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)-ホスフィン酸)等の活性化剤及び2等量のトリエチルアミン等の塩基の存在下で、ジクロロメタン等の溶媒中で、Hetが上記のものである式(II')で表される化合物と、Xが上記のものである式(III)で表されるアニリンとを反応させることにより(例えば、J. Cabre et al, Synthesis 1984, 413において記載される)、又は、
1等量のトリエチルアミン若しくは炭酸(又は重炭酸)ナトリウム(又はカリウム)等の塩基の存在下で、ジクロロメタン、酢酸エチル、若しくはN,N-ジメチルホルムアミド等の溶媒中で、Hetが上記のものであり、そしてQがクロロ、フルオロ、若しくはブロモである式(II'')で表される化合物と、Xが上記のものである式(III)で表されるアニリンとを反応させることにより調製され得る。式(II'')で表される化合物は、式(II')で表される化合物を、トルエン、ジクロロメタン、又はアセトニトリル等の溶媒中で、塩化チオニル、臭化チオニル、塩化オキサリル、ホスゲン、SF4/HF、DAST(三フッ化(ジエチルアミノ)硫黄)、又はDeoxo-Fluor(登録商標)(三フッ化[bis(2-メトキシエチル)アミノ]硫黄)等のハロゲン化剤で処理することにより収得される。
【0106】
前記化合物(II)及び(II')は周知の化合物であり、そして前記化学文献に記載されるように調製され得て、又は商業的供給源から収得される。前記化合物(III)は新規化合物であり、そしてスキーム3の記載を参照して調製され得る。
【0107】
【化28】

【0108】
スキーム3に示されるように、式(III)で表される化合物は、ニトロ化合物(E)、(F)、及び(G)に対しBechamp還元を行うことにより、又は例えば選択的接触水素化等の他の確立された方法を行うことにより調製され得る。
【0109】
Xがクロロ、ブロモ、又はフルオロである前記9-ジハロメチリデン-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン(E)は、H-D. Martin et al, Chem. Ber. 118, 2514 (1985)、S.Hayashi et al, Chem. Lett. 1979, 983、又はM. Suda, Tetrahedron Letters, 22, 1421 (1981)に記載された手順に従い、又はそれらを模倣して、ケトン(D)を、R'''がトリフェニル、トリC1-4アルキル、又はトリジメチルアミンであり、そしてXがハロである、in situで生産されたジハロメチリデンホスホランR'''3P=C(R4)R5でWittigオレフィン化することにより収得され得る。
【0110】
式(I)で表される化合物は、実施例H1〜H7に記載されているようにして調製され得る。
【実施例】
【0111】
実施例1
本実施例は、1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジクロロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.4):
【0112】
【化29】

【0113】
の調製を例示する。
【0114】
ジクロロメタン(10ml)中の9-ジクロロメチレン-3-アミノ-ベンゾノルボルネン(175mg、0.729mmol、実施例6に記載の手順で調製される)を、bis-(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)-ホスフィン酸クロリド(278mg、1.09mmol、1.5eq)及びトリエチルアミン(184 mg、1.821mmol、2.5eq)の存在下で、1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-カルボン酸(170mg、0.874mmol、1.2 eq)と、常温で、23時間攪拌して反応させた。前記反応溶液は、飽和重炭酸ナトリウム溶液と飽和食塩水で抽出され、硫酸ナトリウムで乾燥され、そして酢酸エチル-ヘキサン-(1:1)中のシリカゲルで精製された。210mg(理論値の69%)の1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-カルボン酸(9-ジクロロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミド(化合物A-1.4、m.p.179-1810C)が収得された。
【0115】
実施例2
本実施例は、9-(3-ペンチリデン)-5-ニトロ-ベンゾノルボルナジエン:
【0116】
【化30】

【0117】
の調製を例示する。
【0118】
よく攪拌されたジメトキシエタン中の亜硝酸イソペンチルに、25mlのジメトキシエタン中に溶解した、6-ニトロアントランラニル酸(2.76g、1eq)と6,6-ジエチルフルベン(純度79%で6.45g、2.5eq)が、58℃で、8分以内に滴下され、その間に温度が67℃まで上昇した。30分後、前記暗色の反応混合物は濃縮され、そしてヘキサン-酢酸エチル-(20:1)中のシリカゲルで精製され、所望の生産物が3.02g(78%)の常温で固体(m.p.60〜610C)の油脂として得られた。
【0119】
実施例3
本実施例は、9-(-3-ペンチリデン)-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン:
【0120】
【化31】

【0121】
の調製を例示する。
【0122】
HTF(70ml)中の9-(3-ペンチリデン)-5-ニトロ-ベンゾノルボルナリデン(7.97g、実施例2に記載の手順で調製される)が、20℃で、(PPh3)3Cl(ウィルキンソン触媒;0.8g)の存在下で水素化された。1等量の水素が取り込まれた後、前記反応は停止された。酢酸エチル-ヘキサン-(100:2)中のシリカゲルで、粗い濃縮及び濾過が行われ、所望の生産物が、室温で固体の状態を維持する(m.p.69〜560C)油脂(7.90g)として得られた。
【0123】
実施例4
本実施例は、9-オキソ-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン:
【0124】
【化32】

【0125】
の調製を例示する。
【0126】
ジクロロメタン(300ml)及びメタノール(5ml)中に溶解した9-(3-ペンチリデン)-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン(7.0g、27.2mmol;実施例3に記載される手順で調製される)が、不変の青色が観察されるまで(約15分後)、-70℃でオゾン化された(2.8 I 02/min、100ワット、9.7g O3/hに相当する)。前記反応混合物は、窒素ガスで洗浄された。トリフェニルホスフィン(8.4g、32.03mmol、1.18eq)が添加され、そしてその温度は、20〜25℃まで上昇された。前記溶媒の蒸発後、その残留物は、ヘキサン-EtOAc-3:1中のシリカゲルで精製され、5.2gの化合物36.01が得られた。(m.p. 112〜114℃)
【0127】
実施例5
本実施例は、9-ジフルオロメチリデン-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン
【0128】
【化33】

【0129】
の調製を例示する。
【0130】
0℃のTHF中のジブロモジフルオロメタン(6.30g、30mmol)の溶液(50ml)に、THF中のtris-(ジメチルアミノ)-ホスファン(97%で10.1g、11.2mlに相当する)が、20分以内に添加された。室温で1時間撹拌された後、得られた懸濁物には、9-オキソ-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン(6.10g、30mmol;実施例4に記載の手順で調製される)のTHF溶液(20ml)が、25分以内に滴下され、その後21時間撹拌された。前記懸濁物は、氷水に注ぎ込まれ、そして酢酸エチルで抽出された。酢酸エチル-ヘキサン-(1:4)中のシリカゲルによる精製を経て、4.675gの9-ジフルオロメチリデン-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン(m.p.99〜101℃)が得られた。
【0131】
実施例6
本実施例は、9-ジクロロメチリデン-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン
【0132】
【化34】

【0133】
の調製を例示する。
【0134】
乾燥四塩化炭素(5.9g、33mmol)は、ジクロロメタン(30ml)中のトリフェニルホスフィン(14.46g、55.1mmol)と、室温で1時間反応させられた。ジクロロメタン(10ml)中の9-オキソ-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン(5.60g、27.56mmol;実施例4に記載される手順で調製される)が滴下され、そして室温で20時間撹拌された。水性ワークアップ(Aqueous work-up)(氷水)の後、ジクロロメタンで抽出され、その粗生産物は、酢酸エチル-ヘキサン-(1:4)中のシリカゲルで精製され、所望の9-ジクロロメチリデン-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン(1.83g;m.p.136-137℃)が収得された。幾らかの開始材料(4.06g)は、回収された。
【0135】
実施例7
本実施例は、9-ジブロモエチリデン-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン
【0136】
【化35】

【0137】
の調製を例示する。
【0138】
四臭化炭素(98%で4.66g、13.8mmol)を、ジクロロメタン(50ml)中のトリフェニルホスフェン(7.23g、27.6mmol)と、攪拌しながら、室温で50分反応させた。ジクロロメタン(10ml)中の9-オキソ-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン(2.8g、13.8mmol;実施例4に記載された手順により調製される)が滴下され、そして室温で一昼夜撹拌された。水性ワークアップ(氷水)及びジクロロメタンによる抽出の後、粗抽出物がカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル-ヘキサン-(1:9))にかけられ、所望の生産物である9-ジブロモメチリデン-5-ニトロ-ベンゾノルボルネン(2.1g;m.p.153〜155℃)が得られた。
【0139】
表1
表1は、融点及びNMRデータを示す。特段指定されていない限り、式(I)で表される化合物の溶媒は、全てCDCI3である。本表において、温度はセルシウスで表記され、「NMR」は核磁気共鳴スペクトルを意味し、そして以下の略語が使用される。
【0140】
【表1】

【0141】
前記成分(B)は、既知のものである。成分(B)が、"The Pesticide Manual" [The Pesticide Manual - A World Compendium; Thirteenth Edition; Editor: C. D. S. Tomlin; The British Crop Protection Council]に含まれる場合、それらは上記マニュアル中において、特定の成分(B)に対して丸括弧付きで与えられる登録番号の下に記載される。例えば、化合物「アバメクチン」は、登録番号(1)の下に記載される。成分(B)の殆どは、上記において、いわゆる「一般名」、関連する「ISO一般名」、又は個々のケースにおいて使用されるもう1つの「一般名」で称されている。その表示が「一般名」でないときは、代わりに使用されている表示の種類は、特定の成分(B)に対して丸括弧付きで与えられる。この場合、IUPAC名、IUPAC/Chemical Abstracts名、「化学名」、「伝統名(traditional name)」、「化合物名」、若しくは「開発コード」が使用され、又はいずれの表にも「一般名」でないものが使用されているときは、「代替名(alternative name)」が採用される。
【0142】
以下の成分B):アルジモルフ(CAS 91315-15-0);アルセネート(CAS 1327-53-3);ベナラキシル-M (CAS 98243-83-5);ベンチアバリカルブ(CAS 413615-35-7);塩化カドミウム(CAS 10108-64-2);ニオイヒバ油 (CAS 8007-20-3);塩素(CAS 7782-50-5);シンナムアルデヒド(CAS: 104-55-2);炭酸銅アンモニウム(CAS 33113-08-5);オレイン酸アンモニウム(CAS 1120-44-1);ヨードカルブ(3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバメート)(CAS 55406-53-6);ヒメキサゾール(CAS 10004-44-1); ジメチルジチオカルバミン酸第一マンガン(CAS 15339-36-3);水銀(CAS 7487-94-7;21908-53-2;7546-30-7);メトラフェノン(CAS 220899-03-6); ニーム油(疎水性抽出物)(CAS 8002-65-1);オリザストロビンCAS 248593-16-0);パラホルムアルデヒド(CAS 30525-89-4);ペンチオピラド(CAS 183675-82-3);リン酸(CAS 7664-38-2);重炭酸カリウム(CAS 298-14-6); 重炭酸ナトリウム(CAS 144-55-8);二酢酸ナトリウム(CAS 127-09-3); プロピオン酸ナトリウム(CAS 137-40-6);TCMTB(CAS 21564-17-0);及びトリフルアニド(CAS 731-27-1)
は、CAS-Reg. No.の下に登録されている。
【0143】
化合物B-1.1(「エネストロビン」)は、EP-0-936-213に記載され;化合物B-3.1(「フルモルフ」)は、US-6,020,332、CN-1-167-568、CN-1-155-977及びEP-0-860-438に記載され;化合物B-5.1(「マンジプロパミド」)は、WO 01/87822に記載され;化合物 B-5.2は、WO 98/46607に記載され;化合物 B-5.3(「フルオピコリド」)は、WO 99/42447に記載され;化合物 B-5.4(「シフルフェナミド」)は、WO 96/19442に記載され;化合物 B-5.5は、WO 99/14187に記載され;化合物 B-5.6(「ピリベンカルブ」)は、CAS-Reg. No. 325156-49-8の下に登録され;化合物B-5.7(「アミスルブロム」)又は「アンブロムドール」)は、CAS-Reg. No. 348635-87-0)の下に登録され;化合物B-5.8(3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)アミド)は、WO 03/74491に記載され;化合物B-5.9(3-ジフルオロメチル-メチル-1H-ピラゾール-カルボン酸(9-イソプロピプ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イル)-アミド)は、WO 04/35589及びWO 06/37632に記載され;化合物B-5.10(1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸[2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル]-アミド)は、WO 03/10149に記載され;化合物B-5.11(3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(3',4'-ジクロロ-5-フルオロ-1,1'-ビフェニル-2-イル)-アミド;「ビキサフェン」)は、CAS-Reg. No.: 581809-46-3の下に登録され、そしてWO 03/70705に記載され;化合物B-5.12(N-{2-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]エチル}-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド;「フルオピラム」)は、CAS-Reg. No: 658066-35-4の下に登録され、そしてWO 04/16088に記載され;化合物B-5.13、B-5.14、及びB-5.15は、WO 07/17450に記載され;化合物B-5.16、B-5.17、及びB-5.18は、WO 06/120219に記載される;式IVで表される化合物は、例えば、WO 04/067528、WO 2005/085234、WO 2006/111341、WO 03/015519、WO 2007/020050、WO 2006/0401 13、及びWO 2007/093402に記載される。式VIa、VIb、及びVIcで表される化合物は、WO 04/35589及びPCT/EP2005/010755に記載される。ホメサフェンは、CAS-Reg. No. 72178-02-0の下に登録される。
【0144】
成分(B)として特に適切な化合物の例は、以下のP群から選択される化合物である:
P群:本発明に係る組成物中の成分(B)として特に適切な化合物:
アゾキシストロビン(47)、ジモキシストロビン(226)、フルオキサストロビン
(382)、クレゾキシム-メチル(485)、メトミノストロビン(551)オリザストロビン、ピコキシストロビン(647)、ピラクロストロビン(690);トリフロキシストロビン(832)式B-1.1
【0145】
【化36】

【0146】
で表される化合物から選択されるストロビルリン殺真菌剤;
アザコナゾール(40)、ブロムコナゾール(96)、シプロコナゾール(207)、ジフェノコナゾール(247)、ジニコナゾール(267)、ジニコナゾール-M(267)、エポキシコナゾール(298)、フェンブコナゾール(329)、フルキンコナゾール(385)、フルシラゾール(393)、フルトリアホル(397)、ヘキサコナゾール(435)、イマザリル(449)、イミベンコナゾール(457)、イプコナゾール(468)、メトコナゾール(525)、マイクロブタニル(564)、オキシポコナゾール(607)、ペフラゾエート(618)、ペンコナゾール(619)、プロクロラズ(659)、プロピコナゾール(675)、プロチオコナゾール(685)、シメコナゾール(731)、テブコナゾール(761)、テトラコナゾール(778)、トリアジメホン(814)、トリアジメノール(815)、トリフルミゾール(834)、トリチコナゾール(842)、ジクロブトラゾール(1068)、エタコナゾール(1129)、フルコナゾール(1198)、フルコナゾール- cis(1199)、及びキノコナゾール(1378)から選択されるアゾール殺真菌剤;
アルジモルフ、ドデモルフ(288)、フェンプロピモルフ(344)、トリデモルフ(830)、フェンプロピジン(343)、スピロキサミン(740)、ピペラリン(648)、及び式B-3.1
【0147】
【化37】

【0148】
で表される化合物から選択されるモルホリン殺真菌剤;
シプロジニル(208)、メパニピリム(508)、及びピリメタニル(705)から選択されるアニリノ-ピリミジン殺真菌剤;
アニラジン(878)、アルセネート、ベナラキシル(56)、ベナラキシル-M、べノダニル(896)、ベノミル(62)、ベンチアザリカルブ、ベンチアザリカルブ-イソプロピル(68)、ビフェニル(81)、ビテルタノール(84)、ブラスチシジン-S(85)、ボルドー混合物(87)、ボスカリド(88)、ブピリメート(98)、塩化カドミウム、カプタホル(113)、カプタン(114)、カルベンダジム(116)、二硫化炭素(945)、カルボキシン(120)、カルプロパミド(122)、ニオイヒバ油、キノメチオネート(126)、塩素、クロロネブ(139)、クロロタロニル(142)、クロゾリネート(149)、シンナムアルデヒド、銅、炭酸銅アンモニウム、水酸化銅(169)、オクタン酸銅(170)、オレイン酸銅、硫酸銅(87)、シアゾファミド(185)、シクロヘキシミド(1022)、シモキサニル(200)、ジクロフルアニド(230)、ジクロン(1052)、ジクロロプロペン(233)、ジクロシメト(237)、ジクロメジン(239)、ジクロラン(240)、ジエトフェンカルブ(245)、ジフルメトリム(253)、ジメチリモル(1082)、ジメトモルフ(263)、ジノカップ(270)、ジチアノン(279)、ドジン(289)、エジフェンホス(290)、エタボキサム(304)、エチリモル(1133)、エトリジアゾール(321)、ファモキサドン(322)、フェナミドン(325)、フェナミノスルフ(1144)、フェナミホス(326)、フェナリモル(327)、フェンフラム(333)、フェンヘキサミド(334)、フェノキサニル(338)、フェンピクロニル(341)、酢酸フェンチン(347)、塩化フェンチン、水酸化フェンチン(347)、フェルバム(350)、フェリムゾン(351)、フルアジナム(363)、フルジオキソニル(368)、フルスルファミド(394)、フルトラニル(396)、ホルペット(400)、ホルムアルデヒド(404)、ホセチル-アルミニウム(407)、フサリド(643)、フベリダゾール(419)、フララキシル(410)、フラメトピル(411)、フリオジン(1205)、フアザチン(422)、ヘキサクロロベンゼン(434)、ヒメキサゾール、イミノクタジン(459)、ヨードカルブ(3-ヨード-2-プロピニルブチルカルバメート)、イプロベンホス(IBP)(469)、イプロジオン(470)、イプロバリカルブ(471)、イソプロチオラン(474)、カスガマイシン(483)、マンコゼブ(496)、マネブ(497)、ジメチルジチオカルバミン酸第一マンガン(メタラキシル-M)(517)、メプロニル(510)、塩化第二水銀(511)、水銀、メタラキシル(516)、メタスルホカルブ(528)、メチラム(546)、メトラフェノン、ナバム(566)、ニーム油(疎水性抽出物)、ヌアリモル(587)、オクチリノン(590)、オフラセ(592)、オキサジキシル(601)、オキシン銅(605)、オキソリン酸(606)、オキシカルボキシン(608)、オキシテトラサイクリン(611)、パクロブトラゾール(612)、パラフィン油(628)、パラホルムアルデヒド、ペンシクロン(620)、ペンタクロロニトロベンゼン(716)、ペンタクロロフェノール(623)、ペンチオピラド、ペルフラゾエート、リン酸、ポリオキシン(654)、ポリオキシンD亜鉛塩(654)、重炭酸カリウム、プロベナゾール(658)、プロシミドン(660)、プロパモカルブ(668)、プロピネブ(676)、プロキナジド(682)、プロチオカルブ(1361)、ピラゾホス(693)、ピリフェノックス(703)、ピロキロン(710)、キノキシフェン(715)、キントゼン(PCNB)(716)、シルチオファム(729)、重炭酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ストレプトマイシン(744)、硫黄(754)、TCMTB、テクロフタラム、テクナゼン(TCNB)(767)、チアベンダゾール(790)、チフルザミド(796)、チオファネート(1435)、チオファネート-メチル(802)、チラム(804)、トルクロホス-メチル(808)、トリフルアニド(810)、トリアゾキシド(821)、トリコデルマ・ハルジアヌム(825)、トリシクラゾール(828)、トリホリン(838)、水酸化トリフェニル錫(347)、バリダマイシン(846)、ビンクロゾリン(849)、ジネブ(855)、ジラム(856)、ゾキサミド(857)、1,1-bis(4-クロロフェニル)-2-エトキシエタノール(IUPAC-名)(910)、2,4-ジクロロフェニルベンゼンスルホン酸塩(IUPAC-/Chemical Abstracts-名)(1059)、2-フルオロ-N-メチル-N-1-ナフチルアセタミド(IUPAC-名)(1295)、4-クロロフェニルフェニルスルホン(IUPAC-名)(981)、式B-5.1で表される化合物、式B-5.2で表される化合物、式B-5.3で表される化合物、式B-5.4で表される化合物、式B-5.5で表される化合物、式B-5.6で表される化合物、式B-5.7で表される化合物、化合物B-5.8、化合物B-5.9、化合物B-5.10、化合物B-5.11、化合物B-5.12、化合物B-5.13、化合物B-5.14、化合物B-5.15、化合物B-5.16、化合物B-5.17、及び化合物B-5.18からなる群から選択される殺真菌剤;
アシベンゾラル-S-メチル(6)、塩化クロルメコート(137)、エテホン(307)、塩化メピコート(509)、及びトリネキサパック-エチル(841)からなる群から選択される植物成長調整物質;
アバメクチン(1)、クロチアニジン(165)、安息香酸エマメクチン(291)、イミダクロプリド(458)、テフルトリン(769)、チアメトキサム(792)、及びグリホセート(419)、式V
【0149】
【化38】

【0150】
で表される化合物、ホメサフェン、及び(B9)式VIa(syn)
【0151】
【化39】

【0152】
[式中、
Ra7はトリフルオロメチル又はジフルオロメチルである]
で表されるラセミ化合物;式VIb(anti)
【0153】
【化40】

【0154】
[式中、
Ra7はトリフルオロメチル又はジフルオロメチルである]
で表されるラセミ混合物;式F-10(syn)及びF-11(anti)で表されるラセミ化合物のエピマー混合物であり、式F-10(syn)で表されるラセミ化合物と式F-11(anti)で表されるラセミ化合物との比率が1000:1〜1:1000であり、そしてRa7がトリフルオロメチル若しくはジフルオロメチルである、式VIc
【0155】
【化41】

【0156】
で表される化合物
からなる群から選択される殺虫剤。
【0157】
成分(B)として特に適切な化合物の更なる例は、以下のQ群から選択される;
Q群:本発明に係る組成物中の成分(B)として特に適切な化合物:
アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレゾキシム-メチル、メトミノストロビン、オリザストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン;トリフロキシストロビン、及び式B-1.1からなる群から選択されるストロビルリン殺真菌剤;
アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホル、ヘキサコナゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、オキシポコナゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール、トリチコナゾール、ジクロブトラゾール、エタコナゾール、フルコナゾール、フルコナゾール-cis、及びキノコナゾールからなる群から選択されるアゾート殺真菌剤;
アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン、ピペラリン、及び式B-3.1で表される化合物;
シプロジニル、メパニピリム、及びピリメタニルからなる群から選択されるアニリノ-ピリミジン殺真菌剤;
ベナラキシル、ベナラキシル-M、ベノミル、ビテルタノール、ボスカリド、カプタン、カルボキシン、カルプロパミド、クロロタロニル、銅、シアゾファミド、シモキサニル、ジエトフェンカルブ、ジチアノン、ファモキサドン、フェナミドン、フェンヘキサミド、フェノキシカルブ、フェンピクロニル、フルアジナム、フルジオキソニル、フルトラニル、ホルペット、グアザチン、ヒメキサゾール、イプロジオン、ルフェヌロン、マンコゼブ、メタラキシル、メフェノキサム、メトラフェノン、ヌアリモル、パクロブトラゾール、ペンサイクロ(登録商標)ン、ペンチオピラド、プロシミドン、プロキナジド、ピロキロン、キノキシフェン、シルチオファム、硫黄、チアベンダゾール、チラム、トリアゾキシド、トリシクラゾール、式5.1で表される化合物、式5.2で表される化合物、式5.3で表される化合物、式5.4で表される化合物、式5.5で表される化合物、式5.6で表される化合物、式5.7で表される化合物、式5.8で表される化合物、式5.9で表される化合物、式5.10で表される化合物、及び式5.12で表される化合物からなる分から選択される殺真菌剤;アシベンゾラル-S-メチル、塩化クロルメコート、エテホン、塩化メピコート、及びトリネキサパック-エチルから選択される植物生長調製剤;
アバメクチン、安息香酸エマメクチン、テフルトリン、チアメトキサム、及びグリホセート、式V
【0158】
【化42】

【0159】
で表される化合物、ホメサフェン、及び(B9)式VIa(syn)
【0160】
【化43】

【0161】
[式中、
Ra7はトリフルオロメチル又はジフルオロメチルである]
で表されるラセミ化合物;式VIb(anti)
【0162】
【化44】

【0163】
[式中、
Ra7はトリフルオロメチル又はジフルオロメチルである]
で表されるラセミ混合物;式F-10(syn)及びF-11(anti)で表されるラセミ化合物のエピマー混合物であり、式F-10(syn)で表されるラセミ化合物と式F-11(anti)で表されるラセミ化合物との比率が1000:1〜1:1000であり、そしてRa7がトリフルオロメチル若しくはジフルオロメチルである、式VIc
【0164】
【化45】

【0165】
で表される化合物
からなる群から選択される殺虫剤。
【0166】
本文全体において、「組成物」という表現は、例えば単一の「調合済み」形態、「タンク混合」のような、単一の活性含有成分の隔離された複数の製剤から作られる組合せ噴霧混合物、及び、連続式で、即ち数時間若しくは数日といった適度に短い期間で順々に塗布されるときの単一の有効成分の組合せ使用等における、成分(A)及び(B)の様々な混合物又は組み合わせを表す。成分(A)及び(B)を塗布する順序は、本発明が機能するために本質的ではない。
【0167】
また、本発明に係る組成物は、例えば、植物病原体により引き起こされる病害の抑制範囲を拡大することが求められるときは、1つ以上の活性成分(B)を含み得る。例えば、農業的実施においては、成分(A)と2つ又は3つの成分(B)を組み合わせることが有利であり得る。一例として、式(I)で表される化合物、アゾキシストロビン、及びシプロコナゾールを含む組成物が挙げられる。
【0168】
3つの有効成分を含む本発明に係る組成物の更なる例としては、態様E1及びE2として定義される:
【0169】
態様E1:
「TX1」という用語は:「化合物A-1.1+P群から選択される1つの化合物」を意味する。
ジモキシストロビン+TX1、フルオキサストロビン+TX1、クレゾキシム-メチル+TX1、メトミノストロビン+TX1、オリザストロビン+TX1、ピコキシストロビン+TX1、ピラクロストロビン+TX1、トリフロキシストロビン+TX1、式B-1.1で表される化合物+TX1、
アザコナゾール+TX1、ブロムコナゾール+TX1、シプロコナゾール+TX1、ジフェノコナゾール+TX1、ジニコナゾール+TX1、ジニコナゾール-M+TX1、エポキシコナゾール+TX1、フェンブコナゾール+TX1、フルキンコナゾール+TX1、フルシラゾール+TX1、フルトリアホル+TX1、ヘキサコナゾール+TX1、イマザリル+TX1、イミベンコナゾール+TX1、イプコナゾール+TX1、メトコナゾール+TX1、マイクロブタニル+TX1、オキシポコナゾール+TX1、ペフラゾエート+TX1、ペンコナゾール+TX1、プロクロラズ+TX1、プロピコナゾール+TX1、プロチオコナゾール+TX1、シメコナゾール+TX1、テブコナゾール+TX1、テトラコナゾール+TX1、トリアジメホン+TX1、トリアジメノール+TX1、トリフルミゾール+TX1、トリチコナゾール+TX1、ジクロブトラゾール+TX1、エタコナゾール+TX1、フルコナゾール+TX1、フルコナゾール-cis+TX1、及びキノコナゾール+TX1、アルジモルフ+TX1、ドデモルフ+TX1、フェンプロピモルフ+TX1、トリデモルフ+TX1、フェンプロピジン+TX1、スピロキサミン+TX1、ピペラリン+TX1、式B-3.1で表される化合物+TX1、シプロジニル+TX1、メパニピリム+TX1、ピリメタニル+TX1、ベナラキシル+TX1、ベナラキシル-M+TX1、ベノミル+TX1、ビテルタノール+TX1、ボスカリド+TX1、カプタン+TX1、カルボキシン+TX1、カルプロパミド+TX1、クロロタロニル+TX1、銅+TX1、シアゾファミド+TX1、シモキサニル+TX1、ジエトフェンカルブ+TX1、ジチアノン+TX1、ファモキサドン+TX1、フェナミドン+TX1、フェンヘキサミド+TX1、フェノキシカルブ+TX1、フェンピクロニル+TX1、フルアジナム+TX1、フルジオキソニル+TX1、フルトラニル+TX1、ホルペット+TX1、グアザチン+TX1、ヒメキサゾール+TX1、イプロジオン+TX1、ルフェヌロン+TX1、マンコゼブ+TX1、メタラキシル+TX1、メフェノキサム+TX1、メトラフェノン+TX1、ヌアリモル+TX1、パクロブトラゾール+TX1、ペンサイクロ(登録商標)ン+TX1、ペンチオピラド+TX1、プロシミドン+TX1、プロキナジド+TX1、ピロキロン+TX1、キノキシフェン+TX1、シルチオファム+TX1、硫黄+TX1、チアベンダゾール+TX1、チラム+TX1、トリアゾキシド+TX1、トリシクラゾール+TX1、式5.1で表される化合物+TX1、式5.2で表される化合物+TX1、式5.3で表される化合物+TX1、式5.4で表される化合物+TX1、式5.5で表される化合物+TX1、式5.6で表される化合物+TX1、式5.7で表される化合物+TX1、式5.8で表される化合物+TX1、式5.9で表される化合物+TX1、式5.10で表される化合物+TX1、及び式5.12で表される化合物+TX1、アシベンゾラル-S-メチル+TX1、塩化クロルメコート+TX1、エテホン+TX1、塩化メピコート+TX1、及びトリネキサパック-エチル+TX1、アバメクチン+TX1、安息香酸エマメクチン+TX1、テフルトリン+TX1、チアメトキサム+TX1、及びグリホセート+TX1が挙げられる。
【0170】
態様E2:
「TX2」という用語は:「化合物A-1.2+P群から選択される1つの化合物」を意味する。
ジモキシストロビン+TX2、フルオキサストロビン+TX2、クレゾキシム-メチル+TX2、メトミノストロビン+TX2、オリザストロビン+TX2、ピコキシストロビン+TX2、ピラクロストロビン+TX2、トリフロキシストロビン+TX2、式B-1.1で表される化合物+TX2、
アザコナゾール+TX2、ブロムコナゾール+TX2、シプロコナゾール+TX2、ジフェノコナゾール+TX2、ジニコナゾール+TX2、ジニコナゾール-M+TX2、エポキシコナゾール+TX2、フェンブコナゾール+TX2、フルキンコナゾール+TX2、フルシラゾール+TX2、フルトリアホル+TX2、ヘキサコナゾール+TX2、イマザリル+TX2、イミベンコナゾール+TX2、イプコナゾール+TX2、メトコナゾール+TX2、マイクロブタニル+TX2、オキシポコナゾール+TX2、ペフラゾエート+TX2、ペンコナゾール+TX2、プロクロラズ+TX2、プロピコナゾール+TX2、プロチオコナゾール+TX2、シメコナゾール+TX2、テブコナゾール+TX2、テトラコナゾール+TX2、トリアジメホン+TX2、トリアジメノール+TX2、トリフルミゾール+TX2、トリチコナゾール+TX2、ジクロブトラゾール+TX2、エタコナゾール+TX2、フルコナゾール+TX2、フルコナゾール-cis+TX2、及びキノコナゾール+TX2、アルジモルフ+TX2、ドデモルフ+TX2、フェンプロピモルフ+TX2、トリデモルフ+TX2、フェンプロピジン+TX2、スピロキサミン+TX2、ピペラリン+TX2、式B-3.1で表される化合物+TX2、シプロジニル+TX2、メパニピリム+TX2、ピリメタニル+TX2、ベナラキシル+TX2、ベナラキシル-M+TX2、ベノミル+TX2、ビテルタノール+TX2、ボスカリド+TX2、カプタン+TX2、カルボキシン+TX2、カルプロパミド+TX2、クロロタロニル+TX2、銅+TX2、シアゾファミド+TX2、シモキサニル+TX2、ジエトフェンカルブ+TX2、ジチアノン+TX2、ファモキサドン+TX2、フェナミドン+TX2、フェンヘキサミド+TX2、フェノキシカルブ+TX2、フェンピクロニル+TX2、フルアジナム+TX2、フルジオキソニル+TX2、フルトラニル+TX2、ホルペット+TX2、グアザチン+TX2、ヒメキサゾール+TX2、イプロジオン+TX2、ルフェヌロン+TX2、マンコゼブ+TX2、メタラキシル+TX2、メフェノキサム+TX2、メトラフェノン+TX2、ヌアリモル+TX2、パクロブトラゾール+TX2、ペンサイクロ(登録商標)ン+TX2、ペンチオピラド+TX2、プロシミドン+TX2、プロキナジド+TX2、ピロキロン+TX2、キノキシフェン+TX2、シルチオファム+TX2、硫黄+TX2、チアベンダゾール+TX2、チラム+TX2、トリアゾキシド+TX2、トリシクラゾール+TX2、式5.1で表される化合物+TX2、式5.2で表される化合物+TX2、式5.3で表される化合物+TX2、式5.4で表される化合物+TX2、式5.5で表される化合物+TX2、式5.6で表される化合物+TX2、式5.7で表される化合物+TX2、式5.8で表される化合物+TX2、式5.9で表される化合物+TX2、式5.10で表される化合物+TX2、及び式5.12で表される化合物+TX2、アシベンゾラル-S-メチル+TX2、塩化クロルメコート+TX2、エテホン+TX2、塩化メピコート+TX2、及びトリネキサパック-エチル+TX2、アバメクチン+TX2、安息香酸エマメクチン+TX2、テフルトリン+TX2、チアメトキサム+TX2、及びグリホセート+TX2が挙げられる。
【0171】
前記態様E1及びE2は、3つの有効成分を含む本発明に係る組成物を定義する。前記態様において、P群から選択される混合のパートナーは、その他の記載される混合のパートナーと異なるものでなければならない。例えば、組成物「シプロコナゾール+TX1」は、有効成分として、シプロコナゾール、化合物A-1.1+P群から選択される1つの化合物を含む組成物を意味する。この組成物において、P群から選択される化合物は、シプロコナゾールとは異なる。
【0172】
以下の組成物は、好ましい:
【0173】
(A)化合物A-1.1、及び(B)P群から選択される化合物を含む組成物。そのような組成物の一例として、化合物A-1.1、及びPの最初の化合物、即ちアゾキシストロビンを含む組成物が挙げられる。
(A)化合物A-1.1、及び(B)Q群から選択される化合物を含む組成物。そのような組成物の一例として、化合物A-1.1、及びP群の第二の化合物、即ちジモキシストロビンを含む組成物が挙げられる。
(A)化合物A-1.1、及び(B)ストロビルリン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.1、及び(B)アゾール殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.1、及び(B)モルホリン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.1、及び(B)アニリノピリミジン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.1、及び式B-7.1で表される殺虫剤を含む組成物。
(A)化合物A-1.1、及び(B)グリホセート含む組成物。
【0174】
(A)化合物A-1.1、並びにアゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホル、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、フェンプロピジン、シプロジニル、クロロタロニル、ジチアノン、フルアジナム、フルジオキソニル、メトラフェノン、化合物B-5.1、及び化合物B-5.4から選択される殺真菌剤を含む組成物。
【0175】
(A)化合物A-1.1、並びにアゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホル、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、及びクロロタロニルから選択される殺真菌剤を含む組成物。
【0176】
(A)化合物A-1.2、及び(B)P群から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.2、及び(B)Q群から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.2、及び(B)ストロビルリン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.2、及び(B)アゾール殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.2、及び(B)モルホリン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.2、及び(B)アニリノピリミジン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.2、及び式B-7.1で表される殺虫剤を含む組成物。
(A)化合物A-1.2、及び(B)グリホセート含む組成物。
【0177】
(A)化合物A-1.2、並びにアゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホル、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、フェンプロピジン、シプロジニル、クロロタロニル、ジチアノン、フルアジナム、フルジオキソニル、メトラフェノン、化合物B-5.1、及び化合物B-5.4から選択される殺真菌剤を含む組成物。
【0178】
(A)化合物A-1.2、並びにアゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホル、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、及びクロロタロニルから選択される殺真菌剤を含む組成物。
【0179】
(A)化合物A-1.3、及び(B)P群から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.3、及び(B)Q群から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.3、及び(B)ストロビルリン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.3、及び(B)アゾール殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.3、及び(B)モルホリン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.3、及び(B)アニリノピリミジン殺真菌剤から選択される化合物を含む組成物。
(A)化合物A-1.3、及び式B-7.1で表される殺虫剤を含む組成物。
(A)化合物A-1.3、及び(B)グリホセート含む組成物。
【0180】
(A)化合物A-1.3、並びにアゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホル、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、フェンプロピジン、シプロジニル、クロロタロニル、ジチアノン、フルアジナム、フルジオキソニル、メトラフェノン、化合物B-5.1、及び化合物B-5.4から選択される殺真菌剤を含む組成物。
【0181】
(A)化合物A-1.3、並びにアゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホル、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、及びクロロタロニルから選択される殺真菌剤を含む組成物。
【0182】
(A)化合物A-1.4、及び(B)P群から選択される化合物を含む組成物。
【0183】
(A)化合物A-1.5、及び(B)P群から選択される化合物を含む組成物。
【0184】
(A)化合物A-1.6、及び(B)P群から選択される化合物を含む組成物。
【0185】
本発明に係る組成物は、植物病原性の病害を引き起こす微生物等の有害微生物に、特に植物病原性真菌及び細菌等に対して効果的である。
【0186】
本発明に係る組成物は、以下の分類:子嚢菌類(Ascomycetes)(例えば、Venturia、Podosphaera、Erysiphe、Monilinia、Mycosphaerella、Uncinula等);担子菌類(Basidiomycetes)(例えばHemileia属、Rhizoctonia、Phakopsora、Puccinia、Ustilago、Tilletia); 不完全菌類(Fungi imperfecti)(Deuteromycetesとしても知られる;例えばBotrytis、Helminthosporium、Rhynchosporium、Fusarium、Septoria、Cercospora、Alternaria、Pyricularia、及びPseudocercosporella);卵菌(Oomycetes)(例えばPhytophthora、Peronospora、Pseudoperonospora、Albugo、Bremia、Pythium、Pseudosclerospora、Plasmopara)に属する植物病原性真菌に対して特に効果的である。
【0187】
本発明において、「有用植物」は、典型的には、以下の植物種:ブドウ;コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ等の穀物;テンサイ若しくは飼料用ビート等のビート;例えばリンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、桜桃、イチゴ、ラズベリー、若しくはブラックベリー等の、ナシ状果(pomes)、核果(stone fruits)、又は軟果(soft fruits)等の果物;マメ、レンティル、エンドウマメ、若しくはダイズ等のマメ科植物;ナタネ、カラシナ、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココヤシ、トウゴマ、カカオマメ、若しくはラッカセイ等の油脂植物;マロー、キュウリ、若しくはメロン等のウリ科植物;綿花、亜麻、麻、又はジュート等の繊維植物;オレンジ、レモン、グレープフルーツ、若しくはマンダリン等の柑橘植物;ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、カボチャ、若しくはパプリカ等の野菜;アボカド、シナモン、若しくはクスノキ等のクスノキ科の植物;トウモロコシ;タバコ;ナッツ;コーヒー;サトウキビ;チャノキ;ツル植物;ホップ;ドリアン;バナナ;天然ゴムの木;芝草、又は花、広葉樹、又は針葉樹等の常緑樹等の観賞植物を含む。この列挙は、いかなる限定をも表すものではない。
【0188】
「有用植物」という用語は、交配又は遺伝子操作等の確立された方法により、ブロモキシニル(bromoxynil)等の除草剤又は除草剤群(例えば、HPPD阻害剤、ALS阻害剤、例えばプリミスルフロン(primisulfuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、及びトリフロキシスルフロン(trifloxysulfuron)、EPSPS(5-エノール-ピロビル-シキミ酸-3-リン酸塩合成酵素)阻害剤、GS(グルタミン合成酵素)阻害剤、又はPPO(プロトポルフィリノーゲン-オキシダーゼ)阻害剤等)に耐性にされた有用植物をも含むものとして理解されるべきである。交配(突然変異生成)の確立された方法により、例えばイマザモックス(imazamox)等のイミダゾリノン(imidazolinone)に耐性にされた作物の一例として、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(summer rape)が挙げられる。遺伝子操作手法により除草剤又は除草剤群に耐性にされた作物の例には、RoundupReady(登録商標)、Herculex I(登録商標)、及びLibertyLink(登録商標)の商標名の下市販されているグリホセート-及びグルホシネート-耐性トウモロコシ変異体が含まれる。
【0189】
また、「有用植物」という用語は、例えば、特にBacillus属のような毒素生産細菌に由来することが知られている、1つ以上の選択的に作用する毒素を合成することを可能とするように、組換えDNA技術を使用して形質転換された有用植物をも含むものとして理解され得る。
【0190】
「有用植物」という用語は、例えば、いわゆる「病原性関連タンパク質(pathogenesis-related protein)」等の、選択的作用を有する抗病原性物質(PRP、例えばEP-A-O 392 225を参照されたい)の合成を可能とするように、組換えDNA技術を使用して形質転換された有用植物をも含むものとして理解され得る。そのような抗病原性物質及びそのような抗病原性物質の合成が可能な遺伝子組換え植物の例として、EP-A-O 392 225、WO 95/33818、及びEP-A-O 353 191が知られている。そのような遺伝子組換え植物を生産する方法は、一般に、当業者において既知であり、そして例えば上記文献において記載されている。
【0191】
本明細書中で使用されるとき、有用植物の「生育場所」という用語は、それらの有用植物が成長し、それらの有用植物の植物育苗材料が蒔かれ、又はそれらの有用植物の植物育苗材料がその土壌中に置かれ得べき場所を包含することが意図される。そのような生育場所の例として、作物が成長する畑が挙げられる。
【0192】
「植物育苗材料」は、後に複製するために使用され得る種子、及び挿し木若しくは例えばジャガイモにおける塊茎等の植物材料等の、その植物の増殖部分を意味することが理解される。例えば、種子(厳密な意味で)、根、果実、塊茎、球根、根茎、及び植物の部分等が挙げられる。発芽した植物、及び発芽後又は土壌から芽を出した後に移植されるべき幼若植物をも意味し得る。これらの幼若植物は、浸漬による全体又は部分処理により、移植前に保護され得る。好ましくは、「植物育苗材料」は、種子を意味するものと理解される。
【0193】
また、本発明に係る組成物は、保存品(storage goods)を真菌の被害から保護する分野においても使用され得る。本発明において、「保存品」という用語は、自然の生活環から採取され、そして長期の保護が求められる、植物及び/若しくは動物由来の天然物又はそれらの加工された形態を意味するものと理解される。植物体又はそれらの部分、例えば茎、葉、根、種子、果実若しくは穀物等の、植物由来の保存品は、収穫されたばかりの状態で、又は例えば予備乾燥され(pre-dried)、湿潤化され、粉砕され、挽き潰され、押し潰され、若しくは焼かれた、加工された形態で保護され得る。建築用木材、電柱(electricity pylon)、及び壁(barrier)等の粗木材(crude timber)、又は家具若しくは木製品等の仕上げ品(finished article)のいずれの木材も、保存品の定義に該当する。動物由来の保存品は、皮革(hide)、革(fur)、毛皮、及び毛等である。本発明に係る組成物は、腐敗、退色、又はかびの発生等の不利な効果を防止し得る。好ましくは、「保存品」は、植物由来の天然物、及び/又はそれらの加工された形態、より好ましくはナシ状果、核果、又は軟果、及び柑橘果(citrus fruits)並びにそれらの加工された形態等の果実並びにそれらの加工された形態を意味するものと理解される。本発明のより好ましいもう一の態様において、「保存品」は、樹木を意味するものと理解される。
【0194】
故に、本発明の更なる側面は、前記保存品に本発明に係る組成物を塗布することを含む、保存品を保護する方法である。
【0195】
また、本発明に係る組成物は、技工物(technical material)を真菌の被害から保護する分野においても使用され得る。本発明において、「技工物」という用語は、紙;絨毯;建築物;冷却及び加熱システム;壁板;換気及び空調システム等を含み、好ましくは「技工物」は、壁板を意味するものと理解される。本発明に係る組成物は、腐敗、退色、及びかびの発生等の不利な効果を防止し得る。
【0196】
本発明に係る組成物は、うどん粉病菌;さび菌;斑点病菌;輪紋病及びかび;特に、Septoria、Puccinia、Erysiphe、Pyrenophora、及び穀類におけるTapesia;ダイズにおけるPhakopsora;コーヒーにおけるHemileia;バラにおけるPhragmidium;ジャガイモ、トマト、及びウリ科植物におけるAlternaria;芝草、野菜、ヒマワリ及びナタネにおけるSclerotinia;つる植物における黒斑病、赤火病(red fire)、うどん粉病、灰色かび病、及びデッドアーム病(dead arm disease);果物におけるBotrytis cinerea;果物におけるMonilinia spp.及び果物におけるPenicillium spp.に対し、顕著に効果的である。
【0197】
本発明に係る組成物は、Alternaria spp.、Ascochyta spp.、Botrytis cinerea、Cercospora spp.、Claviceps purpurea、Cochliobolus sativus、Colletotrichum spp.、Epicoccum spp.、Fusarium graminearum、Fusarium moniliforme、Fusarium oxysporum、Fusarium proliferatum、Fusarium solani、Fusarium subglutinans、Gaumannomyces graminis、Helminthosporium spp.、Microdochium nivale、Phoma spp.、Pyrenophora graminea、Pyricularia oryzae、Rhizoctonia solani、Rhizoctonia cerealis、Sclerotinia spp.、Septoria spp.、Sphacelotheca reilliana、Tilletia spp.、Typhula incarnata、Urocystis occulta、Ustilago spp.、又はVerticillium spp.等の種子伝染病及び土壌伝染病に対して;特に、コムギ、オオムギ、ライムギ、又はオートムギ等の穀類;トウモロコシ、コメ;綿花;ダイズ;芝草;テンサイ;ナタネ;ジャガイモ;エンドウマメ、レンティル、又はヒヨコマメ等の豆類作物;及びヒマワリの病原体に対して、更に顕著に効果的である。
【0198】
本発明に係る組成物は、Botrytis cinerea, Colletotrichum musae, Curvularia lunata, Fusarium semitecum, Geotrichum candidum, Monilinia fructicola, Monilinia fructigena, Monilinia laxa, Mucor piriformis, Penicilium italicum, Penicilium solitum, Penicillium digitatum or Penicillium expansum等の収穫後病害(post harvest diseasese)に対して、特に、リンゴ及び洋ナシ等のナシ状果、モモ及びプラム等の核果、柑橘類、メロン、パパイヤ、キウイ、マンゴー、例えばイチゴ等のベリー、アボカド、ザクロ、並びにバナナ等の果物、並びにナッツに対して、更に顕著に効果的である。
【0199】
本発明に係る組成物は、以下の作物における以下の病害:
果物及び野菜におけるAlternaria種;豆類作物におけるAscochyta 種;イチゴ、トマト、ヒマワリ、豆類作物、野菜、及びブドウにおけるBotrytis cinerea、例えばブドウにおけるBotrytis cinerea;ラッカセイにおけるCercospora arachidicola;穀類におけるCochliobolus sativus;豆類作物におけるColletotrichum種;穀類におけるErysiphe種;コムギにおけるErysiphe graminis、及びオオムギにおけるErysiphe graminis等;ウリ科植物におけるErysiphe cichoracearum及びSphaerotheca fuliginea;穀類及びトウモロコシにおけるFusarium種;穀類及び芝生におけるGaumannomyces graminis;トウモロコシ、コメ、及びジャガイモにおけるHelminthosporium種;コーヒーにおけるHemileia vastatrix;コムギ及びライムギにおけるMicrodochium種;バナナにおけるMycosphaerella fijiensis;ダイズにおけるPhakopsora種、例えばダイズにおけるPhakopsora pachyrizi;穀類、広葉樹作物、及び多年生植物におけるPuccinia種;例えばコムギにおけるPuccinia recondita、コムギにおけるPuccinia striiformis、及びオオムギにおけるPuccinia recondita;穀類におけるPseudocercosporella種、例えばコムギにおけるPseudocercosporella herpotrichoides;バラにおけるPhragmidium mucronatum;果物におけるPodosphaera種;オオムギにおけるPyrenophora種、例えばオオムギにおけるPyrenophora teres;コメにおけるPyricularia oryzae;オオムギにおけるRamularia collo-cygni;綿花、ダイズ、穀類、トウモロコシ、ジャガイモ、コメ、及び芝生におけるRhizoctonia種、例えばジャガイモ、コメ、芝草、及び綿花におけるRhizoctonia solani;オオムギにおけるRhynchosporium secalis、ライムギにおけるRhynchosporium secalis;芝生、レタス、野菜及びナタネにおけるSclerotinia種、例えばナタネにおけるSclerotinia sclerotiorum及び芝草におけるSclerotinia homeocarpa;コムギ、ダイズ、及び野菜におけるSeptoria種、例えばコムギにおけるSeptoria tritici、コムギにおけるSeptoria nodorum、及びダイズにおけるSeptoria glycines;トウモロコシにおけるSphacelotheca reilliana;穀類におけるTilletia種;つる性植物におけるUncinula necator、Guignardia bidwellii、及びPhomopsis viticola;ライムギにおけるUrocystis occulta;豆類におけるUromyces種;穀類及びトウモロコシにおけるUstilago種;果物におけるVenturia種、例えばリンゴにおけるVenturia inequalis;果物におけるMonilinia種;柑橘類及びリンゴにおけるPenicillium種
を抑制するために特に有用である。
【0200】
一般に、成分(A)と成分(B)との重量比は、2000:1〜1:1000である。そのような重量比の非限定的な例は、式Iで表される化合物:式B-2で表される化合物が、10:1である。成分(A)と成分(B)との重量比は、好ましくは100:1〜1:100であり、より好ましくは20:1〜1:50である。
【0201】
驚くべきことに、成分(A)と成分(B)とが特定の重量比をとることが、相乗的な活性を引き起こし得ることが見出されている。故に、本発明の更なる側面は、成分(A)及び成分(B)が内部に相乗効果をもたらす量で存在する組成物である。この相乗的な活性は、成分(A)及び成分(B)を含む組成物の殺真菌活性が、成分(A)の殺真菌活性と成分(B)の殺真菌活性の合計を上回るという事実から明らかである。この相乗的な活性は、成分(A)と成分(B)の活性の範囲を2つの方法で拡張する。第一に、等しく良好な活性を保持しながら、成分(A)及び成分(B)の塗布の割合が引き下げられる。これは、その活性成分混合物が、それら2つの個別の成分が合計として効果の無い程度の低い塗布の割合の範囲において、なおも高い程度で植物病原体の抑制を達成することを意味する。第二に、抑制され得る植物病原体の範囲が実質的に拡大される。
【0202】
ある活性成分の組合せの活性が、個々の成分の活性の合計を上回っていれば、相乗的効果が存在しているといえる。所定の活性成分の組合せにおいて期待される作用Eは、いわゆるCOLBY式に従い、以下のように計算される(COLBY, S. R. "Calculating synergistic and antagonistic responses of herbicide combination". Weeds, Vol. 15, pages 20-22; 1967)。
ppm=噴霧混合物1リットルあたりの活性成分(=a.i.)のミリグラム
X=p ppmの活性成分A)を使用したときの活性成分による作用%
Y=q ppmの活性成分B)を使用したときの活性成分による作用%
COLBYによると、p+q ppmの活性成分A)+B)の期待される(相加的)作用は、
【0203】
【化46】

【0204】
で表される。
【0205】
実際に観察される作用(O)が期待される作用(E)を上回るとき、その組合せの作用は超付加的(super-additive)である、即ち相乗効果が存在する。数学的用語において、相乗(synergism)は、(O-E)の差における正の値に相当する。活性が純粋に相補的な加算である(期待される活性である)場合、前記(O-E)の差はゼロである。前記(O-E)の差が負の値であるときは、期待される活性と比較して活性が損なわれている。
【0206】
しかしながら、殺真菌活性に関する実際の相乗作用を別にして、本発明に係る組成物は、更に驚くべき有利な性質も有する。主張され得るそのような有利な性質の例として;より有利な分解性;改善された毒物学的及び/若しくは生態毒物学的挙動;又は:出芽、作物収量、より発達した根系、分げつ(tillering)の改善、植物体高の改善、葉身の大型化、葉身の枯死の減少、より強い分げつ、より緑が深い葉色、肥料要求量の減少、必要な種子の減少、より生産的な分げつ、開花の早期化、果実成熟の早期化、植物のバース(verse)(倒伏(lodging))、芽の成長の増進、植物の活力の増進、及び発芽の早期化を含む有用植物の改善された特性等が挙げられる。
【0207】
本発明に係る幾つかの組成物は全身作用を有し、そして葉面、土壌、及び種子処理用の殺真菌剤として使用され得る。
【0208】
本発明に係る組成物を用いて、異なる有用な植物の植物体又は植物の部分(果物、花、葉、茎、塊茎、根)に発生する植物病原性微生物を抑制又は破壊することが可能である。他方、後に成長する植物の部分も、植物病原性微生物による被害から保護され得る。
【0209】
本発明に係る組成物は、植物病原性微生物、微生物による被害に晒される有用植物、それらの生育場所、それらの育苗材料、保存品、又は技工物に塗布され得る。
【0210】
本発明に係る組成物は、微生物による感染の前又は後に、有用植物、それらの育苗材料、保存品、又は技工物に塗布され得る。
【0211】
本発明に係る組成物の塗布されるべき量は、採用される化合物;処理される対象、例えば植物、土壌、又は種子等;処理の種類、例えば噴霧、散布、又は種子の被覆(dressing)等;処理の目的、例えば予防的又は治療的等;抑制されるべき真菌の種類、あるいは塗布の時間等の、様々な要素に依存し得る。
【0212】
有用植物に塗布されるとき、成分(A)は、典型的には5〜2000g a.i./ha、特に10〜1000g a.i./ha、例えば50、75、100、又は200g a.i./haの率で、典型的には1〜5000g a.i./ha、特に2〜2000g a.i./ha、例えば100、250、500、800、1000、1500g a.i./haの成分(B)と併せて塗布され得る。
【0213】
農業的実施において、本発明に係る組成物の塗布率は所望の作用の種類に依存し、そして典型的には、ヘクタールあたり組成物の量が合計で20〜4000gの範囲とされる。
【0214】
本発明に係る組成物は、種子の処理において、種子のkgあたり成分(A)の化合物が0.001〜50g、好ましくは種子のkgあたり0.01〜10gとなる率で、そして種子のkgあたり成分(B)の化合物が0.001〜50g、好ましくは種子のkgあたり0.01〜10gとなる率で使用されれば、一般的に十分である。
【0215】
本発明に係る組成物は、任意の確立された形態で、例えば双包装(twin pack)、乾燥種子処理用の粉末(DS)、種子処理用の乳濁物(ES)、種子処理用のフロアブル濃縮物(flowable concentrate)(FS)、種子処理用の溶液(LS)、種子処理用の水分散性粉末(WS)、種子処理用のカプセル懸濁物(CF)、種子処理用のゲル(GF)、乳濁濃縮物(EC)、懸濁濃縮物(SC)、懸濁-乳濁物(SE)、カプセル懸濁物(CS)、水分散性顆粒(WG)、乳濁性顆粒(EG)、油中水(water in oil)乳濁物(EO)、水中油(oil in water)乳濁物(EW)、マイクロエマルジョン(ME)、油分散剤(OD)、油混和性フロアブル(OF)、油混和液(OL)、可溶性濃縮物(SL)、微量散布液(UL)、技工濃縮物(technical concentrate)(TK)、分散性濃縮物(DC)、水和粉末(wettable powder)(WP)、又は任意の技術的に実現可能な製剤の形態で、農業的に許容されるアジュバントと組み合わせて採用され得る。
【0216】
そのような組成物は、確立された手法で、例えば少なくとも1つの適切な不活性な製剤アジュバント(例えば、希釈剤、溶媒、充填剤、並びに他の任意の製剤含有物、例えば界面活性剤、殺生物剤、不凍剤、固着剤(sticker)、増粘剤(thickener)、及び補助的作用を有する化合物等)と活性成分を混合すること等により生産され得る。また、持続的な効果が意図される確立された徐放製剤も採用され得る。好ましくは、水分散性濃縮物(例えば、EC、SC、DC、OD、SE、EW、EO等)、水和粉末及び顆粒等の、噴霧形態で塗布されるべき特定の製剤は、湿潤剤及び分散剤等の界面活性剤、並びに例えばナフタレンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、脂肪アルキルスルホン酸塩、及びエトキシ化アルキルフェノールを含むホルムアルデヒドの濃縮生産物、及びエトキシ化脂肪アルコール等の、補助効果を提供する他の化合物を含み得る。
【0217】
また、本発明に係る組成物は、例えば、殺真菌剤、殺虫剤、又は除草剤等の、更なる農薬(pesticide)をも含み得る。
【0218】
種子被覆製剤は、本発明に係る組成物及び希釈剤を採用して、例えば種子に対して良好な付着性を有する水性懸濁物、又は乾燥粉末形態等の、適切な種子被覆剤形で、種子に、それ自体が既知である手順で塗布される。そのような種子被覆製剤は、当業者に既知である。種子被覆製剤は、例えば徐放カプセル又はマイクロカプセル等のカプセル化形態中に、単一の活性成分又は複数の活性成分の組合せを含むものであり得る。
【0219】
一般に、前記製剤は、0.01〜90重量%の活性薬剤、0〜20%の農業的に許容される界面活性剤、及び10〜99.99%の固体又は液体の不活性製剤及びアジュバント(単数又は複数)製剤を含み、前記活性薬剤は、少なくとも1つの成分(A)の化合物、及び成分(B)の化合物、並びに任意的に他の活性薬剤、特に殺微生物剤又は保存料等から構成される。組成剤の濃縮形態は、一般に、約2〜80重量%、好ましくは5〜70重量%の活性薬剤を含む。製剤の塗布形態は、例えば0.01〜20重量%、好ましくは0.01〜5重量%の活性薬剤を含む。一方、販売製品は、好ましくは濃縮物として製剤化され、最終使用者は通常、希釈された製剤を用いる。
【0220】
驚くべきことに、式(I)
【0221】
【化47】

【0222】
[式中、
R1はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、そして
Xはクロロ、フルオロ、又はブロモである]
で表される化合物は、Phakopsora pachyrhizi及び/又はPhakopsora meibomiaeにより引き起こされる病害等の、ダイズのさび病に対して良好な活性を有する。
【0223】
従って、本発明の更なる側面は、ダイズ植物に、それらの生育場所に、又はそれらの育苗材料に、式(I)で表される化合物を含む組成物を塗布することを含む、ダイズ植物のさび病を抑制する方法である。
【0224】
好ましいものは、式(I)で表される化合物を含む組成物を、ダイズ植物に、それらの生育場所に、好ましくはダイズ植物に塗布することを含む方法である。
【0225】
更に好ましいものは、式(I)で表される化合物を含む組成物を、ダイズ植物の育苗材料に塗布することを含む方法である。
【0226】
また、本発明に係る方法は、特に前記のように式(I)で表される化合物が少なくとも1つの化合物(B)と組み合わせて使用されるとき、ダイズ植物に頻繁に出現する他の有害な真菌の良好な抑制も可能となる。ダイズにおいて最も重要な真菌性病害は、Phakopsora pachyrhizi、Microsphaera diffusa、Cercospora kikuchi、Cercospora sojina、Septoria glycines、及びColletotrichum truncatumによるものであり、それらの幾つかは、いわゆる「晩季複合病害(late season disease complex)」を含み、そして更に、Rhizoctonia solani、Corynespora cassiicola、Sclerotinia sclerotiorum、及びSclerosium rolfsiiによるものも含まれる。
【0227】
更に、式(I)で表される化合物を含む組成物の特徴、それらのダイズ植物への塗布方法、及びそれらの使用量は、上記のように、式(I)で表される化合物、及び追加的に少なくとも1つの成分(B)を含む組成物に関して記載されている通りである。それらの塗布は、ダイズ植物が真菌に感染する前又は後のいずれでもあり得る。好ましくは感染前に処理が実行される。式(I)で表される化合物のそれ自体が使用されるとき、本発明に係る方法における塗布量は、上記の如く、典型的には5〜2000g a.i./ha、特に10〜1000g a.i./ha、例えば50、75、100、又は200g a.i./haである。式(I)で表される化合物は、ダイズ植物に、成長期間中1回以上塗布され得る。本発明に係る方法の使用において、式(I)で表される化合物は、上記の日常的な製剤、例えば溶液、乳濁物、懸濁物、粉塵、粉末、ペースト、及び顆粒等に転換され得る。使用の形態は、意図される具体的な目的に依存し得て;それぞれのケースにおいて、それは式(I)で表される化合物の微細かつ均一な分布を確保すべきである。
【0228】
上記の如く、「有用植物」という用語において、「ダイズ植物」という用語は、全てのダイズ植物、及び遺伝子組換え植物を含む全ての変異体を含む。「ダイズ植物」という用語は、特に、グリホセート耐性ダイズ植物を含む。
【0229】
「グリホセート耐性」という用語は、、本発明において使用する植物がグリホセートの塗布に抵抗性を有するか、又はグリホセートに耐性であることを意味する。グリホセート耐性植物は、グリホセート耐性を提供する、確立された交配、又は遺伝子組換え事象(transgenic event)を受けたことにより、グリホセートに耐性にされる。グリホセート抵抗性を付与する遺伝子組換え事象を受けたそのような好ましい遺伝子組換え植物の幾つかの例が、米国特許第5,914,451号;5,866,775号;5,804,425号;5,776,760号;5,633,435号;5,627,061号;5,463,175号;5,312,910号;5,310,667号;5,188,642号;5,145,783号;4,971 ,908号;及び4,940,835号に記載される。また、「積み重ね(stacked)」遺伝子組換え事象も考慮される。
【0230】
HPPD-阻害剤、スルホニル尿素、グルホシネート、及びブロモキシニルに対する抵抗性等の、追加的な除草剤-抵抗性形質を含む積み重ね遺伝子組換え事象は、広く使用され、そして容易に入手可能な資料に記載される。また、前記積み重ね遺伝子組換え事象は、殺虫剤、殺線虫剤、殺真菌剤抵抗性等の他の農薬抵抗性形質をも指向し得て、それらは確立された交配又は遺伝子組換え事象の導入によりなされ得る。本発明に係る方法における使用を意図する遺伝子組換えグリホセート耐性作物植物の株には、例えばRoundup Ready(登録商標) Soybean 40-3-2が含まれる。
【0231】
「遺伝子組換え植物」は、同一の種、変異体、又は品種の野生型植物において見出されない(即ち「外来性」)遺伝物質(genetic material)を含む植物を指す。前記遺伝物質は、トランス遺伝子、挿入性突然変異生成事象(例えばトランスポゾン又はT-DNA挿入突然変異による)、アクチベーションタギング配列、突然変異配列、相同組換え事象、又はキメラ形成により修飾された配列等を含む。典型的には、外来の遺伝物質は、人間が操作することにより植物内に導入されているが、当業者が認識する任意の方法が使用され得る。遺伝子組換え植物は、発現ベクター又はカセットを含み得る。前記発現カセットは、典型的には、ポリペプチドの発現を可能とする、適切な誘導的、又は構成的制御配列と操作可能な形で連結した(即ち、調節管理下にある)、ポリペプチドコード配列を含む。前記発現カセットは、形質転換により、親植物の形質転換後の交配により、植物中に導入され得る。上記のように、植物とは、苗木及び成熟した植物を含む完全な植物体、並びに種子、果実、葉、又は根等の植物の部分、植物組織、植物細胞、あるいは他のいずれかの植物材料、例えば植物外植体及びそれらの子孫、並びに細胞中の生化学的な又は細胞的な成分又はプロセスを模倣するインビトロシステム等を指す。
【0232】
前記ダイズ植物がグリホセート耐性であるとき、式(I)で表される化合物とグリホセートとの組合せが使用されるのが特に好ましい。上記は、グリホセートを化合物(B)とするときの、典型的なグリホセート塗布量の一般的な指針を与えるが、使用されるべき最適の量は、その環境を含む多くの要素に依存し、実際の使用条件の下で決定されるべきである。好ましくは、本発明の方法に従って、アジアダイズさび病等のダイズさび病原体を抑制し、予防し、又は処理するのに、グリホセートが約400g酸当量(ae)/ha〜約3400g ae/haとなる量で、グリホサート化合物を塗布する。なおもより好ましくは、約800g ae/ha〜約1700g ae/haの範囲の塗布量であり得る。一般に、グリホセート含有組成物は、1回のみ塗布されるときは960g ae/haの量で;2回塗布されるときは1200〜1680g ae/haの様々な量で塗布され得る。ダイズ植物に対してグリホセート含有組成物が1回以上適用されるとき、グリホセート含有組成物が全て式(I)で表される化合物をも含む必要は無い。グリホセート塗布の量及び回数は、具体的な条件に従い変化し得る。好ましくは、グリホセート含有組成物は、3回、それぞれ960、720、及び400g ae/haの量で塗布される。また、本発明の前記態様において、本発明は、有害な雑草等の望ましくない植物の抑制、及びグリホセート耐性ダイズ植物の畑におけるダイズさび病の抑制、予防、又は処理のための方法を提供する。好ましくは、前記塗布(単数又は複数)は、雑草抑制、及び処理されたダイズ植物のダイズさび病抑制、予防、又は処理に有効な時間にされる。例えば、限定されないが、グリホセート-含有組成物が、その塗布がその畑の中の雑草を抑制するタイミングで塗布され;第二のグリホセート-含有組成物が、そのグリホセート耐性ダイズ植物がダイズさび病に感染の恐れがある、又は既に感染しているタイミングで塗布され、その第二のグリホセート-含有組成物は、少なくとも1つの式(I)で表される化合物を追加的に含む。また、第二のグリホセート-含有組成物のもう1つの塗布も、感染の更なる予防のために想定される。
【0233】
続いて本発明を例示するものとして機能する実施例において、「有効成分」とは、特定の混合比の成分(A)と成分(B)との混合物を意味する。同一の製剤が、有効成分として式(I)で表される化合物のみを含む組成物に使用され得る。
【0234】
製剤の例
【0235】
【表2】

【0236】
前記有効成分は、他の製剤成分と十分に混合され、そしてその混合物は、適切な粉挽き器(mill)の中で十分に挽き潰され、こうして、水で希釈することで所望の濃度の懸濁物を作ることが出来る水和粉末が調製され得る。
【0237】
【表3】

【0238】
前記有効成分は、他の製剤成分と十分に混合され、そしてその混合物は、適切な粉挽き器(mill)の中で十分に挽き潰され、こうして、種子の処理に直接使用され得る粉末が調製され得る。
【0239】
【表4】

【0240】
植物の保護に使用され得る任意の必要な希釈がなされた乳濁物は、この濃度から水で希釈することにより収得され得る。
【0241】
【表5】

【0242】
使用可能な状態の粉塵は、前記有効成分を担体と混合し、そしてその混合物を適切な粉挽き器の中で挽き潰すことにより収得される。また、そのような粉末は、種を乾燥被覆(dry dressing)するのにも使用され得る。
【0243】
【表6】

【0244】
前記有効成分は、他の製剤成分と混合され、及び挽き潰され、そしてその混合物は、水で湿潤化される。前記混合物は押出し成形され、それから空気の流れの中で乾燥させられる。
【0245】
【表7】

【0246】
細かく挽き潰された有効成分は、他の製剤成分と念入りに混合され、水により任意の所望の割合で希釈され得る懸濁濃縮物が調製され得る。そのような希釈を使用して、生きた植物及び植物育苗材料が噴霧、注入、又は浸漬により処理され、そして微生物による感染から保護され得る。
【0247】
【表8】

【0248】
細かく挽き潰された有効成分は、他の製剤成分と念入りに混合され、種子に塗布されるべき濃度まで水により更に希釈され得る懸濁濃縮物が調製され得る。そのような希釈を使用して、育苗材料が噴霧、注入、又は浸漬により処理され、そして微生物による感染から保護され得る。
【0249】
生物学的実施例
実施例B-1:アジアダイズさび菌(Phakopsora pachyrhizi)に対する作用‐葉片試験(leaf disc test)-
ダイズ植物(変種Williams82)の全体が、植栽後4週間、前記列挙された有効成分で処理される。噴霧の1日後に、第一の三出葉から葉片が切り出される。それぞれの量において、5回反復して実験される。処理の1日後、前記葉片にPhakopsora pachyrhizi(アジアダイズさび菌)が接種される。接種の14日後に葉片の評価が行われ、5回反復したときの平均の感染パーセントが計算される。Standard EC100製剤が使用される。使用される有効成分の量は、表B1において、g有効成分(a.i.)/haとして記載される。
【0250】
【表9】

【0251】
実施例B2:Botrytis cinerea (灰色かび)に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた前記真菌の分生子が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして4日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B2に記載される:
【0252】
【表10】

【0253】
【表11】

【0254】
【表12】

【0255】
【表13】

【0256】
【表14】

【0257】
【表15】

【0258】
【表16】

【0259】
実施例B3:Septoria tritici(葉枯病菌)に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた前記真菌の分生子が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして4日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B3に記載される:
【0260】
【表17】

【0261】
【表18】

【0262】
【表19】

【0263】
【表20】

【0264】
【表21】

【0265】
【表22】

【0266】
【表23】

【0267】
【表24】

【0268】
実施例B4:Alternaria solani(トマト/ジャガイモ輪紋病菌)に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた前記真菌の分生子が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして3日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B4に記載される:
【0269】
【表25】

【0270】
【表26】

【0271】
【表27】

【0272】
【表28】

【0273】
【表29】

【0274】
【表30】

【0275】
【表31】

【0276】
【表32】

【0277】
【表33】

【0278】
実施例B5:Pseudocercosporella herpotrichoides(Tapesia yallundaeと同義)穀物眼紋病菌に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた前記真菌の分生子が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして4日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B5に記載される:
【0279】
【表34】

【0280】
【表35】

【0281】
【表36】

【0282】
【表37】

【0283】
【表38】

【0284】
【表39】

【0285】
【表40】

【0286】
【表41】

【0287】
【表42】

【0288】
【表43】

【0289】
【表44】

【0290】
【表45】

【0291】
実施例B6:Pyrenophora teres(網斑病菌)に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた前記真菌の分生子が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして4日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B6に記載される:
【0292】
【表46】

【0293】
【表47】

【0294】
【表48】

【0295】
【表49】

【0296】
【表50】

【0297】
【表51】

【0298】
【表52】

【0299】
【表53】

【0300】
【表54】

【0301】
【表55】

【0302】
【表56】

【0303】
【表57】

【0304】
【表58】

【0305】
【表59】

【0306】
【表60】

【0307】
実施例B7:Gaeumannomyces graminis(穀物の立枯病菌)に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた上記真菌の菌糸断片が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして4日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B7に記載される:
【0308】
【表61】

【0309】
【表62】

【0310】
【表63】

【0311】
【表64】

【0312】
【表65】

【0313】
【表66】

【0314】
【表67】

【0315】
【表68】

【0316】
【表69】

【0317】
実施例B8:Cercospora arachidicola(Mycosphaerella arachidisと同義)、ラッカセイ(ピーナッツ)の褐斑病菌に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた前記真菌の分生子が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして7日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B8に記載される:
【0318】
【表70】

【0319】
【表71】

【0320】
【表72】

【0321】
【表73】

【0322】
【表74】

【0323】
【表75】

【0324】
実施例B9: Monoaraohella nivalis(Microdochium nivale、Fusarium nivaleと同義)、穀物の雪腐病菌、株腐病菌に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた前記真菌の分生子が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして4日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B9に記載される:
【0325】
【表76】

【0326】
【表77】

【0327】
【表78】

【0328】
実施例B10:Colletotrichum lagenarium(Glomerella lagenariumと同義)、ウリ科植物の炭疽病菌に対する殺真菌作用:
凍結保存されていた前記真菌の分生子が栄養ブロス(PDBジャガイモデキストロースブロス)中に直接混合される。マイクロタイタープレート(96-ウェル様式)中に試験化合物の(DMSO)溶液を置いた後、前記真菌粒子を含む栄養ブロスが添加される。前記試験プレートは24℃でインキュベートされ、そして3日後に増殖の阻害が評価される。期待された殺真菌作用は、Colby法に従い計算された。それらの結果は、表B10に記載される:
【0329】
【表79】

【0330】
【表80】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)式I
【化1】

[式中、
R1は、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、そしてXは、クロロ、フルオロ、又はブロモである]
で表される化合物;並びに
(B)以下の、
(B1)ストロビルリン(strobilurin)殺真菌剤、
(B2)アゾール(azole)殺真菌剤、
(B3)モルホリン(morpholine)殺真菌剤、
(B4)アニリノピリミジン(anilinopyrimidine)殺真菌剤、
(B5)アニラジン(anilazine)、アルセナート(arsenates)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル-M(benalaxyl-M)、べノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンチアバリカルブ(benthiavalicarb)、ベンチアバリカルブ-イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ブラスチシジン-S(blasticidin-S)、ボルドー混合物(bordeaux mixture)、ボスカリド(boscalid)、ブピリメート(bupirimate)、塩化カドミウム(cadmium chloride)、カプタホル(captafol)、カプタン(captan)、カルベンダジム(carbendazim)、二硫化炭素(carbon disulfide)、カルボキシン(carboxin)、カルプロパミド(carpropamid)、ニオイヒバ油(cedar leaf oil)、キノメチオネート(chinomethionat)、塩素(chlorine)、クロロネブ(chloroneb)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロゾリネート(chlozolinate)、シンナムアルデヒド(cinnamaldehyde)、銅(copper)、炭酸銅アンモニウム(copper ammoniumcarbonate)、水酸化銅(copper hydroxide)、オクタン酸銅(copper octanoate)、オレイン酸銅(copper oleate)、硫酸銅(copper sulphate)、シアゾファミド(cyazofamid)、シクロヘキシミド(cycloheximide)、シモキサニル(cymoxanil)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、ジクロン(dichlone)、ジクロロプロペン(dichloropropene)、ジクロシメト(diclocymet)、ジクロメジン(diclomezine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジフルメトリム(diflumetorim)、ジメチリモル(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジノカップ(dinocap)、ジチアノン(dithianon)、ドジン(dodine)、エジフェンホス(edifenphos)、エタボキサム(ethaboxam)、エチリモル(ethirimol)、エトリジアゾール(etridiazole)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、フェナミノスルフ(fenaminosulf)、フェナミホス(fenamiphos)、フェナリモル(fenarimol)、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェノキサニル(fenoxanil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、酢酸フェンチン(fentin acetate)、塩化フェンチン(fentin chloride)、水酸化フェンチン(fentin hydroxide)、フェルバム(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、ホルペット(folpet)、ホルムアルデヒド(formaldehyde)、ホセチル-アルミニウム(fosetyl-aluminium)、フサリド(fthalide)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フラメトピル(furametpyr)、フリオジン(flyodin)、フアザチン(fuazatine)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヒメキサゾール(hymexazole)、イミノクタジン(iminoctadine)、ヨードカルブ(iodocarb)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、カスガマイシン(kasugamycin)、マンコゼブ(mancozeb)、マネブ(maneb)、ジメチルジチオカルバミン酸第一マンガン(manganous dimethyldithiocarbamate)、メフェノキサム(mefenoxam)、メプロニル(mepronil)、塩化第二水銀(mercuric chloride)、水銀(mercury)、メタラキシル(metalaxyl)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メチラム(metiram)、メトラフェノン(metrafenone)、ナバム(nabam)、ニーム油(neem oil(疎水性抽出物))、ヌアリモル(nuarimol)、オクチリノン(octhilinone)、オフラセ(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシン銅(oxine copper)、オキソリン酸(oxolinic acid)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、パクロブトラゾール(paclobutrazole)、パラフィン油(paraffin oil)、パラホルムアルデヒド(paraformaldehyde)、ペンシクロン(pencycuron)、ペンタクロロニトロベンゼン(pentachloronitrobenzene)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、ペルフラゾエート(perfurazoate)、リン酸(phosphoric acid)、ポリオキシン(polyoxin)、ポリオキシンD亜鉛塩(polyoxin D zinc salt)、重炭酸カリウム(potassium bicarbonate)、プロベナゾール(probenazole)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ(propamocarb)、プロピネブ(propineb)、プロキナジド(proquinazid)、プロチオカルブ(prothiocarb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene)、シルチオファム(silthiofam)、重炭酸ナトリウム(sodium bicarbonate)、二酢酸ナトリウム(sodium diacetate)、プロピオン酸ナトリウム(sodium propionate)、ストレプトマイシン(streptomycin)、硫黄(sulphur)、TCMTB、テクロフタラム(tecloftalam)、テクナゼン(tecnazene)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネート(thiophanate)、チオファネート-メチル(thiophanate-methyl)、チラム(thiram)、トルクロホス-メチル(tolclofos- methyl)、トリフルアニド(tolyfluanid)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリコデルマ・ハルジアヌム(trichoderma harzianum)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリホリン(triforine)、水酸化トリフェニル錫(triphenyltin hydroxide)、バリダマイシン(validamycin)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、ゾキサミド(zoxamide)、1,1-bis(4-クロロフェニル)-2-エトキシエタノール、2,4-ジクロロフェニルベンゼンスルホン酸塩、2-フルオロ-N-メチル-N-1-ナフチルアセタミド、4-クロロフェニルフェニルスルホン、式B-5.1
【化2】

で表される化合物;式B-5.2
【化3】

で表される化合物;式B-5.3
【化4】

で表される化合物、式B-5.4
【化5】

で表される化合物、式B-5.5
【化6】

で表される化合物、式B-5.6
【化7】

で表される化合物、式B-5.7
【化8】

で表される化合物、
3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-アミド(化合物B-5.8)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1Hピラゾール-4-カルボン酸(9-イソプロピプ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イル)-アミド、1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸[2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル]-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(3',4'-ジクロロ-5-フルオロ-1,1'-ビフェニル-2-イル)-アミド、N-{2-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]エチル}-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(4'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(2'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド、及び3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(2'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミドからなる群から選択される殺真菌剤;
(B6)アシベンゾラル-S-メチル(acibenzolar-S-methyl)、塩化クロルメコート(chlormequat chloride)、エテホン(ethephon)、塩化メピコート(mepiquat chloride)、及びトリネキサパック-エチル(trinexapc- ethyl)からなる群から選択される植物成長調整物質;
(B7)アバメクチン(abamectin)、クロチアニジン(clothianidin)、安息香酸エマメクチン(emamectin benzoate)、イミダクロプリド(imidacloprid)、テフルトリン(tefluthrin)、チアメトキサム(thiamethoxam)、及び式IV
【化9】

[式中、
Xは、
【化10】

から選択される二価の基であり、
a)R1は1-位でシクロプロピルにより置換されるシクロプロピル、R2は臭素、R3はメチル、R4はCN、そしてXはX1であり;
b)R1はシクロプロピルで置換されるメチル、R2はCF3、R3はメチル、R4はCl、そしてXはX1であり;
c)R1は1-位でシクロプロピルにより置換されるシクロプロピル、R2はCF3、R3はメチル、R4はCl、そしてXはX1であり;
d)R1は1-位でシクロプロピルにより置換されるシクロプロピル、R2はCF3、R3はメチル、R4はCN、そしてXはX1であり;
e)R1は1-位でシクロプロピルにより置換されるシクロプロピル、R2はOCH2CF3、R3はメチル、R4はCN、そしてXはX1であり;
f)R1はイソプロピル、R2はメトキシ;R3はメチル、R4は水素、そしてXはX8であり;
g)R1はイソプロピル、R2はトリフルオロメチル、R3は塩素、R4は水素、そしてXはX8であり;
h)R1はイソプロピル、R2はトリフルオロメチル、R3はメチル、R4は水素、そしてXはX8であり;
i)R1はメチル、R2は臭素、R3はメチル、R4はCN、そしてXはX1であり;
j)R1はメチル、R2は臭素、R3はメチル、R4はCl、そしてXはX1である]
で表される化合物からなる群から選択される殺虫剤;並びに
(B8)グリホセート;
からなる群から選択される少なくとも1つの化合物;
を含む、植物病原体により引き起こされる病害の抑制に適する組成物。
【請求項2】
(A)式I
【化11】

[式中、
R1は、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、そしてXは、クロロ、フルオロ、又はブロモである]
で表される化合物;並びに
(B)以下の、
(B1)ストロビルリン(strobilurin)殺真菌剤、
(B2)アゾール(azole)殺真菌剤、
(B3)モルホリン(morpholine)殺真菌剤、
(B4)アニリノピリミジン(anilinopyrimidine)殺真菌剤、
(B5)アニラジン(anilazine)、アルセナート(arsenates)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベナラキシル-M(benalaxyl-M)、べノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンチアバリカルブ(benthiavalicarb)、ベンチアバリカルブ-イソプロピル(benthiavalicarb-isopropyl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ブラスチシジン-S(blasticidin-S)、ボルドー混合物(bordeaux mixture)、ボスカリド(boscalid)、ブピリメート(bupirimate)、塩化カドミウム(cadmium chloride)、カプタホル(captafol)、カプタン(captan)、カルベンダジム(carbendazim)、二硫化炭素(carbon disulfide)、カルボキシン(carboxin)、カルプロパミド(carpropamid)、ニオイヒバ油(cedar leaf oil)、キノメチオネート(chinomethionat)、塩素(chlorine)、クロロネブ(chloroneb)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロゾリネート(chlozolinate)、シンナムアルデヒド(cinnamaldehyde)、銅(copper)、炭酸銅アンモニウム(copper ammoniumcarbonate)、水酸化銅(copper hydroxide)、オクタン酸銅(copper octanoate)、オレイン酸銅(copper oleate)、硫酸銅(copper sulphate)、シアゾファミド(cyazofamid)、シクロヘキシミド(cycloheximide)、シモキサニル(cymoxanil)、ジクロフルアニド(dichlofluanid)、ジクロン(dichlone)、ジクロロプロペン(dichloropropene)、ジクロシメト(diclocymet)、ジクロメジン(diclomezine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジフルメトリム(diflumetorim)、ジメチリモル(dimethirimol)、ジメトモルフ(dimethomorph)、ジノカップ(dinocap)、ジチアノン(dithianon)、ドジン(dodine)、エジフェンホス(edifenphos)、エタボキサム(ethaboxam)、エチリモル(ethirimol)、エトリジアゾール(etridiazole)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナミドン(fenamidone)、フェナミノスルフ(fenaminosulf)、フェナミホス(fenamiphos)、フェナリモル(fenarimol)、フェンフラム(fenfuram)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、フェノキサニル(fenoxanil)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、酢酸フェンチン(fentin acetate)、塩化フェンチン(fentin chloride)、水酸化フェンチン(fentin hydroxide)、フェルバム(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、ホルペット(folpet)、ホルムアルデヒド(formaldehyde)、ホセチル-アルミニウム(fosetyl-aluminium)、フサリド(fthalide)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フラメトピル(furametpyr)、フリオジン(flyodin)、フアザチン(fuazatine)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヒメキサゾール(hymexazole)、イミノクタジン(iminoctadine)、ヨードカルブ(iodocarb)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、カスガマイシン(kasugamycin)、マンコゼブ(mancozeb)、マネブ(maneb)、ジメチルジチオカルバミン酸第一マンガン(manganous dimethyldithiocarbamate)、メフェノキサム(mefenoxam)、メプロニル(mepronil)、塩化第二水銀(mercuric chloride)、水銀(mercury)、メタラキシル(metalaxyl)、メタスルホカルブ(methasulfocarb)、メチラム(metiram)、メトラフェノン(metrafenone)、ナバム(nabam)、ニーム油(neem oil(疎水性抽出物))、ヌアリモル(nuarimol)、オクチリノン(octhilinone)、オフラセ(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシン銅(oxine copper)、オキソリン酸(oxolinic acid)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、パクロブトラゾール(paclobutrazole)、パラフィン油(paraffin oil)、パラホルムアルデヒド(paraformaldehyde)、ペンシクロン(pencycuron)、ペンタクロロニトロベンゼン(pentachloronitrobenzene)、ペンタクロロフェノール(pentachlorophenol)、ペンチオピラド(penthiopyrad)、ペルフラゾエート(perfurazoate)、リン酸(phosphoric acid)、ポリオキシン(polyoxin)、ポリオキシンD亜鉛塩(polyoxin D zinc salt)、重炭酸カリウム(potassium bicarbonate)、プロベナゾール(probenazole)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ(propamocarb)、プロピネブ(propineb)、プロキナジド(proquinazid)、プロチオカルブ(prothiocarb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピロキロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene)、シルチオファム(silthiofam)、重炭酸ナトリウム(sodium bicarbonate)、二酢酸ナトリウム(sodium diacetate)、プロピオン酸ナトリウム(sodium propionate)、ストレプトマイシン(streptomycin)、硫黄(sulphur)、TCMTB、テクロフタラム(tecloftalam)、テクナゼン(tecnazene)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネート(thiophanate)、チオファネート-メチル(thiophanate-methyl)、チラム(thiram)、トルクロホス-メチル(tolclofos- methyl)、トリフルアニド(tolyfluanid)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリコデルマ・ハルジアヌム(trichoderma harzianum)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリホリン(triforine)、水酸化トリフェニル錫(triphenyltin hydroxide)、バリダマイシン(validamycin)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、ゾキサミド(zoxamide)、1,1-bis(4-クロロフェニル)-2-エトキシエタノール、2,4-ジクロロフェニルベンゼンスルホン酸塩、2-フルオロ-N-メチル-N-1-ナフチルアセタミド、4-クロロフェニルフェニルスルホン、式B-5.1
【化12】

で表される化合物;式B-5.2
【化13】

で表される化合物;式B-5.3
【化14】

で表される化合物、式B-5.4
【化15】

で表される化合物、式B-5.5
【化16】

で表される化合物、式B-5.6
【化17】

で表される化合物、式B-5.7
【化18】

で表される化合物、
3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(2-ビシクロプロピル-2-イル-フェニル)-アミド(化合物B-5.8)、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1Hピラゾール-4-カルボン酸(9-イソプロピプ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノ-ナフタレン-5-イル)-アミド、1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボン酸[2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル]-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(3',4'-ジクロロ-5-フルオロ-1,1'-ビフェニル-2-イル)-アミド(化合物B-5.11)、N-{2-[3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]エチル}-2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-[2-(2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(4'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(2'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミド、及び3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸N-(2'-トリフルオロメチル-ビフェン-2-イル)-アミドからなる群から選択される殺真菌剤;
(B6)アシベンゾラル-S-メチル(acibenzolar-S-methyl)、塩化クロルメコート(chlormequat chloride)、エテホン(ethephon)、塩化メピコート(mepiquat chloride)、及びトリネキサパック-エチル(trinexapc- ethyl)からなる群から選択される植物成長調整物質;
(B7)アバメクチン(abamectin)、クロチアニジン(clothianidin)、安息香酸エマメクチン(emamectin benzoate)、イミダクロプリド(imidacloprid)、テフルトリン(tefluthrin)、チアメトキサム(thiamethoxam)、式B-7.1
【化19】

で表される化合物;及び式B-7.2
【化20】

で表される化合物からなる群から選択される殺虫剤;並びに
(B8)グリホセート;
からなる群から選択される化合物;
を含む、植物病原体により引き起こされる病害の抑制に適する組成物。
【請求項3】
成分(A)が式(I)で表される化合物であり、ここでR1がジフルオロメチルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
成分(A)が式(I)で表される化合物であり、ここでR1がジフルオロメチルであり、そしてXがクロロである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
成分(A)が式(I)で表される化合物であり、ここでR1がジフルオロメチルであり、そしてXがフルオロである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
成分(A)が式(I)で表される化合物であり、ここでR1がジフルオロメチルであり、そしてXがブロモである、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
(B)が、以下
(B1)アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、クレゾキシム-メチル(kresoxim-methyl)、メトミノストロビン(metominostrobin)、オリザストロビン(orysastrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin);トリフロキシストロビン(trifloxystrobin)、及び式B-1.1
【化21】

で表される化合物からなる群から選択されるストロビルリン殺真菌剤;
(B2)アザコナゾール(azaconazole)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、シプロコナゾール(cyproconazole)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール-M(diniconazole-M)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルトリアホル(flutriafol)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イプコナゾール(ipconazole)、メトコナゾール(metconazole)、マイクロブタニル(myclobutanil)、オキシポコナゾール(oxpoconazole)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ペンコナゾール(penconazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、シメコナゾール(simeconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(triadimenol)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリチコナゾール(triticonazole)、ジクロブタゾール(diclobutrazol)、エタコナゾール(etaconazole)、フルコナゾール(furconazole)、フルコナゾール-cis(furconazole-cis)、及びキノコナゾール(quinconazole)からなる群から選択されるアゾール殺真菌剤;
(B3)アルジモルフ(aldimorph)、ドデモルフ(dodemorph)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、トリデモルフ(tridemorph)、フェンプロピジン(fenpropidin)、スピロキサミン(spiroxamine)、ピペラリン(piperalin)、及び式B-3.1
【化22】

で表される化合物からなる群から選択されるモルホリン殺真菌剤;
(B4)シプロジニル(cyprodinil)、メパニピリム(mepanipyrim)、及びピリメタニル(pyrimethanil)からなる群から選択されるアニリノ-ピリミジン殺真菌剤;
(B5)ベナラキシル、ベナラキシル-M、ベノミル、ビテルタノール、ボスカリド、カプタン、カルボキシン、カルプロパミド、クロロタロニル、銅、シアゾファミド、シモキサニル、ジエトフェンカルブ、ジチアノン、ファモキサドン、フェナミドン、フェンヘキサミド、フェノキシカルブ、フェンピクロニル、フルアジナム、フルジオキソニル、フルトラニル、ホルペット、グアザチン、ヒメキサゾール、イプロジオン、ルフェヌロン、マンコゼブ、メタラキシル、メフェノキサム、メトラフェノン、ヌアリモル、パクロブトラゾール、ペンシクロン、ペンチオピラド、プロシミドン、プロキナジド、ピロキロン、キノキシフェン、シルチオファム、硫黄、チアベンダゾール、チラム、トリアゾキシド、トリシクラゾール、式B-5.1で表される化合物、式B-5.2で表される化合物、式B-5.3で表される化合物、式B-5.4で表される化合物、式B-5.5で表される化合物、式B-5.6で表される化合物、式B-5.7で表される化合物、式B-5.8で表される化合物、式B-5.9で表される化合物、式B-5.10で表される化合物、及び式B-5.12で表される化合物からなる群から選択される殺真菌剤、
(B6)アシベンゾラル-S-メチル、塩化クロルメコート、エテホン、塩化メピコート、及びトリネキサパック-エチルから選択される植物成長調整物質;
(B7)アバメクチン、安息香酸エマメクチン、テフルトリン、チアメトキサムから選択される殺虫剤、並びに
(B8)グリホセート
からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
成分(B)が、アゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホル、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、フェンプロピジン、シプロジニル、クロロタロニル、ジチアノン、フルアジナム、フルジオキソニル、メトラフェノン、式B-5.1で表される化合物、及び式B-5.4で表される化合物から選択される殺真菌剤である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
成分(B)が、アゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、トリフロキシストロビン、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアホル、イプコナゾール、メトコナゾール、マイクロブタニル、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、及びクロロタロニルから選択される殺真菌剤である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
成分(A)が、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジクロロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミドであり、そして成分(B)が、アゾキシストロビン、ビキサフェン(bixafen)、フルジオキソニル、フェンプロピジン、ジフェノコナゾール、シプロジニル、マンジプロパミド(mandipropamid)、クロロタルニル(chlorothalonil)、プロピコナゾール、シプロコナゾール、及びエポキシコナゾールから選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
成分(A)が、3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸(9-ジフルオロメチリデン-ベンゾノルボルネン-5-イル)アミドであり、そして成分(B)が、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、フルジオキソニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルオピラム(fluopyram)、ジフェノコナゾール、イプコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、シプロジニル、クロロタルニル、エポキシコナゾール、プロピコナゾール、シプロコナゾール、及びエポキシコナゾールから選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
(A)対(B)の重量比が、2000:1〜1:1000である、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
請求項1に記載の組成物を、有用植物に、それらの生育場所(locus)に、又はそれらの育苗材料に塗布することを含む、植物病原体により引き起こされる有用植物又はそれらの育苗材料の病害を抑制する方法。
【請求項14】
請求項1に記載の組成物を、ダイズ植物に、又はそれらの生育場所に塗布することを含む、植物病原体により引き起こされるダイズ植物の病害を抑制する方法。
【請求項15】
前記植物病原体がPhakopsora pachyrhiziである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ダイズ植物がグリホセートに耐性であり、そしてここで成分(B)がグリホセートである請求項1に記載の組成物が使用される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
式(I)
【化23】

[式中、
R1がジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり、そしてXがクロロ、フルオロ、又はブロモである]
で表される化合物を含む組成物を、有用植物に、それらの生育場所に、又はそれらの育苗材料に塗布することを含む、ダイズ植物のさび病(rust disease)を抑制する方法。
【請求項18】
前記さび病の植物病原体がPhakopsora pachyrhiziである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記組成物が、ダイズ植物に、又はそれらの育成場所に塗布される、請求項15に記載の方法。

【公表番号】特表2010−524990(P2010−524990A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504533(P2010−504533)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【国際出願番号】PCT/EP2008/003279
【国際公開番号】WO2008/131901
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】