説明

殺菌剤としての置換キナゾリン

本発明は、置換基が、請求項1に定義される定義あるいはその塩またはN−オキシドを有する、化(I):


の化合物と、植物における、細菌感染、特に、真菌感染の制御および/または防止のためのそれらの用途および方法と、これらの化合物の製造方法と、に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物を含有する新規キナゾリンと、植物における、細菌感染、特に、真菌感染の制御および/または防止のためのそれらの組成物ならびに方法における用途と、これらの化合物の調製のためのプロセスと、に関する。
【背景技術】
【0002】
深刻な細菌感染、特に、真菌感染の発生は、系統的または局所的であるかに関わらず、植物において増え続けている。
【0003】
殺菌剤は、天然または合成起源の化合物であって、菌類によって生じる損傷から植物を保護する作用をする。現在の農業の方法は、殺菌剤の使用に非常に依存している。実際、いくつかの作物は、殺菌剤を使用することなく、有用に成長することは不可能である。殺菌剤の使用によって、栽培者は、作物の収穫高を増加させ、その結果、作物の価値を上昇させることが可能になる。多数の殺菌剤が、開発されている。しかしながら、菌類の蔓延の処置は、主要な問題となり続けている。さらに、殺菌剤耐性が、深刻な問題となっており、これらの剤をいくつかの農業用途に対して非有効的にする。したがって、新しい殺菌化合物の開発の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本発明は、式I:
【0005】
【化1】

【0006】
式中、
1は、水素、ヒドロキシル、ハロ、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルコキシ、C1-8アルキルチオ、またはC3-10シクロアルキルであり、
2は、水素、ヒドロキシル、ハロ、C1-8アルキル、C3-10シクロアルキルC1-8アルコキシ、C1-8アルケニルオキシ、またはC1-8アルキニルオキシであり、
3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−およびビス−C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルコキシ、C1-8アルキルチオ、またはC3-10シクロアルキルであり、
Aは、ハロ、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C3-10シクロアルキル、C3-10シクロアルキルオキシ、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、またはアリールチオであり、好ましくは、Aは、ハロ、C1-8アルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C3-10シクロアルキル、C3-10シクロアルキルオキシ、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、またはアリールチオである化合物、あるいはその塩またはN−オキシド、
ただし、Aが、メチルであって、各R1、R3、R4、R5、およびR6が、水素である場合、R2は、塩素ではない、を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
別途記載がない限り、置換基は、置換されない、または置換され、好ましくは、置換基は、後述の置換基によって、置換されない、または置換される。別途記載がない限り、明細書および請求項において使用される以下の用語は、後述の意味を有する。
【0008】
「アルキル」とは、1個から8個の炭素原子の線形飽和一価炭化水素ラジカル、または3個から10個の炭素原子の分岐飽和一価炭化水素ラジカル、あるいは示される炭素原子の数であって、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、s−[sec−]ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソアミル、n−ヘキシル等を意味する。本定義は、用語が単独で使用される時と、「ハロアルキル」および類似用語等の複合語の一部として使用される時の両方に散布されることに留意されたい。好ましくは、線形アルキル基は、1個から6個の炭素原子、より好ましくは、1個から3個の炭素原子を含有する、最も好ましくは、メチル、エチル、またはn−プロピルから選択される。好ましくは、分岐アルキル基は、3個から6個の炭素原子を含有し、より好ましくは、iso−プロピル(1−メチルエチル)、s−[sec−]ブチル(1−メチルプロピル)、イソブチル(2−メチルプロピル)、tert−ブチル(1,1−ジメチルエチル)、またはイソアミル(3−メチルブチル)から選択される。
【0009】
「シクロアルキル」とは、3個から8個の環炭素、より好ましくは、3個から6個の環炭素の一価環状炭化水素ラジカルを意味する。シクロアルキル基は、完全飽和している。好ましくは、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルから選択される。
【0010】
「複素環」とは、環状構造内に、少なくとも1つの炭素の原子と、硫黄、酸素、または窒素等の炭素以外の少なくとも1つの元素と、を含有する、複素環部分を意味する。これらの構造は、単芳香環または非芳香環のいずれかを含んでもよい。いくつかの実施例は、ピリジン、ピリミジン、およびジオキサンである。
【0011】
「アルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合、例えば、エテニル、プロペニル等を含有する、2個から8個の炭素原子の線形一価飽和炭化水素ラジカル、または3個から8個の炭素原子の分岐一価炭化水素ラジカルを意味する。必要に応じて、アルケニル基は、()−または()−構成のいずれかであることが可能である。好ましくは、線形アルケニル基は、2個から6個の炭素原子を含有し、より好ましくは、エテニル、プロプ−1−エニル、プロプ−2−エニル、プロプ−1,2−ジエニル、ブト‐1−エニル、ブト‐2−エニル、ブト‐3−エニル、ブト‐1,2−ジエニル、ブト‐1,3−ジエニル、ペント‐1−エニル、ペント‐3−エニル、およびヘキサ‐1−エニルから選択される。好ましくは、分岐アルケニル基は、3個から6個の炭素原子を含有し、より好ましくは、1−メチルエテニル、1−メチルプロプ−1−エニル、1−メチルプロプ−2−エニル、2−メチルプロプ−1−エニル、2−メチルプロプ−2−エニル、および4−メチル−ペント‐3−エニルから選択される。
【0012】
「シクロアルケニル」とは、3個から8個の環炭素の一価環状炭化水素ラジカル、より好ましくは、少なくとも1つの二重結合を含有する、3個から6個の環炭素を意味する。好ましくは、シクロアルケニル基は、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルから選択される。
【0013】
「アルキニル」とは、少なくとも1つの三重結合を含有する、2個から8個の炭素原子の線形一価飽和炭化水素ラジカル、または5個から8個の炭素原子の分岐一価炭化水素ラジカル、例えば、エチニル、プロピニル等を意味する。好ましくは、線形アルキニル基は、2個から6個の炭素原子を含有し、より好ましくは、エチニル、プロプ−1−イニル、プロプ−2−イニル、ブト‐1−イニル、ブト‐2−イニル、およびブト‐3−イニルから選択される。好ましくは、分岐アルキニル基は、4個から6個の炭素原子を含有し、より好ましくは、1−メチルプロプ−2−イニル、3−メチルブト‐1−イニル、1−メチルブト‐2−イニル、1−メチルブト‐3−イニル、および1−メチルブト‐3−イニルから選択される。
【0014】
「アルコキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のアルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、好ましくは、Rは、アルキルである。アルコキシ基として、メトキシ、エトキシ、1−メチルエトキシ、プロポキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシ、および2−メチルプロポキシを含むが、これらに限定されない。好ましくは、アルコキシとは、メトキシまたはエトキシを意味する。
【0015】
「アルケノキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のアルケニルである。
【0016】
「アルキノキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のアルキニルである。
【0017】
「シクロアルキルオキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のシクロアルキルである。
【0018】
「アルコキシアルキル」とは、ラジカル−RORを意味し、式中、各Rは、独立して、上述のアルキルである。
【0019】
「アリール」または「芳香環部分」とは、融合され、共有結合される、単環または多環、したがって、環炭素原子からの水素原子の除去によってアレーンから派生したアリール基であり得、アレーンが、単環および多環芳香族炭化水素である、芳香族置換基を指す。用語「アリール」とは、別途示されない限り、置換または非置換アリールを意味してもよく、故に、アリール部分は、置換されなくても、あるいは同一または異なる置換基のうちの1つ以上と置換されてもよい。アリールの代表的実施例として、例えば、フェニル、ナフチル、アズレニル、インダニル、インデニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ジフェニルメチル、および2,2−ジフェニル−1−エチルを含む。
【0020】
好適には、「アリール」基のための置換基は、少なくとも1つの炭素の原子と、環状構造内に、硫黄、酸素、または窒素等の炭素以外の少なくとも1つの元素と、を含有する、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環部分、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルキルオキシ、ハロアルケニルオキシ、ハロアルキニルオキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、ホルミル、アルコキシアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、−C(O)(C1-4アルコキシ)、−C(O)NH2、−C(O)NH(C1-4アルキル)、−C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、−OC(O)NH(C1-4アルキル)、−OC(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、−NHC(O)(C1-4アルキル)、−NHC(O)(C1-4アルコキシ)、−N(C1-4アルキル)C(O)(C1-4アルキル)、−N(C1-4アルキル)C(O)(C1-4アルコキシ)、−OC(O)(C1-4アルキル)、−OC(O)(C1-4アルコキシ)、−Si(C1-4アルキル)3、−Si(C1-4アルコキシ)3、ならびにアリールオキシを含むリストから選択されてもよい。好ましい置換基は、環状構造内に、少なくとも1つの炭素の原子と、硫黄、酸素、または窒素等の炭素以外の少なくとも1つの元素と、を含有する、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環部分、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ニトロ、ならびにシアノであり、より好ましくは、ハロゲン(特に、フルオロまたはクロロ)、シアノ、アルキル(特に、メチルおよびエチル)、ハロアルキル(特に、トリフルオロメチル)、アルコキシ(特に、メトキシまたはエトキシ)、ならびにハロアルコキシである。
【0021】
アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、または複素環基のアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、あるいは複素環置換基は、置換されなくても、またはさらに置換されてもよく、置換基は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルキルオキシ、ハロアルケニルオキシ、ハロアルキニルオキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルコキシアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキルアミノ、およびジアルキルアミノを含むリストから選択される。アリール基の好ましいアリール置換基は、非置換アリール、またはハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、およびシアノを含むリストから選択される置換基によって置換されるアリールであってもよく、より好ましくは、ハロゲン(特に、フルオロまたはクロロ)、シアノ、アルキル(特に、メチルおよびエチル)、ハロアルキル(特に、トリフルオロメチル)、アルコキシ(特に、メトキシまたはエトキシ)、ならびにハロアルコキシである。
【0022】
非置換または置換アリールのための典型的実施例として、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−シアノフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2−トリフルオロメトキシフェニル、3−トリフルオロメトキシフェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,3−ジブロモフェニル、2,4−ジブロモフェニル、2,5−ジブロモフェニル、2,6−ジブロモフェニル、3,4−ジブロモフェニル、3,5−ジブロモフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,3−ジメトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、2,3−ジシアノフェニル、2,4−ジシアノフェニル、2,5−ジシアノフェニル、2,6−ジシアノフェニル、3,4−ジシアノフェニル、3,5−ジシアノフェニル、2,3−ジ(トリフルオロメチル)フェニル、2,4−ジ(トリフルオロメチル)フェニル、2,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル、2,6−ジ(トリフルオロメチル)フェニル、3,4−ジ(トリフルオロメチル)フェニル、3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル、2,3−ジ(トリフルオロメトキシ)フェニル、2,4−ジ(トリフルオロメトキシ)フェニル、2,5−ジ(トリフルオロメトキシ)フェニル、2,6−ジ(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,4−ジ(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,5−ジ(トリフルオロメトキシ)フェニル、4−クロロ−3−フルオロフェニル、3−フルオロ−4−メチルフェニル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、3−クロロ−4−メチルフェニル、3−クロロ−4−メトキシフェニル、4−フルオロ−3−メチルフェニル、4−クロロ−3−メチルフェニル、4−メトキシ−3−メチルフェニル、4−フルオロ−3−メトキシフェニル、4−クロロ−3−メトキシフェニル、3−メトキシ−4−メチルフェニル、3−クロロ−5−フルオロフェニル、3−クロロ−5−メチルフェニル、3−クロロ−5−メトキシフェニル、3−フルオロ−5−メチルフェニル、3−フルオロ−5−メトキシフェニル、3−メトキシ−5−メチルフェニルを含む。
【0023】
「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはイオド、好ましくは、クロロあるいはフルオロを意味する。
【0024】
「ハロアルキル」とは、同一または異なるハロ原子のうちの1つ以上と置換される、上述のアルキルを意味する。したがって、ハロアルキルの本定義はまた、過ハロゲンアルキル基を含んでもよい。ハロアルキル基の実施例として、クロロメチル、フルオロメチル、ジクロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2−トリフルオロエチル、1−ジフルオロエチル、2−トリフルオロ−1−ジフルオロエチル、2−クロロ−エチル、2−トリクロロ−1−ジクロロエチル2−イオドエチル、3−フルオロプロピル、3−クロロプロピル、2−トリフルオロ−1−クロロエチル、および1−ジフルオロ−2−ジフルオロ−3−トリフルオロプロピルを含むが、これらに限定されない。
【0025】
「ハロアルケニル」とは、同一または異なるハロ原子のうちの1つ以上と置換される、上述のアルケニルを意味する。
【0026】
「ハロアルキニル」とは、同一または異なるハロ原子のうちの1つ以上と置換される、上述のアルキニルを意味する。
【0027】
「ハロアルコキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のハロアルキルである。
【0028】
「ハロアルケニルオキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のハロアルケニルである。
【0029】
「ハロアルキニルオキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のハロアルキニルである。
【0030】
「アリールアルキル」とは、ラジカル−Rabを意味し、式中、Raは、アルキレン基であり、Rbは、上述の非置換または置換アリール基であり、「アリールアルケニル」とは、ラジカル−Rabを意味し、式中、Raは、後述のアルケニレン基であり、Rbは、上述の非置換または置換アリール基であり、「アリールアルキニル」とは、ラジカル−Rabを意味し、式中、Raは、後述のアルキニレン基であり、Rbは、上述の非置換または置換アリール基である。アリールアルキル基の実施例は、ベンジル基である。Raが、アルキレン基、またはアルケニレン基、あるいはアルキニレンである時、本基はまた、同一または異なる置換基のうちの1つ以上、好適には、「アリール」のための上述の置換基と置換されてもよい。
【0031】
「シクロアルキルアルキル」とは、ラジカル−Rabを意味し、式中、Raは、後述のアルキレン基であり、Rbは、上述のシクロアルキル基である。
【0032】
「シクロアルキルアルケニル」とは、ラジカル−Rabを意味し、式中、Raは、後述のアルケニレン基であり、Rbは、上述のシクロアルキル基である。
【0033】
「シクロアルキルアルケニル」とは、ラジカル−Rabを意味し、式中、Raは、後述のアルキニレン基であり、Rbは、上述のシクロアルキル基である。
【0034】
「アルキレン」とは、1個から6個の炭素原子の線形飽和二価炭化水素ラジカル、または3個から6個の炭素原子の分岐飽和二価炭化水素ラジカル、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレン等を意味する。好ましいアルキレン基は、上述のアルキル基の二価ラジカルである。
【0035】
「アルケニレン」とは、少なくとも1つの二重結合、例えば、エテニレン、プロペニレン等を含有する、2個から6個の炭素原子の線形二価炭化水素ラジカル、または3個から6個の炭素原子の分岐二価炭化水素ラジカルを意味する。好ましいアルケニレン基は、上述のアルケニル基二価ラジカルである。
【0036】
「アルキニレン」とは、少なくとも1つの三重結合、例えば、エチニレン、プロピニレン等を含有する、2個から6個の炭素原子の線形二価炭化水素ラジカル、または3個から6個の炭素原子の分岐二価炭化水素ラジカルを意味する。好ましいアルキニレン基は、上述のアルキニル基の二価ラジカルである。
【0037】
「アリールオキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のアリール基である。
【0038】
「アリールアルキルオキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のアリールアルキル基である。
【0039】
「アリールアルケニレンオキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のアリールアルケニレン基である。
【0040】
「アリールアルキニレンオキシ」とは、ラジカル−ORを意味し、式中、Rは、上述のアリールアルキニレン基である。
【0041】
「アルキルチオ」とは、ラジカル−SRを意味し、式中、Rは、上述のアルキルである。アルキルチオ基として、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、tert−ブチルチオ、ヘキシルチオ等を含むが、これらに限定されない。
【0042】
「アルケニルチオ」とは、ラジカル−SRを意味し、式中、Rは、上述のアルケニルである。
【0043】
「アルキニルチオ」とは、ラジカル−SRを意味し、式中、Rは、上述のアルキニルである。
【0044】
「シクロアルキルチオ」とは、ラジカル−SRを意味し、式中、Rは、上述のシクロアルキル基である。
【0045】
「ハロアルキルチオ」とは、ラジカル−SRを意味し、式中、Rは、上述のハロアルキル基である。
【0046】
「アリールチオ」とは、ラジカル−SRを意味し、式中、Rは、上述のアリール基である。
【0047】
「アルキルカルボニル」とは、ラジカル−C(O)Rを意味し、式中、Rは、上述のアルキルである。
【0048】
「アルケニルカルボニル」とは、ラジカル−C(O)Rを意味し、式中、Rは、上述のアルケニルである。
【0049】
「アルキニルカルボニル」とは、ラジカル−C(O)Rを意味し、式中、Rは、上述のアルキニルである。
【0050】
「シクロアルキルカルボニル」とは、ラジカル−C(O)Rを意味し、式中、Rは、上述のシクロアルキルである。
【0051】
「アルコキシカルボニル」とは、ラジカル−C(O)ORを意味し、式中、Rは、上述のアルキルである。
【0052】
「ハロアルキルカルボニル」とは、ラジカル−C(O)Rを意味し、式中、Rは、上述のハロアルキルである。
【0053】
「シアノ」とは、−CN基を意味する。
【0054】
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」とは、−OH基を意味する。
【0055】
「ニトロ」とは、−NO2基を意味する。
【0056】
「アミノ」とは、−NH2基を意味する。
【0057】
「アルキルアミノ」とは、ラジカル−NRHを意味し、式中、Rは、上述のアルキルである。
【0058】
「ジアルキルアミノ」とは、ラジカル−NRRを意味し、式中、各Rは、独立して、上述のアルキルである。
【0059】
「メルカプト」とは、−SH基を意味する。
【0060】
単独または複合語の一部として使用される時の上述の基(例えば、単独で、または例えば、ハロアルキルの一部として使用される時のアルキル)は(「アリール」および「アリールアルキル」基の場合について、既に留意されているように)、置換されなくても、または1つ以上の置換基と置換されてもよい。特に、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキルチオ、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、およびアリールアルキルオキシ基は、置換されなくても、または置換されてもよい。
【0061】
好適には、これらの任意の置換基は、独立して、環状構造内に、少なくとも1つの炭素の原子と、硫黄、酸素、または窒素等の炭素以外の少なくとも1つの元素と、を含有する、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シクロアルキルオキシ、ハロアルケニルオキシ、ハロアルキニルオキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、シクロアルキルチオ、ホルミル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルコキシアルキル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環部分、−C(O)(C1-4アルコキシ)、−C(O)NH2、−C(O)NH(C1-4アルキル)、−C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、−OC(O)NH(C1-4アルキル)、−OC(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、−NHC(O)(C1-4アルキル)、−NHC(O)(C1-4アルコキシ)、−N(C1-4アルキル)C(O)(C1-4アルキル)、−N(C1-4アルキル)C(O)(C1-4アルコキシ)、−OC(O)(C1-4アルキル)、−OC(O)(C1-4アルコキシ)、−Si(C1-4アルキル)3、−Si(C1-4アルコキシ)3、ならびにアリールオキシから選択される。好ましい置換基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、およびシアノであり、より好ましくは、環状構造内に、少なくとも1つの炭素の原子と、硫黄、酸素、または窒素等の炭素以外の少なくとも1つの元素と、を含有する、ハロゲン(特に、フルオロまたはクロロ)、シアノ、アルキル(特に、メチルおよびエチル)、ハロアルキル(特に、トリフルオロメチル)、アルコキシ(特に、メトキシまたはエトキシ)、ハロアルコキシ、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、および複素環部分である。
【0062】
化Iの化合物は、異なる幾何学的または光学的異性体あるいは異なる互変異体中に存在し得る。キラリティの1つ以上の中心が存在し得、その場合、化Iの化合物は、純エナンチオマ、エナンチオマの混合物、純ジアステレオマ、またはジアステレオマの混合物として、存在し得る。C=CまたはC=N結合等、分子内に二重結合が存在し得、その場合、化Iの化合物は、単一異性体または異性体の混合物として存在し得る。互変異性化の中心が存在し得る。本発明は、すべてのそのような異性体、および互変体、ならびにあらゆる比率におけるそれらの混合物だけではなく、重水素化化合物等の同位体を網羅する。また、アトロプ異性が、単結合を中心とする束縛回転の結果として生じ得る。
【0063】
化Iの化合物の好適な塩として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、またはリン酸等の無機酸、あるいはシュウ酸、酒石酸、乳酸、酪酸、トルイル酸、ヘキサン酸、またはフタル酸等の有機カルボン酸、もしくはメタン、ベンゼン、またはトルエンスルホン酸等のスルホン酸等との酸添加塩を含む。有機カルボン酸の他の実施例として、トリフルオロ酢酸等のハロ酸を含む。
【0064】
N−オキシドは、ヘテロ芳香族化合物を含有する、三級アミンの酸化型または窒素の酸化型である。それらについては、多くの書籍、例えば、「Heterocyclic N−oxides」by Angelo Albini and Silvio Pietra,CRC Press,Boca Raton,Florida,1991に説明されている。
【0065】
本発明の特に好ましい実施形態における、それらの任意の組み合わせとしてのR1からR6およびAのための好ましい基については、後述される。
【0066】
化(I)に従う、一実施形態では、R1は、水素、ハロ、シアノ、C1-8アルキル、C1-8アルコキシ、C1-8アルケニルオキシ、C1-8アルキニルオキシ、C1-8ハロアルキル、またはC1-8アルキルチオである。さらなる実施形態では、R1は、水素、ハロ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルケニルオキシ、C1-3アルキニルオキシ、C1-3ハロアルキル、またはC1-3アルキルチオである。
【0067】
化(I)に従う、さらなる実施形態では、R1は、水素、ハロ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルケニルオキシ、C1-3アルキニルオキシ、またはC1-4ハロアルキルである。さらなる実施形態では、R1は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、またはトリフルオロメチル、より好ましくは、水素、メチル、またはメトキシである。
【0068】
化(I)に従う、一実施形態では、R2は、水素、ヒドロキシル、ハロ、C1-5アルキル、C1-5アルコキシ、C1-5アルケニルオキシ、またはC1-5アルキニルオキシである。さらなる実施形態では、R2は、水素、ヒドロキシル、クロロ、メチル、またはメトキシ、より好ましくは、水素、メチルまたはメトキシである。
【0069】
化(I)に従う、一実施形態では、R3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C1-8アルケニルオキシ、C1-8アルキニルオキシ、またはC1-8ハロアルコキシである。さらなる実施形態では、R3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルケニルオキシ、C1-3アルキニルオキシ、またはC1-3ハロアルコキシである。さらなる実施形態では、R3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、またはC1-3アルコキシ、C1-3アルケニルオキシ、C1-3アルキニルオキシである。さらなる実施形態では、R3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ブロモ、シアノ、クロロ、フルオロ、メチル、またはメトキシである。
【0070】
化(I)に従う、一実施形態では、Aは、ハロ、C1-8ハロアルキル、非置換または置換アリール、非置換または置換アリールアルキル、あるいは非置換または置換アリールオキシである。さらなる実施形態では、Aは、ハロ、非置換または置換フェニル、非置換または置換ナフチル、非置換または置換ベンジル、非置換または置換フェノキシ、非置換または置換フェニルチオ、あるいは非置換または置換アリールエチニル(特に、フェニルエチニル)である。さらなる実施形態では、Aは、ハロゲン、非置換または置換フェニル、非置換または置換ベンジル、あるいは非置換または置換フェノキシ、より好ましくは、非置換または置換フェニルおよび非置換または置換ベンジルである。好適な置換基は、上述されるが、より好適には、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3アルコキシ、C1-3アルキルカルボニル、C1-3アルコキシカルボニル、またはこれらの置換基のいずれかの組み合わせ、さらにより好適には、クロロ、フルオロ、メチル、トリフルオロメチル、またはメトキシ、あるいはこれらの置換基のいずれかの組み合わせであってもよい。
【0071】
化(I)に従う、より好ましい実施形態の1つでは、R1は、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3ハロアルキル、またはC1-3アルキルチオであり、R2は、水素、ヒドロキシル、ハロ、C1-5アルキル、C3-5シクロアルキル、C1-5アルキニルオキシ、またはC1-5アルコキシであり、R3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルコキシ、アミノ、あるいはモノ−またはジ−C1-8アルキルアミノであり、Aは、ハロ、C1-8アルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C3-10シクロアルキル、C3-10シクロアルキルオキシ、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、またはアリールチオである。
【0072】
化(I)に従う、さらにより好ましい実施形態の1つでは、R1は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、またはトリフルオロメチル、好ましくは、水素、メチル、またはメトキシである。R2は、水素、ヒドロキシル、クロロ、メチル、またはメトキシ、好ましくは、水素、メチル、またはメトキシであり、R3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3アルコキシ、C1-3ハロアルコキシ、アミノ、あるいはモノ−またはジ−C1-8アルキルアミノ、好ましくは、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、またはC1-3アルコキシ、より好ましくは、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、またはC1-3アルコキシであり、Aは、ハロ、C1-8アルキル、非置換または置換アリール、非置換または置換アリールアルキル、あるいは非置換または置換アリールオキシ、好ましくは、ハロ、非置換または置換フェニル、非置換または置換ナフチル、非置換または置換ベンジル、非置換または置換フェノキシ、非置換または置換フェニルチオ、あるいは非置換または置換アリールエチニル、より好ましくは、非置換または置換フェニル、非置換または置換ナフチル、非置換または置換ベンジル、非置換または置換フェノキシ、非置換または置換フェニルチオ、あるいは非置換または置換アリールエチニルである。
【0073】
化(I)に従う、好ましい実施形態では、R1は、水素、ハロ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、またはC1-3アルコキシであり、R2は、水素、ヒドロキシル、ハロ、C1-5アルキル、C3-5シクロアルキル、またはC1-5アルコキシであり、R3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、またはC1-3アルコキシであり、Aは、ハロ、非置換または置換アリール、非置換または置換アリールアルキル、非置換または置換アリールオキシ、あるいは非置換または置換アリールチオであり、任意の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3アルキルカルボニル、C1-3アルコキシカルボニル、およびC1-3アルコキシ、またはこれらの置換基のいずれかの組み合わせから選択される。
【0074】
化(I)に従う、より好ましい実施形態では、R1は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、エトキシ、またはメトキシ、好ましくは、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、エトキシ、またはメトキシであり、R2は、水素、クロロ、メチル、またはメトキシであり、R3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、フルオロ、クロロ、メチル、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、またはメトキシであり、Aは、ブロモ、クロロ、イオド、非置換または置換フェニル、非置換または置換フェニルメチル、非置換または置換フェノキシ、非置換または置換フェニルチオ、あるいは非置換または置換フェニルエチニルであり、任意の置換基は、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、またはメトキシ、あるいははこれらの置換基のいずれかの組み合わせから選択される。
【0075】
化(I)に従う、最も好ましい実施形態では、Aは、ハロゲン、非置換または置換フェニル、非置換または置換ベンジル、あるいは非置換または置換フェノキシであり、特に、Aは、非置換または置換フェニルおよび非置換または置換ベンジルである。
【0076】
したがって、本発明の化Iの好ましい化合物は、式(I’):
【0077】
【化2】

【0078】
式中、
11は、水素、ヒドロキシル、ハロ、シアノ、非置換C1-8アルキル、置換C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、非置換C1-8アルコキシ、置換C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルコキシ、非置換C1-8アルキルチオ、置換C1-8アルキルチオ、非置換C3-10シクロアルキル、または置換C3-10シクロアルキルであり、
12は、水素、ヒドロキシル、ハロ、非置換C1-8アルキル、置換C1-8アルキル、置換C3-10シクロアルキル、非置換C3-10シクロアルキル、C1-8ハロアルキル、非置換C1-8アルコキシ、置換C1-8アルコキシ、非置換C2-8アルケニルオキシ、置換C2-8アルケニルオキシ、非置換C2-8アルキニルオキシ、または置換C2-8アルキニルオキシであり、
13、R14、R15、およびR16は、独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、シアノ、ニトロ、−NR1718であり、式中、R17およびR18は、独立して、H、C1-4アルキル、または置換C1-4アルキルである、あるいは介在窒素と結合し、1個、または2個、あるいは3個のヘテロ原子(介在窒素原子に加え、1個または2個のN、O、あるいはS原子)を含み得る、5または6員環を形成し、その場合、複素環は、非置換されない、または複素環は、1個または2個のC1-4アルキル基、非置換C1-8アルキル、置換C1-8アルキル、非置換C2-8アルケニル、置換C2-8アルケニル、非置換C2-8アルキニル、置換C2-8アルキニル、C1-8ハロアルキル、非置換C1-8アルコキシ、置換C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルコキシ、非置換C1-8アルキルチオ、置換C1-8アルキルチオ、非置換C3-10シクロアルキル、または置換C3-10シクロアルキルによって置換され、
1は、ハロ、非置換C1-8アルキル、置換C1-8アルキル、非置換C2-10アルケニル、置換C2-8アルケニル、非置換C2-8アルキニル、置換C2-8アルキニル、C1-8ハロアルキル、非置換C1-8アルコキシ、置換C1-8アルコキシ、非置換C3-10シクロアルキル、置換C3-10シクロアルキル、非置換C3-10シクロアルキルオキシ、置換C3-10シクロアルキルオキシ、非置換アリール、置換アリール、非置換アリールアルキル、置換アリールアルキル、非置換アリールアルケニル、置換アリールアルケニル、非置換アリールアルキニル、置換アリールアルキニル、非置換アリールオキシ、置換アリールオキシ、非置換アリールアルキルオキシ、置換アリールアルキルオキシ、非置換アリールチオ、または置換アリールチオ、あるいはその塩またはN−オキシドであり、
1が、メチルであり、各R11、R13、R14、R15、およびR16が、水素である場合、R12は、塩素ではないことを条件とする。
【0079】
化(I’)の化合物中のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、およびアルコキシ基は、線形または分岐のいずれかである。
【0080】
化(I’)の化合物中の置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、および置換アルコキシ基の好ましい置換基は、以下の置換基F、Cl、Br、I、−OH、−CN、ニトロ、−C1-4アルコキシ、−C1-4アルキルチオ、−NR1718から選択され、式中、R17およびR18は、独立して、H、−C1-4アルキル、または置換−C1-4アルキルである、あるいは介在窒素と結合し、1個、または2個、あるいは3個のヘテロ原子(介在窒素原子に加え、1個または2個のN、O、またはS原子)を含み得る、5または6員環を形成し、その場合、複素環は、置換されない、または複素環は、1個または2個のC1-4アルキル基、−C(O)H、−C(O)(C1-4アルキル)、−C(O)(C1-4アルコキシ)、−C(O)NH2、−C(O)NH(C1-4アルキル)、−C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、−OC(O)NH(C1-4アルキル)、−OC(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、−NHC(O)(C1-4アルキル)、−NHC(O)(C1-4アルコキシ)、−N(C1-4アルキル)C(O)(C1-4アルキル)、−N(C1-4アルキル)C(O)(C1-4アルコキシ)、−OC(O)(C1-4アルキル)、−OC(O)(C1-4アルコキシ)、−Si(C1-4アルキル)3、−Si(C1-4アルコキシ)3、アリール、アリールオキシ、−(C1-8-ペルハロアルキル)、アリールC1-4アルキニル、−C1-6アルキニルによって置換され、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール基は、置換または非置換のいずれかであり、好ましくは、これらの置換基の置換分は、さらに1つのみの置換分を担持し、より好ましくは、さらに置換されない置換基のこれらの置換分である。
【0081】
置換C1からC4アルキル基のより好ましい置換基は、以下の置換基-OH、CN、F、Cl、C1-4アルコキシ、C1-4アルキルアミノから選択される。アルキル基は、分岐または線形である。最も好ましいアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、イソブチル(2−メチルプロピル)、ペンチル、1−メチルペンチル、1−エチルペンチル、iso−ペンチル(3−メチルブチル)、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、またはノニルである。
【0082】
好ましくは、化(I’)の化合物中のアルキル基および/または化(I’)の化合物中のアルコキシ基は、さらに2つを超えない置換基を担持し、より好ましくは、化(I’)の化合物中のアルキル基および/または化(I’)の化合物中のアルコキシ基は、1つを超えないさらなる置換基を担持し、最も好ましくは、化(I’)の化合物中のアルキル基および/または化(I’)の化合物中のアルコキシ基は、さらに置換されない。
【0083】
化(I’)の好ましい化合物では、好ましいアルキル基および好ましいアルコキシ基は、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、およびエトキシ基である。メチル、エチル、およびメトキシ基は、特に、非常に好ましい。
【0084】
化(I’)の化合物中の置換アリール基の化(I’)の化合物中の好ましい置換基は、以下の置換基F、Cl、Br、I、−OH、−CN、ニトロ、−C1-4アルキル、−C1-4アルコキシ、C1-4アルケニルオキシ、−C1-4アルキニルオキシ、−C1-4アルコキシ、C1-4アルキル、−C1-4アルキルチオ、−NR1718から選択され、式中、R17、およびR18は、独立して、H、−C1-4アルキル、または置換−C1-4アルキルである、あるいは介在窒素と結合し、1個、または2個、あるいは3個のヘテロ原子(介在窒素原子に加え、1個または2個のN、O、あるいはS原子)を含み得る、5または6員環を形成し、その場合、複素環は、置換されない、または複素環は、1個または2個の−C1-4アルキル基、−C(O)H、−C(O)(C1-4アルキル)、−C(O)(C1-4アルコキシ)、−C(O)NH2、−C(O)NH(C1-4アルキル)、−C(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、−NHC(O)(C1-4アルキル)、−N(C1-4アルキル)C(O)(C1-4アルキル)、−NHC(O)(C1-4アルコキシ)、−N(C1-4アルキル)C(O)(C1-4アルコキシ)、−OC(O)NH(C1-4アルキル)、−OC(O)N(C1-4アルキル)(C1-4アルキル)、−C(O)H、OC(O)(C1−4アルキル)、−OC(O)(C1−4アルコキシ)、−Si(C1-4アルキル)3、−Si(C1-4アルコキシ)3、アリール、アリールオキシ、−(C1-8-ペルハロアルキル)、−C1-8アルキニルによって置換され、アルキル、アルケニル、アルケニル、アリール基は、置換または非置換のいずれかである。
【0085】
置換アリール基のより好ましい置換基は、以下の置換基F、Cl、CN、−OH、ニトロ、−C1-4アルキル、−C1-4アルコキシ、−C(O)(C1-4アルコキシ)、−C(O)H、−C(O)(C1-4アルキル)から選択され、アルキル基は、置換または非置換のいずれかである。アリール基は、好ましくは、ナフチル、フェナントレニル、またはフェニル基、より好ましくは、フェニル基である。
【0086】
化(I’)の化合物中の置換アリール基の好ましい置換基は、以下の置換基、F、Cl、−C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、−CN、−C(O)(C1-4アルコキシ)、−C(O)(C14アルキル)から選択される。
【0087】
化(I’)において、好ましくは、
11は、水素、ハロ、非置換C1-4アルキル、置換C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、非置換C1-4アルコキシ、置換C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルコキシであり、
12は、水素、ヒドロキシル、ハロ、非置換C1-8アルキル、置換C1-8アルキル、非置換C3-10シクロアルキル、置換C3-10シクロアルキルC1-8ハロアルキル、非置換C1-8アルコキシ、置換C1-8アルコキシ、非置換C2-8アルケニルオキシ、置換C2-8アルケニルオキシ、非置換C2-8アルキニルオキシ、または置換C2-8アルキニルオキシであり、
13、R14、R15、およびR16は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、アミノ、非置換C1-4アルキル、置換C1-4アルキル、非置換C2-4アルケニル、置換C2-4アルケニル、非置換C2-4アルキニル、置換C2-4アルキニル、非置換C1-4アルコキシ、置換C1-4アルコキシであり、
1は、ハロ、非置換C1-4アルキル、置換C1-4アルキル、非置換C2-4アルケニル、置換C2-4アルケニル、非置換C2-4アルキニル、置換C2-4アルキニル、C1-4ハロアルキル、非置換C1-4アルコキシ、置換C1-4アルコキシ、非置換C3-6シクロアルキル、置換C3-6シクロアルキル、非置換C3-6シクロアルキルオキシ、置換C3-6シクロアルキルオキシ、非置換アリール、置換アリール、非置換アリールアルキル、置換アリールアルキル、非置換アリールアルキニル、置換アリールアルキニル、非置換アリールオキシ、置換アリールオキシ、非置換アリールアルキルオキシ、置換アリールアルキルオキシ、非置換アリールチオ、または置換アリールチオである化合物、あるいはその塩またはN−オキシドであり、A1が、メチルであり、各R11、R13、R14、R15、およびR16は、水素である場合、R12は、塩素ではないことを条件とする。
【0088】
より好ましくは、化(I’)中、
11は、水素、F、Cl、CN、非置換C1-3アルキル、置換C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3アルコキシであり、
12は、水素、非置換C1-4アルキル、置換C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、非置換C1-4アルコキシ、置換C1-4アルコキシであり、
13、R14、R15、およびR16は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、アミノ、非置換C1-4アルキル、置換C1-4アルキル、非置換C2-4アルケニル、置換C2-4アルケニル、非置換C2-4アルキニル、置換C2-4アルキニル、非置換C1-4アルコキシ、置換C1-4アルコキシであり、
1は、ハロ、非置換C1-4アルキル、置換C1-4アルキル、非置換アリール、置換アリール、非置換アリールアルキル、置換アリールアルキル、非置換アリールアルキニル、置換アリールアルキニル、非置換アリールオキシ、置換アリールオキシ、非置換アリールアルキルオキシ、置換アリールアルキルオキシ、非置換アリールチオ、または置換アリールチオである化合物、あるいはその塩またはN−オキシドである。
【0089】
好ましくは、置換基R13、R14、R15、およびR16のうちの少なくとも2つは、Hであり、より好ましくは、置換基R13、R14、R15、およびR16のうちの少なくとも3つは、Hである。
【0090】
より好ましくは、化(I’)において、
11は、水素、F、Cl、非置換C1-2アルキル、置換C1-2アルキル、C1-2アルコキシであり、
12は、水素、非置換C1-4アルキル、置換C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、非置換C1-4アルコキシ、置換C1-4アルコキシであり、
13、R14、R15、およびR16は、独立して、水素、ハロ、ニトロ、アミノ、非置換C1-4アルキル、置換C1-4アルキル、非置換C2-4アルケニル、置換C2-4アルケニル、非置換C2-4アルキニル、置換C2-4アルキニル、C1-4アルコキシであり、置換基R13、R14、R15、およびR16のうちの少なくとも2つ(より好ましくは、少なくとも3つ)は、Hであり、
1は、ハロ、非置換アリール、置換アリール、非置換アリールアルキル、置換アリールアルキル、非置換アリールアルキニル、置換アリールアルキニル、非置換アリールオキシ、置換アリールオキシ、非置換アリールアルキルオキシ、置換アリールアルキルオキシ、非置換アリールチオ、または置換アリールチオである化合物、あるいはその塩またはN−オキシドである。
【0091】
より具体的には、本発明において使用するための化合物は、以下の表1に示される。表1では、遊離結合価は、関連置換基の付着点である。したがって、化合物I.a 016は、以下の化合物(2−(6−フェニル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン)である。
【0092】
【化3】

【0093】
同様に、化合物I.a 001は、以下の化合物(2−(6−クロロ−ピリジン−2−イル)−キナゾリン)であり、
【0094】
【化4】

【0095】
化合物I.a 035は、以下の化合物(2−(5−トリフルオロメチル−6−フェニルエチニル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン)である。
【0096】
【化5】

【0097】
【表1】

【0098】
【表2】

【0099】
【表3】

【0100】
【表4】

【0101】
【表5】

【0102】
【表6】

【0103】
【表7】

【0104】
【表8】

【0105】
【表9】

【0106】
【表10】

【0107】
【表11】

【0108】
【表12】

【0109】
【表13】

【0110】
【表14】

【0111】
【表15】

【0112】
【表16】

【0113】
【表17】

【0114】
【表18】

【0115】
【表19】

【0116】
【表20】

【0117】
【表21】

【0118】
【表22】

【0119】
【表23】

【0120】
【表24】

【0121】
【表25】

【0122】
【表26】

【0123】
【表27】

【0124】
【表28】

【0125】
【表29】

【0126】
【表30】

【0127】
【表31】

【0128】
【表32】

【0129】
【表33】

【0130】
【表34】

【0131】
【表35】

【0132】
【表36】

【0133】
この場合、以下が、存在する。
a)化(I.a)の925個の化合物:
【0134】
【化6】

【0135】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0136】
b)化(I.b)の925個の化合物:
【0137】
【化7】

【0138】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0139】
c)化(I.c)の925個の化合物:
【0140】
【化8】

【0141】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0142】
d)化(I.d)の925個の化合物:
【0143】
【化9】

【0144】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0145】
e)化(I.e)の925個の化合物:
【0146】
【化10】

【0147】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0148】
f)化(I.fの925個の化合物):
【0149】
【化11】

【0150】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0151】
g)化(I.g)の925個の化合物:
【0152】
【化12】

【0153】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0154】
h)化(I.h)の925個の化合物:
【0155】
【化13】

【0156】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0157】
i)化(I.i)の925個の化合物:
【0158】
【化14】

【0159】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0160】
j)化(I.j)の925個の化合物:
【0161】
【化15】

【0162】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0163】
k)化(I.k)の925個の化合物:
【0164】
【化16】

【0165】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0166】
m)化(I.m)の925個の化合物:
【0167】
【化17】

【0168】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0169】
n)化(I.n)の925個の化合物:
【0170】
【化18】

【0171】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0172】
o)化(I.o)の925個の化合物:
【0173】
【化19】

【0174】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0175】
p)化(I.p)の925個の化合物:
【0176】
【化20】

【0177】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0178】
q)化(I.q)の925個の化合物:
【0179】
【化21】

【0180】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0181】
r)化(I.r)の925個の化合物:
【0182】
【化22】

【0183】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0184】
s)化(I.s)の925個の化合物:
【0185】
【化23】

【0186】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0187】
t)化(I.t)の925個の化合物:
【0188】
【化24】

【0189】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0190】
u)化(I.u)の925個の化合物:
【0191】
【化25】

【0192】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0193】
v)化(I.v)の925個の化合物:
【0194】
【化26】

【0195】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0196】
w)化(I.w)の925個の化合物:
【0197】
【化27】

【0198】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0199】
x)化(I.x)の925個の化合物:
【0200】
【化28】

【0201】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0202】
y)化(I.y)の925個の化合物:
【0203】
【化29】

【0204】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0205】
z)化(I.z)の925個の化合物:
【0206】
【化30】

【0207】
式中、R1およびAは、表1に定義される。
【0208】
好ましい個々の化合物は、以下である。
2−(5−メチル−6−o−トリルピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物I.a 096)、
2−[6−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 681)、
2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 581)、
2−[6−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 881)、
2−[6−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 831)、
2−[6−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 421)、
6−メチル−2−(5−メチル−6−フェニルピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物I.s 021)、
2−[6−(2−クロロベンジル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 067)、
2−[6−(2−メチルベンジル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 092)、
2−(6−ベンジル−5−メチルピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物I.a 022)、
2−(6−ベンジルピリジン−2−イル)−6−メチルキナゾリン(化合物I.s 017)、
2−[6−(2,5−ジメチル−フェニル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−(6−ベンジル−ピリジン−2−イル)−4−メトキシ−キナゾリン、
2−[6−(2−フルオロ−3−メチル−ベンジル)−5−メチル−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−[6−(2−フルオロ−3−メチル−ベンジル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
4−メチル−2−(5−メチル−6−フェニル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、
2−[6−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−5−メチル−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−[6−(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−5−メチル−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−[6−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−(6−シクロプロピルエチニル−5−メチル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、
2−(6−フェノキシ−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、
2−(5−メチル−6−フェノキシ−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、
5−メチル−2−(5−メチル−6−フェニル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、および
2−[5−メトキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン。
【0209】
本発明の化合物および本発明の方法における用途は、例えば、反応方式および後述の方法に追従することによって、生成可能である。本発明の化合物の調製のために使用される開始材料は、通常の商業供給者から購入されてもよい、または周知の方法によって調製されてもよい。開始材料ならびに中間物は、次のステップにおいて使用される前に、クロマトグラフィ、結晶化、蒸留、および濾過等の最先端の方法によって、精製されてもよい。
【0210】
化Iの化合物の調製
化(I)の化合物は、以下の方式に示されるように、製造可能である。
【0211】
化I.1の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化IIの化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、酸素、酸化マンガン(IV)、または硝酸セリウムアンモニウム等の酸化剤との形質転換によって得ることが可能である。
【0212】
【化31】

【0213】
化I.1の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化I.2の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)のBu3SnHおよびパラジウム触媒等の還元剤との形質転換によって得ることが可能である。
【0214】
【化32】

【0215】
化IIの化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化I.2の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、Halは、ハロゲン、好ましくは、塩素または臭素である)の水素と木炭またはラネーニッケル上のパラジウム等の触媒との還元剤、あるいは亜鉛および酢酸との形質転換によって得ることが可能である。
【0216】
【化33】

【0217】
化I.2の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、Halは、ハロゲン、好ましくは、塩素または臭素である)は、化IIIの化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)のオキシハロゲン化リン、例えば、オキシ塩化リンまたはオキシ臭化リン、あるいはハロゲン化チオニル、例えば、塩化チオニルまたは臭化チオニルとの形質転換によって得ることが可能である。
【0218】
【化34】

【0219】
化IIIの化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化IVの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)の化V(式中、R3、R4、R5、およびR6は、化Iに定義される)のアントラニル酸と、水素化ナトリウム、メチル化ナトリウム、エチル化ナトリウム、またはメチル化カリウム等の塩基との形質転換によって得ることが可能である。
【0220】
【化35】

【0221】
代替として、化IIIの化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、DCC、BOP、またはTBTU等のカップリング試薬の使用に続いて、アルコール溶媒中のNaOH等の塩基によって処理する、2ステップ手順において、化XIIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義され、R7は、Hである)の化Va(式中、R3、R4、R5、およびR6は、化Iに定義される)のアントラニルアミドとの形質転換によって得ることが可能である。R7が、C1−C6アルキルである時、反応は、アルコール溶媒中の金属アルコラートを使用する、1ステップで行なうことが可能である。
【0222】
【化36】

【0223】
化Vのアントラニル酸化合物は、周知の化合物である、または当技術分野におけるルーチンであり、当業者が精通している、プロセスを使用して、周知の化合物から容易に得られてもよい。
【0224】
化IVの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)は、化VIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)のシアン化ナトリウム、シアン化カリウム、またはシアン化トリメチルシリル等のシアン化物と、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、またはピリジン等の塩基との形質転換によって得ることが可能である。
【0225】
【化37】

【0226】
化VIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)は、化VIの化合物I(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)のmeta−クロロ過安息香酸、過酸化水素、またはオキソン等の酸化剤との形質転換によって得ることが可能である。
【0227】
【化38】

【0228】
化VIIの一置換および二置換ピリジンは、周知の化合物である、または当技術分野におけるルーチンであり、当業者が精通している、プロセスを使用して、周知の化合物から容易に得られてもよい。
【0229】
代替として、化I.1の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化VIIIの化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、酸素、酸化マンガン(IV)、または硝酸セリウムアンモニウム等の酸化剤との形質転換によって得ることが可能である。
【0230】
【化39】

【0231】
化VIIIの化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化IXの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)の化Xの化合物(式中、R3、R4、R5、およびR6は、化Iに定義される)と、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、またはピリジン等の塩化チオニルおよび塩基との形質転換によって得ることが可能である。
【0232】
【化40】

【0233】
化Xの2−アミノベンジルアミンは、周知の化合物である、または当技術分野におけるルーチンであり、当業者が精通している、プロセスを使用して、周知の化合物から容易に得られてもよい。
【0234】
化IXの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)は、化XIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)のN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジメチル硫酸、およびリン酸、塩酸、または硫酸等の酸と、あるいは二酸化マンガンまたは2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノンとの形質転換によって得ることが可能である。
【0235】
【化41】

【0236】
化XIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)は、化XIIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義され、R7は、水素またはC1−C6アルキルである)の水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素リチウム、または水素化ジイソブチルアルミニウム等の還元剤との形質転換によって得ることが可能である。
【0237】
【化42】

【0238】
化XIIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義され、R7は、水素またはC1−C6アルキルである)は、化IVの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)のアルコール中のナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、またはカリウムエトキシド等の塩基との形質転換と、塩酸または硫酸等の酸との後続処置とによって得ることが可能である。
【0239】
【化43】

【0240】
代替として、化I.1の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化XIIIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)、またはその塩の化XIV(式中、R3、R4、R5、およびR6は、化Iに定義され、R8は、フルオロ、クロロ、またはブロモ等のハロゲン、あるいは炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、または炭酸カリウム等のアミノ基および塩基である)のベンズアルデヒドとの形質転換によって得ることが可能である。
【0241】
【化44】

【0242】
化XIVの2−ハロベンズアルデヒドは、周知の化合物である、または当技術分野におけるルーチンであり、当業者が精通している、プロセスを使用して、周知の化合物から容易に得られてもよい。
【0243】
化XIIIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)は、化IVの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義される)のアンモニアとの形質転換によって得ることが可能である。
【0244】
【化45】

【0245】
化I.3の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、R11は、C1-8アルキルである)は、化I.2の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、Halは、ハロゲン、好ましくは、塩素または臭素である)のR11−OHと、水素化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウム等のアルコール塩基との反応によって得ることが可能である。
【0246】
【化46】

【0247】
化I.4の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、R11は、C1-8アルキルである)は、化I.2の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、Halは、ハロゲン、好ましくは、塩素または臭素である)の塩化メチルマグネシウム、臭化メチルマグネシウム、トリメチルアルミニウム、あるいはR11B(OR72またはトリメチルボロキシン等の有機金属種とのアルキル化によって得ることが可能である。
【0248】
【化47】

【0249】
代替として、化(IIw)の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、R11は、C1-8アルキルである)は、化I.1の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)の塩化メチルマグネシウム、臭化メチルマグネシウム、またはアルキルリチウム等の有機金属種とのアルキル化によって得ることが可能である。
【0250】
【化48】

【0251】
化I.4の化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、R11は、C1-8アルキルである)は、化IIwの化合物(式中、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義され、R11は、C1-8アルキルである)の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、酸素、酸化マンガン(IV)、または硝酸セリウムアンモニウム等の酸化剤との形質転換によって得ることが可能である。
【0252】
【化49】

【0253】
代替として、化Iの化合物(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化XVの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義され、R9は、InR72、MgCl、MgBr、ZnCl、ZnBr、SnR73、またはB(OR72である)の化XVIの化合物(式中、R2、R3、R4、R5、R6は、化Iに定義され、R7は、水素またはC1−C6アルキルであり、R10は、ハロゲン、好ましくは、クロロ、ブロモ、またはイオド、あるいはメシラートまたはトシラート等のスルホン酸エステルである)と、テトラキストリフェニルホスフィン、二塩化パラジウム、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、酢酸パラジウム、またはビス(ジフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)等の触媒との形質転換によって得ることが可能である。
【0254】
【化50】

【0255】
化XVの金属置換ピリジンおよび化XVIの2−ハロキナゾリンは、周知の化合物である、または当技術分野におけるルーチンであり、当業者が精通している、プロセスを使用して、周知の化合物から容易に得られてもよい。
【0256】
代替として、化Iの化合物(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、およびAは、化Iに定義される)は、化XVIIの化合物(式中、R1、およびAは、化Iに定義され、R10は、ハロゲン、好ましくは、クロロ、ブロモ、またはイオド、あるいはメシラートまたはトシラート等のスルホン酸エステルである)の化XVIIIの化合物(式中、R2、R3、R4、R5、およびR6は、化Iに定義され、R9は、In、MgCl、MgBr、ZnCl、ZnBr、SnR73、またはB(OR72であり、R7は、水素またはC1−C8アルキルである)と、テトラキストリフェニルホスフィン、二塩化パラジウム、[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、酢酸パラジウム、またはビス(ジフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)等の触媒との形質転換によって得ることが可能である。
【0257】
【化51】

【0258】
化XVIIの二置換および三置換ピリジンならびに化XVIIIの2−金属置換キナゾリンは、周知の化合物である、または当技術分野におけるルーチンであり、当業者が精通している、プロセスを使用して、周知の化合物から容易に得られてもよい。
【0259】
本発明の化合物は、殺微生物上(殺菌上)有効量において、植物、または植物繁殖体、あるいはその所在場所に散布される時、細菌感染(特に、真菌感染)を防止する、もしくは植物病原性微生物(特に、菌類)を制御する際に有用である。故に、したがって、本発明はまた、植物、または植物繁殖体、あるいはその所在場所に、化Iの化合物の殺微生物上(殺菌上)有効量を散布するステップを含む、植物および/または植物繁殖体における、微生物(菌類)感染を防止ならびに/あるいは制御する方法を提供する。本発明はまた、植物、または植物繁殖体、あるいはその所在場所に、化Iの化合物の殺微生物上(殺菌上)有効量を散布するステップを含む、植物および/または植物繁殖体における、微生物(菌類)感染を防止ならびに/あるいは制御する方法を提供する。
【0260】
「防止」または「制御」とは、微生物(菌類)の感染を改善が実証されるレベル等まで低減させることを意味する。
【0261】
「植物繁殖体」とは、すべての種類(果実、塊茎、球根、穀物等)の種子、根、根茎、挿木、刈桑等を含む、植物の生殖部分を意味する。植物繁殖体はまた、発芽後または土壌から出芽後に移植される、植物および幼植物を含み得る。
【0262】
「所在場所」とは、処置される植物が成長する、または栽培された植物の種子が播種される、あるいは種子が土壌に播種される場所(例えば、田畑)を意味する。
【0263】
本発明の化合物は、以下の分類の植物病原性菌に対して使用されてもよい:不完全菌類(例えば、Alternaria spp.)、担子菌類(例えば、Corticium spp.、Ceratobasidium spp.、Waitea spp.、Thanatephorus spp.、Rhizoctonia spp.、Hemileia spp.、Puccinia spp.、Phakopsora spp.、Ustilago spp.、Tilletia spp.)、子嚢菌類(例えば、Venturia spp.、Blumeria spp.、Erysiphe spp.、Podosphaera spp.、Uncinula spp.、Monilinia spp.、Sclerotinia spp.、Colletotrichum spp.、Glomerella spp.、Fusarium spp.、Gibberella spp.、Monographella spp.、Phaeosphaeria spp.、Mycosphaerella spp.、Cercospora spp.、Pyrenophora spp.、Rhynchosporium spp.、Magnaporthe spp.、Gaeumannomyces spp.、Oculimacula spp.、Ramularia spp.、Botryotinia spp.)、および卵菌類(例えば、Phytophthora spp.、Pythium spp.、Plasmopara spp.、Peronospora spp.、Pseudoperonospora spp.Bremia spp)。優れた活性は、うどん粉病菌(例えば、Erysiphe necator)および斑点病(例えば、Mycosphaerella spp.)に対して観察される。さらに、化Iの新規化合物は、植物病原性グラム陰性およびグラム陽性菌(例えば、Xanthomonas spp、Pseudomonas spp、Erwinia amylovora、Ralstonia spp.)、ならびにウイルス(例えば、タバコモザイクウイルス)に対して有効である。
【0264】
本発明の化合物は、以下の標的作物を含むが、これらに限定されない、いくつかの植物およびそれらの繁殖体における、微生物(菌類)疾患を制御するために好適である:穀草類(小麦、大麦、ライ麦、オート麦、トウモロコシ(飼料用トウモロコシ、ポップコーン、およびスイートコーンを含む)、米、ソルガム、ならびに関連作物);ビート(甜菜および飼料用ビート);ナシ状果、核果、および軟果果実(リンゴ、洋梨、プラム、桃、アーモンド、サクランボ、イチゴ、ラズベリー、およびブラックベリー);マメ類植物(そら豆、レンズ豆、えんどう豆、大豆);油性植物(菜種、からし、ひまわり、ポピー、オリーブ、ココナッツ、ひまし油植物、ココア豆、および落花生);ウリ科植物(カボチャ、マロー、キュウリ、メロン);線維植物(綿花、亜麻、麻、黄麻);野菜(ホンレン草、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、ナス、タマネギ、ピーマン、トマト、ジャガイモ、パプリカ、オクラ);プランテーション作物(バナナ、果樹(例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、マンダリン)、ゴムの木、苗木の育苗圃);クスノキ科(アボガド、シナモン、樟脳)、観賞植物(花、低木、広葉樹、および針葉樹等の常緑樹);ならびにつる植物、庭梅(ブルーベリー等)、ケーンベリー、クランベリー、ペパーミント、大黄、スペアミント、サトウキビ、タバコ、木の実、コーヒー、ナス、お茶、コショウ、つる、ホップ、およびケンタッキーブルーグラス(Poa pratensis L.)、オオスズメノカタビラ(Poa trivialis L.)、コイチゴツナギ(Poa compressa L.)、およびスズメノカタビラ(Poa annua L.)等の寒地型芝草(例えば、イチゴツナギ(Poa L.);クリーピングベントグラス(Agrostis palustris Huds.)、コロニアルベントグラス(Agrostis tenius Sibth.)、ベルベットベントグラス(Agrostis canina L.)、およびコヌカグサ(Agrostis alba L.)等のベントグラス(Agrostis L.);ヒロハノウシノケグサ(Festuca arundinacea Schreb.)、ヒロハノウシノケグサ(Festuca elatior L.)、ならびにクリーピングレッドフェスク(Festuca rubra L.)、チューイングフェスク(Festuca rubra var.commutata Gaud.)、シープフェスク(Festuca ovina L.)、およびハードフェスク(Festuca longifolia)等のファインフェスク等のフェスク(Festuca L.);ならびに多年生ホソムギ(Lolium perenne L.)および一年生(イタリアン)ホソムギ(Lolium multiflorum Lam.)等のホソムギ(Lolium L.))と、暖地型芝草(例えば、雑種および一般的バミューダグラスを含む、バミューダグラス(Cynodon L.C.Rich);ノシバ(Zoysia Willd.)、セントオーガスチングラス(Stenotaphrum secundatum(Walt.)Kuntze);およびセンチピードグラス(Eremochloa ophiuroides(Munro.)Hack.))と、を含むが、これらに限定されない、芝草等の他の植物。
【0265】
加えて、「作物」は、育種または遺伝子工学の従来の方法の結果として、耐虫性または耐疾患性のある作物、ならびに除草剤または除草剤の分類に耐性がある作物を含む、害虫および農薬に耐性がある作物を含むものと理解されたい。例えば、除草剤に対する耐性とは、従来の作物の育種と比較して、特定の除草剤によって生じる損傷を受けにくいことを意味する。作物は、例えば、メソトリオン等のHPPD阻害剤またはグリホセート等のEPSPS阻害剤に耐性があるように、改良または育種され得る。
【0266】
化Iの化合物は、未修飾形態であってもよく、または好ましくは、微生物(菌類)組成物に組み込まれてもよい。したがって、典型的には、化Iの化合物は、製剤化の分野における当業者に周知の方法を使用して、製剤化の分野において従来採用されている担体およびアジュバントとともに製剤化される。
【0267】
したがって、本発明はまた、化Iの化合物および農業上容認可能な担体または希釈剤を含む、微生物(菌類)感染の制御のための組成物に関する。
【0268】
農薬組成物は、通常は、0.1から99重量%、好ましくは、0.1から95重量%の化Iの化合物と、99.9から1重量%、好ましくは、99.8から5重量%の固体または液体アジュバントと、0から25重量%、好ましくは、0.1から25重量%の界面活性剤と、を含有するであろう。
【0269】
製剤の使用率および頻度は、当技術分野において従来使用されているものであって、病原体による感染の危険性、植物の発達段階、場所、タイミング、および散布方法に依存するであろう。有利な散布量は、通常、ヘクタール(ha)あたり5gから2kgの活性成分(a.i.)、好ましくは、10gから1kg a.i./ha、最も好ましくは、20gから600g a.i./haである。種子浸漬剤として使用される時、便宜的散布量は、種子kgあたり10mgから1gの活性物質である。
【0270】
実践において、上述のように、化Iの化合物を含む農薬組成物は、業界において周知または使用される、種々のアジュバントおよび担体を含有する製剤として散布される。したがって、顆粒、可湿性または可溶性粉末、乳化可能濃縮剤、塗布可能ペースト、細粉、流動性剤、溶液、懸濁液または乳剤、あるいはマイクロカプセル等の放出制御形態として、製剤化されてもよい。これらの製剤については、以下により詳述されるが、約0.5%から約95重量%以上の活性成分を含有してもよい。最適量は、製剤、散布器、および制御される植物病原性微生物の性質に依存するであろう。
【0271】
懸濁濃縮剤は、活性化合物の微粉化された固体粒子が懸濁される、水性製剤である。そのような製剤は、沈降防止剤および分散剤を含み、活性を向上させるための湿潤剤、ならびに消泡剤および結晶成長阻害剤をさらに含んでもよい。使用時、これらの濃縮剤は、水に希釈され、通常、処置される面積に、噴霧として散布される。活性成分の量は、濃縮剤の約0.5%から約95%の範囲であってもよい。
【0272】
可湿性粉末は、水または他の液体担体中に容易に分散する、微粉化された粒子の形態である。粒子は、固体マトリクス内に滞留される、活性成分を含有する。典型的固体マトリクスとして、フラー土、カオリン粘土、ケイ土、および他の易湿潤性有機または無機固体を含む。可湿性粉末は、通常、約5%から約95%の活性成分に加え、少量の湿潤、分散、または乳化剤を含有する。
【0273】
乳化可能濃縮剤は、水または他の液体中に分散可能な同質液体組成物であって、液体または固体乳化剤とともに、全体として、活性化合物から成ってもよく、または、また、キシレン、重質芳香族ナフサ、イソホロン、および他の不揮発性有機溶媒等の液体担体を含有してもよい。使用時、これらの濃縮剤は、水または他の液体中に分散され、通常、処置される面積に、噴霧として散布される。活性成分の量は、濃縮剤の約0.5%から約95%の範囲であってもよい。
【0274】
粒状製剤は、押出物と比較的粗粒子の両方を含み、通常、植物病原性微生物の制御が要求される面積に、希釈せずに散布される。粒状製剤のための典型的不活性担体として、砂、フラー土、アタプルガイト粘土、ベントナイト粘土、モントモリロナイト粘土、蛭石、真珠岩、炭酸カルシウム、煉瓦、軽石、葉ろう石、陶土、苦灰石、石こう、木粉、粉砕トウモロコシ穂軸、粉砕落花生殻、糖類、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、マグネシア、雲母、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン、氷晶石、ジプサム、珪藻土、硫酸カルシウム、および吸収または活性化合物で塗膜可能な他の有機あるいは無機材料を含む。加えて、不活性粒状担体は、粒状肥料材料によって、部分的または全体的に置換可能である。粒状製剤は、通常、重質芳香族ナフサ、灯油、および他の石油留分、または植物油等の界面活性剤、および/またはデキストリン、糊、または合成樹脂の粘着剤を含み得る、約5%から約25%の活性成分を含有する。
【0275】
細粉は、分散剤および担体として作用する、タルク、粘土、粉末、ならびに他の有機および無機固体等の微粉化された固体を伴う、活性成分の易流動性混合剤である。
【0276】
マイクロカプセルは、典型的には、封入された材料を制御された速度で周囲に漏出させる、不活性多孔性シェル内に封入される、活性成分の液滴または顆粒である。カプセル化された液滴は、典型的には、直径約1から50ミクロンである。封入された液体は、典型的には、カプセルの重量の約50から95%を構成し、活性化合物に加え、溶媒を含んでもよい。カプセル化された顆粒は、概して、顆粒孔開口を密閉し、顆粒孔内に活性種を液体内に滞留する、多孔性膜を伴う、多孔性顆粒である。顆粒は、典型的には、直径1ミリメートルから1センチメートル、好ましくは、1から2ミリメートルの範囲である。顆粒は、押出成形、凝集、または小球化によって形成される、あるいは自然に生じる。そのような材料の実施例は、蛭石、焼結粘土、陶土、アタプルガイト粘土、おがくず、および粒状炭素である。シェルまたは膜材料として、天然および合成ゴム、セルロース材料、スチレンブタジエンコポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリ尿素、ポリウレタン、および澱粉キサンテートを含む。
【0277】
農薬用途のための他の有用製剤として、アセトン、アルキル化ナフタレン、キシレン、および他の有機溶媒等、所望の濃度において完全に可溶性である、溶媒中の活性成分の単純溶液を含む。低沸点分散剤溶媒担体の蒸発の結果、活性成分が、微粉化された形態で分散される、加圧噴霧器もまた、使用されてもよい。
【0278】
上述の本発明の製剤の種類の組成物を製剤化する際に有用である、好適な農薬アジュバントおよび担体は、当業者に周知である。異なる分類の好適な実施例は、以下の非限定的リストに見出される。
【0279】
採用可能な液体担体として、水、トルエン、キシレン、石油ナフサ、作物油、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、無水酢酸、アセトニトリル、アセトフェノン、酢酸アミル、2−ブタノン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、酢酸アルキル、ジアセトンアルコール、1,2−ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、p−ジエチルベンゼン、ジエチレングリコール、アビエチン酸ジエチレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、硫酸化ジメチル、1,4−ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ジプロキシトール、アルキルピロリジノン、酢酸エチル、2−エチルヘキサノール、炭酸エチレン、1,1,1−トリクロロエタン、2−ヘプタノン、アルファピネン、d−リモネン、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ガンマ−ブチロラクトン、グリセロール、グリセロールジアセテート、グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、酢酸イソアミル、酢酸イソボルニル、イソオクタン、イソホロン、イソプロピルベンゼン、イソプロピルミリステート、乳酸、ラウリルアミン、酸化メシチル、メトキシ−プロパノール、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルラウレート、メチルオクタノエート、メチルオレエート、塩化メチレン、m−キシレン、n−ヘキサン、n−オクチルアミン、オクタデカン酸、酢酸オクチルアミン、オレイン酸、オレイルアミン、o−キシレン、フェノール、ポリエチレングリコール(PEG400)、プロピオン酸、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、p−キシレン、トルエン、リン酸トリエチル、トリエチレングリコール、スルホン酸キシレン、パラフィン、鉱油、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびアミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノール等の分子量のより高いアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、N−メチル−2−ピロリドン等を含む。水は、概して、濃縮剤の希釈のための選択肢の担体である。
【0280】
好適な固体担体として、タルク、二酸化チタン、葉ろう石粘土、ケイ土、アタプルガイト粘土、多孔質珪藻土、白亜、珪藻土、石灰石、炭酸カルシウム、ベントナイト粘土、フラー土、綿実殻、小麦粉、大豆粉、軽石、木粉、クルミ殻粉、リグニン等を含む。
【0281】
広範囲の界面活性剤が、有利には、該液体と固体組成物の両方、特に、散布前に担体によって希釈されるように設計されたものに採用される。これらの剤は、使用される時、通常、0.1%から15重量%の製剤を含む。これらは、性質上、アニオン性、カチオン性、非イオン性、またはポリマー性であることが可能であって、乳化剤、湿潤剤、懸濁剤、または他の目的のために採用可能である。典型的界面活性剤として、硫酸ジエタノールアンモニウムラウリル等の硫酸アルキルの塩;スルホン酸カルシウムドデシルベンゼン等のスルホン酸アルキルアリールの塩;ノニルフェノール−C18エトキシレート等の酸化アルキルフェノール−アルキレン添加生成物;リデシルアルコール−C16エトキシレート等の酸化アルコール−アルキレン添加生成物;ステアリン酸ナトリウム等の石鹸;スルホン酸ナトリウムジブチルナフタレン等のスルホン酸アルキルナフタレンの塩;スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)等のスルホコハク酸ジアルキルエステルの塩;オレイン酸ソルビトール等のソルビトールエステル;塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等の第四アミン;ステアリン酸ポリエチレングリコール等の脂肪酸のポリエチレングリコールエステル;酸化エチレンおよび酸化プロピレンのブロックコポリマー;ならびにモノおよびジアルキルリン酸エステルの塩を含む。
【0282】
農薬組成物において一般的に利用される、他のアジュバントとして、結晶化阻害剤、粘度改質剤、懸濁剤、噴霧液滴改質剤、顔料、酸化防止剤、発泡剤、光ブロッキング剤、相溶化剤、消泡剤、金属イオン封鎖剤、中和剤および緩衝剤、腐食防止剤、染料、付臭剤、展着剤、浸透助剤、微量栄養素、軟化剤、滑剤、粘着剤等を含む。
【0283】
加えて、さらに、他の殺生物活性成分または組成物が、化Iの化合物と結合され、本発明の方法において使用され、同時または連続的に、化Iの化合物とともに散布されてもよい。同時に散布される時、これらのさらなる活性成分は、化Iの化合物とともに製剤化される、または例えば、噴霧タンク内に混合されてもよい。これらのさらなる殺生物活性成分は、殺菌剤、除草剤、殺虫剤、殺バクテリア剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、および/または植物成長調整剤であってもよい。故に、本発明は、(i)化Iの化合物とさらなる殺菌剤、(ii)化Iの化合物と除草剤、(iii)化Iの化合物と殺虫剤、(iv)化Iの化合物と殺バクテリア剤、(v)化Iの化合物と殺ダニ剤、(vi)化Iの化合物と殺線虫剤、および/または(vii)化Iの化合物と植物成長調整剤を含む、組成物を提供する。加えて、本発明の化合物はまた、1つ以上の全身獲得抵抗性誘導剤(「SAR」誘導剤)とともに散布されてもよい。SAR誘導剤は、周知であり、例えば、米国特許第6,919,298号に説明されており、例えば、サリチル酸および市販のSAR誘導剤アシベンゾラル−S−メチルを含む。
【0284】
混合物と、散布される化Iの化合物と結合されるさらなる他の殺生物活性成分または組成物の量は、採用される化合物;例えば、植物、土壌、または種子等、処置の対象;例えば、噴霧、散粉、または種子粉衣等の処置の種類;例えば、予防薬または治療薬等の処置の目的;制御される菌類の種類または散布時間等の種々の要因に依存するであろう。
【0285】
化Iの化合物と組み合わせたさらなる他の殺生物活性成分または組成物の使用は、驚くべきことに、実質的に、菌類に対して、化Iの化合物だけではなく、さらなる他の殺生物活性成分または組成の有効性も向上させることが分かった。加えて、本発明の方法は、単独で使用される時、本方法の活性成分に対抗可能である、より幅広いそのような菌類に対して有効である。
【0286】
活性成分混合物は、好ましくは、混合比1000:1から1:1000、具体的には、50:1から1:50、より具体的には、20:1から1:20、さらにより具体的には、10:1から1:10、非常に具体的には、5:1および1:5、特に好ましくは、比率2:1から1:2であり、4:1から2:1も同様に好ましく、とりわけ、比率1:1、または5:1、または5:2、または5:3、または5:4、または4:1、または4:2、または4:3、または3:1、または3:2、または2:1、または1:5、または2:5、または3:5、または4:5、または1:4、または2:4、または3:4、または1:3、または2:3、または1:2、または1:600、または1:300、または1:150、または1:35、または2:35、または4:35、または1:75、または2:75、または4:75、または1:6000、または1:3000、または1:1500、または1:350、または2:350、または4:350、または1:750、または2:750、または4:750において、化Iの化合物と、さらなる他の殺生物活性成分または組成物と、を含む。それらの混合比は、一方では、重量比を、また、他方では、モル比を含むように理解される。
【0287】
組み合わせの相乗活性は、化Iの化合物とさらなる他の殺生物活性成分または組成物の殺菌活性が、化Iの化合物とさらなる他の殺生物活性成分または組成物の殺菌活性の総和より優れているという事実から明白である。
【0288】
本発明の方法は、有用植物、その所在場所、またはその繁殖体に、混合物として、あるいは別個に、化Iの化合物とさらなる他の殺生物活性成分もしくは組成物の相乗的に有効な総量を散布するステップを含む。
【0289】
本発明に従う、該組み合わせのいくつかは、系統的作用を有し、葉面、土壌、種子処置殺菌剤として使用可能である。
【0290】
本発明に従う、組み合わせによって、異なる有用植物において、植物または植物の一部(果実、花、葉、茎、塊茎、根)に生じる、植物病原性微生物を阻害あるいは破壊可能である一方、同時に、後に成長する植物の部分もまた、植物病原性微生物によって攻撃されるのを防止する。
【0291】
本発明の組み合わせは、種々の有用植物またはそれらの種子、特に、ジャガイモ、タバコ、および甜菜等の農作物、ならびに小麦、ライ麦、大麦、オート麦、米、トウモロコシ、芝生、綿花、大豆、菜種油、菽穀類、ヒマワリ、コーヒー、サトウキビ、果実、ならびに園芸およびブドウ栽培における観賞植物、キュウリ、豆類、およびウリ科植物等の野菜における、多数の菌類を制御するために、特に着目される。
【0292】
本発明に従う組み合わせは、菌類、有用植物、その所在場所、その繁殖体、天然生活環から生じる植物および/または動物起源の天然物質、ならびに/あるいはそれらの加工形態、もしくは菌類の攻撃によって脅かされる産業材料を、相乗的に有効量における、化Iの化合物とさらなる他の殺生物活性成分または組成物との組み合わせによって処置することによって、散布される。
【0293】
本発明に従う組み合わせは、有用植物、その繁殖体、天然生活環から生じる植物および/または動物起源の天然物質、ならびに/あるいはそれらの加工形態、もしくは産業材料が、菌類によって感染する前または後に、散布されてもよい。
【0294】
特に、本発明の組成物は、化(I)の化合物に加え、少なくとも1つの付加的殺菌活性化合物を含む。好ましくは、本発明の組成物は、(I)の化合物に加え、1つの付加的殺菌活性化合物、あるいは2つまたは3つ以上の付加的殺菌活性化合物化を含む。
【0295】
特に、本発明によって包含される組成物として、化Iの化合物とアシベンゾラル−S−メチル(CGA245704)、化Iの化合物とアンシミドール、化Iの化合物とアラニカルブ、化Iの化合物とアルジモルフ、化Iの化合物とアミスルブロム、化Iの化合物とアニラジン、化Iの化合物とアザコナゾール、化Iの化合物とアゾキシストロビン、化Iの化合物とBAY 14120、化Iの化合物とベナラキシル、化Iの化合物とベンチアバリカルブ、化Iの化合物とベノミル、化Iの化合物とビロキサゾール、化Iの化合物とビテルタノール、化Iの化合物とバイキサフェン、化Iの化合物とブラストサイジンS、化Iの化合物とボスカリド、化Iの化合物とブロムコナゾール、化Iの化合物とブピリメート、化Iの化合物とキャプタフォール、化Iの化合物とキャプタン、化Iの化合物とカルベンダジン、化Iの化合物とカルベンダジン、化Iの化合物とクロロハイドレート、化Iの化合物とカルボキシン、化Iの化合物とカルプロパミド、化Iの化合物とカルボン、化Iの化合物とCGA41396、化Iの化合物とCGA41397、化Iの化合物とキノメチオネート、化Iの化合物とクロロネブ、化Iの化合物とクロロタロニル、化Iの化合物とクロロゾリネート、化Iの化合物とクロジラコン、化Iの化合物と銅含有化合物(例えば、化Iの化合物とオキシ塩化銅、化Iの化合物と酸化第一銅、化Iの化合物とマンカッパー、化Iの化合物とオキシン銅、化Iの化合物と水酸化銅、化Iの化合物とオキシキノレート銅、化Iの化合物と硫酸銅、化Iの化合物と銅タレート、および化Iの化合物とボルドー液)、化Iの化合物とシフルフェナミド、化Iの化合物とシモキサニル、化Iの化合物とシプロコナゾール、化Iの化合物とシプロジニル、化Iの化合物とデバカルブ、化Iの化合物とジ−2−ピリジルジスルフィド1,1’−ジオキシド、化Iの化合物とジクロフルアニド、化Iの化合物とジクロメジン、化Iの化合物とジクロゾリン、化Iの化合物とジクロン、化Iの化合物とジクロラン、化Iの化合物とジクロシメット、化Iの化合物とジエトフェンカルブ、化Iの化合物とジフェノコナゾール、化Iの化合物とジフェンゾクアット、化Iの化合物とジフルメトリン、化Iの化合物とO,O−ジ−イソ−プロピル−S−ベンジルチオホスフェート、化Iの化合物とジメフルアゾール、化Iの化合物とジメトコナゾール、化Iの化合物とジメトモルフ、化Iの化合物とジメチリモール、化Iの化合物とジモキシストロビン、化Iの化合物とジニコナゾール、化Iの化合物とジノカップ、化Iの化合物とジチアノン、化Iの化合物とドデシルジメチル塩化アンモニウム、化Iの化合物とドデモルフ、化Iの化合物とドジン、化Iの化合物とドグアジン、化Iの化合物とエデフェノホス、化Iの化合物とエネストロビン、化Iの化合物とエポキシコナゾール、化Iの化合物とエタボキサム、化Iの化合物とエチリモル、化Iの化合物とエトリジアノール、化Iの化合物とファモキサゾン、化Iの化合物とフェナミドン(RPA407213)、化Iの化合物とフェナリモル、化Iの化合物とフェンブコナゾール、化Iの化合物とフェンフラム、化Iの化合物とフェンヘキサミド(KBR2738)、化Iの化合物とフェノキサニル、化Iの化合物とフェンピクロニル、化Iの化合物とフェンプロピジン、化Iの化合物とフェンプロピモルフ、化Iの化合物と酢酸フェンチン、化Iの化合物と水酸化フェンチン、化Iの化合物とフェルバン、化Iの化合物とフェリムゾン、化Iの化合物とフルアジナム、化Iの化合物とフルオピコリド、化Iの化合物とフルジオキソニル、化Iの化合物とフルオキサストロビン、化Iの化合物とフルメトベル、化Iの化合物とSYP−LI90(フルモルフ)、化Iの化合物とフルオピラム、化Iの化合物とフルオロイミド、化Iの化合物とフルキンコナゾール、化Iの化合物とフルシラゾール、化Iの化合物とフルスルファミド、化Iの化合物とフルトラニル、化Iの化合物とフルトリアフォール、化Iの化合物とフォルペット、化Iの化合物とホセチル−アルミニウム、化Iの化合物とフベリダゾール、化Iの化合物とフララキシル、化Iの化合物とフラメトピル、化Iの化合物とグアザチン、化Iの化合物とヘキサコナゾール、化Iの化合物とヒドロキシイソキサゾール、化Iの化合物とヒメキサゾール、化Iの化合物とIKF−916(シアゾファミド)、化Iの化合物とイマザリル、化Iの化合物とイミベンコナゾール、化Iの化合物とイミノクタジン、化Iの化合物とイミノクタジントリアセテート、化Iの化合物とイプコナゾール、化Iの化合物とイプロベンホス、化Iの化合物とイプロジオン、化Iの化合物とイプロバリカルブ(SZX0722)、化Iの化合物とカルバミン酸イソプロパニルブチル、化Iの化合物とイソプロチオラン、化Iの化合物とカスガマイシン、化Iの化合物とクレソキシム−メチル、化Iの化合物とLY186054、化Iの化合物とLY211795、化Iの化合物とLY248908、化Iの化合物とマンネブ、化Iの化合物とマンカッパー、化Iの化合物とマンゼブ、化Iの化合物とマンジプロパミド、化Iの化合物とメフェノキサム、化Iの化合物とメパニピリム、化Iの化合物とメプロニル、化Iの化合物とメタラキシル、化Iの化合物とメトコナゾール、化Iの化合物とメタスルホカルブ、化Iの化合物とメチラム、化Iの化合物とメチラム−亜鉛、化Iの化合物とメトミノストロビン、化Iの化合物とメトラフェノン、化Iの化合物とミクロブタニル、化Iの化合物とマイクロゾリン、化Iの化合物とネオアソジン、化Iの化合物とニッケルジメチルジチオカーバメート、化Iの化合物とニコビフェン、化Iの化合物とニトロサール−イソプロピル、化Iの化合物とヌアリモル、化Iの化合物とオフレース、化Iの化合物と有機水銀化合物、化Iの化合物とオリサストロビン、化Iの化合物とオキサジキシル、化Iの化合物とオキサスルフロン、化Iの化合物とオキシン−銅、化Iの化合物とオキソリニン酸、化Iの化合物とオキシポコナゾール、化Iの化合物とオキシカルボキシン、化Iの化合物とペフラゾエート、化Iの化合物とペンコナゾール、化Iの化合物とペンシクロン、化Iの化合物とペンチオピラド、化Iの化合物と酸化フェナジン、化Iの化合物とホフジフェン、化Iの化合物とリン酸、化Iの化合物とフタライド、化Iの化合物とピコキシストロビン(ZA1963)、化Iの化合物とポリオキシンD、化Iの化合物とポリラム、化Iの化合物とプロベナゾール、化Iの化合物とプロクロラズ、化Iの化合物とプロシミドン、化Iの化合物とプロパモカルブ、化Iの化合物とプロピコナゾール、化Iの化合物とプロピネブ、化Iの化合物とプロピオン酸、化Iの化合物とプロキナジド、化Iの化合物とプロチオコナゾール、化Iの化合物とピラクロストロビン、化Iの化合物とピラゾホス、化Iの化合物とピリベンカルブ、化Iの化合物とピリフェノックス、化Iの化合物とピリメタニル、化Iの化合物とピロキロン、化Iの化合物とピロキシフル、化Iの化合物とピロールニトリン、化Iの化合物と四級アンモニウム化合物、化Iの化合物とキノメチオネート、化Iの化合物とキノキシフェン、化Iの化合物とキントゼン、化Iの化合物とシルチオファム、化Iの化合物とシメコナゾール、化Iの化合物とシプコナゾール(F−155)、化Iの化合物とペンタクロロフェン酸ナトリウム、化Iの化合物とスピロキサミン、化Iの化合物とストレプトマイシン、化Iの化合物と硫黄、化Iの化合物とスクウェフェル、化Iの化合物とテブコナゾール、化Iの化合物とテクロフタラム、化Iの化合物とテクナゼン、化Iの化合物とテトラコナゾール、化Iの化合物とチアベンダゾール、化Iの化合物とチフルザミド、化Iの化合物と2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、化Iの化合物とチオファネート−−メチル、化Iの化合物とチラム、化Iの化合物とチアジニル、化Iの化合物とチミベンコナゾール、化Iの化合物とトルクロフォス−メチル、化Iの化合物とトリルフラニド、化Iの化合物とトリアジメホン、化Iの化合物とトリアジメノール、化Iの化合物とトリアズブチル、化Iの化合物とトリアゾキシド、化Iの化合物とトリシクラゾール、化Iの化合物とトリデモルフ、化Iの化合物とトリフロキシストロビン(CGA279202)、化Iの化合物とトリホリン、化Iの化合物とトリフルミゾール、化Iの化合物とトリチコナゾール、化Iの化合物とバリダマイシンA、化Iの化合物とバパム、化Iの化合物とバリフェナル、化Iの化合物とビンクロゾリン、化Iの化合物とジネブ、化Iの化合物とジラム、化Iの化合物とゾキサミド、化Iの化合物と3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソキサゾリジン−3−イル]ピリジン、化Iの化合物と5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、化Iの化合物とN−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチル−ベンズスルフォンアミド、化Iの化合物と3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノ−ナフタレン−5−イル)−アミド(イソピラザム)、化Iの化合物と3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−アミド(セダキサン)、化Iの化合物とN−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロ−1,1’−ビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキシアミド、および化Iの化合物とグリホセートを含む、組成物を含むが、これらに限定されない。
【0296】
より具体的には、本発明に従う組成物は、化Iの化合物とアシベンゾラル−S−メチル、化Iの化合物とアゾキシストロビン、化Iの化合物とクロロタロニル、化Iの化合物とシプロコナゾール、化Iの化合物とシプロジニル、化Iの化合物とジフェノコナゾール、化Iの化合物とフェンプロピジン、化Iの化合物とフルアジナム、化Iの化合物とフルジオキソニル、化Iの化合物とヘキサコナゾール、化Iの化合物とイソピラザム、化Iの化合物とマンジプロパミド、化Iの化合物とメフェノキサム、化Iの化合物とペンコナゾール、化Iの化合物とプロピコナゾール、化Iの化合物とピロキロン、化Iの化合物とセダキサン、または化Iの化合物とチアベンダゾールを含む。
【0297】
本発明および本発明の方法における使用のための製剤は、噴霧、噴出、散粉、散乱、塗膜、または注入等の従来の方法によって、制御が所望される面積に散布可能である。細粉および液体組成物は、例えば、電動散粉機、箒、ならびに手動噴霧器および噴霧散粉器の使用によって、散布可能である。製剤はまた、細粉または噴霧として、あるいはロープ芯散布によって、飛行機から散布可能である。本発明の製剤を散布する方法の1つは、葉面散布である。加えてまた、固体および液体製剤の両方が、処置される植物の所在場所における土壌に散布され、根を通して、活性成分を植物に浸透させてもよい。本発明の製剤はまた、植物繁殖体上への着衣散布のために使用され、植物繁殖体上の微生物(菌類)感染に対して、ならびに土壌内に発生する植物病原性微生物(菌類)に対して、保護を提供してもよい。好適には、活性成分は、液体製剤または固体製剤による塗膜によって、植物繁殖体、特に、種子を含浸させることによって、保護されるように、植物繁殖体に散布されてもよい。特殊な場合では、他の種類の散布、例えば、繁殖の役割を果たす、植物挿木または小枝の特殊処置もまた、可能である。市販の製品を濃縮剤として製剤化することが好ましい、エンドユーザは、通常、希釈製剤を使用するであろうことに留意されたい。
【0298】
さらに、化Iの化合物は、殺菌剤としての一般的用途も見出され、したがって、また、関連分野、例えば、技術材料の保護、食料貯蔵、または衛生管理において、病原性菌類を制御するための方法において使用されてもよい。したがって、本発明はさらに、技術材料、食料貯蔵、あるいは衛生管理において、真菌感染を防止および/または制御するための化Iの化合物の使用も提供する。加えて、本発明はまた、殺菌有効量において、技術材料またはその所在場所に化Iの化合物を散布するステップを含む、菌類による技術材料の感染を制御および/または防止するための方法を提供する。
【0299】
「技術材料」とは、木材、紙、皮革、天然および合成繊維、削片板、合板、壁板等の有機および無機材料、それらの複合材料、織布および不織布、構造表面および材料(例えば、建築材料)、冷却および加熱システム表面および材料、換気および空調システム表面および材料等を含むが、これらに限定されない。本発明に従う、化合物および組み合わせは、腐敗、変色、またはかび等の不利な影響を阻害あるいは防止するために有効な量において、上述のように、そのような材料または表面に散布可能である。そのような化合物または組み合わせが散布される、技術材料を使用して、あるいは組み込んで、構築された構造および住居も同様に、菌類による攻撃に対して保護される。
【0300】
技術材料は、技術材料自体に化合物を含める、該材料を該化合物によって、吸収、含浸、処置(閉鎖圧力または真空システム)する、建築材料を浸漬または浸潤させる、あるいは例えば、カーテン塗膜、ローラ、ブラシ、噴霧、噴出、散粉、散乱、または注入散布によって、材料を塗膜することを含むが、これらに限定されない、いくつかの方法において、化Iの化合物によって処置可能である。本発明の化合物は、当業者に周知の技法を使用することによって、技術材料の処置における使用のために、製剤化可能である。そのような製剤は、例えば、農薬製剤に関連する、上述の製剤材料を利用してもよい。
【0301】
さらに、本発明の化合物は、植物成長調整剤として、または植物の健康用途において、その使用が見出されてもよい。
【0302】
植物成長調整剤(PGR)は、概して、成長または成熟速度を加速あるいは遅延させる、もしくは植物の発達またはそれらの生産を別様に改変するように意図される、任意の物質あるいは物質の混合物である。
【0303】
植物成長調整剤(PGR)は、植物の成長および分化に影響を及ぼす。
【0304】
より具体的には、種々の植物成長調整剤(PGR)は、例えば、植物の高さを縮小させる、種子の発芽を刺激する、開花を誘発する、葉の色を濃化させる、植物の成長速度を変化させる、ならびに結実のタイミングおよび効率を改良することが可能である。
【0305】
植物の健康用途として、例えば、出芽、作物収穫高、タンパク質含量、活力増加、早期成熟、種子出芽の加速、窒素利用効率の改善、水分利用効率の改善、油含有および/または/品質の改善、消化率の改善、早期熟成、味の改善、澱粉含有の改善、根系の発達(根成長の改善)、ストレス耐性の改善(例えば、干ばつ、熱、塩、光、紫外線、水、冷気に対して)、エチレンの低減(生産の低減および/または受容の阻害)、分げつの増加、植物の高さの増加、より大きな葉身、より少ない枯れた根出葉、より強い分げつ、より緑色の葉色、色素含量、光合成活性、必要な投入量の減少(肥料または水等)、必要な種子の減少、より生産性のある分げつ、早期開花、早期穀物成熟、植物挫折(倒伏)の減少、苗条の成長の増加、植物活力の向上、植物群落の増加、および早期かつ良好な発芽を含む、有利な特性/作物の特徴の改善を含む。
【0306】
特に、処置される種子から得られる有利な特性は、例えば、発芽および田畑定着の改善、優れた活力、より均一な定着である。
【0307】
特に、葉面および/または畝間散布から得られる有利な特性は、例えば、植物成長および植物発達の改善、より良好な成長、より多くの分けつ、より緑色の葉、より大きな葉、より多くの生物量、より良好な根、植物のストレス耐性の改善、より多くの穀物収穫高、より多くの収穫生物量、収穫品質の改善(脂肪酸、代謝産物、油等の含有量)、より多くの市販可能産物(例えば、サイズの改善)、プロセスの改善(例えば、より長い賞味期限、より良好な化合物の抽出)、種子の品質の改善(採種のために、次季に播種されるため)、または当業者に知られているいずれか他の利点である。
【0308】
したがって、用語「植物の健康」とは、有害な微生物の制御に関連していない種々の種類の植物の改善を含む。
【0309】
次に、本発明について、以下の非制限的実施例を通して説明する。当業者は、反応物と反応条件および技法との両方に関する手順から、適切な変形例を即座に認識するであろう。
【実施例】
【0310】
実施例1:2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物表3/化合物番号92)の調製
a)2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−メチルピリジンの調製
3−フルオロ−4−メトキシボロン酸フェニル(14.8g、87.2mmol)および77.5mlの炭酸ナトリウム溶液(水中3M)を、600mlの1,2−ジメトキシエタン中、2−ブロモ−3−メチルピリジン(10g、58mmol)の溶液に添加する。15分間、本混合物をアロゴンで脱気後、ジクロロメタン(950mg、1.1mmol)との[1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)合成物を添加し、反応混合物を、2時間、95oCで撹拌する。続いて、反応混合物を冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。結合された有機層を、水酸化ナトリウム溶液(水中1M)および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残りは、溶離剤として、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物2:1を使用して、クロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し、2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−メチルピリジンを得る。1H−NMR(CDCl3):δ=2.40(s、3H)、3.97(s、3H)、7.06(t、1H)、7.19(dd、1H)、7.28-7.35(m、2H)、7.59(d、1H)、8.53(d、1H).MS:m/z=218(M+1).
【0311】
b)2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−メチルピリジン1−オキシドの調製
3−クロロ過安息香酸(21.5g、87.5mmol)を、95mlのジクロロメタン中、2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−メチルピリジン(9.5g、44mmol)の溶液に添加する。反応混合物を、を、撹拌する16時間、室温で撹拌し、水酸化ナトリウム溶液(水中2M)によって抽出する。次いで、有機層を、水性チオ硫酸ナトリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液(水中1M)、および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させ、2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−メチルピリジン1−オキシドを得、さらに精製することなく、次のステップで使用可能となる。1H−NMR(CDCl3):δ=2.15(s、3H)、3.95(s、3H)、7.08-7.21(m、5H)、8.24(d、1H).MS:m/z=234(M+1).
【0312】
c)6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−カルボニトリルの調製
トリメチルシリルシアン化物(4.6g、47mmol)を、135mlの1,2−ジクロロエタン中、2−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3−メチルピリジン1−オキシド(8.8g、38mmol)の溶液に添加する。結果として生じる溶液を、1時間、室温で撹拌する。続いて、N,N−塩化ジメチルカルバモイル(5.0g、47mmol)を、30分以内に、徐々に添加する。反応混合物を、16時間、65oCで撹拌し、次いで、水を徐々に添加することによって、急冷する。相分離後、有機層を、水酸化ナトリウム溶液(水中2M)および水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残りは、溶離剤として、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物3:1を使用して、クロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し、6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−カルボニトリルを得る。1H−NMR(CDCl3):δ=2.48(s、3H)、3.98(s、3H)、7.07(t、1H)、7.30-7.36(m、2H)、7.59(dd、1H)、7.72(dd、1H).MS:m/z=243(M+1).
【0313】
d)2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−3H−キナゾリン−4−オンの調製
7.6mlのナトリウムメトキシド溶液(メタノール中5.4M)を、50mlのメタノール中、6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−カルボニトリル(5.0g、20mmol)の懸濁液に添加する。結果として生じる混合物を、2時間、65oCで撹拌する。続いて、アントラニル酸(8.7g、64mmol)を添加し、反応混合物を、16時間、95oCで撹拌し、次いで、冷却し、酢酸エチルで希釈し、水酸化ナトリウム溶液(水中2Mで抽出する)。次いで、結合された有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残渣を、15mlのジクロロメタン中に取り込ませ、10分間、撹拌および濾過し、2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−3H−キナゾリン−4−オンを得る。1H−NMR(d6−DMSO):δ=2.51(s、3H)、3.94(s、3H)、7.29(t、1H)、7.55-7.64(m、2H)、7.82(d、1H)、7.88-8.01(m、3H)、8.20(d、1H)、8.32(d、1H).MS:m/z=362(M+1).
【0314】
e)4−クロロ−2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリンの調製
2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−3H−キナゾリン−4−オン(2.5g、6.9mmol)を、20mlのオキシ塩化リン中、1時間、60oCで撹拌する。反応混合物を冷却し、減圧下、蒸発させる。残渣を、ジクロロメタン中に取り込ませ、水酸化ナトリウム溶液で抽出する(水中2M)。有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させ、4−クロロ−2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリンを得、さらに精製することなく、次のステップで使用可能となる。1H−NMR(CDCl3):δ=2.44(s、3H)、3.92(s、3H)、7.31(t、1H)、7.47(d、1H)、7.55(d、1H)、7.82-8.02(m、3H)、8.13-8.22(m、2H)、8.43(d、1H).MS:m/z=380(M+1).
【0315】
f)2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−3,4−ジヒドロキナゾリンの調製
パラジウム(木炭上10%、36mg、0.34mmol)を、アロゴン下、300mlのメタノール中、4−クロロ−2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(2.6g、6.8mmol)およびトリエチルアミン(4.1g、41mmol)の懸濁液に添加する。アロゴンを、水素と交換させ、反応混合物を、水素下、16時間、室温で撹拌する。続いて、反応混合物を、セリットを通して濾過し、減圧下、蒸発させる。残渣を、ジクロロメタン中に取り込ませ、飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液で抽出する。有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させ、2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−3,4−ジヒドロキナゾリンを得、次のステップで使用可能となるさらに精製することなく、。1H−NMR(CDCl3):δ=2.42(s、3H)、3.99(s、3H)、4.88(bs、1H)、5.32(d、2H)、7.02(t、1H)、7.05-7.13(m、4H)、7.21(t、1H)、7.32(dd、1H)、7.38(dd、1H)、7.76(d、1H).MS:m/z=348(M+1).
【0316】
g)2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(表3/化合物番号92))の調製
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(2.1g、9.2mmol)を、150mlのトルエン中、2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−3,4−ジヒドロキナゾリン(2.9g、8.4mmol)の懸濁液に添加する。反応混合物を、30分、室温で撹拌し、酢酸エチルで希釈し、飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液で抽出する。有機層を、水性チオ硫酸ナトリウム溶液および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残りは、溶離剤として、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物/ジクロロメタン2:1:1を使用して、クロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し、2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物番号I.a.581)を得る。1H−NMR(CDCl3):δ=2.48(s、3H)、3.97(s、3H)、7.08(t、1H)、7.43(dd、1H)、7.49(dd、1H)、7.69(t、1H)、7.81(d、1H)、7.93-8.00(m、2H)、8.21(d、1H)、8.54(d、1H)、9.60(s、1H).MS:m/z=346(M+1).
【0317】
実施例2:本実施例は、2−(6−ベンジルピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物表6/化合物番号17))の調製を例証する。
a)2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリンの調製
50mlのジクロロメタン中、ピリジン(5.1g、64mmol)の溶液を、0oCで、50mlのジクロロメタン中、塩化チオニル(7.6g、64mmol)の溶液に添加する。混合物を、15分間、0oCで撹拌し、次いで、6−ブロモピリジン−2−カルボキサルデヒド(10g、54mmol)を、0oCで、徐々に添加する。結果として生じる混合物を、1時間、室温で撹拌し、次いで、50mlのジクロロメタン中、2−アミノベンジルアミン(7.2g、59mmol)の溶液を、液滴添加する。反応混合物を、1時間、室温で撹拌し、次いで、50mlの酢酸ナトリウム溶液(水中8.8g)で希釈し、水酸化ナトリウム溶液(水中2M)で塩基性化し、ジクロロメタンで抽出する。有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残りは、溶離剤として、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物2:1を使用して、クロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し、2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリンを得る。1H−NMR(CDCl3):δ=4.02(d、1H)、4.27(d、1H)、5.01(bs、1H)、5.23(s、1H)、6.68-6.76(m、2H)、6.93(d、1H)、7.07(t、1H)、7.44(d、1H)、7.58-7.63(m、2H).MS:m/z=291(M+1).
【0318】
b)2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−キナゾリンの調製
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(121g、0.53mol)を、1450mlのトルエン中、2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン(77g、0.26mol)の懸濁液に添加する。反応混合物を、30分、室温で撹拌し、水酸化ナトリウム溶液(水中5M)で塩基性化し、酢酸エチルで抽出する。有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残りは、溶離剤として、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物/ジクロロメタン2:1:1を使用して、クロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し、2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−キナゾリンを得る。1H−NMR(CDCl3):δ=7.63(d、1H)、7.69-7.78(m、2H)、7.93-8.01(m、2H)、8.20(d、1H)、8.64(d、2H)、9.59(s、1H).MS:m/z=287(M+1).
【0319】
c)2−(6−ベンジルピリジン−2−イル)−キナゾリンの調製
450mlのテトラヒドロフラン中、2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−キナゾリン(9.0g、32mmol)の溶液を、10分間、アロゴンで脱気する。テトラキス(リン酸トリフェニル)パラジウム(0.36g、0.32mmol)を添加し、混合物を、30分間、65oCで撹拌する。70mlの臭化ベンジル亜鉛溶液(テトラヒドロフラン中0.5M)を添加し、反応混合物を、16時間、加熱し、環流させる。続いて、混合物を冷却し、250mlのEDTA溶液(水中12%)を添加し、混合物を、さらに72時間、室温で撹拌し、次いで、水酸化ナトリウム溶液(水中1M)で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残りは、溶離剤として、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物2:1を使用して、クロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し、2−(6−ベンジルピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物番号I.a.017)を得る。1H−NMR(CDCl3):δ=4.48(s、2H)、7.12(d、1H)、7.23-7.35(m、5H)、7.70(t、1H)、7.77(t、1H)、7.93-8.02(m、2H)、8.22(d、1H)、8.51(d、1H)、9.62(s、1H).MS:m/z=298(M+1).
【0320】
実施例3:本実施例は、2−(6−o−トリルオキシピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物表4/化合物番号22)の調製を例証する。
2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−キナゾリン(200mg、0.7mmol)、o−クレゾール(94mg、0.7mmol)、臭化銅(I)(20mg、0.14mmol)、および炭酸セシウム(570mg、1.75mmol)の混合物を、アロゴンで脱気する。次いで、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン(103mg、0.56mmol)および2mlのN,N−ジメチルホルムアミドを添加し、本混合物を、22時間、135oCで、密閉管内で加熱する。続いて、混合物を冷却し、20mlのEDTA溶液(水中12%)を添加し、混合物を、さらに72時間、室温で撹拌し、次いで、水酸化ナトリウム溶液(水中1M)で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残りは、溶離剤として、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物2:1を使用して、クロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し、2−(6−o−トリルオキシピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物番号I.a.093)を得る。1H−NMR(CDCl3):δ=2.28(s、3H)、6.63(d、1H)、7.12-7.31(m、4H)、7.64(t、1H)、7.80(t、1H)、7.89-7.95(m、2H)、8.22(d、1H)、8.39(d、1H)、9.57(s、1H).MS:m/z=314(M+1).
【0321】
実施例4:本実施例は、2−[6−(4−クロロフェニルスルファニル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物表9/化合物番号3)の調製を例証する。
2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−キナゾリン(200mg、0.7mmol)、4−クロロチオフェノール(139mg、0.77mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(128mg、1.75mmol)、および炭酸カリウム(121mg、0.87mmol)の混合物を、アロゴン下、3時間、110oCで、密閉管内で加熱する。続いて、混合物を冷却し、水酸化ナトリウム溶液(水中1M)で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下、蒸発させる。残りは、溶離剤として、シクロヘキサン/酢酸エチルの混合物2:1を使用して、クロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し、2−[6−(4−クロロフェニルスルファニル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物番号I.a.319)を得る。1H−NMR(CDCl3):δ=6.92(d、1H)、7.43(d、2H)、7.58-7.70(m、4H)、7.92-8.01(m、2H)、8.21(d、1H)、8.39(d、1H)、9.60(s、1H).MS:m/z=350(M+1).
【0322】
実施例5:本実施例は、4−メチル−2−(5−メチル−6−フェニル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物表11/化合物番号8)の調製を例証する。
【0323】
a)3−メチル−2−フェニル−ピリジンの合成
ジメトキシエタン(1.3L)中、2−ブロモ−3−メチルピリジン(30g、174mmol)の撹拌された溶液に、室温で、ボロン酸フェニル(42.5g、349mmol)の一部に続いて、炭酸ナトリウムの水溶液(水中3M、233mL、698mmol)を添加する。混合物を、約30分間、アロゴンで脱気後、ジクロロメタン(4.3g、5.0mmol)との[1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)合成物を、アロゴン下、添加する。反応物を、2時間、95℃で撹拌する。粗混合物を、酢酸エチルおよび水で希釈し、有機層を静かに移す。これを、水酸化ナトリウムの水溶液(0.5M)で1回、塩水で1回、洗浄する。有機層を回収し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮させる。粗混合物を、フラッシュクロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製する(溶離剤:酢酸エチル/シクロヘキサン1:3)。表題化合物を薄橙色油として得る。1H−NMR(CDCl3):δ=2.37(s、3H)、7.19(dd、1H)、7.37-7.41(m、2H)、7.42-7.49(dd、1H)、7.52-7.56(m、2H)、7.60(d、1H)、8.55(d、1H).
【0324】
b)3−メチル−2−フェニル−ピリジン1−オキシドの合成
窒素雰囲気下、ジクロロメタン(220mL)中、3−メチル−2−フェニル−ピリジン(26.9g、159mmol)の撹拌された溶液に、0℃で、m−クロロ過安息香酸(純度70%、78.4g、318mmol)を少量添加する。混合物を、室温で、一晩撹拌する。次いで、0℃まで冷却し、水酸化ナトリウムの水溶液(2M)を、塩基性pHに到達するまで、徐々に添加する(注意:発熱する)。次いで、本混合物に、チオ硫酸ナトリウムの飽和水溶液を、0℃で、徐々に添加する(注意:非常に発熱する)。二相性溶液を、さらに30分間、撹拌後、有機層を静かに移し、水酸化ナトリウムの水溶液(1M)で洗浄し、静かに移し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空で濃縮させる。粗化合物を、白色固体して得る。1H−NMR(CDCl3-):δ=2.13(s、3H)、7.15-7.22(m、2H)、7.47(d、2H)、7.43-7.49(m、1H)、7.51-7.57(m、2H)、8.27(d、1H).
【0325】
c)5−メチル−6−フェニル−1H−ピリジン−2−オンの合成
無水酢酸(120mL)中、3−メチル−2−フェニル−ピリジン1−オキシド(12g、65mmol)の溶液を、4つのマイクロ波バイアルに均等に分割し、密閉する。バイアルを、45分間、175℃で、マイクロ波オーブン内で照射する。粗混合物を、真空で濃縮させる。粗生成物を、酢酸エチル(100mL)内に取り込ませ、水酸化リチウムの水溶液(1M)を、ph〜9に到達するまで、添加する。混合物を、1時間、激しく撹拌後、有機層を静かに移す。水性層を、酢酸エチルで、3回抽出する。有機層を回収し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で濃縮させる。粗混合物を、フラッシュクロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製する(溶離剤勾配:ジクロロメタン中、純ジクロロメタンから6%メタノール)。表題化合物を、白色固体として得る。1H NMR(CDCl3)=2.10(s、3H)、6.51(d、1H)、7.36(d、1H)、7.41-7.46(m、2H)、7.48-7.52(m、3H)、9.73(s、1H).
【0326】
d)6−ブロモ−3−メチル−2−フェニル−ピリジンの合成
トルエン(35mL)中、5−メチル−6−フェニル−1H−ピリジン−2−オン(1.6g、8.6mmol)の溶液に、臭化リンオキシ(5.0g、17.3mmol)の一部を添加する。混合物を、2時間、環流させ、次いで、0℃まで冷却し、酢酸エチルで被覆し、水酸化ナトリウムの水溶液(2M)で、0℃に急冷させる。有機層を静かに移し、乾燥させ、濃縮させる。粗混合物を、シクロヘキサン中、25%酢酸エチルの混合物で、シリカゲルのパッド上で濾過する。表題化合物を、無色油として得る。1H NMR(CDCl3)=2.34(s、3H)、7.39(d、1H)、7.40-7.48(m、5H)、7.53(d、1H).
【0327】
e)3−メチル−2−フェニル−6−トリブチルスタンニル−ピリジンの合成
乾燥フラスコ内において、アロゴン下、テトラヒドロフラン中、n−ブチルリチウムの溶液(1.5M、17mL、25.7mmol)を、無水テトラヒドロフラン(100mL)中、6−ブロモ−3−メチル−2−フェニル−ピリジン(5.8g、23.4mmol)の溶液に、−78℃で、液滴添加する。溶液を、45分間、その温度で撹拌後、塩化トリブチルすず(6.4mL、23.4mmol)を、−78℃で、液滴添加する。溶液を回収し、塩化アンモニウムの飽和水溶液が添加される前に、1時間かけて、室温まで加温する。有機層を静かに移す。水性層を、酢酸エチルで2回されらに抽出する。有機層を回収し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で濃縮させる。表題化合物を、薄黄色油として得る。1H NMR(CDCl3):0.92(m、9H)、1.14(m、6H)、1.48(m、6H)、1.60(m、6H)、7.28(d、1H)、7.47-7.50(m、2H)、7.52-7.58(m、2H)、7.61(m、2H).
【0328】
f)2−ブロモ−4−メチルキナゾリンの合成
無水ジオキサン(2.5mL)中、2,4−ジブロモキナゾリン(200mg、0.69mmol)、トリメチルボロキシン(0.10mL、0.69mmol)、および炭酸カリウム(300mg、2.1mmol)の脱気された混合物に、マイクロ波バイアル内において、アロゴン下、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(80mg、69μmol)を添加する。バイアルを密閉し、5分間、150℃で、マイクロ波オーブン内で照射する。粗混合物を、ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄する。有機層を静かに移し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で濃縮させる。粗混合物を、フラッシュクロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製し(溶離剤勾配:シクロヘキサン中、0%から25%酢酸エチル)、表題化合物を得る。1H NMR(CDCl3):2.96(s、3H)、7.58(app.t、1H)、7.93(app.t、1H)、7.98(d、1H)、8.10(d、1H).
【0329】
g)4−メチル−2−(5−メチル−6−フェニル−ピリジン−2−イル)−キナゾリンの合成
無水N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中、3−メチル−2−フェニル−6−トリブチルスタンニル−ピリジン(247mg、0.54mmol)、2−ブロモ−4−メチルキナゾリン(74mg、0.33mmol)、および塩化リチウム(39mg、0.92mmol)の脱気された撹拌溶液に、スペルコバイアル内において、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(38mg、33μmol)を添加する。バイアルを密閉し、一晩、100℃まで加熱する。次いで、粗混合物を、アセトニトリルで希釈し、ヘキサンで、3回洗浄する。アセトニトリル層を、真空で濃縮させ、酢酸エチル中に取り込ませる。これを、水で3回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮させる。有機層を静かに移し、乾燥および濃縮させる。したがって、得られた粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィによって、シリカゲル上で精製する(溶離剤勾配:シクロヘキサン中、0%から30%酢酸エチル)。表題化合物を、白色固体として得る。m.p.:141−143℃。1H NMR(CDCl3):2.36(s、3H)、2.96(s、3H)、7.29−7.33(m、1H)、7.38(app。t、2H)、7.51(t、1H)、7.60(d、2H)、7.68(d、1H)、7.77(t、1H)、8.02(d、1H)、8.10(d、1H)、8.40(d、1H).
【0330】
本説明を通して、温度は、摂氏で示されており、「m.p.」とは、融点を意味する。
【0331】
条件A
MS Waters製ZMD Mass Spectrometer(単一四重極質量分析計)、イオン化方法:エレクトロスプレー、極性:陽イオン化、キャピラリ(kV)3.00、コーン(V)30.00、抽出器(V)3.00、源温度(℃)150、脱溶媒和温度(℃)320、コーンガス流速(L/時間)50、脱溶媒和ガス流速(L/時間)400、質量範囲:150から800Da。
LC Waters製Alliance 2795 LC HPLC:4液ポンプ、加熱カラム区画、およびダイオードアレイ検出器。
カラム:Waters Atlantis dc18;長さ:20mm;内径:3mm;粒径:3μm、温度(℃)40、DAD波長範囲(nm):200から500、溶媒勾配:A= 水中0.1%のギ酸およびB:アセトニトリル中0.1%のギ酸。
【0332】
【表37】

【0333】
条件B
MS Waters製ZQ Mass Spectrometer(単一四重極質量分析計)、イオン化方法:エレクトロスプレー、極性:陽イオン化、キャピラリ(kV)3.00、コーン(V)30.00、抽出器(V)3.00、源温度(℃)100、脱溶媒和温度(℃)200、コーンガス流速(L/時間)200、脱溶媒和ガス流速(L/時間)250、質量範囲:150から800Da。
LC Agilent製1100er Series HPLC:4液ポンプ、加熱カラム区画、およびダイオードアレイ検出器。
カラム:Waters Atlantis dc18;長さ:20mm;内径:3mm;粒径:3μm、温度(℃)40、DAD波長範囲(nm):200から500、溶媒勾配:A=水中0.1%のギ酸およびB:アセトニトリル中、0.1%のギ酸。
【0334】
【表38】

【0335】
条件C
MS Waters製ACQUITY SQD Mass Spectrometer(単一四重極質量分析計)−イオン化方法:エレクトロスプレー−極性:陽イオン−キャピラリ(kV)3.00、コーン(V)20.00、抽出器(V)3.00、源温度(℃)150、脱溶媒和温度(℃)400、コーンガス流速(L/時間)60、脱溶媒和ガス流速(L/時間)700−質量範囲:100から800Da−DAD波長範囲(nm):210から400。
LC 方法:以下のHPLC勾配条件(溶媒A:水/メタノール9:1、0.1%ギ酸および溶媒B:アセトニトリル、0.1%ギ酸)を伴う、Waters ACQUITY UPLC。
カラム:Waters ACQUITY UPLC HSS T3;カラム長:30mm;カラム内径:2.1mm;粒径:1.8ミクロン;温度:60℃。
【0336】
【表39】

【0337】
条件E
MS Waters製ZQ Mass Spectrometer(単一四重極質量分析計);イオン化方法:エレクトロスプレー;極性:陽イオン;キャピラリ(kV)3.00、コーン(V)30.00、抽出器(V)2.00、源温度(℃)100、脱溶媒和温度(℃)250、コーンガス流速(L/時間)50、脱溶媒和ガス流速(L/時間)400;質量範囲:150から1000Da
LC Agilent製HP 1100 HPLC:溶媒脱気器、4液ポンプ(ZCQ)/2液ポンプ(ZDQ)、加熱カラム区画、およびダイオードアレイ検出器。溶媒勾配:A=水+0.05%HCOOH、B=アセトニトリル/メタノール(4:1、v:v)+0.04%HCOOH
カラム:Phenomenex Gemini C18、3μm(マイクロメートル)粒径、110Å(オングストローム)、30×3mm、温度:60℃;DAD波長範囲(nm):200から500
【0338】
【表40】

【0339】
表2
表2は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、H、Aは、随意に置換アリール)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0340】
【表41】

【0341】
【表42】

【0342】
【表43】

【0343】
【表44】

【0344】
【表45】

【0345】
【表46】

【0346】
【表47】

【0347】
【表48】

【0348】
【表49】

【0349】
【表50】

【0350】
【表51】

【0351】
【表52】

【0352】
【表53】

【0353】
【表54】

【0354】
【表55】

【0355】
【表56】

【0356】
表3
表3は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、メチル、Aは、随意に置換アリールである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0357】
【表57】

【0358】
【表58】

【0359】
【表59】

【0360】
【表60】

【0361】
【表61】

【0362】
【表62】

【0363】
【表63】

【0364】
【表64】

【0365】
【表65】

【0366】
【表66】

【0367】
【表67】

【0368】
【表68】

【0369】
【表69】

【0370】
【表70】

【0371】
【表71】

【0372】
【表72】

【0373】
【表73】

【0374】
【表74】

【0375】
【表75】

【0376】
【表76】

【0377】
【表77】

【0378】
【表78】

【0379】
表4
表4は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、H、Aは、随意に置換アリールオキシ)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0380】
【表79】

【0381】
【表80】

【0382】
【表81】

【0383】
【表82】

【0384】
表5
表5は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、メチル、Aは、随意に置換アリールオキシである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0385】
【表83】

【0386】
【表84】

【0387】
【表85】

【0388】
【表86】

【0389】
表6
表6は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、H、Aは、随意に置換アリールアルキルである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0390】
【表87】

【0391】
【表88】

【0392】
【表89】

【0393】
【表90】

【0394】
【表91】

【0395】
【表92】

【0396】
【表93】

【0397】
表7
表7は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、メチル、Aは、随意に置換アリールアルキルである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0398】
【表94】

【0399】
【表95】

【0400】
【表96】

【0401】
【表97】

【0402】
表8
表8は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、メチルまたはH、Aは、随意に置換C2-8−アルキニルである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0403】
【表98】

【0404】
【表99】

【0405】
【表100】

【0406】
【表101】

【0407】
表9
表9は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、メチルまたはH、およびAは、アリールチオである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0408】
【表102】

【0409】
【表103】

【0410】
【表104】

【0411】
表10
表10は、選択された化I.aの化合物(式中、R1は、Hまたはメチル、Aは、ハロゲン、非置換および置換C1-8アルキル、C2-8アルケニル、C3-10シクロアルキル、置換および非置換C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルキル、ならびにアリールアルキルオキシである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0412】
【表105】

【0413】
【表106】

【0414】
【表107】

【0415】
【表108】

【0416】
【表109】

【0417】
表11
表11は、選択された化Iの化合物(式中、R1は、メチル、Aは、非置換フェニルであり、R1、R2、R3、R4、R5、R6のうちの少なくとも1つの置換基は、Hと異なる)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0418】
【表110】

【0419】
【表111】

【0420】
【表112】

【0421】
表12
表12は、選択された化Iの化合物(式中、R1は、Hまたはメチル、Aは、C1-8アルキル、またはアリールアルキルであり、R1、R2、R3、R4、R5、R6のうちの少なくとも1つの置換基は、Hと異なる)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0422】
【表113】

【0423】
【表114】

【0424】
【表115】

【0425】
表13
表13は、選択された化Iの化合物(式中、R1は、Hまたはメチル、Aは、C2-10アルキニル、アリール、またはアリールアルキル、およびR2は、C1−8アルキルまたはC1−8アルコキシである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0426】
【表116】

【0427】
【表117】

【0428】
【表118】

【0429】
表14
表14は、選択された化Iの化合物(式中、R1メトキシ、およびAは、ハロゲン、C2-10アルキニル、アリール、アリールオキシ、およびアリールアルキルである)に対して測定された、滞留時間と、(M+H)+値および/または融点値と、を示す。
【0430】
【表119】

【0431】
【表120】

【0432】
【表121】

【0433】
実施例6:生物学的実施例
Alternaria solani/トマト/予防手段(トマト上のアルテルナリア属)
4週齢トマト植物(園芸品種名Roter Gnom)を、噴霧室内において、製剤化された試験化合物で処置する。試験植物を、散布2日後、胞子懸濁液を噴霧することによって、接種させる。接種された試験植物を、温室内において、22/18oC(昼/夜)および相対湿度95%で培養し、疾患によって被覆された葉面積の割合を、疾患の適切なレベルが未処置検査植物上に出現した時に査定する(散布5-7日後)。
【0434】
化合物(表/化合物番号):3/70、3/71、3/72、3/74、3/75、3/76、3/77、3/82、3/83、3/84、3/85、3/86、3/89、3/90、3/92、3/93、3/94、3/95、3/101、5/18、5/4、6/16、6/17、6/18、7/17、7/18、11/4、4/22、6/19、9/2、2/3、2/4、2/6、2/9、2/13、2/15、2/28、2/30、2/32、2/33、2/37、2/38、2/46、2/54、2/55、2/60、2/66、2/68、2/70、2/73、2/90、2/94、9/4、9/6、9/7、9/8、4/10、6/11、6/12、3/9、3/11、3/17、3/21、3/26、3/36、3/37、3/38、3/46、3/53、3/56、11/8、5/13、7/7、8/1、12/6は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0435】
Botryotinia fuckeliana(Botrytis cinerea)/トマト/予防手段(トマト上のボトリチス病)
4週齢トマト植物(園芸品種名Roter Gnom)を、噴霧室内において、製剤化された試験化合物で処置する。試験植物を、散布2日後、胞子懸濁液を噴霧することによって、接種させる。接種された試験植物を、温室内において、20oCおよび相対湿度95%で培養し、疾患に覆われた葉面積の割合を、疾患の適切なレベルが未処置検査植物上に出現した時に査定する(散布5-6日後)。
【0436】
化合物(表/化合物番号):3/69、3/71、3/72、3/75、3/76、3/83、3/85、3/89、3/90、3/92、3/94、3/101、5/18、6/16、6/17、7/19、2/1、2/6、2/13、2/37、2/55、2/60、6/11、6/12、10/7、3/9、3/21、3/26、3/36、3/38、3/53、8/1は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0437】
Erysiphe necator(Uncinula necator)/ブドウ/予防手段(ブドウ上のうどん粉病菌)
5週齢ブドウ種苗(園芸品種名Gutedel)を、噴霧室内において、製剤化された試験化合物で処置する。試験植物を、散布1日後、ブドウうどん粉病菌に感染させた植物をそれらの上方で震盪させることによって、接種させる。接種された試験植物を、14/10時間(明/暗)の照明状況下、24/22oC(昼/夜)および相対湿度70%で培養し、疾患に覆われた葉面積の割合を、疾患の適切なレベルが未処置検査植物上に出現した時に査定する(散布7-9日後)。
【0438】
化合物(表/化合物番号):3/75、3/85、3/89、3/90、3/92、6/16、6/17、2/54、2/55、2/68、10/4、6/11、6/12、10/7、3/21、3/38、3/53、11/8、7/7、12/2、12/3、12/6は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0439】
Mycosphaerella arachidis(Cercospora arachidicola)/ピーナッツ/予防手段
3週齢ピーナッツ植物(園芸品種名Georgia Green)を、噴霧室内において、製剤化された試験化合物で処置する。試験植物を、散布1日後、下方葉表面上に胞子懸濁液で噴霧することによって、接種させる。23℃および相対湿度100%で、プラスチックフード下、4日間、培養後、試験植物を、23℃/20℃(昼/夜)および相対湿度70%で、温室内に維持する。疾患に覆われた葉面積の割合を、疾患の適切なレベルが未処置検査植物上に出現した時に査定する(散布12-14日後)。
【0440】
化合物(表/化合物番号):3/75、3/76、3/85、3/89、3/90、3/92、5/17、5/3、6/17、7/17、2/1、2/6、2/13、2/26、2/37、2/54、2/55、6/11、6/12、10/7、10/4、3/9、3/26、3/38、3/46、3/53、3/56、11/8、8/1、12/2は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0441】
Mycosphaerellagraminicola(Septoria tritici)/小麦/予防手段(小麦上の葉枯れ斑点病)
2週齢小麦植物(園芸品種名Riband)を、噴霧室内において、製剤化された試験化合物で処置する。試験植物を、散布1日後、胞子懸濁液を噴霧することによって、接種させる。22℃/21oC(昼/夜)および相対湿度95%で、1日間、培養後、試験植物を、22℃/21oC(昼/夜)および相対湿度70%で、温室内に維持する。疾患に覆われた葉面積の割合を、疾患の適切なレベルが未処置検査植物上に出現した時に査定する(散布16-19日後)。
【0442】
化合物(表/化合物番号):3/71、3/74、3/75、3/76、3/77、3/82、3/83、3/85、3/89、3/90、3/92、3/93、3/94、3/101、6/16、6/18、7/17、6/19、2/73、6/10、6/11、6/12、6/15、3/9、11/8、12/2は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0443】
Phytophthora infestans/ジャガイモ/予防手段(ジャガイモ上の葉枯れ病)
2週齢ジャガイモ植物(園芸品種名Bintje)を、噴霧室内において、製剤化された試験化合物で処置する。試験植物を、散布2日後、胞子嚢懸濁液で噴霧することによって、接種させる。接種された試験植物を、成長室内において、18oC、14時間光/日、および相対湿度100%で、培養し、疾患に覆われた葉面積の割合を、疾患の適切なレベルが未処置検査植物上に出現した時に査定する(散布5-7日後)。
【0444】
化合物(表/化合物番号):3/71、3/72、3/75、3/76、3/77、3/85、3/90、3/92、5/18、6/17、7/17、2/55、2/60は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0445】
Plasmopara viticola/ブドウ/予防手段(ブドウベト病)
5週齢ブドウ種苗(園芸品種名Gutedel)を、噴霧室内において、製剤化された試験化合物で処置する。試験植物を、散布1日後、それらの下方葉表面上に胞子嚢懸濁液を噴霧することによって、接種させる。接種された試験植物を、温室内において、22oCおよび100%相対湿度で培養し、疾患に覆われた葉面積の割合を、疾患の適切なレベルが未処置検査植物上に出現した時に査定する(散布6-8日後)。
【0446】
化合物(表/化合物番号):3/69、3/71、3/72、3/73、3/74、3/75、3/76、3/77、10/3、3/82、3/83、3/84、3/85、3/86、3/89、3/90、3/92、3/93、3/94、3/95、3/101、5/18、5/17、11/2、5/3、5/4、6/16、6/17、11/5、4/22、7/19、6/19、9/2、2/3、2/6、2/9、2/13、2/26、2/28、2/30、2/37、2/46、2/54、2/55、2/60、2/68、2/70、2/73、2/79、2/90、2/94、4/10、6/15、10/7、3/9、3/11、3/21、3/26、3/36、3/37、3/38、3/46、3/53、3/56、11/8、7/7、8/1、12/2は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0447】
Pyrenophora teres(Helminthosporium teres)/大麦/予防手段(大麦上の網斑病)
1週齢大麦植物(園芸品種名Regina)を、噴霧室内において、製剤化された試験化合物で処置する。試験植物を、散布2日後、胞子懸濁液で噴霧することによって、接種させる。接種された試験植物を、20oCおよび相対湿度95%で培養し、疾患に覆われた葉面積の割合を、疾患の適切なレベルが未処置検査植物上に出現した時に査定する(散布5-7日後)。
【0448】
化合物(表/化合物番号):3/69、3/70、3/71、3/72、3/73、3/74、3/76、3/82、3/83、3/84、3/85、3/86、3/89、3/90、3/92、3/93、3/94、3/95、3/101、5/18、5/3、6/16、6/17、6/18、7/18、11/4、11/5、4/22、6/19、9/2、2/3、2/6、2/9、2/28、2/32、2/54、2/55、2/90、9/4、9/6、9/7、9/8、4/15、6/11、6/12、6/15、4/23、3/9、3/26、3/38、3/53、11/8、5/13、7/7は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0449】
Phaeosphaeria nodorum(Septoria nodorum)/小麦/葉盤予防手段(ふ枯病)
小麦葉切片(園芸品種名Kanzler)を、マルチウェルプレート(24ウェル形態)内のアガー上に載置し、水中に希釈された製剤化試験化合物で噴霧する。葉盤を、散布2日後、菌類の胞子懸濁液で接種させる。接種された試験葉盤を、気候キャビネット内において、12時間明/12時間暗の照明状況下、20oCおよび相対湿度75%で培養し、化合物の活性を、疾患制御の割合として、未処置と比較して、疾患損傷の適切なレベルが未処置検査葉盤内に出現した時に査定する(散布5-7日後)。
【0450】
化合物(表/化合物番号):2/38、2/50、2/57、2/60、2/61、2/66、2/104、2/105、2/108、2/110、2/111、2/112、2/113、2/115、2/116、2/117、2/119、2/121、2/124、2/125、2/126、2/128、2/130、2/131、2/132、2/133、3/102、3/103、3/104、3/105、3/106、3/107、3/108、3/109、3/110、3/114、3/118、3/120、3/123、3/124、3/125、3/126、3/128、3/129、3/131、3/132、3/133、3/134、3/135、3/137、3/138、3/139、3/142、4/24、6/20、6/21、6/22、6/23、6/24、6/26、6/27、6/28、6/29、6/30、6/31、6/32、6/33、6/34、6/35、6/37、6/38、6/39、6/40、6/41、6/42、6/43、7/20、7/21、10/17、10/20、10/21、10/22、10/23、11/11、11/12、11/13、11/14、11/15、11/16、11/18、11/19、11/20、11/21、12/2、12/3、12/5、12/6、12/9、12/10、12/13、12/15、12/16、14/2、14/3、14/4、14/5は、200ppmにおいて、広範囲に及ぶ疾患発症を示す、同一条件下の未処置制御葉盤と比較して、本試験では、少なくとも80%の疾患制御が得られる。
【0451】
本発明は、その好ましい実施形態および実施例を参照して説明されたが、本発明の範囲は、それらの説明された実施形態にのみ限定されない。当業者には明白となるように、上述の発明に対する修正および適応は、発明の精神および範囲から逸脱することなく、行なうことが可能であって、それらは、添付の請求項によって定義および網羅される。本明細書に引用される刊行物はすべて、各個々の刊行物が、参照することによって、具体的かつ個々に組み込まれるように示される場合と同程度として、あらゆる目的のために、その全体として、参照することによって本明細書に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
1は、水素、ヒドロキシル、ハロ、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルコキシ、C1-8アルキルチオ、またはC3-10シクロアルキルであり、
2は、水素、ヒドロキシル、ハロ、C1-8アルキル、C1-8アルコキシ、C1-8アルケニルオキシ、またはC1-8アルキニルオキシ、C3-10シクロアルキルであり、
3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ヒドロキシル、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−およびビス−C1-8アルキルアミノ、C1-8アルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルコキシ、C1-8アルキルチオ、またはC3-10シクロアルキルであり、
Aは、ハロ、C1-10アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C3-10シクロアルキル、C3-10シクロアルキルオキシ、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、またはアリールチオである。]
で表わされる化合物、またはその塩もしくはN−オキシド、ただし、Aが、メチルであり、各R1、R3、R4、R5、およびR6が、水素である場合、R2は、塩素ではない。
【請求項2】
1は、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3アルコキシ、C1-3ハロアルキル、またはC1-3アルキルチオであり、
2は、水素、ヒドロキシル、ハロ、C1-5アルキル、C3-5シクロアルキル、C1-5アルキニルオキシ、またはC1-5アルコキシであり、
3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C1-8アルキル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C1-8ハロアルコキシ、アミノ、あるいはモノ−またはジ−C1-8アルキルアミノであり、
Aは、ハロ、C1-8アルキル、C2-8アルケニル、C2-8アルキニル、C1-8ハロアルキル、C1-8アルコキシ、C3-10シクロアルキル、C3-10シクロアルキルオキシ、アリール、アリールアルキル、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、またはアリールチオである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、またはトリフルオロメチル、好ましくは、水素、メチル、またはメトキシであり、
2は、水素、ヒドロキシル、クロロ、メチル、またはメトキシ、好ましくは、水素、メチル、またはメトキシであり、
3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3アルコキシ、C1-3ハロアルコキシ、アミノ、あるいはモノ−またはジ−C1-8アルキルアミノ、好ましくは、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、またはC1-3アルコキシ、より好ましくは、独立して、水素、ハロ、シアノ、C1-3アルキル、またはC1-3アルコキシであり、
Aは、ハロ、C1-8アルキル、非置換または置換アリール、非置換または置換アリールアルキル、あるいは非置換または置換アリールオキシ、好ましくは、ハロ、非置換または置換フェニル、非置換または置換ナフチル、非置換または置換ベンジル、非置換または置換フェノキシ、非置換または置換フェニルチオ、あるいは非置換または置換アリールエチニル、より好ましくは、非置換または置換フェニル、非置換または置換ナフチル、非置換または置換ベンジル、非置換または置換フェノキシ、非置換または置換フェニルチオ、あるいは非置換または置換アリールエチニルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
1は、水素、ハロ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、またはC1-3アルコキシであり、
2は、水素、ヒドロキシル、ハロ、C1-5アルキル、C3-5シクロアルキル、またはC1-5アルコキシであり、
3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、ハロ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、またはC1-3アルコキシであり、
Aは、ハロ、非置換または置換アリール、非置換または置換アリールアルキル、非置換または置換アリールオキシ、あるいは非置換または置換アリールチオであり、前記任意の置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、C1-3アルキルカルボニル、C1-3アルコキシカルボニル、およびC1-3アルコキシ、またはこれらの置換基のいずれかの組み合わせから選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
1は、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、エトキシ、またはメトキシ、好ましくは、水素、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、エトキシ、またはメトキシであり、
2は、水素、クロロ、メチル、またはメトキシであり、
3、R4、R5、およびR6は、独立して、水素、フルオロ、クロロ、メチル、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、またはメトキシであり、
Aは、ブロモ、クロロ、イオド、非置換または置換フェニル、非置換または置換フェニルメチル、非置換または置換フェノキシ、非置換または置換フェニルチオ、あるいは非置換または置換フェニルエチニルであり、前記任意の置換基は、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチルまたはメトキシ、またはこれらの置換基のいずれかの組み合わせから選択される、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Aは、ハロゲン、非置換または置換フェニル、非置換または置換ベンジル、あるいは非置換または置換フェノキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Aは、非置換または置換フェニルあるいは非置換または置換ベンジルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
2−(5−メチル−6−o−トリルピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物I.a 096)、
2−[6−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 681)、
2−[6−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 581)、
2−[6−(3,5−ジメチルフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 881)、
2−[6−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 831)、
2−[6−(3,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 421)、
6−メチル−2−(5−メチル−6−フェニルピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物I.s 021)、
2−[6−(2−クロロベンジル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 067)、
2−[6−(2−メチルベンジル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン(化合物I.a 092)、
2−(6−ベンジル−5−メチルピリジン−2−イル)−キナゾリン(化合物I.a 022)、
2−(6−ベンジルピリジン−2−イル)−6−メチルキナゾリン(化合物I.s 017)、
2−[6−(2,5−ジメチル−フェニル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−(6−ベンジル−ピリジン−2−イル)−4−メトキシ−キナゾリン、
2−[6−(2−フルオロ−3−メチル−ベンジル)−5−メチル−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−[6−(2−フルオロ−3−メチル−ベンジル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
4−メチル−2−(5−メチル−6−フェニル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、
2−[6−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−5−メチル−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−[6−(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−5−メチル−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−[6−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリン、
2−(6−シクロプロピルエチニル−5−メチル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、
2−(6−フェノキシ−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、
2−(5−メチル−6−フェノキシ−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、
5−メチル−2−(5−メチル−6−フェニル−ピリジン−2−イル)−キナゾリン、および
2−[5−メトキシ−6−(4−メトキシ−フェニル)−ピリジン−2−イル]−キナゾリンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
化Iの化合物の製造法であって、R2は、水素であり、以下:
(i)化II:
【化2】

の化合物を酸化剤と反応させ、あるいは
(ii)化(VIII):
【化3】

の化合物を酸化剤と反応させ、あるいは
(iii)化XIII:
【化4】

の化合物またはその塩、及び化XIV:
【化5】

のベンズアルデヒドを、塩基と反応させること、
ここで、R1、R3、R4、R5、R6、およびAは、請求項1に定義され、R8は、ハロゲンまたはアミノ基である、
を含む、方法。
【請求項10】
植物、または植物繁殖体、あるいはその所在場所に殺菌有効量の化Iの化合物を散布するステップを含む、植物および/または植物繁殖体において、真菌感染を防止および/または制御する方法。
【請求項11】
化Iの化合物と、農業上容認可能な担体または希釈剤と、を含む、真菌感染の制御のための組成物。
【請求項12】
化(I)の化合物に加え、少なくとも1つの付加的殺菌活性化合物をさらに含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記付加的殺菌活性化合物は、アシベンゾラル−S−メチル、アゾキシストロビン、クロロタロニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジフェノコナゾール、フェンプロピジン、フルアジナム、フルジオキソニル、ヘキサコナゾール、イソピラザム、マンジプロパミド、メフェノキサム、ペンコナゾール、プロピコナゾール、ピロキロン、セダキサン、またはチアベンダゾールである、請求項12に記載の組成物。

【公表番号】特表2012−528108(P2012−528108A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−512348(P2012−512348)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【国際出願番号】PCT/EP2010/057220
【国際公開番号】WO2010/136475
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】