説明

殺菌剤組成物及び植物病害の防除方法

【課題】植物病原菌に起因する植物病害に感染した栽培作物に対する安定した高い有害生物防除効果を有する殺菌剤組成物を提供する。
【解決手段】(a)式(I):


〔式中、Aが−N=である場合、Bは−CX4=であり;Aが−CH=である場合、Bは−N=であり;X1及びX2ハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X3は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X4は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;R1はアルキル基であり;R2'はアルコキシ基であり;pは0、1又は2であり;R2''及びR2'''はアルコキシ基である〕で表されるベンゾイルピリジン誘導体又はその塩と、(b)少なくとも1種の他の殺菌剤とを有効成分として含有することを特徴とする殺菌剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物病害を予防及び/又は治療する効果を格段に向上させた農園芸用殺菌剤として有用な殺菌剤組成物及びその組成物を用いる植物病害の防除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、本発明殺菌剤組成物の有効成分であるベンゾイルピリジン誘導体が殺菌剤として有用であることが記載され、必要に応じて他の殺菌剤との混用・併用が可能であるとの記載がある。また、特許文献2には、特定の他の殺菌剤との混用により、顕著に優れた相乗効果をもつ殺菌剤組成物が得られることが記載されている。しかしながら、本発明の組み合わせの組成物が顕著に優れた殺菌効果をもつことは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開公報 WO 02/02527
【特許文献2】国際公開公報 WO 2005/041663
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
後記式(I)で表されるベンゾイルピリジン誘導体は各々その植物病害防除効果において、特定の植物病害に対してその効果が十分でなかったり、残効性が比較的短かったり、耐雨性が弱かったりして、ある施用場面では、植物病害に対し実用上、不十分な防除効果しか示さないこともある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、前述の問題点を解決すべく研究した結果、後記式(I)で表されるベンゾイルピリジン誘導体と、特定の殺菌剤とを混合使用すると、各化合物を単独で使用した場合に比して、予想できないような優れた殺菌効果が得られることの知見を得、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、(a)式(I):
【0007】
【化1】

〔式中、Aが−N=である場合、Bは−CX4=であり;Aが−CH=である場合、Bは−N=であり;X1及びX2はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X3は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X4は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;R1はアルキル基であり;R2'はアルコキシ基であり;pは0、1又は2であり;R2''及びR2'''はアルコキシ基である〕で表されるベンゾイルピリジン誘導体又はその塩と、(b)ピラクロストロビン、ボスカリド、ペンチオピラド、ピリベンカルブ、メプチルジノキャップ、ジフェノコナゾール、ドディン、硫黄、フルチアニル、6-t-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イル アセテート及び式(II):
【0008】
【化2】

【0009】
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌剤とを有効成分として含有することを特徴とする殺菌剤組成物に関する。また、本発明は、前記殺菌剤組成物を植物に施用することを特徴とする植物病害の防除方法に関する。
【0010】
式(I)中のハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が用いられ、望ましくは例えばフッ素、塩素、臭素が用いられる。
【0011】
式(I)中のアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基のアルキル部分としては、C1-6アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル等)が望ましく、その中でもC1-4アルキルが望ましい。
【0012】
式(I)で表されるベンゾイルピリジン誘導体は、酸性物質とともに塩を形成してもよく、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩又は硝酸塩のような無機酸塩;酢酸塩、安息香酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩又はプロパンスルホン酸塩のような有機酸塩を形成することができる。
【0013】
式(I)で表されるベンゾイルピリジン誘導体は、前記特許文献1及び特許文献2に開示された製造方法によって得ることができる。また、Journal of Organic Chemistry.,58,7832(1993)及びEuropean Journal of Organic Chemistry.,7,1371-1376(2001)に準じた方法でも製造できる。
【0014】
前記式(I)で表されるベンゾイルピリジン誘導体又はその塩と配合される(b)の殺菌剤としては、ピラクロストロビン(Pyraclostrobin)、ボスカリド(Boscalid)、ペンチオピラド(Penthiopyrad)、ピリベンカルブ(Pyribencarb)、メプチルジノキャップ(Meptyldinocap)、ジフェノコナゾール(Difenoconazole)、ドディン(Dodine)、硫黄(Sulfur)、フルチアニル(flutianil)、6-t-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イル アセテート及び式(II):
【0015】
【化3】

【0016】
で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌剤が挙げられる。
【0017】
前記(b)の殺菌剤であるピラクロストロビンは、The Pesticide Manual(第14版;BRITISH CROP PROTECTION COUNCIL)第900〜901頁に記載の化合物である。ボスカリドは、The Pesticide Manual(第14版;BRITISH CROP PROTECTION COUNCIL)第110頁に記載の化合物である。ペンチオピラドは、The Pesticide Manual(第14版;BRITISH CROP PROTECTION COUNCIL)第811頁に記載の化合物である。ピリベンカルブはAG CHEM NEW COMPOUND REVIEW,VOLUME 25,2007第58頁に記載の化合物である。メプチルジノキャップはThe Pesticide Manual(第14版;BRITISH CROP PROTECTION COUNCIL)第356〜358頁に記載の化合物である。ジフェノコナゾールは、The Pesticide Manual(第14版;BRITISH CROP PROTECTION COUNCIL)第323〜325頁に記載の化合物である。ドディンは、The Pesticide Manual(第14版;BRITISH CROP PROTECTION COUNCIL)第381〜382頁に記載の化合物である。硫黄は、The Pesticide Manual(第14版;BRITISH CROP PROTECTION COUNCIL)第978〜979頁に記載の化合物である。フルチアニルは、ISO 1750として暫定登録されている化合物であり、そのCAS No.は958647-10-4である。6-t-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イル アセテートは、WO 98/55460の第1表に化合物No.84として記載されている4-キノリノール誘導体である。また、前記式(II)の化合物は、AG CHEM NEW COMPOUND REVIEW,VOLUME 25,2007第14頁にCAS No.214706-53-3として記載の化合物である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の殺菌剤組成物は、植物病害に感染した栽培作物に対する安定した高い殺菌効果を有するものであり、この組成物を用いて植物病害を防除することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
式(I)で表されるベンゾイルピリジン誘導体には、Aが−CH=でありBが−N=である場合の化合物、即ち、式(I−1):
【0020】
【化4】

〔X1、X2、X3、R1、R2'、R2''及びR2'''は前述の通りである〕で表される化合物と、Aが−N=であり、Bは−CX4=である場合の化合物、即ち、式(I−2):
【0021】
【化5】

〔X1、X2、X3、X4、R1、R2'、R2''及びR2'''は前述の通りである〕で表される化合物とがある。
【0022】
上記式(I−1)で表される化合物の中では、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシピリジン(化合物No.1)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-4-エチル-2-メトキシピリジン(化合物No.2)、3-(4,5-ジメトキシ-2-メチルベンゾイル)-4,5-ジクロロ-2-メトキシピリジン(化合物No.3)、3-(5-エトキシ-4-メトキシ-2-メチルベンゾイル)-4,5-ジクロロ-2-メトキシピリジン(化合物No.4)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-ブロモ-5-クロロ-2-エトキシピリジン(化合物No.5)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-エトキシ-4-メチルピリジン(化合物No.6)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-4-クロロ-2-エトキシピリジン(化合物No.7)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-クロロ-5-ヨード-2-メトキシピリジン(化合物No.8)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ヨード-2,4-ジメトキシピリジン(化合物No.9)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルチオピリジン(化合物No.10)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2,4-ジメトキシピリジン(化合物No.11)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4,5-ジブロモ-2-メトキシピリジン(化合物No.12)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-メチルピリジン(化合物No.13)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-4-トリフルオロメチル-2-メトキシピリジン(化合物No.14)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4,5-ジクロロ-2-メトキシピリジン(化合物No.15)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,4-ジクロロ-5-メチルピリジン(化合物No.16)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,4-ジクロロ-5-ヨードピリジン(化合物No.17)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-フルオロ-4-ヨード-5-メチルピリジン(化合物No.18)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-フルオロ-4,5-ジメチルピリジン(化合物No.19)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-メトキシ-4,5-ジメチルピリジン(化合物No.20)、3-(2-エトキシ-3,4-ジメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-エトキシ-4,5-ジメチルピリジン(化合物No.21)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4,5-ジメチル-2-メチルチオピリジン(化合物No.22)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-4-クロロ-2-メトキシピリジン(化合物No.23)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-クロロ-2-メトキシ-5-メチルピリジン(化合物No.24)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-クロロ-5-トリフルオロメチル-4-メチルピリジン(化合物No.25)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-トリフルオロメチル-2-メトキシ-4-メチルピリジン(化合物No.26)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,4-ジクロロ-5-トリフルオロメチルピリジン(化合物No.27)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-メトキシピリジン(化合物No.28)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-4-エチニル-2-メトキシピリジン(化合物No.29)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-4-フルオロメチル-2-メトキシピリジン(化合物No.30)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-4-フルオロメチル-2-メトキシピリジン(化合物No.31)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-フルオロメチル-2-メトキシ-5-メチルピリジン(化合物No.32)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-4-ジフルオロメチル-2-メトキシピリジン(化合物No.33)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-エチル-4-トリフルオロメチル-2-メトキシピリジン(化合物No.34)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジン(化合物No.35)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-2-メトキシ-4-メチルピリジン(化合物No.36)、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-トリフルオロメチル-2-メトキシ-5-メチルピリジン(化合物No.37)及び3-(4,5-ジメトキシ-2-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジン(化合物No.38)からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を用いるのがさらに望ましい。それらの中でも、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジンが最も望ましい。
【0023】
上記式(I−2)で表される化合物の中では、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,5-ジクロロ-3-トリフルオロメチルピリジン(化合物No.39)、4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2−クロロ−3−トリフルオロメチル−5−メトキシピリジン(化合物No.40)、4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2−ブロモ−3−トリフルオロメチル−5−メトキシピリジン(化合物No.41)、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)- 2,3,5-トリクロロピリジン(化合物No.42)、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-3,5-ジクロロピリジン(化合物No.43)、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-3-クロロ-5-メトキシピリジン(化合物No.44)、4‐(2,3,4‐トリメトキシ‐6‐メチルベンゾイル)‐2‐ブロモ‐3‐クロロ‐5‐メトキシピリジン(化合物No.45)及び4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−3−ブロモ−5−メチルピリジン(化合物No.46)からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を用いるのがさらに望ましい。それらの中でも、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,5-ジクロロ-3-トリフルオロメチルピリジン及び4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2−クロロ−3−トリフルオロメチル−5−メトキシピリジンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を用いるのが最も望ましい。
【0024】
本発明の殺菌剤組成物は、特に農園芸用殺菌剤として有用である。農園芸用殺菌剤としては、例えばイネのいもち病、ごま葉枯病、紋枯病;ムギ類のうどんこ病、赤かび病、さび病、雪腐病、裸黒穂病、眼紋病、葉枯病、ふ枯病;カンキツの黒点病、そうか病;リンゴのモニリア病、うどんこ病、斑点落葉病、黒星病;ナシの黒星病、黒斑病;モモの灰星病、黒星病、フォモプシス腐敗病;ブドウの黒とう病、晩腐病、うどんこ病、べと病;カキの炭そ病、落葉病;ウリ類の炭そ病、うどんこ病、つる枯病、べと病;トマトの輪紋病、葉かび病、疫病;アブラナ科野菜の黒斑病、バレイショの夏疫病、疫病;イチゴのうどんこ病;種々の作物の灰色かび病、菌核病等の病害の防除に有効であるが、特にムギ類、野菜類のうどんこ病及びイネのいもち病に優れた防除効果を示す。また、フザリウム菌、ピシウム菌、リゾクトニア菌、バーティシリウム菌、プラズモディオホーラ菌等の植物病原菌によって引き起こされる土壌病害の防除にも有効である。
【0025】
本発明の殺菌剤組成物を構成する複数の有効成分は従来の農薬製剤と同様に、各種補助剤とを混合して粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、水性懸濁剤、油性懸濁剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤、エアゾール剤、微量散布剤等の種々の形態に製剤して使用されるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。製剤に使用する補助剤としては、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、カオリナイト及びセリサイトの混合物、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉等の固型担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、アセトン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコール等の溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩のような陰イオン系の界面活性剤や展着剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤や展着剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィン等の植物油や鉱物油等が挙げられる。これら補助剤は本発明の目的から逸脱しないかぎり、当該分野で知られたものの中から選んで用いることができる。また、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤等通常使用される各種補助剤も使用することができる。有効成分化合物と各種補助剤との配合割合は、一般に0.005 : 99.995 〜95:5、望ましくは0.2:99.8 〜90:10である。これら製剤の実際の使用に際しては、そのまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈し、必要に応じて各種展着剤を添加して使用することができる。
【0026】
本発明の殺菌剤組成物を農園芸用植物に施用することを特徴とする植物病害の防除方法も本発明に含まれる。本発明の殺菌剤組成物の使用濃度は、対象作物、使用方法、製剤形態、施用量等の違いによって異なり、一概に規定できないが、茎葉処理の場合、有効成分当たり普通0.1〜10,000 ppm、望ましくは、1〜2,000 ppm である。土壌処理の場合には、普通10〜100,000 g/ha、望ましくは、200〜20,000g/haである。
【0027】
本発明の殺菌剤組成物の種々の製剤、又はその希釈物の施用は、通常一般に行なわれている施用方法、すなわち、散布(例えば散布、噴霧、ミスティング、アトマイジング、散粒、水面施用等)、土壌施用(混入、灌注等)、表面施用(塗布、粉衣、被覆等)等により行うことができる。また、いわゆる超高濃度少量散布法(ultra low volume)により施用することもできる。この方法においては、活性成分を100%含有することが可能である。
【0028】
本発明の殺菌剤組成物において、(a)の式(I)で表されるベンゾイルピリジン誘導体又はその塩と、(b)の他の殺菌剤との適当な混合重量比は、一般に1: 10000〜10000:1、望ましくは1: 1000〜1000:1、さらに望ましくは1:200〜200:1である。
【実施例】
【0029】
次に本発明に係わる試験例を記載するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0030】
試験例1
コムギうどんこ病予防効果試験
直径7.5 cmのポリ鉢でコムギ(品種:農林61号)を栽培し、1.5葉期に達した時に各供試化合物を所定濃度に調整した混合薬液をスプレーガンにて1000L/haに相当するよう散布した。薬液が乾燥した後、うどんこ病菌の分生胞子を振り掛け接種し、20 ℃の恒温室内に保った。接種6から8日後に胞子形成面積を調査し、下記計算式によって発病率を求め、その結果を第1表〜第4表に示した。なお、無処理区の平均病斑面積は、薬液に代えて水をスプレーガンにて散布したこと以外は処理区と同様の操作を行なうことによって求めた。
発病率=(a/b)×100
a:処理区の平均病斑面積
b:無処理区の平均病斑面積
コルビーの式により、理論値を計算した。実験値が理論値よりも低い場合に、本発明の殺菌剤組成物は、コムギうどんこ病予防効果試験に関し相乗効果を有する。こういった場合におけるコルビーの式による理論値を第1表〜第4表の( )内に併せ示した。
【0031】
【表1】

【0032】
【表2】

【0033】
【表3】

【0034】
【表4】

【0035】
試験例2 キュウリうどんこ病予防効果試験
直径7.5 cm のポリ鉢でキュウリ(品種:四葉)を栽培し、1.5 葉期に達した時に本発明化合物を所定濃度に調整した混合薬液10 mLをスプレーガンにて散布した。薬液が乾燥した後、うどんこ病菌の分生胞子懸濁液を噴霧接種し、20 ℃の恒温室内に保った。接種9から10日後に胞子形成面積を調査し試験例1と同様にして発病率を求め、その結果を第5表〜第20表に示した。無処理区の平均病斑面積は、薬液に代えて水をスプレーガンにて散布したこと以外は処理区と同様の操作を行なうことによって求めた。
また、コルビーの式による理論値を第5表〜第20表の( )内に併せ示した。
【0036】
【表5】

【0037】
【表6】

【0038】
【表7】

【0039】
【表8】

【0040】
【表9】

【0041】
【表10】

【0042】
【表11】

【0043】
【表12】

【0044】
【表13】

【0045】
【表14】

【0046】
【表15】

【0047】
【表16】

【0048】
【表17】

【0049】
【表18】

【0050】
【表19】

【0051】
【表20】

【0052】
次に本発明の製剤例を記載するが、本発明における製剤量、剤型等は記載例のみに限定されるものではない。
製剤例1
(a)カオリン 78重量部
(b)β−ナフタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合物 2重量部
(c)ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート 5重量部
(d)含水無晶形二酸化ケイ素 15重量部
以上の各成分の混合物と、式(I)の化合物と、ピラクロストロビンとを8:1:1の重量割合で混合し、水和剤が得られる。
【0053】
製剤例2
(a)式(I)の化合物 0.5 重量部
(b)ピラクロストロビン 0.5 重量部
(c)ベントナイト 20 重量部
(d)カオリン 74 重量部
(e)リグニンスルホン酸ソーダ 5 重量部
以上の各成分に適量の造粒所要水を加え、混合、造粒して粒剤が得られる。
【0054】
製剤例3
(a)式(I)の化合物 2重量部
(b)ピラクロストロビン 3重量部
(c)タルク 95重量部
以上の各成分を均一に混合して粉剤が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)式(I):
【化1】

〔式中、Aが−N=である場合、Bは−CX4=であり;Aが−CH=である場合、Bは−N=であり;X1及びX2はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X3は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X4は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;R1はアルキル基であり;R2'はアルコキシ基であり;pは0、1又は2であり;R2''及びR2'''はアルコキシ基である〕で表されるベンゾイルピリジン誘導体又はその塩と、(b)ピラクロストロビン、ボスカリド、ペンチオピラド、ピリベンカルブ、メプチルジノキャップ、ジフェノコナゾール、ドディン、硫黄、フルチアニル、6-t-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イル アセテート及び式(II):
【化2】

で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌剤とを有効成分として含有することを特徴とする殺菌剤組成物。
【請求項2】
(b)の殺菌剤がピラクロストロビン、ボスカリド、ペンチオピラド、ピリベンカルブ、メプチルジノキャップ、ジフェノコナゾール、ドディン、硫黄及び式(II):
【化3】

で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の殺菌剤組成物。
【請求項3】
(b)の殺菌剤がピラクロストロビン、ボスカリド、ペンチオピラド、ピリベンカルブ、メプチルジノキャップ、ジフェノコナゾール、硫黄及び式(II):
【化4】

で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の殺菌剤組成物。
【請求項4】
ベンゾイルピリジン誘導体が式(I−1):
【化5】

〔式中、X1及びX2はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X3は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;R1はアルキル基であり;R2'はアルコキシ基であり;pは0、1又は2であり;R2''及びR2'''はアルコキシ基である〕で表される化合物である請求項1に記載の殺菌剤組成物。
【請求項5】
ベンゾイルピリジン誘導体が、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-ブロモ-5-クロロ-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-4-エチル-2-メトキシピリジン、3-(4,5-ジメトキシ-2-メチルベンゾイル)-4,5-ジクロロ-2-メトキシピリジン、3-(5-エトキシ-4-メトキシ-2-メチルベンゾイル)-4,5-ジクロロ-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-ブロモ-5-クロロ-2-エトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-エトキシ-4-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-4-クロロ-2-エトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-クロロ-5-ヨード-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ヨード-2,4-ジメトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルチオピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2,4-ジメトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4,5-ジブロモ-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-4-トリフルオロメチル-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4,5-ジクロロ-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,4-ジクロロ-5-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,4-ジクロロ-5-ヨードピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-フルオロ-4-ヨード-5-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-フルオロ-4,5-ジメチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-メトキシ-4,5-ジメチルピリジン、3-(2-エトキシ-3,4-ジメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-エトキシ-4,5-ジメチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4,5-ジメチル-2-メチルチオピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-4-クロロ-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-クロロ-2-メトキシ-5-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2-クロロ-5-トリフルオロメチル-4-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-トリフルオロメチル-2-メトキシ-4-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,4-ジクロロ-5-トリフルオロメチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-4-エチニル-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-4-フルオロメチル-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-4-フルオロメチル-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-フルオロメチル-2-メトキシ-5-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-4-ジフルオロメチル-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-エチル-4-トリフルオロメチル-2-メトキシピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-ブロモ-2-メトキシ-4-メチルピリジン、3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-4-トリフルオロメチル-2-メトキシ-5-メチルピリジン及び3-(4,5-ジメトキシ-2-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジンからなる群から選択される少なくとも一種である請求項4に記載の殺菌剤組成物。
【請求項6】
ベンゾイルピリジン誘導体が式(I−2):
【化6】

〔式中、X1及びX2はそれぞれ独立にハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X3は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;X4は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基、CF3基又はアルキルチオ基であり;R1はアルキル基であり;R2'はアルコキシ基であり;pは0、1又は2であり;R2''及びR2'''はアルコキシ基である〕で表される化合物である請求項1に記載の殺菌剤組成物。
【請求項7】
ベンゾイルピリジン誘導体が4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,5-ジクロロ-3-トリフルオロメチルピリジン、4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2−クロロ−3−トリフルオロメチル−5−メトキシピリジン、4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2−ブロモ−3−トリフルオロメチル−5−メトキシピリジン、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)- 2,3,5-トリクロロピリジン、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-3,5-ジクロロピリジン、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-3-クロロ-5-メトキシピリジン、4‐(2,3,4‐トリメトキシ‐6‐メチルベンゾイル)‐2‐ブロモ‐3‐クロロ‐5‐メトキシピリジン及び4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−3−ブロモ−5−メチルピリジン)からなる群から選択される少なくとも一種の化合物である請求項6に記載の殺菌剤組成物。
【請求項8】
ベンゾイルピリジン誘導体が3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジン、4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,5-ジクロロ-3-トリフルオロメチルピリジン及び4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2−クロロ−3−トリフルオロメチル−5−メトキシピリジンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物である請求項1に記載の殺菌剤組成物。
【請求項9】
ベンゾイルピリジン誘導体が3-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-5-クロロ-2-メトキシ-4-メチルピリジンである請求項8に記載の殺菌剤組成物。
【請求項10】
ベンゾイルピリジン誘導体が4-(2,3,4-トリメトキシ-6-メチルベンゾイル)-2,5-ジクロロ-3-トリフルオロメチルピリジン及び4−(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルベンゾイル)−2−クロロ−3−トリフルオロメチル−5−メトキシピリジンからなる群から選択される少なくとも一種の化合物である請求項8に記載の殺菌剤組成物。
【請求項11】
(a)のベンゾイルピリジン誘導体又はその塩と、(b)の殺菌剤との混合重量比が1:10000 〜 10000:1である請求項1に記載の殺菌剤組成物。
【請求項12】
請求項1に記載の殺菌剤組成物を植物に施用することを特徴とする植物病害の防除方法。

【公開番号】特開2010−138159(P2010−138159A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−155522(P2009−155522)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【出願人】(000000354)石原産業株式会社 (289)
【Fターム(参考)】