説明

殺菌消毒剤組成物

【課題】 院内感染症の重要菌種に対するグルコン酸クロルヘキシジンの適正使用のための殺菌剤組成物または希釈用殺菌剤組成物の提供。
【解決手段】 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜4w/v%の範囲で
(2)30秒〜60分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする院内感染症の重要菌種を標的とする殺菌消毒剤組成物または希釈用殺菌剤消毒組成物に関する。詳しくは、院内感染症の重要菌種に対する特定の作用濃度、作用時間で使用するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物または希釈用殺菌消毒剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
グルコン酸クロルヘキシジンは、細菌から真菌におよぶ幅広い抗菌スペクトル(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)皮膚・粘膜に対する低刺激性など優れた安全性、血液、体液などの生体成分による薬効低下の小ささ、組織残留性に基づく生体消毒後の薬効持続性など、殺菌消毒剤としての優れた特長を数多く有しており、開発から約50年を経た今日においても世界各国の臨床現場において幅広く使用されている。一方、近年ではS. aureus、P. aeruginosa、B. cepacia、S. marcescensなどの菌種において、本剤に対して抵抗性を示す菌株の分離が報告されており、他の消毒剤に対する耐性菌の出現と同様に、院内感染の防止対策上の問題とされている。しかしながら、近年の臨床分離株すなわち院内感染症の重要菌種を用いたグルコン酸クロルヘキシジンの消毒効果に関する詳細な検討報告は皆無である。
【非特許文献1】診療と新薬、8(2):331(1971)
【非特許文献2】Br. J. Pharmacol., 9: 192 (1954)
【非特許文献3】総合医学、18:268(1961)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、院内感染症の重要菌種に対するグルコン酸クロルヘキシジンの適正使用のための殺菌消毒剤組成物または希釈用殺菌消毒剤組成物の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、院内感染症の重要菌種に対し、グルコン酸クロルヘキシジンが特定の作用濃度、作用時間で有効な殺菌消毒作用を示すことを見いだし、更に検討を加えた結果、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0005】
院内感染症の重要菌種に対し、グルコン酸クロルヘキシジンが特定の作用濃度、作用時間で有効な殺菌消毒作用を示すことで、院内感染症の防止に効果をしめす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は;
1. 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜4w/v%の範囲;および
(2)30秒〜60分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物;
2. 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜4w/v%の範囲に希釈し;
(2)30秒〜60分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする希釈用殺菌消毒剤組成物;
3. 生体消毒が、手指消毒、皮膚消毒または創傷部位消毒である1.記載の殺菌消毒剤組成物;
4. 院内感染症の重要菌種が黄色ぶどう球菌、セラチア菌またはセパシア菌である1.記載の殺菌消毒剤組成物;
5. 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.5w/v%〜4w/v%の範囲;および
(2)30秒〜5分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物;
6. 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜0.2w/v%の範囲に希釈し;
(2)30秒〜60分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする希釈用殺菌消毒剤組成物;
7. 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.5w/v%〜4w/v%の範囲;および
(2)30秒〜5分の消毒時間で
医療用器具を消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物;
8. 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜0.2w/v%の範囲;および
(2)30秒〜60分の消毒時間で
医療用器具を消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物;
9. 生体消毒が、手指消毒、皮膚消毒または創傷部位消毒である2.記載の殺菌消毒剤組成物;
10. 生体消毒が、手指消毒、皮膚消毒または創傷部位消毒である5.記載の殺菌消毒剤組成物;
11. 生体消毒が、手指消毒、皮膚消毒または創傷部位消毒である6.記載の殺菌消毒剤組成物;
12. 院内感染症の重要菌種が黄色ぶどう球菌、セラチア菌またはセパシア菌である2.記載の殺菌消毒剤組成物;
13. 院内感染症の重要菌種が黄色ぶどう球菌、セラチア菌またはセパシア菌である5.記載の殺菌消毒剤組成物;
14. 院内感染症の重要菌種が黄色ぶどう球菌、セラチア菌またはセパシア菌である6.記載の殺菌消毒剤組成物;
15. 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.5w/v%〜4w/v%の範囲に希釈し;
(2)30秒〜5分の消毒時間で
医療用器具を消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする希釈用殺菌消毒剤組成物;
16. 院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜0.2w/v%の範囲に希釈し;
(2)30秒〜60分の消毒時間で
医療用器具を消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする希釈用殺菌消毒剤組成物;
17. 院内感染症の重要菌種が黄色ぶどう球菌、セラチア菌またはセパシア菌である7.または8.のいずれかに記載の殺菌消毒剤組成物;
18. 院内感染症の重要菌種が黄色ぶどう球菌、セラチア菌またはセパシア菌である15.または16.のいずれかに記載の殺菌消毒剤組成物;
に関する。
【0007】
「グルコン酸クロルヘキシジン」は下記式で表される化合物である。
【0008】
【化1】



本発明で使用されるグルコン酸クロルヘキシジンは、クロルヘキシジンの二グルコン酸塩であればよく、一般に日本薬局方グルコン酸クロルヘキシジン液(グルコン酸クロルヘキシジン19〜21w/v%を含有する水溶液)として入手することができる。また、5%グルコン酸クロルヘキシジン液としても入手できる。
希釈は、一般に医薬品用途に用いられる水の中から、適宜選択して使用すればよく、具体的には、常水や精製水の他、注射用水などが例示される。ここでいう精製水とは、イオン交換、超ろ過、蒸留、またはそれらの組み合わせによって精製された水である。
その中でも、常水は使用する際の硬度によって、最終的に調製された殺菌消毒剤の長期保存性が低下したり、希釈後の沈殿化抑制作用が低くなる場合があるため、精製水または注射用水を用いるのが好ましい。
また、本発明の殺菌消毒剤は、炭素数1〜3の水溶性アルコールを含有することができる。
【0009】
「院内感染症の重要菌種」としては、例えば、全国の医療機関において患者検体から分離された臨床分離株が挙げられ、具体的には、メシチリン感性黄色ブドウ球菌(Methicillin-susceptible Staphylococcus aureus(MSSA))、メシチリン耐性ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA))、大腸菌(Escherichia coli)、セラチア菌(Serratia marcescens)、エンテロバクター菌(Enterobacter cloacae)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、セパシア菌(Burkholderia cepacia)等が挙げられる。
グルコン酸クロルヘキシジンは、メシチリン感性黄色ブドウ球菌(Methicillin-susceptible Staphylococcus aureus(MSSA))、メシチリン耐性ブドウ球菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA))、セラチア菌(Serratia marcescens)、セパシア菌(Burkholderia cepacia)に対し低濃度で、短時間であれば、充分な殺菌消毒効果が得られない場合があることから、本発明の殺菌消毒剤を用いることが好ましい。
【0010】
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の殺菌消毒の場合;
手指、皮膚、創傷部位、医療用具、医療施設などの消毒に際して、濃度:0.5〜4w/v%、消毒時間:30秒〜5分、あるいは、濃度:0.02(好ましくは0.05)〜0.2w/v%、消毒時間:3分(好ましくは10分)〜60分で殺菌消毒効果が得られる。
【0011】
セラチア菌(Serratia marcescens)の殺菌消毒の場合;
手指、皮膚、創傷部位、医療用具、医療施設などの消毒に際して、濃度:0.5〜4w/v%、消毒時間:30秒〜3分、あるいは、濃度:0.02〜0.2w/v%、消毒時間:30秒〜30分で殺菌消毒効果が得られる。
【0012】
セパシア菌(Burkholderia cepcia)の殺菌消毒の場合;
手指、皮膚、創傷部位、医療用具、医療施設などの消毒に際して、濃度:0.5〜4w/v%、消毒時間:30秒〜3分、あるいは、濃度:0.02(好ましくは0.05)〜0.2w/v%、消毒時間:3分〜60分で殺菌消毒効果が得られる。
【実施例1】
【0013】
1.使用薬剤
グルコン酸クロルヘキシジンは、市販のヒビテン(登録商標)・グルコネート液(住友製薬;20 w/v% グルコン酸クロルヘキシジン溶液)を使用した。
2.使用菌株
2000年〜2002年の3年間に日本全国の医療機関において患者由来の検体から分離された各種臨床分離株(Methicillin-susceptible Staphylococcus aureus(MSSA)10株、Methicillin-resistant S. aureus(MRSA)10株、Escherichia coli 20株、Serratia marcescens 20株、Enterobacter cloacae 20株、Pseudomonas aeruginosa 20株、Burkholderia cepacia 20株)を使用した。また、最小発育阻止濃度(MIC)の検討においては、標準株としてS. aureus ATCC29213(MSSA)、S. aureus ATCC43300(MRSA)、E. coli ATCC25922、S. marcescens ATCC13880、E. cloacae ATCC13047、P. aeruginosa ATCC27853およびB. cepacia IID1340を使用した。
3.薬剤感受性測定
MICの測定は、日本化学療法学会標準法12)に準じた寒天平板希釈法にて実施した。MIC測定培地としては、Mueller Hinton agar(MHA, Difco)を用い、接種菌量は、104 cfu/spotとして、好気条件下で35℃、18時間培養後にMIC判定を行った。
4.殺菌力試験
試験菌株をSCD寒天培地(日本製薬)を用いて35℃、20時間培養後、滅菌生理食塩液に懸濁してMcFarland No.3となるように調製し、供試菌液とした。
各供試菌液は、滅菌生理食塩液で希釈し、SCD寒天培地に0.05 mL塗抹して、35℃、46時間培養後、発育したコロニー数を計測して、生菌数を算出した。
20%ヒビテングルコネート液を滅菌精製水で希釈して調製した7濃度(0.02%, 0.05%, 0.1%, 0.2%, 0.5%, 2%, 4%)のグルコン酸クロルヘキシジン溶液10 mLに各供試菌液0.1 mLを加えてすばやく混和し(約107 cfu/mL)、室温下で静置して作用を開始した。作用開始後、30秒、1分、3分、5分、10分、30分、1時間、24時間および72時間の時点で各試験菌液から0.1 mLを採取し、SCDLP液体培地(日本製薬)5 mLに添加してグルコン酸クロルヘキシジンを不活化した。不活化処理した各試験菌液を滅菌生理食塩液を用いて希釈(10, 100, 1000倍)し、SCDLP寒天培地(日本製薬)に0.05 mL塗抹して、35℃、46時間培養後、発育したコロニー数を計測し、1 mL当たりの生菌数を算出した。供試菌液の生菌数から求めた作用前菌数および各作用時間毎の生菌数から、以下の式に従って殺菌率を算出した。
殺菌率(%)=100−[(グルコン酸クロルヘキシジン作用後の菌数(cfu/mL)/作用前菌数(cfu/mL))×100]
【0014】
結果
1.各種細菌の標準株および臨床分離株に対するMIC
近年国内の医療機関において分離されたS. aureus 20株(MSSA: 10株; MRSA: 10株)、E. coli 20株、S. marcescens 20株、E. cloacae 20株、P. aeruginosa 20株、およびB. cepacia 20株の計120菌株の臨床分離株および各菌種の標準株に対するグルコン酸クロルヘキシジンのMICを寒天平板希釈法により測定した。
7菌種の標準株に対するMICはいずれも0.002%以下であった(表1)。
【0015】
【表1】

【0016】
グルコン酸クロルヘキシジンは、MSSA、MRSA、E. coliおよびB. cepaciaの臨床分離株に対して、全ての菌株の増殖を0.002%以下で阻止した(表2)。
S. marcescens、E. cloacaeおよびP. aeruginosaの臨床分離株に対しても、一部の菌株で0.004〜0.008%と若干高いMICを示したが、大部分の菌株に対するMICは0.002%以下であった(表2)。
【0017】
【表2】

【0018】
2.各種臨床分離細菌に対するin vitro殺菌力
グルコン酸クロルヘキシジン各製剤の一般的な使用濃度(0.02〜4%)を踏まえ、殺菌力の検討においては、作用濃度として0.02%, 0.05%, 0.1%, 0.2%, 0.5%, 2%および4%の7濃度を設定し、作用時間としては9条件(30秒、1分、3分、5分、10分、30分、1時間、24時間、72時間)を設定した。殺菌力試験に使用した菌株は、MIC測定の結果(表2)に基づき、菌種内でグルコン酸クロルヘキシジン感受性に差が認められた菌種に関しては、同感受性に多様性を持たせるように考慮して各菌種3菌株、計18菌株を選択した。
なお本試験においては、寒天平板へのグルコン酸クロルヘキシジンの持ち込みによる生菌数測定への影響を抑える為に、SCDLP液体培地によるグルコン酸クロルヘキシジンの不活化処理を行ったが、検討に用いた最高濃度である4%のグルコン酸クロルヘキシジンが規定の処理条件において十分に不活化されることを試験に使用した18株を用いて確認した。
また本検討では、接種菌量の影響で各菌株に対する殺菌率の検出限界は99.983%〜99.997%であったため、殺菌率99.98%以上を基準として以下の結果、考察を述べた。
【0019】
1)S. aureus(MSSA, MRSA)
S. aureusに関しては、検討した3菌株のいずれにおいても、作用濃度および作用時間に依存した殺菌効果が認められた(表3−5)。
MSSA-No.1株では、99.98%以上の殺菌効果を得るのに、作用濃度0.02%で5分、0.05〜0.2%で3分、0.5%で1分、2〜4%で30秒の時間を要した。(表3)。
一方、MRSA-No.1株およびMRSA-No.2株では、低濃度作用下における殺菌速度が遅く、0.02%作用の場合、60分の作用では99.98%以上の殺菌効果を得ることができなかったが、濃度依存的に殺菌速度が向上し、0.5%以上の作用濃度では、30秒〜5分の作用で99.98%以上の殺菌効果が得られた(表4〜5)。
【0020】
【表3】

【0021】
【表4】

【0022】
【表5】

【0023】
2)E. coli
E. coliに関しては、検討した3菌株のいずれにおいても、全ての作用濃度で30秒後までに99.98%以上の殺菌効果が得られた(表6〜8)。
【0024】
【表6】

【0025】
【表7】

【0026】
【表8】

【0027】
3)S. marcescens
S. marcescensに関しては、検討した3菌株中の1菌株(No.2)では、全ての作用濃度で30秒後までに99.98%以上の殺菌効果が得られた(表10)。
残りの2菌株(No.1, No.4)においては、作用濃度の低下に伴って殺菌速度の低下が認められたが、いずれの菌株においても30分間の作用により全ての作用濃度で99.98%以上の殺菌効果が得られ、0.5%以上の作用濃度では、30秒〜3分の作用で99.98%以上の殺菌率を示した(表9、11)。
【0028】
【表9】

【0029】
【表10】

【0030】
【表11】

【0031】
4)E. cloacae
E. cloacaeに関しては、検討した3菌株中の2菌株(No.1, No.2)では、全ての作用濃度で30秒後までに99.98%以上の殺菌効果が得られた(表12、13)。
残りの1株(No.5)においても作用濃度0.02%で、やや殺菌速度が遅い傾向が認められたが、作用開始3分後までには99.98%以上の殺菌率を示した(表14)。
【0032】
【表12】

【0033】
【表13】

【0034】
【表14】

【0035】
5)P. aeruginosa
P. aeruginosaに関しては、検討した3菌株のいずれにおいても、全ての作用濃度で作用開始30秒後までに99.98%以上の殺菌効果が得られた(表15〜17)。
【0036】
【表15】

【0037】
【表16】


【0038】
【表17】

【0039】
6)B. cepacia
B. cepaciaに関しては、検討した3菌株のいずれにおいても、作用濃度の低下に伴って殺菌速度の低下が認められたが、いずれの菌株も0.05%〜0.2%の作用濃度で3〜30分間の作用により99.98%以上の殺菌効果が得られ、0.5%以上の作用濃度では、30秒〜3分の作用で99.98%以上の殺菌効果が得られた(表18〜20)。
【0040】
【表18】

【0041】
【表19】


【0042】
【表20】


【0043】
なお、検討した全菌種、全菌株のいずれの作用濃度においても、検出限界以下まで殺菌後、最大培養時間である作用開始72時間後まで再増殖は認められなかった(表3〜20)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜4w/v%の範囲;および
(2)30秒〜60分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物。
【請求項2】
院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜4w/v%の範囲に希釈し;
(2)30秒〜60分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする希釈用殺菌消毒剤組成物。
【請求項3】
生体消毒が、手指消毒、皮膚消毒または創傷部位消毒である請求項1記載の殺菌消毒剤組成物。
【請求項4】
院内感染症の重要菌種が黄色ぶどう球菌、セラチア菌またはセパシア菌である請求項1記載の殺菌消毒剤組成物。
【請求項5】
院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.5w/v%〜4w/v%の範囲;および
(2)30秒〜5分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物。
【請求項6】
院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜0.2w/v%の範囲に希釈し;
(2)30秒〜60分の消毒時間で
生体消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする希釈用殺菌消毒剤組成物。
【請求項7】
院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.5w/v%〜4w/v%の範囲;および
(2)30秒〜5分の消毒時間で
医療用器具を消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物。
【請求項8】
院内感染症の重要菌種を
(1)グルコン酸クロルヘキシジン濃度にして0.02w/v%〜0.2w/v%の範囲;および
(2)30秒〜60分の消毒時間で
医療用器具を消毒するためのグルコン酸クロルヘキシジンを有効成分とする殺菌消毒剤組成物。

【公開番号】特開2006−117587(P2006−117587A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−307572(P2004−307572)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【出願人】(000002912)大日本住友製薬株式会社 (332)
【Fターム(参考)】