説明

殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア組成物

【課題】新規な殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア組成物及び病害虫の防除方法を提供する。
【解決手段】下式(1)で示されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物又はその塩より選ばれる1種又は2種以上と、スピネトラム及びスルフォキサフロルより選ばれる1種又は2種を含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア組成物。


[式中、AはC-X等を表し、A、A及びAは、各々独立してC-H等を表し、Wは酸素原子又は硫黄原子を表し、X、Xは同一又は異なり、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基等を表し、Xは水素原子、フッ素原子等を表し、Yはメチル基等を表し、Rはトリフルオロメチル等を表し、RはC〜Cハロアルキル基等を表し、Rは水素原子、メトキシカルボニル等を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イソキサゾリン置換ベンズアミド化合物又はその塩と、公知の殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺軟体動物剤、殺菌剤又は殺バクテリア剤の有効成分化合物とを混合してなることを特徴とする有害生物防除剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明の有害生物防除剤組成物における第1の有効成分化合物である一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物又はその塩は公知化合物であり、その有害生物防除剤としての活性が知られている(例えば、特許文献1〜特許文献7参照。)。
【0003】
また、本発明の有害生物防除剤組成物において一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物又はその塩と共に用いられる第2の有効成分化合物である殺虫活性、殺ダニ活性、殺線虫活性、殺軟体動物活性、殺菌活性又は殺バクテリア活性を有する化合物群Aも公知化合物である(例えば、非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2005/085216号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2007/026965号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2008/108448号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2010/027051号パンフレット
【特許文献5】日本国特許出願公開第2007/308471号明細書
【特許文献6】日本国特許出願公開第2008/239611号明細書
【特許文献7】日本国特許出願公開第2010/083883号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】ザ・ペスティサイド・マニュアル(The Pesticide Manual)14版、The British Crop Protection Council、2006年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
今日、農園芸病害虫、森林病害虫、あるいは衛生病害虫等各種病害虫の防除を目的とする殺虫・殺ダニ・殺菌剤の開発が広く進められ、多種多様な薬剤が実用に供されている。しかしながら、近年、こうした薬剤の長年にわたる使用により害虫が殺虫剤抵抗性を、また病原菌が殺菌剤耐性を獲得した結果、従来の薬剤による防除が困難となる場面が増えてきている。またこうした薬剤の一部は毒性が高く、あるものは環境中に長期に残留することにより生態系を撹乱しつつある。よって、高度な病害虫防除効果を有するだけではなく、低毒性であり且つ低残留性の新規な薬剤の開発が常に期待されている。
【0007】
しかしその一方、生物群としての昆虫や病原菌の多様性、その加害様式、加害場面の多様性を考えれば、これら新規の薬剤、あるいは既存の公知薬剤を単独で使用するだけでは、全ての防除場面で全ての病害虫を有効に防除することははなはだ難しい。そこで、複数の殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア剤を適切に組み合わせてより高い防除効力を誘導し、防除困難な有害生物を防除する新たな方法もまた、強く要望されるに至っている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、このような状況に鑑み、優れた病害虫防除活性を示し、且つ哺乳動物、魚類及び天敵・益虫等の非標的生物に対する悪影響の少ない有害生物防除剤を開発する為に鋭意研究を続けた結果、下記の一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物又はその塩と、公知の殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア活性を有する化合物とを含有する組成物が、それぞれ単独での使用からは予測し得ない優れた相乗的殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア効果を奏することを見いだし、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は下記〔1〕〜〔3〕の組成物(以下、本発明組成物と称する。)、及び〔4〕〜〔6〕の防除方法(以下、本発明方法と称する。)に関するものである。
【0010】
〔1〕 一般式(1):
【0011】
【化1】

【0012】
[式中、Aは、C-X又は窒素原子を表し、
A、A及びAは、各々独立してC-Y又は窒素原子を表し、
Wは、酸素原子又は硫黄原子を表し、
Xは、ハロゲン原子、C〜Cハロアルキル、ハロシクロプロピル、C〜Cハロアルコキシ、-SF又はC〜Cハロアルキルチオを表し、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、-OR又は-S(O)Rを表し、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、メチル、ジフルオロメトキシ、メチルチオ、-NH又はジメチルアミノを表すか、或いは、XはXと一緒になって-CFOCF-、-OCFO-、-CFOCFO-又は-OCFCFO-を形成することにより、X及びXのそれぞれが結合する炭素原子と共に5員環又は6員環を形成してもよいことを表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、Rによって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cアルキニル、トリメチルシリルエチニル、-C(S)NH、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、-N(R)R、フェニル、D-1〜D-3、D-7、D-11又はD-19〜D-22を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子又はメチルを表し、
Rは、C〜Cハロアルキル又はハロシクロプロピルを表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、Rによって任意に置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、Rによって置換された(C〜C)シクロアルキル、E-1〜E-3、E-5、E-6、E-10、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキニル、C〜Cアレニル、-C(O)R、-C(R)=NOR10、M-1、-C(R)=NN(R12)R11、-C(O)OR13、E-4、-C(O)SR13、E-7、-C(O)N(R12)R11、E-8、-C(S)OR13、-C(S)SR13、-C(S)N(R12)R11、-C(SR13)=NH、M-4、-C(NH)=NCN、-C(NH)=NOR10、-C(NH)=NNO、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1〜D-3、D-5〜D-10、D-16、D-17、D-23〜D-26、C〜Cアルコキシ又は-N(R15)R14を表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R8aによって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、-C(O)R、-C(O)OR13、-C(O)SR13、-C(O)N(R12)R11、-C(O)C(O)OR13、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシ、C〜Cアルコキシカルボニルオキシ、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルチオ、-NH又はジメチルアミノを表すか、或いは、RはRと一緒になって=C(R3b)R3aを形成するか、或いは、RはRと一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R及びRが結合する窒素原子と共に4〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を1個含んでもよく、且つC〜Cアルキル基、C〜Cハロアルキル基、フェニル基、D-23基又はオキソ基によって任意に置換されていてもよく、
Zは、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、C〜Cハロアルキル、メトキシ、エトキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、-C(O)NH、-C(S)NH又は-SONHを表し、m及びm1が2以上の整数を表すとき、各々のZは互いに同一であっても又は互いに相異なっていてもよく、
R3aは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルケニルオキシ、C〜Cアルキニルオキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ又は-N(R3d)R3cを表し、
R3bは、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキルチオ、C〜Cアルキルカルボニルチオ又は-N(R3f)R3eを表すか、或いは、R3bはR3aと一緒になって-N(R3f)CHCHCH-、-N(R3f)CH=CHS-、-N(R3f)N=CHS-、-N(R3f)N=CHCHS-、-N(R3f)CH=CHCH=N-又は-N(R3f)N=C(R3g)CH=CH-を形成することにより、R3a及びR3bが結合する炭素原子と共に5員環又は6員環を形成してもよいことを表し、
R3cは、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシを表し、
R3dは、水素原子又はC〜Cアルキルを表し、
R3eは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、ジ(C〜Cアルキル)アミノ、ホルミルアミノ、C〜Cアルキルカルボニルアミノ又はC〜Cアルコキシカルボニルアミノを表し、
R3fは、水素原子又はC〜Cアルキルを表し、
R3gは、水素原子、ハロゲン原子又はメチルを表し、
Rは、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はC〜Cハロアルコキシ(C〜C)ハロアルキルを表し、
Rは、-OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ又はC〜Cハロアルキルチオを表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、-CHO、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルチオカルボニル、C〜Cアルコキシチオカルボニル、C〜Cアルキルジチオカルボニル、C〜Cアルキルスルホニル又はC〜Cハロアルキルスルホニルを表し、
Rは、水素原子又はC〜Cアルキルを表し、
Rは、フッ素原子、シアノ、C〜Cシクロアルキル、E-3、E-9、E-11、-OR16、-N(R18)R17、-S(O)R19、-S(O)(R19)=NR20、-C(O)R21、-C(R21)=NOR22、M-1、M-2、-C(O)OR23、-C(O)SR23、-C(O)N(R25)R24、M-3、-C(S)OR23、-C(S)N(R25)R24、M-4、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1、D-2、D-4〜D-26又はトリメチルシリルを表し、
D-1〜D-26は、それぞれ下記の構造式で表される芳香族複素環を表し、
【0013】
【化2】

【0014】
E-1〜E-11は、それぞれ下記の構造式で表される飽和複素環を表し、
【0015】
【化3】

【0016】
M-1〜M-4は、それぞれ下記の構造式で表される部分飽和複素環を表し、
【0017】
【化4】

【0018】
R8aは、シアノ、C〜Cシクロアルキル、-OR16、-S(O)R19、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、-C(O)NH、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cハロアルキルアミノカルボニル、-C(S)NH、フェニル、D-1、D-2、D-8、D-10、D-23又はトリメチルシリルを表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルチオ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルスルフィニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルスルホニル(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1、D-2又はD-23を表し、
R10は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、アリル又はプロパルギルを表し、
R11は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R28によって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルキルカルボニル、フェニルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル又はC〜Cアルコキシを表し、
R12は、水素原子又はC〜Cアルキルを表すか、或いは、R12はR11と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R11及びR12が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、
R13は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R28によって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、E-3、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルキニル又はフェニルを表し、
R14は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシカルボニルメチル、-C(O)R29、-CH=NOR30、-C(O)OR31、-C(O)N(R33)R32、-C(S)N(R33)R32、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-10又はD-23〜D-26を表し、
R15は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ベンジル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル又はC〜Cアルコキシカルボニルを表すか、或いは、R15はR14と一緒になって=C(R15b)R15aを形成するか、或いは、R15はR14と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R14及びR15が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、
R15aは、水素原子又はメチルを表し、
R15bは、メチル、フェニル、D-23又はジ(C〜Cアルキル)アミノを表し、
R16は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R34によって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ベンジル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cハロアルキルアミノカルボニル、フェニル、C〜Cアルキルスルホニル又はトリ(C〜Cアルキル)シリルを表し、
R17は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cハロアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cアルコキシ又はC〜Cアルキルスルホニルを表し、
R18は、水素原子、C〜Cアルキル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R19は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cアルコキシチオカルボニル又はD-25を表し、
R20は、水素原子、シアノ又はC〜Cハロアルキルカルボニルを表し、
R21は、水素原子、C〜Cアルキル又はフェニルを表し、
R22は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はR34によって置換された(C〜C)アルキルを表し、
R23は、C〜Cアルキル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R24は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R34によって任意に置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、E-3、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、-OR35又は-N(R36)R35を表し、
R25は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル又はC〜Cアルキニルを表すか、或いは、R25はR24と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R24及びR25が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、
R26は、水素原子、メチル、エチル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R27は、メチル、エチル、メトキシ又はエトキシを表し、
R28は、シアノ、ニトロ、C〜Cシクロアルキル、E-3、E-9、C〜Cシクロアルケニル、-OR35、-N(R36)R35、-S(O)R37、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cハロアルキルアミノカルボニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1、D-2、D-23又はトリメチルシリルを表し、
R29は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、フェニル、D-1、D-2又はD-23を表し、
R30は、メチル、エチル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R31は、C〜Cアルキル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R32は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はフェニルを表し、
R33は、水素原子又はC〜Cアルキルを表し、
R34は、フッ素原子、シアノ、シクロプロピル、ハロシクロプロピル、-OH、メトキシ、エトキシ、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cハロアルキルアミノカルボニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-10、D-23又はトリメチルシリルを表し、
R35は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、アリル、プロパルギル、C〜Cアルキルカルボニル又はフェニルを表し、
R36は、水素原子又はC〜Cアルキルを表すか、或いは、R36はR35と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R35及びR36が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、
R37は、C〜Cアルキル又はD-23を表し、
mは、0〜2の整数を表し、
m1は、1〜3の整数を表し、
nは、0〜4の整数を表し、
pは、0〜2の整数を表し、
qは、0又は1の整数を表す。]
で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、下記の化合物群Aより選ばれる1種又は2種以上の化合物とを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア組成物。
【0019】
化合物群A:スピネトラム(spinetoram)及びスルフォキサフロル(sulfoxaflor)。
【0020】
〔2〕 Aは、C-Xを表し、
A及びAは、C-Hを表し、
Aは、C-H又は窒素原子を表し、
Xは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はトリフルオロメチルを表し、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ又はトリフルオロメチルを表し、
Xは、水素原子、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、エチニル、-C(S)NH又は-N(R)Rを表し、
Rは、トリフルオロメチル又はクロロジフルオロメチルを表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、Rによって任意に置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、Rによって置換されたシクロプロピル、E-3、E-5、E-6、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、-CH=NOR10、C〜Cアルコキシカルボニル、-C(O)N(R12)R11、C〜Cアルコキシチオカルボニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-6〜D-8、D-10、D-23、D-25、D-26又は-N(R15)R14を表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、R8aによって置換されたメチル、プロパルギル、-C(O)R、-C(O)OR13、-C(O)C(O)OR13又はC〜Cハロアルキルチオを表すか、或いは、RはRと一緒になって=C(R3b)R3aを形成してもよいことを表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、メチル又はメトキシを表し、m1が2を表すとき、各々のZは互いに同一であっても又は互いに相異なっていてもよく、
R3aは、C〜Cアルコキシ又はC〜Cアルキルチオを表し、
R3bは、-NH又はC〜Cアルキルアミノを表し、
Rは、C〜Cアルキルカルボニル又はシクロプロピルカルボニルを表し、
Rは、水素原子を表し、
Rは、フッ素原子、シアノ、C〜Cシクロアルキル、E-3、E-9、-OR16、-N(R18)R17、-C(R21)=NOR22、C〜Cアルコキシカルボニル、-C(O)N(R25)R24、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1、D-2、D-8、D-10、D-13、D-16、D-19、D-23又はD-25を表し、
R8aは、シアノ、-OR16、-S(O)R19又は-C(S)NHを表し、
Rは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル又はフェニルを表し、
R10は、メチル又はエチルを表し、
R11は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、(Z)m1によって置換されたフェニル(C〜C)アルキル、C〜Cハロアルキルカルボニル又はC〜Cアルコキシカルボニルを表し、
R12は、水素原子又はメチルを表し、
R13は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル又はフェニルを表し、
R14は、フェニル、D-23又はD-25を表し、
R15は、水素原子、メチル、エチル、アリル又はプロパルギルを表し、
R16は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルキルカルボニル又はC〜Cアルコキシカルボニルを表し、
R17は、C〜Cアルコキシカルボニルを表し、
R18は、水素原子を表し、
R19は、メチル又はエチルを表し、
R21は、水素原子又はメチルを表し、
R22は、メチル又はエチルを表し、
R24は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、アリル又はプロパルギルを表し、
R25は、水素原子又はメチルを表し、
R26は、メチルを表し、
R27は、メチルを表し、
m1は、1又は2の整数を表す上記〔1〕記載のイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、上記〔1〕記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺菌又は殺バクテリア組成物。
【0021】
〔3〕 Aは、C-Hを表し、
Xは、塩素原子、臭素原子又はトリフルオロメチルを表し、
Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はトリフルオロメチルを表し、
Xは、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、
Yは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はメチルを表し、
Rは、トリフルオロメチルを表し、
Rは、メチル、エチル、C〜Cハロアルキル、Rによって任意に置換された(C〜C)アルキル、シクロブチル、Rによって置換されたシクロプロピル、E-3、アリル、プロパルギル、-CH=NOR10、メトキシカルボニル、-C(O)NH、D-25、D-26又は-N(R15)R14を表し、
Rは、水素原子、エチル、シアノメチル、メトキシメチル、-C(O)R又はメトキシカルボニルを表すか、或いは、RはRと一緒になって=C(R3b)R3aを形成してもよいことを表し、
Zは、塩素原子、臭素原子又はシアノを表し、
R3aは、メトキシ又はエトキシを表し、
R3bは、-NHを表し、
Rは、フッ素原子、シアノ、シクロプロピル、E-3、E-9、-OR16、-C(R21)=NOR22、メトキシカルボニル、-C(O)N(R25)R24、D-1、D-2、D-8、D-10、D-19、D-23又はD-25を表し、
Rは、C〜Cアルキル、メトキシメチル又はシクロプロピルを表し、
R14は、フェニル又はD-25を表し、
R15は、メチルを表し、
R16は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はアセチルを表し、
R22は、メチルを表し、
R24は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はプロパルギルを表し、
m1は、1を表し、
nは、0を表し、
qは、0を表す上記〔2〕記載のイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、上記〔1〕記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺菌又は殺バクテリア組成物。
【0022】
〔4〕 上記〔1〕記載の一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、上記〔1〕記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを同時に、又は近接して処理することを特徴とする、害虫及び病害の防除方法。
【0023】
〔5〕 上記〔2〕記載の一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、上記〔1〕記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを同時に、又は近接して処理することを特徴とする、害虫及び病害の防除方法。
【0024】
〔6〕 上記〔3〕記載の一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、上記〔1〕記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを同時に、又は近接して処理することを特徴とする、害虫及び病害の防除方法。
【発明の効果】
【0025】
本発明の有害生物防除剤組成物及び本発明の有害生物防除剤組成物を用いた防除方法は、各種病害虫に対して優れた相乗的防除効果を奏するとともに、既存の有害生物防除剤に対して抵抗性を獲得した害虫に対しても十分な相乗的防除効果を発揮する。
【0026】
従って、本発明は有用な新規有害生物防除剤組成物及びそれらを用いた有効な防除方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の有害生物防除剤組成物の第1の有効成分である一般式(1)で表される化合物には、置換基の種類によってはE-体及びZ-体の幾何異性体が存在する場合があるが、本発明の有効成分化合物としてはこれらE-体、Z-体又はE-体及びZ-体を任意の割合で含む混合物を包含するものである。また、一般式(1)で表される化合物は、1個又は2個以上の不斉炭素原子の存在に起因する光学活性体が存在するが、本発明の有害生物防除剤組成物の有効成分として用いられる一般式(1)で表される化合物としては、全ての光学活性体又はラセミ体を包含する。さらに、一般式(1)で表される化合物においては、Rが水素原子であるときに、場合によっては次式で表される互変異性体の存在が考えられるが、本発明はそれらの構造をも包含するものである。
【0028】
【化5】

【0029】
また、本発明の有害生物防除剤組成物の有効成分として用いられる一般式(1)で表される化合物のうちで、常法に従って酸付加塩にすることができるものは、例えば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等のハロゲン化水素酸の塩、硝酸、硫酸、燐酸、塩素酸、過塩素酸等の無機酸の塩、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸の塩、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、クエン酸等のカルボン酸の塩又はグルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸の塩とすることができる。
【0030】
或いは、一般式(1)で表される化合物のうちで、常法に従って金属塩にすることができるものは、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムといったアルカリ金属の塩、カルシウム、バリウム、マグネシウムといったアルカリ土類金属の塩又はアルミニウム、亜鉛、銅等の金属塩とすることができる。
【0031】
本明細書における「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。また、本明細書中「ハロ」の表記もこれらのハロゲン原子を表す。
【0032】
本明細書における「C〜Cアルキル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を表し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、1,1-ジメチルプロピル基、ヘキシル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。ここで、sec-はセカンダリーを、tert-はターシャリーを各々意味する。
【0033】
本明細書における「C〜Cハロアルキル」の表記は、炭素原子に結合した水素原子がハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を表し、このとき、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、又は互いに相異なっていてもよい。例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、2-クロロエチル基、2-ブロモエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、2,2-ジクロロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-ブロモ-2,2-ジフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3-クロロプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、3-ブロモ-3,3-ジフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、2-フルオロ-1-(フルオロメチル)エチル基、2-クロロ-1-(フルオロメチル)エチル基、2-クロロ-1-(クロロメチル)エチル基、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基、1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基、4-クロロブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基、2-クロロ-1-(メチル)プロピル基、3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-(トリフルオロメチル)プロピル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0034】
本明細書における「C〜Cシクロアルキル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる環状の炭化水素基を表し、3員環から6員環までの単環又は複合環構造を形成することが出来る。また、各々の環は指定の炭素原子数の範囲でアルキル基によって任意に置換されていてもよい。例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、1-メチルシクロプロピル基、2-メチルシクロプロピル基、シクロペンチル基、2,2-ジメチルシクロプロピル基、1-メチルシクロブチル基、シクロヘキシル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0035】
本明細書における「C〜Cハロシクロアルキル」の表記は、炭素原子に結合した水素原子が、ハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa〜b個よりなる環状の炭化水素基を表し、3員環から6員環までの単環又は複合環構造を形成することが出来る。また、各々の環は指定の炭素原子数の範囲でアルキル基によって任意に置換されていてもよく、ハロゲン原子による置換は環構造部分であっても、側鎖部分であっても、或いはそれらの両方であってもよく、さらに、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、又は互いに相異なっていてもよい。例えば2-フルオロシクロプロピル基、2,2-ジフルオロシクロプロピル基、2-クロロ-2-フルオロシクロプロピル基、2,2-ジクロロシクロプロピル基、2,2-ジブロモシクロプロピル基、2,2-ジフルオロ-1-メチルシクロプロピル基、2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロピル基、2,2-ジブロモ-1-メチルシクロプロピル基、1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0036】
本明細書における「C〜Cアルケニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の二重結合を有する不飽和炭化水素基を表し、例えばビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-メチルエテニル基、2-ブテニル基、2-メチル-2-プロペニル基、3-メチル-2-ブテニル基、1-エチル-2-プロペニル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0037】
本明細書における「C〜Cハロアルケニル」の表記は、炭素原子に結合した水素原子が、ハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の二重結合を有する不飽和炭化水素基を表す。このとき、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、又は互いに相異なっていてもよい。例えば1-フルオロビニル基、2-フルオロビニル基、1-クロロビニル基、2-クロロビニル基、1,2-ジクロロビニル基、2,2-ジクロロビニル基、2-フルオロ-2-プロペニル基、2-クロロ-2-プロペニル基、3-クロロ-2-プロペニル基、2-ブロモ-2-プロペニル基、3,3-ジフルオロ-2-プロペニル基、2,3-ジクロロ-2-プロペニル基、3,3-ジクロロ-2-プロペニル基、2,3,3-トリフルオロ-2-プロペニル基、2,3,3-トリクロロ-2-プロペニル基、1-(トリフルオロメチル)エテニル基、4,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、3,4,4-トリフルオロ-3-ブテニル基、3-クロロ-4,4,4-トリフルオロ-2-ブテニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0038】
本明細書における「C〜Cシクロアルケニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる環状の不飽和炭化水素基を表し、例えば1-シクロペンテニル基、2-シクロペンテニル基、1-シクロヘキセニル基、2-シクロヘキセニル基、3-シクロヘキセニル基、2-メチル-1-シクロペンテニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0039】
本明細書における「C〜Cアルキニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の三重結合を有する不飽和炭化水素基を表し、例えばエチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0040】
本明細書における「C〜Cハロアルキニル」の表記は、炭素原子に結合した水素原子が、ハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の三重結合を有する不飽和炭化水素基を表す。このとき、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、又は互いに相異なっていてもよい。例えば2-クロロエチニル基、2-ブロモエチニル基、2-ヨードエチニル基、3-クロロ-2-プロピニル基、3-ブロモ-2-プロピニル基、3-ヨード-2-プロピニル基、4-クロロ-3-ブチニル基、4-ブロモ-3-ブチニル基、4-ヨード-3-ブチニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0041】
本明細書における「C〜Cアルコキシ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-基を表し、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。ここで、sec-はセカンダリーを、tert-はターシャリーを各々意味する。
【0042】
本明細書における「C〜Cハロアルコキシ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-O-基を表し、例えばジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、2-フルオロエトキシ基、2-クロロエトキシ基、2,2,2-トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2,-テトラフルオロエトキシ基、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ基、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0043】
本明細書における「C〜Cアルケニルオキシ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルケニル-O-基を表し、例えば2-プロペニルオキシ基、2-ブテニルオキシ基、3-ブテニルオキシ基、1-メチル-2-プロペニルオキシ基、2-メチル-2-プロペニルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0044】
本明細書における「C〜Cアルキニルオキシ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキニル-O-基を表し、例えば2-プロピニルオキシ基、2-ブチニルオキシ基、3-ブチニルオキシ基、1-メチル-2-プロピニルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0045】
本明細書における「C〜Cアルキルチオ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S-基を表し、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。ここで、sec-はセカンダリーを、tert-はターシャリーを各々意味する。
【0046】
本明細書における「C〜Cハロアルキルチオ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-S-基を表し、例えばジフルオロメチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、クロロジフルオロメチルチオ基、ブロモジフルオロメチルチオ基、2,2,2-トリフルオロエチルチオ基、1,1,2,2-テトラフルオロエチルチオ基、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルチオ基、ペンタフルオロエチルチオ基、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルチオ基、ヘプタフルオロプロピルチオ基、1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチルチオ基、ノナフルオロブチルチオ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0047】
本明細書における「C〜Cアルキルスルフィニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S(O)-基を表し、例えばメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、イソブチルスルフィニル基、sec-ブチルスルフィニル基、tert-ブチルスルフィニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。ここで、sec-はセカンダリーを、tert-はターシャリーを各々意味する。
【0048】
本明細書における「C〜Cハロアルキルスルフィニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-S(O)-基を表し、例えばジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、クロロジフルオロメチルスルフィニル基、ブロモジフルオロメチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチルスルフィニル基、ノナフルオロブチルスルフィニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0049】
本明細書における「C〜Cアルキルスルホニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S(O)-基を表し、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。ここで、sec-はセカンダリーを、tert-はターシャリーを各々意味する。
【0050】
本明細書における「C〜Cハロアルキルスルホニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-S(O)-基を表し、例えばジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、クロロジフルオロメチルスルホニル基、ブロモジフルオロメチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチルスルホニル基、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルスルホニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0051】
本明細書における「C〜Cアルキルアミノ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-NH-基を表し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、1-メチルエチルアミノ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0052】
本明細書における「ジ(C〜Cアルキル)アミノ」の表記は、水素原子が両方とも、それぞれ同一でも又は互いに相異なっていてもよい炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基によって置換されたアミノ基を表し、例えばジメチルアミノ基、エチル(メチル)アミノ基、ジエチルアミノ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0053】
本明細書における「C〜Cアルキルカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-C(O)-基を表し、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、2-メチルブタノイル基、ピバロイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0054】
本明細書における「C〜Cハロアルキルカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-C(O)-基を表し、例えばフルオロアセチル基、クロロアセチル基、ブロモアセチル基、ジフルオロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロジフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、ブロモジフルオロアセチル基、3-クロロプロピオニル基、3,3,3-トリフルオロプロピオニル基、ペンタフルオロプロピオニル基、3-クロロブチリル基、4-クロロブチリル基、4,4,4-トリフルオロブチリル基、2,3-ジクロロ-2-メチルプロピオニル基、3,3,3-トリフルオロ-2-(トリフルオロメチル)プロピオニル基、5-クロロバレリル基、5,5,5-トリフルオロバレリル基、4,4,4-トリフルオロ-3-メチルブタノイル基、4,4,4-トリフルオロ-3-(トリフルオロメチル)プロピオニル基、4,4,4-トリフルオロ-2-メチルブタノイル基、3-クロロ-2,2-ジメチルプロパノイル基、3,3,3-トリフルオロ-2,2-ジメチルプロパノイル基、3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-(トリフルオロメチル)プロパノイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0055】
本明細書における「C〜Cシクロアルキルカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるシクロルキル-C(O)-基を表し、例えばシクロプロピルカルボニル基、シクロブチルカルボニル基、1-メチルシクロプロピルカルボニル基、2-メチルシクロプロピルカルボニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0056】
本明細書における「C〜Cアルコキシカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-C(O)-基を表し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、 プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。ここで、sec-はセカンダリーを、tert-はターシャリーを各々意味する。
【0057】
本明細書における「C〜Cハロアルコキシカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-O-C(O)-基を表し、例えばクロロメトキシカルボニル基、2-フルオロエトキシカルボニル基、2-クロロエトキシカルボニル基、2,2-ジフルオロエトキシカルボニル基、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニル基、3,3,3-トリフルオロプロピルオキシカルボニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0058】
本明細書における「C〜Cアルキルチオカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S-C(O)-基を表し、例えばメチルチオ-C(O)-基、エチルチオ-C(O)-基、プロピルチオ-C(O)-基、イソプロピルチオ-C(O)-基、ブチルチオ-C(O)-基、イソブチルチオ-C(O)-基、tert-ブチルチオ-C(O)-基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0059】
本明細書における「C〜Cアルコキシチオカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-C(S)-基を表し、例えばメトキシ-C(S)-基、エトキシ-C(S)-基、プロポキシ-C(S)-基、イソプロポキシ-C(S)-基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0060】
本明細書における「C〜Cアルキルジチオカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S-C(S)-基を表し、例えばメチルチオ-C(S)-基、エチルチオ-C(S)-基、プロピルチオ-C(S)-基、イソプロピルチオ-C(S)-基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0061】
本明細書における「C〜Cアルキルアミノカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-NH-C(O)-基を表し、例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、イソプロピルカルバモイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0062】
本明細書における「C〜Cハロアルキルアミノカルボニル」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-NH-C(O)-基を表し、例えば2-フルオロエチルカルバモイル基、2-クロロエチルカルバモイル基、2,2-ジフルオロエチルカルバモイル基、2,2,2-トリフルオロエチルカルバモイル基、3,3,3-トリフルオロプロピルカルバモイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0063】
本明細書における「C〜Cアルキルカルボニルオキシ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-C(O)-O-基を表し、例えばアセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0064】
本明細書における「C〜Cアルコキシカルボニルオキシ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-C(O)-O-基を表し、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、 プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0065】
本明細書における「C〜Cアルキルスルホニルオキシ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S(O)-O-基を表し、例えばメチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、プロピルスルホニルオキシ基、イソプロピルスルホニルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0066】
本明細書における「C〜Cアルキルカルボニルチオ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-C(O)-S-基を表し、例えばアセチルチオ基、プロピオニルチオ基、ブチリルチオ基、イソブチリルチオ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0067】
本明細書における「C〜Cアルキルカルボニルアミノ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-C(O)-NH-基を表し、例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0068】
本明細書における「C〜Cアルコキシカルボニルアミノ」の表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-C(O)-NH-基を表し、例えばメトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0069】
本明細書における「トリ(C〜Cアルキル)シリル」の表記は、それぞれ同一でも又は互いに相異なっていてもよい炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基によって置換されたシリル基を表し、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0070】
本明細書における「C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル」、「C〜Cアルキルチオ(C〜C)アルキル」、「C〜Cアルキルスルフィニル(C〜C)アルキル」、「C〜Cアルキルスルホニル(C〜C)アルキル」又は「(Z)m1によって置換されたフェニル(C〜C)アルキル」等の表記は、それぞれ前記の意味である任意のC〜Cアルコキシ基、C〜Cアルキルチオ基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基又は(Z)m1によって置換されたフェニル基によって、炭素原子に結合した水素原子が置換された炭素原子数がd〜e個よりなる前記の意味であるアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0071】
本明細書における「Rによって置換された(C〜C)アルキル」、「Rによって置換された(C〜C)アルキル」、「R8aによって置換された(C〜C)アルキル」、「R28によって置換された(C〜C)アルキル」又は「R34によって置換された(C〜C)アルキル」等の表記は、任意のR、R、R8a、R28又はR34によって、炭素原子に結合した水素原子が置換された炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0072】
本明細書における「Rによって任意に置換された(C〜C)アルキル」又は「R34によって任意に置換された(C〜C)アルキル」等の表記は、任意のR又はR34によって、炭素原子に結合した水素原子が任意に置換された炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。このとき、それぞれの(C〜C)アルキル基上の置換基R又はR34が2個以上存在するとき、それぞれのR又はR34は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。
【0073】
本明細書における「Rによって置換された(C〜C)シクロアルキル」の表記は、任意のRによって、炭素原子に結合した水素原子が任意に置換された炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるシクロアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。このとき、Rによる置換は、環構造部分であっても或いは側鎖部分であってもよい。
【0074】
本明細書における「ヒドロキシ(C〜C)フルオロアルキル」又は「C〜Cハロアルコキシ(C〜C)ハロアルキル」の表記は、水酸基又は前記の意味である任意のC〜Cハロアルコキシ基によって炭素原子に結合した水素原子、フッ素原子又はハロゲン原子が置換された炭素原子数がd〜e個よりなる前記の意味であるフルオロアルキル基又はハロアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0075】
本明細書における「C〜Cアルコキシ(C〜C)アルコキシ」の表記は、前記の意味である任意のC〜Cアルコキシ基によって、炭素原子に結合した水素原子が置換された炭素原子数がd〜e個よりなる前記の意味である任意のアルコキシ基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0076】
本明細書における
[RはRと一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成しすることにより、R及びRが結合する窒素原子と共に4〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を1個含んでもよく、且つメチル基、エチル基、C〜C)ハロアルキル基、フェニル基、D-23基又はオキソ基によって任意に置換されていてもよく、]
の表記の具体例として、例えばピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、オキサゾリジン、オキサゾリジン-2-オン、5-(フルオロメチル)オキサゾリジン-2-オン、オキサゾリジン-2-チオン、5,5-ジメチルオキサゾリジン-2,4-ジオン、チアゾリジン、チアゾリジン-1-オン、チアゾリジン-1,1-ジオン、チアゾリジン-2-オン、チアゾリジン-2-チオン、5-(2,2,2-トリフルオロエチル)イミダゾリジン-2-オン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2-チオン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,3-オキサジン-2-オン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,3-オキサジン-2-チオン、モルホリン、2,6-ジメチルモルホリン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-オキサジン-3-オン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-オキサジン-3-チオン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,3-チアジン-2-オン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,3-チアジン-2-チオン、チオモルホリン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-1-オン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-1,1-ジオン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-3-オン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-1,3-ジオン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-1,1,3-トリオン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-3-チオン、1-オキソ-2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-3-チオン、1,1-ジオキソ-2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-3-チオン、4-メチルピペラジン、4-フェニルピペラジン、4-(2-ピリジル)ピペラジン等が挙げられ、各々の指定の原子数の範囲で選択される。
【0077】
本明細書における
[R12はR11と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R11及びR12が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、]
[R15はR14と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R14及びR15が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、]
[R25はR24と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R24及びR25が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、]
及び
[R36はR35と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R35及びR36が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、]
の表記の具体例として、例えばピロリジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-1-オン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,4-チアジン-1,1-ジオン等が挙げられ、各々の指定の原子数の範囲で選択される。
【0078】
次に、本明細書において示した各置換基の具体例を以下に示す。ここで、n-はノルマルを、i-はイソを、s-はセカンダリーを、t-又はtert-はターシャリーを各々意味し、Phはフェニルを意味する。
【0079】
本発明化合物におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。尚、本明細書中「ハロ」の表記もこれらのハロゲン原子を表す。
【0080】
本明細書におけるC〜Cアルキルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を表し、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、1,1-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0081】
本明細書におけるC〜Cハロアルキルの表記は、炭素原子に結合した水素原子がハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を表し、このとき、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、2-フルオロエチル基、2-クロロエチル基、2-ブロモエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-ブロモ-2,2-ジフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、3-ブロモ-3,3-ジフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基、1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0082】
本明細書におけるC〜Cシクロアルキルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる環状の炭化水素基を表し、3員環から6員環までの単環又は複合環構造を形成することが出来る。また、各々の環は指定の炭素原子数の範囲でアルキル基によって任意に置換されていてもよい。例えばシクロプロピル基、1-メチルシクロプロピル基、2-メチルシクロプロピル基、2,2-ジメチルシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0083】
本明細書におけるC〜Cハロシクロアルキルの表記は、炭素原子に結合した水素原子が、ハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa〜b個よりなる環状の炭化水素基を表し、3員環から6員環までの単環又は複合環構造を形成することが出来る。また、各々の環は指定の炭素原子数の範囲でアルキル基によって任意に置換されていてもよく、ハロゲン原子による置換は環構造部分であっても、側鎖部分であっても、或いはそれらの両方であってもよく、さらに、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。例えば2,2-ジフルオロシクロプロピル基、2,2-ジクロロシクロプロピル基、2,2-ジブロモシクロプロピル基、2,2-ジフルオロ-1-メチルシクロプロピル基、2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロピル基、2,2-ジブロモ-1-メチルシクロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0084】
本明細書におけるC〜Cアルケニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の二重結合を有する不飽和炭化水素基を表し、例えばビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-メチルエテニル基、2-ブテニル基、2-メチル-2-プロペニル基、3-メチル-2-ブテニル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0085】
本明細書におけるC〜Cハロアルケニルの表記は、炭素原子に結合した水素原子が、ハロゲン原子によって任意に置換された、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の二重結合を有する不飽和炭化水素基を表す。このとき、2個以上のハロゲン原子によって置換されている場合、それらのハロゲン原子は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。例えば2-フルオロビニル基、2-クロロビニル基、1,2-ジクロロビニル基、2,2-ジクロロビニル基、2-フルオロ-2-プロペニル基、2-クロロ-2-プロペニル基、3-クロロ-2-プロペニル基、2-ブロモ-2-プロペニル基、3,3-ジフルオロ-2-プロペニル基、2,3-ジクロロ-2-プロペニル基、3,3-ジクロロ-2-プロペニル基、2,3,3-トリフルオロ-2-プロペニル基、2,3,3-トリクロロ-2-プロペニル基、1-(トリフルオロメチル)エテニル基、4,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、3,4,4-トリフルオロ-3-ブテニル基、3-クロロ-4,4,4-トリフルオロ-2-ブテニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0086】
本明細書におけるC〜Cアルキニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる直鎖状又は分岐鎖状で、且つ分子内に1個又は2個以上の三重結合を有する不飽和炭化水素基を表し、例えばエチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0087】
本明細書におけるC〜Cアルコキシの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-基を表し、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、i-プロピルオキシ基、n-ブチルオキシ基、i-ブチルオキシ基、s-ブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0088】
本明細書におけるC〜Cハロアルコキシの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-O-基を表し、例えばジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、2-フルオロエトキシ基、2-クロロエトキシ基、2,2,2-トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2,-テトラフルオロエトキシ基、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ基、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0089】
本明細書におけるC〜Cアルキルチオの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S-基を表し、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n-プロピルチオ基、i-プロピルチオ基、n-ブチルチオ基、i-ブチルチオ基、s-ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0090】
本明細書におけるC〜Cハロアルキルチオの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-S-基を表し、例えばジフルオロメチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、クロロジフルオロメチルチオ基、ブロモジフルオロメチルチオ基、2,2,2-トリフルオロエチルチオ基、1,1,2,2-テトラフルオロエチルチオ基、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルチオ基、ペンタフルオロエチルチオ基、1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルチオ基、ヘプタフルオロプロピルチオ基、1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチルチオ基、ノナフルオロブチルチオ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0091】
本明細書におけるC〜Cアルキルスルフィニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S(O)-基を表し、例えばメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n-プロピルスルフィニル基、i-プロピルスルフィニル基、n-ブチルスルフィニル基、i-ブチルスルフィニル基、s-ブチルスルフィニル基、tert-ブチルスルフィニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0092】
本明細書におけるC〜Cハロアルキルスルフィニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-S(O)-基を表し、例えばジフルオロメチルスルフィニル基、トリフルオロメチルスルフィニル基、クロロジフルオロメチルスルフィニル基、ブロモジフルオロメチルスルフィニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルフィニル基、1,2,2,2-テトラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチルスルフィニル基、ノナフルオロブチルスルフィニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0093】
本明細書におけるC〜Cアルキルスルホニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S(O)-基を表し、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、i-プロピルスルホニル基、n-ブチルスルホニル基、i-ブチルスルホニル基、s-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0094】
本明細書におけるC〜Cハロアルキルスルホニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-S(O)-基を表し、例えばジフルオロメチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、クロロジフルオロメチルスルホニル基、ブロモジフルオロメチルスルホニル基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチルスルホニル基、2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエチルスルホニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0095】
本明細書におけるC〜Cアルキルアミノの表記は、水素原子の一方が炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基によって置換されたアミノ基を表し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、n-プロピルアミノ基、i-プロピルアミノ基、n-ブチルアミノ基、i-ブチルアミノ基、tert-ブチルアミノ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0096】
本明細書におけるジ(C〜Cアルキル)アミノの表記は、水素原子が両方とも、それぞれ同一でも又は互いに相異なっていてもよい炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基によって置換されたアミノ基を表し、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n-プロピル)アミノ基、ジ(n-ブチル)アミノ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0097】
本明細書におけるC〜Cアルキルカルボニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-C(O)-基を表し、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、2-メチルブタノイル基、ピバロイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0098】
本明細書におけるC〜Cハロアルキルカルボニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル-C(O)-基を表し、例えばフルオロアセチル基、クロロアセチル基、ジフルオロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロジフルオロアセチル基、ブロモジフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、ペンタフルオロプロピオニル基、ヘプタフルオロブタノイル基、3-クロロ-2,2-ジメチルプロパノイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0099】
本明細書におけるC〜Cアルコキシカルボニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-C(O)-基を表し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、 n-プロピルオキシカルボニル基、i-プロピルオキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、i-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0100】
本明細書におけるC〜Cアルキルチオカルボニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S-C(O)-基を表し、例えばメチルチオ-C(O)-基、エチルチオ-C(O)-基、n-プロピルチオ-C(O)-基、i-プロピルチオ-C(O)-基、n-ブチルチオ-C(O)-基、i-ブチルチオ-C(O)-基、tert-ブチルチオ-C(O)-基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0101】
本明細書におけるC〜Cアルコキシチオカルボニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-O-C(S)-基を表し、例えばメトキシ-C(S)-基、エトキシ-C(S)-基、n-プロピルオキシ-C(S)-基、i-プロピルオキシ-C(S)-基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0102】
本明細書におけるC〜Cアルキルジチオカルボニルの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル-S-C(S)-基を表し、例えばメチルチオ-C(S)-基、エチルチオ-C(S)-基、n-プロピルチオ-C(S)-基、i-プロピルチオ-C(S)-基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0103】
本明細書におけるC〜Cアルキルアミノカルボニルの表記は、水素原子の一方が炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基によって置換されたカルバモイル基を表し、例えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、n-プロピルカルバモイル基、i-プロピルカルバモイル基、n-ブチルカルバモイル基、i-ブチルカルバモイル基、s-ブチルカルバモイル基、tert-ブチルカルバモイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0104】
本明細書におけるC〜Cハロアルキルアミノカルボニルの表記は、水素原子の一方が炭素原子数a〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル基によって置換されたカルバモイル基を表し、例えば2-フルオロエチルカルバモイル基、2-クロロエチルカルバモイル基、2,2-ジフルオロエチルカルバモイル基、2,2,2-トリフルオロエチルカルバモイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0105】
本明細書におけるジ(C〜Cアルキル)アミノカルボニルの表記は、水素原子が両方とも、それぞれ同一でも又は互いに相異なっていてもよい炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基によって置換されたカルバモイル基を表し、例えばN,N-ジメチルカルバモイル基、N-エチル-N-メチルカルバモイル基、N,N-ジエチルカルバモイル基、N,N-ジ(n-プロピル)カルバモイル基、N,N-ジ(n-ブチル)カルバモイル基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0106】
本明細書におけるC〜Cアルキルスルホニルオキシの表記は、炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキルスルホニル-O-基を表し、例えばメチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、n-プロピルスルホニルオキシ基、i-プロピルスルホニルオキシ基等が具体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0107】
本明細書におけるC〜Cシクロアルキル(C〜C)アルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルチオ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルスルフィニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルスルホニル(C〜C)アルキル、シアノ(C〜C)アルキル又はC〜Cアルコキシカルボニル(C〜C)アルキル等の表記は、それぞれ前記の意味である任意のC〜Cシクロアルキル基、C〜Cアルコキシ基、C〜Cアルキルチオ基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜Cアルキルスルホニル基、C〜Cアルコキシカルボニル基又はシアノ基によって、炭素原子に結合した水素原子が置換された炭素原子数がd〜e個よりなる前記の意味であるアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0108】
本明細書におけるRによって置換された(C〜C)アルキル、Rによって置換された(C〜C)アルキル、R9aによって置換された(C〜C)アルキル又はR29によって置換された(C〜C)アルキル等の表記は、任意のR、R、R9a又はR29によって、炭素原子に結合した水素原子が置換された炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0109】
本明細書におけるRによって任意に置換された(C〜C)アルキル又はR32によって任意に置換された(C〜C)アルキル等の表記は、任意のR又はR32によって、炭素原子に結合した水素原子が任意に置換された炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。このとき、それぞれの(C〜C)アルキル基上の置換基R又はR32が2個以上存在するとき、それぞれのR又はR32は互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。
【0110】
本明細書におけるヒドロキシ(C〜C)ハロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)ハロアルキル又はC〜Cハロアルコキシ(C〜C)ハロアルキルの表記は、それぞれ前記の意味である任意のC〜Cアルコキシ基、C〜Cハロアルコキシ基又は水酸基によって炭素原子に結合した水素原子又はハロゲン原子が置換された炭素原子数がd〜e個よりなる前記の意味であるハロアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0111】
本明細書におけるRによって置換された(C〜C)ハロアルキルの表記は、任意のRによって、炭素原子に結合した水素原子又はハロゲン原子が置換された炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるハロアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。
【0112】
本明細書におけるRによって任意に置換された(C〜C)シクロアルキルの表記は、任意のRによって、炭素原子に結合した水素原子が任意に置換された炭素原子数がa〜b個よりなる前記の意味であるシクロアルキル基を表し、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択される。このとき、Rによる置換は、環構造部分であっても、側鎖部分であっても、或いはそれらの両方であってもよく、さらに、それぞれの(C〜C)シクロアルキル基上の置換基Rが2個以上存在するとき、それぞれのRは互いに同一でも、または互いに相異なっていてもよい。
【0113】
本明細書における
[R18はR17と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R17及びR18が結合する窒素原子と共にd〜e員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を1個含んでもよく、且つオキソ基又はチオキソ基によって任意に置換されていてもよく、]
の表記の具体例として、例えばアジリジン、アゼチジン、アゼチジン-2-オン、ピロリジン、ピロリジン-2-オン、ピロリジン-2,5-ジオン、オキサゾリジン、オキサゾリジン-2-オン、オキサゾリジン-2-チオン、オキサゾリジン-2,4-ジオン、チアゾリジン、チアゾリジン-2-オン、チアゾリジン-2-チオン、チアゾリジン-2,4-ジオン、イミダゾリジン、イミダゾリジン-2-オン、イミダゾリジン-2-チオン、イミダゾリジン-2,4-ジオン、ピペリジン、ピペリジン-2-オン、ピペリジン-2-チオン、ピペリジン-2,6-ジオン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,3-オキサジン-2-オン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,3-オキサジン-2-チオン、モルホリン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,3-チアジン-2-オン、2H-3,4,5,6-テトラヒドロ-1,3-チアジン-2-チオン、チオモルホリン、ペルヒドロピリミジン-2-オン、ピペラジン、ホモピペリジン、ホモピペリジン-2-オン、ヘプタメチレンイミン等が挙げられ、各々の指定の原子数の範囲で選択される。
【0114】
本発明の有害生物防除剤組成物に第1の有効成分として含有される一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物は、国際特許出願公報(WO 2005/085216号公報)、国際特許出願公報(WO 2007/026965号公報)、国際特許出願公報(WO 2008/108448号公報)、国際特許出願公報(WO 2010/027051号公報)、日本国特許出願公報(JP 2007/308471号公報)、日本国特許出願公報(JP 2008/239611号公報)、日本国特許出願公報(JP 2010/083883号公報)等に記載の公知化合物である。
【0115】
本発明の有害生物防除剤組成物の第1の有効成分である一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物の例を第1表に示すが、本発明の有害生物防除剤組成物の有効成分として用いられるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物はこれらのみに限定されるものではない。
【0116】
尚、第1表中、Etとの記載はエチル基を表し、以下同様にi-Pr又はPr-iはイソプロピル基をそれぞれ表し、
また、表中、D-10-2a、D-23-1a及びD-25-1cで表される芳香族複素環は、それぞれ下記の構造を表し、
【0117】
【化6】

【0118】
例えば、[CH(D-10-2a)]の表記は、チアゾール-4-イルメチル基を表し、[(D-25-1c)CN]の表記は、5-シアノピリミジン-2-イル基を表す。
【0119】
さらに、表中、E-3-1aで表される飽和複素環は、下記の構造を表し、
【0120】
【化7】

【0121】
表中、(D)との記載は、不斉炭素原子の立体配置がD-体であることを表し、
表中、(Z)との記載は、オキシム部の構造がZ-体の幾何異性体であることを表し、
表中、「*1」との表記は、化合物の物性が「樹脂状」であったことを意味する。
第1表
【0122】
【化8】

【0123】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
No. X1 X3 X2 Y1 R3 R2 m.p.(℃)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1 Cl F Cl CH3 H CH2CF3 *1
2 CF3 H Cl CH3 H CH2CF3 *1
3 CF3 H CF3 CH3 H CH2CF3 *1
4 Cl H Cl CH3 H CH2OEt *1
5 Cl H Cl CH3 C(O)OCH3 CH2OEt 112.0-114.0
6 Cl H Cl CH3 H CH2OCH2CF3 111.0-114.0
7 Cl H Cl CH3 C(O)OCH3 CH2OCH2CF3 *1
8 Cl H Cl CH3 H E-3-1a 154.0-156.0
9 Cl F Cl CH3 H CH2C(O)NHCH2CF3 90.0-93.0
10 CF3 H Cl CH3 H CH2C(O)NHCH2CF3 155.0-157.0
11 CF3 H Br CH3 H CH2C(O)NHCH2CF3 175.0-177.0
12 CF3 F Cl CH3 H CH2C(O)NHCH2CF3 149.0-150.5
13 Cl H Cl CH3 H CH(CH3)C(O)NHCH2CF3 166.0-168.0
14 Cl H Cl CH3 H CH(CH3)C(O)NHCH2CF3(D) 188.0-190.0
15 Cl H Cl CH3 H CH2(D-10-2a) 137.0-130.0
16 Br F Br CH3 H CH2(D-10-2a) *1
17 Cl H Br CH3 H CH2(D-23-1a) *1
18 Br H Br CH3 H CH2(D-23-1a) *1
19 Br F Br CH3 H CH2(D-23-1a) *1
20 Cl H Cl CH3 H CH=NOCH3(Z) 173.0-173.5
21 Cl F Cl CH3 H CH=NOCH3(Z) *1
22 Br F Br CH3 H CH=NOCH3(Z) 127.0-132.0
23 CF3 H Cl CH3 H CH=NOCH3(Z) *1
24 CF3 H CF3 CH3 H CH=NOCH3(Z) 164.0-166.0
25 Cl H Cl CH3 H CH=NOEt(Z) 149.0-150.0
26 Cl H Cl CH3 C(O)Et C(O)OCH3 135.0-136.0
27 CF3 H CF3 CH3 C(O)Et C(O)OCH3 127.0-131.0
28 Cl H Cl CH3 =C(NH2)OCH3 *1
29 Br F Br CH3 =C(NH2)OCH3 *1
30 CF3 H Cl CH3 =C(NH2)OCH3 *1
31 CF3 H Br CH3 =C(NH2)OCH3 *1
32 Cl H Cl CH3 =C(NH2)OEt *1
33 Cl H Cl CH3 C(O)CH3 (D-25-1c)Cl 178.0-179.5
34 Cl H Cl CH3 C(O)OCH3 (D-25-1c)Cl 104.0-107.0
35 Cl H Cl CH3 H (D-25-1c)CN 124.0-127.0
36 Cl H Cl CH3 C(O)Pr-i (D-25-1c)CN 150.0-153.0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
第1表に記載した一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物のうち、物性が樹脂状であった化合物のH NMRデータを第2表に示す。
第2表
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No. H NMR (CDCl, MeSi, 300MHz)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1 δ6.58 (d, J=6.3Hz, 2H), 7.5-7.55 (m, 2H), 7.43 (d, J=8.1Hz, 1H),
6.05 (t, J=6.6Hz, 1H), 4.05-4.2 (m, 3H), 3.68 (d, J=17.4Hz, 1H),
2.45 (s, 3H)。
2 δ7.81 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.5-7.55 (m, 2H),
7.43 (d, J=8.1Hz, 1H), 6.06 (t, J=6.6Hz, 1H), 4.05-4.2 (m, 3H),
3.72 (d, J=17.4Hz, 1H), 2.46 (s, 3H)。
3 δ8.09 (s, 2H), 7.98 (s, 1H), 7.45-7.55 (m, 2H), 7.38 (d, J=8.4Hz, 1H),
6.35 (bs, 1H), 4.21 (d, J=17.4Hz, 1H), 4.0-4.15 (m, 2H),
3.77 (d, J=17.4Hz, 1H), 2.42 (s, 3H)。
4 (CDCl, MeSi, 400MHz)δ7.4-7.55 (m, 6H), 6.46 (bs, 1H),
4.92 (d, J=6.8Hz, 2H), 4.08 (d, J=17.4Hz, 1H), 3.6-3.75 (m, 3H),
2.49 (s, 3H), 1.25 (t, J=6.8Hz, 3H)。
7 (CDCl, MeSi, 400MHz)δ7.5-7.6 (m, 4H), 7.43 (t, J=2.0Hz, 1H),
7.25 (d, J=8.0Hz, 1H), 5.43 (s, 2H), 4.15 (q, J=8.6Hz, 2H),
4.09 (d, J=17.2Hz, 1H), 3.70 (d, J=17.2Hz, 1H), 3.67 (s, 3H),
2.39 (s, 3H)。
16 δ8.79 (d, J=2.1Hz, 1H), 7.76 (d, J=5.7Hz, 2H), 7.4-7.55 (m, 3H),
7.33 (bs, 1H), 6.55 (t, J=4.8Hz, 1H), 4.77 (d, J=4.8Hz, 2H),
4.06 (d, J=17.4Hz, 1H), 3.68 (d, J=17.4Hz, 1H), 2.46 (s, 3H)。
17 δ8.55 (d, J=4.8Hz, 1H), 7.45-7.75 (m, 7H), 7.3-7.45 (m, 2H),
7.15-7.3 (m, 1H), 4.74 (d, J=5.1Hz, 2H), 4.09 (d, J=17.4Hz, 1H),
3.70 (d, J=17.4Hz, 1H), 2.49 (s, 3H)。
18 δ8.53 (d, J=5.1Hz, 1H), 7.65-7.8 (m, 4H), 7.53 (s, 3H),
7.33 (d, J=8.1Hz, 1H), 7.15-7.3 (m, 2H), 4.75 (d, J=4.8Hz, 2H),
4.08 (d, J=17.1Hz, 1H), 3.70 (d, J=17.1Hz, 1H), 2.51 (s, 3H)。
19 δ8.53 (d, J=4.8Hz, 1H), 7.65-7.8 (m, 3H), 7.53 (bs, 3H),
7.34 (d, J=8.1Hz, 1H), 7.15-7.3 (m, 2H), 4.75 (d, J=4.8Hz, 2H),
4.09 (d, J=17.4Hz, 1H), 3.69 (d, J=17.4Hz, 1H), 2.51 (s, 3H)。
21 δ8.48 (d, J=9.9Hz, 1H), 7.7-7.85 (m, 1H), 7.5-7.65 (m, 5H),
4.08 (d, J=17.4Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.68 (d, J=17.4Hz, 1H),
2.53 (s, 3H)。
23 δ8.49 (d, J=12.9Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.70 (s, 1H),
7.55-7.65 (m, 3H), 4.10 (d, J=17.4Hz, 1H), 3.90 and 3.80 (s, 3H),
3.73 (d, J=17.4Hz, 1H), 2.54 (s, 3H)。
28 δ9.20 (bs, 1H), 8.09 (d, J=8.4Hz, 1H), 7.4-7.6 (m, 5H), 5.58 (bs, 1H),
4.10 (d, J=17.4Hz, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.71 (d, J=17.4Hz, 1H),
2.65 (s, 3H)。
29 δ8.11 (d, J=8.1Hz, 1H), 7.77 (d, J=5.4Hz, 2H), 7.52 (d, J=8.1Hz, 1H),
7.49 (s, 1H), 4.10 (d, J=17.1Hz, 1H), 3.93 (s, 3H),
3.70 (d, J=17.1Hz, 1H), 2.65 (s, 3H)。
30 δ8.11 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.69 (s, 1H),
7.52 (d, J=8.1Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 4.16 (d, J=17.4Hz, 1H), 3.93 (s, 3H),
3.73 (d, J=17.4Hz, 1H), 2.65 (s, 3H)。
31 δ8.11 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.82 (s, 1H),
7.53 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.50 (s, 1H), 4.15 (d, J=17.1Hz, 1H), 3.93 (s, 3H),
3.73 (d, J=17.1Hz, 1H), 2.66 (s, 3H)。
32 (CDCl, MeSi, 700MHz)δ9.30 (bs, 1H), 8.08 (d, J=8.4Hz, 1H),
7.5-7.6 (m, 3H), 7.49 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 5.60 (bs, 1H),
4.42 (q, J=7.2Hz, 2H), 4.13 (d, J=17.4Hz, 1H), 3.74 (d, J=17.4Hz, 1H),
2.64 (s, 3H), 1.35 (t, J=7.2Hz, 3H)。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
本発明の有害生物防除剤組成物における第1の有効成分である一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物は、その作用機作が従来の有機塩素系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤及びピレスロイド系殺虫剤などの薬剤とは異なるものであり、既存の殺虫剤に対して抵抗性の発達した害虫に対しても有効である。また、一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物は、ある種の害虫に対しては極低薬量で死にいたらしめるとともに残効性も備え、結果的に顕著な防除効果を発揮するものである。しかしながら、いうまでもなくこの一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物のみを単独で用いて、あらゆる分野の全ての病害虫を完全に防除することは困難である。
【0124】
一方、本発明の有害生物防除剤組成物において一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物と共に用いられる、もう一方の有効成分化合物は、殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア化合物として公知のものであり、下記の第3表に具体的な化合物名を例示する。これらの化合物には殺虫・殺菌スペクトラムが狭い、残効性が短いといった課題を抱えているものがあると同時に、近年、抵抗性害虫或いは耐性菌の出現による防除効果の著しい低下といった問題が指摘されているものもあり、満足のいく防除効果を得るために薬剤の散布薬量や散布回数が増加する傾向にあることから、人畜あるいは水生生物に対する危険性の増加など、環境安全性の面からも改善が求められているものもある。
第3表
―――――――――――――――――――
No. 化合物名(一般名)
―――――――――――――――――――
a スルフォキサフロル
b スピネトラム
―――――――――――――――――――
このような状況下、本発明者らは優れた病害虫防除活性を示し、且つ哺乳動物、魚類及び天敵・益虫等の非標的生物に対する悪影響の少ない有害生物防除方法を開発することを目標に鋭意研究を続けた結果、一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物又はその塩と、公知の殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア活性を有する化合物とを含有する組成物を用いることで、極めて有効に各種有害生物を防除することが可能となることを見いだし、本発明を完成した。
【0125】
本発明組成物及び本発明方法の特徴は、第1に、各薬剤の単独での施用の場合に比べ、その殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア効力が明らかに増強されるとともに、速効的な殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア効果が付与されることである。第2に、既存の殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア剤に観られない広い殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリアスペクトラムや、長い残効性が誘導されることである。第3に、各薬剤を単独で使用した場合に比べ、投下薬量を低下させうることである。
【0126】
即ち、本発明組成物及び本発明方法は、相乗的殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア効果を奏するものである。この相乗的殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア効果は、各単剤の有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア効果からは予測し得ぬものであり、本発明組成物及び本発明方法の有用性は各種病害虫に対して各化合物を単独で使用するよりも、より確実な防除効果を発揮し得る点にあるといえる。
【0127】
そのような相乗的病害虫防除効果を奏する一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物と公知の殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア活性を有する化合物との組み合わせの例を以下に挙げる。以下の表記において、例えば「1+a」は第1表のNo.1の化合物と第3表のNo.aのアメトクトラジンの組み合わせを表している。
【0128】
有効成分の組み合わせの例:1+a,1+b,2+a,2+b,3+a,3+b,4+a,4+b,5+a,5+b,6+a,6+b,7+a,7+b,8+a,8+b,9+a,9+b,10+a,10+b,11+a,11+b,12+a,12+b,13+a,13+b,14+a,14+b,15+a,15+b,16+a,16+b,17+a,17+b,18+a,18+b,19+a,19+b,20+a,20+b,21+a,21+b,22+a,22+b,23+a,23+b,24+a,24+b,25+a,25+b,26+a,26+b,27+a,27+b,28+a,28+b,29+a,29+b,30+a,30+b,31+a,31+b,32+a,32+b,33+a,33+b,34+a,34+b,35+a,35+b,36+a,36+b。
【0129】
本発明組成物及び本発明方法における一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物と、化合物群Aより選ばれる公知化合物との好適な混合割合は、一般式(1)で表される化合物の1重量部に対して、化合物群Aから選ばれる化合物は通常0.001〜1000重量部、好ましくは0.01〜100重量部、より好ましくは0.1〜10重量部である。
【0130】
本発明組成物及び本発明方法における有効成分化合物の好ましい処理量は、防除すべき対象病害虫の種類などにより左右されるが、通常は一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物が0.1〜1000ga.i./ha、化合物群Aから選ばれる公知化合物が0.1〜1000ga.i./haであり、好ましくは一般式(1)で表される化合物が1〜300ga.i./haであり、化合物群Aから選ばれる化合物が1〜300ga.i./haである。
【0131】
本発明組成物は、農園芸作物及び樹木などを加害するいわゆる農業害虫・農業病害、家畜・家禽類に寄生するいわゆる家畜害虫、家屋等の人間の生活環境で様々な悪影響を与えるいわゆる衛生害虫、倉庫に貯蔵された穀物等を加害するいわゆる貯穀害虫、及び同様の場面で発生、加害するダニ類、甲殻類、軟体動物、線虫類の何れの有害生物防除にも有効に適用できる。本発明組成物を用いて防除しうる昆虫類、ダニ類、甲殻類、軟体動物、線虫類及び病害には、具体的に、例えば、下記に示すものが挙げられるが、本発明組成物の対象病害虫はこれらのみに限定されるものではない。
【0132】
具体的な害虫としては、例えば、タバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)、インゲンマメゾウムシ(Acanthoscelides obtectus)、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、ブドウトラカミキリ(Xylotrechus pyrrhoderus)、ツヤハダゴマダラカミキリ(Anoplophora glabripennis)、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca)、マツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus)、キボシカミキリ(Psacothea hilaris)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、マスタードリーフビートル(Phaedon cochleariae)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、マダラカサハラハムシ(Demotina fasciculata)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、テンサイトビハムシ(Chaetocnema concinna)、ノーザンコーンルートワーム(Diabrotica barberi)、ジュウイチホシウリハムシ(Diabrotica undecimpunctata)、ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、ナスナガスネトビハムシ(Psylliodes angusticollis)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、オオニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctomaculata)、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)、ヒメヒラタケシキスイ(Epuraea domina)、ポーレンビートル(Meligethes aeneus)、モモチョッキリゾウムシ(Rhynchites heros)、アリモドキゾウムシ(Cylas formicarius)、イモゾウムシ(Euscepes postfasciatus)、ワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)、シロヘリクチブトゾウムシ(Graphognatus leucoloma)、キンケクチブトゾウムシ(Otiorhynchus sulcatus)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、グラナリアコクゾウ(Sitophilus granarius)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、シバオサゾウムシ(Sphenophorus venatus vestitus)、イネゾウムシ(Echinocnemus squameus)、イネミズゾウムシ(Lissohoptrus oryzophilus)、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、マルクビクシコメツキ(Melanotus fortnumi)、カンシャクシコメツキ(Melanotus tamsuyensis)、コアオハナムグリ(Gametis jucunda)、ナガチャコガネ(Heptophylla picea)、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)、マメコガネ(Popillia japonica)、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等の鞘翅目(Coleoptera)昆虫、
クリタマバチ(Dryocosmus kuriphilus)、アルゼンチンアリ(Linepithema humile)、グンタイアリ(Eciton burchelli, Eciton schmitti)、クロオオアリ(Camponotus japonicus)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)、ブルドックアント(Myrmecia spp.)、ファイヤーアント類(Solenopsis spp.)、オオスズメバチ(Vespa mandarina)、キイロスズメバチ(Vespa simillima)、チュウレンジハバチ(Arge pagana)、マツノキハバチ(Neodiprion sertifer)、クリハバチ(Apethymus kuri)、セグロカブラハバチ(Athalia infumata)、カブラハバチ(Athalia rosae)等の膜翅目(Hymenoptera)昆虫、
ヒメボクトウ(Cossus insularis)、コドリンガ(Cydia pomonella)、スモモヒメシンクイ(Grapholita dimorpha)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella)、マメヒメサヤムシガ(Matsumuraeses phaseoli)、グレープベリーモス(Endopiza viteana)、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、リンゴモンハマキ(Archips breviplicanus)、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、チャハマキ(Homona magnanima)、トビハマキ(Pandemis heparana)、マツカレハ(Dendrolimus spectabilis)、ツガカレハ(Dendrolimus superans)、タケカレハ(Euthrix albomaculata)、ヨシカレハ(Euthrix potatoria)、カレハガ(Gastropacha orientalis)、クヌギカレハ(Kunugia undans)、ヤマダカレハ(Kunugia yamadai)、トマトホーンワーム(Manduca quinquemaculata)、タバコスズメガ(Manduca sexta)、ヨモギエダシャク(Ascotis selenaria)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、クワゴマダラヒトリ(Lemyra imparilis)、ヤネホソバ(Eilema fuscodorsalis)、ツマキホソバ(Eilema laevis)、ドクガ(Artaxa subflava)、キドクガ(Euproctis piperita)、チャドクガ(Euproctis pseudoconspersa)、モンシロドクガ(Sphrageidus similis)、マイマイガ(Lymantria dispar)、ヒメシロモンドクガ(Orgyia thyellina)、フタオビコヤガ(Naranga aenescens)、アケビコノハ(Adris tyrannus)、ナカジロシタバ(Aedia leucomelas)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、スジキリヨトウ(Spodoptera depravata)、サザンアーミーワーム(Spodoptera eridania)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、フォールアーミーワーム(Spodoptera frugiperda)、コットンリーフワーム(Spodoptera littoralis)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、タバコガ(Helicoverpa assulta)、タバコバッドワーム(Heliothis virescens)、アメリカタバコガ(Helicoverpa zea)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、タマナギンウワバ(Autographa nigrisigna)、ミツモンキンウワバ(Ctenoplusia agnata)、ソイビーンルーパー(Pseudoplusia includens)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、イチモンジセセリ(Parnara guttata)、オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)、コスカシバ(Synanthedon hector)、クビアカスカシバ(Toleria romanovi)、イラガ(Monema flavescens)、アオイラガ(Parasa consocia)、ヒロヘリアオイラガ(Parasa lepida)、クロシタアオイラガ(Parasa siniea)、タケノホソクロバ(Artona martini)、リンゴハマキクロバ(Illiberis pruni)、ウメスカシクロバ(Illiberis rotundata)、モモシンクイガ(Carposina sasakii)、イモキバガ(Helcystogramma triannulella)、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、カキノヘタムシガ(Stathmopoda masinissa)、ナシチビガ(Bucculatrix pyrivorella)、チャノホソガ(Caloptilia theivora)、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、シバツトガ(Parapediasia teterrella)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、モモノゴマダラノメイガ(Conogethes punctiferalis)、ワタヘリクロノメイガ(Diaphania indica)、クワノメイガ(Glyphodes pyloalis)、アワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinia nubilalis)、アズキノメイガ(Ostrinia scapulalis)、モロコシマダラメイガ(Elasmopalpus lignosellus)、シロイチモジマダラメイガ(Etiella zinckenella)、ネギコガ(Acrolepiopsis sapporensis)、ヤマノイモコガ(Acrolepiopsis suzukiella)、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)、ギンモンハモグリガ(Lyonetia prunifoliella malinella)、コナガ(Plutella xylostella)等の鱗翅目(Lepidoptera)昆虫、
オウトウショウジョウバエ(Drosophila suzukii)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、ナモグリバエ(Chromatomyia horticola)、アブラナハモグリバエ(Liriomyza brassicae)、ナスハモグリバエ(Liriomyza bryoniae)、ネギハモグリバエ(Liriomyza chinensis)、アシグロハモグリバエ(Liriomyza huidobrensis)、トマトハモグリバエ(Liriomyza sativae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、ウリミバエ(Bactrocera cucurbitae)、ミカンコミバエ(Bactrocera dorsalis)、クイーンズランドミバエ(Bactrocera tryoni)、ミカンバエ(Bactrocera tsuneonis)、メキシコミバエ(Anastrepha ludens)、リンゴミバエ(Rhagoletis pomonella)、ツェツェバエ(Glossina morsitans, Glossina palpalis)、ウマシラミバエ(Hippobosca equina)、ヒツジシラミバエ(Melophagus ovinus)、タマネギバエ(Delia antiqua)、タネバエ(Delia platura)、テンサイモグリハナバエ(Pegomya cunicularia)、ヘッドフライ(Hydrotaea irritans)、スウィートフライ(Morellia simplex)、フェイスフライ(Musca autumnalis)、イエバエ(Musca domestica)、ノサシバエ(Haematobia irritans)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、オオクロバエ(Calliphora lata)、ホホアカクロバエ(Calliphora vicina)、オビキンバエ(Chrysomya megacephala)、アメリカオビキンバエ(Cochliomyia hominivorax)、クロキンバエ(Phormia regina)、ルリキンバエ(Protophormia terraenovae)、ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)、ミドリキンバエ(Lucilia illustris)、ヒロズキンバエ(Lucilia sericata)、ボットフライ(Cuterebra spp.)、アトアカウマバエ(Gasterophilus haemorrhoidalis)、ウマバエ(Gasterophilus intestinalis)、アカウマバエ(Gasterophilus nasalis)、ウシヒフバエ(Hypoderma bovis)、キスジウシバエ(Hypoderma lineatum)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、センチニクバエ(Sarcophaga peregrina)、メクラアブ(Chrysops suavis)、ウシアブ(Tabanus trigonus)、ダイズサヤタマバエ(Asphondylia yushimai)、ヘシアンバエ(Mayetiola destructor)、ムギアカタマバエ(Sitodiplosis mosellana)、ニワトリヌカカ(Culicoides arakawae)、トクナガクロヌカカ(Leptoconops nipponensis)、キアシオオブユ(Prosimulium yezoensis)、ブラックフライ(Simulium ochraceum)、ガンビエハマダラカ(Anopheles gambiae)、シナハマダラカ(Anopheles hyrcanus sinesis)、オオツルハマダラカ(Anopheles lesteri)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、チカイエカ(Culex pipiens molestus)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)、オオチョウバエ(Telmatoscopus albipunctatus)等の双翅目(Diptera)昆虫、
イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)、ニワトリフトノミ(Echidnophaga gallinacea)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)等の隠翅目(Siphonaptera)昆虫、
ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、クロトンアザミウマ(Heliothrips haemorrhoidalis)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、カキクダアザミウマ(Ponticulothrips diospyrosi)等の総翅目(Thysanoptera)昆虫、
フタテンオオヨコバイ(Epiacanthus stramineus)、ミドリナガヨコバイ(Balclutha saltuella)、フタテンヨコバイ(Macrosteles fascifrons)、ヒメフタテンヨコバイ(Macrosteles striifrons)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、フタテンヒメヨコバイ(Arboridia apicalis)、ポテトリーフホッパー(Empoasca fabae)、カキノヒメヨコバイ(Empoasca nipponica)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)、マメノミドリヒメヨコバイ(Empoasca sakaii)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatella)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、トコジラミ(Cimex lectularius)、ツマグロアオカスミカメ(Apolygus spinolae)、サビイロカスミカメ(Lygus lineolaris)、ナガムギカスミカメ(Stenodema sibiricum)、アカスジカスミカメ(Stenotus rubrovittatus)、イネホソミドリカスミカメ(Trigonotylus caelestialium)、クロトビカスミカメ(Halticus insularis)、ワタノミハムシ(Pseudatomoscelis seriatus)、ベネズエラサシガメ(Rhodnius prolixus)、メキシコサシガメ(Triatoma dimidiata)、ブラジルサシガメ(Triatoma infestans)、ツツジグンバイ(Stephanitis pyrioides)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)、ホソハリカメムシ(Cletus punctiger)、ミナミトゲヘリカメムシ(Paradasynus spinosus)、アカヒメヘリカメムシ(Rhopalus maculatus)、アメリカコバネナガカメムシ(Blissus leucopterus)、カンシャコバネナガカメムシ(Cavelerius saccharivorus)、コバネヒョウタンナガカメムシ(Togo hemipterus)、ブチヒゲカメムシ(Dolycoris baccarum)、ナガメ(Eurydema rugosa)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris aeneus)、オオトゲシラホシカメムシ(Eysarcoris lewisi)、シラホシカメムシ(Eysarcoris ventralis)、ツヤアオカメムシ(Glaucias subpunctatus)、クサギカメムシ(Halyomorpha halys)、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、イチモンジカメムシ(Piezodorus hybneri)、チャバネアオカメムシ(Plautia crossota)、イネクロカメムシ(Scotinophora lurida)、アカホシカメムシ(Dysdercus cingulatus)、ミカントゲコナジラミ(Aleurocanthus spiniferus)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、ミカンコナジラミ(Dialeurodes citri)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、エンドウヒゲナガアブラムシ(Acyrthosiphon pisum)、マメアブラムシ(Aphis craccivora)、マメクロアブラムシ(Aphis fabae)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis spiraecola)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthum solani)、ムギワラギクオマルアブラムシ(Brachycaudus helichrysi)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus pruni)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、チューリップヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、レタスヒゲナガアブラムシ(Nasonovia ribisnigri)、ネギアブラムシ(Neotoxoptera formosana)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、オカボノアカアブラムシ(Rhopalosiphum rufiabdominalis)、ムギヒゲナガアブラムシ(Sitobion akebiae)、コミカンアブラムシ(Toxoptera aurantii)、ミカンクロアブラムシ(Toxoptera citricida)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)、ツノロウムシ(Ceroplastes ceriferus)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、ナシマルカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、チャコノハカイガラムシ(Fiorinia theae)、チャノマルカイガラムシ(Pseudaonidia paeoniae)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagona)、ウメシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis prunicola)、マサキナガカイガラムシ(Unaspis euonymi)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)、オオワラジカイガラムシ(Drosicha corpulenta)、イセリアカイガラムシ(Icerya purchasi)、ナスコナカイガラムシ(Phenacoccus solani)、ミカンコナカイガラムシ(Planococcus citri)、フジコナカイガラムシ(Planococcus kuraunhiae)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、ブドウネアブラムシ(Viteus vitifolii)、ミカンキジラミ(Diaphorina citri)、ナシキジラミ(Psylla pyrisuga)等の半翅目(Hemiptera)昆虫、
ニワトリツノハジラミ(Menacanthus cornutus)、ウスイロニワトリハジラミ(Menacanthus pallidulus)、ニワトリオオハジラミ(Menacanthus stramineus)、ニワトリハジラミ(Menopon gallinae)、ハバビロナガハジラミ(Cuclotogaster heterographa)、カクアゴハジラミ(Goniodes dissmilis)、ヒメニワトリハジラミ(Goniodes gallinae)、マルハジラミ(Goniodes gigas)、ニワトリナガハジラミ(Lipeurus caponis)、ウシハジラミ(Damalinia bovis)、ネコハジラミ(Felicola subrostrata)、イヌハジラミ(Trichodectes canis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus、Haematopinus quadripertusus)、ブタジラミ(Haematopinus suis)、スイギュウジラミ(Haematopinus tuberculatus)、イヌジラミ(Linognathus setosus)、ウシホソジラミ(Linognathus vituri)、ケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)、ハツカネズミジラミ(Polyplax serratus)、ケジラミ(Pthirus pubis)等の咀顎目(Psocodea)昆虫、
サバクトビバッタ(Schistocerca gregaria)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、ハネナガイナゴ(Oxya japonica)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、エンマコオロギ(Teleogryllus emma)、ケラ(Gryllotalpa orientalis)等の直翅目(Orthoptera)昆虫、
チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)等の網翅目(Blattaria)昆虫、
ダイコクシロアリ(Cryptotermes domesticus)、アメリカカンザイシロアリ(Incisitermes minor)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)、ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、タイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)等の等翅目(Isoptera)昆虫、
トゲナシシロトビムシ(Onychiurus folsomi)、シベリアシロトビムシ(Onychiurus sibiricus)、キボシマルトビムシ(Bourletiella hortensis)等の粘管目(Collembola)昆虫、
オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)、ワラジムシ(Porcellio scaber)等の等脚目(Isopoda)甲殻類、
ムギコナダニ(Aleuroglyphus ovatus)、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)、ホウレンソウケナガコナダニ(Tyrophagus similis)、ロビンネダニ(Rhizoglyphus robini)、ニワトリウモウダニ(Megninia cubitalis)、ウシショクヒヒゼンダニ(Chorioptes bovis)、イヌミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)、ウシキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes communis)、ウサギキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes cuniculi)、ヒツジキュウセンヒゼンダニ(Psoroptes ovis)、センコウヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、ネコショウセンコウヒゼンダニ(Notoedres cati)、ヒシガタウモウダニ(Pterolichus obtusus)等のコナダニ亜目(Astigmata)ダニ類、
ネコツメダニ(Cheyletiella blakei)、ウサギツメダニ(Cheyletiella parasitovorax)、イヌツメダニ(Cheyletiella yasguri)、イヌニキビダニ(Demodex canis)、ネコニキビダニ(Demodex cati)、ニキビダニ(Demodex folliculorum)、チューリップサビダニ(Aceria tulipae)、ニセナシサビダニ(Eriophyes chibaensis)、チャノナガサビダニ(Acaphylla theavagrans)、トマトサビダニ(Aculops lycopersici)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)、シトラスラストマイト(Phyllocoptruta oleivora)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)、シクラメンホコリダニ(Phytonemus pallidus)、スジブトホコリダニ(Tarsonemus bilobatus)、イネハダニ(Oligonychus shinkajii)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、クワオオハダニ(Panonychus mori)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)、ハクサイダニ(Penthaleus erythrocephalus)、ムギダニ(Penthaleus major)、ナンヨウツツガムシ(Eutrombicula wichmanni)、ミヤガワタマツツガムシ(Helenicula miyagawai)、アカツツガムシ(Leptotrombidium akamushi)、フトゲツツガムシ(Leptotrombidium pallida)、タテツツガムシ(Leptotrombidium scutellare)等のケダニ亜目(Prostigmata)ダニ類、
イングリッシュファウルティック(Argas persicus)、カズキダニ(Ornithodoros moubata)、ローン・スターマダニ(Amblyomma americanum)、メキシコ湾岸マダニ(Amblyomma maculatum)、ツリガネチマダニ(Haemaphysalis campanulata)、キチマダニ(Haemaphysalis flava)、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、オオトゲチマダニ(Haemaphysalis megaspinosa)、オウシマダニ(Boophilus microplus)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、西部クロアシダニ(Ixodes pacifcus)、シュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)、ヒツジダニ(Ixodes ricinus)、クロアシダニ(Ixodes scapularis)、ロッキー山脈森林マダニ(Dermacentor andersoni)、西海岸マダニ(Dermacentor occidentalis)、アミメカクマダニ(Dermacentor reticulatus)、アメリカンドッグティック(Dermacentor variabilis)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)等のマダニ亜目(Metastigmata)ダニ類、
ワクモ(Dermanyssus gallinae)、イエダニ(Ornithonyssus bacoti)、トリサシダニ(Ornithonyssus sylviarum)、ハニービーマイト(Varroa destructor)、ミツバチヘギイタダニ(Varroa jacobsoni)等のトゲダニ亜目(Mesostigmata)ダニ類、
スクミリンゴガイ(Pomacea canaliculata)、アフリカマイマイ(Achatina fulica)、チャコウラナメクジ(Limax marginatus)、ナメクジ(Meghimatium bilineatum)、ウスカワマイマイ(Acusta despecta sieboldiana)、ミスジマイマイ(Euhadra peliomphala)等の腹足類、
有環毛細線虫(Capillaria annulata)、捻転毛細線虫(Capillaria contorta)、肝毛細線虫(Capillaria hepatica)、穿通毛細線虫(Capillaria perforans)、フィリピン毛細線虫(Capillaria philippiensis)、豚毛細線虫(Capillaria suis)、旋毛虫(Trichinella spiralis)、牛鞭虫(Trichuris discolor)、羊鞭虫(Trichuris ovis)、豚鞭虫(Trichuris suis)、鞭虫(Trichuris trichiura)、犬鞭虫(Trichuris vulpis)等の鞭虫目(Trichocephalida)線虫、
乳頭糞線虫(Strongyloides papillosus)、猫糞線虫(Strongyloides planiceps)、豚糞線虫(Strongyloides ransomi)、糞線虫(Strongyloides stercoralis)、ミクロネマ属(Micronema)等の桿線虫目(Rhabditida)線虫、
ブラジル鉤虫(Ancylostoma braziliense)、犬鉤虫(Ancylostoma caninum)、ズビニ鉤虫(Ancylostoma duodenale)、猫鉤虫(Ancylostoma longespiculatum)、牛鉤虫(Bunostomum phlebotomum)、羊鉤虫(Bunostomum trigonocephalum)、アメリカ鉤虫(Necator americanus)、狭頭鉤虫(Uncinaria atenocephala)、広東住血線虫(Angiostrongylus cantonensis)、住血線虫(Angiostrongylus vasorum)、肺毛細線虫(Crenosoma aerophila)、キツネ肺虫(Crenosoma vulpis)、犬肺虫(Filaroides hirthi)、豚肺虫(Metastrongylus apri)、プロトストロンギラス属(Protostrongylus)、スクリジャビン開嘴虫(Syngamus skrjabinomorpha)、鶏開嘴虫(Syngamus trachea)、細頸毛円虫(Nematodirus filicollis)、大口腸線虫(Chabertia ovina)、腸結節虫(Oesophagostomum brevicaudatum, O. georgianum, O. maplestonei, O. quadrispinulatum)、コロンビア腸結節虫(Oesophagostomum columbianum)、豚腸結節虫(Oesophagostomum dentatum)、牛腸結節虫(Oesophagostomum radiatum)、山羊腸結節虫(Oesophagostomum venulosum)、豚腎虫(Stephanurus dentatus)、シアトストーマム属(Cyathostomum)、シリコシクラス属(Cylicocyclus)、シリコドントフォラス属(Cylicodontophorus)、シリコステファナス属(Cylicostephanus)、ロバ円虫(Strongylus asini)、無歯円虫(Strongylus edentatus)、馬円虫(Strongylus equinus)、普通円虫(Strongylus vulgaris)、クーペリア(Cooperia oncophora)、糸状肺虫(Dictyocaulus filaria)、牛肺虫(Dictyocaulus viviparus)、捻転胃虫(Haemonchus contortus)、牛捻転胃虫(Mecistocirrus digitatus)、オステルターグ胃虫(Ostertagia ostertagi)、紅色毛様線虫(Hyostrongylus rubidus)、皺胃毛様線虫(Trichostrongylus axei)、蛇状毛様線虫(Trichostrongylus colubriformis)、東洋毛様線虫(Trichostrongylus orientalis)等の円虫目(Strongylida)線虫、
イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)等の葉線虫目(Aphelenchida)線虫、
ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、ムギシストセンチュウ(Heterodera avenae)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、アレナリアネコブセンチュウ(Meloidogyne arenaria)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、ジャワネコブセンチュウ(Meloidogyne javanica)、ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、チャネグサレセンチュウ(Pratylenchus loosi)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、クルミネグサレセンチュウ(Pratylenchus vulnus)等のハリセンチュウ目(Tylenchida)線虫、
アニサキス属(Anisakis)、シュードテラノーバ属(Pseudoterranova)、鶏回虫(Ascaridia galli)、豚回虫(Ascaris suum)、馬回虫(Parascaris equorum)、犬小回虫(Toxascaris leonina)、犬回虫(Toxocara canis)、猫回虫(Toxocara cati)、牛回虫(Toxocara vitulorum)、鶏盲腸虫(Heterakis gallinarum)、腎虫(Dioctophyma renale)等の回虫目(Ascaridida)線虫、
メジナ虫(Dracunculus medinensis)等のカマラヌス目(Camallanida)線虫、
蟯虫(Enterobius vermicularis)、馬蟯虫(Oxyuris equi)、ウサギ蟯虫(Passalurus ambiguus)等の蟯虫目(Oxyurida)線虫、
牛パラフィラリア(Parafilaria bovicola)、多乳頭糸状虫(Parafilaria multipapillosa)、沖縄糸状虫(Stephanofilaria okinawaensis)、マレー糸状虫(Brugia malayi)、犬糸状虫(Dirofilaria immitis)、ロア糸状虫(Loa loa)、頸部糸状虫(Onchocerca cervicalis)、ギブソン糸状虫(Onchocerca gibsoni)、咽頭糸状虫(Onchocerca gutturosa)、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)、バンクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)、指状糸状虫(Setaria digitata)、馬糸状虫(Setaria equina)、唇乳頭糸状虫(Setaria labiatopapillosa)、マーシャル糸状虫(Setaria marshalli)、大口馬胃虫(Draschia megastoma)、小口胃虫(Habronema majus)、蠅馬胃虫(Habronema muscae)、ドロレス顎口虫(Gnathostoma doloresi)、剛棘顎口虫(Gnathostoma hispidum)、日本顎口虫(Gnathostoma nipponicum)、有棘顎口虫(Gnathostoma spinigerum)、犬胃虫(Physaloptera canis)、猫胃虫(Physaloptera felidis, P. praeputialis)、ラーラ胃虫(Physaloptera rara)、類円豚胃虫(Ascarops strongylina)、美麗食道虫(Gongylonema pulchrum)、東洋眼虫(Thelazia callipaeda)、ロデシア眼虫(Thelazia rhodesi)等の旋尾線虫目(Spirurida)線虫等が挙げられ、
一方、具体的な病害としては、例えば、イネのいもち病(Pyricularia oryzae)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、ムギ類のうどんこ病(Erysiphe graminis f.sp.hordei, f.sp.tritici)、斑葉病(Pyrenophoragraminea)、網斑病(Pyrenophora teres)、赤かび病(Gibberella zeae)、さび病(Puccinia striiformis, P.graminis, P.recondita, P.hordei)、雪腐病(Tipula sp., Micronectriella nivais)、裸黒穂病(Ustilago tritici, U.nuda)、アイスポット(Pseudocercosporella herpotrichoides)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、カンキツの黒点病(Diaporthe citri)、そうか病(Elsinoe fawcetti)、果実腐敗病(Penicillium digitalum, P.italicum)、リンゴのモニリア病(Selerotinia mali)、腐らん病(Valsa mali)、うどんこ病(Podosphaera lcucotricha)、斑点落葉病(Alternaria mali)、黒星病(Venturia inaequalis)、ナシの黒星病(Venturia nashicola)、黒斑病(Alternaria kikuchiana)、赤星病(Gymnosporangium haracanum)、モモの灰星病(Sclerolinia cinerea)、黒星病(Cleadosporium carpophilum)、フォモプシス腐敗病(Phomopsis sp.)、ブドウのべと病(Plasmopara viticola)、黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Glomerella cingulata)、うどんこ病(Uncinula necator)、さび病(Phakopsora ampelopsidis)、カキの炭そ病(Gloeosporium kakj)、落葉病(Cercospora kakj,Mycosphaerella nawae)、ウリ類のべと病(Pseudoperenospora cubensis)、炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、つる枯病(Mycosphaerella melonis)、トマトの疫病(Phytophthora infestans)、輪紋病(Alternaria solani)、葉かび病(Cladosporium fulvum)、ナスの褐紋病(Phomopsis vexans)、うどんこ病(Erysiphe cichoracoarum)、アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria japonica)、白斑病(Cercosporella brassicae)、ネギのさび病(Puccinia allii)、ダイズの紫斑病(Cercospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycines)、黒点病(Diaporthe phaseololum)、インゲンの炭そ病(Colletotrichum lindemuthianum)、ラッカセイの黒渋病(Mycosphaerella personatum)、褐斑病(Cercospora arachidicola)、エンドウのうどんこ病(Erysiphe pisi)、ジャガイモの夏疫病(Alternaria solani)、イチゴのうどんこ病(Sphaerotheca humuli)、チャの網もち病(Exobasidium reticulatum)、白星病(Elsinoe leucospila)、タバコの赤星病(Alternaria lingipes)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭そ病(Colletotrichum tabacum)、テンサイの褐斑病(Cercospora beticola)、バラの黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa)、キクの褐斑病(Septoria chrysanthemiindici)、白さび病(Puccinia horiana)、種々の作物の灰色かび病(Botrytis cinerea)および種々の作物の菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)等が挙げられる。
【0133】
すなわち、本発明組成物及び本発明方法は、有機燐系化合物、カーバメート系化合物又はピレスロイド系化合物等の既存の殺虫剤に対して抵抗性の発達した有害生物に対しても極めて有効であり、鞘翅目(コウチュウ目)、膜翅目(ハチ目)、鱗翅目(チョウ目)、双翅目(ハエ目)、隠翅目(ノミ目)、総翅目(アザミウマ目)、半翅目(カメムシ目及びヨコバイ目)、咀顎目(ハジラミ目及びシラミ目)、直翅目(バッタ目)、網翅目(ゴキブリ目)、等翅目(シロアリ目)、粘管目(トビムシ目)等の昆虫類、等脚目(ワラジムシ目)等の甲殻類、コナダニ亜目(コナダニ科、ウモウダニ科、キュウセンダニ科、ヒゼンダニ科)、ケダニ亜目(ツメダニ科、ニキビダニ科、フシダニ科、ホコリダニ科、ハダニ科、ミドリハシリダニ科、ツツガムシ科)、マダニ亜目(ヒメダニ科、マダニ科)、トゲダニ亜目(ワクモ科、オオサシダニ科、ヘギイタダニ科)等のダニ類、腹足類及び鞭虫目、桿線虫目、円虫目、葉線虫目、ハリセンチュウ目、回虫目、カマラヌス目、蟯虫目、旋尾線虫目等の線虫類等に属する有害生物を低濃度で有効に防除することが出来る。一方、本発明組成物及び本発明方法は、ホ乳類、魚類、甲殻類及び益虫(ミツバチ、マルハナバチ等の有用昆虫やツヤコバチ、アブラバチ、ヤドリバエ、ヒメハナカメムシ、カブリダニ等の天敵)に対して極めて悪影響の少ない有用な特長を有している。
【0134】
一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物と前記の第3表に示した化合物とを組み合わせた場合に、本発明組成物及び本発明方法は、特にダニ類、半翅目昆虫に対して優れた相乗効果を奏するが、ダニ類の中でもミカンハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニなどのハダニ類、半翅目昆虫の中でもアブラムシ類、コナジラミ類に対し、より優れた相乗効果を発揮する。
【0135】
本発明組成物は、一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物又はその塩より選ばれる1種又は2種以上と、化合物群Aより選ばれる1種又は2種以上を混合物としてそのまま使用することもできるが、通常適当な固体担体又は液体担体と混合し、更に所望により界面活性剤、浸透剤、展着剤、増粘剤、凍結防止剤、結合剤、固結防止剤、崩壊剤、消泡剤、防腐剤および分解防止剤等を添加して、液剤(soluble concentrate)、乳剤(emulsifiable concentrate)、水和剤(wettable powder)、水溶剤(water soluble powder)、顆粒水和剤(water dispersible granule)、顆粒水溶剤(water soluble granule)、懸濁剤(suspension concentrate)、乳濁剤(concentrated emulsion)、サスポエマルジョン(suspoemulsion)、マイクロエマルジョン(microemulsion)、粉剤(dustable powder)、粒剤(granule)、錠剤(tablet)および乳化性ゲル剤(emulsifiable gel)等任意の剤型の製剤にて実用に供することができる。また、省力化および安全性向上の観点から、上記任意の剤型の製剤を、水溶性カプセルおよび水溶性フィルムの袋等の水溶性包装体に封入して供することもできる。
【0136】
固体担体としては、例えば石英、方解石、海泡石、ドロマイト、チョーク、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、ハロサイト、メタハロサイト、木節粘土、蛙目粘土、陶石、ジークライト、アロフェン、シラス、きら、タルク、ベントナイト、活性白土、酸性白土、軽石、アタパルジャイト、ゼオライトおよび珪藻土等の天然鉱物質、例えば焼成クレー、パーライト、シラスバルーン、バーミキュライト、アタパルガスクレーおよび焼成珪藻土等の天然鉱物質の焼成品、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムおよび塩化カリウム等の無機塩類、例えばブドウ糖、果糖、しょ糖および乳糖などの糖類、例えば澱粉、粉末セルロースおよびデキストリン等の多糖類、例えば尿素、尿素誘導体、安息香酸および安息香酸の塩等の有機物、例えば木粉、コルク粉、トウモロコシ穂軸、クルミ殻およびタバコ茎等の植物類、フライアッシュ、ホワイトカーボン(例えば、含水合成シリカ、無水合成シリカおよび含水合成シリケート等)ならびに肥料等が挙げられる。
【0137】
液体担体としては、例えばキシレン、アルキル(CまたはC10等)ベンゼン、フェニルキシリルエタンおよびアルキル(CまたはC等)ナフタレン等の芳香族炭化水素類、マシン油、ノルマルパラフィン、イソパラフィンおよびナフテン等の脂肪族炭化水素類、ケロシン等の芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素の混合物、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、フェノキシエタノールおよびベンジルアルコール等のアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール等の多価アルコール、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルおよびプロピレングリコールモノフェニルエーテル等のエーテル、アセトフェノン、シクロヘキサノンおよびγ−ブチロラクトン等のケトン、脂肪酸メチルエステル、コハク酸ジアルキルエステル、グルタミン酸ジアルキルエステル、アジピン酸ジアルキルエステルおよびフタル酸ジアルキルエステル等のエステル、N−アルキル(C、CまたはC12等)ピロリドン等の酸アミド、大豆油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油、綿実油およびヒマシ油等の油脂、ジメチルスルホキシドならびに水が挙げられる。
【0138】
これら固体および液体担体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0139】
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル(モノまたはジ)フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸(モノまたはジ)エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物およびアルキルグリコシド等のノニオン性界面活性剤、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸または燐酸エステル塩、ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキルフェニルエーテル硫酸または燐酸エステル塩、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル硫酸または燐酸エステル塩、ポリカルボン酸塩(例えば、ポリアクリル酸塩、ポリマレイン酸塩およびマレイン酸とオレフィンとの共重合物等)およびポリスチレンスルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩およびアルキル4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤、アミノ酸型およびベタイン型等の両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤ならびにフッ素系界面活性剤が挙げられる。
【0140】
これら界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、本発明組成物の製剤100重量部に対し、通常0.05〜20重量部の範囲が望ましい。また、これら界面活性剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0141】
本発明組成物の施用薬量は適用場面、施用時期、施用方法、栽培作物等により差異は有るが、一般には有効成分量としてヘクタール(ha)当たり0.005〜50kg程度が適当である。
【0142】
次に本発明組成物を用いる場合の製剤の配合例を示す。但し本発明の配合例は、これらのみに限定されるものではない。なお、以下の配合例において「部」は重量部を意味し、「有効成分化合物」は式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩と、化合物群Aより選ばれる公知化合物の総称である。
【0143】
〔水和剤〕
有効成分化合物 0.1〜80部
固体担体 5〜98.9部
界面活性剤 1〜10部
その他 0〜5部
その他として、例えば固結防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0144】
〔乳 剤〕
有効成分化合物 0.1〜30部
有機溶剤 45〜95部
界面活性剤 4.9〜30部
水 0〜50部
その他 0〜10部
その他として、例えば展着剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0145】
〔懸濁剤〕
有効成分化合物 0.1〜70部
液体担体 15〜98.89部
界面活性剤 1〜12部
その他 0.01〜30部
その他として、例えば凍結防止剤、増粘剤等が挙げられる。
【0146】
〔顆粒水和剤〕
有効成分化合物 0.1〜90部
固体担体 0〜98.9部
界面活性剤 1〜20部
その他 0〜10部
その他として、例えば結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0147】
〔液 剤〕
有効成分化合物 0.01〜70部
液体担体 20〜99.99部
その他 0〜10部
その他として、例えば凍結防止剤、展着剤等が挙げられる。
【0148】
〔粒 剤〕
有効成分化合物 0.01〜80部
固体担体 10〜99.99部
その他 0〜10部
その他として、例えば結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0149】
〔粉 剤〕
有効成分化合物 0.01〜30部
固体担体 65〜99.99部
その他 0〜5部
その他として、例えばドリフト防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0150】
次に、本発明組成物を有効成分とする製剤例をより具体的に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0151】
尚、以下の配合例において、「部」は重量部を意味する。
【0152】
〔配合例1〕水和剤(wettable powder)
化合物No.06 10部
化合物No.a 10部
パイロフィライト 74部
ソルポール5039 4部
(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物:東邦化学工業(株)商品名)
カープレックス#80D 2部
(合成含水珪酸:塩野義製薬(株)商品名)
以上を均一に混合粉砕して水和剤とする。
【0153】
〔配合例2〕乳 剤(emulsifiable concentrate)
化合物No.20 3部
化合物No.a 2部
キシレン 75部
N−メチリピロリドン 15部
ソルポール2680 15部
(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物:東邦化学工業(株)商品名)
以上を均一に混合して乳剤とする。
【0154】
〔配合例3〕乳 剤(emulsifiable concentrate)
化合物No.23 2部
化合物No.a 2部
DBE 36部
(アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルの混合物:インビスタ(INVISTA)社製商品名)
アジピン酸イソブチル 30部
N−メチルピロリドン 10部
ソプロフォールBSU 14部
(非イオン性界面活性剤:ローディア(Rhodia)社商品名)
ローダカル70BC 6部
(アニオン性界面活性剤:ローディア(Rhodia)社商品名)
以上を均一に混合して乳剤とする。
【0155】
〔配合例4〕乳 剤(emulsifiable concentrate)
化合物No.28 2部
化合物No.a 2部
DBE 11部
(アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチルの混合物:インビスタ(INVISTA)社製商品名)
アジピン酸イソブチル 30部
N−メチルピロリドン 5部
ソプロフォールBSU 14部
(非イオン性界面活性剤:ローディア(Rhodia)社商品名)
ローダカル70BC 6部
(アニオン性界面活性剤:ローディア(Rhodia)社商品名)
プロピレングリコール 10部
水 20部
以上を均一に混合して乳剤とする。
【0156】
〔配合例5〕懸濁剤(suspension concentrate)
化合物No.09 15部
化合物No.a 10部
アグリゾールS−710 10部
(非イオン性界面活性剤:花王(株)商品名)
ルノックス1000C 0.5部
(アニオン性界面活性剤:東邦化学工業(株)商品名)
キサンタンガム 0.2部
水 64.3部
以上を均一に混合した後、湿式粉砕して懸濁剤とする。
【0157】
〔配合例6〕顆粒水和剤(water dispersible granule)
化合物No.14 40部
化合物No.a 35部
ハイテノールNE−15 5部
(アニオン性界面活性剤:第一工業製薬(株)商品名)
バニレックスN 10部
(アニオン性界面活性剤:日本製紙(株)商品名)
カープレックス#80D 10部
(合成含水珪酸:塩野義製薬(株)商品名)
以上を均一に混合粉砕した後、少量の水を加えて攪拌混合し、押出式造粒機で造粒し、乾燥して顆粒水和剤とする。
【0158】
〔配合例7〕粒 剤(granule)
化合物No.16 3部
化合物No.a 2部
ベントナイト 50部
タルク 45部
以上を均一に混合粉砕した後、少量の水を加えて攪拌混合し、押出式造粒機で造粒し、乾燥して粒剤とする。
【0159】
〔配合例8〕粉 剤(dustable powder)
化合物No.32 2部
化合物No.a 1部
カープレックス#80D 0.5部
(合成含水珪酸:塩野義製薬(株)商品名)
カオリナイト 95部
リン酸ジイソプロピル 1.5部
以上を均一に混合粉砕して粉剤とする。
【0160】
使用に際しては、上記の各製剤を水で1〜20000倍に希釈して、有効成分が1ヘクタール(ha)当たり0.005〜50kgになるように散布する。
【実施例】
【0161】
[試験例]
次に、本発明の有用性を明らかにするため、以下の効力試験例において具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0162】
〔試験例1〕 モモアカアブラムシに対する効力試験
前記の第1表に記載された化合物と、前記の第3表に記載された化合物とを、各々10%乳剤(化合物によっては25%水和剤)に製剤し、その製剤を展着剤の入った水で希釈して、所定濃度の薬液を調製した。次に、切り取ったかんらん葉(5mm×5mm程度)をシャーレ内に入れた後、一葉片あたりのモモアカアブラムシ成虫を20頭接種した。こうして準備した供試葉片に所定濃度の薬液を各5ml散布処理し、風乾後に蓋をして25℃の恒温室に収容した。4日後の死虫数を調査し、下記の計算式から死虫率を算出した。尚、試験は2区制で行なった。
【0163】
死虫率(%)=死虫数/供試虫数×100
各薬液濃度に対する死虫率から、コルビー法(Colby S.R.1976,Weeds15,20−22)を用いて、相乗作用を算出した。計算方法は以下の通りである。
【0164】
E=X+Y−XY/100
X:x濃度におけるA剤の観察値(死虫率)
Y:y濃度におけるB剤の観察値(死虫率)
E:A剤とB剤の混合処理時に期待される死虫率
得られた結果が、期待値よりも観察値が大きければ相乗作用、観察値よりも期待値が大きければ拮抗作用、観察値と期待値が同じであれば相加作用と解析される。第4表に相乗作用を示した組み合わせを示す。
第4表
――――――――――――――――――――――――――――――――――
有効成分 濃度(ppm) 死虫率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物No.4 100 43
化合物No.5 100 51
化合物No.6 100 33
化合物No.7 100 24
化合物No.8 100 33
化合物No.9 100 47
化合物No.13 100 51
化合物No.14 100 53
化合物No.15 100 52
化合物No.20 100 46
化合物No.21 100 38
化合物No.25 100 49
化合物No.26 100 34
化合物No.32 100 49
化合物No.33 100 32
化合物No.34 100 33
化合物No.35 100 54
化合物No.36 100 62
化合物a 0.5 57
化合物No.4+化合物a 100+0.5 82
化合物No.5+化合物a 100+0.5 80
化合物No.6+化合物a 100+0.5 76
化合物No.7+化合物a 100+0.5 88
化合物No.8+化合物a 100+0.5 82
化合物No.9+化合物a 100+0.5 100
化合物No.13+化合物a 100+0.5 100
化合物No.14+化合物a 100+0.5 100
化合物No.15+化合物a 100+0.5 100
化合物No.20+化合物a 100+0.5 96
化合物No.21+化合物a 100+0.5 97
化合物No.25+化合物a 100+0.5 89
化合物No.26+化合物a 100+0.5 99
化合物No.32+化合物a 100+0.5 100
化合物No.33+化合物a 100+0.5 87
化合物No.34+化合物a 100+0.5 98
化合物No.35+化合物a 100+0.5 100
化合物No.36+化合物a 100+0.5 100
――――――――――――――――――――――――――――――――――
〔試験例2〕 タバココナジラミ(Bバイオタイプ)に対する効力試験
前記の第1表に記載された化合物と、前記の第3表に記載された化合物とを、各々10%乳剤(化合物によっては25%水和剤)に製剤し、その製剤を展着剤の入った水で希釈して、所定濃度の薬液を調製した。次に、切り取ったインゲン葉(5mm×5mm程度)をシャーレ内に入れた後、一葉片あたりのタバココナジラミ成虫を20頭接種した。こうして準備した供試葉片に所定濃度の薬液を各5ml散布処理し、風乾後に蓋をして25℃の恒温室に収容した。4日後の死虫数を調査し、下記の計算式から死虫率を算出した。尚、試験は2区制で行なった。
【0165】
死虫率(%)=死虫数/供試虫数×100
各薬液濃度に対する死虫率から、コルビー法(Colby S.R.1976,Weeds15,20−22)を用いて、相乗作用を算出した。計算方法は以下の通りである。
【0166】
E=X+Y−XY/100
X:x濃度におけるA剤の観察値(死虫率)
Y:y濃度におけるB剤の観察値(死虫率)
E:A剤とB剤の混合処理時に期待される死虫率
得られた結果が、期待値よりも観察値が大きければ相乗作用、観察値よりも期待値が大きければ拮抗作用、観察値と期待値が同じであれば相加作用と解析される。第5表に相乗作用を示した組み合わせを示す。
第5表
――――――――――――――――――――――――――――――――――
有効成分 濃度(ppm) 死虫率(%)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物No.4 100 35
化合物No.5 100 45
化合物No.6 100 35
化合物No.7 100 30
化合物No.8 100 35
化合物No.9 100 45
化合物No.13 100 25
化合物No.14 100 20
化合物No.15 100 20
化合物No.20 100 35
化合物No.21 100 45
化合物No.25 100 45
化合物No.26 100 40
化合物No.32 100 30
化合物No.33 100 45
化合物No.34 100 20
化合物No.35 100 30
化合物No.36 100 30
化合物a 10 55
化合物No.4+化合物a 100+10 75
化合物No.5+化合物a 100+10 85
化合物No.6+化合物a 100+10 75
化合物No.7+化合物a 100+10 90
化合物No.8+化合物a 100+10 75
化合物No.9+化合物a 100+10 80
化合物No.13+化合物a 100+10 70
化合物No.14+化合物a 100+10 65
化合物No.15+化合物a 100+10 75
化合物No.20+化合物a 100+10 80
化合物No.21+化合物a 100+10 85
化合物No.25+化合物a 100+10 90
化合物No.26+化合物a 100+10 75
化合物No.32+化合物a 100+10 85
化合物No.33+化合物a 100+10 95
化合物No.34+化合物a 100+10 75
化合物No.35+化合物a 100+10 80
化合物No.36+化合物a 100+10 90
――――――――――――――――――――――――――――――――――
【産業上の利用可能性】
【0167】
本発明組成物及び本発明方法は、各種病害虫に対して優れた防除効果を発揮する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1):
【化1】

[式中、Aは、C-X又は窒素原子を表し、
A、A及びAは、各々独立してC-Y又は窒素原子を表し、
Wは、酸素原子又は硫黄原子を表し、
Xは、ハロゲン原子、C〜Cハロアルキル、ハロシクロプロピル、C〜Cハロアルコキシ、-SF又はC〜Cハロアルキルチオを表し、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、-OR又は-S(O)Rを表し、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、メチル、ジフルオロメトキシ、メチルチオ、-NH又はジメチルアミノを表すか、或いは、XはXと一緒になって-CFOCF-、-OCFO-、-CFOCFO-又は-OCFCFO-を形成することにより、X及びXのそれぞれが結合する炭素原子と共に5員環又は6員環を形成してもよいことを表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、Rによって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cアルキニル、トリメチルシリルエチニル、-C(S)NH、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、-N(R)R、フェニル、D-1〜D-3、D-7、D-11又はD-19〜D-22を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子又はメチルを表し、
Rは、C〜Cハロアルキル又はハロシクロプロピルを表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、Rによって任意に置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、Rによって置換された(C〜C)シクロアルキル、E-1〜E-3、E-5、E-6、E-10、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cハロアルキニル、C〜Cアレニル、-C(O)R、-C(R)=NOR10、M-1、-C(R)=NN(R12)R11、-C(O)OR13、E-4、-C(O)SR13、E-7、-C(O)N(R12)R11、E-8、-C(S)OR13、-C(S)SR13、-C(S)N(R12)R11、-C(SR13)=NH、M-4、-C(NH)=NCN、-C(NH)=NOR10、-C(NH)=NNO、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1〜D-3、D-5〜D-10、D-16、D-17、D-23〜D-26、C〜Cアルコキシ又は-N(R15)R14を表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R8aによって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、-C(O)R、-C(O)OR13、-C(O)SR13、-C(O)N(R12)R11、-C(O)C(O)OR13、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシ、C〜Cアルコキシカルボニルオキシ、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルチオ、-NH又はジメチルアミノを表すか、或いは、RはRと一緒になって=C(R3b)R3aを形成するか、或いは、RはRと一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R及びRが結合する窒素原子と共に4〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を1個含んでもよく、且つC〜Cアルキル基、C〜Cハロアルキル基、フェニル基、D-23基又はオキソ基によって任意に置換されていてもよく、
Zは、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、C〜Cハロアルキル、メトキシ、エトキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、-C(O)NH、-C(S)NH又は-SONHを表し、m及びm1が2以上の整数を表すとき、各々のZは互いに同一であっても又は互いに相異なっていてもよく、
R3aは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルケニルオキシ、C〜Cアルキニルオキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ又は-N(R3d)R3cを表し、
R3bは、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキルチオ、C〜Cアルキルカルボニルチオ又は-N(R3f)R3eを表すか、或いは、R3bはR3aと一緒になって-N(R3f)CHCHCH-、-N(R3f)CH=CHS-、-N(R3f)N=CHS-、-N(R3f)N=CHCHS-、-N(R3f)CH=CHCH=N-又は-N(R3f)N=C(R3g)CH=CH-を形成することにより、R3a及びR3bが結合する炭素原子と共に5員環又は6員環を形成してもよいことを表し、
R3cは、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル又はC〜Cアルコキシを表し、
R3dは、水素原子又はC〜Cアルキルを表し、
R3eは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、ジ(C〜Cアルキル)アミノ、ホルミルアミノ、C〜Cアルキルカルボニルアミノ又はC〜Cアルコキシカルボニルアミノを表し、
R3fは、水素原子又はC〜Cアルキルを表し、
R3gは、水素原子、ハロゲン原子又はメチルを表し、
Rは、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はC〜Cハロアルコキシ(C〜C)ハロアルキルを表し、
Rは、-OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ又はC〜Cハロアルキルチオを表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、-CHO、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルチオカルボニル、C〜Cアルコキシチオカルボニル、C〜Cアルキルジチオカルボニル、C〜Cアルキルスルホニル又はC〜Cハロアルキルスルホニルを表し、
Rは、水素原子又はC〜Cアルキルを表し、
Rは、フッ素原子、シアノ、C〜Cシクロアルキル、E-3、E-9、E-11、-OR16、-N(R18)R17、-S(O)R19、-S(O)(R19)=NR20、-C(O)R21、-C(R21)=NOR22、M-1、M-2、-C(O)OR23、-C(O)SR23、-C(O)N(R25)R24、M-3、-C(S)OR23、-C(S)N(R25)R24、M-4、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1、D-2、D-4〜D-26又はトリメチルシリルを表し、
D-1〜D-26は、それぞれ下記の構造式で表される芳香族複素環を表し、
【化2】

E-1〜E-11は、それぞれ下記の構造式で表される飽和複素環を表し、
【化3】

M-1〜M-4は、それぞれ下記の構造式で表される部分飽和複素環を表し、
【化4】

R8aは、シアノ、C〜Cシクロアルキル、-OR16、-S(O)R19、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、-C(O)NH、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cハロアルキルアミノカルボニル、-C(S)NH、フェニル、D-1、D-2、D-8、D-10、D-23又はトリメチルシリルを表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルチオ(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルスルフィニル(C〜C)アルキル、C〜Cアルキルスルホニル(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1、D-2又はD-23を表し、
R10は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、アリル又はプロパルギルを表し、
R11は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R28によって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルキルカルボニル、フェニルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル又はC〜Cアルコキシを表し、
R12は、水素原子又はC〜Cアルキルを表すか、或いは、R12はR11と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R11及びR12が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、
R13は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R28によって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、E-3、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルキニル又はフェニルを表し、
R14は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシカルボニルメチル、-C(O)R29、-CH=NOR30、-C(O)OR31、-C(O)N(R33)R32、-C(S)N(R33)R32、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-10又はD-23〜D-26を表し、
R15は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ベンジル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル又はC〜Cアルコキシカルボニルを表すか、或いは、R15はR14と一緒になって=C(R15b)R15aを形成するか、或いは、R15はR14と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R14及びR15が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、
R15aは、水素原子又はメチルを表し、
R15bは、メチル、フェニル、D-23又はジ(C〜Cアルキル)アミノを表し、
R16は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R34によって置換された(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ベンジル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cハロアルキルアミノカルボニル、フェニル、C〜Cアルキルスルホニル又はトリ(C〜Cアルキル)シリルを表し、
R17は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cハロアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cアルコキシ又はC〜Cアルキルスルホニルを表し、
R18は、水素原子、C〜Cアルキル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R19は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cアルコキシチオカルボニル又はD-25を表し、
R20は、水素原子、シアノ又はC〜Cハロアルキルカルボニルを表し、
R21は、水素原子、C〜Cアルキル又はフェニルを表し、
R22は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はR34によって置換された(C〜C)アルキルを表し、
R23は、C〜Cアルキル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R24は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、R34によって任意に置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、E-3、C〜Cアルケニル、C〜Cハロアルケニル、C〜Cアルキニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、-OR35又は-N(R36)R35を表し、
R25は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル又はC〜Cアルキニルを表すか、或いは、R25はR24と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R24及びR25が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、このときこのアルキレン鎖は酸素原子又は硫黄原子を1個含んでもよく、
R26は、水素原子、メチル、エチル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R27は、メチル、エチル、メトキシ又はエトキシを表し、
R28は、シアノ、ニトロ、C〜Cシクロアルキル、E-3、E-9、C〜Cシクロアルケニル、-OR35、-N(R36)R35、-S(O)R37、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cハロアルキルアミノカルボニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1、D-2、D-23又はトリメチルシリルを表し、
R29は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、フェニル、D-1、D-2又はD-23を表し、
R30は、メチル、エチル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R31は、C〜Cアルキル又はC〜Cハロアルキルを表し、
R32は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はフェニルを表し、
R33は、水素原子又はC〜Cアルキルを表し、
R34は、フッ素原子、シアノ、シクロプロピル、ハロシクロプロピル、-OH、メトキシ、エトキシ、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cアルキルアミノカルボニル、C〜Cハロアルキルアミノカルボニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-10、D-23又はトリメチルシリルを表し、
R35は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、アリル、プロパルギル、C〜Cアルキルカルボニル又はフェニルを表し、
R36は、水素原子又はC〜Cアルキルを表すか、或いは、R36はR35と一緒になってC〜Cアルキレン鎖を形成することにより、R35及びR36が結合する窒素原子と共に5〜6員環を形成してもよいことを表し、
R37は、C〜Cアルキル又はD-23を表し、
mは、0〜2の整数を表し、
m1は、1〜3の整数を表し、
nは、0〜4の整数を表し、
pは、0〜2の整数を表し、
qは、0又は1の整数を表す。]
で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、下記の化合物群Aより選ばれる1種又は2種以上の化合物とを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物、殺菌又は殺バクテリア組成物。
化合物群A:スピネトラム及びスルフォキサフロル。
【請求項2】
Aは、C-Xを表し、
A及びAは、C-Hを表し、
Aは、C-H又は窒素原子を表し、
Xは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はトリフルオロメチルを表し、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ又はトリフルオロメチルを表し、
Xは、水素原子、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、エチニル、-C(S)NH又は-N(R)Rを表し、
Rは、トリフルオロメチル又はクロロジフルオロメチルを表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、Rによって任意に置換された(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、Rによって置換されたシクロプロピル、E-3、E-5、E-6、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、-CH=NOR10、C〜Cアルコキシカルボニル、-C(O)N(R12)R11、C〜Cアルコキシチオカルボニル、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-6〜D-8、D-10、D-23、D-25、D-26又は-N(R15)R14を表し、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、R8aによって置換されたメチル、プロパルギル、-C(O)R、-C(O)OR13、-C(O)C(O)OR13又はC〜Cハロアルキルチオを表すか、或いは、RはRと一緒になって=C(R3b)R3aを形成してもよいことを表し、
Zは、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、メチル又はメトキシを表し、m1が2を表すとき、各々のZは互いに同一であっても又は互いに相異なっていてもよく、
R3aは、C〜Cアルコキシ又はC〜Cアルキルチオを表し、
R3bは、-NH又はC〜Cアルキルアミノを表し、
Rは、C〜Cアルキルカルボニル又はシクロプロピルカルボニルを表し、
Rは、水素原子を表し、
Rは、フッ素原子、シアノ、C〜Cシクロアルキル、E-3、E-9、-OR16、-N(R18)R17、-C(R21)=NOR22、C〜Cアルコキシカルボニル、-C(O)N(R25)R24、フェニル、(Z)m1によって置換されたフェニル、D-1、D-2、D-8、D-10、D-13、D-16、D-19、D-23又はD-25を表し、
R8aは、シアノ、-OR16、-S(O)R19又は-C(S)NHを表し、
Rは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル又はフェニルを表し、
R10は、メチル又はエチルを表し、
R11は、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、(Z)m1によって置換されたフェニル(C〜C)アルキル、C〜Cハロアルキルカルボニル又はC〜Cアルコキシカルボニルを表し、
R12は、水素原子又はメチルを表し、
R13は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ(C〜C)アルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル又はフェニルを表し、
R14は、フェニル、D-23又はD-25を表し、
R15は、水素原子、メチル、エチル、アリル又はプロパルギルを表し、
R16は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cハロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルキルカルボニル又はC〜Cアルコキシカルボニルを表し、
R17は、C〜Cアルコキシカルボニルを表し、
R18は、水素原子を表し、
R19は、メチル又はエチルを表し、
R21は、水素原子又はメチルを表し、
R22は、メチル又はエチルを表し、
R24は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、アリル又はプロパルギルを表し、
R25は、水素原子又はメチルを表し、
R26は、メチルを表し、
R27は、メチルを表し、
m1は、1又は2の整数を表す請求項1記載のイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、請求項1記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺菌又は殺バクテリア組成物。
【請求項3】
Aは、C-Hを表し、
Xは、塩素原子、臭素原子又はトリフルオロメチルを表し、
Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はトリフルオロメチルを表し、
Xは、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、
Yは、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又はメチルを表し、
Rは、トリフルオロメチルを表し、
Rは、メチル、エチル、C〜Cハロアルキル、Rによって任意に置換された(C〜C)アルキル、シクロブチル、Rによって置換されたシクロプロピル、E-3、アリル、プロパルギル、-CH=NOR10、メトキシカルボニル、-C(O)NH、D-25、D-26又は-N(R15)R14を表し、
Rは、水素原子、エチル、シアノメチル、メトキシメチル、-C(O)R又はメトキシカルボニルを表すか、或いは、RはRと一緒になって=C(R3b)R3aを形成してもよいことを表し、
Zは、塩素原子、臭素原子又はシアノを表し、
R3aは、メトキシ又はエトキシを表し、
R3bは、-NHを表し、
Rは、フッ素原子、シアノ、シクロプロピル、E-3、E-9、-OR16、-C(R21)=NOR22、メトキシカルボニル、-C(O)N(R25)R24、D-1、D-2、D-8、D-10、D-19、D-23又はD-25を表し、
Rは、C〜Cアルキル、メトキシメチル又はシクロプロピルを表し、
R14は、フェニル又はD-25を表し、
R15は、メチルを表し、
R16は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はアセチルを表し、
R22は、メチルを表し、
R24は、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル又はプロパルギルを表し、
m1は、1を表し、
nは、0を表し、
qは、0を表す請求項2記載のイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、請求項1記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺菌又は殺バクテリア組成物。
【請求項4】
請求項1記載の一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、請求項1記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを同時に、又は近接して処理することを特徴とする、害虫及び病害の防除方法。
【請求項5】
請求項2記載の一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、請求項1記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを同時に、又は近接して処理することを特徴とする、害虫及び病害の防除方法。
【請求項6】
請求項3記載の一般式(1)で表されるイソキサゾリン置換ベンズアミド化合物及びその塩より選ばれる1種又は2種以上の化合物と、請求項1記載の化合物群Aより選ばれる化合物の1種又は2種以上の化合物とを同時に、又は近接して処理することを特徴とする、害虫及び病害の防除方法。

【公開番号】特開2012−153620(P2012−153620A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11800(P2011−11800)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】