説明

殺虫剤およびその使用

本明細書に開示する発明は、殺虫剤および害虫の防除におけるその使用の分野に関する。特に、式(I)を有する化合物が開示される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その全体の開示が参照により本明細書に組み込まれる、2007年7月27日に出願された米国仮出願第60/962,217号からの優先権を主張する。
【0002】
本明細書に開示する発明は、殺虫剤および害虫の防除におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
害虫は、毎年世界中で数百万人のヒトの死をもたらしている。さらに、農業で損失をもたらす数万を超える種の害虫が存在する。これらの農業損失は、毎年総計で数十億米ドルになる。シロアリは、家などの様々な構造物に被害をもたらす。これらのシロアリ被害の損失は、毎年総計で数十億米ドルに達する。最後に注目すべきこととして、多くの貯蔵食物の害虫が貯蔵食物を食べ、かつ質を落としている。これらの貯蔵食物の損失は、毎年総計で数十億米ドルに達するが、より重要なことは、人々から必要な食物を奪うことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
新規な殺虫剤に対する緊急の必要性がある。昆虫は、現在使用されている殺虫剤に対して抵抗性を獲得しつつある。数百の昆虫種が1つまたは複数の殺虫剤に対して抵抗性である。一部の旧来の殺虫剤、例えば、DDT、カルバメート剤、および有機リン剤に対する抵抗性の獲得はよく知られている。しかし、一部のより新しい殺虫剤に対しても抵抗性を獲得している。したがって、新規な殺虫剤に対する、特に新しい作用機序を有する殺虫剤が必要とされている。
【0005】
置換基(非網羅的な表)
置換基として挙げられる例は、(ハロを除いて)非網羅的であり、本明細書に開示される発明を限定すると解釈されるべきではない。
【0006】
「アルケニル」は、炭素および水素からなるアクリル系不飽和(少なくとも1つの炭素−炭素二重結合)の分岐または非分岐の置換基、例えば、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、およびデセニルを意味する。
【0007】
「アルケニルオキシ」は、炭素−酸素単結合からさらになるアルケニル、例えば、アリルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、ヘキセニルオキシ、ヘプテニルオキシ、オクテニルオキシ、ノネニルオキシ、およびデセニルオキシを意味する。
【0008】
「アルコキシ」は、炭素−酸素単結合からさらになるアルキル、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、2−メチルブトキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、オクトキシ、ノノキシ、およびデコキシを意味する。
【0009】
「アルキル」は、炭素および水素からなるアクリル系飽和の分岐または非分岐の置換基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−ブチル、2−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、およびデシルを意味する。
【0010】
「アルキニル」は、炭素および水素からなるアクリル系不飽和(少なくとも1つの炭素−炭素三重結合、および任意の二重結合)の分岐または非分岐の置換基、例えば、エチニル、プロパルギル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、およびデシニルを意味する。
【0011】
「アルキニルオキシ」は、炭素−酸素単結合からさらになるアルキニル、例えば、ペンチニルオキシ、ヘキシニルオキシ、ヘプチニルオキシ、オクチニルオキシ、ノニニルオキシ、およびデシニルオキシを意味する。
【0012】
「アリール」は、水素および炭素からなる環状芳香族置換基、例えば、フェニル、ナフチル、およびビフェニルイルを意味する。
【0013】
「シクロアルケニル」は、炭素および水素からなる単環式または多環式の不飽和(少なくとも1つの炭素−炭素二重結合)置換基、例えば、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロデセニル、ノルボルネニル、ビシクロ[2.2.2]オクテニル、テトラヒドロナフチル、ヘキサヒドロナフチル、およびオクタヒドロナフチルを意味する。
【0014】
「シクロアルケニルオキシ」は、炭素−酸素単結合からさらになるシクロアルケニル、例えば、シクロブテニルオキシ、シクロペンテニルオキシ、シクロヘキセニルオキシ、シクロヘプテニルオキシ、シクロオクテニルオキシ、シクロデセニルオキシ、ノルボルネニルオキシ、およびビシクロ[2.2.2]オクテニルオキシを意味する。
【0015】
「シクロアルキル」は、炭素および水素からなる単環式または多環式の飽和置換基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル、ノルボルニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、およびデカヒドロナフチルを意味する。
【0016】
「シクロアルコキシ」は、炭素−酸素単結合からさらになるシクロアルキル、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ、シクロデシルオキシ、ノルボルニルオキシ、およびビシクロ[2.2.2]オクチルオキシを意味する。
【0017】
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを意味する。
【0018】
「ハロアルキル」は、1個から可能最大数の、同一または異なるハロからさらになるアルキル、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、クロロメチル、トリクロロメチル、および1,1,2,2−テトラフルオロエチルを意味する。
【0019】
「ヘテロシクリル」は、環状構造が少なくとも1個の炭素および少なくとも1個のヘテロ原子を含み、該ヘテロ原子が窒素、硫黄、または酸素である、完全飽和、部分的不飽和、または完全不飽和であり得る環状置換基、例えば、ベンゾフラニル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキソリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、シンノリニル、フラニル、インダゾリル、インドリル、イミダゾリル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,3,4オキサジアゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリル、フタラジニル、ピラジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、1,2,3,4−テトラゾリル、チアゾリニル、チアゾロベンゾオキサジアゾリル、チアゾリル、チエニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、および1,2,4−トリアゾリルを意味する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の化合物の一般式は
【0021】
【化1】


(式中、
R1は、非置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルであり、ここで、該置換ヘテロシクリルは、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびヘテロシクリルから独立して選択される1個または複数の置換基を有し;
R2は、H、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
R3は、H、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
R2およびR3は、OまたはN原子を場合によって含む3個以上の環原子を含む環を形成してもよく;
R2およびR4は、OまたはN原子を場合によって含む3個以上の環原子を含む環を形成してもよく;
R4は、H、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
R5は、非置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルであり、ここで、該置換ヘテロシクリルは、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、−O(例えば、
【0022】
【化2】


CN、C1〜C6アルキル−O−C(=O)−、C1〜C6アルキル−O−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルチオ−C1〜C6アルキル、およびNO2から独立して選択される1個または複数の置換基を有し、
場合によって、置換ヘテロシクリル上の置換基(さらに置換され得る)はまた、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、CN、C1〜C6アルキル−O−C(=O)−、およびNO2から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている)
に従う。
【0023】
本発明の化合物の1つの実施形態において、R1は置換ピリジルである。
【0024】
別の実施形態において、R1は置換ピリジルであり、これは1個または複数のハロゲンで置換されている。
【0025】
別の実施形態において、R1は置換ピリジルであり、これは1個または複数のC1〜C6ハロアルキルで置換されている。
【0026】
別の実施形態において、R2はC1〜C6アルキルである。
【0027】
別の実施形態において、R2はHである。
【0028】
別の実施形態において、R2およびR4はC3〜C6アルキル架橋を形成する。
【0029】
別の実施形態において、R3はHである。
【0030】
別の実施形態において、R4はC1〜C6アルキルである。
【0031】
別の実施形態において、R5は、(一または多)置換、または非置換の、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ピリジル、ピリミジニル、チアジアゾリル、チアゾリル、チアゾロベンゾオキサジアゾリル、およびチエニルであり、ここで、該置換基は、ハロ、NO2、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、アリール、ベンジル、CN、C1〜C6アルキル−O−C(=O)−、C1〜C6アルコキシ、−O、置換アリール、C1〜C6アルキル−O−C1〜C6アルキル、C1〜C6シクロアルキル、置換ヘテロシクリル、ヘテロシクリル、およびC1〜C6アルキルチオ−C1〜C6アルキルから独立して選択される。
【0032】
本発明の別の実施形態において、R1は
【0033】
【化3】

(式中、Yはアルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびヘテロシシクリルであり、ZはH、ハロ、アジド、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、またはヘテロシクリルである)
であり、
R2は、H、アルキル、ハロ、またはハロアルキルであり;
R3は、H、アルキル、ハロ、またはハロアルキルであり;
R2およびR3は、OまたはN原子を場合によって含む3個以上の環原子を含む環を形成してもよく;
R4は、H、アルキル、ハロ、またはハロアルキルであり;
R5は、非置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルであり、ここで、該置換ヘテロシクリルは、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびヘテロシクリルから独立して選択される1個または複数の置換基を有する。
【0034】
本発明の別の実施形態において、
R1は
【0035】
【化4】


(式中、YはハロまたはC〜Cハロアルキルである)
であり;
R2は、H、アルキル、ハロ、またはハロアルキルであり;
R3は、H、アルキル、ハロ、またはハロアルキルであり;
R4は、C〜Cアルキルであり;
R5は、R6がH、ハロ、ハロアルキル、またはニトロである、1個または複数のR6を有する
【0036】
【化5】

である。
【0037】
上記実施形態において、炭素原子の数は、例えば、C1〜C20、C1〜C10、C1〜C6、C1〜C3、C2〜C20、C2〜C10、C2〜C6、C3〜C6、C3〜C8など大きく変えることができ、それぞれの数はこれらの範囲内である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
これらの化合物は、当分野で知られている任意の方法で作ることができ、それらの実施例は以下に提示される。
【実施例】
【0039】
実施例は例示のためであり、本明細書に開示される本発明をこれらの実施例に開示される実施形態のみに限定するものと解釈されるべきではない。
【0040】
実施例I:3−[1−エチル(N−(2−(5−フルオロ)ピリジン)−スルホキシミニル)(メチル)−6−トリフルオロメチルピリジン(1)の調製
【0041】
【化6】

【0042】
窒素下−5℃で、20mlの新たに蒸留したピロリジン中6.9g(0.05mol)の無水炭酸カリウムの磁気的に撹拌された懸濁液に、11.8g(0.01mol)の3−チオメチルブチルアルデヒドを10分間にわたって滴下した。この反応混合物を3時間かけて室温に加温して、焼結ガラス漏斗を通してろ過し、残渣を150mlの無水エーテルで十分に洗浄した。ロータリエバポレータで溶媒を除去後に、90〜95℃/1mmでKugelrohr蒸留すると、96%収率でほとんど無色の液体として1−ピロリジル−3−チオメチル−1−ブテン(A)が得られた。
【0043】
【化7】

【0044】
窒素下−5℃で10mlの無水エーテル中1.68g(0.01mol)の(E)−4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−ブト−3−エン−2−オン(EFTBO)の磁気撹拌溶液に、2mlのエーテル中1.71g(0.01mol)の1−ピロリジル−3−チオメチル−1−ブテン(A)の溶液を2分間かけて滴下した。この反応物を室温まで3時間かけて加温し、これは黄色に変化した。ロータリエバポレータで溶媒を除去後に、10mlのジメチルホルムアミド(DMF)および1.54g(0.02mol)の酢酸アンモニウムを添加した。この反応混合物を100℃に2時間で加熱し、室温に冷却させ、100mlのエーテルおよび25mlの飽和NaClに添加した。有機層を3×25mlの飽和NaClで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、溶媒を除去して、1.75gのオレンジ色の油を得た。5%EtOAc/ヘキサンで溶出させるカラムクロマトグラフィーにより41.1%収率で2−トリフルオロメチル−5−(1−メチルチオ)エチルピリジン(B)を得た。1H NMR 1.62 (d, 3H, J = 7), 1.94 (s, 3H), 3.93 (q, 1H, J = 7), 7.67 (d, 1H, J = 8.2), 7.89 (dd, 1H, J = 8.2, 1.8), 8.66 (d, 1H, J = 1.8). C9H10F3NSの計算値: C, 48.86; H, 4.56; N, 6.33: S, 14.49. 実測値: C, 49.43; H, 4.69; N, 5.97: S, 15.47.
【0045】
【化8】

【0046】
アセトニトリル(350mL)中2−トリフルオロメチル−5−(1−メチルチオ)エチルピリジン(B)(10g、45mmol)の溶液に、クロラミン−T(13.4g、47mmol)を添加した。この混合物を一晩撹拌し、次いで、酢酸エチル(200mL)を添加した。次いで、この粗反応混合物をシリカゲルプラグ(アセトン溶離液)に通し、濃縮して、40%収率で白色の綿毛状固体としてスルフィルイミン(C)を得た。LC-MS(ESI): C16H17F3N2O2S2[M]+の質量計算値、390。実測値390。
【0047】
【化9】

【0048】
25℃でHO(18mL)中NaIO(2.2g、10mmol)の溶液に、CHCl(18mL)、その後RuCl(29mg、0.13mmol)を添加した。次いで、この暗褐色の混合物に、CHCl(16mL)中スルフィルイミン(C)(2.0g、5.1mmol)の溶液を添加した。混合物を3時間撹拌し、次いで、撹拌を止め、層が明確になるまで反応混合物を放置した。有機層を除去し、砂、アルミナ、およびセライトで充填されたフリットを通してろ過した(アセトン溶離液)。ろ液を濃縮して、40%収率で白色固体としてスルホキシミン(D)を得た。LC-MS(ESI): C16H18F3N2O3S2[M+H]+の質量計算値、407。実測値407。
【0049】
【化10】

【0050】
スルホキシミン(D)(1.0g、2.5mmol)を濃HSO(15mL)に溶解させ、6時間撹拌した。次いで、この粗反応混合物を、氷と一緒のフラスコ中に注ぎ入れ、水層が中性になるまで固体NaHCOをゆっくりと添加した。この水層をCHClで抽出して、合わせた有機抽出物をMgSO上で乾燥させ、濃縮して、84%収率で白色固体として5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(E)を得た。LC-MS(ESI): C9H11F3N2OS[M]+の質量計算値、252。実測値252。
【0051】
【化11】

【0052】
トルエン(3mL)中酢酸パラジウム(II)(7mg、0.03mmol)およびrac−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’ビナフチル(30mg、0.05mmol)の混合物に、2−ブロモ−5−フルオロピリジン(119mg、0.67mmol)、5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(E)(200mg、0.8mmol)および炭酸セシウム(310mg、0.95mmol)を添加した。この混合物を110℃に一晩加熱し、次いで、この粗反応物をセライトを通してろ過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(40%アセトン/60%ヘキサン)で精製して、ジアステレオマーの1:1混合物として52%収率でオレンジ色の油として3−[1−エチル(N−(2−(5−フルオロ)ピリジン)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロ−メチルピリジン(1)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.79 (d, 1H), 8.78 (d, 1H), 8.02-8.09 (m, 4H), 7.74 (d, 1H), 7.72 (d, 1H), 7.24-7.29 (m, 2H), 6.78 (dd, 1H), 6.72 (dd, 1H), 5.16 (q, 1H), 5.07 (q, 1H), 3.14 (s, 3H), 3.06 (s, 3H), 1.92 (d, 3H), 1.89 (d, 3H); LC-MS (ESI): C14H13F4N3OS [M]+の質量計算値348. 実測値348.
【0053】
実施例II:3−[1−エチル(N−(2−(5−クロロ)ピリジン)−スルホキシイミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(2)の調製
【0054】
【化12】

【0055】
トルエン(1mL)中酢酸パラジウム(II)(2mg、0.01mmol)およびrac−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’ビナフチル(7.5mg、0.01mmol)の混合物に、2−クロロ−5−フルオロピリジン(32mg、0.17mmol)、5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(E)(50mg、0.2mmol)および炭酸セシウム(77mg、0.24mmol)を添加した。この混合物を150℃で30分間マイクロ波で加熱し、次いで、この粗反応物をCHCl(1mL)で希釈し、セライトを通してろ過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO、40%アセトン/60%ヘキサン)で精製して、ジアステレオマーの1:1混合物として99%収率でオレンジ色の油として3−[1−エチル(N−(2−(5−クロロ)ピリジン)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(2)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.75-8.80 (m, 2H), 8.06-8.15 (m, 4H), 7.74 (m, 2H), 7.48 (dd, 1H), 7.45 (dd, 1H), 6.76 (d, 1H), 6.70 (d, 1H), 5.18 (q, 1H), 5.08 (q, 1H), 3.16 (s, 3H), 3.08 (s, 3H), 1.93 (d, 3H), 1.90 (d, 3H); LC-MS (ESI): C14H14ClF3N3OS [M+H]+の質量計算値365. 実測値365.
【0056】
実施例III:3−[1−エチル(N−(2−(4−フルロロ)ピリジン)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(3)の調製
【0057】
【化13】

【0058】
トルエン(3mL)、酢酸パラジウム(II)(0.007g、0.032mmol)およびrac−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’ビナフチル(0.029g、0.048mmol)の溶液に、5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(E)(0.2g、0.793mmol)、2−ブロモ−4−フルオロピリジン(0.088g、0.674mmol)、および炭酸セシウム(0.309g、0.951mol)およびトリエチルアミン(0.110ml、0.793mmol)を添加した。この反応物を180℃で510秒間、マイクロ波で加熱した。この溶液を濃縮乾固させ、暗色固体を水に懸濁させ、EtOAc(3×100ml)で抽出した。EtOAc層を合わせて、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮乾固させた。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:50〜60%EtOAc/ヘキサン)で精製して、黄色の油(0.036g、15%)として3−[1−エチル(N−(2−(4−フルオロ)ピリジン)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(3)のジアステレオマーの3:2混合物を得た。1H NMR (δ, CDCl3): 8.8 (m, 2H), 8.1 (m, 4H), 7.7 (m, 2H), 6.5 (m, 4H), 5.1 (m, 2H), 3.2 (s, 3H), 3.1 (s, 3H), 1.9 (m, 6H); M+2H=349.2.
【0059】
【表1】

【0060】
【表2】

【0061】
【表3】

【0062】
【表4】

【0063】
【表5】

【0064】
実施例IV:5−{1−[メチル(4−(4−メチルフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(19)の調製
【0065】
【化14】

【0066】
ジオキサン(0.9ml)中5−{1−[メチル(4−ブロモ−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(13)(0.055g、0.133mmol)、4−メチルフェニルボロン酸(0.027g、0.199mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.006g、0.005mmol)ならびに2MNaCO(0.070g、0.33mlの水中)の懸濁液を還流で2時間加熱した。この反応混合物を冷却させ、ろ過した。ろ液を真空で蒸発させ、残渣をEtOAcに溶解させ、その後、水およびブラインで洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮乾固させた。この粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、50%EtOAc/ヘキサンの勾配を有する)で精製して、暗黄色の半固体(0.039g、70%)として5−{1−[メチル(4−(4−メチルフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(19)を得た。2種のジアステレオマーの1:1の混合物 1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.85 (d, 1H), 8.75 (d, 1H), 8.1 (m, 2H), 7.7 (m, 6H), 7.2 (m, 4H), 6.9 (d, 2H), 5.4 (m, 1H), 5.2 (m, 1H), 3.3 (s, 3H), 3.1 (s, 3H), 2.4 (d, 6H), 2.0 (d, 3H), 1.9 (d, 3H); LC-MS (ESI): C19H18F3N3OS2[M+H]+の質量計算値426. 実測値426.
【0067】
【表6】

【0068】
【表7】

【0069】
実施例V:3−[1−エチル(N−(1−オキシ−ピリジン−2−e)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(24)の調製
【0070】
【化15】

【0071】
CHCl(2mL)中3−[1−エチル(N−(2−ピリジン)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(4)(100mg、0.3mmol)の溶液に、m−クロロペルオキシ安息香酸(mCPBA)(70%純度、105mg、0.6mmol)を添加した。添加後に、この溶液は直ちにオレンジ色から黄色に変化した。1時間後に、この粗反応混合物を亜硫酸水素ナトリウム水溶液およびNaHCO水溶液で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、ジアステレオマーの1:1混合物として23%収率で黄色固体として3−[1−エチル(N−(1−オキシ−ピリジン−2−e)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロ−メチルピリジン(24)を得た。Mp = 43-47℃; 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.86 (dd, 2H), 8.20 (dd, 1H), 8.06-8.12 (m, 3H), 7.73 (d, 2H), 7.09-7.15 (m, 2H), 6.98 (dd, 1H), 6.89 (dd, 1H), 6.79-6.85 (m, 2H), 5.21 (q, 1H), 5.11 (q, 1H), 3.36 (s, 3H), 3.33 (s, 3H), 1.99 (d, 3H), 1.95 (d, 3H); LC-MS (ESI): C14H15F3N3O2S [M+H]+の質量計算値346. 実測値346.
【0072】
実施例VI:3−[1−エチル(N−(2−ベンゾチアゾール)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(25)の調製
【0073】
【化16】

【0074】
−25℃に冷却したジクロロメタン(8ml)中5−(1−メチルスルファニル−エチル)2−トリフルオロメチルピリジン(0.5g、2.25mmol)および2−ベンゾチアゾール(0.37g、2.48mmol)の溶液に、N−クロロスクシンアミド(0.33g、2.48mmol)を、反応の内部温度を−22℃から−28℃に維持しながら、ゆっくり添加した。この反応物を室温にゆっくり加温し、さらに1時間撹拌した。反応混合物を水で洗浄し、ジクロロメタン層を、乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮乾固させた。この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:50%EtOAc/ヘキサン、100%EtOAc)で精製して、黄色固体(0.37g、45%)として3−[1−エチル(N−(2−ベンゾチアゾール)−スルフィニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(F)を得た;M+H=371.1。
【0075】
【化17】

【0076】
0℃でEtOH(5ml)中77%mCPBA(0.34g、1.5mmol)の溶液に、水(5ml)中炭酸カリウム(0.42g、3.0mmol)の溶液を添加し、20分間撹拌した。これに、EtOH(5ml)中3−[1−エチル(N−(2−ベンゾチアゾール)−スルフィニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(F)(0.37g、1.0mmol)を添加し、0℃で1時間撹拌した。この反応混合物を濃縮乾固させ、白色固体をジクロロメタン(100ml)中に懸濁させ、ろ過して固体を除去した。ろ液を集め、濃縮乾固させた。この粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:30〜50%EtOAc/ヘキサン)で精製して、黄色の半固体(0.073g、18%)として3−[1−エチル(N−(2−ベンゾチアゾール)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(25)のジアステレオマーの3:2混合物を得た。1H NMR (δ, CDCl3): 8.81 (d, 1H), 8.79 (d, 1H), 8.1 (m, 2H), 7.7 (m, 6H), 7.3 (m, 4H), 5.3 (m, 2H), 3.3 (s, 3H), 3.2 (s, 3H), 2.0 (m, 6H).
【0077】
実施例VII:3−[1−エチル(N−(2−(4−トリフルオロメチル)チアゾール)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(26)の調製
【0078】
【化18】

【0079】
−25℃に冷却したジクロロメタン(8ml)中5−(1−メチルスルファニル−エチル)2−トリフルオロメチルピリジン(0.5g、2.25mmol)および2−アミノ−4−トリフルオロメチルチアゾール(0.42g、2.48mmol)の溶液に、N−クロロスクシンアミド(0.33g、2.48mmol)を、反応の内部温度を−22℃から−28℃に維持しながら、ゆっくり添加した。この反応物を室温にゆっくり加温し、さらに1時間撹拌した。この反応混合物を水で洗浄し、ジクロロメタン層を乾燥させ(MgSO)、ろ過し、濃縮乾固させた。この粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:50%EtOAc/ヘキサン、100%EtOAc)で精製して、黄色固体(0.81g、93%)として3−[1−エチル(N−(2−(4−トリフルオロメチル)チアゾール)−スルフィニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(G)を得た;M+H=288.1。
【0080】
【化19】

【0081】
0℃でEtOH(5ml)中77%mCPBA(0.69g、3.14mmol)の溶液に、水(5ml)中KCO(0.87g、6.3mmol)の溶液を添加し、20分間撹拌した。これに、EtOH(5ml)中3−[1−エチル(N−(2−(4−トリフルオロメチル)チアゾール)−スルフィニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(G)(0.81g、2.1mmol)を添加し、0℃で1時間撹拌した。この反応混合物を濃縮乾固させて、白色固体をジクロロメタン(100ml)中に懸濁させ、ろ過して固体を除去した。ろ液を集め、濃縮乾固させた。この粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:30〜50%EtOAc/ヘキサン)で精製して、黄色の半固体(0.073g、18%)として3−[1−エチル(N−(2−(4−トリフルオロメチル)チアゾール)−スルホキシミニル)(メチル)]−6−トリフルオロメチルピリジン(26)のジアステレオマーの3:2混合物を得た。1H NMR (δ, CDCl3): 8.6 (d, 1H), 8.6 (d, 1H), 8.1 (m, 2H), 7.7 (m, 2H), 7.1 (m, 2H), 5.1 (m, 2H), 3.3 (s, 3H), 3.2 (s, 3H), 1.9 (m, 6H); M+H=404.1.
【0082】
実施例VIII:5−{1−[メチル(4−(4−フルオロフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(27)の調製
【0083】
【化20】

【0084】
[1−(6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)エチル](メチル)−オキシド−λ−スルファニリデンシアン−アミド(H)を特許国際公開第2007/095229号(実施例II)に記載されたように調製した。0℃でCHCl(300mL)中スルホキシミン(H)(5.0g、18mmol)の撹拌溶液に、無水トリフルオロ酢酸(7.5mL、54mmol)を添加した。出発物質が完全に消費されるまで、この混合物を室温で反応させた(TLCでモニターして2時間)。反応混合物を真空で濃縮して、メタノール(125mL)中に溶解させ、KCO(12.5g、90mmol)で処理した。その出発物質が消費されるまで、混合物を室温で撹拌させた(TLCでモニターして2時間)。この粗反応混合物をろ過し、濃縮し、クロマトグラフィー(アセトン:ヘキサン)で精製して、白色固体(3.5g、77%)として5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(E)を得た。1H NMR (400 MHz, アセトン-D6) δ(ジアステレオマーの混合物) 8.9 (s, 1H), 8.2 (m, 1H), 7.9 (d, 1H), 4.6 (q, 1H), 2.8 (s, 3H), 1.8 (d, 3H); LC-MS (ESI): 実測値[M]+ 252. C9H11F3N2OSの計算値 = 252.
【0085】
【化21】

【0086】
磁気撹拌子を入れた50mLのRBF(丸底フラスコ)中で、5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(E)(0.236g、0.937mmol)を5:1THF:DMF(21mL)中に室温で溶解させた。次に、この反応フラスコにイソチオシアネート(0.368g、1.31mmol)を添加し、反応物を80℃に12時間加温した。反応終了後、混合物を分離漏斗に注ぎ入れ、EtOAc、次いでブラインで希釈した。水層をEtOAcで抽出した。有機物を合わせて、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、ろ過し、次いで、真空で濃縮した。粗物質をクロマトグラフィーで精製して、黄色固体(0.297g、59%)としてスルホキシミン(I)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.84 (s, 1H), 8.36 (q, 1H), 8.22 (d, 1H), 7.69 (q, 4H), 7.75 (t, 1H), 7.43 (t, 2H), 7.34 (t, 2H), 5.04 & 4.80 (m, 1H), 4.49 & 4.26 (m, 3H), 3.50 & 3.43 (s, 3H), 1.97 (m, 3H); LC-MS (ESI): 実測値[M+H]+ 534. C25H22F3N3O3S2の計算値 = 533.
【0087】
【化22】

【0088】
磁気撹拌子を入れた5mLのRBF中で、スルホキシミン(I)(0.100g、0.187mmol)を2mLピペリジン/DMF中に室温で撹拌しながら溶解させた。反応終了後に、この混合物を真空で濃縮した。粗物質をクロマトグラフィーで精製して、オフホワイト固体(0.043g、74%)としてチオ尿素(J)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.86 (s, 1H), 8.10 (m, 1H), 7.76 (m, 1H), 6.09 & 5.94 (m, 1H), 3.52 & 3.24 (s, 3H), 1.88 (d, 3H); LC-MS (ESI): 実測値[M+H]+ 312.1. C10H12F3N3OS2の計算値 = 311.
【0089】
【化23】

【0090】
エタノール(1mL)中スルホキシミン(J)(50mg、0.2mmol)の懸濁液に、ブロモ−4−フルオロアセトフェノン(40μL、0.2mmol)を添加し、この反応物を70℃で4時間撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、クロマトグラフィーで精製して、白色固体=29mg(42%)として5−{1−[メチル(4−(4−フルオロフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(27)を得た。mp=89-94℃. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(2種のジアステレオマーの1:1の混合物) 8.83 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.11 (m, 2H), 7.73-7.80 (m, 6H), 7.05-7.11 (m, 4H), 6.86 (d, 2H), 5.28 (q, 1H), 5.17 (q, 1H), 3.28 (s, 3H), 3.17 (s, 3H), 2.00 (d, 3H), 1.94 (d, 3H); LC-MS (ESI): C18H16F4N3OS2[M+l]+の質量計算値430. 実測値430.
【0091】
【表8】

【0092】
【表9】

【0093】
【表10】

【0094】
【表11】

【0095】
【表12】

【0096】
【表13】

【0097】
【表14】

【0098】
【表15】

【0099】
【表16】

【0100】
実施例IX:5−{[メチル[4−(4−メトキシフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]スルホンイミドイル]メチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(54)の調製:
【0101】
【化24】

【0102】
磁気撹拌子、液体添加漏斗、温度計、および窒素吸気口を備え、乾燥した1Lの丸底フラスコに、炭酸カリウム(33.2g、240mmol)およびピロリジン(136.5g、160mL、1.92mol)を添加し、得られた懸濁液を氷浴中で0℃に冷却した。0〜7℃で反応温度を維持する速度で添加漏斗を介して、3−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド(K)(50g、480mmol)を滴下した。得られた淡黄色混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。残留炭酸カリウムをろ過で除去し、ろ過ケーキをEtOで洗浄し、ろ液をロータリエバポレータで濃縮して、粘性淡黄色油として粗エナミンを得た。分留(4mmHgで108〜110℃)により、無色液体として63.3g(83.8%)の1−[3−(メチルチオ)プロプ−1−エニル]ピロリジン(L)を得た。1H NMR (CDCl3)δ6.29 (d, 1H), 4.06 (dt, 1H), 3.16 (d, 2H), 3.03 (m, 4H), 2.04 (s,3H), 1.85 (m, 4H). GC-MS (EI) m/z 157 (M+).
【0103】
【化25】

【0104】
磁気撹拌子、液体添加漏斗、温度計、および窒素吸気口を備え、乾燥した1Lの丸底フラスコに、4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロブト−3−エン−2−オン(M)(67.4g、401mmol)および133mLの無水アセトニトリルを添加し、得られた溶液を氷浴中で0℃に冷却した。この溶液に、反応温度を0〜7℃で維持した速度で添加漏斗を介して、1−[3−(メチルチオ)プロプ−1−エニル]ピロリジン(L)(63.0g、401mmol、50mLの無水アセトニトリル中に溶解)を滴下した。氷浴を取り除き、得られた赤紫色の溶液を室温に加温し、2時間撹拌した。酢酸アンモニウム(46.3g、601mmol)を添加し、反応物を加熱還流させて、5時間撹拌し、次いで、室温で16時間撹拌した。アセトニトリルをロータリエバポレータで蒸発させ、残渣を1LのEtO中に溶解させ、水(3×200mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過し、EtOをロータリエバポレータで除去して、暗赤色の油として83.4gの粗ピリジンを得た。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、25→70%EtOAc/ヘキサン)により、オレンジ色の油として70.8g(85%)の5−[(メチルチオ)メチル]−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(N)を得た。1H NMR (CDCl3)δ8.64 (d, 1H), 7.86 (dd, 1H), 7.66 (d, 1H), 3.73 (s, 2H), 2.02 (s, 3H). GC-MS (EI) m/z 207 (M+).
【0105】
【化26】

【0106】
磁気撹拌子および窒素吸気口を備え、乾燥した1Lの丸底フラスコに、5−[(メチルチオ)メチル]−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(N)(50.0g、241mmol)、シアナミド(10.1g、241mmol)、および500mLの無水アセトニトリルを添加し、得られた溶液を氷浴中で0℃に冷却した。二酢酸ヨードベンゼン(77.7g、241mmol)を1回で添加し、得られた黄オレンジ色混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。この反応物をヘキサン(4×200mL)で洗浄し、次いで、ロータリエバポレータで濃縮して、オレンジ色の油として78.3gの粗スルフィルイミンを得た。この油を温ヘキサン(55℃)で洗浄し、次いで、CHCl(650mL)に溶解させた。得られたオレンジ色の沈殿物を真空ろ過で除去し、ろ液をロータリエバポレータで濃縮して、オレンジ色油としてスルフィルイミン(O)を得て、これをさらに精製することなく用いた。
【0107】
このスルフィルイミン中間体(O)(59.6g、241mmol)を250mLのCHClに溶解させ、予め過ヨウ素酸ナトリウム(77.3g、362mmol)、水(500mL)、CHCl(500mL)、および塩化ルテニウム−HO(1.36g、6.0mmol)を充填した、磁気撹拌子、液体添加漏斗、温度計、および窒素吸気口を備えた2Lの丸底フラスコに滴下した。この2相系を室温で16時間激しく撹拌し、次いで、得られた淡褐色の混合物を、ブフナー漏斗を通してろ過した。ろ過液を分離漏斗に移し、相を分離した。この水溶液をCHCl(2×200mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を水(2×250mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、ろ過した。この暗色溶液を中性アルミナ(150g)で処理し、室温で15分間撹拌した。アルミナをろ過によって除去し、得られた無色溶液をロータリエバポレータで濃縮して、粘性の淡黄色固体として粗生成物を得た。EtOで滴定して、顆粒状の白色固体として13.1g(21%)のメチル(オキシド){[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]メチル}−λ−スルファニリデンシアナミド(P)を得た。Mp = 137-140℃. 1H NMR (DMSO-d6)δ8.83 (s, 1H), 8.20 (dd, 1H), 8.05 (d, 1H), 5.27 (s, 2H), 3.49 (s, 3H). LC-MS (ESI) m/z 264 [M+H]+, m/z 262 [M-H]-.
【0108】
【化27】

【0109】
化合物(Q)を実施例VIIIで記載された手順に従って合成した。白色固体として単離した。Mp = 108-110℃. 1H NMR (DMSO-d6)δ8.76 (d, 1H), 8.13 (dd, 1H), 7.96 (d, 1H), 4.58 (q, 2H), 3.92 (s, 1H), 2.85 (s, 3H). LC-MS (ESI) m/z 239 [M+H]+, m/z 237 [M-H]-.
【0110】
【化28】

【0111】
化合物(R)を実施例VIIIで記載された手順に従って合成した。淡黄色泡状物として単離した。Mp = 92-97℃. 1H NMR (DMSO- d6)δ11.18 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.29 (d, 1H), 7.98 (d, 1H), 7.91 (d, 2H), 7.83 (d, 2H), 7.43 (t, 2H), 7.34 (dt, 2H), 5.21 (d, 2H), 4.33-4.24 (m, 3H), 3.66 (s, 3H). LC- MS (ESI) m/z 520 [M+H]+, m/z 518 [M-H]-.
【0112】
【化29】

【0113】
化合物(S)を実施例VIIIで記載された手順に従って合成した。白色固体として単離した。Mp = 107-109℃. 1H NMR (CDCl3)δ8.82(s, 1H), 8.11 (d, 1H), 7.76 (d, 1H), 6.36 (bs, 1H), 6.19 (bs, 1H), 5.52 (d, 1H), 5.06 (d, 1H), 3.39 (s, 3H). LC-MS (ESI) m/z 298 [M+H]+, m/z 296 [M-H]-.
【0114】
【化30】

【0115】
5−{[メチル[4−(4−メトキシフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]スルホンイミドイル]メチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(54)を実施例VIIIに記載された手順に従って合成した。泡状白色固体として単離した。Mp = 158-161℃. 1H NMR (CDCl3)δ8.73 (d, 1H), 7.99 (dd, 1H), 7.76 (d, 2H), 7.74 (d, 1H), 6.92 (dd, 2H), 6.83 (s, 1H), 5.09 (d, 1H), 5.01 (d, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.24 (s, 3H). LC-MS (ESI) m/z 428 [M+H]+, m/z 426 [M-H]-.
【0116】
【表17】

【0117】
実施例X.5−{[メチル[4−(4−メトキシフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]スルホンイミドイル]メチル}−2−クロロピリジン(57)の調製:
【0118】
【化31】

【0119】
化合物(V)を実施例VIIIで記載された手順に従って合成した。白色固体として単離した。Mp = 132-135℃. 1H NMR (DMSO-d6)δ8.43 (d, 1H), 7.90 (dd, 1H), 7.56 (d, 1H), 4.48 (d, 1H), 4.41 (d, 1H), 3.83 (s, 1H), 2.81 (s, 3H). LC-MS (ESI) m/z 203 [M-H]-.
【0120】
【化32】

【0121】
化合物(W)を実施例VIIIで記載された手順に従って合成した。淡黄色泡状物として単離した。Mp = 98-101℃. 1H NMR (DMSO-d6)δ11.15 (s, 1H), 8.56 (d, 1H), 8.05(dd, 1H), 7.90 (d, 2H), 7.84 (d, 2H), 7.59 (d, 1H), 7.44 (t, 2H), 7.34 (dt, 2H), 5.09 (s, 2H), 4.32-4.26 (m, 3H), 3.61 (s, 3H). LC-MS (ESI) m/z 486 [M+H]+, m/z 484 [M-H]-.
【0122】
【化33】

【0123】
化合物(X)を実施例VIIIで記載された手順に従って合成した。淡オレンジ色固体として単離した。Mp = 155-158℃. 1H NMR (DMSO-d6)δ8.51 (d, 1H), 8.12 (bs, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.96 (d, 1H), 7.61 (d, 1H), 5.21 (s, 2H), 3.36 (s, 3H). LC-MS (ESI) m/z 264 [M+H]+, m/z 262 [M-H]-.
【0124】
【化34】

【0125】
5−{[メチル[4−(4−メトキシフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]スルホンイミドイル]メチル}−2クロロピリジン(57)を実施例VIIIで記載された手順に従って合成した。浅黄色固体として単離した。Mp = 160-163℃. 1H NMR (CDCl3)δ8.39 (d, 1H), 7.78-74 (m, 3H), 7.38 (d, 1H), 6.92 (d, 2H), 6.82 (s, 1H), 4.94 (s, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.21 (s, 3H). LC-MS (ESI) m/z 394 [M+H]+, m/z 392 [M-H]-.
【0126】
【表18】

【0127】
実施例XI.5−{1−[メチル(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]ペンチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(60)の調製:
【0128】
【化35】

【0129】
無水THF(2mL)中5−{[メチル[4−(4−メトキシフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル]スルホンイミドイル]メチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(54)(0.125g、0.29mmol)の磁気的に撹拌した溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M0.13mL、0.32mmol)を−78℃で添加し、得られたオレンジ色の溶液を−78℃で20分間撹拌した。ヨードメタン(0.046g、0.32mmol)を添加し、この反応物を室温に加温した。LC−MS分析は、所望のモノメチル中間体の13%のみが形成されたことを示した。反応物を−78℃に冷却し、2回目のn−BuLi(ヘキサン中2.5M0.13mL、0.32mmol)を添加し、反応物を20分間撹拌した。第2の部分のヨードメタン(0.046g、0.32mmol)を添加し、反応物を室温に加温した。LC−MSは、モノブチルの35%とともに、所望のモノメチルの65%が形成されたことを示し、これは、n−BuLiとヨードメタンの反応を介したヨウ化ブチルの生成から生じた。反応を無水塩化アンモニウムでクエンチし、EtOAc(2×10mL)で抽出し、有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、ろ過し、オレンジ色の油に濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(SiO、0から100%EtOAc/ヘキサン)により、オレンジ色の油として5−{1−[メチル(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]ペンチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(60)の2つのジアステレオマーの55:45混合物24mgを得た。1H NMR (CDCl3)δ8.80 (s, 0.45H), 8.73 (s, 0.55H), 8.11 (t, 1H), 7.78-7.72 (m, 3H), 6.96-6.87 (m, 2H), 6.81 (s, 0.45H), 6.78 (s, 0.55H), 5.26-5.21 (m, 0.45H), 4.96-4.91 (m, 0.55H), 3.85 (s, 1.4H), 3.84 (s, 1.6H), 3.27 (s, 1.5H), 3.10 (s, 1.4H), 2.51-2.04 (m, 2H), 1.43-1.14 (m, 4H), 0.92-0.79 (m, 3H). LC-MS (ESI) m/z 484 [M+H]+, m/z 482 [M-H]-.
【0130】
実施例XII.5−{1−[(5−ベンジル−1,3−チアゾール−2−イル)(メチル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(61)の調製:
【0131】
【化36】

【0132】
(1)2−ブロモ−3−フェニルプロパナールの調製:ジブロモバルビツール酸(1.43g、5mmol)をジエチルエーテル(40mL)中に溶解させ、フェニルプロピオンアルデヒド(1.34g、1.33mL、10mmol)を添加した。室温で5日間撹拌後、バルビツール酸の沈殿物が見られた。この反応混合物をろ過し、飽和NaHCO水溶液(1×40mL)、およびブライン(2×40mL)で洗浄した。混合物をNaSO上で乾燥させ、ろ過して、溶媒を減圧下で除去した。この濃縮物のGC−MS分析は、唯一の生成物として2−ブロモ−3−フェニルプロパノールを示した。(2)(61)の調製:N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)チオ尿素(J)(100mg、0.321mmol)をEtOH(1mL)中に懸濁させ、EtOH(0.6mL)中2−ブロモ−3−フェニルプロパナール(82mg、0.385mmol、1.2当量)を添加した。この反応物を室温で1時間撹拌し、次いで、30分間加熱還流させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を分取逆相カラムクロマトグラフィー(水/アセトニトリル)で精製した。5−{1−[(5−ベンジル−1,3−チアゾール−2−イル)(メチル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(61)を、ラセミ化合物およびジアステレオマーの1:1混合物として帯黄色の油(26mg、0.061mmol、19%)の形態で得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.89 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.92 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 3.09 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 3.20 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 3.94 (s, 1 H, CH2Ph, ジアステレオマー1), 3.97 (s, 1 H, CH2Ph, ジアステレオマー2); 5.14 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 5.21 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 6.90 (s, 0.5 H, チアゾール, ジアステレオマー1); 6.92 (s, 0.5 H, チアゾール, ジアステレオマー2); 7.15-7.37 (m, 5 H, Ph); 7.71 (d, J = 8.2 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1), 7.72 (d, J = 8.2 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2); 8.09 (dd, 3J = 8.2 Hz, 4J = 1.8 Hz, 0.5 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー1); 8.12 (dd, 3J = 8.2 Hz, 4J= 1.7 Hz, 0.5 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー2); 8.75 (d, 4J = 1.8 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー1); 8.79 (d, 4J =1.8 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー2); 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz):δ = 13.8, 14.2 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 33.2. 33.3 (CH2Ph, 2種のジアステレオマー); 36.5, 36.8 (S-CH3, 2種のジアステレオマー); 60.8, 61.6 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 119.5, 119.6 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 125.6, 125.7 (Ph, 2種のジアステレオマー), 127.2, 127.3 (Ph, 2種のジアステレオマー, 127.5 (Ph, 2種のジアステレオマー), 130.1, 130.2 (pyr-C, 2種のジアステレオマー), 131.1, 131.5, (pyr-C, 2種のジアステレオマー), 132.7, 133.2 (チアゾール, 2種のジアステレオマー), 137.3, 137.6 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 137.9, 138.0 (チアゾール, 2種のジアステレオマー); 149.2, 149.4 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 165.6, 165.8 (チアゾール, 2種のジアステレオマー); CF3は検出されず. UPLC-MS (ESI+): C19H19F3N3OS2(M+H+)の質量計算値426.1, 実測値426.1, UPLC-MS (ESI-) C19H17F3N3OS2(M-H+)の質量計算値424.1, 実測値424.1.
【0133】
実施例XIII.5−{1−[メチル(5−フェニル−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(62)の調製
【0134】
【化37】

【0135】
(1)2−ブロモ−2−フェニルアセトアルデヒドの調製:ジブロモバルビツール酸(1.43g、5mmol)をジエチルエーテル(40mL)中に溶解させ、フェニルアセトアルデヒド(1.20g、10mmol)を添加した。室温で一晩撹拌後、バルビツール酸の沈殿が見られた。この反応混合物をろ過し、飽和NaHCO水溶液(1×40mL)、およびブライン(2×40mL)で洗浄した。混合物をNaSO上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。この濃縮物のGC−MS分析は、唯一の生成物として2−ブロモ−2−フェニルアセトアルデヒドを示した。(2)(62)の調製:N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)チオ尿素(J)(100mg、0.321mmol)をEtOH(1mL)中に懸濁させ、EtOH(0.6mL)中2−ブロモ−2−フェニルアセトアルデヒド(64mg、0.321mmol、1.0当量)を添加した。この反応物を室温で2時間撹拌し、次いで、30分間加熱還流させた。溶媒を減圧下で除去した。粗残渣のUPLC−ESI/MS分析は、(62)がほとんど定量的に形成されたことを示した。微量の出発物質を除去するために、残渣を分取逆相カラムクロマトグラフィー(水/アセトニトリル)で精製した。5−{1−[メチル(5−フェニル−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(62)をラセミ化合物およびジアステレオマーの1:1混合物として黄色油(66mg、0.161mmol、50%)の形態で得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.92 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.96 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 3.11 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 3.21 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 5.14 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 5.24 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 7.29-7.48 (m, 5 H, Ph); 7.73 (d, J = 7.7 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1), 7.75 (d, J = 7.8 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2); 8.05-8.12 (m, 1 H pyr-C4- H, ジアステレオマー1, 2); 8.78 (d, 4J = 1.6 Hz, 0.5 H pyr-C6-H, ジアステレオマー1); 8.81 (d, 4J = 1.6 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー2); チアゾール-HはCHCl3ピークに隠れて見えず. 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz):δ = 13.8, 14.3 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 36.3, 36.4 (S-CH3, 2種のジアステレオマー); 60.6, 61.3 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 119.4, 119.6 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 124.8 (Ph), 126.20, 126.21 (Ph, 2種のジアステレオマー); 127.7, 127.8 (Ph, 2種のジアステレオマー); 130.9 (pyr-C); 131.2, 131.3; (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 133.0 (チアゾール); 137.2, 137.3 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 149.2, 149.3 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 161.0 (チアゾール); 165.6, 165.8 (チアゾール, 2種のジアステレオマー); CF3は検出されず. UPLC-MS (ESI+): C18H17F3N3OS2 (M+H+)の質量計算値412.1, 実測値411.8, UPLC-MS (ESI-) C19H15F3N3OS2(M-H+)の質量計算値410.1, 実測値410.1.
【0136】
実施例XIV.5−{1−[メチル(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(63)
【0137】
【化38】

【0138】
(1)2−ブロモ−プロパナールの調製:ジブロモバルビツール酸(1.43g、5mmol)をジエチルエーテル(40mL)中に溶解させ、プロピオンアルデヒド(581mg、0.72mL、10mmol)を添加した。室温で48時間撹拌後、バルビツール酸の沈殿が見られた。この反応混合物をろ過し、飽和NaHCO水溶液(1×40mL)、およびブライン(2×40mL)で洗浄した。NaSO上で乾燥後、濃縮物のGC−MS分析により、溶液中の主生成物として2−ブロモ−プロパナールの存在を確認した。(2)(63)の調製:付属リービッヒコンデンサを有するビグリューカラム(Vigreux column)を備えた25mLの丸底フラスコに、N−(メチル)(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)チオ尿素(J)(100mg、0.321mmol)をEtOH(1mL)中に懸濁させ、ジエチルエーテル中過剰の2−ブロモ−プロパナール(5mL、第1のステップで得た通り)を添加した。ジエチルエーテルを3時間以内に分留蒸留で完全に除去した。冷却後、この蒸留ブリッジを還流コンデンサと交換し、残りの混合物を30分間加熱還流させた。溶媒および残りの2−ブロモ−プロパナールを減圧下で最終的に除去した。粗残渣のUPLC−ELSD/MS分析は、(63)がほとんど定量的に形成されたことを示した。微量の出発物質を除去するために、残渣を分取逆相カラムクロマトグラフィー(水/アセトニトリル)で精製した。5−{1−[メチル(5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(63)を、ラセミ化合物およびジアステレオマーの3:5混合物として黄色油(65mg、0.186mmol、58%)の形態で得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.88 (d, J = 7.2 Hz, 1.12 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.92 (d, J = 7.2 Hz, 1.88 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 2.29 (d, 4J = 1.2 Hz, 1.88 H, チアゾール-CH3, ジアステレオマー2); 2.31 (d, 4J = 1.2 Hz, 1.12 H, チアゾール-CH3, ジアステレオマー1); 3.03 (s, 1.12 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 3.15 (s, 1.88 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 5.13 (q, J = 7.2 Hz, 0.63 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 5.24 (q, J = 7.2 Hz, 0.37 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 6.83 (q, 4J = 1.2 Hz, 0.63 H, チアゾール-H ジアステレオマー2); 6.86 (q, 4J = 1.2 Hz, 0.37 H, チアゾール-H, ジアステレオマー1); 7.71 (d, J = 8.0 Hz, 0.63 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2), 7.73 (d, J = 8.0 Hz, 0.37 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1); 8.04-8.09 (m, 1 H pyr-C4-H, ジアステレオマー1, 2); 8.73 (d, 4J = 1.8 Hz, 0.63 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー2); 8.78 (d, 4J = 1.8 Hz, 0.37 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー1).13C-NMR (CDCl3, 100 MHz):δ = 12.0 (チアゾール-CH3); 13.8, 14.3 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 36.1, 36.3 (S-CH3, 2種のジアステレオマー); 60.4, 61.0 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 119.4, 119.5 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 131.5 (ar), 132.1 (ar), 134.5 (ar), 134.6 (ar), 137.1, 137.3 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 149.2, 149.3 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 164.7, 165.0 (チアゾール, 2種のジアステレオマー); CF3は検出されず. UPLC-MS (ESI+): C13H15F3N3OS2(M+H+)の質量計算値350.1, 実測値350.4, UPLC-MS (ESI-) C13H13F3N3OS2(M-H+)の質量計算値348.1, 実測値348.0.
【0139】
実施例XV.5−[1−(メチル{5−[(メチルスルファニル)メチル]−1,3−チアゾール−2−イル}スルホンイミドイル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(64)
【0140】
【化39】

【0141】
(1)2−ブロモ−3−(メチルチオ)プロパナールの調製:ジブロモバルビツール酸(715mg、2.5mmol)をジエチルエーテル(20mL)中に溶解させ、3−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド(521mg、5.0mmol)を添加した。室温で一晩撹拌後、バルビツール酸の沈殿が見られた。この反応混合物をろ過し、飽和NaHCO水溶液(1×20mL)、およびブライン(2×20mL)で洗浄した。混合物をNaSO上で乾燥させ、ろ過した。濃縮物のGC−MS分析は、唯一の生成物として2−ブロモ−3−(メチルチオ)プロパナールを示した。溶媒を減圧下で除去した。単離した2−ブロモ−3−(メチルチオ)プロパナールは5〜10分以内で重合し;それを直ちに次の反応で用いた。(2)(64)の調製:N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)チオ尿素(J)(100mg、0.321mmol)をEtOH(1mL)中に懸濁させ、EtOH(0.6mL)中2−ブロモ−3−(メチルチオ)プロパナール(約65mg、0.35mmol、1.1当量)を添加した。この反応物を1時間加熱還流させた。溶媒を減圧下で除去し、残りの残渣を分取逆相カラムクロマトグラフィー(水/アセトニトリル)で精製した。5−[1−(メチル{5−[(メチルスルファニル)メチル]−1,3−チアゾール−2−イル}スルホンイミドイル)エチル]−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(64)を、ラセミ化合物およびジアステレオマーの1:1混合物として無色の油(7mg、0.018mmol、5.5%)の形態で得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.90 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.93 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 2.05 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 2.07 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 3.08 (s, 1.5 H, SO-CH3, ジアステレオマー1); 3.17 (s, 1.5 H, SO-CH3, ジアステレオマー2); 3.70, 3.72 (2 H, S-CH2); 5.08 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 5.17 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 6.97 (s, 0.5 H, チアゾール, ジアステレオマー1); 7.00 (s, 0.5 H, チアゾール, ジアステレオマー2); 7.71 (d, J = 8.2 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1), 7.74 (d, J = 8.2 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2); 8.04-8.10 (m, 1 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー1,2); 8.75 (d, 4J = 1.8 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー1); 8.79 (d, 4J = 1.8 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー2); UPLC-MS (ESI+): C14H17F3N3OS3(M+H+)の質量計算値396.1, 実測値396.1, UPLC-MS (ESI-) C14H15F3N3OS2(M-H+)の質量計算値394.0, 実測値394.1.
【0142】
実施例XVI.7−[(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)アミノ]−4,5−ジヒドロ[1,3]チアゾロ[4,5−e][2,1,3]ベンゾオキサジアゾール(65)
【0143】
【化40】

【0144】
N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)チオ尿素(J)(100mg、0.321mmol)および5−ブロモ−6,7−ジヒドロベンゾ[c][1,2,5]オキサジアゾール−4(5H)−オン(76.6mg、0.353mmol、1.1当量)をEtOH(1.6mL)中に懸濁させた。この反応物を室温で2時間撹拌し、次いで、1時間加熱還流させた。この高温溶液を、0.45μmナイロンシリンジフィルターを介してろ過し、ろ液を−20℃で一晩保存した。7−[(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)アミノ]−4,5−ジヒドロ[1,3]チアゾロ[4,5−e][2,1,3]ベンゾオキサジアゾール(65)を、ろ過で単離し、少量の冷エタノールで洗浄し、高真空で乾燥させた、ジアステレオマーの1:1混合物(ラセミ化合物)としてわずかに黄色の結晶(70mg、0.163mmol、51%)の形態で得た。1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz):δ = 1.87 (d, J = 6.9 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.89 (d, J = 6.9 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 3.06-3.27 (m, 4 H, CH2-CH2, ジアステレオマー1, 2); 3.42 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 3.43 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 5.34 (q, J = 6.9 Hz, 1 H, CHCH3, ジアステレオマー1, 2); 7.96 (d, J = 7.7 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1), 7.98 (d, J = 7.8 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2); 8.21-8.26 (m, 1 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー1, 2); 8.85 (d, 0.5 H 4J = 1.6 Hz, pyr-C6-H, ジアステレオマー1); 8.86 (d, 0.5 H, 4J = 1.6 Hz, pyr-C6-H, ジアステレオマー2). 13C-NMR (DMSO-d6, 100 MHz):δ = 13.3, 13.6 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 17.9 (二重ピーク, CH2, 2種のジアステレオマー); 20.4 (二重ピーク, CH2, 2種のジアステレオマー); 36.4, 36.5 (S-CH3, 2種のジアステレオマー); 60.8, 60.9 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 119.4, 119.5 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 120.3 (q, 2J (C-F) = 271.5Hz, CF3, 2種のジアステレオマー), 131.6, 131.9; (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 132.0, 132.1 (Ar, 2種のジアステレオマー), 132.4, 132.5 (Ar, 2種のジアステレオマー); 138.0, 138.1 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 145.0 (二重ピーク, Ar, 2種のジアステレオマー); 145.0, 145.1 (Ar, 2種のジアステレオマー); 149.9 (二重ピーク, pyr-C, 2種のジアステレオマー); 151.2 (二重ピーク, Ar, 2種のジアステレオマー); 166.3, 166.6 (チアゾール, 2種のジアステレオマー). UPLC-MS (ESI+): C16H15F3N5O2S2(M+H+)の質量計算値430.1, 実測値430.1, UPLC-MS (ESI-) C16H13F3N5O2S2(M-H+)の質量計算値428.1, 実測値428.1.
【0145】
実施例XVII.5−{1−[メチル(5−メチル−4−フェニル−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(66)の調製
【0146】
【化41】

【0147】
マイクロ波クリンプチューブにおいて、N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)チオ尿素(J)(200mg、0.642mmol)をEtOH(3mL)中に懸濁させ、2−ブロモ−1−フェニルプロパン−1−オン(137mg、87μL、0.642mmol)を、シリンジを介して撹拌しながら添加した。この反応物を密封し、マイクロ波で85℃に15分間加熱した。その後、溶媒をロータリエバポレータで除去し、残りの残渣を分取逆相クロマトグラフィー(水/アセトニトリル)で精製した。異なる比率でジアステレオマーの混合物を含む2つの画分を単離した。画分1は、帯黄色泡状物(ジアステレオマー1および2の2:1混合物、ラセミ化合物)の形態で5−{1−[メチル(5−メチル−4−フェニル−1,3−チアゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(66)(45mg、0.106mmol、16%)を含んだ。画分2は、無色の油(ジアステレオマー1および2の1:3混合物(ラセミ化合物))の形態で(66)(88mg、0.207mmol、32%)を含んだ。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.88 (d, J = 7.2 Hz, 0.75 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.95 (d, J = 7.2 Hz, 2.25 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 2.41 (s, 2.25 H, チアゾール-CH3, ジアステレオマー2); 2.44 (s, 0.75 H, チアゾール-CH3, ジアステレオマー1); 3.09 (s, 0.75 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 3.24 (s, 2.25 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 5.25 (q, J = 7.2 Hz, 0.75 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 5.37 (q, J = 7.2 Hz, 0.25 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 7.26-7.34 (m, 1 H, p-H, Ph, 2種のジアステレオマー); 7.35-7.44 (m, 2 H, Ph, 2種のジアステレオマー); 7.54-7.62 (m, 2 H, Ph, 2種のジアステレオマー); 7.70 (d, J = 8.2 Hz, 0.75 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2), 7.74 (d, J = 8.2 Hz, 0.25 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1); 8.07 (dd, 3J = 8.2 Hz, 4J = 2.0 Hz, 0.75 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー2), 8.10 (dd, 3J = 8.2 Hz, 4J = 2.0 Hz, pyr-C4-H, 0.25 H, ジアステレオマー1); 8.72 (d, 4J = 2.0 Hz, 0.75 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー2); 8.78 (d, 4J = 2.0 Hz, 0.25 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー1). 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz):δ = 12.28 (チアゾール-CH3, ジアステレオマー2); 12.43 (チアゾール-CH3, ジアステレオマー1); 13.6 (CHCH3, ジアステレオマー1); 14.4 (CHCH3, ジアステレオマー2); 36.4 (S-CH3, ジアステレオマー1); 36.6 (S-CH3, ジアステレオマー2); 60.2 (CHCH3, ジアステレオマー1); 60.9 (CHCH3, ジアステレオマー2); 119.4 (pyr-C, ジアステレオマー2); 119.6 (pyr-C, ジアステレオマー1); 120.5 (Ar, ジアステレオマー2); 121.5 (Ar, ジアステレオマー1); 126.0 (二重ピーク, Ph, 2種のジアステレオマー); 127.07 (Ar, ジアステレオマー2); 127.13 (Ar, ジアステレオマー1); 127.18 (Ar, ジアステレオマー1); 127.28 (Ar, ジアステレオマー2); 131.3; (pyr-C, ジアステレオマー2; 対応するジアステレオマー1は検出されず); 134.0 (Ar, ジアステレオマー2; 対応するジアステレオマー1は検出されず); 137.1 (pyr-C, ジアステレオマー1); 137.3 (pyr-C, ジアステレオマー2); 149.3 (pyr-C, ジアステレオマー2); 149.4 (pyr-C, ジアステレオマー1); 161.9 (チアゾール, ジアステレオマー2); 162.2 (チアゾール, ジアステレオマー1); 164.4 (チアゾール, ジアステレオマー2, 対応するジアステレオマー1は検出されず); 1 四重線 Ar-C; CF3は検出されず. UPLC-MS (ESI+): C19H19F3N3OS2(M+H+)の質量計算値426.1, 実測値425.9, UPLC-MS (ESI-) C19H17F3N3OS2(M-H+)の質量計算値424.1, 実測値424.
【0148】
実施例XVIII.5−{1−[(4,5−ジメチル−1,3−チアゾール−2−イル)(メチル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(67)
【0149】
【化42】

【0150】
マイクロ波クリンプチューブにおいて、N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)チオ尿素(J)(200mg、0.642mmol)をEtOH(3mL)中に懸濁させ、3−ブロモブタン−2−オン(151mg、69μL、0.642mmol)を、シリンジを介して撹拌しながら添加した。この反応物を密封し、マイクロ波で85℃に15分間加熱した。その後、溶媒をロータリエバポレータで除去し、残りの残渣を分取逆相クロマトグラフィー(水/アセトニトリル)で精製した。5−{1−[(4,5−ジメチル−1,3−チアゾール−2−イル)(メチル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(67)を、ジアステレオマーの1:1混合物(67mg、0.185mmol、29%)としてわずかに黄色の油の形態で得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.89 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.93 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 2.15 (s, 1.5 H, チアゾール-CH3, 1種のジアステレオマー); 2.17 (s, 1.5 H, チアゾール-CH3, 1種のジアステレオマー); 2.18 (s, 1.5 H, チアゾール-CH3, 1種のジアステレオマー); 2.20 (s, 1.5 H, チアゾール-CH3, 1種のジアステレオマー); 3.04 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 3.15 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 5.11 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 5.22 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 7.71 (d, J = 8.1 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1), 7.73 (d, J = 8.1 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2); 8.08 (dd, 3J = 8.1 Hz, 4J = 2.0 Hz, 0.5 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー1); 8.10 (dd, 3J = 8.1 Hz, 4J = 2.0 Hz, 0.5 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー2); 8.72 (d, 4J = 2.0 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー1); 8.78 (d, 4J = 2.0 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー2).13C-NMR (CDCl3, 100 MHz):δ = 10.9, 11.0 (チアゾール-CH3, 2種のジアステレオマー); 13.8, 14.4 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 14.4 (二重ピーク, チアゾール-CH3, 2種のジアステレオマー); 36.3, 36.5 (S-CH3, 2種のジアステレオマー); 60.5, 61.2 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 117.9, 118.0 (Ar, 2種のジアステレオマー); 119.4, 119.5 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 131.4, 132.1 (Ar, 2種のジアステレオマー), 137.1, 137.4 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 141.7, 141.9 (Ar, 2種のジアステレオマー) 149.3, 149.4 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 161.4, 161.7 (チアゾール, 2種のジアステレオマー); CF3は検出されず. HPLC-MS (ESI+): C14H17F3N3OS2(M+H+)の質量計算値364.1, 実測値364.5, HPLC-MS (ESI-) C14H15F3N3OS2(M-H+)の質量計算値362.1, 実測値361.8.
【0151】
実施例XIX.5−{1−[[4−(4−ブロモフェニル)−5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル](メチル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(68)
【0152】
【化43】

【0153】
マイクロ波クリンプチューブにおいて、N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)チオ尿素(J)(200mg、0.642mmol)をEtOH(3mL)中に懸濁させ、2−ブロモ−1−(4−ブロモフェニル)プロパン−1−オン(187mg、0.642mmol)を、撹拌しながら添加した。この反応物を密封し、マイクロ波で85℃に15分間加熱した。その後、溶媒をロータリエバポレータで除去し、残りの残渣を分取逆相クロマトグラフィー(水/アセトニトリル)で精製した。異なる比率でジアステレオマーの混合物を含む2つの画分を単離した。画分1は、白色泡状物(ジアステレオマー1および2の1:3混合物、ラセミ化合物)の形態で5−{1−[[4−(4−ブロモフェニル)−5−メチル−1,3−チアゾール−2−イル](メチル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(68)(43mg、0.085mmol、13%)を含んだ。画分2は、オフホワイトの結晶(ジアステレオマー1および2の2:1混合物、(ラセミ化合物))の形態で(68)(77mg、0.153mmol、24%)を含んだ。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.90 (d, J = 7.2 Hz, 2 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.95 (d, J = 7.2 Hz, 1 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 2.39 (s, 1 H, チアゾール-CH3, ジアステレオマー2); 2.42 (s, 2 H, チアゾール-CH3, ジアステレオマー1); 3.07 (s, 2 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 3.22 (s, 1 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 5.14 (q, J = 7.2 Hz, 0.33 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 5.25 (q, J = 7.2 Hz, 0.67 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 7.42-7.54 (m, 4 H, Ph, 2種のジアステレオマー); 7.71 (d, J = 8.0 Hz, 0.33 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2), 7.74 (d, J = 8.0 Hz, 0.67 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1); 8.06 (dd, 3J = 8.0 Hz, 4J = 2.0 Hz, (1-x) H, pyr-C4-H, 1種のジアステレオマー), 8.08 (dd, 3J = 8.2 Hz, 4J = 2.0 Hz, x H, pyr-C4-H, 1種のジアステレオマー); 8.72 (d, 4J = 2.0 Hz, 0.33 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー2); 8.78 (d, 4J = 2.0 Hz, 0.67 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー1).13C-NMR (CDCl3, 100 MHz):δ = 12.41 (チアゾール-CH3, ジアステレオマー2); 12.43 (チアゾール-CH3, ジアステレオマー1); 13.7 (CHCH3, ジアステレオマー1); 14.4 (CHCH3, ジアステレオマー2); 36.4 (S-CH3, ジアステレオマー1); 36.6 (S-CH3, ジアステレオマー2); 60.5 (CHCH3, ジアステレオマー1); 61.1 (CHCH3, ジアステレオマー2); 119.4 (pyr-C, ジアステレオマー2); 119.6 (pyr-C, ジアステレオマー1); 120.0 (Ar, ジアステレオマー1); 120.9 (Ar, ジアステレオマー1); 121.1 (Ar, ジアステレオマー2); 128.7 (Ph, ジアステレオマー1); 128.8 (Ph, ジアステレオマー2); 130.16 (Ph, ジアステレオマー2); 130.22 (Ph, ジアステレオマー1); 131.3; (pyr-C, ジアステレオマー2); 132.0 (pyr-C, ジアステレオマー1); 133.1 (Ar, 2種のジアステレオマー); 137.0 (pyr-C, ジアステレオマー1); 137.2 (pyr-C, ジアステレオマー2); 143.9 (Ar, 2種のジアステレオマー); 149.3 (pyr-C, ジアステレオマー2); 149.4 (pyr-C, ジアステレオマー1); 162.0 (チアゾール, ジアステレオマー2); 162.3 (チアゾール, ジアステレオマー1); 1 四重線Ar-C; CF3は検出されず. UPLC-MS (ESI+): C19H18BrF3N3OS2 (M+H+)の質量計算値504.0, 506.0, 実測値404.1, 506.1 UPLC-MS (ESI-) C19H16BrF3N3OS2 (M-H+)の質量計算値502.0, 504.0, 実測値502.1, 504.1.
【0154】
実施例XX.5−{1−[[5−(ジフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]メチル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(69)の調製
【0155】
【化44】

【0156】
アセトニトリル(5mL)中5−[1−(メチルスルホンイミドイル)エチル]−2−トリフルオロメチルピリジン(E)(400mg、1.59mmol)の溶液に、1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(353mg、1.59mmol、1当量)を添加し、一晩撹拌した。1,1’−チオカルボニルジイミダゾール(71mg、0.317mmol、0.2当量)の第2のアリコートを添加し、この混合物を60℃に2時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をCHCl中に溶解させ、水で5回洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、クロロホルムを減圧下で除去した。N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル]−λ−スルファニリデン−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(Y)を、オレンジ茶色の残渣として得て、これを高真空で一晩乾燥させた(371mg、1.02mmol、64%)。UPLC−UV/ELSDおよびNMRにより純度94%を有するジアステレオマーの1:1混合物が見られ、これはその後の変換に十分であった。シリカのプラグを通して残渣をろ過することによって、より高純度を得た(CHCl中7.5%MeOH)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.83 (d, J = 7.1 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.86 (d, J = 7.1 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 2.86 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 2.89 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 4.32 (q, J = 7.1 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 4.37 (q, J = 7.1 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 7.68-7.85 (m, 2 H, Ar), 7.97-8.14 (m, 2 H, Ar), 8.67-8.82 (m, 2 H, Ar), UPLC-MS (ESI+): C13H12F3N4OS2(M+H+)の質量計算値363.0, 実測値363.1, UPLC-MS (ESI-) C13H14F3N4OS2(M-H+)の質量計算値361.0, 実測値361.1.
【0157】
【化45】

【0158】
N−(メチル(オキソ){1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチル}−λ−スルファニリデン)−1H−イミダゾール−1−カルボチオアミド(Y)(300mg、0.83mmol)をアセトニトリル(10mL)中に溶解させ、0℃に冷却した。撹拌しながら、ヒドラジン(水中64〜65%溶液、30.8μL、31.9mg、0.64mmol)を、シリンジを介して添加した。10分後、この混合物をNHClの飽和水溶液(100mL)中に注ぎ入れ、これをCHCl(100mL)で1回抽出した。水相がわずかに酸性になるまで、有機相を飽和NHCl水溶液の数回のアリコートで洗浄し、NaSO上で乾燥させた。ろ過後に、無水ジフルオロ酢酸(154μL、216mg、1.24mmol)を有機相に滴下し、次いで、これを室温で20分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。この粗濃縮物は、主たる生成物として予想されたジフルロアセチルセミカルバジド(41%、不安定)およびジフルオロアセチミド(54%)を含んだ。濃縮物を1,2−ジクロロエタン(10mL)中に溶解させ、撹拌しながらPOCl(2mL)を滴下した。この混合物をマイクロ波で75℃に5分間加熱し、150mLの飽和NaHCO水溶液にゆっくり添加した。ホスホリルクロライドの分解後に、混合物をCHCl(3×50mL)で抽出した。プールした有機相を飽和NHOH水溶液(4×50mL)、飽和NHCl水溶液(50mLアリコート、中性まで)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。5−{1−[[5−(ジフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]メチル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(69)を分取逆相クロマトグラフィーで単離した。無色の油(12mg、0.031mmol、3.7%)として純粋(68)(ジアステレオマーの1:1混合物、ラセミ化合物)を得た。1H-NMR (CDCl3, 400 MHz):δ = 1.89 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 1.97 (d, J = 7.2 Hz, 1.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 3.18 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー1); 3.31 (s, 1.5 H, S-CH3, ジアステレオマー2); 5.21 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー1); 5.27 (q, J = 7.2 Hz, 0.5 H, CHCH3, ジアステレオマー2); 6.79 (t, J = 53.8 Hz, 0.5 H, CHF2, ジアステレオマー1); 6.80 (t, J = 53.8 Hz, 0.5 H, CHF2, ジアステレオマー2); 7.74 (d, J = 8.2 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー1), 7.78 (d, J = 8.2 Hz, 0.5 H, pyr-C3-H, ジアステレオマー2); 8.04 (dd, 3J = 8.2 Hz, 4J = 2.0 Hz, 0.5 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー1); 8.09 (dd, 3J = 8.2 Hz, 4J = 2.0 Hz, 0.5 H, pyr-C4-H, ジアステレオマー2); 8.73 (d, 4J= 2.0 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー1); 8.82 (d, 4J = 2.0 Hz, 0.5 H, pyr-C6-H, ジアステレオマー2). 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz):δ = 13.5, 14.3 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 36.4, 36.5 (S-CH3, 2種のジアステレオマー); 60.8, 61.4 (CHCH3, 2種のジアステレオマー); 109.5 (t, 2J = 236.2 Hz, CHF2); 119.6, 119.8 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 130.3 (pyr-C); 131.1 (pyr-C), 137.2, 137.3 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 148.2 (dd, 3J = 20.1 Hz, 2J = 35.2 Hz, CCF2H); 149.2, 149.4 (pyr-C, 2種のジアステレオマー); 169.4, 169.5 (チアジアゾール-2'C); CF3は検出されず. UPLC-MS (ESI+): C12H12F5N4OS2 (M+H+)の質量計算値387.0, 実測値387.1, UPLC-MS (ESI-) C12H10F5N4OS2(M-H+)の質量計算値385.0, 実測値385.1.
【0159】
実施例XXI.5−{1−[メチル(4−エチル−1,3−オキサゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(70)の調製
【0160】
【化46】

【0161】
1−ヒドロキシ−2−ブタノン(0.6mL、7mmol)中スルオキシミン(H)(200mg、0.7mmol)の溶液に、濃HCl(3滴)を添加した。一晩撹拌させ、次いで、この反応を中性まで1MNaOHでクエンチした。酢酸エチルで抽出して、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、逆相クロマトグラフィーにより精製して、茶色油=75mg(30%)として5−{1−[メチル(4−エチル−1,3−オキサゾール−2−イル)スルホンイミドイル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(70)を得た。2種のジアステレオマーの1:1の混合物 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ8.81 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 8.15 (dd, 1H), 8.11 (dd, 1H), 7.77 (dd, 2H), 7.02 (s, 1H), 6.98 (s, 1H), 5.15 (q, 1H), 5.04 (q, 1H), 3.22 (s, 3H), 3.13 (s, 3H), 2.46 (m, 4H), 1.97 (m, 6H), 1.21 (m, 6H); LC-MS (ESI): C14H15F3N3O2S [M-H]+の質量計算値346. 実測値346.
【0162】
【表19】

【0163】
【表20】

【0164】
実施例XXII:2−[2−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−オキシド−テトラヒドロ−1H−1λ−チオフェン−1−イリデン]−4−tert−ブチル−1,3−チアゾール(76)の調製
【0165】
【化47】

【0166】
2−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−オキシド−テトラヒドロ−1H−1λ−チオフェン−1−イリデンシアナミド(Z)を、特許国際公開第2007149134号(実施例VI)に記載されたように調製した。2−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−オキシド−テトラヒドロ−1H−1λ−チオフェン−1−イミン−1−オキシド(AA)を実施例VIIIに記載された手順に従って(Z)から合成した。茶色固体として単離した。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.39 (dd, 2H), 7.68-7.77 (m, 2H), 7.40 (m, 2H), 4.26-4.32 (m, 1H), 4.10-4.17 (m, 1H), 3.24-3.48 (m, 4H), 2.24-2.60 (m, 8H); LC-MS (ESI): 実測値[M+H]+231. C9H12ClN2OSの計算値 = 231.
【0167】
【化48】

【0168】
化合物(BB)を、実施例VIIIで記載された手順に従って化合物(AA)から合成した。オフホワイトの固体として単離した。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.47 (dd, 2H), 8.21 (s, 1H), 8.07-8.12 (m, 2H), 7.84 (dd, 1H), 7.78 (d, 4H), 7.58 (d, 4H), 7.30-7.45 (m, 8H), 4.91-4.97 (m, 1H), 4.54-4.65 (m, 1H), 4.43-4.50 (m, 5H), 4.25 (m, 3H), 3.49-3.72 (m, 2H), 2.23-2.71 (m, 8H); LC-MS (ESI): 実測値[M]+512. C25H22ClN3O3S2の計算値 = 512.
【0169】
【化49】

【0170】
チオ尿素(CC)を、実施例VIIIに記載された手順に従って(BB)から合成した。オフホワイトの固体として単離した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.94 (d, 1H), 8. 88 (d, 1H), 8.48 (d, 1H), 8.41 (dd, 2H), 8.31 (d, 1H), 8.13 (br d, 4H), 5.56-5.62 (m, 1H), 5.00-5.11 (m, 1H), 4.67-4.75 (m, 1H), 3.91-4.26 (m, 3H), 2.65-3.16 (m, 8H); LC-MS (ESI): 実測値[M+H]+ 290. C10H13ClN3OS2の計算値 = 290.
【0171】
【化50】

【0172】
2−[2−(6−クロロピリジン−3−イル)−1−オキシド−テトラヒドロ−1H−1λ−チオフェン−1−イリデン]−4−tert−ブチル−1,3−チアゾール(76)を、実施例VIIIで記載された手順に従って(CC)から合成した。オフホワイトの固体として単離した。Mp = 77-81℃; 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ(ジアステレオマーの混合物) 8.70 (dd, 1H), 8.48 (d, 1H), 8.40 (d, 1H), 7.93 (dd, 1H), 7.38 (d, 2H), 6.25 (s, 1H), 6.09 (s, 1H), 5.44-5.51 (m, 1H), 4.62-4.70 (m, 1H), 4.18 (m, 2H), 3.51-3.73 (m, 2H), 2.36-3.12 (m, 8H), 1.44 (s, 9H), 1.42 (s, 9H); LC-MS (ESI): 実測値[M+H]+ 370. C16H21ClN3OS2の計算値 = 370.
【0173】
【表21】

【0174】
実施例XXIII.殺虫試験
上記の実施例で同定した化合物は、以降に記載される手順を用いてワタアブラムシに対して試験した。
【0175】
葉面散布アッセイにおけるワタアブラムシ(Aphis gossypii)の殺虫試験
十分に広がった子葉を有するカボチャ実生を、植物体当たり1枚の子葉に刈り込み、化学物質の施用の1日前にワタアブラムシ(無翅成虫および若虫)を寄生させた。化学物質の施用前にそれぞれの植物体を調べて、均一に寄生したことを確認した(植物体当たり約30〜70匹のアブラムシ)。化合物(2mg)を2mlのアセトン:メタノール(1:1)溶媒中に溶解させ、1000ppmの原液を形成した。この原液をHO中0.025%Tween20で5倍希釈して、200ppmの溶液を得た。手持ち式のデビルビス社製アスピレータ型噴霧器を用いて、カボチャ子葉の葉両面に流出するまでスプレー溶液を施用した。それぞれの化合物に対して4つの植物体(4回の反復)を用いた。対照植物体(溶媒検査)は希釈剤のみを散布した。処理植物体を約23℃および40%RHで3日間保持室に保持し、その後、それぞれの植物体上の生存アブラムシの数を記録した。殺虫活性は、アボット(Abbott)の補正式を用いる補正防除率%によって測定し、表1−活性に示した:
補正防除率%=100(X−Y)/X
ここで、X=溶媒検査植物体上の生存アブラムシの数
Y=処理植物体上の生存アブラムシの数
結果を表7に示す。
【0176】
葉面散布アッセイにおけるモモアカアブラムシ(Myzus persicae)の殺虫試験
2〜3枚の小さい(3〜5cm)本葉を有する、3インチポットで栽培したキャベツ実生を試験基材として用いた。化学物質の施用の1〜2日前に、この実生に20〜50匹のモモアカアブラムシ(無翅成虫および若虫)を寄生させた。それぞれの処理に対して4つの実生を用いた。化合物(2mg)を2mlのアセトン:メタノール(1:1)溶媒中に溶解させ、1000ppmの原液を形成した。この原液をHO中0.025%Tween20で5倍に希釈し、200ppmの溶液を得た。キャベツの葉両面に流出するまで溶液を散布するために、手持ち式のデビルビス社製アスピレータ型噴霧器を用いた。対照植物体(溶媒検査)は希釈剤のみを散布した。等級付け前に、処理植物体を約23℃および40%RHで3日間保持室に保持した。評価は、顕微鏡下で植物体当たりの生存アブラムシの数を数えることによって行った。殺虫活性は、アボットの補正式を用いることによって測定した:
補正防除率%=100(X−Y)/X
式中、X=溶媒検査植物体上の生存アブラムシの数
Y=処理植物体上の生存アブラムシの数
【0177】
【表22】

【0178】
【表23】

【0179】
【表24】

【0180】
【表25】

【0181】
表7のそれぞれの場合における、評価尺度は以下の通りである:
【0182】
【表26】

【0183】
酸および塩誘導体、ならびに溶媒
本発明に開示する化合物は、殺虫剤上許容できる酸付加塩の形態であってよい。
【0184】
非制限的な例によると、アミン官能基は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、マロン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ヒドロキシメタンスルホン酸、およびヒドロキシエタンスルホン酸との塩を形成してよい。
【0185】
さらに、非限定的な例によると、酸官能基は、アルカリまたはアルカリ土類金属に由来する塩、ならびにアンモニアおよびアミンに由来する塩を含む塩を形成してよい。好ましい陽イオンの例には、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、およびアルミニウムの陽イオンが含まれる。
【0186】
塩は、遊離塩基の形態を、十分量の所望の酸と接触させて塩を生成することによって調製する。遊離塩基の形態は、塩を、水性希NaOH、炭酸カリウム、アンモニア、および炭酸水素ナトリウムなどの適切な希塩基水溶液で処理することによって再生することができる。
【0187】
例として、多くの場合において、殺虫剤を修飾してより水溶性の形態にする(例えば、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸ジメチルアミン塩は、よく知られている除草剤である2,4−ジクロロフェノキシ酢酸のより水溶性の形態である)。
【0188】
本発明に開示する化合物は、非複合の溶媒分子を化合物から除去した後にインタクトなままである溶媒分子との安定な複合体を形成してもよい。このような複合体は、しばしば「溶媒和化合物」と呼ばれる。
【0189】
立体異性体
本発明に開示するある種の化合物は、1つまたは複数の立体異性体として存在することができる。様々な立体異性体には、幾何異性体、ジアステレオマー、およびエナンチオマーが含まれる。したがって、本発明に開示する化合物には、ラセミ混合物、個々の立体異性体、および光学活性な混合物が含まれる。
【0190】
当業者であれば、ある立体異性体が他の立体異性体よりも活性であり得ることを理解するであろう。個々の立体異性体および光学活性な混合物は、選択的な合成手順によって、分離した出発材料を用いた従来の合成手順によって、または従来の分割の手順によって得ることができる。
【0191】
害虫
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、害虫を防除することができる。
【0192】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、線形動物門の害虫を防除することができる。
【0193】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、節足動物門の害虫を防除することができる。
【0194】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、鋏角亜門の害虫を防除することができる。
【0195】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、クモ形綱の害虫を防除することができる。
【0196】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、多足亜門の害虫を防除することができる。
【0197】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、結合綱の害虫を防除することができる。
【0198】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、六脚亜門の害虫を防除することができる。
【0199】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、昆虫綱の害虫を防除することができる。
【0200】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、甲虫目(鞘翅目)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Acanthoscelides spp.(ゾウムシ)、Acanthoscelides obtectus(インゲンマメゾウムシ)、Agrilus planipennis(アオナガタマムシ)、Agriotes spp.(コメツキムシ)、Anoplophora glabripennis(ツヤハダゴマダラカミキリ)、Anthonomus spp.(ゾウムシ)、Anthonomus grandis(ワタミハナゾウムシ)、Aphidius spp.、Apion spp.(ゾウムシ)、Apogonia spp.(ウジ)、Ataenius spretulus(Black Turgrass Ataenius)、Atomaria linearis(pygmy mangold beetle)、Aulacophore spp.、Bothynoderes punctiventris(beet root weevil)、Bruchus spp.(ゾウムシ)、Bruchus pisorum(エンドウゾウムシ)、Cacoesia spp.、Callosobruchus maculatus(ヨツモンマメゾウムシ)、Carpophilus hemipteras(クリヤケシキスイ)、Cassida vittata、Cerosterna spp.、Cerotoma spp.(ハムシ)、Cerotoma trifurcata(bean leaf beetle)、Ceutorhynchus spp.(ゾウムシ)、Ceutorhynchus assimilis(cabbage seedpod weevil)、Ceutorhynchus napi(cabbage curculio)、Chaetocnema spp.(ハムシ)、Colaspis spp.(soil beetle)、Conoderus scalaris、Conoderus stigmosus、Conotrachelus nenuphar(スモモゾウムシ)、Cotinus nitidis(Green June beetle)、Crioceris asparagi(アスパラガスクビナガハムシ)、Cryptolestes ferrugineus(サビカクムネヒラタムシ)、Cryptolestes pusillus(カクムネヒラタムシ)、Cryptolestes turcicus(トルコカクムネヒラタムシ)、Ctenicera spp.(コメツキムシ)、Curculio spp.(ゾウムシ)、Cyclocephala spp.(ウジ)、Cylindrocpturus adspersus(sunflower stem weevil)、Deporaus marginatus(mango leaf−cutting weevil)、Dermestes lardarius(オビカツオブシムシ)、Dermestes maculates(ハラジオカツオブシムシ)、Diabrotica spp.(ハムシ)、Epilachna varivestis(インゲンテントウ)、Faustinus cubae、Hylobius pales(pales weevil)、Hypera spp.(ゾウムシ)、Hypera postica(アルファルファタコゾウムシ)、Hyperdoes spp.(オサゾウムシ)、Hypothenemus hampei(コーヒーノミキクイムシ)、Ips spp.(キクイムシ)、Lasioderma serricorne(タバコシバンムシ)、Leptinotarsa decemlineata(コロラドハムシ)、Liogenys fuscus、Liogenys suturalis、Lissorhoptrus oryzophilus(イネミズゾウムシ)、Lyctus spp.(キクイムシ/ヒラタキクイムシ)、Maecolaspis joliveti、Megascelis spp.、Melanotus communis、Meligethes spp.、Meligethes aeneus(blossom beetle)、Melolontha melolontha(common European cockchafer)、Oberea brevis、Oberea linearis、Oryctes rhinoceros(date palm beetle)、Oryzaephilus mercator(オオメノコギリヒラタムシ)、Oryzaephilus surinamensis(ノコギリヒラタムシ)、Otiorhynchus spp.(ゾウムシ)、Oulema melanopus(クビアカクビホソハムシ)、Oulema oryzae、Pantomorus spp.(ゾウムシ)、Phyllophaga spp.(May/June beetle)、Phyllophaga cuyabana、Phyllotreta spp.(ハムシ)、Phynchites spp.、Popillia japonica(マメコガネ)、Prostephanus truncates(オオコナナガシンクイムシ)、Rhizopertha dominica(コナナガシンクイムシ)、Rhizotrogus spp.(コフキコガネ)、Rhynchophorus spp.(ゾウムシ)、Scolytus spp.(キクイムシ)、Shenophorus spp.(オサゾウムシ)、Sitona lineatus(アカアシチビコフキゾウムシ)、Sitophilus spp.(コクゾウムシ)、Sitophilus granaries(グラナリアコクゾウムシ)、Sitophilus oryzae(イネゾウムシ)、Stegobium paniceum(ジンサンシバンムシ)、Tribolium spp.(flour beetle)、Tribolium castaneum(コクヌストモドキ)、Tribolium confusum(ヒラタコクヌスドモドキ)、Trogoderma variabile(キマダラカツオブシムシ)、およびZabrus tenebioidesが含まれる。
【0201】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、革翅目(ハサミムシ類)を防除することができる。
【0202】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、網翅目(ゴキブリ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Blattella germanica(チャバネゴキブリ)、Blatta orientalis(トウヨウゴキブリ)、Parcoblatta pennylvanica、Periplaneta americana(ワモンゴキブリ)、Periplaneta australoasiae(コワモンゴキブリ)、Periplaneta brunnea(トビイロゴキブリ)、Periplaneta fuliginosa(クロゴキブリ)、Pyncoselus suninamensis(オガサワラゴキブリ)、およびSupella longipalpa(チャオビゴキブリ)が含まれる。
【0203】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、双翅目(ハエ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Aedes spp.(カ)、Agromyza frontella(alfalfa blotch leafminer)、Agromyza spp.(ハモグリバエ)、Anastrepha spp.(ミバエ)、Anastrepha suspensa(カリブカイミバエ)、Anopheles spp.(カ)、Batrocera spp.(ミバエ)、Bactrocera cucurbitae(ウリミバエ)、Bactrocera dorsalis(ミカンコミバエ)、Ceratitis spp.(ミバエ)、Ceratitis capitata(チチュウカイミバエ)、Chrysops spp.(アブ)、Cochliomyia spp.(ラセンウジバエ)、Contarinia spp.(タマバエ)、Culex spp.(カ)、Dasineura spp.(タマバエ)、Dasineura brassicae(ダイコンタマバエ)、Delia spp.、Delia platura(タネバエ)、Drosophila spp.(ショウジョウバエ)、Fannia spp.(filth fly)、Fannia canicularis(ヒメイエバエ)、Fannia scalaris(コブアシヒメイエバエ)、Gasterophilus intestinalis(ウマバエ)、Gracillia perseae、Haematobia irritans(ノサシバエ)、Hylemyia spp.(ネクイムシ)、Hypoderma lineatum(キスジウシバエ)、Liriomyza spp.(ハモグリバエ)、Liriomyza brassica(マメハモグリバエ)、Melophagus ovinus(sheep ked)、Musca spp.(イエバエ)、Musca autumnalis(face fly)、Musca domestica(イエバエ)、Oestrus ovis(ヒツジバエ)、Oscinella frit(キモグリバエ)、Pegomyia betae(beet leafminer)、Phorbia spp.、Psila rosae(ニンジンサビバエ)、Rhagoletis cerasi(オウトウミバエ)、Rhagoletis pomonella(リンゴミバエ)、Sitodiplosis mosellana(ムギアカタマバエ)、Stomoxys calcitrans(サシバエ)、Tabanus spp.(ウマバエ)、およびTipula spp.(ガガンボ)が含まれる。
【0204】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、半翅目(カメムシ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Acrosternum hilare(green stink bug)、Blissus leucopterus(アメリカコバネナガカメムシ)、Calocoris norvegicus(potato mirid)、Cimex hemipterus(ネッタイナンキンムシ)、Cimex lectularius(ナンキンムシ)、Dagbertus fasciatus、Dichelops furcatus、Dysdercus suturellus(cotton stainer)、Edessa meditabunda、Eurygaster maura(cereal bug)、Euschistus heros、Euschistus servus(brown stink bug)、Helopeltis antonii、Helopeltis theivora(tea blight plantbug)、Lagynotomus spp.(カメムシ)、Leptocorisa oratorius、Leptocorisa varicornis、Lygus spp.(メクラカメムシ)、Lygus hesperus(western tarnished plant bug)、Maconellicoccus hirsutus、Neurocolpus longirostris、Nezara viridula(ミナミオアカメムシ)、Phytocoris spp.(メクラカメムシ)、Phytocoris californicus、Phytocoris relativus、Piezodorus guildingi、Poecilocapsus lineatus(fourlined plant bug)、Psallus vaccinicola、Pseudacysta perseae、Scaptocoris castanea、およびTriatoma spp.(オオサシガメ/サシガメ)が含まれる。
【0205】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、同翅目(アブラムシ類、カイガラムシ類、コナジラミ類、ヨコバイ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Acrythosiphon pisum(エンドウヒゲナガアブラムシ)、Adelges spp.(カサアブラムシ)、Aleurodes proletella(cabbage whitefly)、Aleurodicus disperses、Aleurothrixus floccosus(ウーリーコナジラミ)、Aluacaspis spp.、Amrasca bigutella bigutella、Aphrophora spp.(ヨコバイ)、Aonidiella aurantii(アカマルカイガラムシ)、Aphis spp.(アブラムシ)、Aphis gossypii(cotton aphid)、Aphis pomi(リンゴアブラムシ)、Aulacorthum solani(ジャガイモヒゲナガアブラムシ)、Bemisia spp.(コナジラミ)、Bemisia argentifolii、Bemisia tabaci(タバココナジラミ)、Brachycolus noxius(Russian aphid)、Brachycorynella asparagi(asparagus aphid)、Brevennia rehi、Brevicoryne brassicae(ダイコンアブラムシ)、Ceroplastes spp.(カイガラムシ)、Ceroplastes rubens(ルビーロウカイガラムシ)、Chionaspis spp.(カイガラムシ)、Chrysomphalus spp.(カイガラムシ)、Coccus spp.(カイガラムシ)、Dysaphis plantaginea(オオバコアブラムシ)、Empoasca spp.(ヨコバイ)、Eriosoma lanigerum(リンゴワタムシ)、Icerya purchasi(イセリアカイガラムシ)、Idioscopus nitidulus(mango leafhopper)、Laodelphax striatellus(ヒメトビウンカ)、Lepidosaphes spp.、Macrosiphum spp.、(Macrosiphum euphorbiae(ジャガイモヒゲナガアブラムシ)、Macrosiphum granarium(ムギヒゲナガアブラムシ)、Macrosiphum rosae(イバラヒゲナガアブラムシ)、Macrosteles quadrilineatus(aster leafhopper)、Mahanarva frimbiolata、Metopolophium dirhodum(rose grain aphid)、Mictis longicornis、Myzus persicae(モモアカアブラムシ)、Nephotettix spp.(ヨコバイ)、Nephotettix cinctipes(ツマグロヨコバイ)、Nilaparvata lugens(トビイロウンカ)、Parlatoria pergandii(chaff scale)、Parlatoria ziziphi(ebony scale)、Peregrinus maidis corn delphacid、Philaenus spp.(アワフキムシ)、Phylloxera vitifoliae(grape phylloxera)、Physokermes piceae(spruce bud scale)、Planococcus spp.(コナカイガラムシ)、Pseudococcus spp.(コナカイガラムシ)、Pseudococcus brevipes(パイナップルコナカイガラムシ)、Quadraspidiotus perniciosus(サンホーゼカイガラムシ)、Rhapalosiphum spp.(アブラムシ)、Rhapalosiphum maida(corn leaf aphid)、Rhapalosiphum padi(oat bird−cherry aphid)、Saissetia spp.(カイガラムシ)、Saissetia oleae(black scale)、Schizaphis graminum(ムギミドリアブラムシ)、Sitobion avenae(English grain aphid)、Sogatella furcifera(セジロウンカ)、Therioaphis spp.(アブラムシ)、Toumeyella spp.(カイガラムシ)、Toxoptera spp.(アブラムシ)、Trialeurodes spp.(コナジラミ)、Trialeurodes vaporariorum(オンシツコナジラミ)、Trialeurodes abutiloneus(bandedwing whitefly)、Unaspis spp.(カイガラムシ)、Unaspis yanonensis(ヤネノカイガラムシ)、およびZulia entrerianaが含まれる。
【0206】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、膜翅目(アリ、スズメバチ、およびミツバチ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Acromyrrmex spp.、Athalia rosae、Atta spp.(ハキリアリ)、Camponotus spp.(オオアリ)、Diprion spp.(ハバチ)、Formica spp.(アリ)、Iridomyrmex humilis(アルゼンチンアリ)、Monomorium spp.、Monomorium minumum(little black ant)、Monomorium pharaonis(ファラオアリ)、Neodiprion spp.(ハバチ)、Pogonomyrmex spp.(シュウカクアリ)、Polistes spp.(アシナガバチ)、Solenopsis spp.(カミアリ)、Tapoinoma sessile(odorous house ant)、Tetranomorium spp.(pavement ant)、Vespula spp.(スズメバチ)、およびXylocopa spp.(クマバチ)が含まれる。
【0207】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、シロアリ目(シロアリ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Coptotermes spp.、Coptotermes curvignathus、Coptotermes frenchii、Coptotermes formosanus(Formosan subterranean termite)、Cornitermes spp.(nasute termite)、Cryptotermes spp.(カンザイシロアリ)、Heterotermes spp.(desert subterranean termite)、Heterotermes aureus、Kalotermes spp.(カンザイシロアリ)、Incistitermes spp.(カンザイシロアリ)、Macrotermes spp.(fungus growing termite)、Marginitermes spp.(カンザイシロアリ)、Microcerotermes spp.(harvester termite)、Microtermes obesi、Procornitermes spp.、Reticulitermes spp.(subterranean termite)、Reticulitermes banyulensis、Reticulitermes grassei、Reticulitermes flavipes(eastern subterranean termite)、Reticulitermes hageni、Reticulitermes hesperus(western subterranean termite)、Reticulitermes santonensis、Reticulitermes speratus、Reticulitermes tibialis、Reticulitermes virginicus、Schedorhinotermes spp.、およびZootermopsis spp.(rotten−wood termite)が含まれる。
【0208】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、鱗翅目(ガおよびチョウ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Achoea janata、Adoxophyes spp.、Adoxophyes orana、Agrotis spp.(ヨトウムシ)、Agrotis ipsilon(タマナヤガ)、Alabama argillacea(cotton leafworm)、Amorbia cuneana、Amyelosis transitella(navel orangeworm)、Anacamptodes defectaria)、Anarsia lineatella(モモキバガ)、Anomis sabulifera(jute looper)、Anticarsia gemmatalis(velvetbean caterpillar)、Archips argyrospila(fruittree leafroller)、Archips rosana(rose leaf roller)、Argyrotaenia spp.(ハマキガ)、Argyrotaenia citrana(ミカンコハマキ)、Autographa gamma、Bonagota cranaodes、Borbo cinnara(コブノメイガ)、ブッBucculatrix thurberiella(cotton leafperforator)、Caloptilia spp.(ハモグリムシ)、Capua reticulana)、Carposina niponensis(モモシンクイガ)、Chilo spp.、Chlumetia transversa(マンゴーフサヤガ)、Choristoneura rosaceana(ハスオビハマキ)、Chrysodeixis spp.、Cnaphalocerus medinalis(grass leafroller)、Colias spp.、Conpomorpha cramerella、Cossus cossus(carpenter moth)、Crambus spp.(Sod webworm)、Cydia funebrana(スモモヒメハマキ)、Cydia molesta(ナシヒメシンクイ)、Cydia nignicana(pea moth)、Cydia pomonella(コドリンガ)、Darna diducta、Diaphania spp.(stem borer)、Diatraea spp.(stalk borer)、Diatraea saccharalis(sugarcane borer)、Diatraea graniosella(southwester corn borer)、Earias spp.(ワタキバガ)、Earias insulata(Egyptian bollworm)、Earias vitella(rough northern bollworm)、Ecdytopopha aurantianum、Elasmopalpus lignosellus(モロコシマダラメイガ)、Epiphysias postruttana(light brown apple moth)、Ephestia spp.(flour moth)、Ephestia cautella(スジマダラメイガ)、Ephestia elutella(チャマダラメイガ)、Ephestia kuehniella (スジコナマダラメイガ)、Epimeces spp.、Epinotia aporema、Erionota thrax(トガリバナナセセリ)、Eupoecilia ambiguella(ブドウホソハマキ)、Euxoa auxiliaris(army cutworm)、Feltia spp.(ネキリムシ)、Gortyna spp.(stemborer)、Grapholita molesta(ナシヒメシンクイ)、Hedylepta indicata(bean leaf webber)、Helicoverpa spp.(ヤガ)、Helicoverpa armigera(オオタバコガ)、Helicoverpa zea(bollworm/corn earworm)、Heliothis spp.(ヤガ)、Heliothis virescens(タバコガ)、Hellula undalis(ハイマダラノメイガ)、Indarbela spp.(root borer)、Keiferia lycopersicella(トマトギョウチュウ)、Leucinodes orbonalis(ナスノメイガ)、Leucoptera malifoliella、Lithocollectis spp.、Lobesia botrana(grape fruit moth)、Loxagrotis spp.(ヤガ)、Loxagrotis albicosta(western bean cutworm)、Lymantria dispar(マイマイガ)、Lyonetia clerkella(キンモンホソガ)、Mahasena corbetti(oil palm bagworm)、Malacosoma spp.(テンマクケムシ)、Mamestra brassicae(ヨトウガ)、Maruca testulalis(マメノメイガ)、Metisa plana(ミノガ)、Mythimna unipuncta(true armyworm)、Neoleucinodes elegantalis(small tomato borer)、Nymphula depunctalis(rice caseworm)、Operophthera brumata(winter moth)、Ostrinia nubilalis(アワノメイガ)、Oxydia vesulia、Pandemis cerasana(ヤマトビハマキ)Pandemis heparana(brown apple tortrix)、Papilio demodocus、Pectinophora gossypiella(ワタキバガ)、Peridroma spp.(ヨトウムシ)、Peridroma saucia(ニセタマナヤガ)、Perileucoptera coffeella(white coffee leafminer)、Phthorimaea operculella(ジャガイモキバガ)、Phyllocnisitis citrella、Phyllonorycter spp.(ハモグリムシ)、Pieris rapae(imported cabbageworm)、Plathypena scabra、Plodia interpunctella(ノシメマダラメイガ)、Plutella xylostella(コナガ)、Polychrosis viteana(ブドウヒメハマキ)、Prays endocarpa、Prays oleae(olive moth)、Pseudaletia spp.(ヤガ)、Pseudaletia unipunctata(ヨトウムシ)、Pseudoplusia includens(soybean looper)、Rachiplusia nu、Scirpophaga incertulas、Sesamia spp.(stemborer)、Sesamia inferens(イネヨトウ)、Sesamia nonagrioides、Setora nitens、Sitotroga cerealella(バクガ)、Sparganothis pilleriana、Spodoptera spp.(アワヨトウ)、Spodoptera exigua(シロイチモンジョトウ)、Spodoptera fugiperda(fall armyworm)、Spodoptera oridania(southern armyworm)、Synanthedon spp.(root borer)、Thecla basilides、Thermisia gemmatalis、Tineola bisselliella(コイガ)、Trichoplusia ni(イラクサギンウワバ)、Tuta absoluta、Yponomeuta spp.、(Zeuzera coffeae(コーヒーゴマフボクトウ)、およびZeuzera pyrina(leopard moth)が含まれる。
【0209】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、食毛目(咀嚼型シラミ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Bovicola ovis(ヒツジハジラミ)、Menacanthus stramineus (ニワトリオオハジラミ)、およびMenopon gallinea(common hen house)が含まれる。
【0210】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、直翅目(バッタ、イナゴ、およびコオロギ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Anabrus simplex(モルモンコオロギ)、Gryllotalpidae(ケラ)、Locusta migratoria、Melanoplus spp.(バッタ)、Microcentrum retinerve(angularwinged katydid)、Pterophylla spp.(キリギリス)、chistocerca gregaria、Scudderia furcata(forktailed bush katydid)、およびValanga nigricorniが含まれる。
【0211】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を、シラミ目(吸血性シラミ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Haematopinus spp.(cattle and hog lice)、Linognathus ovillus(sheep louse)、Pediculus humanus capitis(アタマジラミ)、Pediculus humanus humanus(コロモジラミ)、およびPthirus pubis(ケジラミ)が含まれる。
【0212】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、ノミ目(ノミ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Ctenocephalides canis(イヌノミ)、Ctenocephalides felis(ネコノミ)、およびPulex irritans(ヒトノミ)が含まれる。
【0213】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、アザミウマ目(アザミウマ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Frankliniella fusca(tobacco thrips)、Frankliniella occidentalis(ミカンキイロアザミウマ)、Frankliniella shultzei、Frankliniella williamsi(corn thrips)、Heliothrips haemorrhaidalis(greenhouse thrips)、Riphiphorothrips cruentatus)、Scirtothrips spp.、Scirtothrips citri(citrus thrips)、Scirtothrips dorsalis(チャノキイロアザミウマ)、Taeniothrips rhopalantennalis、およびThrips spp.が含まれる。
【0214】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、シミ目(シミ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Lepisma spp.(シミ)およびThermobia spp.(マダラシミ)が含まれる。
【0215】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、ダニ目(ダニおよびマダニ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Acarapsis woodi(tracheal mite of honeybees)、Acarus spp.(食品ダニ)、(Acarus siro(コナダニ)、Aceria mangiferae(mango bud mite)、Aculops spp.、Aculops lycopersici(トマトサビダニ)、Aculops pelekasi、Aculus pelekassi、Aculus schlechtendali(リンゴサビダニ)、マダニ(Amblyomma americanum(アメリカアムブリオマ)、Boophilus spp.(マダニ)、Brevipalpus obovatus(privet mite)、Brevipalpus phoenicis(red and black flat mite)、Demodex spp.(ヒゼンダニ)、Dermacentor spp.(カタダニ)、Dermacentor variabilis (アメリカイヌカクダニ)、Dermatophagoides pteronyssinus(チリダニ)、Eotetranycus spp.、Eotetranychus carpini(yellow spider mite)、Epitimerus spp.、Eriophyes spp.、Ixodes spp.(マダニ)、Metatetranycus spp.、Notoedres cati、Oligonychus spp.、Oligonychus coffee、Oligonychus ilicus(southern red mite)、Panonychus spp.、(Panonychus citri(ミカンハダニ)、Panonychus ulmi(リンゴハダニ)、Phyllocoptruta oleivora(citrus rust mite)、Polyphagotarsonemun latus(チャノホコリダニ)、Rhipicephalus sanguineus(クリイロコイタマダニ)、Rhizoglyphus spp.(ネダニ)、Sarcoptes scabiei(ヒゼンダニ)、Tegolophus perseaflorae、Tetranychus spp.、Tetranychus urticae(ナミハダニ)、およびVarroa destructor(ミツバチヘギイタダニ)が含まれる。
【0216】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、線虫綱(線虫類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Aphelenchoides spp.(bud and leaf & pine wood nematode)、Belonolaimus spp.(sting nematode)、Criconemella spp.(ring nematode)、Dirofilaria immitis(犬糸状虫)、Ditylenchus spp.(stem and bulb nematode)、Heterodera spp.(シストセンチュウ)、Heterodera zeae(corn cyst nematode)、Hirschmanniella spp.(root nematode)、Hoplolaimus spp.(lance nematode)、Meloidogyne spp.(ネコブセンチュウ)、Meloidogyne incognita(ネコブセンチュウ)、Onchocerca volvulus(回施糸状虫)、Pratylenchus spp.(ネグサレセンチュウ)、Radopholus spp.(ネモグリセンチュウ)、およびRotylenchus reniformis(kidney−shaped nematode)が含まれる。
【0217】
別の実施形態において、本明細書に開示する本発明を用いて、結合綱(コムカデ類)を防除することができる。これら害虫の非網羅的な列挙には、それだけには限定されないが、Scutigerella immaculataが含まれる。
【0218】
より詳しい情報については、Arnold Mallis、「Handbook of Pest Control−The Behavior,Life Histroy,and Control of Household Pests」、第9版、著作権2004年、GIE Media社を参考にされたい。
【0219】
混合物
本明細書に開示する本発明と組み合わせて有利に使用することができる殺虫剤のいくつかには、それだけには限定されないが、以下のものが含まれる。
1,2ジクロロプロパン、1,3ジクロロプロペン、
アバメクチン、アセフェート、アセキノシル、アセタミプリド、アセチオン、アセトプロール、アクリナトリン、アクリロニトリル、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アルドリン、アレスリン、アロサミジン、アリキシカルブ、αシペルメトリン、αエクジソン、アミジチオン、アミドフルメト、アミノカルブ、アミトン、アミトラズ、アナバシン、三酸化ヒ素、アチダチオン、アザディラクチン、アザメチホス、アジンホスエチル、アジンホスメチル、アゾベンゼン、アゾシクロチン、アゾトエート、
ヘキサフルオロケイ酸バリウム、バルトリン、ベンクロチアズ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベノミル、ベノキサホス、ベンスルタプ、ベンゾキシメート、安息香酸ベンジル、βシフルスリン、βシペルメトリン、ビフェナザート、ビフェンスリン、ビナパクリル、ビオアレスリン、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、ビストリフルロン、ホウ砂、ホウ酸、ブロムフェンビンフォス、ブロモDDT、ブロモシクレン、ブロモホス、ブロモホスエチル、ブロモプロピレート、ブフェンカルブ、ブプロフェジン、ブタカルブ、ブタチオフォス、ブトカルボキシム、ブトネート、ブトキシカルボキシム、
カデュサフォス、砒酸カルシウム、多硫化カルシウム、カンフェクロール、カルバノレート、カルバリル、カルボフラン、二硫化炭素、四塩化炭素、カルボフェノチオン、カルボスルファン、カルタップ、キノメチオナート、クロラントラニルプロール、クロルベンシド、クロルビシクレン、クロルダン、クロルデコン、クロルジメフォルム、クロルエトキシフォス、クロルフェナピル、クロルフェネトール、クロルフェンソン、クロルフェンスルフィド、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロルメホス、クロロベンジレート、クロロホルム、クロロメブホルム、クロロメチウロン、クロロピクリン、クロロプロピレート、クロロホキシム、クロルプラゾホス、クロルピロホス、クロルピロホスメチル、クロルチオホス、クロマフェノジド、シネリンI、シネリンII、シスメトリン、クロエトカルブ、クロフェンタジン、クロサンテール、クロチアニジン、アセト亜ヒ酸第二銅、ヒ酸銅(II)、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、クマホス、クミトエート、クロタミトン、クロトキシホス、クルエンタレンAおよびB、クルホメート、クリオライト、シアノフェンホス、シアノホス、シアントエート、シクレトリン、シクロプロトリン、シエノピラフェン、シフルメトフェン、シフルトリン、シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、シチオエート、
d−リモネン、ダゾメット、DBCP、DCIP、DDT、デカルボフラン、デルタメトリン、デメフィオン、デメフィオンO、デメフィオンS、デメトン、デメトンメチル、デメトンO、デメトンOメチル、デメトンS、デメトンSメチル、デメトンSメチルスルホン、ジアフェンチウロン、ジアリフォス、ジアミダホス、ジアジノン、ジカプトン、ジクロフェンチオン、ジクロフルアニド、ジクロルボス、ジコフォール、ジクレシル、ジクロトホス、ジシクラニル、ジエルドリン、ジエノクロール、ジフロビダジン、ジフルベンズロン、ジロール(dilor)、ジメフルトリン、ジメフォックス、ジメタン、ジメトエート、ジメトリン、ジメチルビンホス、ジメチラン、ジネックス、ジノブトン、ジノカップ、ジノカップ4、ジノカップ6、ジノクトン、ジノペントン、ジノプロップ、ジノサム、ジノスルフォン、ジノテフラン、ジノテルボン、ジオフェノラン、ジオキサベンゾフォス、ジオキサカルブ、ジオキサチオン、ジフェニルスルフォン、ジスルフィラム、ジスルフォトン、ジチクロホス、DNOC、ドフェナピン、ドラメクチン、
エクジステロン、エマメクチン、EMPC、エムペントリン、エンドスルファン、エンドチオン、エンドリン、EPN、エポフェノナン、エプリノメクチン、エスフェンバレレート、エタホス(etaphos)、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトエートメチル、エトプロホス、エチルDDD、ギ酸エチル、エチレンジブロミド、エチレンジクロリド、エチレンオキシド、エトレンプロックス、エトキサゾール、エトリムホス、EXD、
ファムフール、フェナミホス、フェナザフロール、フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フェンクロルホス、フェネタカルブ(fenethacarb)、フェンフルトリン、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキサクリム、フェノキシカルブ、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンソン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオンエチル、フェントリファニル、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルアクリピリム、フルアズロン、フルベンジアミド、フルベンジミン、フルコフロン、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルエネチル、フルフェネリウム、フルフェノクスロン、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルオルベンシド(fluorbenside)、フルバリネート、ホノホス、ホルメタネート、ホルモチオン、ホルムパラネート(formparanate)、ホスメチラン、ホスピレート(fospirate)、ホスチアゼート、ホスチエタン、ホスチエタン、フラチオカルブ、フレスリン、フルフラール、
γシハロトリン、γHCH、
ハロフェンプロックス、ハロフェノジド、HCH、HEOD、ヘプタクロル、ヘプテノホス、ヘテロホス(heterophos)、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾックス、HHDN、ヒドラメチルノン、シアン化水素、ハイドロプレン、ヒキンカルブ(hyquincarb)、
イミシアホス、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、ヨードメタン、IPSP、イサミドホス、イサゾホス、イソベンザン、イソカルボホス、イソドリン、イソフェンホス、イソプロカルブ、イソプロチオラン、イソチオエート、イソキサチオン、イベルメクチン、
ジャスモリンI、ジャスモリンII、ジョドフェンホス(jodfenphos)、幼若ホルモンI、幼若ホルモンII、幼若ホルモンIII、
ケレバン、キノプレン、
λシハロトリン、ヒ酸鉛、レピメクチン、レプトホス、リンデン、リリムホス(lirimfos)、ルフェヌロン、リチダチオン、
マラチオン、マロノベン(malonoben)、マジドックス、メカルバム、メカルホン、メナゾン、メホスホラン、塩化第一水銀、メスルフェン、メスルフェンホス、メタフルミゾン、メタム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メトクロトホス(methocrotophos)、メトミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、臭化メチル、メチルイソチオシアネート、メチルクロロホルム、塩化メチレン、メトフルトリン、メトルカルブ、メトキサジアゾン、メビンホス、メキサカルバート、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシム、ミパホックス(mipafox)、ミレックス、MNAF、モノクロトホス、モルホチオン(morphothion)、モキシデクチン、
ナフタロホス、ナレド、ナフタレン、ニコチン、ニフルリジド、ニッコーマイシン、ニテンピラム、ニチアジン、ニトリラカルブ、ノバルロン、ノビフルムロン、
オメトエート、オキサミル、オキシデメトンメチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、
パラジクロロベンゼン、パラチオン、パラチオンメチル、ペンフルロン、ペンタクロロフェノール、ペルメトリン、フェンカプトン、フェノトリン、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスホラン、ホスメット、ホスニクロル(phosnichlor)、ホスファミドン、ホスフィン、ホスホカルブ、ホキシム、ホキシムメチル、ピリメタホス、ピリミカルブ、ピリミホスエチル、ピリミホスメチル、亜ヒ酸カリウム、チオシアン酸カリウム、pp’DDT、プラレトリン、プレコセンI、プレコセンII、プレコセンIII、プリミドホス、プロクロノール、プロフェノホス、プロフルトリン、プロマシル、プロメカルブ、プロパホス、プロパルギト、プロペタンホス、プロポクスール、プロチダチオン、プロチオホス、プロトエート、プロトリフェンブト、ピラクロホス、ピラフルプロール、ピラゾホス、ピレスメトリン、ピレトリンI、ピレトリンII、ピリダベン、ピリダリル、ピリダフェンチオン、ピリフルキナゾン、ピリミジフェン、ピリミテート(pyriminate)、ピリプロール、ピリプロキシフェン、
カッシア、キナルホス、キナルホス、キナルホスメチル、キノチオン、クアンティファイズ(quantifies)、
ラフォキサニド、レスメトリン、ロテノン、リアニア、
サバジラ、シュラーダン、セラメクチン、シラフルオフェン、亜ヒ酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、ソファミド(sophamide)、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルコフロン、スルフィラム、スルフラミド、スルフォテップ、イオウ、フッ化スルフリル、スルプロホス、
タウフルバリネート、タジムカルブ、TDE、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリムホス、テフルベンズロン、テフルスリン、テメホス、TEPP、テラレトリン、テルブホス、テトラクロロエタン、テトラクロロビンホス、テトラジホン、テトラメトリン、テトラナクチン、テトラスル、θシペルメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チクロホス(thicrofos)、チオカルボキシム、チオシクラム、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、チオナジン、チオキノックス、チオスルタップ(thiosultap)、チューリンゲンシン(thuringiensin)、トルフェンピラド、トラロメトリン、トランスフルトリン、トランスペルメトリン、トリアラテン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリクロルメタホス3(trichlormetaphos 3)、トリクロロナート(trichloronat)、トリフェノホス、トリフルムロン、トリメタカルブ、トリプレン、
バミドチオン、バミドチオン、バニリプロール、バニリプロール、
XMC、キシリカルブ、
ζシペルメトリン、およびゾラプロホス
が含まれる。
【0220】
さらに、上記の殺虫剤のあらゆる組合せを用いることができる。
【0221】
本明細書に開示する本発明を、経済上および相乗性両方の理由で、除草剤および殺真菌剤とともに用いることもできる。
【0222】
本明細書に開示する本発明を、経済上および相乗性の理由で、抗微生物剤、殺細菌剤、枯葉剤、毒性緩和剤、相乗剤、殺藻剤、誘引剤、乾燥剤、フェロモン、忌避剤、動物浸液、殺鳥剤、消毒剤、信号化学物質、および軟体動物駆除剤(これらの分類は必ずしも相互に排他的ではない)とともに用いることもできる。
【0223】
さらなる情報には、本明細書の出願日の、http://www.alanwood.net/pesticides/index.htmlにある、「Compendium of Pesticide Common Names」を参考にされたい。C D S Tomlin編集、著作権2006年、British Crop Production Council、「The Pesticide Manual」第14版も参考にされたい。
【0224】
相乗的混合物
本明細書に開示する本発明を、「混合物」の表題の下に言及するものなどの他の化合物とともに用いて、混合物における化合物の作用機序が同じ、類似の、または異なる相乗的混合物を形成することができる。
【0225】
作用機序の例には、それだけには限定されないが、アセチルコリンエステラーゼインヒビター、ナトリウムチャンネルモジュレーター、キチン生合成インヒビター、GABAゲーティッドクロライドチャンネルアンタゴニスト(GABA-gated chloride channel antagonist)、GABAおよびグルタメートゲーティッドクロライドチャンネルアゴニスト、アセチルコリンレセプターアゴニスト、MET Iインヒビター、Mgが刺激するATPaseインヒビター、ニコチン性アセチルコリンレセプター、中腸膜ディスラプター、および酸化的リン酸化ディスラプターが含まれる。
【0226】
さらに、以下の化合物が相乗剤として知られており、本明細書に開示する本発明とともに用いることができる:ピペロニルブトキシド、ピプロタール、プロピルイソーム(propyl isome)、セサメックス、セサモリン、およびスルホキシド。
【0227】
製剤
殺虫剤は、その純粋な形態では適用にほとんど適さない。殺虫剤を必要とされる濃度および好適な形態で用いることができるように他の物質を加え、適用、取扱い、輸送、貯蔵の容易さ、および最大の殺虫作用を可能にすることが通常必要である。したがって、殺虫剤は、例えば、餌、濃縮乳剤、ダスト、乳化性の濃縮物、燻蒸剤、ゲル剤、顆粒剤、マイクロカプセル封入、種子処理、懸濁濃縮物、サスポエマルジョン、錠剤、水溶性液剤、水に分散可能な顆粒剤またはドライフロアブル、水和剤、および超小体積の溶液に調合される。
【0228】
製剤タイプに関するさらなる情報には、「Catalogue of pesticide formulation types and international coding system」、Technical Monograph、2号、第5版、CropLife International(2002年)を参照されたい。
【0229】
殺虫剤は、このような殺虫剤の濃縮製剤から調製された水性懸濁剤または乳剤として適用されることが最も多い。このような水溶性の、水に懸濁性の、または乳化性の製剤は、水和剤もしくは水に分散可能な顆粒剤として通常知られている固体、または乳化性の濃縮物もしくは水性懸濁液として通常知られている液体のいずれかである。水に分散可能な顆粒剤を形成するように凝縮されることがある水和剤は、殺虫剤、担体、および界面活性剤の均質な混合物を含んでいる。殺虫剤の濃度は、通常約10重量%から約90重量%までである。担体は、アタパルジャイト粘土、モンモリロナイト粘土、珪藻土、または純粋なケイ酸塩の中から通常選択される。約0.5%から約10%までの水和剤を含む有効な界面活性剤は、硫酸化リグニン、濃縮ナフタレンスルホネート、ナフタレンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、およびアルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物などの非イオン性界面活性剤の中に見出される。
【0230】
殺虫剤の乳化性の濃縮物は、水混和性の溶媒、または水不混和性の有機溶媒および乳化剤の混合物のいずれかである担体中に、液体1リットル当たり約50から約500グラムまでを溶解するなどの、好都合な濃度の殺虫剤を含んでいる。有用な有機溶媒には、芳香族、特にキシレンおよび石油留分、特に石油の高沸点ナフタレンおよびオレフィン部分、例えば芳香族のヘビーナフサが含まれる。他の有機溶媒、例えば、ロジン誘導体、脂肪族ケトン(例えば、シクロヘキサノン)、および複合アルコール(例えば、2−エトキシエタノール)を含むテルペンの溶媒も用いてもよい。乳化性の濃縮物に適する乳化剤は、従来の陰イオン性および非イオン性の界面活性剤から選択される。
【0231】
水性懸濁液は、約5重量%から約50重量%までの範囲の濃度で水性の担体中に分散している水不溶性の殺虫剤の懸濁液を含んでいる。懸濁液は、殺虫剤を細かく粉砕し、水および界面活性剤からなる担体中に勢いよく混合することによって調製される。無機塩および合成または天然のゴムなどの成分も、水性の担体の密度および粘度を増大するために加えることができる。混合水溶液を調製し、サンドミル、ボールミル、またはピストンタイプのホモジナイザーなどの器具中でホモジナイズすることによって、殺虫剤を同時に粉砕および混合するのが最も有効であることが多い。
【0232】
殺虫剤を、土に適用するのに特に有用である顆粒の組成物として適用してもよい。顆粒の組成物は、粘土または類似の物質を含む担体中に分散した約0.5重量%から約10重量%までの殺虫剤を通常含んでいる。このような組成物は、殺虫剤を適切な溶媒中に溶解し、約0.5mmから3mmまでの範囲の好適な粒子サイズに予め形成された顆粒の担体にそれを適用することによって通常調製される。このような組成物は、担体および化合物の生地またはペーストを作成し、押し砕き、乾燥して所望の顆粒の粒子サイズを得ることによっても調合され得る。
【0233】
殺虫剤を含むダストは、粉末の形態の殺虫剤を、カオリン粘土、粉砕した火山岩などの適切なダスト状の農業用担体と均質に混合することによって調製される。ダストは、適切には約1%から約10%までの殺虫剤を含むことができる。これらは種子粉衣として、または葉の適用として、ダストブロワー機器で適用することができる。
【0234】
好適な有機溶媒中(通常、農業化学において広く使われている、スプレーオイルなどの石油)の溶液の形態の殺虫剤を適用することは同程度に実用的である。
【0235】
殺虫剤を、エアロゾル組成物の形態で適用してもよい。このような組成物において、殺虫剤は、圧力発生性の噴射剤混合物である担体中に溶解または分散している。エアロゾル組成物は、そこから混合物が噴霧弁を通して分散される容器に包装される。
【0236】
殺虫剤の餌は、殺虫剤を食品もしくは誘引剤、または両方と混合する場合に形成される。害虫が餌を食べるときに殺虫剤も摂取する。餌は、顆粒、ゲル、フロアブルパウダー、液体、または固体の形態をとることができる。これらは害虫の生息場所において用いられる。
【0237】
燻蒸剤は、比較的高い蒸気圧を有し、したがって土または囲まれたスペースにおいて害虫を死滅させるのに十分な濃度のガスとして存在することができる殺虫剤である。燻蒸剤の毒性は、その濃度および暴露時間に比例する。これらは拡散能力が良好であること、および害虫の呼吸器系に浸透し、または害虫の角皮を通して吸収されることによる作用を特徴とする。燻蒸剤は、ガス密封されている部屋もしくは建物において、または特別な室において、ガスを透過しないシートのもとで、貯蔵製品害虫を防除するために適用される。
【0238】
殺虫剤を、様々なタイプのプラスチックポリマーに殺虫剤粒子または液滴を懸濁させることによってマイクロカプセル化してもよい。ポリマーの化学的性質を変更することによって、または処理加工における要因を変化させることによって、様々なサイズ、溶解性、肉厚、および浸透度のマイクロカプセルを形成することができる。これらの要因は、内部の有効成分が放出される速度を支配し、これは次に生成物の残留性能、作用速度、および匂いに影響を及ぼす。
【0239】
油剤濃縮物は、殺虫剤を溶液中に保持する溶媒中に殺虫剤を溶解することによって作成する。殺虫剤の油剤は、溶媒自体が殺虫作用を有し、外皮のロウ様の被覆の溶解が殺虫剤の取り込みの速度を増大することにより、通常、他の製剤よりも速やかに害虫を打ち倒し、死滅をもたらす。油剤の他の利点には、貯蔵安定性がより良好で、間隙への浸透がより良好で、脂肪の多い表面への付着がより良好であることが含まれる。
【0240】
別の実施形態は水中油型乳剤であり、乳剤は各々層状の液晶コーティングを備え水相に分散される油状小球を含み、各々の油状小球は農業上活性である少なくとも1つの化合物を含み、(1)少なくとも1つの非イオン性の親油性表面活性剤、(2)少なくとも1つの非イオン性の親水性表面活性剤、および(3)少なくとも1つのイオン性の表面活性剤を含む単層またはオリゴ多重層で個々にコーティングされており、小球の粒子直径の平均は800ナノメートル未満である。この実施形態に対するさらなる情報は、特許出願第11/495,228号を有する、2007年2月1日公開の米国特許出願公開第20070027034号に開示されている。使用を容易にするために、この実施形態を「OIWE」と呼ぶ。
【0241】
さらなる情報には、D.Dent、「Insect Pest Management」、第2版、著作権CAB International(2000年)を参考にされたい。さらに、より詳しい情報には、Arnold Mallis「Handbook of Pest Control−The Behavior,Life Histroy,and Control of Household Pests」、第9版、著作権、2004年、GIE Media Inc.を参考にされたい。
【0242】
他の製剤成分
一般に、本明細書に開示する本発明を製剤において用いる場合、このような製剤は他の成分も含むことができる。これらの成分には、それだけには限定されないが(これは非網羅的で、相互に排他的ではない列挙である)、湿潤剤、展着剤、固着剤、浸透剤、バッファー、金属イオン封鎖剤、ドリフト低減剤、相容化剤、消泡剤、洗浄剤、および乳化剤が含まれる。少数の成分を即刻記載する。
【0243】
湿潤剤は、液体に加えた場合、液体とそれが広がる表面との間の界面張力を低減することによって、液体の拡散および浸透の力を増大する物質である。湿潤剤は、農芸化学的製剤において2つの主な機能のために用いられる:処理加工および製造の間に水中の粉末の湿潤の速度を増大して可溶性液体または懸濁性濃縮物に対する濃縮物を作成するために、ならびに圧搾空気タンクにおいて生成物を水と混合する間に水和剤の湿潤時間を低下させて水分散性顆粒中への水の浸透を改善するために。水和剤、懸濁性濃縮物、および水分散性顆粒の製剤に用いられる湿潤剤の例は、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルフェノールエトキシレート、および脂肪族アルコールエトキシレートである。
【0244】
分散剤は、粒子の表面上に吸着し、粒子の分散の状態を保存するのを助け、それらが再凝集するのを防ぐ物質である。分散剤は、製造の間の分散および懸濁を促進し、圧搾空気タンク中で粒子が確実に水中に再分散するように農芸化学的製剤に加えられる。これらは水和剤、懸濁性濃縮物、および水分散性顆粒において広く用いられる。分散剤として用いられる界面活性剤は、粒子表面上に強力に吸着し、粒子の再凝集に対する荷電した、または立体的なバリアを提供する能力を有する。最も一般的に用いられる界面活性剤は、陰イオン性の、非イオン性の、または2タイプの混合である。水和剤製剤では、最も一般的な分散剤は、リグノスルホン酸ナトリウムである。懸濁性濃縮物では、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物などの高分子電解質を用いて、非常に良好な吸着および安定化を得る。トリスチリルフェノールエトキシレートホスフェートエステルも用いられる。アルキルアリールエチレンオキシド縮合物およびEO−POブロック共重合体などの非イオン性物質は、懸濁性濃縮物用の分散剤として陰イオン性物質と組み合わされることがある。近年、新しいタイプの、非常に高分子量のポリマー性界面活性剤が分散剤として開発されている。これらは、非常に長い疎水性の「バックボーン」、および界面活性剤の「くし」の「歯」を形成する多数のエチレンオキシド鎖を有する。疎水性のバックボーンは粒子表面上に対して多くの繋留点を有するので、これら高分子量のポリマーは懸濁性濃縮物に非常に優れた長期間の安定性をもたらすことができる。農芸化学製剤で用いられる分散剤の例は、リグノスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルムアルデヒド縮合物、トリスチリルフェノールエトキシレートホスフェートエステル、脂肪族アルコールエトキシレート、アルキルエトキシレート、EO−POブロック共重合体、およびグラフト共重合体である。
【0245】
乳化剤は、ある液相の液滴の、別の液相における懸濁を安定化する物質である。乳化剤がないと、2つの液体は2つの不混和性の液相に分離してしまう。最も一般的に用いられる乳化剤のブレンドは、12個またはそれを超えるエチレンオキシド単位およびドデシルベンゼンスルホン酸の油溶性のカルシウム塩とともに、アルキルフェノールまたは脂肪族アルコールを含んでいる。親水親油バランス(「HLB」)の範囲が8から18までの値であれば、通常安定性の良好な乳剤がもたらされる。乳剤の安定性は、少量のEO−POブロック共重合体の界面活性剤を加えることによって改善されることがあり得る。
【0246】
可溶化剤は、臨界ミセル濃度を超えた濃度の水中でミセルを形成する界面活性剤である。次いで、ミセルは、ミセルの疎水性部分の内側で水不溶の材料を溶解し、または可溶化することができる。可溶化に通常用いられる界面活性剤のタイプは非イオン性物質:モノオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンエトキシレート、およびオレイン酸メチルエステルである。
【0247】
界面活性剤は、時に、単独で、または標的に対する殺虫剤の生物学的性能を改善するために圧搾空気タンク混合物に対する補助剤として鉱物油または植物油などの他の添加剤と一緒に、のいずれかで用いられる。バイオエンハンスメントに用いられる界面活性剤のタイプは、一般的に殺虫剤の性質および作用機序に依存する。しかし、これらは、アルキルエトキシレート、直鎖脂肪族アルコールエトキシレート、脂肪族アミンエトキシレートなど、非イオン性物質であることが多い。
【0248】
農業用製剤における担体または希釈剤は、必要とされる強度の生成物をもたらすために殺虫剤に添加される材料である。担体は、通常、吸収能力の高い材料であり、希釈剤は、通常、吸収能力の低い材料である。担体および希釈剤は、ダスト、水和剤、顆粒剤、および水分散性顆粒剤の製剤で用いられる。
【0249】
有機溶媒は、主に、乳化性濃縮物の製剤、ULV製剤において、より低い程度で顆粒製剤において用いられる。溶媒の混合物が用いられることがある。溶媒の第1の主なグループは、灯油または精製パラフィン蝋などの脂肪族パラフィン油である。第2の主なグループで最も一般的なものは、キシレン、およびCおよびC10芳香族溶媒の高分子量分画などの芳香族溶媒を含んでいる。製剤を水中に乳化する場合は、殺虫剤の結晶化を防ぐための共溶媒として塩素化炭化水素が有用である。アルコールは、溶媒の強度を増大するために共溶媒として用いられることがある。
【0250】
増粘剤またはゲル化剤は、液体のレオロジーすなわち流動の性質を改変し、分散した粒子または液滴の分離および沈降を防ぐために、主に懸濁性濃縮物、乳剤、およびサスポエマルジョンの製剤において用いられる。増粘剤、ゲル化剤、および抗沈降剤は、概ね2つの分類、すなわち水不溶性粒子および水溶性ポリマーに分けられる。粘土およびシリカを用いて懸濁性濃縮物の製剤を生成することが可能である。これらのタイプの材料の例には、それだけには限定されないが、モンモリロナイト(例えば、ベントナイト)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、およびアタパルジャイトが含まれる。水溶性多糖は、長年、増粘−ゲル化剤として用いられている。最も一般的に用いられる多糖のタイプは、種子および海藻の天然抽出物、または合成のセルロース誘導体である。これらのタイプの材料の例には、それだけには限定されないが、グアーゴム、ロカストビーンガム、カラギーナン、アルギン酸塩、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)が含まれる。他のタイプの抗沈降剤は、加工デンプン、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、およびポリエチレンオキシドをベースにしたものである。別の良好な抗沈降剤はキサンタンガムである。
【0251】
微生物は調合した生成物の損傷を引き起こす。したがって、保存剤を用いてこれらの効果を除去または低減する。このような薬剤の例には、それだけには限定されないが、プロピオン酸およびそのナトリウム塩、ソルビン酸およびそのナトリウムまたはカリウム塩、安息香酸およびそのナトリウム塩、p−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム塩、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、および1,2−ベンズイソチアザリン−3−オン(BIT)が含まれる。
【0252】
界面張力を低減する界面活性剤が存在すると、生成における、および圧搾空気タンクを通した適用における混合操作の間に、水ベースの製剤に泡立ちをもたらすことが多い。泡立つ傾向を低減するために、生成ことの間に、またはボトル中に充填する前に、のいずれかに消泡剤を加えることが多い。一般的に、2つのタイプの、すなわちシリコーンおよび非シリコーンの消泡剤が存在する。シリコーンは、通常ジメチルポリシロキサンの水性乳剤であり、非シリコーンの消泡剤は、オクタノールおよびノナノール、またはシリカなどの水不溶性油である。両方の場合において、消泡剤の機能は、界面活性剤を空気−水界面から置換することである。
【0253】
さらなる情報には、D.A. Knowles編集、「Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations」、著作権1998年、Kluwer Academic Publishersを参照されたい。また、A.S.Perry、I.Yamamoto、I.Ishaaya、およびR.Perry、「Insecticides in Agriculture and Environment−Retrospects and Prospects」著作権1998年、Springer−Verlagも参照されたい。
【0254】
適用
害虫の部位に適用する殺虫剤の実際の量は一般的に決定的ではなく、当業者は容易に決定することができる。一般的に、1ヘクタール当たり約0.01グラムの殺虫剤から1ヘクタール当たり約5000グラムの殺虫剤の濃度が、良好な防除をもたらすと予想される。
【0255】
それに対して殺虫剤を適用する部位は害虫が生息するあらゆる部位、例えば、野菜作物、果実および堅果をつける木、ブドウのツル、観賞植物、家畜、建物の内面または外面、および建物周囲の土であってよい。害虫の防除は一般に、害虫個体群、活動、または両方がある場所で低減されることを意味する。これは、害虫個体群がある場所から撃退される場合;害虫がある場所もしくはその周辺において、部分的にもしくは完全に、一時的にもしくは永久的に無能力にされるか、または害虫がある場所もしくはその周辺において、全体的にもしくは部分的に駆除される場合に生じる。当然、これらの結果の組合せが起こり得る。一般に、害虫個体群、活動、または両方は、望ましくは50パーセントを超えて、好ましくは90パーセントを超えて、さらにより好ましくは99パーセントを超えて低減される。
【0256】
一般的に、餌では、餌は、例えば、シロアリが餌と接触することがある地面に配置される。餌は、また、例えば、アリ、シロアリ、ゴキブリ、およびハエが餌と接触することがある建物の表面(水平面、垂直面、または斜面の表面)に適用することもある。
【0257】
害虫の卵には、殺虫剤に抵抗する独特の能力のあるものがあるので、新たに現れる幼虫を防除するために繰り返し適用することが望ましいことがある。
【0258】
植物における殺虫剤の浸透移行性移動は、その植物のある部分に、または植物の根系が殺虫剤を吸収し得る場所にその殺虫剤を施用することによって植物の別の部分上の害虫を防除するために用いることができる。例えば、葉面補給の昆虫の防除は、点滴灌漑もしくは畦間散布によって、または植え付け前に種子を処理することによって、防除することができる。種子処理は、特殊化された形質を発現するように遺伝的に形質転換された植物がそれから発芽するものを含めて、すべてのタイプの種子に適用することができる。代表的な例には、無脊椎動物の害虫に毒性であるタンパク質を発現するもの(例えば、Bacillus thuringiensisもしくは他の殺虫性の毒素)、除草剤抵抗性を発現するもの(例えば、「ラウンドアップレディー(Roundup Ready)」種子)、または殺虫性毒素、除草剤抵抗性、栄養増強、もしくはあらゆる他の有益な形質を発現する「積み重なった(stacked)」外来遺伝子を有するものが含まれる。さらに、本明細書に開示する本発明で処理した種子は、ストレスの多い成長条件により良好に持ちこたえる植物の能力をさらに増強することができる。これにより、収穫期により高い収量を得ることができる、より健康でより活気のある植物がもたらされる。
【0259】
本発明が、特殊形質、例えば、バチルスチューリンゲンシス、もしくは他の殺虫性毒素を発現するように遺伝的に形質転換された植物、または除草剤耐性を発現するもの、または殺虫性毒素、除草剤耐性、栄養強化もしくは任意の他の有益な形質を発現する「積み重なった(stacked)」外来遺伝子を有するものとともに使用され得ることは容易に明らかであろう。このような使用の一例は、本明細書で開示される発明をこのような植物に散布することである。
【0260】
本明細書に開示する本発明は、獣医学の部門において、または動物の維持の分野において、内部寄生虫および外部寄生虫を防除するのに適する。本発明による化合物は、例えば、錠剤、カプセル剤、飲料、顆粒剤の形態における経口投与、例えば、浸漬、噴霧、注入、スポッティング、およびダスティングの形態における皮膚適用、および例えば注射の形の非経口投与などによる知られている様式でここに適用される。
【0261】
本明細書に開示する本発明は、ウシ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、およびガチョウなどの家畜の維持に有利に使用され得る。適切な製剤を、飲料水または餌と一緒に動物に経口投与する。適切である投与量および製剤は種によって決まる。
【0262】
殺虫剤を使用し、または市販することができる前に、このような殺虫剤は様々な(地方、地域、州、国、国際的)政府機関による冗長な評価プロセスを受ける。監督機関によって多量のデータの必要性が明記され、多量のデータの必要性は製品の登録者または製品の登録の担当の他者によるデータの生成および提出によって是正されなければならない。次いで、これらの政府機関は、このようなデータを見直し、安全性の決定が結論付けられる場合は、潜在的なユーザまたは販売者に製品の登録の認可を提供する。その後、製品の登録が承諾され支持される地方において、このようなユーザまたは販売者は、このような殺虫剤を使用し、または販売することができる。
【0263】
本明細書における表題は便宜上のものにすぎず、そのあらゆる部分を解釈するために用いてはならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式
【化51】


(式中、
R1は、非置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルであり、ここで、該置換ヘテロシクリルは、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびヘテロシクリルから独立して選択される1個または複数の置換基を有し;
R2は、水素、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
R3は、水素、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
R2およびR3は、OまたはN原子を場合によって含む3個以上の環原子を含む環を形成してもよく;
R4は、水素、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、アロアルキル、ヘテロシクリル、またはR4およびR1が一緒に連結されて4、5、もしくは6員の環を形成する場合−(CH)−であり;
R5は、非置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルであり、ここで、該置換ヘテロシクリルは、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、−Oから独立して選択される1個または複数の置換基を有する)
を有する化合物。
【請求項2】
害虫を防除する方法であって、害虫の防除が望まれる領域に請求項1に記載の化合物を施用することを含む方法。
【請求項3】
以下の式
【化52】


(式中、
R1は、非置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルであり、ここで、該置換ヘテロシクリルは、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびヘテロシクリルから独立して選択される1個または複数の置換基を有し;
R2は、H、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
R3は、H、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
R2およびR3は、OまたはN原子を場合によって含む3個以上の環原子を含む環を形成してもよく;
R2およびR4は、OまたはN原子を場合によって含む3個以上の環原子を含む環を形成してもよく;
R4は、H、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、アロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
R5は、非置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロシクリルであり、ここで、該置換ヘテロシクリルは、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、−O、CN、C1〜C6アルキル−O−C(=O)−、C1〜C6アルキル−O−C1〜C6アルキル、C1〜C6アルキルチオ−C1〜C6アルキル、およびNO2から独立して選択される1個または複数の置換基を有し、
場合によって、置換ヘテロシクリル上の置換基(さらに置換され得る)はまた、アルケニル、アルケニルオキシ、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニルオキシ、アリール、シクロアルケニル、シクロアルケニルオキシ、シクロアルキル、シクロアルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、CN、C1〜C6アルキル−O−C(=O)−、およびNO2から独立して選択される1個または複数の置換基で置換されている)
を有する化合物。
【請求項4】
害虫を防除する方法であって、害虫の防除が望まれる領域に請求項3に記載の化合物を施用することを含む方法。
【請求項5】
線形動物門または節足動物門の害虫を防除する場所に請求項3に記載の化合物を施用することを含む方法。
【請求項6】
クモ形綱、結合綱、または昆虫綱の害虫を防除する場所に請求項3に記載の化合物を施用することを含む方法。
【請求項7】
鞘翅目、革翅目、網翅目、双翅目、半翅目、同翅目、膜翅目、シロアリ目、鱗翅目、食毛目、直翅目、シラミ目、ノミ目、アザミウマ目、シミ目、ダニ目、線虫綱、または結合綱を防除する場所に請求項3に記載の化合物を施用することを含む方法。
【請求項8】
請求項3に記載の化合物と少なくとも1種の他の殺虫剤との混合物を含む組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物と、少なくとも1種の除草剤、少なくとも1種の殺菌剤、または少なくとも1種の除草剤および殺菌剤との混合物を含む組成物。
【請求項10】
以下の項目、抗菌薬、殺菌薬、枯葉剤、薬害軽減剤、共力剤、殺藻類剤、誘引剤、乾燥剤、フェロモン、忌避剤、殺鳥類剤、消毒薬、信号物質、または軟体動物駆除剤の少なくとも1種と一緒に請求項3に記載の化合物を含む組成物。
【請求項11】
以下の項目:アセチルコリンエステラーゼ阻害薬;ナトリウムチャンネルモジュレーター;キチン生合成インヒビター;GABAゲーティッドクロライドチャンネルアンタゴニスト;GABAおよびグルタメートゲーティッドクロライドチャンネルアゴニスト;アセチルコリンレセプターアゴニスト;MET I阻害薬;Mgが刺激するATPase阻害薬;ニコチン性アセチルコリンレセプター;中腸膜ディスラプター;または酸化的リン酸化ディスラプターの少なくとも1種と一緒に請求項3に記載の化合物を含む組成物。
【請求項12】
請求項3に記載の化合物と、以下のピペロニルブトキシド、ピプロタール、プロピルイソム、セサメックス、セサモリン、またはスルホキシドの少なくとも1種とを含む組成物。
【請求項13】
餌、濃縮乳剤、ダスト、乳化性の濃縮物、燻蒸剤、ゲル剤、顆粒剤、マイクロカプセル封入、種子処理、懸濁濃縮物、サスポエマルジョン、錠剤、水溶性液剤、水に分散可能な顆粒剤、水和剤、または超小体積の溶液の形態で請求項3に記載の化合物を含む組成物。
【請求項14】
種子に請求項3に記載の化合物を施用する方法。
【請求項15】
1つまたは複数の特殊形質を発現するように遺伝的に形質転換された種子に請求項3に記載の化合物を施用する方法。
【請求項16】
1つまたは複数の特殊形質を発現するように遺伝的に形質転換された遺伝的形質転換植物に請求項3に記載の化合物を施用する方法。
【請求項17】
動物に請求項3に記載の化合物を経口投与または施用する方法。
【請求項18】
請求項3の化合物を含む製品に対する製品登録認可を得るために政府機関に請求項3の化合物に関連するデータを提出することを含む方法。

【公表番号】特表2010−534659(P2010−534659A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−518278(P2010−518278)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/069722
【国際公開番号】WO2009/017951
【国際公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】