説明

殺虫剤の組み合わせ

植物繁殖物質、植物、植物の一部および/または後期において生長する植物の器官における、病原性の損傷および/または害虫による損傷を防除または予防する方法であって、前記植物、前記植物の一部、植物の器官、植物繁殖物質またはその周辺領域に、(I)アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、およびフルオキサストロビンから選択される、一つまたはそれ以上の定義されたストロビルリン化合物、(II)1つまたはそれ以上の定義されたDMI:ジフェノコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾールおよびトリチコナゾールから選択されるトリアゾール化合物、および(III )フルジオキソニル、チアベンダゾールおよびイプコナゾールから選択される、1つまたはそれ以上の更なる定義された殺真菌剤を含む組み合わせを、任意の所望の順番で、または同時に施用することを含み、ただし前記組み合わせが、アゾキシストロビン、テブコナゾール、およびフルジオキソニルから本質的になるものではないことを条件とする、前記方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺虫活性成分の定義された組み合わせの使用、およびその組成物、ならびに病因性の損傷および/または虫害の防除または予防における、かかる組み合わせの使用のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
病原体および害虫を防除するための活性成分の特定の組み合わせは、文献中に記載されている。既知の組み合わせの生物学的特性は、例えば、病原体の防除、植物毒性、ならびに環境に対するおよび労働者に対する曝露の分野において、完全には満足のいくものではない。特に、病原体が既知の組み合わせに対して抵抗性を有するようになった場合、または抵抗性を有するようになる危険性がある場合、改善された防除または予防方法が望まれる。
【0003】
活性成分を用いた植物繁殖物質(特に種子)の保護は、単剤で、または葉面もしくは畝内における活性成分適用と併用して使用されるとき、環境に対するおよび労働者に対する曝露の減少のための必要性に部分的に対処する標的適用である。
【0004】
異なる化学分類の様々な化合物が、栽培植物の様々な農作物における施用のための植物殺虫剤として周知である。しかし、農作物に対する耐性、および植物病原性植物菌類に対する活性は、多くの事例および局面における農作業上の必要性を必ずしも満足するものではない。
【0005】
殺虫剤の組み合わせを提供する必要性が引き続き存在しており、そしてそれは特に穀物における、特に病原体および/または害虫を防除するための、例えば改善された生物学的特性、例えば相乗的特性を提供する。
【発明の概要】
【0006】
したがって本発明は、(I)アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、およびフルオキサストロビンから選択される、一つまたはそれ以上の定義されたストロビルリン化合物、(II)1つまたはそれ以上の定義されたDMI:ジフェノコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾールおよびトリチコナゾールから選択されるトリアゾール化合物、および(III )フルジオキソニル、チアベンダゾールおよびイプコナゾールから選択される、1つまたはそれ以上の更なる定義された殺真菌剤を、任意の所望の順番で、または同時に含む殺虫剤の組み合わせを提供し、ただし当該組み合わせが、アゾキシストロビン、テブコナゾール、およびフルジオキソニルから本質的になるものではないことを条件とする。
【発明を実施するための形態】
【0007】
一つの実施形態において、本発明の範囲から除外されるものは、テブコナゾールおよびフルジオキソニルを含む組み合わせであり;好ましくはテブコナゾール、およびフルジオキソニル、およびアゾキシストロビンを含む組み合わせである。
【0008】
第二の形態において、本発明は、植物繁殖物質、植物、植物の一部および/または後期において生長する植物の器官における、病原性の損傷および/または害虫による損傷の防除または予防の方法を提供し、そしてそれは植物に、植物の一部に、植物の器官に、植物繁殖物質に、またはその周辺領域に、前記第一の形態において定義されたような組み合わせを、任意の所望の順番で、または同時に;特に穀物に施用することを含む
【0009】
第三の形態において、本発明は、病原性の損傷および/または害虫による損傷から、植物繁殖物質、植物、植物の一部および/または後期において生長する植物の器官を、当該植物、植物の一部、植物の器官、植物繁殖物質、またはその周辺領域に、第一の形態において定義されたような組み合わせを、任意の所望の順番で、または同時に;特に穀物に施用することによって保護する方法を提供する。
【0010】
本発明はまた、第一の形態において定義された組み合わせを用いて処置された植物繁殖物質に関する。
【0011】
さらに、一つの実施形態において、本発明は、(i)種子のような植物繁殖物質を、前記第一の実施形態において定義されたような殺虫剤の組み合わせで処置すること、および(ii)処置された前記繁殖物質を植えることまたは播種することを含む方法に関し、ここで前記組み合わせは、処置された植物繁殖物質、植物の一部、植物の器官、および/または処置された前記繁殖物質から生長した植物を、病原性の損傷および/または害虫による損傷から保護する。
【0012】
同様に、一つの実施形態において、本発明は、(i)種子のような植物繁殖物質を、前記の第一の形態において定義されたような殺虫剤の組み合わせを用いて処置すること、および(ii)処置された前記繁殖物質を植えることまたは播種すること、ならびに(iii )前記処置された植物繁殖物質、植物の一部、植物の器官および/または前記処置された繁殖物質から生長した植物を、病原性の損傷および/または害虫による損傷から保護することを含む方法に関する。
【0013】
本発明の任意の形態における一つの実施形態において、各々の組み合わせは、好ましくは(I)、(II)および(III )ならびに場合により(IV)1つまたはそれ以上の従来の補助製剤を含む組成物である。
【0014】
好ましい実施形態において、当該組み合わせは組成物の形態で存在し、そしてその組成物は、(IV)1つまたはそれ以上の従来の補助製剤をさらに含む。好ましい実施形態において、当該組成物は、プレミックス(pre−mix)製剤組成物の形態で存在する。
【0015】
各々の組み合わせは、化合物単剤の活性と比較して相乗的活性を示し得る。当該組み合わせにおいて、(I)、(II)および(III )の各々から、それぞれ独立して1個超の化合物があってもよい。
【0016】
本発明において、防除、予防、または保護、およびその語形変化とは、任意の好適ではない効果、例えば、植物、植物の一部、または植物繁殖物質に対する、病原性、例えば植物病原性の、特に真菌の感染または攻撃、および病原性の損傷または害虫による損傷を減少させることを意味する。
【0017】
本発明の各々の殺虫剤の組み合わせは、(i)植物への疾患及び障害に帰する、病原性、例えば植物病原性、特に真菌の攻撃または感染、および/または(ii)害虫による攻撃または損傷から、植物を保護することに関して非常に有利な特性がある;特に植物の場合において、本発明は、種子、植物の一部、植物の器官および/または当該処置された種子から生長した植物に対する病原性の損傷および/または害虫による損傷を防除、または予防することができる。
【0018】
これらの特性は、例えば、当該化合物の組み合わせ(例えば、(I)、(II)および(III ))の作用を相乗的に強化することであり、そしてそれにより、病原性の損傷および/または害虫による損傷がより低下し、施用率がより下げられ、または作用持続期間がより長くなる。農業の場合において、当該作用の強化は、例えば病原性の感染および/または害虫による損傷に対する予測以上の防除によって、植物の生長特性において改善を示すことで分かる。
【0019】
植物の生長する(または生長)特性における改善は、多くの異なる方法において示されるが、最終的にそれは植物のよりすぐれた産物に帰する。例えばそれは、植物の収量および/または生長力、または植物から収穫された産物の質の改善を示し、そして当該改善は、疾患および/または害虫の防除と関係がなくてもよい。
【0020】
本明細書において使用される用語、植物の「収量の改善」は、本件の方法で施用せずに、同一条件下において生産された植物の同一産物の収量を越える、測定可能な量での植物産物収量の増加に関する。収量が、少なくとも約0.5%増加することが好ましく、当該増加が少なくとも約1%であることがより好ましく、約2%であることが一層より好ましく、そして約4%またはそれ以上であることがさらにより好ましい。収量は、幾つかの基準における、植物産物の重量または体積量に関して表現される。当該基準は、時間、生長する場所、産生された植物の重さ、使用された原料の量などの観点から表現される。
【0021】
本明細書において使用される用語、植物の「生長力の改善」は、本件の方法で施用せずに、同一条件下において産生された植物の同一の要素を越える、測定可能なまたは顕著な量による、生長力比率の増加もしくは改善、または群落(領域単位あたりの植物の数)、または植物の高さ、または植物の林冠、または(より緑色の葉の色のような)外観、または根の評価、または出芽、またはタンパク質の中身、または分げつの増加、またはより大きな葉身、または基部の死んだ葉の減少、またはより強い出芽、または必要とされる肥料の減少、または必要とされる種子の減少、または有効分げつの増加、またはより早期の開花、または早期の穀物の成熟、または植物のバース(verse)(倒伏)の減少、またはシュート生長の増加、またはより早期の発芽、またはこれらの要素の任意の組み合わせ、または当業者に知られた他の利点に関する。
【0022】
本発明は植物の「収量および/または生長力を改善する」ことができる、と言われる時、本発明の方法は、上記における収量、または上記における植物の生長力のいずれかにおいて、あるいは植物の収量および生長力の両方における増加に帰する。
【0023】
したがって本発明はまた、植物の生長特性を改善する方法を提供し、そしてそれは植物、植物の一部、および/または植物繁殖物質へ、前記第一の形態で定義されたような組み合わせを、任意の順番でまたは同時に施用することを含む。
【0024】
本発明の各々の態様の好ましい実施形態において、要素(I)(II)および(III )は:
(I)アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、またはフルオキサストロビンの内の一つ;
(II)ジフェノコナゾール、テブコナゾール、プロチオコナゾール、またはトリチコナゾールの内の一つ;および
(III )フルジオキソニル、イプコナゾール、またはチアベンダゾールの内の一つ
であり得る。
【0025】
要素(I)、要素(II)および要素(III )の特定の好ましい組み合わせは、表1において提供された指示を使用して以下において記載され、ここで例えばアゾキシストロビンは化合物(A)1であり、ジフェノコナゾールは化合物(B)1であり、そしてフルジオキソニルは化合物(C)1である。当業者は、本発明が、欄A、BおよびCからの1個またはそれ以上の化合物からの各々、および全ての活性成分の組み合わせを含むことを認識するだろう。
【0026】
【表1】

【0027】
特定の例は、(A)1+(B)1+(C)1;(A)1+(B)1+(C)2;(A)1+(B)1+(C)3;(A)1+(B)2+(C)1;(A)1+(B)2+(C)2;(A)1+(B)2+(C)3;(A)1+(B)3+(C)1;(A)1+(B)3+(C)2;(A)1+(B)3+(C)3;(A)1+(B)4+(C)1;(A)1+(B)4+(C)2;(A)1+(B)4+(C)3;(A)2+(B)1+(C)1;(A)2+(B)1+(C)2;(A)2+(B)1+(C)3;(A)2+(B)2+(C)1;(A)2+(B)2+(C)2;(A)2+(B)2+(C)3;(A)2+(B)3+(C)1;(A)2+(B)3+(C)2;(A)2+(B)3+(C)3;(A)2+(B)4+(C)1;(A)2+(B)4+(C)2;(A)2+(B)4+(C)3;(A)3+(B)1+(C)1;(A)3+(B)1+(C)2;(A)3+(B)1+(C)3;(A)3+(B)2+(C)1;(A)3+(B)2+(C)2;(A)3+(B)2+(C)3;(A)3+(B)3+(C)1;(A)3+(B)3+(C)2;(A)3+(B)3+(C)3;(A)3+(B)4+(C)1;(A)3+(B)4+(C)2;および(A)3+(B)4+(C)3である。
【0028】
一つの実施形態において、組み合わせは、(A)3または(A)2、(B)4+(B2)、および(C)1〜3の一つ;ならびに(A)1、(B)1+(B)2、および(C)1〜(C)3の一つであってもよい。
【0029】
一つの実施形態において、(I)、(II)および(III )を好ましくは含む組み合わせは、(I)アゾキシストロビン、(II)ジフェノコナゾール、および(III )フルジオキソニル;(I)アゾキシストロビン、(II)テブコナゾールおよび/またはトリチコナゾール、および(III )イプコナゾール;(I)アゾキシストロビン、(II)テブコナゾール、および/またはトリチコナゾール、および(III )チアベンダゾール;(I)フルオキサストロビン、(II)テブコナゾールおよび/またはトリチコナゾール、および(III )イプコナゾール;ならびに(I)トリフロキシストロビン、(II)テブコナゾールおよび/またはトリチコナゾール、および(III )イプコナゾールである。
【0030】
本発明の各々の組み合わせは、農業部門および関連する使用分野において、植物における疾病の感染および/または害虫による損傷を防除または予防するために使用され得る。
【0031】
本発明の各々の組み合わせは、植物伝染性真菌を含む、特に植物中で発生する、そして以下の分類に属する植物病原性の真菌に対して有効である:子嚢菌類(例えば、ペニシリウム属(Penicillium)、ガエウマノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis));担子菌類(例えば,ヘミレイア(Hemileia)属、リゾクトニア(Rhizoctonia)属、プッシニア(Puccinia)属)、不完全菌類(例えば、ボトリチス属(Botrytis)、ヘルミントスポリウム属(Helminthosporium)、リンコスポリウム属(Rhynchosporium)、フザリウム属(Fusarium)、セプトリア属(Septoria)、セルコスポラ属(Cercospora)、アルテルナリア属(Altemaria)、ピリキュリア属(Pyricularia)、およびシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides));卵菌類(例えば、フィトフトラ属(Phytophthora)、ペロノスポラ属(Peronospora)、ブレミア属(Bremia)、ピシウム属(Pythium)、プラスモパラ属(Plasmopara));接合菌類(例えばリゾプス属菌(Rhizopus spp.))。組み合わせは、アルテナリア(Altenaria)属菌、アスペルギルス(Aspergillus)属菌、アスコチタ(Ascochyta)属菌、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、セレコスポラ(Cercospora)属菌、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)、コクリオボルス(Cochliobolus)属菌(例えばコクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus))、コレトトリカム(Colletotrichum)属菌、ジプロジア・マイディス(Diplodia maydis)、エピコッカム(Epicoccum)属菌、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、フザリウム(Fusarium)属菌(例えば、フザリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)、フザリウム・サブグルチナンス(Fusarium subglutinans)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporium)、フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、フザリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)、フザリウム・プロリフェラタム(Fusarium proliferatum)、およびフザリウム・モニリホルメ(Fusarium moniliforme)、ゲウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)、ジベレラ・フジクロイ(Giberella fujikuroi)、ジベレラ・ゼアエ(Giberella zeae)、ヘルミントスポリウム・グラミネアラム(Helminthosporium graminearum)、ミクロドシウム・ニバレ(Microdochium nivale)、モノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis)、ペニシリウム属菌、プッシニア属菌、ピレノフォラ(Pyrenophora)属菌(例えばピレノフォラ・グラミネア(Pyrenophora graminea))、ペロノスクレロスポラ(Peronosclerospora)属種、ペロノスポラ(Peronspora)属菌、ファコスポラ・パチリジ(Phakopsora pachyrhizi)、フィチウム(Phythium)属菌、フォマ(Phoma)属菌、ホモプシス(Phomopsis)属菌、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、リゾクトニア・セレアリス(Rhizoctonia cerealis)、セプトリア(Septoria)属菌、シュードケルコスポレラ(Pseudocercosporella)属菌、スクレロティニア(Sclerotinia)属菌、スファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reilliana)、チレチア(Tilletia)属菌、リゾプス(Rhizopus)属菌、チフラ(Typhula)属菌、ウスチラゴ(Ustilago)属菌、ウロシスチス・オクルタ(Urocystis occulta)、スファセロテカ属菌(例えば、スファセロテカ・レイリアニ)、チエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola)、チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)、タナテホラス・ククメリス(Thanatephorus cucumeris)、およびバーティシリウム(Verticillium)属菌に対して特に有効である。
【0032】
一つの実施形態において、当該組み合わせは、フザリウム属菌(例えば、フザリウム・クルモルム、フザリウム・サブグルチナンス、フザリウム・オキシスポラム、フザリウム・ソラニ、フザリウム・グラミネアラム、フザリウム・プロリフェラタム、およびフザリウム・モニリホルメ)、ウスチラゴ属菌、および/またはピレノフォラ属菌(例えばピレノフォラ・グラミネア)植物病原性真菌によって引き起こされる損傷を防除する。
【0033】
一つの実施形態において、さらなる活性成分(複数)が、本発明の組み合わせと共に使用され得る。
【0034】
本発明の各々の組み合わせがまた、殺真菌剤以外の殺虫剤(例えばチアメトキサム、アバメクチン、クロチアニジン、イミダクロプリド、テフルトリン、ラムダ−シハロトリン)を含む場合、当該組み合わせの殺虫剤の薬効範囲は、害虫の防除、例えば線形動物門、昆虫網および蜘蛛網から選択される害虫の防除を含むように広げられる。その場合において、当該組み合わせはまた、害虫による損傷を防除または予防し、そして害虫による損傷から所望の物質(例えば、植物および植物の一部)を保護するために、害虫に施用され得る。害虫の例は、以下を含む;
鱗翅目から例えば、アクレリス種(Acleris spp.)、アドキソフィエス(Adoxophyes)種、アエゲリア(Aegeria)種、アグロチス(Agrotis)種、アラバマ・アルジラセアエ(Alabama argillaceae)、アミロイス(Amylois)種、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルチプス(Archips)種、アルギロタエニア(Argyrotaenia)種、アウトグラファ(Autographa)種、ブセオラ・フスカ(Busseola fusca)、カドラ・カウテラ(Cadra cautella)、カルポシナ・ニッポネシス(Carposina nipponensis)、チロ(Chilo)種、コリストネウラ(Choristoneura)種、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロクロシス(Cnaphalocrocis)種、クネファシア(Cnephasia)種、コチリス(Cochylis)種、コレオフォラ(Coleophora)種、クロシドロミア(Crocidolomia)種、クリプトフレビア・ロイコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、クリソデイキス・インクルデンス(Crysodeixis includens)、シジア(Cydia)種、ジアトラエア(Diatraea)種、ジパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エアリアス(Earias)種、エラスモパルプス(Elasmopalpus)種、エフェスチア(Ephestia)種、エウコスマ(Eucosma)種、エウポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エウプロクチス(Euproctis)種、エウクソア(Euxoa)種、グラフォリタ(Grapholita)種、ヘジア・ヌビフェラナ(Hedya nubiferana)、ヘリオシス(Heliothis)種、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ハイファントリア・クネア(Hyphantria cunea)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ロイコプテラ・スシテラ(Leucoptera scitella)、リソコレシス(Lithocollethis)種、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、リマントリア(Lymantria)種、リオネチア(Lyonetia)種、マラコソマ(Malacosoma)種、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、マンドゥカ・セクスタ(Manduca sexta)、オペロフテラ(Operophtera)種、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パメネ(Pammene)種、パンデミス(Pandemis)種、パノリス・フラメア(Panolis flammea)、ペクチノフォラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)、ピエリス(Pieris)種、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プライス(Prays)種、スクリポファガ(Scirpophaga)種、セサミア(Sesamia)種、スパルガノシス(Sparganothis)種、スポドプテラ(Spodoptera)種、シナンセドン(Synanthedon)種、タウメトポエア(Thaumetopoea)種、トルトリクス(Tortrix)種、トリコプルシアニ(Trichoplusiani)、およびイポノメウタ(Yponomeuta)種;
甲虫目から、例えば、アグリオテス(Agriotes)種、アントノムス(Anthonomus)種、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、シュートリンクス(Ceutorhynchus)種、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コスモポリテス(Cosmopolites)種、クルクリオ(Curculio)種、デルメステス(Dermestes)種、ジアブロチカ(Diabrotica)種、エピラクナ(Epilachna)種、エレムヌス(Eremnus)種、ゴノセファルム(Gonocephalum)種、ヘテロニクス(Heteronychus)種、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトルス(Lissorhoptrus)種、メロロンタ(Melolontha)種、オリカエフィルス(Orycaephilus)種、オチオリンクス(Otiorhynchus)種、フリクチヌス(Phlyctinus)種、フィロトレタ(Phyllotreta)種、ポピリア(Popillia)種、プロトストロフス(Protostrophus)種、プシリオデス(Psylliodes)種、リゾペルタ(Rhizopertha)種、スカラベイダエ(Scarabeidae)、シトフィルス(Sitophilus)種、シトトロガ(Sitotroga)種、テネブリオ(Tenebrio)種、トリボリウム(Tribolium)種、およびトロゴデルマ(Trogoderma)種;
直翅目から、例えば、ブラッタ(Blatta)種、ブラッテラ(Blattella)種、グリロタルパ(Gryllotalpa)種、ロイコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ(Locusta)種、ペリプラネタ(Periplaneta)種、およびスチストセルカ(Schistocerca)種;
等翅目から、例えば、レチクリテルメス(Reticulitermes)種;
チャタテムシ目から、例えば、リポセリス(Liposcelis)種;
シラミ目から、例えば、ハエマトピヌス(Haematopinus)種、リノグナサス(Linognathus)種、ペジクルス(Pediculus)種、ペムフィグス(Pemphigus)種、およびフィロキセラ(Phylloxera)種;
ハジラミ目から、例えば、ダマリネア(Damalinea)種およびトリコデクテス(Trichodectes)種;
総翅目から、例えば、フランクリニエラ(Frankliniella)種、ヘルシノスリプス(Hercinothrips)種、タエニオスリプス(Taeniothrips)種、スリプス・パルミ(Thrips palmi)、スリプス・タバシ(Thrips tabaci)、およびスシルトスリプス・アウランチイ(Scirtothrips aurantii);
異翅目から、例えば、ジケロプス・メラカンサス(Dichelops melacanthus)、ジスタンチエラ・テオブロマ(Distantiella theobroma)、ジスデルクス(Dysdercus)種、オイチスツス(Euchistus)種、オイリガステル(Eurygaster)種、レプトコリサ(Leptocohsa)種、ネザラ(Nezara)種、ピエスマ(Piesma)種、ロドニウス(Rhodnius)種、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノファラ(Scotinophara)種及びトリアトマ(Triatoma)種;
同翅目から、例えば、アレウロトリクス・フロコスス(Aleurothrixus floccosus)、アレイロデス・ブラシカエ(Aleyrodes brassicae)、アオニジエラ(Aonidiella)種、アフィジダエ(Aphididae)、アフィス(Aphis)種、アスピドツス(Aspidiotus)種、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)、セロプラステル(Ceroplaster)種、クリソムファルス・アオニジウム(Chrysomphalus aonidium)、クリソムファルス・ジクチオスペルミ(Chrysomphalus dictyospermi)、コカス・ヘスペリダム(Coccus hesperidum)、エンポアスカ(Empoasca)種、エリオソマ・ラリゲルム(Eriosoma larigerum)、エリスロノイラ(Erythroneura)種、ガスカルジア(Gascardia)種、ラオデルファクス(Laodelphax)種、レカニウム・コルニ(Lecanium corni)、レピドサフェス(Lepidosaphes)種、マクロシフス(Macrosiphus)種、ミズス(Myzus)種、ネフォテチックス(Nephotettix)種、ニラパルバタ(Nilaparvata)種、パラトリア(Paratoria)種、ペムフィグス(Pemphigus)種、プラノコカス(Planococcus)種、シュードアウラカスピス(Pseudaulacaspis)種、シュードコカス(Pseudococcus)種、プシラ(Psylla)種、プルビナリア・アエチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、クアドラスピジオツス種(Quadraspidiotus)、ロパロシフム(Rhopalosiphum)種、サイセチア(Saissetia)種、スカフォイデウス(Scaphoideus)種、スチザフィス(Schizaphis)種、シトビオン(Sitobion)種、トリアロイロデス・バポラアリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ・エリトリアエ(Trioza erytreae)、およびウナスピス・シトリ(Unaspis citri);
膜翅目から、例えば、アクロミルメクス(Acromyrmex)、アタリア・ロザエ(Athalia rosae)、アッタ(Atta)種、セフス(Cephus)種、ジプリオン(Diprion)種、ジプリオニダエ(Diprionidae)、ギルピニア・ポリトマ(Gilpinia polytoma)、ホプロカムパ(Hoplocampa)種、ラシウス(Lasius)種、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン(Neodiprion)種、ソレノプシス(Solenopsis)種、およびベスパ(Vespa)種;
双翅目から、例えば、アンテリゴナ・ソカタ(Antherigona soccata)、バビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、セラチチス(Ceratitis)種、クリソミア(Chrysomyia)種、クレックス(Culex)種、クテレブラ(Cuterebra)種、ダクス(Dacus)種、デリア(Delia)種、ドロソフィラ・メラノガステル(Drosophila melanogaster)、リリオミザ(Liriomyza)種、メラナグロミザ(Melanagromyza)種、オルセオリア種、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒオシアミ(Pegomyia hyoscyami)、フォルビア(Phorbia)種、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、シアラ(Sciara)種;
ダニ目から、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクルス・シュレクテンダリ(Aculus schlechtendali)、アンブリオンマ種(Amblyomma)、アルガス(Argas)種、ブレビパルプス(Brevipalpus)種、ブリオビア・プラエチオーザ(Bryobia praetiosa)、カリピトリメルス(Calipitrimerus)種、コリオプテス(Chorioptes)種、デルマニスス・ガリネ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス・カルピニ(Eotetranychus carpini)、エリオフィエス(Eriophyes)種、ヒアロマ(Hyalomma)種、オリゴニクス・プラテンシス(Olygonychus pratensis)、オルニトドロス(Ornithodoros)種、(パノニクスPanonychus)種、フィロコプツルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス(Psoroptes)種、リピケファルス(Rhipicephalus)種、リゾグリフス(Rhizoglyphus)種、ザルコプテス(Sarcoptes)種、タルソネムス(Tarsonemus)種、およびテトラニクス(Tetranychus)種;ならびに
線虫類から、例えば、メロイドジン(Meloidogyne)種(例えば、メロイドジン・インコジニタ(Meloidogyne incoginita)、およびメロイドジン・ジャバニカ(Meloidogyne javanica))、ヘテロデラ(Heterodera)種(例えば、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・チャクチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロドラ・アベナエ(Heterodora avenae)、およびヘテロドラ・トリフォリイ(Heterodora trifolii))、グロボデラ(Globodera)種(例えば、グロボデラ・ロストチエンシス(Globodera rostochiensis));ラドフォラス(Radopholus)種(例えば、ラドフォラス・シミレス(Radopholus similes))、ロチレンキュルス(Rotylenchulus)種、プラチレンクス(Pratylenchus)種(例えばプラチレンクス・ネグレクタンス(Pratylenchus neglectans)、およびプラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans))、アフェレンコイデス(Aphelenchoides)種、ヘリコティレンクス(Helicotylenchus)種、ホプロライムス(Hoplolaimus)種、パラトリコドルス(Paratrichodorus)種、ロンギドルス(Longidorus)種、ナコブス(Nacobbus)種、サブアングイナ(Subanguina)種、ベロノライムス(Belonlaimus)種、クリコネメラ(Criconemella)種、クリコネモイデス(Criconemoides)種、ジチレンクス(Ditylenchus)種、ドリコドルス(Dolichodorus)種、ヘミクリコネモイデス(Hemicriconemoides)種、ヘミシクリオフォラ(Hemicycliophora)種、ヒルシェマニエラ(Hirschmaniella)種、ヒプソペリネ(Hypsoperine)種、マクロポストニア(Macroposthonia)種、メリニウス(Melinius)種、プンクトデラ(Punctodera)種、クイニスルシウス(Quinisulcius)スクテロネマ(Scutellonema)種、キシフィネマ(Xiphinema)種、およびチレンクロリンクス(Tylenchorhynchus)種。
【0035】
本発明の各々の組み合わせは、特定の使用のために製剤化され得る。好ましくは、各々の組み合わせは、栽培植物またはそれらの繁殖物質を保護するために製剤化される。したがって、本発明の各々の組み合わせは、葉面散布のような従来の方法で植物へ施用され得る。有利にも各々の当該組み合わせは、農業および林業において見られ、そしてその発達の初期段階における植物に特に損傷を与え得る害虫および/または病原体による損傷を防除または予防するための植物繁殖物質、例えば種子の処置施用のために製剤化される。
【0036】
さらに本発明はまた、土壌中に生息する害虫および/または土壌伝播性病原体を防除するために、本発明の組み合わせの土壌施用を想定している。土壌への施用方法は、任意の好適な方法によってであることができ、そしてそれは当該組み合わせが土壌に浸透することを確保し、例えば苗床トレイへの施用、畝間への施用、土壌灌注、土壌注入、点液灌水、土壌中に設置されたスプリンクラーまたはセントラル・ピボットを用いた施用がかかる方法である。
【0037】
本発明からの利益はまた、(i)組み合わせを用いて植物繁殖物質を処置すること、または(ii)防除が所望されている場、一般的には植栽用地へ当該組み合わせを施用することのいずれかによって、あるいは(i)および(ii)の両方によって達成され得る。
【0038】
用語「植物繁殖物質」は、植物の発生能力のある部分の全て、例えば種子を示すものとして理解され、そしてそれは後者および生長性の植物物質、例えば挿し木および塊茎(例えばジャガイモ)の繁殖のために使用され得る。したがって、本明細書において使用される植物の一部は繁殖物質を含む。例えば、種子(厳密な意味における)、根、果実、塊茎、球根、根茎、植物の一部が言及されてもよい。発芽後または土壌からの出現後において移植され得る、発芽した植物および若い植物がまた言及されてもよい。これらの若い植物は、浸漬による全体のまたは部分的な処置によって移植前に保護されてもよい。
【0039】
植物の一部および後期において生長する植物の器官は、植物繁殖物質、例えば種子から生長した植物の任意の部分である。植物の一部、植物の器官、および植物はまた、植物繁殖物質への各々の組み合わせの施用によって達成される、病原性の、および/または害虫による損傷からの保護によって利益を受けることができる。一つの実施形態において、特定の植物の一部、および後期において生長する特定の植物の器官はまた、植物繁殖物質と見なされ、そしてそれら自体が当該組み合わせを用いて施用(または処置)され;そして結果的に当該処置された植物の一部および処置された植物の器官から生長した、植物のさらに一部、およびさらなる植物器官がまた、特定の植物の一部及び特定の植物の器官へ各々の組み合わせを適用することによって達成される、病原性のおよび/または害虫による損傷の保護からの利益を受けることができる。
【0040】
殺虫活性成分およびその混合物を植物繁殖物質、特に種子に施用または処置する方法は、当技術分野において既知であり、そして当該繁殖物質を粉衣する、被覆する、ペレット化する、および浸漬する施用方法を含む。好ましい実施形態において、当該組み合わせは、発芽が誘導されないような方法によって、植物繁殖物質へ施用または処置される;一般的に種子の浸漬は、生じる種子の湿度含有が高すぎるために発芽を誘導する。したがって、植物繁殖物質、例えば種子への好適な施用(または処置)方法の例は、種子への粉衣、種子へ被覆、またはペレット化などである。
【0041】
植物繁殖物質は、種子であることが望ましい。本方法は、任意の生理学的な状態にある種子へ施用され得ると考えられるが、種子が処置過程の間において損傷を受けない耐久性のある状態にあることが好ましい。具体的には、種子は田畑から収穫された;植物から取り除かれた;および任意のトウモロコシの穂軸、茎、外皮、および果肉、または他の非種子性の植物物質から分離された種子であるだろう。種子はまた、好ましくは、当該処置が当該種子へ生物学的な損傷を引き起こさない程度において生物学的に安定であるだろう。当該処置は、種子の収穫と種子の播種の間の任意の時に、または播種過程の間の任意の時に、種子へ施用され得ると考えられる(種子への施用)。当該種子はまた、処置の前または後のいずれかで用意されてもよい。
【0042】
種子への活性成分の均一な分布およびその吸着は、繁殖物質の処置の間において所望される。植物繁殖物質、例えば種子上において、元の大きさおよび/または形が中間状態において(被覆のように)認識可能である、活性成分(複数)を含む製剤の薄膜(粉衣)と、それから、種子の元の形および/または大きさがもはや認識することができない、異なる物質(例えば、担体、例えば粘土;異なる製剤、例えば他の活性成分;重合体;および着色料)の多くの層を有する、より厚い膜(例えばペレット)とは、施用が異なる。
【0043】
本発明の一形態は、標的化手法での植物繁殖物質への活性成分の施用を含み、そしてそれは植物繁殖物質全体、またはその一部のみ(単一面のみ、もしくは単一面の一部を含む)への活性成分の配置を含む。当業者は、欧州特許第954213B1号明細書および国際公開第06112700号において提供される記載から、これらの施用方法を理解するだろう。
【0044】
植物繁殖物質への、本明細書において記載された組み合わせの施用はまた、1つまたはそれ以上の殺虫剤含有粒子を、殺虫剤で処置された種子の隣へ配置することによって、本発明の組み合わせを用いて処置された植物繁殖物質を保護することを含み、ここで殺虫剤の量は、殺虫剤で処置された種子および殺虫剤含有粒子が共に、当該殺虫剤の有効用量を含むものであり、そして殺虫剤で処置された種子中に含まれる当該殺虫剤の用量は、殺虫剤の最大非植物毒性用量以下である。かかる技術は当技術分野において、特に国際公開第2005/120226号において既知である。
【0045】
種子への活性成分の組み合わせの施用はまた、種子上における被覆の制御された放出を含み、ここで当該活性物質は、時間をかけて活性物質を放出する物質に組み込まれている。制御放出種子処置技術の例は、当技術分野において周知であり、そして、高分子薄膜、ワックス、または他の種子被覆を含み、ここで当該活性物質は制御放出物質中に、または物質の層の間に、あるいは両方に適用されてもよい。
【0046】
種子は、それに少なくとも1つの活性成分(I)および少なくとも1つの成分(II)を、任意の所望の順番で、または同時に施用することによって処置され得る。
【0047】
種子の処置は、播種されていない種子において行なわれ、そして用語「播種されていない種子」は、種子の収穫と、植物の発芽および生長の目的での地中への種子の播種の間の任意の期間における種子を含むように意図されている。
【0048】
播種されていない種子への処置は、活性成分が土壌へ施用される実施を含むように意図されてはいないが、植栽過程の間において、当該種子を標的とする任意の施用実施を含むだろう。
【0049】
好ましくは、前記処置は、播種される種子が当該組み合わせを用いてあらかじめ処置されるように、種子の播種の前に行なわれる。特に種子の被覆または種子のペレット化は、本発明の組み合わせの処置において好ましい。当該処置の結果として、各々の組み合わせにおける活性成分は、種子へ付着され、したがって病原体のおよび/または害虫の防除のために利用できる。
【0050】
処置された種子は、任意の他の活性成分で処置された種子と同様の方法で保管、処理、播種、および耕作され得る。
【0051】
本発明の各々の組み合わせは、以下の作物に好適である;穀草類(小麦、大麦、ライ麦、オート麦、稲、モロコシ、ソルガム、ライ小麦および関連する作物);ビート(テンサイおよび飼料用ビート);マメ科植物(マメ、レンティル、エンドウ豆、大豆);油脂植物(西洋アブラナ、カラシ、ヒマワリ);ウリ科植物(ペポカボチャ、キュウリ、メロン);繊維植物(綿、亜麻、麻、ジュート);野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、玉ねぎ、トマト、ジャガイモ、パプリカ);ならびに鑑賞植物(花、低木、広葉樹、および常緑樹、例えば針葉樹)。小麦、大麦、ライ麦、オート麦、稲、ソルガム、ライ小麦、モロコシ、および大豆が特に好適である。
【0052】
好適な標的作物はまた、前述の遺伝子組み換え作物を含む。本発明に従って使用される遺伝子組み換え作物は、植物、またはその繁殖物質であり、そしてそれらは、例えばそれらが既知であって、例えば毒素産生無脊椎動物、特に節足動物門由来の、バチルス・チューリンゲンシス株から得られるような;またはレクチンのような植物由来で既知の、選択的に作用する毒素を合成できるように;あるいは、除草剤または殺真菌剤に対して抵抗性を発現することができるように、組み換えDNA技術を用いて形質転換される。かかる毒素、またはかかる毒素を合成することができる例は、例えば欧州特許出願公開第A0374753号明細書、国際公開第93/07278号、国際公開第95/34656号、欧州特許出願公開第A0427529号明細書、および欧州特許出願公開第A451878号明細書に開示されており、そして本出願において参照により組み込まれる。
【0053】
本発明の各々の組み合わせは、穀草類、例えば小麦、大麦、ライ麦、またはオート麦;トウモロコシ;稲;大豆;芝;テンサイ;菜種;ジャガイモ;豆作物、例えばエンドウ豆、レンティル、またはヒヨコ豆;およびヒマワリにおける病原体を治療するために特に十分に好適である。
【0054】
一つの実施形態において、アゾキシストロビン、フルジオキソニル、およびジフェノコナゾールの組み合わせは、穀物、例えば小麦、大麦、ライ麦、オート麦、モロコシ、稲、ソルガムおよびライ小麦において有用である。
【0055】
本発明の各々の組み合わせは、サビ病;うどん粉病;斑点病種;夏疫病;倒伏病(stalk rots);カビによる病害および収穫後病害に対して;特に穀物におけるプッシニア属;大豆におけるファコプソラ属;コーヒー豆におけるヘミレイア属;バラにおけるフラグミジウム属(Phragmidium);ジャガイモ、トマトおよびウリ科植物におけるアルテマリア属(Altemaria);野菜、ヒマワリおよび菜種におけるスクレロティニア属;つる植物における、黒斑病、レッド・ファイア(red fire)、うどん粉病、灰色カビ病およびつる割病;果物におけるボツリチス・シネレア;果物におけるモニリニア属菌、および果物におけるペニシリウム属菌に対して特に有効である。
【0056】
各々の前記組み合わせは、植物の疾患、例えば果物および野菜におけるアルテマリア種;マメ科穀物におけるアスコチタ種;イチゴ、トマト、ヒマワリおよびブドウにおけるボツリチス・シネレア(灰色カビ病);塊茎植物におけるセルコスポラ・アラチジコラ(Cercospora arachidicola);穀草類におけるコクリオボルス・サチブス;マメ科穀物におけるコレトトリカム種;ウリ科植物におけるエリシフェ・シコラセアラムおよびスファエロテカ・フリジネア;穀草類におけるエリシフェ・グラミニス;穀草類およびトウモロコシにおけるフザリウム・グラミネアラム;穀草類におけるフザリウム・クルモラム;綿花、大豆およびジャガイモにおけるフザリウム属菌;トウモロコシにおけるフザリウム・モニリホルメ;トウモロコシにおけるフザリウム・プロリフェラタム;トウモロコシにおけるフザリウム・サブグルチナンス;トウモロコシにおけるフザリウム・オキシスポラム;穀草類および芝生におけるガウマンノミセス・グラミニス(Gaumannomyces graminis);稲におけるジベレラ・フジクロイ;トウモロコシにおけるヘルミントスポリウム・マイディス(Helminthosporium maydis);稲におけるヘルミントスポリウム・オリザエ(Helminthosporium oryzae);ジャガイモにおけるヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani);コーヒー豆におけるヘミレイア・バスタトリクス(Hemileia vastatrix);小麦およびライ麦におけるミクロドチウム・ニバレ(Microdochium nivale);エンドウ豆におけるミコスファエレラ・ピノイデス(Mycosphaerella pinoides);大豆におけるファコプソラ・パチリジ(Phakopsora pachyrhizi);穀草類におけるプッシニア種;バラにおけるフラグミディウム・ムクロナータム(Phragmidium mucronatum);テンサイにおけるフォマ属菌;ジャガイモにおけるフォマ・エキシグア(Phoma exigua);穀草類、綿花、トウモロコシおよび大豆におけるピシウム属菌;ヒマワリにおけるプラスモパラ・ハルステジイ(Plasmopara halstedii);大麦におけるピレノフォラ・グラミネア;稲におけるピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae);綿花、大豆、穀草類、トウモロコシ、ジャガイモ、稲および芝生におけるリゾクトニア種;芝生におけるスクレロチニア・ホメオカルパ(Sclerotinia homeocarpa);穀草類におけるセプトリア種;トウモロコシにおけるスファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reilliana);穀草類におけるチレチア種;大麦におけるチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata);つる植物におけるウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)、ギグナルディア・ビドウェリ(Guignardia bidwellii)およびホモプシス・ビチコラ(Phomopsis viticola);ライ麦におけるウロシスティス・オキュルタ(Urocystis occulta);穀草類およびトウモロコシにおけるウスチラゴ種;核果におけるモニリニア・フルクチコラ(Monilinia fructicola);核果におけるモニリニア・ラクサ(Monilinia laxa);柑橘類におけるペニシリウム・ディジタータム(Penicillium digitatum);リンゴにおけるペニシリウム・エクスパンサム(Penicillium expansum);ならびに柑橘類におけるペニシリウム・イタリカム(Penicillium italicum)を防除するために特に有用である。
【0057】
各々の組み合わせにおける活性成分化合物の質量比は、例えば、所望の相乗作用を与えるように選択される。一般的に、質量比は、特定の活性成分および幾つの活性成分が当該組み合わせ中に存在するかに依存して変化するだろう。一般的に、任意の2つの活性成分との間における質量比は100:1〜1:100であり、99:1から、98:2、97:3、96:4、95:5、94:6、93:7、92:8、91:9、90:10、89:11、88:12、87:13、86:14、85:15、84:16、83:17、82:18、81:19、80:20、79:21、78:22、77:23、76:24、75:25、74:26、73:27、72:28、71:29、70:30、69:31、68:32、67:33、66:34、65:45、64:46、63:47、62:48、61:49、60:40、59:41、58:42、57:43、56:44、55:45、54:46、53:47、52:48、51:49、50:50、49:51、48:52、47:53、46:54、45:55、44:56、43:57、42:58、41:59、40:60、39:61、38:62、37:63、36:64、35:65、34:66、33:67、32:68、31:69、30:70、29:71、28:72、27:73、26:74、25:75、24:76、23:77、22:78、21:79、20:80、19:81、18:82、17:83、16:84、15:85、14:86、13:87、12:88、11:89、10:90、9:91、8:92、7:93、6:94、5:95、4:96、3:97、2:98、1:99までを含む。本発明の任意の2つの化合物間における好ましい質量比は、75:1〜1:75であり、より好ましくは50:1〜1:50であり、特に25:1〜1:25であり、有利には10:1〜1:10であり、例えば5:1〜1:5である。
【0058】
一つの実施形態において、(I):(II):(III )の質量比は、1:2:8〜2:4:1であり、好ましくは1:2:4〜1:2:1であり、特に1:2:2である。
【0059】
組み合わせの施用(使用)率は、例えば、使用様式、穀物の種類、当該組み合わせにおける特定の活性成分、植物繁殖物質の種類、(好適には)植物繁殖物質に従って変化するが、それは、当該組み合わせ中の活性成分が所望の増強作用(例えば疾患または害虫の防除)を提供するために有効な量であり、そして当業者に既知の試験および所定の実験によって決定され得る。
【0060】
一般的に、葉面または土壌の処置のために、施用率は0.05〜3kg/ヘクタール(g/ha)の活性成分で変化する。
【0061】
一般的に種子への処置において、施用率は0.5〜10g/100kg種子、の活性成分で変化する。
【0062】
結果的に、当該組み合わせは活性成分アゾキシストロビン、フルジオキソニルおよびジフェノコナゾールを含み、(I)アゾキシストロビン、(II)フルジオキソニル、および(III )ジフェノコナゾールの施用率は、0.5〜30、好ましくは1〜15、より好ましくは1〜5g/100kg種子の(I);0.5〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5g/100kg種子の(II);および0.5〜30、好ましくは1〜25、より好ましくは3〜12g/100kg種子の(III )である傾向にある。
【0063】
本発明の各々の組み合わせによって処置された植物繁殖物質は、したがって、疾患および/または害虫による損傷に対して抵抗性であり得;したがって本発明はまた、各々の組み合わせで処置された、病原体および/または害虫抵抗性植物繁殖物質を提供し、そして結果的にその活性成分は少なくとも繁殖物質、例えば種子に付着される。
【0064】
種子を処置する組み合わせおよび組成物はまた、さらなる活性成分を共に、および/または順番に含むことができ、あるいは施用されてもよい。これらのさらに有用な活性化合物は、肥料または微量栄養素(例えばMo、Znおよび/またはCo)の提供体、あるいは植物の生長に影響を与える他の調製物、例えば接種材料(例えば、窒素固定細菌の株)、植物誘発剤(例えば、ノッド・ファクター(nod factor)−米国特許出願公開第2005/187107号明細書参照、これにより本明細書に組み込まれる)であり得る。
【0065】
本発明の好ましい実施形態において、大豆種子および遺伝子組み換え大豆種子は、本発明の組み合わせを用いて処置される。さらに大豆種子は、植物の生長を促進する目的で好適な窒素固定細菌株を接種されてもよい。好ましくは、種子は播種以前に効果的な細菌株、例えばリゾビウム(Rizobium)属菌、またはアゾスピリルム(Azospirillium)属菌を接種されてもよい。かかる細菌の主要な効果は、植物が使用可能な形態への大気中の窒素の固定である。例えばリゾビア(Rhizobia)は、植物によって維持される植物の根における根粒を形成するために、および同様に上記の通り植物へ窒素を提供するために特に好ましい。
【0066】
さらなる実施形態において、大豆植物繁殖物質は、植物誘発剤、例えばブラディリゾビウム・ジャポニクム(Bradyrhizobium japonicum)、シノリゾビウム・フレディ(Sinorhizobium fredii)、シノリゾビウム・メリロティ(Sinorhizobium meliloti)、ブラディリゾビウム属菌(ラッカセイ属)またはリゾビウム・レグミノサルム次亜種ファゼオリ(Rhizobium leguminosarum biovar phaseoli)、ビセアエ(viceae)、もしくはトリフォリイ(trifolii)由来のノッド・ファクターで処置される。
【0067】
一の態様において、本発明はまた、特にアジア型大豆サビの防除のために、グリホサート耐性植物、特にグリホサート耐性大豆植物を用いた本発明の組み合わせの使用を想定している。したがって、本発明は、(α)組み合わせ(A)をグリホサート耐性の植物繁殖物質、好ましくは大豆繁殖物質へ施用し、そして(β)得られる植物、植物の一部および/またはその場へ、殺虫剤の組み合わせ(B)を1回またはそれ以上の回数で、(i)出芽前、(ii)出芽後、または(iii )(ii)および(iii )の両方において施用することを含む方法を提供し、ただし組み合わせ(A)が第一の形態において定義されたとおりであり;そして殺虫剤組成物(B)がグリホサートを含むことを条件とする。
【0068】
一般的に、グリホサート含有組成物は、1回のみの施用の場合においては、960g ae/haの比率で施用され得;2回施用される場合において、当該比率は1200〜1680g ae/haで変化し得る。当該比率および施用回数は、特定の条件にしたがって変化する。好ましくは、組成物(B)は、それぞれ960、720、および400g ae/haの施用率で、3回施用される。
【0069】
一つの実施形態において、本発明は、ファコプソラ・パチリジおよび/またはP.メイボミアエ(meibomiae)、特にファコプソラ・パチリジを防除し、予防し、または処置する。
【0070】
本発明の各々の組み合わせはまた、アルカリ金属、アルカリ土類金属、金属、またはアンモニウム塩を含んでもよい。塩化亜鉛、およびアルカリ金属、アルカリ土類金属、または鉱酸のアンモニウム塩が、特にナトリウム、カリウム、アンモニウム、マグネシウムおよびカルシウムの硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、塩化物および炭酸塩が好ましい。
【0071】
本発明の各々の組み合わせは、植物および/または植物繁殖物質の滋養および健康の助けとなる微量栄養素をさらに含んでもよい。好適な微量栄養素は、塩素(Cl)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、銅(Cu)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、またはモリブデン(Mo)を含むが、それらに限定されない。微量栄養素は、キレート形態で供給されてもよい。
【0072】
処置されるべき特定の植物繁殖物質に、それが貯蔵されるべき条件に、およびそれが発芽および生長すると期待される天候条件に依存して、本発明の組み合わせは、広範囲の1つまたはそれ以上の添加剤を含んでもよい。かかる添加剤は、UV保護剤、顔料、染料、増量剤、例えば小麦粉、分散剤、賦形剤、凍結防止剤、保存剤、除草剤の安全化剤、種子の安全化剤、種子の調整剤、微量栄養素、肥料、生物防除剤、界面活性剤、封鎖剤、可塑剤、着色剤、漂白剤、乳化剤、フロー剤、例えばステアリン酸カルシウム、タルク、およびバーミキュライト、合体剤、消泡剤、湿潤剤、増粘剤、ワックス、殺菌剤、殺虫剤、農薬、および充填剤、例えばセルロース、ガラス繊維、粘土、カオリン、タルク、微粉化された樹皮(例えば、ダグラスファーの樹皮またはハンノキの樹皮)、炭酸カルシウムおよび木粉、ならびに矯臭剤を含むが、それらに限定されない。典型的な賦形剤は、微細に分解された鉱物質、例えば軽石、アタパルジャイト、ベントナイト、カオリン、ゼオライト、珪藻岩、および他の粘土、修飾珪藻吸着剤、木炭、バーミキュライト、微細に分解された有機物質、例えばピートモス、木粉などを含む。かかる添加剤は市販されており、そして当技術分野で既知である。
【0073】
単一の殺虫性活性成分は、害虫の防除の1つの領域以上において活性を有していてもよく、例えば殺虫剤は、殺真菌剤、殺昆虫剤および殺線虫剤活性を有していてもよい。具体的には、アルジカルブは殺昆虫剤、ダニ駆除剤および殺線虫剤活性が知られており、一方、メタムは殺昆虫剤、除草剤、殺真菌剤および殺線虫剤活性が知られており、ならびにチアベンダゾールおよびカプタンは、殺線虫剤および殺真菌剤活性を提供し得る。
【0074】
本発明の各々の組み合わせは、1つまたはそれ以上の他の殺虫剤、例えば他の殺真菌剤、殺昆虫剤、および殺線虫剤と混合されてもよい。
【0075】
他の殺虫剤の例は、トリアゾール誘導体、ストロビルリン、カルバメート(チオカルバメートを含む)、ベンズイミダゾール(チアベンダゾール)、N−トリハロメチルチオ化合物(カプタン)、置換ベンゼン、ベンゼン、カルボキサミド、フェニルアミド、およびフェニルピロール、ならびにその混合物;ならびにネオニコチノイド、生物学的発酵産物(例えば、アバメクチン、エマメクチン)、カルバメート、およびピレスロイドを含む。
【0076】
殺真菌剤の特定の例は、メタラキシル、メフェノキサム、ベナラキシル、ベナラキシ−M、カプタン、フベリダゾール、ビテルタノール、シプロコナゾール、ペンシクロン、式Iの化合物
【0077】
【化1】

【0078】
式(A)の化合物
【0079】
【化2】

【0080】
である。
【0081】
殺昆虫剤の特定の例は、チアメトキサム、クロチアニジン、イミダクロプリド、アバメクチン、ラムダ−シハロトリン、テフルトリン、ベータ−シフルトリン、チオジカルブ、クロラントラニリプロール、フルベンダミド(3−ヨード−N’−(2−メシル−1,1−ジメチルエチル)−N−{4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−o−トリル}フタルアミド)である。
【0082】
アバメクチンおよびチオジカルブはまた、線虫を防除するために有用である。
【0083】
一つの実施形態において、1つまたはそれ以上のチアメトキサム、クロチアニジン、イミダクロプリド、アバメクチン、ラムダ−シハロトリン、テフルトリン、ベータ−シフルトリン、チオジカルブ、クロラントラニリプロール、フルベンダミド(3−ヨード−N’−(2−メシル−1,1−ジメチルエチル)−N−{4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−o−トリル}フタルアミド)は、以下の各々の一つのと結合される;
・アゾキシストロビン、フルジオキソニル、およびジフェノコナゾール;
・アゾキシストロビン、イプコナゾール、およびテブコナゾールおよび/またはトリチコナゾール;
・アゾキシストロビン、チアベンダゾール、およびテブコナゾールおよび/またはトリチコナゾール;
・フルオキサストロビン、イプコナゾール、およびテブコナゾールおよび/またはトリチコナゾール;ならびに
・トリフロキシストロビン、イプコナゾール、およびテブコナゾールおよび/またはトリチコナゾール。
【0084】
一つの実施形態において、1つまたはそれ以上のチアメトキサム、クロチアニジン、イミダクロプリド、アバメクチン、ラムダ−シハロトリン、テフルトリン、ベータ−シフルトリン、チオジカルブ、クロラントラニリプロール、フルベンダミド(3−ヨード−N’−(2−メシル−1,1−ジメチルエチル)−N−{4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−o−トリル}フタルアミド)は、(I)アゾキシストロビン、(II)フルジオキソニル、および(III )ジフェノコナゾールと組み合わされる。
【0085】
当該組み合わせの化合物(例えば(I)、(II)および(III ))、ならびに任意の他の殺虫剤は、本発明において、純粋な形態で、すなわち固体活性成分として、例えば特定の粒子サイズで、または従来の製剤技術における、好ましくは少なくとも1つの(アジュバントとしても知られている)補助剤、例えば増量剤、例えば溶媒もしくは固体担体、または界面活性化合物(界面活性剤)と一緒になった製剤の形態でのいずれかで使用されてもよい。一般的に、化合物(I)、(II)および(III )は、1つまたはそれ以上の従来の製剤補助剤を有する製剤組成物の形態で存在する。
【0086】
したがって、各々の化合物の組み合わせ(例えば(I)、(II)および(III ))は通常、製剤の形態で施用される。当該化合物は、防除が所望される場へ、同時にまたは短い間隔を空けて連続的に、たとえば同日に、必要に応じて、通常の製剤技術を使用してさらなる担体、界面活性剤、または他の施用促進補助剤と一緒に施用され得る。好ましい実施形態において、組み合わせは同時に施用される。
【0087】
組み合わせの化合物(例えば(I)、(II)および(III ))が本発明において同時に施用される場合、それらは組み合わせを含む組成物として施用され、この場合において(I)、(II)および(III )の各々は、別の製剤源から得られ、そして共に混合され(タンク−ミックス(tank−mix)、レディ−トゥ−アプライ(ready−to−apply)、スプレーブロス、または懸濁液として知られる)、場合により他の殺虫剤と混合されるか、または(I)、(II)および(III )は、単一の製剤混合物源(プレミックス、濃縮物、製剤化産物として知られる)として得られ、そして場合により他の殺虫剤と共に混合される。
【0088】
一つの実施形態において、本発明の各々の組み合わせは、組成物として施用される。したがって、本発明は、活性成分として(I)、(II)および(III )を、ならびに場合により他の殺虫剤を、ならびに場合により1つまたはそれ以上の従来の製剤補助剤を含む組成物を含み;それはタンク−ミックスまたはプレミックス組成物の形態であってもよい。
【0089】
一つの実施形態において、(I)、(II)および(III )の各々の組み合わせ、例えば(I)アゾキシストロビン、(II)フルジオキソニル、および(III )ジフェノコナゾールは、プレミックス組成物(または製剤化産物)の形態で提供される。
【0090】
殺虫活性に関して実際の相乗作用に代わるものとして、本発明の組み合わせはまた、より広い意味で相乗効果として記述され得る驚くべき有利な特性を有し得る。言及されてもよいかかる有利な特性の例は:製剤化の間および/または施用における有利な作用、例えば製粉、篩過、乳化、溶解または分散;貯蔵安定性の増加;光に対する安定性の改善;より有利な分解性;毒性および/または生態毒性作用の改善;または当業者に知られた任意の他の利点である。
【0091】
プレミックス組成物用の葉面処置製剤形式の例は:
GR:顆粒
WP:水和剤
WG:水和性顆粒剤(粉末)
SG:顆粒水溶剤
SL:水溶液剤
EC:乳剤
EW:エマルション、水中油型
ME:マイクロエマルション
SC:水性懸濁剤
CS:水性カプセル懸濁剤
OD:油性懸濁剤、および
SE:水性サスポ−エマルションである。
【0092】
一方、プレミックス組成物用の種子処置製剤形式の例は:
WS:種子処置スラリーのための水和剤
LS:種子処置のための溶液
ES:種子処置のためのエマルション
FS:種子処置のための懸濁剤
WG:顆粒水溶剤、および
CS:水性カプセル懸濁剤である。
【0093】
タンク−ミックス組成物に好適な製剤形式の例は、溶液、希釈エマルション、懸濁液、またはその混合物、および粉剤である。
【0094】
製剤の性質に関して、施用、例えば葉面、灌注、噴霧、散布(atomizing)、散布(dusting)、散布(scattering)、コーティング、または注入の方法は、意図された目的および一般的環境に従って選択される。
【0095】
タンク−ミックス組成物は通常、溶媒(例えば、水)、異なる殺虫剤を含む、一つまたはそれ以上のプレミックス組成物、および場合によりさらに補助剤を用いて希釈することによって調製される。
【0096】
好適な担体およびアジュバントは、固体または液体であることができ、そして製剤技術において従来から使用されている物質、例えば天然もしくは再生された鉱物質、溶媒、分散剤、湿潤剤、タッキファイヤー、増粘剤、結合剤、または肥料である。
【0097】
製剤は、既知の方法、例えば活性成分を増量剤、例えば溶媒、固体単体、および好適には界面活性物質(界面活性剤)と共に均一に混合および/または粉砕することによって調製される。
【0098】
好適な溶媒は、芳香族炭化水素、好ましくは8〜12個の炭素原子を含むフラクション、例えばキシレン混合物または置換ナフタレン、フタル酸エステル、例えばフタル酸ジブチル、またはフタル酸ジオクチル、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサン、またはパラフィン、アルコールおよびグリコールおよびそれらのエーテル、およびエステル、エタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはモノエチルエーテル、ケトン、例えばシクロヘキサノン、高極性溶媒、例えばN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、またはジメチルホルムアミド、ならびに植物油、エポキシ化植物油、例えばエポキシ化ココナツ油または大豆油;あるいは水である。
【0099】
使用される固体担体、例えば粉剤および分散性粉末は通常、天然の無機充填剤、例えばカルサイト、タルク、カオリン、モンモリロナイトまたはアタパルジャイトである。物理的特性を改善するために、高分散ケイ酸または高分散吸収性重合体を添加することも可能である。好適な粒状吸着担体は、多孔質形式であり、例えば軽石、砕かれたレンガ、セピオライト、またはベントナイトであり、そして好適な非吸着担体は、例えば、カルサイトまたは砂である。さらに、有機性または無機性の顆粒化前の非常に多くの物質が、例えば特にドロマイトまたは粉砕された植物残渣が使用され得る。
【0100】
製剤化される活性成分化合物の性質に依存して、好適な表面活性化合物は、優れた乳化、分散および湿潤特性を有する、非イオン性、陽イオン性、および/または陰イオン性界面活性剤である。用語「界面活性剤」はまた、界面活性剤の混合物を含むものとして理解される。
【0101】
特に有利な施用促進アジュバントはまた、セファリンおよびレシチン種の天然または合成リン脂質、例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、およびリソレシチンである。
【0102】
一般的に、葉面または土壌施用のためのタンク−ミックス製剤は、0.1〜20%、特に0.1〜15%の活性成分化合物、および99.9〜80%、特に99.9〜85%の固体または液体補助剤(例えば水のような溶媒を含む)を含み、ここで当該補助剤は、タンク−ミックス製剤に基づいて、0〜20%、特に0.1〜15%の量の界面活性剤であり得る。
【0103】
通常は、葉面施用のためのプレミックス製剤は、0.1〜99.9%の、特に1〜95%の活性成分化合物、および99.9%〜0.1%、特に99〜5%の固体または液体アジュバント(例えば水のような溶媒を含む)を含み、ここで当該補助剤は、プレミックス製剤に基づいて、0〜50%、特に0.5〜40%の量の界面活性剤であり得る。
【0104】
通常は、種子処置施用のためのタンク−ミックス製剤は、0.25〜80%の、特に1〜75%の活性成分化合物、および99.75%〜20%、特に99〜25%の固体または液体補助剤(例えば水のような溶媒を含む)を含み、ここで当該補助剤は、タンク−ミックス製剤に基づいて、0〜40%、特に0.5〜30%の量の界面活性剤であり得る。
【0105】
通常、種子処置施用のためのプレミックス製剤は、0.5〜99.9%の、特に1〜95%の活性成分化合物、および99.5%〜0.1%、特に99〜5%の固体または液体アジュバント(例えば水のような溶媒を含む)を含み、ここで当該補助剤は、プレミックス製剤に基づいて、0〜50%、特に0.5〜40%の量の界面活性剤であり得る。
【0106】
市販産物が好ましくは濃縮物(例えば、プレミックス組成物(製剤))として製剤化されるだろうが、使用者は通常、希釈製剤(例えばタンク−ミックス組成物)を使用するだろう。
【0107】
好ましい種子処置プレミックス製剤は、水性懸濁剤である。当該製剤は、従来の処置技術および機械、例えば流動床技術、ローラーミル法、ロトスタティック・シード・トリーター(rotostatic seed treater)、およびドラムコーターを使用して種子へ施用され得る。他の方法、例えば噴流層もまた有用であり得る。種子は、被覆前にプレサイズ化されてもよい。被覆の後、種子は通常乾燥され、その後サイジングのためにサイジング機へ移される。かかる手順は、当技術分野において既知である。
【0108】
一般的に、本発明のプレミックス組成物は、活性成分化合物の質量で0.5〜99.9、特に1〜95、有利には1〜50%、および固体または液体アジュバント(例えば水のような溶媒を含む)の質量で99.5〜0.1、特に99〜5%を含み、ここで当該補助剤(またはアジュバント)は、プレミックス製剤の質量に基づいた質量で0〜50、特に0.5〜40%の量の界面活性剤であり得る。
【0109】
好ましい実施形態は、植物繁殖物質処置(または保護)組成物であって、そして前記植物繁殖物質保護組成物はさらに着色剤を含む。植物繁殖物質保護組成物または混合物はまた、処置される植物繁殖物質への活性成分の付着を改善する、水溶性および水分散性膜形成重合体由来の少なくとも一つの重合体を含んでもよく、そして重合体は通常、少なくとも10,000〜約100,000の平均分子量を有する。
【実施例】
【0110】
以下の実施例は、本発明を示すために役立つ。
【0111】
【表2】

【0112】
活性成分を、アジュバントと完全に混合し、そして当該混合物を、好適なミル中で完全に粉砕し、水と希釈することで所望の濃度の懸濁液を得ることができる水和剤を得た。
【0113】
【表3】

【0114】
活性成分を、アジュバントと完全に混合し、そして当該混合物を、好適なミル中で完全に粉砕し、水と希釈することで直接に種子処置のために使用され得る粉体を得た。
【0115】
【表4】

【0116】
植物の保護に使用され得る、任意の必要とされる希釈のエマルションを、この濃縮物から水を用いた希釈によって得た。
【0117】
【表5】

【0118】
活性成分と担体とを混合し、そして好適なミル中で当該混合物を粉砕することで、レディー・フォー・ユース粉剤を得た。かかる粉剤はまた、種子の乾燥被覆のために使用され得る。
【0119】
【表6】

【0120】
活性成分をアジュバントと共に混合、および粉砕し、そして当該混合物を水で湿らせた。当該混合物を押し出し、それから気流中で乾燥した。
【0121】
【表7】

【0122】
微細に粉砕された活性成分を、ミキサー中の湿らせたカオリンへ、ポリエチレングリコールと共に均一に適用した。この方法で、非粉体の被覆された顆粒を得た。
【0123】
【表8】

【0124】
微細に粉砕された活性成分を、しっかりとアジュバントと混合し、任意の所望の濃度の懸濁液が水を用いた希釈によって得られる懸濁剤を得た。噴霧、注入または浸漬によってかかる希釈液を使用して、生きている植物および植物繁殖物質は、微生物の感染に対して処置および保護され得る。
【0125】
【表9】

【0126】
微細に粉砕された活性成分を、しっかりとアジュバントと混合し、任意の所望の濃度の懸濁液が水を用いた希釈によって得られる懸濁剤を得た。噴霧、注入または浸漬によってかかる希釈液を使用して、生きている植物および植物繁殖物質は、微生物の感染に対して処置および保護され得る。
【0127】
徐放性カプセル懸濁液
28量部の組み合わせ、または(I)、(II)および(III )由来の化合物の各々を、別々に、2量部の芳香族性溶媒および7量部のトルエンジイソシアネート/ポリメチレン−ポリフェニルイソシアネート混合物(8:1)と混合した。この混合物を1.2量部のポリビニルアルコール、0.05量部の消泡剤および51.6量部の水の混合物中で、所望の粒子サイズに達成するまで乳化した。このエマルションへ、2.8量部の1,6−ジアミノヘキサンおよび5.3量部の水の混合物を添加した。当該混合物を重合反応が完結するまで攪拌した。得られたカプセル懸濁液を0.25量部の増粘剤および3量部の分散剤を添加することによって安定化した。カプセル懸濁液製剤は、28%の活性成分を含んだ。中間カプセル直径は、8〜15ミクロンであった。得られる製剤を、本目的に好適な装置中において、水性懸濁液として種子へ適用した。
【0128】
かかる製剤を希釈せずにまたは希釈して使用して、植物繁殖物質は、損傷、例えば病原体(複数)に対して、例えば噴霧、注入または浸漬することによって処置および保護され得る。
【0129】
本発明の活性成分の組み合わせは、それらが特に植物によって十分に許容され、そして環境に優しいという事実によって区別される。
【0130】
一つの実施形態において、本発明の組み合わせはまた、病原体および/または害虫に対する防御のために、貯蔵された産物、例えば穀物を処置するために使用され得る。
【0131】
本発明のそれぞれの活性成分の組み合わせは、植物繁殖物質の処置のために特に有利である。
【0132】
好ましい実施形態において、本発明の各々の組み合わせは、植物繁殖物質、好ましくは種子を処置する組成物である。
【0133】
本発明のそれぞれの形態および実施形態において、「本質的になる」およびその語形変化は、「含む」およびその語形変化の好ましい実施形態であり、そして「からなる」およびその語形変化は、「本質的になる」およびその語形変化の好ましい実施形態である。
【0134】
単数形における用語の使用はまた、複数形における当該用語を含み、そして逆の場合も同様である。
【0135】
第一の形態において定義された化合物(I)、(II)および(III )は、農薬産業において使用されるための活性成分である(殺虫剤としても知られる)。それらの構造および他の殺虫剤(例えば殺真菌剤、殺昆虫剤、殺線虫剤)の構造は、e−Pesticide Manual,バージョン3.1,第13版,Ed.CDC Tomlin,British Crop Protection Council,2004−05において見られる。
【0136】
式Iの化合物は、国際公開第03/010149号および国際公開第05/58839号に記載されている。
【0137】
式Aの化合物、ならびに既知および市販の化合物から出発するその製造方法は、国際公開第03/074491号、国際公開第2006/015865号および国際公開第2006/015866号に記載されている。
【0138】
以下の実施例は、説明のために与えられるものであり、本発明の制限のために与えられるものではない。
【0139】
実施例
予想されない効果は、活性成分の組み合わせの作用が個々の構成成分の作用の合計以上に大きい時はいつでも存在する。
【0140】
与えられる活性成分の組み合わせにおける、期待される作用Eは、いわゆるCOLBY式に従い、そして以下のように計算され得る(COLBY,S.R.「除草剤の組み合わせにおける相乗的および拮抗的応答の計算」Weeds,Vol.15,20〜22ページ;1967):
ppm=噴霧混合物1リットルあたりの活性成分(=a.i.)のミリグラム
X=p ppmの活性成分を使用する場合における活性成分A)による作用%
Y=q ppmの活性成分を使用する場合における活性成分B)による作用%
【0141】
COLBYにしたがって、p+q ppmの活性成分を使用する場合における、活性成分A)+B)の期待される(付加)作用は、
【0142】
【数1】

【0143】
である。
【0144】
実際に観察される作用(O)が期待される作用(E)以上に大きい場合、当該組み合わせの作用は非常に付加的であり、すなわち相乗的効果である。
【0145】
以下の真菌の真菌増殖の阻害を、真菌増殖アッセイによって行なった(以下に詳述される)。
【0146】
生物学的実施例B1:アゾキシストロビン、テブコナゾール、およびチアベンダゾール
ピレノフォラ・グラミネア(大麦の縞葉枯れ):低温貯蔵由来の真菌の分生子を栄養培地(PDBジャガイモデキストロース培地)中に直接混合した。試験化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェルフォーマット)中へ入れた後、真菌胞子を含む栄養培地を加えた。試験プレートを24℃でインキュベートし、そして増殖の阻害を72時間後に測光法的に測定した。
【0147】
当該組み合わせにおける殺真菌剤相互作用は、COLBY法に従って計算され、ここでAはチアベンダゾールであり、そしてBはテブコナゾールおよびアゾキシストロビンの質量比2:1の混合物である。AおよびB単剤の結果は以下の表に示され、そして当該組み合わせの結果は様々な範囲の比で表1に示される。
【0148】
【表10】

【0149】
生物学的実施例B2:アゾキシストロビン、テブコナゾール、およびイプコナゾール
リゾクトニア・ソラニ(裾腐れ、立ち枯れ病):新たに増殖した真菌培養の菌糸体断片
を、栄養培地(PDBジャガイモデキストロース培地)中に直接混合した。試験化合物の(DMSO)溶液をマイクロタイタープレート(96ウェルフォーマット)中へ入れた後、真菌胞子を含む栄養培地を加えた。試験プレートを24℃でインキュベートし、そして増殖の阻害を72時間後に測光法的に測定した。
【0150】
当該組み合わせにおける殺真菌剤相互作用は、COLBY法に従って計算され、ここでCはイプコナゾールであり、そしてDはテブコナゾールおよびアゾキシストロビンの質量比2:1の混合物である。CおよびD単剤の結果は以下の表に示され、そして当該組み合わせの結果は様々な範囲の比で表2に示される。
【0151】
【表11】

【0152】
【表12】

【0153】
【表13】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物繁殖物質、植物、植物の一部および/または後期において生長する植物の器官における、病原性の損傷および/または害虫による損傷を防除または予防する方法であって、前記植物、前記植物の一部、植物の器官、植物繁殖物質またはその周辺領域に、(I)アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、およびフルオキサストロビンから選択される、一つまたはそれ以上の定義されたストロビルリン化合物、(II)1つまたはそれ以上の定義されたDMI:ジフェノコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾールおよびトリチコナゾールから選択されるトリアゾール化合物、および(III )フルジオキソニル、チアベンダゾールおよびイプコナゾールから選択される、1つまたはそれ以上の更なる定義された殺真菌剤を含む組み合わせを、任意の所望の順番で、または同時に施用することを含み、ただし前記組み合わせが、アゾキシストロビン、テブコナゾール、およびフルジオキソニルから本質的になるものではないことを条件とする、前記方法。
【請求項2】
病原性の損傷および/または害虫による損傷から、植物繁殖物質、植物、植物の一部、および/または後期において生長する植物の器官を、前記植物、植物の一部、植物の器官、植物繁殖物質またはその周辺領域へ、請求項1に記載の組み合わせを任意の所望の順番で、または同時に施用することによって保護する方法。
【請求項3】
植物の生長特性を改善する方法であって、前記植物、植物の一部、植物の器官および/または植物繁殖物質へ、請求項1に記載の組み合わせを任意の所望の順番で、または同時に施用することを含む、前記方法。
【請求項4】
前記組み合わせにおける任意の2つの活性成分の質量比が100:1〜1:100である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
(I)、(II)、および(III )が、(I)アゾキシストロビン、(II)フルジオキソニル、および(III )ジフェノコナゾール;(I)アゾキシストロビン、(II)イプコナゾール、および(III )テブコナゾール、および/またはトリチコナゾール;あるいは(I)アゾキシストロビン、(II)チアベンダゾール、および(III )テブコナゾール、および/またはトリチコナゾールを含む組み合わせである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記組み合わせが、1つまたはそれ以上の追加の殺虫剤をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記組み合わせが、一つまたはそれ以上の殺昆虫剤および殺線虫剤をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項において定義された組み合わせが同時に施用される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項において定義された組み合わせが植物繁殖物質に施用される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか一項において定義された化合物で処置された植物繁殖物質。
【請求項11】
(I)アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、およびフルオキサストロビンから選択される、一つまたはそれ以上の定義されたストロビルリン化合物、(II)1つまたはそれ以上の定義されたDMI:ジフェノコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾールおよびトリチコナゾールから選択されるトリアゾール化合物、および(III )フルジオキソニル、チアベンダゾールおよびイプコナゾールから選択される、1つまたはそれ以上の更なる定義された殺真菌剤を、任意の所望の順番で、または同時に含み、ただし前記組み合わせが、アゾキシストロビン、テブコナゾール、およびフルジオキソニルから本質的になるものではないことを条件とする、殺虫剤の組み合わせ。
【請求項12】
前記組み合わせが、(IV)一つまたはそれ以上の従来の製剤補助剤をさらに含む、請求項11に記載の組み合わせ。
【請求項13】
(I)、(II)、および(III )が、(I)アゾキシストロビン、(II)フルジオキソニル、および(III )ジフェノコナゾール;(I)アゾキシストロビン、(II)イプコナゾール、および(III )テブコナゾール、および/またはトリチコナゾール;あるいは(I)アゾキシストロビン、(II)チアベンダゾール、および(III )テブコナゾール、および/またはトリチコナゾールを含む組み合わせである、請求項11、または12のいずれか一項に記載の組み合わせ。

【公表番号】特表2010−520865(P2010−520865A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552111(P2009−552111)
【出願日】平成20年3月1日(2008.3.1)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001648
【国際公開番号】WO2008/110274
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】