説明

殺虫化合物

A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、R3、R4、Y1、Y2及びY3が請求項1に定義した通りの式(I)の化合物;又はそれらの塩もしくはN-オキシド。更に、本発明は、式(I)の化合物を調製するための方法及び中間体、式(I)の化合物を含む殺虫、殺ダニ、殺軟体動物及び殺線虫組成物、並びに昆虫、ダニ、軟体動物及び線虫害虫を駆逐及び防除するために式(I)の化合物を使用する方法に関する。
式1


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、末端基として四員環を有する特定のイソオキサゾリン誘導体、これらを調製するための方法及び中間体、これらを含む殺虫、殺ダニ、殺軟体動物、殺線虫性の組成物、並びに昆虫、ダニ、軟体動物及び線虫害虫を駆除及び防除するためにこれらを使用する方法に関する。
【0002】
例えば、WO2007/079162に、殺虫性を有する特定のイソオキサゾリン誘導体が開示されている。
【0003】
驚くべきことに、末端基として四員環を有する特定のイソオキサゾリンが殺虫性を有することが見出された。
【0004】
よって、本発明は式(I)の化合物。
【化1】

〔ここで、
A1、A2、A3、A4、A5及びA6は、互いに独立して、C-H、C-R5又は窒素であり;
G1は、酸素又は硫黄であり;
Lは、単結合又はC1-C6アルキレンであり;
R1は、水素、C1-C8アルキル、C1-C8アルキルカルボニル-又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;
R2は、水素又はC1-C8アルキルであり;
R3は、C1-C8ハロアルキルであり;
R4は、アリール又は1〜3個のR6で置換されたアリール、或いはヘテロアリール又は1〜3個のR6で置換されたヘテロアリールであり;
Y1、Y2及びY3は、互い独立して、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であり、Y1、Y2又はY3の少なくとも1つはCR7R8ではなく;
各R5は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル、アリール又は1〜3個のR10で随意に置換されたアリール、或いはヘテロアリール又は1〜3個のR10で随意に置換されたヘテロアリールであり;
各R6は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニルであり;
各R7及びR8は、独立して、水素、ハロゲン、C1-C8アルキル又はC1-C8ハロアルキルであり;
各R9は、独立して、水素、シアノ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルキルカルボニル、C1-C8ハロアルキルカルボニル、-C1-C8アルコキシカルボニル-、C1-C8ハロアルコキシカルボニル-、C1-C8アルキルスルホニル-、C1-C8ハロアルキルスルホニル、アリール-C1-C4アルキレン-、アリール-C1-C4アルキレン-又はアリール部分が1〜3個のR11で置換されたアリール-C1-C4アルキレン-、或いはヘテロアリール-C1-C4アルキレン-又はヘテロアリール部分が1〜3個のR11で置換されたアリール-C1-C4アルキレン-であり;そして
各R10及びR11は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル-である〕;又はそれらの塩もしくはN-オキシドを提供する。
【0005】
式(I)の化合物は、異なる幾何学的又は光学異性体若しくは互変異性型で存在してもよい。本発明は、これら全ての異性体及び互変異性体及び全ての割合におけるこれらの混合物、並びに重水素化合物等の同位体の形態を網羅する。
【0006】
本発明の化合物は、1つ以上の不斉炭素原子を、例えば-CR3R4-基中又はLR2Y1Y3炭素において含有してもよく、光学異性体(又はジアステレオ異性体の対として)またはこのようなものの混合物として存在してもよい。更に、任意のY基がSOである場合、本発明の化合物は、2つの鏡像異性体の形態で存在することもできるスルホキシドである。
【0007】
単独又は更に大きな基(アルコキシ-、アルキルカルボニル-又はアルコキシカルボニル-)の一部である各アルキル部分は、直鎖又は分枝鎖であり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、プロパ-2-イル、n-ブチル、ブタ-2-イル、2-メチル-プロパ-1-イル又は2-メチル-プロパ-2-イルである。アルキル基は好ましくはC1-C6アルキル基、より好ましくはC1-C4、最も好ましくはC1-C3アルキル基である。
【0008】
各アルキレン部分は直鎖又は分枝鎖であり、例えば、-CH2-、-CH2-CH2-、-CH(CH3)-、-CH2-CH2-CH2-、-CH(CH3)-CH2-又は-CH(CH2CH3)-である。アルキレン基は好ましくはC1-C3アルキレン基、より好ましくはC1-C2、最も好ましくはC1アルキレン基である。
【0009】
アルケニル部分は直鎖又は分枝鎖の形態とすることができ、適切な場合、アルケニル部分は(E)-又は(Z)-配置のいずれかとすることができる。例として、ビニル及びアリルが挙げられる。アルケニル基は好ましくはC2-C6、より好ましくはC2-C4、最も好ましくはC2-C3アルケニル基である。
【0010】
アルキニル部分は、直鎖又は分枝鎖の形態であり得る。例として、エチニル及びプロパルギルが挙げられる。アルキニル基は好ましくはC2-C6、より好ましくはC2-C4、最も好ましくはC2-C3アルキニル基である。
【0011】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0012】
ハロアルキル基(単独又はハロアルコキシ等、より大きな基の一部)は、1つ以上の同一又は異なるハロゲン原子で置換されたアルキル基であり、例えばジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル又は2,2,2-トリフルオロ-エチルである。
【0013】
ハロアルケニル基は、それぞれ1つ以上の同一又は異なるハロゲン原子で置換されたアルケニル基であり、例えば、2,2-ジフルオロ-ビニル又は1,2-ジクロロ-2-フルオロ-ビニルである。
【0014】
ハロアルキニル基は、それぞれ1つ以上の同一又は異なるハロゲン原子で置換されたアルキニル基であり、例えば1-クロロ-プロパ-2-イニルである。
【0015】
本願明細書の内容において、用語「アリール」とは、単、二又は三環式でもよい環系を意味する。このような環の例として、フェニル、ナフチル、アントラセニル、インデニル又はフェナントレニル挙げられる。好ましいアリール基はフェニル及びナフチルであり、フェニルが最も好ましい。
【0016】
用語「ヘテロアリール」とは、少なくとも1つのへテロ原子を含有する芳香族環系を意味し、単一の環又は2つ以上の縮合環のいずれかからなる。好ましくは、単独の環は最大で3個のヘテロ原子を含有し、二環系は窒素、酸素、硫黄から好ましく選ばれる4つまでのヘテロ原子を含有する。単環基の例として、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、フラニル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル及びチアジアゾリルが挙げられる。二環式基の例として、キノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、インドリル、インダゾリル、ベンジイミダゾリル、ベンゾチオフェニル及びベンゾチアゾリルが挙げられる。単環へテロアリール基が好ましく、ピリジルが最も好ましい。
【0017】
A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、R3、R4、Y1、Y2、Y3、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びR11の好ましい値は、任意の組み合わせで、以下に記載の通りである。
【0018】
A1、A2、A3、A4、A5及びA6のうち3個以下は窒素であることが好ましい。
【0019】
A1がC-H又はC-R5であることが好ましく、A1がC-Hであることが最も好ましい。
【0020】
A2がC-H又はC-R5であることが好ましく、A2がC-Hであることが最も好ましい。
【0021】
A3がC-H又はC-R5であることが好ましく、A3がC-Hであることが最も好ましい。
【0022】
A4がC-H又はC-R5であることが好ましく、A4がC-Hであることが最も好ましい。
【0023】
A5がC-H又はC-R5であることが好ましく、A5がC-Hであることが最も好ましい。
【0024】
A6がC-H又はC-R5であることが好ましく、A6がC-Hであることが最も好ましい。
【0025】
G1が酸素であることが好ましい。
【0026】
Lが単結合であることが好ましい。
【0027】
R1が水素、メチル、エチル、メチルカルボニル-又はメトキシカルボニル-であることが好ましく、より好ましくは水素、メチル又はエチル、更に好ましくは水素又はメチル、最も好ましくは水素である。
【0028】
R2が水素又はメチルであることが好ましく、最も好ましくは水素である。
【0029】
R3がクロロジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであることが好ましく、最も好ましくはトリフルオロメチルである。
【0030】
R4がアリール又は1〜3個のR6で置換されたアリールであることが好ましく、より好ましくはR4が2〜3個のR6で置換されたアリールであり、更に好ましくはR4が3,5-ジブロモ-フェニル-、3,5-ジクロロ-フェニル-、3,4-ジクロロ-フェニル-及び3,4,5-トリクロロ-フェニル-であり、最も好ましくはR4が3,5-ジクロロ-フェニルである。
【0031】
Y1、Y2及びY3は、互いに独立して、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であることが好ましく、ただしY1、Y2又はY3のうち1つはCR7R8ではない。
【0032】
Y1、Y2及びY3は、互いに独立して、CR7R8、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であることがより好ましく、ただしY1、Y2又はY3のうち1つはCR7R8ではない。
【0033】
Y1、Y2及びY3は、互いに独立して、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であることが好ましく、ただしY1、Y2又はY3のうち1つのみがCR7R8ではない。
【0034】
Y1、Y2及びY3は、互いに独立して、CR7R8、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であることがより好ましく、ただしY1、Y2又はY3のうち1つのみがCR7R8ではない。
【0035】
Y1、Y2及びY3は、互いに独立して、CR7R8、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であることがより好ましく、ただしY1、Y2又はY3のうち1つのみがCR7R8ではない。
【0036】
Y1、Y2及びY3は、互いに独立して、CR7R8、O、S、SO又はSO2であることが更に好ましく、ただしY1、Y2又はY3のうち1つがCR7R8ではない。
【0037】
Y1、Y2及びY3は、互いに独立して、CR7R8、O、S、SO又はSO2であることが更に好ましく、ただしY1、Y2又はY3のうち1つのみがCR7R8ではない。
【0038】
Y1及びY2がCR7R8であり、そしてY3がO、S、SO又はSO2であることが更に好ましい。
【0039】
Y1及びY2がCR7R8であり、そしてY3がO、S、SO又はSO2であることが最も好ましい。
【0040】
例えば、Y1及びY3がCR7R8であり、そしてY2がO、S、SO又はSO2である。
【0041】
例えば、Y1及びY3がCR7R8であり、そしてY2がS、SO又はSO2である。
【0042】
一の実施形態において、Y1がC=O、C=N-OR9、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であり、そしてY2及びY3が互いに独立してCR7R8である。
【0043】
一の実施形態において、Y2がC=O、C=N-OR9、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であり、そしてY1及びY3が互いに独立してCR7R8である。
【0044】
一の実施形態において、Y2がO、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であり、そしてY1及びY3が互いに独立してCR7R8である。
【0045】
各R5が独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル-であることが好ましく、より好ましくは各R5が独立してハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり、更に好ましくは、ブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル、最も好ましくはブロモ、クロロ、フルオロ、ニトロ又はメチルである。
【0046】
各R6が独立して、ブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であることが好ましく、より好ましくは、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ又はトリフルオロメトキシ、最も好ましくはブロモ、クロロ又はフルオロである。
【0047】
各R7及びR8は独立して、水素又はメチルであることが好ましい。
【0048】
各R9が独立して水素、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、メチルカルボニル-、トリフルオロメチルカルボニル-、メトキシカルボニル-、トリフルオロメトキシカルボニル-、メチルスルホニル-、トリフルオロメチルスルホニル-、或いはベンジル又はフェニル部分が1〜3個のR10に置換されたベンジルであることが好ましい。
【0049】
より好ましくは、各R9は独立して、水素、メチル、トリフルオロメチル或いはベンジル又はフェニル部分が1〜3個のR10で置換されたベンジルである。
【0050】
好ましくは、各R10は独立して、ブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であり、より好ましくは、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ又はトリフルオロメトキシであり、最も好ましくは、ブロモ、クロロ又はフルオロである。
【0051】
好ましくは、各R11は独立して、ブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であり、より好ましくはクロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ又はトリフルオロメトキシであり、最も好ましくはブロモ、クロロ又はフルオロである。
【0052】
好ましい実施形態は、式(Ia)の化合物(ここでA1、A2、A3、A4、A5及びA6はC-Hであり、R3はトリフルオロメチルであり、R4は3,5-ジクロロフェニルであり、Lは結合であり、G1、R1、R2、Y1、Y2及びY3は式(I)の化合物で定義された通りである)、又はその塩もしくはN-オキシドである。
【0053】
好ましい実施形態は、式(Ib)の化合物(ここでA1、A2、A3、A4、A5及びA6はC-Hであり、R3はトリフルオロメチルであり、R4は3,5-ジクロロフェニルであり、LはCH2であり、G1、R1、R2、Y1、Y2及びY3は式(I)の化合物で定義された通りである)、又はその塩もしくはN-オキシドである。
【0054】
好ましい実施形態は式(I')の化合物
【化2】

〔ここで、
A1、A2、A3、A4、A5及びA6は、互いに独立して、C-H又はC-R5であり;
Lは単結合であり;
Y1、Y2及びY3は、互いに独立して、O、S、SOもしくはSO2又はCR7R8であり、ただしY1、Y2及びY3のうち少なくとも2つはCR7R8であり;
R1は、水素、メチル又はエチルであり;
R2は、水素又はメチルであり;
R3は、クロロジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
R5、R7、R8、R12及びR13は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C1-C4アルキル又はC1-C4ハロアルキルである〕である。
【0055】
好ましくは、A1、A2、A3、A4、A5及びA6は、互いに独立してC-H又はC-R5であり;
Lは単結合であり;
Y1及びY3は、互いに独立して、CR7R8であり、
Y2はS、SO又はSO2であり;
R1は、水素であり;
R2は、水素又はメチルであり;
R3は、トリフルオロメチルであり;
R5は、水素、ハロゲン又はメチルであり;
R7、R8は、互いに独立して水素又はメチルであり;
R12及びR13は、互いに独立して、フッ素、塩素又は臭素である。
【0056】
特定の中間体は新規であり、それ自体として本発明の更なる態様を形成する。新規中間体のグループの1つは式(XI)の化合物
【化3】

〔ここで、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は式(I)の化合物で定義した通りである〕;又はそれらの塩もしくはN-オキシドである。好ましいA1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物の対応する置換基で記載したものと同じである。
【0057】
新規中間体の他のグループは式(XII)の化合物
【化4】

〔ここで、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物で定義した通りである〕;又はそれらの塩もしくはN-オキシドである。好ましいA1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物の対応する置換基で記載したものと同じである。
【0058】
新規中間体の他のグループは式(XIII)の化合物
【化5】

〔ここで、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物で定義した通りであり、XBは離脱基であり、例えばブロモ等のハロゲンである〕;又はそれらの塩もしくはN-オキシドである。好ましいA1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物の対応する置換基で記載したものと同じである。
【0059】
新規中間体の他のグループは式(XIV)の化合物
【化6】

〔ここで、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物で定義した通りである〕;又はそれらの塩もしくはN-オキシドである。好ましいA1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物の対応する置換基で記載したものと同じである。
【0060】
新規中間体の他のグループは式(XV)の化合物、
【化7】

〔ここで、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物で定義した通りである〕;又はそれらの塩もしくはN-オキシドである。好ましいA1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3は、式(I)の化合物の対応する置換基で記載したものと同じである。
【0061】
以下の表1から表9の化合物は、本発明の化合物を説明する。
第1表:
第1表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はC=Oであり、R2、Y1及びY3は以下の表に挙げられた値を有する。
【化8】

【表1】

【0062】
第2表:
第2表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はC=N-OMeであり、R2、Y1及びY3は第1表に挙げられた値を有する。
【0063】
第3表:
第3表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はN-Meであり、R2、Y1及びY3は第1表に挙げられた値を有する。
【0064】
第4表:
第4表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はN-CH2-C6H5であり、R2、Y1及びY3は第1表に挙げられた値を有する。
【0065】
第5表:
第5表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はOであり、R2、Y1及びY3は第1表に挙げられた値を有する。
【0066】
第6表:
第6表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はSであり、R2、Y1及びY3は第1表に挙げられた値を有する。
【0067】
第7表:
第7表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はSOであり、R2、Y1及びY3は第1表に挙げられた値を有する。
【0068】
第8表:
第8表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はSO2であり、R2、Y1及びY3は第1表に挙げられた値を有する。
【0069】
第9表:
第9表において式(Ia)の8つの化合物を提供し、ここでG1は酸素、R1は水素、Y2はSONHであり、R2、Y1及びY3は第1表に挙げられた値を有する。
【0070】
本発明の化合物は、スキーム1〜4で示す様々な方法によって作製されてもよい。
スキーム1
【化9】

【0071】
1)G1が酸素である式(I)の化合物は、スキーム1で示すように、G1が酸素であり、RがOH、C1-C6アルコキシ又はCl、FもしくはBrである式(II)の化合物と、式(III)のアミンとを反応させることにより調製することができる。RがOHである場合、このような反応は通常、N,N'-ジシクロへキシルカルボジイミド(「DCC」)、1-エチル-3(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(「EDC」)又はビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスホン酸クロリド(「BOP-Cl」)等のカップリング試薬の存在中、塩基の存在中、及び随意にヒドロキシベンゾトリアゾール(「HOBT」)等の求核触媒の存在中で行われる。RがClである場合、このような反応は通常、塩基の存在中及び随意に求核触媒の存在中で行われる。また、有機溶媒、好ましくは酢酸エチル、及び水性溶媒、好ましくは炭酸水素ナトリウムの溶液を含む二相系において反応を行うことも可能である。RがC1-C6アルコキシである場合、熱工程においてエステルとアミンを一緒に熱することによって、エステルを直接アミドに変換することも時々可能である。好適な塩基として、ピリジン、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-ピリジン(「DMAP」)又はジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)が挙げられる。好ましい溶媒は、N,N-ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸エチル及びトルエンである。反応は0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。式(III)のアミンは文献から知られており、当業者に知られている方法を用いて作製することができる。
【0072】
2)G1が酸素、RがCl、F又はBrである式(II)の酸ハロゲン化物は、塩化チオニル又は塩化オキサリルを用いた処理等、標準的な条件下で、G1が酸素、RがOHである式(II)のカルボン酸から作製してもよい。好ましい溶媒はジクロロメタンである。反応は0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。
【0073】
3)G1が酸素、RがOHである式(II)のカルボン酸は、G1が酸素、RがC1-C6アルコキシである式(II)のエステルから形成されてもよい。アルコキシの性質に依存してこのようなエステルを加水分解する方法が多数あることは、当業者に知られている。このような変換を達成する広く用いられている方法の1つは、水の存在中、エタノール又はテトラヒドロフラン等の溶媒中の、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ性水酸化物を用いたエステルの処理である。他の方法は、ジクロロメタン等の溶媒中、トリフルオロ酢酸等の酸でエステルを処理して、水を加える方法である。反応は、0℃〜150℃、好ましくは15℃〜100℃、特に50℃の温度で行われる。
【0074】
4)G1が酸素、RがC1-C6アルコキシである式(II)の化合物は、XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(IV)の化合物と、一酸化炭素及びエタノール等の式R-OHのアルコールとを、ビス(トリフェニルホスフィン)二塩化パラジウム(II)等の触媒とピリジン、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-ピリジン(「DMAP」)又はジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)等の塩基の存在中で反応させることにより調製できる。反応は、50℃〜200℃、好ましくは100℃〜150℃、特に115℃の温度で行われる。反応は、50〜200バール、好ましくは100〜150バール、特に120バールの圧力で行われる。
【0075】
5)XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(IV)の化合物は、二段階反応における、XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(V)のオキシムと式(VI)のビニル化合物との反応によって作製することができる。第1のステップにおいて、式(V)のオキシムを、ハロゲン化剤、例えばN'-クロロスクシンイミド(「NCS」)等のスクシンイミドと、好適な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド等の極性溶媒中で反応させる。第1のステップは、0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。
【化10】

第2のステップにおいて、式(V’)のクロロヒドロキシイミン中間体を、式(VI)のビニル化合物と、塩基、例えばトリエチルアミン等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在中で、好適な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド又はイソプロパノール等の極性溶媒の存在中で反応させる。これら2つのステップを別々に行って、随意にクロロヒドロキシイミン中間体を単離することが可能であり、より便宜的には中間体を単離することなく、これら2つのステップを連続して1つの反応槽で行うことが可能である。第2のステップは0℃〜100℃、より好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。式(VI)のビニル化合物は市販されており、又は当業者に知られている方法で作製することができる。
【0076】
6)XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(V)の化合物は、XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(VII)のアルデヒドを、塩酸ヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミンと反応させることにより作製できる。このような反応は、塩基、例えばトリエチルアミン又は酢酸ナトリウム等の有機塩基又は炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在中、随意に溶媒、例えばメタノール又はエタノール等のアルコール、若しくは水又はこれらの混合物の存在中で行われる。反応は0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。式(VII)のアルデヒドは市販されており、又は当業者に知られている方法で作製することができる。
【0077】
7)G1が酸素、Y1、Y2及びY3のうち1つがSO又はSO2、残りのY1、Y2及びY3が独立してCR7R8である式(I)の化合物は、過マンガン酸カリウム、3-クロロ過安息香酸(「MCPBA」)、過ヨウ素酸ナトリウム/酸化ルテニウム(II)、過酸化水素及びオキソン等の酸化剤で処理することにより、G1が酸素であり、Y1、Y2及びY3のうち1つがS(又はSO)、残りのY1、Y2及びY3が独立してCR7R8である式(I)の化合物から作製することができる。硫化物からスルホキシドに変換するのに1当量の酸化剤を要する。硫化物からスルホンに変換するのに2当量の酸化剤を要する。好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン及び水若しくはそれらの混合物である。反応は随意に、塩基、例えば炭酸水素ナトリウム等の炭酸の存在中で行われる。反応は0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。また、これらの変換は、式(III)のアミン又は式(III)のアミンの保護された形態で行うことができる。アミンに好適な保護基については、例えばGreene's Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Edition, P. G. M. Wuts, T. W. Greene, October 2006を参照するとよい。
【0078】
8)G1が酸素であり、Y1、Y2及びY3のうち1つがSO=N-R9、残りのY1、Y2及びY3が独立してCR7R8である式(I)の化合物は、過マンガン酸カリウム、3-クロロ過安息香酸(「MCPBA」)、過ヨウ素酸ナトリウム/酸化ルテニウム(II)、過酸化水素及びオキソン等の酸化剤で処理することにより、G1が酸素、Y1、Y2及びY3のうち1つがS=N-R9、残りのY1、Y2及びY3が独立してCR7R8である式(I)の化合物から作製することができる。スルフィルイミンからスルホキシミンに変換するのに1当量の酸化剤を要する。好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン及び水若しくはそれらの混合物である。反応は随意に、塩基、例えば炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩の存在中で行われる。反応は、0℃〜100℃、好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。また、この変換は式(III)のアミン又は式(III)のアミンの保護された形態で行うことができる。アミンに好適な保護基については、例えばGreene's Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Edition, P. G. M. Wuts, T. W. Greene, October 2006を参照するとよい。
【0079】
9) G1が酸素であり、Y1、Y2及びY3のうち1つがS=N-R9又はSO=N-R9、残りのY1、Y2及びY3が独立してCR7R8である式(I)の化合物は、硫酸中のアジ化ナトリウム、O-メシチレンスルホニルヒドロキシルアミン(「MSH」)等の試薬で処理することにより、又は、R9N3/FeCl2、PhI=N-R9/CuOTf、PhI=N-R9/Cu(OTf)2、PhI=N-R9/CuPF6、PhI(OAc)2/R9-NH2/MgO/Ru2(OAc)4又はオキサジリジン(例えば、3-(4-シアノ-フェニル)-オキサジリジン-2-カルボン酸tert-ブチルエステル)等の金属触媒による方法により、G1が酸素であり、Y1、Y2及びY3のうち1つがそれぞれS又はSO、残りのY1、Y2及びY3が独立してCR7R8である式(I)の化合物から作製することができる。スルホキシドからスルホキシミン又は硫化物からスルフィルイミンに変換するのに1当量の試薬を要する。またこれらの変換は式(III)のアミン又は式(III)のアミンの保護された形態で行うことができる。アミンに好適な保護基については、例えばGreene's Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Edition, P. G. M. Wuts, T. W. Greene, October 2006を参照するとよい。
【0080】
10)G1が硫黄である式(I)の化合物は、G1が酸素であり、RがOH、C1-C6アルコキシ又はCl、FもしくはBrである式(II)の化合物を、1)で記載したように式(I)の化合物を合成する前に、ローソン試薬又は五硫化リン等のチオトランスファ(thio-transfer)試薬を用いて処理することにより作製してもよい。
スキーム2
【化11】

【0081】
11)また、G1が酸素であり、Rがメトキシ又はt-ブトキシ等のC1-C6アルコキシである式(II)の化合物は、式(VI)のビニル化合物と5)に記載した二段階反応におけるスキーム2に示した塩基が続く、G1が酸素であり、Rがメトキシ又はt-ブトキシ等のC1-C6アルコキシである式(VIII)のオキシムとハロゲン化剤の反応によって調製することができる。
【0082】
12)G1が酸素であり、Rがメトキシ又はt-ブトキシ等のC1-C6アルコキシである式(VIII)の化合物は、6)で記載したように、G1が酸素、Rがメトキシ又はC1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はt-ブトキシである式(IX)のアルデヒドを、塩酸ヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミンと反応させることにより作製することができる。
【0083】
13)G1が酸素であり、Rがメトキシ又はt-ブトキシ等のC1-C6アルコキシである式(IX)の化合物は、G1が酸素、RがC1-C6アルコキシ、例えばメトキシ又はt-ブトキシ、XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(X)の化合物をN,N-ジメチルホルムアミド等のホルミル化剤と反応させることにより調製することができる。このような反応は、塩基、例えばn-ブチルリチウム等のリチウム基の存在中、好適な溶媒、例えば過剰のN,N-ジメチルホルムアミド等の極性溶媒の存在中で行われる。G1が酸素であり、Rがメトキシ又はt-ブトキシ等のC1-C6アルコキシである式(X)の化合物は市販されており、又は当業者によって知られている方法で作製することができる。
スキーム3
【化12】

【0084】
14)また、G1が酸素である式(I)の化合物は、5)に記載したように、G1が酸素である式(XI)のオキシムとハロゲン化剤とを反応させ、それに続く二段階反応におけるスキーム3に示した式(VI)のビニル化合物及び塩基との反応により調製することができる。
【0085】
15)G1が酸素である式(XI)の化合物は、6)に記載したように、G1が酸素である式(XII)のアルデヒドを、塩酸ヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミンと反応させることにより作製することができる。
【0086】
16)G1が酸素である式(XII)の化合物は、12)に記載したように、G1が酸素であり、XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(XIII)の化合物を、N,N-ジメチルホルムアミド等のホルミル化剤と反応させることにより調製することができる。
【0087】
17)G1が酸素であり、XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(XIII)の化合物は、1)に記載したように、G1が酸素であり、RがOH、C1-C6アルコキシ又はCl、FもしくはBrであり、XBが脱離基、例えばブロモ等のハロゲンである式(X)の酸誘導体を、式(III)のアミンと反応させることにより調製することができる。
スキーム4
【化13】

【0088】
18)また、G1が酸素である式(I)の化合物は、スキーム4で示す二段階反応における、G1が酸素である式(XIV)のN-ヒドロキシ-アミジンと式(VI)のビニル化合物との反応によって作製することができる。 第1のステップにおいて、G1が酸素である式(XIV)のN-ヒドロキシ-アミジンを、塩酸溶液等の酸の存在中で、亜硝酸ナトリウム等のニトロシル化剤と反応させる。第1のステップは、-20℃〜+30℃、好ましくは-5℃〜+100℃の温度で行われる。
【化14】

第2のステップにおいて、G1が酸素である式(XIV’)のクロロヒドロキシイミン中間体を、塩基、例えばトリエチルアミン等の有機塩基、又は炭酸水素ナトリウム等の無機塩基の存在中、好適な溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド又はイソプロパノール等の極性溶媒の存在中で、式(VI)のビニル化合物と反応させる。これら2つのステップを別々に行って、随意にクロロヒドロキシイミン中間体を単離することが可能であり、より便宜的には中間体を単離することなく、これら2つのステップを連続して1つの反応槽で行うことが可能である。第2のステップは0℃〜100℃、より好ましくは15℃〜30℃の温度、特に周囲温度で行われる。
【0089】
19)G1が酸素である式(XIV)の化合物は、6)で記載したように、G1が酸素である式(XV)の二トリルを、ヒドロキシルアミン塩酸塩等のヒドロキシルアミンと反応させることにより作製することができる。
【0090】
20)G1が酸素である式(XV)の化合物は、1)で記載したように、G1が酸素であり、RがOH、C1-C6アルコキシ又はCl、FもしくはBrである式(XVI)の誘導体を、式(III)のアミンと反応させることにより調製することができる。G1が酸素であり、Rがメトキシ又はt-ブトキシ等のC1-C6アルコキシである式(VXI)の化合物は市販されており、又は当業者に知られている方法で作製することができる。また、G1が酸素である式(XV)の化合物は、G1が酸素である式(XII)の化合物の脱離基をシアノ基で置換することにより調製することができる。
【0091】
式(I)の化合物は、鱗翅目、双翅目、半翅目、総翅目、直翅目、網翅目、鞘翅目、ノミ目、膜翅目及び等翅目等の害虫、及び例えばダニ、線虫、軟体動物の害虫等の無脊椎動物の害虫の蔓延と闘い、防除するのに用いることができる。昆虫、ダニ、線虫及び軟体動物は、これ以降総称して害虫とする。本発明の化合物の使用により闘い、防除する害虫には、農業(この用語は食物のための作物及び繊維製品を育てること含む)、園芸及び畜産、並びにコンパニオン・アニマル、林業及び植物由来(果物、穀物及び材木等)の製品の保存に関連した害虫;人工建造物の損傷及びヒト及び動物の病気の感染に関連した害虫;及び不快な害虫(ハエ等)がある。式(I)の化合物により制御され得る害虫の種の例として、Myzus persicae(アブラムシ)、Aphis gossypii(アブラムシ)、Aphis fabae(アブラムシ)、Lygus spp. (メクラカメムシ (capsids))、Dysdercus spp.(メクラカメムシ)、Nilaparvata lugens(ウンカ)、Nephotettixc incticeps(ヨコバイ)、Nezara spp.(カメムシ)、Euschistus spp.(カメムシ)、Leptocorisa spp.(カメムシ)、Frankliniella occidentalis(アザミウマ)、Thrips spp.(アザミウマ)、Leptinotarsa decemlineata(コロラドハムシ)、Anthonomus grandis(ワタミゾウムシ)、Aonidiella spp.(カイガラムシ)、Trialeurodes spp.(コナジラミ)、Bemisia tabaci(コナジラミ)、Ostrinia nubilalis(アワノメイガ)、Spodoptera littoralis(ワタハムシ)、Heliothis virescens(ニセアメリカタバコガ)、Helicoverpa armigera(アメリカタバコガの幼虫)、Helicoverpa zea(アメリカタバコガの幼虫)、Sylepta derogata(ワタノメイガ)、Pieris brassicae(白蝶)、Plutella xylostella(コナガ)、Agrotis spp.(ヨトウムシ)、Chilo suppressalis(ニカメイガ)、Locusta_ migratoria(バッタ)、Chortiocetes terminifera(バッタ)、Diabrotica spp.(ネクイムシ)、Panonychus ulmi(リンゴハダニ)、Panonychus citri(ミカンハダニ)、Tetranychus urticae (ナミハダニ)、Tetranychus cinnabarinus(ニセナミハダニ)、Phyllocoptruta oleivora(ミカンサビダニ)、Polyphagotarsonemus latus(チャノホコリダニ)、Brevipalpus spp.(ブドウヒメハダニ(flat mites))、Boophilus microplus(ウシダニ)、Dermacentor variabilis(アメリカイヌカクマダニ)、Ctenocephalides felis(ネコノミ)、Liriomyza spp.(ハモグリムシ)、Musca domestica(イエバエ)、Aedes aegypti(蚊)、Anopheles spp.(蚊)、Culex spp.(蚊)、Lucillia spp.(クロバエ)、Blattella germanica(ゴキブリ)、Periplaneta americana (ゴキブリ)、Blatta orientalis(ゴキブリ)、並びにムカシシロアリ科のシロアリMastotermitidae(例えば、マストテルメスの種Mastotermes spp.)、レイヒシロアリ科Kalotermitidae(例えば、ネオテルメス属の種Neotermes spp.)、ミゾガシラシロアリ科Rhinotermitidae(例えば、Coptotermes formosanus、Reticulitertn.es flavipes、R. speratu、R. virginicus、R. hesperus及びR. santonensis)及びシロアリ科Termitidaeのシロアリ(例えば、Globitermes sulfur eus)、Solenopsis geminata(ハリアリ)、Monomorium pharaonis (イエヒメアリ)、Damalinia spp.及びLinognathus spp.(シラミ(biting and sucking lice))、Meloidogyne spp.(根こぶ線虫)、Globodera spp.及びHeterodera spp.(シスト線虫)、Pratylenchus spp.(ネグサレ線虫)、Rhodopholus spp.(バナナネモグリ線虫)、Tylenchulus spp.(ミカンネ線虫)、Haemonchus contortus(捻転胃虫)、Caenorhabditis elegans_、(センチュウ(vinegar eelworm)), Trichostrongylus spp.(胃腸線虫(gastro intestinal nematodes))及びDeroceras reticulatum(ナメクジ)が挙げられる。
【0092】
よって、本発明は、式(I)の化合物又は式(I)の化合物を含有する組成物の殺虫剤的、殺ダニ的、殺線虫的又は殺軟体動物的に有効な量を、害虫、害虫の大群、好ましくは植物、又は害虫の攻撃に対して感受性のある植物に対して施用することを含む、昆虫、ダニ、線虫又は軟体動物を駆逐し、防除する方法を提供する。式(I)の化合物は、昆虫、ダニ又は線虫に対して使用されるのが好ましい。
【0093】
本明細書中で用いられる用語「植物」には、苗、低木及び木が含まれる。
【0094】
作物とは、品種改良の従来からの方法又は遺伝子工学によって、除草剤又は除草剤のクラス(例えば、ALS-、GS-、EPSPS-、PPO-及びHPPD-阻害剤)に対して耐性があるように作製された作物をも含むと理解される。品種改良の従来からの方法によってイミダゾリノン、例えばイマザモックスに対する耐性があるように作製された作物の例として、Clearfield(登録商標)夏ナタネ(キャノーラ)が挙げられる。遺伝子操作方法によって除草剤に対して耐性があるように作製された作物として、商業名がRoundupReady(登録商標)及びLibertyLink(登録商標)として市販されているグリホセート及びグルホシネート耐性トウモロコシ異種が挙げられる。作物はまた、遺伝子操作方法によって、有害な昆虫に対して耐性があるように作製されたもの、例えば、Btトウモロコシ(アワノメイガに対して耐性がある)、Bt綿(綿花ゾウムシに対して耐性がある)及びBtじゃがいも(コロラドハムシに対して耐性がある)としても理解される。Btトウモロコシの例として、Bt176のトウモロコシハイブリッドのNK(商標登録)(Syngenta Seeds)が挙げられる。殺虫耐性をコードし、1つ以上の毒を発現する1つ以上の遺伝子を含むトランスジェニック植物の例として、KnockOut(登録商標)(トウモロコシ)、Yield Gard(登録商標)(トウモロコシ)、NuCOTIN33B(登録商標)(綿)、Bollgard(登録商標)(綿)、NewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)、NatureGard(登録商標)及びProtexcta(登録商標)が挙げられる。作物又はその種材料は、両方とも除草剤に対して耐性があると同時に昆虫の摂取に対して耐性があることができる(「積み重ね」トランスジェニック現象)。例えば、種は殺虫Cry3タンパク質を発現することができ、同時に、グリホセートに対して耐性がある。
【0095】
作物は、品種改良の従来からの方法又は遺伝子操作で得られる、出力形質(output traits)(例えば向上した貯蔵安定性、より高い栄養価及び増強された香味)を含むものとも理解される。式(I)の化合物を殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺軟体動物剤として、害虫、害虫の大群又は害虫に攻撃に対して感受性のある植物に施用するにあたって、式(I)の化合物は通常、式(I)の化合物に加え、好適な不活性希釈剤又は担体及び随意に界面活性剤(SFA)を含む組成物に配合される。SFAは、界面張力を低下させ、他の特性(例えば、分散、乳化及び湿潤)に変化をもたらすことにより、界面(例えば、液体/固体、液体/気体又は液体/液体界面)の特性を改変することができる化学薬品である。全ての組成物(固体及び液体製剤の両方)が式(I)の化合物の0.0001〜95重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜85重量%、例えば5〜60重量%である。式(I)の化合物が1ヘクタール当たり0.1g〜1.0kgの割合、好ましくは1ヘクタール当たり1g〜6kg、より好ましくは1ヘクタール当たり1g〜1kgで使用されるように、組成物は、一般的に、害虫を防除するために用いられる。
【0096】
種子粉衣に用いられる場合、種1kgにつき、0.0001g〜10g(例えば、0.001g又は0.05g)、好ましくは0.005g〜10g、0.005〜4gの割合で式(I)の化合物を用いる。
【0097】
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物の殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物の有効量及び好適な担体又はそのための希釈剤を含む、殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物組成物を提供する。組成物は、殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺軟体動物組成物であることが好ましい。
【0098】
組成物は、粉剤(DP)、可溶性粉末(SP)、顆粒水溶剤(SG)、水和性顆粒剤(WG)、水和剤(WP)、粒剤(GR)(徐放性又は即放性)、液剤(SP)、油剤(OL)、超微量液剤(UL)、乳剤(EC)、分散剤(DC)、エマルジョン(水中油型(EW)及び油中水型(EO)の両方)、マイクロエマルジョン(ME)、懸濁剤(SC)、エアロゾル、霧化/煙化剤、カプセル懸濁液(CS)及び種処理剤を含む、様々な製剤の種類から選ぶことができる。任意の例で選ばれる製剤の種類は、予測される特定の目的と、式(I)の化合物の物理的、化学的及び生物学的性質に依存するであろう。
【0099】
粉剤(DP)は、式(I)の化合物と1つ以上の固体の希釈剤(例えば、自然粘土、カオリン、パイロフィライト、ベントナイト、アルミナ、モンモリロナイト、多孔質珪藻土(kieselguhr)、白亜、珪藻土、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及びマグネシウム、硫黄、石灰、小麦粉、滑石並びに他の有機及び無機固体担体)を混合し、細かい粉末になるまでその混合物を機械的に摩砕することにより調製してもよい。
【0100】
可溶性粉末は、式(I)の化合物と1つ以上の水溶性無機塩(重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム又は硫酸マグネシウム等)、又は1つ以上の水溶性有機固体(多糖等)及び随意に1つ以上の湿潤剤、1つ以上の分散剤又は該剤の混合物を混合して、水分散性/溶解性を改善することにより調製してもよい。そして、混合物を細かい粉末になるまで摩砕する。同様な組成物も粒状にして、水溶性顆粒剤(SG)を形成してもよい。
【0101】
水和剤は、式(I)の化合物と1つ以上の固体希釈剤又は担体、1つ以上の湿潤剤、及び好ましくは1つ以上の分散剤並びに随意に懸濁化剤を混合し、液体中の分散を容易化することにより調製してもよい。そして、混合物を細かい粉末になるまで摩砕する。同様な組成物も粒状にして、水和性顆粒剤(WG)を形成してもよい。
粒剤(GR)は、式(I)の化合物と1つ以上の粉状の固体希釈剤又は担体の混合物を粒状にすることにより、若しくは式(I)の化合物(又は好適な剤中のその溶液)を多孔質の粒状材料(軽石、アタパルジャイト粘土、フラー土、多孔質珪藻土(kieselguhr)、珪藻土又は粉砕トウモロコシ穂軸等)中で吸収することにより、又は式(I)の化合物(好適な剤中のその溶液)をハードコア材料(砂、ケイ酸塩、鉱物炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩等)上へ吸着せしめ、必要に応じて乾燥することによって、あらかじめ形成されたブランク顆粒(blank granules)から形成してもよい。吸収又は吸着を助けるのに一般的に用いられる薬剤として、溶媒(脂肪族及び芳香族石油系溶剤、アルコール、エーテル、ケトン及びエステル等)及び固着剤(ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、デキストリン、糖類及び植物油等)が挙げられる。1つ以上の他の添加剤も顆粒に含まれていてもよい(例えば、乳化剤、湿潤剤又は分散剤)。
【0102】
分散剤(DC)は、式(I)の化合物を水又はケトン、アルコール又はグリコールエーテル等の有機溶媒に溶解することにより調製してもよい。これらの溶液は界面活性剤を含んでいてもよい(例えば、水希釈を改善するため、又はスプレータンク内での結晶化を防止するため)。
【0103】
乳剤(EC)又は水中油型乳剤(EW)は、式(I)の化合物を有機溶媒(随意に、1つ以上の湿潤剤、1つ以上の乳化剤又は該剤の混合物を含む)に溶解することによって調製してもよい。ECに用いられる好適な有機溶媒として、芳香族炭化水素(アルキルベンゼン又はアルキルナフタレン、SOLVESSO 100、SOLVESSO 150及びSOLVESSO 200が代表例である;SOLVESSOは登録商標である)、ケトン(例えばシクロヘキサノン又はメチルシクロヘキサノン)及びアルコール(例えばベンジルアルコール、フルフリルアルコール又はブタノール)、N-アルキルピロリドン(例えばN-メチルピロリドン又はN-オクチルピロリドン)、脂肪酸のジメチルアミド(例えばC8-C10脂肪酸ジメチルアミド)及び塩素化炭化水素が挙げられる。十分な安定性を有する乳剤を生成して、適切な機材を通してスプレーするために、EC生成物は水に加えて自発的に乳化してもよい。EWの調製には、式(I)の化合物を液体(室温で液体でない場合、適切な温度、典型的には70℃未満で融解する)として、又は液体中(適切な溶媒に溶解することにより)で得て、そして生じた液体又は溶液を、高せん断下で、1つ以上のSFAを含有する水に乳化して乳剤を生成することを含む。EWに用いられる好適な溶媒として、植物油、塩素化炭化水素(クロロベンゼン等)、芳香族溶媒(アルキルベンゼン又はアルキルナフタレン等)、及び水に対して難溶解性を有する他の適切な有機溶媒が挙げられる。
【0104】
マイクロエマルジョン(ME)は、水及び1つ以上の溶媒と1つ以上のSFAの混合物を混合して、熱力学的に安定した等方性液体製剤を自発的に生成することにより調製してもよい。式(I)の化合物は、最初に水又は溶媒/SFA混合物中に存在する。MEに用いるのに好適な溶媒として、前述したEC又はEWに用いられるものが挙げられる。MEは、水中油型又は油中水型系(どちらの系が存在しているかは伝導度測定により決定してもよい)であってもよく、同じ剤中で水溶性及び油溶性殺虫剤を混合するのに好適であってもよい。MEは、水での希釈に好適であり、マイクロエマルジョンとして残るか、又は従来の水中油型乳剤を形成する。
【0105】
濃縮懸濁剤(SC)は、式(I)の化合物の微粉砕された不溶性の固体粒子の水性又は非水性懸濁液を含んでいてもよい。SCは、好適な媒質中で、随意に1つ以上の分散剤と共に、式(I)の固体化合物をボール又はビーズ粉砕して、化合物の微粒子懸濁液を精製することにより調製してもよい。組成物に1つ以上の湿潤剤が含まれていてもよく、粒子が沈澱する割合を減少させるために、懸濁化剤を含んでいてもよい。また、式(I)の化合物を乾式粉砕し、前述した剤を含有する水に加えて、所望する最終生産物を生成してもよい。
【0106】
エアロゾル剤は、式(I)の化合物と好適な噴霧剤(例えば、n-ブタン)を含む。非加圧で手動式のスプレーポンプ用の組成物を提供するために、式(I)の化合物を、また、好適な媒質中(例えば、水又はn-プロパノール等の水混和性液体)で溶解又は分散してもよい。
【0107】
密閉空間で化合物を含有する煙を発生させるのに好適な組成物を形成するために、式(I)の化合物を乾燥状態で火煙混合物(pyrotechnic mixture)と混合してもよい。
【0108】
カプセル懸濁液(CS)は、EW剤の調製と似たような方法により調製されるが、各油滴が高分子シェルにより封入され、式(I)の化合物と随意に担体又はそのための希釈剤を含む、油滴の水分散液を得る更なる重合段階を加えて調製してもよい。高分子シェルは、界面縮合反応又は液滴形成方法により生成されてもよい。組成物は式(I)の化合物の制御された放出を提供し、種処理のために用いられてもよい。式(I)の化合物は、生分解性高分子マトリクスに配合されて、化合物の徐放性の制御された放出を提供してもよい。
【0109】
組成物の生物学的性能を改善するために、組成物は1つ以上の添加物を含んでいてもよい(例えば、表面上の湿潤、保持、分布;雨に対する処理した表面の耐性;或いは式(I)の化合物の摂取又は移動性、を改善することにより)。このような添加物には、界面活性剤、油系スプレー添加物、例えば特定の鉱油又は天然植物油(大豆及び菜種油等)、及びそれらの他のバイオエンハンシング(bio-enhancing)アジュバントとの混合物(式(I)の化合物の作用を補助又は修飾し得る材料)が含まれる。式(I)の化合物は、種処理、例えば乾燥種子処理用粉末(DS)、水溶剤(SS)、スラリー処理のための水分散性粉末(WS)を含む粉末組成物として、若しくは流動性濃縮剤(FS)、溶液(LS)又はカプセル懸濁液(CS)を含む液体組成物として用いるために配合され得る。DS、SS、WS、FS及びLS組成物の調製は、それぞれ上述したDP、SP、WP、SC及びDC組成物の調製に非常に似ている。種処理のための組成物は、組成物の種に対する接着を助ける薬剤を含んでいてもよい(例えば、鉱油又は皮膜形成バリア)。
【0110】
湿潤剤、分散剤及び乳化剤は、陽イオン、陰イオン、両性又は非イオン性型の表面SFAであってもよい。
【0111】
陽イオン型の好適なSFAには、第四級アンモニウム化合物(例えば、臭化セチルトリメチルアンモニウム)、イミダゾリン及びアミン塩が含まれる。
【0112】
好適な陰イオンSFAには、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステルの塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、スルホン化芳香族化合物の塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、スルホン酸ブチルナフタレン及びジ-イソプロピル-ナトリウムとスルホン酸トリ-イソプロピルナフタレンの混合物)、エーテル硫酸塩、アルコールエーテル硫酸塩(例えば、ラウレス-3-硫酸ナトリウム)、エーテルカルボン酸塩(例えば、ラウレス-3-カルボン酸ナトリウム)、リン酸エステル(1つ以上の脂肪アルコールとリン酸(主に、モノエステル)又は五酸化リン(主に、ジエステル)の間の反応、例えばラウリルアルコールと四リン酸の反応からの生成物;更にこれらの生成物はエトキシ化され得る)、スルホスクシナミン酸、パラフィン又はオレフィンスルホン酸塩、タウレート及びリグニンスルホン酸が含まれる。
【0113】
両性型の好適なSFAには、ベタイン、プロピオン酸塩及びグリシン酸塩が含まれる。
【0114】
非イオン性型の好適なSFAには、脂肪アルコール(オレイルアルコール又はセチルアルコール等)又はアルキルフェノール(オクチルフェノール、ノニルフェノール又はオクチルクレゾール等)と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド又はそれらの混合物等のアルキレンオキシドとの縮合物;長鎖脂肪酸又はヘキシトール無水物から由来する部分エステル;エチレンオキシドと前記部分エステルとの縮合物(エチレンオキシド及びプロピレンオキシドを含む);アルカノールアミド;単純エステル(例えば、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル);アミンオキシド(例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド)及びレシチンが含まれる。
【0115】
好適な懸濁化剤には、親水コロイド(例えば多糖、ポリビニルピロリドン又はナトリウムカルボキシメチルセルロース)及び膨潤粘土(例えばベントナイト又はアタパルジャイト等)が含まれる。
【0116】
式(I)の化合物は、殺虫化合物を用いる知られているいかなる方法にも適用することができる。例えば、これは、害虫又は害虫の大群(害虫の生息地又は害虫が蔓延しやすい成長植物)、若しくは葉、茎、枝又は根を含む植物のあらゆる部分、植えられる前の種、又は植物が成長している又はこれから植えられる他の媒質(根の周囲の土、一般的な土、水田の水又は水耕栽培システム)に対して直接的に使用、配合、不配合されてもよく、あるいは、土や水性環境において、スプレー、付着、浸漬することによる使用、クリーム又はペースト製剤としての使用、霧として使用、分散又は組成物の組み込み(粒状組成物又は水溶性の袋に詰めた組成物等)を通して使用してもよい。
【0117】
式(I)の化合物は、植物に対して注入し、若しくは電気力学的スプレー技術又は他の少量散布法(low volume method)を用いて植物にスプレーし、あるいは灌漑法又は空中灌漑法(aerial irrigation)によって使用してもよい。
【0118】
水溶液調製物(水溶液または分散体)として使用するための組成物は、高い比率の活性成分を含有する濃縮物の形態で一般的に供給され、この濃縮物を使用前に水に加える。DC、SC、EC、EW、ME、SG、SP、WP、WG及びCSを含むことができるこれらの濃縮物は、多くの場合、長期間の貯蔵に耐え、そしてそうした貯蔵の後で、水へ添加することができ、従来のスプレー装置によって適用されることを可能にするのに充分な時間、均質である水溶性調合物を生成するのに必要である。このような水溶性調合物は、使用される目的によって、式(I)の化合物の可変量(例えば、0.0001〜10重量%)を含むことができる。
【0119】
式(I)の化合物は、肥料(例えば、窒素、カリウムまたはリンを含有する肥料)との混合物において使用できる。好適な調合物のタイプは、肥料の粒体を含む。混合物は、最大で25重量%の式(I)の化合物を含むことが好ましい。
【0120】
したがって、本発明はまた、肥料および式(I)の化合物を含む肥料組成物を提供する。
【0121】
本発明の組成物は、生物学的活性、例えば、殺菌活性又は植物の成長を調節する活性、除草活性、殺虫活性、殺線虫活性または殺ダニ活性を有する微量養分または化合物を有する他の化合物を含んでもよい。
【0122】
式(I)の化合物は、組成物で唯一の活性成分としてもよく、又は適切な場合において、殺虫剤、殺菌剤、共力剤、除草剤又は植物調節剤等の1つ以上の追加の活性成分と混合してもよい。さらなる活性成分は、より広い範囲の活性又は場所での増加した持続性を有する組成物を提供でき;(例えば、効果の速度を高めること又は撥水性を克服することによる)式(I)の化合物の活性を相乗させ、又は式(I)の化合物の活性を補完することができ;若しくは個々の成分に対する耐性の出現を克服するかまたは抑制することを助けることができる。特定の更なる活性成分は、組成物の目的の用途に依存するであろう。好適な殺虫剤の例として、次のものが挙げられる:
a)ピレスロイド、例えばペルメトリン、シペルメトリン、フェンバレラート、エスフェンバレレート、デルタメトリン、シハロトリン(特に、ラムダシハロトリン)、ビフェントリン、フェンプロパトリン、シフルトリン、テフルトリン、フィッシュセーフピレスロイド(例えば、エトフェンプロックス)、天然ピレトリン、テトラメトリン、s−ビオアレトリン、フェンフルトリン、プラレトリン又は5−ベンジル−3−フリルメチル−(E)−(1R、3S)−2、2−ジメチル−3−(2−オキサチオラン−3−イリデンメチル)シクロプロパンカルボキシレート等;
b)有機リン酸エステル、例えばプロフェノホス、スルプロホス、アセフェート、メチルパラチオン、アジンホスメチル、ジメトン−s−メチル、ヘプテノホス、チオメトン、フェナミホス、モノクロトホス、プロフェノホス、トリアゾホス、メタミドホス、ジメトエイト、ホスファミドン、マラチオン、クロルピリホス、ホサロン、テルブホス、フェンスルホチオン、ホノホス、ホレート、ホキシム、ピリミホスメチル、ピリミホスエチル、フェニトロチオン、ホスチオゼート又はダイアジノン;
c)カルバメート(アリールカルバメートを含む)、例えばピリミカーブ、トリアザメート、クロエトカルブ、カルボフラン、フラチオカルブ、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、チオフロックス、カルボスルファン、ベンダイオカルブ、フェノブカルブ、プロポキスル、メソミルまたはオキサミル;
d)ベンゾイル尿素、例えばジフルベンズロン、トリフルムロン、ヘキサフルムロン、フルフェノクスロン又はクロルフルアズロン;
e)有機スズ化合物、例えばシヘキサチン、酸化フェンブタスズまたはアゾシクロチン;
f)ピラゾール、例えばテブフェンピラド及びフェンピロキシメート;
g)マクロライド、例えばアベルメクチン又はミルベマイシン、例えば、アバメクチン、エマメクチンベンゾエート、イベルメクチン、ミルベマイシン、スピノサド、アザジラクチン又はスピネトラム;
h)ホルモン又はフェロモン;
i)有機塩素化化合物、例えばエンドスルファン(特に、アルファエンドスルファン)、ベンゼンヘキサクロライド、DDT、クロルデン又はディルドリン;
j)アミジン、例えばクロロジメフォルム又はアミトラズ;
k)燻蒸剤、例えばクロロピクリン、ジクロロプロパン、臭化メチルまたはメタム(metam);
l)ネオニコチノイド化合物、例えばイミダクロプリド、チアクロプリド、アセタミプリド、ニテンピラム、ジノテフラン、チアメトキサム、クロチアニジン、ニチアジン又はフロニカミド;
m)ジアシルヒドラジン、例えばテブフェノジド、クロマフェノジド又はメトキシフェノジド;
n)ジフェニルエーテル、例えばジオフェノラン又はピリプロキシフェン;
o)インドキサカルブ;
p)クロルフェナピル;
q)ピメトロジン;
r)スピロテトラマト、スピロジクロフェン又はスピロメシフェン;
s)ジアミド、例えばフルベンジアミド、クロラントラニリプロール又はシアントラニリプロール;
t)スルホクサフロール;又は
u)メタフルミゾン
を含む。
【0123】
上記に記載した主要な化学的クラスの殺虫剤に加えて、組成物の目的とする用途に適切な場合、特定のターゲットを有する他の殺虫剤を組成物に用いることができる。例えば、特定の作物のための選択的な殺虫剤、例えば、イネで使用するための(カルタップ等の)ニカメイチュウ(stemborer)に特異的な殺虫剤又は(ブプロフェジン等の)ヨコバイに特異的な殺虫剤を用いることができる。あるいは特定の虫種/ステージに特異的な殺虫剤又は殺ダニ剤は、組成物(例えば、クロフェンテジン、フルベンジミン、ヘキシチアゾクス又はテトラジホン等の殺ダニ性幼虫駆除剤(ovo−larvicide);ジコホル又はプロパルギット等の殺ダニ性モチリシド(motilicide);ブロモプロピレート又はクロロベンジラート等の殺ダニ剤;又はヒドラメチルノン、シロマジン、メトプレン、クロルフルアズロン又はジフルベンズロン等の成長調節剤)に含めることができる。
【0124】
本発明の組成物中に含めることができる殺真菌性化合物の例は、(E)−N−メチル−2−[2−(2,5−ジメチルフェノキシメチル)フェニル]−2−メトキシ−イミノアセトアミド(SSF−129)、4−ブロモ−2−シアノ−N,N−ジメチル−6−トリフルオロメチル−ベンズイミダゾール−1−スルホンアミド、α−[N−(3−クロロ−2,6−キシリル)−2−メトキシアセトアミド]−γ−ブチロラクトン、4−クロロ−2−シアノ−N,N−ジメチル−5−p−トリルイミダゾール−1−スルホンアミド(IKF−916、シアミダゾスルファミド)、3−5−ジクロロ−N−(3−クロロ−1−エチル−1−メチル−2−オキソプロピル)−4−メチルベンズアミド(RH−7281、ゾキサミド)、N−アリル−4,5,−ジメチル−2−トリメチルシリルチオフェン−3−カルボキサミド(MON65500)、N−(1−シアノ−1,2−ジメチルプロピル)−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)プロピオンアミド(AC382042)、N−(2−メトキシ−5−ピリジル)−シクロプロパンカルボキサミド、アシベンゾラル(CGA245704)、アラニカルブ、アルジモルフ、アニラジン、アザコナゾール、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ビロクサゾール、ビテルタノール、ブラスチシジンS、ブロムコナゾール、ブピリマート、カプタホール、カプタン、カルベンダジム、カルベンダジムクロルヒドレート、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、CGA41396、CGA41397、キノメチオネート、クロロタロニル、クロロゾリネート、クロジラコン、銅含有化合物、例えば銅酸塩化物、オキシキノリン酸銅(copper oxyquinolate)、硫酸銅、銅タレートおよびボルドー混合物、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、デバカルブ、ジ−2−ピリジルジスルフィド1,1'−ジオキシド、ジクロフルアニド、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコート、ジフルメトリム、O,O−ジイソプロピル−S−ベンジルチオホスフェート、ジメフルアゾール、ジメトコナゾール、ジメトモルフ、ジメチリモール、ジニコナゾール、ジノカップ、ジチアノン、塩化ドデシルジメチルアンモニウム、ドデモルフ、ドジン、ドグアジン、エディフェンホス、エポキシコナゾール、エチリモール、エチル(Z)−N−ベンジル−N([メチル(メチル−チオエチリデンアミノオキシカルボニル)アミノ]チオ)−β−アラニネート、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェンアミドン(RPA407213)、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド(KBR2738)、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチンアセテート、フェンチンヒドロキシド、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトバー、フルオロイミド、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトラニル、フルトリアホール、フォルペット、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、ヘキサコナゾール、ヒドロキシイソオキサゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジントリアセテート、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ(SZX0722)、イソプロパニルブチルカルバメート、イソプロチオラン、カスガマイシン、クレソキシム−メチル、LY186054、LY211795、LY248908、マンコゼブ、マンネブ、メフェノキサム、メパニピルム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メチラム、メチラム亜鉛、メトミノストロビン、ミクロブタニル、ネオアソジン、ニッケルジメチルジチオカルバメート、ニトロサル−イソプロピル、ヌアリモル、オフラセ、有機水銀化合物、オキサジキシル、オキサスルフロン、オキソリン酸、オキスポコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、フェナジンオキサイド、フォセチル−Al、リン酸、フタリド、ピコキシストロビン(ZA1963)、ポリオキシンD、ポリラム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロピオン酸、ピラゾホス、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、ピロキシフル、ピロールニトリン、第四級アンモニウム化合物、キノメチオネート、キノキシフェン、キントゼン、シプコナゾール(F−155)、ペンタクロロフェネートナトリウム、スピロキサミン、ストレプトマイシン、硫黄、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、チオファネート−メチル、チラム、チミベンコナゾール、トルクロホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアズブチル、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン(CGA279202)、トリホリン、トリフルミゾール、トリチコナゾール、バリダマイシンA、バパム、ビンクロゾリン、ジネブ及びジラムである。
【0125】
式(I)の化合物は、種子伝染性病、土壌伝染病または葉の真菌病に対する植物の保護のために土壌、ピート又は他の発根媒体と混合してもよい。
【0126】
組成物の使用に好適な相乗剤の例として、ピペロニルブトキシド、セサメックス、サフロキサン及びドデシルイミダゾールが挙げられる。
【0127】
組成物に包含されるのに好適な除草剤および植物成長調節剤は、意図されたターゲット及び必要な効果に依存するであろう。
【0128】
含まれることができるイネ選択性除草剤の例は、プロパニルである。綿の使用するための植物成長調節剤の例は、PIX(商標)である。
【0129】
いくつかの混合物は、同じ従来の調合物のタイプに容易に結びつかないように、著しく異なる物理的、化学的または生物学的特性を有する活性成分を含んでもよい。これらの状況では、他の調合物のタイプを調製してもよい。例えば、1つの活性成分が水不溶性の固体であり、他の活性成分が水不溶性の液体である場合、それでもなお、懸濁液としての(SCの成分に類似する調製物を使用して)固体活性成分を分散させるが、エマルジョンとしての(EWの成分に類似の調製物を使用して)液体活性成分を分散させないことによって、同じ連続的水相中にそれぞれの活性成分を分散させることは可能であろう。生じた組成物は、サスポエマルション(SE)調合物である。
【0130】
以下の実施例は本発明を説明するが、限定するものではない。
【0131】
調製例
この項目では次の略語が用いられる:s=一重線;bs=幅広の一重線 (broad singlet);d=二重線;dd=二重の二重線 (double doublet);dt=二重の三重線 (double triplet);t=三重線、tt=三重の三重線 (triple triplet)、q=四重線、sept=七重線;m=多重線;Me=メチル;Et=エチル;Pr=プロピル;Bu=ブチル;M.p.=融点;RT=保持時間、[M+H]+=分子カチオンの分子量、[M-H]-=分子アニオンの分子量。
【0132】
化合物を特徴づけるために、次のLC-MS方法が用いられた。
方法A
【表2】

方法B
【表3】

方法C
【表4】

方法D
【表5】

方法E
【表6】

方法F
【表7】

【0133】
実施例P1:並行して本発明の化合物を調製するための一般的な方法A
【化15】

【0134】
この一般的な方法Aは、いくつかの化合物(表Aの化合物番号A1〜A5)を並行して調製するために用いられた。
【0135】
適切なカルボン酸の溶液(30μmol)、例えば、N,N-ジメチルアセトアミド(「DMA」)(0.4ml)中の表Aの化合物A1のための4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-1-カルボン酸(WO2007/079162に記載された通りに作製される)に対して、適切なアミンの溶液(36μmol)、例えば、N,N-ジメチルアセトアミド(0.145ml)中の表Aの化合物A1のための3-メチル-チエタン-3-イルアミン(WO2007/080131に記載された通りに作製される)を加え、それに続き、ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)(0.04ml、60μmol)及びN,N-ジメチルアセトアミド(0.2ml)中のビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(「BOP-Cl」)(15.3mg)を加えた。反応混合物を16時間100℃で撹拌した。次いで、混合物をアセトニトリル(0.6ml)で希釈し、サンプルをLC-MS分析に用いた。残りの混合物を更にアセトニトリル/N,N-ジメチルホルムアミド(4:1)(0.8ml)で希釈し、HPLCで精製して、所望の化合物を得た。
【0136】
実施例P.2:本発明の化合物を調製するための一般的な方法B
【化16】

【0137】
この一般的な方法Bは、
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-ナフタレン-l-カルボン酸(実施例1.1)から表Aの化合物番号A6;
8-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-l-カルボン酸(実施例2.2)から表Aの化合物番号A7;
4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-l-カルボン酸(WO2007/079162に記載された通りに作製される)から表Aの化合物番号A8
を作製するために用いられた。
【0138】
適切なカルボン酸の溶液、例えば、ジクロロメタン(2ml)中の4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-ナフタレン-l-カルボン酸(80mg)(実施例1.1)に対して、塩化オキサリル(0.017ml)を加えた。N,N-ジメチルホルムアミド(「DMF」)(2滴)を加えた後、反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、黄色の固体として酸塩化物を得、それを更に精製することなく用いた。トリエチルアミン(0.063ml)及び適切なアミン、例えば、チエタン-3-イルアミン(77mg)(例えば、WO2007/080131に記載されたように調製される)を、ジクロロメタン(3.5ml)中の前記酸塩化物残留物の溶液に加えた。反応混合物を周囲温度で3時間撹拌した。反応混合物を水と酢酸エチルで希釈し、相を分離した。有機相を飽和水性炭酸水素(1M)とブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーのシリカゲル(溶離剤:シクロへキサン/酢酸エチル)で精製し、融点が93℃の固体として表Aの化合物番号A6(38mg)を得た。
【0139】
実施例1.1:4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-ナフタレン-1-カルボン酸の調製
【化17】

【0140】
アルゴンを用いてパージされた封管に、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-1-カルボン酸(例えば、WO2007/079162に記載されたように調製される)(454 mg)、メチルボロン酸(180mg)、酢酸パラジウム(II)(224mg)、ベンゾキノン(90mg)、炭酸銀(275mg)、リン酸水素カリウム(8265mg)及びt-ブタノール(4ml)を装填した。管を100℃にまで熱し、24時間激しく撹拌した。反応混合物を濃縮し、塩酸水溶液(1N)を加えることにより、残留物を酸性化した。酢酸エチル(3x25ml)を用いて、混合物を抽出した。合わせた有機層を水とブラインで洗浄し、チャコールで処理し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残留物を調製用逆相HPLCで精製して、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-2-メチル-ナフタレン-l-カルボン酸(100 mg)を得た。LC-MS: RT = 2.41分、[M-H]-=466/468、方法A. IH-NMR(CDCl3、400MHz):8.8 (m、IH)、8.1(m、IH)、7.7-7.4 (m、6H)、4.3(d、IH)、3.9(d、IH)、2.6(s、3H)。
【0141】
実施例2.1:8-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-l-カルボン酸メチルエステルの調製
【化18】

アルゴンを用いてパージされた封管に、4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-1-カルボン酸メチルエステル(例えば、WO2007/079162に記載されたように調製される)(468mg)、酢酸パラジウム(II)(23mg)、N-ブロモコハク酸イミド(「NBS」)(23mg)及び酢酸(5ml)を装填した。管を100℃にまで熱し、24時間激しく撹拌した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、水で希釈し、そして酢酸エチル(3x25ml)を用いて抽出した。合わせた有機抽出物を水とブラインで洗浄し、チャコールで処理し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/シクロへキサン)で精製し、8-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-l-カルボン酸メチルエステルを得た。MS [MH+] 548。
【0142】
実施例2.2:8-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-1-カルボン酸
【化19】

【0143】
テトラヒドロフラン(3.5ml)中の8-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-1-カルボン酸メチルエステル(実施例8.1)(400 mg)の溶液に対して、メタノール(3.5ml)及び水(3.5ml)中の水酸化カリウム(1.9g)の溶液を加えた。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。そして、塩酸水溶液を加えることにより反応混合物を酸性化し、酢酸エチル(3x10ml)を用いて混合物を抽出した。合わせた有機抽出物を水(3x10ml)とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、8-ブロモ-4-[5-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-トリフルオロメチル-4,5-ジヒドロ-イソオキサゾール-3-イル]-ナフタレン-1-カルボン酸(342mg)を得た。LC-MS:RT=2.41分、[M-H]-=532/534、方法A。
【0144】
各化合物の得られた特性値は、表Aに列挙したように保持時間(「RT」、分で記録した)及び分子イオンであった。
【0145】
表A:
R3がトリフルオロメチル、R4が3,5-ジクロロ-フェニル、G1が酸素、R1が水素、L、R2、Y1、Y2、Y3、R5及びmが式(I)の化合物で定義された通りである式(I)の化合物;又はそれらの塩もしくはN-オキシドを開示する。
【化20】

【表8】

【0146】
生物学的例
この例では、式(I)の化合物の殺虫及び殺ダニ特性を説明する。次のように試験を行った。
【0147】
セポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)(エジプトワタガ(Egyptian cotton leafworm)):
24ウェルのマイクロタイタープレート内で円盤状のワタの葉を寒天上に置き、試験溶液を200ppmの施用量で噴霧した。乾燥後、円盤状の葉に5匹のL1幼虫を感染させた。処理から3日後(DAT)に死亡率、摂食行動及び成長調節についてサンプルを検査した。
以下の化合物はセポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)に関して少なくとも80%の防除を示した:A1、A2、A4、A5、A6、A7、A8。
【0148】
ヘリオチス・ビレスセンス(Heliothis virescens)(ニセアメリカタバコガ):
卵(0〜24時齢)を24ウェルのマイクロタイタープレート内で人工飼料上に置き、200ppmの施用量でピペット操作により試験溶液で処理した(ウェル中の濃度18ppm)。4日間のインキュベーション期間後、卵の死亡率、幼虫の死亡率及び成長調節についてサンプルを検査した。
以下の化合物はヘリオチス・ビレスセンス(Heliothis virescens)に関して少なくとも80%の制御を示した:A1、A2、A4、A5、A6、A7、A8。
【0149】
プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)(コナガ):
人工飼料の入った24ウェルのマイクロタイタープレート(MTP)を200ppmの施用量でピペット操作により試験溶液で処理した(ウェル中の濃度18ppm)。乾燥後、MTPにL2幼虫を蔓延させた(ウェルあたり7〜12匹)。6日間のインキュベーション期間後、幼虫の死亡率及び成長調節についてサンプルを検査した。
以下の化合物はプルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)に関して少なくとも80%の防除を示した:A1、A2、A4、A5、A6、A7、A8。
【0150】
ジアブロチカ・バルテアタ(Diabrotica balteata)(ネキリムシ):
人工飼料の入った24ウェルのマイクロタイタープレート(MTP)を200ppmの施用量でピペット操作により試験溶液で処理した(ウェル中の濃度18ppm)。乾燥後、MTPにL2幼虫を感染させた(ウェルあたり6〜10匹)。5日間のインキュベーション期間後、幼虫の死亡率及び成長調節についてサンプルを検査した。
以下の化合物はジアブロチカ・バルテアタ(Diabrotica balteata)に関して少なくとも80%の防除を示した:A1、A2、A4、A5、A6、A7、A8。
【0151】
スリプス・タバチ(Thrips tabaci)(ネギアザミウマ):
24ウェルのマイクロタイタープレート内で円盤状のヒマワリの葉を寒天上に置き、試験溶液を200ppmの施用量で噴霧した。乾燥後、円盤状の葉に様々な年齢のアブラムシを感染させた。7日間のインキュベーション期間後、死亡率についてサンプルを検査した。
以下の化合物はスリプス・タバチ(Thrips tabaci)に関して少なくとも80%の防除を示した:A1、A2、A4、A5、A6、A7、A8。
【0152】
テトラニチュス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)(ナミハダニ):
24ウェルのマイクロタイタープレート内の寒天上の円盤状の豆の葉に、試験溶液を200ppmの施用量で噴霧した。乾燥後、円盤状の葉に様々な年齢のダニを感染させた。8日後、卵の死亡率、幼虫の死亡率及び成虫の死亡率について、円盤を検査した。
以下の化合物はテトラニチュス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)に関して少なくとも80%の防除を示した:A1、A2、A4、A5、A6、A7、A8。
【0153】
表Aの化合物番号A3については、試験をしなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1の化合物
【化1】

(式中、
A1、A2、A3、A4、A5及びA6は、互いに独立して、C-H、C-R5又は窒素であり;
G1は、酸素又は硫黄であり;
Lは、単結合又はC1-C6アルキレンであり;
R1は、水素、C1-C8アルキル、C1-C8アルキルカルボニル-又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;
R2は、水素又はC1-C8アルキルであり;
R3は、C1-C8ハロアルキルであり;
R4は、アリール又は1〜3個のR6で置換されたアリール、或いはヘテロアリール又は1〜3個のR6で置換されたヘテロアリールであり;
Y1、Y2及びY3は、互い独立して、CR7R8、C=O、C=N-OR9、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であり、ただしY1、Y2又はY3の少なくとも1つはCR7R8ではなく;
各R5は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル、アリール又は1〜3個のR10で随意に置換されたアリール、或いはヘテロアリール又は1〜3個のR10で随意に置換されたヘテロアリールであり;
各R6は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニルであり;
各R7及びR8は、独立して、水素、ハロゲン、C1-C8アルキル又はC1-C8ハロアルキルであり;
各R9は、独立して、水素、シアノ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルキルカルボニル、C1-C8ハロアルキルカルボニル‐、C1-C8アルコキシカルボニル-、C1-C8ハロアルコキシカルボニル-、C1-C8アルキルスルホニル-、C1-C8ハロアルキルスルホニル、アリール-C1-C4アルキレン-、アリール-C1-C4アルキレン-又はアリール部分が1〜3個のR11で置換されたアリール-C1-C4アルキレン-、或いはヘテロアリール-C1-C4アルキレン-又はヘテロアリール部分が1〜3個のR11で置換されたアリール-C1-C4アルキレン-であり;そして
各R10及びR11は、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル-である);又はそれらの塩もしくはN-オキシド。
【請求項2】
A1、A2、A3、A4、A5及びA6が互いに独立してC-H又はC-R5である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
G1が酸素である、請求項1又は請求項2記載の化合物。
【請求項4】
Lが単結合である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
R1が水素、メチル、エチル、メチルカルボニル-又はメトキシカルボニル-である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
R2が水素又はメチルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
R3がクロロジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R4がアリール又は1〜3個のR6により置換されたアリールである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
Y1、Y2及びY3が互いに独立してCR7R8、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であり、ただしY1、Y2及びY3のうち1つがCR7R8ではない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
Y2がC=O、C=N-OR9、N-R9、O、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であり、ただしY1及びY3が互いに独立してCR7R8である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
Y2がO、S、SO、SO2、S=N-R9又はSO=N-R9であり、そしてY1及びY3が互いに独立してCR7R8である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
各R5が独立してハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8アルキル、C1-C8ハロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8ハロアルケニル、C2-C8アルキニル、C2-C8ハロアルキニル、C1-C8アルコキシ、C1-C8ハロアルコキシ又はC1-C8アルコキシカルボニル-であり;
各R6が独立してブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であり;
各R7及びR8が独立して水素又はメチルであり;
各R9が独立して水素、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、メチルカルボニル-、トリフルオロメチルカルボニル-、メトキシカルボニル-、トリフルオロメトキシカルボニル-、メチルスルホニル-、トリフルオロメチルスルホニル-或いはベンジル又はフェニル部分が1〜3個のR10により置換されたベンジルであり;
各R10が独立してブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-であり;そして
各R11が独立してブロモ、クロロ、フルオロ、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ又はメトキシカルボニル-である、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
前記化合物が式(I')の化合物
【化2】

(式中、
A1、A2、A3、A4、A5及びA6が互いに独立してC-H又はC-R5であり;
Lは単結合であり;
Y1、Y2及びY3は互いに独立してO、S、SOもしくはSO2又はCR7R8であり、ただしY1、Y2及びY3のうち少なくとも2つはCR7R8であり;
R1が水素、メチル又はエチルであり;
R2が水素又はメチルであり;
R3がクロロジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
R5、R7、R8、R12及びR13が互いに独立して水素、ハロゲン、C1-C4アルキル、C1-C4ハロアルキルである)
である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
A1、A2、A3、A4、A5及びA6が互いに独立してC-H又はC-R5であり;
Lが単結合であり;
Y1及びY3が互いに独立してCR7R8であり;
Y2がO、S、SO又はSO2であり;
R1が水素であり;
R2が水素又はメチルであり;
R3がトリフルオロメチルであり;
R5が水素、ハロゲン又はメチルであり;
R7、R8が互いに独立して水素又はメチルであり;
R12及びR13が互いに独立してフッ素、塩素又は臭素である、
請求項13記載の化合物。
【請求項15】
式(XI)の化合物
【化3】

(式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3が請求項1に定義したとおりである)又はその塩もしくはN-オキシド;又は
式(XIIの化合物)
【化4】

(式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3が請求項1に定義したとおりである)又はその塩もしくはN-オキシド;又は 式(XIII)の化合物
【化5】

(式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3が請求項1に定義したとおりであり、XBが離脱基である)又はその塩もしくはN-オキシド;又は
式(XIV)の化合物
【化6】

(式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3が請求項1に定義したとおりである)又はその塩もしくはN-オキシド;又は 式(XV)の化合物
【化7】

(式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、G1、L、R1、R2、Y1、Y2及びY3が請求項1に定義したとおりである)又はその塩もしくはN-オキシド。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に定義された式(I)の化合物の殺虫剤的、殺ダニ的、殺線虫的又は殺軟体動物的に有効な量を、害虫、害虫の大群、又は害虫の攻撃に対して感受性のある植物に対して適用することを含む、昆虫、ダニ、線虫又は軟体動物を駆逐及び防除する方法。
【請求項17】
請求項1〜14のいずれか1項に定義された式(I)の化合物の殺虫剤的、殺ダニ的、殺線虫的又は殺軟体動物的に有効な量を含む、殺虫性、殺ダニ性、殺線虫性又は殺軟体動物性組成物。

【公表番号】特表2012−501989(P2012−501989A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525485(P2011−525485)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【国際出願番号】PCT/EP2009/059560
【国際公開番号】WO2010/025998
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【出願人】(500371307)シンジェンタ リミテッド (141)
【Fターム(参考)】