説明

殺虫性肥料混合物

【課題】虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬と肥料を含有させることにより、肥料が入っていない通常の粒剤が示す作用に比較して、より迅速に始まりそして長期間持続する殺虫性肥料混合物を提供する。
【解決手段】下記(a)、(b)及び(c)成分を含有する粒剤、小型スティック、プレート又は錠剤形態の殺虫性肥料混合物。(a)ニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬、例えば式(1a)の化合物、


(b)トリアボン又はニトロホスカ−パーマネント、及び(c)接着剤

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬と肥料成分を含有する殺虫性肥料混合物およびそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬は例えば下記の特許文献1〜43から公知である。
【特許文献1】ヨーロッパ特許出願公開第464830号
【特許文献2】ヨーロッパ特許出願公開第428941号
【特許文献3】ヨーロッパ特許出願公開第425978号
【特許文献4】ヨーロッパ特許出願公開第386565号
【特許文献5】ヨーロッパ特許出願公開第383091号
【特許文献6】ヨーロッパ特許出願公開第373907号
【特許文献7】ヨーロッパ特許出願公開第364844号
【特許文献8】ヨーロッパ特許出願公開第315826号
【特許文献9】ヨーロッパ特許出願公開第259738号
【特許文献10】ヨーロッパ特許出願公開第254859号
【特許文献11】ヨーロッパ特許出願公開第235725号
【特許文献12】ヨーロッパ特許出願公開第212600号
【特許文献13】ヨーロッパ特許出願公開第192060号
【特許文献14】ヨーロッパ特許出願公開第163855号
【特許文献15】ヨーロッパ特許出願公開第154178号
【特許文献16】ヨーロッパ特許出願公開第136636号
【特許文献17】ヨーロッパ特許出願公開第303570号
【特許文献18】ヨーロッパ特許出願公開第302833号
【特許文献19】ヨーロッパ特許出願公開第306696号
【特許文献20】ヨーロッパ特許出願公開第189972号
【特許文献21】ヨーロッパ特許出願公開第455000号
【特許文献22】ヨーロッパ特許出願公開第135956号
【特許文献23】ヨーロッパ特許出願公開第471372号
【特許文献24】ヨーロッパ特許出願公開第302389号
【特許文献25】ドイツ特許出願公開第3639877号
【特許文献26】ドイツ特許出願公開第3712307号
【特許文献27】特開03220176
【特許文献28】特開02207083
【特許文献29】特開63307857
【特許文献30】特開63287764
【特許文献31】特開03246283
【特許文献32】特開049371
【特許文献33】特開03279359
【特許文献34】特開03255072
【特許文献35】米国特許第5034524号
【特許文献36】米国特許第4948798号
【特許文献37】米国特許第4918086号
【特許文献38】米国特許第5039686号
【特許文献39】米国特許第5034404号
【特許文献40】PCT出願番号WO 91/17659
【特許文献41】PCT出願番号WO 91/4965
【特許文献42】フランス出願番号2611114
【特許文献43】ブラジル出願番号8803621
【0003】
それによって、上記出版物に記述されている方法、過程、式および定義そしてそこに記述されている個々の調合物および化合物が明らかに参考になる。
【0004】
観賞用家庭植物で肥料を小型の肥料スティック形態で用いることは公知である。
【0005】
また、観賞用家庭植物で殺虫剤を含浸厚紙片形態で用いてこれをその植物の栄養基質の中に押し込むことも知られている。
【0006】
また、観賞用家庭植物の世話をするための、ジメトアート(dimethoate)を殺虫活性物質として含有しそして肥料を担体材料として含有する錠剤も知られている。しかしながら、このような混合物が示す作用は完全には満足できるものでない。
【発明の開示】
【0007】
本発明は下記に関する:
1. 虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬と肥料と接着剤と任意に助剤および担体材料を含有する小型スティック、プレート、錠剤または粒剤形態の寸法安定性混合物、
2. 虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬を肥料、接着剤および任意に助剤および担体材料と一緒にした寸法安定性混合物形態で用いることを特徴とする、上記作用薬または拮抗薬の作用を高める方法、
3. 虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬と肥料を接着剤および任意に助剤および担体材料と一緒に混合してこれを圧縮または押出し加工して所望形態にすることを特徴とする、上記作用薬または拮抗薬と肥料を含有する寸法安定性混合物を製造する方法、
4. 作用薬または拮抗薬と肥料と接着剤と任意に助剤と担体材料を含有する寸法安定性混合物を植物の栄養媒体の中に組み込むことで植物を虫による損傷から長期間保護する使用。
【0008】
本発明に従う混合物に入れる、虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬が示す作用は、肥料が入っていない通常の粒剤が示す作用に比較して、より迅速に始まりそして長期間持続する。本発明に従う混合物は、特に非商業的園芸で問題なく簡潔に使用可能である。
【0009】
虫のニコチン性アセチルコリン受容体の作用薬または拮抗薬のいくつかはニトロメチレンの種類および関連化合物に包含される。
【0010】
このような化合物は、好適には、一般式(I)
【0011】
【化9】

【0012】
[式中、
Rは、水素を表すか、或はアシル、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルの群の基を表し、これらは任意に置換されていてもよく、
Aは、水素、アシル、アルキル、アリールから成る群の単官能基を表すか、或は基Zに結合する二官能基を表し、
Eは、電子求引基を表し、
Xは、基−CH=または=N−を表すが、この基−CH=は1つのH原子の代わりに基Zに結合していてもよく、
Zは、アルキル、−O−R、−S−R、
【0013】
【化10】

【0014】
から成る群の単官能基を表すか、或は基Aまたは基Xに結合する二官能基を表す]
で表示可能である。
【0015】
式(I)で表される特に好適な化合物は、上記基が下記の意味を有する化合物である。
【0016】
Rは、水素を表すか、或はアシル、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキルから成る群の基を表し、これらは任意に置換されていてもよい。
【0017】
挙げることができるアシル基は、ホルミル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、(アルキル−)−(アリール−)−ホスホリルであり、これらは置換されていてもよい。
【0018】
挙げることができるアルキルは、C1−10−アルキル、特にC1−4−アルキル、具体的にはメチル、エチル、i−プロピル、s−ブチルまたはt−ブチルであり、これらは置換されていてもよい。
【0019】
挙げることができるアリールはフェニル、ナフチル、特にフェニルである。
【0020】
挙げることができるアラルキルはフェニルメチル、フェニルエチルである。
【0021】
挙げることができるヘテロアリールは、10個以下の環原子を有していてヘテロ原子としてN、O、S、特にNを含むヘテロアリールである。チオフェニル、フリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ベンゾチアゾリルを具体的に挙げることができる。
【0022】
挙げることができるヘテロアリールアルキルは、6個以下の環原子を有していてヘテロ原子としてN、O、S、特にNを含むヘテロアリールメチル、ヘテロアリールエチルである。
【0023】
例および参考として挙げることができる置換基は下記のものである:炭素原子を好適には1から4個、特に1または2個有するアルキル、例えばメチル、エチル、n−およびi−プロピルおよびn−、i−およびt−ブチルなど;炭素原子を好適には1から4個、特に1または2個有するアルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、n−およびi−プロポキシおよびn−、i−およびt−ブチルオキシなど;炭素原子を好適には1から4個、特に1または2個有するアルキルチオ、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−およびi−プロピルチオおよびn−、i−およびt−ブチルチオなど;炭素原子を好適には1から4個、特に1または2個有しそしてハロゲン原子(このハロゲン原子は同一もしくは異なり、そしてこのハロゲン原子は好適にはフッ素、塩素または臭素、特にフッ素である)を好適には1から5個、特に1から3個有するハロゲノアルキル、例えばトリフルオロメチルなど;ヒドロキシル;ハロゲン、好適にはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素、特にフッ素、塩素および臭素;シアノ;ニトロ;アミノ;各アルキル基が炭素原子を好適には1から4個、特に1または2個有するモノアルキル−およびジアルキルアミノ、例えばメチルアミノ、メチル−エチル−アミノ、n−およびi−プロピルアミノおよびメチル−n−ブチルアミノなど;カルボキシル;炭素原子を好適には2から4個、特に2または3個有するカルボアルコキシ、例えばカルボメトキシおよびカルボエトキシなど;スルホ(−SOH);炭素原子を好適には1から4個、特に1または2個有するアルキルスルホニル、例えばメチルスルホニルおよびエチルスルホニルなど;アリール炭素原子を好適には6または10個有するアリールスルホニル、例えばフェニルスルホニルなど、並びにヘテロアリールアミノおよびヘテロアリールアルキルアミノ、例えばクロロピリジルアミノおよびクロロピリジルメチルアミノなど。
【0024】
Aは、特に好適には、水素を表すか、或はアシル、アルキル、アリールから成る群の基を表し、これらは任意に置換されていてもよくそして好適にはRで与えた意味を有する。Aは更に二官能基を表す。C原子を1−4個、特に1−2個有していて任意に置換されていてもよいアルキレンを挙げることができ、ここで挙げることができる置換基はこの上で更に挙げた置換基であり、そしてこのアルキレン基にはN、O、Sから成る群のヘテロ原子が割り込んでいてもよい。
【0025】
AおよびZは、それらが結合している原子と一緒になって、飽和もしくは不飽和複素環式環を形成していてもよい。この複素環式環は同一もしくは異なるヘテロ原子および/またはヘテロ基を更に1または2個含んでいてもよい。このヘテロ原子は好適には酸素、硫黄または窒素でありそしてヘテロ基は好適にはN−アルキル(このN−アルキル基のアルキルは炭素原子を好適には1から4個、特に1または2個含む)である。挙げることができるアルキルはメチル、エチル、n−およびi−プロピルおよびn−、i−およびt−ブチルである。上記複素環式環は環員を5から7員、好適には5または6員含む。
【0026】
この複素環式環で挙げることができる例は、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、モルホリンなどであり、これらは好適には任意にメチルで置換されていてもよい。
【0027】
Eは電子求引基を表し、特にNO、CN、ハロゲノアルキルカルボニル、例えば1,5−ハロゲノ−C1−4−カルボニル、特にCOCFを挙げることができる。
【0028】
Xは、−CH=または−N=を表す。
【0029】
Zは、任意に置換されていてもよい基アルキル、−OR、−SR、−NRRを表し、ここで好適にはRおよび置換基は上述した意味を有する。
【0030】
Zは、上述した環とは別に、これが結合している原子および基
【0031】
【化11】

【0032】
と一緒になって(Xの代わりに)、飽和もしくは不飽和複素環式環を形成していてもよい。この複素環式環は同一もしくは異なるヘテロ原子および/またはヘテロ基を更に1または2個含んでいてもよい。このヘテロ原子は好適には酸素、硫黄または窒素でありそしてヘテロ基は好適にはN−アルキル(このN−アルキル基のアルキルは炭素原子を好適には1から4個、特に1または2個含む)である。挙げることができるアルキルはメチル、エチル、n−およびi−プロピルおよびn−、i−およびt−ブチルである。上記複素環式環は環員を5から7員、好適には5または6員含む。
【0033】
この複素環式環で挙げることができる例は、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ヘキサメチレンイミン、モルホリンおよびN−メチルピペラジンなどである。
【0034】
挙げることができそして本発明に従って非常に特に好適に用いることができる化合物は、一般式(II)および(III):
【0035】
【化12】

【0036】
[式中、
nは、1または2を表し、
Subst.は、この上に挙げた置換基の1つ、特にハロゲン、非常に特別には塩素を表し、
A、Z、XおよびEは、上述した意味を有する]
で表される化合物である。
【0037】
下記の化合物を具体的に挙げることができる:
【0038】
【化13】


【0039】
この活性物質の含有量を0.01から10%、特に0.1から2.5%の範囲にする。
【0040】
用いることができる肥料成分は有機および無機の窒素含有化合物、例えば尿素、尿素−ホルムアルデヒド縮合生成物、アミノ酸、アンモニウム塩および硝酸塩など、そしてまたカリウム塩(好適には塩化物、硫酸塩、硝酸塩)および燐酸および/または燐酸塩(好適にはカリウム塩およびアンモニウム塩)などである。肥料にはまた微量養分(好適にはマンガン、マグネシウム、鉄、ホウ素、銅、亜鉛、モリブデンおよびコバルト)の塩類および植物ホルモン類(例えばビタミンB1およびインドール−III−酢酸など)なども含まれる。好適には商業的に入手可能な完成肥料を用いる。
【0041】
主要な肥料成分である窒素、カリウムおよび燐を幅広い範囲で変化させることができる。窒素を1から30%(好適には5から20%)、カリウムを1から20%(好適には3から15%)および燐を1から20%(好適には3から10%)の含有量で用いるのが通常である。微量元素の含有量は通常ppmの範囲、好適には1から1000ppmの範囲である。
【0042】
挙げることができる接着剤は、カルボキシメチルセルロースの如き粘着付与剤、粉末、粉剤またはラテックスの形態の天然および合成ポリマー類、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−スチレンコポリマー類、ビニルピロリドン−酢酸ビニルのコポリマー類、ポリエチレングリコール類または無機接着剤、例えば石膏またはセメントなどである。これらを本混合物中に1から30重量%、好適には2から20重量%の濃度で存在させる。
【0043】
適切な固体状担体材料は、例えば粉砕した天然鉱物、例えばカオリン、アルミナ、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モントモリロナイトまたはケイソウ土など、および粉砕した合成鉱物、例えば高度に分散したケイ酸、酸化アルミニウムおよびケイ酸塩などに加えて燐酸カルシウムおよび燐酸水素カルシウムなどである。粒剤で用いるに適切な固体状担体材料は、例えば破砕し分級した天然鉱物、例えば方解石、大理石、軽石、海泡石およびドロマイトなど、並びに粉砕した無機および有機材料の合成粒体、そしてまた有機材料の粒体、例えばのこくず、やし殻、とうもろこしの穂軸およびタバコの茎などである。
【0044】
本発明に従う混合物の調合で用いるに適したさらなる助剤は崩壊剤(disintegrants)および界面活性剤である。
【0045】
土壌への活性物質放出を助長する目的で崩壊剤を用いる。コーンスターチ、架橋ポリビニルピロリドンおよび特定のセルロースを個別にか或は組み合わせて用いる。この崩壊剤を1から20重量%、好適には3から10重量%の濃度で存在させる。
【0046】
活性物質を可溶化させて生物学的活性を改良する目的で界面活性剤を用い、この含有量を1から10重量%、好適には2から5重量%の範囲にする。アルキル−アリール−エトキシレート型のノニオン界面活性剤が適切である。
【0047】
活性物質と肥料と接着剤と助剤と不活性物質の混合物を激しく混合した後、押出し機で圧縮することにより、直径が3から10mm、好適には6から8mmで長さが1から10cm、好適には3から6cmの小型スティック状にする。別法として、製錠プレス機を用いて本混合物を所望形態の小型スティックにしてもよい。また、活性物質が入っていない小型スティックまたは錠剤を最初に製造した後、第二段階で、活性物質の入っている溶液でそのスティックまたは錠剤を被覆することも可能である。この後で示した被覆操作はまた活性物質を肥料粒子に付着させる目的で有利に利用可能である。
【0048】
実施例
1. 0.25%がイミダクロプリド(imidacloprid)
2.40%がピロリドン−スチレンコポリマー
2.30%がトリスチリルフェニル 16−エトキシレート
0.80%がタルクA
5.00%がコーンスターチ
38.00%がTriabon完成肥料(BASF)
40.00%がカオリン
約11.00%が水
である混合物を混練り装置で徹底的に混合した後、押出し機で圧縮することで直径が約6mmの小型棒材を生じさせ、これを切断して約4cmの長さにする。乾燥(40℃、6時間)後の小型スティックは所望の長さを有する。
2. 2.5%がイミダクロプリド
4.8%がピロリドン−スチレンコポリマー
2.3%がトリスチリルフェニル 16−エトキシレート
0.8%がタルク
5.0%がコーンスターチ
36.0%がNitrophoska−permanent完成肥料
38.0%がカオリン
約11.00%が水
である混合物を実施例1と同様に調製する。
3. 水を用いない以外は実施例1または2と同様な混合物を製錠プレス機で所望形態にする。
4. 重力ミキサーを用いて、市販粒状形態の完成肥料であるトリアボン(Triabon)およびニトロホスカ−パーマネント(Nitrophoska−permanent)のそれぞれにアセトン中のイミダクロプリド溶液を噴霧した後、乾燥させる。この活性物質は粒子表面に局在する。
【0049】
本発明に従う肥料混合物は、園芸、農業および林業で遭遇する虫を防除するに適切である。これらは、通常の感受性種および耐性種に作用しそして全発育段階または個々の発育段階に作用する。上述した有害生物には次のものが含まれる:
等脚目(Isopoda)のもの、例えばオニスカス・アセルス(Oniscus asellus)、オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)、およびポルセリオ・スカバー( Porcellio scabar);
倍脚綱(Diplopoda)のもの、例えばブラニウルス・ブットラタス(Blaniulus guttulatus);
チロポダ目(Chilopoda)のもの、例えばゲオフィルス・カルポファグス(Geophilus carpophagus)およびスカチゲラ(Scutigera spec);
シミ目(Thysanura)のもの、例えばレプシマ・サッカリナ(Lepisma saccharina);
トビムシ目(Collembola)のもの、例えばオニチウルス・アルマツス(Onychiurus armatus);
直し目(Orthoptera)のもの、例えばブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ワモン・ゴキブリ(Periplaneta americana)、ロイコファエ・マデラエ(Leucophaea maderae)、チャバネ・ゴキブリ(Blattella germanica)、アチータ・ドメスチクス( Acheta domesticus)、ケラ(Gryllotalpa spp.)、トノサマバッタ(Locusta migratoria migratorioides)、メラノプルス・ジフェレンチアリス(Melanoplus differentialis)およびシストセルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria);
ハサミムシ目(Dermaptere)のもの、例えばホルフィキュラ・アウリクラリア(Forficula auricularia);
シロアリ目(Isoptera)のもの、例えばレチキュリテルメス(Reticulitermes spp.);
ハジラミ目(Mallophaga)のもの、例えばケモノハジラミ(Trichodectes spp.)およびダマリネア(Damalinea spp.);
アザミウマ目(Thysanoptera)のもの、例えばクリガネアザミウマ(Hercinothrips femoralis)およびネギアザミウマ(Thrips tabaci);
半し目(Heteroptera)のもの、例えばチャイロカメムシ(Eurygaster spp.)、ジスデルクス・インテルメジウス(Dysdercus intermedius)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ナンキンムシ(Cimex lectularius)、ロドニウス・プロリクス(Rhodnius prolixus)およびトリアトマ(Triatoma spp.);
同し目(Homoptera)のもの、例えばアレウロデス・ブラシカエ(Aleurodes brassicae)、ワタコナジラミ(Bemisia tabaci)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ダイコンアブラムシ(Brevicoryne brassicae)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、アフィス・ファバエ(Aphis fabae)、ドラリス・ポミ(Doralis pomi)、リンゴワタムシ(Eriosoma lanigerum)、モモコフキアブラムシ(Hyalopterus arundinis)、ムギヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum avenae)、コブアブラムシ(Myzus spp.)、ホップイボアブラムシ(Phorodon humuli)、ムギクビレアブラムシ(Rhopalosiphum padi)、ヒメヨコバイ( Empoasca spp.)、ユースセリス・ビロバッス(Euscelis bilobatus)、ツマグロヨコバイ( Nephotettix cincticeps)、ミズキカタカイガラムシ(Lecanium corni)、オリーブカタカイガラムシ(Saissetia oleae)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、シロマルカイガラムシ(Aspidiotus hederae)、プシュードコツカス(Pseudococcus spp.)およびキジラミ(Psylla spp.);
鱗し目(Lepidoptera)のもの、例えばワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、リソコレチス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、ヒポノミュウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、コナガ(Plutella maculipennis)、ウメケムシ(Malacosoma neustria)、クワノキンムケシ(Euproctis chrysorrhoea)、マイマイガ(Lymantria spp.)、ブッカラトリックス・スルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、ヤガ(Agrotis spp.)、シロナトヨウ(Spodotera exigua)、ヨトウムシ(Mamestra brassicae)、パノリス・フラメア(Panolis flammea)、ハスモンヨトウ(Prodenia litura)、シロナヨトウ(Spodoptera spp.)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、アオムシ(Pieris spp.)、ニカメイチュウ(Chilo spp.)、アワノメイガ(Pyrausta nubilalis)、スジコナマダラメイガ(Ephestia kuehniella)、ハチミツガ(Galleria mellonella)、テイネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、テイネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、ホフマノフィラ・プシュードスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レチクラナ(Capua reticulana)、クリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、チャハマキ(Homona magnanima)およびトルトリクス・ビリダナ(Tortrix viridana);
しょうし目(Coleoptera)のもの、例えばアノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、コナナガシンクイムシ(Rhizopertha dominica)、インゲンマメゾウムシ(Acanthoscelides obtectus)、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、フェドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、ジアブロチカ(Diabrotica spp.)、プシリオデス・クリソセファラ(Psylliodes chrysocephala)、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna varivestis)、アトマリア(Atomaria spp.)、ノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)、ハナゾウムヒシ(Anthonomus spp.)、コクゾウムシ(Sitophilus spp.)、オチオリンクス・スルカッス(Otiorrhychus sulcatus)、バショウゾウムシ(Cosmopolites sordidus)、シュートリンクス・アシミリス(Ceuthorrhynchus assimillis)、ヒペラ・ポスチカ(Hypera postica)、カツオブシムシ(Dermestes spp.)、トロゴデルマ(Trogoderma spp.)、アントレヌス(Anthrenus spp.)、アタゲヌス(Attagenus spp.)、ヒラタキクイムシ(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、ヒョウホンムシ(Ptinus spp.)、ニプツス・ホロレウカス(Niptus hololeucus)、セマルヒョウホンムシ(Gibbium psylloides)、コクヌストモドキ(Tribolium spp.)、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コメツキムシ(Agriotes spp.)、コノデルス(Conoderus spp.)、メロロンサ・メロロンサ(Melolontha melolontha)、アムフイマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)およびコステリトラ・ゼアランジカ(Costelytra zealandica);
膜し目(Hymenoptera)のもの、例えばマツハバチ(Diprion spp.)、ホプロカムパ(Hoplocampa spp.)、ラシウス(Lasius spp.)、イエヒメアリ(Monomorium pharaonis)およびスズメバチ(Vespa spp.);
双し目(Diptera)のもの、例えばヤブカ(Aedes spp.)、ハマダラカ(Anopheles spp.)、イエカ(Culex spp.)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)、イエバエ(Musca spp.)、ヒメイエバエ(Fannia spp.)、クロバエ・エリスロセファラ(Calliphora erythrocephala)、キンバエ(Lucilia spp.)、オビキンバエ(Chrysomyia spp.)、クテレブラ(Cuterebra spp.)、ウマバエ(Gastrophilus spp.)、ヒッポボスカ(Hyppobosca spp.)、サシバエ(Stomoxys spp.)、ヒツジバエ(Oestrus spp.)、ウシバエ(Hypoderma spp.)、アブ(Tabanus spp.)、タニア(Tannia spp.)、ケバエ(Bibio hortulanus)、オスシネラ・フリト(Oscinella frit)、クロキンバエ(Phorbia spp.)、アカザモグリハナバエ(Pegomyia hyoscyami)、セラチチス・キャピタータ(Ceratitis capitata)、ミバエオレアエ(Dacus oleae)およびガガンボ・パルドーサ(Tipula paludosa);
特に挙げる価値があるものは、市場向け野菜栽培および非商業的園芸におけるあぶら虫およびホワイトフライ(whitefly)などに対する作用である。
【0050】
処理する土壌または栄養媒体1リットル当たりに使用する活性物質量が約1から2000mg、好適には活性物質量が1から100mg、特に好適には活性物質量が1から50mgになるような用量で本発明に従う成形品を用いる。
【0051】
実施例
ホワイトフライが数多く外寄生しているポインセチア植物10本を活性物質であるイミダクロプリドが入っているいろいろな調合物で処理した。処理して18から70日後に活性を観察した。下記の処理を実施する:
A: 植えた土壌の表面に、イミダクロプリドが5%入っている粒子を土壌1リットル当たり50mgの用量で入れる。
B: 植えた土壌の表面に、イミダクロプリドが5%入っている粒子を土壌1リットル当たり25mgの用量で入れる。
C: 植えた土壌の表面に、イミダクロプリドが5%入っている粒子を土壌1リットル当たり5mgの用量で入れる。
D: 植えた土壌に、イミダクロプリドが2.5%入っている小型Triabonスティック(上に示した組成1を有する)を土壌1リットル当たり50mgの用量で差し込む。
E: 植えた土壌に、イミダクロプリドが2.5%入っている小型Triabonスティック(上に示した組成1を有する)を土壌1リットル当たり25mgの用量で差し込む。
F: 植えた土壌に、イミダクロプリドが2.5%入っている小型Triabonスティック(上に示した組成1を有する)を土壌1リットル当たり5mgの用量で差し込む。
【0052】
以下に示す結果を得た:
【0053】
【表1】

【0054】
100%は作用が完全であることを示し、0%は全く作用しなかったことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(a)、(b)及び(c)成分を含有する粒剤、小型スティック、プレート又は錠剤形態の寸法安定性殺虫性肥料混合物。
(a)式(1a)の化合物、又は
【化1】

式(1b)の化合物、又は
【化2】

式(1c)の化合物、又は
【化3】

式(1d)の化合物、又は
【化4】

(b)1から30%の窒素、1から20%のカリウム及び1から20%の燐を含有する肥料、及び
(c)接着剤
【請求項2】
(a)式(1a)、(1b)、(1c)又は(1d)の化合物を請求項1で規定する肥料及び接着剤、及び任意に崩壊剤、界面活性剤及び担体材料、と一緒に混合しそして(b)これを圧縮又は押出し加工して所望形態にすることを特徴とする請求項1の殺虫性肥料混合物の製造方法。
【請求項3】
請求項1の混合物を、処理する土壌又は植物の栄養媒体1リットル当たりに活性物質が1から100mgになるような用量で添加して処理する土壌又は植物の栄養媒体の中に組み込むことにより植物を望ましくない虫から保護するための方法。
【請求項4】
下記(a)、(b)及び(c)成分:
(a)式(1a)の化合物、又は
【化5】

式(1b)の化合物、又は
【化6】

式(1c)の化合物、又は
【化7】

式(1d)の化合物、又は
【化8】

(b)1から30%の窒素、1から20%のカリウム及び1から20%の燐を含有する肥料、及び
(c)接着剤
を含有する小型スティック又は錠剤形態の寸法安定性殺虫性肥料混合物の製造方法であって、活性物質が入っていない小型スティックまたは錠剤を製造し、そして活性物質の入っている溶液で該スティックまたは錠剤を被覆することを特徴とする、当該製造方法。

【公開番号】特開2007−314424(P2007−314424A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−203550(P2007−203550)
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【分割の表示】特願2005−157856(P2005−157856)の分割
【原出願日】平成7年4月3日(1995.4.3)
【出願人】(591063187)バイエル アクチェンゲゼルシャフト (67)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−51368 Leverkusen,Germany
【Fターム(参考)】