説明

殺虫性N−(置換されたアリールメチル)−4−〔ビス(置換されたフェニル又はピリジル)メチル〕ピペリジン

構造(I)の化合物、対応するN−オキシド及び農業上許容できる塩が、有効な殺虫剤として開示されている。該式では、Uは−(CH2nであり、Qはヒドロキシであり、Rは式(II)(但し、V、W、Y及びZはそれぞれ水素であり、Xは5員又は6員の複素環であって、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、又はアミノカルボニルにより置換されていてもよく、さらに複素環は、任意に−O−、−S−、一(CH2p、−C(O)−又は−O−(CR34q結合によりフェニル環に結合してもよい)であり、R1及びR2は独立してハロアルキル又はハロアルコキシにより置換されたフェニル又はピリジルであり、R3及びR4は独立して水素及びメチルから選択され、n及びpは独立して1、2又は3であり、そしてqは1又は2であり、但し、R1及びR2の少なくとも1個は、フェニル環のパラ位で置換され、R3及びR4の2個以下はメチルであり、各脂肪族基は4個以下の炭素原子を含み、ハロゲンは臭素、塩素又はフッ素を意味し、各複素環は1−4個の窒素原子又は1又は2個の酸素又は硫黄原子又は1又は2個の窒素原子及び酸素又は硫黄原子を含む。

【発明の詳細な説明】
殺虫性N−(置換されたアリールメチル)−4−[ビス(置換されたフェニル又はピリジル)メチル]ピペリジン 技術分野 本発明は、昆虫をコントロールする方法に関する。特に、それは、昆虫のコントロールが望まれる場所への規定された新規なN−(置換されたアリールメチル)−4−[ビス(置換されたフェニル又はピリジル)メチル]ピペリジンの適用によるコントロールに関する。
発明の開示 以下の構造の化合物及びそれらの対応するN−オキシド、並びにそれらの農業上許容できる塩が、殺虫剤として活性があることが分かった。


(式中、Uは−(CH2nであり、Qはヒドロキシであり、Rは

但し、V、W、Y及びZはそれぞれ水素であり、Xは5員又は6員の複素環であって、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、又はアミノカルボニルにより置換されていてもよく、さらに複素環は、任意に−O−、−S−、−(CH2p−C(O)−又は−O−(CR34q結合によりフェニル環に結合してもよく、R1及びR2は独立してハロアルキル又はハロアルコキシにより置換されたフェニル又はピリジルであり、R3及びR4は独立して水素及びメチルから選択され、n及びpは独立して1、2又は3であり、そしてqは1又は2であり、但し、R1及びR2の少なくとも1個は、フェニル環のパラ位又は2−ピリジル環の5位で置換され、R3及びR4の2個以下はメチルであり、各脂肪族基は4個以下の炭素原子を含み、ハロゲンは臭素、塩素又はフッ素を意味し、各複素環は1−4個の窒素原子又は1又は2個の酸素又は硫黄原子又は1又は2個の窒素原子及び酸素又は硫黄原子を含む)
並びに対応するN−オキシド及び農業上許容できる塩。
Xにおいて複素環が、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルキル、又はハロアルコキシアルキルにより置換されていてもよい、1、2、4−オキサジアゾリル、オキサゾリニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、2H−テトラゾール−5−イル、1、2、3−チアジアゾリル、1、3、5−トリアジニル、及び1、2、4−トリアゾリルから選ばれ、そして任意の結合が−O−、−(CH2p又は−O−(CHR3qから選ばれ、R1及びR2は独立してトリフルオロメチルフェニル、トリフルオロメトキシフェニル、トリフルオロメチルピリジル、及びトリフルオロメトキシピリジルから選ばれ、nは1であり、そしてp及びqは独立して1又は2であり、但しハロゲンは塩素又はフッ素を意味する化合物、並びに対応するN−オキシド及び農業上許容できる塩が好ましい。
特に好ましいのは、Xが、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシアルキルにより置換されていてもよい、1、2、4−オキサジアゾール−5−イル、オキサゾリン−2−イル、ピラゾール−3−イル、ピリド−2−イル、ピリミジン−2−イル、ピロール−3−イル、2H−テトラゾール−5−イル、1、2、3−チアジアゾール−4−イル、1、2、4−トリアゾール−3−イルから選ばれる複素環であり、そして任意の結合が−O−、−O−CH2−又は−O−CH(CH3)から選ばれ、R1及びR2は独立してp−トリフルオロメトキシフェニル、p−トリフルオロメチルフェニル、5−トリフルオロメチルピリド−2−イル及び5−トリフルオロメトキシピリド−2−イルから選ばれる化合物、並びに対応するN−オキシド及び農業上許容できる塩である。
N−オキシドは、ピペリジンN−オキシド、ピリジンN−オキシド又はその両者を含む。
本発明の化合物は、当業者に一般に知られている方法により製造された。概要1に示される方法では、R1及びR2が同じであるとき、エチルピペリジン−4−イルカルボキシレートを、適切に置換されたアルキルハライド例えば4−メトキシフェニルメチルブロミド、又は適切に置換されたアルデヒドの何れかと、還元的条件例えば4−フェノキシベンズアルデヒドの下で反応させて、対応するエチルN−置換されたアルキルピペリジン−4−イルカルボキシレート(A)を得た。中間体(A)を次に2モル当量より多い適切に置換されたハライドのグリニャール試薬例えば4−トリフルオロメトキシフェニルマグネシウムブロミドにより処理して、所望のN−(置換されたアルキル)−4−[ビス(置換された)ヒドロキシメチル]ピペリジン(I)例えばN−(4−メトキシフェニルメチル)−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物1)を得た。実施例1は、これらの反応がいかにして行われるかの詳細な記述を示す。
再びR1及びR2が同じである場合について、他の方法が概要2に示される。この方法では、エチルピペリジン−4−イルカルボキシレートをシエチルカルパモイルクロリドと塩基性条件下で反応させ、対応する中間体であるエチルN−ジエチルアミノカルボニルピペリジン−4−イルカルボキシレート()を得る。中間体()は、2モル当量より多い適切に置換されたハライドのグリニャール試薬により処埋されて、対応するN−シエチルアミノカルボニル−4−[ビス(置換されたフェニル又はピリジル)ヒドロキシメチル]ピペリジン()を得る。
中間体()は、次に水素化アルミニウムリチウムにより処理されて、4−[ビス(置換されたフェニル又はピリジル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(II
例えば4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを得る。概要2aに画かれているように、中間体(II)は、前述のように適切に置換されたアルキルハライド又は適切に置換されたアルデヒドの何れかにより処理されて、所望のN−(置換されたアルキル)−4−[ビス(置換されたフェニル又はピリジル)ヒドロキシメチル]ピペリジン()例えばN−[4−(2−メチルテトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物9)を得ることができる。
1及びR2がピリジルである化合物の製造では、適切なピリジルブロミドは、第三級−ブチル−リチウムにより−78℃でリチウム化され、得られる生成物は、マグネシウムグリニャール試薬について記述したように使用される。
上記の方法を用いる中間体(II)の製造は、(II)の比較的低い収量をもたらした。中間体4−[ビス(置換されたフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(II)を製造する好ましい方法では、エチルピペリジン−4−イルカルボキシレートは、ジエチルエーテル中で塩基性条件下でクロロトリメチルシランと反応させられて、エチルN−(トリメチルシリル)ピペリジン−4−イルカルボキシレートを生じた。製造されたエチルカルボキシレートは、次に、前記の方法により2モル当量より多い適切に置換されたハライドのグリニャール試薬と反応させられて、中間体(II)を与えた。この方法の両方の工程は、良好な収量をもたらした。実施例3は、この反応がいかに行われるかの詳細な記述を与える。
概要3はこの方法を示す。
上記の中間体4−[ビス(置換されたフェニル又はピリジル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(II)は、また概要2aに示されるように、適切に置換された酸塩化物例えば4−(1−メチルテトラゾール−5−イル)ベンソイルクロリドと塩基性条件下で反応して、対応するN−(置換されたカルボニル)−4−[ビス(置換されたフェニル又はピリジル)ヒドロキシメチル]ピペリジン()を生ずることができる。中間体()は、ボラン−メチルスルフィド錯体により還元されて、所望のN−(置換されたアルキル)−4−[ビス(置換された)ヒドロキシメチル]ピペリジン()例えばN−[4−(1−メチルテトラゾール−5−イル)−フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物8)を与える。
概要4は、R1及びR2が同じではないときに使用される方法を示す。ここでは、4−アミノカルボニルピペリジンを適切に置換されたアルキルハライド例えば4−(1、3−ジオキソラン−2−イル)フェニルメチルクロリドと塩基性条件下で反応させて、対応するN−(置換されたアルキル)−4−アミノカルボニルピペラシン()を得る。燐オキシクロリドによる中間体()の処理は、対応するN−(置換されたアルキル)−4−シアノピペラジン()を生じ、それは次に適切に置換されたハライド例えば2−トリフルオロメトキシフェニルマグネシウムブロミドと反応して、対応するN−(置換されたアルキル)−4−(置換されたカルボニル)ピペラジン()を得る。中間体()は、適切に置換されたハライドの異なるグリニャール試薬例えば4−トリフルオロメトキシフェニルマグネシウムブロミドと反応して、所望のN−(置換されたアルキル)−4−[ジ(置換されたフェニル)ヒドロキシメチル]ピペラジン()例えばN−[4−(1、3−ジオキソラン−2−イル)フェニルメチル]−4−[(トリフルオロメトキシフェニル)(2−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]
ピペラジン(化合物103)を得る。
別の一工程では、脱ヒドロキシル化化合物(IB)は、また塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸及びトリエチルシランによるN−(置換されたアルキル)−4−[ビス(置換されたフェニル又はピリジル)ヒドロキシメチル]ピペリジン()の還元により製造される。
概要1

概要2

概要2A

概要3

概要4

本発明の範囲に含まれるのは、上記の方法により製造された化合物のN−オキシド(IA)である。N−オキシド(IA)は、親の化合物例えばN−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物31)
を酸化剤例えば3−クロロペルオキシ安息香酸により処理して、対応するN−オキシド例えばN−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンN−オキシド(化合物32)を得ることにより製造された。実施例10は、この反応がいかにして行われるかの詳細な記述をもたらす。
実施例 以下の実施例は、本発明の化合物が製造された一般的な方法を説明する。
実施例 1N−(4−メトキシフェニルメチル)−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物1)
30mLのジエチルエーテル中の1.1g(0.045グラム原子)のマグネシウム屑の撹拌している混合物に、30mLのジエチルエーテル中の11.0g(0.045モル)の4−トリフルオロメトキシフェニルブロミドの溶液15mLを滴下した。反応が開始されると、残りの15mLのブロミド溶液を45分かけて一部づつ添加した。反応が静まると、20mLのジエチルエーテル中の5.
0g(0.018モル)のエチルN−(4−メトキシフェニルメチル)ピペリジン−4−イルカルボキシレートの溶液を、5分かけて滴下した。添加が完了すると、反応混合物を加熱還流し、その場合、それは約30分間撹拌された。反応混合物を次に外界温度に放冷し、その場合、それを約18時間撹拌した。次に、塩化アンモニウムにより飽和した水溶液を滴下して反応を停止させた。混合物を次に水とジエチルエーテルとの間に分配した。ジエチルエーテル層を分離し、まず塩化ナトリウムにより飽和した溶液、次に水により洗った。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮して残存油を得た。油を、溶離液としてヘキサン中10%ジエチルエーテル、100%ジエチルエーテル及びジエチルエーテル中10%メタノールによるシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、減圧下濃縮して6.7gのN−(4−メトキシフェニルメチル)−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン、融点86−96℃を得た。NMRスペクトルは、提案された構造と一致した。
実施例 2N−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物2)の合成工程A 中間体としてのエチルN−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]ピペリジン−4−イルカルボキシレートの合成 50mLの乾燥N、N−ジメチルホルムアミド中の5.0g(0.032モル)のエチルピペリジン−4−イルカルボキシレート、5.4g(0.032モル)
の1−(2−クロロエチル)−4−メトキシベンゼン及び4.4g(0.032モル)の炭酸カリウムの撹拌混合物を、約16時間70℃で加熱した。次に、反応混合物を冷却し、そしてジエチルエーテルと水との間に分配した。有機層を分離し、そして水次に塩化ナトリウムにより飽和した水溶液により洗った。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、そして濾過した。波液を減圧下濃縮して残存物を生成させ、それを溶離液としてジエチルエーテル/ヘキサン混合物によりシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、減圧下濃縮して2.4gのエチルN−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]ピペリジン−4−イルカルボキシレートを得た。NMRスペクトルは、提案された構造と一致した。
工程B N−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物2)の合成 この化合物は、試薬として約35mLのジエチルエーテル中の1.6g(0.
005モル)のエチルN−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]ピペリジン−4−イルカルボキシレート、2.4g(0.010モル)の4−トリフルオロメトキシフェニルブロミド及び0.3g(0.011グラム原子)のマグネシウム屑により、実施例1のそれに類似の方法で製造された。この反応は、一度グリニャール反応が開始されると、エチルN−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]ピペリジン−4−イルカルボキシレートを4−トリフルオロメトキシフェニルブロミドのジエチルエーテル溶液に添加した点で実施例1とは異なった。混合物を次に反応混合物に滴下し、それによりグリニャール試薬が形成されるにつれ、ピペリジン−4−イルカルボキシレートを反応混合物に導入した。添加完了後、反応混合物を約18時間外界温度で撹拌した。次に、塩化アンモニウムにより飽和した水溶液を滴下して反応を停止させた。反応混合物を次に塩化メチレンにより抽出した。合わせた抽出物を塩酸の希釈水溶液、次に塩化ナトリウムにより飽和した水溶液により洗った。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥しそして濾過した。濾液を減圧下濃縮して残留物が得られ、それを溶離液としてヘキサン/ジエチルエーテル及び酢酸エチル/メタノールの組合せのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。溶離液としてジエチルエーテルのシリカゲルの第二のカラムクロマトグラフィーが、精製した生成物を得るのに必要とされた。生成物を含むフラクションを合わせ、減圧下濃縮して、0.3gのN−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−N−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを得た。NMRスペクトルは、提案された構造と一致した。
実施例 3中間体として使用される4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンの別の合成工程A 中間体としてのエチルN−(トリメチルシリル)ピペリジン−4−イルカルボキシレートの合成 窒素雰囲気下、1400mLのジエチルエーテル中の100.0g(0.64モル)のエチルピペリジン−4−イルカルボキシレート及び94mL(0.67モル)のトリエチルアミンの撹拌溶液を15℃に冷却し、そして100mLのジエチルエーテル中の86mL(0.68モル)のクロロトリメチルシランの溶液を30分かけて滴下した。添加完了後、濃い反応混合物を、外界温度に加温しつつ1時間激しく撹拌した。反応混合物を次に濾過し、集めた固体をジエチルエーテルにより洗った。洗浄液及び濾液の混合物を減圧下濃縮して残留油を得た。油を減圧下蒸留して、115.0g(79%収率)のエチルN−(トリメチルシリル)ピペリジン−4−イルカルボキシレート、沸点75℃/0.1mmHgを得た。NMRスペクトルは、提案された構造と一致した。
工程B 中間体としての4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンの合成 25mLの無水テトラヒドロフラン中の5.0g(0.021モル)の4−トリフルオロメトキシフェニルブロミド、13.8g(0.570グラム原子)のマグネシウム屑、及びヨードの結晶の撹拌混合物を50−60℃に加温した。一度グリニャール反応が始まると、500mLの無水テトラヒドロフランを加え、そして反応混合物の温度を45℃に調節した。これに、反応混合物の温度を45−55℃に維持する速度で、475mLの無水テトラヒドロフラン中の53.0g(0.230モル)のエチルN−(トリメチルシリル)ピペリジン−4−イルカルボキシレート及び128.8g(0.534モル)の4−トリフルオロメトキシフェニルブロミドの溶液を添加した。添加完了後、反応混合物を約2時間還流加熱し、次に反応混合物を、塩化アンモニウムにより飽和した水溶液550mL及び氷200gの撹拌混合物に注いだ。混合物を次に650mLの酢酸エチルにより抽出した。有機層を、重炭酸ナトリウムにより飽和された水溶液250mLで1回、10%水酸化ナトリウム水溶液250mLで1回、塩化ナトリウムにより飽和された水溶液200mLづつで2回振盪した。有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥しそして波過した。濾液を減圧下濃縮して、110gの残留油を得た。油を500mLの石油エーテルにより処理し、そして67.0gの固体4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを濾過により集めた。濾液を冷却し、そしてさらに15.5gの固体4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを濾過により集めた。合計の収率は82%であった。NMRスペクトルは、提案された構造と一致した。
実施例 4N−[4−(メチルカルボニルアミノ)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物3)の合成工程A 中間体としてのN−フェニルメチル−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンの合成 この化合物は、試薬として約80mLのテトラヒドロフラン中の6.0g(0.024モル)のエチルN−フェニルメチルピペリジン−4−イルカルボキシレート、1.8g(0.073グラム原子)のマグネシウム屑及び17.5g(0.073モル)の4−トリフルオロメトキシフェニルブロミドにより、実施例2の工程Bに類似の方法で製造された。N−フェニルメチル−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンの収量は9.7gであった。NMRスペクトルは、提案された構造と一致した。
工程B 中間体としてのN−フェニルメチル−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン塩酸塩の合成 30mLのジエチルエーテル中の1.0g(0.002モル)のN−フェニルメチル−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]
ピペリジンの撹拌溶液を0℃に冷却し、塩化水素ガスを吹き込んだ。油性の固体沈澱が形成した。沈澱完了後、反応混合物を25mLのヘキサンに移し、約18時間冷蔵庫に貯蔵した。次に、上澄液を約20mLのジエチルエーテルと撹拌し、混合物を減圧下濃縮して残留物を得た。固体の残留物を20mLのヘキサンと撹拌し、それを次に固体からデカンテーションした。固体を減圧下乾燥して、0.8gのN−フェニルメチル−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン塩酸塩を得た。NMRスペクトルは、提案された構造と一致した。
工程C 中間体としての4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンの合成 窒素雰囲気下、0.8gの木炭上10%パラジウム(触媒)を反応容器に入れた。これに、25mLの窒素をパージしたメタノール、10mLのメタノール中の0.8g(0.001モル)のN−フェニルメチル−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン塩酸塩の溶液、次に0.
9g(0.010モル)の蟻酸アンモニウムを注意深く添加した。添加完了後、反応混合物を約45分間還流加熱した。反応混合物を次に外界温度に冷却し、そして1:1−塩化メチレン/メタノールにより希釈した。混合物を珪藻土/ガラス繊維のパッドを通して濾過し、そして濾液を減圧下約30℃で濃縮して残留物を得た。残留物を約70mLの氷/水に採り、そして5%水酸化ナトリウム水溶液により塩基性にした。混合物を塩化メチレンにより抽出し、抽出物を塩化ナトリウムにより飽和された水溶液により洗った。有機層を次に減圧下濃縮して残留物を得た。残留物を石油エーテルにより撹拌し、そして0.5gの固体4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを濾過により集めた。NMRスペクトルは、提案された構造と一致した。
工程D N−[4−(メチルカルボニルアミノ)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物3)の合成 10mLのジメチルスルホキシド中の0.4g(0.0008モル)の4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンの撹拌溶液に、0.2g(0.0008モル)の4−(メチルカルボニルアミノ)フェニルメチルクロリド及び0.6mL(0.003モル)のN、N−ジイソプロピルエチルアミンの混合物を添加した。添加完了後、反応混合物を約18時間外界温度で撹拌した。次に、反応混合物を、重炭酸ナトリウムと酢酸エチルとの間に分配した。有機層を分離し、そして塩化ナトリウムにより飽和した水溶液により洗った。有機層を次に減圧下濃縮して残留物が得られ、それを溶離液として塩化メチレン及び塩化メチレン中10−50%のアセトンの混合物のシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、そして減圧下濃縮して、約0.3gのN−[4−(メチルカルボニルアミノ)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
実施例 5N−(4−プロポキシフェニルメチル)−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物102)の合成工程A 中間体としての4−プロポキシフェニルメチルクロリドの合成 53.8g(0.33モル)の4−プロポキシベンズアルデヒド、200mLのエタノール及び200mLのテトラヒドロフランの混合物を撹拌し、そして3.3g(0.09モル)の水素化硼素ナトリウムを、30分かけて一部づつ添加した。反応は、反応混合物の温度を約45℃に上げた。添加完了後、反応混合物を1時間撹拌し、次に50gの塩化アンモニウムを含む500mLの水に注いだ。混合物を500mLづつのジエチルエーテルにより2回抽出し、合わせた抽出物を塩化ナトリウムにより飽和された水溶液50mLにより1回洗った。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、そして濾過した。浦液を減圧下濃縮すると、53.6gの白色の固体を得た。固体を75mLの塩化メチレンに溶解し、そして0.75mLのピリジンを添加した。溶液を、350mLの塩化メチレン中の28mL(0.38モル)の塩化チオニルの冷却(10℃)撹拌溶液に滴下した。完全な添加に1時間を要し、その間反応混合物を10℃に維持した。添加完了後、反応混合物を1時間撹拌し、そして塩化アンモニウムにより飽和された水溶液100mLを含む350mLの水の溶液に注いだ。有機層を、重炭酸ナトリウムにより飽和された水溶液250mLづつ2回洗い、塩化マグネシウムにより乾燥した。混合物を濾過し、そして濾液を減圧下濃縮すると、56.4gの物質を得た。物質を減圧下蒸留すると、52.5gの4−プロポキシフェニルメチルクロリド、沸点92℃/0.3mmHgを得た。
工程B 中間体としてのエチルN−(4−プロポキシフェニルメチル)ピペリジン−4−イルカルボキシレートの合成 70mL(0.40モル)のN,N−ジイソプロピルエチルアミン中の47.
5g(0.30モル)のエチルピペリジン−4−イルカルボキシレートの撹拌溶液に、50mLのジメチルスルホキシド中の52.5g(0.29モル)の4−プロポキシフェニルメチルクロリドの溶液を滴下した。反応は、反応混合物の温度を約35℃に上げた。反応完了後、反応混合物を30分間撹拌し、40℃に加温し、次に外界温度に冷却した。次に、反応混合物を500mLの10%塩化アンモニウム水に注いだ。混合物を250mLづつのシエチルエーテルにより3回抽出し、合わせた抽出物を250mLづつの塩化アンモニウムにより飽和された水溶液で2回、250mLの水で1回、そして250mLの塩化ナトリウムにより飽和された水溶液により洗った。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、そして濾過した。濾液を減圧下濃縮すると、80.0gのエチルN−(4−プロポキシフェニルメチル)ピペリジン−4−イルカルボキシレートを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
工程C N−(4−プロポキシフェニルメチル)−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物102)の合成 この化合物は、試薬として15mLのテトラヒドロフラン中の1.5g(0.
005モル)のエチルN−(4−プロポキシフェニルメチル)ピペリジン−4−イルカルボキシレート、3.4g(0.015モル)の4−トリフルオロメチルフェニルブロミド及び0.4g(0.015グラム原子)のマグネシウム屑により、実施例2の工程Bのそれと類似の方法で製造された。粗生成物を、溶離液として1:1酢酸エチル:ヘプタンのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、そして減圧下濃縮すると、1.4gのN−(4−プロポキシフェニルメチル)−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
実施例 6(例示)
N−[4−(2−エチルベンゾキザール−5−イル)メチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン工程A 中間体としてのエチル3−ニトロ−4−ヒドロキシベンゾエートの合成 200mLの酢酸中の20.0g(0.12モル)のエチル4−ヒドロキシベンゾエートの撹拌溶液中に、30mLの酢酸中の7.5mL(過剰)の70%硝酸の溶液を添加した。反応混合物を約1時間撹拌後、それは次第にオレンジ色になり、約40℃になった。反応混合物をさらに18時間撹拌し、次に800mLの氷−水に注いだ。混合物を氷が融けるまで撹拌し、そして濾過して固体を集め、それを酢酸エチルに溶解しそして硫酸マグネシウムにより乾燥した。混合物を濾過し、濾液を減圧下濃縮すると、22.0gのエチル3−ニトロ−4−ヒドロキシベンゾエート、融点70−71℃を得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
工程B 中間体としてのエチル(2−エチルベンゾキザール−5−イル)カルボキシレートの合成 200mLの酢酸エチル中の10.4g(0.05モル)のエチル3−ニトロ−4−ヒドロキシベンゾエート、0.3gの酸化白金(触媒)の混合物を、理論量の水素ガスが吸収されるまで、Parr水素化装置で振盪した。混合物を濾過して触媒を除き、濾液を減圧下濃縮すると、固体として9.6gのエチル3−アミノ−4−ヒドロキシベンゾエートを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。この3−アミノ誘導体9.0g(0.05モル)を150mLのエタノールに溶解し、そして9.7g(0.06モル)のトリエチルオルトプロピオネートを添加した。反応混合物を3時間還流加熱し、次に外界温度に冷却し、減圧下濃縮して残留物を得た。残留物を、溶離液として1:4酢酸エチル:ヘプタンのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、減圧下濃縮すると、8.7gのエチル(2−エチルベンゾキザール−5−イル)カルボキシレート、融点35−35℃を得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
工程C 中間体としての(2−エチルベンゾキザール−5−イル)メタノールの合成 100mLの無水テトラヒドロフラン中の8.0g(0.037モル)のエチル(2−エチルベンゾキザール−5−イル)カルボキシレートの撹拌溶液を0℃に冷却し、テトラヒドロフラン中の水素化アルミニウムリチウムの1.0モル溶液20mL(0.02モル)を、シリンジから一部づつ添加した。添加完了後、反応混合物を15分間0℃で撹拌し、次に外界温度に加温し、それを約18時間撹拌した。反応混合物を、塩化アンモニウムにより飽和された水溶液250mL及び氷の混合物に注いだ。混合物を次に250mLづつのジエチルエーテルで2回抽出した。合わせた抽出物を塩化ナトリウムにより飽和した水溶液で洗い、硫酸マグネシウムにより乾燥し、そして濾過した。濾液を減圧下濃縮して残留物とし、それを溶離液として酢酸エチルのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、減圧下濃縮して4.1gの(2−エチルベンゾキザール−5−イル)メタノールを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
工程D 中間体としてのエチルN−(2−エチルベンゾキザール−5−イルメチル)ピペリジン−4−イルカルボキシレートの合成 25mLのトルエン中の3.4g(0.019モル)の(2−エチルベンゾキザール−5−イル)メタノールの撹拌溶液に、1.6g(0.006モル)の三臭化燐をシリンジから加えた。沈澱が直ぐに形成し、そして追加のトルエンを反応混合物に加えて撹拌を助けた。反応は、反応混合物の温度を約35℃に上げた。添加完了後、反応混合物をさらに20分間撹拌した。反応混合物を次に減圧下濃縮して残留固体を得た。固体を30mLのジメチルスルホキシドに溶解しそして撹拌しつつ3.7g(0.029モル)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンび3.1g(0.019モル)のエチルピペリジン−4−イルカルボキシレートをシリンジから同時に添加した。得られる反応は、反応混合物の温度を約40℃に上げた。反応混合物を約18時間撹拌すると、それは外界温度に冷えた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルにより抽出し、次にジエチルエーテルにより抽出した。合わせた抽出物を重炭酸ナトリウムで飽和した水溶液により洗い、次に塩化ナトリウムにより飽和した水溶液により洗った。有機層を減圧下濃縮して残留油が得られ、それを溶離液として酢酸エチルのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、そして減圧下濃縮すると、2.1gのエチルN−(2−エチルベンソキザール−5−イルメチル)ピペリジン−4−イルカルボキシレートを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
工程E N−[4−(2−エチルベンゾキザール−5−イル)メチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンの合成 この化合物は、試薬として1.9g(0.006モル)のエチルN−(2−エチルベンゾキザール−5−イルメチル)ピペリジン−4−イルカルボキシレート、3.6g(0.015モル)の4−トリフルオロメトキシフェニルブロミド及び0.4g(0.015グラム原子)のマグネシウム屑により、実施例2の工程Bのそれに類似の方法で製造された。粗生成物を、溶離液として塩化メチレン次に酢酸エチルのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、減圧下濃縮すると、2.1gのN−[4−(2−エチルベンゾキザール−5−イル)メチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
実施例 7N−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物9)の合成工程A 中間体としての4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ベンズアルデヒドの合成 70mLの乾燥テトラヒドロフラン中の2.2g(0.009モル)の4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルブロミドの撹拌溶液を−70℃に冷却し、そして7.4mL(0.018モル)のn−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)をシリンジから滴下した。得られる反応は、反応混合物の温度を約−50℃に上げた。反応混合物を再び−70℃に冷却し、そして撹拌を約30分間続けた。次に0.8mL(0.010モル)のN,N−ジメチルホルムアミドを90秒かけて添加した。反応混合物を次に氷−水浴温度で30分間撹拌し、次にそれを外界温度に加温した。反応混合物を、塩化アンモニウムで飽和した水溶液200mLに注いだ。混合物を約90分間撹拌し、次に150mLづつの酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物を、塩化ナトリウムにより飽和した水溶液400mLで1回洗った。有機層を硫酸ナトリウムにより乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮して残留油が得られ、それを、溶離液として3:7酢酸エチル:ヘプタンのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、そして減圧下濃縮して0.5gの4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ベンズアルデヒドを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
工程B 中間体としての4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメタノールの合成 この化合物は、17mLのエタノール中の0.5g(0.003モル)の4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ベンズアルデヒド及び0.1g(0.003モル)の水素化硼素ナトリウムにより、実施例5の工程Aのそれに類似した方法で製造された。4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメタノールの収量は、約0.4gであった。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
工程C 中間体としての4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチルブロミドの合成 この化合物は、試薬として7mLのテトラヒドロフラン中の0.4g(0.002モル)の4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメタノール及び0.07mL(0.0007モル)の三臭化燐により、実施例6の工程Dのそれに類似した方法で製造された。4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチルブロミドの収量は0.7gであり、それはさらに分析されることなく次の反応に使用された。
工程D N−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]
ピペリジン(化合物9)の合成 この化合物は、試薬として約5mLのジメチルスルホキシド中の0.3g(0.001モル)の4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチルブロミド、0.5g(0.001モル)の4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(実施例4の工程Cにおいて製造)及び0.6g(0.004モル)のN、N−ジイソプロピルエチルアミンにより、実施例4の工程Dのそれに類似した方法で製造された。粗反応生成物は、溶離液として3:7アセトン:塩化メチレンのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、そして減圧下濃縮すると約0.2gのN−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
実施例 8N−[4−(4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−1H−1、2、4−トリアゾール−4−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物12)の合成工程A 中間体としての4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−4−(4−メチルフェニル)−1H−1,2、4−トリアゾールの合成 0℃に冷却された50mLのテトラヒドロフラン中の3.5g(0.08モル)のメチルヒドラジンの撹拌溶液に、10.0g(0.08モル)の4−メチルフェニルイソシアナートを滴下した。添加完了後、反応混合物を30分間0℃で撹拌し、次に外界温度に加温し、それを1時間撹拌した。次に、反応混合物を減圧下濃縮して残留固体を得た。固体を100mLのジオキサンに溶解し、11.1g(0.08モル)のトリエチルオルトホルメート及び3澗の濃硫酸を加えた。
反応混合物を約3時間還流加熱し、その間約75mLの水−ジオキサン共沸物を蒸留により集め、次に反応混合物を約60時間外界温度で撹拌した。反応混合物を次に減圧下濃縮して残留固体を得た。固体を約150mLの酢酸エチルに溶解し、そして重炭酸ナトリウムにより飽和した水溶液50mLで1回、塩化ナトリウムにより飽和した水溶液50mLにより洗った。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、そして濾過した。濾液を減圧下濃縮して残留固体が得られ、それを溶離液として3:7酢酸エチル:ヘプタンのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせそして減圧下濃縮して5.6gの目的生成物の未環化中間体を得た。この中間体を次に約18時間Eatonの試薬(メタンスルホン酸中の7.5%w/wの五酸化燐の溶液)10mLとともに撹拌した。混合物を次に氷−水中に注ぎ、得られる沈澱を濾過により集めて、3.3gの4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−4−(4−メチルフェニル)−1H−1、2、4−トリアゾールを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
工程B 中間体としての4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−4−(4−ブロモメチルフェニル)−1H−1、2、4−トリアゾールの合成 150mLの四塩化炭素中の2.6g(0.013モル)の4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−4−(4−メチルフェニル)−1H−1、2、4−トリアゾールの撹拌溶液に、0.3g(触媒)の過酸化ベンゾイル及び2.5g(0.014モル)のN−ブロモサクシンイミドを添加した。反応混合物を3時間還流加熱し、次にそれを冷却しそして減圧下濃縮して、2.6gの4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−4−(4−ブロモメチルフェニル)−1H−1、2、4−トリアゾールが得られ、それをさらに分析することなく次の反応に使用した。
工程C N−[4−(4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−1H−1、2、4−トリアゾール−4−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物12)の合成 この化合物は試薬として約15mLのジメチルスルホキシド中の2.0g(0.007モル)の4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−4−(4−ブロモメチルフェニル)−1H−1、2、4−トリアゾール、2.0g(0.005モル)の4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(実施例4の工程Cにおいて製造)及び3.2g(0.025モル)のN.N−ジイソプロピルエチルアミンにより、実施例4の工程Dのそれに類似の方法で製造された。粗反応生成物を、溶離液として2:8ヘプタン:酢酸エチル次に精製酢酸エチルのシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにかけた。生成物を含むフラクションを合わせ、そして減圧下濃縮して1.6gのN−[4−(4、5−ジヒドロ−1−メチル−5−オキソ−1H−1、2、4−トリアゾール−4−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)
ヒドロキシメチル]ピペリジンを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
実施例 9N−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物31)の合成 この化合物は、50mLのテトラヒドロフラン中の2.4g(0.007モル)のエチルN−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]ピペリジン−4−イルカルボキシレート、2.8mL(0.019モル)
の4−トリフルオロメチルフェニルブロミド、及び0.4g(0.018グラム原子)のマグネシウム屑により実施例6の工程Eの方法で製造された。N−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンの収量は2.0gであった。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
実施例 10N−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンN−オキシド(化合物32)の合成 100mLの塩化メチレン中の1.1g(0.002モル)のN−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジン(化合物31−実施例9で製造された)の溶液を撹拌し、そして0.6g(過剰)の50−85%の3−クロロペルオキシ安息香酸を添加した。添加完了後、反応混合物を約1時間外界温度で撹拌した。次に、反応混合物を水酸化ナトリウムの10%水溶液により洗った。有機層を硫酸マグネシウムにより乾燥し、そして濾過した。濾液を減圧下濃縮して、1.0gのN−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンN−オキシドを得た。NMRスペクトルは提案された構造と一致した。
上記で例示した方法により製造された代表的な化合物は、表1にリストされる。分析の性質は、表2で示される。






















産業上の利用可能性生物学的データ 使用する殺虫剤は、以下のやり方で、タバコ青虫(budworm)(Heliothis virescens[Fabricius])に対する殺虫活性の評価について人工飼料に配合された。50ミクロモル−0.005ミクロモルに及ぶジメチルスルホキシド中のテスト化学品のストック溶液は、各適用率について調製された。ストック溶液のそれぞれの100ミクロLを、50mLの熱した(65−70℃)コムギ胚芽に基づく人工飼料中に手で撹拌した。テスト化学品を含む熱した飼料50mLを、25穴、5列のプラスチックトレーのそれぞれの面の外側の2本の列の20穴中に平均に注いだ。(トレー中の各穴は、深さ約1cmであり、縁で3cm×4cmの開口を有する。)テスト化学品により処理された飼料で使用されるレベルでジメチルスルホキシドのみを含む熱した飼料を、トレーの第三(中心)の列の5個の穴中に注いだ。それ故、各トレーは、未処理コントロールとともに、単一の適用率で1種のテスト化学品を含んだ。モル濃度の負の対数で表示される適用率、並びに各率について製造されたストック溶液の対応する濃度を以下に示す。


それらの重さが均一にそれぞれ約5mgである成長の段階で選択された第二令のタバコ青虫の幼虫1匹を各穴に置いた。発育完了後、透明なプラスッチクのシートを、普通の家庭用の平底アイロンの使用によりトレーの頂部の上に熱シールした。トレーを、成長室中で5日間60%相対湿度で25℃に保持した。照明は、14時間の照明及び10時間の暗黒にセットした。5日間の露出期間後、致死率の計数を行い、そして生存する昆虫を秤量した。未処理飼料で育てた昆虫に比べて、処理飼料で飼育した生存する昆虫の重量から、それぞれのテスト化学品により生ずる成長阻害%を測定した。これらのデータから50%成長阻害(pl50)をもたらしたテスト化学品の濃度の負の対数を、各テスト化学品について可能ならば一次回帰により測定した。また、可能ならば、50%致死率(pLC50
をもたらしたテスト化学品の濃度の負の対数を測定した。
飼料テストから高いpl50を有する試験殺虫剤は、タバコ青虫、シロイチモンジョトウガの幼虫(beet armyworm)(Spodoptera exigua[Hubner])、及びイラクサキンウアバ(cabbage looper)(Trchoplusia ni[Hubner])に対して葉の評価で殺虫活性についてテストされた。
タバコ青虫、シロイチモンジョトウガの幼虫に対するこれらのテストでは、9日令のヒヨコマメ(chick pea)苗(Cicer arietinum)を約1000ppmのテスト化学品の適用率をもたらすように20psiで噴霧して、テスト化学品の溶液で上面及び下面の両方の葉の表面に流去させた。テスト化学品の溶液を調製するのに使用される溶媒は、蒸留水中の10%アセトン又はメタノール(v/v)及び0.1%の界面活性剤オクチルフェノキシポリエトキシエタノールであった。テスト化学品の適用率のそれぞれについて、それぞれ1本のヒヨコマメ苗を含む四つのレプリケートが噴霧された。処理苗は、フードに移され、そこでそれらは噴霧が乾燥するまで置かれた。
上記のようにテスト化学品により処理された各レプリケートに関する4本のヒヨコマメ苗は、土壌表面のちょうど上の茎を切ることによりそれらのポットから取り出される。それぞれのレプリケートの4本の苗からの切断した葉及び茎を、それぞれ湿った濾紙を含む個々の8オンス容紙コップに入れた5匹の第二令(生後6日)タバコ青虫又はシロイチモンジョトウガの幼虫(生後7−8日)を、損傷を与えないように注意しつつ、それぞれのカップに数えて入れた。不透明なプラスチックの蓋を各カップにかぶせ、次に25℃及び50%相対湿度で96時間の露出期間で成長室に保持した。96時間の露出期間後、カップを開き、死んだ、死にかけたそして生きている昆虫の数を数えた。昆虫のカウントを使用して、テスト化学品の有効性を、%コントロールで表示した。%コントロールは、テストにおける昆虫の全数(TI)に比較して死んだ昆虫の全数(TD)プラス死にかけた昆虫の全数(TM)から誘導される。


テスト苗の条件は、また植物毒性について、そして未処理コントロールに比較して飼育損傷の減少について観察された。
イラクサキンウアバによる葉のテストは、上記と同じやり方で行われたが、違いは、ぶちインゲンマメ(pinto bean)苗(Phasolus vulgaris)がヒヨコマメの代わりに使用されたことであった。
本発明の化合物は、タバコ青虫に対する飼料テストで活性であった。表1にリストされた化合物の40種以上が、6.0以上のPI50を示した。化合物9、15、31−34、43、53、54、72、73、95、96、98−101、103及び104は、全て6.5以上のPI50を示した。表3は、飼料テストでテストされた化合物について殺虫活性を示す。
本発明の化合物は、またタバコ青虫、シロイチモンジョトウガの幼虫、及びイラクサキンウアバに対する葉のテストで良好から優良の殺虫活性を示した。多くの化合物は、葉のテストで100ppmの適用率でテスト昆虫種の1種以上の80%以上のコントロールをもたらしたことが、表4から知ることができる。






1適用率は、飼料中のテスト化合物のモル濃度の負の対数として表示される。
2%成長阻害は、未処理コントロールの昆虫の全重量に対するテストの各適用率での昆虫の全重量(IW)から誘導される。


3マイナス%成長阻害は、昆虫の重量が未処理コントロールのそれよりテストの終わりにさらに増えたことを示す。
4pI50は、テスト種で50%の成長阻害をもたらすテスト化学品の濃度の負の対数である。
5%致死率は、テストに使用される昆虫の数(TI)に対する死んだ昆虫の数(TD)から誘導される。


6pL50は、テスト昆虫の50%致死率をもたらすテスト化学品の濃度の負の対数である。
*一つより多いテストの平均。
NMは測定されず。


1%コントロールは、テストに使用される昆虫の全数(TI)と比べて、死んだ昆虫の全数(TD)プラス死にかけた昆虫の全数(TM)から誘導される。


2TBWはタバコ青虫(budworm)(Heliothis virescens[Fabricius])
3CLはシロイチモンジョトウガの幼虫(beet armyworm)(Spodoptera exigua[Hubner])
4BAWはイラクサキンウアバ(cabbage looper)(Trchoplusia ni [Hubner])
*一つより多いテストの平均 殺虫的な適用では、活性化合物は、殺虫剤の適用の態様及び処方が、所定の適用において物質の活性に影響を与えるという事実を認識して、望ましい特定の利用に活性成分の分散を助けるために、当業者で普通使用される助剤及び担体と殺虫に有効な量で混合することにより、殺虫組成物中に処方される。従って、農業上の使用では、本発明の殺虫化合物は、適用の所望の態様に基づいて、比較的大きな粒径の顆粒として、水溶性又は水分散性の顆粒として、粉末状のダストとして、ウエッタブル粉末として、乳化可能な濃縮物として、溶液として、又は任意の二三の他の周知のタイプの処方物として処方できる。
これらの殺虫組成物は、水により希釈されたスプレイ、又はダスト、又は顆粒の何れかとして、昆虫のコントロールが望まれる場所に適用される。これらの処方物は、活性成分の約0.1重量%、0.2重量%、又は0.5重量%から約95重量%又はそれ以上を含むことができる。
ダストは、殺虫剤に対する分散剤及び担体として働く、微細な固体例えばタルク、天然粘土、珪藻土、粉例えばくるみ殻及び木綿粉、並びに他の有機及び無機の固体との活性成分の自由流動性混合物であり、これらの微細な固体は、約50ミクロンより小さい平均粒径を有する。本発明で有用な代表的なダスト処方物は、1.0部以下の殺虫化合物及び99.0部のタルクを含むものである。
ウエッタブル粉末は、水又は他の分散剤中に容易に分散する微細な粒子の形にある。ウエッタブル粉末は、昆虫のコントロールが、乾燥ダストとして又は水或いは他の液体中のエマルションとしての何れかで望まれる場所に最終的に適用される。ウエッタブル粉末のための代表的な担体は、フラー土、カオリン粘土、シリカ及び他の非常に吸収性の容易に湿る無機希釈剤を含む。ウエッタブル粉末は、通常、担体の吸収性に応じて、約5−80%の活性成分を含むように調製され、普通、また少量の分散を助けるための湿潤剤、分散剤又は乳化剤を含む。例えば、有用なウエッタブル粉末処方物は、80.8部の殺虫性化合物、17.9部のパルメット粘土、及び1.0部のナトリウムリグノスルホネート及び湿潤剤としての0.3部のスルホン化脂肪族ポリエステルを含む。
殺虫的な適用のための他の有用な処方物は、水又は他の分散剤中に分散可能な均一な液体組成物であり、そして殺虫性化合物及び液体又は固体の乳化剤からのみなるか、又はまた液体担体例えばキシレン、重質芳香族ナフサ、インホロン又は他の揮発性有機溶媒を含むことができる乳化可能な濃縮物(EC)である。殺虫的な適用では、これらの濃縮物は、水又は他の液体担体に分散し、そして通常処理されるべき場所にスプレイとして適用される。本質的な活性成分の重量%は、組成物が適用されるべきやり方に従って変化するが、一般に殺虫組成物の重量の0.5−95%を活性成分が占める。
流動可能な処方物は、ECと回様であるが、但し活性成分は、液体担体一般に水に懸濁される。流動可能物は、ECと同じく、少量の界面活性剤を含み、そして活性成分を組成物の0.5−95重量%、しばしば10−50重量%の範囲で含む。適用では、流動可能物は、水又は他の液体媒体中で希釈され、そして通常処理されるべき場所にスプレイとして適用される。
農業用処方物で使用される代表的な湿潤剤、分散剤又は乳化剤は、アルキル及びアルキルアリールスルホネート及びサルフェート及びそれらのナトリウム塩、アルキルアリールポリエーテルアルコール、硫酸化高級アルコール、ポリエチレンオキシド、スルホン化動物及び植物油、スルホン化石油、多価アルコールの脂肪酸エステル及びこれらエステルのエチレンオキシド付加生成物、及び長鎖メルカプタン及びエチレンオキシドの付加生成物を含むが、これらに限定されない。
多くの他のタイプの有用な表面活性剤が、市販されている。表面活性剤は、使用されるとき、通常、組成物の1−15重量%を占める。
他の有用な処方物は、比較的非揮発性の溶媒例えば水、とうもろこし油、ケロセン、プロピレングリコール、又は他の好適な溶媒中の活性成分の懸濁物を含む。
殺虫性適用のためのなお他の有用な処方物は、所望の濃度で完全に可溶なもの例えばアセトン、アルキル化ナフタレン、キシレン又は他の有機溶媒である溶媒中の活性成分の簡単な溶液を含む。殺虫剤が比較的粗い粒子上に有する顆粒処方物は、大気中の分布について又は被覆作物のカバーの浸透について特に有用である。低沸点溶媒担体例えば二酸化炭素、プロパン又はブタンの揮発の結果として活性成分が微細な形で分散されている代表的なエアゾルである加圧噴霧も使用できる。水溶性又は水分散性の顆粒は、また本発明化合物の殺虫性の適用に有用な処方物である。これらの顆粒処方物は、自由流動性、非ダスト性且つ容易に水溶性又は水混和性である。米国特許第3920442号に記載された可溶性又は分散性の顆粒処方物は、本発明の殺虫性化合物とともに本発明で有用である。農場の農民により使用されるとき、顆粒処方物、乳化可能な濃縮物、流動可能な濃縮物溶液などは水により希釈されて、例えば0.1%又は0.2%から1.5%又は2%の範囲の活性成分の濃度を与える。
本発明の活性殺虫性化合物は、他の殺虫剤、殺かび剤、殺ネマトーダ剤、植物成長調節剤、肥料又は他の農業用化学品とともに、処方及び/又は適用できる。
昆虫をコントロールするために処方物単独又は他の農業用化学品とのものの何れかで本発明の活性化合物を使用するとき、有効量及び濃度の活性成分がコントロールが望まれる場所に適用される。場所は、例えば昆虫それら自体、昆虫が育っている植物、又は昆虫の生息地であろう。場所が土壌例えば農業上の作物が存在するか又は植えられようとする土壌であるとき、活性化合物の組成物は、土壌に適用されるか、又は任意に配合されだろう。殆どの適用では、有効量は、例えば約10−500g/ha、好ましくは約100−250g/haのように低い。
種々の変法が、請求の範囲に規定されたような本明細書に規定された発明の概念としての本明細書の発明の概念から離れることなく、本発明の化合物の処方及び適用についてなされうることは、明らかである。

【特許請求の範囲】
1.式

(式中、Uは−(CH2nであり、Qはヒドロキシであり、Rは

但し、V、W、Y及びZはそれぞれ水素であり、Xは5員又は6員の複素環であって、任意にハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、又はアミノカルボニルにより置換されていてもよく、さらに複素環は、任意に−O−、−S−、−(CH2p、−C(O)−又は−O−(CR34
q結合によりフェニル環に結合してもよく、R1及びR2は独立してハロアルキル又はハロアルコキシにより置換されたフェニル又はピリジルであり、R3及びR4は独立して水素及びメチルから選択され、n及びpは独立して1、2又は3であり、そしてqは1又は2であり、但し、R1及びR2の少なくとも1個は、フェニル環のパラ位又は2−ピリジル環の5位で置換され、R3及びR4の2個以下はメチルであり、各脂肪族基は4個以下の炭素原子を含み、ハロゲンは臭素、塩素又はフッ素を意味し、各複素環は1−4個の窒素原子又は1又は2個の酸素又は硫黄原子又は1又は2個の窒素原子及び酸素又は硫黄原子を含む)
の化合物並びに対応するN−オキシド及び農業上許容できる塩。
2.Xにおいて複素環が、任意にハロゲン、シアノアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルキル、又はハロアルコキシアルキルにより置換されていてもよい、1、2、4−オキサジアゾリル、オキサゾリニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、2H−テトラゾール−5−イル、1、2、3−チアジアゾリル、1、3、5−トリアジニル、及び1、2、4−トリアゾリルから選ばれ、そして任意の結合が−O−、−(CH2p又は−O−(CHR3qから選ばれ、R1及びR2は独立してトリフルオロメチルフェニル、トリフルオロメトキシフェニル、トリフルオロメチルピリジル、及びトリフルオロメトキシピリジルから選ばれ、nは1であり、そしてp及びqは独立して1又は2であり、但しハロゲンは塩素又はフッ素を意味する請求項1の化合物。
3.任意のX置換基が、アルキル、アルコキシ、シアノ、−(CH2rF(式中、rは1、2又は3である)、CHF2、CF3、及びCH2OCH3から選ばれ、任意の結合が−O−、−O−CH2−及び−O−CH(CH3)から選ばれ、そしてR1及びR2がパラ位置で置換されている請求項2の化合物。
4.R1及びR2が独立してトリフルオロメチルフェニル及びトリフルオロメトキシフェニルから選ばれる請求項3の化合物。
5.Xにおける複素環において2−位置で2H−テトラゾール−5−イル置換されている請求項4の化合物。
6.N−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンである請求項5の化合物。
7.N−[4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンN−オキシドである請求項5の化合物。
8.N−[4−(2−エチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンである請求項5の化合物。
9.N−[4−[2−(2−フルオロエチル)−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンである請求項5の化合物。
10.Xにおける複素環において、6−位置で任意にピリジン−2−イル置換されていてもよい請求項4の化合物。
11.N−[4−(ピリジン−2−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンである請求項10の化合物。
12.N−[4−(ピリジン−2−イルオキシ)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンである請求項10の化合物。
13.Xにおける複素環において、4−位置で任意にピリジン−2−イル置換されていてもよい請求項4の化合物。
14.N−[4−(ピリミジン−2−イルオキシ)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンである請求項13の化合物。
15.N−[4−(ピリミジン−2−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヒドロキシメチル]ピペリジンである請求項12の化合物。
16.R1及びR2が独立して5−トリフルオロメチルピリド−2−イル及び5−トリフルオロメトジピリド−2−イルから選ばれる請求項3の化合物。
17.N−[4−(2−エチル−2H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチル]−4−[ビス(4−トリフルオロメチルピリド−2−イル)ヒドロキシメチル]ピペリジンである請求項16の化合物。
18.少なくとも1種の農業上許容できる増量剤又は助剤と混合された、殺虫的に有効な量の請求項1の化合物を含む組成物。
19.殺虫的に有効な量の請求項18の組成物をコントロールが望まれる場所に適用することからなる昆虫をコントロールする方法。

【公表番号】特表平11−509524
【公表日】平成11年(1999)8月24日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−535108
【出願日】平成8年(1996)5月17日
【国際出願番号】PCT/US96/07206
【国際公開番号】WO96/36228
【国際公開日】平成8年(1996)11月21日
【出願人】
【氏名又は名称】エフ エム シー コーポレーション