説明

毛髪の保護、損傷防止、及び修復効果を有する毛髪用処理剤

【課題】 毛髪の保護、損傷の防止、更には損傷した毛髪の修復が可能な毛髪用処理剤を提供する。
【解決手段】 毛髪用処理剤に、α−ケラチンをメルカプトカルボン酸塩により還元し、更に酸化して得られたカルボキシル基導入可溶性ケラチンを含有させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可溶性ケラチンを用いた毛髪の保護、損傷防止、及び修復効果を有する毛髪用処理剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ケラチン物質の1種である毛髪は自己再生機能を持たず日常生活において、ブラッシングによる摩擦やドライヤー乾燥時の熱、外出時の紫外線照射により、毛髪の内部、外部を問わず、日々ダメージを受けている。
【0003】
また、理・美容処理で毛髪をカーリングセット処理又はパーマネントウェーブセット処理する場合、1剤による処理で、毛髪に還元剤を作用させて毛髪に含まれるシスチンに由来するジスルフィド(−S−S−)結合を開裂させメルカプト基としている。この処理において、還元剤とアルカリ剤(例えばアンモニアまたはモノエタノールアミン等)とを併用して高いpH領域で作用させることにより還元効果を強めることが通常行われているが、このとき毛髪成分の一部が溶離して著しい損傷を受ける。
【0004】
シスチンのジスルフィド結合が還元されて生じたメルカプト基は、カーリングセット又はパーマネントウェーブセット等の処理後の、2剤が含有する臭素酸ナトリウムまたは過酸化水素等の酸化剤により酸化され、ジスルフィド結合が再生されるが、酸化されたメルカプト基の一部はジスルフィド結合を形成することなく酸化されてシステイン酸への不可逆的変化を起こす。このシステイン酸への変化は、毛髪の強度低下、損傷につながり、一般的に言う「ダメージを受けた状態」となる。
このような状態から毛髪を保護し、更に補修する方法として、毛髪、爪、獣毛、羽毛、角の組織中に存在するケラチンタンパクを化粧品原料として利用する試みがなされており、例えば、ケラチン加水分解物等を用いる方法(特許文献1〜3)や、コラーゲン加水分解物や絹加水分解物を毛髪化粧料に配合して毛髪を保護する方法(特許文献4)などが知られている。
【0005】
しかしながら、損傷した毛髪の外部および内部を修復するにはいまだ十分とはいえない。また、その対応策として羊毛または人毛髪を2−メルカプトエタノールによる還元処理を利用して分離・精製を行い、パーマウェーブ剤に配合して、化学結合をともなって毛髪を修復する方法(特許文献5)が試されているが、2−メルカプトエタノールの取り扱いに注意が必要なことや、該修復剤では毛髪内部への浸透が不十分で期待する修復は難しい。
したがって、パーマ、または、ヘアカラー施術時のダメージを低減し、優れた風合、弾力性のあるウェーブを与えることのできる毛髪用処理剤の開発が望まれている。
【特許文献1】特開昭57−165310号公報
【特許文献2】特開平11−139985号公報
【特許文献3】特開2005−247692号公報
【特許文献4】特開昭60−112710号公報
【特許文献5】特開2006−117635号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、毛髪の保護、損傷の防止、更には損傷した毛髪の修復が可能な毛髪用処理剤の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、α−ケラチンと還元作用を有するメルカプトカルボン酸との反応によりカルボキシル基を導入した可溶性ケラチンを使用することにより毛髪の保護及び損傷の防止、更には損傷した毛髪の修復が可能であることを見出し本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)α−ケラチンをメルカプトカルボン酸塩により還元し、更に酸化して得られたカルボキシル基導入可溶性ケラチンを含有することを特徴とする毛髪用処理剤、
(2)前記(1)のメルカプトカルボン酸塩が、チオグリコール酸塩、チオリンゴ酸塩、チオ乳酸塩から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする毛髪用処理剤、
(3)前記(1)、(2)の毛髪用処理剤が、パーマネントウェーブ剤、カーリング剤、パーマネントウェーブ又はカーリング用施術前処理剤、ヘアカラー用施術前処理剤、シャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、整髪剤であることを特徴とする毛髪用処理剤、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の毛髪用処理剤が含有する可溶性ケラチンは、メルカプトカルボン酸との反応で、カルボキシル基が導入されると共に、低分子量化された可溶性ケラチンである。この可溶性ケラチンは水への溶解性が良く、毛髪への浸透力が強いため、毛髪の保護及び損傷防止、更には損傷した毛髪の修復が可能となる。該可溶性ケラチンを配合した毛髪用処理剤は、毛髪にしっとり感、ツヤ、なめらかさ、適度のカール保持力、ハリ、コシを付与し、特に、毛髪に対して過酷な条件下で施されるパーマネントウェーブセット又はカーリング処理時にも、毛髪への負荷を低減し、健康な毛髪を維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
(カルボキシル基導入可溶性ケラチン)
本発明の毛髪用処理剤で用いられるカルボキシル基導入可溶性ケラチンの原料であるα−ケラチンとしては、人間の毛髪、獣毛、鳥の羽毛および羽根、爪、角などが挙げられる。
獣毛としては、例えば、犬、猫などのペット用動物の獣毛を始めとして、羊毛、ミンク毛、普通山羊毛、モヘア毛、チベット毛、ラクダ毛、カシミア毛、ラマ毛、アルパカ毛、グアナコ毛、アンゴラ兎毛、牛毛、普通兎毛、馬毛、豚毛などが挙げられ、またこれら獣毛を原料とする繊維材料、例えば、繊維、フィラメント、糸、織物、編物、不織布、毛皮製品などの獣毛繊維を用いることもできる。
これらの水不溶性であるα−ケラチンを、処理温度20〜30℃、pH9〜13.5、より好ましくはpH11〜13.5の条件下でメルカプトカルボン酸塩と反応させることにより、水に不溶のα−ケラチンを構成するシスチンのジスルフィド(−S−S−)結合が開裂し、メルカプト基を有するシステインとなる。これに酸化剤を添加することにより、メルカプトカルボン酸塩のメルカプト基とシステインのメルカプト基とが酸化反応によりジスルフィド結合を形成し、カルボキシル基が導入された可溶性ケラチンとすることができる。
【0011】
この目的に用いられるメルカプトカルボン酸塩は、α−ケラチンを構成するシスチンのジスルフィド結合を開裂させる還元力のあるものであればよいが、カルボキシル基導入により得られた可溶性ケラチンが毛髪内部に深く浸透するためには、該可溶性ケラチンが低分子量化されていることが望ましく、メルカプトカルボン酸塩は低分子量のものを用いるのが好ましい。
このようなメルカプトカルボン酸塩としては、炭素数4以下のメルカプトカルボン酸塩を挙げることができ、具体的にはチオグリコール酸塩、チオリンゴ酸塩、チオ乳酸塩を挙げることができる。メルカプトカルボン酸の対塩に特に制限はなく、アンモニア、ナトリウム、カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどを用いることができる。
【0012】
また、ジスルフィド結合を形成させ、カルボキシル基を導入した可溶性ケラチンを生成させるために用いる酸化剤に特に制限はなく、過酸化水素、塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム等を挙げることができる。これらは、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
【0013】
このようなメルカプトカルボン酸塩類との酸化反応により、カルボキシル基を導入した該可溶性ケラチンは、乾燥状態で長期間安定して保存することができる。また、該可溶性ケラチンの水溶液は、幅広いpH領域で可溶性を示すので、加工時の取り扱いも容易である。メルカプトエタノール処理によりヒドロキシ基が導入されたケラチンに比べ、本発明の毛髪用処理剤に用いられる可溶性ケラチンは極性の高いカルボキシル基を有するため、水に溶解し易く、毛髪への強い浸透性が得られる。
【0014】
また、本発明の毛髪用処理剤が、パーマネントセット剤やカーリングセット剤である場合、還元剤により毛髪用処理剤中の該可溶性ケラチンのジスルフィド結合は開裂してメルカプト基を有するシステインとメルカプトカルボン酸塩となり、毛髪中に深く浸透できる。
また、毛髪用処理剤中の還元剤により施術される毛髪のケラチンのジスルフィド結合も切断されるため、セット後、酸化剤によりジスルフィド結合が再生される際、酸化剤は、毛髪のケラチン切断によって生じたメルカプト基同士の再結合の他に、毛髪のケラチン切断により生じたメルカプト基と可溶性ケラチンに由来するシステインのメルカプト基の結合、毛髪のケラチン切断により生じたメルカプト基と可溶性ケラチンに由来するメルカプトカルボン酸塩のメルカプト基の結合にも消費されるため、その結果、システイン酸の発生量を押さえることができる。
また、酸化剤による酸化処方の段階で、毛髪のケラチン切断によって生じたメルカプト基同士の再結合によるジスルフィド結合以外の安定したジスルフィド結合により、セット後の状態も安定したものとなる。
【0015】
ヘアカラー施術は強アルカリ条件下で酸化剤を使用して行われるが、アルカリの作用により毛髪成分の一部が溶離するなど、著しい損傷を受ける。カルボキシル基を導入した可溶性ケラチンをヘアカラー用施術前処理剤に配合して、予め毛髪に該可溶性ケラチンを付与しておくことによりアルカリで損傷した箇所は直ちに該可溶性ケラチンにより補われ、修復されるため、アルカリによる損傷を最小限に留めることができる。ヘアカラー用施術用前処理剤は必要に応じて、ヘアカラー施術後にも用いることができる。
【0016】
カルボキシル基を導入した可溶性ケラチンを、シャンプー剤、リンス剤その他に、還元剤や酸化剤を使用しない処方に用いた場合であっても、可溶性ケラチンは毛髪を構成するケラチンとのケラチン部分同士の水素結合や、カルボキシル基を導入したことにより得られるイオン結合により毛髪表面に留まることができる。
【0017】
また、該可溶性ケラチンは水へ溶解性が良いため、可溶性ケラチンのうち主に分子量5000以下のものは、ダメージした毛髪内部に浸透し、ケラチン部分同士の水素結合、または絡まり、カルボキシル基導入により得られるイオン結合などにより、毛髪の内部に滞留することができる。該可溶性ケラチンの分子量はSDS−ポリアミドゲル電気泳動法により測定することができる。このように毛髪表面または毛髪内部に滞留した可溶性ケラチンのS−S結合と毛髪中の損傷部のケラチンのS−S結合との間での酸化還元反応に伴うS−S交換反応により、可溶性ケラチンのケラチン部分が毛髪成分に結合し内部から毛髪の受けた損傷を修復することができる。
【0018】
(可溶性ケラチンを含有する毛髪用処理剤)
1)パーマネントウェーブ剤、カーリング剤
本発明の可溶性ケラチンを含有する毛髪用処理剤は、人の毛髪の保護剤、修復剤、強化剤としての効果を有するため、毛髪を損傷することの少ない保護性の高いパーマネントウェーブ用剤として用いることができる。本発明にかかるパーマネントウェーブ剤またはカーリング剤に配合する前記カルボキシル基を導入した可溶性ケラチンの配合量に制限はなく、必要に応じ適宜選択および調整が可能であるが、パーマネントウェーブ剤またはカーリング剤全量に対し、0.01〜50質量%であることが好ましく、0.5〜20質量%の範囲であることがより好ましい。
【0019】
本発明のパーマネントウェーブ剤、カーリング剤に配合される還元剤としては、例えば、チオグリコール酸またはその塩類、あるいは、それらのエステル等の誘導体、チオリンゴ酸またはその塩類、チオ乳酸またはその塩類、チオグリセリンなどの有機メルカプタン類、システインまたはその塩類あるいはそれらの誘導体、システアミンまたはその塩類あるいはそれらの誘導体、亜硫酸塩類、重亜硫酸塩類またはそれらの混合物が挙げられる。上記チオグリコール酸塩類としてはチオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸カリウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸ジエタノールアミン、チオグリコール酸トリエタノールアミンなどが挙げられ、チオリンゴ酸塩としてはチオリンゴ酸アンモニウム、チオリンゴ酸ナトリウム、チオリンゴ酸カリウムなどが挙げられ、チオ乳酸塩類としてはチオ乳酸アンモニウム、チオ乳酸ナトリウム、チオ乳酸カリウムなどが挙げられ、亜硫酸塩類としては亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウムなどが挙げられる。また、システインまたはその塩類あるいはそれらの誘導体としては、例えば、L−システイン、DL−システイン、L−システイン塩酸塩、DL−システイン塩酸塩、N−アセチル−L−システインなどが挙げられる。
【0020】
本発明のパーマネントウェーブ剤またはカーリング剤に配合する還元剤は、前記のカルボキシル基を導入した可溶性ケラチンとこの処理剤を適用する毛髪を構成するケラチン物質の双方のジスルフィド結合を切断する目的に用いられる。ここで用いられる還元剤の量は、パーマネントウェーブ剤またはカーリング剤の全量に対し0.01〜50質量%、好ましくは0.5〜20質量%である。また、これらの本発明のパーマネントウェーブ剤またはカーリング剤は、pHを7〜12に調製するのが好ましい。
【0021】
本発明のパーマネントウェーブ剤またはカーリング剤には上記の配合成分の他に、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤または両性界面活性剤などの界面活性剤、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマーまたは両性ポリマーなどの水溶性ポリマー、天然抽出油、高級脂肪酸、炭化水素、脂肪酸エステル、グリセライド、ワックス、高級アルコール類、脂肪酸アミドまたは各種変性シリコーンオイルなどの油分、コラーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物、絹加水分解物またはエラスチン加水分解物などの蛋白質加水分解物あるいはその誘導体、さらには保湿剤、低級アルコール、増粘剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、顔料、染料、香料、動物エキス、植物エキスなど、従来より用いられている化合物を適宜配合することができる。
【0022】
2)シャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤
本発明の可溶性ケラチンを含有する毛髪用処理剤は、人の毛髪の保護剤、強化剤としての効果を有しているため、シャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤に配合して用いることができる。
本発明にかかるシャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤に配合する前記可溶性ケラチンの配合量に制限はなく、適宜選択および調整が可能であるが、前記各処理剤の全量に対し0.01〜10質量%の範囲が好ましい。
【0023】
本発明の前記各処理剤には上記の配合成分の他に、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤または両性界面活性剤などの界面活性剤、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマーまたは両性ポリマーなどの水溶性ポリマー、天然抽出油、高級脂肪酸、炭化水素、脂肪酸エステル、グリセライド、ワックス、高級アルコール類、脂肪酸アミドまたは各種変性シリコーンオイルなどの油分、コラーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物、絹加水分解物またはエラスチン加水分解物などの蛋白質加水分解物あるいはその誘導体、さらには保湿剤、低級アルコール、増粘剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、顔料、染料、香料、動物エキス、植物エキスなど、従来より用いられている化合物を適宜配合することができる。
【0024】
3)パーマネントウェーブセットまたはカーリングセット施術の前処理剤
本発明の可溶性ケラチンを含有する毛髪用処理剤は、人の毛髪の保護剤、修復剤、強化剤としての効果を有しているため、パーマネントウェーブセットまたはカーリングセット施術の前処理剤に配合することができる。
本発明にかかるパーマネントウェーブセットまたはカーリングセット施術の前処理剤に配合する前記可溶性ケラチンの配合量に制限はなく、適宜選択および調整が可能であるが、前処理剤全量に対し0.01質量%以上であることが好ましい。前処理剤に配合する前記可溶性ケラチンに上限はなく、可溶性ケラチンの粉末をそのまま前処理剤として毛髪に付与することもできる。
【0025】
本発明の前処理剤には上記の配合成分の他に、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤または両性界面活性剤などの界面活性剤、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマーまたは両性ポリマーなどの水溶性ポリマー、天然抽出油、高級脂肪酸、炭化水素、脂肪酸エステル、グリセライド、ワックス、高級アルコール類、脂肪酸アミドまたは各種変性シリコーンオイルなどの油分、コラーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物、絹加水分解物またはエラスチン加水分解物などの蛋白質加水分解物あるいはその誘導体、さらには保湿剤、低級アルコール、増粘剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、顔料、染料、香料、動物エキス、植物エキスなど、従来より用いられている化合物を適宜配合することができる。
【0026】
4)ヘアカラー施術の前処理剤
本発明の可溶性ケラチンを含有する毛髪用処理剤は、人の毛髪の保護剤、修復剤、強化剤としての効果を有しているため、ヘアカラー施術の前処理剤に配合することができる。
本発明にかかるヘアカラー施術の前処理剤に配合する前記可溶性ケラチンの配合量に制限はなく、適宜選択および調整が可能であるが、前処理剤全量に対し0.01質量%以上であることが好ましい。前処理剤に配合する前記可溶性ケラチンに上限はなく、可溶性ケラチンの粉末をそのまま前処理剤として毛髪に付与することもできる。
【0027】
本発明の前処理剤には上記の配合成分の他に、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤または両性界面活性剤などの界面活性剤、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマーまたは両性ポリマーなどの水溶性ポリマー、天然抽出油、高級脂肪酸、炭化水素、脂肪酸エステル、グリセライド、ワックス、高級アルコール類、脂肪酸アミドまたは各種変性シリコーンオイルなどの油分、コラーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物、絹加水分解物またはエラスチン加水分解物などの蛋白質加水分解物あるいはその誘導体、さらには保湿剤、低級アルコール、増粘剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、顔料、染料、香料、動物エキス、植物エキスなど、従来から用いられている化合物を適宜配合することができる。
【0028】
5)整髪剤
本発明の可溶性ケラチンを含有する毛髪用処理剤は、人の毛髪の保護剤、修復剤、強化剤としての効果を有しているため、整髪剤に配合して用いることができる。
本発明にかかる整髪剤に配合する前記可溶性ケラチンの配合量に制限はなく、適宜選択および調整が可能である。前記可溶性ケラチンの配合量は、整髪剤全量に対し0.01〜10質量%であることが好ましいが、この範囲に限定されることはない。
【0029】
本発明の整髪剤には上記の配合成分の他に、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤または両性界面活性剤などの界面活性剤、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマーまたは両性ポリマーなどの水溶性ポリマー、天然抽出油、高級脂肪酸、炭化水素、脂肪酸エステル、グリセライド、ワックス、高級アルコール類、脂肪酸アミドまたは各種変性シリコーンオイルなどの油分、コラーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物、絹加水分解物またはエラスチン加水分解物などの蛋白質加水分解物あるいはその誘導体、さらには保湿剤、低級アルコール、増粘剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、顔料、染料、香料、動物エキス、植物エキスなど、従来より用いられている化合物を適宜配合することができる。また、整髪剤の形態としては、ワックス剤、ムース剤、エアゾール剤、トニック剤など、いかなる形態でも本発明の効果を損なうことはない。
【実施例】
【0030】
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。さらに、各実施例及び比較例で採用した評価方法を説明する。
【0031】
(可溶化ケラチンの製造方法)
各実施例で用いる可溶性ケラチンは、以下のように製造した。
メリノ種羊毛を中性洗剤で洗浄後、水洗いし、乾燥させ約5mmに細断した。次いで、50Lの反応器に、細断した羊毛を約200g投入し、さらに水酸化ナトリウムでpH11.0に調整した0.025Mのチオグリコール酸ナトリウム水溶液10Lを前記反応器中に加え(浴比50倍)、約25℃にて24時間撹拌して還元処理を行った。次に、得られた処理液を酢酸でpH7に調整してから、処理液中の臭素酸ナトリウムの濃度が0.2Mとなるように、0.4Mの臭素酸ナトリウム溶液10Lを4時間かけて徐々に加え、その後、20時間静置することで酸化処理を行った。次に、ろ過を行い、処理液から不溶物を除去した。さらに、ろ液に酢酸ナトリウムを加えてpH8に調整してから、脱塩、分取し、ろ液を精製した。そして、塩酸を添加してpH3.5に調整し、生成した沈殿物を凍結乾燥し、可溶性ケラチン粉末140gを得た。
【0032】
(パーマネントセット処理)
実施例1、比較例1〜2
処理用毛髪として、長さ20cmのカラーやパーマ処理を行っていない未処理毛とブリーチ1回処理毛をそれぞれ0.3gずつ用いた。表1、表2に示す組成物をそれぞれを一般的な化粧料を製造する方法にて適宜混合して調整し、各処理用毛髪試料に表1に示すパーマネントウェーブ処理1剤と、表2に示すパーマネントウェーブ処理2剤を用いてパーマネントウェーブ処理を行った。可溶性ケラチン配合のパーマネントウェーブ処理1剤は、可溶性ケラチンを水酸化ナトリウムでpH12に調整して可溶化し、チオグルコール酸配合パーマ液に加えて調整した。
パーマネントウェーブ処理:各処理毛髪の束を水で濡らし、エンドペーパーを用いてワインディングを行い、パーマネントウェーブ処理1剤を塗布した。15分後、約1分間湯洗し、タオルで余分な水分を拭き取った。さらに、パーマネントウェーブ用剤第2剤を塗布し、室温下で7分間静置した。その後、軽く湯洗し、タオルで余分な水分を拭き取ったあと、ウェーブを崩さないようにロッドを外した。
パーマネントウェーブ処理後、シャンプー・トリートメント処理を各1回行い、その後ドライヤーを用いて乾かした。その後、引っ張り強度試験および電子顕微鏡による観察試験に供した。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】
評価方法1(強伸度)
引っ張り強度試験には、レオメータ(NRN−2010J−CW型:不動工業(株)製)を用い、25℃、RH40%の条件下で、各毛髪10本ずつの強伸度測定を行い、弾性率を算出した。図1に実施例1、比較例1〜2の各毛髪試料の弾性率の平均値を示した。
【0036】
評価方法2(表面状態の観察)
電子顕微鏡観察では、毛髪表面のキューティクルの状態を走査型電子顕微鏡(S−2400型:日立製作所(株)製)により観察した。図2に実施例1、比較例1〜2の各毛髪試料の倍率1000倍での走査型電子顕微鏡写真を示した。
【0037】
図1に示すように、実施例1で得られた毛髪試料は、比較例1及び比較例2で得られた毛髪試料より弾性率が大きく、さらに、図2に示すように、可溶性ケラチンを配合してパーマネントセット処理を行った毛髪試料は、キューティクルの浮きが少なく表面が滑らかであった。可溶性ケラチンを配合したパーマネントセット処理を行うことで、毛髪に与えるダメージの低減が確認された。
【0038】
(カーリングセット処理)
実施例2、比較例3
処理毛髪として、長さ20cmのカラーやパーマ処理を行っていない未処理毛とブリーチ1回処理毛0.3gずつを用いた。表3、表4に示す組成物を調整し、各毛髪試料に表3に示すカーリング処理1剤と、表4に示すカーリング処理2剤を用いてカーリング処理を行った。
【0039】
【表3】

【0040】
【表4】

【0041】
カーリングセット処理は、実施例1、比較例1〜2と同様の方法で行った。カーリングセット処理後、シャンプー・トリートメント処理を各1回行い、続いてドライヤーを用いて乾かした。その後、ウェーブ状態の目視観察試験、引っ張り強度試験および電子顕微鏡による観察試験に供した。結果を表5、図3、図4に示す。
【0042】
評価方法3(毛髪のダメージ評価試験)
引っ張り試験、電子顕微鏡観察試験(倍率600倍)は実施例1、比較例1〜2と同様の条件で行った。
【0043】
評価方法4(ウェーブの状態の観察)
ウェーブ状態の観察は専門パネラー20名に評価させた。評価法は以下の通りである。
評価 評価指標
◎ :ウェーブが毛先から根元まで均一になっていてきれいなリッジがでている
○ :ウェーブが毛先から根元まで均一になっていてリッジがでている
△ :ウェーブが毛先から根元まで均一性が少なくリッジがはっきりしていない
× :ウェーブが毛先から根元まで不均一性になっていてリッジがはっきりしていない
【0044】
【表5】

【0045】
表5に示すように、比較例3で得られた毛髪試料のウェーブよりも実施例2で得られた毛髪試料のウェーブの方が毛先から根元まで均一できれいなリッジがでるという結果が得られた。
また、図3に示すように、比較例3で得られた毛髪試料よりも実施例2で得られた毛髪試料のほうが弾性率が大きく、可溶性ケラチンを配合しカーリングセット処理を行うとカーリングセット処理時の毛髪に与えるダメージが低減されることが確認された。
さらに、図4に示すように、可溶性ケラチンを配合してカーリングセット処理を行った毛髪試料(実施例2 ブリーチ)は、毛髪を大きく湾曲させた状態でもキューティクルの浮きや毛羽立ちが少なく表面が滑らかなものとなった。ここでは実施例1の配合例とは異なる還元剤を使用しているが、可溶性ケラチンによる毛髪ダメージ防止効果は、還元剤の種類に係わらず発揮されることを示している。
【0046】
(シャンプー剤)
実施例3〜7、比較例4
毛髪用処理剤として表6に示すシャンプー剤組成物を調整した。調整方法は下記の通りである。なお、配合量の単位は質量部で、表中の精製水の「残量」とは全量を100質量部とする量である。
表6のA成分を75℃に加温し、撹拌しながら35℃まで冷却した。その後、撹拌を続けながらB成分を加えて、pH調整、粘度調整を行った。さらにC成分を加えて、調整を終了した。
【0047】
【表6】

【0048】
評価方法5(シャンプーの官能評価)
前記実施例3〜7、比較例4のシャンプー剤組成物について、それぞれ男女10名ずつの計120名に対して、毎日の入浴時に洗髪剤として頭髪に適量使用して、これを1ヵ月間継続するモニター試験を行い、その使用感を使用前後で調べた。下記の基準にて評価を行った結果を表7に示す。なお、使用期間中に皮膚の異常を訴えたものはいなかった。
◎ :頭髪のハリ・ツヤ・弾力が増した又は頭髪が健やかになった
○ :頭髪のハリ・ツヤ・弾力がやや増した又は頭髪がやや健やかになった
△ :使用前と変化無し
× :頭髪のハリ・ツヤ・弾力が減った又は頭髪の状態が悪くなった
【0049】
【表7】

【0050】
表7に示すように、可溶性ケラチンを配合した実施例3〜7のシャンプーでは頭髪のハリ・ツヤ・弾力が増すか又はやや増し、また、頭髪が健やかになったか又はやや健やかになった。一方、比較例4のシャンプーでは、頭髪が使用前と変化無しとの評価であったことから、可溶性ケラチン配合シャンプーは、外部からの毛髪損傷抑制効果を有する。
【0051】
(トリートメント剤)
実施例8〜12、比較例5
毛髪用処理剤として表8に示すトリートメント処理剤組成物を調整した。なお、配合量の単位は質量部で、表中の精製水の「残量」とは全量を100質量部とする量である。
表8のD成分、E成分をそれぞれ75℃に加温し、D成分をパドルミキサーで撹拌しながら、E成分を少量ずつ加えた。その後、パドルミキサーで撹拌しながら冷却して、45℃以下でF成分を加えて調整を終了した。
【0052】
【表8】

【0053】
評価方法6(トリートメント剤の官能評価)
前記実施例8〜12、比較例5のトリートメント剤組成物について、それぞれ男女10名ずつの計120名に対して、毎日の入浴時にトリートメント剤として頭髪に適量使用して、これを1ヵ月間続けるモニター試験を行い、その使用感を調べた。評価5と同様の基準にて評価を行った結果を表9に示す。なお、使用期間中に皮膚の異常を訴えたものはいなかった。
【0054】
【表9】

【0055】
表9に示すように、可溶性ケラチンを配合した実施例8〜12のトリートメント剤組成物では頭髪のハリ・ツヤ・弾力が増すか又はやや増し、また、頭髪が健やかになったか又はやや健やかになった。一方、比較例5のトリートメント剤組成物では、頭髪が使用前と変化無しとの評価であったことから、可溶性ケラチン配合トリートメント剤は、外部からの毛髪に与えるダメージを低減させ、髪を健康に保つ効果を有する。
【0056】
(パーマネントウェーブセット用前処理剤)
実施例13、比較例6
処理毛髪として、長さ20cmのカラーやパーマネントウェーブセット処理を行っていない未処理毛とブリーチ1回処理毛0.3gずつを用いた。
毛髪用処理剤として表10に示す組成で、前処理剤を定法により精製した。各毛髪試料の毛束に実施例13、比較例6の前処理剤をそれぞれ0.5gずつ別々に塗布し、室温で5分間放置して、パーマネントウェーブセット前処理とした。その後、パーマネントウェーブセット処理を表1に示すパーマネントウェーブ処理1剤と表2に示すパーマネントウェーブ処理2剤を用いて、実施例1、比較例1〜2と同様の方法で行った。パーマネントウェーブセット処理後、シャンプー・トリートメント処理を各1回行い、続いてドライヤーを用いて乾かした。その後、処理毛髪の電子顕微鏡観察、ウェーブ状態の目視観察を行った。結果を表11、表12に示す。
【0057】
【表10】

【0058】
評価方法7(電子顕微鏡観察)
電子顕微鏡観察は、専門パネラー20名に評価させた。評価法は以下の通りである。
評価 評価指標
◎ :施術前と同程度のキューティクル状態である
○ :キューティクルに亀裂は見られないが、剥離等の異常がやや見られる
△ :キューティクルに亀裂、剥離等の異常がやや見られる
× :キューティクルに亀裂、剥離等の異常がかなり見られる
【0059】
評価方法8(ウェーブ状態の観察)
ウェーブ状態の観察は専門パネラー20名に評価させた。評価法は以下の通りである。
評価 評価指標
◎ :ハリ、コシがあり、きれいなリッジがでている
○ :ややハリ、コシがあり、きれいなリッジがでている
△ :あまり変わらない
× :ハリ、コシがなく、きれいなリッジがでていない
【0060】
【表11】

【0061】
【表12】

【0062】
表11、12に示すように、可溶性ケラチンを配合した実施例13の前処理では施術前と同程度のキューティクル状態が観察され、比較例と比べて、ハリ、コシがありきれいなリッジがでることが確認できた。この結果は、可溶性ケラチンを配合した前処理剤はキューティクルの亀裂、剥離等を防ぐなどのパーマネントセット処理時の毛髪損傷の抑制効果に優れていることを示している。
【0063】
(ヘアカラー用前処理剤)
表10に示す組成で調整した前処理剤10gを15%白髪混じりの人毛30gの毛束に塗布し、洗い流さず、それぞれ定法により調整した表13に示す染毛剤1剤20gと染毛剤2剤20gを混合したものを塗布した。室温で30分放置してから毛束を洗浄し、風乾した。
【0064】
【表13】

【0065】
評価方法9(染色状態、均染性)
それぞれの毛束について、20名の専門パネラーによって目視により染色状態及び均染性を観察した。結果を表14に示す。
評価 評価指標
○ :染色状態がよく、均染性が確認される
△ :均染性があまりよくない
× :均染性がよくなく染めむらが確認される
【0066】
評価方法10(官能試験)
それぞれの毛束について、20名の専門パネラーによって染色状態を評価した。結果を表15に示す。
評価 評価指標
○ :つや、はり、こしがある
△ :つや、はり、こしがややある
× :つや、はり、こしがない
【0067】
【表14】

【0068】
【表15】

【0069】
表14、15に示すように、可溶性ケラチンを配合した実施例13の前処理剤を用いると、染色状態、均染性、官能試験において良いという結果が得られた。これより、可溶性ケラチンを配合した前処理剤は、染毛処理の際の毛髪保護、修復に対して顕著な効果を示し、これらの効果は染毛状態の良化をもたらすことが明らかとなった。
【0070】
(整髪剤)実施例14〜19、比較例7〜12
毛髪用処理剤として表16〜21に示す組成で各態様の整髪剤を調整した。
【0071】
【表16】

【0072】
【表17】

【0073】
【表18】

【0074】
【表19】

【0075】
【表20】

【0076】
【表21】

【0077】
評価方法11(官能試験)
各実施例と比較例をウィッグの左右半頭ずつ処理して官能試験を行い、専門パネラー20名に評価させた。評価は、目視と官能評価により、ハリ、コシ感やしなやかさ、セット力について行った。結果を表22に示す。
評価 評価指標
◎ :各官能評価が、優れていると答えた人が18名以上
○ :各官能評価が、優れていると答えた人が15〜17名
△ :各官能評価が、優れていると答えた人が8〜14名
× :各官能評価が、優れていると答えた人が7名以下
【0078】
【表22】

【0079】
表22に示すように、全て態様の整髪剤において、可溶性ケラチンを配合することでハリ、コシがあり、しなやかさ、セット力ともに優れているという良好な結果が得られた。可溶性ケラチンを配合することで、毛髪キューティクルのめくれ、剥離等を防ぎ、外部からの損傷を抑制することにより、より効果的なセット剤、及びそれらのエアゾール剤を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明の可溶性ケラチンは、毛髪用保護剤、毛髪用損傷防止剤、更には損傷した毛髪の修復剤として卓越した効果を有する。これをパーマネントウェーブ剤、カーリング剤、パーマネントウェーブ又はカーリング用施術前処理剤、ヘアカラー用施術前処理剤に配合することで、パーマネントウェーブセットなど毛髪に過度なダメージを与える施術であっても、毛髪の保護、損傷の防止、修復を行い、毛髪にしっとり感、ツヤ、なめらかさ、適度のカール保持力、ハリ、コシを付与することができる。
また、本発明の可溶性ケラチンをシャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、整髪剤等各種の毛髪用処理剤に配合することで、健康な髪質を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】実施例1、比較例1〜2の各毛髪試料の弾性率の平均値を示す。
【図2】実施例1、比較例1〜2の各毛髪試料の倍率1000倍での走査型電子顕微鏡写真を示す。
【図3】ウェーブ状態の目視観察試験、引っ張り強度試験および電子顕微鏡による観察試験の結果を示す。
【図4】ウェーブ状態の目視観察試験、引っ張り強度試験および電子顕微鏡による観察試験の結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
α−ケラチンをメルカプトカルボン酸塩により還元し、更に酸化して得られたカルボキシル基導入可溶性ケラチンを含有することを特徴とする毛髪用処理剤。
【請求項2】
請求項1記載のメルカプトカルボン酸塩がチオグリコール酸塩、チオリンゴ酸塩、チオ乳酸塩から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする毛髪用処理剤。
【請求項3】
毛髪用処理剤が、パーマネントウェーブ剤、カーリング剤、パーマネントウェーブ又はカーリング用施術前処理剤、ヘアカラー用施術前処理剤、シャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、整髪剤であることを特徴とする請求項1又2に記載の毛髪用処理剤。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−132595(P2010−132595A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−309546(P2008−309546)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(000226161)日華化学株式会社 (208)
【出願人】(504145364)国立大学法人群馬大学 (352)
【Fターム(参考)】