毛髪化粧料
【課題】べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料を提供する。
【解決手段】(A)ビニルピロリドン系皮膜形成剤 全組成物中0.1〜5質量%
(B)ポリウレタン
(C)分子量2000未満のポリエチレングリコール 全組成物中0.1〜10質量%
(D)HLB値が10〜15であるポリエーテル変性シリコーン
成分を含有し、スタイリングする前に毛髪に塗布することを特徴とする毛髪化粧料。
【解決手段】(A)ビニルピロリドン系皮膜形成剤 全組成物中0.1〜5質量%
(B)ポリウレタン
(C)分子量2000未満のポリエチレングリコール 全組成物中0.1〜10質量%
(D)HLB値が10〜15であるポリエーテル変性シリコーン
成分を含有し、スタイリングする前に毛髪に塗布することを特徴とする毛髪化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は毛髪化粧料に関し、詳細には、べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、毛髪のスタイルを整えるための毛髪化粧料として、ヘアスプレー、ヘアジェル、ヘアクリーム、ヘアフォーム、ヘアワックス、セットローション等が使用されている。一般的にこれらの毛髪化粧料には、毛髪をセットするための高分子化合物、シリコーン油、高分子シリコーン、エステル油、炭化水素油などの油分が可溶化、溶解又は乳化され配合されている。これらの毛髪化粧料は、様々なスタイルに合わせて、セット力や使用感(例えば、艶やまとまりなど)などの多様な機能を付与している。また、毛髪のスタイルは時代によって様々な流行があり、最近では、スタイルを作りこむというよりも、自然にまとめるような髪型が流行している。そういった髪型にする際に求められる仕上がりは、まとまりながらもべたつかず軽い仕上がりが主流になっており、ヘアウォーターやヘアフォームを使用して髪にまとまり感を付与している。まとまり感を出すためには、シリコーンを主体にした毛髪化粧料(例えば、特許文献1参照。)や液状油を主体にした毛髪化粧料(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。また、ヘアフォームでは高級アルコール配合のエアゾール式ヘアフォーム(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。一方、仕上がりの軽さに優れる水系低粘度の整髪化粧料(例えば、特許文献4参照。)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2565439号公報
【特許文献2】特開平10−291918号公報
【特許文献3】特許第4070172号公報
【特許文献4】特許第4518520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記背景技術において、例えば、特許文献1や特許文献2に記載された毛髪化粧料などのようなものは、まとまり感においては優れているものの、べたつき感があり、なめらかな感触の持続性において不十分であるという欠点があった。また、特許文献3に記載された毛髪化粧料のようなものは、手触りが悪く、まとまり感のあるスタイルに仕上げるのは容易ではない。一方、特許文献4に記載された整髪化粧料のようなものは、ロングヘアに使用すると指通りにおいては満足する感触が得られていない。従って、べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料が強く所望されていた。
【0005】
すなわち、本発明の目的とするところは、べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は前記課題を鑑みて、鋭意研究を重ねた結果、ビニルピロリドン系皮膜形成剤、ポリウレタン、特定のポリエチレングリコール及び特定のポリエーテル変性シリコーンを含有した毛髪化粧料が前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、下記成分(A)〜(D)を含有し、スタイリングする前に毛髪に塗布することを特徴とする毛髪化粧料である。
(A)ビニルピロリドン系皮膜形成剤 全組成物中0.1〜5質量%
(B)ポリウレタン
(C)分子量2000未満のポリエチレングリコール 全組成物中0.1〜10質量%
(D)HLB値が10〜15であるポリエーテル変性シリコーン
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明で用いられる(A)成分のビニルピロリドン系皮膜形成剤の具体例としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、ビニルピロリドン/N、N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体硫酸塩、N−ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、N−ビニルピロリドン/N−ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、N−ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール/メチルビニルイミダゾリウムメチル硫酸塩共重合体等が挙げられる。これらは入手可能な市販品を用いることができ、ポリビニルピロリドンとしては、例えばルビスコール K−30、K−60、K−90(いずれもBASF社製)、PVP K−30、K−90(いずれもISP社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体としては、例えばPVA−6450(大阪有機化学工業社製)、PVP/VA
S−630、E−735(いずれもISP社製)、ルビスコール VA37E、VA55E、VA64P、VA73E(いずれもBASF社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩としては、例えばガフカット 755−N、755、734(いずれもISP社製)、ルビカット PQ11(BASF社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/N、N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体硫酸塩としては、例えばH.C.ポリマー 1NS、1S(M)、3A(いずれも大阪有機化学工業社製)等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体としては、例えばコポリマー 845、937、958(いずれもISP社製)等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/N−ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体としては、例えばガフィックス VC−713(ISP社製)等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体としては、例えばガフカット HS−100(ISP社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール共重合体としては、例えばルビセット Clear(BASF社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール/メチルビニルイミダゾリウムメチル硫酸塩共重合体としては、例えばルビカット Supreme(BASF社製)等が挙げられる。
【0010】
前記ビニルピロリドン系皮膜形成剤は、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.1〜5質量%(以下、特に記載のあるもの以外は、質量%を単に「%」で示す)である。0.1%未満では、まとまり感のあるスタイルに仕上がらず、また5%を超えるとべたつき、指通りが悪い。
【0011】
本発明で用いられる(B)成分のポリウレタンとしては、公知のウレタン構造を有するポリマーであって、具体的にはポリウレタン−1、ポリウレタン−2、ポリウレタン−4、
ポリウレタン−10、ポリウレタン−11、ポリウレタン−14、ポリウレタン−15、ポリクオタニウム−56等が挙げられる。市販品を具体的に例示すると、ビーエーエスエフ(BASF)社製のルビセットP.U.R、ルーブリゾール(LUBRIZOL)社製のAvalure UR405、Avalure UR425、ダイヤ工業社製のダイヤホログラムHG−S100UC、ダイヤホログラムHG−S400UC、アクゾノーベル(AKZO NOBEL)社製のDynamX、触媒化成工業社製のURETENDER−MP、三洋化成社製のヘヤロールUC−4等が挙げられる。また、(B)成分の中でもポリウレタン−14を用いることが好ましい。
【0012】
前記ポリウレタンは、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.01〜5%が好ましい。この好ましい配合量の範囲であれば、充分なしなやかさが得られ、まとまり感のあるスタイルに仕上がり、指通りが良い。
【0013】
本発明で用いられる(C)成分のポリエチレングリコールは、分子量が2000未満のものである。このようなポリエチレングリコールは市販品を用いることができ、例えばPEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1000、PEG1500(いずれも日油社製)等が挙げられる。また、これらポリエチレングリコールの中でもPEG1000を用いることが好ましい。
【0014】
前記ポリエチレングリコールは、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.1〜10%である。0.1%未満では、充分なしなやかさが得られず、また10%を超えるとまとまり感のあるスタイルに仕上がらず、指通りが悪い。
【0015】
本発明で用いられる(D)成分は、HLB値が10〜15のポリエーテル変性シリコーンであり、例えばポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が挙げられ、入手可能な市販品として具体的には信越化学工業(株)から販売されているKF−6011、KF−6013、東レ・ダウコーニング(株)から販売されているFZ−2405、SS−2801、SS−2804等が挙げられる。
【0016】
本発明においては、これらポリエーテル変性シリコーンの中から、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.1〜20%が好ましく、更に好ましくは0.5〜10%である。0.1%未満では、パサツキが生じてしなやかさが得られず、20%を超えると毛髪へ不均一に付着して、ごわつきを生じ好ましくない場合がある。
【0017】
本発明の毛髪化粧料には、前記の各成分に加えて必要に応じて、かつ本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品に一般的に配合される他の成分、例えば、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、pH調整剤、乳化剤、色材、各種毛髪栄養剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0018】
その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸およびその誘導体、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、リゾフォスファチジルコリンやリゾフォスファチジン酸、大豆調製物等のラミニン5産生促進薬剤、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ糖、トレハロース等の糖類、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリ
スチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、硫黄、チアントール等の抗脂漏剤、多様な目的から、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン、ウコン抽出物、サイコ抽出物、イブキジャコウ抽出物、ヒオウギ抽出物、アセンヤク抽出物、ブナの芽抽出物、加水分解カゼイン、米抽出物加水分解液、米ぬか抽出物、トウニン抽出物、クララ抽出物、チオタウリン、ヒポタウリン、マジョラム抽出物、シリカ被覆酸化亜鉛、イチヤクソウ抽出物、キシリトール、アルギニン及びその塩酸塩、セリン、オウバク抽出成分、オウレン抽出成分、カッコン抽出成分、シコン抽出成分、シャクヤク抽出成分、センブリ抽出成分、バーチ抽出成分、セージ抽出成分、ビワ抽出成分、ニンジン抽出成分、アロエ抽出成分、ゼニアオイ抽出成分、アイリス抽出成分、ブドウ抽出成分、ヨクイニン抽出成分、ヘチマ抽出成分、ユリ抽出成分、サフラン抽出成分、センキュウ抽出成分、ショウキョウ抽出成分、オトギリソウ抽出成分、ローズマリー抽出成分、ニンニク抽出成分、トウガラシ抽出成分、ワレモコウ抽出成分、チンピ、トウキ等、レチノール、酢酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB2類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等のビタミン類なども適宜配合することができる。
【0019】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。尚、実施例に記載の各種試験(べたつき、まとまり感、しなやかさ、指通り)に関する試験法を下記に示す。また、表1に示す毛髪化粧料の組成物の配合量は、それぞれ質量%で示す。
【0020】
官能評価
20名の専門パネルを対象に実施例及び比較例の毛髪化粧料を使用してもらい、べたつき、まとまり感、しなやかさ、指通りの項目について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行なった。
【0021】
判定基準
(a)べたつき(べたつかない、べたつく)
◎:パネルの15名以上がべたつかないと判断
○:パネルの10名以上、15名未満がべたつかないと判断
△:パネルの5名以上、10名未満がべたつかないと判断
×:べたつかないと判断したパネルが5名未満
(b)まとまり感(まとまっている、まとまっていない)
◎:パネルの15名以上がまとまり感があると判断
○:パネルの10名以上、15名未満がまとまり感があると判断
△:パネルの5名以上、10名未満がまとまり感があると判断
×:まとまり感があると判断したパネルが5名未満
(c)しなやかさ(しなやかである、しなやかでない)
◎:パネルの15名以上がしなやかであると判断
○:パネルの10名以上、15名未満がしなやかであると判断
△:パネルの5名以上、10名未満がしなやかであると判断
×:しなやかであると判断したパネルが5名未満
(d)指通り(指通りが良い、指通りが悪い)
◎:パネルの15名以上が指通りが良いと判断
○:パネルの10名以上、15名未満が指通りが良いと判断
△:パネルの5名以上、10名未満が指通りが良いと判断
×:指通りが良いと判断したパネルが5名未満
【0022】
実施例1〜8及び比較例1〜4(ヘアミスト)
表1に記載の配合組成よりなる毛髪化粧料を常法により調製し、前記各種試験を実施した。その結果を表1に併せて示す。
【0023】
【表1】
【0024】
表1より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例1〜8はいずれも優れた性能を示していた。一方、比較例1〜4では、べたつき、まとまり感、しなやかさ、指通りのいずれかの点で劣っており、本発明の目的を達成しなかった。
【0025】
以下、本発明の毛髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。なお、これらの実施例の毛髪化粧料についても、官能評価(べたつき、まとまり感、しなやかさ、指通り)に
関する試験を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
【0026】
実施例9(ヘアミスト)
配合量(%)
(1)(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/
ビニルイミダゾール)コポリマー 0.7
(商品名:ルビセット Clear、BASF社製)
(2)ポリウレタン−14 0.1
(商品名:DynamX、アクゾノーベル社製)
(3)ポリエチレングリコール1000 1.5
(商品名:PEG#1000、日油社製)
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(商品名:SS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(5)エタノール 50.0
(6)(アクリル酸/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチル
アミンオキシド)コポリマー 0.7
(7)ソルビトール 1.0
(8)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2
(9)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.03(10)ユチャ油 0.1
(11)L−アルギニン 0.05(12)L−グルタミン酸ナトリウム 0.05(13)香料 0.1
(14)精製水 残 部
【0027】
(製法)(1)〜(14)を均一に混合溶解した後、ポンプミスト容器に充填してヘアミストを得た。
【0028】
実施例10(ヘアミスト)
配合量(%)
(1)(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/
ビニルイミダゾール)コポリマー 0.7
(商品名:ルビセット Clear、BASF社製)
(2)ポリウレタン−14 0.2
(商品名:DynamX、アクゾノーベル社製)
(3)ポリエチレングリコール1000 1.0
(商品名:PEG#1000、日油社製)
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(商品名:SS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(5)エタノール 50.0
(6)(アクリル酸/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチル
アミンオキシド)コポリマー 1.0
(7)ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(17)
ブチルエーテル 0.5
(8)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2
(9)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.01(10)ユチャ油 0.1
(11)L−アルギニン 0.05(12)L−グルタミン酸ナトリウム 0.05
(13)香料 0.1
(14)精製水 残 部
【0029】
(製法)(1)〜(14)を均一に混合溶解した後、ポンプミスト容器に充填してヘアミストを得た。
【0030】
実施例11(ヘアミスト)
配合量(%)
(1)(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/
ビニルイミダゾール)コポリマー 0.7
(商品名:ルビセット Clear、BASF社製)
(2)ポリウレタン−14 0.1
(商品名:DynamX、アクゾノーベル社製)
(3)ポリエチレングリコール1000 1.5
(商品名:PEG#1000、日油社製)
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(商品名:SS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(5)エタノール 50.0
(6)(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル
/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー 0.7
(7)ソルビトール 1.0
(8)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2
(9)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.01(10)ユチャ油 0.1
(11)L−アルギニン 0.05(12)L−グルタミン酸ナトリウム 0.05(13)香料 0.1
(14)精製水 残 部
【0031】
(製法)(1)〜(14)を均一に混合溶解した後、ポンプミスト容器に充填してヘアミストを得た。
【0032】
実施例12(ヘアスプレー)
<原液> 配合量(%)
(1)(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/
ビニルイミダゾール)コポリマー 0.7
(商品名:ルビセット Clear、BASF社製)
(2)3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチル
シクロヘキシルイソシアネート・ポリテトラメチレングリコール
・N,N−アルキルメチルジエタノールアンモニウム
モノアルキルサルフェート共重合体エマルション 1.0
(商品名:ヘヤロールUC−4、三洋化成工業社製)
(3)ポリエチレングリコール200 1.5
(商品名:PEG#200、日油社製)
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(商品名:SS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(5)エタノール 60.0
(6)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.03(7)香料 0.1
(8)精製水 残 部
<ガス充填>
原液 50.0
噴射剤 液化石油ガス 50.0
【0033】
(製法)(1)〜(8)を均一に混合溶解して原液を調整し、原液と噴射剤をエアゾール耐圧容器に充填しヘアスプレーを得た。
【0034】
また、いずれの実施例の毛髪化粧料を使用した場合にも、頭皮に炎症、その他副作用と考えられる症状は発現せず、本発明に係る毛髪化粧料は安全性にも優れることが明らかであった。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上記載のごとく、本発明がべたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料を提供することができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は毛髪化粧料に関し、詳細には、べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、毛髪のスタイルを整えるための毛髪化粧料として、ヘアスプレー、ヘアジェル、ヘアクリーム、ヘアフォーム、ヘアワックス、セットローション等が使用されている。一般的にこれらの毛髪化粧料には、毛髪をセットするための高分子化合物、シリコーン油、高分子シリコーン、エステル油、炭化水素油などの油分が可溶化、溶解又は乳化され配合されている。これらの毛髪化粧料は、様々なスタイルに合わせて、セット力や使用感(例えば、艶やまとまりなど)などの多様な機能を付与している。また、毛髪のスタイルは時代によって様々な流行があり、最近では、スタイルを作りこむというよりも、自然にまとめるような髪型が流行している。そういった髪型にする際に求められる仕上がりは、まとまりながらもべたつかず軽い仕上がりが主流になっており、ヘアウォーターやヘアフォームを使用して髪にまとまり感を付与している。まとまり感を出すためには、シリコーンを主体にした毛髪化粧料(例えば、特許文献1参照。)や液状油を主体にした毛髪化粧料(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。また、ヘアフォームでは高級アルコール配合のエアゾール式ヘアフォーム(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。一方、仕上がりの軽さに優れる水系低粘度の整髪化粧料(例えば、特許文献4参照。)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2565439号公報
【特許文献2】特開平10−291918号公報
【特許文献3】特許第4070172号公報
【特許文献4】特許第4518520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記背景技術において、例えば、特許文献1や特許文献2に記載された毛髪化粧料などのようなものは、まとまり感においては優れているものの、べたつき感があり、なめらかな感触の持続性において不十分であるという欠点があった。また、特許文献3に記載された毛髪化粧料のようなものは、手触りが悪く、まとまり感のあるスタイルに仕上げるのは容易ではない。一方、特許文献4に記載された整髪化粧料のようなものは、ロングヘアに使用すると指通りにおいては満足する感触が得られていない。従って、べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料が強く所望されていた。
【0005】
すなわち、本発明の目的とするところは、べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は前記課題を鑑みて、鋭意研究を重ねた結果、ビニルピロリドン系皮膜形成剤、ポリウレタン、特定のポリエチレングリコール及び特定のポリエーテル変性シリコーンを含有した毛髪化粧料が前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、下記成分(A)〜(D)を含有し、スタイリングする前に毛髪に塗布することを特徴とする毛髪化粧料である。
(A)ビニルピロリドン系皮膜形成剤 全組成物中0.1〜5質量%
(B)ポリウレタン
(C)分子量2000未満のポリエチレングリコール 全組成物中0.1〜10質量%
(D)HLB値が10〜15であるポリエーテル変性シリコーン
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、べたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明で用いられる(A)成分のビニルピロリドン系皮膜形成剤の具体例としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、ビニルピロリドン/N、N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体硫酸塩、N−ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、N−ビニルピロリドン/N−ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、N−ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール/メチルビニルイミダゾリウムメチル硫酸塩共重合体等が挙げられる。これらは入手可能な市販品を用いることができ、ポリビニルピロリドンとしては、例えばルビスコール K−30、K−60、K−90(いずれもBASF社製)、PVP K−30、K−90(いずれもISP社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体としては、例えばPVA−6450(大阪有機化学工業社製)、PVP/VA
S−630、E−735(いずれもISP社製)、ルビスコール VA37E、VA55E、VA64P、VA73E(いずれもBASF社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩としては、例えばガフカット 755−N、755、734(いずれもISP社製)、ルビカット PQ11(BASF社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/N、N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体硫酸塩としては、例えばH.C.ポリマー 1NS、1S(M)、3A(いずれも大阪有機化学工業社製)等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体としては、例えばコポリマー 845、937、958(いずれもISP社製)等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/N−ビニルカプロラクタム/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体としては、例えばガフィックス VC−713(ISP社製)等が挙げられる。N−ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体としては、例えばガフカット HS−100(ISP社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール共重合体としては、例えばルビセット Clear(BASF社製)等が挙げられる。ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール/メチルビニルイミダゾリウムメチル硫酸塩共重合体としては、例えばルビカット Supreme(BASF社製)等が挙げられる。
【0010】
前記ビニルピロリドン系皮膜形成剤は、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.1〜5質量%(以下、特に記載のあるもの以外は、質量%を単に「%」で示す)である。0.1%未満では、まとまり感のあるスタイルに仕上がらず、また5%を超えるとべたつき、指通りが悪い。
【0011】
本発明で用いられる(B)成分のポリウレタンとしては、公知のウレタン構造を有するポリマーであって、具体的にはポリウレタン−1、ポリウレタン−2、ポリウレタン−4、
ポリウレタン−10、ポリウレタン−11、ポリウレタン−14、ポリウレタン−15、ポリクオタニウム−56等が挙げられる。市販品を具体的に例示すると、ビーエーエスエフ(BASF)社製のルビセットP.U.R、ルーブリゾール(LUBRIZOL)社製のAvalure UR405、Avalure UR425、ダイヤ工業社製のダイヤホログラムHG−S100UC、ダイヤホログラムHG−S400UC、アクゾノーベル(AKZO NOBEL)社製のDynamX、触媒化成工業社製のURETENDER−MP、三洋化成社製のヘヤロールUC−4等が挙げられる。また、(B)成分の中でもポリウレタン−14を用いることが好ましい。
【0012】
前記ポリウレタンは、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.01〜5%が好ましい。この好ましい配合量の範囲であれば、充分なしなやかさが得られ、まとまり感のあるスタイルに仕上がり、指通りが良い。
【0013】
本発明で用いられる(C)成分のポリエチレングリコールは、分子量が2000未満のものである。このようなポリエチレングリコールは市販品を用いることができ、例えばPEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1000、PEG1500(いずれも日油社製)等が挙げられる。また、これらポリエチレングリコールの中でもPEG1000を用いることが好ましい。
【0014】
前記ポリエチレングリコールは、一種単独又は二種以上を混合して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.1〜10%である。0.1%未満では、充分なしなやかさが得られず、また10%を超えるとまとまり感のあるスタイルに仕上がらず、指通りが悪い。
【0015】
本発明で用いられる(D)成分は、HLB値が10〜15のポリエーテル変性シリコーンであり、例えばポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が挙げられ、入手可能な市販品として具体的には信越化学工業(株)から販売されているKF−6011、KF−6013、東レ・ダウコーニング(株)から販売されているFZ−2405、SS−2801、SS−2804等が挙げられる。
【0016】
本発明においては、これらポリエーテル変性シリコーンの中から、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができ、その配合量は、本発明の組成物全量に対して0.1〜20%が好ましく、更に好ましくは0.5〜10%である。0.1%未満では、パサツキが生じてしなやかさが得られず、20%を超えると毛髪へ不均一に付着して、ごわつきを生じ好ましくない場合がある。
【0017】
本発明の毛髪化粧料には、前記の各成分に加えて必要に応じて、かつ本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品に一般的に配合される他の成分、例えば、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、pH調整剤、乳化剤、色材、各種毛髪栄養剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0018】
その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸およびその誘導体、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、リゾフォスファチジルコリンやリゾフォスファチジン酸、大豆調製物等のラミニン5産生促進薬剤、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ糖、トレハロース等の糖類、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリ
スチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、硫黄、チアントール等の抗脂漏剤、多様な目的から、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン、ウコン抽出物、サイコ抽出物、イブキジャコウ抽出物、ヒオウギ抽出物、アセンヤク抽出物、ブナの芽抽出物、加水分解カゼイン、米抽出物加水分解液、米ぬか抽出物、トウニン抽出物、クララ抽出物、チオタウリン、ヒポタウリン、マジョラム抽出物、シリカ被覆酸化亜鉛、イチヤクソウ抽出物、キシリトール、アルギニン及びその塩酸塩、セリン、オウバク抽出成分、オウレン抽出成分、カッコン抽出成分、シコン抽出成分、シャクヤク抽出成分、センブリ抽出成分、バーチ抽出成分、セージ抽出成分、ビワ抽出成分、ニンジン抽出成分、アロエ抽出成分、ゼニアオイ抽出成分、アイリス抽出成分、ブドウ抽出成分、ヨクイニン抽出成分、ヘチマ抽出成分、ユリ抽出成分、サフラン抽出成分、センキュウ抽出成分、ショウキョウ抽出成分、オトギリソウ抽出成分、ローズマリー抽出成分、ニンニク抽出成分、トウガラシ抽出成分、ワレモコウ抽出成分、チンピ、トウキ等、レチノール、酢酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB2類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等のビタミン類なども適宜配合することができる。
【0019】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。尚、実施例に記載の各種試験(べたつき、まとまり感、しなやかさ、指通り)に関する試験法を下記に示す。また、表1に示す毛髪化粧料の組成物の配合量は、それぞれ質量%で示す。
【0020】
官能評価
20名の専門パネルを対象に実施例及び比較例の毛髪化粧料を使用してもらい、べたつき、まとまり感、しなやかさ、指通りの項目について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行なった。
【0021】
判定基準
(a)べたつき(べたつかない、べたつく)
◎:パネルの15名以上がべたつかないと判断
○:パネルの10名以上、15名未満がべたつかないと判断
△:パネルの5名以上、10名未満がべたつかないと判断
×:べたつかないと判断したパネルが5名未満
(b)まとまり感(まとまっている、まとまっていない)
◎:パネルの15名以上がまとまり感があると判断
○:パネルの10名以上、15名未満がまとまり感があると判断
△:パネルの5名以上、10名未満がまとまり感があると判断
×:まとまり感があると判断したパネルが5名未満
(c)しなやかさ(しなやかである、しなやかでない)
◎:パネルの15名以上がしなやかであると判断
○:パネルの10名以上、15名未満がしなやかであると判断
△:パネルの5名以上、10名未満がしなやかであると判断
×:しなやかであると判断したパネルが5名未満
(d)指通り(指通りが良い、指通りが悪い)
◎:パネルの15名以上が指通りが良いと判断
○:パネルの10名以上、15名未満が指通りが良いと判断
△:パネルの5名以上、10名未満が指通りが良いと判断
×:指通りが良いと判断したパネルが5名未満
【0022】
実施例1〜8及び比較例1〜4(ヘアミスト)
表1に記載の配合組成よりなる毛髪化粧料を常法により調製し、前記各種試験を実施した。その結果を表1に併せて示す。
【0023】
【表1】
【0024】
表1より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例1〜8はいずれも優れた性能を示していた。一方、比較例1〜4では、べたつき、まとまり感、しなやかさ、指通りのいずれかの点で劣っており、本発明の目的を達成しなかった。
【0025】
以下、本発明の毛髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。なお、これらの実施例の毛髪化粧料についても、官能評価(べたつき、まとまり感、しなやかさ、指通り)に
関する試験を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
【0026】
実施例9(ヘアミスト)
配合量(%)
(1)(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/
ビニルイミダゾール)コポリマー 0.7
(商品名:ルビセット Clear、BASF社製)
(2)ポリウレタン−14 0.1
(商品名:DynamX、アクゾノーベル社製)
(3)ポリエチレングリコール1000 1.5
(商品名:PEG#1000、日油社製)
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(商品名:SS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(5)エタノール 50.0
(6)(アクリル酸/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチル
アミンオキシド)コポリマー 0.7
(7)ソルビトール 1.0
(8)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2
(9)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.03(10)ユチャ油 0.1
(11)L−アルギニン 0.05(12)L−グルタミン酸ナトリウム 0.05(13)香料 0.1
(14)精製水 残 部
【0027】
(製法)(1)〜(14)を均一に混合溶解した後、ポンプミスト容器に充填してヘアミストを得た。
【0028】
実施例10(ヘアミスト)
配合量(%)
(1)(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/
ビニルイミダゾール)コポリマー 0.7
(商品名:ルビセット Clear、BASF社製)
(2)ポリウレタン−14 0.2
(商品名:DynamX、アクゾノーベル社製)
(3)ポリエチレングリコール1000 1.0
(商品名:PEG#1000、日油社製)
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(商品名:SS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(5)エタノール 50.0
(6)(アクリル酸/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸エチル
アミンオキシド)コポリマー 1.0
(7)ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(17)
ブチルエーテル 0.5
(8)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2
(9)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.01(10)ユチャ油 0.1
(11)L−アルギニン 0.05(12)L−グルタミン酸ナトリウム 0.05
(13)香料 0.1
(14)精製水 残 部
【0029】
(製法)(1)〜(14)を均一に混合溶解した後、ポンプミスト容器に充填してヘアミストを得た。
【0030】
実施例11(ヘアミスト)
配合量(%)
(1)(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/
ビニルイミダゾール)コポリマー 0.7
(商品名:ルビセット Clear、BASF社製)
(2)ポリウレタン−14 0.1
(商品名:DynamX、アクゾノーベル社製)
(3)ポリエチレングリコール1000 1.5
(商品名:PEG#1000、日油社製)
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(商品名:SS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(5)エタノール 50.0
(6)(ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル
/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー 0.7
(7)ソルビトール 1.0
(8)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2
(9)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.01(10)ユチャ油 0.1
(11)L−アルギニン 0.05(12)L−グルタミン酸ナトリウム 0.05(13)香料 0.1
(14)精製水 残 部
【0031】
(製法)(1)〜(14)を均一に混合溶解した後、ポンプミスト容器に充填してヘアミストを得た。
【0032】
実施例12(ヘアスプレー)
<原液> 配合量(%)
(1)(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/
ビニルイミダゾール)コポリマー 0.7
(商品名:ルビセット Clear、BASF社製)
(2)3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチル
シクロヘキシルイソシアネート・ポリテトラメチレングリコール
・N,N−アルキルメチルジエタノールアンモニウム
モノアルキルサルフェート共重合体エマルション 1.0
(商品名:ヘヤロールUC−4、三洋化成工業社製)
(3)ポリエチレングリコール200 1.5
(商品名:PEG#200、日油社製)
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0
(商品名:SS−2804、東レ・ダウコーニング社製)
(5)エタノール 60.0
(6)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.03(7)香料 0.1
(8)精製水 残 部
<ガス充填>
原液 50.0
噴射剤 液化石油ガス 50.0
【0033】
(製法)(1)〜(8)を均一に混合溶解して原液を調整し、原液と噴射剤をエアゾール耐圧容器に充填しヘアスプレーを得た。
【0034】
また、いずれの実施例の毛髪化粧料を使用した場合にも、頭皮に炎症、その他副作用と考えられる症状は発現せず、本発明に係る毛髪化粧料は安全性にも優れることが明らかであった。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上記載のごとく、本発明がべたつかず、まとまり感のあるスタイルに仕上げ、しなやかさと指通りに優れた毛髪化粧料を提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)〜(D)を含有し、スタイリングする前に毛髪に塗布することを特徴とする毛髪化粧料。
(A)ビニルピロリドン系皮膜形成剤 全組成物中0.1〜5質量%
(B)ポリウレタン
(C)分子量2000未満のポリエチレングリコール 全組成物中0.1〜10質量%
(D)HLB値が10〜15であるポリエーテル変性シリコーン
【請求項1】
下記成分(A)〜(D)を含有し、スタイリングする前に毛髪に塗布することを特徴とする毛髪化粧料。
(A)ビニルピロリドン系皮膜形成剤 全組成物中0.1〜5質量%
(B)ポリウレタン
(C)分子量2000未満のポリエチレングリコール 全組成物中0.1〜10質量%
(D)HLB値が10〜15であるポリエーテル変性シリコーン
【公開番号】特開2012−153678(P2012−153678A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16282(P2011−16282)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】
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