説明

毛髪化粧料

【課題】 べたつき感がなく軽い仕上がりでありながら、なめらかさ、しなやかさ、エモリエント感に優れたコンディショニング効果が得られる毛髪化粧料の提供。
【解決手段】 (a)デキストリンと脂肪酸とのエステル化物であって、デキストリンのグルコースの平均重合度が3〜150であり、脂肪酸が炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上を全脂肪酸に対して50mol%より多く100mol%以下、及び、炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を全脂肪酸に対して0mol%以上50mol%未満を含有し、グルコース単位当たりの脂肪酸の置換度が1.0〜3.0であるデキストリン脂肪酸エステル
(b)アミノ変性シリコーン
(c)高重合シリコーン化合物
を含有することを特徴とする毛髪化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は特定の分岐飽和脂肪酸の割合が高いデキストリン脂肪酸エステルとアミノ変性シリコーンと高重合シリコーン化合物を含有する毛髪化粧料に関し、更に詳細には、リンスやコンディショナー等に用いることに適した毛髪化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ヘアケアへの意識の高まりから、リンスやコンディショナー等のトリートメント用化粧料には、仕上がりのなめらかさ、しなやかさ、エモリエント感等のコンディショニング効果のより高いものが望まれており、そのために様々な技術が開示されている。例えば、カチオン性ポリマーやシリコーン誘導体を用いて、仕上がりのしなやかさ等を高める技術(例えば、特許文献1〜3参照)や、炭化水素油を用いて、仕上がりにエモリエント感等を付与する技術(例えば、特許文献4参照)等がある。また、仕上がりのなめらかさを向上させるためアミノ変性シリコーンを配合する技術がある(例えば、特許文献5参照)。また、高重合シリコーンと低重合シリコーンを併用する技術がある(例えば、特許文献6参照)。
【0003】
一方、分岐飽和脂肪酸の割合が低いデキストリン脂肪酸エステルは、従来より、油ゲル化剤として、口紅、アイライナー、マスカラ、ファンデーション等に配合されて来た(例えば、特許文献7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−312915号公報
【特許文献2】特表2001−504136号公報
【特許文献3】特開平6−80538号公報
【特許文献4】特開平6−135823号公報
【特許文献5】特開2006−143662号公報
【特許文献6】特開2005−179337号公報
【特許文献7】特許第3019191号公報
【0005】
しかしながら、カチオン性ポリマーを用いる技術では、よりなめらかさやしなやかさを付与する目的で多量に含有すると、毛髪へのカチオン性ポリマーの吸着により、却ってごわつきを生じる場合があった。また、シリコーン誘導体を用いる技術では、シリコーン誘導体自体が一般的な油に溶解しにくく、含有できる剤型が限られる場合があり、予め水に乳化した乳化物として含有する必要があり、製造工程が複雑になる場合があった。更に、炭化水素油を用いる技術では、エモリエント感を得ることはできるが、油に由来する使用後のべたつきを感じたり、重い仕上がりとなったりして、良好な使用感が得られ難かった。これに対して、アミノ変性シリコーンを用いる技術では、仕上がりのなめらかさにおいて優位であり、毛髪表面を滑らかにすることが可能であるが、反面毛髪補修成分等の含有効果を向上させることがむずかしい場合があった。また高重合シリコーン類と低重合シリコーンを併用する技術では、シリコーン類の分散性には優れ、毛髪にシリコーン類特有のなめらかさを付与することは可能であるが、前記したシリコーン類以外の油剤との相溶性において問題となる場合があった。
【0006】
一方、分岐脂肪酸の割合の低いデキストリン脂肪酸エステルは、油ゲル化剤としては使用されていたが、分岐脂肪酸の割合を高めて、毛髪のコンディョニング剤として用いる技術については、何ら開示もされていない。
【0007】
このように、これら従来の技術では、毛髪化粧料において、コンディショニング効果と良好な使用感を併せ持ち、さらに毛髪補修成分を毛髪に対して効果的に作用させることは困難であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このため、仕上がりのなめらかさ、しなやかさ、エモリエント感に優れ、高いコンディショニング効果が得られるとともに、べたつき感がなく、軽い仕上がりが得られ、さらに毛髪補修効果にも優れる毛髪化粧料の開発が求められており、本発明はこれを解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
アミノ変性シリコーンや高重合シリコーン等のシリコーン類は、毛髪に対してなめらかさ等に特に優れた効果を付与することができる。これらはシリコーンオイルとの相溶性には優れており、毛髪になめらかさ等を付与する効果にすぐれる反面、毛髪化粧料に含有されうる非シリコーンオイルである油剤との相溶性には優れない場合がある。特にシリコーン類の含有量の増大に伴い、その傾向が顕著となる可能性がある。
上記実情に鑑み、本発明者は鋭意検討した結果、これらシリコーン類を毛髪化粧料に含有されるシリコーンオイル以外の油剤に対して、均一分散させ、毛髪への親和性にも優れたものとすることが可能な第三必須成分を検討した結果、特定のデキストリン脂肪酸エステルにその効果があることを見出した。
さらに上記組成物に毛髪補修成分を含有させることにより、毛髪補修の効果が顕著に向上することが可能となり、上記課題を解決できる毛髪化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち本発明は、
次の成分(a)〜(c);
(a)デキストリンと脂肪酸とのエステル化物であって、デキストリンのグルコースの平均重合度が3〜150であり、脂肪酸が炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上を全脂肪酸に対して50mol%より多く100mol%以下、及び、炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を全脂肪酸に対して0mol%以上50mol%未満を含有し、グルコース単位当たりの脂肪酸の置換度が1.0〜3.0であるデキストリン脂肪酸エステル
(b)アミノ変性シリコーン
(c)高重合シリコーン化合物
を含有することを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0011】
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルが、デキトスリンの水酸基に、全脂肪酸誘導体に対して、炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上を50mol%より多く100mol%以下、及び、炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸誘導体、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸誘導体及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を0mol%以上50mol%未満を含有する脂肪酸誘導体を反応させて得たデキストリンと脂肪酸とのエステル化物であって、デキストリンのグルコースの平均重合度が3〜150であり、グルコース単位当りの脂肪酸の置換度が1.0〜3.0であることを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0012】
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルが、デキトスリンの水酸基に、炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上を反応させ、次いで、その生成物と炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸誘導体、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸誘導体及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を反応させて得たデキストリンと脂肪酸とのエステル化物であって、全脂肪酸誘導体に対して、該炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上を50mol%より多く100mol%以下、及び、該炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸誘導体、該炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸誘導体及び該炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を0mol%以上50mol%未満反応させたものであり、デキストリンのグルコースの平均重合度が3〜150であり、グルコース単位当りの脂肪酸の置換度が1.0〜3.0であることを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0013】
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルを構成する分岐飽和脂肪酸が、炭素数12〜22の分岐飽和脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0014】
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルが、ASTM D445測定方法による40℃における動粘度が8mm/sである流動パラフィンをゲル化しないことを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0015】
前記成分(a)、(b)、(c)の含有質量割合(a)/[(b)+(c)]が、0.1〜10の範囲であることを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0016】
さらに成分(d)毛髪補修成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【0017】
成分(d)が、アミノ酸及び/又はその誘導体から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする毛髪化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0018】
毛髪化粧料の使用感、仕上がり後のなめらかさ、しなやかさ、エモリエント感に優れる。さらに、効果的に毛髪補修成分を浸透させることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の毛髪化粧料に使用される成分(a)デキストリン脂肪酸エステルは、デキストリンと脂肪酸とのエステル化物であって、デキストリンのグルコースの平均重合度が3〜150であり、脂肪酸が全脂肪酸に対して炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸を50mol%より多く含有するグルコース単位当たりの脂肪酸の置換度が1.0〜3.0である新規な物質で、後述する成分(b)を毛髪化粧料中に安定に分散することができるものである。(以下、単に「新規なデキストリン脂肪酸エステル」ということもある。)
【0020】
本発明に使用される成分(a)新規なデキストリン脂肪酸エステルは、次の特性を有する。
(1)新規なデキストリン脂肪酸エステルを液状油に混合したときに液状油がゲル化しない。
「液状油がゲル化しない」とは、ASTM D445測定方法による40℃における動粘度が8mm/sである流動パラフィンを液状油とする場合、デキストリン脂肪酸エステルを5質量%(以下単に「%」で示す。)含有する該流動パラフィンを100℃で溶解し、24時間後25℃で粘度を測定したとき、粘度が、Yamco DIGITAL VISCOMATE粘度計VM−100A(振動式)(山一電機社製)の検出限界以下であることを意味する。なお、ゲル化する場合には、粘度が検出されることで確認できる。
【0021】
(2)新規なデキストリン脂肪酸エステルが形成する皮膜が特定範囲の付着力(タック性)を有する。
「タック性」を、支持体に該デキストリン脂肪酸エステルを塗布し、もうひとつの支持体を相互に離れた状態から面接触させた後に、後退させて別離させ、後退を開始してから完全に別離するまでの接触点にかかる荷重変化(最大応力値)で表す場合、該デキストリン脂肪酸エステルを40%含有する軽質流動イソパラフィン溶液をガラス板に400μm厚のアプリケーターで成膜し、乾燥させた皮膜に、テクスチャーアナライザー、たとえば、テクスチャーアナライザーTA.XTplus(Stable Micro Systems社製)を用いて、プローブとして直径12.5mm円柱状のポリアセタール樹脂(Delrin(登録商標)デュポン社製)製プローブを使用し、100gの荷重をかけ10秒保持後に0.5mm/秒で離したときの荷重変化、すなわちタック性が30〜1,000gである。
【0022】
本発明において、新規なデキストリン脂肪酸エステルに用いられるデキストリンは、グルコース平均重合度3〜150、特に10〜100のデキストリンが好ましい。グルコース平均重合度が2以下では、得られたデキストリン脂肪酸エステルがワックス様となって油剤への溶解性が低下する。また、グルコース平均重合度が150を超えると、デキストリン脂肪酸エステルの油剤への溶解温度が高くなる、又は溶解性が悪くなる等の問題を生ずることがある。デキストリンの糖鎖は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。
【0023】
本発明において、新規なデキストリン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸は、炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上を必須とし、さらに炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸、及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸よりなる群から選ばれる1種又は2種以上(以下、これら炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸以外の脂肪酸をまとめて表すときは「その他の脂肪酸」という)を含有してもよいものである。
【0024】
本発明において、新規なデキストリン脂肪酸エステルにおける脂肪酸の組成割合は、全脂肪酸に対して、炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上が50mol%より多く100mol%以下、好ましくは55mol%以上100mol%以下であり、その他の脂肪酸は、0mol%以上50mol%未満、好ましくは、0mol%以上45mol%以下である。
該炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸としては、例えば、イソ酪酸、イソ吉草酸、2−エチル酪酸、エチルメチル酢酸、イソヘプタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸、イソヘキサコサン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜選択又は組み合わせて使用することができる。これらのうち、炭素数12〜22のものが好ましく、特にイソステアリン酸が好ましく、構造の違い等の限定は特にない。
本発明において、イソステアリン酸とは、分岐したステアリン酸の1種、又は2種以上の混合物を意味する。例えば5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オクタン酸は、イソブチレン2量体のオキソ反応により炭素数9の分岐アルデヒドとし、次いでこのアルデヒドのアルドール縮合により炭素数18の分岐不飽和アルデヒドとし、次いで水素添加、酸化することにより製造することができ(以下、「アルドール縮合型」と略す)、これは例えば日産化学工業社より市販されている。2−ヘプチルウンデカン酸はノニルアルコールをガーベット反応(Guerbet反応、ゲルベ反応ともいう)により二量化し、酸化することにより製造することができ、これは例えば三菱化学社より市販されており、分岐位置の若干異なる類似混合物として、日産化学工業社より市販され、さらに出発アルコールが直鎖飽和ではない2箇所メチル分岐したタイプも同様に日産化学工業社より市販されている(以下総じて「ガーベット反応型」と略す)。また、メチル分岐イソステアリン酸は、例えばオレイン酸のダイマー製造時の副産物として得られるもので〔例えばJ.Amer.Oil Chem.Soc.51,522(1974)に記載〕、例えば米国エメリー社などから市販されていたものがあげられる(以下「エメリー型」と略す)。エメリー型イソステアリン酸の出発物質であるダイマー酸のさらに出発物質は、オレイン酸だけでなく、リノール酸、リノレン酸等も含まれる場合がある。本発明においては特にこのエメリー型がより好ましい。
【0025】
本発明において、新規なデキストリン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸のうち炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、酢酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜、選択又は組み合わせて使用することができる。これらの中でも、炭素数8〜22のものが好ましく、特に炭素数12〜22のものが好ましい。
【0026】
本発明において、新規なデキストリン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸のうち炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸としては、例えば、モノエン不飽和脂肪酸としては、シス−4−デセン(オブツシル)酸、9−デセン(カプロレイン)酸、シス−4−ドデセン(リンデル)酸、シス−4−テトラデセン(ツズ)酸、シス−5−テトラデセン(フィセテリン)酸、シス−9−テトラデセン(ミリストレイン)酸、シス−6−ヘキサデセン酸、シス−9−ヘキサデセン(パルミトレイン)酸、シス−9−オクタデセン(オレイン)酸、トランス−9−オクタデセン酸(エライジン酸)、シス−11−オクタデセン(アスクレピン)酸、シス−11−エイコセン(ゴンドレイン)酸、シス−17−ヘキサコセン(キシメン)酸、シス−21−トリアコンテン(ルメクエン)酸等が挙げられ、ポリエン不飽和脂肪酸としては、ソルビン酸、リノール酸、ヒラゴ酸、プニカ酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸、ニシン酸、ステアロール酸、クレペニン酸、キシメニン酸等が挙げられる。
【0027】
本発明において、新規なデキストリン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸のうち炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸は、環状構造を基本骨格の少なくとも一部に有する炭素数6〜30の飽和又は不飽和脂肪酸を意味し、例えば9,10−メチレン−9−オクタデセン酸;アレプリル酸、アレプリン酸、ゴルリン酸、α−シクロペンチル酸、α−シクロヘキシル酸、α−シクロペンチルエチル酸、α−シクロヘキシルメチル酸、ω−シクロヘキシル酸、5(6)−カルボキシ−4−ヘキシル−2−シクロヘキセン−1−オクタン酸、マルバリン酸、ステルクリン酸、ヒドノカルピン酸、ショールムーグリン酸などが挙げられる。
【0028】
本発明において、新規なデキストリン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸として分岐飽和脂肪酸単独の場合のデキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば以下のもの等が挙げられる。
デキストリンイソ酪酸エステル
デキストリンエチルメチル酢酸エステル
デキストリンイソヘプタン酸エステル
デキストリン2−エチルヘキサン酸エステル
デキストリンイソノナン酸エステル
デキストリンイソデカン酸エステル
デキストリンイソパルミチン酸エステル
デキストリンイソステアリン酸エステル
デキストリンイソアラキン酸エステル
デキストリンイソヘキサコサン酸エステル
デキストリン(イソ吉草酸/イソステアリン酸)エステル
【0029】
本発明において、新規なデキストリン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸として分岐飽和脂肪酸とその他の脂肪酸との混合脂肪酸を用いた場合のデキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば以下のもの等が挙げられる。
デキストリン(イソ酪酸/カプリル酸)エステル
デキストリン(2−エチルヘキサン酸/カプリル酸)エステル
デキストリン(イソアラキン酸/カプリル酸)エステル
デキストリン(イソパルミチン酸/カプリル酸)エステル
デキストリン(エチルメチル酢酸/ラウリン酸)エステル
デキストリン(2−エチルヘキサン酸/ラウリン酸)エステル
デキストリン(イソヘプタン酸/ラウリン酸/ベヘン酸)エステル
デキストリン(イソステアリン酸/ミリスチン酸)エステル
デキストリン(イソヘキサコサン酸/ミリスチン酸)エステル
デキストリン(2−エチルヘキサン酸/パルミチン酸)エステル
デキストリン(イソステアリン酸/パルミチン酸)エステル
デキストリン(イソステアリン酸/イソ吉草酸/パルミチン酸)エステル
デキストリン(イソノナン酸/パルミチン酸/カプロン酸)エステル
デキストリン(2−エチルヘキサン酸/パルミチン酸/ステアリン酸)エステル
デキストリン(イソデカン酸/パルミチン酸)エステル
デキストリン(イソパルミチン酸/ステアリン酸)エステル
デキストリン(イソステアリン酸/アラキン酸)エステル
デキストリン(2−エチルヘキサン酸/アラキン酸)エステル
デキストリン(2−エチル酪酸/ベヘン酸)エステル
デキストリン(イソノナン酸/リノール酸)エステル
デキストリン(イソパルミチン酸/アラキドン酸)エステル
デキストリン(イソパルミチン酸/カプリル酸/リノール酸)エステル
デキストリン(イソステアリン酸/ステアリン酸/オレイン酸)エステル
デキストリン(イソアラキン酸/パルミチン酸/ショールムーグリン酸)エステル
【0030】
新規なデキストリン脂肪酸エステルのデキストリンへの脂肪酸の置換度は、グルコース単位当たり1.0〜3.0であり、好ましくは1.2〜2.8である。この置換度が1.0未満であると液状油等への溶解温度が100℃以上と高くなり、着色や特異な臭いが生じ、好ましくない。
【0031】
(デキストリン脂肪酸エステルの製造方法)
次に、本発明に使用される新規なデキストリン脂肪酸エステルの製造方法について説明する。
製造方法としては、特に限定されず、公知の製法を採用することができるが、たとえば以下のようにして製造することができる。
【0032】
(1)グルコースの平均重合度が3〜150であるデキストリンと、炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上を全脂肪酸誘導体に対して50mol%より多く100mol%以下、及び、炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸誘導体、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸誘導体及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上(以下、これらの脂肪酸誘導体をまとめて表すときは「その他の脂肪酸誘導体」という)を全脂肪酸誘導体に対して0mol%以上50mol%未満を含有する脂肪酸誘導体とを反応させる。
【0033】
(2)グルコースの平均重合度が3〜150であるデキストリンと、炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上とを反応させ、次いで、その生成物とその他の脂肪酸誘導体とを反応させる。
その場合、全脂肪酸誘導体に対して炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上を50mol%より多く100mol%以下、及び、その他の脂肪酸誘導体を全脂肪酸誘導体に対して0mol%以上50mol%未満使用する。
【0034】
本発明において、上記デキストリンとのエステル化反応に使用される脂肪酸誘導体としては、例えば、上記脂肪酸のハロゲン化物、酸無水物等が用いられる。
(1)及び(2)のいずれの場合も、まず、デキストリンを反応溶媒に分散し、必要に応じて触媒を添加する。これに、上記脂肪酸のハロゲン化物、酸無水物等を添加して反応させる。(1)の製造法の場合は、これらの酸を混合して同時に添加反応させ、(2)の製造法の場合は、まず反応性の低い分岐飽和脂肪酸誘導体を反応させた後、次いでその他の脂肪酸誘導体を添加反応させる。
【0035】
製造にあたり、これらのうちの好ましい方法を採用することができる。反応溶媒にはジメチルホルムアミド、ホルムアミド等のホルムアミド系;アセトアミド系;ケトン系;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物系;ジオキサン等の溶剤を適宜使用することができる。反応触媒としてはピリジン、ピコリン等の3級アミノ化合物などを用いることができる。反応温度は原料脂肪酸等により適宜選択されるが、0℃〜100℃の温度が好ましい。
【0036】
本発明の毛髪化粧料に用いられる新規なデキストリン脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されるものではないが、0.02〜25質量%(以下、単に「%」と略記する)が好ましく、0.05〜10%がより好ましい。この範囲であれば、使用時のべたつき感や仕上がり重さがなく、なめらかさやしなやかさ、エモリエント感が特に優れる毛髪化粧料を得ることができる。特に、本発明の新規なデキストリン脂肪酸エステルは、極少量の配合や、インバス使用の洗い流しタイプの製品であっても、高いコンディショニング効果を発揮する優れたものである。
【0037】
本発明に用いられる、成分(b)のアミノ変性シリコーンは、通常、毛髪化粧料等に用いられるものであれば、特に限定されないが、例えば下記一般式(1)で示されるアミノ基を含有するシリコーン化合物が好ましいものである。このアミノ変性シリコーンを使用することにより、本発明の毛髪化粧料において、仕上がり後のなめらかさ、仕上がり後のしなやかさに寄与することができる。本発明において、成分(b)のアミノ変性シリコーンはオイル状であるが、これを乳化してエマルションやミクロエマルション等にしたものも使用可能である
【化1】

[式(1)中、Rは同一又は異なってもよくOH基又はメチル基を示し、pは0〜2000、qは1〜2000、nは1〜5の数を示す。Xは炭素原子数1〜5の炭化水素基を示す。]

なお、式(1)においてpおよびqは、p=0〜500、q=1〜500がより好ましく、特にp=50〜150、q=1〜10が好ましい。

上記一般式(1)のアミノ変性シリコーンは上記の化学構造を有するものであれば何れの化合物も使用可能であるが、特にアモジメチコン〔INCI収載名:式(1)において、RがOH基又はメチル基、Xが炭素原子数3〜4の直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基、nが3である化合物〕が好ましい。このような化合物としては、水性エマルション形態であるDOWCORNING TORAY SM 8904 COSMETIC EMULSION(東レ・ダウコーニング社製)等の市販品があり、本発明の成分(b)として使用することができる。
【0038】
本発明に用いられれる成分(b)のアミノ変性シリコーンは、必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて使用することができ、その含有量は特に制限されないが、その性質を十分に発揮させるためにアミノ変性シリコーン純分として、毛髪化粧料中0.1〜5%が好ましく、特に0.5〜3%が好ましい。
【0039】
本発明に用いられる、成分(c)の高重合シリコーン化合物は、通常、毛髪化粧料等に用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、仕上がり後のなめらかさ、仕上がり後のしエモリエント感に寄与することができる。なお、本発明における高重合シリコーン化合物とは、高重合ジメチルポリシロキサン及び/又は高重合ジメチコノールを意味するものとする。
【0040】
高重合ジメチルポリシロキサンとは、ジメチルシロキサン単位が重合したものであり、両末端はトリメチルシロキサンとなっているものである。重合度は特に限定されるものではないが、好ましくは重合度が2000〜10000の範囲内のものであり、粘度値換算すると約70万mm/s以上である。そしてより好ましい重合度の範囲は、重合度2200〜4200(粘度約100万mm/s〜約10000万mm/sに相当)であり、とりわけ重合度2200〜3300(粘度約100万mm/〜約1000万mm/sに相当)のものが特に好ましい。このようなものの市販品としては、例えばKF96H−100万(信越化学工業社製)、BY11−003、BY11−007(以上、東レ・ダウコーニング社製)、東芝シリコーンTSE−200、TSE−200A(以上、東芝シリコーン社製)等を使用することができる。
【0041】
高重合ジメコノールとは、ジメチルシロキサン単位が重合し、両末端がヒドロキシ基となっているものである。重合度は特に限定されるものではないが、好ましくは重合度は2000以上であり、より好ましくは重合度が3000〜20000の範囲内のものである。このようなものの市販品としては、例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ株式会社のXF49−C2070、XF49−C2497、信越化学工業株式会社のX21−5666、X21−5661、東レ・ダウコーニング株式会社の1501 FLUID、1503 FLUID等を使用することができる。
【0042】
上記高重合シリコーン化合物は、重合度の異なる1種又は2種以上を併用して用いることができる。また、高重合ジメチルシロキサン、高重合ジメチコノールを併用して用いてもよく、併用することにより毛髪化粧料の仕上がり後の効果をより優位に得ることが可能である。
【0043】
本発明に用いられる、成分(c)の高重合シリコーン化合物は、その含有量は特に制限されないが、その性質を十分に発揮させるためにアミノ変性シリコーン純分として、全組成中0.1〜5%が好ましく、特に0.5〜3%が好ましい。
【0044】
本発明において、成分(a)は成分(b)及び/又は成分(c)を毛髪化粧料に対して、油剤に対して均一分散させ、かつ他の成分との親和性にも優れたものとすることを目的に含有されるものである。なお、成分(b)、成分(c)がエマルション或いはミクロエマルションの形態にて提供されている場合においても、成分(a)の含有する効果は得られるものである。その含有質量割合は特に限定されるものではないが、含有質量割合(a)/[(b)+(c)]が、0.1〜10の範囲であると毛髪化粧料の仕上がり後の効果に優位とすることが可能である。そして、この含有質量割合を0.5〜5の範囲とすることで、毛髪補修効果に対してもより優位な効果を得ることが可能となり、好ましい。
【0045】
本発明の毛髪化粧料には、成分(d)の毛髪補修成分を含有すると、毛髪の表面や内部がダメージを受けて損傷した部分をケアすることが可能となり、好ましい。これは本発明において、成分(a)を含有することで、成分(b)、成分(c)の油剤への分散性に寄与するだけでなく、成分(d)の毛髪への付着性にも効果があるものと考えられる。このような成分(d)としては、例えば、アミノ酸類、アミノ酸誘導体、ペプタイド類、糖類及びその誘導体、毛髪脂質成分、リン脂質及びその誘導体やこれらの成分を含有する植物抽出物などが挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。本発明において、成分(d)は、使用時のハリコシ感や弾力性や毛髪補修効果を付与するために含有されるものである。
【0046】
具体的には、アミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、ヒスチジン、シスチン、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、オルニチン、シトルリン、テアニン、アルギニン等が挙げられる。
【0047】
アミノ酸誘導体としては、N−アセチルグルタミン、N−アセチルグルタミン酸、N−アセチルシステイン、グリシルグリシン、トリメチルグリシン、N,N’−ジアセチルシスチンジメチル、N−アシルグルタミン酸リジン縮合物、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル)等が挙げられる。
【0048】
ペプタイド類としては、動物、魚、貝、植物由来のいずれでもよく具体的には、コラーゲン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、エラスチン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ケラチン及びその誘導体又はそれらの分解物、コムギタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ダイズタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物等が挙げられる。なかでも加水分解ダイズタンパクが好ましいものとしてあげることができる。
【0049】
糖類としては、ソルビトール、エリスリトール、マルトース、マルチトール、キシリトール、キシロース、トレハロース、イノシトール、グルコース、マンニトール、ペンタエリスリトール、果糖、蔗糖およびそのエステル、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ、黒砂糖抽出物等が挙げられる。なかでもソルビトール、マルチトールが好ましいものとしてあげることができる。
【0050】
毛髪脂質成分としては、セラミド及びその誘導体、18−メチルエイコサン酸等が挙げられる。リン脂質及びその誘導体としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質などが挙げられ、これらの類似物あるいはこれらのものを含有する組成物、すなわち大豆レシチン、卵黄レシチン、あるいはそれらの水素添加物等も挙げられ、リン脂質誘導体としては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体又は、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと疎水性モノマーとの共重合体等が挙げられる。これらは、一種又は二種以上を適宜選択又は組み合わせて含有することができる。
【0051】
本発明においては、これらのうち毛髪補修効果が良好な点でアミノ酸及び/又はその誘導体が最も好ましいものとして用いることができる。より具体的にはグリシン、トリメチルグリシン、アルギニン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル)である。
【0052】
本発明の整髪料における成分(d)の含有量は、0.001〜10%であり、特に優れた使用感を得るには、0.01〜5%がより好ましい。成分(b)をこの範囲で含有すると、優れた使用時を有し、毛髪補修効果が特に優れる毛髪化粧料を得ることができる。
【0053】
本発明の毛髪化粧料には、上記した必須成分を含有することで得られる毛髪化粧料であるが、通常、毛髪化粧料に用いられる種々の成分として高級アルコール、カチオン界面活性剤、多価アルコール、油剤等を含有することにより、毛髪化粧料としての本発明の効果をより優れるものとすることができる。
【0054】
本発明に用いる高級アルコールは、後述するカチオン性界面活性剤と組み合わせることにより、ゲル化して毛髪化粧料に適度な粘性を付与し、安定性を向上させると共に、毛髪に対しコンディショニング効果を付与することに寄与する成分であり、通常化粧料に使用できる高級アルコールであれば特に限定されないが、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を有する炭素数12〜22のものが好ましい。具体的には、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、セトステアリルアルコール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール、ヘキサデシルアルコール、イソステアリルアルコール、ホホバアルコール等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。特に、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール、イソステアリルアルコールから選ばれる1種又は2種以上を用いると、仕上がりのなめらかさ、しなやかさが更に優れる毛髪化粧料を得ることができ好ましい。
【0055】
本発明の毛髪化粧料における高級アルコールの含有量は、特に限定はされないが、0.1〜12%が好ましく、0.5〜8%がより好ましい。この範囲内であれば、仕上がりのなめらかさ、しなやかさに優れる毛髪化粧料を得ることができる。
【0056】
本発明に用いられるカチオン界面活性剤は、前述した高級アルコールと組み合わせることにより、ゲル化して毛髪化粧料に適度な粘性を付与し、安定性を向上させると共に、界面活性及び毛髪に対しコンディショニング効果を付与する成分であり、通常化粧料に使用できるカチオン界面活性剤であれば特に限定されない。具体的には、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化牛脂アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジ(POE)オレイルメチルアンモニウム(2E.O.)、塩化ベンザルコニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、ラノリン誘導四級アンモニウム塩、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、塩化ステアロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化トール油アルキルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウム等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0057】
本発明の毛髪化粧料におけるカチオン界面活性剤の含有量は、特に限定はされないが、0.01〜10%が好ましく、0.1〜5%がより好ましい。この範囲内であれば、化粧料が安定であり、使用性においてより良好なものが得られる。
【0058】
本発明に用いられる多価アルコ−ルは、通常化粧料に使用できるものであれば特に限定されない。具体的には、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0059】
本発明の毛髪化粧料における多価アルコールの含有量は、特に限定はされないが、0.1〜60%が好ましく、0.5〜30%がより好ましい。この範囲内であれば、上記必須成分を簡便な方法で、より安定に含有するができる。
【0060】
本発明において油剤を含有することにより、仕上がり後の毛髪により一層のエモリエント感を付与することができる。このような油剤としては、通常化粧料に使用されるものであればよく、常温で液体、ペースト状及び固形状の炭化水素類、ロウ類、エステル類、脂肪酸類、油脂等の油性成分を使用することができる。具体的には、例えば炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、有機シリコーン類、フッ素系油剤類、ラノリン誘導体類等が使用可能であり、より具体的には流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、ワセリン、プリスタン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、合成炭化水素ワックス等の炭化水素類;モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油、カメリア油、ローズヒップ油、アボカド油、シア脂、硬化油、馬脂、卵黄油等の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ等のロウ類;ホホバ油、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、ラノリン脂肪酸コレステリル、オレイン脂肪酸フィトステリル等のエステル類;ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類;低重合ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、低重合ジメチコノール等の有機シリコーン類;パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類;ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル等のラノリン誘導体等のラノリン誘導体等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0061】
本発明の毛髪化粧料における油剤の含有量は、特に限定はされないが、0.1〜60%が好ましく、0.1〜20%がより好ましい。この範囲内であれば、仕上がり後の毛髪にエモリエント感を付与することができる。
【0062】
本発明の毛髪化粧料には、更に目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲内において、上記した成分の他に、通常の化粧料や医薬部外品、外用医薬品等の製剤に使用される成分、例えば精製水、温泉水、深層水等の水、アルコール類、感触調整あるいは着色用等の粉体、界面活性剤等の汎用成分や、水溶性高分子、皮膜形成剤、パール光沢付与剤、金属セッケン、油性ゲル化剤、樹脂、包接化合物、保湿剤、抗菌・防腐剤、消臭剤、塩類、pH調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート剤、退色防止剤、消泡剤、清涼剤、本発明の成分(d)毛髪補修成分以外の美容成分、噴射剤、香料、色素等を含有することができる。
【0063】
アルコール類としては、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0064】
界面活性剤としては、アニオン性、ノニオン性及び両性の各界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤としてはステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケンや、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルスルホン酸塩、脂肪酸アミドスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩とそのホルマリン縮合物のスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、アシルイセチオン酸塩、N−アシルアルキルタウリン塩、N−アシルポリペプチド塩等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としてはソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはオクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン類、ラウリルスルホベタイン等のスルホベタイン類、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム等のイミダゾリン誘導体類、ヤシ油アルキルイミノジカルボン酸塩等のアミノカルボン酸塩類等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0065】
水溶性高分子としては、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムチン、デルマタン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸等のムコ多糖類又はその塩;アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、キャロブガム、グァーガム、カチオン化グァーガム、ヒドロキシプロピルグァーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、アルゲコロイド、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン等の植物系多糖類;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子;デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、カチオン化デンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩、セルロース硫酸ナトリウム、結晶セルロース、セルロース末、カチオン化セルロース等のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子;カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;高重合度のポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等のポリアルキレングリコール系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子;ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト等の無機系水溶性高分子;その他、ポリエチレンイミン等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0066】
毛髪用の皮膜形成剤としては、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、ジアリル4級アンモニウム塩重合物等のカチオン性重合体;ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリビニルメチルエーテル等のノニオン性重合体;メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体ハーフエステル、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン等のアニオン性重合体;ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリレート共重合体のクロル酢酸両性化物、オクチルアクリルアミド−ブチルアミノエチルメタクリレート−ヒドロキシプロピルメタクリレート−アクリレート共重合体等の両性重合体等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0067】
抗菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0068】
その他、pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、又はこれらの塩、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が、清涼剤としてはL−メントール、カンファー等が、ビタミン類としては、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、リノレン酸やその誘導体のビタミンF類、フィトナジオン、メナキノン、メナジオン、メナジオール等のビタミンK類、エリオシトリン、ヘスペリジン等のビタミンP類、その他ビオチン、カルチニン、フェルラ酸等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
【0069】
本発明の毛髪化粧料は、他の成分との組合せや容器の機構等により、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、フォーム状、ミスト状、固形状等、種々の形態にて実施することができ、インバス使用のヘアリンス、ヘアパック、ヘアトリートメントや、アウトバス使用のヘアコンディショナー、ヘアローション、枝毛コート剤、ヘアミルク、ヘアクリーム等の毛髪用製品として実施することができる。また、本発明の毛髪化粧料は、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲で各種の噴射剤と混合し、ヘアフォーム、スプレーフォーム、ヘアミスト(スプレー)等のエアゾール製品とすることができる。噴射剤としては、液化石油ガス、窒素ガス、炭酸ガス、ジメチルエーテル等を使用することができる。
【実施例】
【0070】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0071】
《新規なデキストリン脂肪酸エステルの参考製造例》
以下に本発明に用いる新規なデキストリン脂肪酸エステルの参考製造例を示す。また、下記方法で置換度、構成脂肪酸のmol%、粘度、タック性を測定した。
【0072】
(置換度、構成脂肪酸のmol%の測定方法)
参考製造例のデキストリン脂肪酸エステルのIRスペクトルを測定し、アルカリ分解後の脂肪酸量とガスクロマトグラフィーから、置換度と、構成脂肪酸のmol%を求めた。
【0073】
(粘度の測定方法)
各試料(参考製造例のデキストリン脂肪酸エステル)を5質量%含有する流動パラフィンを100℃で溶解し、室温(25℃)まで冷却する。25℃の恒温槽で24時間保温し、以下の測定機器を用いて粘度を測定した。
尚、流動パラフィンはASTM D445測定方法による40℃の動粘度が8mm/sのものを使用した。
[測定機器]Yamco DIGITAL VISCOMATE MODEL VM−100A(山一電機社製)
【0074】
(タック性の測定方法)
各試料(参考製造例のデキストリン脂肪酸エステル)をIPクリーンLX(軽質流動イソパラフィン)に40%溶解した溶液を、ガラス板に400μm厚のアプリケーターで塗布し、その皮膜を室温24時間乾燥後、70℃で12時間保存した後、室温25℃におけるタック性を、以下に示す機器および条件で評価した。
[測定機器]テクスチャーアナライザーTA.XTplus(Stable Micro Systems社製)
[プローブ]1/2 Cyl.Delrin(ポリアセタール樹脂(POM))P/0.5)、直径12.5mm円柱状
[測定条件]Test Speed:0.5mm/sec, Applied Force:100g, Contact Time:10sec
【0075】
[参考製造例1:デキストリンイソステアリン酸(エメリー型)エステル]
平均グルコース重合度30のデキストリン21.41g(0.132mol)をジメチルホルムアミド71g、3−メチルピリジン62g(0.666mol)とからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソステアリン酸クロライド(エメリー型)120g(0.396mol)を30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質107gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸60mol%)
尚、エメリー型の出発原料はコグニス社製のEMARSOL873を用いた。本原料の脂肪酸組成は分岐飽和脂肪酸が60mol%、その他の脂肪酸が40mol%(パルミチン酸10mol%を含む)のものを用いた。(以下同様)
置換度は2.2、分岐飽和脂肪酸60mol%、その他の脂肪酸40mol%(内パルミチン酸10mol%)、粘度は0mPa・s、タック性は161gであった。
【0076】
[参考製造例2〜4:デキストリンイソステアリン酸(エメリー型)エステル]
参考製造例1記載の原料・方法に準じ、
参考製造例2は、平均グルコース重合度30のデキストリン0.132molに対し、イソステアリン酸クロライド(エメリー型)を0.172mol用い、デキストリンイソステアリン酸(エメリー型)エステルを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸60mol%)
置換度1.0、分岐飽和脂肪酸60mol%、その他の脂肪酸40mol%(内パルミチン酸10mol%)、粘度は0mPa・s、タック性は35gであった。
参考製造例3は、平均グルコース重合度30のデキストリン0.132molに対し、イソステアリン酸クロライド(エメリー型)を0.224mol用い、デキストリンイソステアリン酸(エメリー型)エステルを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸60mol%)
置換度1.4、分岐飽和脂肪酸60mol%、その他の脂肪酸40mol%(内パルミチン酸10mol%)、粘度は0mPa・s、タック性は45gであった。
参考製造例4は平均グルコース重合度30のデキストリン0.132molに対し、イソステアリン酸クロライド(エメリー型)を0.502mol用い、デキストリンイソステアリン酸(エメリー型)エステルを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸60mol%)
置換度2.6、分岐飽和脂肪酸60mol%、その他の脂肪酸40mol%(内パルミチン酸10mol%)、粘度は0mPa・s、タック性は750gであった。
【0077】
[参考製造例5:デキストリンイソステアリン酸エステル]
イソステアリン酸クロライド(エメリー型)の代わりにイソステアリン酸クロライド(ガーベット反応型)を用いた以外は参考製造例1と同様に作成し、淡黄色の樹脂状物質80gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸100mol%)
尚、ガーベット反応型の出発原料は日産化学工業社製のファインオキソコール イソステアリン酸−Nを用いた。
置換度は1.8、イソステアリン酸100mol%、粘度は0mPa・s、タック性は173gであった。
【0078】
[参考製造例6:デキストリンイソステアリン酸エステル]
イソステアリン酸クロライド(エメリー型)の代わりにイソステアリン酸クロライド(アルドール縮合型)を用いた以外は参考製造例1と同様に作成し、淡黄色の樹脂状物質60gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸100mol%)
尚、アルドール縮合型の出発原料は日産化学工業社製のファインオキソコール イソステアリン酸を用いた。
置換度は1.2、イソステアリン酸100mol%、粘度は0mPa・s、タック性は61gであった。
【0079】
[参考製造例7:デキストリンイソアラキン酸/パルミチン酸エステル]
平均グルコース重合度150のデキストリン51.28gをジメチルホルムアミド150g、ピリジン60gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソアラキン酸クロライド132gとパルミチン酸クロライド12gの混合物を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質145gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸90mol%)
置換度は1.1、イソアラキン酸85mol%、パルミチン酸15mol%、粘度は0mPa・s、タック性は45gであった。
【0080】
[参考製造例8:デキストリンイソ酪酸/カプリン酸エステル]
平均グルコース重合度5のデキストリン34.19gを3−メチルピリジン215gに70℃で分散させ、イソ酪酸クロライド50g及びカプリン酸クロライド60gの混合物を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をエタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質98gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸60mol%)
置換度は2.9、イソ酪酸63mol%、カプリン酸37mol%、粘度は0mPa・s、タック性は255gであった。
【0081】
[参考製造例9:デキストリンイソパルミチン酸エステル]
平均グルコース重合度100のデキストリン23.62gをジメチルホルムアミド71g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソパルミチン酸クロライド100gを30分間滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質90gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸100mol%)
置換度は2.0、イソパルミチン酸100mol%、粘度は0mPa・s、タック性は204gであった。
【0082】
[参考製造例10:デキストリンイソノナン酸/ステアリン酸エステル]
平均グルコース重合度20のデキストリン36.34gをジメチルホルムアミド120g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソノナン酸クロライド41g及びステアリン酸クロライド58gの混合物を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質95gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸55mol%)
置換度は1.6、イソノナン酸51mol%、ステアリン酸49mol%、粘度は0mPa・s、タック性は64gであった。
【0083】
[参考製造例11:デキストリン2−エチルヘキサン酸/ベヘン酸エステル]
平均グルコース重合度20のデキストリン54.56gをジメチルホルムアミド150g、3−メチルピリジン130gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、2−エチルヘキサン酸クロライド147g、次いでベヘン酸クロライド36gを計30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質95gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸90mol%)
置換度は2.3、2−エチルヘキサン酸95mol%、ベヘン酸5mol%、粘度は0mPa・s、タック性は138gであった。
【0084】
[参考製造例12:デキストリンイソパルミチン酸/酢酸エステル]
平均グルコース重合度20のデキストリン22.56gをジメチルホルムアミド71g、3−メチルピリジン70gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソパルミチン酸クロライド110g及び無水酢酸10gの混合物を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質96gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸80mol%)
置換度は2.8、イソパルミチン酸79mol%、酢酸21mol%、粘度は0mPa・s、タック性は430gであった。
【0085】
[参考製造例13:デキストリンイソステアリン酸(エメリー型)/オレイン酸エステル]
平均グルコース重合度40のデキストリン19.99gをジメチルホルムアミド71g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソステアリン酸クロライド(エメリー型)108gとオレイン酸クロライド12gの混合物を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質88gを得た。(仕込み時分岐飽和脂肪酸54mol%)
置換度は2.2、分岐飽和脂肪酸54mol%、その他の脂肪酸46mol%(内オレイン酸10mol%)、粘度は0mPa・s、タック性は350gであった。
【0086】
実施例1:本発明品1〜17及び比較品1〜6:ヘアコンディショナー(インバス用)
表1〜表3に示す処方及び下記製造方法によりヘアコンディショナーを調製し、「使用性」、「仕上がり後のなめらかさ」、「仕上がり後のしなやかさ」、「仕上がり後のエモリエント感」及び「毛髪補修効果」について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1及び表2に示した。
【0087】
【表1】

【0088】
【表2】

【0089】
【表3】

【0090】
(製造方法)
A:成分1〜14、18を80℃に加熱して均一混合する。
B:成分15〜17、19、20を80℃に加熱する。
C:BにAを添加して均一に乳化混合し、冷却する。
D:Cに成分21を添加混合し、容器に充填してヘアコンディショナー(インバス用)を得た。
【0091】
〔評価方法〕
化粧品評価専門パネル10名に、本発明品1〜19及び比較品1〜5のインバス用ヘアコンディショナーを使用してもらい、「使用感(べたつき感のなさ)」、「仕上がり後のなめらかさ」、「仕上がり後のしなやかさ」、「仕上がり後のエモリエント感」及び「毛髪補修効果」について、以下の評価基準に従って5段階評価してもらった。その後、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
<評価基準>:
[評価結果] :[評点]
非常に良好 : 5点
良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
<判定基準>:
[評点の平均点] :[判定]
4.5以上 : ◎
3.5以上4.5未満 : ○
1.5以上3.5未満 : △
1.5未満 : ×
【0092】
〔毛髪補修効果(弾力性)の評価方法〕
ヘアブリーチ処理したアジア人の毛髪を長さ5cm、10本束ねた毛束を市販のシャンプーで洗浄後、自然乾燥させた。それに、表1、表2のスタイリングフォームを均一に塗布した後、更にドライヤーで乾燥させ評価用毛束を作成した。この毛束を曲げた時の応力荷重値を毛髪弾力測定機(特開2000−321186号公報参照)で測定し、スタイリングフォームを塗布しない毛束の応力荷重値と比較した場合の荷重値変化率により、毛髪補修効果(弾力性)を以下の判定基準を用いて判定した。
<判定基準>:
[評価] :[判定]
荷重値変化率+20%以上 : ◎
荷重値変化率+10%以上20%未満 : ○
荷重値変化率+5%以上10%未満 : △
荷重値変化率+5%未満 : ×
【0093】
本発明品1〜19のヘアコンディショナー(インバス用)は、いずれも「使用感(べたつき感のなさ)」、「仕上がり後のなめらかさ」、「仕上がり後のしなやかさ」、「仕上がり後のエモリエント感」及び「毛髪補修効果」に優れたヘアコンディショナーであった。
特に本発明の新規なデキストリン脂肪酸エステルを比較的多量に含有した本発明品4は、本発明の新規なデキストリン脂肪酸エステル自体はタック性が高いにもかかわらず、べたつき感のない良好なものが得られた。また、いずれの製造例のデキストリン脂肪酸エステルを用いても十分な効果が得られたが、製造例6のデキストリン脂肪酸エステルを用いた本発明品19は、特に優れた「仕上がり後のエモリエント感」が得られた。なお、本発明品12、13は、高重合シリコーン化合物として、高重合ジメチルポリシロキサンと高重合ジメチコノールを併用しているが、「仕上がり後のなめらかさ」、「仕上がり後のしなやかさ」、「仕上がり後のエモリエント感」が特に高い評価結果となり、表では他の本発明品同様、「◎」であるが、評点の平均点は他の本発明品に比べても優位なものであった。
一方、本発明の新規なデキストリン脂肪酸エステルを含有しない比較品1は、「仕上がり後のなめらかさ」、「仕上がり後のしなやかさ」及び「仕上がり後のエモリエント感」に劣るものであった。また、本発明の新規なデキストリン脂肪酸エステルの代わりに、ゲル化剤として用いられているデキストリン脂肪酸エステルを含有した比較品2は、「使用感(べたつき感のなさ)」、「仕上がり後のなめらかさ」、「仕上がり後のしなやかさ」に劣っており、しかも、含有する際溶解し難く、製造後に結晶が析出する等安定性も良好ではなかった。アミノ変性シリコーンは含有するが、高重合シリコーン化合物を含有しない比較品3、高重合ジメチルポリシロキサンは含有するが、アミノ変性シリコーンを含有しない比較品4、高重合ジメチコーンは含有するが、アミノ変性シリコーンを含有しない比較品5は、「使用感(べたつき感のなさ)」、「仕上がり後のなめらかさ」、「仕上がり後のしなやかさ」の項目の全てにおいて満足できるものではなかった。また比較品のいずれもが、「毛髪補修効果」は満足できるものではなかった。
【0094】
実施例2:ヘアミルク
(成分) (%)
1.塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.2
2.ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート 0.2
3.セトステアリルアルコール 2
4.パルミチン酸2−エチルヘキシル 1
5.ワセリン 1
6.ジメチルシロキサン(重合度10) 1
7.アミノ変性シリコーン(注2) 0.5
8.高重合ジメチルポリシロキサン(重合度5000) 1
9.硬化ヒマシ油 1
10.ホホバアルコール 1
11.製造例2のデキストリン脂肪酸エステル 1
12.ジプロピレングリコール 3
13.1,3−ブチレングリコール 2
14.キサンタンガム 0.2
15.フェノキシエタノール 0.2
16.クエン酸 0.01
17.香料 0.5
18.精製水 残量
(製造方法)
A:成分1〜11を均一に加熱溶解する。
B:成分12〜16及び18を70℃にて均一に溶解する。
C:BにAを添加し、均一に乳化混合し、冷却する。
D.Cに成分17を添加混合した後、容器に充填してヘアミルクを得た。
【0095】
以上のようにして得られた実施例2のヘアミルクは、仕上がりのなめらかさ、しなやかさ、エモリエント感等の優れた毛髪化粧料であった。
【0096】
実施例3:ヘアローション(ヘアミスト)
(成分) (%)
1.1,3−ブチレングリコール 1
2.オレイルアルコール 0.1
3.塩化ジココイルジメチルアンモニウム 0.5
4.製造例3のデキストリン脂肪酸エステル 0.02
5.アミノ変性シリコーン(注2) 0.1
6.高重合ジメチルポリシロキサン(重合度2000) 0.1
7.エタノール 10
8.ヒドロキシエチルセルロース 0.1
9.精製水 残量
10.メチルパラベン 0.1
11.クエン酸 0.01
12.香料 0.5
(製造方法)
A:成分1〜6を70℃にて均一に溶解する。
B:成分7〜12をAに加え均一に混合する。
C:Bをアトマイザー容器に充填してヘアローションを得た。
【0097】
以上のようにして得られた実施例3のヘアローション(ヘアミスト)は、べたつきがなく、仕上がりのなめらかさ、しなやかさ、エモリエント感に優れた毛髪化粧料であった。
【0098】
実施例4:スティック状毛髪化粧料
(成分) (%)
1.フィッシャートロプシュワックス 5
2.ベヘニルアルコール 4
3.マイクロクリスタリンワックス 6
4.製造例4のデキストリン脂肪酸エステル 20
5.製造例13のデキストリン脂肪酸エステル 5
6.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5
7.トリイソステアリン酸ジグリセリル 残量
8.塩化アルキルトリメチルアンモニウム 6
9.メチルフェニルポリシロキサン 2
10.流動パラフィン 10
11.ワセリン 30
12.アミノ変性シリコーン(注3) 0.2
13.高重合ジメチコノール(重合度5000) 0.1
14.メチルシロキサン網状重合体(注4) 1
15.シリル化処理無水ケイ酸 0.1
16.ジブチルヒドロキシトルエン 0.1
17.フェノキシエタノール 0.1
18.1,2−ペンタンジオール 0.1
19.香料 適量
(注3)SYLSTLE 401(東レ・ダウコーニング社製)
(注4)トスパール2000B*(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
(製造方法)
A:成分1〜13を加温して均一混合する。
B:Aに成分14〜16を加え均一に混合する。
C:Bに成分17〜19を添加混合した後、容器に充填してスティック状毛髪化粧料を得た。
【0099】
以上のようにして得られた実施例4のスティック状毛髪化粧料は、べたつきがなく、仕上がりのなめらかさ、しなやかさ、エモリエント感に優れた毛髪化粧料であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)〜(c);
(a)デキストリンと脂肪酸とのエステル化物であって、デキストリンのグルコースの平均重合度が3〜150であり、脂肪酸が炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上を全脂肪酸に対して50mol%より多く100mol%以下、及び、炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を全脂肪酸に対して0mol%以上50mol%未満を含有し、グルコース単位当たりの脂肪酸の置換度が1.0〜3.0であるデキストリン脂肪酸エステル
(b)アミノ変性シリコーン
(c)高重合シリコーン化合物
を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
【請求項2】
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルが、デキトスリンの水酸基に、全脂肪酸誘導体に対して、炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上を50mol%より多く100mol%以下、及び、炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸誘導体、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸誘導体及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を0mol%以上50mol%未満を含有する脂肪酸誘導体を反応させて得たデキストリンと脂肪酸とのエステル化物であって、デキストリンのグルコースの平均重合度が3〜150であり、グルコース単位当りの脂肪酸の置換度が1.0〜3.0であることを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
【請求項3】
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルが、デキトスリンの水酸基に、炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上を反応させ、次いで、その生成物と炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸誘導体、炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸誘導体及び炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を反応させて得たデキストリンと脂肪酸とのエステル化物であって、全脂肪酸誘導体に対して、該炭素数4〜26の分岐飽和脂肪酸誘導体の1種又は2種以上を50mol%より多く100mol%以下、及び、該炭素数2〜22の直鎖飽和脂肪酸誘導体、該炭素数6〜30の直鎖又は分岐の不飽和脂肪酸誘導体及び該炭素数6〜30の環状の飽和又は不飽和脂肪酸誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を0mol%以上50mol%未満反応させたものであり、デキストリンのグルコースの平均重合度が3〜150であり、グルコース単位当りの脂肪酸の置換度が1.0〜3.0であることを特徴とする請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
【請求項4】
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルを構成する分岐飽和脂肪酸が、炭素数12〜22の分岐飽和脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
【請求項5】
成分(a)のデキストリン脂肪酸エステルが、ASTM D445測定方法による40℃における動粘度が8mm/sである流動パラフィンをゲル化しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪化粧料。
【請求項6】
前記成分(a)、(b)、(c)の含有質量割合(a)/[(b)+(c)]が、0.1〜10の範囲であることを特徴とする請求項1〜5の何れかの項記載の毛髪化粧料。
【請求項7】
さらに成分(d)毛髪補修成分を含有することを特徴とする請求項1〜6の何れかの項記載の毛髪化粧料。
【請求項8】
成分(d)が、アミノ酸及び/又はその誘導体から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜7の何れかの項記載の毛髪化粧料。

【公開番号】特開2013−91637(P2013−91637A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−220712(P2012−220712)
【出願日】平成24年10月2日(2012.10.2)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】