説明

毛髪形状の処理装置

【課題】毛根にストレスをかけることなく、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えることにより、毛髪が本来有している伸縮性を利用して、毛髪形状の付与処理をスムーズに行うことができ、処理時間を短縮することができ、毛髪にしっかりした形状付与効果を及ぼしめて、処理後の毛髪形状を長期間保持できる毛髪形状の処理装置を提供するところにある。とりわけ、比較的低温での処理が可能となり、毛髪の損傷を防止できる。
【解決手段】アーム体2と、一方又は他方のアーム2A,2B、或いは、装置本体4Aに少なくとも一つ配設され、かつ、所定周波数の振動を発生させる振動手段3と、一方又は他方のアーム2A,2Bに少なくとも一つ配設される振動体9と、を備え、アーム体2は、毛髪を保持解放可能に構成されてなり、振動体9は、アーム体2の幅方向に振動付与可能に、かつ、保持した毛髪に振動手段からの振動を伝達可能に構成されてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪形状の処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ストレートパーマやウェーブパーマ等の毛髪に所望の形状を付与する処理(パーマ処理)技術は、洗髪を行って清潔にした毛髪全体に、第1液(軟化剤或いは還元剤、又はコールド液ともいう。)等を塗布或いはスプレーして軟化処理を施す前または後に、毛髪全体を複数に分割し、その分割した毛髪に熱処理やコーミング処理を行い、或いはクリーム状の物質を塗布し、又はウェーブパーマの場合には分割した毛髪にヘアロッドを巻く等し、次に、第2液(硬化剤或いは酸化剤、又はコールド液ともいう。)を塗布或いはスプレーして硬化処理を施し、所定の時間経過後にヘアロッドが巻かれている場合には取り外して、最終的に温湯リンス処理等を施すことにより行われている。
【0003】
すなわち、従来のパーマ処理、或いは、トリートメント処理等の毛髪形状の処理技術は、毛髪をロッド等に巻きつけた後に、第1液(還元剤)を塗布し、毛髪のシスチン結合を切り、ロッド等で変形した状態で、パーマ第2液(酸化剤)で結合させる、いわゆる化学的な処理のみによるものであった。このため、ストレートパーマ、ウェーブパーマ或いはトリートメント等の毛髪の形状保持効果は、非常に短命なものであった。これは、毛髪の深部にまでパーマ液が十分に浸透しない結果、シスチン結合がうまく切れなかったり、施術時に毛髪を傷めてしまいシスチン結合自体が弱くなったり、してしまうなどの原因が考えられる。
【0004】
そこで、上記のコールド液等による毛髪の形状保持効果を長く保持可能にするために、例えば、パーマ処理を行う個々人の毛髪の性質に応じてコールド液のpH度等を種々に調整する試みもなされているが、未だに十分な形状保持効果を得るに至っていないのが実情である。
【0005】
ところで、毛髪の主成分のケラチンを構成しているポリペプチド鎖(主鎖)は、毛髪の縦の方向に多数が並び、隣りあった主鎖は、シスチン結合、塩結合、水素結合等の側鎖によって繋がって網目構造を作っていると考えられており、この結合によって、毛髪は弾力性に富み、折り曲げても手を離せば直ちにもとの形に戻る復元力を持っていると考えられている。
【0006】
この復元力を付与しているシスチン結合、塩結合、水素結合等の側鎖を切断することにより復元力を弱めること、これがパーマ第1液の毛髪への作用であり、一方、曲げられた新しい位置で側鎖の結合を復元させることが第2液の作用であって、この一連の反応によって持続性のあるウェーブ等が形成されると考えられている。勿論、癖毛を真直に延ばす縮毛矯正や、ウェーブ毛髪をストレート毛髪にする原理も同じである。
【0007】
また、毛髪形状の処理過程においては、前述の毛髪処理に併せて、毛髪に一定の時間、一定の温度を加える熱処理(物理的処理)を施すことも、一般的に行われている。これは毛髪を構成するメデュラ、コルティクス、マトリックス、キューティクル等が有する熱可塑性といった特性を有効に利用して形状変形させるものであり、前述した薬剤(化学的処理)の毛髪への作用との相乗効果を狙ったものである。
【0008】
しかしながら、前述したパーマ処理等の毛髪形状の処理では、薬剤や熱を利用するものであるため、例えば、薬剤を利用した毛髪形状の処理では、薬剤の用法及び用量を厳守して注意深く取り扱わなければならない。また、第1液によりケラチンにおけるシスチン結合の再生が不可能なまでに進行すると、毛髪へのダメージが大きくなり、一方、第2液による処理が完全でないと毛髪が傷み、しかも所定の毛髪形状に処理ができない問題がある。
【0009】
また、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼすには、自然に近い状態で毛髪に繰返し伸縮方向の力を加えることにより、毛髪が本来有している伸縮性を効果的に利用することが有効な方法と考えられているが、従来の毛髪形状の処理装置では、毛髪全体に力を加えてしまっていたため、毛髪に与えるダメージ、とりわけ毛根に大きなダメージを与えてしまうことが問題となっていた。
【0010】
このような複数の問題に対して、次の特許文献1〜4がある。
【0011】
特許文献1には、薬剤や熱を使用することなく、毛髪に超音波振動を与えることで、毛髪の形状を処理する方法及びその装置について開示されている。しかしながら、特許文献1では、毛髪にダメージを与えないでどの程度の期間、処理された毛髪にかかる形状が保持されるかについて、何ら開示されていない。
【0012】
また、特許文献2、3には、超音波振動を利用した毛髪の処理方法が開示されている。特に、特許文献3では毛髪に十分に大きい接触圧を与えることができる程度に、比較的強い振動を用いることが好ましいとされる。しかしながら、このような強い振動を発生させることは、必要以上に毛髪にダメージを与えるおそれもあり、問題の解決策としては十分ではない。
【0013】
ところで、特許文献4では、アームの長さ方向に摺動する振動体を介して、1Hz〜20000Hzの範囲の低い周波数の振動を毛髪に与える毛髪形状の処理装置が開示されている。この特許文献4の毛髪形状の処理装置では、毛髪は側面(アームの長さ方向)から振動を受けるため、アーム上を毛髪が往復回転運動するものである。したがって、毛髪が上下方向につぶれず、しかも損傷を受けずに円形断面を維持でき、弾力性と風合いを保つことが可能であり、十分な評価を得るものである。しかし、この特許文献4においても、毛髪が本来有している伸縮性を利用する点には着眼されておらず、自然に近い状態で毛髪形状処理を行うという点では十分な解決策が講じられていない。
【0014】
【特許文献1】特開平8−299046号公報
【特許文献2】特開平9−262120号公報
【特許文献3】特開平9−262123号公報
【特許文献4】特許第3069157号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、毛根にストレスをかけることなく、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えることにより、毛髪が本来有している伸縮性を利用して、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼすことが可能となり、毛髪形状の付与処理をスムーズに行うことができ、処理時間を短縮し、さらに、毛髪にしっかりした形状付与効果を及ぼしめて、処理後の毛髪形状を長期間保持できる毛髪形状の処理装置を提供するところにある。とりわけ、比較的低温での処理も可能となり、毛髪の損傷を防止できる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明により、以下の毛髪形状の処理装置が提供される。
【0017】
[1] 軟化剤を塗布或いはスプレーして軟化処理した後の毛髪に、又は、毛髪処理剤を塗布した後の毛髪に、所望の形状を付与する毛髪形状の処理装置であって、一方のアームと他方のアームとが、連結機構を介して回動自在に連結されて構成されるアーム体と、前記一方又は他方のアーム、或いは、装置本体に少なくとも一つ配設され、かつ、所定周波数の振動を発生させる振動手段と、前記一方又は他方のアームに少なくとも一つ配設される振動体と、を備え、前記アーム体は、前記連結機構の回動により、前記振動体を介して前記毛髪を保持解放可能に構成されてなり、前記振動体は、前記アーム体の幅方向に振動付与可能に、かつ、前記保持した毛髪に前記振動手段からの振動を伝達可能に構成されてなる毛髪形状の処理装置。
【0018】
[2] さらに、前記振動体は、前記アーム体の幅方向に摺動可能に構成されてなる[1]に記載の毛髪形状の処理装置。
【0019】
[3] 前記振動体がいずれか一方又は両方の前記アーム体に少なくとも2つ幅方向に並べて配設される[1]又は[2]に記載の毛髪形状の処理装置。
【0020】
[4] 前記振動体のうちの任意の一つ又は複数に、前記振動手段によって発生させた振動を選択的に付与できる[1]〜[3]のいずれかに記載の毛髪形状の処理装置。
【0021】
[5] 前記一方又は他方のアーム、或いは、前記装置本体には、温度ヒーターが配設され、前記毛髪を保持する際に温度付与可能な[1]〜[4]のいずれかに記載の毛髪形状の処理装置。
【0022】
[6] 前記振動体の振動の振幅が、0.0001mm〜10mmの範囲内である[1]〜[5]のいずれかに記載の毛髪形状の処理装置。
【0023】
[7] 前記振動手段の周波数が、切り替え可能に構成されている[1]〜[6]のいずれかに記載の毛髪形状の処理装置。
【0024】
[8] 前記毛髪処理装置の、毛髪に接触する部分が弾性材料で構成されている[1]〜[7]のいずれかに記載の毛髪形状の処理装置。
【0025】
[9] 前記一方のアームに幅方向に振動する第一振動体を備えるとともに、他方のアームに長さ方向あるいは厚さ方向に振動する第二振動体を備える[1]〜[8]のいずれかに記載の毛髪形状の処理装置。
【0026】
[10] 前記第一振動体と前記第二振動体の毛髪への振動付与が、いずれか一方のみ又は交互に、或いは同時に可能である[9]に記載の毛髪形状の処理装置。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、毛根にストレスをかけることなく、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えることにより、毛髪が本来有している伸縮性を効果的に利用して、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼすことが可能となる。また、毛髪形状の付与処理をスムーズに行うことができ、処理時間を短縮することができ、その後のシスチン結合・水素結合の再結合が容易になる。さらに、毛髪にしっかりした形状付与効果を及ぼしめて、処理後の毛髪形状を長期間保持できる毛髪形状の処理装置といった優れた効果を奏する。とりわけ、比較的低温での処理もできるようになり、毛髪の損傷を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の毛髪形状の処理装置を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える毛髪形状の処理装置を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0029】
[1]本発明の毛髪形状の処理装置の構成:
本発明の毛髪形状の処理装置は、図1A、図1B、図2、図19に示されるように、軟化剤を塗布或いはスプレーして軟化処理した後の毛髪に、又は、毛髪処理剤を塗布した後の毛髪に、所望の形状を付与する毛髪形状の処理装置である。一方のアーム2Aと他方のアーム2Bとが、連結機構5を介して回動自在に連結されて構成されるアーム体2と、前記一方又は他方のアーム2A,2B、或いは、装置本体4Aに少なくとも一つ配設され、かつ、所定周波数の振動を発生させる振動手段3と、前記一方又は他方のアーム2A、2Bに少なくとも一つ配設される振動体9と、を備えている。前記アーム体2は、前記連結機構5の回動により、前記振動体9を介して前記毛髪を保持解放可能に構成されてなり、前記振動体9は、前記アーム体2の幅方向に振動付与可能に、かつ、前記保持した毛髪に前記振動手段3からの振動を伝達可能に構成されている。
【0030】
[1−1]本発明の処理する毛髪:
本発明の毛髪形状の処理装置は、軟化剤を塗布或いはスプレーして軟化処理した後の毛髪、又は、毛髪処理剤を塗布した後の毛髪(以下、適宜「軟化等処理後の毛髪」という)に好適に用いることが出来る。すなわち、本発明の毛髪形状の処理装置は頭髪の形状の処理に好適に用いられるものである。この軟化等処理の方法としては、先ず洗髪を行った後に、第1液(軟化剤)を、丁寧に塗布或いはスプレーすることで行われる。なお、本発明の毛髪形状の処理装置は、前述のように、軟化等処理後の毛髪に好適に用いることができるが、それらの軟化等処理後の毛髪に限定されるものではなく、軟化等処理をしない毛髪に使用しても優れた効果を奏することは言うまでもない。
【0031】
[1−1−1]毛髪軟化剤(毛髪処理剤):
毛髪軟化剤(毛髪処理剤)としては、例えば、毛染め剤、トリートメント剤、セットローション剤等をいい、更に具体的には、ヘアマニキュア剤、ヘアトリートメント剤、ヘアスタイリング剤、ヘアリンス剤、ヘアクリーム剤、ヘアムース剤、ヘアジェル剤、ヘアパック剤等がある。
【0032】
[1−1−2]所望の形状:
本発明の毛髪形状処理装置を用いて、付与し得る所望の形状は特に限定されはしないが、軟化剤を塗布或いはスプレーして軟化処理した後の毛髪に、又は、毛髪処理剤を塗布した後の毛髪に対して、例えば、ウェーブパーマ、ストレートパーマ等のヘアスタイルを施す、毛髪形状処理に好適に用いることができる。
【0033】
[1−1−2−1]ウェーブパーマ:
ここで、ウェーブパーマを施す場合には、洗髪し、更に第1液を用いて軟化させた毛髪をコーミングしながら一定量ほどを握り取り、その毛髪の束を生え際から毛先まで揃え、例えば、ヘアアイロンで毛髪に一定方向のウェーブ(カール)を付けたり、生え際から毛先まで略均一のテンションが掛かるように、ヘアロッド等に巻き付けることで、本実施形態の毛髪形状の処理装置を用いて、所望の形状に処理できる。
【0034】
[1−1−2−2]ストレートパーマ:
ストレートパーマを施す場合には、洗髪後に、コーミングして一定量ほど握り取った毛髪の束を、生え際から毛先まで揃え、しかる後に第1液を塗布或いはスプレーして毛髪を軟化させ、次に、コーミングしながら一定量ほど握り取った毛髪の束を、生え際から毛先まで揃え、例えば、ストレートとなるように本実施形態の毛髪形状の処理装置を用いて、所望の形状に処理できる。
【0035】
[1−2]振動手段:
本実施形態が備える振動手段は、振動体を振動させて、前記軟化処理後の毛髪に対して振動を与える(付与する)、いわば動力源との機能を有するものである。図1Bでは、振動手段3は、アーム体2(アーム2A,アーム2B)に配置されているが、この配置場所はアーム体2に限られるものではなく、たとえば、図19で示されるような装置本体4Aを有する毛髪形状の処理装置では、その装置本体に備えられてもよい。
【0036】
ただし、より好ましいのは、アーム体に前述の振動手段が配設されることである。たとえば、図1Bに示される毛髪形状の処理装置のように、アーム体2のアーム2Bにセラミックアクチュエータ等の前記振動手段3を配設することにより、振動体までの振動伝達距離を短くできるため、所望の振動を確実に毛髪に与える(伝達する)ことができる。すなわち、毛髪への振動伝達のロスが小さくなり、付与する振動の調整を確実かつスムーズに行えるため、好ましい形態の一つといえる。
【0037】
振動手段としては、例えば、小型モータ或いは偏平モータといった電動モータや、電磁アクチュエータ或いはセラミックアクチュエータ等が挙げられ、家庭用電源に電源コード7を介して接続可能なものが含まれる。セラミックアクチュエータ等で振動手段を構成する場合には、電気エネルギーを機械的な直進運動のエネルギーに直接変換可能であるため、エネルギー効率がよくなり、省電力化を図ることが可能となる。振動手段の作動開始終了は、公知の電源スイッチ等を設けて行われる。なお、振動手段として電動モータのような回転運動出力のものを使用する場合は、例えば、図18Aに示されるように、カム機構10を用いて直進運動に変換し、さらに、図18B、18Cに示されるように、カム機構60を用いて前述の直進運動をアームの幅方向への摺動(往復)運動に変換して、後述する振動体を振動させるように構成してもよい。なお、このように構成される振動手段は、その重量があまりにも大きくなると、毛髪形状の処理作業に負担がかかるおそれがあるため、可能な限り軽量なものであることが好ましい。
【0038】
振動手段は、所定周波数の振動を発生可能に構成されることが望ましい。所定周波数の振動を発生させて所望範囲内で毛髪の伸縮方向に力を加えることによって、毛髪が本来有している伸縮性を利用して、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼすことが可能となる。
【0039】
より好ましいのは、振動手段が、1Hz〜200000Hzの所定周波数の振動を発生可能に構成されることである。このように振動手段を構成することにより、例えば、最小値からなる所定周波数の振動であれば、アームの幅方向であって毛髪の局部に繰返し確実に伸縮する力を加えられる。また、例えば、最大値からなる所定周波数の振動であれば、アームの幅方向に繰返しかつ極め細かに毛髪に振動を与えることができる。すなわち、毛髪は、自然に近い状態で局部的に繰返しかつ確実に伸縮する力を加えられる。とりわけ、短時間に毛髪処理を行いたい場合、個々の毛髪の特質に応じて、付与する振幅の大小を微調整したい場合等に利便性がある。より好ましいのは、1Hz〜20000Hzの所定周波数の振動を発生可能に構成されることである。所定周波数の振動が20000Hzを最大値として構成される場合には、200000Hzに比べて極め細かな振動付与という点では、選択でき得る振幅の大小の領域が少なくなるものの、振幅を発生させる振動手段が過度に複雑化或いは大型化しないですむため、製作の点で利便性があり、生産コストも抑えることができる。このように、所望範囲内で毛髪の伸縮方向に力を加えることによって、毛髪が本来有している伸縮性を利用して、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼすことが可能となる。
【0040】
さらに好ましいのは、振動手段が10Hz〜100Hzの範囲内の周波数の振動を発生可能に構成されることである。これは超音波振動よりも10Hz〜100Hzの範囲内の周波数からなる低周波振動の方が、自然に近い状態で局部的に繰返し力を付与できると考えられているからである。したがって、このような低周波振動を、図1A、2のようにアーム2Bの幅方向に沿って与えると、毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えやすくなり、毛髪が本来有している伸縮性を利用でき、自然な風合いを保ちながら毛根へのダメージを極力減らすことができる。加えて、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼすことが可能となる。
【0041】
なお、所定範囲の振動を所定方向から付与しながら、毛髪形状の処理を行うと、第1液の毛髪への浸透が助けられ、毛髪を軟化させるといった第1液の効果が高められるため、毛髪形状の処理として好ましいと考えられる。このように、振動手段の周波数を所定の数値範囲内にすることで、毛髪の弾力性と風合いを保つことが可能となる。
【0042】
また、振動手段の周波数は、切り替え可能に構成されることが好ましい。毛髪の固さ、太さ等は個人差があるため、前述した所定の周波数を切り替え可能に構成することにより、個々の毛髪の特性に合わせて毛髪の形状処理を行えるから、好ましい形態の一つである。
【0043】
[1−3]アーム体:
本実施形態が備えるアーム体2は、一方のアーム2Aと他方のアーム2Bからなり、一方のアーム2Aと他方のアーム2Bとは、連結機構5により回動自在に連結される。さらに、一方のアーム2Aと他方のアーム2Bとが、毛髪を保持可能な程度に回動自在に構成されている。ここで、毛髪処理を行う際にアーム同士が激しく接触してしまうと、その互いのアームに挟まれた毛髪は潰れてしまうおそれがあるため、アーム同士が激しく接触することは好ましくない。したがって、本実施形態では、アーム同士の接触、又はアームのいずれか一方に配設された振動体と他方のアームとの接触、又はアームのいずれか一方に配設された振動体と他方のアームに配設された固定部材との接触、又は両方のアームに配設された振動体同士の接触等は、毛髪を保持できる程度の強さで接触することが好ましい。
【0044】
ここでアーム体がどのように毛髪を保持するかは、毛髪形状の処理装置にとっては、重要な問題である。例えば、強く押圧(強圧)して毛髪を挟み込み、さらに、その強圧したまま、毛髪の形状を処理するものでは、強圧した段階で既に毛髪の断面が潰れた状態となり、その潰れた毛髪に追い打ちをかけるように、毛髪形状の処理が加えられるため、二重、三重のダメージを毛髪に与えてしまうことになる。換言すれば、仮にアーム体が毛髪に対し、所定の方向から所定の振動を与えることが可能に構成されても、押圧されてダメージを受けた毛髪が、さらに、毛髪の形状処理の作業中に継続して強圧されることになる。而して、振動体が摺動を繰り返しても毛髪が伸縮運動しないか、或いは伸縮運動を十分できずに毛髪が強圧されることになり、毛髪が延びきった状態、縮んだ状態となり、毛髪にダメージを与えてしまう。これでは毛髪の弾力も風合いも維持できず、十分な毛髪処理を行うこともできない。そこで、本実施形態では、一方のアームと他方のアームとが、連結機構を介して、毛髪を潰さないように2つのアームで優しく保持するとともに、2つのアームで毛髪を保持しながら毛髪に伸縮運動をさせるようにした。
【0045】
また、一方のアームと他方のアームとで毛髪を保持した際に、一方と他方のアームから過度に押圧されることによるダメージがないよう、たとえば、図22に示されるような、突起47aをアーム2Bに設け,また、凹部47bをアーム2Aに設けて構成することも好ましい。このように構成されることにより、一方と他方のアームが互いに相手(一方又は他方のアーム)を過度に押圧しそうになっても、過度の押圧がなされる前に、前述の突起47aと凹部47bとが、ストッパーとしての役割を果たすため、過度の押圧を防ぐことができる。したがって。毛髪への押圧が避けられる。すなわち、自然に近い状態で、振動付与することができる。
【0046】
アーム体の形状としては、例えば、円柱状、矩形状、棒状等が挙げられるが、これらの形状に限られず、毛髪を保持解放し易く、加えて、連結機構を介して回動し易い形状であることが望ましい。また、アーム体は、図1A、1Bに示される振動体9、さらに、図1Bに示される振動伝達体25等が配設される場合には、中空形状に形成されることが好ましいが、このような中空形状に限らず、振動体を配設し易い形状、又は、振動体を配設した際に毛髪に振動を付与し易い形状、さらには、他の周辺部材を配設し易い形状等であるならば、本実施形態に備えられるアーム体に含まれる。
【0047】
また、アーム体は、チタン合金、ジェラルミン、アルミニウム合金、鋼などの公知の金属材料等から形成されるが、これらの材料に限らず、軽量で、振動に強く、耐久性あるものから形成してもよい。さらに、上述の性質を有する上に、耐熱性に優れた材料から形成されることが好ましい。
【0048】
[1−3−1]連結機構:
アーム体は、図1Aに示されるように、連結機構5を介して、回動自在に連結されて構成される。すなわち、一方のアーム2Aと、他方のアーム2Bとが、リベット部5aを基軸として回動自在に連結される構成をとり、図1Aの紙面方向でいえば、上下にアームが回動できるように構成される。ただし、このような連結機構に限定されるものではなく、アーム体の回動自在が可能な公知の連結構造も、本実施形態の備える連結機構に含まれる。この連結機構5を介して、一方のアーム2Aと、他方のアーム2Bとを自在に回動させることで、一方と他方のアーム2A,2Bとにより、毛髪の保持解放をスムーズに行うことができるようになる。
【0049】
また、アーム体には、回動(一方のアームと他方のアームの開閉)を容易にするばね等の付勢部材等が配設されることが好ましい。毛髪の保持をスムーズに行え、毛髪処理をスムーズに行うことができるからである。
【0050】
[1−4]振動体:
振動体は、一方又は他方のアームに少なくとも一つ配設され、この振動体を介して毛髪を保持解放可能に構成されている。さらに、振動体は、アーム体の幅方向に振動付与可能に、かつ、保持した毛髪に振動手段からの振動を伝達可能に構成されてなる。このように、振動体を構成するのは、振動体が、振動手段によって発生した振動を毛髪に伝達する役割を果たすからである。すなわち、このように振動体を構成することにより、毛根にストレスをかけることなく、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えることができ、毛髪が本来有している伸縮性を利用して、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼすことが可能となり本願の効果を奏することができるのである。
【0051】
より好ましいのは、振動体が、アーム体の幅方向に摺動可能に構成されていることである。振動体がアーム体の幅方向に摺動することにより、毛髪に振動を伝達しやすくなるとともに、毛根にストレスをかけることなく、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えやすくなるからである。
【0052】
ここで、「振動体が、一方又は他方のアームに少なくとも一つ配設される」とは、少なくとも一方のアームに振動体が1つ配設されれば、他方のアームに振動体が1つ配設されてもよいし、配設されなくてもよい。あるいは、両方のアームに振動体が1ずつ配設されてもよいし、さらに、両方のアームに振動体が複数個配設されてもよい、ことを意味する。少なくとも一方のアームに振動体が1つ配設されれば、本願の効果を奏することができるからである。なお、少なくとも一方のアームに振動体が1つ配設されている場合であって、他方のアームに振動体が1つ配設されていない場合には、毛髪を保持解放可能にするために、たとえば、固定部材等を設けて、毛髪をこの固定部材と振動体とを介して保持解放可能に構成されるとよい。このように固定部材等を設けることにより、振動体を付与する毛髪の領域を局部的に限定でき、本願の効果を奏することができるからである。
【0053】
また、「毛髪の伸縮方向に力を付与する」のは、通常、毛髪は気候、気温、湿度等により伸縮をするものであるが、毛髪が本来備えるこの伸縮性を利用することによって、毛髪に与えるダメージを減らすことができるからである。また、毛髪に「繰返し」伸縮方向の力を与えるのは、毛髪の長さ方向に対して一方向だけの振動付与では、毛髪は伸びたままの状態、或いは縮んだままの状態となり、ダメージやストレスを与えやすくなるからである。したがって、毛髪の長さ方向に沿って、いわば双方向的に繰り返し振動付与できるようにした。
【0054】
また、「自然に近い状態で力を加える」のは、過度な力を、毛髪の伸縮性を有さない方向から徒に加えると毛髪にダメージを与えるおそれがあるからである。すなわち、毛髪の伸縮性を利用するとしても、毛髪の伸縮性には限界があり、その限界を超えるまでに力を加えたり、また、毛髪が伸縮しない方向から徒に力を加えると毛髪にストレスを与えたりして、毛髪にダメージを与えてしまうからである。さらに、「局部的に」とあるのは、たとえば、アームで挟んだ(保持した)毛髪が一方向に引っ張られるように振動を加えると、結果的に毛根が引っ張られることになり、毛根へのストレスも過大となる。そこで、振動体を介してアームで挟んだ(保持した)毛髪の、挟んでいる部位のみに振動を与えて、その部位が振動体どうしで「繰返し」伸縮方向に力を加えられること、いわば往復運動するように力を加えられることにより、局部的な毛髪処理を可能とした。したがって、毛根にストレスやダメージを与える虞をなくすことができるのである。
【0055】
具体的に、図1A、図2〜3Eを参照しながら振動体について説明する。ここで、図2は、図1に示される本実施形態の毛髪形状の処理装置1に、毛髪99を保持させる前の状態を示した模式図であって、毛髪形状の処理装置1のアーム2Bには、振動体9が配設され、アーム2Aには、固定部材15が配設されたものを示すとともに、一部省略して図示した斜視図である。また、図3Aは、図1Aに示される固定部材15と振動体9のみを模式的に示した図であり、振動体の摺動方向を矢印Aで示したものである。さらに、図3B〜3Eは、毛髪99を保持させた後の振動体9が摺動する様子を模式的に示した図であって、摺動する振動体9が、固定部材15を基準にした場合に、アームの幅方向(紙面中央から左右方向(図3Aの矢印方向))に移動(摺動)する状態を示した図である。
【0056】
なお、図3B〜3Eに示される毛髪99に図示される二重線は、振動付与される毛髪の伸縮運動を、理解しやすくするために描いたものである。以下、図5B〜5E、図7B〜7E、図9B〜9E、図11B〜11E、図13B〜13E、図15B〜15Eについても、同様である。
【0057】
図3Aに示されるように振動体9は、(図2に示される)アーム2Bの幅方向、すなわち、固定部材15を基準に左右方向(アームの幅方向)に振動付与(摺動)する。このような振動体9と固定部材15とに、図3Bに示されるように毛髪99を保持させて振動付与すると、図3Cに示されるように、毛髪99は左方向に伸張される。この付与される振動は往復的に繰り返し行われるから、図3Dに示されるように、振動体9が振動付与の開始前の位置(図3Bと同じ元の位置)に戻ると毛髪の伸張はなくなる。すなわち、伸張時から比較して収縮し、毛髪が本来有していた伸張前の元の状態(長さ)に戻る。さらに、図3Eに示されるように、振動体が右方向に摺動すると、その摺動に合わせて毛髪が右側方向に伸張される。その後、前述のような一連の動きが繰り返し行われる。このように毛髪に振動付与をしている間は、アームの幅方向に繰り返し振動体が摺動するため、その摺動に合わせて毛髪の伸縮往復運動が行われる。とりわけ、振動体の摺動方向が幅方向に繰り返し行われることは、毛髪への振動付与領域を、毛髪全体ではなく局部的な領域に限定させるものであるから、局部的に引っ張られたり、引っ張られた力が緩められたりのサイクルを繰り返すことになる。したがって、このような局部的な引っ張り力により、毛髪は毛根にストレスをかけることなく自然に近い状態で振動付与でき、毛髪にストレスやダメージを与えることを防ぐことができる。
【0058】
また、振動体がアーム体の両方に1枚以上配設されるものとして、たとえば、図4に示される毛髪形状の処理装置のように、上下のアーム(一方と他方のアーム)に振動体を1つずつ配設したもの等が挙げられる。
【0059】
具体的には、図4の毛髪形状の処理装置では、振動体9(9a,9b)を上アーム(一方のアーム2a)及び下アーム(他方のアーム2b)の、それぞれに配設するとともに、それらの振動体9が、図5Aに示されるように、(上下の振動体が)逆方向に摺動するように構成されている。そして、図5Bに示されるように、上アーム2a及び下アーム2bの振動体9(9a,9b)に毛髪を保持させて振動を付与すると、上アーム2aの振動体9aの右方向へのスライド(摺動)と、下アーム2bの振動体9bの左方向へのスライドとが同時に行われ、それぞれのスライド時に、毛髪は左右方向に伸張される(図5C参照)。次に、上アーム2aの振動体の左方向へのスライドと、下アーム2bの振動体の右方向へのスライドとが同時に行われ、図5Bと同様に振動付与前の元の位置に戻ると毛髪の伸張がなくなる(図5D参照)。さらに、図5Eに示される元の位置(振動付与前の元の位置)から、上アームの振動体が左方向へスライド(摺動)すると同時に、下アームの振動体の右方向へのスライドが行われ、上アームと下アームからそれぞれ別々の方向に向けて、力が施される。このようにして毛髪を程よく伸張させることができる。したがって、上下アームの振動体が左右方向へ摺動することにより、振動体を介して上下のアームに保持された毛髪は、繰り返し左右方向に振動付与される。つまり、毛髪は局部的に引っ張られたり、引っ張られた力が緩められたりといったサイクルを繰り返し、自然に近い状態で局部的に繰返し伸縮方向の力を付与されるのである。
【0060】
なお、前述のように、振動体の摺動は互い違いに別方向に摺動する摺動パターンに限定されるものではなく、互い違いに摺動させずに、同方向に同時に摺動させるように構成してもよい。すなわち、上アームと下アームに配設する振動体が同時に左方向或いは右方向に振動付与するように構成してもよい。いわば左右方向(アームの幅方向)に、繰り返し摺動が行われるものであれば、少なくとも本願の効果を奏するからである。ただし、局部的に毛髪を伸縮運動させるという点では、前述の互い違いに別方向に摺動(スライド)させるものの方が、毛髪に伸縮運動させやすいため、より好ましい。
【0061】
なお、図4は、毛髪形状の処理装置を模式的に示した斜視図であって、一部省略して図示し、図5Aは、上アーム(一方のアーム)及び下アーム(他方のアーム)に配設される振動体をアームの先端方向(矢印A側)から模式的に示した正面図であって他の部材を省略して図示している。また、図5B〜図5Eは、上アーム及び下アームに配設される振動体に毛髪を保持させた状態を模式的に示した図である。
【0062】
さらに、振動体がアームの両方に1つずつ配設される他の例として、図6に示される毛髪形状の処理装置が挙げられる。図6の毛髪形状の処理装置では、上アーム2aに振動体9aと固定部材15aとが1つずつ配設されるとともに、下アーム2bに振動体9bと固定部材15bとが1つずつ配設されている。このように振動体をそれぞれのアームに少なくとも一つずつ配置することにより、それぞれの振動体と毛髪の接触面には、毛髪を保持するための応力がかかる。これらの振動体のそれぞれが、アームの幅方向でかつ互い違いの方向に同時に摺動すると、振動体のスライドに伴う応力が、更に毛髪に加えられ、振動体の摺動に伴って摺動方向に毛髪が引っ張られることになる。そして、前述のように、振動体のそれぞれは、同時に互い違いの方向に摺動するため、振動体のそれぞれが摺動すると、それぞれの振動体と接触する毛髪の接触面には、互い違いに異なる方向への応力が作用する。換言すれば、この互い違いの応力が毛髪の一方側と他方側に作用することにより、毛髪は伸縮を繰り返し行うことができ、その伸縮の領域が局部的に限定されることになる。
【0063】
具体的には、図7Aに示されるように、上アーム2aの振動体9aと、下アーム2bの振動体9bとに振動付与すると、上アームの振動体9aの摺動は、同じ上アーム2aの幅方向に配置される固定部材15aに対して、近づいたり離れたりしながら摺動するともに、下アームの振動体9bの摺動は、同じアーム2bの幅方向に配置される固定部材15bに対して、近づいたり離れたりしながら摺動する。すなわち、図7Bに示されるように、これらの振動体及び固定部材に毛髪を保持させて、振動体に振動付与させると、図7C〜7Eに示されるように、振動体は摺動を繰り返すと共に、それぞれのアームに配設された固定部材15a,15bは、振動体9a,9bの摺動時に、毛髪を保持する役割を果たし、固定部材と振動体の間にある毛髪が局部的に引っ張られたり、引っ張られた力が緩められたりのサイクルを繰り返すため、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えることができる。
【0064】
したがって、毛髪が伸縮運動をする範囲は、振動体と振動体との接触領域である毛髪の長さ分のみ、つまり、それぞれの振動体が摺動する前の領域から振動体が摺動した後の最大摺動(スライド)時までの、局部的な領域に限定されるため、毛髪全体のみならず毛根にもストレス等の負担やダメージを与えずに、毛髪処理が可能となる。
【0065】
なお、前述の例では、2枚の振動体の摺動が、同方向に同時に摺動させるものであるが、互い違いに別方向に摺動させるものも、繰り返し摺動が行われるものであるから、本願の効果を奏するものであれば本実施形態に含まれることは言うまでもない。局部的に毛髪に対して伸縮運動させやすくなり、本願の効果を奏することができるからである。ただし、局部的に毛髪を伸縮運動させるという点では、後述の互い違いに別方向にスライドさせるもの方が、伸縮させやすいためより好ましい。
【0066】
また、振動体の形状としては、たとえば、図1A〜4に示されるように平板状部材として構成してもよいが、このような形状に限定されるものではなく、アーム2B(又は、アーム2A)の幅方向に沿って、アーム体2により保持された毛髪を、自然に近い状態で局部的に繰返し毛髪の伸縮方向に力を付与できるものであれば、本実施形態が備える振動体に適したものといえ、そのような部材(形状等)から本実施形態の備える振動体を形成してもよい。
【0067】
また、振動体の寸法は特に限定されるものではない。たとえば、アームの幅方向全体を占めるように寸法形成してもよいし(図1A参照)、図8Aに示されるように、アームの幅方向の一部にのみ占めるように寸法形成してもよい。図1Aに図示される振動体のように寸法形成すると、毛髪の保持面積を広く保つことができ、図8Aに図示される振動体のように寸法形成すると、より局部的に毛髪に振動付与でき好ましい。以下では、図8Aの毛髪形状の処理装置について説明する。
【0068】
図8A,Bに示される毛髪形状の処理装置では、振動体と固定部材とが、アーム体の幅方向に並べて少なくとも1枚配設されている。すなわち、下アーム2bに振動体9と固定部材15とを幅方向に並べて配設し、上アーム2aに固定部材15を1枚配設してある。また、振動体は、図9Aに示されるように、下アームの一部で幅方向に摺動できるように配置されている。このように振動体と固定部材とが、それぞれアームに配設されることにより、図9Bに示されるように、これらの振動体及び固定部材に毛髪を保持させて振動付与させると、図9C〜9Eに示されるように、振動体は下アームの一部で摺動するため、毛髪はアームの幅方向の一部で伸縮運動を行う。すなわち、振動付与は毛髪に対して局部的に施されることになり、固定部材と振動体との間の毛髪部分に限定して、毛髪を局部的に左右方向に伸張させやすくなる。換言すれば、この部分の毛髪にのみ繰り返し振動付与することによって、毛髪への過度な引っ張りがなくなり、毛根へのストレスを一層抑えることができる。したがって、毛髪が局部的に引っ張られたり、引っ張られた力が緩められたりのサイクルを繰り返すため、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えることができる。
【0069】
なお、前述の例は一例であって、図8Aに示される摺動体、固定部材の配置等に限られるものではない。たとえば、上アームに振動体と固定部材とを配設し、下アームに固定部材のみを配設する等、振動体と固定部材とが、アーム体の幅方向に並べて少なくとも1枚配設されるものであれば、本実施形態に含まれる。
【0070】
さらに、振動体と固定部材とが、アーム体の幅方向に並べて少なくとも1枚ずつ配設される場合に、振動体と固定部材とが、アーム体の幅方向に離間して配設されることが好ましい。振動体と固定部材とが、アーム体の幅方向に離間して並べて配設されると、毛髪に振動を与える領域を適度に保つことができる上、摺動を阻害せずに振動体をスムーズに摺動させることができるからである。また、振動体及び固定部材の設置スペースを確保させやすく、振動体及び固定部材の周りの他の部材等を配置させやすくなる。
【0071】
なお、振動体と固定部材とが、「アーム体の幅方向に離間して配設される」とは、アームに配設される振動体と固定部材とが互いに接触せずに、同一のアームの幅方向に配置させることを意味する。振動体と固定部材とが、離間せずに接触しながら配置されると、毛髪を十分伸縮させる程に振動体が摺動できない場合があるからである。
【0072】
さらに、振動体がいずれか一方又は両方の前記アーム体に少なくとも2つ幅方向に並べて配設されることが好ましい。このように構成されることにより、2つの振動体が配設された部位にのみ、伸縮運動をさせる領域を限定しながら、確実に毛髪を左右方向に伸張させやすくできる。すなわち、2つの振動体に接触する毛髪の長さ分のみ、繰り返し伸張させるように振動付与することができ、左右方向に繰り返し摺動するから、毛髪を伸張させる。加えて伸縮運動させる領域は限定されているため、毛根へのストレスを抑えることができ、本願の効果を奏することができる。
【0073】
振動体がいずれか一方又は両方の前記アーム体に少なくとも2つ幅方向に並べて配設されているものとして、たとえば、アーム体のいずれか一方に2枚以上配設される場合(1)、アーム体の両方に2枚以上配設される場合(2)が、挙げられる。
【0074】
振動体がアーム体のいずれか一方に2枚以上配設される場合(1)には、振動体と他方のアーム体に配置される固定部材との間に毛髪が保持され、アームの幅方向(固定部材を基準にした場合に振動体が左右方向)に繰り返し摺動するように構成されることが好ましい。この固定部材は、振動体と協働して毛髪のいわば固定板あるいは保持板として毛髪を保持する役割を果たすことになる。すなわち、毛髪を保持する際には、固定部材と、固定部材と対向するように配置される振動体から、(毛髪を保持するための)応力が少なくとも毛髪の両側面に働いている。そして、振動体がアームの幅方向に摺動すると、固定部材に接触する側の毛髪の側面では、振動体から適度な応力がかかり、その接触箇所に留まろうとする。他方、振動体と接触する側の毛髪の側面では、振動体のスライドにより固定部材側へも応力がかかるものの、振動体の摺動方向へかけられる力の方が大きいため、毛髪の他方の接触面(箇所)は、振動体の摺動に伴って摺動方向に引っ張られることになる。而して、毛髪の一方側では固定部材の接触面に留まりながら、毛髪の他方側ではアームの幅方向に引っ張られることになり、毛髪は局部的に伸縮運動することになる。換言すれば、固定部材を設けることにより、毛髪が伸縮運動をする領域は、固定部材と振動体との接触領域である毛髪の長さ分のみ、つまり、固定部材を基点に振動体が摺動する局部的な領域に限定されることになる。このように、毛髪に伸縮運動を起こさせる振動付与の領域が、振動体の摺動領域に限定されるため、毛髪全体のみならず、毛根にもストレス等の負担やダメージを与えずに毛髪処理が可能となる。
【0075】
具体的には、図10に示される毛髪形状の処理装置を一例として挙げられる。この図10に示されるように、上ア−ム2aに固定部材15aを配置するとともに、下アーム2bに2枚の振動体9b,9bを幅方向に離間させながら配置し、さらに逆方向に摺動するようにしてある。このように、逆方向に摺動する振動体を2枚配置すると、図11Aに示されるように、振動体9b,9bは下アーム2bの幅方向にそれぞれ逆方向に摺動することになる。而して、これらの固定部材15aと、2枚の振動体9b,9bに毛髪を保持させると、図11B〜11Eに示されるように、それぞれの振動体が繰り返し、アームの幅方向に摺動する。すなわち、アームの幅方向に並設された、2枚の振動体と、固定部材とで保持される部分の毛髪にのみ、伸縮運動をさせる部位を限定しながら、確実に毛髪を左右方向に伸張させやすくできる。具体的には、固定部材が、振動体を介して伸縮させる毛髪のいわば固定板あるいは保持板としての役割を果たし、2枚の振動体がアームの幅方向に摺動しても、固定部材に接触する側の毛髪面では、振動体から適度な応力をかけられ、その接触箇所に留まろうとする。他方、固定部材と対向するように配置される2枚の振動体からは、毛髪を保持するための応力が少なくとも振動体側の毛髪面にかけられるものの、2枚の振動体がアームの幅方向に摺動すると、振動体側の毛髪面では、振動体の摺動方向へかけられる力の方が大きいため、2枚の振動体の摺動に伴って摺動方向にそれぞれ引っ張られる。而して、毛髪の一方側では固定部材の接触面に留まりながら、反対側では、振動体の互い違いの摺動によりアームの幅方向に伸張するように引っ張られたり緩んだりして、毛髪は伸縮運動することになる。さらに、毛髪が伸縮運動をする領域は、固定部材と振動体との接触領域である毛髪の長さ分のみ、つまり、固定部材を基点に振動体が摺動する局部的な領域に限定されることになる。したがって、上アームの2つの振動体(或いは下アームの2つの振動体)に接触する毛髪の長さ分のみ、繰り返し伸張させるように振動付与を施すことができ、それぞれの摺動体が逆方向であって、左右方向に繰り返し摺動するから、毛髪への伸張を確実に施すことができる。加えて伸縮運動させる領域は限定されているため、毛根へのストレスを抑えることができ、本願の効果を奏することができる。
【0076】
また、アーム体の両方に2枚以上配設される例(2)として、図12に示される毛髪形状の処理装置を一例として挙げることができる。図12では、上ア−ム2aと下アーム2bにそれぞれ振動体を2枚ずつ配置している。このように振動体を配置すると、図13Aに示されるように、4枚の振動体はアームの幅方向に沿ってそれぞれ互い違いに摺動することになる。すなわち、上ア−ム2aに配設される摺動体9cと、下アームに配設される摺動体9eとが1対となって毛髪を保持しながら摺動するとともに、上ア−ム2aに配設される摺動体9dと、下アームに配設される摺動体9fが1対となって毛髪を保持しながら摺動する。さらに、その摺動は、摺動体9cと摺動体9eとからなる1対と、摺動体9dと摺動体9fとからなる1対とが、互いに毛髪を保持しながら、互いに近づいたり離れたりして行われる。
【0077】
これらの摺動体9c,9d、9e,9fに毛髪を保持させて摺動させると、図12B〜12Eに示されるように、それぞれの摺動体がアームの幅方向の特定領域にのみ、伸縮運動をさせる領域を限定しながら、繰り返し確実に毛髪をその長さ方向(図13B〜13Eの紙面では左右方向)に伸張させることになる。すなわち、上アームの2つの振動体(或いは下アームの2つの振動体)に接触する部位の毛髪のみ、繰り返し局部的に伸縮させるように引っ張られたり、引っ張られた力が緩められたりのサイクル振動が付与される。また、それぞれの摺動体が逆方向であって、毛髪の長さ方向に繰り返し摺動するから、毛髪への伸張を確実に施すことができる。加えて伸縮運動させる領域は限定されているため、毛根へのストレスを抑えることができ、本願の効果を奏することができる。さらに、上下両面で振動付与できるため、毛髪の伸張を確実に行える。
【0078】
また、前記振動体の振動の振幅が0.0001mm〜10mmの範囲内であることが好ましく、さらに、0.2mm〜1mmの範囲内であることがより好ましい。すなわち、前述の所定範囲内の振幅を付与することにより、毛根にストレスをかけることなく、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えやすくなり、毛髪が本来有している伸縮性を利用できるだけでなく、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼし易くなる。換言すれば、過度に伸縮方向への力を加えることに起因する損傷を受けず、毛髪の弾力性と風合いを保つことができる。加えて、一定方向の振動を付与しながら、毛髪形状の処理を行うことにより、第1液の毛髪への浸透が助けられ、毛髪を軟化させるといった第1液の効果が高められると考えられるため、前述のように振幅値を規定することは好ましい形態の一つである。
【0079】
さらに、振動体のいずれか一つ又は複数又は交互又は全てに、振動手段によって発生させた振動を付与できることも好ましい形態の一つである。毛髪処理の処理工程において、振動付与を適宜選択できるため、スムーズな処理を行うことができ好ましい。また、毛髪の特性は、個人差も大きく、毛髪処理の工程に、その個人差が影響する場合も多い。このように、適宜、振動付与できる振動選択可能にすることで、個人差に応じた柔軟な処理を実現できる。
【0080】
また、前述した毛髪形状の処理装置であって、アームの幅方向に摺動する第一振動体を備えるとともに、さらに、アームの長さ方向あるいは垂直方向に沿って摺動可能な第二振動体を備えることがより好ましい。アームの幅方向に沿って毛髪に振動付与できる第一振動体を備えることによって、毛髪の長さ方向に繰り返し振動を付与できる。すなわち、毛髪の伸縮方向に形状処理を付与できるため、自然な風合いを与えるとともにダメージを与えないで毛髪の形状処理を行えるから好ましい。さらに、この第一振動体に加えて、アームの長さ方向に沿って摺動可能な第二振動体を備えることにより、毛髪に対して往復回転運動をさせるため、毛髪の断面径をつぶさずに毛髪への形状処理を行える。このような構成にすると、たとえば、毛髪に対して往復回転運動をさせて毛髪の断面を円形状に整えた後、或いは、毛髪に対して往復回転運動をさせて毛髪の断面を円形状に整える前に、毛髪の伸縮方向に形状処理を付与できるため、個々の特性にあった形状処理を容易に行え、毛髪が本来有する風合いや美しさを一層引き出す毛髪処理が可能となる。
【0081】
また、前述の第一振動体に加えて、第二振動体がアームの垂直方向に沿って摺動可能である場合には、一定の接触圧を保つことができ、均一な毛髪処理が可能となるから好ましい。たとえば、毛髪に振動を付与するにあたっては、毛髪と振動体とを強い接触圧で接触させることが好ましい場合もある。円筒状のヘアアイロンでは振動体の外周面に毛髪を巻きつけ、押さえ部材で毛髪をはさんで振動体に押しつけるのはそのためである。さらに、平型アイロンの場合は上下のアームの間に毛髪をはさんで、アームを強く押して振動体に押し付けるようにすることがある。この場合には、アームの厚み方向に振動付与できる第2の振動体を備えることによって、振動体やアームを強く押し付けることなく、振動体自身の振動によって、同様の効果を得ることが可能となる。加えて、毛髪を根元部分でアーム間に挟み、先端方向にアイロンを動かして毛髪処理することが多いが、この場合、毛髪量は先端にいくほど少なくなっていくため、アイロンとの接触圧が低くなってしまうという問題がある。したがって、厚み方向に振動を付与できる第2の振動体を備えることによって、一定の接触圧を保つことができ、均一な毛髪処理が可能となるため、好ましい。
【0082】
具体的には、図18A〜18Cに示されるようなカム機構10、60を用いて24に示されるようなアームを構成することにより、垂直方向に沿って振動付与させることができる。
【0083】
より好ましいのは、第一振動体と第二振動体の毛髪への振動付与が、いずれか一方のみ又は交互に、或いは同時に可能なことである。毛髪への振動付与を適宜選択可能に構成することにより、適切にスムーズに毛髪処理を行え、毛髪本来の風合いや美しさを引き出すことができるため好ましい。さらに、個々の毛髪の特性に合わせて、毛髪処理が行えるため好ましい。とりわけ、毛髪形状処理前の個々の毛髪は個人差が大きく、場合によっては、形状処理前に既にダメージを有している毛髪も十分あり得る。そのような毛髪に対して毛髪の伸張方向に伸縮運動を行わせる前後に、或いは、回転往復運動を行わせる前後に、毛髪の長さ方向に対しておよそ斜め方向から振動を付与することが適切な場合もある。特に、ダメージヘアによっては斜め方向からの振動付与が、毛髪のダメージを軽減する場合もあり得る。したがって、前述のように斜め方向に亘って繰り返し振動付与を施すことができるようにした。
【0084】
具体的には、図14に示されるように、上ア−ム2aに、アームの長さ方向に摺動する第二振動体を一枚配し、下アーム2bに、アームの幅方向に摺動する第一振動体及び固定部材を1枚ずつ並べて配して構成するとよい。このように第一振動体、第二振動体を、それぞれのアームに配置すると、図15Aに示されるように、第一振動体は、下アームの幅方向に摺動するとともに、上アームに配される第二振動体は、アームの長さ方向に摺動することになる。すなわち、上ア−ム2aに配設される摺動体と、下アームに配設される摺動体とが図15Bに示されるように毛髪を保持しながら摺動すると、保持される毛髪は、図15C〜15Dに示されるように、アームの幅方向から伸縮運動を生じさせる力と、アームの長さ方向から回転運動を生じさせる力とが繰り返し局部的に加えられることになる。このとき、毛髪は、それぞれの方向から力が加えられることにより、毛髪の長さ方向に対して斜め方向への応力が局部的に繰り返し働くことになる。したがって、個々の毛髪の特性に応じた伸縮運動、回転運動を行わせることができ、さらに、その毛髪に付与する領域は限定されているため、毛根へのストレスを抑えることができる。
【0085】
ただし、前述の例は一例であって、これらの構成に限られるものではなく、たとえば、下アームに配した第一振動体を上アームに1枚配し、上アームに配した第二振動体を下アームに2枚配したものから成る毛髪形状の処理装置であっても、本実施形態に含まれる。さらに、配設する第一振動体、第二振動体の枚数等についても適宜選択可能にしてもよい。
【0086】
[1−5]固定部材:
本実施形態における固定部材は、前述の振動体と共に毛髪を保持する役割を果たすもの
である。
【0087】
また、固定部材は通常、振動体のように毛髪に振動付与するものではなく、毛髪を保持する、すなわち、固定部材上(或いは固定部材下)に、毛髪の断面をつぶさないようにしながら固定部材との接触面に留めるために用いられる。
【0088】
ただし、より好ましいのは、固定部材のうちの少なくとも1枚が振動体を兼ねるものとして構成されることである。個々の毛髪の特性に応じて、適切に振動付与しやすくなるからである。
【0089】
また、固定部材の形状としては、たとえば、平板状、円形状楕円形状等が挙げられるが、このような形状に限られることなく、アームの幅方向に配置できる形状であって、毛髪を保持しやすい形状であれば、本実施形態に好適に用いることができる。
【0090】
また、固定部材の素材としては、たとえば、金属、セラミック、樹脂等が挙げられる。
【0091】
[1−6]振動体とその周辺部材の関係:
図1A、1B、図16を参照しながら、振動体の構成とその周辺部材との構成、及び、その関係について説明する。
【0092】
図1A、1Bに示される毛髪形状の処理装置1では、一方のアームである下アーム2bに動力源となる振動発生手段3であるモータ22が配され、さらに、振動体9が配されている。さらに、振動体9の、毛髪を保持する面とは反対側の面側に、振動体9と振動伝達体25とを連結する連結部11aが設けられ、また、振動伝達体25の一部を構成するとともに、連結部11aを介して、振動伝達体25の振動を振動体に伝達する継ぎ手として、つなぎ部11bが設けられている。この連結部11aとつなぎ部11bとが、連結構造11を構成する。
【0093】
この連結構造11により、振動伝達体25、偏芯カム23及びカム24からなるカム機構10を介して振動伝達体25に伝達され、さらに、振動伝達体25から、偏芯カム及びカムからなるカム機構10(図18A参照)を介して、振動手段3の発生した振動が、振動体9に伝達される。このようにして、振動体9から毛髪に振動が伝達される。換言すれば、振動伝達体25が、カム機構10を介して、モータ22からの振動を受けると、アームの幅方向に沿って、振動伝達体25は摺動(振動)を繰り返す。さらに、振動伝達体25から、偏芯カム63及びカム64からなるカム機構60(図18B、18C参照)、連結構造11を経由して、振動体9に、その振動が伝達される。さらに、その振動を受けた振動体9は、毛髪に対してアームの幅方向に振動を伝達するのである。
【0094】
また、図16に示されるように、アームの振動体保持部には、開口部12が形成される。その開口部12の幅方向の両端部に、開口端部12a、12bが形成されている。
【0095】
このように、開口部12を形成するのは、振動伝達体25が、アームの長さ方向に沿って摺動し、カム機構を介して連結構造11を構成するL字部11b(図17参照)が、アームの幅方向に沿って、開口端部12aと12bの間を摺動するからである。ここで、L字部11bの摺動は、開口端部12aと12bのそれぞれの端部に当接しないように形成されることが好ましく、仮に、当接するとしても、接触するかしないかの程度の当接であることが好ましい。開口端部12aと12bとに、L字部11bが直撃すると、振動手段3の振動を、的確に振動体9に伝達しにくくなり、毛髪が局部的に毛髪の長さ方向に伸縮するように、繰り返し振動を付与しづらくなるからである。
【0096】
また、L字部11bが、開口端部12a、12bに接触するかしないかの程度の当接が行われる場合には、前述のカム機構を調整してL字部の摺動距離を開口部12の幅寸法分だけ、すなわち、上記開口端部12aと12bとの幅寸法分だけ摺動できるように構成されることが好ましい。
【0097】
なお、振動体9が、アームの幅方向に沿って移動する場合の、アーム幅方向側への最大移動は、連結構造11のL字部11bが、開口端部12aとの当接時に行われる。すなわち、振動体9は、アーム幅方向両側への最大移動間を摺動可能に構成されることになる。
【0098】
また、開口端部12aと12bとの端部に、連結構造11のL字部11bが当接する場合には、L字部11b(または、開口端部12a、12b)は、いわばストッパーとしての役割を果たすため、いずれの端部にも過度の負担(衝撃)がかからないように、開口端部12aと12b、及び、連結構造11は、耐圧性、耐摩擦性、耐熱性等の強度がある素材から形成されることが好ましい。
【0099】
さらに、図17に示されるように、アームの幅方向に形成された凹部13の凹部間を、振動体9が、アームの幅方向に沿って摺動可能に構成されることも好ましい。ただし、このような構成に限らず、たとえば、凹部を設けずにアーム2B上に振動体を摺動可能なように構成してもよい。また、同図に示されるように、凹部を形成した場合に、アームの幅方向にある、凹部の端部に当接端14a,14bを設けることが好ましい。振動体9の摺動を、その凹部内に留め、毛髪に与える振動をコントロールし易くするためである。なお、所望以上の振動体の摺動が行われると、毛髪に必要以上の振動を与えるおそれがあるため、所望内の摺動が行われるようにコントロールされることが好ましい。さらに、このような当接端14aと、当接端14bとを凹部に設ける場合には、振動伝達体25等の幅寸法を、当接端14aと当接端14bとに過度に負担がかからないように調節して形成することが好ましい。また、振動体保持部16を設けることで、当接端を備えた部材をアーム2Bにとりつけることにより、アーム2Bに凹部を簡単に形成できるため好ましい。
【0100】
また、図17では、振動体9は、前記連結構造11により保持され、凹部13に当接しない構成が示されているが、このような構成に限らず、振動体が凹部13に当接(接触)しながら摺動可能に構成してもよい。振動体が凹部13に当接(接触)しながら摺動する場合には、振動体、及び、振動体に当接(接触)する凹部の当接(接触)箇所は、耐摩擦性に優れた部材で構成されることが好ましい。
【0101】
また、振動体が配設された凹部を被覆することにより、振動体と、凹部の当接端14aと、当接端14bとの間に毛髪が入らないように形成することも好ましい形態といえる。この被覆する部材としてはゴム等が挙げられるが、弾力性があり、振動伝達性があれば、そのような素材で凹部を被覆してもよい。
【0102】
また、図19に示されるように、毛髪形状の処理装置1は、装置本体4Aを第1把持体として構成することも好ましい形態の一つである。さらに、図19に示されるように、アーム2Aに手で把持可能な第2把持体4Bを、一体又は連結して設けるとともに、さらに、装置本体である第1把持体4Aと、前述の第2把持体とを、手で互いに近づけたり遠ざけたりすることにより、一方のアーム2Aと他方のアーム2Bとが、連結機構5を介して(リベット部8を基軸として)自在に回動するように構成されることも好ましい。アーム体に毛髪の保持解放作業をスムーズに行わせることができるからである。
【0103】
さらに、前記一方又は他方のアーム、或いは、前記装置本体には、温度ヒーターが配設され、前記毛髪を保持する際に温度付与可能であることが好ましい。図20A、20Bに示されるように、上下アーム(一方と他方のアーム)に振動体組込みヒーター49を内蔵させる等して、ヘアアイロン1に、毛髪に熱を付与する手段を備えることも好ましい。このように、アーム2A,2Bを直接加熱する場合には、60〜280℃で温度が制御できるようにすることが好ましい。軟化剤を塗布或いはスプレーして軟化処理した後の毛髪に対する形状付与処理を、毛髪へのダメージを最小限に抑えて行うことができ、また、毛髪にしっかりした形状付与効果を及ぼしめて、処理後の毛髪形状を長期間保持できるようにした毛髪形状の処理装置において、従来の処理装置とほぼ同等の加熱温度域で処理する場合には従来よりもしっかりとした形状処理が可能となる。
【0104】
最も好ましいのは、前記温度付与が100〜120℃である。120℃以下といった低温処理でも、従来以上に形状処理を施すことができ、しっかりとした形状処理が可能である。
【0105】
[1−7]ヘアアイロンの構成:
毛髪形状の処理装置がヘアアイロンとして構成されることは、好ましい実施形態の一つである。さらに、好ましいヘアアイロンの形態としては、例えば、図1、19に示されるような毛髪形状の処理装置に、アーム2A、2Bのいずれにも振動体9が配設され、振動手段3によって発生させた振動が、振動体9のいずれか一方又は両方、又は、交互に、付与されて構成されることが好ましい。このように構成されることにより、毛髪の特定部位に対して繰り返し伸縮運動をさせることができ、本願の効果を奏することができるからである。
【0106】
また、振動及びその振幅の大きさを制御できるように、コントロールスイッチを設けることや、ヘアアイロン自体を共振させ、或いは毛髪に直接に接するアーム2A、2Bを共振させ、かつ、振幅を増大させて用いることができるように、また、その共振周波数を変化させることができるように、周波数の切替えスイッチを設けることも好ましい。アーム2A・2Bの共振周波数を変化させることは、アーム2A、2Bの厚みや幅、形状を変えることによっても行うことができる。
【0107】
また、ヘアアイロンの、毛髪に接触する部分をゴムなどの弾性材料等から構成することが好ましい。毛髪との接触圧を低下させることができ、毛髪は損傷を受けず、柔らかい円形断面を維持できるから望ましい。
【0108】
さらに、振動体のいずれか一方、又は、両方の、前記毛髪と接触する接触面が、緩やかな波状に形成されていることも好ましい形態の一つといえる。毛髪との接触圧を低下させるだけでなく、毛髪の形状を円形にし易いからである。また、緩やかな波状の面処理が施されていることで、毛髪は損傷を受けず、柔らかい円形断面を維持できるから好ましい。
【0109】
[1−7−1]ヘアアイロンの把持体:
図19に示されるように、把持体4Aに振動手段3を配設する場合には、防振装置を配設することが好ましい。ヘアアイロン1A自体が振動すると、把持体4A、4Bを握る人間の手にも振動が伝わることになるから、この振動伝達を抑制するためである。例えば、図21に示されるように、防振装置として動吸振器などの振動吸収体40を把持体4Aに配設した、ヘアアイロン41として構成することが好ましい。
【0110】
把持体は、チタン合金、ジェラルミン、アルミニウム合金、鋼などの金属材料からなり、円柱状のものを切削加工によって形成することが好ましい。また、把持体が装置本体である場合には、振動手段3が組み込まれる(配設される)ことが多いため、その場合には、中空形状に形成されることが好ましい。ただし、上述のような金属材料に限られるものではなく、また、円柱状の形状等に限られるものでもない。しかるに、耐震性、軽量性等に優れ、さらに耐熱性も併せ持つ素材であれば、そのような素材から把持体を形成してもよい。また、手に持ち易く、操作性に優れた形状であり、また、前述の振動手段等の構成部材を配設し易い形状であれば、ヘアアイロンの把持体を形成するのに好ましい形態といえる。なお、既述のように、把持体は、軽量なものを採用することが好ましい。あまりにも重量があると、毛髪形状の処理作業に支障を生じるためである。
【0111】
[1−8]毛髪形状の処理装置の使用方法:
図1に示される本実施形態の毛髪形状の処理装置では、図23に示されるように毛髪を、振動体、固定部材を介してアームに保持させて使用する。さらに具体的には次のように使用される。一方のアーム2Aと他方のアーム2Bを開き、その開いたアーム2A、2Bの間に軟化処理後の毛髪を入れて、保持させるように挟み込んで、振動体を当接させる。毛髪形状の処理装置1の電源を入れて、毛髪に振動を与える。アーム2Bの振動体9に当接させる毛髪の部位を変える場合には、再び、一方のアーム2Aと他方のアーム2Bを開き、一方又は他方に当接する毛髪の位置を調整し、上述した工程を繰り返す。なお、アーム2Bに、毛髪を巻きつける場合には、巻きつけの厚み等にむらがあると、十分な効果を得られない場合もあるため、むらなく振動体に当接できるように巻きつけることが望ましい。さらに、図19に示される本実施形態の毛髪形状の処理装置では、第2把持体4Bと第1把持体4Aとを離し、一方のアーム2Aと他方のアーム2Bを開く。アーム2Bに軟化処理後の毛髪を巻きつけ、さらに、アーム2Bの振動体が配設されている箇所に当接させる。把持体4Bと装置本体4Aである把持体とを手で近づけ、アーム2Aとアーム2Bを回動(開閉)させ、アーム体に毛髪を保持させる。毛髪形状の処理装置1の電源を入れて、毛髪に振動を与える。アーム2Bの振動体9に当接させる毛髪の部位を変える場合には、再び、把持体4Bと、装置本体4Aである把持体とを、手で遠ざけ(離し)、アーム2Aとアーム2Bを離れるように回動させて(開いて)、一方又は他方に当接する毛髪の位置を調整し、上述した工程を繰り返す。なお、アーム2Bに、毛髪を巻きつける場合には、巻きつけの厚み等にむらがあると、十分な効果を得られない場合もあるため、むらなく振動体に当接できるように巻きつけることが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0112】
上述の通り、本発明によれば、毛根にストレスをかけることなく、自然に近い状態で毛髪に局部的に繰返し伸縮方向の力を与えることにより、毛髪が本来有している伸縮性を利用して、毛髪のケラチンにおけるシスチン結合、塩結合、水素結合等の切断を、その細部にまで及ぼすことが可能となる。また、毛髪形状の付与処理をスムーズに行うことができ、処理時間を短縮することができ、その後のシスチン結合・水素結合の再結合が容易になる。さらに、毛髪にしっかりした形状付与効果を及ぼしめて、処理後の毛髪形状を長期間保持できる毛髪形状の処理装置といった優れた効果を奏する。とりわけ、比較的低温での処理もできるようになり、毛髪の損傷を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1A】本発明の毛髪形状の処理装置の一実施形態を示す模式図であって、斜視図である。
【図1B】図1Aの断面を一部省略して図示するとともに、模式的に示した図である。
【図2】図1Aの毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させる状態を模式的に示した図である。
【図3A】図2の毛髪形状の処理装置の正面図であって一部省略して図示するとともに、固定部材と振動体を模式的に示した図である。
【図3B】図2の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図3C】図2の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図3D】図2の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図3E】図2の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図4】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を示す斜視図であって、毛髪を保持する前の状態を模式的に示した図である。
【図5A】図4の毛髪形状の処理装置の正面図であって一部省略して図示するとともに、固定部材と振動体を模式的に示した図である。
【図5B】図4の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図5C】図4の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図5D】図4の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図5E】図4の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図6】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を示す斜視図であって、毛髪を保持する前の状態を模式的に示した図である。
【図7A】図6の毛髪形状の処理装置の正面図であって一部省略して図示するとともに、固定部材と振動体を模式的に示した図である。
【図7B】図6の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図7C】図6の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図7D】図6の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図7E】図6の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図8A】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を示す斜視図であって、模式的に示した図である。
【図8B】図8Aに示す毛髪形状の処理装置であって、毛髪を保持する前の状態を模式的に示した図である。
【図9A】図8Aの毛髪形状の処理装置の正面図であって一部省略して図示するとともに、固定部材と振動体を模式的に示した図である。
【図9B】図8Aの毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図9C】図8Aの毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図9D】図8Aの毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図9E】図8Aの毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図10】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を示す斜視図であって、毛髪を保持する前の状態を模式的に示した図である。
【図11A】図10の毛髪形状の処理装置の正面図であって一部省略して図示するとともに、固定部材と振動体を模式的に示した図である。
【図11B】図10の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図11C】図10の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図11D】図10の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図11E】図10の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図12】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を示す斜視図であって、毛髪を保持する前の状態を模式的に示した図である。
【図13A】図12の毛髪形状の処理装置の正面図であって一部省略して図示するとともに、固定部材と振動体を模式的に示した図である。
【図13B】図12の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図13C】図12の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図13D】図12の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図13E】図12の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図14】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を示す斜視図であって、毛髪を保持する前の状態を模式的に示した図である。
【図15A】図14の毛髪形状の処理装置の正面図であって一部省略して図示するとともに、固定部材と振動体を模式的に示した図である。
【図15B】図14の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図15C】図14の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図15D】図14の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図15E】図14の毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させ、振動体を摺動させている状態を模式的に示した図であって、一部省略して図示してある。
【図16】図1Aの毛髪形状の処理装置の平面図であって、毛髪形状の処理装置から、振動体を取り外した状態を模式的に示した図である。
【図17】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を示す正面図であって、一部省略するとともに模式的に示した図である。
【図18A】回転運動を往復運動に変換するカム機構の模式図である。
【図18B】往復運動を、更に方向性の異なる往復運動に変換するカム機構の模式図である。
【図18C】図18Bカム機構を一部拡大して模式的に示した図である。
【図19】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を示す断面図であって、模式的に示した図である。
【図20A】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を一部拡大して模式的に示した図である。
【図20B】図20Aに示される毛髪形状の処理装置に毛髪を保持させた状態を模式的に示した図である。
【図21】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を模式的に示した図である。
【図22】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を模式的に示した図である。
【図23】本発明の毛髪形状の処理装置の一実施形態を用いて、毛髪形状の処理を行う様子を模式的に示した図である。
【図24】本発明の毛髪形状の処理装置の別の実施形態を模式的に示した図であって、一部省略した図である。
【符号の説明】
【0114】
1:毛髪形状処理装置(ヘアアイロン)、2:アーム体、2A:一方のアーム(上アーム)、2B:他方のアーム(下アーム)、3:振動手段、4A:装置本体(第1把持体)、4B:第2把持体、5:連結機構、5a:リベット部、6:セラミックアクチュエータ、7:電源コード、9:振動体、10:カム機構、11:連結構造、11a:連結部、11b:L字部、12:開口部、12a、12b:開口端部、13:凹部、14a、14b:当接端、15:固定部材、16:振動体保持部、20A:上アーム、20B:下アーム、31:ヘアアイロン、22:モータ、23:偏芯カム、24:カム、25:振動伝達体、40:振動吸収体(防振装置)、47:突起a、47b:凹部、49:振動体組込みヒーター、51:第一振動体、53:第二振動体、60:カム機構、63:偏芯カム、64:カム、99:毛髪。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟化剤を塗布或いはスプレーして軟化処理した後の毛髪に、又は、毛髪処理剤を塗布した後の毛髪に、所望の形状を付与する毛髪形状の処理装置であって、
一方のアームと他方のアームとが、連結機構を介して回動自在に連結されて構成されるアーム体と、
前記一方又は他方のアーム、或いは、装置本体に少なくとも一つ配設され、かつ、所定周波数の振動を発生させる振動手段と、
前記一方又は他方のアームに少なくとも一つ配設される振動体と、を備え、
前記アーム体は、前記連結機構の回動により、前記振動体を介して前記毛髪を保持解放可能に構成されてなり、
前記振動体は、前記アーム体の幅方向に振動付与可能に、かつ、前記保持した毛髪に前記振動手段からの振動を伝達可能に構成されてなる毛髪形状の処理装置。
【請求項2】
さらに、前記振動体は、前記アーム体の幅方向に摺動可能に構成されてなる請求項1に記載の毛髪形状の処理装置。
【請求項3】
前記振動体がいずれか一方又は両方の前記アーム体に少なくとも2つ幅方向に並べて配設される請求項1又は2に記載の毛髪形状の処理装置。
【請求項4】
前記振動体のうちの任意の一つ又は複数に、前記振動手段によって発生させた振動を選択的に付与できる請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪形状の処理装置。
【請求項5】
前記一方又は他方のアーム、或いは、前記装置本体には、温度ヒーターが配設され、前記毛髪を保持する際に温度付与可能な請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪形状の処理装置。
【請求項6】
前記振動体の振動の振幅が、0.0001mm〜10mmの範囲内である請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛髪形状の処理装置。
【請求項7】
前記振動手段の周波数が、切り替え可能に構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪形状の処理装置。
【請求項8】
前記毛髪処理装置の、毛髪に接触する部分が弾性材料で構成されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の毛髪形状の処理装置。
【請求項9】
前記一方のアームに幅方向に振動する第一振動体を備えるとともに、他方のアームに長さ方向あるいは厚さ方向に振動する第二振動体を備える請求項1〜8のいずれか1項に記載の毛髪形状の処理装置。
【請求項10】
前記第一振動体と前記第二振動体の毛髪への振動付与が、いずれか一方のみ又は交互に、或いは同時に可能である請求項9に記載の毛髪形状の処理装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図15D】
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【図15E】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−291546(P2009−291546A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−150762(P2008−150762)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【特許番号】特許第4230531号(P4230531)
【特許公報発行日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(596149051)株式会社 菊星 (23)
【Fターム(参考)】