説明

毛髪手入れ用組成物

【課題】毛髪に対して良好な感触を付与でき、べたつきや重さを感じることがなく、毛髪との親和性、伸びの良さ、毛髪のまとまり感に優れ、且つ自然な光沢としなやかさを与え、更にスプレー特性に優れた毛髪手入れ用組成物を提供する。
【解決手段】カチオン性界面活性剤とグルコシルトレハロースを含有するエアゾール原液と、噴射剤を、エアゾール原液/噴射剤=60/40〜90/10(質量比)の比率で配合することを特徴とする毛髪手入れ用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪手入れ用組成物に関し、更に詳細には、毛髪に対して良好な感触を付与でき、べたつきや重さを感じることがなく、毛髪との親和性、伸びの良さ、毛髪のまとまり感に優れ、且つ自然な光沢としなやかさを与え、更にスプレー特性に優れた毛髪手入れ用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪は、紫外線による日焼け、ドライヤーの過剰な熱による乾燥、もつれた毛髪を強引にブラシで梳かすことによる外的な力等の要因によって損傷を受け、その結果、ブラッシングしてもまとまりが悪くなる、また、みずみずしいツヤ(光沢)が失われてしまうということがある。毛髪の手触り感やまとまり感を良くし、ツヤを付与する目的で、シリコーン油に代表される液状油分が汎用されている。カチオン性界面活性剤とシリコーン樹脂を配合することによって、毛髪の枝毛部分を効率よく接着させることができる毛髪化粧料(特許文献1参照)、植物タンパク誘導体と、カチオン性界面活性剤と、シリコーンとを含有することによって、洗髪による毛髪の損傷や保湿性の低下、パサツキの発生を解消することができる毛髪処理剤(特許文献2参照)、カチオン性界面活性剤とマレイン酸変性エステルガムとシリコーンオイルとを含有することによって、毛髪に使用した後の仕上がり時に良好な滑らかさ及びしっとり感を毛髪に付与する毛髪化粧料(特許文献3参照)などが開示されている。しかしながら、これらシリコーンを主成分とする毛髪化粧料は、その種類や配合量によってはべたつきや仕上がりに重さが生じ、使用時に手がべたつくなど、満足のいくものではなかった。また、シリコーン油によっては毛髪との親和性が弱いため、毛髪に均一に塗布することができず、ツヤを付与する効果やその効果の持続性に支障をきたす場合があった。そのため、毛髪に対して良好な感触を付与でき、べたつきや重さを感じることがなく、毛髪との親和性、伸びの良さ、毛髪のまとまり感に優れ、且つ自然な光沢としなやかさを与える毛髪化粧料の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−238920号公報
【特許文献2】特開平4−139113号公報
【特許文献3】特開2001−10931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記状況を鑑みて、毛髪に対して良好な感触を付与でき、べたつきや重さを感じることがなく、毛髪との親和性、伸びの良さ、毛髪のまとまり感に優れ、且つ自然な光沢としなやかさを与え、更にスプレー特性に優れた毛髪手入れ用組成物を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、カチオン性界面活性剤とグルコシルトレハロースからなるエアゾール原液と、噴射剤を、エアゾール原液/噴射剤=60/40〜90/10(質量比)の比率で配合した毛髪手入れ用組成物が、毛髪に対して良好な感触を付与でき、べたつきや重さを感じることがなく、毛髪との親和性、伸びの良さ、毛髪のまとまり感に優れ、且つ自然な光沢としなやかさを与え、更にスプレー特性に優れた特徴を見出して本発明を完成することに至った。
【0006】
すなわち、本発明の毛髪手入れ用組成物は、
(A)カチオン性界面活性剤
(B)グルコシルトレハロース
を含有するエアゾール原液と、噴射剤を、エアゾール原液/噴射剤=60/40〜90/10(質量比)の比率で配合することを特徴としている。
【0007】
また、本発明の手入れ用組成物は、前記エアゾール原液と噴射剤を充填したエアゾール容器のノズルから直接毛髪にスプレー状に噴射して毛髪に泡状で付着させることが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の毛髪手入れ用製剤によれば、毛髪に対して良好な感触を付与でき、べたつきや重さを感じることがなく、毛髪との親和性、伸びの良さ、毛髪のまとまり感に優れ、且つ自然な光沢としなやかさを与えることができ、更にスプレー特性に優れている。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の毛髪手入れ用製剤について詳細に説明する。
【0010】
本発明の(A)成分であるカチオン性界面活性剤は、水に溶解してイオン解離をする親水基が陽イオンとなる界面活性剤であり、毛髪の柔軟性とコンディショニング性、また本発明においては毛髪のすべり摩擦を改善するものである。カチオン性界面活性剤としては、長鎖アルキルアミンの無機酸または有機酸塩、高級脂肪酸とジアミンを縮合した脂肪酸アミドアミンの無機酸または有機酸塩、高級脂肪酸にアルカノールアミンを反応させたエステル含有3級アミンの無機酸または有機酸塩、第4級アンモニウム塩が挙げられ、これらの中でも、第4級アンモニウム塩が好ましく、具体例としては下記一般式1で表される。
【0011】
【化1】

【0012】
(上式中、R〜Rのうちいずれか1個または2個は炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアルケニル基を表し、残りは、炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基又はベンジル基を表し、Xはハロゲン原子又は炭素数1〜3のアルキル硫酸基を表す)で示される。上記一般式1のR〜Rのうちいずれか1個又は2個の炭素数8〜24のアルキル基は、例えばセチル基、ステアリル基、ベヘニル基、12−ヒドロキシステアリル基等であり、炭素数16〜22のアルキル基が好ましく、特に好ましいものとしてはセチル基、ステアリル基及びベヘニル基が挙げられる。残りの炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基又はベンジル基は、好ましいものとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基及びヒドロキシエチル基が挙げられる。Xのハロゲン原子は、好ましくは塩素原子又は臭素原子である。
【0013】
前記一般式1で示される第4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、及びセチルトリエチルアンモニウムメチルサルフェート等を挙げることができる。その中でも特に、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチ
ルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、及び塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム並びにこれらの混合物が好ましい。
【0014】
本発明における(A)成分として、前記カチオン性界面活性剤は、それぞれ単独または2種以上混合して用いることができる。また、これらのカチオン性界面活性剤の配合量はエアゾール原液中に好ましくは0.1〜10質量%(以下、%と略す。)、更に好ましくは、0.3〜5%の範囲である。カチオン性界面活性剤の配合量が0.1%未満の場合、毛髪に噴霧したときに泡状とならず、毛髪に対するすべりの改善が見られない場合があり、また、10%を超えると、毛髪に吸着する量が多くなりすぎ、感触上不都合が生じ、毛髪上の泡が消えないなど問題点を生じる。
【0015】
本発明の(B)成分である、グルコシルトレハロースとは、末端にトレハロース構造を有するトレハロースの糖質誘導体で、グリコシルトレハロース、マルトシルトレハロース、マルトトリオシルトレハロース等があげられる。
【0016】
このような成分(B)は水溶液として配合することも可能であり、例えば市販品としてはグリコシルトレハロース(47質量%)、加水分解水添デンプン(27質量%)、および水(26質量%)の混合水溶液であるTORNALE(登録商標、林原生物化学研究所製)が挙げられる。
【0017】
本発明においては、(B)成分であるグルコシルトレハロースは、一種または二種以上を配合することができ、その配合量は0.1〜20質量%が好ましく、よりこ好ましくは0.5〜5質量%である。この範囲で配合すると、毛髪に対してべた付きや重さを感じることなく、良好な感触を付与でき、且つ自然な光沢を得ることができる。
【0018】
なお、本発明の毛髪手入れ用組成物のエアゾール原液においては、上記必須成分の他に、必要により、一般に毛髪化粧料に用いられている各種の成分、例えば、水、界面活性剤、高分子化合物、油脂類、粉体、シリコーン類、pH調整剤、保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線分散剤、色素、液状アルコール、植物エキス、殺菌剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、薬剤、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0019】
本発明の毛髪手入れ用組成物においては、エアゾール原液を噴射するために噴射剤を使用する。噴射剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン等を主成分とする液化石油ガス(LPG)等の炭化水素類、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、炭酸ガス、窒素ガス、酸素等の圧縮ガスが挙げられる。これらの噴射剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用する事ができ、エアゾール原液と噴射剤の配合比率(質量比率)は、エアゾール原液/噴射剤=60/40〜90/10であり、好ましくは70/30〜90/10の範囲である。エアゾール原液の配合比率が60未満の場合は、細かくなって拡散し、ストレート効果を発揮する機能が劣り、また、エアゾール原液の配合比率が90を超えると、均一なスプレーとならず、毛髪にムラになって塗布され、本発明の機能を発揮しない。
【0020】
本発明において、噴射量の調整は、エアゾール原液の組成、噴射剤との配合比率、噴射ボタンの噴口形状などにより異なるが、主としてバルブ孔径(ステム孔径、ハウジング孔径)や噴射ボタンの孔径を適宜調整することにより行うことができる。但し、ステム孔径を大きくすると均一なスプレーを得ることが困難になるので、十分にハウジング孔径を大きくすることが有効である。
【0021】
また、本発明の毛髪手入れ用組成物は、常法により製造することができる。例えば、成分(A)〜(B)と、必要に応じて更に他の添加剤とを、混合分散、乳化等の製造工程によ
ってエアゾール原液を調整し、そのエアゾール原液を噴射剤と共にエアゾール耐圧容器に充填する。また、噴射の形態は、スプレー状、ミスト状、フォーム状など一般的なエアゾール剤の噴出形態をとり、ストレートアイロンを使用する前に塗布する整髪料、トリートメント、シャンプー、リンス等の毛髪用化粧料として用いられる。また、化粧料以外にも衣服用スプレー剤、カーワックスなどの硬質表面剤、動物用化粧料等に用いることができる。
【実施例】
【0022】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。尚、実施例に記載の各種試験(噴射特性、すべり性・のび、ツヤ(光沢)、まとまり感、しなやかさ、べたつきのなさ)に関する試験法を下記に示す。
【0023】
(噴射特性試験)
実施例および比較例の毛髪手入れ用組成物にスプレーボタンを装着し、毛髪(10g、20cm)に向けて噴射し、10名の専門パネルを対象に噴射状態(霧の細かさ、塗布の均一性、塗布時の泡)を観察し、下記に示す判断基準により評価を行った。
【0024】
判定基準(噴射状態についてよい、または噴射状態について悪い)
◎:パネルの8名以上が噴射状態について良いと判断
○:パネルの6名以上8名未満が噴射状態について良いと判断
△:パネルの4名以上6名未満が噴射状態について良いと判断
×:噴射状態について良いと判断したパネルが4名未満
【0025】
(すベリ性・のび)
毛髪(10g、20cm)に実施例および比較例の毛髪手入れ用組成物を3g噴霧し、10名の専門パネルを対象に、すべり性・のびについて官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行った。
【0026】
判定基準(すべり性・のびがよい、またはすべり性・のびが悪い)
◎:パネルの8名以上がすべり・のびについて良いと判断
○:パネルの6名以上8名未満がすべり・のびについて良いと判断
△:パネルの4名以上6名未満がすべり・のびについて良いと判断
×:すべり・のびについて良いと判断したパネルが4名未満
【0027】
(ツヤ(光沢))
毛髪(10g、20cm)に実施例および比較例の毛髪手入れ用組成物を3g噴霧し、10名の専門パネルを対象に、毛髪のツヤについて官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行った。
【0028】
判定基準(ツヤ(光沢)がある、またはツヤ(光沢)がない)
◎:パネルの8名以上がツヤがあると判断
○:パネルの6名以上8名未満がツヤがあると判断
△:パネルの4名以上6名未満がツヤがあると判断
×:ツヤがあると判断したパネルが4名未満
【0029】
(まとまり感)
毛髪(10g、20cm)に実施例および比較例の毛髪手入れ用組成物を3g噴霧し、10名の専門パネルを対象に、毛髪のまとまり感について官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行った。
【0030】
判定基準(まとまり感がある、またはまとまり感がない)
◎:パネルの8名以上がまとまり感があると判断
○:パネルの6名以上8名未満がまとまり感があると判断
△:パネルの4名以上6名未満がまとまり感があると判断
×:まとまり感があると判断したパネルが4名未満
【0031】
(しなやかさ)
毛髪(10g、20cm)に実施例および比較例の毛髪手入れ用組成物を3g噴霧し、10名の専門パネルを対象に、毛髪のしなやかさについて官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行った。
【0032】
判定基準(しなやかである、またはしなやかではない)
◎:パネルの8名以上がツヤがあると判断
○:パネルの6名以上8名未満がツヤがあると判断
△:パネルの4名以上6名未満がツヤがあると判断
×:ツヤがあると判断したパネルが4名未満
【0033】
(べたつきのなさ)
毛髪(10g、20cm)に実施例および比較例の毛髪手入れ用組成物を3g噴霧し、30分放置した。次に毛髪のべたつきのなさについて10名の専門パネルを対象に、官能試験を行い、下記に示す判定基準により評価を行った。
【0034】
判定基準(べたつく、またはべたつかない)
◎:パネルの8名以上がべたつかないと判断
○:パネルの6名以上8名未満がべたつかないと判断
△:パネルの4名以上6名未満がべたつかないと判断
×:べたつかないと判断したパネルが4名未満
【0035】
実施例1〜7、比較例1〜3
表1に示す処方の毛髪手入れ用組成物を常法に従って作成し、前記の諸試験を実施して評価を行った。その結果を併せて表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
表1から明らかであるように、実施例の毛髪手入れ用組成物は、比較例と比べて噴射特性、すべり性・のび、ツヤ(光沢)、まとまり感、しなやかさ、べたつきのなさに関する試験のいずれの評価においても優れていた。
【0038】
以下、本発明の毛髪手入れ用組成物のその他の処方例を実施例としてあげる。なお、これらの実施例の毛髪手入れ用組成物についても、上記の噴射特性、すべり性・のび、ツヤ(光沢)、まとまり感、しなやかさ、べたつきのなさに関する試験を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有し、良好であった。
【0039】
実施例8(フォームミスト)
<エアゾール原液>
配合量(%)
(1)塩化ベへニルトリメチルアンモニウム 0.3
(2)ジカプリン酸プロピレングリコール 1.5
(3)プロピレングリコール 1.0
(4)セタノール 1.0
(5)グルコシルトレハロース 5.0
(6)グリセリン 0.5
(7)ジイソステアリン酸ポリグリセリル 0.5
(8)ジメチコンポリオール 0.5
(9)香料 0.1
(10)加水分解コラーゲン 0.1
(11)加水分解シルク 0.1
(12)精製水 残 分
<ガス充填>
配合量(%)
(13)エアゾール原液 80.0
(14)噴射剤(ジメチルエーテル) 15.0
(15)噴射剤(液化石油ガス) 5.0
【0040】
(製法)
(1)〜(9)を80℃にて均一混合溶解させ、(10)〜(12)を80℃にて混合したものを加えて乳化し、室温まで冷却してエアゾール原液(13)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(14)及び(15)の噴射剤を充填し、ボタンを装着してミスト状に噴射されるフォームミストを調製した。
【0041】
実施例9(スプレーミスト)
<エアゾール原液>
配合量(%)
(1)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
(2)ジカプリン酸プロピレングリコール 0.5
(3)プロピレングリコール 1.0
(4)セトステアリルアルコール 0.5
(5)グルコシルトレハロース 3.0
(6)グリセリン 1.0
(7)ジメチコンコポリオール 1.0
(8)ポリオキシエチレンセチルエーテル 1.0
(9)ユチャ油 0.5
(10)ポリシリコーン−13 0.5
(11)ジイソステアリン酸ポリグリセリル 0.5
(12)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 0.2
(13)パラベン 0.1
(14)香料 0.1
(15)加水分解コラーゲン 0.1
(16)加水分解シルク 0.1
(17)ヘヤロールUC−4(三洋化成社製) 0.5
(18)アルギニン 0.1
(19)グルタミン酸ナトリウム 0.1
(20)精製水 残 分
<ガス充填>
配合量(%)
(21)エアゾール原液 75.0
(22)噴射剤(液化石油ガス) 5.0
(23)噴射剤(ジメチルエーテル) 15.0
【0042】
(製法)
(1)〜(14)を80℃にて均一混合溶解させ、(15)〜(20)を80℃にて混合したものを加えて乳化し、室温まで冷却してエアゾール原液(21)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(22)及び(23)の噴射剤を充填し、ボタンを装着してミスト状に噴射されるスプレーミストを調製した。
【0043】
実施例10(スプレーミスト)
<エアゾール原液>
配合量(%)
(1)セトステアリルアルコール 1.0
(2)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
(3)プロピレングリコール 0.5
(4)ポリオキシエチレンイソセチルエーテル 1.0
(5)メチルポリシロキサン 5.0
(6)流動イソパラフィン 0.5
(7)ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.0
(8)ユチャ油 1.0
(9)グルコシルトレハロース 5.0
(10)ポリシリコーン−13 0.5
(11)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 0.1
(12)フェノキシエタノール 0.1
(13)パラベン 0.1
(14)(加水分解シルク/PG−プロピルメチルシランジオール)
クロスポリマー 0.1
(15)香料 0.1
(16)アルギニン 0.1
(17)グルタミン酸ナトリウム 0.1
(18)加水分解コラーゲン 0.1
(19)ヘヤロールUC−4(三洋化成社製) 0.1
(20)精製水 残 分
(21)エタノール 10.0
<ガス充填>
配合量(%)
(22)エアゾール原液 80.0
(23)噴射剤(ジメチルエーテル) 10.0
(24)噴射剤(液化石油ガス) 10.0
【0044】
(製法)
(1)〜(15)を80℃にて均一混合溶解させ、(16)〜(20)を80℃にて混合したものを加えて乳化し、室温まで冷却した後、(21)を加えて均一に混合分散しエアゾール原液(22)を得た。エアゾール原液をエアゾール缶に充填し、バルブ装着後、(23)及び(24)の噴射剤を充填し、ボタンを装着してミスト状に噴射されるスプレーミストを調製した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)カチオン性界面活性剤
(B)グルコシルトレハロース
を含有するエアゾール原液と、噴射剤を、エアゾール原液/噴射剤=60/40〜90/10(質量比)の比率で配合することを特徴とする毛髪手入れ用組成物。
【請求項2】
エアゾール容器に充填された請求項1に記載の毛髪手入れ用組成物であって、エアゾール容器のノズルから直接毛髪にスプレー状に噴射して毛髪に泡状で付着させる毛髪手入れ用組成物。

【公開番号】特開2011−37742(P2011−37742A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−185523(P2009−185523)
【出願日】平成21年8月10日(2009.8.10)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】