毛髪束を分離する器具
【課題】特別な訓練をしなくても、毛髪束を残りの毛髪から分離するための、適用するのが容易で、軽量で、快適で、及び安価に製造できる手段であって、選択された毛髪束が、ハイライトを施すのに適した多数の毛髪ストランドを含む、手段を提供する。
【解決手段】毛髪束効果を作り出すためのヘアトリートメント組成物を受け入れるのに適した、多数の毛髪ストランドを含む毛髪束11を分離する器具1に関する。毛髪束11は、スリットを通して貫通孔に受け入れられる。貫通孔の寸法は毛髪束11の適切なサイズを示す。1つの態様では、ヘアトリートメント組成物が頭皮上に漏れるのを防ぐため、器具1は実質的に平らである。把持層が、毛髪束11に対して器具1を把持しやすくするため、器具1の少なくとも一部分の上を延びてもよい。
【解決手段】毛髪束効果を作り出すためのヘアトリートメント組成物を受け入れるのに適した、多数の毛髪ストランドを含む毛髪束11を分離する器具1に関する。毛髪束11は、スリットを通して貫通孔に受け入れられる。貫通孔の寸法は毛髪束11の適切なサイズを示す。1つの態様では、ヘアトリートメント組成物が頭皮上に漏れるのを防ぐため、器具1は実質的に平らである。把持層が、毛髪束11に対して器具1を把持しやすくするため、器具1の少なくとも一部分の上を延びてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪束を残りの毛髪から分離する器具に関する。特に、本発明は、毛髪束を分離して、毛髪束効果を生み出すヘアトリートメント組成物を塗布するのに適した多数の毛髪ストランドを作りやすくする器具に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイライト効果及び染色効果などの毛髪束効果は、ファッションを変える一般的及び従来のやり方である。ヘアトリートメント組成物を毛髪束に塗布する多数のデバイス及び方法が当該技術分野において既知であるが、消費者が家庭でこれを行うことは未だ困難である。
【0003】
毛髪束効果を付与する消費者製品のメーカーによって提供される説明書のレベルは、一般に、ヘアトリートメント組成物を混合し、毛髪に安全に塗布するための方法に限定されている。ヘアトリートメント組成物を毛髪に塗布する場所に関しては、図によっていくらかの限られた情報が提供される。しかしながら、図に説明されるか又は示されるような期待される毛髪束効果を達成するために選択すべき毛髪ストランドの適切な数に関しては、詳細はほとんど提供されない。
【0004】
ハイライトを作り出すためのキャップ及びフックのシステムが、当該技術分野において周知である。キャップ(2)は、図1に示されるように孔(20)を備える。キャップ(2)は、毛髪及び頭皮の上にしっかりと位置付けられ、次に、フック(3)を用いて孔(20)を通して毛髪束(11)を引張り出すことによって、毛髪束(11)が選択される。この工程は、複数の毛髪束に対して繰り返される。次に、選択された毛髪束はハイライト用組成物を用いて処理される。キャップ及びフックのシステムにはいくつかの欠点がある。第一に、キャップの孔を通して毛髪束を引張るプロセスは痛みを伴う。第二に、処理すべき毛髪束の位置に関する選択は、キャップにある孔の位置に限定される。第三に、孔を通して引張られる毛髪束は、必ずしも孔の直ぐ下にある頭皮から生えているものとは限らないので、孔を通して毛髪束を引張るプロセスは予期しない最終結果に結び付く可能性がある。それに加えて、繰り返し使用することによって、キャップの孔が不均一に変形することがあり、その結果、キャップが、孔を通して引張られる毛髪束の一定したサイズを確実に提供しないことがある。
【0005】
キャップ及びフックのシステムに対するいくつかの代替例が、特許文献1〜3に提案されている。それでもなお、それらの開示のいずれも、毛髪束を残りの毛髪から分離して保つためだけではなく、毛髪束効果、特に専門のサロンで提供されるようなハイライト効果を作り出すのに適した、多数の毛髪ストランドを含む毛髪束を選択しやくするのに使用されてもよい手段を提供していない。プロの美容師は、ホイル及び自身の経験のみを使ってハイライト効果を作り出す。家庭では、プロの美容師の技術的専門知識を持たない消費者が、期待される最終的な見た目に対応するハイライト効果を作り出すため、自分一人で毛髪束を決定し、選択し、分離しなければならない。情報及び経験が乏しいことは、一貫性のない結果及びユーザーの不満足に結び付くことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】フランス特許第244421号明細書
【特許文献2】米国特許第3921647号明細書
【特許文献3】フランス2495905号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、特別な訓練をしなくても、毛髪束を残りの毛髪から分離するための、適用するのが容易で、軽量で、快適で、及び安価に製造できる手段であって、選択された毛髪束が、ハイライトを施すのに適した多数の毛髪ストランドを含む、手段を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1の態様では、毛髪束(11)を残りの毛髪から分離する器具(1)であって、
a.外表面(100)と、
b.毛髪束(11)を受け入れるための器具(1)内の貫通孔(10)であって、外表面(100)上に上縁(12)及び下縁(13)を画定し、器具(1)内に内表面(200)を更に画定する貫通孔(10)と、
c.毛髪束(11)を貫通孔(10)に挿入するためのスリット(50)であって、外表面(100)から器具(1)及び開口部を介して貫通孔(10)内へ延びるスリット(50)とを備え、
スリット(50)が、外表面(100)上に第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)を画定し、スリット(50)が貫通孔(10)の上縁(12)から下縁(13)まで延びるように、第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)の両方が貫通孔(10)の上縁(12)及び下縁(13)を接合し、スリット(50)が、器具(1)内に第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を画定し、第1のスリット面(501)が第2のスリット面(502)からのスリット距離(d)を有する器具(1)を用いて、上述の技術的課題に対する解決策を提供する。
【0009】
第2の態様では、本明細書に開示される本発明は、複数の器具(1;1’)を備える用具(14)であって、複数の器具(1;1’)がそれぞれ用具(14)に固定された用具(14)を用いて、上述の技術的課題を解決する。
【0010】
本発明はまた、毛髪束効果を付与する方法であって、毛髪束(11)が選択され、それに続いて、本発明による器具(1)を適用することによって残りの毛髪から分離される方法に関する。本発明は更に、本発明による少なくとも1つの器具(1)と、ヘアトリートメント組成物(15)とを備える、毛髪束効果を付与するキット(60)に関する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】キャップ及びフックのシステムを使用して毛髪にハイライトを施す従来技術の一実施形態を示す図。
【図2A】平行六面体の形態を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図2B】図2Aに示される実施形態の軸線A−A’に沿った断面図。
【図3A】広がっている第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図3B】図3Aに示される実施形態の軸線A−A’に沿った断面図。
【図4】球形を有し、及び砂時計形の貫通孔(10)を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図5】上縁(12)の凸凹形状を示す器具(1)の一実施形態の平面図。
【図6】器具が実質的に平らである、器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図7】選択された毛髪束(11)それぞれの根元の線に配置された本発明による複数の器具(1;1’)を示す。
【図8】把持層(70)が2つの実質的に同一で実質的に平らな器具(1;1’)の間に埋め込まれている器具(1)の一実施形態を示す。
【図9】把持層(70)が貫通孔(10)及び首部分(30)の上を延びる器具(1)の一実施形態の平面図。
【図10】把持層(70)が貫通孔(10)の上を延びる、器具(1)の一実施形態の平面図。
【図11A】アクセス部分(40)に湾曲し広がっている第1のスリット(501)及び第2のスリット面(502)を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図11B】図11Aに示される実施形態の貫通孔(10)を横切る軸線A−A’に沿った長手方向断面図。
【図11C】図11Aに示される実施形態の平面図。
【図12】バネ式クリップの形状を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図13】非対称の形態を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図14】広がっており湾曲した第1のスリット(501)及び第2のスリット面(502)を有する器具(1)の一実施形態の平面図。
【図15A】広がっており実質的に平らな第1のスリット(501)及び第2のスリット面(502)を有する器具(1)の一実施形態の平面図。
【図15B】図15Aに示される実施形態の非対称な変形例の平面図。
【図16】細長い形態を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図17A】2つの実質的に同一の貫通孔(10;10’)を備える器具(1)の一実施形態の平面図。
【図17B】2つの実質的に異なる貫通孔(10;10’)を備える器具(1)の一実施形態の平面図。
【図18A】本開示による毛髪束効果を付与する方法(500)の一実施形態を説明するフローチャート。
【図18B】毛髪束効果を付与する更なる方法(500)の一実施形態を説明するフローチャート。
【図19】本発明による器具(1)を備える、毛髪束効果を付与するキット(60)の概略図。
【図20】毛髪束効果を付与するためのキット(60)内に含むことができるアプリケータ(65’)の斜視図。
【図21A】複数の器具(1;1’)が用具(14)に化学的に固定された、本発明による用具(14)の一実施形態を示す。
【図21B】複数の器具(1;1’)が用具(14)に機械的に固定された、本発明による用具(14)の一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、最初に一般用語の形で、次に特定の実施形態を参照して、器具の構成部品を参照しながら本発明をより詳細に記載する。
【0013】
定義
本発明の目的のため、用語「毛髪」は、生きている毛髪、即ち生体に生えている毛髪、及び生きていない毛髪、即ちかつら、ヘアピース、又は生きていないケラチン性ストランドの他の凝集体の毛髪の両方を指す。哺乳類、好ましくはヒトの毛髪が意図される。
【0014】
「毛髪束」によりは、少なくとも2つの毛髪ストランドを意味する。
【0015】
「毛髪束効果」によりは、頭部全体に対してではなく、複数の個々の毛髪束に対して作り出される効果を意味する。この効果は、残りの毛髪よりも明るい若しくは暗い色調の毛髪束、異なる色、又は巻き毛若しくは縮れ毛などの異なるスタイルであってもよい。
【0016】
本発明の目的のため、用語「〜の上を延びる」は、機構を配置する行為ではなく、その機構が配置される場所を示すのに使用される。
【0017】
器具
本発明による器具(1)は、図2A、3A、及び4に示されるように外表面(100)を備える。器具(1)は、過酸化水素及び過硫酸塩などの反応剤を含むヘアトリートメント組成物に対して好ましくは適合性があり、及び不活性である材料で製造される。好適な材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリエチレンテレフタレートを包含する、ポリオレフィンなどのポリマー樹脂である。使用することができる他のポリマーとしては、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、アセチル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、アクリル、アクリロニトリルスチレンアクリレート、エチレンビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、シリコーン又は熱可塑性エラストマー、熱可塑性加硫物又はコポリマー(適切な場合)、可撓性の柔軟な基材(板紙、金属系基材、及びアルミニウム箔など)、被膜状基材、あるいは前記材料の複数の積層体若しくは複数層の組み合わせが挙げられる。使用することができる他の材料としては、多孔質発泡体及び発泡材料が挙げられる。多孔質発泡体及び発泡材料は、低密度エラストマー、プラスチック、及び様々な孔隙率の他の材料から作られ、また、連続気泡発泡体、可撓性発泡体、硬質発泡体、網状発泡体、及び合成発泡体から選択されてもよい。多孔質発泡体及び発泡材料は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、アクリル、エポキシ樹脂、フルオロポリマー、イソプレン−スチレン(SIS)及びスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、様々な系を主体とする合成ゴム又はエラストマー(シリコーン、ポリウレタン、及びネオプレンなど)、ニトリルゴム、天然若しくは植物系原料から形成されるプラスチック又はエラストマー(天然ゴム(ポリイソプレン)若しくは硫化繊維など)、水性及び水系の樹脂、並びにラテックス材料を包含する、様々な化学系から構成してもよい。多孔質発泡体及び発泡材料のための化学系は、エチレンコポリマー、発泡ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリウレタン、フェノール、ポリ尿素、及びビニルを包含してもよい。上述の材料の組み合わせも使用されてもよい。好ましくは、器具(1)は、ポリオレフィン、板紙、又はそれらの組み合わせで作られる。器具(1)は、ブリスター型シェルの射出成形、共射出成形、オーバーモールディング、金型内組立て、圧縮成形、吹込成形、熱成形、又は真空成形、並びに、水平面若しくは垂直面内にあるキャリアプラスチック又は板材料上への積層によって製造されてもよい。多孔質発泡体及び発泡材料は、成形、鋳造、押出成形、引抜成形、機械加工、熱成形、プラスチック溶接、吹込成形、高速プロトタイピング技術、研削、及び/又は他の特殊プロセスを使用して、完成形状に加工することができる。器具(1)はまた、材料シートから切断するか、レーザー切断するか、打ち抜くか、又は押し抜くことができる。
【0018】
器具(1)は、好ましくは、可撓性及び/又は弾性材料で製造される。器具(1)は、好ましくは、一体成形又は1つの材料のみで成形されるが、上述したような共通の成形作業で2つ又はそれ以上の材料から得た工作物も含んでもよい。本発明による器具(1)は中空であってもよい。
【0019】
好ましくは、本発明による器具(1)は、いずれかのヒンジ式、又は可動的に接合された部分を含まない。理論に束縛されるものではないが、可撓性及び/又は弾性材料によって製造され、可動的に接合された、及び/又はヒンジ付きの部分を有さない器具(1)は、製造の複雑性及びコストを低減し、それに加えて、消費者が、それを毛髪束上に適用する前に可動的に接合された、及び/又はヒンジ付きの部分を調整する必要なしに、器具(1)を保持すること、及び毛髪束(11)上に適用することの両方を容易にすると考えられる。
【0020】
器具(1)は様々な形態を有してもよい。球状の形態が図4に示されるが、非対称の形態を包含する他の形態も選択されてもよい。器具(1)は、適用されたときに、ヘアトリートメント組成物(15)を用いて処理すべき毛髪束(11)の長さの限定された部分を占めるようにするため、好ましくは限定された寸法のものである。本発明の好ましい1つの態様では、器具(1)は、図6に示されるように実質的に平らである。器具(1)が実質的に平らであるとき、器具(1)の外表面(100)は第1の表面(101)及び第2の表面(102)に分割される。好ましくは、第1の表面(101)及び第2の表面(102)はそれぞれ独立に、約1.5cm2〜約15cm2の面積を有し、より好ましくは、第1(101)及び第2の表面(102)は実質的に同一の面積を有する。理論に束縛されるものではないが、器具(1)が実質的に平らであるとき、ヘアトリートメント組成物(15)のこぼれたものから頭皮を付加的に保護してもよいと考えられる。
【0021】
貫通孔
本発明の器具(1)は貫通孔(10)を備える。貫通孔(10)は、外表面(100)上に、図2Aに示されるような上縁(12)及び下縁(13)を画定し、貫通孔(10)は更に、器具(1)内に、図2Bに示されるような内表面(200)を画定する。器具(1)が上述したように実質的に平らであるとき、貫通孔(10)は、第1の表面(101)上に上縁(12)を、第2の表面(102)上に下縁(13)を画定する。上縁(12)及び下縁(13)は実質的に同一であってもよく、あるいは、形状及び/又は長さが異なってもよい。上縁(12)及び/又は下縁(13)の形状は、例えば、図2B及び3Bにそれぞれ示されるような円形又は正方形であってもよい。正弦波形状又は図5に示されるような凹凸形状などの他の形状は、更に、毛髪束(11)に器具(1)を取付けたままにしておきやすくしてもよい。貫通孔(10)は、貫通孔(10)の長さ寸法(上縁(12)から下縁(13)までの貫通孔(10)の寸法)に垂直に取った、その断面を横切る平均直径(D)を有する。平均直径(D)はスリット(50)内へは延びない。
【0022】
本発明の1つの態様では、貫通孔(10)は、図2Aに示されるような円形の断面を有する均一なチャネルである。本発明の別の態様では、貫通孔(10)は、狭窄部を含むなど、均一でなくてもよく、又は、図4に示されるような砂時計形を有してもよい。この態様では、貫通孔(10)の断面は狭窄部で測定されるべきである。狭窄部は、毛髪束(11)上で器具(1)を保持するのを更に促進してもよい。貫通孔(10)の、円形、半円形、又は楕円形の断面からの偏りも可能であることを理解すべきである。例えば、貫通孔(10)が、その長さ寸法に垂直な正方形又は長方形の断面を有する場合、平均直径(D)は、図3Bに示されるように、正方形又は長方形の断面の対角線である。
【0023】
貫通孔(10)は、図7に示されるように、毛髪束(11)を受け入れ、残りの毛髪から分離して保つだけではなく、毛髪束(11)の毛髪ストランドの選択すべき数も表す。限定された数の毛髪ストランドを含む毛髪束(11)のみを、貫通孔(10)に受け入れることができる。経験のないユーザーは、処理した場合に期待される最終結果に対応しない、多数の毛髪ストランドを含む毛髪束(11)を選択することがある。本発明者らは、器具(1)における貫通孔(10)のサイズを予め決定することによって、規定数の毛髪ストランドのみを選択し、残りの毛髪から分離して保つことが可能であることを見出している。例えば、約1.5mmの平均直径(D)を有する円形断面の貫通孔(10)を備える器具(1)は、白色人種の明るいブラウンの毛髪(インターナショナル・ヘア・インポーツ・アンド・プロダクツ(International Hair Imports and Products)、ニューヨーク州、ヴァルハラ(Valhalla))の約85の毛髪ストランドを保持してもよい。その適切な数の毛髪ストランドが貫通孔(10)内に収められれば、器具(1)が破れるか、又は貫通孔(10)が押し広げられない限り、追加の毛髪ストランドを受け入れることはできない。貫通孔(10)内に受け入れられなかった毛髪ストランドは、残りの毛髪から分離しては保たれない。
【0024】
貫通孔(10)の平均直径(D)は、好ましくは約0.5mm〜約4mm、より好ましくは約1mm〜約3.5mmである。異なる毛髪タイプにわたる毛髪ストランドの直径の変動を考慮すると、毛髪束(11)は、約15〜約500の毛髪ストランド、好ましくは約20〜約250、より好ましくは約25〜約150の毛髪ストランドを含む。したがって、貫通孔(10)の平均直径(D)のサイズを変えることによって、自然な色のばらつきからはっきりした効果まで、様々な毛髪束効果を作り出すために毛髪束(11)を選択することが可能である。
【0025】
スリット
器具(1)はスリット(50)を更に備える。スリット(50)は、選択された毛髪束(11)の貫通孔(10)への通路である。スリット(50)は、図2A及び4に示されるように、器具(1)の外表面(100)から、器具(1)自体の中で、貫通孔(10)へ延びる。スリット(50)は、器具(1)の製造中に直接、あるいは本明細書で後述するように、把持層(70)が器具(1)に固着された後に作ることができる。スリット(50)は、器具(10)を介してスリット(50)自体を機械切断するか、レーザー切断するか、打ち抜くか、又は押し抜くことによって形成することができる。スリット(50)は、外表面(100)上に、図2Aに示されるような第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)を画定する。第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)は両方とも、上縁(12)から下縁(13)まで延びるので、スリット(50)自体も上縁(12)及び下縁(13)から延びる。上縁(12)及び下縁(13)に関して上述したように、第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)も、実質的に同一であるか、又は形状及び長さが異なってもよい。明らかに、それらの形状及び長さは、器具(1)自体の形態に、また器具(1)内における対称性の程度に依存する。非対称な器具(1)は本明細書において除外されず、その反対に、消費者が器具(1)を保持するのを容易にする場合に好ましいことがある。
【0026】
スリット(50)は、図2B及び3Aに示されるように、器具(1)内に、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を画定する。第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、湾曲しているか、実質的に平らであってもよい。それに加えて、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、好ましくは、貫通孔(10)の長さ寸法に垂直に取った第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)の長さ寸法に沿って広がってもよい。第1のスリット面(501)は、図2Bに示されるように、第2のスリット面(502)からのスリット距離(d)を有する。本発明の1つの態様では、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は独立に、実質的に平らであってもよく、又は1つ以上の溝を有してもよい。本発明の別の態様では、第1のスリット面(501)及び/又は第2のスリット面(502)は、図5に示されるような波形の表面を有してもよい。本発明の更に別の態様では、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、図3A及び3Bに示されるように、器具(1)内に首部分(30)及びアクセス部分(40)を形成してもよい。首部分(30)は、器具(1)の貫通孔(10)及び内表面(200)に近接しており、一方、アクセス部分(40)は、器具(1)の外表面(100)に近接している。本発明の1つの態様では、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)が広がるにしたがって、アクセス部分(40)におけるスリット距離(d)は増加する。首部分(30)における第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)の間のスリット距離(d)と、アクセス部分(40)におけるスリット距離(d)との比は、約1未満である。好ましくは約0.75未満、より好ましくは約0.5未満である。首部分(30)における第1のスリット面(501)及び第2の面(502)の間のスリット距離(d)は一定であり、約2mm以下、より好ましくは約1.5mm以下、更により好ましくは約1mm以下である。
【0027】
器具(1)のアクセス部分(40)における第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、好ましくは湾曲している。より好ましくは、第1のスリット面(501)は、アクセス部分(40)において第2のスリット面(502)から広がる。理論に束縛されるものではないが、器具(1)が、アクセス部分(40)において広がっている第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を有するとき、毛髪束(11)の選択及び分離は更に向上すると考えられる。貫通孔(10)内に受け入れられなかった毛髪ストランドは、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)の間に挟まるか、又は捕捉されることがある。アクセス部分(40)において広がっている第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を有することによって、これを防ぐことができる。その代わりに、毛髪束(11)が残りの毛髪から分離されて保たれ、器具(1)が毛髪束(11)上で保持されることを更に確実にするため、首部分(30)では、広がらない第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)が好ましい。
【0028】
把持層
把持層(70)は、器具(1)の外表面(100)、内表面(200)、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)、又はそれらの組み合わせの少なくとも一部分の上を延びてもよい。それに加えて、把持層(70)もまた、独立に、貫通孔の上を部分的又は全体的に延びるように配置されてもよい。把持層(70)が貫通孔(10)の少なくとも一部分の上を延びるとき、その把持層(70)は切れ目(71)を備え、好ましくは、切れ目(71)は、図9及び10に示されるように器具(1)のスリット(50)と整列するようにして配置される。本発明の別の態様では、把持層(70)は、上述したような貫通孔(10)の内表面(200)から突出する狭窄部を作ってもよい。本発明の別の態様では、把持層(70)は2つの器具(1;1’)の間に埋め込まれてもよく、その際、2つの器具(1;1’)は、図8に示されるように好ましくは実質的に平らである。
【0029】
把持層(70)は、ヘアトリートメント組成物(15)とともに使用するのに適した、及び毛髪束(11)を把持することができる、あらゆる既知の材料又は材料の組み合わせから製造することができる。例としては、熱可塑性エラストマー、ネオプレン及びニトリルなどのゴム、ラテックス、硫化(熱硬化性)及びポリオレフィン、シリコーンゴム、並びに上述したような多孔質発泡体及び発泡材料が挙げられるが、それらに限定されない。
【0030】
把持層(70)は、共射出成形、オーバーモールディング、金型内組立て、印刷、接着、超音波溶接、かしめ、及び熱溶接によって、器具(1)に固定されてもよい。
【0031】
理論に束縛されるものではないが、器具(1)の少なくとも一部分の上に、又は貫通孔(10)内に把持層(70)があることによって、器具(1)を選択された毛髪束(11)に対して把持するのを向上することができると考えられる。それに加えて、その変形可能な性質を考慮すると、把持層は、選択された毛髪束(11)の周りで形を変えることができる。これによって、ヘアトリートメント組成物(15)に対する障壁が得られ、それが頭皮の上に漏れることが回避される。
【0032】
好ましい実施形態の説明
以下の実施形態は、毛髪束(11)を残りの毛髪から分離するための器具(1)を目的とする。
【0033】
図11Aは、本発明による器具(1)の第1の実施形態を示す。器具(1)は実質的に平らである。把持層(70)は、器具(1)の貫通孔(10)の一部分の上を部分的に延びる。この実施形態では、把持層(70)は、図11Bに示されるように、貫通孔(10)自体の長さ寸法を横切って、貫通孔(10)の内表面(200)から突出する。この実施形態の貫通孔(10)は、円形の断面を有する均一なチャネルであり、把持層(70)は環の形態を有する。図11Cに示されるような切れ目(71)が把持層(70)に設けられて、選択された毛髪束(11)を、スリット(50)から貫通孔(10)に受け入れるのを可能にしている。スリット(50)の第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、図11Cに示されるように、アクセス部分(40)において湾曲し、広がっているが、受入れ部分(30)では平行であり、一定のスリット距離(d)にある。
【0034】
図12は、本発明による器具(1)の別の実施形態を示す。この実施形態に表される器具(1)の形態は、可動的に接合された部分又はヒンジを含まない。器具(1)は、アクセス部分(40)及び首部分(30)が配置された箇所とは反対側にある器具(10)の部分に、第1の突出部(103)及び第2の突出部(104)を備える。図12に示される器具(1)の実施形態は、好ましくは発泡材料から製造される。器具(1)を製造するのに使用される材料の弾性を考慮すると、親指と人差し指を使って、器具(1)の第1の突出部(103)及び第2の突出部(104)を圧縮し、近付けることが可能である。器具(1)自体の中に張力が生じ、それが、ヒンジがなくても、器具(1)の首部分(30)において第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を分離する力に変わる。この分離によって、毛髪束(11)を貫通孔(10)の中に入れるのが更に容易になる。
【0035】
図13は、器具(1)が非対称の形態を有する、本発明による器具(1)の一実施形態を示す。第1のスリット面(501)は延長され、第2のスリット面(502)は短い。第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は両方とも、アクセス部分(40)では湾曲しているが、それらの曲率は実質的に異なる。
【0036】
図14は、アクセス部分(40)及び首部分(30)が配置された箇所とは反対側にある器具(1)の部分に突出部(103)を備える、本発明による器具(1)の一実施形態の平面図を示す。突出部(103)は、器具(1)が適所に置かれた状態でそれを保持するのに有用である。更に、それがあることによって、器具(1)を毛髪束(11)から取り外すのが簡単になる。同じ機構が、図15A及び15Bに表される実施形態にも示されている。図14、15A、及び15Bに示される実施形態の器具(1)は実質的に細長い形態を有する。図14及び15Aに示される器具(1)は、アクセス部分(40)において広がっている第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を有する。第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、図14の実施形態に示されるように湾曲しているか、又は図15Aの実施形態に示されるように実質的に平らであるかのどちらかであることができる。図14及び15Aの実施形態の変形例が図15Bに示され、そこでは、器具(1)はアクセス部分(40)において非対称性を含む。
【0037】
図16に示される器具(1)も細長い形態を示している。第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)はアクセス部分(40)において実質的に広がっており、首部分(30)は、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)が並置関係になるまで実質的に低減されている。
【0038】
図17A及び17Bに示される実施形態に示される本発明による器具(1)は、実質的に平らである。器具(1)のこれらの実施形態は、同じ器具(1)内に第1の貫通孔(10)及び第2の貫通孔(10’)を備える。第1の貫通孔へのアクセスは第1のスリット(50)によって提供され、第2の貫通孔(10’)へのアクセスは第2のスリット(50’)によって提供される。第1の貫通孔(10)及び第2の貫通孔(10’)のサイズは、図17Aに示されるように実質的に同一であるか、又は図17Bに示されるように実質的に異なってもよい。同じ器具(10)内での実質的に異なる貫通孔(10;10’)は、消費者が本発明による器具(1)を使用するときの柔軟性を増加させてもよい。上述したように、貫通孔(10)のサイズは、本明細書に記載の器具(1)を用いて分離することができる毛髪束中に含まれる毛髪ストランドの数を表す。ヘアトリートメント組成物(15)による、約50の毛髪ストランドで構成される毛髪束のトリートメントは、束が約500以上の毛髪ストランドで構成された場合とは異なる最終結果をもたらす。
【0039】
用具
本発明は更に用具(14)に関する。用具(14)は、複数の器具(1;1’)を備え、複数の器具(1;1’)の各器具は独立に用具(14)に固定される。器具(1;1’)は、化学的及び/又は機械的に用具(14)に固定されてもよい。器具(1’1’)は、接着剤、例えばホットメルト接着剤を用いて、化学的に固定されてもよい。器具(1;1’)は、連結によって機械的に取り付けられてもよい。好ましくは、用具(14)に取り付けられた複数の器具(1;1’)の器具(1;1’)は、実質的に平らである。1つの態様では、用具(14)は材料シートであり、器具(1’1)は、図21Aに示されるように、接着剤を用いて材料シートの表面に固定される。材料シートは、後述するような説明書(92)の1ページに包含されてもよいが、それに限定されない。図21Bに示される別の態様では、用具(14)は厚紙のシートであり、複数の器具(1;1’)は厚紙シートに穴開けされる。各器具(1;1’)は、次に、必要に応じて厚紙のシートから切り取られる。厚紙のシートは、後述するようなキット(60)のパッケージ(91)を包含してもよいが、それに限定されない。図19に示される更に別の態様では、用具(14)は、ポリオレフィン、発泡体、板紙、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された材料シートである。複数の器具(1;1’)の各器具(1;1’)は、1つ以上の突出部(103;104)を備える。突出部の少なくとも1つは、器具(1;1’)を用具(14)に接続し、好ましくは、用具(14)及び複数の器具(1;1’)は、一体成形で成形され、次に切断されて、複数の器具(1;1’)を備える用具(14)が作られる。本発明の後者の態様の一実施形態が図19に示される。
【0040】
方法
本発明は更に、毛髪束(11)を選択し、それに続いて本発明による器具(10)を適用することによって、毛髪束効果を付与する方法に関する。
【0041】
図18Aは、毛髪束効果を付与する方法(500)の一実施形態のフローチャートを示す。方法(500)は、ブロック(520)で毛髪束(11)を選択することから始まる。任意に、選択は、より詳細に後述するような説明書を参照することによって行われてもよい。選択が完了すると、方法は、ブロック(540)で、本発明による器具(1)を選択された毛髪束(11)に適用することを続ける。毛髪束(11)は、器具(1)のスリット(50)に挿入され、次に貫通孔(10)に受け入れられる。選択された毛髪束(11)が貫通孔(10)に受け入れられると、選択された毛髪束(11)の長さに沿った部分は、貫通孔(10)の長さ寸法に沿って延びてもよい。したがって、選択された毛髪束(11)のその部分は、器具(1)の内表面(200)、及び/又は把持層(70)が存在する場合は、それによって取り囲まれる。器具(1)は、好ましくは、選択された毛髪束(11)を一方の手でほぼ真直ぐに保つことによって、及び器具(1)を他方の手で適用することによって適用される。器具(1)は、好ましくは、図7に示されるように、選択された毛髪束(11)の根元の線に適用される。任意に説明書を参照することによって毛髪束(11)を選択する工程と、本発明による器具(1)を適用する工程とは、複数の毛髪束(11)が選択されるまで必要な回数だけ繰り返されてもよい。
【0042】
これらの工程(520;540)が完了すると、方法(500)は、任意に、選択された毛髪束(11)に塗布するためにヘアトリートメント組成物(15)を準備することによって、継続してもよい。あるいは、ヘアトリートメント組成物(15)はいつでも使用できる状態であり、したがって準備する必要はない。方法(500)は、図18Bのフローチャートに示されるように、ヘアトリートメント組成物(15)が選択された毛髪束(11)に塗布されるブロック(560)に進む。より好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)は、毛髪束(11)の根元から先端まで塗布される。
【0043】
ヘアトリートメント組成物(15)は、ハイライト用組成物、染色用組成物、パーマ用組成物、スタイリング用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)は、ハイライト用組成物、染色用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)はハイライト用組成物である。毛髪束(11)に塗布されるヘアトリートメント組成物(15)のタイプに応じて、例えば毛髪を洗うことによって、それを除去することが必要なことがある。
【0044】
ヘアトリートメント組成物(15)が選択された毛髪束(11)に塗布されると、本発明による器具(1)は、適所に残されるか、あるいは取り外されてもよい。本発明の1つの態様では、器具(1)は、ヘアトリートメント組成物(15)が塗布されるときは適所に残されるが、ヘアトリートメント組成物(15)が除去されるときは取り外される。別の態様では、器具(1)は、ヘアトリートメント組成物(15)を選択された毛髪束(11)に塗布する前に取り外される。この態様では、選択された毛髪束(11)は一方の手でほぼ真直ぐに保たれ、一方で、器具(1)は他方の手で取り外され、この手で続いてヘアトリートメント組成物(15)が塗布される。本発明の更に別の態様では、器具(1)は、ヘアトリートメント組成物(15)を塗布するのと同時に、器具(1)を毛髪束(11)から抜くことによって取り外されてもよい。
【0045】
ヘアトリートメント組成物(15)は、より詳細に後述するようなアプリケータ(65;65’)によって、又は指によって塗布される。
【0046】
キット
販売及び/又は使用の目的のため、毛髪束効果を付与するキット(60)が組み付けられてもよい。キット(60)の一実施形態が図19に示され、ここでは、キット(60)の機構が、この特定の実施形態では箱であるパッケージ(91)内に組み付けられてもよい。
【0047】
毛髪束効果を付与するキット(60)は、本発明による少なくとも1つの器具(1)と、ヘアトリートメント組成物(15)とを含む。好ましくは、キット(60)は複数の器具(1)を含み、より好ましくは、複数の器具(1)の各器具(1)は実質的に平らである。本発明の別の態様では、キット(60)は、図19、21A、及び21Bに示されるように、複数の器具(1;1’)を備える用具(14)を含んでもよい。
【0048】
キット(60)は説明書(92)を更に含んでもよい。説明書(92)は、器具(1)の使用法及びヘアトリートメント組成物(15)を準備し塗布する方法についての情報及び指示を含んでもよい。説明書(92)は更に、毛髪束効果の少なくとも1つのタイプの1つ以上の図と、同様の毛髪束効果を得るために処理すべき毛髪束(11)を頭部のどの位置で選択するかの指示とを包含してもよい。
【0049】
本発明によるキット(60)内に含まれるヘアトリートメント組成物(15)は、サッシェ及び/又はボトル(90)にパッケージ化されてもよい。ヘアトリートメント組成物(15)をボトル(90)から分配するのを簡単にするため、ノズル(93)がキット(60)内に更に提供されてもよい。
【0050】
本発明によるヘアトリートメント組成物(15)は、ハイライト用組成物、染色用組成物、パーマ用組成物、スタイリング用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)は、ハイライト用組成物、染色用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)はハイライト用組成物である。
【0051】
ヘアトリートメント組成物(15)は、更に、既知である、従来使用されている、ないしは別の形でヘアトリートメント組成物に、特に酸化脱色用及び染色用組成物に使用するのに有効な成分を含んでもよく、酸化剤、顕色剤と染料の配合物(developer dye compounds)、発色剤配合物(coupler dye compounds)、直接染料、医薬品及び化粧品用オレンジ4号、医薬品及び化粧品用赤色28号、アシッドブルー、HC青色15号、ナフトール(napthol)黄色S、ディスパース赤色17号、還元剤、増粘剤、キレート剤、pH変性剤及び緩衝剤、アルカリ化剤、炭酸塩イオン源及びラジカルスカベンジャー系、グリシン、アモジメチコン、エチレンジアミンジコハク酸(ethylenediamine disuccinic acid)、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、若しくは両性イオン性)又はそれらの混合物、ポリマー(アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、若しくは両性イオン性)、疎水性変性ポリマー又はそれらの混合物、香料、分散剤、溶剤、過酸化物安定化剤、キレート剤、カルボマー、ステアレート、湿潤剤、タンパク質及びその誘導体、植物材料(例えば、アロエ、カモミール、及びヘンナ抽出物)、シリコーン(揮発性若しくは不揮発性、変性若しくは未変性)、被膜形成剤、セルロースポリマー及びその誘導体、セラミド、防腐剤、ゲル網目、変色指示薬、並びに乳白剤が挙げられるが、それらに限定されない。好適ないくつかの補助剤は、国際化粧品成分事典及びハンドブック(International Cosmetics Ingredient Dictionary and Handbook)(第8版、化粧品、洗面用化粧品、及び芳香剤協会(The Cosmetics, Toiletry, and Fragrance Association)に列挙されている。具体的には、第2巻、第3節(化学物質分類)及び第4節(作用(Functions))が、特定の目的又は多くの目的を達成する特別な補助剤を特定するのに有用である。代表的であるが網羅的ではないポリマー及び増粘剤のリストは、「化粧品用のポリマー及び増粘剤百科事典(The Encyclopaedia of Polymers and Thickeners for Cosmetics)」、ロバート・Y・ロックヘッド(Robert Y. Lochhead)PhD及びウィリアム・R・フロン(William R. Fron)編集・監修、南ミシシッピ大学(University of Southern Mississippi)、ポリマー科学学部(Department of Polymer Science)に見出すことができる。
【0052】
本発明の1つの態様では、ヘアトリートメント組成物(15)は、第1の個別にパッケージ化された成分と第2の個別にパッケージ化された成分とを混合することによって調製される。混合されると、第1及び第2の個別にパッケージ化された成分は、選択された毛髪束(11)に塗布するためのヘアトリートメント組成物(15)を形成する。そのような組成物の例としては、典型的には酸化染料と酸化剤とを含有するいわゆる半永久及び永久着色剤、並びに、酸化剤とアルカリ化剤とを含有し、任意に過硫酸塩が付いたハイライト用組成物が挙げられる。本発明によるキット(60)の一実施形態では、ヘアトリートメント組成物(15)は、第1の個別にパッケージ化された成分を第2の個別にパッケージ化された成分と混合することによって調製されるハイライト用組成物である。第1の個別にパッケージ化された成分は、好ましくは、前記第1の個別にパッケージ化された成分の約3重量%〜約12重量%の過酸化水素を含む。第2の個別にパッケージ化された成分は、好ましくは、粉末、顆粒、又はペーストの形態であり、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、及びそれらの混合物からなる群から選択された、前記第2の個別にパッケージ化された成分の約10重量%〜約60重量%の過硫酸塩を含む。キット(60)は、任意に、第3の個別にパッケージ化された成分を含み、それは、前記第3の個別にパッケージ化された成分の約3重量%〜約25重量%の、水性賦形剤中に含まれたアルカリ化剤を含む。
【0053】
本発明の別の実施形態では、ヘアトリートメント組成物(15)は、第1の個別にパッケージ化された成分の約1.5重量%〜約12重量%の過酸化水素を含む第1の個別にパッケージ化された成分と、直接染料、酸化染料前駆体、酸化染料発色剤、及びそれらの混合物からなる群から選択された、第2の個別にパッケージ化された成分の約0.01重量%〜約6重量%の染料を含む第2の個別にパッケージ化された成分とを混合することによって調製される。
【0054】
本発明によるキット(60)は、ヘアトリートメント組成物(15)を選択された毛髪束(11)に塗布するためのアプリケータ(65)を更に含んでもよい。アプリケータ(65)は、ブラシ型アプリケータ、ピンセット型アプリケータ、トング型アプリケータ、ワンド型アプリケータ、可動接合部分型(movably joined portions-type)アプリケータ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。好ましくは、アプリケータ(65)は、2つの可動的に接合された部分を備え、第1の部分が第2の部分に可動的に接合される。
【0055】
本発明の1つの態様では、アプリケータ(65)の第1の部分はプレート(55)であり、第2の部分はウェル(67)である。プレート(66)は、好ましくはヒンジによって、ウェル(67)に可動的に接合されるので、プレートは、ウェルの開口部に対して並置関係に置かれてもよく、それを少なくとも部分的に覆ってもよい。更により好ましくは、アプリケータ(65)のプレート(66)は、少なくとも1つのフィン(81)を、より一層好ましくは第1のフィン(81)及び第2のフィン(82)を備える。フィン(81;82)は、プレート(66)から突出し、図19に示されるように互いに向かって近づいている。フィン(81;82)は、プレート(66)がウェル(67)と並置関係にされたときに、フィン(81;82)がウェル(67)のキャビティ内に少なくとも部分的に収まるような形で、プレートから突出する。
【0056】
本発明の別の態様では、キット(60)は、図20に示されるようなピンセット型アプリケータ(65’)を含む。アプリケータ(65’)は、ピンセットのアームの一端に複数の繊維(301)を有するピンセット型アプリケータである。他方のアームの末端部は、キャビティ(302)又は追加の複数の繊維のどちらかを備える。アプリケータ(65’)のアームが圧縮されると、繊維(301)は、他方の末端部のキャビティ(302)内に、又は図示されない追加の複数の繊維に収まる。
【0057】
本明細書に開示される寸法及び値は、正確な数値の列挙に厳密に制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした寸法はそれぞれ、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪束を残りの毛髪から分離する器具に関する。特に、本発明は、毛髪束を分離して、毛髪束効果を生み出すヘアトリートメント組成物を塗布するのに適した多数の毛髪ストランドを作りやすくする器具に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイライト効果及び染色効果などの毛髪束効果は、ファッションを変える一般的及び従来のやり方である。ヘアトリートメント組成物を毛髪束に塗布する多数のデバイス及び方法が当該技術分野において既知であるが、消費者が家庭でこれを行うことは未だ困難である。
【0003】
毛髪束効果を付与する消費者製品のメーカーによって提供される説明書のレベルは、一般に、ヘアトリートメント組成物を混合し、毛髪に安全に塗布するための方法に限定されている。ヘアトリートメント組成物を毛髪に塗布する場所に関しては、図によっていくらかの限られた情報が提供される。しかしながら、図に説明されるか又は示されるような期待される毛髪束効果を達成するために選択すべき毛髪ストランドの適切な数に関しては、詳細はほとんど提供されない。
【0004】
ハイライトを作り出すためのキャップ及びフックのシステムが、当該技術分野において周知である。キャップ(2)は、図1に示されるように孔(20)を備える。キャップ(2)は、毛髪及び頭皮の上にしっかりと位置付けられ、次に、フック(3)を用いて孔(20)を通して毛髪束(11)を引張り出すことによって、毛髪束(11)が選択される。この工程は、複数の毛髪束に対して繰り返される。次に、選択された毛髪束はハイライト用組成物を用いて処理される。キャップ及びフックのシステムにはいくつかの欠点がある。第一に、キャップの孔を通して毛髪束を引張るプロセスは痛みを伴う。第二に、処理すべき毛髪束の位置に関する選択は、キャップにある孔の位置に限定される。第三に、孔を通して引張られる毛髪束は、必ずしも孔の直ぐ下にある頭皮から生えているものとは限らないので、孔を通して毛髪束を引張るプロセスは予期しない最終結果に結び付く可能性がある。それに加えて、繰り返し使用することによって、キャップの孔が不均一に変形することがあり、その結果、キャップが、孔を通して引張られる毛髪束の一定したサイズを確実に提供しないことがある。
【0005】
キャップ及びフックのシステムに対するいくつかの代替例が、特許文献1〜3に提案されている。それでもなお、それらの開示のいずれも、毛髪束を残りの毛髪から分離して保つためだけではなく、毛髪束効果、特に専門のサロンで提供されるようなハイライト効果を作り出すのに適した、多数の毛髪ストランドを含む毛髪束を選択しやくするのに使用されてもよい手段を提供していない。プロの美容師は、ホイル及び自身の経験のみを使ってハイライト効果を作り出す。家庭では、プロの美容師の技術的専門知識を持たない消費者が、期待される最終的な見た目に対応するハイライト効果を作り出すため、自分一人で毛髪束を決定し、選択し、分離しなければならない。情報及び経験が乏しいことは、一貫性のない結果及びユーザーの不満足に結び付くことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】フランス特許第244421号明細書
【特許文献2】米国特許第3921647号明細書
【特許文献3】フランス2495905号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、特別な訓練をしなくても、毛髪束を残りの毛髪から分離するための、適用するのが容易で、軽量で、快適で、及び安価に製造できる手段であって、選択された毛髪束が、ハイライトを施すのに適した多数の毛髪ストランドを含む、手段を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1の態様では、毛髪束(11)を残りの毛髪から分離する器具(1)であって、
a.外表面(100)と、
b.毛髪束(11)を受け入れるための器具(1)内の貫通孔(10)であって、外表面(100)上に上縁(12)及び下縁(13)を画定し、器具(1)内に内表面(200)を更に画定する貫通孔(10)と、
c.毛髪束(11)を貫通孔(10)に挿入するためのスリット(50)であって、外表面(100)から器具(1)及び開口部を介して貫通孔(10)内へ延びるスリット(50)とを備え、
スリット(50)が、外表面(100)上に第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)を画定し、スリット(50)が貫通孔(10)の上縁(12)から下縁(13)まで延びるように、第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)の両方が貫通孔(10)の上縁(12)及び下縁(13)を接合し、スリット(50)が、器具(1)内に第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を画定し、第1のスリット面(501)が第2のスリット面(502)からのスリット距離(d)を有する器具(1)を用いて、上述の技術的課題に対する解決策を提供する。
【0009】
第2の態様では、本明細書に開示される本発明は、複数の器具(1;1’)を備える用具(14)であって、複数の器具(1;1’)がそれぞれ用具(14)に固定された用具(14)を用いて、上述の技術的課題を解決する。
【0010】
本発明はまた、毛髪束効果を付与する方法であって、毛髪束(11)が選択され、それに続いて、本発明による器具(1)を適用することによって残りの毛髪から分離される方法に関する。本発明は更に、本発明による少なくとも1つの器具(1)と、ヘアトリートメント組成物(15)とを備える、毛髪束効果を付与するキット(60)に関する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】キャップ及びフックのシステムを使用して毛髪にハイライトを施す従来技術の一実施形態を示す図。
【図2A】平行六面体の形態を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図2B】図2Aに示される実施形態の軸線A−A’に沿った断面図。
【図3A】広がっている第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図3B】図3Aに示される実施形態の軸線A−A’に沿った断面図。
【図4】球形を有し、及び砂時計形の貫通孔(10)を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図5】上縁(12)の凸凹形状を示す器具(1)の一実施形態の平面図。
【図6】器具が実質的に平らである、器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図7】選択された毛髪束(11)それぞれの根元の線に配置された本発明による複数の器具(1;1’)を示す。
【図8】把持層(70)が2つの実質的に同一で実質的に平らな器具(1;1’)の間に埋め込まれている器具(1)の一実施形態を示す。
【図9】把持層(70)が貫通孔(10)及び首部分(30)の上を延びる器具(1)の一実施形態の平面図。
【図10】把持層(70)が貫通孔(10)の上を延びる、器具(1)の一実施形態の平面図。
【図11A】アクセス部分(40)に湾曲し広がっている第1のスリット(501)及び第2のスリット面(502)を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図11B】図11Aに示される実施形態の貫通孔(10)を横切る軸線A−A’に沿った長手方向断面図。
【図11C】図11Aに示される実施形態の平面図。
【図12】バネ式クリップの形状を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図13】非対称の形態を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図14】広がっており湾曲した第1のスリット(501)及び第2のスリット面(502)を有する器具(1)の一実施形態の平面図。
【図15A】広がっており実質的に平らな第1のスリット(501)及び第2のスリット面(502)を有する器具(1)の一実施形態の平面図。
【図15B】図15Aに示される実施形態の非対称な変形例の平面図。
【図16】細長い形態を有する器具(1)の一実施形態の斜視図。
【図17A】2つの実質的に同一の貫通孔(10;10’)を備える器具(1)の一実施形態の平面図。
【図17B】2つの実質的に異なる貫通孔(10;10’)を備える器具(1)の一実施形態の平面図。
【図18A】本開示による毛髪束効果を付与する方法(500)の一実施形態を説明するフローチャート。
【図18B】毛髪束効果を付与する更なる方法(500)の一実施形態を説明するフローチャート。
【図19】本発明による器具(1)を備える、毛髪束効果を付与するキット(60)の概略図。
【図20】毛髪束効果を付与するためのキット(60)内に含むことができるアプリケータ(65’)の斜視図。
【図21A】複数の器具(1;1’)が用具(14)に化学的に固定された、本発明による用具(14)の一実施形態を示す。
【図21B】複数の器具(1;1’)が用具(14)に機械的に固定された、本発明による用具(14)の一実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、最初に一般用語の形で、次に特定の実施形態を参照して、器具の構成部品を参照しながら本発明をより詳細に記載する。
【0013】
定義
本発明の目的のため、用語「毛髪」は、生きている毛髪、即ち生体に生えている毛髪、及び生きていない毛髪、即ちかつら、ヘアピース、又は生きていないケラチン性ストランドの他の凝集体の毛髪の両方を指す。哺乳類、好ましくはヒトの毛髪が意図される。
【0014】
「毛髪束」によりは、少なくとも2つの毛髪ストランドを意味する。
【0015】
「毛髪束効果」によりは、頭部全体に対してではなく、複数の個々の毛髪束に対して作り出される効果を意味する。この効果は、残りの毛髪よりも明るい若しくは暗い色調の毛髪束、異なる色、又は巻き毛若しくは縮れ毛などの異なるスタイルであってもよい。
【0016】
本発明の目的のため、用語「〜の上を延びる」は、機構を配置する行為ではなく、その機構が配置される場所を示すのに使用される。
【0017】
器具
本発明による器具(1)は、図2A、3A、及び4に示されるように外表面(100)を備える。器具(1)は、過酸化水素及び過硫酸塩などの反応剤を含むヘアトリートメント組成物に対して好ましくは適合性があり、及び不活性である材料で製造される。好適な材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリエチレンテレフタレートを包含する、ポリオレフィンなどのポリマー樹脂である。使用することができる他のポリマーとしては、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、アセチル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、アクリル、アクリロニトリルスチレンアクリレート、エチレンビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、シリコーン又は熱可塑性エラストマー、熱可塑性加硫物又はコポリマー(適切な場合)、可撓性の柔軟な基材(板紙、金属系基材、及びアルミニウム箔など)、被膜状基材、あるいは前記材料の複数の積層体若しくは複数層の組み合わせが挙げられる。使用することができる他の材料としては、多孔質発泡体及び発泡材料が挙げられる。多孔質発泡体及び発泡材料は、低密度エラストマー、プラスチック、及び様々な孔隙率の他の材料から作られ、また、連続気泡発泡体、可撓性発泡体、硬質発泡体、網状発泡体、及び合成発泡体から選択されてもよい。多孔質発泡体及び発泡材料は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、アクリル、エポキシ樹脂、フルオロポリマー、イソプレン−スチレン(SIS)及びスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、様々な系を主体とする合成ゴム又はエラストマー(シリコーン、ポリウレタン、及びネオプレンなど)、ニトリルゴム、天然若しくは植物系原料から形成されるプラスチック又はエラストマー(天然ゴム(ポリイソプレン)若しくは硫化繊維など)、水性及び水系の樹脂、並びにラテックス材料を包含する、様々な化学系から構成してもよい。多孔質発泡体及び発泡材料のための化学系は、エチレンコポリマー、発泡ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリウレタン、フェノール、ポリ尿素、及びビニルを包含してもよい。上述の材料の組み合わせも使用されてもよい。好ましくは、器具(1)は、ポリオレフィン、板紙、又はそれらの組み合わせで作られる。器具(1)は、ブリスター型シェルの射出成形、共射出成形、オーバーモールディング、金型内組立て、圧縮成形、吹込成形、熱成形、又は真空成形、並びに、水平面若しくは垂直面内にあるキャリアプラスチック又は板材料上への積層によって製造されてもよい。多孔質発泡体及び発泡材料は、成形、鋳造、押出成形、引抜成形、機械加工、熱成形、プラスチック溶接、吹込成形、高速プロトタイピング技術、研削、及び/又は他の特殊プロセスを使用して、完成形状に加工することができる。器具(1)はまた、材料シートから切断するか、レーザー切断するか、打ち抜くか、又は押し抜くことができる。
【0018】
器具(1)は、好ましくは、可撓性及び/又は弾性材料で製造される。器具(1)は、好ましくは、一体成形又は1つの材料のみで成形されるが、上述したような共通の成形作業で2つ又はそれ以上の材料から得た工作物も含んでもよい。本発明による器具(1)は中空であってもよい。
【0019】
好ましくは、本発明による器具(1)は、いずれかのヒンジ式、又は可動的に接合された部分を含まない。理論に束縛されるものではないが、可撓性及び/又は弾性材料によって製造され、可動的に接合された、及び/又はヒンジ付きの部分を有さない器具(1)は、製造の複雑性及びコストを低減し、それに加えて、消費者が、それを毛髪束上に適用する前に可動的に接合された、及び/又はヒンジ付きの部分を調整する必要なしに、器具(1)を保持すること、及び毛髪束(11)上に適用することの両方を容易にすると考えられる。
【0020】
器具(1)は様々な形態を有してもよい。球状の形態が図4に示されるが、非対称の形態を包含する他の形態も選択されてもよい。器具(1)は、適用されたときに、ヘアトリートメント組成物(15)を用いて処理すべき毛髪束(11)の長さの限定された部分を占めるようにするため、好ましくは限定された寸法のものである。本発明の好ましい1つの態様では、器具(1)は、図6に示されるように実質的に平らである。器具(1)が実質的に平らであるとき、器具(1)の外表面(100)は第1の表面(101)及び第2の表面(102)に分割される。好ましくは、第1の表面(101)及び第2の表面(102)はそれぞれ独立に、約1.5cm2〜約15cm2の面積を有し、より好ましくは、第1(101)及び第2の表面(102)は実質的に同一の面積を有する。理論に束縛されるものではないが、器具(1)が実質的に平らであるとき、ヘアトリートメント組成物(15)のこぼれたものから頭皮を付加的に保護してもよいと考えられる。
【0021】
貫通孔
本発明の器具(1)は貫通孔(10)を備える。貫通孔(10)は、外表面(100)上に、図2Aに示されるような上縁(12)及び下縁(13)を画定し、貫通孔(10)は更に、器具(1)内に、図2Bに示されるような内表面(200)を画定する。器具(1)が上述したように実質的に平らであるとき、貫通孔(10)は、第1の表面(101)上に上縁(12)を、第2の表面(102)上に下縁(13)を画定する。上縁(12)及び下縁(13)は実質的に同一であってもよく、あるいは、形状及び/又は長さが異なってもよい。上縁(12)及び/又は下縁(13)の形状は、例えば、図2B及び3Bにそれぞれ示されるような円形又は正方形であってもよい。正弦波形状又は図5に示されるような凹凸形状などの他の形状は、更に、毛髪束(11)に器具(1)を取付けたままにしておきやすくしてもよい。貫通孔(10)は、貫通孔(10)の長さ寸法(上縁(12)から下縁(13)までの貫通孔(10)の寸法)に垂直に取った、その断面を横切る平均直径(D)を有する。平均直径(D)はスリット(50)内へは延びない。
【0022】
本発明の1つの態様では、貫通孔(10)は、図2Aに示されるような円形の断面を有する均一なチャネルである。本発明の別の態様では、貫通孔(10)は、狭窄部を含むなど、均一でなくてもよく、又は、図4に示されるような砂時計形を有してもよい。この態様では、貫通孔(10)の断面は狭窄部で測定されるべきである。狭窄部は、毛髪束(11)上で器具(1)を保持するのを更に促進してもよい。貫通孔(10)の、円形、半円形、又は楕円形の断面からの偏りも可能であることを理解すべきである。例えば、貫通孔(10)が、その長さ寸法に垂直な正方形又は長方形の断面を有する場合、平均直径(D)は、図3Bに示されるように、正方形又は長方形の断面の対角線である。
【0023】
貫通孔(10)は、図7に示されるように、毛髪束(11)を受け入れ、残りの毛髪から分離して保つだけではなく、毛髪束(11)の毛髪ストランドの選択すべき数も表す。限定された数の毛髪ストランドを含む毛髪束(11)のみを、貫通孔(10)に受け入れることができる。経験のないユーザーは、処理した場合に期待される最終結果に対応しない、多数の毛髪ストランドを含む毛髪束(11)を選択することがある。本発明者らは、器具(1)における貫通孔(10)のサイズを予め決定することによって、規定数の毛髪ストランドのみを選択し、残りの毛髪から分離して保つことが可能であることを見出している。例えば、約1.5mmの平均直径(D)を有する円形断面の貫通孔(10)を備える器具(1)は、白色人種の明るいブラウンの毛髪(インターナショナル・ヘア・インポーツ・アンド・プロダクツ(International Hair Imports and Products)、ニューヨーク州、ヴァルハラ(Valhalla))の約85の毛髪ストランドを保持してもよい。その適切な数の毛髪ストランドが貫通孔(10)内に収められれば、器具(1)が破れるか、又は貫通孔(10)が押し広げられない限り、追加の毛髪ストランドを受け入れることはできない。貫通孔(10)内に受け入れられなかった毛髪ストランドは、残りの毛髪から分離しては保たれない。
【0024】
貫通孔(10)の平均直径(D)は、好ましくは約0.5mm〜約4mm、より好ましくは約1mm〜約3.5mmである。異なる毛髪タイプにわたる毛髪ストランドの直径の変動を考慮すると、毛髪束(11)は、約15〜約500の毛髪ストランド、好ましくは約20〜約250、より好ましくは約25〜約150の毛髪ストランドを含む。したがって、貫通孔(10)の平均直径(D)のサイズを変えることによって、自然な色のばらつきからはっきりした効果まで、様々な毛髪束効果を作り出すために毛髪束(11)を選択することが可能である。
【0025】
スリット
器具(1)はスリット(50)を更に備える。スリット(50)は、選択された毛髪束(11)の貫通孔(10)への通路である。スリット(50)は、図2A及び4に示されるように、器具(1)の外表面(100)から、器具(1)自体の中で、貫通孔(10)へ延びる。スリット(50)は、器具(1)の製造中に直接、あるいは本明細書で後述するように、把持層(70)が器具(1)に固着された後に作ることができる。スリット(50)は、器具(10)を介してスリット(50)自体を機械切断するか、レーザー切断するか、打ち抜くか、又は押し抜くことによって形成することができる。スリット(50)は、外表面(100)上に、図2Aに示されるような第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)を画定する。第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)は両方とも、上縁(12)から下縁(13)まで延びるので、スリット(50)自体も上縁(12)及び下縁(13)から延びる。上縁(12)及び下縁(13)に関して上述したように、第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)も、実質的に同一であるか、又は形状及び長さが異なってもよい。明らかに、それらの形状及び長さは、器具(1)自体の形態に、また器具(1)内における対称性の程度に依存する。非対称な器具(1)は本明細書において除外されず、その反対に、消費者が器具(1)を保持するのを容易にする場合に好ましいことがある。
【0026】
スリット(50)は、図2B及び3Aに示されるように、器具(1)内に、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を画定する。第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、湾曲しているか、実質的に平らであってもよい。それに加えて、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、好ましくは、貫通孔(10)の長さ寸法に垂直に取った第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)の長さ寸法に沿って広がってもよい。第1のスリット面(501)は、図2Bに示されるように、第2のスリット面(502)からのスリット距離(d)を有する。本発明の1つの態様では、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は独立に、実質的に平らであってもよく、又は1つ以上の溝を有してもよい。本発明の別の態様では、第1のスリット面(501)及び/又は第2のスリット面(502)は、図5に示されるような波形の表面を有してもよい。本発明の更に別の態様では、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、図3A及び3Bに示されるように、器具(1)内に首部分(30)及びアクセス部分(40)を形成してもよい。首部分(30)は、器具(1)の貫通孔(10)及び内表面(200)に近接しており、一方、アクセス部分(40)は、器具(1)の外表面(100)に近接している。本発明の1つの態様では、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)が広がるにしたがって、アクセス部分(40)におけるスリット距離(d)は増加する。首部分(30)における第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)の間のスリット距離(d)と、アクセス部分(40)におけるスリット距離(d)との比は、約1未満である。好ましくは約0.75未満、より好ましくは約0.5未満である。首部分(30)における第1のスリット面(501)及び第2の面(502)の間のスリット距離(d)は一定であり、約2mm以下、より好ましくは約1.5mm以下、更により好ましくは約1mm以下である。
【0027】
器具(1)のアクセス部分(40)における第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、好ましくは湾曲している。より好ましくは、第1のスリット面(501)は、アクセス部分(40)において第2のスリット面(502)から広がる。理論に束縛されるものではないが、器具(1)が、アクセス部分(40)において広がっている第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を有するとき、毛髪束(11)の選択及び分離は更に向上すると考えられる。貫通孔(10)内に受け入れられなかった毛髪ストランドは、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)の間に挟まるか、又は捕捉されることがある。アクセス部分(40)において広がっている第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を有することによって、これを防ぐことができる。その代わりに、毛髪束(11)が残りの毛髪から分離されて保たれ、器具(1)が毛髪束(11)上で保持されることを更に確実にするため、首部分(30)では、広がらない第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)が好ましい。
【0028】
把持層
把持層(70)は、器具(1)の外表面(100)、内表面(200)、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)、又はそれらの組み合わせの少なくとも一部分の上を延びてもよい。それに加えて、把持層(70)もまた、独立に、貫通孔の上を部分的又は全体的に延びるように配置されてもよい。把持層(70)が貫通孔(10)の少なくとも一部分の上を延びるとき、その把持層(70)は切れ目(71)を備え、好ましくは、切れ目(71)は、図9及び10に示されるように器具(1)のスリット(50)と整列するようにして配置される。本発明の別の態様では、把持層(70)は、上述したような貫通孔(10)の内表面(200)から突出する狭窄部を作ってもよい。本発明の別の態様では、把持層(70)は2つの器具(1;1’)の間に埋め込まれてもよく、その際、2つの器具(1;1’)は、図8に示されるように好ましくは実質的に平らである。
【0029】
把持層(70)は、ヘアトリートメント組成物(15)とともに使用するのに適した、及び毛髪束(11)を把持することができる、あらゆる既知の材料又は材料の組み合わせから製造することができる。例としては、熱可塑性エラストマー、ネオプレン及びニトリルなどのゴム、ラテックス、硫化(熱硬化性)及びポリオレフィン、シリコーンゴム、並びに上述したような多孔質発泡体及び発泡材料が挙げられるが、それらに限定されない。
【0030】
把持層(70)は、共射出成形、オーバーモールディング、金型内組立て、印刷、接着、超音波溶接、かしめ、及び熱溶接によって、器具(1)に固定されてもよい。
【0031】
理論に束縛されるものではないが、器具(1)の少なくとも一部分の上に、又は貫通孔(10)内に把持層(70)があることによって、器具(1)を選択された毛髪束(11)に対して把持するのを向上することができると考えられる。それに加えて、その変形可能な性質を考慮すると、把持層は、選択された毛髪束(11)の周りで形を変えることができる。これによって、ヘアトリートメント組成物(15)に対する障壁が得られ、それが頭皮の上に漏れることが回避される。
【0032】
好ましい実施形態の説明
以下の実施形態は、毛髪束(11)を残りの毛髪から分離するための器具(1)を目的とする。
【0033】
図11Aは、本発明による器具(1)の第1の実施形態を示す。器具(1)は実質的に平らである。把持層(70)は、器具(1)の貫通孔(10)の一部分の上を部分的に延びる。この実施形態では、把持層(70)は、図11Bに示されるように、貫通孔(10)自体の長さ寸法を横切って、貫通孔(10)の内表面(200)から突出する。この実施形態の貫通孔(10)は、円形の断面を有する均一なチャネルであり、把持層(70)は環の形態を有する。図11Cに示されるような切れ目(71)が把持層(70)に設けられて、選択された毛髪束(11)を、スリット(50)から貫通孔(10)に受け入れるのを可能にしている。スリット(50)の第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、図11Cに示されるように、アクセス部分(40)において湾曲し、広がっているが、受入れ部分(30)では平行であり、一定のスリット距離(d)にある。
【0034】
図12は、本発明による器具(1)の別の実施形態を示す。この実施形態に表される器具(1)の形態は、可動的に接合された部分又はヒンジを含まない。器具(1)は、アクセス部分(40)及び首部分(30)が配置された箇所とは反対側にある器具(10)の部分に、第1の突出部(103)及び第2の突出部(104)を備える。図12に示される器具(1)の実施形態は、好ましくは発泡材料から製造される。器具(1)を製造するのに使用される材料の弾性を考慮すると、親指と人差し指を使って、器具(1)の第1の突出部(103)及び第2の突出部(104)を圧縮し、近付けることが可能である。器具(1)自体の中に張力が生じ、それが、ヒンジがなくても、器具(1)の首部分(30)において第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を分離する力に変わる。この分離によって、毛髪束(11)を貫通孔(10)の中に入れるのが更に容易になる。
【0035】
図13は、器具(1)が非対称の形態を有する、本発明による器具(1)の一実施形態を示す。第1のスリット面(501)は延長され、第2のスリット面(502)は短い。第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は両方とも、アクセス部分(40)では湾曲しているが、それらの曲率は実質的に異なる。
【0036】
図14は、アクセス部分(40)及び首部分(30)が配置された箇所とは反対側にある器具(1)の部分に突出部(103)を備える、本発明による器具(1)の一実施形態の平面図を示す。突出部(103)は、器具(1)が適所に置かれた状態でそれを保持するのに有用である。更に、それがあることによって、器具(1)を毛髪束(11)から取り外すのが簡単になる。同じ機構が、図15A及び15Bに表される実施形態にも示されている。図14、15A、及び15Bに示される実施形態の器具(1)は実質的に細長い形態を有する。図14及び15Aに示される器具(1)は、アクセス部分(40)において広がっている第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を有する。第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)は、図14の実施形態に示されるように湾曲しているか、又は図15Aの実施形態に示されるように実質的に平らであるかのどちらかであることができる。図14及び15Aの実施形態の変形例が図15Bに示され、そこでは、器具(1)はアクセス部分(40)において非対称性を含む。
【0037】
図16に示される器具(1)も細長い形態を示している。第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)はアクセス部分(40)において実質的に広がっており、首部分(30)は、第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)が並置関係になるまで実質的に低減されている。
【0038】
図17A及び17Bに示される実施形態に示される本発明による器具(1)は、実質的に平らである。器具(1)のこれらの実施形態は、同じ器具(1)内に第1の貫通孔(10)及び第2の貫通孔(10’)を備える。第1の貫通孔へのアクセスは第1のスリット(50)によって提供され、第2の貫通孔(10’)へのアクセスは第2のスリット(50’)によって提供される。第1の貫通孔(10)及び第2の貫通孔(10’)のサイズは、図17Aに示されるように実質的に同一であるか、又は図17Bに示されるように実質的に異なってもよい。同じ器具(10)内での実質的に異なる貫通孔(10;10’)は、消費者が本発明による器具(1)を使用するときの柔軟性を増加させてもよい。上述したように、貫通孔(10)のサイズは、本明細書に記載の器具(1)を用いて分離することができる毛髪束中に含まれる毛髪ストランドの数を表す。ヘアトリートメント組成物(15)による、約50の毛髪ストランドで構成される毛髪束のトリートメントは、束が約500以上の毛髪ストランドで構成された場合とは異なる最終結果をもたらす。
【0039】
用具
本発明は更に用具(14)に関する。用具(14)は、複数の器具(1;1’)を備え、複数の器具(1;1’)の各器具は独立に用具(14)に固定される。器具(1;1’)は、化学的及び/又は機械的に用具(14)に固定されてもよい。器具(1’1’)は、接着剤、例えばホットメルト接着剤を用いて、化学的に固定されてもよい。器具(1;1’)は、連結によって機械的に取り付けられてもよい。好ましくは、用具(14)に取り付けられた複数の器具(1;1’)の器具(1;1’)は、実質的に平らである。1つの態様では、用具(14)は材料シートであり、器具(1’1)は、図21Aに示されるように、接着剤を用いて材料シートの表面に固定される。材料シートは、後述するような説明書(92)の1ページに包含されてもよいが、それに限定されない。図21Bに示される別の態様では、用具(14)は厚紙のシートであり、複数の器具(1;1’)は厚紙シートに穴開けされる。各器具(1;1’)は、次に、必要に応じて厚紙のシートから切り取られる。厚紙のシートは、後述するようなキット(60)のパッケージ(91)を包含してもよいが、それに限定されない。図19に示される更に別の態様では、用具(14)は、ポリオレフィン、発泡体、板紙、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された材料シートである。複数の器具(1;1’)の各器具(1;1’)は、1つ以上の突出部(103;104)を備える。突出部の少なくとも1つは、器具(1;1’)を用具(14)に接続し、好ましくは、用具(14)及び複数の器具(1;1’)は、一体成形で成形され、次に切断されて、複数の器具(1;1’)を備える用具(14)が作られる。本発明の後者の態様の一実施形態が図19に示される。
【0040】
方法
本発明は更に、毛髪束(11)を選択し、それに続いて本発明による器具(10)を適用することによって、毛髪束効果を付与する方法に関する。
【0041】
図18Aは、毛髪束効果を付与する方法(500)の一実施形態のフローチャートを示す。方法(500)は、ブロック(520)で毛髪束(11)を選択することから始まる。任意に、選択は、より詳細に後述するような説明書を参照することによって行われてもよい。選択が完了すると、方法は、ブロック(540)で、本発明による器具(1)を選択された毛髪束(11)に適用することを続ける。毛髪束(11)は、器具(1)のスリット(50)に挿入され、次に貫通孔(10)に受け入れられる。選択された毛髪束(11)が貫通孔(10)に受け入れられると、選択された毛髪束(11)の長さに沿った部分は、貫通孔(10)の長さ寸法に沿って延びてもよい。したがって、選択された毛髪束(11)のその部分は、器具(1)の内表面(200)、及び/又は把持層(70)が存在する場合は、それによって取り囲まれる。器具(1)は、好ましくは、選択された毛髪束(11)を一方の手でほぼ真直ぐに保つことによって、及び器具(1)を他方の手で適用することによって適用される。器具(1)は、好ましくは、図7に示されるように、選択された毛髪束(11)の根元の線に適用される。任意に説明書を参照することによって毛髪束(11)を選択する工程と、本発明による器具(1)を適用する工程とは、複数の毛髪束(11)が選択されるまで必要な回数だけ繰り返されてもよい。
【0042】
これらの工程(520;540)が完了すると、方法(500)は、任意に、選択された毛髪束(11)に塗布するためにヘアトリートメント組成物(15)を準備することによって、継続してもよい。あるいは、ヘアトリートメント組成物(15)はいつでも使用できる状態であり、したがって準備する必要はない。方法(500)は、図18Bのフローチャートに示されるように、ヘアトリートメント組成物(15)が選択された毛髪束(11)に塗布されるブロック(560)に進む。より好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)は、毛髪束(11)の根元から先端まで塗布される。
【0043】
ヘアトリートメント組成物(15)は、ハイライト用組成物、染色用組成物、パーマ用組成物、スタイリング用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)は、ハイライト用組成物、染色用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)はハイライト用組成物である。毛髪束(11)に塗布されるヘアトリートメント組成物(15)のタイプに応じて、例えば毛髪を洗うことによって、それを除去することが必要なことがある。
【0044】
ヘアトリートメント組成物(15)が選択された毛髪束(11)に塗布されると、本発明による器具(1)は、適所に残されるか、あるいは取り外されてもよい。本発明の1つの態様では、器具(1)は、ヘアトリートメント組成物(15)が塗布されるときは適所に残されるが、ヘアトリートメント組成物(15)が除去されるときは取り外される。別の態様では、器具(1)は、ヘアトリートメント組成物(15)を選択された毛髪束(11)に塗布する前に取り外される。この態様では、選択された毛髪束(11)は一方の手でほぼ真直ぐに保たれ、一方で、器具(1)は他方の手で取り外され、この手で続いてヘアトリートメント組成物(15)が塗布される。本発明の更に別の態様では、器具(1)は、ヘアトリートメント組成物(15)を塗布するのと同時に、器具(1)を毛髪束(11)から抜くことによって取り外されてもよい。
【0045】
ヘアトリートメント組成物(15)は、より詳細に後述するようなアプリケータ(65;65’)によって、又は指によって塗布される。
【0046】
キット
販売及び/又は使用の目的のため、毛髪束効果を付与するキット(60)が組み付けられてもよい。キット(60)の一実施形態が図19に示され、ここでは、キット(60)の機構が、この特定の実施形態では箱であるパッケージ(91)内に組み付けられてもよい。
【0047】
毛髪束効果を付与するキット(60)は、本発明による少なくとも1つの器具(1)と、ヘアトリートメント組成物(15)とを含む。好ましくは、キット(60)は複数の器具(1)を含み、より好ましくは、複数の器具(1)の各器具(1)は実質的に平らである。本発明の別の態様では、キット(60)は、図19、21A、及び21Bに示されるように、複数の器具(1;1’)を備える用具(14)を含んでもよい。
【0048】
キット(60)は説明書(92)を更に含んでもよい。説明書(92)は、器具(1)の使用法及びヘアトリートメント組成物(15)を準備し塗布する方法についての情報及び指示を含んでもよい。説明書(92)は更に、毛髪束効果の少なくとも1つのタイプの1つ以上の図と、同様の毛髪束効果を得るために処理すべき毛髪束(11)を頭部のどの位置で選択するかの指示とを包含してもよい。
【0049】
本発明によるキット(60)内に含まれるヘアトリートメント組成物(15)は、サッシェ及び/又はボトル(90)にパッケージ化されてもよい。ヘアトリートメント組成物(15)をボトル(90)から分配するのを簡単にするため、ノズル(93)がキット(60)内に更に提供されてもよい。
【0050】
本発明によるヘアトリートメント組成物(15)は、ハイライト用組成物、染色用組成物、パーマ用組成物、スタイリング用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)は、ハイライト用組成物、染色用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され、より好ましくは、ヘアトリートメント組成物(15)はハイライト用組成物である。
【0051】
ヘアトリートメント組成物(15)は、更に、既知である、従来使用されている、ないしは別の形でヘアトリートメント組成物に、特に酸化脱色用及び染色用組成物に使用するのに有効な成分を含んでもよく、酸化剤、顕色剤と染料の配合物(developer dye compounds)、発色剤配合物(coupler dye compounds)、直接染料、医薬品及び化粧品用オレンジ4号、医薬品及び化粧品用赤色28号、アシッドブルー、HC青色15号、ナフトール(napthol)黄色S、ディスパース赤色17号、還元剤、増粘剤、キレート剤、pH変性剤及び緩衝剤、アルカリ化剤、炭酸塩イオン源及びラジカルスカベンジャー系、グリシン、アモジメチコン、エチレンジアミンジコハク酸(ethylenediamine disuccinic acid)、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、若しくは両性イオン性)又はそれらの混合物、ポリマー(アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、若しくは両性イオン性)、疎水性変性ポリマー又はそれらの混合物、香料、分散剤、溶剤、過酸化物安定化剤、キレート剤、カルボマー、ステアレート、湿潤剤、タンパク質及びその誘導体、植物材料(例えば、アロエ、カモミール、及びヘンナ抽出物)、シリコーン(揮発性若しくは不揮発性、変性若しくは未変性)、被膜形成剤、セルロースポリマー及びその誘導体、セラミド、防腐剤、ゲル網目、変色指示薬、並びに乳白剤が挙げられるが、それらに限定されない。好適ないくつかの補助剤は、国際化粧品成分事典及びハンドブック(International Cosmetics Ingredient Dictionary and Handbook)(第8版、化粧品、洗面用化粧品、及び芳香剤協会(The Cosmetics, Toiletry, and Fragrance Association)に列挙されている。具体的には、第2巻、第3節(化学物質分類)及び第4節(作用(Functions))が、特定の目的又は多くの目的を達成する特別な補助剤を特定するのに有用である。代表的であるが網羅的ではないポリマー及び増粘剤のリストは、「化粧品用のポリマー及び増粘剤百科事典(The Encyclopaedia of Polymers and Thickeners for Cosmetics)」、ロバート・Y・ロックヘッド(Robert Y. Lochhead)PhD及びウィリアム・R・フロン(William R. Fron)編集・監修、南ミシシッピ大学(University of Southern Mississippi)、ポリマー科学学部(Department of Polymer Science)に見出すことができる。
【0052】
本発明の1つの態様では、ヘアトリートメント組成物(15)は、第1の個別にパッケージ化された成分と第2の個別にパッケージ化された成分とを混合することによって調製される。混合されると、第1及び第2の個別にパッケージ化された成分は、選択された毛髪束(11)に塗布するためのヘアトリートメント組成物(15)を形成する。そのような組成物の例としては、典型的には酸化染料と酸化剤とを含有するいわゆる半永久及び永久着色剤、並びに、酸化剤とアルカリ化剤とを含有し、任意に過硫酸塩が付いたハイライト用組成物が挙げられる。本発明によるキット(60)の一実施形態では、ヘアトリートメント組成物(15)は、第1の個別にパッケージ化された成分を第2の個別にパッケージ化された成分と混合することによって調製されるハイライト用組成物である。第1の個別にパッケージ化された成分は、好ましくは、前記第1の個別にパッケージ化された成分の約3重量%〜約12重量%の過酸化水素を含む。第2の個別にパッケージ化された成分は、好ましくは、粉末、顆粒、又はペーストの形態であり、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、及びそれらの混合物からなる群から選択された、前記第2の個別にパッケージ化された成分の約10重量%〜約60重量%の過硫酸塩を含む。キット(60)は、任意に、第3の個別にパッケージ化された成分を含み、それは、前記第3の個別にパッケージ化された成分の約3重量%〜約25重量%の、水性賦形剤中に含まれたアルカリ化剤を含む。
【0053】
本発明の別の実施形態では、ヘアトリートメント組成物(15)は、第1の個別にパッケージ化された成分の約1.5重量%〜約12重量%の過酸化水素を含む第1の個別にパッケージ化された成分と、直接染料、酸化染料前駆体、酸化染料発色剤、及びそれらの混合物からなる群から選択された、第2の個別にパッケージ化された成分の約0.01重量%〜約6重量%の染料を含む第2の個別にパッケージ化された成分とを混合することによって調製される。
【0054】
本発明によるキット(60)は、ヘアトリートメント組成物(15)を選択された毛髪束(11)に塗布するためのアプリケータ(65)を更に含んでもよい。アプリケータ(65)は、ブラシ型アプリケータ、ピンセット型アプリケータ、トング型アプリケータ、ワンド型アプリケータ、可動接合部分型(movably joined portions-type)アプリケータ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。好ましくは、アプリケータ(65)は、2つの可動的に接合された部分を備え、第1の部分が第2の部分に可動的に接合される。
【0055】
本発明の1つの態様では、アプリケータ(65)の第1の部分はプレート(55)であり、第2の部分はウェル(67)である。プレート(66)は、好ましくはヒンジによって、ウェル(67)に可動的に接合されるので、プレートは、ウェルの開口部に対して並置関係に置かれてもよく、それを少なくとも部分的に覆ってもよい。更により好ましくは、アプリケータ(65)のプレート(66)は、少なくとも1つのフィン(81)を、より一層好ましくは第1のフィン(81)及び第2のフィン(82)を備える。フィン(81;82)は、プレート(66)から突出し、図19に示されるように互いに向かって近づいている。フィン(81;82)は、プレート(66)がウェル(67)と並置関係にされたときに、フィン(81;82)がウェル(67)のキャビティ内に少なくとも部分的に収まるような形で、プレートから突出する。
【0056】
本発明の別の態様では、キット(60)は、図20に示されるようなピンセット型アプリケータ(65’)を含む。アプリケータ(65’)は、ピンセットのアームの一端に複数の繊維(301)を有するピンセット型アプリケータである。他方のアームの末端部は、キャビティ(302)又は追加の複数の繊維のどちらかを備える。アプリケータ(65’)のアームが圧縮されると、繊維(301)は、他方の末端部のキャビティ(302)内に、又は図示されない追加の複数の繊維に収まる。
【0057】
本明細書に開示される寸法及び値は、正確な数値の列挙に厳密に制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした寸法はそれぞれ、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪束(11)を残りの毛髪から分離する器具(1)であって、
a.外表面(100)と、
b.前記毛髪束(11)を受け入れるための前記器具(1)内の貫通孔(10)であって、前記外表面(100)上に上縁(12)及び下縁(13)を画定し、前記器具(1)内に内表面(200)を更に画定する貫通孔(10)と、
c.前記毛髪束(11)を前記貫通孔(10)に挿入するためのスリット(50)であって、前記外表面(100)から前記器具(1)及び開口部を介して前記貫通孔(10)内へ延びるスリット(50)と
を備え、
前記スリット(50)が、前記外表面(100)上に第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)を画定し、前記スリット(50)が前記貫通孔(10)の前記上縁(12)から前記下縁(13)まで延びるように、前記第1のスリット縁部(51)及び前記第2のスリット縁部(52)の両方が前記貫通孔(10)の前記上縁(12)及び前記下縁(13)を接合し、前記スリット(50)が、前記器具(1)内に第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を画定し、前記第1のスリット面(501)が前記第2のスリット面(502)からのスリット距離(d)を有し、
把持層(70)が、前記器具(1)の前記外表面(100)の少なくとも一部分の上に延び、前記把持層(70)が、熱可塑性エラストマー、ゴム、発泡材料、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された材料で作られる器具。
【請求項2】
前記器具は平らであり、前記外表面(100)は第1の表面(101)及び第2の表面(102)に分割され、前記第1の表面(101)及び前記第2の表面(102)はそれぞれ独立に1.5cm2から15cm2の面積を有し、前記把持層(70)が、前記器具(1)の前記第1の表面(101)及び/又は前記第2の表面(102)の少なくとも一部分の上に延びる、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記把持層(70)が、前記器具(1)の前記内表面(200)の少なくとも一部分の上に延びる、請求項1または2に記載の器具。
【請求項4】
前記把持層(70)が、前記貫通孔(10)の少なくとも一部分の上に延びる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の器具。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の器具(1;1’)を複数含み、前記複数の器具(1;1’)の各器具が独立に用具(14)に固定された用具。
【請求項6】
毛髪束効果を付与する方法であって、
a.毛髪束(11)を選択する工程と、
b.請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記器具(1)を、前記選択された毛髪束(11)に適用する工程と
を含む方法。
【請求項7】
前記器具(1)が、前記選択された毛髪束(11)の根元の線に適用される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ヘアトリートメント組成物(15)が、前記選択された毛髪束(11)に塗布される、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記ヘアトリートメント組成物(15)が、ハイライト用組成物、染色用組成物、スタイリング用組成物、パーマ用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
毛髪束効果を付与するためのキット(60)であって、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の少なくとも1つの器具(1)と、
ヘアトリートメント組成物(15)と
を含むキット。
【請求項11】
前記キット(60)が、前記ヘアトリートメント組成物(15)を塗布するためのアプリケータ(65)を更に含む、請求項10に記載のキット。
【請求項1】
毛髪束(11)を残りの毛髪から分離する器具(1)であって、
a.外表面(100)と、
b.前記毛髪束(11)を受け入れるための前記器具(1)内の貫通孔(10)であって、前記外表面(100)上に上縁(12)及び下縁(13)を画定し、前記器具(1)内に内表面(200)を更に画定する貫通孔(10)と、
c.前記毛髪束(11)を前記貫通孔(10)に挿入するためのスリット(50)であって、前記外表面(100)から前記器具(1)及び開口部を介して前記貫通孔(10)内へ延びるスリット(50)と
を備え、
前記スリット(50)が、前記外表面(100)上に第1のスリット縁部(51)及び第2のスリット縁部(52)を画定し、前記スリット(50)が前記貫通孔(10)の前記上縁(12)から前記下縁(13)まで延びるように、前記第1のスリット縁部(51)及び前記第2のスリット縁部(52)の両方が前記貫通孔(10)の前記上縁(12)及び前記下縁(13)を接合し、前記スリット(50)が、前記器具(1)内に第1のスリット面(501)及び第2のスリット面(502)を画定し、前記第1のスリット面(501)が前記第2のスリット面(502)からのスリット距離(d)を有し、
把持層(70)が、前記器具(1)の前記外表面(100)の少なくとも一部分の上に延び、前記把持層(70)が、熱可塑性エラストマー、ゴム、発泡材料、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された材料で作られる器具。
【請求項2】
前記器具は平らであり、前記外表面(100)は第1の表面(101)及び第2の表面(102)に分割され、前記第1の表面(101)及び前記第2の表面(102)はそれぞれ独立に1.5cm2から15cm2の面積を有し、前記把持層(70)が、前記器具(1)の前記第1の表面(101)及び/又は前記第2の表面(102)の少なくとも一部分の上に延びる、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記把持層(70)が、前記器具(1)の前記内表面(200)の少なくとも一部分の上に延びる、請求項1または2に記載の器具。
【請求項4】
前記把持層(70)が、前記貫通孔(10)の少なくとも一部分の上に延びる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の器具。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の器具(1;1’)を複数含み、前記複数の器具(1;1’)の各器具が独立に用具(14)に固定された用具。
【請求項6】
毛髪束効果を付与する方法であって、
a.毛髪束(11)を選択する工程と、
b.請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記器具(1)を、前記選択された毛髪束(11)に適用する工程と
を含む方法。
【請求項7】
前記器具(1)が、前記選択された毛髪束(11)の根元の線に適用される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ヘアトリートメント組成物(15)が、前記選択された毛髪束(11)に塗布される、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記ヘアトリートメント組成物(15)が、ハイライト用組成物、染色用組成物、スタイリング用組成物、パーマ用組成物、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
毛髪束効果を付与するためのキット(60)であって、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の少なくとも1つの器具(1)と、
ヘアトリートメント組成物(15)と
を含むキット。
【請求項11】
前記キット(60)が、前記ヘアトリートメント組成物(15)を塗布するためのアプリケータ(65)を更に含む、請求項10に記載のキット。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【公開番号】特開2013−78607(P2013−78607A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−278956(P2012−278956)
【出願日】平成24年12月21日(2012.12.21)
【分割の表示】特願2009−551309(P2009−551309)の分割
【原出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年12月21日(2012.12.21)
【分割の表示】特願2009−551309(P2009−551309)の分割
【原出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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