説明

毛髪洗浄剤組成物

【課題】高濃度にアニオン性界面活性剤を含有した毛髪洗浄剤組成物において、洗浄実感に優れ、乾燥後の髪のなめらかさ、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪の弾力性のいずれも良好な毛髪洗浄剤組成物の提供。
【解決手段】(A)アニオン性界面活性剤10質量%〜40質量%、(B)水膨潤性粘土鉱物0.01質量%〜0.2質量%、及び(C)シリコーンエラストマー0.5質量%〜5質量%、を少なくとも含有する毛髪洗浄剤組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプー、リンスインシャンプー、トリートメントインシャンプー等の毛髪の洗浄に好適に用いられる毛髪洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、リンスインシャンプー等の毛髪洗浄剤組成物において、乾燥後の髪のなめらかさ及び乾燥後の髪のさらさら感と、乾燥後の髪の弾力性とを両立させることは困難であった。そこで、乾燥後の髪の弾力性を付与するために毛髪洗浄剤組成物に各種高分子化合物を配合することが試みられている。
例えばシリコーンオイル、シリコーンゴム、及びシリコーン樹脂から選択される不溶性シリコーンを含む洗浄化粧品組成物が提案されている(特許文献1参照)。
また、粘土鉱物と、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、半極性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤と、アニオン性高分子及びノニオン性高分子の少なくともいずれかとを含有する洗浄剤組成物が提案されている(特許文献2参照)。前記ノニオン性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。前記アニオン性高分子としては、天然高分子化合物としてカラギーナン、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコール、ヒアルロン酸などが挙げられる。合成高分子化合物としてカルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、マレイン酸共重合体、マレイン酸・ジイソブチレン共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
しかし、これらの提案では、各種高分子化合物を配合することで乾燥後の髪の弾力性は向上するものの、髪のごわつきが生じてしまうという課題があった。
【0003】
また、乾燥後の髪の弾力性を付与するためにシリコーンエラストマーを添加することが提案されている(特許文献3、特許文献4等参照)。
しかし、これらの提案のシリコーンエラストマーは、高濃度にアニオン性界面活性剤を含有した系では、洗髪時に洗い流されてしまい、毛髪に吸着しないため、乾燥後の髪のなめらかさ及び乾燥後の髪のさらさら感と、乾燥後の髪の弾力性とを付与する効果が発揮しにくいという欠点がある。
【0004】
したがって、高濃度にアニオン性界面活性剤を含有した毛髪洗浄剤組成物において、洗浄実感に優れ、乾燥後の髪のなめらかさ、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪の弾力性のいずれも良好な毛髪洗浄剤組成物は、未だ提供されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−81359号公報
【特許文献2】特開2001−181680号公報
【特許文献3】特開平10−212215号公報
【特許文献4】特開平10−203932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、高濃度にアニオン性界面活性剤を含有した毛髪洗浄剤組成物において、洗浄実感に優れ、乾燥後の髪のなめらかさ、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪の弾力性のいずれも良好な毛髪洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、高濃度にアニオン性界面活性剤を含む系に、(B)成分の水膨潤性粘土鉱物、及び(C)成分のシリコーンエラストマーを添加すると、前記水膨潤性粘土鉱物が毛髪に付着し、該毛髪に付着した水膨潤性粘土鉱物を介してシリコーンエラストマーが毛髪に強固に付着し、洗髪時にシリコーンエラストマーが洗い流されることがないので、乾燥後の髪のなめらかさ、乾燥後のさらさら感、及び乾燥後の髪の弾力性のいずれも向上することを知見した。特に、前記(B)成分の水膨潤性粘土鉱物の含有量と、前記(C)成分のシリコーンエラストマーの含有量との質量比〔(C)/(B)〕が所定の範囲内であると、乾燥後の髪の弾力性が顕著に向上することを知見した。
【0008】
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)アニオン性界面活性剤10質量%〜40質量%、
(B)水膨潤性粘土鉱物0.01質量%〜0.2質量%、及び
(C)シリコーンエラストマー0.5質量%〜5質量%、
を少なくとも含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物である。
<2> (B)成分の水膨潤性粘土鉱物の含有量と、(C)成分のシリコーンエラストマーの含有量との質量比〔(C)/(B)〕が10〜200である前記<1>に記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<3> (B)成分の水膨潤性粘土鉱物の膨潤力が20mL/2g以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<4> (B)成分の水膨潤性粘土鉱物の膨潤力が60mL/2g〜90mL/2gである前記<1>から<3>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<5> (C)成分のシリコーンエラストマーが分岐のない直鎖状のシリコーンを含む前記<1>から<4>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<6> 更に、(D)カチオン性界面活性剤を含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<7> (D)成分のカチオン性界面活性剤が、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム及び塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムの少なくともいずれかである前記<6>に記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<8> (D)成分のカチオン性界面活性剤の含有量が、0.01質量%〜5質量%である前記<6>から<7>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<9> (A)成分のアニオン性界面活性剤が、アルキル鎖長12〜14で、EOの平均付加モル数が2〜4のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩である前記<1>から<8>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、従来における諸問題を解決することができ、高濃度にアニオン性界面活性剤を含有した毛髪洗浄剤組成物において、洗浄実感に優れ、乾燥後の髪のなめらかさ、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪の弾力性のいずれも良好な毛髪洗浄剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、(A)アニオン性界面活性剤、(B)水膨潤性粘土鉱物、及び(C)シリコーンエラストマーを少なくとも含有してなり、好ましくは(D)カチオン性界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0011】
<(A)アニオン性界面活性剤>
前記(A)成分のアニオン性界面活性剤は、洗浄実感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪のさらさら感を向上させる目的で添加される。
前記アニオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アシル化アミノ酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩(アルキレン部分は、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンが好ましく、特にポリオキシエチレンが好ましい)、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、アルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、脂肪酸石ケン、アルキルリン酸エステル塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩、N−パルミトイルグルタミン酸塩、N−ラウロイル−N−エチルグリシン塩、N−ラウロイルザルコシン塩、N−ミリストイル−β−アラニン塩、又はこれらのポリオキシエチレン付加物などが挙げられる。これらの対イオンとしては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(アルキル鎖長は10〜24、EO平均付加モル数は1〜10)、テトラデセンスルホン酸塩が好ましく、洗浄実感、及び乾燥後の髪のなめらかさの点からアルキル鎖長は12〜14で、EOの平均付加モル数が2〜4のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が特に好ましい。前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩における対イオンとしてはアルカリ金属塩が好ましく、ナトリウムが特に好ましい。
前記(A)成分のアニオン性界面活性剤の含有量は、前記毛髪洗浄剤組成物全体に対し10質量%〜40質量%であり、15質量%〜20質量%が好ましい。前記含有量が、10質量%未満であると、十分な洗浄実感が得られないことがあり、40質量%を超えると、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪のなめらかさが低下してしまうことがある。
【0012】
<(B)水膨潤性粘土鉱物>
前記(B)成分の水膨潤性粘土鉱物は、乾燥後の髪のさらさら感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性を向上させる目的で添加される。
前記(B)成分の水膨潤性粘土鉱物は、層間に水分子を水和して取り込む交換性のイオンを含有しており、膨潤性、吸着性、結合性、懸濁性、増粘性などの性質を有し、他の粘土鉱物とは異なった性質を示すものである。
前記(B)成分の水膨潤性粘土鉱物の膨潤力は、20mL/2g以上が好ましく、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪のなめらかさの点から、60mL/2g以上がより好ましく、60mL/2g〜90mL/2gが特に好ましい。
ここで、前記水膨潤性粘土鉱物の膨潤力は、第15改正日本薬品局方に定められたベントナイトの試験方法を準用し、水膨潤性粘土鉱物2gの膨潤体積(mL)で表される。具体的には、水膨潤性粘土鉱物2.0gを取り、水100mLを入れた100mLのメスシリンダーに10回に分けて加え、これを24時間放置したときの器底の塊の見かけ容積を目盛りから読み取る。なお、水膨潤性粘土鉱物を10回に分けて水に加えるとき、先に加えた試料がほとんど沈着した後、次の試料を加える。
【0013】
前記(B)成分の水膨潤性粘土鉱物としては、天然もしくは合成スメクタイト粘土鉱物を好適に用いることができ、例えば、ポーラゲル(アメリカンコロイド社製、膨潤力20mL/2g)、ベンゲルFW(株式会社ホージュン製、膨潤力38mL/2g)、ルーセンタイト(コープケミカル社製)、ベントナイト(クニピアG、膨潤力86mL/2g、クニミネ工業社製)、ベンクレイ(水澤化学工業社製、膨潤力25〜40mL/2g)、サポナイト(ビーガムT、バンダービルト社製、膨潤力60mL/2g)、モンモリロナイト(クニピアF、膨潤力70mL/2g、クニミネ工業社製)、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイト、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の点から、ベントナイト、モンモリロナイト、ポーラゲル、ベンゲルFW、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイト、ベンクレイ、ルーセンタイトが好ましく、ベントナイト、サポナイト、ベンゲルFW、モンモリロナイトがより好ましく、ベントナイト、モンモリロナイトが特に好ましい。
前記(B)成分の水膨潤性粘土鉱物の含有量は、前記毛髪洗浄剤組成物全体に対し、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の点から、0.01質量%〜0.2質量%であり、0.03質量%〜0.1質量%が好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪のなめらかさが不十分となることがあり、0.2質量%を超えると、洗浄実感が低下してしまうことがある。
【0014】
<(C)シリコーンエラストマー>
前記(C)成分のシリコーンエラストマーは、乾燥後の髪の弾力性を向上させる目的で添加される。
前記(C)成分のシリコーンエラストマーは、シロキサン骨格を三次元架橋させたペースト及び固体状弾性ポリマーであり、分岐を有する直鎖状のシリコーン、又は分岐のない直鎖状のシリコーンから構成されるが、乾燥後の髪のさらさら感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の点から、分岐のない直鎖状のシリコーンから構成されることが特に好ましい。
ここで、前記分岐のない直鎖状のシリコーンとは、下記式(A)に示すように、側鎖にアルキル基を含まない直鎖状のシリコーンを意味する。また、下記式(B)は、側鎖にアルキル基を含む直鎖状のシリコーンを示す。前記側鎖にアルキル基を含む直鎖状のシリコーンにおけるアルキル基の合計炭素数は30〜45であることが好ましい。
【化1】

【0015】
前記(C)成分のシリコーンエラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記分岐のない直鎖状のシリコーンエラストマーとしては、例えばジメチコンクロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルトリメチルシロキシケイ酸)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、〔ジメチコン/(ポリエチレングリコール−10/15)〕クロスポリマー、(ポリエチレングリコール−10/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー、(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー、などが挙げられる。なお、前記〔ジメチコン/(ポリエチレングリコール−10/15)〕クロスポリマーにおける「ポリエチレングリコール−10/15」は、ポリエチレングリコール−10とポリエチレングリコール−15との混合物であることを示す。
前記分岐を有するシリコーンエラストマーとしては、例えばアルキル(C30〜45)セテアリルジメチコンクロスポリマーなどが挙げられる。なお、前記アルキル(C30〜45)セテアリルジメチコンクロスポリマーにおける「C30〜45」は、アルキル基の合計炭素数を示す。
これらシリコーンエラストマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルトリメチルシロキシケイ酸)クロスポリマー、ジメチコンクロスポリマー、が好ましく、乾燥後の髪の弾力性の点から、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルトリメチルシロキシケイ酸)クロスポリマーが特に好ましい。
【0016】
前記(C)成分のシリコーンエラストマーの含有量は、前記毛髪洗浄剤組成物全体に対し、0.5質量%〜5質量%であり、1質量%〜3質量%が好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、乾燥後の髪の弾力性を付与できないことがあり、5質量%を超えると、洗浄実感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性が低下することがある。
【0017】
前記(B)成分の水膨潤性粘土鉱物の含有量と、前記(C)成分のシリコーンエラストマーの含有量との質量比〔(C)/(B)〕は、10〜200が好ましく、乾燥後の髪の弾力性、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪のさらさら感の点から、10〜67がより好ましく、20〜50が特に好ましい。前記質量比〔(C)/(B)〕が、10未満であると、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性が低下することがあり、200を超えると、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪のなめらかさが低下することがある。
【0018】
<<(D)カチオン性界面活性剤>>
前記(D)成分のカチオン性界面活性剤は、乾燥後の髪のなめらかさを向上させる目的で添加することが好ましい。
前記(D)成分のカチオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばアミン塩、4級アンモニウム塩、ベンゼトニウム塩、ピリジニウム塩、グアニジン塩、ピロリドンカルボン酸塩、モノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩などが挙げられる。
前記(D)成分のカチオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジオレイルジメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、酢酸ラウリン酸アミドブチルグアニジン、酢酸ミリスチン酸アミドブチルグアニジン、酢酸パルミチン酸アミドブチルグアニジン、ジステアリルジメチルアンモニウムサルフェート、ステアリルエチルジヒドロキシエチルアンモニウムエチルサルフェート、N−ヤシ油脂肪酸L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩等の4級アンモニウム塩;ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジプロピルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド等のアミドアミンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の点から、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましく、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが特に好ましい。
前記(D)成分のカチオン性界面活性剤の含有量は、前記毛髪洗浄剤組成物全体に対し、0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.5質量%〜2質量%がより好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、乾燥後の髪のなめらかさの向上効果がなくなってしまうことがあり、5質量%を超えると、洗浄実感が低下してしまうことがある。
【0019】
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばノニオン界面活性剤、半極性界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー、ポリオール類、有機塩類、保湿剤、トニック剤、可溶化剤、BHTやα−トコフェロール等の酸化防止剤、トリクロサン、トリクロロカルバン等の殺菌剤、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド等の粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、タンパク誘導体、動植物抽出液、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン等のフケ防止剤、グリチルリチン酸ジカリウム等の抗炎症剤、安息香酸又はその塩、パラベン類、ケーソンCG等の防腐剤、クエン酸、トリエタノールアミン等のpH調整剤、エチレングリコールジ脂肪酸エステル等のパール化剤、乳濁剤、ハイドロトロープ、低級アルコール、ビタミン類、揮発性油分、疎水性溶媒、希釈性溶媒、色素、香料等を任意に添加することができる。
【0020】
<製造方法>
本発明の毛髪洗浄剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば前記(A)成分〜前記(C)成分、好ましくは前記(D)成分、更に必要に応じて前記その他の成分を添加し、均一に混合することにより、毛髪洗浄剤組成物を調製することができる。
【0021】
前記毛髪洗浄剤組成物のpHは、3〜7が好ましく、4〜6がより好ましい。前記pHが、3未満であると、地肌への刺激が懸念され、7を超えると、防腐力が低下して微生物が繁殖する可能性がある。
前記pHは、例えば化粧品原料基準一般試験法pH測定法に準拠して測定することができる。
前記毛髪洗浄剤組成物の25℃での粘度は、1,000mPa・s〜6,000mPa・sが好ましい。前記粘度が、1,000mPa・s未満であると、使用時に手からこぼれるため使用しにくく、6,000mPa・sを超えると、容器からの排出性が悪くなることがある。
前記25℃での粘度は、例えば、化粧品原料基準一般試験法粘度測定法第2法に準拠して測定することができる。
【0022】
<容器及び容器材質>
本発明の毛髪洗浄剤組成物を収納する容器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばアルミニウムラミネートチューブ、EVALチューブ、アルミニウムチューブ、ガラス蒸着プラスチックチューブ等のチューブの他、機械的又は差圧によるディスペンサー容器、スクイーズ容器、ラミネートフィルム容器、スポイト容器、スティック容器、ボトル容器などが挙げられる。
前記アルミニウムラミネートチューブのラミネートフィルムは、通常2層以上の多層を有し、その材質としては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂、紙、アルミニウム蒸着プラスチックなどが挙げられる。前記ラミネートフィルムは、強度、柔軟性、耐候性等を考慮し、一般的には2層〜5層のものを用いる。
前記ボトルの材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−ビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド等の樹脂、ガラスなどを単層乃至2層以上組み合わせて用いることができる。
【0023】
<用途>
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、洗浄実感に優れ、乾燥後の髪のなめらかさ、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪の弾力性がいずれも良好であるので、例えば、シャンプー、リンスインシャンプー、トリートメントインシャンプー等の毛髪の洗浄に好適に利用可能である。
【実施例】
【0024】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例に記載の成分量は全て純分換算である。
【0025】
(実施例1〜24及び比較例1〜6)
−毛髪洗浄剤組成物(リンスインシャンプー)の調製−
下記表1に示す組成(単位:質量%)について、常法により、実施例1〜24及び比較例1〜6の毛髪洗浄剤組成物を調製した。最後に、クエン酸を適量添加し、pHを5.2に調整した。pHは、pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、HM−30V)を用い、25℃にしたサンプルを、2分間安定化させて測定した。
【0026】
次に、得られた各毛髪洗浄剤組成物について、以下のようにして、洗浄実感、乾燥後の髪のさらさら感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の評価を行った。結果を表1に併記する。
【0027】
<洗浄実感、乾燥後の髪のさらさら感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の評価>
20〜30才の男性30名を対象として、各毛髪洗浄剤組成物を約10g使用し、洗浄実感を下記基準で評価した。その後、タオルドライし、乾燥後の髪のさらさら感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性を下記基準で評価を行った。前記洗浄実感とは、洗髪時の泡立ち、泡の量を意味する。
〔評価基準〕
◎ :有り、又は良好と答えた者が30名中25名以上
◎〜○:有り、又は良好と答えた者が30名中20名〜24名
○ :有り、又は良好と答えた者が30名中15名〜19名
△ :有り、又は良好と答えた者が30名中5名〜14名
× :有り、又は良好と答えた者が5名未満
【0028】
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【0029】
(実施例25〜35)
−毛髪洗浄剤組成物(リンスインシャンプー)の調製−
下記表2に示す組成(単位:質量%)について、常法により、実施例25〜35の毛髪洗浄剤組成物を調製した。最後に、クエン酸を適量添加し、pHを5.2に調整した。pHは、pHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、HM−30V)を用い、25℃にしたサンプルを、2分間安定化させて測定した。
次に、得られた各洗浄剤組成物について、実施例1〜24及び比較例1〜6と同様にして、洗浄実感、乾燥後の髪のさらさら感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の評価を行った。結果を表2に併記する。
【0030】
【表2−1】

【0031】
【表2−2】

【0032】
(実施例36)
−トリートメントインシャンプーの調製−
下記表3に示す組成について、常法により、毛髪洗浄剤組成物としてのトリートメントインシャンプーを作製した。
得られたトリートメントインシャンプーについて、実施例1〜24及び比較例1〜6と同様にして、洗浄実感、乾燥後の髪のさらさら感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の評価を行った。結果を表3に併記する。
【0033】
【表3】

*パール剤(ジステアリン酸エチレングリコール)は、0.6質量%のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(AES)を含有する。
【0034】
(実施例37)
−トリートメントインシャンプーの調製−
下記表4に示す組成について、常法により、毛髪洗浄剤組成物としてのトリートメントインシャンプーを作製した。
得られたトリートメントインシャンプーについて、実施例1〜24及び比較例1〜6と同様にして、洗浄実感、乾燥後の髪のさらさら感、乾燥後の髪のなめらかさ、及び乾燥後の髪の弾力性の評価を行った。結果を表4に併記する。
【0035】
【表4】

*パール剤(ジステアリン酸エチレングリコール)は、0.6質量%のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(AES)を含有する。
【0036】
なお、実施例1〜37及び比較例1〜6で用いた各成分の具体的な内容は、以下に示すとおりである。
【表5】

【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、洗浄実感に優れ、乾燥後の髪のなめらかさ、乾燥後の髪のさらさら感、及び乾燥後の髪の弾力性のいずれも良好であるので、例えば、シャンプー、リンスインシャンプー、トリートメントインシャンプー等の毛髪の洗浄に好適に利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アニオン性界面活性剤10質量%〜40質量%、
(B)水膨潤性粘土鉱物0.01質量%〜0.2質量%、及び
(C)シリコーンエラストマー0.5質量%〜5質量%、
を少なくとも含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
【請求項2】
(B)成分の水膨潤性粘土鉱物の含有量と、(C)成分のシリコーンエラストマーの含有量との質量比〔(C)/(B)〕が10〜200である請求項1に記載の毛髪洗浄剤組成物。
【請求項3】
(B)成分の水膨潤性粘土鉱物の膨潤力が20mL/2g以上である請求項1から2のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
【請求項4】
(C)成分のシリコーンエラストマーが分岐のない直鎖状のシリコーンを含む請求項1から3のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
【請求項5】
更に、(D)カチオン性界面活性剤を含有する請求項1から4のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2012−148994(P2012−148994A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7542(P2011−7542)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】