説明

気体の供給を監視し患者へ気体を送出するためのシステムおよび方法

気体供給および監視システムが、以下に限定されないが、鎮痛および無痛覚システム、麻酔装置、歯科用気体システム、および気体を送出する獣医学システムのなどを含むさまざまな医療システムで主に用いるために提供される。その気体供給および監視システムは、気体の源;気体の源に結合され、気体の源の反対側の気体出口を備えた可変サイズの開口システム;および気体出口に結合され、患者が適正な気体を供給されていることを検証するために用いられるセンサシステムを含んでいてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対するクロス−リファレンス
本出願はその全体が参照文献として本明細書で引用される2002年9月16日に出願された米国仮特許出願第60/410,963号の利益および優先権を主張する。本出願は1999年6月3日に出願された同時係属中の米国特許出願第09/324,759号、2000年6月13日に出願された米国特許出願第09/592,943号、および2001年6月13日に出願された米国特許出願第09/878,922号を相互参照しかつ参照文献として引用する。
【0002】
本発明は、大まかに言って気体送出および監視システムに関し、より詳しく言うと医療器具に関連する気体送出および監視システムに関する。
【背景技術】
【0003】
典型的には、病院および外来患者手術センターのような大型の医療施設はその施設内の固定された集中方式の位置(central locations)からの組織内の酸素の送出に頼っている。集中方式の気体の供給出口が離れているので、医療手技を行う臨床医は例えば酸素のホースまたは入口のような適正な気体の入口が対応する気体の出口に適正に接続されていることのみを検証できるようにされている。集中方式の気体の供給出口が離れているので、臨床医は適正な気体の入口が適正な気体の源に適正に接続されていることを検証できないようにされている。臨床医が集中方式の気体の供給出口からの気体の配管を実際の気体の源まで全て辿るための現実的かつ好都合な手段はない。多くの環境では、例えば一酸化二窒素のような低酸素ガスを貯蔵しているタンクまたはパイプが酸素を貯蔵しているタンクまたはパイプのすぐ近くに収容または配管されている。そのような環境では、低酸素ガスの源が酸素の送出出口に不適正に接続されることによって患者の傷害および患者の死亡さえもが発生することがあった。
【0004】
同じような潜在的に生命を脅かす出来事はタンクが誤って接続された、誤ってはり紙を付けられた、誤って充填された、または誤って特定された状況で起こり得る。麻酔(anesthesia)、鎮静(sedation)、および/または、無痛覚(analgesia)システムは一酸化二窒素(N2 O)ボンベおよび酸素(O2 )ボンベを同時に保持していることがあり、一酸化二窒素ボンベを酸素ボンベのY字管に偶発的に接続することが致命的となる可能性がある。医療手技中に不適正に酸素を送出するのを防止する必要性に対応して、ガスボンベおよびガスパイプの色による分類、ガスホース用のDISS(Diameter Index Safety System)、およびボンベのポスト弁およびY字管用のPISS(Pin Index Safety System)などの多数の器具および技法が患者の安全性を改善するために開発されてきた。これらの安全性を改善するための特徴にもかかわらず、人為的な過ちによって、かつ、現在の安全性の程度が確実でないことによって、気体の手違いによる混乱が発生して患者の生命を不必要に奪い続けている。
【0005】
外部環境での酸素を測定するひとつの方法は、燃料電池としても知られているガルヴァーニ電池の酸素センサであり、このガルヴァーニ電池では正電極および負電極(アノードおよびカソード)が電解液の浴槽内に配置されている。電極間の電位差は酸素透過膜を通して燃料電池内へ拡散する酸素の分圧に比例する。そのようなセンサは室温付近での酸素濃度を測定することができ医療分野および環境分野で広く用いられている。これらのセンサの課題は、酸化被膜が、いろいろな場合の中でも、O2 センサの輸送中、保管中、気密(室内の空気中のO2 への露出を最小にするため)パッケージからの取り出し中、および一時的または偶発的な切断中などの、例えば5分間以上の長期間の切断および酸素への露出の間にセンサのセルに堆積し、その酸化被膜がガルヴァーニ電池の出力を制限し正確なO2 の濃度の測定を妨げることがある。酸化被膜はO2 センサを切断されていた時間またはセンサが気密パッケージから取り出されていた時間と同じ時間に亘って、最高で実質的に24時間に亘って、センサのモニターに接続することによって除去される。したがって、長期間切断されていた使用されたセンサを再び接続した後に、または新しいセンサを気密パッケージから取り出した場合に、ガルヴァーニ電池の酸素センサは正しい読み取りを行えるようになるまでに最大で24時間に亘って接続されなければならない。
【0006】
電解液の酸素センサは周囲温度で動作するが、そのようなセンサは多くの課題を有している。電解液の化学反応はかなり速く進行する傾向があり、センサの全体の動作寿命を制限している。さらに、電極間の電位差に影響を及ぼす反応速度は電解液の濃度の関数であり、電解液の濃度は反応が起きている間中変化する。さらに、電解液の濃度はセンサの実用寿命の全体に亘って電解液が乾いてゆくにしたがって変化する。これはそのような酸素センサが、電解液の濃度の変化を補償するために、定期的に、多くは毎日、手動で再較正されなければならないことを意味する。再較正は時間を費やしコスト高のプロセスであることが多い。これらのセンサは長期間に亘って高い効力を有するが、上記の課題を補償することがセンサのコストを上昇させセンサの有効性を低下させている。
【0007】
常磁性センサが特に酸素濃度を測定するために典型的に用いられる。これらのセンサの構造は、酸素の磁力に対する感度が(その他の気体に比べて)高いことに基づいている。そのようなセンサのある構造には、サンプルの気体の流れ用と基準の気体(例えば、空気)の流れ用の等しいチャンバからなる対称的な2つのチャンバを有するセルがある。2つのチャンバは圧力差変換器すなわちマイクロフォン変換器によって境界で結合されている。サンプルの気体および基準の気体はポンプによって対応するチャンバを通して流され、2つのチャンバを取り囲む強い磁界が酸素分子に働いてセルの両側の間に圧力差を生み出す。磁界は変換器が酸素の分圧に比例した電圧を生み出すようにする。このデバイスは頻繁に較正することを必要とし、それ自体はコスト高であり、適正に動作させるためには操作者にある程度の技量があることを必要とする。
【0008】
酸素を受け取り、生み出し、および/または、送出する公知のシステムは、潜在的に有害な状況を防止するための先を見越した行動を一般的にとらない。例えば、酸素送出システムからの酸素の送出が低酸素(すなわち20%未満のO2 濃度)、または無酸素(すなわち0%の酸素濃度)の状態になった場合、既存のシステムは単に臨床医に酸素レベルが予め決められたレベル以下に低下したことのみを警報する。このような状態では、臨床医が問題の原因を突き止めその状況を改善することが依然として必要である。既存の酸素送出および/または麻酔システムに関連した膨大な数の警報のために、臨床医が問題の原因を突き止めて修正するまでにしばらくかかることもある。不適正に供給された気体の種類および濃度によっては、低酸素の状態を修正するまでの時間遅延が悲惨な結果をもたらすこともある。
【0009】
薬剤の送出が患者の監視システムと一体化された、一体化された鎮痛および無痛覚システムに関しては、鎮痛剤(sedative drug)および無痛覚剤(analgesic drug)によって引き起こされることがある呼吸抑制の結果、酸素を送出することが必要となることが多い。そのような薬剤の影響下の患者が適正なガス交換を支持するために高濃度の酸素の供給を受けることが特に重要である。不適切な気体または低酸素の気体がそのような患者に送出された場合、予備の酸素および/または室内の空気を送出すると同時に患者への薬剤の送出を停止するシステムを提供することが有益である。
【0010】
さまざまな既存の方法およびシステムが実用寿命が長い酸素センサを提供するのにある程度の成功を収めてきた。既存のセンサは複数の時間変化するパラメーターの影響を受ける気体の混合物の組成が予め決められたレベルに留まっていることを確かめるために医療手技の間に酸素および/またはその他の気体を連続的に監視するように設計されていることが多い。患者の安全性を改善するために、なかでも、(1)医療手技の開始時に酸素の源が酸素送出システムに正しく取り付けられていること、および、(2)酸素濃度のレベルが患者が酸素の脱飽和現象を経験したときに適正であることを検証しなければならない。
【0011】
多くのO2 センサは例えば25%のO2 および30%のO2 を区別できるようにするために段階的な出力を生み出すように設計されている。センサの目的が医療システムのO2 入口に供給された気体が本当に酸素であるか否かを判定することであるO2 センサの用途では、O2 センサからの段階的な出力が必要でないことがある。O2 の源を監視するO2 センサに要求されることは、O2 の源の入口内の気体がO2 であるか否かをO2 センサが2値の出力:「yes」または「no」を出力することによってリアルタイムで判定することである。O2 の濃度の段階的な出力の必要性をなくすことによって、O2 所望の測定範囲に亘って正確な気体の分析を行うための費用および追加のハードウェアおよびソフトウェアが除去される。
【発明の開示】
【0012】
本発明は患者の安全性を高めることを目指した酸素送出およびO2 供給監視システムおよび監視方法を提供する。このO2 供給監視システムはおよびO2 供給システムが低酸素状態になるなどの患者へのO2 の供給の悪いまたは不適正な状態を検出することができる。酸素送出システムは酸素送出システムが低酸素状態になったときに合わせて不適正なまたは低酸素の気体の送出を自動的に停止することによって患者の安全性を強化する。そのシステムは患者への予備の酸素および/または室内の空気の送出を開始することもできる。
【0013】
本発明のシステムのいくつかの実施の形態は自動化された薬剤送出システムと共に用いられてよい。そのような実施の形態では、システムは不適正なまたは低酸素の気体が患者に送出された場合に予備の酸素および/または室内の空気を患者に送出すると同時に薬剤の送出を停止するようにしてよい。
【0014】
本発明は患者の安全性を確実にするのに適した任意のO2 感知手段を用いてO2 を感知するシステムおよび方法をさらに提供する。使用されるO2 センサが消耗できるものである本発明の実施の形態では、本発明のシステムおよび方法はセンサがO2 に露出されて使用される時間を最小にすることによってセンサの寿命を最大にする。本発明は開回路のマスクなしの鎮痛および無痛覚システムを用いるシステムをも提供して、(自発的に呼吸する患者が室内の空気へアクセスできるので)患者に送出される酸素の濃度を連続的に監視する必要を実質的になくしている。この鎮痛および無痛覚システムを提供する本発明のいくつかの実施の形態は医療手技の開始時と患者の脱飽和が起きている間のみに酸素の濃度を測定する酸素センサを用いて、酸素センサの使用を減らし酸素センサの寿命を延ばし使用されたまたは使い尽くされた酸素センサを交換する人力および費用を減らしている。
【0015】
本発明のシステムの別の実施の形態はそれ自身で再較正できるマイクロプロセッサまたはその他の処理ユニットと一体化された酸素センサを用いて、酸素センサを手動で再較正する必要および費用をなくしている。
【0016】
本発明は高価でなくほぼ保守を必要としない較正および/または定期的な交換が必要ない二値のO2 センサを用いるシステムをさらに提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を詳細に説明する前に、本発明がその用途および使用を添付の図面および詳細な記載に例示された構造の細部および部品の配置に限定されないことが注意されなければならない。本発明の例示的な実施の形態は別の実施の形態、変形、および変更によってまたは別の実施の形態、変形、および変更に組み込まれて実施されてもよく、そして、さまざまな方法で実行または成し遂げられてよい。さらに、そうでないことが示されていない限り、本明細書で用いられている用語および表現は読者の便宜を図るために本発明の例示的な実施の形態を記載する目的で選択されたものであり、本発明を限定することを目的とするものではない。
【0018】
図1は、使用者インターフェース12、ソフトフェアで制御されたコントローラ14、周辺機器15、電源16、外部通信10、患者インターフェース17、スカベンジャー21、手動バイパス20、薬剤送出システム19、気体の源11、および気体送出システム9を有する鎮痛および無痛覚システム22からなり、鎮痛および無痛覚システム22が患者18に鎮痛および/または無痛覚を与えるために使用者13によって操作される本発明のある実施の形態を示すブロック図である。本発明と共に用いることのできる鎮痛および無痛覚システム22の例が、その全体が参照文献として本明細書で引用される1999年6月3日に出願された米国特許出願第09/324,759号によって開示され実施可能にされている。本発明と共に用いることのできる患者インターフェース17の例が、その全体が参照文献として本明細書で引用される2000年6月13日に出願された米国特許出願第09/592,943号および2001年6月13日に出願された09/878,922号によって開示され実施可能にされている。
【0019】
図2は、可変サイズ開口システム27を含み、可変サイズ開口システム27が圧力リリーフ弁30、高圧側圧力センサ31、高圧側圧力出力40、可変サイズの開口の弁32、低圧側圧力センサ37、低圧側圧力出力41、気体出口の気体42を含んでいる、気体監視および送出システム9および気体の源11のある実施の形態のより詳細な模式図である。気体監視および送出システム9は、可変サイズの開口の弁のコントローラ33、可変サイズの開口の弁の制御入力38、ソレノイド弁ドライバ34、患者に供給される気体をサンプリングするための制御入力43を含む制御ユニット28をさらに有する。気体監視および送出システム9は、電磁二方弁44、気体センサ35、気体センサ信号コンディショナ36、および気体センサ出力39を有するセンサシステム29をさらに含んでいる。気体センサ35は例えばマックステック・インコーポレーテッド(Maxtec Inc.)から入手されるMax−14ガルヴァーニ電池酸素センサであってよい。気体の源11は組織内の気体供給源、携帯用の気体供給源、またはその他の任意の適切な気体ディスペンサーであってよい。気体の源11は、酸素、一酸化二窒素、鎮痛剤(sedatives)、無痛覚剤(analgesics)、および/または、鎮痛および無痛覚、深い鎮痛、全身麻酔または監視された麻酔医療に適したその他の気体、または適切な気体の望ましい組み合わせの収容および送出をさらに含む。気体センサ35は例えばガルヴァーニ電池または燃料電池、ポーラログラフ分析器、常磁性分析器、および/または、磁気音響分析器のような酸素の測定に適した任意のセンサであってよい。適切なセンサの例がドゥニガン(Dunigan)による米国特許第6,099,707号、シェーン(Shen)による米国特許第6,080,294号、およびドルゥツェヴィキ(Drzewiecki)による米国特許第6,305,212号に開示されている。
【0020】
気体監視および送出システム9は本発明のある実施の形態では鎮痛および無痛覚システム22と一体化されている。しかし、気体監視および送出システム9は患者18への気体を監視および送出するために任意のさまざまな医療システムと共に用いられてよい。供給される気体を監視し気体が同一物であることを確認するためのシステム9は鎮痛剤および無痛覚剤送出システム、麻酔機械、麻酔ワークステーション、歯科用気体システムおよび歯科用無痛覚器具、ヒトまたは動物の分野での気体流量測定システムのような酸素およびその他の医療用気体を送出するための医療、歯科、および獣医学システムで用いることができる。圧力リリーフ弁30は、例えば、ジェネラント(GENERANT)によって製造されたモデルVRV−125B−N−75−X、この弁では気体の源11からの過剰な気体の圧力が圧力リリーフ弁30にガス抜きをさせて圧力を低下させる、のような任意の適切な圧力弁であってよい。圧力リリーフ弁30は可変サイズの開口の弁32の上流側、可変サイズの開口の弁32の下流側、または、上流側および下流側の両方に配置されていてよい。圧力リリーフ弁30を可変サイズの開口の弁32の下流側に配置すると気体監視および送出システム9に関連するチューブまたはハードウェアによじれまたは閉塞が起こったときに気体の圧力が解除される。圧力リリーフ弁30は例えば圧力リリーフ弁30の上流側では3879トル(75psig)圧力リリーフ弁30の下流側では1293トル(25psig)のように任意の閾値圧力で気体を放出するように設定されていてよい。気体監視および送出システム9は圧力調整器(図示されていない)を圧力リリーフ弁30と組み合わせてまたは圧力リリーフ弁30の代わりに組み込まれていてもよい。本発明の別の実施の形態は、高圧側圧力センサ31および/または低圧側圧力センサ37が過剰な気体の圧力を検出した場合に完全に閉じる可変サイズの開口の弁32を有している。高圧側圧力センサ31および/または低圧側圧力センサ37はコントローラ14との間でデジタル情報を伝達できるようになっていてよく、それによって過剰な圧力の閾値が高圧側圧力センサ31または低圧側圧力センサ37のいずれかで検出された場合に、コントローラ14が可変サイズの開口の弁32を完全に閉じて、患者18への気体の送出を中断する。
【0021】
高圧側圧力センサ31は例えばハネウェル(Honeywell)によって製造されたXCAL4100GNのような任意の適切な気体圧力センサであってよい。低圧側圧力センサ31は例えばハネウェルによって製造されたXCAL430GNのような任意の適切な気体圧力センサであってよい。患者への気体出口の気体42は本発明のある実施の形態では可変サイズの開口の弁32を用いて開ループ形式で制御されている。可変サイズの開口の弁32の弁コイル(図示されていない。)を流れる電流の量を変えることによって可変サイズの開口の弁32の流れ開口が変えられる。高圧側圧力センサ31または低圧側圧力センサ37によって検出された過剰な気体の圧力は各々高圧側圧力出力40または低圧側圧力出力41を介してデジタル的にコントローラ14に伝達されてよい。コントローラ14は本発明のある実施の形態では可変サイズの開口の制御入力38を介して可変サイズの開口の弁のコントローラ33との間で情報を伝達する。可変サイズの開口の弁のコントーラ33はコントローラ14からの情報を受け取った結果として弁コイル(図示されていない。)を流れる電流を変えることによって可変サイズの開口の弁32の流れ開口を変化させてよい。可変サイズの開口の弁32の流れ開口を変化させることによって患者18への気体の流出量の大きさが変えられる。例えばパルス幅変調、電圧感知開口、各々の開閉弁が隣の低圧側の弁の2倍の流量を送出する一列の開閉弁、および開閉弁のような流量を調整するまたは流れを制御するその他の手段を本発明と共に用いることも考えられる。
【0022】
本発明は、例えば気体出口の気体42中のO2 の濃度を求めるために電磁二方弁44、電磁弁ドライバ34、気体センサ35、および気体センサ信号コンディショナ36をさらに用いる。本発明のある実施の形態では、電磁二方弁44は可変サイズの開口の弁32の下流側に配置されているが、電磁二方弁44は可変サイズの開口の弁32の上流側を含む気体監視および送出システム9内の任意の適切な位置に配置されてよい。本発明は、気体サンプル制御入力43を介して電磁弁ドライバ34に信号を与えて電磁二方弁44を駆動させて気体のサンプルが電磁二方弁44を通って気体センサ35へ流れるようにするコントローラ14を有する。コントローラ14は特定された時間の間のみ電磁二方弁44を駆動するために電磁弁ドライバ34に信号を与えてよい。本発明のある実施の形態では、コントローラ14は医療手技の開始時または酸素の脱飽和の結果としてのみに電磁二方弁44を駆動するために電磁弁ドライバ34に信号を与えてよい。医療手技の開始時に気体42を検査することによって適正な気体が、そして必要に応じて適正な濃度の気体が気体監視および送出システム9に結合されていることが使用者13に報告される。電磁二方弁44を特定の時間の間のみに駆動することによって医療手技中の気体センサ35の平均の使用時間が減らされて気体センサ35の寿命が延ばされる。とりわけ重要な監視期間の間のみに気体センサ35によって気体42の濃度を測定するために電磁二方弁44を駆動することによって患者の安全性を高めると共に気体センサ35の実用寿命を延ばすことができる。本発明は、気体監視および送出システム9の開始時、患者の脱飽和状態が起こったとき、または、任意のその他の望まれるときまたは不適正な状態のときに気体の濃度をサンプリングする。本発明は、使用者13が医療手技中の任意のときに気体の濃度の測定を開始することができる手動の特徴をさらに有していてよい。
【0023】
切断および酸素への露出の間にガルヴァーニ電池のO2 センサに形成される酸化膜、および酸化膜がガルヴァーニ電池の出力を制限する効果は本発明のO2 センサを間欠的に使用してO2 センサの寿命を延ばす方法を妨げることがある。酸化膜が形成されるのを防止するために、本発明で用いられるガルヴァーニ電池のO2 センサはガルヴァーニ電池のO2 センサが接続された状態にされていることを確認するためにハードウェアおよび/またはソフトウェアアルゴリズムを用いて動作中の監視システムに接続された状態に留められていてよい。例えば、ガルヴァーニ電池の出力電圧が0ボルトであることがガルヴァーニ電池がそのモニターまたはシステムに接続されていないことを示していてよい。タイマーがガルヴァーニ電池が接続されていない時間の総量を記録してよい。接続されていない時間の量に関するこのデータに基づいて、次に制御ソフトウェアが誤った読み取り値を防止するためにO2 センサが接続されていなかった時間と同じだけシステムに再び接続されて安定化されることを要求する。システムは各O2 センサに関連する独特の表示によって同じセンサが再び接続されているか否かの記録を続けてよい。別の実施の形態では、本発明のシステムはいつ新しいO2 センサがシステムに挿入されたかを検出し、該当する場合には、バーンイン期間またはウォーミングアップ期間を記録する。システムは使用者がバーンイン期間またはウォーミングアップ期間中に医療手技を開始しようと試みた場合にO2 センサが信頼できないことを使用者に知らせてよく、または、システムはバーンイン期間またはウォーミングアップ期間が完了するまで医療手技の開始を全く受け付けないようにしても、ガルヴァーニ電池のような段階的な出力のO2 センサを粗い二値のモード、すなわちO2 か否かを示すモードでのみ使用できるようにしてもよい。コントローラが新たなO2 センサが気体監視および送出システム9に挿入されたことを検出できるようにするためのいくつかの方法が本発明で用いられることが考えられる。新たなO2 センサの挿入はその新たなO2 センサが室内の空気または100%の酸素のような較正用の気体に露出されたときの異常な出力によって検出されてよい。代わりに、新たなO2 センサはそのO2 センサまたはセンサのパッケージまたは包みに取り付けられた品質保証モジュール(Quality Assurance Module:QAM)を読み取ることによって検出されてもよい。本発明と共に用いることができるQAMコンポーネントおよびQAMコンポーネントを読み取るためのシステムはその全体が参照文献として本明細書で引用される2001年8月7日に出願された米国特許出願第60/310,227号および2001年9月24日に出願された米国特許出願第60/324,043号によって開示され実施可能にされている。
【0024】
気体センサ35は、ガルヴァーニ電池または燃料電池、ポーラログラフセンサ、常磁性センサ、または任意のその他の気体センサであってよい。本発明は複数の気体センサ35をさらに有していてよく、この場合には複数のセンサは気体42の特に重要な濃度が正確に監視されることをさらに確実にしている。気体センサ信号コンディショナ36は気体センサ35からの信号を増幅して出力する信号増幅器であってよい。本発明のある実施の形態では、気体センサ信号コンディショナ36は気体の百分率または分圧出力39をコントローラ14に出力する。コントローラ14は、例えば2001年11月1日に出願された米国特許出願第60/330,853号に開示された使用者インターフェースのような視覚的なティスプレイ、データを印刷するティスプレイ、または気体の濃度を使用者13に報告するための任意のその他の手段で気体の濃度に関する情報を表示してよい。本発明の別の実施の形態は視覚的な警報、音響的な警報、またはその他の適切な警報手段によって使用者13に気体の濃度が低いことを警報する。
【0025】
センサのタイプによって、O2 センサの消費されるコンポーネントは測定プロセスの一部である酸化反応によって段階的に消耗されることがある。この酸化反応は電磁二方弁44が閉じていてO2 センサ35が気体出口の気体42と連通していないまたは気体出口の気体42に露出されていないときでも継続することもある。継続する酸化反応は電磁二方弁44とセンサ35の間のヘッドスペースに捕獲された酸素分子によって燃料を補給されO2 センサの消費されるコンポーネントの消耗を助長する。したがって、捕獲された酸素分子による酸化反応の継続を最小にしてセンサの寿命を最大にするために、気体監視および送出システム9内のO2 センサに接近できるヘッドスペースはできるだけ小さく設計されなければならない。代わりに、ある具体的な実施の形態で小さなヘッドスペースを実現できない場合には、本発明では閉じた電磁二方弁44とO2 センサ35の間のヘッドスペースを例えば真空ポンプ(図示されていない。)のようなポンピング機構を用いて排気して捕獲された酸素分子を除去してセンサの寿命および/またはセンサの交換の間隔を長くすることも考えられる。代わりに、酸素が窒素のような不活性ガスを流し込むことによってヘッドスペースから取り除かれてもよい。さらに別の実施の形態では、O2 センサは100%のO2 が気体出口の気体42でサンプリングされない間は捕獲されたO2 分子を最小にすることを試みずに単に室内の空気に露出された状態に留められていてよい。
【0026】
常磁性分析器のような非電解質ベースのO2 センサは、O2 の源のモニタリングが停止されないようにするために、主電源の故障が生じたときに妨害されない電源またはバッテリーの予備から優先的に電力を供給されてよい。
【0027】
図3は方法99と呼ばれる気体監視および送出システム9を操作する方法のある実施の形態を示している。開始ステップ100では、気体監視および送出システム9を駆動させ、ここで気体監視および送出システム9は遠隔の位置から使用者13によって手動で駆動されても、コントローラ14によって自動的にまたは決められた順序に従って駆動されても、任意のその他の適切な駆動手段によって駆動されてもよい。
【0028】
システムを較正するステップ101では、本発明のある実施の形態では、気体センサ35が自動的に較正される。気体センサ35は一般的に21%の酸素濃度を有する室内の空気のサンプルを採取し、出力39を評価して気体監視および送出システム9が適正な酸素濃度を示しているか否かを判定することによって較正される。気体センサ35を較正するための別の手段は気体センサ35を100%の酸素に露出して、気体センサ35の電圧出力がコントローラ14によって評価されて、100%の酸素濃度に対応する電圧値が求められる。
【0029】
2点での較正が行われる場合、両方とも容易に入手できるので純粋なO2 および室内の空気が2つの論理的な較正混合物として用いられる。1点のみでの較正が行われる場合、較正は100%のO2 または室内の空気を用いて行われる。室内の空気は周囲の空気として容易に入手でき、O2 分析器が100%のO2 よりも21%のO2 で正確な読み取りを行うことが患者に対してより安全なので、室内の空気が優先的に用いられる。例えば、1点での較正の結果として10%の絶対誤差があるとし、そして百分率誤差は実際の気体の混合物が較正混合物から隔たるほど比例して増加するとする。したがって、100%のO2 を用いた1点での較正では、20%の酸素という読み取り値は10%から30%までのいずれかの値であり、これに対して100%のO2 という読み取り値は100%のO2 が較正点なので全く正確である。逆に、室内の空気を用いた1点での較正での90%のO2 という読み取り値は80%から100%までの範囲内の値である。20%のO2 の混合物として不正確に読み取られた10%のO2 の気体混合物は致命的な結果をもたらすこともあるが、90%のO2 の気体混合物がたとえ100%のO2 として読み取られたとしてもほとんど医療的に重篤でない結果をもたらす。さらに、室内の空気の成分でのヒューマンエラー(人的ミス)の起こる機会はパイプライン、ボンベ、または較正気体ボンベからの100%のO2 の成分で起こる機会に比べるとほとんどない。したがって、室内の空気は本発明の目的で100%のO2 に比べてより信頼性の高い既知の成分の較正気体であると考えられる。
【0030】
気体センサ35からの電圧出力は医療手技の間に監視される酸素の濃度を求める際に21%または100%の酸素の濃度に対応する電圧からの電圧出力の変化の関数として評価される。例えば、ガルヴァーニ電池は新しい場合には100%の酸素が存在するとき70mVの電圧を出力する。その場合気体監視および送出システム9は気体センサ35からの35mVの電圧出力を純粋な酸素が存在する場合の気体センサ35の出力電圧に対する濃度として解釈する。ガルヴァーニ電池は時間の経過と共に劣化するので、純粋な酸素が存在するときに55mVの電圧を出力することもある。その場合気体監視および送出システム9は気体センサ35からの55mVの出力電圧を100%の酸素濃度に関連付ける。気体センサ35が100%の酸素に対して55mVの電圧を出力するシナリオでは、医療手技中の35mVの出力は100%の酸素に対して70mVの電圧を出力する気体センサの場合よりも気体出口の気体42中のより高い濃度の酸素に相当することになる。本発明は、例えば周囲の空気による較正のような別の適切な手段による気体センサ35の較正をさらに行う。本発明に基づいて、例えば常磁性センサのようなさまざまな気体センサがガルヴァーニ電池の代わりに用いられてよい。
【0031】
本発明のある実施の形態では、気体センサ35は気体監視および送出システム9が酸素を送出する前に純粋な酸素の存在に対して予め決められた電圧出力以上の電圧を出力しなければならない。気体センサ35は時間の経過と共に減衰するので、電圧出力は較正用気体混合物に露出されたときに許容されるレベルよりも低く減少していることもある。適正な気体センサの機能を検証するために、方法99は酸素センサが適正に機能しているか否かを問い合わせ、本明細書では問い合わせ102と呼ばれる。予め決められた電圧出力の閾値が気体センサ35によって超過されない場合、気体監視および送出システム9は警報状態109を開始する。
【0032】
警報状態109は使用者13に気体センサ35が動作可能でないことを警報し、このとき気体センサ35の交換、および可能な場合にはバーンイン期間またはウォーミングアップ期間が気体監視および送出システム9が気体の送出を始める前に要求される。さらに警報状態109は視覚的な警報、音響的な警報、および/または、使用者13に気体センサ35を動作可能でないことを示すその他の適切な警報であってよい。気体センサ35が適正に機能している場合、方法99は酸素濃度を測定するステップ103に進む。
【0033】
酸素濃度を測定するステップ103は、本発明のある実施の形態では、患者18が気体42を受容する前に気体42中の酸素濃度を測定する。患者の安全性を高めるために、本発明は気体42が意図されている医療手技のために適正な気体であるか否かを判定する。気体42の酸素濃度および/または例えば一酸化二窒素のような特に重要な気体の濃度を求めることによって、方法99は不適正な気体が接続され患者に危害が加えられるのを防止する。ステップ103に続いて、方法99は気体42の測定された酸素濃度および/または特に重要な気体の濃度が使用者13によって指定された適正な気体および/または濃度に相当するか否かを判定し、本明細書では問い合わせ104と呼ばれる。
【0034】
問い合わせ104の結果が許容できない酸素濃度および/または許容できない特に重要な気体の濃度であった場合、方法99は第2の警報状態110を発動する。第2の警報状態110は使用者13に気体42の不十分な酸素および/または不適正な気体の濃度を視覚的な警報、音響的な警報、またはその他の適切な警報手段によって警報する。方法99は次に気体監視および送出システム9に関連する酸素の送出および/またはその他の気体の送出を中断するステップ113に進む。気体42の酸素濃度が許容される、および/または、適正な気体が存在する場合、方法99はO2 を送出するステップ105に進む。
【0035】
酸素を送出するステップ105は、酸素、一酸化二窒素、鎮痛剤(sedatives)、無痛覚剤(analgesics)、および/または、その他の適切な気体を患者18へ送出する。本発明のある実施の形態では、気体センサ35は患者18が酸素の脱飽和状態の発生を経験しない限り酸素および/またはその他の気体の濃度を監視しない。酸素および/またはその他の気体を送出すると同時に、方法99は患者18が脱飽和状態の発生を経験していないかどうかを問い合わせ、ここでは問い合わせ106と呼ばれる。脱飽和状態が発生していない場合、気体監視および送出システム9は気体センサ35による監視を行わずに酸素および/またはその他の気体の送出を続ける。脱飽和状態が発生した場合、方法99は酸素濃度を監視するステップ107に進む。医療手技の開始時および潜在的に特に重要な脱飽和状態の間に酸素および/またはその他の気体の濃度を監視することにより、本発明は気体センサ35の実用寿命を延ばすと同時に患者の安全性を高めている。本発明は一定の時間間隔でまたは使用者13からの手動による命令を受け取ったときに酸素および/またはその他の気体の濃度の監視も行う。
【0036】
ステップ107に続いて、方法99は監視された酸素濃度および/またはその他の特に重要な気体の濃度が受容されるものであるか否かの問い合わせに進み、本明細書では問い合わせ108と呼ばれる。気体42の濃度が低酸素である、および/または、不適正な気体を含む場合には、方法99は第3の警報状態111に進む。第3の警報状態111は使用者13に音響的な警報、視覚的な警報、および/または、任意のその他の適切な警報手段によって警報する。方法99は一酸化二窒素、鎮痛剤(sedatives)、無痛覚剤(analgesics)、および/または、気体監視および送出システム9に関連するその他の気体を含む酸素の送出を中断するステップ113にさらに進む。気体42の酸素濃度が問い合わせ108の結果受容されるものであると、方法99は酸素を送出するステップ105に進む。
【0037】
本発明は、第1の警報状態109、第2の警報状態110、第3の警報状態111、および/または、使用者13による気体監視および送出システム9の手動での停止に続いて、終了ステップ112に進む。
【0038】
図4は、気体送出システムに供給される気体用の気体導管200を示している。例えば、気体導管200は気体監視および送出システム9から流出する気体42を導いていてよい。気体導管200は気体導管200の周りに配置された複数回巻きの導体からなる電気的なコイル202が装着されていてよい。ある種の気体分子の常磁性の性質によって、電気的なコイル202のインダクタンスは酸素などの常磁性の気体が電気的なコイル202のコアの内側に配置された気体導管200を通って流れている場合N2 Oのような非磁性の気体が気体導管200を通って流れている場合に比べて変化する。必要な場合には、カバー204が電気的なコイル202の周りに配置されて電気的なコイル202を磁界および電界のような外部の影響から遮蔽している。電気的なコイル202のインダクタンスは信号処理回路206によって処理されて気体導管200内の流出する気体42が本当にO2 であるか否かが判定される。二値のO2 センサは、以下に限定されないが、医療システム、潜水用水中呼吸システム、汚染除去スーツ、高高度呼吸システム、宇宙飛行士呼吸システム、および消防士呼吸システムなどを含むO2 を送出する全ての生命支持システムに用いることができる。
【0039】
二値の気体センサは、注目される気体が独自のまたは比較的独特な若しくは区別できる性質を備えた熱容量、特定の比率、粘度のような任意の物理的な現象を用いて実現されてよい。
【0040】
図5は開口アセンブリ132が図2に示された可変サイズの開口32に代わって用いられている本発明の気体監視および送出システム9の別の実施の形態を示している。開口アセンブリ132は圧力調整器150、Nウェイ弁152、複数の別個の開口154をさらに含んでいる。この実施の形態では、気体は圧力調整器150を通ってNウェイ弁152に流れ込む。圧力調整器150は入力155からNウェイ弁152までの圧力を調整して入力155から供給される気体の圧力の変化をNウェイ弁152では無視できるようにするのを助ける。Nウェイ弁152はただひとつの別個の開口154を通して出力156に気体の流れを供給する弁、または、複数の別個の開口154を用いて複数の流路を通して合計の気体の流量を出力156に供給する弁であってよい。開口アセンブリ132はN個の別個の圧力レベルを提供し、ここでNは別個の開口154の個数である。図5に示されているように、N=3、したがって、3つの別個の圧力レベルを可能にする3つの別個の開口154に気体の流れを供給する3ウェイ弁が用いられている。
【0041】
本発明がいくつかの実施の形態を記載することによって例示されたが、本発明の特許請求の範囲の真髄および範囲をそのような詳細な実施の形態に限定または制限することは出願人の意図するところではない。さまざまな変形、変更、および置き換えが当業者には本発明の範囲を逸脱することなく思いつくことができる。さらに、本発明に関連する各構成要素の構造はその構成要素によって実施される機能を提供するための手段として代わりに記載することができる。したがって、本発明は、特許請求の範囲の真髄および範囲によってのみ限定されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に基づく薬剤送出システムと一体化された気体送出および監視システムのある実施の形態のブロック図である。
【図2】本発明に基づく気体送出および監視システムのある実施の形態の詳細な模式図である。
【図3】本発明に基づく気体送出および監視システムを操作する方法のある実施の形態のフローチャートを示す図である。
【図4】酸素分子の比較的珍しい常磁性の性質をセンサを通って流れる気体が酸素であるか否かを判定するのに利用するタイプの二値のO2 センサの配置を示す図である。
【図5】本発明に基づく気体送出および監視システムの可変サイズの開口の弁の代わりに用いることができる別の実施の形態を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体の供給および監視システムであって、
(a)気体の源に結合され、上記気体の源の反対側に気体出口を備えた可変サイズ開口システムと、
(b)上記気体出口と結合され、患者が上記気体の源から適正な気体を受け取っていることを検証するために用いられるセンサシステムと
を有する、気体の供給および監視システム。
【請求項2】
気体の源が気体格納ディスペンサーからなる、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
気体格納ディスペンサーが組織内の気体供給源である、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
気体格納ディスペンサーが携帯式の気体供給源である、請求項2記載のシステム。
【請求項5】
気体格納ディスペンサーが酸素を収容している、請求項2記載のシステム。
【請求項6】
気体格納ディスペンサーが一酸化二窒素を収容している、請求項2記載のシステム。
【請求項7】
気体格納ディスペンサーが鎮痛剤を収容している、請求項2記載のシステム。
【請求項8】
気体格納ディスペンサーが無痛覚剤を収容している、請求項2記載のシステム。
【請求項9】
可変サイズ開口システムが、圧力リリーフ弁と、可変サイズの開口の弁に結合された制御ユニットとをさらに備えている、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
可変サイズ開口システムが、圧力リリーフ弁および可変サイズの開口の弁の間に結合された高圧側圧力センサと、気体出口に結合された低圧側圧力センサとをさらに備えている、請求項9記載のシステム。
【請求項11】
可変サイズ開口システムが、N個の別個の開口に結合されたNウェイ弁をさらに備え、Nは上記可変サイズ開口システムから生み出される圧力レベルの個数である、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
センサシステムが気体センサをさらに備えている、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
気体センサがガルヴァーニ電池からなる、請求項12記載のシステム。
【請求項14】
気体の供給および監視システムであって、
(a)気体の源に結合され、上記気体の源の反対側に気体出口を備えた可変サイズ開口システムと、
(b)上記気体出口と結合され、患者が上記気体の源から適正な気体を受け取っていることを検証するために用いられるセンサシステムと、
(c)上記可変サイズ開口システムおよび上記センサシステムに結合され、上記可変サイズ開口システムを通る気体の流れを制御し、かつ上記気体出口でのサンプルの上記気体センサへの送出を制御するために用いられる制御ユニットと
を有する、気体の供給および監視システム。
【請求項15】
気体の源が気体格納ディスペンサーである、請求項14記載のシステム。
【請求項16】
気体格納ディスペンサーが組織内の気体供給源である、請求項15記載のシステム。
【請求項17】
気体格納ディスペンサーが携帯式の気体供給源である、請求項15記載のシステム。
【請求項18】
気体格納ディスペンサーが酸素を収容している、請求項15記載のシステム。
【請求項19】
気体格納ディスペンサーが一酸化二窒素を収容している、請求項15記載のシステム。
【請求項20】
気体格納ディスペンサーが鎮痛剤を収容している、請求項15記載のシステム。
【請求項21】
気体格納ディスペンサーが無痛覚剤を収容している、請求項15記載のシステム。
【請求項22】
可変サイズ開口システムが、圧力リリーフ弁と、可変サイズの開口の弁に結合された制御ユニットとをさらに備えている、請求項14記載のシステム。
【請求項23】
可変サイズ開口システムが、圧力リリーフ弁および可変サイズの開口の弁の間に結合された高圧側圧力センサと、気体出口に結合された低圧側圧力センサとをさらに備えている、請求項22記載のシステム。
【請求項24】
可変サイズ開口システムが、N個の別個の開口に結合されたNウェイ弁をさらに備え、Nは上記可変サイズ開口システムが生み出す圧力レベルの個数である、請求項14記載のシステム。
【請求項25】
センサシステムが気体センサをさらに備えている、請求項14記載のシステム。
【請求項26】
気体センサがガルヴァーニ電池からなる、請求項25記載のシステム。
【請求項27】
気体の供給および監視システムで送出および監視を行う方法であって、
(a)上記気体の供給および監視システムを較正する過程と、
(b)センサの機能を検証する過程と、
(c)気体濃度を測定する過程と、
(d)適正な気体が出力されていることおよび適正な濃度レベルであることを検証する過程と、
(e)気体を患者に送出する過程と
を有する、気体の供給および監視システムで送出および監視を行う方法。
【請求項28】
センサの機能を検証する過程が、上記センサが機能していない場合に警報を鳴らす過程をさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項29】
気体濃度を測定する過程が、上記気体濃度が許容可能な範囲外にある場合に警報を鳴らす過程をさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項30】
気体濃度を監視する過程が、上記気体濃度が許容可能な範囲外にある場合に警報を鳴らす過程を含む、請求項27記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−516412(P2006−516412A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−536555(P2004−536555)
【出願日】平成15年9月15日(2003.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/029057
【国際公開番号】WO2004/024053
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【出願人】(595057890)エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド (743)
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
【Fターム(参考)】