説明

気体感応型の半導体装置

【課題】気体感応型の半導体装置を、補償の手間を少なくする、簡単で確実な信号形成および信号評価に関して改良する。
【解決手段】ゲート電極、および/または、このゲート電極を半導体チャネルから絶縁するゲート絶縁層、および/または、ゲート電極と半導体チャネルとの間に設けられるゲートスタック層が2つの面セクションを有し、この2つの面セクションは、複数の気体に対して異なる感度を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のチャネル電極および第2のチャネル電極に接している半導体チャネルと、この半導体チャネルに対応付けられており、且つ、気体の作用に対する応答として半導体チャネルの導電率が変化するように半導体チャネルと相互作用するゲート電極とを備えた気体感応型の半導体装置に関する。さらに本発明は、その種の半導体装置の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置は従来技術から一般的に公知であり、また例えば、いわゆるCHEMFETとしてUS 4,411,741に開示されている。
【0003】
冒頭で述べた、従来技術として前提とされるこの技術は、気体に対して敏感な(気体感応性の)層を有する気体感応型の半導体素子であり、そのような気体感応性の層の電気的な特性は気体の吸収または吸着によって変化し、また、導体素子の電気的な特性に作用し、例えば、影響を及ぼす検出すべき気体に対する応答として、第1のチャネル電極(例えばドレイン)と第2のチャネル電極(例えばソース)との間に流れる電流を変化させる作用によって、殊に半導体チャネルの導電率を変化させる。
【0004】
殊に、従来技術においては、(例えば触媒的に活性な)ゲート電極を用いて検出すべき気体分子の相互作用が、効果的に印加されているゲート電位を変化させ、これによって上記のように典型的な(センサの)測定信号ないし検出信号としてドレイン・ソース電流の信号変化が惹起されるという作用が利用される。
【0005】
従来技術からは、適切なゲート電極材料を選択ないし準備することによって、ある特定の気体に対する選択性がもたらされること、すなわち導電率を変化させる上述の相互作用を特定の気体ないし混合気体に対してのみ生じさせるようにすることが公知である。
【0006】
もっとも、単一の気体種に対するこのような選択性を一義的で正確に表すことは困難であるので、通常の場合、別の気体成分によって不所望な影響(測定されるべき気体種とは異なる気体種に対する気体センサの感度)が生じる。これに関して従来技術からは、そのようにして生じた重畳的な(不所望な)信号を電子的に補償するか、計算により補償することが公知であり、また感度の異なる(センサアレイとしての)複数のCHEMFETの検出フィールドを用いて種々の気体種を検出し、後段に接続されている評価ユニットにおいて個々のセンサ信号から所望の情報を計算により求めることも一般的に行われている。付加的な評価の手間がかかるにもかかわらず、既に信号供給のために煩雑なマルチプレクサ技術、および/または、個々のCHEMFETそれぞれに対する複数の給電線が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US 4,411,741
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって本発明の課題は、気体感応型の半導体装置、殊にCHEMFETとしての気体感応型の半導体素子を、補償の手間を少なくする、簡単で確実な信号形成および信号評価に関して改良することである。さらには、その種の半導体装置の使用が提供されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
気体感応型の半導体装置に関する課題は、ゲート電極、および/または、このゲート電極を半導体チャネルから絶縁するゲート絶縁層、および/または、ゲート電極と半導体チャネルとの間に設けられるゲートスタック層が2つの面セクションを有し、この2つの面セクションは、複数の気体に関して、その感度において区別されていることによって解決される。
【0010】
また半導体装置の使用に関する課題は、半導体装置が、工業オートメーションおよび/またはホームオートメーションのための気体センサおよび/または監視を目的とした気体センサを実現するため、および/または、排ガスセンサ、例えば自動車技術における燃焼ガスのためのセンサとして使用されることによって解決される。
【0011】
本発明による有利な実施形態においては、ゲート電極(付加的または代替的にはゲート絶縁層、付加的または代替的には自由選択的に設けることができるゲートスタック層)に2つの面セクションが設けられており、これら2つの面セクションが種々の気体に関して複数の感度を有する1つの(共通の)ゲート電極を形成している。したがって、実際には、2つの既知の半導体素子の機能を1つの共通の集積装置において実現することができ、この集積装置は2つの面セクションによって、事前に設定されているか調整されており、それぞれが離散的である既知の感度特性を有する。本発明の枠内での「感度」、また本発明による面セクションに関する「感度」とは、1つの気体または複数の適切な気体を吸収し、その吸収に対する応答として、本発明による上述の構成でもって半導体チャネルの導電率変化をもたらす特性変化を生じさせる面セクションの能力と解される。
【0012】
本発明によってそのようにして実現されている半導体装置、殊に個々の半導体素子、例えばCHEMFETとして実現されている半導体装置によって、第1のチャネル電極および第2のチャネル電極の適切な結線によって、殊にその都度の動作モードに応じた2つの異なる極性の電圧に接続することによって、2つの面セクションのうちの1つをその都度所期のように活性化し、検出すべき気体に反応させることができる。したがって、2つの面セクションに応じて、その都度の結線(厳密には印加されるチャネル電圧の極性)によって活性化される気体感度を切り換えることができる半導体装置が本発明により提供される。
【0013】
この本発明による原理は、本発明にとって特別なものとして要求される以下の知識、すなわち、チャネル電圧(したがって、半導体チャネルにおける第1のチャネル電極の領域および第2のチャネル電極の領域に生じる空乏層)の極性に応じて、適切に気体感応型に構成されているゲート電極の気体感応性の作用は空乏層においてのみ生じるという知識を基礎としている。換言すれば、本発明による気体感応型の半導体装置、殊にCHEMFETとして実現されている半導体装置の動作時においては、空乏層のみが、検出すべき気体が供給された際のセンサ信号(すなわち導電率の変化)に関与する。
【0014】
本発明によれば、この知識は、その都度の接続状態(また、これによってもたらされるチャネル内の空乏層)に応じて、2つの面セクションのうち、その都度局所的に属する1つの面セクションのみが作用し、気体検出に応じて半導体の電力特性に影響を及ぼすことができるように、有利には2つの面セクションが位置決めされていることによって利用される。
【0015】
先ず、本発明によれば、チャネルの延在方向に沿った2つの面セクションがほぼ中央で分割されるので、対称的な配置構成が予定されており、またそのような配置構成が有利である。それと同時に、本発明には、2つの面セクションの領域移行部を2つのチャネル電極のうちの一方の近傍に配置することが含まれ、また個々の事例(殊にそれぞれの空乏層の発生)に応じて好適である。
【0016】
CHEMFETアーキテクチャの枠内で本発明を有利に実現するために、差し当たり有利には、ゲート電極(付加的または択一的に、殊に多孔性のゲート電極、したがって気体通過性のゲート電極)、またゲート絶縁層の表面ないしゲートスタック層も、2つの異なる金属または金属合金を所望の気体選択性に対するその都度異なる吸着特性に応じて有している。この種の金属、金属合金またはドーピングは従来技術から周知である。
【0017】
付加的または代替的に、また本発明の有利な実施形態においては、ゲート電極の2つの面セクションのうちの1つ(のみ)が気密(気体を通さないように)構成されており、このために、閉じられた金属フィルム、必要に応じて付加的なパッシベーション層でもってゲート面が金属化され、他方ではゲート領域の残りの半分には気体感応性(典型的には多孔性、触媒活性の)金属層が設けられる。
【0018】
2つの面セクションに応じた、異なる気体に対する感度の本発明による切り換えを実現するために、センサの動作に関して、また本発明による実施形態においては、2つのチャネル電極に異なる極性の電圧を印加することによって、もしくは電圧の極性を制御して反転させることによって、2つの面セクションの検出作用を選択して制御できる、動作点を調整するための手段に半導体装置が接続される。つまり、本発明による第1の動作モードにおいては、第1の極性の第1の電圧(典型的には、ソース・ドレイン電圧)によって、第1の面セクションが活性化される。すなわち、チャネル内に生じた空乏層の上方に位置するゲート電極のセクションが活性化される。有利には後段に接続されている検出装置がセンサ信号、例えばドレイン・ソース間に流れる電流を検出する。第1の面セクションを不活性化するのと同時に第2の面セクションを活性化するためには、第2の動作モードにおいて、チャネル電極に印加される電圧が第1の極性から第2の極性へと反転され、それにより空乏層がチャネルの反対側の端部に向かって移動し、したがってその端部に位置する面セクションを活性化する。本願発明による第1の面セクションとは異なる感度によってセンサ信号は変化し、このセンサ信号を相応に評価することができる。
【0019】
さらなる評価においては、このようにしてただ1つの半導体素子でもって2つの異なる気体(すなわち例えば、それぞれに属する濃度)に対する測定信号を形成することのみが可能で好適であるのではなく、従来技術に関して冒頭で述べた問題を解決するために簡単で信頼性の高い補償も実現される。すなわち、例えば、2つの面セクションの第1の面セクションが気体としてのNOに反応し、他方では2つの面セクションの第2の面セクションが相応の構成によってNOおよびNO2に反応する場合、本発明は、簡単なやり方で、2つの動作モードにおいて形成される信号の単純な減算によって(この際、NOの影響は0に低減される)、NO2検出信号の算出(したがって冒頭で述べたような、測定されるべき気体種とは異なる気体種に対する気体センサの感度の洗練された補償)を実現する。その種の構成は、例えば、2つの離散的な構成素子を用いたその種の測定の慣例の実現形態では、それぞれの構成素子の公差、またセンサの場合によっては異なる経年劣化を考慮すべきことに関して既に殊に有利で好適である。このことは、ただ1つの構成素子を用いる本発明による実現形態によって省略される。
【0020】
したがって本発明によって、差し当たり明白なやり方で、(慣例的に必要とされる)複数の素子から成るセンサフィールドを実現する場合、特筆すべきハードウェア最小コストを実現することができ、これは半導体素子自体だけに当てはまるものではなく、所属の端子、配線、マルチプレクサ技術などにも当てはまる。さらに実際には、やはりコストの低下に繋がる半導体の面積の節約、また空間的に制限された構造条件に関して全く新しい可能性が生じる。
【0021】
したがって本発明は原則として、冒頭で述べたような原理を許容する、任意で、有利には複雑な気体センサの用途に適している。例えば、本発明は工業オートメーションおよび/またはホームオートメーションのための気体センサの用途、さらには監視を目的とした気体センサの用途に適している。しかしながら、殊に、小型で効果的な物理的な実現形態によって、自動車の分野における使用、また殊に、排ガス測定、すなわち腐食性の環境における高温の気体の測定に関する、自動車の分野における使用が殊に好適で有利であることが分かった。
【0022】
以下では、本発明のさらなる利点、特徴および詳細を図面に示した有利な実施例に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1の動作モードにある、第1の有利な実施形態による、CHEMFETとしての気体感応式の半導体装置の概略図を示す。
【図2】第2の動作モードにある、図1の実施例と同様の半導体装置の概略図を示す。
【図3】半導体チャネル内の電子濃度を説明するための概略図を示す。
【図4】空乏層領域における作用を説明するための、2つの異なる気体が作用する際のMIS構造におけるキャパシタンス・電圧グラフを示す。
【図5】通常の動作点調整を説明するためのCHEMFETの電流・電圧特性曲線を示す。
【図6】本発明の第2の実施例の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の第1の実施例による、気体感応型の半導体装置の構造および結線を概略的に示したものである。半導体チャネル10と、ドレイン電極12(第1のチャネル電極)と、ソース電極14(第2のチャネル電極)と、2つの部分に分割されているゲート電極16と、それらの電極の間に位置するゲートスタック表面層18およびゲート絶縁層20とから成るCHEMFETのゲートには、2つの異なるゲート金属化部が設けられている。具体的にこの実施例においては、金属性のゲート16が2つの面セクション22,24に分割されており、それら2つの領域の移行はドレインとソースの間の中間領域において、またチャネル延在方向を横切る方向(したがって図面の紙面に対して垂直方向)において行われる。2つの面セクション22,24のうちの一方の面セクション22は、例えばNOに対する第1の感度を生じさせるために、例えばPt,Pd,Au,Ag,Ir,Ti,Mn,Ni,Rh,Ru,Reからなる金属、金属サーメットまたは合金でもってコーティングされており、他方の面セクション24はNOおよびNO2に対する第2の感度を生じさせるために、一方の面セクション22において使用された材料、またはそれらの材料の組み合わせとは異なる、金属、金属サーメットまたは合金でもってコーティングされている。面セクション22,24におけるゲート金属化部の一般的な層厚は10nm〜200nmの範囲、有利には30nm〜100nmである。
【0025】
択一的に、2つの異なる材料ないし材料組み合わせを使用する代わりに、面セクション22における金属性のゲート16の多孔率および/または形態を面セクション24における金属性のゲート16と異ならせることによっても異なる感度を生じさせることができる。
【0026】
例えば15Vのドレイン・ソース電圧UDSで例えば2Vのゲート電圧UGが印加されている動作点APでの回路では、ドレイン領域(第1の電極の領域)において半導体チャネル10内に空乏層が生じ、その結果、NOおよびNO2に対する感度を有しているゲート電極の面セクション24は活性化され、検出された気体濃度に応じてチャネル電力特性に影響を及ぼす。
【0027】
ドレイン・ソース電圧UDSの極性が反転されている図2の同様の実施例と比較すると、ここでもまた2Vのゲート電圧UGの特性曲線上にある、この図2に示されている第2の動作状態では、半導体チャネル10内の空乏層(空間電荷領域)がソース電極の方向へと移動しているので、図1の第1の動作状態とは異なり、ゲート電極の面セクション24はもはや機能しておらず、ゲート電極の面セクション22が機能していることが示唆されている。面セクション22は例示的に示した半導体の調整に応じてNOに反応するので、形成されたセンサ信号(チャネルを通る電流)は図1の結線状態(動作状態)とは異なり、その結果、2つの信号を比較することによって、殊に差を形成し、そこからNO成分の平均を求めることによって、上記の構成の第1の実施例では、補償が行われた信頼性の高いNO2検出が実現される。
【0028】
図3および図4は、本発明の枠内で有利に使用されるCHEMFETの特性を示す。チャネルの空乏層の領域に位置する(ゲート)面セクションのみがチャネルの導電率に効果的に関与している。すなわち、本発明によれば、2つの面セクションの選択的な評価、もしくは2つの面セクション間の切り換えを実現することができる(この点に関して、図3はソース側およびドレイン側にエネルギーバンドに関する所属のグラフが示されている一般的なFETを概略的に示したものであり、図4はチャネル幾何学に依存したキャパシタンスの変化をシミュレーションの結果として示したものである)。
【0029】
図6は本発明の第2の実施例を示し、第1の実施例に対応する限りにおいて、図1ないし図2と同一の参照番号が付されている。図6に示されているこの実施例においても、2つの面セクション30,32に分割されているゲート電極が設けられており、ゲート電極のコーティングは多孔性であり、また、検出すべき気体がその都度ゲート電極を通過して、絶縁層の上においてゲート電極の下方に位置するゲートスタック層の表面にまで到達できるように構成されている。しかしながらここでもまた、ゲートスタック層の表面は幾何学的に面セクション30,32に応じて2つのセクション34および36に分割されており、異なる気体選択性(感度)を有する材料が準備されている。ゲートスタック表面層34,36は電気的に絶縁された材料、例えば、酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ハフニウム(HfO2)、酸化タンタル(Ta22)、酸化ジルコン(ZrO2)のような酸化物、および/または、例えば、窒化ケイ素(Si34)、窒化ホウ素(BN)のような窒化物、および/または、炭化ケイ素のような炭化物、および/または、ケイ化タングステン(WSi2)、ケイ化タンタル(TaSi2)のようなケイ化物から製造されている。さらには、2つのゲートスタック表面層34および36を例えばPt,Pdのような金属で異なるドーピングを行うことによって、ゲート領域30および32の感度および選択性を異ならせることができる。ゲートスタック表面層の典型的な層厚は10nm〜500nmの範囲、有利には20nm〜100nmの範囲にある。
【0030】
本発明は図面に示した実施例に限定されるものではない。むしろ、ゲート電極の面セクション、ゲート絶縁層および/またはゲートスタック表面を適切に構成することによって、本発明の多数のヴァリエーションを実現することができる。また本発明は、図示したような対称的な配置構成に限定されるものではなく、むしろ面セクションへの分割を2つのチャネル電極のうちの一方に基づいて適切に変更することができる。
【0031】
殊に本発明には、複数の気体に関する面セクションの種々の感度を、(複数の面セクションのうちの一方に対応する)1つの領域が気体を通さないように実現され、例えば金属フィルムを有することによって実現できることが含まれるので、本発明は半面のみが気体感応性であるゲートを用いて、気体感度をオン・オフすることができる半導体装置を実現することができる。
【0032】
ゲート領域の全面または半面が閉じられた金属フィルムでもってコーティングされる場合は、(完全に気体を通さない構成の代わりに)殊に水素の検出が考慮される。他方では、(その他の場合のように既知である)多孔性(殊にナノ多孔性)の触媒活性ゲートコーティングも、水素を含有する多数の気体(例えばアンモニア、炭化水素など)ならびに酸素を含有する気体(窒素酸化物、一酸化炭素)に適している。また例えば、窒素酸化物のための一方の面セクションの第1の感度が、水素選択性のための(他方の面セクションに応じた)第2の感度と組み合わせられる実施形態も考えられる。例えば、NO検出器としての性質とH2検出器としての性質を切り換えることができる半導体素子を形成することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のチャネル電極(12)および第2のチャネル電極(14)に接している半導体チャネル(10)と、該半導体チャネル(10)に対応付けられており、且つ、気体の作用に対する応答として前記半導体チャネル(10)の導電率が変化するように該半導体チャネル(10)と相互作用するゲート電極(16)とを備えた気体感応型の半導体装置において、
前記ゲート電極(16)、および/または、該ゲート電極(16)を前記半導体チャネル(10)から絶縁するゲート絶縁層(20)、および/または、前記ゲート電極(16)と前記半導体チャネル(10)との間に設けられるゲートスタック層(18)が2つの面セクション(22,24)を有し、該2つの面セクション(22,24)は、複数の気体に対して異なる感度を有することを特徴とする、気体感応型の半導体装置。
【請求項2】
半導体装置はCHEMFETの形の半導体素子であり、前記第1のチャネル電極(12)は前記CHEMFETのドレイン電極であり、前記第2のチャネル電極(14)は前記CHEMFETのソース電極である、請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ゲート電極(16)は面状に構成されており、且つ、前記2つの面セクション(22,24)に応じて、異なる材料から成る2つの領域に分割されており、該2つの領域の領域移行部は前記第1のチャネル電極(12)と前記第2のチャネル電極(14)との間に位置し、且つ、前記半導体チャネル(10)の延在方向を横断する方向に延在している、請求項1または2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ゲート電極(16)は、前記2つの面セクション(22,24)を実現するために、2つの異なる金属または金属化部を有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ゲート電極(16)の前記2つの面セクション(22,24)のうちの一方の面セクションは気密なコーティング部を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ゲート電極(16)の前記2つ面セクション(22,24)のうちの少なくとも一方の面セクションは、多孔性コーティング部、および/または、触媒活性のコーティング部を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の半導体装置。
【請求項7】
前記ゲート電極(16)は多孔性の金属化部を有し、前記ゲートスタック層(18)は前記2つの面セクション(22,24)を実現するために異なる表面材料を有する、請求項1から4および6までのいずれか1項記載の半導体装置。
【請求項8】
第1の動作モードにおいて、前記第1のチャネル電極(12)と前記第2のチャネル電極(14)との間に第1の極性の第1の電圧を印加することによって動作点を調整する手段が設けられており、該動作点を調整する手段は、第2の動作モードにおける前記第1の極性とは反対の第2の極性の第2の電圧の印加を制御するよう構成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第1の動作モードおよび前記第2の動作モードにおける半導体装置の動作信号を検出し、該動作信号を比較する、および/または、該動作信号の差を形成する電子的な評価手段が設けられている、請求項8記載の装置。
【請求項10】
工業オートメーションおよび/またはホームオートメーションのための気体センサおよび/または監視を目的とした気体センサを実現するため、および/または、排ガスセンサとしての、請求項1から9までのいずれか1項に記載された気体感応型の半導体装置の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−80996(P2011−80996A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227225(P2010−227225)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】