説明

気体検出器

【課題】均等且つ確実に外気を濾紙に接触させて、正確な実験や評価を行うことができる気体検出器を提供する。
【解決手段】外気雰囲気中に濾紙を暴露させて気体を検知及び分析する検出器であって、羽根となる濾紙が設けられた羽根付きファン10と、上記羽根付きファン10の上記濾紙に試薬を供給する試薬供給部と、上記羽根付きファン10と連結し、上記試薬が供給された上記羽根付きファンを回転させて外気と接触させる動力部と、上記外気と接触した上記羽根付きファンの上記濾紙を判定する判定分析部61とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外気と濾紙を反応させてガスを検知・分析する装置において、外気を均等且つ確実に濾紙に接触させるための構成を有する気体検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、においなどの物質を高感度に識別する気体検出器において、濾紙を用いて物質を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
具体的には、特許文献1は、同時に多数の化学物質を定量的に検出・測定するためのマルチヘッド型化学センサを開示する。このマルチヘッド型化学センサは、4つのヘッドを有するマルチヘッド部を備え、各ヘッドに専用の発振回路が接続されている。上記ヘッドは、下地電極を覆うように水晶振動子の両面にディッピング法により形成された有機高分子薄膜を有している。そして、マルチヘッド部のヘッドによりにおい物質を迅速に収集できるため、センサの反応速度を高めることを可能にする。
【0004】
特許文献1は、におい物質の高速・高感度識別が可能なにおいセンサにおいて、におい物質を選択的に吸着する有機薄膜を円形のヘッド内に並列的に配置しているが、有機薄膜の反応を最大限に促すことのできる配置の最適化はされていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−223722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記方法では、有機薄膜面に確実に外気が当たっているかの判別が難しく、また吸引による外気供給の為、有機薄膜に当たる外気速度が外側と内部では異なってしまい各有機薄膜に均等に外気を当てることが難しかった。さらに、最近では装置の小型化が進んでいるため、このような大掛かりな流路を確保することが困難である問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ファンの濾紙に対して外気を均等且つ確実に当てることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様は、外気雰囲気中に濾紙を暴露させて気体を検知及び分析する検出器であって、羽根となる濾紙が設けられた羽根付きファンと、上記羽根付きファンの上記濾紙に試薬を供給する試薬供給部と、上記羽根付きファンと連結し、上記試薬が供給された上記羽根付きファンを回転させて外気と接触させる動力部と、上記外気と接触した上記羽根付きファンの上記濾紙を判定する判定分析部と、を備える気体検出器に関する。
【0009】
また、本発明の別の態様は、外気雰囲気中に濾紙を暴露させて気体を検知及び分析する検出器であって、羽根となる濾紙が設けられた羽根付きファンと、上記羽根付きファンの上記濾紙に試薬を供給する試薬供給部と、上記羽根付きファンの上記濾紙を判定する判定分析部と、を備え、上記羽根付きファンに対して送風機又は吸引機で外気の流れを起こし、上記試薬が供給された上記羽根付きファンを回転させて外気と接触させる気体検出器に関する。
【0010】
また、本発明の別の態様は、外気雰囲気中に濾紙を暴露させて気体を検知及び分析する検出方法であって、羽根となる濾紙が設けられた羽根付きファンの上記濾紙に試薬を供給し、上記試薬が供給された上記羽根付きファンを回転させて外気と接触させ、上記外気と接触した上記羽根付きファンの上記濾紙を判定することを特徴とする気体検出方法に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、均等且つ確実に外気を濾紙に接触できるため、正確な実験や評価を行うことが可能となる。
【0012】
また、本発明は、ファンと濾紙を一体化させ、濾紙自体を回転させることで濾紙の反応面と外気の反応を最大限に促しており、吸引部やガス流路などのためのスペースを省くことができ、装置自体を小型化することが可能となる。
【0013】
本発明の更なる利点及び実施形態を、記述と図面を用いて下記に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例1による試薬用フレームと判定分析部用フレームが外された気体検出器の概略図を示す。
【図2】羽根付きファンが試薬供給位置にある、本発明の実施例1による気体検出器の概略図を示す。
【図3】羽根付きファンが判定分析位置にある、本発明の実施例1による気体検出器の概略図を示す。
【図4】本発明の実施例2による気体検出器の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施例1)
まず、本発明の実施例1である気体検出器について、図面を参照しながら説明する。ここで、図1は本発明の実施例1による試薬用フレームと判定分析部用フレームが取り付けられていない状態の気体検出器の正面図であり、図2(a)は本実施例1の気体検出器を正面から見たときの図であり、図2(b)は、図2(a)の気体検出器を底面からみた底面図を示す。各図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、互いに直交する軸であり、本実施例では、Z軸を鉛直方向に相当する軸としている。
【0016】
本発明の実施例1による気体検出器1は、化学、物理、半導体分野などにおける外気と試薬を反応させて実験や評価を行うために使用するものである。本実施例において外気とは、測定したい気体と外気だけでなく、特定の気体を測定する場合も含まれる。図2のように、本実施例1による気体検出器1は、羽根付きファン10、ケース20、電子モータ30、加熱部40、試薬用フレーム50、試薬供給部51、試薬ポット52、判定分析部用フレーム60、判定分析部61を備えている。図2(b)において、羽根付きファン10の羽根の傾きは僅かなため省略している。
【0017】
以下、本発明の実施例1による気体検出器1を構成する各構成要素について詳細に説明する。
【0018】
羽根付きファン10は、ボス部と、ボス部の外周面から放射状に延びるように取り付けられた4枚の羽根を有し、それぞれの羽根が濾紙(試験紙)により形成される構成となっている。回転時に空気の流れを生じるように、羽根付きファン10の各羽根は、例えば円弧状やS字状などの断面形状を有している。ここで、羽根付きファン10は、図1で示すようなプロペラファンに限られず、シロッコファン、ターボファン、斜流ファンなどのファンであってもよい。また、羽根の数は4枚に限定されるものではなく、3枚や5枚などの検知したいガスの種類だけの数の羽根を有し得る。さらに、羽根の数は、例えば2種類のガスに対して4枚の羽根を設けるなどのガスの種類以上にあってもよい。
【0019】
他の実施例として、ボス部と羽根とを比較的耐熱性の優れた熱可塑性樹脂で一体形成し、この羽根に別個濾紙を装着させる構成としてもよい。この場合、羽根付きファン10は、例えば、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリパラフェニン(PPP)などの熱可塑性樹脂から形成され得る。また、他の実施例として、ボス部と羽根とを鉄や合金などの金属材料で形成してもよい。
【0020】
ケース20は、羽根付きファン10と電子モータ30を収める形に形成されている。ケース20は図1などに示すような矩形状の他、円形状や多角形状に形成され得る。また、ケース20は、板状でも網目状でもよく、さらに、枠のみで濾紙を張ることで羽根になればよい。
【0021】
電子モータ30は、図2(b)に示すように羽根付きファン10のボス部と連結し、X−Z平面において羽根付きファン10を回転させる。詳しくは、電子モータ30はケース20に固定され、濾紙周辺において空気の流れが発生し羽根付きファン10の濾紙に反応させたい気体を吸引できるように、若干の角度を有する羽根付きファン10を回転させる。他の実施例では、羽根付きファン10の駆動源は、例えばステッピングモータなどであっても構わない。
【0022】
加熱部40は、図2(b)のように電熱ヒータなどの加熱装置としてケース20に設けられており、羽根付きファン10の各羽根(濾紙)を加熱する。加熱部を発熱するための電力は、電源や電池などから供給したり、電子モータ30の回生電力を利用したりできる。他の実施例として、ケース20にスリットを設けて、このスリットにより、加熱部40を外側からケース20の内部に差し込む構成としてもよい。この場合、加熱部40を容易に交換可能となる。図2(b)では、1個の加熱部40が設けられた気体検出部1を示すが、他の実施例として、2個や羽根の数だけの加熱部を設けてもよい。
【0023】
試薬用フレーム50は、ケース20と略同じ寸法の外枠に、十字格子を組み合わせた形状に形成され、ケース20の上方からケース20の外縁に係合される。そのため、係合された試薬用フレーム50と羽根付きファン10はY方向で隣り合って配置される。本実施例において、試薬用フレーム50は、その方法を問わず、任意の高さに設定可能である。
【0024】
試薬供給部51は、ひさし形状となっており、試薬用フレーム50の十字格子に設けられる。また、試薬供給部51は、試薬用フレーム50から羽根付きファン10に向かってY方向に突出する。この構成により、試薬供給部51は、羽根付きファン10の羽根(濾紙)に薬液を供給できる。反応させる気体に応じて、酸、アルカリ、有機溶剤などの多種類に及ぶ試薬が使用できる。
【0025】
試薬ポット52は、試薬供給部51が使用する試薬を蓄える。言い換えれば、試薬供給部51が試薬ポット52を備える構成となっている。試薬ポット52は、薬液供給部51に対して必要に応じた薬液を提供できるように、試薬供給部51が設けられた格子上に着脱可能に設けられる。ここで、試薬ポット52は、検知したいガス種類毎に必要に応じた薬液を蓄え、貯蔵された薬液を試薬供給部51に提供する。
【0026】
判定分析部用フレーム60は、ケース20と略同じ寸法の外枠に、斜め十字格子を組み合わせた形状に形成され、ケース20の上方から試薬用フレーム50を介してケース20の外縁に係合される。そのため、係合された試薬用フレーム50と羽根付きファン10はY方向で隣り合って配置される。本実施例において、判定分析部用フレーム60は、その方法を問わず、任意の高さに設定可能である。
【0027】
判定分析部61は、例えば、発光ダイオードとRGBフォトダイオードから成り、判定分析部用フレームに取り付けられる。本実施例では、ひさし形状の判定分析部61が判定分析部用フレームに4つ備えられており、検知したいガスの種類毎に取り付けられている。
【0028】
上記構成により、試薬供給部51、薬用ポット52、判定分析部61が故障しても、それらを取り替えるだけで簡易に気体検出器1を修復できる。即ち、上記構成によって、試薬供給部51、試薬ポット52、濾紙などの取替部品の交換、品種対応が容易となる。
【0029】
本実施例において、試薬用フレーム50と判定分析部用フレーム60は別個に形成されているが、他の実施例として、試薬用フレーム50と判定分析部用フレーム60を一体的に形成してもよい。そのようなフレームとしては、ケース20と略同じ寸法の外枠に、十字格子と斜め十字格子を組み合わせた形状に形成し、十字格子と斜め十字格子のどちらか一方に試薬供給部51と薬用ポット52を設け、試験供給部51と試薬ポット52が設けられた格子とは別の格子に判定分析部61を設けるように構成してもよい。また、上述した試薬供給部51、薬液ポット52、判定分析部61はフレームと一体的に形成されていてもよい。これにより、気体検出器1全体の部品数を減らすことができ、装置の小型化が図れる。
【0030】
続いて、本発明の実施例1の各構成による動作について説明する。
【0031】
図2は、本発明の実施例1において、気体検出器1の羽根付きファン10が薬液供給位置にある図を示す。本実施例では、4つの羽根に装着された濾紙のそれぞれに対して、Y方向において隣接する試薬供給部51と試薬ポット52が設けられており、試薬供給位置に合わせて羽根付きファン10が止まったときに、各試薬供給部51から化学反応させたい濾紙に薬液が供給される。ここで、試薬供給位置とは、試薬供給部51が羽根付きファン10の濾紙に薬液を供給可能な位置のことをいう。
【0032】
その後、羽根付きファン10を電子モータ30により回転させ、羽根付きファン10のX−Y平面における回転により新鮮な外気を取り込みながら濾紙と外気を反応させる。このように、化学反応させたい濾紙をファンの羽根に見立て羽根付きファン10の要領で回転させる。
【0033】
このとき、化学反応を促すために濾紙の加熱が必要な場合は、加熱が必要な濾紙を加熱部40の熱が伝わる加熱位置に止めることによって、濾紙を加熱させる。
【0034】
十分に反応が終わったと判断した後、判定・分析を行う際には、図3に示すように、羽根(濾紙)を判定分析位置に止めて、外気中の気体と濾紙に塗布された薬液との反応を判定・分析する。ここで判定分析位置とは、羽根付きファン10の羽根を発光ダイオードとRGBフォトダイオードから成る判定分析部61に合わせてY方向に並べるように止めた位置である。
【0035】
上述の通り、羽根付きファン10の停止位置を変化させることによって、濾紙への試薬供給、加熱、及び判定・分析などの処理を行うことができる。このとき、羽根付きファン10は、センサ制御もしくはステッピングモータ制御などの制御手段により任意の場所に停止可能である。また、羽根付きファン10を電子モータ30で回転させて、薬液が供給された羽根付きファン10の羽根(濾紙)を外気と反応させることができる。
【0036】
また、他の実施例として、ケース20と試薬用フレーム50が回転可能に円形に形成される場合には、ケース20に係合された試薬用フレーム50を回転させて、羽根付きファン10に対する位置を変化させることでも、濾紙への試薬供給、加熱、及び判定・分析などの処理を行うこともできる。
【0037】
上述したように、試薬用フレーム50の外枠、十字格子、斜め十字格子を一体化構成とすることで、気体検出器1の部品点数が減り、経済的且つ省スペース化可能となる。
【0038】
また、本気体検出器1の構成では、吸引器などの気体供給手段を必要とせず、ガス流路を考える必要がないため使用空間を減らすことができ、気体検出器全体の小型化を図ることができる。
【0039】
さらに、本発明の気体検出器1では、羽根付きファン10を用いて空気の流れを発生させており、濾紙に均等に外気が当たっているか、確実に外気が当たっているかなどの流路を考慮する必要がない。また、羽根付きファン10の濾紙に当たっている気体の風量がファン回転から得られる利点がある。
【0040】
判定に利用する技術は、光を検出する部品(素子)であればよく、RGBフォトダイオードに限定されない。また、RGBフォトダイオードやフォトダイオードなどの取付方法及びその角度についても上述の実施例に特に限定されない。
【0041】
なお、試薬供給部51と判定分析部61のひさしの形状については、これらの形状はこれに限定されるものではない他、羽根付きファン10の濾紙の配置や判定したい気体の種類に合わせて配置できる。
【0042】
また、本実施例では特定のフレームの形状を例示したが、羽根付きファン10の羽根に薬液を供給できるように試薬供給部51や試薬ポット52を設けることができ、さらに羽根の反応を判定・分析できるように判定分析部61を設けることができる形状であれば、上記形状に限られるものではない。
【0043】
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について図面を参照しつつ説明する。本発明の実施例2は、上述した実施例1の変形例である。以下、本実施例において、実施例1においてすでに説明した部分と同様な機能を有する部分には同一符号を付し、説明は省略する。
【0044】
図4は、本発明の実施例2による気体検出器1の構成について説明するための外観図である。図4(a)及び図4(b)を参照すると、実施例2による気体検出器1は、電子モータ30に代えて、気体検出器の横に隣接する送風機70を備えている。本実施例において、羽根付きファン10は、柱を介して試薬用フレーム20の内壁に回転可能に固定されている。また、図4(b)において、図2(b)と同様に、羽根付きファン10の羽根の傾きは僅かなため省略している。
【0045】
送風機70は、気体検出器1の横から羽根付きファン10に風を送り、羽根付きファン10を回転させる。また、送風機70は、羽根付きファン10を試薬供給位置、加熱位置、判定分析位置などの所望の位置に回転移動させる。
【0046】
本実施例では、送風機70は、X方向から羽根付きファン10に風を送るが、本発明はこの構成に限られず、羽根付きファン10を配置する向きにおいては限定されない。例えば、送風機70を右側に配置して、吸引機として使用しても良い。
【0047】
羽根付きファン10をより容易に回転させるため、羽根付きファン10に突起物を追加してもよい。なお、本実施例において、濾紙をファンに取り付ける方法については限定されない。
【0048】
本実施例において、羽根付きファン10の羽根毎に異なる種類の化学反応をさせてもよいし、羽根付きファン10毎に異なる種類の反応を見てもよい。
【0049】
なお、上述した実施例1、2において、特定数の加熱部40、試薬供給部51、試薬ポット52、判定分析部61を例示したが、これらの数は限定されず、その用途や機能に応じて、例えば1個や2個以上、又は羽根の数だけ設けることができる。
【0050】
以上の説明では、気体検出器1に特定の流路を設けていないが、周辺を覆って特定の流路を形成しても良い。
【0051】
なお、上述した実施例1、2に含まれる別々の特徴を用いた気体検出方法も、本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
1 気体検出器
10 羽根付きファン
20 ケース
30 電子モータ
40 加熱部
50 試薬用フレーム
51 試薬供給部
52 試薬ポット
60 判定分析部用フレーム
61 判定分析部
70 送風機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気雰囲気中に濾紙を暴露させて気体を検知及び分析する検出器であって、
羽根となる濾紙が設けられた羽根付きファンと、
前記羽根付きファンの前記濾紙に試薬を供給する試薬供給部と、
前記羽根付きファンと連結し、前記試薬が供給された前記羽根付きファンを回転させて外気と接触させる動力部と、
前記外気と接触した前記羽根付きファンの前記濾紙を判定する判定分析部と、
を備えることを特徴とする気体検出器。
【請求項2】
外気雰囲気中に濾紙を暴露させて気体を検知及び分析する検出器であって、
羽根となる濾紙が設けられた羽根付きファンと、
前記羽根付きファンの前記濾紙に試薬を供給する試薬供給部と、
前記羽根付きファンの前記濾紙を判定する判定分析部と、を備え、
前記羽根付きファンに対して送風機又は吸引機で外気の流れを起こし、前記試薬が供給された前記羽根付きファンを回転させて外気と接触させることを特徴とする気体検出器。
【請求項3】
前記羽根付きファンに設けられた濾紙は羽根形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の気体検出器。
【請求項4】
前記試薬供給部は、前記試薬を貯蔵する試薬ポットを備えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の気体検出器。
【請求項5】
前記気体検出器は、前記羽根付きファンの濾紙を加熱する加熱部を備えることを特徴とする請求項1乃至4に記載の気体検出器。
【請求項6】
前記羽根付きファンと前記動力部はケースに覆われており、前記試験供給部及び/又は前記判定分析部が搭載されたフレームが前記ケースに着脱可能に係合されることを特徴とする請求項1乃至5に記載の気体検出器。
【請求項7】
前記試薬供給部と前記判定分析部とは、前記フレームに相互に搭載された一体構造であることを特徴とする請求項1乃至6に記載の気体検出器。
【請求項8】
前記判定分析部は、発光素子とカラーセンサ素子とから成ることを特徴とする請求項1乃至7に記載の気体検出器。
【請求項9】
前記判定分析部と試薬供給部は、前記羽根付きファンの羽根毎に設けられることを特徴とする請求項1乃至8に記載の気体検出器。
【請求項10】
外気雰囲気中に濾紙を暴露させて気体を検知及び分析する検出方法であって、
羽根となる濾紙が設けられた羽根付きファンの前記濾紙に試薬を供給し、
前記試薬が供給された前記羽根付きファンを回転させて外気と接触させ、
前記外気と接触した前記羽根付きファンの前記濾紙を判定することを特徴とする気体検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−208048(P2012−208048A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74959(P2011−74959)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】